明細書
創薬標的タンパク質及び標的遺伝子、 並びにスクリーニング方法
技術分野
本発明は、 抗中枢神経疾患薬等の創薬の標的タンパク質および標的遺伝子; 抗中枢神経疾患薬等の薬物のスクリ一ニング方法および該スクリ一ユング方法 により得られる物質;中枢神経作用等の薬理作用の調節剤;薬物の誘導体およ び該誘導体の製造方法;ならびに薬物とその標的タンパク質とを含む複合体お よび当該複合体の製造方法などに関する。
背景技術
アルツハイマー症 (A D ) は全世界で 1500万人以上が罹患しており、 平均 寿命が延びるに従って、 今後も増加すると予想されている痴呆性疾患である。 一方、 ダウン症は、 2 1番染色体のトリソミー (3コピー) が原因で発生する 遺伝性疾患であり、 ダウン症患者は成長と共に徐々に A D様の変化が脳に現れ、 熟年層のダウン症患者の多くで A Dが発症することが知られている。 認知症予 防は高齢化社会において重大な課題であり、 その効果的な予防薬が強く望まれ ている。
HM G - C o A (3-hydroxy-3-methylglutarylcoenzyme A) 還元酵素阻害 剤であるコレステロール低下薬のスタチン類に、 アルツハイマー病発生率を大 幅に低減する効果があることが最近の疫学研究で明らかにされてきており、 ス タチン類による認知症予防の期待が高まっている。 一方、 L D Lコレステロ一 ル低下と A Dとを結ぶ作用機作については謎のままであり、 むしろスタチン類 による A D発生率の低下には、 HM G— C o A 還元酵素以外の標的分子が関 与しているのではないかと推測されており、 認知症予防に向けた理論的な創薬 を行うにはスタチン類の認知症関連の標的分子を明確にする必要がある。
一方、 近年、 世界的なレベルで様々な生物のゲノム配列の解明とその解析が 進められており、 特にヒ トのゲノムについては世界的な協力体制のもとでその 解析が進められて、 2 0 0 3年 4月に全配列解析の終了が宣言された。 全ゲノ
ム配列が解明されたことにより、 全ての遺伝子の機能や制御、 あるいは遺伝子 間、 タンパク質間、 細胞間さらには個体間における相互作用のネットワークと して複雑な生命現象を解析することが可能になりつつある。 このようなゲノム 情報は単に学術分野における重要性のみならず、 医薬品開発等の各種産業にも 大きな変革をもたらしている。
例えば、 これまでに汎用されてきた医薬品の標的タンパク質は約 480種で あり、 また、 それら標的タンパク質は、 膜受容体、 酵素、 イオンチャネル、 あ るいは核内受容体等に限定されることが報告されている (J. Drews, Science, 297, 1960-1964, 2000) 。 これに対して、 ゲノム情報に基づく標的タンパク 質探索が行われることによって、 従来の標的タンパク質の範疇に属さない新規 タンパク質も含め、 極めて多数の標的タンパク質が次々と見出され、 その総数 は約 1, 500種類になるのではないかと予想されている (A. L. Hopkins & C. R. Groom, Nature Revi ews; Drug Di scovery, 1, 727-730, 2002) 。
しかし、 ゲノム情報のような大量のデータに対応するためのインフラ整備と、 臨床開発費用の高騰等によって、 製薬企業の研究開発費はますます増大してい るにも関わらず、 新薬の承認数はむしろ減少する傾向にある (Nature
Reviews ; Drug Di scovery, Feb, 2003) これは、 上記のようなゲノム情報 の活用が実際には効率的に行われていないことを示している。
これらの状況を解決するための手段として、 永島らは 「医療および他の用途 に用いる化合物の発見および創製のための方法、 システム、 装置、 および機 器」 を発明し、 特許出願した (特表 2 0 0 4— 5 0 9 4 0 6号公報) 。
この出願では、 化合物とタンパク質との相互作用を'評価するために有用であ りかつ医療および他の分野における化合物の発見を目的とするそのような評価 の結果として生ずる情報を利用するために有用な方法、 システム、 データべ一 ス、 ユーザーインターフェース、 ソフトウェア、 媒体、 およびサービスが開示 されてお.り、 さらに創薬のための新規標的タンパク質の非常に大きなプール、
新規薬物を設計するための新規な方法および治療的な目的のための従前^は思 いもよらない仮想的に合成された低分子のプールを生成することをめざした。 具体的には、 この出願には、 以下の段階を含む、 新規の創薬標的として適当 であるタンパク質または部分タンパク質を同定する方法:
( i ) 選択された標的化合物に対して所望の親和性および特異性をもつ複数の タンパク質または部分タンパク質を選択する段階;
( i i ) 該タンパク質または該部分タンパク質の構造および機能を特定する段 階;および
( i. i i ) 所望の機能をもつ単一タンパク質または単一部分タンパク質を選択 する段階
であり、 また、 以下の段階を含む、 薬物の発見方法:
( i ) 上記の方法を用いて選択された該標的化合物の化学構造を検討する段 階;および
( i i ) 選択された該標的化合物の構造を化学的に修飾して、 新規の薬物標的 として適当である該タンパク質または該部分タンパク質に対して、 修飾された 化合物の親和性および特異性を最適化する段階
が開示されていた。 ―
さらにここで開示された方法の特徴は、 選択された該標的化合物が医療用と して承認されたものであることであった。
従来、 使用されてきた医薬品には、 その標的タンパク質が知られていないも の、 あるいは標的タンパク質が知られていても、 そのタンパク質を介したメカ ニズムでは、 その医薬品の薬効や副作用のすべてを説明できないもの、 が数多 く存在する。
代表的な例として、 最も古くから使われてきた医薬品のひとつであるァスピ リンの例を挙げることができる。 アスピリンは 100年以上前にはじめて巿販 された当時は、 その抗炎症作用のメカニズムは不明であった。 それから約 70 年を経て、 アスピリンがシクロォキシゲナーゼ (C0X) 阻害作用を有すること
が明らかになった。 その後さらに 20年を経て、 C0Xには COX- 1 と COX- 2 sのサ ブタイプが存在し、 アスピリンの主薬効は C0X- 2阻害によるものであり C0X-1 阻害作用が胃腸障害等の副作用の原因であることが解明された。 しかし、 それ でもまだ、 アスピリンの標的タンパク質の全てが明らかになつたわけではない。 近年、 アスピリンに制癌作用ゃ抗認知症作用があることが臨床的に明らかにな つているが、 これらの薬効は C0X阻害では説明できない。 一方、 最近になつ てアスピリンが IKK j3 のような転写因子や PPAR- γ のような核内受容体に作 用するとの報告が数多くなされている力 これらとァスピリンの種々の薬効と の関連は今のところ明確ではない。
このようなことから、 従来使用されてきた医薬品の標的タンパク質を解明す ることは、 新規の創薬標的タンパク質を発見するうえで、 非常に有効な方法で あるといえる。
また、 上記の公開特許の発明者の一人である平山らは、 日本国内で市販され ている約 1, 500種類の医薬品について、 それらの構造と物性データを統合し たデータベースを作成し、 既存の医薬品化合物に共通の構造的な特徴があるこ とを見出している (Chem— Bio Informat i cs Journal , 1 , 18—22, 2001) 。 従 来汎用されてきた医薬品は、 その開発過程 おいて、 体内移行性や安全性の問 題をクリアしてきた優等生である。 それら医薬品をプローブとして新規標的タ ンパク質探索 行い、 さらにそれら医薬品の構造を基に新規開発候補化合物を 考案することは、 非常に合理的かつ効率的と考えられる。
次に、 新規標的タンパク質を探索する過程において、 どのようにゲノム情報 を活用していくかが問題となる。 単にゲノム配列が決定されただけで、 全ての 遺伝子の機能が明らかになり、 創薬標的タンパク質が見出されるわけではない。 ヒトには約 3〜4万種類の遺伝子が存在すると推測されており、 さらにオルタ ナティブスプライシングによるバリアントも考慮に入れると 1 0万種以上の m R N Aが存在すると言われている。 そこで、 ゲノム配列から明らかにされてく
る膨大な量の新しい遺伝子のなかで、 医薬品開発等の産業利用において有'用な 機能を有するものを、 効率的に選別同定していくことが重要となる。
真核生物のゲノム配列は多くの場合、 一つの遺伝子がイントロンによって複 数のェキソンに分断されているため、 遺伝子の配列情報だけからそれによつて コードされるタンパク質の構造を正確に予測することはできない。 これに対し て、 イントロンが除かれた; mRN Aから作製される c DN Aでは、 タンパク質 のアミノ酸配列の情報が一つの連続した配列情報として得られるため、 容易に その一次構造を明らかにすることが可能である。
特に完全長 c DNAを対象とした解析を行うことにより、 その 5 ' 末端配列 からゲノム配列上での mRNA転写開始点が特定できる上、 その配列の中に含 まれる mRNAの安定性や翻訳段階での発現制御に関わる因子の解析が可能で ある。 また、 翻訳開始点である ATGコドンを 5, 側に含むことから、 正しい フレームでタンパク質への翻訳を行うことができる。 したがって、 適当な遺伝 子発現系を適用することで、 その c DNAがコードするタンパク質を大量に生 産したり、 タンパク質を発現させてその生物学的活性を解析することも可能に なる。 このように、 全長 c DNAから発現されたタンパク質を用いた解析を行 うことにより、 ゲノム配列解析のみでは得ら-れない重要な情報が得られ、 さら には従来の創薬標的タンパク質の範疇に属さないような新規標的タンパク質を 発見することが可能であると考えられる。
ところで、 USP出願 20030159158 (Nef, Patrick, August 21, 2003) は、 NC Sの一種である NC S 1を標的とする NC S 1ァゴニストのスクリ一-ン グ方法を開示している。 しカゝし、 NC Sには複数の分子種が存在し、 それらが 脳神経組織, 分泌組織, 免疫関連細胞、 血管上皮などの各種組織で特異的にあ るいは相補的に発現し、 多様な機能に関与している。 従って、 NC Sファミリ 一を標的とした新規医薬品化合物を効率的に創出するためには、 NC S結合に 好適な構造の化合物を対象としたスクリーニングあるいはデザインが欠かせな い。.本発明は、 NC S結合に好適な構造を開示するものであり、 しかもその多
くが汎用医薬品に存在する構造モチーフであることから、 本発明が開示する構 造を出発点とすることにより薬効および安全性の高い化合物を効率的にスクリ 一ユングあるいはデザインすることが可能となる。 さ ら に、 USP 出願 20030159158では、 NC S 1を標的としたスクリ一-ング方法 ^開示されてい るが、 本出願の NC S結合化合物およびそのスクリーニング方法は、 中枢神経 疾患、 特にアルツハイマー症などの認知症との関連が指摘されている VILIPS ファミリー (クラス B) に属するニューロカルシン δおよぴヒ トヒポカルシン 類似タン/ヽク ¾ 1 (Human Hippocalcin— like protein 1 ¾>るレヽ ίま Visinin- like protein 3 あるいは VILIP- 3) を対象としており、 認知症を中心とした 中枢神経疾患の治療薬開発に特に好適である。 ただし、 本発明で開示される N C S結合化合物は、 VILIPS ファミリー (クラス B) に限定されるものではな く、 NC S 1を含めた NC Sフアミリ一全般に結合する化合物を包含している。
発明の開示
本発明は、 創薬の標的タンパク質およびこれと結合しうる化合物、 標的遺伝 子、 並びにこれらを利用する新規医薬を開発し得る種々の手段などを提供する ことを目的とする。
本発明者らは、 ヒ トタンパク質と医薬品として使用されてきた化合物の相互 作用を S E C— MS法で解析することにより、 新規医薬の開発に有用であり得 る新規創薬標的タンパク質について鋭意探索したところ、 神経特異的カルシゥ ムイオンセンサータンパク質 . (NC Sタンパク質) が創薬、 例えば抗中枢神経 疾患薬の標的タンパク質の 1つであり得ることを見出した。 この知見より、 本 発明者らは、 NC Sタンパク質に結合しうる化合物、 または、 NC Sタンパク 質遺伝子の発現または機能を調節する物質が、 薬物として有用であり得る物質 であること、 並びに薬物、 例えば抗中枢神経疾患薬を開発するためには、 NC Sタンパク質に結合しうる物質、 または、 NC Sタンパク質遺ィ云子の発現また は機能を.調節する物質をスクリーニングすればよいこと、 あるいは NC Sタン パク質に結合してその機能を調節しうるか、 または、 NC Sタ ンパク質遺伝子
の発現または機能を調節し得るように薬物を誘導体化すればよいことを着想し- 本発明を完成するに至った。
即ち、 本発明は、 下記の通りである :.
〔1〕 以下の式 (I) 〜 (VI I I) からなる群から選ばれる化合物である、 N C Sタンパク質に対する結合能を有する化合物またはその塩;
〔式中、 R 1は、 水素原子;ハロゲン原子; シァノ ; ヒ ロキシ
7の直鎖または分岐のアルキル;ハロゲン化アルキル; ルキルォキシ;アル キルスルファニル;ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置换ァ ミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン化 アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルカゝらなる群から選択さ れる 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐の アルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フエ ニノレスノレフ了ニル、 炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキル、 炭素数 8〜1 2のフ ェニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキルォキシ; あるいは
- C O - R 9 (ここで、 R 9は、 炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル; あるいは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキ /レスルファニル 、 ハロゲン化メチルおよび 4ーヒ ドロキシフエニルからなる群; 0 ら選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3〜7のシクロアル キル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル、 イミダゾリノレ、 ビフエ二ノレ、 チェ ニル、 ベンゾチェニルまたはベンゾフリノレを示す。 ) ; を示し、
R 2は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素 1〜 7の直鎖 または分岐のアルキル;ハロゲン化アルキル;アルキルォキシ ; アルキルスル ファ -ル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン ィ匕アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎮または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキノレオキシ、 フエ二ノレ、 フ ェニルォキシ、 フエニルスルファニル、 炭素数 7〜1 2のフエエルァノレキル、 炭素数 8〜 1 2のフエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキ ゾレオキシ; を示し、 -
R 3は、 水素原子;ハロゲン原子; シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素欲 1〜 7の直鎖 または分岐のアルキノレ;ハロゲン化アルキル;アルキルォキシ ; アルキルスル ファエル;あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換ァミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1 ~ 5の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキノレオキシ、 フエニル、 フ ェニルスノレファニル、 炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキル、 炭素数 8〜 1 2の フエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキル才キシ; を示し
R 4は、 水素原子;ハ口ゲン原子; シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜 7の''直鎖 または分岐のアルキノレ;ハロゲン化アルキル; アルキルォキシ';アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フ ェニノレスルファ二ノレ、 フエニノレイミノ、 炭素数 7〜 1 2のフエニルァノレキル、 炭素数 8〜 1 2のフエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキ ルォキシ; を示し、
R 5は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ;炭素数 1〜5の直鎖または分岐の アルキノレ; あるいはハロゲン化アルキノレ; を示し、
R 6は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜 7の直鎖 または分岐のアルキル;ハロゲン化アルキル; アルキノレオキシ; アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファ -ルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐 のァ キル、 炭素数 1〜 5の直鎮または分岐のアルキノレオキシ、 フエニル、 フ 工ニルスルファ -ル、 炭素数?〜 1 2のフエニルアルキル、 炭素数 8〜1 2の フエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエ二ノレアルキルォキシ; を示し
R 7は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜7の直鎖 または分岐のアルキノレ;ハロゲン化アルキル; アルキノレオキシ; アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択
される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖また 分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のァノレキ/レオキシ、 フエニル、 フ ェニルスルファニル、 炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキル、 炭素数 8〜 1 2の フエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキルォキシ; を示し 、
R 8は、 水素原子;ハロゲン原子; シァノ ; ヒ ドロキシ;アルキルスルファニ ノレ ; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ハロゲン化アルキルおよ びアルキルォキシからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有していても よレ、、 炭素数 1〜 7の直鎖または分岐のアルキルまたは炭素数 1〜 7の直鎖ま たは分岐のアルキルォキシを示し、
但し、 R 2と R 4、 R 3と R 6、 R 6と R 7、 および R 7と R 8はそれぞれ繋がって 、 独立に、 ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;ァミノ ;モノ置換アミノ ; ジ 置換ァミノ ;ノヽロゲン化ァノレキル;ァノレキルスルファニル ; ベンズィミダゾ口 ニル;ならびにハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァミノ 、 ジ置換アミノ、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から 選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または 分岐のアルキルまたは炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のァルキルォキシからな る群から選択される 1 ~ 3個の置換基を有していてもよい環を形成してもよい c ]
〔2〕 以下の式 (I) 〜 (VI I I). からなる群から選ばれる化合物またはその医 薬として許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする、 認知症の 治療または予防薬;
〔式中、 R 1は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜 7の直鎖または分岐のアルキル;ハロゲン化アルキル;アルキルォキシ;ァノレ キルスルファニル;ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァ ミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン化 アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択さ れる 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐の ,アルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フエ ニルスルブァニル、 炭素数 7〜1 2のフエニルアルキル、 炭素数 8〜1 2のフ ェエルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエ-ルアルキルォキシ; あるいは - C O - R 9 (ここで、 R 9は、 炭素数 1 ~ 9の直鎖または分岐のアルキル; あるいは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニル 、 ハロゲン化メチルおよび 4 _ヒ ドロキシフエニルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3〜7のシクロアル
キル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル、 イミダゾリル、 ビフエニル、 チェ ニル、 ベンゾチェニルまたはベンゾフリルを示す。 ) ; を示し、
R 2は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜 7の直鎖 または分岐のアルキノレ; ハロゲン化アルキル; アルキノレオキシ ; アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フ ェニルォキシ、 フエニノレスノレファニル、 炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキノレ、 炭素数 8〜 1 2のフエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキ ルォキシ; を示し、
R 3は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1 ~ 7の直鎖 または分岐のアルキノレ;ハロゲン化アルキル; アルキルォキシ;アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファ-ルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フ ェニルスルファニル、 炭素数 7〜1 2のフエエノレアルキル、 炭素数 8〜1 2の フエ-ルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキルォキシ; を示し
R 4は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1 ~ 7の直鎮 または分岐のアルキル;ハロゲン化アルキル; アルキルォキシ;アルキルスノレ ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択
される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎮また 分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエエル、 フ ェニノレスゾレファニノレ、 フエニノレイ ミノ、 炭素数 7〜 1 2のフエニノレアノレキノレ、 炭素数 8〜 1 2のフエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキ ノレォキシ; を示し、
R 5は、 水素原子;ハロゲン原子; シァノ ;炭素数 1〜5の直鎖または分岐の アルキル;あるいはハロゲン化アルキル; を示し、
R 6は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜 7の直鎖 または分岐のアルキノレ;ハロゲン化アルキル;アルキルォキシ;アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フ ェニノレスルファ二ノレ、 炭素数 7〜 1 2のフエニ レアルキノレ、 炭素数 8〜1 2の フエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキルォキシ; を示し
R 7は、 水素原子;ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ;炭素数 1〜7の直鎖 または分岐のアルキノレ;ハロゲン化アルキル;アルキルォキシ;アルキルスル ファニル; あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換 ァミノ、 ジ置換アミノ、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン 化アルキル、 アルキルォキシおよびアルキルスルファニルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ、 フエニル、 フ ェニルスルファニル、 炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキル、 炭素数 8〜 1 2の フエニルアルケニルまたは炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキルォキシ; を示し
R8は、 水素原子;ハロゲン原子; シァノ ; ヒ ドロキシ;アルキルスルフ sァニ ル;あるいは、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ハロゲン化アルキルおよ びアルキルォキシからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有していても よい、 炭素数 1〜 7の直鎖または分岐のアルキルまたは炭素数 1〜 7の直鎖ま たは分岐のアルキルォキシを示し、
但し、 R2と R4、 R3と R6、 R6と R7、 および R7と R8はそれぞれ繋がって 、 独立に、 ハロゲン原子; シァノ ; ヒ ドロキシ;ァミノ ;モノ置換アミノ ; ジ 置換アミノ ;ノヽロゲン化アルキル; アルキルスルファニル;ベンズィミダゾロ ニル;ならびにハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ 、 ジ置換アミノ、 アルキルォキシおよびアルキルスルフ了ニルからなる群から 選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 - 1 炭素数 1〜5の直鎖または 分岐のアルキルまたは炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシからな る群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい環を形成してもよい 。 )
〔3〕 以下の式 ( ) 〜 (11' ) からなる群から選ばれる化合物である、 N C Sタンパク質に対する結合能を有する化合物またはその塩;
式 (1, ) : "
〔式中 B r i d g e 1 は、 下記式 (la' )
R l a 'は炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒドロキジおよびアミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエニル;あるいは R 4 a 'で置換されたフエニルを示し、
R 2 a 'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル;炭素数 1〜 9の直鎖また は分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァ ミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる 群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3 〜 7のシク口アルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル、 イミダゾリル、
ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェニルまたはべンゾフリル; あるいは 53' で置換されたフエ二ノレ、 イミダゾリル、 ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェ二 またはべンゾフリノレを示し、
R3 a'は水素原子;炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ 、 アルキルスルファニルぉよびハ口ゲン化メチルからなる群から選択される 1 〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキ ル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピペリジニル、 ピペラジニノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニル.またはモノレフオリニル ; あるいは R 6 a'で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル基、 炭 素数 3〜 7のシク口アルキル、 フエエル、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニノレ、 ピペラ ジニノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニノレまたはモノレフオ リ二ノレを示し、 X, は水素原子または炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルを示し、 伹し、 R°a R R5 a 'および R6 a のいずれか 1つは、 式 ( 1 B) (ID) :
(1B) (1C) (1D)
(式中、 X°a'は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
式 (2, ) :
9645
17
(2a (2b') (2C: (2d (2e') 2f)
(2i 2nr (2' (2p (2q' (2f) (式中、 X1 は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレン、 炭素数 2〜5 の直鎖または分岐のァルケ-レンまたは炭素数 2〜 5の直鎖または分岐のアル キニレンを示し、 X2'および X3'はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜3の直鎖ま
たは分岐のアルキレン、 炭素数2または 3の直鎖または分岐のアルケニ ンま たは炭素数 2または 3のアルキニレンを示す。 ) からなる群から選択されるブ リッジ構造を示し、
Rl b'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよぴァミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエニル; あるいは R4 b'で置換されたフエニルを示し、
R2 b'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル;炭素数 1〜9の直鎖また は分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァ ミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチル らなる 群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3 〜7のシクロアノレキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル、 イミダゾリノレ、 ビフエエル、 チェニル、 ベンゾチェニルまたはベンゾフリノレ ; あるいは R5 b' で置換されたフエニル、 イミダゾリル、 ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェ二 ルまたはべンゾフリルを示し、
R
3 b'は水素原子;炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ 、 アルキルスゾレファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1 〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキ ル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエ-ル、 ビフエ二ノレ、 ピペリ ジ-ノレ、 ピペラジ -ル、 ィミダゾリノレ、 .ベンズィミダゾロニルまたはモルフォ リェノレ ; あるいは R
6 b' で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキノレ基、 炭 素数 3〜 7のシクロアノレキル、 フエ二ノレ、 ビフエ-ノレ、 ピペリジニノレ、 ピペラ ジニノレ、 イ ミタ、、ゾリノレ、 ベンズイ ミダゾロニノレまたはモノレフオリ二ノレを示し、 但し、 R
4 b' 、 R
5 b'および R
6 b' のいずれか 1つは、 式 (2 B) 〜 (2 D) :
(2B) (2C) (2D)
(式中、 XQb'は炭素数 1〜5の直鎖また ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物
式 (3' ) :
〔式中、 B r i d g e 3' は、 下記式 (3a, ) 〜 (3f, )
(3d1) (3e') (3f)
(式中、 X4' は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示し、 R7 c' は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルを示す。 ) からなる群から選択さ れるプリッジ構造を示し、
Rl c 'は炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよぴァミノからなる群から選^される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエニル; あるいは R4c'で置換されたフエニルを示し、
R2c'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル;炭素数 1〜9の直鎖また は分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァ ミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファ-ルおよびハロゲン化メチルからなる 群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3 〜 7のシクロアルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエ-ルアルキル、 イミダゾリル、 ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェニルまたはベンゾフリノレ ; あるいは R 5 c' で置換されたフエニル、 イミダゾリル、 ビフエ二ノレ、 チェ二ノレ、 ベンゾチェ二 ルまたはべンゾフリノレを示し、
R3c' は水素原子;炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ 、 アルキルスル.ファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1 〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキ ル、 炭素数 3〜 7のシク口アルキル、 フエ二ノレ、 ビフエ二ノレ、 ピロ リジニノレ、 ピぺリジニ /レ、 ピペラジ -ル、 ィ ミダゾリル、 ベンズィミダゾロニノレまたはモ ルフオリ-ル; あるいは R6c'で置換された炭素数 1〜5の直鎖または分岐の アルキル基、 炭素数 3〜 7のシク口アルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピロ リ ジ-ノレ、 ピぺリジニル、 ピペラジニノレ、 ィミダゾリノレ、 ベンズィミダゾ口ニル またはモルフォリニルを示し、
但し、 R0 c'、 R4 R R および R7 c のいずれか 1つは、 式 ( 3 B) 〜 (3D)
(3B) (3C) (3D)
(式中、 X°c'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群かち選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
式 (4' ) :
〔式中、 R
l d'は炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原
5子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1〜 3個の置換基 を有していてもよいフエニル; あるいは R
4d' で置換されたフエニルを示し、 R
2d'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル; あるいは炭素数 1〜9の 直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モ ノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニル、 ハロゲン化メチルおよ び R
5 d'からなる群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フ ェニル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル 、 イ ミダゾリル、 ビフエ二ノレ、 チェ二ノレ、 ベンゾチェニルまたは <ンゾフリノレ を示し、 R
4 d'は式 (d 1 ' ) :
(式中、 X5' は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) で表 される基であり得、
R5d'は、 4—ヒ ドロキシフエニルを示し、
但し、 R4 d 'および R5 d'のいずれか 1つは; 式 (4 B) 〜 (4D) :
(4B) (4C) (4D)
(式中、 X。d'は炭素数 1〜5の直鎖また ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
式 .(5 ' ) :
〔式中、 B r i d g e 5'は、 下記式 (5a, )
(式中、 R2e' は炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスル ファ-ルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基 を有していてもよい、 ベンゼン、 炭素数 3 ~ 7のシクロアル力ン、 イミダゾー ノレ、 ビフエ二ノレ、 チォフェン、 ベンゾチォフェンまたはべンゾフラン ; あるい は R5 e'で置換されたベンゼン、 イミダゾーノレ、 ビフエ二ノレ、 チォフェン、 ベ ンゾチォフェンまたはべンゾフランを示す。 ) で表されるブリッジ構造を示し
R l e 'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエエル; あるいは R4e'で置換されたフエ-ルを示し、
R
3e' は水素原子;炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ 、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1 〜3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキ
ノレ、 炭素数 3〜 7のシクロアルキノレ、 フエニル、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニノレ、 ピペラジニル、 ィミダゾリル、 ベンズィミダゾロニノレまたはモノレフォリニル ; あるいは R
6 e'で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル基、 炭 素数 3〜 7のシクロアノレキル、 フエエル、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニル、 ピペラ ジニル、 ィミダゾリル、 ベンズィミダゾロニルまたはモルフォリニルを示し、 但し、 R
3 e' 、 R
4 e'、 R
5 e'および R
6 e 'のいずれか 1つは、 式 (5 B) 〜 ( 5D) :
(5B) (5C) (5D)
(式中、 X。e'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
式 (6, ) : "
式中、 B r i d g e
6 は、 下記式 (6a, ) 〜 (6
g' )
(6a' (6b')
(6g')
(式中、 X6'および X9'はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐 のアルキレンを示し、 X7'、 X8'、 X10' よび X1 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 3の直鎮または分岐のアルキレンを示す。 ) からなる群から選択さ れるブリッジ構造を示し、
Rl f 'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1~ 3個の置換基を有して いてもよいフエエル;あるいは R4 i'で置換されたフエ-ルを示し、
R2 f'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル;炭素数 1〜9の直鎖また は分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァ ミノ、 ジ置換ァミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる 群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3
〜 7のシクロアノレキノレ、 炭素娄夂 7〜 1 1のフエニルァノレキノレ、 イミダゾリノレ ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェ二ルまたはべンゾフリ /レ ;式 ( f 1 ' )
で表される基;あるいは R5 i' で置換されたフエニル、 ィミダゾリル、 二ノレ、 チェ二ノレ、 ベンゾチェニル'またはベンゾフリノレを示し、
但し、 R4 i 'および R5 f 'のいずれか 1つは、 式 (6 B) 〜 (6D) :
(6B) (6C) (6D)
(式中、 X°f'は炭素数 1〜 5の直鎖またほ分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
式 ( 7, ) :
〔式中、 B r i d g e
7'は、 下記式 (7a' )
(式中、 X12'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) で表 されるプリッジ構造を示し、
R l g 'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびアミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエニル; あるいは R4g'で置換されたフエニルを示し、
R2g'は炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換ァミノ、 アルキルスルファニル およびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有して いてもよい 2価のピリダジニル; あるいは R5g'で置換された 2価のピリダジ エノレを示し、
R3g'は水素原子;炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ 、 'アルキルスルファニルぉよびハ口ゲン化 チルからなる群から選択される 1 〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎮または分岐のアルキ ル、 炭素数 3〜 7のシクロアノレキル、 フエ二ノレ、 ビフエニル、 ピペリジニル、 ピペラジ -ル、 ィミダゾリノレ、 .ベンズィミダゾロニルまたはモルフォリニル; あるいは R6g'で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル基、 炭 素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエ二ノレ、 ビフエエル、 ピペリジニノレ、 ピペラ ジニル、 イミダゾリル、 ベンズイミダゾロニルまたはモルフオリ二ノレを示し、 但し、 R3g'、 R4g'、 R5g 'および R6 g ' のいずれか 1つは、 式 (7B) 〜 (7D) :
05019645
28
(7Β) (7C) (7D)
(式中、 ° は炭素数1〜5の直鎖また ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
下記式 (8a' ) 〜 (8j' )
(8a') (8b') (8C) (8d') (8e') (8f) (8g,) ((88hh,,)) (8i,) (8j')
〔式中、 X13' は炭素数] ' 5の直鎖またほ分岐のアルキレンを示し、
R3h'は水素原子; ヒ ドロキシを有していてもよい炭素数 1〜9の直鎖または 分岐のアルキル基、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチ ルからなる群から選択される 1~3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1 〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル 、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニノレ、 ピぺラジュノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾ ロニルまたはモルフオリニル;あるいは R6h'で置換された炭素数 1〜 5の直 鎖または分岐のアルキル基、 炭素数 3〜 7のシク口アルキル、 フエニル、 ビフ ェニノレ、 どペリジニノレ、 ピぺラジュノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾ口-ノレ またはモルフオリニルを示し、
R7h'は水素原子;炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミ 7、 置換ィミ ノ、 アルキノレスルファニルぉよぴハ口ゲン化メチルからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエノチアジニル、 フエナジニル、 ジ ヒ ドロフエナジ二ノレ、 チォキサンセニノレ、 ジベンゾォキザゼピ二/レ、 フエノキ サジニル、 アタリジニル、 キサンテエル、 チアントレニルまたはフエノキサチ ィニル;あるいは R5h'で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキ ル基、 炭素数 3〜 7のフエノチアジニル、 フエナジニル、 ジヒ ドロフエナジ二 ル、 チォキサンセニル、 ジベンゾォキザゼピニル、 フエノキサジニル、 アタリ ジニル、 キサンテニル、 チアントレニルまたはフエノキサチイ二/レを示し、 伹し、 R3h'、 R5h'および R6h'のいずれか 1つは、 式 (8 B) 〜 (8D)
(8B) (8C) (8D)
(式中、 X°h'は炭素数 1〜5の直鎮または分岐のアルキレンを示す。 ) か なる群から選択される基であり得る。 〕 からなる群から選ばれる化合物; 式 (9, ) :
5
30
(9a') (9b')
からなる群から選択されるプリッジ構造を示し、
R 81 'は式 ( i 1 ' ) :
で表される基を示し、 .
