明 細 書
パターン形成材料、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 技術分野
[0001] 本発明は、ドライ ·フィルム ·レジスト(DFR)等に好適なパターン形成材料、並びに 該パターン形成材料を備えたパターン形成装置及び前記パターン形成材料を用い たパターン形成方法に関する。
背景技術
[0002] 従来より、配線パターンなどの永久パターンを形成するに際して、支持体上に感光 性榭脂組成物を塗布、乾燥することにより感光層を形成させたパターン形成材料が 用いられている。前記永久パターンの製造方法としては、例えば、前記永久パターン が形成される銅張積層板等の基体上に、前記パターン形成材料を積層させて積層 体を形成し、該積層体における前記感光層に対して露光を行い、該露光後、前記感 光層を現像してパターンを形成させ、その後エッチング処理等を行うことにより前記 永久パターンが形成される。
[0003] しかし、配線パターンなどの永久パターンを形成する基体に凹凸が存在する場合 や、該基体上に微少なゴミが付着する場合、更には、前記基体上にパターン形成材 料を積層する場合に気泡ができてしまう場合には、前記基体と前記パターン形成材 料との間に未接着部分が生じてしま 、、高精細な永久パターンを形成できな 、と 、う 問題がある。
[0004] この問題を解決するために、以下のような提案がされている (特許文献 1〜5参照) 前記特許文献 1及び 2には、基材に水を塗布したのち、回路形成用感光性フィルム を積層する方法が提案されている。しかし、この提案では、水の薄い層を均一に付着 させるようにするため、基体表面を清浄にしなければならず、また、小径スルーホー ル等が存在する場合は、スルーホール中に溜まった水分が感光層と反応を起こしや すぐ現像性を低下させる等の問題がある。
[0005] 前記特許文献 3には、基体に液状の榭脂を積層して接着中間層を形成した後、回
路形成用感光性フィルムを積層する方法が提案されている。しかし、この提案では、 小径スルーホールの現像性、剥離性等が低下し、液状榭脂塗布によるコスト増加等 の問題がある。
[0006] 前記特許文献 4及び 5には、真空ラミネーターを用いて減圧下に積層する方法が 提案されている。しかし、この提案では、装置が高価であり、真空引きに時間がかかる 等の問題がある。
[0007] よって、操作性、及び基体表面の凹凸追従性に優れ、かつ、感光層の感度低下を 抑制可能であると共に、高精細なパターンを形成可能なパターン形成材料、並びに 該パターン形成材料を備えたパターン形成装置及び前記パターン形成材料を用い たパターン形成方法は未だ提供されておらず、更なる改良開発が望まれているのが 現状である。
[0008] 特許文献 1:特開昭 57— 21890号公報公報
特許文献 2 :特開昭 57— 21891号公報
特許文献 3 :特開昭 52— 154363号公報
特許文献 4:特公昭 53— 31670号公報
特許文献 5 :特開昭 51— 63702号公報
発明の開示
[0009] 本発明は、操作性、及び基体表面の凹凸追従性に優れ、かつ、感光層の感度低 下を抑制可能であると共に、高精細なパターンを形成可能なパターン形成材料、並 びに該パターン形成材料を備えたパターン形成装置及び前記パターン形成材料を 用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
[0010] 前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
< 1 > 支持体上に、クッション層と感光層とをこの順に有し、該クッション層の粘性 率を r? 、該感光層の粘性率を 7? としたとき、 80°C以上 120°C以下の範囲内の温度
1 2
T°Cにおけるそれぞれの粘性率が 7? ≤ η の関係を満たすことを特徴とするパター
1 2
ン形成材料である。該 < 1 >に記載のパターン形成材料においては、該パターン形 成材料が前記クッション層を有することにより、永久パターンが形成される基体に積 層した場合の凹凸追従性が向上する。
<2> クッション層の粘性率 7? 力 80〜120°Cの範囲において、 5X104(Pa'S) 以下である前記く 1 >に記載のパターン形成材料である。該 < 2 >に記載のパター ン形成材料においては、該クッション層の粘性率が所定の範囲であるため、基体へ のラミネート性に優れて 、る。
<3> 感光層の粘性率 7? 力 20〜40°Cの範囲において、 lX105(Pa'S)以上
2
である前記 < 1>から < 2 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。該 <3> に記載のパターン形成材料にぉ 、ては、該感光層の粘性率が所定の範囲であるた め、操作性に優れ、エッジフュージョンの発生が抑制される。
<4> クッション層の粘性率 7? 力 80〜120°Cの範囲において、 lX102(Pa'S) 以上である前記く 1 >から < 3 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。該 <4>に記載のパターン形成材料においては、該クッション層の粘性率が所定の範 囲であるため、ラミネート時にクッション層成分の染み出しが抑制される。
<5> クッション層と感光層との間に、物質の移動を制御可能なノ リア層を有する 前記く 1 >から < 4 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。該 < 5>に記 載のパターン形成材料にぉ ヽては、該パターン形成材料が前記バリア層を有するこ とにより、前記感光層の感度低下が抑制される。
<6> 各層間の層間接着力の中で、クッション層と支持体との接着力が最も小さ Vヽ前記く 1 >から < 5 >の!、ずれかに記載のパターン形成材料である。該 < 6 >に 記載のパターン形成材料においては、各層の層間接着力の中で前記クッション層と 前記支持体との層間接着力が最も小さいため、剥離を行った場合に前記支持体の みが前記クッション層との界面で剥離される。
<7> 感光層が、光照射手段からの光を受光し出射する描素部を n個有する光変 調手段により、前記光照射手段からの光を変調させた後、前記描素部における出射 面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロ レンズアレイを通した光で、露光される前記 < 1>から <6>のいずれかに記載のパ ターン形成材料である。
<8> クッション層力 熱可塑性榭脂を含む前記 <1>から <7>のいずれかに 記載のパターン形成材料である。
< 9 > 熱可塑性榭脂の軟化点が、 80°C以下である前記く 8 >に記載のパターン 形成材料である。
<10> クッション層の厚みが 5〜50 μ mである前記く 1 >から < 9>のいずれか に記載のパターン形成材料である。
く 11 > バリア層力 ビュル重合体及びビニル共重合体の少なくとも 、ずれかを含 む前記 < 1>から < 10 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<12> 感光層が、バインダーと、重合性化合物と、光重合開始剤とを含む前記 < 1 >から < 11 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<13> ノインダ一力 酸性基を有する前記く 12 >に記載のパターン形成材料 である。
< 14> バインダーが、ビニル共重合体である前記く 12>からく 13>のいずれ かに記載のパターン形成材料である。
<15> バインダーの酸価力 100〜250(mgKOH/g)である前記く 12>から く 14 >の!、ずれかに記載のパターン形成材料である。
<16> 重合性化合物が、ウレタン基及びァリール基の少なくともいずれかを有す るモノマーを含む前記 < 12>から< 15 >のいずれかに記載のパターン形成材料で ある。
<17> 光重合開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、へキサァリールビイミダゾ ール、ォキシム誘導体、有機過酸化物、チォ化合物、ケトンィ匕合物、芳香族ォ -ゥム 塩及びメタ口セン類カゝら選択される少なくとも 1種を含む前記く 12 >からく 16 >のい ずれかに記載のパターン形成材料である。
<18> 感光層の厚みが 0.1〜10 mである前記 <1>からく 17>のいずれか に記載のパターン形成材料である。
<19> 感光層が、バインダーを 30〜90質量%含有し、重合性化合物を 5〜60 質量%含有し、光重合開始剤を 0. 1〜30質量%含有する前記く 12>からく 18> の!、ずれかに記載のパターン形成材料である。
<20> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記く 1>からく 19>のい ずれかに記載のパターン形成材料である。
< 21 > 支持体が、長尺状である前記く 1 >からく 20>のいずれかに記載のパタ ーン形成材料である。
< 22> パターン形成材料力 長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記く 1 > からく 21 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
< 23 > パターン形成材料における感光層上に保護フィルムを有する前記く 1 > から < 22 >のいずれかに記載のパターン形成材料である。
< 24> 前記 < 1 >からく 23 >の!、ずれかに記載のパターン形成材料を備えて おり、
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形 成材料における感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特 徴とするパターン形成装置である。該く 24 >に記載のパターン形成装置においては 、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が 、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前 記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細な パターンが形成される。
< 25 > 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成する パターン信号生成手段を更に有してなり、光照射手段から照射される光を該パター ン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記 < 24>に記載のバタ ーン形成装置である。該< 25 >に記載のパターン形成装置においては、前記光変 調手段が前記パターン信号生成手段を有することにより、前記光照射手段から照射 される光が該パターン信号生成手段により生成した制御信号に応じて変調される。
< 26 > 光変調手段が、 n個の描素部を有してなり、該 n個の描素部の中から連続 的に配置された任意の n個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制 御可能である前記く 24 >からく 25 >のいずれかに記載のパターン形成装置である 。該< 26 >に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段における n個 の描素部の中から連続的に配置された任意の n個未満の描素部をパターン情報に 応じて制御することにより、前記光照射手段力 の光が高速で変調される。
< 27> 光変調手段が、空間光変調素子である前記く 24>からく 26 >のいずれ
かに記載のパターン形成装置である。
< 28 > 空間光変調素子が、デジタル 'マイクロミラー'デバイス (DMD)である前 記く 27 >に記載のパターン形成装置である。
< 29 > 描素部が、マイクロミラーである前記く 24>からく 28 >のいずれかに記 載のパターン形成装置である。
< 30> 光照射手段が、 2以上の光を合成して照射可能である前記く 24>からく 29 >の 、ずれかに記載のパターン形成装置である。該く 30 >に記載のパターン形 成装置においては、前記光照射手段が 2以上の光を合成して照射可能であることに より、露光が焦点深度の深い露光光によって行われる。この結果、前記パターン形成 材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像する と、極めて高精細なパターンが形成される。
< 31 > 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレ 一ザ力 それぞれ照射されたレーザビームを集光して前記マルチモード光ファイバ に結合させる集合光学系とを有する前記く 24 >からく 30 >の 、ずれかに記載のパ ターン形成装置である。該< 31 >に記載のパターン形成装置においては、前記光 照射手段が、前記複数のレーザ力 それぞれ照射されたレーザビームが前記集合 光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能であることにより、露 光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記パターン形成材料への露 光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて 高精細なパターンが形成される。
< 32> 前記く 1 >力らく 23 >の!、ずれかに記載のパターン形成材料における 該感光層に対し、露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法 である。該く 32 >に記載のパターン形成方法においては、露光が前記パターン形 成材料に対して行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なバタ ーンが形成される。
< 33 > 基体上にパターン形成材料を加熱及び加圧の少なくとも!/、ずれかを行!ヽ ながら積層し、露光する前記く 32 >に記載のパターン形成方法である。
< 34> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記く 32 >
からく 33 >のいずれかに記載のパターン形成方法である。
< 35 > 露光が、形成するパターン情報に基づ!/、て制御信号を生成し、該制御信 号に応じて変調させた光を用いて行われる前記く 32 >からく 34 >の 、ずれかに記 載のパターン形成方法である。該く 35 >に記載のパターン形成方法においては、 形成するパターン形成情報に基づ!、て制御信号が生成され、該制御信号に応じて 光が変調される。
< 36 > 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて 前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる前記 < 32 >力ら< 35 >の!、ずれかに記載のパターン形成方法である。
< 37> 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における 描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配 列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記く 36 >に記載のパターン形成方 法である。該く 37 >に記載のパターン形成方法においては、前記光変調手段により 変調した光が、前記マイクロレンズアレイにおける前記非球面を通ることにより、前記 描素部における出射面の歪みによる収差が補正される。この結果、パターン形成材 料上に結像させる像の歪みが抑制され、該パターン形成材料への露光が極めて高 精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なバタ ーンが形成される。
< 38 > 非球面が、トーリック面である前記く 37 >に記載のパターン形成方法で ある。該く 38 >に記載のパターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面 であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され 、ノターン形成材料上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。この結果、前記 パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光 層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
< 39 > 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記く 32>からく 38 >のい ずれかに記載のパターン形成方法である。該く 39 >に記載のパターン形成方法に おいては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上 する。この結果、露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現
像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<40> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記く 32 >からく 39 >のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<40>に記載のパ ターン形成方法においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させ ながら露光することにより、露光が高速に行われる。例えば、その後、前記感光層を 現像すると、高精細なパターンが形成される。
<41 > 露光が、感光層の一部の領域に対して行われる前記 < 32>から <40> の!、ずれかに記載のパターン形成方法である。
[0016] <42> 露光が行われた後、感光層の現像を行う前記 < 32>から <41 >のいず れかに記載のパターン形成方法である。該< 42 >に記載のパターン形成方法にお いては、前記露光が行われた後、前記感光層を現像することにより、高精細なパター ンが形成される。
<43 > 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う前記 < 32>からく 42> の!、ずれかに記載のパターン形成方法である。
<44> 永久パターンが、配線パターンであり、該永久パターンの形成がエツチン グ処理及びメツキ処理の少なくともいずれかにより行われる前記 <43 >に記載のパ ターン形成方法である。
[0017] 本発明によると、従来における問題を解決することができ、操作性、及び基体表面 の凹凸追従性に優れ、かつ、感光層の感度低下を抑制可能であると共に、高精細な パターンを形成可能なパターン形成材料、並びに該パターン形成材料を備えたバタ ーン形成装置及び前記パターン形成材料を用いたパターン形成方法を提供すること ができる。
図面の簡単な説明