R9 i'は水素原子;炭素数 1~9の直鎖または分岐のアルキ レ基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 アルコキシカルボニル才キシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファ-ルおよびハロゲン化メチ ルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1 〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアノレキル、 フエ二ノレ 、 ビフエ;ノレ、 ピペリジニノレ、 ピぺラジュノレ、 イ ミダゾリノレ、 ベンズイ ミダゾ ロニル、 モルフオリニル; あるいは R6 で置換された炭素数 1〜 5の直鎖ま
たは分岐のアルキル基、 炭素数 3〜 7のシク口アルキル、 フエニル、 ビラェニ ル、 ピぺリジニル、 ピペラジニル、 ィミダゾリノレ、 ベンズィミダゾ口ニルまた はモルフオリニルを示し、
但し、 R
6 および R
9 i'のいずれか 1つは、 式 (9 B) 〜 (9D) :
(9B) (9C) (9D)
(式中、 X°i'は炭素数 1~5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;
式 (1 0' ) :
〔式中、 B r i d g e 1。'は、 記式 (10a, ) および (10b, )
(10a') (10b') からなる群から選択されるプリッジ構造を示し、
1^1 (^'は、 式 (〗 1 ' ) :
R 1,1 j' は、 式 ( j 2 ' )
(式中、 X14'はイソプロピル、 イソブチル、 s e c—ブチルまたはべンジル を示す。 ) で表される基;炭素数 1〜 9の ΪΪ鎖または分岐のアルキル基、 ハロ ゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換 ァミノ、 アルキルスルファエルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択さ れる 1〜3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐の ァノレキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ビフエ二ル、 ピペリジ 二ノレ、 ピぺラジェノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニルまたはモノレフオリ ニル; あるいは R6 j'で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル 基、 炭素数 3〜7のシクロアルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピペリジニル、 ピぺラジュノレ、 イ ミダゾリル、 ベンズイ ミダゾロニノレまたはモルフオリ二ノレを 示し、 .
伹し、 R6 j 'および R1 1 j'のいずれか 1つは、 式 (1 0 B) 〜 (: L 0 D) :
19645
33
(10B) (10C) (10D)
(式中、 X0 j 'は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群力 ら選択される基であり得る。 〕 で表される化合物;および
式 (1 1 ' ) :
R '
R12k,
〔式中、 R12k'は、 式 (11a' ) および (llb, )
(1ia') (11b') からなる群から選択される基を示し、
R13 k ' は、 水素原子;炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲ ン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換ァ ミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択され る 1〜 3.個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のァ ルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピペリジニ
ル、 ピペラジニル、 イミダゾリル、 ベンズイミダゾロニルまたはモルフ リ二 ル;あるいは R6 k'で置換された炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル基 、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエ二ノレ、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニル、 ピ ペラジニル、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニルまたはモノレフオリ二ルを示 し、
但し、 R6k'および R13k'のいずれか 1つは、 式 (1 1 B) 〜 (1 1 D) :
J •
(11B) (11 C) (1 D)
(式中、 X°k 'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基であり得る。 〕 で表される化合物。
〔4〕 以下の式 (1) 〜 (11) からなる群から選ばれる化合物またはその医薬 として許容される塩を有効成分として含有することを特徴とする、 認知症の治 療または予防薬;
式 (1) :
〔式中、 B r i d g e 1は、 下記式 (la)
d i) ―
からなる群から選択されるプリッジ構造を示し、
R 1 aは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエ二ノレを示し、
R 2 aは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル; あるいは炭素数 1〜9の 直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モ ノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチル からなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエ-ルアルキル、 イミダ
ゾリノレ、 ビフエ二ノレ、 チェ二ノレ、 ベンゾチェニルまたはベンゾフリノレ ; 示し
R 3 aは水素原子;炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原 子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ 、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1 〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキ ル、 炭素数 3〜 7のシクロアノレキノレ、 フエ二ノレ、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニノレ、 ピペラジニル、 ィミダゾリル、 ベンズィミダゾ口ニルまたはモルフォリニル ; を示し、
Xは水素原子または炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキルを示す。 〕 で表 される化合物;
式 (2 )
〔式中、 B r i d g e 2は、 下記式 (2a)
(2a) (2b) 2c) (2d) (2e) 2f)
)
(2i (2n) (2o) (2p) (2q) :2r)
(式中、 X 1は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレン、 炭素数 2 ~ 5の 直鎖または分岐のアルケニレンまたは炭素数 2〜 5の直鎖または分岐のアルキ 二レンを示し、 X 2および X 3はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 3の直鎖または 分岐のアルキレン、 炭素数 2または 3の直鎖または分岐のアルケニレンまたは 炭素数 2または 3のアルキニレンを示す。 ) からなる群から選択されるプリツ ジ構造を示し、
R l bは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエ二ルを示し、
R 2 bは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル; あるいは炭素数 1〜 '9の 直鎮または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モ ノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチル からなる群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエ-ル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキノレ、 イミダ ゾリノレ、 ビフエ二ノレ、 チェ二ノレ、 ベンゾチェ二ノレまたはベンゾフリノレ ; を示し
R 3 bは水素原子; あるいは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハ ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置 換ァミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖または分岐 のァノレキノレ、 炭素数 3〜 7のシクロアノレキノレ、 フエ二ノレ、 ビフエ二ノレ、 ピペリ ジニノレ、 ピぺラジュノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニノレまたはモノレフォ リニル; を示す。 〕 で表される化合物;
式 (3 ) :
〔式中、 B r i d g e 3は、 下記式 (3a) 〜 (3f)
(3d) (3e) (3f)
(式中、 X 4は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示し、 R 7 cは炭 素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキル基を示す。 ) からなる群から選択され るブリッジ構造を示し、
R l cは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選 される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエ二ノレを示し、
R 2 cは炭素数 1〜9 の直鎖または分岐のアルキル; あるいは炭素数 1〜9の 直鎖または分岐のァ レキル、 ハ.ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モ ノ置換ァミノ、 ジ置換ァミノ、 アルキルスルファ-ルおよびハロゲン化メチル からなる群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フユ-ル、 炭素数 3〜 7のシク口ァノレキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルァノレキル、 イミダ ゾリノレ、 ビフエ二ノレ、 チェニル、 ベンゾチェ二ノレまたはべンゾフリノレ;を示し R 3 cは水素原子; あるいは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハ ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置
換ァミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルカ らなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5 の直鎖または分岐 のアルキノレ、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ヒ、、フエニル、 ピロリ ジニノレ、 ピペリジニノレ、 ピペラジニノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニノレ またはモルフオリニル; を示す。 〕 で表される化合物;
式 (4 )
〔式中、 R l dは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基 を有していてもよいフエニルを示し、
R 2 dは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル; あるい【ま炭素数 1〜9の 直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モ ノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニル、 ハロゲン化メチルおよ び R 5 dからなる群から選択される 1 ~ 3個の置換基を有していてもよい、 フ ェニル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル 、 イミダゾリル、 ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェニルまたはべンゾフリル を示し、 ·
R 4 、 ( d l ) :
(式中、 X 5は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) れる基を示し、
R 5 dは 4ーヒ ドロキシフエニルを示す。 〕 で表される化合 ;
19645
41 式 (5 ) :
(式中、 R
2 eは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミ ノ、 ァノレキノレスル ファエルおよびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜3個の置換基 を有していてもよい、 ベンゼン、 炭素数 3〜7のシクロアノレカン、 ィミダゾー ノレ、 ビフエ二ノレ、 チォフェン、 ベンゾチォフェンまたはべンゾフランを示す。 ) で表されるブリッジ構造を示し、
R l eは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよぴァミノからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有して いてもよいフエ二ノレを示し、
R 3 eは水素原子; あるいは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ノヽ ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置 換ァミノ、 アルキルスルファニルおよびハ口ゲン化メチルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5 の直鎖または分岐 のアルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ヒ、、フエ二ノレ、 ピペリ
19645
42 ジニル、 ピペラジニノレ、 ィミダゾリル、 ベンズィミダゾ口ニル'またはモ フォ リニル; を示す。 〕 で表される化合物;
〔式中、 B r i d g e は、 下記式 (6a)
(6a) (6b)
Y10 v11
R2 xヽ入 Rlf
(6g)
(式中、 X 6および X 9はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐の アルキレンを示し、 X7、 X8、 X 10および X 11はそれぞれ独立に、 炭素数 1 〜 3の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) からなる群から選択されるプリ ッジ構造.を示し、
R 1 f は 素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、
ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1〜3個の置換基を有して いてもよいフエ二ノレを示し、
R 2 iは炭素数 1 の直鎖または分岐のアルキル;炭素数 1〜 9の直鎖また は分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換ァ ミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる 群から選択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエニル、 炭素数 3 〜 7のシクロアルキル、 炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル'、 イミダゾリル、 ビフエニル、 チェニル、 ベンゾチェニルまたはベンゾフリル ; あるいは式 ( f
)
で表される基; を示す。 ] で表される化合物;
式 (7 ) :
〔式中、 B r i d g e 7は、 下記式 (7a)
(式中、 x
1 2は炭素数 ι〜 5の直鎖または分
されるブリッジ構造を示し、
R l gは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシおよびァミノからなる群から選択される 1 ~ 3個の置換基を有して いてもよいフエ二ルを示し、
R 2 gは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニル およびハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有して いてもよい 2価のピリダジニルを示し、
R 3 gは水素原子;あるいは炭素数 1〜 9の直鎮または分岐のアルキル基、 ハ ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置 換ァミノ、 アルキルスルフ了ニルおよびハ口ゲン化メチルからなる群から選択 される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1 ~ 5の直鎖または分岐 のァノレキル、 炭素数 3〜 7のシクロアノレキノレ、 フエニル、 ビフエ二ノレ、 ピペリ ジニノレ、 ピペラジ-ノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズイミダゾロニノレまたはモノレフォ リニルを示す。 〕 で表される化合物;
下記式 (8a) 〜 (8j)
(8a) (8b) (8c) (8d) (8e) (8f) (8g) (8h) (8i) (8j)
〔式中、 X 1 3は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示し、
R 3 hは水素原子; あるいはヒ ドロキシを有していてもよい炭素数 1〜 9の直 鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲ
ン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 炭素数 3〜 7のシク口アルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピペリジニル、 ピペラジニル、 イミダゾリル、 ベンズ ィミダゾ口ニルまたはモルフォリ二ノレ ; を示し、
R 7 hは水素原子; あるいは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ノヽ ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 置換ィミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる群から選 択される 1〜3個の置換基を有していてもよい、 フエノチアジニル、 フエナジ 二ノレ、 ジヒ ドロフエナジュ^ \ チォキサンセニル、 ジベンゾォキザゼピニノレ、 フエノキサジニル、 アタリジニノレ、 キサンテニル、 チアン ト レニルまたはフエ ノキサチイエル; を示す。 〕 からなる群から選ばれる化合物;
式 (9 ) :
〔式中、 B r i d g e
9は、 記式 (9a) および (9b)
( ) (9b)
からなる群から選択されるプリツジ構造を示し、
R 8 1は式 ( i 1 ) :
Bridge
で表される基を示し、
R 9 iは水素原子; あるいは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハ ロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 アルコキシカルボニルォキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換ァミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲ ン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエ二ノレ、 ビフエ二ノレ、 ピペリジニノレ、 ピペラジニノレ、 イミダゾリノレ、 ベンズ イミダゾロニル、 モルフオリニル; を示す。 〕 で表される化合物;
式 (1 0 ) :
0は、 記式 (10a) および (10b)
(10a) (10b)
からなる群から選択されるプリッジ構造を示し、
R10 iは、 式 (j 1) :
R11 jは、 式 ( j 2)
(式中、 X14はイソプロピル、 イソプチル、 s e c一ブチルまたはべンジノレ を示す。 ) で表される基; あるいは炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキル 基、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ 、 ジ置換ァミノ、 アルキルスルファニルおよびハロゲン化メチルからなる群か ら選択される 1〜 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜5の直鎖また は分岐のアルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピぺリジニル、 ピペラジニノレ、 ィミダゾリル、 ベンズィミダゾ口エルまたはモ. ルフオリニル; を示す。 〕 で表される化合物;および
〔式中、 R 1 2 kは、 式 (11a) および (l ib)
("a) (11 b)
からなる群から選択される基を示し、
R 1 3 kは、 水素原子;あるいは炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル基、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 モノ置換ァミノ、 ジ 置換ァミノ、 アルキルスルファニルぉよびハ口ゲン化メチルからなる群から選 択される 1 ~ 3個の置換基を有していてもよい、 炭素数 1〜 5の直鎖または分 岐のアルキル、 炭素数 3〜 7のシクロアルキル、 フエニル、 ビフエニル、 ピぺ リジニル、 ピペラジニル、 ィミダゾリル、 ベンズィミダゾロニルまたはモルフ オリニル;を示す。 〕 で表される化合物。
〔 5〕 被験物質が N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得るか否 かを評価することを含む、 薬物のスクリーニング方法。
〔6〕 薬物が中枢神経作用、 認知症作用またはアルツハイマー病作用の調節薬 である、 上記 〔5〕 に記載の方法。
〔7〕 薬物が N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用を調節し得る物質であ る上記 〔5〕 に記載の方法。
〔8〕 N .C Sタンパク質遺伝子がニューロカルシン遺伝子である、 上記 〔5〕 に記載の方法。
〔9〕 NC Sタンパク質遺伝子がニューロカルシン δ 遺伝子である、 上 '記 〔5〕 に記載の方法。
〔10〕 以下の工程 (a) 〜 (c) を含む、 上記 〔5〕 に記載の方法:
(a) 被験物質を N C Sタンパク質またはその変異タンパク質に接触させるェ 程;
(b) 被験物質の存在下における該タンパク質またはその変異タンパク質の機 能レベルを測定し、 該機能レベルを被験物質の非存在下における該タンパク質 またはその変異タンパク質の機能レベルと比較する工程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 該タンパク質またはその変異タンパ ク質の機能レベルの変化をもたらす被験物質を選択する工程。
〔1 1〕 下記のェ¾ (a) 、 (b) 及び (c) を含む、 上記 〔5〕 に記載の方 法:
(a) 被験物質と N C Sタンパク質またはそれをコードする遺伝子の発現を測 定可能な細胞とを換触させる工程;
(b) 被験物質を揍触させた細胞における該タンパク質または該遺伝子の発現 量を測定し、 該発現量を被験物質を接触させない対照細胞における該タンパク 質または該遺伝子の発現量と比較する工程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 該タンパク質または該遺伝子の発現 量を調節する被験物質を選択する工程。
〔1 2〕 下記のェ禾呈 (a) 、 .(b) 及ぴ (c) を含む、 上記 〔5〕 に記載の方 法:
(a) 被験物質を N"C Sタンパク質またはその変異タンパク質に接触させるェ 程;
(b) 被験物質の亥タンパク質に対する結合能を測定する工程;
(c) 上記 (b) の結果に基づいて、 該タンパク質に対する結合能を有する被 験物質を選択する IC程。
TJP2005/019645
50
〔1 3〕 下記の工程 (a ) 、 (b) 及び (c) を含む、 上記 〔5〕 に記載の方 法:
(a) 被験物質、 NC Sタンパク質結合性物質を NC Sタンパク質またはその 変異タンパク質に接触させる工程;
(b) 被験物質の存在下における NC Sタンパク質結合性物質の該タンパク質 に対する結合量を測定し、 該結合量を被験物質の非存在下における NC Sタン パク質結合性物質の該タンパク質に対する結合量と比較する工程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 NC Sタンパク質結合性物質の該タ ンパク質に対する結合量の変化をもたらす被験物質を選択する工程。
〔1 4〕 NC Sタンパク質結合性物質が、 ア トルバスタチン、 ピモジド、 ビフ ォナゾール、 フルナリジン、 フェンジリ ン、 クロペラスチン、 ベプリジル、 塩 酸ラロキシフェン、 ベンズプロマロン、 プラゼハ。ム、 クロチアゼノ、。ム、 スロク チジル、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチアジド、 ミナプリン、 トリ フ口オペラジン、 クロルプロチキセン、 ピメチキセン、 フルペンチキソール、 クロフアジミン、 ロキサピン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシノレ酸ジ ヒ ドロエノレゴコノレニン、 メシノレ酸ジヒ ドローひ一エノレゴクリプチン、 メシノレ酸 ジヒ ドロー β一エノレゴクリプチン、 メシノレ ジヒ ドロエルゴク リスチンまたは スタノゾロール、 あるいはそれらの誘導体である、 上記 〔1 3〕 に記載の方法。 〔1 5〕 被験物質が NC Sまたはその変異タンパク質に対する NC Sタンパク 質標的薬物の結合能を調節し得るか否かを評価することを含む、 NC Sタンパ ク質遺伝子に関連する機能を調節し得る物質のスクリーニング方法。
〔 1 6〕 NC Sタンパク質標的薬物が、 アトルバスタチン、 ピモジド、 ビフォ ナゾーノレ、 フノレナリジン、 フェンジリン、 クロペラスチン、 ベプリジル、 塩酸 ラロキシフェン、 ベンズプロマロン、 プラゼパム、 クロチアゼパム、 スロクチ ジル、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチアジド、 ミナプリン、 トリフ 口オペラジン、 クロノレプロチキセン、 ピメチキセン、 フルペンチキソ一ル、 ク ロフアジミン、 ロキサピン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシル酸ジヒ
ドロエルゴコルニン、 メシル酸ジヒドロー α—エノレゴクリプチン、 メシ 酸ジ ヒ ドロ _ —エノレゴクリプチン、 メシル酸ジヒ ドロ: ノレゴク リスチン、 スタノ ゾロール、 あるいは NC Sに結合能を有するそれらの誘導体である、 上記 〔1 5〕 に記載の方法。
〔1 7〕 以下の工程 (a) 〜 (c ) を含む、 上記 〔3L 5〕 に記載の方法:
(a) 被験物質、 NC Sタンパク質標的薬物を NC Sまたはその変異タンパク 質に接触させる工程;
( b ) 被験物質の存在下における N C Sタンパク質標的薬物の該タンパク質に 対する結合量を測定し、 該結合量を被験物質の非存在下における N C Sタンパ ク質標的薬物の該タンパク質に対する結合量と比較する工程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 NC Sタンパク質標的薬物の該タン パク質に対する結合量の変化をもたらす被験物質を選択する工程。
〔1 8〕 上記 〔5〕 〜 〔1 7〕 のいずれかに記載の方法により得られる物質。 〔1 9〕 上記 〔5〕 〜 〔1 7〕 のいずれかに記載の方法により得られる物質を 含有してなる、 薬理作用の調節剤。
〔2 0〕 NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節する物質を含有して なる、 薬理作用の調節剤。 ―
〔2 1〕 薬理作用が抗中枢神経疾患作用、 抗認知症作用または抗ァルツハイマ 一病作用である、 上記 〔2 0〕 に記載の剤。
〔2 2〕 NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用の調節剤である、 上記 〔2 0〕 に記載の剤。
〔2 3〕 NC Sタンパク質遺伝子がニューロカルシン遺伝子である、 上記 〔2 0〕 に記載の剤。
〔24〕 NC Sタンパク質遺伝子がニューロカルシン δ 遺伝子である、 上記 〔2 0〕 に記載の剤。
〔25〕 NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節する物質が、 ^下
( i ) 、 ( i i ) のいずれかである NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能 を抑制する物質である、 上記 〔20〕 に記載の剤:
( i ) NC Sアンチセンス核酸、 NC Sリボザィム、 NC Sデコイ核酸、 NC S s i RNA、 NC S抗体をコードする核酸、 N C S ドミナン トネガティブ変 異タンパク質をコードする核酸からなる群より選ばれる核酸、 または当該核酸 を含む発現ベクター ;あるいは
( i i ) NC S抗体、 NC Sドミナントネガティブ変異タンパク質からなる群 より.選ばれる蛋白質。
〔26〕 NC Sタンパク質、 又は NCSタンパク質をコードする核酸を含む発 現ベクターを含有してなる、 薬理作用の調節剤。
〔27〕 NC Sタンパク質標的薬物を含有してなる、 NC Sタンパク質遺伝子 に関連する機能の調節剤。
〔28〕 NC Sタンパク質標的薬物が、 ア トルバスタチン、 ピモジド、 ビフォ ナゾール、 フルナリジン、 フェンジリン、 クロペラスチン、 ベプリジル、 塩酸 ラロキシフェン、 ベンズブロマロン、 プラゼノヽ0ム、 ク口チアゼノ ム、 スロクチ ジル、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチアジド、 ミナプリ ン、 トリフ 口オペラジン、 クロノレプロチキセン、 ピメチキセン、 フノレペンチキソーノレ、 ク ロフアジ'ミン、 ロキサピン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシ/レ酸ジヒ ドロエルゴコル-ン、 メシノレ酸ジヒ ドローひーェルゴクリプチン、 メシル酸ジ ヒ ドロー —エルゴクリプチン、 メシル酸ジヒ ドロエルゴクリスチンまたはス タノゾロール、 あるいは NC Sに結合能を有するそれらの誘導体である、 上記 〔27〕 に記載の剤。
〔29〕 N C Sタンパク質遺伝子の機能を調節し得るように薬物を誘導体化す ることを含む、 薬物誘導体の製造方法。
〔30〕 薬物が抗中枢神経疾患作用、 抗認知症作用または抗ァノレツハイマー病 作用を有するスタチン系薬物である、 上記 〔29〕 に記載の方?去。
〔3 1〕 薬物が、 アトルバスタチン、 ピモジド、 ビフォナゾール、 フルチリジ ン、 フェンジリン、 クロペラスチン、 ベプリジル、 塩酸ラロキシフェン、 ベン ズブロマロン、 プラゼパム、 クロチアゼパム、 スロクチジノレ、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチアジド、 ミナプリ ン、 トリフ口才ペラジン、 クロルプ 口チキセン、 ピメチキセン、 フルペンチキソ一ル、 クロフアジミン、 口キサピ ン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシノレ酸ジヒ ドロエノレゴコノレニン、 メ シノレ酸ジヒドロ一 α—エノレゴクリプチン、 メシノレ酸ジヒ ドロー ]3 —エノレゴク リ プチン、 メシル酸ジヒ ドロエルゴク リスチンまたはスタ ノゾロールである、 上 記 〔2 9 ] に記載の方法。