[0018] [図 1]図 1は、デジタル ·マイクロミラー ·デバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図の 一例である。
[図 2A]図 2Aは、 DMDの動作を説明するための説明図の一例である。
[図 2B]図 2Bは、図 2Aと同様の DMDの動作を説明するための説明図の一例である
[図 3A]図 3Aは、 DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビーム の配置及び走査線を比較して示した平面図の一例である。
[図 3B]図 3Bは、 図 3Aと同様の DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合と で、露光ビームの配置及び走査線を比較して示した平面図の一例である。
[図 4A]図 4Aは、 DMDの使用領域の例を示す図の一例である。
[図 4B]図 4Bは、図 4Aと同様の DMDの使用領域の例を示す図の一例である。
[図 5]図 5は、スキャナによる 1回の走査でパターン形成材料を露光する露光方式を 説明するための平面図の一例である。
[図 6A]図 6Aは、スキャナによる複数回の走査でパターン形成材料を露光する露光 方式を説明するための平面図の一例である。
[図 6B]図 6Bは、図 6Aと同様のスキャナによる複数回の走査でパターン形成材料を 露光する露光方式を説明するための平面図の一例である。
[図 7]図 7は、パターン形成装置の一例の外観を示す概略斜視図の一例である。
[図 8]図 8は、パターン形成装置のスキャナの構成を示す概略斜視図の一例である。
[図 9A]図 9Aは、パターン形成材料に形成される露光済み領域を示す平面図の一例 である。
[図 9B]図 9Bは、各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図の一例である。
[図 10]図 10は、光変調手段を含む露光ヘッドの概略構成を示す斜視図の一例であ る。
[図 11]図 11は、図 10に示す露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った副走査方向の断 面図の一例である。
[図 12]図 12は、パターン情報に基づいて、 DMDの制御をするコントローラの一例で ある。
[図 13A]図 13Aは、結合光学系の異なる他の露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った 断面図の一例である。
[図 13B]図 13Bは、マイクロレンズアレイ等を使用しな ヽ場合に被露光面に投影され る光像を示す平面図の一例である。
[図 13C]図 13Cは、マイクロレンズアレイ等を使用した場合に被露光面に投影される
光像を示す平面図の一例である。
[図 14]図 14は、 DMDを構成するマイクロミラーの反射面の歪みを等高線で示す図 の一例である。
[図 15A]図 15Aは、前記マイクロミラーの反射面の歪みを、該ミラーの 2つの対角線方 向につ 、て示すグラフの一例である。
[図 15B]図 15Bは、図 15Aと同様の前記マイクロミラーの反射面の歪みを、該ミラーの 2つの対角線方向について示すグラフの一例である。
[図 16A]図 16Aは、パターン形成装置に用いられたマイクロレンズアレイの正面図の 一例である。
[図 16B]図 16Bは、パターン形成装置に用いられたマイクロレンズアレイの側面図の 一例である。
[図 17A]図 17Aは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図の一例で ある。
[図 17B]図 17Bは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの側面図の一例で ある。
[図 18A]図 18Aは、マイクロレンズによる集光状態を 1つの断面内について示す概略 図の一例である。
[図 18B]図 18Bは、マイクロレンズによる集光状態を 1つの断面内について示す概略 図の一例である。
[図 19A]図 19Aは、本発明のマイクロレンズの集光位置近傍におけるビーム径をシミ ユレーシヨンした結果を示す図の一例である。
[図 19B]図 19Bは、図 19Bと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 19C]図 19Cは、図 19Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 19D]図 19Dは、図 19Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 20A]図 20Aは、従来のパターン形成方法において、マイクロレンズの集光位置近
傍におけるビーム径をシミュレーションした結果を示す図の一例である。
[図 20B]図 20Bは、図 20Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 20C]図 20Cは、図 20Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 20D]図 20Dは、図 20Aと同様のシミュレーション結果を、別の位置について示す 図の一例である。
[図 21]図 21は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。
[図 22A]図 22Aは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの正面図の一例で ある。
[図 22B]図 22Bは、マイクロレンズアレイを構成するマイクロレンズの側面図の一例で ある。
[図 23A]図 23Aは、図 22A及び Bのマイクロレンズによる集光状態を 1つの断面内に つ!、て示す概略図の一例である。
[図 23B]図 23Bは、図 23Aの一例と別の断面内について示す概略図の一例である。
[図 24A]図 24Aは、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一 例である。
[図 24B]図 24Bは、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一 例である。
[図 24C]図 24Cは、光量分布補正光学系による補正の概念についての説明図の一 例である。
[図 25]図 25は、光照射手段がガウス分布でかつ光量分布の補正を行わない場合の 光量分布を示すグラフの一例である。
[図 26]図 26は、光量分布補正光学系による補正後の光量分布を示すグラフの一例 である。
[図 27A]図 27A(A)は、ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図であり、図 27A(B) は、(A)の部分拡大図の一例であり、図 27A(C)及び (D)は、レーザ出射部におけ る発光点の配列を示す平面図の一例である。
[図 27B]図 27Bは、ファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す 正面図の一例である。
[図 28]図 28は、マルチモード光ファイバの構成を示す図の一例である。
[図 29]図 29は、合波レーザ光源の構成を示す平面図の一例である。
[図 30]図 30は、レーザモジュールの構成を示す平面図の一例である。
[図 31]図 31は、図 30に示すレーザモジュールの構成を示す側面図の一例である。
[図 32]図 32は、図 30に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。
[図 33]図 33は、レーザアレイの構成を示す斜視図の一例である。
[図 34A]図 34Aは、マルチキヤビティレーザの構成を示す斜視図の一例である。
[図 34B]図 34Bは、図 34Aに示すマルチキヤビティレーザをアレイ状に配列したマル チキヤビティレーザレイの斜視図の一例である。
[図 35]図 35は、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。
[図 36A]図 36Aは、合波レーザ光源の他の構成を示す平面図の一例である。
[図 36B]図 36Bは、図 36Aの光軸に沿った断面図の一例である。
[図 37A]図 37Aは、従来の露光装置における焦点深度と本発明のパターン形成方法
(パターン形成装置)による焦点深度との相違を示す光軸に沿った断面図の一例で ある。
[図 37B]図 37Bは、従来の露光装置における焦点深度と本発明のパターン形成方法 (パターン形成装置)による焦点深度との相違を示す光軸に沿った断面図の一例で ある。
発明を実施するための最良の形態
(パターン形成材料)
本発明のパターン形成材料は、支持体上に、クッション層と感光層とをこの順に有 し、該クッション層の粘性率を 7? 、該感光層の粘性率を 7? としたとき、 80°C以上 120
1 2
°C以下の範囲内の温度 T°Cにおけるそれぞれの粘性率が η 1≤ η 2の関係を満た す限り、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができる。
また、前記パターン形成材料は、必要に応じて前記クッション層と前記感光層との 間に物質の移動を抑制可能なバリア層を有して 、てもよ 、。
[0020] <クッション層 >
前記クッション層としては、 80°C≤T≤120°Cの T°Cにおける粘性率 7? 力 前記感 光層の粘性率 r? 以下の値である限り、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択する
2
ことができるが、例えば、熱可塑性榭脂を含むものが好ましい。
[0021] また、前記クッション層の 80〜120°Cの範囲における粘性率は、 1 X 102〜5 X 104