〔3 2〕 N C Sタンパク質遺伝子がニューロカルシン遣ィ云子である、 上記 〔2 9〕 に記載の方法。
〔3 3〕 N C Sタンパク質遺伝子がニューロカルシン δ 遺伝子である、 上記 〔2 9〕 に記載の方法。
〔3 4〕 N C Sまたはその変異タンパク質に対する結合能を調節し得るように 薬物を誘導体化することを含む、 N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調 節し得る物質の誘導体の製造方法。
〔3 5〕 薬物が、 ァ トルバスタチン、 ピモ ド、 ビフォナゾール、 フルナリジ ン、 フェンジリン、 ク口ペラスチン、 ベプリジル、 塩酸ラロキシフェン、 ベン ズブロマロン、 プラゼパム、 クロチアゼパム、 スロクチジノレ、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチアジド、 ミナプリン、 トリフロ オペラジン、 クロルプ ロチキセシ、 ピメチキセン、 フノレペンチキソ一/レ、 クロ フアジミン、 口キサピ ン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシノレ酸ジヒ ドロエノレゴコノレニン、 メ シル酸ジヒ ドロ一 α—エルゴク リプチン、 メシル酸ジヒ ドロー —エルゴク リ プチン、 メシル酸ジヒ ドロエルゴクリスチンまたはスタ ノゾローノレ、 あるいは N C Sに結合能を有するそれらの誘導体である、 上記 〔3 4〕 に記載の方法。 〔3 6〕 上記 〔2 9〕 〜 〔3 5〕 のいずれかに記載の方法により得られる物質。
〔3 7〕 上記 〔2 9〕 〜 〔3 5〕 のいずれかに記載の方法により得られ ¾物質 を含有してなる、 薬理作用の調節剤。
〔3 8〕 薬物と NC Sまたはその変異タンパク質とを含む複合体。
〔3 9〕 薬物と NC Sまたはその変異タンパク質とを接触させることを含む、 薬物と NC Sまたはその変異タンパク質とを含む複合体の製造方法。
〔40〕 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む、 キット :
( i ) 薬物またはその塩;
( i i ) NC Sタンパク質またはその変異タンパク質、 該タンパク質をコ一ド する核酸、 該核酸を含む発現ベクターまたは NC Sタンパク質遺伝子の発現を 測定可能な細胞。
図面の簡単な説明
図 1は、 スピンカラムを用いた S EC相互作用スクリーユングシステムの概 略を示す。
図 2は、 スピンカラムを用いた S E C相互作用解析の概略を示す。
発明を実施するための最良の形態
1. NC Sタンパク質及びその遺伝子
本発明は、 NC Sタンパク質および遺伝ネを提供する。
NC Sタンパク質は、 網膜の光受容体、 神経細胞、 神経内分泌細胞等で特異 的に発現し、 E Fハンドモチーフを有するカルシウムイオン結合タンパク質の 総称である。 NC Sタンパク質はまた、 N末端にミ リストイル化部位を有し、 C a 2 +が結合すると、 コンフオメーシヨンの変化に伴いミ リス トイル基が露 出することによって、 NC Sタンパク質の細胞膜への局在が増大すると考えら れている (Biochem. J. 353, 1-12 (2001)参照) 。
NC Sタンパク質としては、 例えば、 NCS-1等のフレタェニン
(Frequenin) ファミ リー (クラス A) に属するタンパク質、 ニューロカルシ ン 、 二.ユーロ力ノレシン δ、 ヒポカノレシン等の VILIPSファミ リー (クラス Β) に属するタンパク質、 リカパリン (Recoverin) 等のリカパリン
(Recoverin) ファミリー (クラス C ) に属するタンパク質、 GCAP1、 GCAP2, GCAP3等の GCAPsファミリー (クラス D) に属するタンパク質、 KChIPl、 KChIP2、 KChIP3等の KChlPsファミ リ一 (クラス E) に属するタンパク質な どが挙げられるが、 VILIPSファミリー (クラス B) に属するタンパク質が好 ましく、 ニューロカルシン δ およびヒ トヒポカルシン類似タンパク質 1
(Human Hippocalcin-like protein 1あるレヽは Visinin- like protein 3あ るいは VILIP- 3) がより好ましい。 なお、 ニューロカルシン δ は、 末梢感覚 神経細胞、 記憶に関与する海馬歯状回等の脳内神経細胞等の神経細胞で発現し ていることが知られている。 さらに、 ヒ トヒポカルシン類似タンパク質 1 (Human Hippocalcin-like protein 1めるいは Visinin - like protein 3あ るいは VILIP - 3) は、 アルツハイマー患者の脳の病巣組織に局在することが知 られている。 本明細書中、 NC Sタンパク質は、 ヒト NC Sタンパク質に限定 されず、 異種動物のオルソログをも含む。 なお、 ヒ トニューロカルシン δ は、 後述の実施例に記載される FLJ39196 クローン由来のタンパク質である。 また、 ヒ 卜ヒポカノレシン類似タンノ^ク質 1 (Human Hippocalcin-like protein 1あ るいは Visinin- like protein 3あるいは VILIP-3) は、 後述の実施例に記載 される FLJ20589クローン由来のタンパク寳である。
本発明の NC Sタンパク質は、 例えば、 配列番号 2あるいは配列番号 4 (VILIP-3) で表されるアミノ酸配列を有するタンパク質であり得る。 なお、 ヒ ト NCSタンパク質は、 FL J番号 (NEDO (新エネルギー '産業技術総 合開発機構) タンパク質 c DNA構造解析プロジェク トにおける登録番号) : FLJ39196, G e n B a n kァクセッション番号: AK096515、 H-Invitational データベース (H— I n v D B) における H— I n v c DNA I D ·· HIT000021370, および H_ I n v ローカス I D : HIX0007693および F L J 番号: FLJ20589、 G e n B a n kァクセッション番号: AK000596、 H— I n v cDNA I D : HIT000003071、 および H— I n v ローカス I D :
HIX0001817 として登録され (Nat. Genet. 36(1), 40-45 (2004) 参照) 、
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56 また、 本発明者らにより、 スタチン系薬物 (Atorvastatin) を含む実施/列記 载の化合物と相互作用することが見出された。 また、 本発明の NC Sタンパク 質は、 OMIM (Online Mendelian Inheritance in Man:登録商標) に
OMIM606722および 600207 としても登録されている。
また、 本発明によれば、 NC Sタンパク質の変異タンパク質が提供される。 該変異タンパク質は、 例えば、 配列番号 2あるいは配列番号 4 (VILIP-3) で 表されるアミノ酸配列において、 1又は複数のアミノ酸が置換、 欠失、 付加ま たは挿入されたアミノ酸配列からなり、 且つ薬物に対して相互作用を示すタン パク質であり得る。
置換、 欠失、 付加または挿入されるアミノ酸の数は、 機能が保持される限り 限定されないが、 例えば約 1 ~ 3 0個、 好ましくは約 1〜2 0個、 より好まし くは約 1〜 1 0個、 さらにより好ましくは約 1〜 5個、 最も好ましくは 1また は 2個である。 アミノ酸の置換、 欠失、 付加または揷入が施される部位は、 機 能が保持される限り限定されないが、 例えば、 EFハンドモチーフの部位、 ミ リストィル化部位、 並びにこれらの部位以外の部位であり得る。
さらに、 本発明の変異タンパク質は、 配列番号 2あるいは配列番号 4
(VILIP-3) で表されるアミノ酸配列において、 例えば約 5 0%以上、 好まし くは約 70 %以上、 より好ましくは約 8 0 %以上、 さらにより好ましくは約 9 0°/0以上、 最も好ましくは約 9 5 %以上の相同性 (但し、 1 0 0%の相同性を 除く) を有するアミノ酸配列からなり、 且つ薬物に対して相互作用を示すタン パク質であり得る。 ここで、 上記相同性の数値は、 配列解析ソフトウェアであ る DNAS I S (日立ソフトウェアエンジニアリング) を用いて、 例えば、 マ キシマムマッチング法のコマンドを実行することにより算出される。 その際の パラメータは、 デフォルトの設定 (初期設定) とする。
本発明のタンパク質が相互作用を示す薬物は NC Sタンパク質標的薬物であ る。 NC.Sタンパク質標的薬物とは、 NC Sタンパク質を介して薬効または副 作用を示す薬物であり、 このような薬物としては、 例えば、 NC Sタンパク質
標的薬物に関連する作用を調節し得る物質 (例えば、 中枢神経作用を調節し得 る物質) 、 NC Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し得る物質などが挙 げられる。 なお、 薬物とは、 医薬および試薬を含むものとする。 好ましくは、 N C Sタンパク質標的薬物は、 後述の化合物であり得る。
本発明の NC Sタンパク質またはその変異タンパク質を使用する場合、 該タ ンパク質は標識されていても未標識であってもよく、 また、 標識タンパク質と 未標識タンパク質を所定の割合で含む混合物も使用できる。 標識用物質として は、 例えば、 F I TC、 FAM等の蛍光物質、 ルミノール、 ノレシフェリ ン、 ノレ シゲニン等の発光物質、 3H、 14C、 32 P、 35 S、 123 I等の放射性同位体、 ピオチン、 ス トレプトアビジン等の親和性物質などが挙げられる。
本発明の NC Sタンパク質遺伝子は、 本発明の NC Sタンパク質をコードす るものである限り限定されない。 例えば、 本発明の NC Sタンパク質遺伝子は、 上記アミノ酸配列からなるタンパク質に対応するものであり得る。 好ましくは、 本発明の N C Sタンパク質遺伝子は、 配列番号 1で表されるヌクレオチド配列 からなる。 なお、 本発明の NC Sタンパク質遺伝子は、 上記のヒ ト遺伝子に限 定されず、 異種動物のオルソログをも含む。
また、 本発明によれば、 配列番号 1で表きれるヌクレオチド配列と相補的な 配列に対してストリンジェント条件下でハイプリダイズするヌクレオチド配列 力 らなり、 且つ薬物に対して相互作用を示すタンパク質に対応する遺伝子も提 供される。 ここで、 ス ト リ ンジェント条件下でハイブリダィズするとは、 例え ば、 6 X'S S C、 0. 5%SDS、 50 %ホルムアミ ドの溶液中で 42 °Cにて 加温した後、 0. 1 X S SC、 0. 5 % S D Sの溶液中で 68°Cにて洗浄する 条件でも依然として陽性のハイプリダイゼーションシグナルが観察されること を意味する。
本発明の NC Sタンパク質およびその遺伝子は、 種々の疾患、 例えば、 NC Sタンパ.ク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中枢神経疾患) 、 NC Sタン
パク質遺伝子に関連する疾患に対する医薬の開発、 あるいは該疾患に対 る研 究用試薬の開発などに有用である。 以下、 それぞれの疾患について詳述する。
( I . NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患)
「NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患」 とは、 NC Sタンパク質標的 薬物が適用される疾患または該薬物の副作用に相当する疾患を意味する。 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患は、 NC Sタンパク質標的薬物により改 善または増悪され得る。 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患としては、 例えば、 中枢神経疾患、 その他の疾患が挙げられる。
「NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用」 とは、 NC Sタンパク質標的 薬物が実際に示す作用 (薬理作用、 副作用を含む) と同種の作用または反対の 作用を意味する。 換言すれば、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用は、
「NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患」 の改善または増悪を引き起こし 得る作用である。 即ち、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患が中枢神経 疾患である場合、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用は、 中枢神経作用、 抗中枢神経作用である。 なお、 「NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用」 は、 「NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患」 の説明により自ずと明らか になるであろう。 ―
(中枢神経疾患)
中枢神経疾患とは、 中枢神経系である脳、 脊髄の異常に伴う疾患である限り 特に限定されない。 中枢神経疾患としては、 例えば、 認知症、 癲癇、 パーキン ソン病、 統合失調症、 不安、 不眠症、 うつ病、 躁病等が挙げられるが、 なかで も認知症が好ましい。 認知症としては、 原発性変性認知症と、 多発梗塞性認知 症 (脳血管性認知症とも呼ばれる) 、 慢性水頭症、 脳炎、 脳腫瘍、 神経梅毒、 肺性脳症、 薬物中毒、 アルコール中毒等の二次性認知症とに大別できるが、 原 発性変性認知症が好ましい。 原発性変性認知症としては、 例えば、 6 5歳以上 で主に発症する老年認知症、 アルツハイマー病、 ピック病、 ハンチントン舞踏 病等の 4 0〜6 5歳で主に発症する初老期認知症が挙げられる。
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(その他の疾患)
N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患の一例は、 ァトルバスタチンに 関連する疾患であり得る。
ァトルバスタチンに関連する疾患とは、 ァトルパスタチンが適用される疾患 またはアトルバスタチンの副作用に相当する疾患を意味する。 アトルバスタチ ンは、 HMG- CoA還元酵素阻害剤などとして知られている。 なお、 アトルバスタ チンの標的としては、 ミニ染色体維持タンパク質 (Mini chromosome
maintenance protein) 7、 ミニ染色体維持タンパク質 6、 HMG - CoA還元酵素 などが知られている。 アトルバスタチンが適用される疾患としては、 高コレス テロール血症、 家族性高コレステロール血症等が例示される。 一方、 アトルバ スタチンの副作用としては、 胃不快感、 そう痒感、 手指しびれ、 不眠、 下痢、 胸やけ、 便秘、 頭痛、 全身倦怠、 横紋筋融解症、 ミオパシー、 肝機能障害、 黄 疽、 過敏症、 血小板減少症、 皮膚粘膜眼症候群 (Stevens-Johnson 症候群) 、 中毒性表皮壌死症 (Lyell症候群) 、 多形紅斑、 高血糖、 糖尿病等が例示され る。
さらに、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患は、 N C S結合化合物に 関連する疾患であり得る。 N C S結合化合物としては、 例えば、 Piraoz ide、
Bif onazoleN l encn l ineN Cloperastine Bepridi l、 Raloxi fene
hydrochloride^ BenzbromaroneN Prazepam^ Clotiazepam Suloctidi丄 Benzethonium、 Bicaltamide、 . Benzthiazide、 Minaprine^ Trifluoperazine Chlorprothixene Pimethixene、 Flupentixol cis - (Z)、 Clofazimine、 Loxapine^ Rescinnamine、 Syrosingopine Dihydro ergot o ine mesylate^ Dihydroergocristine^ Stanozo丄 ol、 Flunarizi.ne力 s例示でき 。
Pimozide (ピモジド) に関連する疾患とは、 ピモジドが適用される疾患ま たはピモジドの副作用に相当する疾患を意味する。 ピモジドに関連する疾患と しては、 精神分裂病、 小児の自閉性障害あるいは精神遅滞に伴う動作 ·情動 - 意欲 ·対人関係等にみられる異常行動、 睡眠■食事 ·排泄 ·言語等にみられる
病的症状、 常同症等がみられる精神症状などが例示される。 一方、 ピモジドの 副作用としては、 錐体外路症状、 パーキンソン症候群(振戦、 筋強剛、 流涎 等)、 ァカシジァ(静座不能)、 ジスキネジァ(眼球回転発作、 構音障害、 嚥下 障害等)、 不眠■眠気、 不穏 ·興奮■多動 ·易刺激 ·幻覚 ·妄想の顕性化、 低 血圧、 発疹 ·そう痒感、 悪心 ·嘔吐、 食欲不振、 胃部不快感、 便秘、 腹痛、 下 痢、 排尿障害、 頻尿、 夜尿、 プロラクチン値の上昇などが例示できる。
Bifonazole (ビホナゾール) に関連する疾患とは、 ビホナゾールが適用さ れる疾患またはビホナゾールの副作用に相当する疾患を意味する。 ビホナゾー ルに関連する疾患としては、 皮膚真菌症 (白癬、 カンジダ症、 癜風) などが例 示できる。 一方、 ビホナゾールの副作用としては、 局所の刺激感、 皮膚炎、 発 赤 ·紅斑、 亀裂、 鱗屑、 そう痒、 びらんなどが例示できる。
Cloperast ine (クロペラスチン) に関連する疾患とは、 クロペラスチンが 適用される疾患またはク口ペラスチンの副作用に相当する疾患を意味する。 ク 口ペラスチンに関連する疾患としては、 感冒 ·急性気管支炎■慢性気管支炎 - 気管支拡張症 ·肺結核 '肺がんなどに伴う咳嗽などが例示できる。 一方、 クロ ペラスチンの副作用としては、 眠気、 悪心、 食欲不振、 ロ渴などが例示できる。
Bepridi l (ベプリジル) に関連する疾患 は、 ベプリジルが適用される疾 患またはべプリジルの副作用に相当する疾患を意味する。 ベプリジルに関連す る疾患どしては、 頻脈性不整脈、 狭心症などが例示できる。 一方、 ベプリジル の副作用としては、 QT延長、 徐脈、 心室頻拍、 嘔気などが例示できる。
Raloxifene hydrochloride (塩酸ラロキシフェン) に関連する疾患とは、 塩酸ラロキシフェンが適用される疾患または塩酸ラロキシフェンの副作用に相 当する疾患を意味する。 塩酸ラロキシフ ンに関連する疾患としては、 閉経後 骨粗鬆症などが例示できる。 一方、 塩酸ラロキシフェンの副作用としては、 血 小板数減少、 ヘモグロビン減少、 へマトクリツト減少、 血中カルシウム減少、 血清総タンパク減少、 良性の子宮内腔液増加などが例示できる。
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Benzbromarone (ベンズブロマロン) に関連する疾患とは、 ベンズブ^マ口 ンが適用される疾患またはべンズブロマ口ンの副作用に相当する疾患を意味す る。 ベンズプロマロンに関連する疾患としては、 高尿酸血症、 痛風、 高尿酸血 症を伴う高血圧症などが例示できる。 一方、 ベンズプロマロンの副作用として は、 胃部不快感、 胃腸障害、 そう痒感、 発疹、 下痢、 肝障害などが例示できる。 プラゼパム (prazepam) に関連する疾患とは、 プラゼバムが適用される疾 患またはプラゼバムの副作用に相当する疾患を意味する。 プラゼバムに関連す る疾患としては、 神経症あるいはうつ病における不安 ·緊張 ·抑うつ及び睡眠 障害、 心身症(消化器疾患,高血圧症,自律神経失調症)における身体症候並び に不安 ·緊張■抑うつ及び睡眠障害などが例示できる。 一方、 プラゼバムの副 作用としては、 眠気、 ふらつき、 疲労、 倦怠、 脱力感、 食欲不振などが例示で きる。
クロチアゼパム (Cl otiazepam) に関連する疾患とは、 クロチアゼパムが適 用される疾患またはクロチアゼバムの副作用に相当する疾患を意味する。 ク口 チアゼバムに関連する疾患としては、 心身症(消化器疾患,循環器疾患)におけ る身体症候並びに不安 ·緊張 ·心気 ·抑うつ ·睡眠障害、 自律神経失調症にお けるめまい '肩こり '食欲不振などが例示 きる。 一方、 クロチアゼバムの副 作用としては、 眠気、 ふらつき、 疲労、 倦怠、 脱力感、 食欲不振などが例示で さる。
トリフロペラジンに関連する疾患とは、 トリフロペラジンが適用される疾患 またはトリフロペラジンの副作用に相当する疾患を意味する。 トリフロペラジ ンに関連する疾患としては、 統合失調症などが例示できる。 一方、 トリフロぺ ラジンの副作用としては、 無動緘黙、 強度の筋強剛、 嚥下困難、 頻脈、 血圧の 変動、 発汗、 血圧降下、 心電図異常などが例示できる。
クロフアジミンに関連する疾患とは、 クロフアジミンが適用される疾患また はクロフ.アジミンの副作用に相当する疾患を意味する。 クロフアジミンに関連 する疾患としては、 ハンセン病などが例示できる。 一方、 クロフアジミンの副
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62 作用としては、 皮膚着色、 皮膚乾燥、 光線過敏症、 魚鱗癬、 発疹、 そう痒、 胃 腸出血、 悪心、 嘔吐、 食欲不振、 めまい、 頭痛、 神経痛などが例示できる。 レシナミンに関連する疾患とは、 レシナミンが適用される疾患またはレシナ ミンの副作用に相当する疾患を意味する。 レシナミンに関連する疾患としては、 高血圧症などが例示できる。 一方、 レシナミンの副作用としては、 うつ状態な どが例示できる。
メシル酸ジヒ ドロエルゴトキシンに関連する疾患とは、 メシル酸ジヒ ドロェ ルゴトキシンが適用される疾患またはメシル酸ジヒ ドロエルゴトキシンの副作 用に相当する疾患を意味する。 メシル酸ジヒ ドロエルゴトキシンに関連する疾 患としては、 高血圧症、 末梢循環障害 (ビュルガー病、 閉塞性動脈硬化症、 動 脈塞栓、 血栓症、 レイノ一病及びレイノ一症候群、 肢端紫藍症、 凍瘡 ·凍傷、 間欠性跛行) 、 脳代謝障害などが例示できる。 一方、 メシル酸ジヒ ドロエルゴ トキシンの副作用としては、 胃腸障害、 悪心 ·嘔吐、 食欲不振、 発疹 ·そう痒、 頭痛、 めまいなどが例示できる。
( I I . N C Sタンパク質遺伝子に関連する疾患)
「N C Sタンパク質遺伝子に関連する疾患」 とは、 N C Sタンパク質遺伝子 の機能または発現量、 あるいは N C Sタンパク質遺伝子が関与するシグナル伝 達系において N C Sタンパク質遺伝子の下流に位置付けられる遺伝子 (下流遺 伝子) の機能または発現量の変化に伴い引き起こされ得る疾患をいう。 N C S タンパク質遺伝子またはその下流遺伝子の機能の変化は、 例えば、 該遺伝子の 変異 (例えば、 多型) によりもたらされ得る。 該変異としては、 例えば、 コー ディング領域におけるその機能を促進または抑制させる変異、 非コーディング 領域におけるその発現を促進または抑制させる変異などが挙げられる。 発現量 の変化としては、 発現量の増加または低下が挙げられる。 N C Sタンパク質遺 伝子に関連する疾患は、 N C Sタンパク質により改善または増悪され得る。
「N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能」 とは、 N C Sタンパク質が実際 に示す機能と同種の機能または反対の機能を意味する。 換言すれば、 「N C S
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63 タンパク質遺伝子に関連する機能」 は、 「NC Sタンパク質遺伝子に関逮する 疾患」 の改善または増悪を引き起こし得る機能である。 NC Sタンパク質遺伝 子に関連する機能としては、 例えば、 光伝達、 ホルモン 'サイ 卜力インあるい は神経伝達物質などの生理活性物質の遊離の調節、 グァニルザ クラーゼある いはアデニルサイクラーゼの活性制御、 サイクリック ·ヌクレオチド代謝の調 節、 遺伝子発現調節、 イオン ' チャンネルの制御、 アセチルコリ ン受容体ある いはドーパミン受容体などの Gタンパク質共役型受容体あるいはその他の細胞 膜表面の受容体の制御、 Gタンパク質共役型受容体キナーゼの J御、 プレセ二 リン.2などのタンパク質分解酵素の制御、 イノシトーノレリン脂質代謝の調節な どが挙げられる。
また、 本発明の NC Sタンパク質を、 S w i s s P r o t及び R e f S e q に対して B LAS T P検索し、 その解析結果に基づき GO (Gene Ontology) カテゴリー分類情報によるさらなる解析に供したところ、 MF (分子機能) と しては GO:0003779¥MF|ァクチン結合、 GO: 0005509¥MF |カルシウムイオン結合、 G0:0015631¥MF|チューブリン結合、 G0:0030276¥MF|クラスリ ン (clathrin) 結合、 B P (生物学的プロセス) としては G0:0016192¥BP|小月 (vesicle) 媒介輸送、 並びに CC (細胞成分) としてほ G0:0005829¥CC|ナイ トゾル、 G0:0030130¥CC|トランス-ゴルジネットワーク小胞のクラスリンコートに分類 されるという結果が得られている。 従って、 NC Sタンパク質遺伝子に関連す る機能としては、 上述の機能の他、 これらの GOカテゴリー分類情報から導き 出せる機能も挙げることもできる。
NC Sタンパク質遺伝子に関連する疾患としては、 NC Sタンパク質遺伝子 が生体内で種々の生理学的機能を担っていると考えられることを考慮すれば、 実に様々な疾患が想定されるが、 例えば、 認知症、 癲癇、 パーキンソン病、 統 合失調症、 不安、 不眠症、 うつ病、 躁病、 神経変性、 網膜形成異常、 癌、 糖尿 病、 疼痛.(特に慢性疼痛) などが挙げられる。 また、 NC Sタンパク質遺伝子
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64 が関連する可能性のあるその他の疾患としては、 軟骨石灰化症
(O IM600668) が挙げられる。
( I I I . NC Sタンパク質標的薬物)
本発明の (I ) 乃至 (V I I I ) 、 式 (1) 乃至 (1 1 ) および式 (1 ' ) 乃至 (1 1 ' ) について説明する。
式 ( I ) 乃至 (V I I I ) 、 式 (1) 乃至 (1 1) および式 (1 ' ) 乃至 (1 1 ' ) で表される化合物は、 基本骨格あるいは置換基の種類に基づく特徴 を利用し、 種々の公知の合成方法を適用して製造することができる。 例えばァ ルキル化、 ァシル化、 アミノ化、 イミノ化、 ハロゲン化、 還元、 酸化、 縮合、 環化等が挙げられ、 通常当分野で用いられる反応または方法が利用できる。
「ハロゲン原子」 とは、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子であ る。
「炭素数 1 ~ 9の直鎖または分岐のアルキル」 として fま、 例えば、 メチル、 ェチノレ、 プロピノレ、 イソプロピノレ、 プチノレ、 イソブチノレ、 s e cーブチノレ、 t e r t _プチノレ、 ペンチノレ、 ィソペンチノレ、 ネオペンチル、 s e c一ペンチノレ 、 t e r t一ペンチノレ、 へキシル、 イソへキシノレ、 2—ュチノレブチノレ、 へプチ ル、 ォクチル、 1, 1, 3, 3—テトラメチルブチル、 ノニル等が挙げられる
「炭素数 1〜7の直鎮または分岐のアルキル」 として fま、 例えば、 メチル、 ェチノレ、 プロピノレ、 イソプロピノレ、 ブチノレ、 イソブチノレ、 s e cーブチノレ、 t e r t—プチノレ、 ペンチノレ、 イソペンチノレ、 ネオペンチノレ、 s e c一ペンチノレ 、 t e r t—ペンチノレ、 へキシノレ、 ィソへキシノレ、 2—ュチノレブチノレ、 へプチ ル等が挙げられる。
「炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキル」 としては、 例えば、 メチル、 ェチノレ、 プロピル、 イソプロピル、 プチノレ、 イソブチノレ、 s e cーブチノレ、 t e r tーブチノレ、 ペンチノレ、 イソペンチノレ、 不ォペンチノレ、 s e c一ペンチノレ 、 t e r t一ペンチル等が挙げられる。
当該アルキル基は任意の位置が、 ヒ ドロキシ、 ハロゲン原子、 シァノ、'メ ト キシ、 ァミノ、 モノ置換アミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルスルファエル、 また はハロゲン化メチルで置換されていてもよく、 具体的には、 ヒ ドロキシメチル 、 1または 2—ヒ ドロキシエチ^^、 1 , 2または 3—ヒ ドロキシプロピル等が 挙げられる。
「アルキルォキシ」 としては炭素数 1 〜 9の直鎖または分岐のアルキルォキ シ、 例えば、 メチルォキシ、 ェチルォキシ、 プロピルォキシ、 イソプロピルォ キシ、 プチ/レオキシ、 ィソブチノレオキシ、 s e c—プチルォキシ、 t e r t - ブチルォキシ、 ペンチルォキシ、 ィソペンチルォキシ、 ネオペンチ/レオキシ、 s e c一ペンチルォキシ、 t e r t一ペンチルォキシ、 へキシノレオキシ、 イソ へキシノレオキシ、 2—ェチ/レブチノレオキシ、 ヘプチノレオキシ、 才クチノレオキシ 、 1 , 1 , 3, 3—テトラメチルブチルォキシ、 ノエルォキシ等が挙げられる
「炭素数 1 〜 5の直鎖または分岐のアルキルォキシ」 としては、 例えば、 メ チノレオキシ、 ェチルォキシ、 プロピルォキシ、 イソプロピルォキシ、 ブチルォ キシ、 ィソブチノレオキシ、 s e c—ブチノレオキシ、 t e r t _ブチルォキシ、 ペンチノレオキシ、 ィソペンチノレオキシ、 ネオペンチノレオキシ、 s e c一ペンチ ノレォキシ、 t e r t一ペンチ/レオキシ等が挙げられる。
「炭素数 1〜 7の直鎖または分岐のアルキル」 としては、 例えば、 メチル、 ェチル、 プ口ピル、 イソプロピノレ、 プチノレ、 イソブチノレ、 s e c—ブチノレ、 t e r tーブチル、 ペンチノレ、 ィソペンチノレ、 ネオペンチノレ、 s e c—ペンチノレ 、 t e r t—ペンチノレ、 へキシノレ、 ィソへキシノレ、 2ーェチルブチノレ、 へプチ ル等が挙げられる。
「炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキル」 としては、 例えば、 ベンジル、 1ま たは 2—フエニルェチル、 1 , 2または 3—フエ二ノレプロピル、 1 , 2 , 3ま たは 4—フエニルブチル等が挙げられる。
「炭素数 7〜1 1のフエニルアルキル」 としては、 例えば、 ベンジル、 1ま たは 2一フエニルェチルまたは 1 , 2または 3—フエニルプロピル等が挙げら れる。
「炭素数 8〜 1 2のフエニルァルケニル」 としては、 例えば、 1または 2— フエニルェテニル (αまたは |3—スチリノレ) 、 1 , 2または 3—フエ二ルー 1 一プロぺニル、 1 , 2または 3—フエニノレー 2 _プロぺニノレ (例えば、 シンナ ミノレ等) 、 1 , 2 , 3または 4一フエ二ノレ一 1—プテニル、 1 , 2 , 3または 4一フエ二ルー 2ーブテニル等が挙げられる。
「炭素数 7〜 1 2のフエニルアルキルォキシ」 としては、 例えば、 ベンジル 才キシ、 1または 2—フエニルェチルォキシ、 1 , 2または 3—フエニルプロ ピルォキシ、 1 , 2 , 3または 4—フエニノレブチルォキシ等が挙げられる。
「アルコキシカルボニルォキシ」 としては、 例えば、 メ トキシカルポニルォ キシ、 ェトキシカルボニルォキシ、 プロポキシカルボ二/レオキシ、 イソプロボ キシカノレボ二/レオキシ、 ブトキシ力/レポニノレ才キシ、 イソプトキシ力/レポ二ノレ ォキシ、 s e c—ブトキシカノレポニノレオキシ、 t e r t—ブトキシ力/レポ二ノレ ォキシ等が挙げられる。
「アルキルスルファニル」 としては炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアルキ ノレスノレファニル、 例えば、 メチルスルファ -ル、 ェチルスルファニル、 プロピ ノレスノレファニル、 イソプロピノレスルファ二ノレ、 プチルスルファ二ノレ、 イソプチ ノレス/レフ了二ノレ、 s e c—ブチノレスノレファニノレ、 t e r t—ブチノレスノレファニ ノレ、 ペンチルスノレファ-ノレ、 イソペンチノレスノレファニル、 ネオペンチ/レスノレフ ァニノレ、 s e c—ペンチノレスノレファニノレ、 t e r t—ペンチゾレスノレファェノレ、 へキシルスルファ -ル、 イソへキシノレスノレファニル、 2—ェチノレブチノレスノレフ 了二ノレ、 ヘプチノレスノレファニノレ、 ォクチノレス/レファニル、 1 , 1 , 3 , 3—テ トラメチルブチルスルファニル、 ノニルスルファニル等が挙げられる。
「ハロゲン化アルキル」 としては、 1以上のハロゲン原子で置換された炭素 数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 例えば、 フルォロメチル、 ジフルォロ
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67 メチノレ、 トリフノレオ口メチノレ、 クロロメチノレ、 ジクロロメチノレ、 卜 リ ク ώロメ チノレ、 ブロモメチノレ、 ョードメチノレ、 2—クロロェチノレ、 2—フノレオロェチノレ 、 2, 2, 2—トリフルォロェチル等が挙げられる。
「ハロゲン化メチル」 と しては、 例えば、 フルォロメチル、 ジフルォロメチ ル、 トリフノレオロメチノレ、 クロロメチノレ、 ジク口ロメチノレ、 トリクロロメチノレ 、 ブロモメチル、 ョ一ドメチル等が挙げられる。
「モノ置換アミノ」 とは、 上記定義の炭素数 1〜9の直鎖または分岐のアル キル;上記定義の炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 上記定義のアルキルスルファ-ルお よび上記定義のハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基 を有していてもよいフエニル基等からなる群から選択される置換基でモノ置換 されたァミノ基が挙げられる。 具体的には、 Ν—メチルァミノ、 Ν—ェチルァ ミノ、 Ν—プロピルァミノ、 Ν—イソプロピルァミノ、 Ν—ブチルァミノ、 Ν ーィソブチノレアミノ、 Ν— s e c一プチ/レアミノ、 N— t e r t—プチノレァミ ノ、 N—ペンチルァミノ、 N—イソペンチノレアミノ、 N—ネオペンチ/レアミノ 、 N— s e c一ペンチノレアミノ、 N- t e r t一ペンチルァミノ、 N—へキシ ルァミノ、 N—イソへキシルァミノ、 N- 2一ェチルプチルァミノ、 N—ヘプ チルァミノ、 N—ォクチルァミノ、 N— ( 1, 1 , 3, 3—テトラメチルブチ ノレ) ァミノ、 N—ノニルァミノ、 N—フエ-ルァミノ、 N— (2, 3または 4 —クロ口フエニル) ァミノ、 N— (2, 3または 4 _フルオロフェニル) アミ ノ、 N— '(2, 3または 4一メチルフエニル) ァミノ、 N— (2, 3または 4 —メ トキシフエニル) ァミノ、 N— (2, 3または 4ーメチルスルファニルフ ェ -ル) ァミノ、 N— (2, 3または 4—ヒ ドロキシフエニル) ァミノ、 N— (2, 3または 4一シァノフエニル) ァミノ、 N— (2, 3または 4一トリフ ルォロメチルフエニル) ァミノ等が挙げられる。
「ジ置換ァミノ」 とは、 上記定義の炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキ ル;上記定義の炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シ
ァノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 上記定義のアルキルスルファニルおよ び上記定義のハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を 有していてもよいフ ニル基等からなる群から選択される同一または異なる置 換基でジ置換されたァミノ基が挙げられる。 具体的には、 N, N—ジメチルァ ミノ、 N, N—ジェチルァミノ、 N, N—ジプロピルァミノ、 N, N—ジイソ プロピルァミノ、 N, N—ジブチルァミノ、 N, N—ジイソブチルァミノ、 N , N—ジ s e c—プチルァミノ、 N, N—ジ t e r t—ブチノレアミノ、 N, N —ジペンチノレアミノ、 N, N—ジイソペンチルァミノ、 N, N—ジネオペンチ ノレアミノ、 N, N—ジ s e c一ペンチルァミノ、 N, N—ジ t e r t—ペンチ ルァミノ、 N, N—ジへキシルァミノ、 N, N—ジィ ソへキシルァミノ、 N, N—ビス ( 2—ェチルブチル) ァミノ、 N, N—ジヘプチルァミノ、 N, N— ジォクチルァミノ、 N, N—ビス (1, 1, 3, 3—テ トラメチルプチル) 了 ミノ、 N, N—ジノニルァミノ、 N—ェチル一N—メチルァミノ、 N—プロピ ルー N—メチルァミノ、 N—イソプロピル一 N—メチルァミノ、 N—ブチルー N—メチルァミノ、 N—イソブチル一N—メチルァミノ、 N— s e c—ブチノレ 一 N—メチノレアミノ、 N— t e r t—ブチノレ _N—メチノレアミノ、 N—ペンチ /レー N—メチノレアミノ、 N—イソペンチノレ一 N—メチノレアミノ、 N—ネオペン チノレー N—メチノレアミノ、 N- s e c一ペンチル一N—メチノレアミノ、 N_ t e r t一ペンチノレ一N—メチノレアミノ、 N—へキシノレ一 N—メチノレアミノ、 N 一イソへキシノレ一 N—メチノレアミノ、 N— 2—ェチノレプチ/レー N—メチ /レアミ ノ、 N—へプチルー N—メチルァミノ、 N—ォクチルー N—メチルァミノ、 N 一 (1, 1 , 3, 3—テ トラメチルプチル) 一 N—メチルァミノ、 N—ノニル —N—メチノレアミノ、 N, N—ジフエニルァミノ、 N, N—ビス (2, 3また は 4 _クロ口フエ二ノレ) ァミノ、 N, N—ビス (2, 3または 4—フルオロフ ェニル) ァミノ、 N, N—ビス (2, 3または 4 _メチルフエニル) ァミノ、 N, N—ビス (2, 3または 4ーメ トキシフエニル) ァミノ、 N, N—ビス ( 2, 3または 4ーメチノレスルファニルフエ二ノレ) ァミノ、 N, N—ビス (2,
3または 4—ヒ ドロキシフエニル) ァミノ、 N, N—ビス (2, 3またま 4一 シァノフエニル) ァミノ、 N, N—ビス ( 2 , 3または 4— トリフルォロメチ ノレフエニル) ァミノ、 N—フエ二ルー N—メチルァミノ、 N— (2, 3また 4—クロ口フエニル) 一 N—メチルァミノ、 N— (2, 3または 4一フルォロ フエニル) 一 N—メチルァミノ、 N— (2, 3または 4一メチルフエニル) 一 N—メチルァミノ、 N— (2, 3または 4ーメ トキシフエ-ル) 一 N—メチ /レ ァミノ、 N— (2, 3または 4ーメチルス/レファニノレフエニル) 一 N—メチ /レ ァミノ、 N— (2, 3または 4—ヒ ドロキシフエニル) 一 N—メチルァミノ、 N— (2, 3または 4—シァノフエニル) 一N—メチルァミノ、 N— (2, 3 または 4一 トリフルォロメチルフエニル) —N—メチルァミノ等が挙げられる
「置換ィミノ」 とは、 上記定義の炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキ / ;上記定義の炭素数 1〜 9の直鎖または分岐のアルキル、 ハロゲン原子、 シァ ノ、 ヒ ドロキシ、 メ トキシ、 ァミノ、 上記定義のアルキルスルファニルおよび 上記定義のハロゲン化メチルからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有 していてもよいフエニル基等からなる群から選択される置換基で置換されたィ ミノ基が挙げられる。 具体的には、 N—メ ルァミノ、 N—ェチルイミノ、 N 一プロピルイミノ、 N—ィソプロピルイミノ、 N—プチルイミノ、 N—イソブ チノレイミノ、 N— s e c—ブチノレイミノ、 N— t e r t—ブチルイミノ、 N— ペンチノレイミノ、 N—イソペンチノレイミノ、 N—ネオペンチノレイミノ、 N— s e c—ペンチルイミノ、 N— t e r t—ペンチルイミノ、 N—へキシルイミノ 、 N—イソへキシルイミノ、 N— 2—ェチルプチルイミノ、 N—へプチルイミ ノ、 N—ォクチルイミノ、 N— (1, 1, 3, 3—テトラメチルブチル) イミ ノ、 N—ノニルイミノ、 N—フエ-ノレィミノ、 N— (2, 3または 4一クロ口 フエニル) ィミノ、 N— (2, 3または 4—フルオロフェニル) ィミノ、 N— (2, 3.または 4一メチルフエニル) ィミノ、 N— (2, 3または 4ーメ トキ シ.フエニル) ィミノ、 N— (2, 3または 4ーメチルスノレファニルフエ二ノレ)
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70 ィミノ、 N— (2, 3または 4ーヒ ドロキシフエニル) ィミノ、 N— ( 3 または 4 _シァノフエニル) ィミノ、 N— (2, 3または 4一トリフルォロメ チルフエニル) ィミノ等が挙げられる。
「炭素数 3〜 7のシク口アルキル」 としては、 例えば、 シク口プロパンシク 口プロピノレ、 シクロブチル、 シク口ペンチル、 シクロへキシノレまたはシクロへ プチルが挙げられる。
「炭素数 7〜 1 1のフエニルアルキル」 としては、 例えば、 フエニルメチル 、 1または 2—フエニルェチル、 1, 2または 3—フエニルプロピル、 1, 2 , 3または 4一フエニルブチル、 1, 2 , 3, 4または 5—フエ二ノレペンチル 等が挙げられる。
「ィミダゾリノレ」 としては、 ィミダゾールー 1一ィル、 イミダゾールー 2一 ィル、 イミダゾールー 4ーィノレ、 ィミダゾール一 5—ィノレが挙げられる。
「ビフエ二 ^」 としては、 2—ビフエニル、 3—ビフエュノレ、 4ービフエ二 ルが挙げられる。
「チェニル」 としては、 2—チェニル、 3—チェニルが挙げられる。
「ベンゾチェ-ノレ」 としては、 2—ベンゾ [b] チェ二ノレ、 3—べンゾ [b ] チェ二ノレ、 4一べンゾ [b] チェ二ノレ、 5—ベンゾ [b] チェ二ノレ、 6—べ ンゾ [b] チェ二ノレ、 7—べンゾ [b] チェニル、 1—ベンゾ [c ] チェ二ノレ 、 3—べンゾ [c] チェニグレ、 4一べンゾ [c] チェェノレ、 5—ベンゾ [c] チェニル、 6—ベンゾ [c] チェ-ル、 7—べンゾ [c] チェニルが挙げられ る。
「ベンゾフリル」 としては、 2—べンゾ [b] フリル、 3—べンゾ [b] フ リノレ、 4一べンゾ [b] フリノレ、 5—べンゾ [b] フリノレ、 6—べンゾ [b] フリノレ、 7—べンゾ [b] フリノレ、 1一べンゾ [c] フリノレ、 3 _ベンゾ [c ] フリル、 4一べンゾ [c] フリグレ、 5—ベンゾ [c ] フリノレ、 6—ベンゾ [ c ] フリル、 7—べンゾ [c] フリノレが挙げられる。
「ピペリジニル」 としては、 1ーピペリジニル、 2—ピペリジニル、 —ピ ペリジニル、 4ーピペリジニルが挙げられる。
「ピロリジニル」 としては、 1一ピロリジニル、 2—ピロリジニル、 3—ピ 口リジニルが挙げられる。
「ピペラジニル」 としては、 1—ピペラジニル、 2—ピペラジニノレが挙げら れる。
「ベンズィミダゾロニル」 としては、 ベンズィミダゾールー 2—オン一 1一 ィノレ、 ベンズイミダゾーノレ _ 2—オン一 4ーィノレ、 ベンズイミダゾーノレ一 2— オン一 5一ィルが挙げられる。
「モルフォニル J としては、 モルフオリンー 1一イスレ、 モルフォリン一 2— ィル、 モルフオリンー 3—ィノレが挙げられる。
「フエノチアジ-ル」 としては、 フエノチアジン一 1 0—ィル、 フエノチア ジン一 1—ィル、 フエノチアジン一 2—ィル、 フエノチアジン一 3—ィル、 フ エノチアジン一 4一ィルが挙げられる。
「フエナジュル」 としては、 フエナジニル一 1一ィル、 フエナジ二ルー 2 - ィルが挙げられる。
「ジヒ ドロフエナジ二ノレ」 としては、 2 ," 1 0—ジヒ ドロフエナジニノレー 1 0—ィル、 2, 1 0—ジヒ ドロフエナジニル一 1 0—イリデン等が挙げられる 「チォキサンセエル」 としては、 チォキサンセン一 9—ィル、 チォキサンセ ン一 1一ィル、 チォキサンセン一 2—ィル、 チォキサンセン一 3—ィル、 チォ キサンセン一 4—ィル、 チォキサンセン一 9一イリデン等が挙げられる。
「ジベンゾォキザゼピニル」 としては、 ジベンゾ [ b , f ] [ 1 , 4 ] ォキ サゼピン一 1 1ーィル等が挙げられる。
「フエノキサジニル」 としては、 フエノキサジン一 1 0—ィル、 フエノキサ ジン一 1一ィル、 フエノキサジン一 2—ィル、 フエノキサジン一 3—ィル、 フ エノキサジン一 4一ィルが挙げられる。
「アタリジニノレ」 としては、 ァクリジン一 9一ィル、 ァクリジン一 1ュィル 、 ァクリジン'一 2—ィノレ、 ァクリジン一 3—ィル、 ァクリジン一 4ーィノレが挙 げられる。
「キサンテ二/レ」 としては、 キサンセン一 9ーィノレ、 キサンセン一 1ーィル 、 キサンセン一 2—ィノレ、 キサンセン一 3—ィル、 キサンセン一 4ーィノレ、 キ サンセン一 9一イリデン等が挙げられる。
「チアン トレ-ノレ」 としては、 チアン ト レン一 1—ィル、 チアントレン一 2 —ィノレ、 チアン ト レン一 3—ィノレ、 チアン トレン一 4ーィノレが挙げられる。
「フエノキサチイニル」 としては、 フエノキサチインー 1一ィル、 フエノキ サチイン一 2—ィノレ、 フエノキサチイン一 3—ィノレ、 フエノキサチイン一 4— ィルが挙げられる。
Γ 2価のピリダジニル」 としては、 ピリダジン一 3 , 6ージィル、 ピリダジ ンー 3, 4 ージィノレ、 ピリダジン一 3, 5—ジィノレ、 ピリダジン一 3 , 4—ジ ィルが挙げられる。
「炭素数 2〜6の直鎖または分岐のアルキレン」 としては、 例えば、 ェチレ ン、 メチノレメチレン、 トリメチレン、 メチノレエチレン、 ェチノレメチレン、 テト ラメチテン、 1ーメチルトリメチレン、 2—メチノレトリメチレン、 ェチルェチ レン、 プロ ピノレメチレン、 イソプロピノレメチレン、 ペンタメチレン、 へキサメ チレン等が挙げられる。
「炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレン」 としては、 例えば、 メチレ ン、 エチレン、 メチノレメチレン、 トリメチレン、 メチノレエチレン、 ェチ /レメチ レン、 テト ラメチテン、 1—メチルトリメチレン、 2—メチルトリメチレン、 ェチノレエチレン、 プロピノレメチレン、 イソプロピノレメチレン、 ペンタメチレン 等が挙げられる。
「炭素数 2〜5の直鎖または分岐のアルケニレン」 としては、 例えば、 一 C H=CH—、 一 CH=CH—CH2_、 一 C (CH3) 二 CH—、 _CH二 C H— CH CH2—、 一 CH,,— CH二 CH— CH2—、 一 C (CH3) =C
H— CH2 -、 - CH= C (CH3) — CH2 -、 -CH=CH-CH (CH3 ) 一、 一 C (E t ) =CH—、 一CH=CH— CH2— CH2— CH2—、 一 C H2_CH=CH— CH2— CH2—、 一 C H = C H— C H = C H—、 一 CH = CH-CH=CH-CH2—等が挙げられる。
「炭素数 2〜 5の直鎖または分岐のアルキニレン」 としては、 例えば、 一 C ≡C―、 一 C≡C一 CH2一、 一 C≡C— CH2一 CH2一、 一 CH2一 Cョ C _CH2_、 - C≡ C- C H (CH3) 一、 _Cョ C_CH2— CH2— CH2 ―、 — CH2— C≡C— C H2— CH2—、 -C≡C一 CH (CH3) — CH2 —、 一 C≡C— CH2— C H ( C H 3 ) 一、 一 C≡ C一 C H (E t ) 一等が挙 げられる。
「炭素数 1〜 3の直鎖または分岐のアルキレン」 としては、 例えば、 メチレ ン、 エチレン、 メチルメチレン、 トリメチレン、 メチノレエチレン、 ェチルメチ レンが挙げられる。
「炭素数 2または 3の直鎖または分岐のアルケニレン」 としては、 例えば、 _CH=CH—、 一CH=CH— CH2—、 一 C (CH3) =CH—が挙げら れる。
「炭素数 2または 3のアルキニレン」 としては、 例えば、 一 C≡C—または 一 C≡C— CH2—が挙げ、られる。
式 (I) 乃至 (VIII) において、 R2と R4、 R3と R6、 R6と R7、 および R7と R 8はそれぞれ繁がって、. 独立に、 ハロゲン原子;シァノ ; ヒ ドロキシ ;ァミノ '; モノ置換ァミノ ;ジ置換ァミノ ;ハロゲン化アルキル; アルキルス ルファ -ル;ベンズイミタ、、ゾロニノレ ;ならびにハロゲン原子、 シァノ、 ヒ ドロ キシ、 ァミノ、 モノ置換ァミノ、 ジ置換アミノ、 アルキルォキシおよびアルキ ルスルファニルからなる群から選択される 1 ~ 3個の置換基を有していてもよ い炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキルまたは炭素数 1〜 5の直鎖または 分岐のアルキルォキシからなる群から選択される 1〜 3個の置換基を有してい てもよい環を形成してもよい。
R2と R4、 R3と R6、 R5と R7、 および Zまたは R7と R8力 環を形成する 好ましい態様としては、 以下の化合物が挙げられる。
R7と R8が繋がって環を形成する、 下記式 (la) 乃至 (Villa) :
(Va) (Via) (Vila) (Villa) (式中、 各記号は前記の通りである。 ) で表される化合物
R6と R7が繋がって環を形成する、 下記式 (lb) 乃至 (Vlllb)
(式中、 各記号は前記の通りである。 ) で表される化合物;
R2と R4が繋がって環を形成する、 下記式 乃至 (VIIc)
(lie) (lllc) (IVc)
(Vc) (Vic) (VI lc)
(式中、 各記号は前記の通りである。 ) で表される化合物;
R2と R4が繋がって環を形成し、 かつ R6と R7が繋がって環を形成する、 下 記式 (Id) 乃至 (Vlld) :
(I d)
(Vd) (Vld) (Vlld)
(式中、 各記号は前記の通りである。 ) で表される化合物;
と R6が繋がって環を形成する、 下記式 (Ie) 乃至 (Vie) および (Vllle
(式中、 各記号は前記の通りである。 ) で表される化合物; あるいは、
R2と R4が繋がって環を形成し、 かつ R3と R6が繋がって環を形成する、 下 記式 (If) 乃至 (vif) :
(Vf) (Vlf)
(式中、 各記号は前記の通りである。 ) で表される化合物。
R 2と R 4が繋がって形成される環としては、 例えば、 チォクロメン、 ベン ゾチアジン、 ジヒ ドロキノキサリン、 ベンゾピラン、 ベンゾォキサジン、 ジヒ ドロキノリン、 ベンゾチアゼピン、 ベンゾォキサゼピン、 ベンゾォキセピン、 ベンゾチェピン、 ォキセピン、 チェピン、 ォキサゼピン、 チアゼピン、 チォピ ラン、 ジヒ ドロビラジン、 ピラン、 チアジンあるいはォキザジン等が挙げられ
等がより好ましい。
R3と R6が繋がって形成される環としては、 例えば、 ピロリジン、 ピペリ ジン、 ピぺラジン、 ホモピぺリジン、 ホモピぺラジン等が挙げられ、 ピベリジ ンまたはピぺラジンが好ましい。
R6と R7が繋がって形成される環としては、 例えば、 シクロペンタン、 シ クロへキサン、 シクロヘプタン、 ピロリジン、 ピぺリジン、 ピぺラジン、 ホモ ピぺリジン、 ホモピぺラジン、 モルホリン、—チォホルホリン等が挙げられ、 ピ 口リジン、 ピペリジンまたはピぺラジンが好ましい。
R7と R8が繫がって形成される環としては、 例えば、 シクロペンタン、 シ クロへキサン、 シクロヘプタン、 ピロリジン、 ピぺリジン、 ピぺラジン、 ホモ ピぺリジン、 ホモピぺラジン、 モルホリン、 チォホルホリン等が挙げられ、 ピ ペリジンが好ましい。
R1としては、 水素原子、 フッ素原子、 塩素原子、 イソプロピルスルファニ ノレ、 6—ヒ ドロキシー 2— (4—ヒ ドロキシフエニル) ベンゾ [b ] チォフエ ン一 3一ィルが好ましい。
R2としては、 水素原子、 ヒ ドロキシ、 フエニル、 4一フルオロフェニル、 2^クロ口フエ二ル、 あるいは R4と繋がって、
を形成する態様が好ましい。
R 3としては、 水素原子、 メチル、 フエニル、 あるいは R 6と繋がって、 ピ ペリジンまたはピぺラジンを形成する態様が好ましい。
R 4としては、 水素原子、 あるいは R 2と繋がって、
を形成する態様が好ましい。
R 5としては、 水素原子または塩素原子が好ましい。
R 6としては、 水素原子、 メチル、 へキシル、 フエニル、 シンナミル、 R 3 と繋がってピぺリジンまたはピぺラジンを形成する態様、 あるいは、 R 7と繋 がってピロリジン、 ピぺリジン、 ピぺラジン、 1—メチルビペラジン、 1— ( 2—ヒドロキシェチノレ) ピぺラジンまたは 4一 (ベンズイミダゾーノレ一 2—ォ ン— 1一ィル) ピぺリジンを形成する態様を形成する態様が好ましい。
R 7としては、 水素原子、 メチル、 へキシル、 フエニル、 シンナミル、 R 6 と繋がってピロリジン、 ピぺリジン、 ピぺラジン、 1—メチ ピぺラジン、 1 一 ( 2—ヒ ドロキシェチル) ピぺラジンまたは 4一 (ベンズィミダゾールー 2 一オン一 1一ィル) ピぺリジンを形成する態様、 あるいは、 R 8と繫がってピ ペリジンを形成する態様が好ましい。
R8としては、 水素原子、 イソプチルォキシメチル、 あるいは R 7と繋 つ てピペリジンを形成する態様が好ましい。
式 (I) で表される化合物の好適な具体例としては、 スロクチジル (Suloct idil) が挙げられる。
式 (II) で表される化合物の好適な具体例としては、 フェンジリン (fendi line) が挙げられる。
式 (III) としては、 式 (Illb) が好ましい。 式 (III) で表される化合物 の好適な具体例としては、 ピモジド (Pimozide) が挙げられる。
式 (IV) としては、 式 (IVc) 、 式 (IVd) または式 (IVf) が好ましい。 式 (IV) で表される化合物の好適な具体例としては、 フルペンチキソール (Flu pentixol) 、 クロルプロチキセン (Chlorprothixene) またはピメチキセン (Piraethixene) 等が挙げられる。
式 (V) としては、 式 (Vb) 、 式 (Ve) または式 (Vf) が好ましい。 式 (V ) で表される化合物の好適な具体例としては、 ベプリジル (Bepridil) 、 フ ルナリジン (Flunarizine) またはロキサピン (Loxapine) 等が挙げられる。 式 (VI) としては、 式 (VId) が好ましい。 式 (VI) で表される化合物の好 適な具体例としては、 トリフロオペラジン (Trifluoperazine) 等が挙げられ る。
式 (VII) としては、 式 (Vllb) が好ましい。 式 (VII) で表される化合物 の好適な具体例としては、 クロ.ペラスチン (Cloperastine) 等が挙げられる 式 (VIII) としては、 式 (Villa) が好ましい。 式 (VIII) で表される化合 物の好適な具体例としては、 塩酸ラロキシフェン (Raloxifene hydrochlori de) 等が挙げられる。
式 (I) 乃至式 (VIII) で表される化合物の他の好ましい態様として、 例え ば式 (I) .乃至式 (VIII) において、 R R
2、 R
3、 R R
5、 R
6、 R
7お よび R
8のいずれか 1つを、 上記定義に代えて、 式 (B) 〜 (D) :
(式中、 X°は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) からな る群から選択される基とした化合物等が挙げられる。
式 (1) において、 B r i d g e 1としては (la) が好ましく、 R 1 aとして は 4—フルオロフェニルカ S好ましく、 R2 aとしてはフエニルが好ましく、 R 3 aとしてはフエエルが好ま しい。
式 (1 ' ) において、 好ましい態様は式 (1) と同様である。 但し、 R°a' 、 R4 a'、 R5 a'および R 6 a' のいずれか 1つが、 式 (1 B) 〜 (1 D) :
(IB) (1C) (1D)
(式中、 X°a'は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 (2) において、 B r i d g e
2としては下記式
からなる群から選ばれる ブリ ッジ構造が好ましく、 R
l bとしてはフエ-ル、 4一クロ口フエ二ノレ、 4 ーフノレオロフェニノレが好ましく、 R
2bとしてはフエ ニル、 4ーフノレオロフェ ニノレ、 4ービフエ二ノレ、 イミダゾール一 1ーィノレが好 ましく、 R
3 bと してはフエニル、 4 -ビフエニル、 ベンズイ ミダゾール一 2 . —オン一 1—ィル、 ィミ ダゾールー 1—ィル、 ピペリジン一 1一ィルが好まし レ、。
式 (2) で表されるィ匕合物の好適な具体例としては、 ピモジド (Pimozide ) 、 ビフォナゾーノレ (Bifonazole) 、 フノレナリジン (Flunarizine) 、 フェン ジジン (fendiline) 、 ク i=rペラスチン (Cloperastine) 力 S挙け *られる。
式 (2, ) において、 好ましい態様は式 (2) と同様である。 但し、 R
4b' 、 R
5b'および R
6b' のいずれか 1つが、 式 (2 B) 〜 (2D) :
(2B) (2C) (2D)
(式中、 X b' は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 (3) において、 B r i d g e 3としては (3e) が好ましく、 R 1 cとして はフエ-ルが好ましく、 R2Cとしてはフエニルが好ましく、 R 3 cとしてはピ 口 Vジン一 1 fルが好ましく、 R4 cとしてはィソブチルが好ましい。
式 (3) で表される化合物の好適な具体例としては、 ベプリ ジル (Bepridi 1) が挙げられる。
式 (3' ) において、 好ましい態様は式 (3) と同様である。 伹し、 R°c'
R R 5 c R6 c' および R7 c のいずれか 1つが、 式 ( 3 B) (3
D)
(3B) (3C) (3D)
(式中、 X0 c' は炭素数 1〜 5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群かち選択される基である態様も好ましい。
式 (4) において、 R l dとしては 3, 5—ジブロモ一 4ーヒ ドロキシ ェ ニル、 4— [2— (ピぺリジン一 1一ィル) エトキシ] フエニルが好ましく、 R 2dとしては 2—ェチルベンゾ [b] フラン一 3—ィル、 2― (4ーヒ ドロ キシフエ二ノレ) 一 6—ヒ ドロキシベンゾ [ b ] チォフェン一 3—ィルが まし レ、。
式 (4) で表される化合物の好適な具体例としては、 塩酸ラロキシフ ン ( Raloxifene hydrochloride) ベンズブロマロン (Benzbromarone) 力牵 られる。
4 d 式 (4 ' ) において、 好ましい態様は式 (4) と同様である。 伹し、 RL および R5 d'のいずれか 1つが、 式 (4 B) 〜 (4D)
(4B) (4C) (4D)
(式中、 X°d' は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群がら選択される基である態様も好ましい。
式 (5) において、 Rl eとしてはフエニル、 2—クロ口フエ-ルが好まし く、 R 3 e'としてはメチル、 イソプロピルメチルが好ましく、 R2 eとして ίまべ ンゼン、 チォフェンが好ましい。
式 (5) で表される化合物の好適な具体例としては、 プラゼパム (Prazepa m) 、 クロチアゼパム (Clotiazepam) が挙げられる。
式 (5 ' ) において、 好ましい態様は式 (5) と同様である。 伹し、 R
3 e ' 、 R
4 e'、 R
5 e'および R
6 e'のいずれか 1つが、 式 (5 B) 〜 (5D) :
(5B) (5C) (5D)
(式中、 X°e 'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる.群から選択される基である態様も好ましい。
式 (6) において、 B r i d g e 6としては式
からなる群から選ばれるプリッジ構造が好ましく、 Rl f としてはフエニル、 4一イソプロピルフエニル、 4一フルオロフェニ レが好ましく、 R 2 iとして はフエ二ノレ、 4 - (1, 1, 3, 3—テトラプチノレ) フエ-ル、 ; ^クチノレ、 4 —シァノー 3—トリフルォロメ.チルフエニルまたは式 (ί 1) :
で表される基が好ましレ
5
88 式 (6) で表される化合物の好適な具体例としては、 スロクチジル (Sdloc tidil) 、 ベンゼト -ゥム (Benzethonium) 、 ビカノレタミ ド (Bicaltamide) 、 ベンズチアジド (Benzthiazide) が挙げられる。
式 (6 ' ) において、 好ましい態様は式 (6) と同様である。 但し、 および R 5 f ' のいずれか 1つが、 式 (6 B) 〜 (6 D) :
(6B) (6C) (6D)
(式中、 X°f ' は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 (7) において、 X12としてはエチレンが好ましく、 Rl gとしてはフエ ニル、 4—イソプロピルフエ二ノレ、 4ーフノレオロフェニノレが好ましく、 R2 g としてはピリダジン一 3, 6—ジィルが好ましく、 R3 gとしてはモルフオリ ンー 1一ィルが好ましい。
式 (7) で表される化合物の好適な具体例としては、 ミナプリン (Minapri ne) が挙げられる。
式 (7 ' ) において、 好ましい態様は式 (7) と同様である。 但し、 R
3 g' 、 R
4 g'、 R
5 g 'および R
6 g 'のいずれか 1つが、 式 (7 B) 〜 (7 D) :
(7B) (7C) (7D)
(式中、 X°g 'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 (8a) 〜 (8j) において、 式
からなる群から選ばれる態様が好ましく、 R3hと しては 4一クロ口フエニル 、 4ーメチノレビペラジン一 1一ィル、 4一 '( 2 - t ドロキシェチル) ピペラジ ンー 1一ィル、 3一 (N, N—ジメチルァミノ) プロピリデン、 1—メチルビ ペリジン一 4—イリデンが好ましく、 R7hとしては、 チォキサンテン一 9一 イリデン、 2—クロ口チォキサンテン一 9 _イリヲ'ン、 2—トリフルォロメチ ルチオキサンテン一 9一^ {リデン、 2—トリフル才ロメチルフエノチアジン一 10—ィル、 2—クロロジベンゾ [b, f ] [ 1, 4] ォキサゼピン一 1 1一 ィルまたは式
H3C\ ノ Cn3 ~
で表される基が好ましい。
式 (8a) 〜 (8j) で表される化合物の好適な具体例としては、 トリフロォ ペラジン (Trifluoperazine) 、 クロノレプロチキセン (Chlorprothixene) 、 ピメチキセン (Pimethixene) 、 フノレペンチキソーノレ (Flupentixol) 、 クロ ファジミン (Clofazimine) 、 ロキサピン (Loxapine) カ挙げられる。
式 (8a' ) 〜 (8j' ) において、 好ましい態様は式 (8a) 〜 (8j) と同様 である。 但し、 R3 h'、 R5h'および R6 h'のいずれか 1つが、 式 (8 B) 〜 (8 D) :
(8B) (8C) (3D) (式中、 X°h'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 (9) において、 R 9 iとしては 3, 4, 5—トリメ トキシフエニル、 3 , 5—ジメ トキシー 4一エトキシカノレポエノレオキシフエニルが好ましい。 式 (9) で表される化合物の好適な具体例としては、 レスシンナミン (Res cinnaraine) 、 シロシンゴピン (Syrosingopine) カ挙げられる。
式 (9 ' ) において、 好ましい態様は式 (9) と同様である。 伹し、 R
6 i' および R
91 'のいずれか 1つが、 式 (9 B) 〜 (9 D) :
(9B) (9C) (9D)
(式中、 X° i 'は炭素数 1〜5の直鎖また ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 ( 1 0) において、 B r i d g e 1 °としては (10a) が好ましく、 R 1 1 j としては式 ( j 2)
(式中、 X 14はイソプロピル、 イソプチル、 s e c _ブチルまたはべンジル を示す。 ) で表される基が好ましい。
式 (1 0) で表される化合物の好適な具体例としては、 メシル酸ジヒ ドロェ ノレゴコノレニン (Dihydroergocornine mesylate) 、 メシノレ酸ンヒ ドロー α— エノレゴクリプチン (Dihydro- -ergocryptine mesylate) ヽ メシノレ酸ジヒ ド ロー j3—エノレゴクジプチン (Dihydro- ;3 -ergocryptine mesylate) 、 メシノレ 酸ジヒ ドロエノレゴクジスチン (Dihydroergocristine mesylate) 力 S挙げ、られ る。 .