(Pa' S)であることが好ましぐ l X 102〜l X 104 (Pa' S)であることがより好ましぐ 2 X 102〜5 X 103 (Pa' S)であることが特に好ましい。
80〜120°Cの範囲における前記粘性率 7? 1S 5 X 104 (Pa' S)を超えると、前記パ ターン形成材料の基体へのラミネート時に、前記感光層と前記基体との間に気泡が 混入しやすくなる。
80〜120°Cの範囲における前記粘性率 7? 力 1 X 102 (Pa' S)未満であると、流動 性が高くなりすぎ、前記パターン形成材料の基体へのラミネート時に、前記クッション 層成分の染み出しを生じ、基板や転写装置を汚染することがある。
[0022] 前記クッション層がアルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性である場合には、前記 熱可塑性榭脂としては、アルカリ可溶性の熱可塑性ポリマーを主に含んでなり、必要 に応じて他の成分を含んで 、てもよ 、。
[0023] 前記熱可塑性ポリマーの酸価 (mgKOH/g)は、特に制限はなぐ 目的に応じて適 宜選択することができる力 50〜300力 S好ましく、 60〜270カ Sより好ましく、 70〜250 が特に好ましい。酸価が前記範囲にあることにより、前記クッション層の現像性を確保 することができる。酸価が 50未満であると、現像不良を生じる場合があり、 300を超え ると、前記クッション層が硬くなりすぎ、凹凸追従性やラミネート性が低下する場合が ある。
[0024] また、前記熱可塑性ポリマーの重量平均分子量は、特に制限は無ぐ 目的に応じて 適宜選択すること力 Sできる力 1000〜300000力 S好ましく、 3000〜200000力 Sより 好ましぐ 5000〜 150000が特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲にあること により、前記クッション層の現像性を確保することができ、前記粘性率 r? を調節する ことが容易となる。さら〖こ、上記酸価の範囲との組み合わせによって、より一層その効 果が得られる。重量平均分子量が 1000未満であると、膜が脆弱になったり、ラミネー
ト時に前記クッション層の染み出しが起こったりする場合がある。 300000を超えると、 前記クッション層が硬くなりすぎ、凹凸追従性やラミネート性が低下する場合がある。
[0025] なお、前記熱可塑性ポリマーの前記クッション層中の含有量は、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができる力 例えば、前記クッション層の全固形分に 対して、 35質量%以上含有されていることが好ましぐ 55質量%以上含有されている ことがより好ましい。
[0026] 前記熱可塑性ポリマーの軟ィ匕点 (Vicat)としては、特に制限はなぐ 目的に応じて 適宜選択することができる力 例えば、前記クッション層の軟ィ匕点が 80°C以下となる ように、実質的な軟ィ匕点が 80°C以下であるものが好ましい。軟化点が 80°C以下のァ ルカリ可溶性の熱可塑性ポリマーとしては、例えば、エチレンとアクリル酸エステル共 重合体のケンィ匕物、スチレンと (メタ)アクリル酸エステル共重合体のケンィ匕物、ビ- ルトルエンと (メタ)アクリル酸エステル共重合体のケンィ匕物、ポリ(メタ)アクリル酸エス テル、(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の (メタ)アクリル酸エステル共重合体等 のケンィ匕物、(メタ)アクリル酸エステルと (メタ)アクリル酸との共重合体、スチレンと (メ タ)アクリル酸エステルと (メタ)アクリル酸との共重合体、スチレンと (メタ)アクリル酸と の共重合体などが挙げられる。
[0027] 前記軟化点が 80°C以下の熱可塑性榭脂としては、上述した熱可塑性榭脂の他、「 プラスチック性能便覧」(日本プラスチック工業連盟、全日本プラスチック成形工業連 合会編著、工業調査会発行、 1968年 10月 25日発行)による軟ィ匕点が約 80°C以下 の有機高分子の内、アルカリ性液に可溶なものが挙げられる。また、軟ィ匕点が 80°C 以上の有機高分子物質においても、該有機高分子物質中に該有機高分子物質と相 溶性のある各種の可塑剤を添加して実質的な軟ィ匕点を 80°C以下に下げることも可 能である。
[0028] 前記可塑剤としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、 例えば、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジォクチルフタレート、ジ へプチノレフタレート、ジブチノレフタレート、トリクレジルフォスフェート、クレジノレジフエ -ルフォスフェート、ビフエ-ルジフエ-ルフォスフェート等のアルコール類やエステ ル類;トルエンスルホンアミド等のアミド類、などが挙げられる。
[0029] また、前記クッション層がアルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性である場合には 、前記パターン形成材料の層間接着力としては、特に制限はなぐ目的に応じて適 宜選択することができるが、例えば、各層の層間接着力の中で、前記支持体と前記ク ッシヨン層との間の層間接着力力 最も小さいことが好ましい。このような層間接着力 とすることにより、前記積層体から前記支持体のみを剥離し、前記クッション層を介し て前記感光層を露光した後、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像すること ができる。また、前記支持体を残したまま、前記感光層を露光した後、前記積層体か ら前記支持体のみを剥離し、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することも できる。
[0030] 前記層間接着力の調整方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択す ることができ、例えば、前記熱可塑性榭脂中に公知のポリマー、過冷却物質、密着改 良剤、界面活性剤、離型剤などを添加する方法が挙げられる。
[0031] 前記クッション層がアルカリ性液に対して不溶性である場合には、前記熱可塑性榭 脂としては、例えば、主成分がエチレンを必須の共重合成分とする共重合体が挙げ られる。
前記エチレンを必須の共重合成分とする共重合体としては、特に制限はなぐ目的 に応じて適宜選択することができる力 例えば、エチレン 酢酸ビニル共重合体 (EV A)、エチレン—ェチルアタリレート共重合体 (EEA)などが挙げられる。
[0032] 前記クッション層がアルカリ性液に対して不溶性である場合には、前記パターン形 成材料の層間接着力としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することがで きるが、例えば、各層の層間接着力の中で、前記感光層と前記クッション層との接着 力が、最も小さいことが好ましい。このような層間接着力とすることにより、前記積層体 カゝら前記支持体及びクッション層を剥離し、前記感光層を露光した後、アルカリ性の 現像液を用いて該感光層を現像することができる。また、前記支持体を残したまま、 前記感光層を露光した後、前記積層体から前記支持体と前記クッション層を剥離し、 アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することもできる。
[0033] 前記層間接着力の調整方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択す ることができ、例えば、前記熱可塑性榭脂中に各種のポリマー、過冷却物質、密着改
良剤、界面活性剤、離型剤などを添加する方法、以下に説明するエチレン共重合比 を調整する方法などが挙げられる。
[0034] 前記エチレンを必須の共重合成分とする共重合体におけるエチレン共重合比とし ては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができる力 例えば、 60〜90 質量%が好ましぐ 60〜80質量%がより好ましぐ 65〜80質量%が特に好ましい。 前記エチレンの共重合比が、 60質量%未満になると、前記クッション層と前記感光 層との層間接着力が高くなり、該クッション層と該感光層との界面で剥離することが困 難となることがあり、 90質量%を超えると、前記クッション層と前記感光層との層間接 着力が小さくなりすぎるため、該クッション層と該感光層との間で非常に剥離しやすく なり、前記クッション層を含むパターン形成材料の製造が困難となることがある。
[0035] 前記クッション層がアルカリ性液に対して不溶性であり、かつ、前記クッション層と前 記感光層との間にバリア層が存在する場合には、各層の層間接着力の中で、前記感 光層と前記バリア層との層間接着力が最も小さ!、ことが好ま 、。このような層間接着 力とすることにより、前記積層体から、前記支持体、前記クッション層、及び前記バリ ァ層を剥離し、前記感光層を露光した後、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を 現像することができる。また、前記支持体を剥離せずに残したまま、前記クッション層 を介して前記感光層を露光した後、前記積層体から前記支持体、前記クッション層、 及び前記バリア層を剥離し、アルカリ性の現像液を用いて該感光層を現像することも できる。