式 (1 0' ) において、 好ましい態様は式 (1 0) と同様である。 但し、 R
6 j 'および R
11 j 'のいずれか 1つが、 式 (1 0 B) 〜 (: L 0 D) :
(10B) (10C) (10D)
(式中、 X。j'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
式 (1 1) において、 R12 kとしては (11a) が好ましく、 R13kとしては メチルが好ましい。
式 (1 1) で表される化合物の好適な具体例としては、 スタノゾロール (S tanozolol) 力 S挙げられる。
式 (1 1 ' ) において、 好ましい態様は式 (1 1) と同様である。 伹し、 R 6 k'および R13k'のいずれか 1つが、 式 (1 1 B) 〜 (: L 1 D) :
(11B) (11 C) (11 D)
(式中、 X。k'は炭素数 1〜5の直鎖または分岐のアルキレンを示す。 ) から なる群から選択される基である態様も好ましい。
以下式 (I) 乃至 (VIII) 、 式 (1) 乃至 (1 1) および以下式 (1 ' '〉 乃 至 (1 1 ' ) で表わされる化合物を総称して本発明化合物と称することもある。 本発明の式 (1 ' ) 乃至 (1 1 ' ) で表わされる化合物は、 ニューロカルシ ンに対する結合作用に加え、 さらに HMGC o A還元酵素にも結合し得るもの であり、 HMGC o A還元酵素阻害作用による血中コレステロール低下作用な ども期待でき、 高脂血症に基づく脳血管障害 (脳梗塞、 一過性脳虚血) や認知 症の予防などにより幅広い効果が期待できる。
本発明化合物は、 医薬として許容され得る塩を形成していてもよく、 該塩と しては酸付加塩、 例えば無機酸塩 (例えば、 塩酸塩、 硫酸塩、 臭化水素酸塩、 リン酸塩等) 、 有機酸塩 (例えば、 酢酸塩、 トリフルォロ酢酸塩、 コハク酸塩、 マレイン酸塩、 フマル酸塩、 プロピオン酸塩、 クェン酸塩、 酒石酸塩、 乳酸塩、 シユウ酸塩、 メタンスルホン酸塩、 p— トルエンスルホン酸塩等) 等が挙げら れる。
尚、 本発明化合物またはその塩は水和物等の溶媒和物であってもよい。
2. スクリーニング方法、 および該方法により得られる成果物
本発明は、 被験物質が NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得 るか否かを評価することを含む、 薬物のス リーニング方法を提供する。 本発 明のスクリーニング方法は、 スク リーニングされる薬物の種類の観点から、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用 (例えば、 中枢神経作用) を調節し得 る物質、 および NC Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し得る物質をス クリーニングする方法に大別できる。 本発明のスクリーニング方法はまた、 ィ ンビトロ、 インビボまたはインシリ コで行うことができる。 なお、 本発明のス クリーユング方法により得られる NC Sタンパク質遺伝子の発現を調節し得る 物質は、 NCSタンパク質の量を調節し得る物質と同義であり、 所定の組織ま たは細胞における NC Sタンパク質の存在量、 あるいは所定の細胞内位置にお ける NC.Sタンパク質の存在量を変化させ得る物質であり得る。 従って、 NC Sタンパク質遺伝子の発現を調節し得る物質としては、 例えば、 NC Sタンパ
ク質遺伝子からの NC Sタンパク質の生合成を調節し得る物質のみならザ、 N C Sタンパク質の細胞内局在を調節し得る物質、 NC Sタンパク質の代謝 (例 えば、 代謝による分解) を調節し得る物質もまた含まれる。
以下、 それぞれのスクリーニング方法を詳述する。
2. 1. NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用を調節し得る物質のスク リ 一二ング方法 (スクリーニング方法 I )
本発明は、 被験物質が NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得 るか否かを評価することを含む、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用を 調節し得る物質のスクリーニング方法を提供する。
本スク リ一二ング方法を、 必要に応じて 「スク リーニング方法 I」 と省略す る。
スクリーニング方法 Iは、 被験物質が NC Sタンパク質遺伝子の発現または 機能を調節し得るか否かを評価し、 NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能 を調節し得る被験物質を選択することを含む、 N C Sタンパク質標的薬物に関 連する作用を調節し得る物質のスクリーニング方法 (スクリーニング方法 I a) 、 並びに被験物質が NCSタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得 るか否かを評価し、 N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得ない 被験物質を選択することを含む、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用 (なかで'も、 既知標的.分子に関連する作用) を調節し得る物質のスクリーニン グ方法 (スクリーニング方法 I.b) に大別できる。 スクリーニング方法 I aは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患または状態の調節薬の開発などに有 用であり得る。 また、 スクリーニング方法 I bは、 既知標的分子に関連する作 用の調節能を有し、 且つ NCSタンパク質標的薬物が示す副作用が低減した医 薬の開発などに有用であり得る。
2. 1. 1. NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得る被験物質 を選択することを含む、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用を調節し得 る βのスクリーニング方法 (スクリーニング方法 I a )
スクリーユング方法に供される被験物質は、 いかなる公知化合物及び薪規化 合物であってもよく 、 例えば、 核酸、 糖質、 脂質、 タンパク質、 ペプチド、 有 機低分子化合物、 コンビナトリアルケミストリー技術を用いて作製された化合 物ライブラリー、 固相合成やファージディスプレイ法により作製されたランダ ムペプチドライブラリー、 あるいは微生物、 動植物、 海洋生物等由来の天然成 分等が挙げられる。 被験物質は、 標識されていても未標識であってもよく、 ま た、 標識体と未標織体を所定の割合で含む混合物も被験物質として使用できる。 標識用物質は、 上述したものと同様である。
一実施形態では、 スク リーニング方法 I aは、 下記の工程 (a) 、 (b) 及 び (c ) を含む:
(a) 被験物質を NTC Sタンパク質に接触させる工程;
(b) 被験物質の存在下における該タンパク質の機能レベルを測定し、 該機能 レベルを被験物質の非存在下における該タンパク質の機能レベルと比較するェ 程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 該タンパク質の機能レベルの変化を もたらす被験物質を選択する工程。
上記 (a) 〜 (c) の工程を含む方法論 、 必要に応じて 「方法論 I」 と省 略する。
方法論 Iの工程 (a) では、 被験物質が NC Sタンパク質と接触条件下にお かれる。 被験物質の該タンパク質に対する接触は、 溶液中での単離された NC Sタンパク質と被験物質との接触、 あるいは NC Sタンパク質を発現可能な細 胞又は組織と被験物質との接触により行われ得る。
NC Sタンパク質は自体公知の方法により調製できる。 例えば、 上述した発 現組織から NCSタンパク質を単離 .精製できる。 しかしながら、 迅速、 容易 かつ大量に NC Sタンパク質を調製し、 また、 ヒ ト NC Sタンパク質を調製す るためには、 遺伝子組換え技術により組換えタンパク質を調製するのが好まし い。. 組換えタンパク質は、 細胞系、 無細胞系のいずれで調製したものでもよレ、。
NC Sタンパク Kを発現可能な細胞は、 NC Sタンパク霞を発現する ので ある限り特に限定されず、 NC Sタンパク質の発現組織由 ¾の細胞、 NC Sタ ンパク質発現ベクターで形質転換された細胞などであり得る。 該細胞は、 当業 者であれば容易に同定又は調製でき、 初代培養細胞、 当該ネ 代培養細胞から誘 導された細胞株、 市販の細胞株、 セルバンクより入手可能な細胞株などを使用 できる。 NC Sタンパク質を発現可能な組織は、 上述した^現組織を使用でき る。
方法論 Iの工程 (b) では、 被験物質の存在下における タンパク質の機能 レベルが測定される。 機能レベルの測定は、 上述した NC Sタンパク質の機能 を測定可能な自体公知の方法により行われ得る。
また、 機能レベルは、 NC Sタンパク質の総機能レベルに基づいて測定する のではなく、 NC Sタンパク質の個々のァイソフォーム (何えば、 スプライシ ングバリアン卜) に対する機能レベルあるいはァィソフォーム間の機能レベル 比に基づいて測定してもよい。
次いで、 被験物質の存在下における NC Sタンパク質の機能レベルが、 被験 物質の非存在下における NC Sタンパク質の機能レベルと I:匕較される。 機能レ ベルの比較は、 好ましくは、 有意差の有無 基づいて行なわれる。 被験物質の 非存在下における NC Sタンパク質の機能レベルは、 被験 質の存在下におけ る NC Sタンパク質の機能レベルの測定に対し、 事前に測定した機能レベルで あっても、 同時に測定した機能レベルであってもよいが、 実験の精度、 再現性 の観点から同時に測定した機能レベルであることが好ましレ、。
方法論 Iの工程 (c) では、 該タンパク質の機能レベルの変化をもたらす被 験物質が選択される。 該タンパク質の変化をもたらす被験物質は、 NC Sタン パク質の機能を促進または抑制し得る。 このように選択された被験物質は、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患または状態の調節に有用であり得る。 別の実施形態では、 スクリーニング方法 I aは、 下記の工程 (a) 、 (b) 及び (c) を含む:
( a ) 被験物質と N C Sタンパク質遺伝子の発現を測定可能な細胞とを 触さ せる工程;
(b) 被験物質を接触させた細胞における NC Sタンパク質遺伝子の発現量を 測定し、 該発現量を被験物質を接触させない対照細胞における N C Sタンパク 質遺伝子の発現量と比較する工程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量を 調節する被験物質を選択する工程。
上記 (a) 〜 (c) の工程を含む方法論を、 必要に応じて 「方法論 I I」 と 省略する。
方法論 I Iの工程 (a) では、 被験物質が NC Sタンパク質遺伝子の発現を 測定可能な細胞と接触条件下におかれる。 N C Sタンパク質遺伝子の発現を測 定可能な細胞に対する被験物質の接触は、 培養培地中で行われ得る。
「NCSタンパク質遺伝子の発現を測定可能な細胞」 とは、 NC Sタンパク 質遺伝子の産物、 例えば、 転写産物、 翻訳産物の発現レベルを直接的又は間接 的に評価可能な細胞をいう。 NC Sタンパク質遺伝子の産物の発現レベルを直 接的に評価可能な細胞は、 N C Sタンパク質遺伝子を天然で発現可能な細胞で あり得、 一方、 NC Sタンパク質遺伝子の歳物の発現レベルを間接的に評価可 能な細胞は、 NC Sタンパク質遺伝子転写調節領域についてレポーターアツセ ィを可能とする細胞であり得る。
NC Sタンパク質遺伝子を天然で発現可能な細胞は、 NC Sタンパク質遣伝 子を潜在的に発現するものである限り特に限定されず、 NC Sタンパク質潼伝 子を恒常的に発現している細胞、 NC Sタンパク質遺伝子を誘導条件下 (例え ば、 薬物での処理) で発現する細胞などであり得る。 該細胞は、 当業者であれ ば容易に同定でき、 初代培養細胞、 当該初代培養細胞から誘導された細胞 、 市販の細胞株、 セルバンクより入手可能な細胞株などを使用できる。 NC S タ ンパク質のうちニューロカルシン δ が発現している細胞株としては、 視神経
細胞、 末梢感覚神経細胞、 脳内の神経細胞、 またはこれらの細胞由来枨 挙げ ら る。
NC Sタンパク質遺伝子転写調節領域についてレポーターアツセィを可能と する細胞は、 NC Sタンパク質遺伝子転写調節領域、 当該領域に機能可能に連 結されたレポーター遺伝子を含む細胞である。 NC Sタンパク質遺伝 転写調 節領域、 レポーター遺伝子は、 発現ベクター中に挿入されている。
NC Sタンパク質遺伝子転写調節領域は、 NC Sタンパク質遺伝子 発現を 制御し得る領域である限り特に限定されないが、 例えば、 転写開始点 ら上流 約 2 k b pまでの領域、 あるいは該領域の塩基配列において 1以上の:^:基が欠 失、 置換若しくは付加された塩基配列からなり、 且つ NC Sタンパク霞遺伝子 の転写を制御する能力を有する領域などを挙げることができる。
レポーター遺伝子は、 検出可能なタンパク又は酵素をコードする遺伝子であ ればよく、 例えば GF P (緑色蛍光タンパク質) 遺伝子、 GUS (β—ダルク 口ニダーゼ) 遺伝子、 LUS (ルシフェラーゼ) 遺伝子、 CAT (クロラムフ ェニコルァセチルトランスフェラーゼ) 遗伝子等が挙げられる。
NC Sタンパク質遺伝子転写調節領域、 当該領域に機能可能に連結されたレ ポーター遺伝子が導入される細胞は、 NC Sタンパク質遺伝子転写調節機能を 評価できる限り、 即ち、 該レポーター遺伝子の発現量が定量的に解析可能であ る限り特に限定されない。 しかしながら、 NC Sタンパク質遺伝子に針する生 理的な転写調節因子を発現し、. NC Sタンパク質遺伝子の発現調節の IP価によ り適切であると考えられることから、 該導入される細胞としては、 NC Sタン パク質遺伝子を天然で発現可能な細胞が好ましい。
被験物質と N C Sタンパク質遺伝子の発現を測定可能な細胞とが接¾ される 培養培地は、 用いられる細胞の種類などに応じて適宜選択されるが、 lえば、 約 5〜 20 %のゥシ胎仔血清を含む最少必須培地 (MEM) 、 ダルべ ^コ改変 最少必須.培地 (DMEM) 、 R PM I 1 640培地、 1 9 9培地などである。 培養条件もまた、 用いられる細胞の種類などに応じて適宜決定される力 例え
ば、 培地の p Hは約 6〜約 8であり、 培養温度は通常約 3 0〜約 4 0 °C あり、 培養時間は約 1 2〜約 7 2時間である。
方法論 I Iの工程 (b) では、 先ず、 被験物質を接触させた細胞における N C Sタンパク質遺伝子の発現量が測定される。 発現量の測定は、 用いた細胞の 種類などを考慮し、 自体公知の方法により行われ得る。
例えば、 NC Sタンパク質遺伝子の発現を測定可能な細胞として、 NC Sタ ンパク質遺伝子を天然で発現可能な細胞を用いた場合、 発現量は、 NC Sタン パク質遺伝子の産物、 例えば、 転写産物又は翻訳産物を対象として自体公知の 方法により測定できる。 例えば、 転写産物の発現量は、 細胞から total RN Aを調製し、 RT— P CR、 ノザンブロッテイング等により測定され得る。 ま た、 翻訳産物の発現量は、 細胞から抽出液を調製し、 免疫学的手法により測定 され得る。 免疫学的手法としては、 放射性同位元素免疫測定法 (R I A法) 、 E L I SA法 (Methods in Enzymol. 70: 419-439 (1980)) 、 蛍光抗体法な どが使用できる。
一方、 NC Sタンパク質遺伝子の発現を測定可能な細胞として、 NC Sタン パク質遺伝子転写調節領域についてレポーターアツセィを可能とする細胞を用 いた場合、 発現量は、 レポーターのシグナル強度に基づき測定され得る。
また、 発現量は、 NC Sタンパク質遺伝子の総発現量に基づいて測定するの ではなく、 NC Sタンパク質遺伝子の個々のァイソフォーム (例えば、 スプラ イシングバリアント) に対する発現量あるいはァイソフォーム間の発現比に基 づいて測定してもよい。
さらには、 発現量は、 細胞膜への局在に基づいて測定することもできる。 細 胞に局在する NC Sタンパク質の量は、 自体公知の方法により測定できる。 例 えば、 GF P遺伝子等の蛍光タンパク質をコードする遺伝子と融合させた NC Sタンパク質を適切な細胞に導入し、 培養培地において被験物質の存在下で培 養する。 次いで、 共焦点顕微鏡により細胞膜における蛍光シグナルを観察し、 被験物質の非存在下での該器官における蛍光シグナルと比較すればよい。 また、
N C Sタンパク質に対する抗体を用いる免疫染色によっても、 細胞膜に 在す る NC Sタンパク質の量を測定できる。
次いで、 被験物質を接触させた細胞における NC Sタン z、°ク質遺伝子の発現 量が、 被験物質を接触させない対照細胞における N C Sタンパク質遺伝子の発 現量と比較される。 発現量の比較は、 好ましくは、 有意差の有無に基づいて行 なわれる。 被験物質を接触させない対照細胞における NC Sタンパク質遺伝子 の発現量は、 被験物質を接触させた細胞における NC Sタンパク質遺伝子の発 現量の測定に対し、 事前に測定した発現量であっても、 同 H寺に測定した発現量 であってもよいが、 実験の精度、 再現性の観点から同時に損 I定した発現量であ ることが好ましい。
方法論 I Iの工程 (c) では、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量を調節する 被験物質が選択される。 NC Sタンパク質遺伝子の発現量の調節は、 発現量の 促進または抑制であり得る。 このように選択された被験物質は、 NC Sタンパ ク質標的薬物に関連する作用の調節に有用であり得る。
別の実施形態では、 スクリーニング方法 I aは、 下記の:!程 (a) 、 (b) 及び ( c ) を含む:
(a) 被験物質を NC Sタンパク質または^の変異タンパク質に接触させるェ 程;
(b) 被験物質の該タンパク質に対する結合能を測定する工程;
(c) 上記 (b) の結果に基づいて、 該タンパク質に結合能を有する被験物質 を選択する工程。
上記 (a) 〜 (c) の工程を含む方法論を、 必要に応じて 「方法論 I I I」 と省略する。
方法論 I I Iの工程 (a) では、 被験物質が NC Sタンノ、。ク質またはその変 異タンパク質と接触条件下におかれる。 被験物質の該タンノ、 °ク質に対する接触 は、 溶液中での被験物質と該タンパク質との混合により行おれ得る。
5
101
NC Sタンパク質は自体公知の方法により調製できる。 例えば、 上述 た N C Sタンパク質遺伝子の発現組織から NC Sタンパク質を単離 ·精製できる。 しかしながら、 迅速、 容易かつ大量に NC Sタンパク質を調製し、 また、 ヒ ト N C Sタンパク質を調製するためには、 遺伝子組换え技術により組換えタンパ ク質を調製するのが好ましい。 組換えタンパク質は、 細胞系、 無細胞系のいず れで調製したものでもよい。 NC Sタンパク質標的薬物に結合能を有する変異 タンパク質もまた、 当業者であれば、 自体公知の方法により容易に調製できる。 変異タンパク質は上述の通りである。
方法論 I I Iの工程 (b) では、 該タンパク質に対する被験物質の結合能が 測定される。 結合能の測定は、 自体公知の方法により行われ得る。 また、 結合 能の他、 結合強度、 該タンパク質に対する結合における被験物質の濃度依存性 などがさらに測定できる。 結合強度、 濃度依存性は、 測定手段を適宜選択する ことで測定できる。
結合能の測定は、 例えば、 S E C/MS (サイズ排除ク口マトグラフィ—/ 質量分析) 法により行われ得る (Moy, F. J. et al. , Anal. Chem. , 2001,
73, 571- 581参照) 。 S EC/MS法では、 (1) 精製したタンパク質に混合 した多重化化合物標品を添加した後、 遊離の化合物とタンパク質とを S E Cで 分離する工程と、 (2) タンパク質分画に含まれる結合化合物を MSによって 同定する解析工程とから構成される。 S E C/MS法は、 タンパク質、 被験物 質の双方とも非修飾、 非固定の状態で結合能を解析できる点で優れている。 S ECZMS法では、 被験物質のタンパク質に対する結合能のみならず、 タンパ ク質に対する結合における被験物質の濃度依存性などについても同時に測定で きる。
結合能の測定はまた、 表面プラズモン共鳴を利用した測定手段、 例えば、 B i a c o r eにより行われ得る。 B i a c o r eでは、 チップ上に固定したタ ンパク質において、 被験物質のタンパク質に対する結合及び解離を測定し、 被 験物質を含有しない溶液をチップ上にロードした場合と比較する。 そして、 結
合及び解離の速度あるいは結合量についての結果に基づいて、 タンパク焚に結 合能を有する被験物質が選択される。 B i a c o r eでは、 被験物質のタンパ ク質に対する結合能のみならず、 結合強度 (例えば、 K d値) などについても 同時に測定できる。
結合能を測定し得る他の方法としては、 例えば、 水晶振動子マイクロバラン ス (Quartz Crystal Microbal ance: QCM) 法、 二面偏波式干渉計 (Dual Polarisation Interferometer: DP丄ノ 法、 Coup led Waveguide Pl asmon Resonance法等の SPRあるいは光学的な手法、 免疫沈降法、 等温滴定および 示差走査カロリメ トリー、 キヤピラリー電気泳動法、 エナジートランスファー、 蛍光相関分析等の蛍光分析法、 さらには X線結晶構造解析、 Nucl ear
Magnetic Resonance (NMR)等の構造解析法が挙げられる。
また、 結合能の測定に際しては、 N C Sタンパク質結合性物質をコントロー ルと して用いることもできる。
「N C Sタンパク質結合性物質」 とは、 N C Sタンパク質またはその変異タ ンパク質と直接的に相互作用可能な化合物であり、 例えば、 タンパク質、 核酸、 糖質、 脂質、 低分子有機化合物であり得る。 好ましくは、 N C Sタンパク質結 合性物質は、 上述した N C Sタンパク質標的薬物であり得るが、 例えばァトル パスタチン、 ピモジド、 ビフォナゾーノレ、 フノレナリジン、 フェンジリン、 クロ ペラスチン、 ベプリジル、 塩酸ラロキシフェン、 ベンズブロマロン、 プラゼパ ム、 クロチアゼパム、 ス口クチジノレ、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズ チアジド、 ミナプリン、 トリフロオペラジン、 クロルプロチキセン、 ピメチキ セン、 フノレペンチキソーノレ、 クロフアジミン、 ロキサピン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシノレ酸ジヒ ドロェノレゴコノレニン、 メシノレ酸ジヒ ドローひ一 エルゴクリプチン、 メシル酸ジヒ ドロ一 β一エルゴク リプチン、 メシル酸ジヒ ドロエルゴクリスチン、 スタノゾロール、 N C Sタンパク質に結合能を有する その誘導体、 あるいはそれらの塩であり得る。
塩として f^、 特に限定されないが、 医薬上許容され得る塩が好ましく、 例え ば無機塩基 (例えば、 ナトリウム、 カリゥムなどのアルカリ金属;カルシウム、 マグネシウムなどのアルカリ土類金属; アルミニウム、 アンモニゥム) 、 有機 塩基 (例え f 、、 ト リメチルァミン、 トリェチルァミン、 ピリジン、 ピコリン、 エタノー/レアミン、 ジエタノーノレアミン、 トリエタノーノレアミン、 ジシクロへ キシルァミ ン、 N, N—ジベンジノレエチレンジァミン) 、 無機酸 (例えば、 塩 酸、 臭化水素酸、 硝酸、 硫酸、 リン酸) 、 有機酸 (例えば、 ギ酸、 酢酸、 トリ フルォロ酢酸、 フマル酸、 シユウ酸、 酒石酸、 マレイン酸、 クェン酸、 コハ ク酸、 リンゴ酸、 メタンスルホン酸、 ベンゼンスルホン酸、 p— トルエンスル ホン酸) 、 塩基性アミノ酸 (例えば、 アルギニン、 リジン、 オル二チン) また は酸性アミノ酸 (例えば、 ァスパラギン酸、 グルタミン酸) との塩などが挙げ られる。
さらに、 結合能は、 N C Sタンパク質遺伝子の総結合能に基づいて測定する のではなく、 N C Sタンパク質遺伝子の個々のァイソフォーム (例えば、 スプ ライシングノ リアント) に対する結合能あるいはァイソフォーム間の結合能比 に基づいて ί¾定してもよい。
また、 結合能の測定は、 インシリコで行 こともできる。 例えば、 結合能の 測定は、 S B D D (Structure-Based Drug Des i gn : SBDD) 、 C A D D (Cora puter-Ai de d Drug Des i gn) に基づいて行われ得る。 このようなスクリー二 ングの例と しては、 バーチヤノレスクリーニング、 de novoデザイン、 ファーマ コフォー分析、 Q S A R (Quanti tat ive Structure Act ivity Re丄 at ionshi p) などが挙げられる。 このようなスクリーニングの際にタンパク質自体、 あ るいはタンノ、。ク質の標的部位の立体構造の情報が必要とされる場合、 NM R、 X線結晶解祈、 放射光解析等の構造解析法により立体構造が判明しているなら ばその情報が使用され、 立体構造が判明していないならば homo logy法、 Thre ading法等の構造予測法により得られる情報などが使用される。 また、 パーチ ャルスクリ ーニングでは、 自体公知のプログラムを用いることができ、 このよ
うなプログラムとしては、 例えば、 D o c k (Kuntz, I. D. et al., Scien ce, 1992, 257, 1078) 、 G o 1 d (Jones, G. et al. , J. Mol. Biol. , 1 995, 245, 43) 、 F 1 e x X (Rarey, M. et al., J. Mol. Biol. , 1996, 261, 470) 、 Au t o D o c k (Morris, G. M. et al., J. Comput. Che m. , 1998, 19, 1639) 、 I CM (Abagyan, R. A. et al. , J. Comput. Che m., 1994, 15, 488) などが挙げられる。
方法論 I I Iの工程 (c) では、 NC Sタンパク質またはその変異タンパク 質に結合能を有する被験物質が選択される。 該タンパク質に結合能を有する被 験物質は、 NC Sタンパク質の機能を促進または抑制し得る。 このように選択 された被験物質は、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患の調節に有用で あり得る。
さらに別の実施形態では、 スクリーニング方法 I aは、 下記の工程 (a) 、 (b) 及び (c) を含む:
(a ) 被験物質、 NC Sタンパク質結合性物質を、 NC Sタンパク質またはそ の変異タンパク質に接触させる工程;
(b) 被験物質の存在下における NC Sタンパク質結合性物質の該タンパク質 に対する結合量を測定し、 該結合量を被験 質の非存在下における NC Sタン パク質結合性物質の該タンパク質に対する結合量と比較する工程;
(c) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 NC Sタンパク質結合性物質の該タ ンパク質に対する結合量の変化をもたらす被験物質を選択する工程。
上記 (a) 〜 (c) の工程を含む方法論を、 必要に応じて 「方法論 I V」 と 省略する。
方法論 I Vの工程 ( a ) では、 被験物質、 N C Sタンパク質結合性物質のい ずれもが N C Sタンパク質またはその変異タンパク質と接触条件下におかれる。 被験物質、 NC Sタンパク質結合性物質の該タンパク質に対する接触は、 溶液 中での被験物質、 NC Sタンパク質結合性物質、 該タンパク質の混合により行 われ得る。 また、 該タンパク質に対して被験物質、 NC Sタンパク質結合性物
質を接触させる順番は特に限定されず、 いずれかを先に該タンパク質に ¾触さ せても、 同時に接触させてもよい。
N C Sタンパク質およびその変異タンパク質は自体公知の方法により調製で きる。 例えば、 該タンパク質の調製は、 方法論 I I Iで上述した方法により行 われ得る。
N C Sタンパク質結合性物質は、 標識されていても未標識であってもよく。 また、 標識体と未標識体を所定の割合で含む混合物も N C Sタンパク質結合性 物質として使用できる。 標識用物質は上述の通りである。
方法論 I Vの工程 (b ) では、 先ず、 被験物質の存在下、 N C Sタンパク質 結合性物質の該タンパク質に対する結合量が測定される。 結合量の測定は、 用 いた N C Sタンパク質結合性物質の種類、 標識の有無などを考慮し、 自体公知 の方法により行われ得る。 また、 結合量の他、 結合強度 (例えば、 K d値) 、 該タンパク質に対する結合における被験物質の濃度依存性などがさらに測定で きる。 結合強度、 濃度依存性は、 測定手段を適宜選択することで測定できる。 結合量の測定は、 例えば、 標識された N C Sタンパク質結合性物質を用いて 行われ得る。 該タンパク質に結合した N C Sタンパク質結合性物質と未結合の N C Sタンパク質結合性物質は、 結合量の 定前に分離され得る。 より詳細に は、 このような測定は、 方法論 I I I と同様に行われ得る。
,· また、 結合能は、 N C Sタンパク質の総結合量に基づいて測定するのではな く、 N C Sタンパク質の個々のァイソフォーム (例えば、 スプライシングバリ アント) 【こ対する結合能あるいはァイソフォーム間の結合能比に基づいて測定 してもよい。
次いで、 被験物質の存在下における N C Sタンパク質結合性物質の該タンパ ク質に対する結合量が、 被験物質の非存在下における N C Sタンパク質結合性 物質の該タンパク質に対する結合量と比較される。 結合量の比較は、 好ましく は、 有意差の有無に基づいて行われる。 被験物質の非存在下における N C Sタ ンパク質結合性物質の該タンパク質に対する結合量は、 被験物質の存在下にお
ける N C Sタンパク質結合性物質の該タンパク質に対する結合量の測定 対し、 事前に測定した結合量であっても、 同時に測定した結合量であってもよいが、 実験の精度、 再現性の観点から同時に測定した結合量であることが好ましい。 方法論 I Vの工程 (c ) では、 N C Sタンパク質結合性物質の該タンパク質 に対する結合量の変化をもたらす被験物質が選択される。 結合量の変化は、 例 えば、 結合量の低下または増加であり得るが、 結合量の低下が好ましい。 この ように選択された被験物質は、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用の調 節に有用であり得る。
スクリ一二ング方法 I aは、 ( d ) ( i ) 選択された被験物質が N C Sタン パク質標的薬物に関連する作用を調節、 例えば促進または抑制し得ることを確 認する工程 (確認工程) 、 または ( i i ) 選択された被験物質が有する作用の 種類を同定する工程 (同定工程) をさらに含むことができる。 確認工程または 同定工程は、 例えば、 正常な動物に対し、 あるいは 「N C Sタンパク質標的薬 物に関連する疾患」 の動物またはモデル動物に対し、 被験物質を投与すること で行なわれ得る。 あるいは、 これらの工程は、 被験物質を細胞に接触させ、 接 触後の細胞の表現型の変化を評価することで行うこともできる。 また、 かかる 同定工程によれば、 選択された被験物質が肴する 「N C Sタンパク質標的薬物 に関連する作用」 の種類を決定でき、 選択された被験物質が医薬または研究用 試薬のいずれか、 あるいはその両方として使用可能であるか否かを、 および該 被験物質が使用可能な医薬または研究用試薬の種類を確認できる。
スクリーニング方法 I aはまた、 動物への被験物質への投与により行うこと もできる。 この場合、 N C Sタンパク質遺伝子の発現量のみならず、 N C Sタ ンパク質の発現量 (例えば、 被験物質が投与された動物の所定の組織または細 胞における N C Sタンパク質の存在量、 細胞膜局在) もまた測定され得る。 該 動物としては、 例えば、 マウス、 ラット、 ハムスター、 モルモッ ト、 ゥサギ、 ィヌ、 サル等の哺乳動物、 ニヮトリ等の鳥類が挙げられる。 動物を用いて本発
明のスク リーニング方法が行われる場合、 例えば、 NIC Sタンパク質遺 子の 発現量を調節する被験物質が選択され得る。