[0036] 前記層間接着力の調整方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択す ることができるが、例えば、前記感光層に離形剤を含有させる方法、前記クッション層 と前記バリア層との接着面を表面処理する方法、前記支持体と前記クッション層との 接着面を表面処理する方法、各層の少なくともいずれかに含まれる成分の中から選 択される少なくとも 1種の含有量を調整する方法、及び、接着力を向上させる成分を 含有させる乃至塗布する方法などが挙げられ、これらの方法は 1種単独で使用しても よぐ 2種以上を併用してもよい。
[0037] 前記離形剤としては、特に制限はなぐ公知の離形剤の中から適宜選択することが でき、例えば、シリコーンィ匕合物、弗素化アルキル基を有する化合物などが挙げられ
る。
[0038] 前記シリコーン化合物としては、例えば、ダイセル UCB社製、エベクリル 1360、同 350、東芝シリコーン社製ジメチルシリコーンオイル TSF400、メチルフエ-ルシリコ 一ン才ィノレ TSF4300、
TSF4446, T SF4460、 TSF4452等力挙げられる。
[0039] 前記弗素化アルキル基を有する化合物としては、例えば、弗素系界面活性剤(例 えば、大日本インキ化学工業社製パーフルォロアルキル基'親水性基含有オリゴマ 一 F—171、パーフルォロアルキル基'親油性基含有オリゴマー F— 173、パーフル ォロアルキル基.親水性基.親油性基含有オリゴマー F— 177、パーフルォロアルキ ル基 '親油性基含有ウレタン F— 183、 F— 184、弗素系グラフトポリマー等)、弗素系 グラフトポリマー(例えば、東亜合成化学社製、ァロン GF— 300、 GF— 150等)が挙 げられる。
[0040] 前記表面処理としては、例えば、プラズマ処理、電子線処理、グロ一放電処理、コ ロナ放電処理、紫外線照射処理などが挙げられる。
[0041] 前記含有量を調整する方法としては、例えば、前記クッション層が前記エチレンを 必須とする共重合体を含む場合には、前記共重合体におけるエチレン共重合比を 6 0質量%未満とする方法が挙げられる。
[0042] 前記接着力を向上させる成分としては、例えば、フエノール性物質 (例えば、クレゾ 一ルノボラック榭脂、フエノールレジン等)、ポリ塩ィ匕ビユリデン榭脂、スチレンブタジ ェンゴム、ゼラチン、ポリビュルアルコール、セルロース類などが挙げられる。これらは 、必要に応じて、前記支持体、クッション層、及びバリア層の少なくともいずれかに含 有させてもよぐ前記支持体と前記クッション層との接触面、前記クッション層と前記バ リア層との接触面に対して塗布してもよい。
[0043] 前記架橋剤としては、例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩 (例えば、オルト硼酸塩、 InBO
3
、 ScBO、 YBO、 LaBO、 Mg (BO ) 、 Co (BO ) 、二硼酸塩(例えば、 Mg B O
3 3 3 3 3 2 3 3 2 2 2
、 Co B O )、メタ硼酸塩(例えば、 LiBO、 Ca (BO ) 、 NaBO、 KBO )、四硼酸
5 2 2 5 2 2 2 2 2 塩(例えば、 Na Β Ο · 10Η 0)、五硼酸塩(例えば、 KB Ο ·4Η 0、 Ca Β Ο · 7
2 4 7 2 5 8 2 2 6 11
Η 0、 CsB Ο )等のホウ素化合物が挙げられる。これらの中でも、速やかに架橋反
応を起こすことができる点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましぐ硼酸がより好ましい。ま た、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合 物;ジァセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス (2-クロ口ェチル尿 素)ー2 ヒドロキシ 4, 6 ジクロロー 1, 3, 5 トリアジン、 2, 4 ジクロロー 6— S —トリァジン'ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、 1, 3 ビ- ルスルホ-ルー 2—プロパノール、 N, N,一エチレンビス(ビ-ルスルホ-ルァセタミ ド)、 1, 3, 5 トリアタリロイル—へキサヒドロ S トリァジン等の活性ビュル化合物; ジメチロール尿素、メチロールジメチルヒダントイン等の N—メチロール化合物;メラミ ン榭脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ榭脂; 1 , 6—へキサメチレンジイソシァネート等のイソシァネート系化合物;米国特許明細書 第 3017280号、同第 2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第 3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル 等のエポキシ系化合物; 1, 6 へキサメチレン— N, N,—ビスエチレン尿素等のェ チレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフエノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキ シアルデヒド系化合物; 2, 3 ジヒドロキシジォキサン、 2, 3 ジヒドロキシ— 1, 4— ジォキサン等のジォキサン系化合物;乳酸チタン、硫酸アルミ、クロム明ばん、カリ明 ばん、酢酸ジルコニル、酢酸クロム等の金属含有化合物、テトラエチレンペンタミン等 のポリアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジドィ匕合物、ォキサゾリン基を 2 個以上含有する低分子又はポリマー、などが挙げられる。これらは、 1種単独で使用 してもよく、 2種以上を併用してもよい。
前記シランカップリング剤としては、例えば、 N— 2 (アミノエチル) 3 ァミノプロピル メチルジメトキシシラン、 N— 2 (アミノエチル) 3 ァミノプロピルトリメトキシシラン、 N— 2 (アミノエチル) 3 ァミノプロピルトリエトキシシラン、 3 ァミノプロピルトリメトキシシ ラン、 3 ァミノプロピルトリエトキシシラン、 3 トリエトキシシリル一 N— (1, 3 ジメチ
N— (ビュルベンジル) 2 アミノエチル一 3 ァミノプロピルトリメトキシシランなどが 挙げられる。また、信越ィ匕学社製のシランカップリング剤も好適に使用することができ る。
[0045] 前記架橋剤及びシランカップリング剤の少なくともいずれかを含有させる層としては 、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記クッショ ン層及び前記ノ リア層が好ましぐ前記クッション層単独がより好ましい。
[0046] また、上述の方法以外にも、前記支持体に含まれる成分の少なくとも 1種と、前記ク ッシヨン層に含まれる成分力 選択される少なくとも 1種と、前記ノ リア層に含まれる成 分から選択される少なくとも 1種とを親水性の物質にし、前記感光層に含まれる成分 から選択される少なくとも 1種を疎水性の物質にする方法、前記支持体に含まれる成 分の少なくとも 1種と、前記クッション層に含まれる成分力 選択される少なくとも 1種と 、前記バリア層に含まれる成分から選択される少なくとも 1種とを疎水性の物質にし、 前記感光層に含まれる成分から選択される少なくとも 1種を親水性の物質にする方法 などが挙げられる。
[0047] 前記成分が、ポリビュルアルコールである場合には、該ポリビュルアルコールのけ ん化度が 85%以下のものや、変性ポリビュルアルコールを適宜選択して使用するこ とができる。また、前記ポリビュルアルコールは、前記架橋剤や前記シランカップリン グ剤等と併用してもよい。
前記変性ポリビュルアルコールとしては、例えば、ァ-オン変性ポリビュルアルコー ル(例えば、カルボキシ変性ポリビュルアルコール等)、カチオン変性ポリビュルアル コール、ァセトァセチル化ポリビュルアルコール、シラノール変性ポリビュルアルコー ル、疎水基変性ポリビュルアルコール(例えば、末端アルキルポリビュルアルコール 等)、親水基変性ポリビニルアルコール (例えば、エチレンオキサイド変性ポリビュル アルコール等)、末端チオールポリビュルアルコール、ェクセバール (クラレネ土製)、な どが挙げられる。
[0048] 前記クッション層は、前記熱可塑性榭脂及び必要に応じて他の成分を有機溶剤に 溶解して塗布液 (熱可塑性榭脂層用塗布液)を調製し、公知の塗布方法により仮支 持体上に塗布等して形成することができる。前記有機溶剤としては、メチルェチルケ トン、 1—メトキシ— 2—プロパノール等が挙げられる。
[0049] 前記クッション層の厚みとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択すること 力 Sでさる力 f列; tは、、 5〜50 111カ女子ましく、 10〜50 111カ 0り女子ましく、 15〜40
mが特に好ましい。
前記厚みが、 5 m未満になると、基体の表面における凹凸や、気泡等への凹凸 追従性が低下し、高精細な永久パターンを形成できないことがあり、 50 mを超える と、製造上の乾燥負荷増大等の不具合が生じることがある。
[0050] <感光層>
前記感光層としては、 80°C以上 120°C以下の範囲内の温度 T°Cにおける粘性率 r? 力 前記クッションの粘性率 7? 以上の値である限り特に制限はなぐ公知のパタ
2 1
ーン形成材料の中から適宜選択することができるが、例えば、バインダーと、重合性 化合物と、光重合開始剤とを含み、適宜選択したその他の成分を含むものが好まし い。
前記感光層の積層数としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することが でき、例えば、 1層であってもよぐ 2層以上であってもよい。
[0051] また、前記感光層の粘性率 7? は、 20〜40°Cの範囲において、 7? ≥l X 105 (Pa-
2 2
S)であることが好ましい。
前記粘性率 η 力 1 X 105 (Pa' S)未満であると、前記パターン形成材料の保管時
2
に、端面力 感光層成分が染み出すエッジフュージョン現象が生じ、特にロール状に 巻かれた前記パターン形成材料の場合、巻き取る際に破損することがある。また、タ ック性が不良となり(ベとつきが生じ)、操作性に劣る場合がある。
[0052] バインダ
前記ノインダ一としては、例えば、アルカリ性液に対して膨潤性であることが好まし ぐアルカリ性液に対して可溶性であることがより好ましい。
アルカリ性液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性 基を有するものが好適に挙げられる。
[0053] 前記酸性基としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、例え ば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などが挙げられ、これらの中でもカルボ キシノレ基が好ましい。
カルボキシル基を有するバインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビ- ル共重合体、ポリウレタン榭脂、ポリアミド酸榭脂、変性エポキシ榭脂などが挙げられ
、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜 物性の調整の容易さ等の観点力 カルボキシル基を有するビニル共重合体が好まし い。
[0054] 前記カルボキシル基を有するビニル共重合体は、少なくとも( 1)カルボキシル基を 有するビニルモノマー、及び(2)これらと共重合可能なモノマーとの共重合により得る ことができる。
[0055] 前記カルボキシル基を有するビュルモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、ビ -ル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、ィタコン酸 、クロトン酸、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体 (例えば、 2—ヒドロ キシェチル (メタ)アタリレート等)と環状無水物(例えば、無水マレイン酸や無水フタ ル酸、シクロへキサンジカルボン酸無水物)との付カ卩反応物、 ω—カルボキシーポリ 力プロラタトンモノ (メタ)アタリレートなどが挙げられる。これらの中でも、共重合性ゃコ スト、溶解性などの観点から (メタ)アクリル酸が特に好ま 、。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水ィタコン酸、無水シトラコ ン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもょ 、。
[0056] 前記その他の共重合可能なモノマーとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜 選択することができる力 例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、クロトン酸エステル類 、ビュルエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、ィタコン酸ジ エステル類、 (メタ)アクリルアミド類、ビュルエーテル類、ビュルアルコールのエステ ル類、スチレン類、(メタ)アクリロニトリル、ビニル基が置換した複素環式基 (例えば、 ビュルピリジン、ビュルピロリドン、ビ-ルカルバゾール等)、 Ν—ビュルホルムアミド、 Ν—ビュルァセトアミド、 Ν—ビュルイミダゾール、ビュル力プロラタトン、 2—アクリルァ ミド— 2—メチルプロパンスルホン酸、リン酸モノ(2—アタリロイルォキシェチルエステ ル)、リン酸モノ(1ーメチルー 2—アタリロイルォキシェチルエステル)、官能基 (例え ば、ウレタン基、ウレァ基、スルホンアミド基、フエノール基、イミド基)を有するビュル モノマーなどが挙げられる。
[0057] 前記 (メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチル (メタ)アタリレート、ェチル
(メタ)アタリレート、 η—プロピル (メタ)アタリレート、イソプロピル (メタ)アタリレート、 η
—ブチル (メタ)アタリレート、イソブチル (メタ)アタリレート、 t ブチル (メタ)アタリレー ト、 n—へキシル (メタ)アタリレート、シクロへキシル (メタ)アタリレート、 t—ブチルシク 口へキシル (メタ)アタリレート、 2—ェチルへキシル (メタ)アタリレート、 tーォクチル (メ タ)アタリレート、ドデシル (メタ)アタリレート、ォクタデシル (メタ)アタリレート、ァセトキ シェチル (メタ)アタリレート、フエ-ル (メタ)アタリレート、 2—ヒドロキシェチル (メタ)ァ タリレート、 2—メトキシェチル (メタ)アタリレート、 2—エトキシェチル (メタ)アタリレート 、 2— (2—メトキシエトキシ)ェチル (メタ)アタリレート、 3 フエノキシ 2 ヒドロキシ プロピル (メタ)アタリレート、ベンジル (メタ)アタリレート、ジエチレングリコールモノメチ ルエーテル (メタ)アタリレート、ジエチレングリコールモノェチルエーテル (メタ)アタリ レート、ジエチレングリコールモノフエ-ルエーテル(メタ)アタリレート、トリエチレングリ コールモノメチルエーテル(メタ)アタリレート、トリエチレングリコールモノェチルエー テル (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル (メタ)アタリレート、 ポリエチレングリコールモノェチルエーテル (メタ)アタリレート、 β—フエノキシェトキ シェチルアタリレート、ノユルフェノキシポリエチレングリコール (メタ)アタリレート、ジシ クロペンタ-ル (メタ)アタリレート、ジシクロペンテ-ル (メタ)アタリレート、ジシクロペン テュルォキシェチル (メタ)アタリレート、トリフロロェチル (メタ)アタリレート、オタタフ口 口ペンチル(メタ)アタリレート、パーフロロォクチルェチル(メタ)アタリレート、トリブロモ フエ-ル (メタ)アタリレート、トリブロモフエ-ルォキシェチル (メタ)アタリレートなどが 挙げられる。
[0058] 前記クロトン酸エステル類としては、例えば、クロトン酸ブチル、クロトン酸へキシル などが挙げられる。
[0059] 前記ビニルエステル類としては、例えば、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、 ビュルブチレート、ビニルメトキシアセテート、安息香酸ビニルなどが挙げられる。
[0060] 前記マレイン酸ジエステル類としては、例えば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジ ェチル、マレイン酸ジブチルなどが挙げられる。
[0061] 前記フマル酸ジエステル類としては、例えば、フマル酸ジメチル、フマル酸ジェチ ル、フマル酸ジブチルなどが挙げられる。
[0062] 前記ィタコン酸ジエステル類としては、例えば、ィタコン酸ジメチル、ィタコン酸ジェ
チル、ィタコン酸ジブチルなどが挙げられる。
[0063] 前記 (メタ)アクリルアミド類としては、例えば、 (メタ)アクリルアミド、 N—メチル (メタ) アクリルアミド、 N ェチル (メタ)アクリルアミド、 N プロピル (メタ)アクリルアミド、 N イソプロピル (メタ)アクリルアミド、 N—n—ブチルアクリル (メタ)アミド、 N—t—ブチ ル (メタ)アクリルアミド、 N シクロへキシル (メタ)アクリルアミド、 N— (2—メトキシェ チル)(メタ)アクリルアミド、 N, N ジメチル (メタ)アクリルアミド、 N, N ジェチル (メ タ)アクリルアミド、 N フエ-ル (メタ)アクリルアミド、 N ベンジル (メタ)アクリルアミド 、 (メタ)アタリロイルモルホリン、ジアセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
[0064] 前記スチレン類としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリ メチルスチレン、ェチルスチレン、イソプロピノレスチレン、ブチルスチレン、ヒドロキシス チレン、メトキシスチレン、ブトキシスチレン、ァセトキシスチレン、クロロスチレン、ジク ロロスチレン、ブロモスチレン、クロロメチルスチレン、酸性物質により脱保護可能な基 (例えば、 t-Boc等)で保護されたヒドロキシスチレン、ビニル安息香酸メチル、 a—メ チルスチレンなどが挙げられる。
[0065] 前記ビュルエーテル類としては、例えば、メチルビ-ルエーテル、ブチルビ-ルェ 一テル、へキシルビ-ルエーテル、メトキシェチルビ-ルエーテルなどが挙げられる。
[0066] 前記官能基を有するビニルモノマーの合成方法としては、例えば、イソシアナ一ト 基と水酸基又はアミノ基の付加反応が挙げられ、具体的には、イソシアナ一ト基を有 するモノマーと、水酸基を 1個含有する化合物又は 1級若しくは 2級アミノ基を 1個有 する化合物との付加反応、水酸基を有するモノマー又は 1級若しくは 2級アミノ基を 有するモノマーと、モノイソシァネートとの付加反応が挙げられる。
[0067] 前記イソシアナ一ト基を有するモノマーとしては、例えば、下記構造式(1)〜(3)で 表される化合物が挙げられる。
[0068] [化 1]
H R1
c=c-coo"^'NCO 構造式 ( 1 )
H
[0069] [化 2]
H R1
C=C-CO-NCO 構造式 (2 )
H
[0070] [化 3] 構造式 (3 )