スクリーニング方法 I aは、 NC Sタンパク質標 薬物に関連する作用を調 節し得る物質のスクリーニングを可能とする。 従って、 スク リーニング方法 I aは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (何えば、 中枢神経疾患) の 予防 ·治療剤、 並びに該疾患の研究用試薬の開発などに有用である。
2. 1. 2. NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得ない被験物 質を選択することを含む、 N C Sタンパク質標的薬 に関連する作用を調節し 得る物質のスク リーニング方法 (スク リーニング方 fe l b)
本発明は、 被験物質が NC Sタンパク質遺伝子の 現または機能を調節し得 るか否かを評価し、 NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得ない 被験物質を選択することを含む、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用
(なかでも、 既知標的分子に関連する作用および Zまたは N C Sタンパク質標 的薬物が実際に示す薬理作用) を調節し得る物質 (ί列えば、 NC Sタンパク質 標的薬物が実際に示す薬理作用を有する、 NCSタンパク質標的薬物と同様の 医薬用途に用いられ得る物質であって、 NC Sタン ζ ク質標的薬物が実際に示 す副作用を有しないまたは該副作用が低減された物質) のスクリーニング方法 を提供する。
スクリーニング方法 I bは、 上述した方法論 I〜 I Vの工程 (c) において 変化をもたらさない、 あるいは結合能又は調節能を有しない被験物質を選択す ること以外は、 方法論 1〜 I Vと同様に行われ得る。
スクリーニング方法 I bでは、 用いられる被験物質は、 既知の標的分子の発 現または機能を調節し得るもの、 あるいは被験物質; as Ncsタンパク質標的薬 物に関連する作用 (なかでも、 NC Sタンパク質標的薬物が実際に示す薬理作 用) を有するものであり得る。 従って、 スクリーニング方法 I bは、 被験物質 が既知の.標的分子の発現または機能を調節し得るか否かを評価することを含む、 既知の標的分子に関連する作用を調節し得る物質のスクリーニング方法と組合
せて用いることができる。 既知の標的分子に関連する作用を調節し得る物'質の スクリーユング方法は、 上述したスクリ一二ング方法 I aと同様に行われ得る。 あるいは、 スクリーニング方法 I bは、 被験物質が NC Sタンパク質標的薬物 に関連する作用 (なかでも、 NC Sタンパク質標的薬物が実際に示す薬理作 用) を調節し得るか否かを評価することを含む、 NC Sタンパク質標的薬物に 関連する作用を調節し得る物質のスクリーニング方法と組合せて用いることが できる。 このようなスク リーニング方法は、 動物または細胞を用いて、 上述し たスクリーニング方法 I aの工程 (d) と同様に行われ得る。
スクリーニング方法 I bは、 既知標的分子に関連する作用の調節能および Z または NC Sタンパク質標的薬物が実際に示す薬理作用を有し、 且つ NC Sタ ンパク質標的薬物が示す副作用が低減した医薬の開発を可能とする。 従って、 スクリーニング方法 I bは、 既知標的分子に関連する作用の調節能を有する 1£ 存医薬の改良などに有用である。
2. 2. NC Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し得る物質のスクリー ニング方法 (スクリーニング方法 I I )
本発明は、 被験物質が NC Sタンパク質またはその変異タンパク質に対する N C Sタンパク質標的薬物の結合能を調節し得るか否かを評価することを含 、 NC Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し得る物質のスクリ一ユング:) T 法を提供する。
本スクリーニング方法を、 必要に応じて 「スクリーニング方法 I I」 と省 U する。
一実施形態では、 スク リ一二ング方法 I Iは、 下記の工程 (a) 、 (b) び ( c ) を含む:
(a) 被験物質、 NC Sタンパク質標的薬物を、 NC Sタンパク質または NC Sタンパク質標的薬物に結合能を有するその変異タンパク質に接触させるェ 程;
(b ) 被験物質の存在下における NC Sタンパク質標的薬物の該タンパ 質に 対する結合量を測定し、 該結合量を被験物質の非存在下における N C Sタンパ ク質標的薬物の該タンパク質に対する結合量と比較する工程;
( c ) 上記 (b) の比較結果に基づいて、 NC Sタンパク質標的薬物の該タン パク質に対する結合量の変化をもたらす被験物質を選択する工程。
上記の工程 (a ) 〜 (c ) を含む方法論は、 「NC Sタンパク質結合性物 質」 の代わりに 「NC Sタンパク質標的薬物」 を用いること以外は、 方法論 I Vと同様である。
スクリーニング方法 I Iは、 例えば、 N C Sタンパク質遺伝子に関連する機 能を調節し得る物質、 あるいは N C Sタンパク質に対するプローブのスクリー ユングなどを可能とする。 従って、 スク リーニング方法 I Iは、 N C Sタンパ ク質遺伝子に関連する疾患の予防 ·治療剤、 並びに該疾患の研究用試薬のスク リーユングなどに有用である。
2. 3. スクリ一二ング方法により得られる成果物
本発明は、 上記スクリ一ユング方法、 例えばスクリ一二ング方法 I、 I Iに より得られる成果物を提供する。
本発明のスクリ一二ング方法により提供きれる成果物は、 本発明のスクリ一 エング方法により得られる物質、 および該スクリーニング方法により得られる 物質を含有してなる、 薬理作用の調節剤であり得る。
本発明のスクリーニング方法により提供される成果物は、 例えば、 NC Sタ ンパク質檩的薬物に関連する疾患、 あるいは NC Sタンパク質遺伝子に関連す る疾患の予防 ·治療に、 あるいは該疾患の研究用試薬などとして有用である。
3. 調節剤
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節する物質を含有 してなる、 薬理作用の調節剤を提供する。 本発明の調節剤は、 調節される薬理 作用の観点から、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用 (例えば、 中枢神
経作用) の調節剤、 および NC Sタンパク質遺伝子に関連する機能の調節剤に 大別できる。 以下、 それぞれの調節剤を詳述する。
3. 1. NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用の調節剤 (調節剤 I )
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の発現又は機能を調節する物質を含有し てなる、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する作用の調節剤を提供する。
本調節剤を、 必要に応じて 「調節剤 I」 と省略する。
NC Sタンパク質遺伝子の発現又は機能を調節する物質は、 例えば、 NC S タンパク質遺伝子の発現を抑制する物質であり得る。 発現とは、 NC Sタンパ ク質遺伝子翻訳産物が産生され且つ機能的な状態でその作用部位に局在するこ とをいう。 従って、 発現を抑制する物質は、 遺伝子の転写、 転写後調飾、 翻訳、 翻訳後修飾、 局在化及びタンパク質フォールデイング等の、 いかなる段階で作 用するものであってもよい。
詳細には、 NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質としては、 転写抑 制因子、 RNAポリメラーゼ阻害剤、 RNA分解酵素、 タンパク質合咸阻害剤、 核内移行阻害剤、 タンパク質分解酵素、 タンパク質変性剤等が例示されるが、 細胞内で発現する他の遺伝子 ·タンパク質に及ぼす悪影響を最小限にするため には、 標的分子に特異的に作用し得る物質であることが重要である。
NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質の例は、 NC Sタンノ、。ク質遺 伝子の転写産物、 詳細には mRNAもしくは初期転写産物に対するアンチセン ス核酸である。 「アンチセンス核酸」 とは、 標的 mRNA (初期転写連物) を 発現する細胞の生理的条件下で該標的 mRNA (初期転写産物) とハイプリダ ィズし得る塩基配列からなり、 且つハイブリダィズした状態で該標的 QRNA (初期転写産物) にコードされるポリぺプチドの翻訳を阻害し得る核酸をいう。 アンチセンス核酸の種類は DN Aであっても RN Aであってもよいし、 あるい は DNAZRNAキメラであってもよい。 また、 天然型のアンチセンス核酸 は、 細胞.中に存在する核酸分解酵素によってそのリン酸ジエステル結^が容易 に分解されるので、 本発明のアンチセンス核酸は、 分解酵素に安定なチォリ ン
酸型 (リン酸結合の P-Oを P = Sに置換) や 2 ' -0-メチル ¾£等の修 ヌ クレオチドを用いて合成もできる。 アンチセンス核酸の設計に £要な他の要素 として、 水溶性及び細胞膜透過性を高めること等が挙げられる^、 これらはリ ポソームゃマイクロスフェアを使用するなどの剤形の工夫によ◊ても克服でき る。
ァンチセンス核酸の長さは、 N C Sタンパク質遺伝子の転写度物と特異的に ハイブリダィズし得る限り特に制限はなく、 短いもので約 1 5 基程度、 長い もので mRNA (初期転写産物) の全配列に相補的な配列を含 ような配列で あってもよい。 合成の容易さや抗原性の問題等から、 例えば約 1 5塩基以上、 好ましくは約 1 5〜約 3 0塩基からなるオリゴヌクレオチドが何示される。 アンチセンス核酸の標的配列は、 アンチセンス核酸がハイブ!; ダイズするこ とにより、 NC Sタンパク質遺伝子もしくはその機能的断片の S3訳が阻害され る配列であれば特に制限はなく、 mRNAの全配列であっても^ 3分配列であつ てもよいし、 あるいは初期転写産物のイントロン部分であって ょいが、 アン チセンス核酸としてオリゴヌクレオチドを使用する場合は、 標的配列は NC S タンパク質遺伝子の mRNAの 5 ' 末端からコード領域の C末端までに位置す ることが望ましい。 ―
さらに、 アンチセンス核酸は、 NC Sタンパク質遺伝子の転写産物とハイブ リダイズして翻訳を阻害するだけでなく、 二本鎖 DNA形態の KTC Sタンパク 質遺伝子と結合して三重鎖 (トリプレックス) を形成し、 mRNTAへの転写を 阻害し得るものであってもよい。
NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質の別の例は、 FC Sタンパク 質遺伝子転写産物、 詳細には mRNAもしくは初期転写産物を、 コード領域の 内部 (初期転写産物の場合はイントロン部分を含む) で特異的 tこ切断し得るリ ボザィムである。 「リボザィム」 とは核酸を切断する酵素活性を有する RNA をいう力 最近では当該酵素活性部位の塩基配列を有するオリ =i'DNAも同様 に核酸切断活性を有することが明らかになっているので、 本発明では配列特異
的な核酸切断活性を有する限り DNAをも包含する概念として用いるもめとす る。 リボザィムとして最も汎用性の高いものとしては、 ウイロイ ドやウイノレソ イド等の感染性 RNAに見られるセルフスプライシング RNAがあ り、 ハンマ 一ヘッド型やヘアピン型等が知られている。 また、 リボザィムを、 それをコー ドする DN Aを含む発現ベクターの形態で使用する場合には、 細胞質への移行 を促進するために、 t RN Aを改変した配列をさらに連結したハイブリッドリ ボザィムとすることもできる [Nucleic Acids Res., 29(13): 2780-2788 (2001)] 。
NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質のさらに別の例は、 デコイ核 酸である。 デコイ核酸とは、 転写調節因子が結合する領域を模倣する核酸分子 をいい、 NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質としてのデコィ核酸は、 N C Sタンパク質遺伝子に対する転写活性化因子が結合する領域を模倣する核 酸分子であり得る。
デコイ核酸としては、 例えば、 リン酸ジエステル結合部分の酸素原子を硫黄 原子で置換したチォリン酸ジエステル結合を有するオリゴヌクレオチド (S— オリゴ) 、 又はリン酸ジエステル結合を電荷を持たないメチルホス フェート基 で置換したオリゴヌクレオチドなど、 生体内でオリゴヌクレオチド、が分解を受 けにくくするために改変したオリゴヌクレオチドなどが挙げられる。 デコイ核 酸は転写活性化因子が結合する領域と完全に一致していてもよいが、 NC Sタ ンパク質遺伝子に対する転写活性化因子が結合し得る程度の同一性を保持して いればよい。 デコイ核酸の長さは転写活性化因子が結合する限り に制限され ない。 また、 デコイ核酸は、 同一領域を反復して含んでいてもよい。
NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質のさらに別の例 、 NC Sタ ンパク質遺伝子転写産物、 詳細には mRNAもしくは初期転写産 のコ一ド領 域内の部分配列 (初期転写産物の場合はイントロン部分を含む) に相補的な二 本鎖オリ.ゴ RNA、 いわゆる s i RNAである。 短い二本鎖 RN を細胞内に 導入するとその RNAに相補的な mRNAが分解される、 いわゆる RNA干渉
(RNA i ) と呼ばれる現象は、 以前から線虫、 昆虫、 植物等で知られそいた カ、 最近、 この現象が動物細胞でも起こることが確認されたことから
[Nature, 411 (6836): 494-498 (2001)] 、 リポザィムの代替技術として注 目されている。 s i RNAとしては、 '後述の通り自ら合成したものを使用でき るが、 市販のものを用いてもよい。
アンチセンスオリゴヌクレオチド及びリボザィムは、 NC Sタンパク質遺伝 子の c DNA配列もしくはゲノミック DNA配列に基づいて NC Sタンパク質 遺伝子転写産物、 詳細には mRNAもしくは初期転写産物の標的配列を決定し、 市販の DNAZRNA自動合成機 (アプライ ド ·バイオシステムズ社、 ベック マン社等) を用いて、 これに相補的な配列を合成することにより調製できる。 デコイ核酸、 s i RNAは、 センス鎖及びアンチセンス鎖を DNAZRNA自 動合成機でそれぞれ合成し、 適当なァニーリング緩衝液中、 約 9 0〜約 9 5 °C で約 1分程度変性させた後、 約 3 0〜約 7 0 °Cで約 1〜約 8時間ァニーリン グさせることにより調製できる。 また、 相補的なオリゴヌクレオチド鎖を交互 にオーバーラップするように合成して、 これらをァニーリングさせた後リガ一 ゼでライゲーシヨンすることにより、 より長い二本鎖ポリヌクレオチドを調製 できる。 ―
NC Sタンパク質遺伝子の発現を抑制する物質の別の例は、 NC Sタンパク 質に対する抗体である。 該抗体は、 ポリクローナル抗体、 モノクローナル抗体 のいずれであってもよく、 周知の免疫学的手法により作製できる。 また、 該抗 体は、 抗体のフラグメント (例えば、 Fab、 F(ab' )2) 、 組換え抗体 (例えば、 単鎖抗体) であってもよい。 さらに、 該抗体をコードする核酸 (プロモーター 活性を有する核酸に機能可能に連結されたもの) もまた、 NC Sタンパク質遺 伝子の発現を抑制する物質として好ましい。
例えば、 ポリク口一ナル抗体は、 NC Sタンパク質あるいはそのフラグメン ト (必要に応じて、 ゥシ血清アルブミン、 KLH (Keyhole Limpet
Hemocyanin) 等のキヤリァタンパク質に架橋した複合体とすることもでき
る) を抗原として、 市販のアジュバント (例えば、 完全または不完全フ πイン トアジュノくント) とともに、 動物の皮下あるいは腹腔内に 2 〜 3週間おきに 2 〜 4回程度投与し (部分採血した血清の抗体価を公知の抗原抗体反応により測 定し、 その上昇を確認しておく) 、 最終免疫から約 3〜約 1 0日後に全血を採 取して抗血清を精製することにより取得できる。 抗原を投与する動物としては、 ラット、 マウス、 ゥサギ、 ャギ、 モルモッ ト、 ハムスターなどの哺乳動物が挙 げられる。
また、 モノクローナル抗体は、 細胞融合法 (例えば、 渡邊武、 細胞融合法の 原理とモノクローナル抗体の作成、 谷内昭、 高橋利忠編、 「モノクローナル抗 体とがん——基礎と臨床一」 、 第 2- 14頁、 サイエンスフォーラム出版、 1985 年) によ り作成することができる。 例えば、 マウスに該因子を市販のアジュバ ントと共に 2 〜 4回皮下あるいは腹腔内に投与し、 最終投与の約 3日後に脾臓 あるいはリンパ節を採取し、 白血球を採取する。 この白血球と骨髄腫細胞 (例 えば、 NS - 1, P3X63Ag8など) を細胞融合して該因子に対するモノクローナル 抗体を産生するハイブリ ドーマを得る。 細胞融合は P E G法 [J. I瞧 unol. Methods, 81 (2) : 223-228 ( 1985) ] でも電圧パルス法 [Hybr idoma, 7 (6) : 627-633 ( 1988) ] であってもよい。 所望の ^ノクローナル抗体を産生するハ イブリ ドーマは、 周知の E I Aまたは R I A法等を用いて抗原と特異的に結合 する抗体'を、 培養上清中から検出することにより選択できる。 モノクローナル 抗体を産生するハイプリ ドーマの培養は、 インビトロ、 またはマウスもしくは ラット、 このましくはマウス腹水中等のインビボで行うことができ、 抗体はそ れぞれノ、イブリ ドーマの培養上清およぴ動物の腹水から取得できる。
しかしながら、 ヒ トにおける治療効果と安全性を考慮すると、 本発明の抗体 は、 キメ ラ抗体、 ヒ ト化又はヒ ト型抗体であってもよい。 キメラ抗体は、 例え ば 「実睃医学 (臨時増刊号) , Vol . 6, No. 10, 1988」 、 特公平 3- 73280号公 報等を、 .ヒ ト化抗体は、 例えば特表平 4- 506458号公報、 特開昭 62- 296890号 公報等を、 ヒ ト抗体は、 例えば 「Nature Genet i cs, Vo l . 15, p. 146 - 156,
1997」 、 「Nature Geneti cs, Vol. 7, p. 13-21, 1994」 、 特表平 4ー504 65 号公報、 国際 (±i願公開 W094/25585号公報、 「日経サイエンス、 6月号、 第 4 0〜第 5 0頁、 1 9 9 5年」 、 「Nature, Vol. 368, p. 856- 859, 1994」 、 特 表平 6-500233号公報等を参考にそれぞれ作製することができる。
N C Sタンノ ク質遺伝子の発現又は機能を調節する物質はまた、 N C Sタン パク質遺伝子の機能を抑制する物質であり得る。
N C Sタンノ ク質遺伝子の機能を抑制する物質としては、 N C Sタンパク質 遺伝子の作用を妨げ得る物質である限り特に限定されないが、 他の遺伝子 - タ ンパク質に及ぼす悪影響を最小限にするためには、 標的分子に特異的に作用し 得る物質であることが重要である。 N C Sタンパク質遺伝子の機能を特異的に 抑制する物質と しては、 N C Sタンパク質のドミナントネガティブ変異体、 該 変異体をコードする核酸 (プロモーター活性を有する核酸に機能可能に連結さ れたもの) が 示される。
N C Sタンノ ク質のドミナントネガティブ変異体とは、 N C Sタンパク質に 対する変異の尊入によりその活性が低減したものをいう。 該ドミナントネガテ ィブ変異体は、 天然の N C Sタンパク質と競合することで間接的にその活性を 阻害すること力 Sできる。 該ドミナントネガ ィブ変異体は、 N C Sタンパク質 遺伝子をコードする核酸に変異を導入することによって作製することができる。 変異としては、 例えば、 E Fハンドモチーフの部位、 ミ リストイル化部位、 並 びにこれらの |3位以外の部位における、 当該部位が担う機能の低下をもたらす ようなアミノ酸の変異 (例えば、 1以上のアミノ酸の欠失、 置換、 付加) 挙げちれる。 亥変異は、 P C Rや公知のキットを用いる自体公知の方法により 導入できる。
N C Sタンノ ク質の機能を調節する物質としてはまた、 上記化合物またはそ の塩が挙げられる。
N C Sタン/ ク質遺伝子の発現を抑制する物質が、 核酸分子である場合、 本 発明の調節剤 fま、 該核酸分子をコードする発現ベクターを有効成分とすること
もできる。 当該発現ベクターは、 上記の核酸分子をコードするオリゴヌクレオ チドもしく ί ポリヌクレオチドが、 投与対象である哺乳動物の細胞内でプロモ 一ター活性を発揮し得るプロモーターに機能的に連結されていなければならな い。 使用されるプロモーターは、 投与対象である哺乳動物で機能し得るもので あれば特に 限はないが、 例えば、 S V 4 0由来初期プロモーター、 サイ トメ ガロウイノレス L T R、 ラウス肉腫ウィルス L T R、 M o M u L V由来 L T R、 アデノウイ レス由来初期プロモーター等のウィルスプロモーター、 並びに β —ァクチン遺伝子プロモーター、 P G K遺伝子プロモーター、 トランスフェリ ン遺伝子プ口モータ一等の哺乳動物の構成タンパク質遺伝子プロモーターなど が挙げられる。
発現ベクターは、 好ましくは核酸分子をコードするオリゴ (ポリ) ヌクレオ チドの下流に転写終結シグナル、 すなわちターミネータ一領域を含有する。 さ らに、 形質転換細胞選択のための選択マーカー遺伝子 (テトラサイクリン、 ァ ンピシリン、 カナマイシン、 ハイグロマイシン、 ホスフイノスリシン等の薬剤 に対する抵抗性を付与する遺伝子、 栄養要求性変異を相補する遺伝子等) をさ らに含有することもできる。
発現べクターとして使用される基本骨格めベクターは特に制限されないが、 ヒ ト等の哺 し動物への投与に好適なベクターとしては、 レトロウイルス、 アデ ノウィルス、 アデノ随伴ウイ/レス、 ヘルぺスゥイノレス、 ワクシニアゥイノレス、 ボックスゥイノレス、 ポリオゥイノレス、 シンドビスゥイノレス、 センダイウイノレス 等のウィルスベクターが挙げられる。 アデノウイルスは、 遺伝子導入効率が極 めて高く、 非分裂細胞にも導入可能である等の利点を有する。 但し、 導入遺伝 子の宿主染色体への組込みは極めて稀であるので、 遺伝子発現は一過性で通常 約 4週間程度しか持続しない。 治療効果の持続性を考慮すれば、 比較的遺伝子 導入効率が高く、 非分裂細胞にも導入可能で、 且つ逆位末端繰り返し配列 ( I T R ) を介して染色体に組み込まれ得るアデノ随伴ウィルスの使用もまた好ま しい。
N C Sタンパク質の発現又は機能を調節する物質はまた、 上述した N 0 Sタ ンパク質標的薬物であり得るが、 例えばア トルバスタチン、 ピモジド、 ビフォ ナゾール、 フルナリジン、 フェンジリン、 クロペラスチン、 ベプリジノレ、 塩酸 ラロキシフェン、 ベンズブロマロン、 プラゼノ ム、 ク ロチアゼパム、 スロクチ ジル、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチアジ ド、 ミナプリ ン、 トリフ 口オペラジン、 クロルプロチキセン、 ピメチキセン、 フノレペンチキソーノレ、 ク ロフアジミン、 ロキサピン、 レスシンナミン、 シロシンゴピン、 メシノレ酸ジヒ ドロエルゴコルニン、 メシル酸ジヒ ドローひ一エノレゴクリプチン、 メシノレ酸ジ ヒ ドロー ]3—エノレゴクリプチン、 メシノレ酸ジヒ ドロエノレゴク リスチン、 スタノ ゾロール、 または N C Sタンパク質に結合能を有するその誘導体 (後述) 、 あ るいはそれらの塩であり得る。
調節剤 Iは、 N C Sタンパク質遺伝子の発現又は機能を調節する物質に加え、 任意の担体、 例えば医薬上許容され得る担体を含むこ とができる。
医薬上許容され得る担体としては、 例えば、 ショ糖、 デンプン、 マンニッ ト、 ソルビッ ト、 乳糖、 グルコース、 セルロース、 タノレク、 リン酸カルシウム、 炭 酸カノレシゥム等の貝武形剤、 セノレロース、 メチノレセノレロース、 ヒ ドロキシプロピ ノレセ^/ロース、 ポリプロピノレピロリ ドン、 ゼラチン、 アラビアゴム、 ポリェチ レンダリコール、 ショ糖、 デンプン等の結合剤、 デンプン、 カルボキシメチル セ /レロース、 ヒ ドロキシプロピノレスターチ、 ナトリ ウムーグリコーノレ一スター チ、 炭酸水素ナトリウム、 リン酸カルシウム、 クェン酸カルシウム等の崩壌剤、 ステアリン酸マグネシウム、 エア口ジル、 タノレク、 ラ ウリル硫酸ナトリウム等 の滑剤、 クェン酸、 メントール、 グリシルリシン ' アンモニゥム塩、 グリシン、 オレンジ粉等の芳香剤、 安息香酸ナトリウム、 亜硫酸水素ナトリウム、 メチル パラベン、 プロピルパラベン等の保存剤、 クェン酸、 クェン酸ナトリウム、 酢 酸等の安定剤、 メチルセルロース、 ポリ ビニルピロ リ ドン、 ステアリン酸アル ミニゥム等の懸濁剤、 界面活性剤等の分散剤、 水、 生理食塩水、 オレンジジュ
ース等の希釈剤、 カカオ脂、 ポリエチレングリコール、 白灯油等のベー^ヮッ タスなどが挙げられるが、 それらに限定されるものではない。
経口投与に好適な製剤は、 水、 生理食塩水、 オレンジジュースのような希釈 液に有効量の物質を溶解させた液剤、 有効量の物質を固体や顆粒として含んで いるカプセル剤、 サッシェ剤または錠剤、 適当な分散媒中に有 量の物質を懸 濁させた懸濁液剤、 有効量の物質を溶解させた溶液を適当な分 媒中に分散さ せ乳化させた乳剤等である。
非経口的な投与 (例えば、 皮下注射、 筋肉注射、 局所注入、 腹腔内投与な ど) .に好適な製剤としては、 水性および非水性の等張な無菌の驻射液剤があり、 これには抗酸化剤、 緩衝液、 制菌剤、 等張化剤等が含まれていてもよい。 また、 水性および非水性の無菌の懸濁液剤が挙げられ、 これには懸濁 U、 可溶化剤、 増粘剤、 安定化剤、 防腐剤等が含まれていてもよい。 当該製剤 ίま、 アンプルや バイアルのように単位投与量あるいは複数回投与量ずつ容器に封入することが できる。 また、 有効成分および医薬上許容され得る担体を凍結乾燥し、 使用直 前に適当な無菌のビヒクルに溶解または懸濁すればよい状態でィ呆存することも できる。
調節剤 Iの投与量は、 有効成分の活性や種類、 病気の重篤度、 投与対象とな る動物種、 投与対象の薬物受容性、 体重、 年齢等によって異な り一概に云えな いが、 通常、 成人 1日あたり有効成分量として約 0 . 0 0 1〜翁 5 0 O m g Z k gである。
調節剤 Ίは、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用の調 、 例えば抑制 又は促進を可能とする。 従って、 調節剤 Iは、 N C Sタンパク質標的薬物に関 連する疾患 (例えば、 中枢神経疾患) の予防 ·治療に、 並びに言亥疾患の研究用 試薬などに有用である。
3 . 2 . N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能の調節剤 (調錦剤 I I )
本発明は、 N C Sタンパク質標的薬物を含有してなる N C Sタンパク質遺伝 子に関連する機能の調節剤を提供する。
本調節剤を、 必要に応じて 「調節剤 I I」 と省略する。 ' N C Sタンパク質標的薬物は、 上述の通りであり得るが、 例えばァトルバス タチン、 ピモジド、 ビフォナゾーノレ、 フノレナリジン、 フェンジリン、 クロペラ スチン、 ベプリジノレ、 塩酸ラロキシフェン、 ベンズブロマロン、 プラゼパム、 クロチアゼパム、 スロクチジノレ、 ベンゼトニゥム、 ビカルタミ ド、 ベンズチア ジド、 ミナプリン、 トリフロオペラジン、 クロルプロチキセン、 ピメチキセン フルペンチキソ一ル、 クロフアジミン、 口キサピン、 レスシンナミン、 シロシ ンゴピン、 メシル酸ジヒ ドロエルゴコルニン、 メシル酸ジヒ ドロ _ α—ェルゴ クリ.プチン、 メシル酸ジヒ ドロー j3—ェルゴク リプチン、 メシル酸ジヒ ドロェ ノレゴクリスチン、 スタノゾロール、 または N C Sタンパク質に結合能を有する その誘導体 (後述) 、 あるいはそれらの塩であり得る。
調節剤 I Iは、 N C Sタンパク質標的薬物に加え、 任意の担体、 例えば、 医 薬上許容され得る担体を含むことができる。 調節剤 I Iの投与量は、 調節剤 I と同様である。 ―
調節剤 I Iは、 N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能の調節、 例えば抑制 又は促進を可能とする。 従って、 調節剤 I Iは、 N C Sタンパク質遺伝子に関 連する疾患の予防■治療、 並びに該疾患の研究用試薬などに有用である。
4 . 誘導体の製造方法、 および該方法により得られる成果物
本発明は、 N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得るように薬 物を誘導体化することを含む、.薬物誘導体の製造方法、 及びその成果物を提供 する。 本発明の製造方法は、 得られる誘導体の作用または機能の種類の観点か ら、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用 (例えば、 中枢神経作用) を調 節し得る薬物誘導体、 および N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し 得る薬物誘導体の製造方法に大別できる。 以下、 それぞれの製造方法を詳述す る。
4 . 1 . .N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用を調節し得る薬物誘導体の 製造方法 (製造方法 )
本発明は、 N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能を調節し得るように薬 物を誘導体化することを含む、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する作用を調 節し得る薬物誘導体の製造方法を提供する。
本製造方法を、 必要に応じて 「製造方法 I」 と省略する。
誘導体化とは、 リード化合物中の特定の原子または基を、 他の原子または基 で置換することにより得られる化合物、 あるいはリ一ド化合物に対する付加反 応により得られる化合物を仮想的に、 または実際に合成することを意味する。 例えば、 リード化合物は、 N C Sタンパク質標的薬物であり得る。 N C Sタン パク質標的薬物は特に限定されないが、 例えば、 抗中枢神経作用を有するスタ チン系薬物であり得る。
N C Sタンパク質標的薬物の誘導体化は、 N C Sタンパク質遺伝子の発現ま たは機能の調節能を保持するように、 必要に応じて、 得られる誘導体の水溶性 Z脂溶性、 安定性、 体内動態、 バイオアベイラビリティ一、 毒性等のその他の 性質についても考慮するように行われ得る。 N C Sタンパク質標的薬物の誘導 体化は、 例えば、 N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能の調節能を向上し 得るように誘導体化され得る。 N C Sタンパク質標的薬物の誘導体化はまた、 N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し得るように誘導体化され得る。
N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能の調節能を保持するような N C S タンパグ質標的薬物の誘導体化は、 例えば、 S B D D (Structure-Based Drug Design) 、 C A D D (Computer— Aided Drug Design) に基づ ヽて行わ れ得る。 このような設計の例としては、 バーチャルスクリーニング、 de novo デザイン、 ファーマコフォー分析、 Q S A R (Quantitat ive Structure Activity Relationship) などが挙げられる。 このような設計の際にタンパク 質自体、 あるいはタンパク質の標的部位の立体構造の情報が必要とされる場合、 NMR、 X線結晶解析、 放射光解析等の構造解析法により立体構造が判明して いるならばその情報が使用され、 立体構造が判明していないならば homo logy 法、 Threading法等の構造予測法により得られる情報などが使用される。 また、
バーチャルスクリ一二ングでは、 自体公知のプログラムを用いることが き、 このようなプログラムとしては、 例えば、 DOCK (Kuntz, I. D. et al., Science, 1992, 257, 1078) 、 G o 1 d (Jones, G. et al. , J. Mol.