[0071] 但し、前記構造式(1)〜(3)中、 R1は水素原子又はメチル基を表す。
[0072] 前記モノイソシァネートとしては、例えば、シクロへキシノレイソシァネート、 n—ブチノレ イソシァネート、トルィルイソシァネート、ベンジルイソシァネート、フエニルイソシァネ ート等が挙げられる。
[0073] 前記水酸基を有するモノマーとしては、例えば、下記構造式 (4)〜(12)で表される 化合物が挙げられる。
[0074] [化 4]
[0075] [化 5]
[0076] [化 6]
H 構造式 (6 )
[0077] [化 7]
構造式 (7)
構造式 (8)
構造式 (9)
[0080] [化 10] 構造式 (i o)
[0081] [化 11]
[0083] 但し、前記構造式 (4)〜(12)中、 R1は水素原子又はメチル基を表し、 n、 nl及び n 2は 1以上の整数を表す。
[0084] 前記水酸基を 1個含有する化合物としては、例えば、アルコール類 (例えば、メタノ ール、エタノール、 n—プロパノール、 i プロパノール、 n—ブタノール、 sec ブタノ ール、 tーブタノール、 n—へキサノール、 2—ェチルへキサノール、 n—デカノール、
n—ドデカノール、 n—ォクタデカノール、シクロペンタノール、シクロへキサノール、ベ ンジルアルコール、フエ-ルエチルアルコール等)、フエノール類(例えば、フエノー ル、クレゾール、ナフトール等)、更に置換基を含むものとして、フルォロエタノール、 トリフルォロエタノール、メトキシエタノール、フエノキシエタノール、クロ口フエノール、 ジクロロフエノール、メトキシフエノール、ァセトキシフエノール等が挙げられる。
[0085] 前記 1級又は 2級アミノ基を有するモノマーとしては、例えば、ビニルベンジルァミン などが挙げられる。
[0086] 前記 1級又は 2級アミノ基を 1個含有する化合物としては、例えば、アルキルアミン( メチルァミン、ェチルァミン、 n—プロピルァミン、 i プロピルァミン、 n—ブチルァミン 、 sec ブチルァミン、 tーブチルァミン、へキシルァミン、 2—ェチルへキシルァミン、 デシルァミン、ドデシルァミン、ォクタデシルァミン、ジメチルァミン、ジェチルァミン、 ジブチルァミン、ジォクチルァミン)、環状アルキルアミン(シクロペンチルァミン、シク 口へキシルァミン等)、ァラルキルァミン(ベンジルァミン、フエネチルァミン等)、ァリー ルァミン(ァ-リン、トルィルァミン、キシリルァミン、ナフチルァミン等)、更にこれらの 組合せ (N—メチル—N ベンジルァミン等)、更に置換基を含むアミン(トリフルォロ ェチルァミン、へキサフロロイソプロピルァミン、メトキシァニリン、メトキシプロピルアミ ン等)などが挙げられる。
[0087] また、上記以外の前記その他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)ァ クリル酸メチル、 (メタ)アクリル酸ェチル、 (メタ)アクリル酸ブチル、 (メタ)アクリル酸べ ンジル、 (メタ)アクリル酸 2—ェチルへキシル、スチレン、クロルスチレン、ブロモスチ レン、ヒドロキシスチレンなどが好適に挙げられる。
[0088] 前記その他の共重合可能なモノマーは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併 用してちょい。
[0089] 前記ビニル共重合体は、それぞれ相当するモノマーを公知の方法により常法に従 つて共重合させることで調製することができる。例えば、前記モノマーを適当な溶媒 中に溶解し、ここにラジカル重合開始剤を添加して溶液中で重合させる方法 (溶液重 合法)を利用することにより調製することができる。また、水性媒体中に前記モノマー を分散させた状態でいわゆる乳化重合等で重合を利用することにより調製することが
できる。
[0090] 前記溶液重合法で用いられる適当な溶媒としては、特に制限はなぐ使用するモノ マー、及び生成する共重合体の溶解性等に応じて適宜選択することができ、例えば 、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、 1ーメトキシ 2—プロパノ ール、アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン、メトキシプロピルァセテ ート、乳酸ェチル、酢酸ェチル、ァセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ ド、クロ口ホルム、トルエンなどが挙げられる。これらの溶媒は、 1種単独で使用しても よぐ 2種以上を併用してもよい。
[0091] 前記ラジカル重合開始剤としては、特に制限はなぐ例えば、 2, 2'ーァゾビス (イソ ブチ口-トリル)(AIBN)、 2, 2,—ァゾビス— (2, 4,—ジメチルバレ口-トリル)等のァ ゾ化合物、ベンゾィルパーォキシド等の過酸ィ匕物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモ- ゥム等の過硫酸塩などが挙げられる。
[0092] 前記ビニル共重合体におけるカルボキシル基を有する重合性化合物の含有率とし ては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができる力 例えば、 5〜50 モル0 /0が好ましぐ 10〜40モル0 /0がより好ましぐ 15〜35モル0 /0が特に好ましい。 前記含有率が、 5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり
、 50モル%を超えると、硬化部(画像部)の現像液耐性が不足することがある。
[0093] 前記カルボキシル基を有するバインダーの分子量としては、特に制限はなぐ目的 に応じて適宜選択することができる力 例えば、質量平均分子量として、 2, 000〜3
00, 000力好ましく、 4, 000〜150, 000力 ^より好まし!/ヽ。
前記質量平均分子量が、 2, 000未満であると、膜の強度が不足しやすぐまた安 定な製造が困難になることがあり、 300, 000を超えると、現像性が低下することがあ る。
[0094] 前記カルボキシル基を有するノ インダ一は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を 併用してもよい。前記バインダーを 2種以上併用する場合としては、例えば、異なる共 重合成分力 なる 2種以上のバインダー、異なる質量平均分子量の 2種以上のノ ィ ンダ一、異なる分散度の 2種以上のバインダー、などの組合せが挙げられる。
[0095] 前記カルボキシル基を有するバインダーは、そのカルボキシル基の一部又は全部
が塩基性物質で中和されていてもよい。また、前記バインダーは、さらにポリエステル 榭脂、ポリアミド榭脂、ポリウレタン榭脂、エポキシ榭脂、ポリビニルアルコール、ゼラ チン等の構造の異なる榭脂を併用してもよい。
[0096] また、前記バインダーとしては、特許 2873889号等に記載のアルカリ水溶液に可 溶な榭脂などを用いることができる。
[0097] 前記感光層における前記バインダーの含有量としては、特に制限はなぐ 目的に応 じて適宜選択することができる力 例えば、 10〜90質量%が好ましぐ 20〜80質量
%がより好ましぐ 40〜80質量%が特に好ましい。
前記含有量が 10質量%未満であると、アルカリ現像性やプリント配線板形成用基 板 (例えば、銅張積層板)との密着性が低下することがあり、 90質量%を超えると、現 像時間に対する安定性や、硬化膜 (テント膜)の強度が低下することがある。なお、前 記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含 有量であってもよい。
[0098] 前記バインダーの酸価としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択すること ができるが、例えば、 100〜250mgKOHZg力 s好ましく、 120〜220mgKOHZg力 s より好ましく、 150〜220mgKOH/g力特に好まし!/ヽ。
前記酸価が、 lOOmgKOHZg未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、 配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがあり、 250mgK OHZgを超えると、ノ《ターンの耐現像液性及び密着性の少なくとも 、ずれかが悪ィ匕 し、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができな 、ことがある。
[0099] 一重合性化合物
前記重合性化合物としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで きるが、例えば、ウレタン基及びァリール基の少なくともいずれかを有するモノマー又 はオリゴマーが好適に挙げられる。また、これらは、重合性基を 2種以上有することが 好ましい。
[0100] 前記重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和結合 (例えば、(メタ)アタリロイ ル基、(メタ)アクリルアミド基、スチリル基、ビュルエステルやビュルエーテル等のビ- ル基、ァリルエーテルゃァリルエステル等のァリル基など)、重合可能な環状エーテ
ル基 (例えば、エポキシ基、ォキセタン基等)などが挙げられ、これらの中でもェチレ ン性不飽和結合が好まし 、。
[0101] ウレタン基を有するモノマ