Biol. , 1995, 245, 43) 、 F 1 e x X (Rarey, M. et al. , J. Mol. Biol. , 1996, 261, 470) 、 Au t o D o c k (Morris, G. M. et al., J.
Coraput. Chem. , 1998, 19, 1639) 、 I CM (Abagyan, R. A. et al. , J. Comput. Chem., 1994, 15, 488) などが挙げられる。
NC Sタンパク質遺伝子の発現または機能の調節能を保持するような NT C S タンパク質標的薬物の誘導体化はまた、 例えば、 生物学的検証に基づいて行わ れ得る。 この場合、 例えば、 上述の方法論 I〜 I Vが用いられ得る。 さらに、 上述した S BDD、 C ADD等の方法と生物学的検証とを併用してもよ ヽ。 誘導体の製造のため置換される NC Sタンパク質標的薬物中の特定の展子は、 リード化合物中に存在する原子である限り限定されず、 例えば、 水素原 f、 ノヽ ロゲン原子 (例えば、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子) 、 酸素 原子、 硫黄原子、 窒素原子、 炭素原子などが挙げられる。
誘導体の製造のため置換される NC Sタンパク質標的薬物中の特定の は、 NC Sタンパク質標的薬物中に存在する基 ある限り限定されず、 例え if分子 量 1〜 5 0 0、 好ましくは分子量 1〜3 0 0、 より好ましくは分子量 1 ^ 2 0 0、 最も好ましくは分子量 1〜 1 0 0の基であり得る。 該特定の基としては、 例えば、 置換されていてもよい 〜C8炭化水素基、 置換されていても よい C, 〜C8ァシル基、 置換されていてもよい芳香族または非芳香族の Cs^C i
4炭化水素環基、 あるいは置換されていてもよい芳香族または非芳香族の c3
〜C14複素環基、 アミノ基、 炭素数 1〜4のアルキル基あるいは炭素数 2〜 8のァシル基でモノあるいはジ置換されたァミノ基、 アミジノ基、 カルノ モイ ル基、 炭素数 1〜4のアルキル基でモノあるいはジ置換された力ルバモ^ Tル基、 スルファモイル基、 炭素数 1〜4のアルキル基でモノあるいはジ置換されたス ルファモイル基、 カルボキシル基、 炭素数 2〜 8のアルコキシカルボ二ノレ基、
ヒ ドロキシ基、 1〜 3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数 ί〜 6 のアルコキシ基、 1〜 3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数 2〜 5のアルケニルォキシ基、 炭素数 3〜 7のシク口アルキルォキシ基、 炭素数 7 〜 9のァラルキルォキシ基、 炭素数 6〜 1 4のァリールォキシ基、 チオール基、 1〜 3個のハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数 1〜 6のアルキルチオ 基、 炭素数 7〜 9のァラルキルチオ基、 炭素数 6〜 1 4のァリールチオ基、 ス ルホ基、 シァノ基、 アジド基、 ニトロ基、 ニトロソ基などが挙げられる。
置換されていてもよい 〜C8炭化水素基は、 例えば、 置換されていても よい 〜C8アルキル基、 置換されていてもよい C2 〜C8アルケニル基、 置換されていてもよい C2 〜c8アルキニル基であり得る。
置換されていてもよい 〜C8アルキル基の 〜c8アルキル基としては、 直鎖または分岐鎖のいずれでもよく、 好ましくは炭素数 1〜 6であり、 例えば、 メチル、 ェチノレ、 プロピル、 イソプロピル'、 プチル、 ィソブチノレ、 s e cーブ チル、 t e r t一プチル等が挙げられる。
置換されていてもよい C2 〜C8アルケニル基の C2 〜C8アルケニル基と しては、 直鎮または分岐鎖のいずれでもよく、 好ましくは炭素数 2〜 6であり、 例えば、 エテュノレ、 1一プロべニル、 2—プロぺニノレ、 2—メチノレー 1一プロ ぺニル、 1—ブテュル、 2—ブテニル、 3—ブテニル等が挙げられる。
置換されていてもよい C2 〜C8アルキ-ル基の C2 〜C8アルキニノレ基と しては、 直鎖または分岐鎖のいずれでもよく、 好ましくは炭素数 2〜 6であり、 例えば、 ェチェル、 1 _プロピエル、 2—プロビュル、 1一プチニル、 2—プ チニル、 3—ブチェル等が挙げられる。
置換されていてもよい 〜C8ァシル基の 〜C8ァシル基としては、 直鎖または分岐鎖のいずれでもよく、 好ましくは炭素数 2〜 6であり、 例えば、 ホルミル、 ァセチル、 プロピノィル、 ブタノィル、 2 メチルプロピノィル等 が挙げら.れる。
置換されていてもよい芳香族 c3〜c14炭化水素環基の芳香族 c3〜c 4炭 化水素環基としては、 単環式、 二環式または三環式のいずれでもよく、 好まし くは炭素数 3〜 1 2であり、 例えば、 フエニル、 ナフチルが挙げられる。
置換されていてもよい非芳香族 C 3〜 C i 4炭化水素環基の非芳香族 C 3〜 C 14炭化水素環基としては、 飽和または不飽和の単環式、 二環式または三環式 のいずれでもよく、 好ましくは炭素数 3 ~12であり、 例えば、 シクロアルキ ル基 (例えば、 シクロプロピノレ、 シクロプチル、 シクロペンチル、 シクロへキ シル、 シク口へプチル、 シクロォクチル) 、 シクロアルケニル基 (例えば、 2 ーシクロぺンテン一 1—ィル、 3—シクロペンテン一 1—ィノレ、 2—シクロへ キセン一 1—ィノレ、 3—シクロへキセン一:!一ィノレ) 、 シクロアノレカジエ二/ 基 (例えば、 2, 4ーシクロペンタジェン一 1ーィノレ、 2, 4ーシクロへキサ ジェン一 1一ィル、 2, 5—シク口へキサジェン一 1—ィル) 等が挙げられる , 置換されていてもよい芳香族 C3〜C14複素環基の芳香族 C3〜C14複素環 基としては、 環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、 硫黄原子および窒素 原子から選ばれるヘテロ原子を 1〜 5個含有する単環式、 二環式または三環式 の芳香族複素環基であり、 好ましくは炭素数 3〜1 2である。 単環式芳香族 C 3〜C 14複素環基の例としては、 フリル、 チェニル、 ピロリル、 ォキサゾリ/ . ィソォキサゾリル、 チアゾリル、 ィソチアゾリル、 イミダゾリル、 ビラゾリゾレ ォキサジァゾリル、 フラザニル、 チアジアゾリル、 トリァゾリル、 テトラゾリ ノレ、 ピリジル、 ピリミジニル、 .ピリダジニル、 ピラジエル、 トリアジ-ルなど が挙げられる。 また、 2環式または 3環式の芳香族複素環基の例としては、 ベ ンゾフラニノレ、 イソベンゾフラ二ノレ、 ベンゾ [b] チェ二ノレ、 インドリル、 ィ ソインドリノレ、 1 H—インダゾリノレ、 ベンズイ ミダゾリノレ、 ベンゾォキサゾ y ノレ、 ベンゾチアゾリル、 1 H—ベンゾトリアゾリル、 キノリノレ、 イソキノリ/レ. シンノリル、 キナゾリル、 キノキサリニル、 フタラジニル、 ナフチリジニル、 プリ-ル、 プテリジニル、 カルバゾリル、 α—カルボ-リノレ、 jS—カルボニリ ; , γ—力ノレボニリノレ、 アタリジニル'、 フエノキサジニノレ、 フエノチアジ二/レ、
フエナジニル、 フエノキサチイニル、 チアントレニル、 インドリジニル ピロ 口 [ 1, 2 _ b ] ピリダジニル、 ピラゾ口 [ 1 , 5— a ] ピリジル、 ィミダゾ [ 1, 2 - a] ピリジル、 イミダゾ [1, 5 - a] ピリジル、 イミダゾ [1, 2 - b] ピリダジニル、 イミダゾ [1 , 2— a] ピリミジ -ル、 1, 2, 4一 トリァゾロ [4, 3 - a ] ピリジル、 1, 2, 4一トリァゾロ [4, 3— b] ピリダジニルなどが挙げられる。
置換されていてもよい非芳香族 C3〜C14複素環基の非芳香族 c3〜c 14複 素環基としては、 環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、 硫黄原子および 窒素原子から選ばれるヘテロ原子を 1~ 5個含有する単環式、 二環式または三 環式の飽和又は不飽和の複素環基であり、 好ましくは炭素数 3〜 1 2であり、 例えば、 ォキシラエル、 ァゼチジニル、 ォキセタニル、 チェタニル、 ピロリジ ニル、 テトラヒ ドロフリノレ、 テトラヒドロビラ二ノレ、 モノレホリニノレ、 チォモノレ ホリニノレ、 ピぺラジェノレ、 ピロリジニル、 ピペリジノ、 モルホリノ、 チォモノレ ホリノなどが挙げられる。
置換されていてもよい任意の基における置換基の種類は、 誘導体の製造のた め置換される NC Sタンパク質標的薬物中の特定の基 (上述) と同様であり得 る。 ―
誘導体の製造のため置換される NC Sタンパク質標的薬物中の特定の原子ま たは基の数は、 製造される誘導体が、 NC Sタンパク質遺伝子の発現または機 能の調節能を有し得る限り、 例えば NC Sタンパク質に結合能を有する限り特 に限定されないが、 例えば 1〜 1 0個、 好ましくは 1〜5個、 より好ましくは 1〜3個、 さらにより好ましくは 1〜2個、 最も好ましくは 1個であり得る。 置換に使用される特定の原子または基 (即ち、 置換部位に導入される原子ま たは基) の種類は、 誘導体の製造のため置換される NC Sタンパク質標的薬物 中の特定の原子または基と同様であり得る。
誘導体の製造のため NC Sタンパク質標的薬物に付加される原子または基 (即ち、 付加反応に使用される原子または基) は、 誘導体の製造のため置換さ
れる N C Sタンパク質標的薬物中の特定の原子または基 (上述) の うち 付加 反応が可能なもの、 例えば、 水素原子、 ハロゲン原子等の原子、 求核試薬また は求電子試薬として作用し得る基である。
誘導体の製造のため N C Sタンパク質標的薬物に付加される原子または基の 数は、 製造される誘導体が、 N C Sタンパク質遺伝子の発現または機能の調節 能を有し得る限り、 例えば N C Sタンパク質に結合能を有する限り特に限定さ れないが、 例えば 6個未満、 好ましくは 4個未満、 より好ましくは 2個未満で あり得る。
製造方法 Iは、 例えば、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾, (例えば、 中枢神経疾患) の予防■治療剤、 あるいは該疾患の研究用試薬の開^ §などに有 用である。
4 . 2 . N C Sタンパク質遺伝子に関連する機能を調節し得る薬物議導体の製 造方法 (製造方法 I I )
本発明は、 N C Sタンパク質またはその変異タンパク質に対する結合能を調 節し得るように薬物を誘導体化することを含む、 N C Sタンパク質遣伝子に関 連する機能を調節し得る薬物誘導体の製造方法を提供する。
本製造方法を、 必要に応じて 「製造方法 i ι」 と省略する。
薬物の誘導体化は、 N C Sタンパク質またはその変異タンパク質 ("こ対する結 合能を保持するように、 必要に応じて、 得られる誘導体の水溶性ノ 3旨溶性、 安 定性、 体内動態、 バイオアベイラビリティ一、 毒性等のその他の性質について も考慮するように行われ得る。 薬物の誘導体化は、 例えば、 該結合倉 を向上し 得るように行われ得る。
該結合能を保持するような薬物の誘導体化は、 例えば、 S B D D、 C A D D に基づいて行われ得る。
該結合能を保持するような薬物の誘導体化はまた、 例えば、 生物学的検証に 基づいて行われ得る。 この場合、 例えば、 上述の方法論 I Vと同様に行われ得
る。 さらに、 上述した S B D D、 C A D D等の方法と生物学的検証とを併用し てもよい。
誘導体の製造のため置換さ; xるリード化合物中の特定の原子および基、 並び にそれらの数は、 上述と同様であり得る。 置換に使用される特定の原子または 基 (即ち、 置換部位に導入さ る原子または基) 、 誘導体の製造のため薬物に 付加される原子または基 (即ち、 付加反応に使用される原子または基) 、 それ らの数についても、 上述と同様である。
製造方法 I Iは、 N C Sタンパク質遺伝子に関連する疾患の予防 ·治療剤、 あるいは該疾患の研究用試薬の開発などに有用である。
4 . 3 . 誘導体の製造方法により得られる成果物
本発明は、 上記製造方法 I、 I Iにより得られる成果物を提供する。
上記製造方法により提供される成果物は、 本発明の製造方法により得られる
N C Sタンパク質標的薬物の誘導体、 および該誘導体を含有してなる、 薬理作 用の調節剤 (上述) であり得る。
上記製造方法により提供される成果物は、 例えば、 N C Sタンパク質標的薬 物に関連する疾患、 あるいは N C Sタンパク質遺伝子に関連する疾患の予防 - 治療に、 あるいは該疾患の研究用試薬など して有用である。
5 . 複合体、 及びその製造方法
本発明は、 薬物と N C Sタンパク質またはその変異体とを含む複合体を提供 する。
薬物は上述した N C Sタン z、°ク質標的薬物であり得、 例えば、 アトルバスタ チン、 ピモジド、 ビフォナゾーノレ、 フノレナリジン、 フェンジリン、 クロペラス チン、 ベプリジル、 塩酸ラロキシフェン、 ベンズブロマロン、 プラゼパム、 ク 口チアゼパム、 スロクチジ /レ、 ベンゼトニゥム、 ビカノレタミ ド、 ベンズチアジ ド、 ミナプリン、 トリフロオペラジン、 クロルプロチキセン、 ピメチキセン、 フノレペン.チキソ一ノレ、 クロフアジミン、 ロキサピン、 レスシンナミン、 シロシ ンゴピン、 メシ /レ酸ジヒ ドロュル -ゴコノレニン、 メシノレ酸ジヒ ドロ一 α—エノレゴ
クリプチン、 メシノレ酸ジヒ ドロ一 /3 —エノレゴクリプチン、 メシル酸ジヒ ロェ ルゴクリスチン、 スタノソ、、ロール、 あるいは N C Sタンパク質に結合能を有す るその誘導体などが挙げられる。
本発明はまた、 薬物と N C Sタンパク質またはその変異体とを接触させるこ とを含む、 薬物と N C Sタンパク質またはその変異体とを含む複合体の製造方 法を提供する。 該接触は、 例えば、 溶液中での薬物、 タンパク質の混合により 行われ得る。
本発明の複合体、 及び当該複合体の製造方法は、 例えば、 本発明のスクリー ニング方法、 本発明の誘導体の製造方法を行う際に、 あるいは、 複合体の構造 解析を行い、 薬物とタン ク質との相互作用の様式を精査する場合などに有用 であり得る。
6 . キット
本発明は、 薬物またはその塩を含むキットを提供する。
一実施形態では、 本発明のキットは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む:
( i ) 薬物またはその塩;
( i i ) N C Sタンパク質またはその変異タンパク質、 該タンパク質をコード する核酸、 該核酸を含む宪現ベクター、 Sタンパク質遺伝子の発現を測定 可能な細胞、 あるいは N C Sタンパク質遺伝子の転写調節領域及び該領域に機 能可能に連結されたレポータ一遺伝子を含む発現べクタ一。
本発明のキットがタンノ ク質を含む場合、 タンパク質は薬物と複合体を形成 していない状態にある。
発現ベクター、 N C Sタンパク質遺伝子の発現を測定可能な細胞、 N C Sタ ンパク質遺伝子の転写調節領域及ぴ該領域に機能可能に連結されたレポーター 遺伝子は、 上述と同様である (例えば、 「2 . スクリーニング方法、 及び該方 法により得られる成果物」 を参照) 。
本発明の上記キットは、 例えば、 本発明のスクリーニング方、/去、 本発日 Jの誘 導体の製造方法、 並びに本発明の複合体の製造方法を行う際などに有用であり 得る。
7. 疾患の発症または発症リスクの判定方法および判定用キッ卜
本発明は、 所定の疾患の発症または発症リスクの判定方法■ I」定用キットを 提供する。 本発明の判定方法 ·判定用キットは、 測定される対象の観点から、 発現量および多型の測定に基づく判定方法 ·判定用キットに大 でき、 さらに、 発症または発症リスクの判定が所望される疾患の観点から、 NC Sタンパク質 標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中枢神経疾患) 、 ならびに NC Sタンパク 質遺伝子に関連する疾患の発症または発症リスクの判定方法■ 定用キットに 分類できる。 以下、 それぞれの判定方法 ·判定用キッ トを詳述する。
7. 1. NC Sタンパク質遺伝子の発現量の測定に基づく、 疾患の発症または 発症リスクの判定方法および判定用キット
7. 1. 1. NC Sタンパク質遺伝子の発現量の測定に基づく、 NC Sタンパ ク質標的薬物に関連する疾患の発症または発症リスクの判定方法 (判定方法
I )
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量を測定することを含む、 NC S タンパク質標的薬物に関連する疾患の発症または発症リスクの判定方法を提供 する。
本判定方法を、 必要に応じて 「判定方法 I」 と省略する。
一実施形態では、 判定方法 Iは、 以下の工程 (a) 、 (b) を含む:
(a) 動物から採取した生体試料において NC Sタンパク質遺伝子の発現量を 測定する工程;
(b) NC Sタンパク質遺伝子の発現量に基づき NC Sタンパク質標的薬物に 関連する疾患の発症または発症可能性を評価する工程。
上記 (.a) 〜 (b) の工程を含む方法論を、 必要に応じて 「方法論 V」 と省 略する。
方法論 Vの工程 (a ) では、 動物から採取した生体試料において NC Sタン パク質遺伝子の発現量が測定される。 動物は特に限定されないが、 例えば、 マ ウス、 ラッ ト、 ハムスター、 モノレモッ ト、 ゥサギ等の実験動物、 ブタ、 ゥ、ン、 ャギ、 ゥマ、 ヒッジ等の家畜、 ィヌ、 ネコ等のペット、 サル、 オランウータン、 チンパンジー、 ヒ ト等の霊長類などの哺乳動物が挙げられる。
生体試料は、 NC Sタンパク質遺伝子の発現組織を含む試料である限り待に 限定されない。 NC Sタンパク質遺伝子の発現組織は、 上述の通りである。
NC Sタンパク質遺伝子の発現量は、 NC Sタンパク質遺伝子の産物、 i^ijえ ば転写産物又は翻訳産物を対象として自体公知の方法により測定できる。
方法論 Vの工程 (b) では、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量に基づき、 動 物が NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患に罹患しているか否かが評価さ れる。 詳細には、 先ず、 測定された NC Sタンパク質遺伝子の発現量が、 TC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患に罹患していない動物 (例えば、 正常な 動物) における NC Sタンパク質遺伝子の発現量と比較される。 発現量の 匕較 は、 好ましくは、 有意差の有無に基づいて行われる。 NC Sタンパク質標的薬 物に関連する疾患に罹患していない動物における N C Sタンパク質遺伝子の発 現量は、 自体公知の方法により決定できる
次いで、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量の比較結果より、 動物が NC Sタ ンパク質標的薬物に関連する疾患に罹患している可能性があるか否力、 あるい は将来的に罹患する可能性が高いか低いかが判断される。 特定の疾患を発症し た動物では、 当該疾患に関連する遺伝子の発現の変化がしばしば観察されるこ とが知られている。 また、 特定の疾患の発症前に、 特定の遺伝子の発現の変化 がしばしば観察されることが知られている。 従って、 NC Sタンパク質遺伝子 の発現量の解析より、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患の発症あるい は発症可能性を判断することが可能である。
判定方法 Iは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 枢神 経疾患) の有無、 あるいは該疾患に罹患する可能性の判定を可能とする。 従つ て、 判定方法 Iは、 例えば、 該疾患の容易且つ早期の発見などに有用である。
7. 1. 2. NC Sタンパク質遺伝子の発現量の測定に基づく、 NC Sタンパ ク質標的薬物に関連する疾患の発症または発症リスクの判定用キット (判定用 キット I )
本発明は、 判定方法 Iを容易に行うことを可能とする判定用キットを提供す る。
本判定用キットを、 必要に応じて 「判定用キット I」 と省略する。
一実施形態では、 判定用キット Iは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む:
( i ) NC Sタンパク質遺伝子の発現量を測定し得る手段;
( i i ) NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患と NC Sタンパク質遺伝子 の発現量との関係を記録した媒体。
NC Sタンパク質遺伝子の発現量を測定し得る手段は、 NC Sタンパク質遺 伝子の発現量を定量可能である限り特に限定されず、 例えば NCSタンパク質 を定量可能な手段 (例えば、 抗体、 NC Sタンパク質標的薬物) 、 NC Sタン パク質遺伝子転写産物を定量可能な手段 (例えば、 核酸プローブ、 プライマー 対) に大別される。 該手段は、 標識用物質で標識されていてもよい。 また、 該 手段が標識用物質で標識されていない場合、 本発明の判定用キットは、 該標識 用物質をさらに含むこともでき.る。 標識用物質は上述の通りである。
判定用キット Iは、 NCSタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中 枢神経疾患) の有無、 あるいは該疾患に罹患する可能性の判定を可能とする。 従って、 判定用キット Iは、 例えば、 該疾患の容易且つ早期の発見などに有用 である。
7. 2. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 疾患の発症リスクの 判定方法および判定用 ント_
7. 2. 1. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタ パク 質標的薬物に関連する疾患の発症リスクの判定方法 (半I定方法 I I )
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定することを含む、 NC Sタ ンパク質標的薬物に関連する疾患の発症リスクの判定方法を提供する。
本判定方法を、 必要に応じて 「判定方法 I I」 と省 する。
一実施形態では、 判定方法 I Iは、 以下の工程 (a ) 、 (b) を含む: (a) 動物から採取した生体試料において NC Sタンノ ク質遺伝子の多型を測 定する工程;
( b ) 多型のタイプに基づき N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患の発症 可能性を評価する工程。
上記 (a) 〜 (b) の工程を含む方法論を、 必要に^じて 「方法論 V I」 と 省略する。
方法論 V Iの工程 (a) では、 動物から採取された 体試料において NC S タンパク質遺伝子の多型のタイプが測定される。 動物 ί±上述の通りである。 生体試料は、 方法論 Vで上述したものを使用できる 、 本方法論 V Iによれ ば、 生体試料として毛髪、 爪、 皮膚、 粘膜等のゲノム D ΝΑを含む任意の組織 も使用できる。 入手の容易性、 人体への負担等を考盧すれば、 生体試料は、 毛 髪、 爪、 皮膚、 粘膜、 血液、 血漿、 血清、 唾液などが好ましい。
NC Sタンパク質遺伝子の多型とは、 ある母集団において、 NC Sタンパク 質遺伝子を含むゲノム DNAに一定頻度で見出されるヌクレオチド配列の変異 を意味し、 NCSタンパク質遺伝子を含むゲノム DN における 1以上の DN Αの置換、 欠失、 付加 (例えば、 SNP、 ハプロタイプ) 、 並びに該ゲノム D NAの反復、 逆位、 転座などであり得る。 NC Sタンノ ク質遺伝子の多型は、 例えば、 H - I n V D B等の公知のデータベースに登録されている。 本判定 方法に用いられる NCSタンパク質遺伝子の多型のタイプは、 NC Sタンパク 質遺伝子における全てのタイプの多型のうち、 NC Sダンパク質標的薬物に関 連する疾患に罹患した動物と罹患していない動物との I3 で頻度が異なるヌクレ
ォチド配列の変異であり、 例えば、 NC Sタンパク質逢伝子の発現の変ィ ま たは NC Sタンパク質遺伝子に関連する機能 (例えば、 NC Sタンパク質標的 薬物に対する NC Sタンパク質の結合能) の変化をも广こらすものであり得る。 このような多型のタイプは、 連鎖解析等の自体公知の方法により決定できる。 多型のタイプの測定は、 自体公知の方法により行われ得る。 例えば、 RF L P (制限酵素切断断片長多型) 法、 PCR— S S CP (—本鎖 DN A高次構造 多型解析) 法、 AS〇 (Allele Specific Oligonucleotide) ハイブリダィ ゼーシヨン法、 T a qMa n P CR法、 インベーダー法などが使用できる。 方法論 V Iの工程 (b) では、 多型のタイプに基づき、 動物が NC Sタンパ ク質標的薬物に関連する疾患に罹患する可能性が高い力 低いかが評価される。 特定の疾患を発症しやすい動物では、 当該疾患に関連する遺伝子に特定のタイ プの多型をしばしば有することが知られている。 従って、 多型の解析より、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患の発症可能性を判断することが可能で ある。
判定方法 I Iは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中枢 神経疾患) に罹患する可能性の判定を可能とする。 従って、 判定方法 I Iは、 該疾患の予防を目的とする生活習慣改善の^機などを提供するため有用である。
7. 2. 2. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク 質標的薬物に関連する疾患の発症リスクの判定用キッ卜 (判定用キット I I ) 本発明はまた、 判定方法 I Iを容易に行うことを可能とする判定用キットを 提供する。
本判定用キットを、 必要に応じて 「判定用キット I I」 と省略する。
一実施形態では、 判定用キット I Iは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む: ( i ) NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定し得る手段 (例えば、 核酸プロ一 ブ、 プライマ一対) ;
( i i ) .NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患と NC Sタンパク質遺伝子 の多型との関係を記録した媒体。
判定用キット I Iは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中枢神経疾患) に罹患する可能性の判定を可能とする。 従って、 判定用キット I Iは、 該疾患の予防を目的とする生活習慣改善の契機などを提供するため有 用である。
7. 2. 3. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク 質遺伝子に関連する疾患の発症リスクの判定方法 (判定方法 I I I )
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定することを含む、 NC Sタ ンパク質遺伝子に関連する疾患の発症リスクの判定方法を提供する。
本判定方法を、 必要に応じて 「判定方法 I I I」 と省略する。
一実施形態では、 判定方法 I I Iは、 下記の工程 (a) 、 (b) を含む:
(a) 動物から採取した生体試料において NC Sタンパク質遺伝子の多型のタ イブを測定する工程;
(b) 多型のタイプに基づき NC Sタンパク質遺伝子に関連する疾患の発症可 能性を評価する工程。
判定方法 I I Iでは、 発症リスクの判定に使用される多型のタイプは、 NC Sタンパク質の N C Sタンパク質標的薬物に対する結合性を変化させるもので ある。 このような多型のタイプは、 バインディングアツセィ等の自体公知の方 法により決定できる。
判定方法 I I Iにおける上記 (a) 、 (b) の工程を含む方法論は、 測定さ れるべき NC Sタンパク質遺伝子の多型のタイプを除き、 方法論 V Iと同様で ある。
判定方法 I ί Iは、 NC Sタンパク質遺伝子に関連する疾患に罹患する可能 性の判定を可能とする。 従って、 判定方法 I I Iは、 該疾患の予防を目的とす る生活習慣改善の契機などを提供するため有用である。
7. 2. 4. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク 質遺伝子.に関連する疾患の発症リ_スクの判定用キット (判定用キット I I I )
本発明はまた、 判定方法 I I Iを容易に行うことを可能とする判定用^ット を提供する。
本判定用キットを、 必要に応じて 「判定用キット I I I」 と省略する。
—実施形態では、 判定用キット I I Iは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む: ( i ) NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定し得る手段;
( i i ) NC Sタンパク質遺伝子に関連する疾患と NC Sタンパク質遺伝子の 多型との関係を記録した媒体。
判定用キット I I Iでは、 発症リスクの判定に使用される多型のタイプは、 NC Sタンパク質の NC Sタンパク質標的薬物に対する結合性を変化させるも のである。 このような多型のタイプは、 バインディングアツセィ等の自体公知 の方法により決定できる。
判定用キット I I Iの構成要素は、 測定されるべき NC Sタンパク質遺伝子 の多型のタイプを除き、 判定用キット I I と同様である。
判定用キット I I Iは、 NC Sタンパク質遺伝子に関連する疾患に罹患する 可能性の判定を可能とする。 従って、 判定用キット I I Iは、 該疾患の予防を 目的とする生活習慣改善の契機などを提供するため有用である。
8. 薬物に対する感受性の判定方法および判定用キット
本発明は、 薬物に対する感受性の判定方法 ·判定用キットを提供する。 本発 明の判定方法,判定用キットは、 発現量の測定、 および多型の測定に基づく判 定方法 ·判定用キットに大別でき、 さらに、 感受性の判定が所望される疾患の 観点から、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中枢神経疾 患) 、 ならびに NC Sタンパク質遺伝子に関連する疾患における判定方法 -判 定用キットに分類できる。 以下、 それぞれの判定方法 ·判定用キットを詳述す る。
8. 1. NC Sタンパク質遺伝子の発現量の測定に基づく、 薬物に対する感受 性の判定方法および判定用キット
8. 1. 1. NC Sタンパク質遺伝子の発現量の測定に基づく、 NC S ンパ ク質標的薬物に関連する疾患における NC Sタンパク質標的薬物に対する感受 性の判定方法 (判定方法 I V)
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量を測定することを含む、 NC S タンパク質標的薬物に関連する疾患における NC Sタンパク質標的薬物に対す る感受性の判定方法を提供する。
本判定方法を、 必要に応じて 「判定方法 I V」 と省略する。
一実施形態では、 判定方法 I Vは、 以下の工程 (a ) 、 (b) を含む:
(a ) 動物から採取した生体試料において NC Sタンパク質遺伝子の発現量を 測定する工程;
(b) NC Sタンパク質遺伝子の発現量に基づき NC Sタンパク質標的薬物の 効果を予測する工程。
上記 (a) - (b) の工程を含む方法論を、 必要に応じて 「方法論 V I I J と省略する。
方法論 V I Iの工程 (a ) は、 方法論 Vの工程 (a) と同様である。
方法論 V I Iの工程 (b) では、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量に基づき、 N C Sタンパク質標的薬物の動物に及ぼし得る効果が評価される。 詳細には、 先ず、 測定された NC Sタンパク質遺伝子の発現量が、 NC Sタンパク質遺伝 子の発現量と NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性との相関性に関するデ ータと照合される。 NC Sタンパク質遺伝子の発現量と NC Sタンパク質標的 薬物に対する感受性との相関性は、 自体公知の方法により決定できる。
次いで、 照合結果より、 NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性が推定さ れる。 NC Sタンパク質遺伝子を高発現している動物では、 薬物に対する感受 性が高い (または低い) と考えられ、 低発現する動物は、 感受性が低い (また は高い) と考えられる。 従って、 NC Sタンパク質遺伝子の発現量の解析より、 NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性を判断することが可能である。 例え
ば、 薬物の効き易さまたは効き難さ、 あるいは薬物の副作用が発現する ιΐ率を 判断することが可能である。
判定方法 I Vは、 NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性の判定を可能と する。 従って、 判定方法 I Vは、 例えば、 特定の動物に対する NC Sタンパク 質標的薬物の作用の評価などに有用である。
8. 1. 2. NC Sタンパク質遺伝子の発現量の測定に基づく、 NC Sタンパ ク質標的薬物に関連する疾患の発症または発症リスクの判定用キット (判定用 キット I V)
本発明は、 判定方法 I Vを容易に行うことを可能とする判定用キットを提供 する。
本判定用キットを、 必要に応じて 「判定用キット I V」 と省略する。
一実施形態では、 判定用キット I Vは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む: ( i ) NC Sタンパク質遺伝子の発現量を測定し得る手段;
( i i ) NC Sタンパク質標的薬物の効果と NC Sタンパク質遺伝子の発現量 との関係を記録した媒体。
判定用キット I Vの構成要素は、 ( i i ) の媒体以外は、 判定用キット I と 同様である。 ―
判定用キット I Vは、 NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性の容易な判 定を可能とする。 従って、 判定方法 I Vは、 例えば、 特定の動物に対する NC Sタンパク質標的薬物の作用の評価などに有用である。
8. 2. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク質標 的薬物に対する感受性の判定方法および判定用キット
8. 2. 1. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク 質標的薬物に関連する疾患における NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性 の判定方法 (判定方法 V)
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定することを含む、 N(jSタ ンパク質標的薬物に関連する疾患における NC Sタンパク質標的薬物に対する 感受性の判定方法を提供する。
本判定方法を、 必要に応じて 「判定方法 V」 と省略する。
—実施形態では、 判定方法 Vは、 以 T "の工程 (a) 、 (b) を含む:
(a) 動物から採取した生体試料にぉ 、て NC Sタンパク質遺伝子の多型を測 定する工程;
(b) 多型の特定のタイプの有無に基づき NC Sタンパク質遺伝子に関連する 疾患における N C Sタンパク質標的薬物の効果を予測する工程。
上記 (a) 〜 (b) の工程を含む方法論を、 必要に応じて 「方法論 V I I I」 と省略する。
方法論 V I I Iの工程 (a) は、 方法論 V Iの工程 (a) と同様である。 方法論 V I I Iの工程 (b) では、 JMC Sタンパク質遺伝子の多型のタイプ に基づき、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患における NC Sタンパク 質標的薬物の効果が評価される。 詳細には、 先ず、 測定された NC Sタンパク 質遺伝子の多型のタイプが、 NC Sタンパク質遺伝子の多型のタイプと、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患における N C Sタンパク質標的薬物に対 する感受性との相関性に関するデータ と照合される。 該相関性は、 自体公知の 方法により決定できる。
次いで、 照合結果より、 NC Sタンノ、。ク質標的薬物に関連する疾患における NCSタンパク質標的薬物に対する感受性が予想される。 薬物に対する感受性 が高い動物では、 該 NC Sタンパク質遣伝子に特定のタイプの多型をしばしば 有することが知られている。 従って、 多型の解析より、 NC Sタンパク質標的 薬物に対する感受性を判断することが可能である。 例えば、 薬物の効き易さま たは効き難さ、 あるいは薬物の副作用が発現する確率を判断することが可能で ある。 .
判定方法 Vは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中枢神 経疾患) における NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性の容易な判定を可 能とする。 従って、 判定方法 Vfま、 例えば、 NC Sタンパク質標的薬物に関連 する疾患における NC Sタンパク質標的薬物の作用の評価などに有用である。
8. 2. 2. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク 質標的薬物に関連する疾患の発症リスクの判定用キット (判定用キット V) 本発明はまた、 判定方法 Vを容易に行うことを可能とする判定用キットを提 供する。
本判定用キットを、 必要に応じて 「判定用キット V」 と省略する。
一実施形態では、 判定用キッ ト Vは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含む:
( i ) NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定し得る手段;
( i i ) NC Sタンパク質標的薬物の効果と NC Sタンパク質遺伝子の多型と の関係を記録した媒体。
判定用キット Vの構成要素は、 ( i i ) の媒体以外は、 判定用キット I I と 同様である。
判定用キット Vは、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患 (例えば、 中 枢神経疾患) における NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性の判定を可能 とする。 従って、 判定用キット Vは、 例えば、 NC Sタンパク質標的薬物に関 連する疾患における NC Sタンパク質標的薬物の作用の評価などに有用である。 8. 2. 3. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sタンパク 質遺伝子に関連する疾患における NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性の 判定方法 (判定方法 V I )
本発明は、 NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定することを含む、 NC Sタ ンパク質遺伝子に関連する疾患 ^こおける N C Sタンパク質標的薬物に対する感 受性の判定方法を提供する。
本判定方法を、 必要に応じて 「判定方法 V I」 と省略する。
一実施形態では、 判定方法 V Iは、 下記の工程 (a ) 、 (b) を含む:
(a) 動物から採取した生体試料において NC Sタンパク質遺伝子の多^のタ イブを測定する工程;
(b) 多型の特定のタイプの有無に基づき NC Sタンパク質遺伝子に鬨連する 疾患における N C Sタンパク質標的薬物の効果を予測する工程。
本判定方法では、 感受性の判定に使用される多型のタイプは、 NC Sタンパ ク質の NC Sタンパク質標的薬物に対する結合性を変化させるものでおる。 こ のような多型のタイプは、 バインディングアツセィ等の自体公知の方' により 決定できる。 薬物に対する結合能が増強または低下するような多型のダイプを 含む標的遺伝子を有する動物では、 薬物に対する感受性が高い (また ίま低い) と考えられ、 該結合能が低下するような多型のタイプを含む標的遺伝 を有す る動物は、 感受性が低い (または高い) と考えられる。 従って、 この tうな多 型のタイプの解析より、 NC Sタンパク質標的薬物に対する感受性を半 LI断する ことが可能である。
判定方法 V Iにおける上記 (a) 、 (b) の工程を含む方法論は、 龃定され るべき NC Sタンパク質遺伝子の多型のタイプを除き、 方法論 V I I I と同様 である。
判定用キット V Iは、 NC Sタンパク質瘵的薬物に関連する疾患における N C Sタンパク質標的薬物に対する感受性の容易な判定を可能とする。 铂つて、 判定用キット V Iは、 例えば、 NC Sタンパク質標的薬物に関連する疾患にお ける NC Sタンパク質標的薬物の作用の評価などに有用である。
8. 2. 4. NC Sタンパク質遺伝子の多型の測定に基づく、 NC Sダンパク 質遺伝子に関連する疾患の発症リスクの判定用キット (判定用キット I ) 本発明はまた、 判定方法 V Iを容易に行うことを可能とする判定用 ットを 提供する。
本判定用キットを、 必要に応じて 「判定用キット V I」 と省略する。
一実施形態では、 判定用キット V Iは、 以下 ( i ) 、 ( i i ) を含 : ( i ) NC Sタンパク質遺伝子の多型を測定し得る手段;
( i i ) N C Sタンパク質遺伝子に関連する疾患と N C Sタンパク質遺伝子の 多型との関係を記録した媒体。
判定用キット V Iでは、 発症リスクの判定に使用される多型のタイプは、 N C Sタンパク質の N C Sタンパク質標的薬物に対する結合性を変化させるもの である。 このような多型のタイプは、 バインディングアツセィ等の自体公知の 方法により決定できる。
判定用キット V Iの構成要素は、 測定されるべき N C Sタンパク質遺伝子の 多型のタイプを除き、 判定用キット Vと同様である。
判定用キット V Iは、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患における N C Sタンパク質標的薬物に対する感受性の判定を可能とする。 従って、 判定用 キット V Iは、 例えば、 N C Sタンパク質標的薬物に関連する疾患における N C Sタンパク質標的薬物の作用の評価などに有用である。
本明細書中で挙げられた特許および特許出願明細書を含む全ての刊行物に記 载された内容は、 本明細書での引用により、 その全てが明示されたと同程度に 本明細書に組み込まれるものである。
実施例
以下に実施例を挙げ、 本発明を更に詳しく-説明するが、 本発明は下記実施例 等に何ら制約されるものではない。
参考例 1 : ヒ ト完全長 cDNAクローンからのタンパク質発現方法
Invitrogenの Gatewayシステムの PCRクローニング法によって、 ヒ ト完全 長 cDNAクローンをクローニングベクター GatewaypD0NR201 と BP反応させて エントリークローンを得た。 このエントリークローンを、 Gatewayシステムの デスティネーションベクター pDEST17と L Rクロナーゼにより 25°C60分間 L R反応させて、 発現プラスミ ドを作製した。 この発現プラスミ ドによって、 大 腸菌コンビテントセル BL21 star (DE3) pLysSを形質転換し、 発現ベクターが導 入されたクローンを選択して FrozenStockを作製した。 形質転換体を L B培
地に植菌して前培養後、 S B培地中に移して本培養を行い、 I P T G発 ¾誘導 をかけた菌体を凍結保存した。
参考例 2 : ヒ ト完全長 cDNAクローンの発現タンパク質精製方法
ヒ ト完全長 cDNAクローンを N末 H i sタグ付きのタンパク質として発現させ、 BioRobot8000 (Qi agen) あるレヽ ίま ACTA Crystal (Amersham) を用レヽて実 S¾ した。 BioRobot8000による精製では、 参考例 1の発現誘導をかけた凍結 存 菌体を解凍してリゾチームで溶菌後、 Ni- NTA Superflow 96 Bi oRobot Ki t (Qiagen) を用いてァフィ二ティ精製した。 ACTA Crystalによる精製で ίま、 Hi sTrap HPカラムによるァフィ二ティー精製後に、 Gel Fi l trat ion Co lu mn HiLoad 16/60 または 10/30 Superdex 75 prep gradeカラムによるゲルろ 過精製を実施した。 精製分画の SDS-PAGEを実施して、 推定分子量と純度を検 定してから相互作用解析に使用した。
参考例 3 ;サイズ排除クロマトグラフィ一法を用いたヒ トタンパク質-医襄品 相互作用
解析方法
汎用医薬品とヒ ト全長 cDNAクローンから発現したタンパク質との相互^用 を、 タンパク質と化合物の双方とも非修飾:非固定の状態で解析するため tこ、 サイズ排除クロマトグラフィー (S E C ) と質量分析を組み合わせた手法を用 いた (図 1、 2 ) 。 具体的な手順は次の通りである。
ステップ 1.
単一の医薬品溶液、 あるいは、 複数の医薬品 (8、 1 6、 2 4種など) を混 合した多重化化合物溶液を、 参考例 2で精製したタンパク質に添加した。
ステップ 2 .
ステップ 1で調製した化合物とタンパク質の混合物の S E Cカラムによるク ロマトグラフィーを実施し、 化合物とタンパク質とを S E Cで分離し、 タンパ ク質分画.に含まれる結合化合物あるいはタンパク質と相互作用した化合物を質 量分析計によって解析した。
精製タンパク質標品は、 限外ろ過法による濃縮と緩衝液置換を行い、 蕞終的 に lOmM ADA (N- (2-Acetamido) iminodiacetic acid) Buffer (pH6.5) - 300raM NaCl-ΙΟΟ mineral ion cocktail (Ca (0Ac)2、 Zn (OAc) 2 · 2H20、 Cu(0Ac)2 - H20、 Co (OAc) 2 - 4H20、 Mn(0Ac)2 - 4H20、 Mg(0Ac)2 - 4H20、 FeCl3 · 6H20)水溶液中で 25 M以上の濃度になるまで濃縮した。 タンパク質濃度は BCA Protein Assay (PIERCE) を用いて測定し、 SDS- PAGEで算定した純度を 考慮した。
医薬品化合物は、 1.25mM濃度の単一化合物の DMSO (Dimethyl
sulfoxide) 溶液あるいは複数 (8あるレ、は 1 6種) の化合物を混合した多重 化化合物の DMS0溶液を調製して相互作用解析に用いた。 また、 再現性を確認 する試験あるいは濃度依存性を調べる試験では、 各種濃度の単一化合物の DMSO (Dimethyl sulfoxide) 溶液を用いた。
質量分析は、 E S Iプローブを装着した LCQ DECA XP (Thermoelectron) あるいは Q-T0F micro (Microraass) を用いて行った。 また、 LCポンプは AgilentllOO (Yokogawa Analytical Systems) 、 オートサンプラーはクーリ ングスタッカーを搭載した HTC-PAL (CTC Analytics) を使用した。
38 穴スピンカラムを用いた S E C法でば、 ュニフィ^/ター 100
(Whatman) に乾燥容量 10 μ Lの Bio- Gel P6 (BI0-RAD) を充填し、 tnilliQ 水で膨潤させたものを S E Cカラムとして使用した。 タンパク質を含まないリ ファレンス標品および 25 zM濃度のタンパク質標品 13.3 Lと、 各 25μ Μ濃 度の医薬品化合物の多重化液 (5% DMS0水溶液) 0. とを混合し、 その 9/_iLを S ECスピンカラムに分注した。 ァセトニトリルを分注した 384穴 U 底プレート上に S E Cスピンカラムを上乗せして遠心し、 タンパク質分画であ る S E Cスピンカラムのろ液を 50%ァセトニトリル中に回収した。 ァセトニ トリルによって生じたタンパク質沈殿を遠心およびフィルターろ過で除去して、 除タンパク質操作を行い、 そのろ液を遠心濃縮後に の 50%Methanolで 再溶解して、 質量分析サンプルとした。 質量分析計への移動相は、 Positive
ionモードの場合には 0. 1 %ギ酸/ 50°/。methanol溶液、 Negative io nモにド の場合には 0. 1%アンモニア/ 50%methano l溶液を、 40 μ LZminの流速で用 いた。 ォートサンプラーを用いて質量分析サンプル 2 ずつを 2分間間隔で インジェクションして化合物の質量スぺク トル強度を測定し、 S E Cスピン力 ラムのろ液 (S E Cからのタンパク質溶出分画) に含まれる医薬品ィ匕合物のス ぺク トル強度を得た。 タンパク質標品を添加した S E Cサンプルから得られた 質量分析サンプル中の化合物のスぺク トル強度が、 タンパク質が添力 tlされてい ないリファレンスの S E C標品の質量分析サンプノレ中のそのィ匕合物 スぺク ト ル強度よりも大きい場合に、 相互作用あり と判定した。 また、 濃度 存性を 調べる試験においては、 S E Cサンプルの化合物濃度あるいは/およびタンパ ク質濃度を増加させた時に、 S E Cスピンカラムのろ液 (S E Cからのタンパ ク質溶出分画) に含まれる医薬品化合物のスぺク トル強度が増大する場合に、 濃度依存性の相互作用と判定した。
実施例 1 : FLJ39196クローン由来タンパク質とァトルバスタチンとの相互作 用解析
参考例 1および参考例 2の方法に従って FLJ39196クローンに由来するタン パク質の発現精製を行い、 参考例 3の方法に従って FLJ39196から発我精製し たタンパク質と、 アトルバスタチンとの相互作用を解析した。 その維果を表 1 に示した。 ァトルバスタチンと FLJ39196発現タンパク質の両者の用量に依存 して、 S E Cスピンカラムのろ液 (S E Cからのタンパク質溶出分西) に含ま れる医薬品化合物のスぺク トル強度が増大しており、 濃度依存性のネ目互作用と 判定した。
〔表 1〕
144 従って、 FLJ39196 由来タンパク質は、 抗コレステロール薬として開 され、 かつ、 抗認知症 (アルツハイマー) 薬などとしての効能が認められているスタ チン化合物の 1種、 ァトルバスタチンの標的タンパク質の 1つであることが 判明した。 このことより、 FLJ39196由来タンパク質とスクリーニング候補物 質とを作用させることで、 新規抗認知症薬のスクリーニングを行うことができ る。 すなわち、 FLJ39196由来タンパク質と候補物質との相互作用を、 例えば 実施例 1の方法で検出するような系を構築することによって、 新規抗認知症
(アルツハイマー) 薬のスクリ一ユングを行うことができる。
実施例 2 : FLJ39196クローン由来タンパク質と各種化合物との相互作用解析 参考例 1および参考例 2の方法に従って FLJ39196クローンに由来するタン パク質の発現精製を行い、 参考例 3の方法に従って FLJ39196から発現精製し たタンパク質と、 各種化合物との相互作用を解析した。 その結果を表 2 ~ 2 8 に示した。 各種化合物と FLJ39196発現タンパク質の両者の用量に依存して、 S E Cスピンカラムのろ液 ( S E Cからのタンパク質溶出分画) に含まれる医 薬品化合物のスぺク トル強度が増大しており、 濃度依存性の相互作用と判定し た。
〔表 2〕 -
〔表 4〕
Mass Ran e: m/z=298.7-299.7
〔表 5〕
Mass Ran e:m/z=329.7-330.7
〔表 6〕
Mass Ran e :m/z=366.7-367.7
〔表 7〕
定 Mass Ran e :m/∑=473.7-474.7
〔表 9〕
Mass Ran e: m/z= 24.7- 325.
〔表 1 3〕
Mass Ran e :m/z=428.9-429.9
〔表 14〕
Mass Ran e :m/z=430.2- 431.2
〔表 1 5〕
測 Mass Ran e: m/z=298J-299.7
〔表 1 6〕
〔表 1 8〕
Mass Ran e :m/z=293.7-294.7
〔表 24〕
測定 Mass Ran e :m/z=564.1 -565.1
〔表 2 5〕
Mass Ran e :m/z=577.9-57S.9
〔表 2 6〕
Mass Ran e:m/z=611.7—612.7
〔表 2 8〕
従って、 FLJ39196由来タンパク質は、 これらの各種化合物の標的タンパク 質の 1つであることが判明した。 このことより、 FLJ39196由来タンパク質と スクリーユング候補物質とを作用させることで、 新規医薬のスクリーニングを
行うことができる。 すなわち、 FLJ39196由来ダンパク質と候捕物質との 目互 作用を、 例えば実施例 1の方法で検出するような系を構築することによって、 新規医薬のスクリーニングを行うことができる。
実施例 3 : FLJ20589クローン由来タンパク質と各種化合物との相互作用解析 参考例 1および参考例 2の方法に従って FLJ20589 クローンに由来するタン パク質の発現精製を行い、 参考例 3の方法に従って FLJ20589から発現精製し たタンパク質と、 各種化合物との相互作用を解祈した。 その結果を表 2 9〜3 3に示した。 各種化合物と FLJ20589発現タンノ、。ク質の両者の用量に依存して、 S E Cスピンカラムのろ液 (S E Cからのタンノ ク質溶出分画) に含まれる医 薬品化合物のスペク トル強度が増大しており、 浪度依存性の相互作用と判定し た。
〔表 2 9〕
〔表 3 1〕
測定 Mass Ran e: m/z=412.0-413.0
〔表 3 2〕
Mass Ran e: m/z=408.1 -409.1
〔表 33〕
Mass Ran e: m =405.1 -406.
従って、 FLJ20589由来タンパク質は、 これらの各種化合物の標的タンパク 質の 1つであることが判明した。 このことより、 FLJ20589由来タンパク質と スクリ一二ング候補物質とを作用させることで、 新規医薬のスクリーユングを 行うことができる。 すなわち、 FLJ20589由来タンパク質と候捕物質との相互 作用を、 例えば実施例 1の方法で検出するような系を構築することによって、 新規医薬のスクリーユングを行うことができる。
実施例 4 : FLJ39196または FLJ20589クローン由来タンパク質と各種化合物 とのドッキングスタディ - 次いで、 FLJ39196または FLJ20589クローン由来タンパク質を標的タンパ ク質とじて、 先に記載した各種化合物とのドッキングスタディを行った。 その結果、 本発明の式 (I) .乃至 (VIII) 、 式 (1 ) 乃至 (1 1) および式 (1, ) 乃至 (1 1, ) で表される化合物またはその塩等が、 FLJ39196また は FLJ20589に結合し得ることから、 FLJ39196または FLJ20589クローン由来 タンパク質の機能を調節し得ると考えられた。
以上より、 本発明の式 (I) 乃至 (VIII) 、 式 ( 1 ) 乃至 (1 1 ) および式 (1 ' ) 乃至 (1 1 ' ) で表される化合物またはその塩等は、 認知症等の対象 疾患等の.予防 ·治療、 あるいは本明細書中に記載されるその他の用途などに有 用であると考えられる。
産業上の利用可能性
本発明の N C Sタンパク質および遺伝子は、 抗中枢神経疾患薬等の創薬など を可能とする。 本発明のスクリーユング方法および本発明の誘導体の製造方法 は、 中枢神経疾患等の疾患の予防 ·治療剤、 並びに該疾患の研究用試薬の開発 などを可能とする。 本発明の調節剤および誘導体は、 中枢神経疾患等の疾患の 予防 ·治療に、 並びに該疾患の研究用試薬などに使用できる。 本発明の複合体 およびキットは、 本発明のスクリーニング方法などに使用できる。 本発明の判 定方法および判定用キットは、 動物における疾患の発症または発症可能性の評 価、 並びに薬物に対する感受性の評価などを可能とする。
本出願は、 日本で出願された特願 2 0 0 4 _ 3 0 4 8 6 4 (出願日 : 2 0 0 4年 1 0月 1 9日) を基礎としており、 その内容は本明細書に全て包含される ものである。