前記ウレタン基を有するモノマーとしては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無 く、 目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特公昭 48— 41708、特開昭 51— 37193、特公平 5— 50737、特公平 7— 7208、特開 2001— 154346、特開 2 001— 356476号公報等に記載されている化合物などが挙げられ、例えば、分子中 に 2個以上のイソシァネート基を有するポリイソシァネートイ匕合物と分子中に水酸基を 有するビニルモノマーとの付加物などが挙げられる。
[0102] 前記分子中に 2個以上のイソシァネート基を有するポリイソシァネートイ匕合物として は、例えば、へキサメチレンジイソシァネート、トリメチルへキサメチレンジイソシァネー ト、イソホロンジイソシァネート、キシレンジイソシァネート、トルエンジイソシァネート、 フエ-レンジイソシァネート、ノルボルネンジイソシァネート、ジフエ-ルジイソシァネ ート、ジフエ-ルメタンジイソシァネート、 3, 3'ジメチルー 4, 4'ージフエニルジイソシ ァネート等のジイソシァネート;該ジイソシァネートを更に 2官能アルコールとの重付 加物(この場合も両末端はイソシァネート基);該ジイソシァネートのビュレット体やイソ シァヌレート等の 3量体;該ジイソシァネート若しくはジイソシァネート類と、トリメチロー ルプロパン、ペンタエリスルトール、グリセリン等の多官能アルコール、又はこれらのェ チレンォキシド付加物等の得られる他官能アルコールとの付加体などが挙げられる。
[0103] 前記分子中に水酸基を有するビュルモノマーとしては、例えば、 2 ヒドロキシェチ ル (メタ)アタリレート、 2 ヒドロキシプロピル (メタ)アタリレート、 4 ヒドロキシブチル( メタ)アタリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、トリエチレングリコール モノ (メタ)アタリレート、テトラエチレンダリコールモノ (メタ)アタリレート、オタタエチレ ングリコールモノ(メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、ジ プロピレングリコールモノ(メタ)アタリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アタリレ ート、テトラプロピレングリコールモノ(メタ)アタリレート、ォクタプロピレングリコールモ ノ (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールモノ (メタ)アタリレート、ジブチレングリコ ールモノ (メタ)アタリレート、トリブチレングリコールモノ (メタ)アタリレート、テトラブチレ
ングリコールモノ(メタ)アタリレート、オタタブチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、 ポリブチレンダリコールモノ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパンジ (メタ)アタリレ ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレートなどが挙げられる。また、エチレンォキ シドとプロピレンォキシドの共重合体 (ランダム、ブロック等)などの異なるアルキレン ォキシド部を有するジオール体の片末端 (メタ)アタリレート体などが挙げられる。
[0104] また、前記ウレタン基を有するモノマーとしては、トリ ( (メタ)アタリロイルォキシェチ ル)イソシァヌレート、ジ (メタ)アクリル化イソシァヌレート、エチレンォキシド変性イソシ ァヌル酸のトリ(メタ)アタリレート等のイソシァヌレート環を有する化合物が挙げられる 。これらの中でも、下記構造式式(13)、又は構造式(14)で表される化合物が好まし ぐテント性の観点から、前記構造式(14)で示される化合物を少なくとも含むことが 特に好ましい。また、これらの化合物は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用 してちよい。
[0106] [化 14]
[0107] 前記構造式(13)及び(14)中、!^〜 は、それぞれ水素原子又はメチル基を表す 。 X〜Xは、アルキレンオキサイドを表し、 1種単独でもよぐ 2種以上を併用してもよ
1 3
い。
[0108] 前記アルキレンオキサイド基としては、例えば、エチレンオキサイド基、プロピレンォ キサイド基、ブチレンオキサイド基、ペンチレンオキサイド基、へキシレンオキサイド基 、これらを組み合わせた基 (ランダム、ブロックのいずれに組み合わされてもよい)など が好適に挙げられ、これらの中でも、エチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基、 ブチレンオキサイド基、又はこれらの組み合わせた基が好ましぐエチレンオキサイド
基、プロピレンオキサイド基がより好ましい。
[0109] 前記構造式(13)及び(14)中、 ml〜m3は、 1〜60の整数を表し、 2〜30が好まし く、 4〜15力より好まし!/ヽ。
[0110] 前記構造式(13)及び(14)中、 Y1及び Y2は、炭素原子数 2〜30の 2価の有機基を 表し、例えば、アルキレン基、ァリーレン基、ァルケ-レン基、アルキニレン基、カルボ ニル基(一 CO )、酸素原子(一 O )、硫黄原子(一 S )、ィミノ基(一 NH )、イミ ノ基の水素原子が 1価の炭化水素基で置換された置^ミノ基、スルホニル基( S o一)又はこれらを組み合わせた基などが好適に挙げられ、これらの中でも、アルキ
2
レン基、ァリーレン基、又はこれらを組み合わせた基が好ましい。
[0111] 前記アルキレン基は、分岐構造又は環状構造を有していてもよぐ例えば、メチレン 基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、ペン チレン基、ネオペンチレン基、へキシレン基、トリメチルへキシレン基、シクロへキシレ ン基、ヘプチレン基、オタチレン基、 2—ェチルへキシレン基、ノニレン基、デシレン 基、ドデシレン基、ォクタデシレン基、又は下記に示すいずれかの基などが好適に挙 げられる。
[0113] 前記ァリーレン基としては、炭化水素基で置換されていてもよぐ例えば、フエ-レ ン基、トリレン基、ジフエ-レン基、ナフチレン基、又は下記に示す基などが好適に挙 げられる。
[0115] 前記これらを組み合わせた基としては、例えば、キシリレン基などが挙げられる。
[0116] 前記アルキレン基、ァリーレン基、又はこれらを組み合わせた基としては、更に置換 基を有していてもよぐ該置換基としては、例えば、ハロゲン原子 (例えば、フッ素原 子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ァリール基、アルコキシ基 (例えば、メトキシ
基、エトキシ基、 2—エトキシエトキシ基)、ァリールォキシ基 (例えば、フエノキシ基)、 ァシル基 (例えば、ァセチル基、プロピオニル基)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキ シ基、ブチリルォキシ基)、アルコキシカルボ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、 エトキシカルボ-ル基)、ァリールォキシカルボ-ル基(例えば、フエノキシカルボ-ル 基)などが挙げられる。
[0117] 前記構造式(13)及び(14)中、 nは 3〜6の整数を表し、重合性モノマーを合成す るための原料供給性などの観点から、 3、 4又は 6が好ましい。
[0118] 前記構造式(13)及び(14)中、 Zは n価(3価〜 6価)の連結基を表し、例えば、下 記に示すいずれかの基などが挙げられる。
[0119] [化 17] rT -NHCoricoNH— - NHCOOh
但し、 Xはアルキレンオキサイドを表す。 m4は、 1〜20の整数を表す。 nは、 3〜6
4
の整数を表す。 Aは、 n価(3価〜 6価)の有機基を表す。
[0120] 前記 Aとしては、例えば、 n価の脂肪族基、 n価の芳香族基、又はこれらとアルキレ ン基、ァリーレン基、ァルケ-レン基、アルキ-レン基、カルボ-ル基、酸素原子、硫 黄原子、イミノ基、ィミノ基の水素原子が 1価の炭化水素基で置換された置 ミノ基 、又はスルホ-ル基とを組み合わせた基が好ましぐ n価の脂肪族基、 n価の芳香族 基、又はこれらとアルキレン基、ァリーレン基、酸素原子とを組み合わせた基がより好 ましぐ n価の脂肪族基、 n価の脂肪族基とアルキレン基、酸素原子とを組み合わせた 基が特に好ましい。
[0121] 前記 Aの炭素原子数としては、例えば、 1〜100の整数が好ましぐ 1〜50の整数 力 り好ましぐ 3〜30の整数が特に好ましい。
[0122] 前記 n価の脂肪族基としては、分岐構造又は環状構造を有していてもよい。
前記脂肪族基の炭素原子数としては、例えば、 1〜30の整数が好ましぐ 1〜20の 整数がより好ましぐ 3〜 10の整数が特に好ましい。
前記芳香族基の炭素原子数としては、 6〜: L00の整数が好ましぐ 6〜50の整数が
より好ましぐ 6〜30の整数が特に好ましい。
[0123] 前記 n価の脂肪族基、又は芳香族基は、更に置換基を有していてもよぐ該置換基 としては、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子 (例えば、フッ素原子、塩素原子、臭 素原子、ヨウ素原子)、ァリール基、アルコキシ基 (例えば、メトキシ基、エトキシ基、 2 エトキシエトキシ基)、ァリールォキシ基 (例えば、フエノキシ基)、ァシル基 (例えば
、ァセチル基、プロピオニル基)、ァシルォキシ基 (例えば、ァセトキシ基、ブチリルォ キシ基)、アルコキシカルボ-ル基(例えば、メトキシカルボ-ル基、エトキシカルボ- ル基)、ァリールォキシカルボ-ル基 (例えば、フエノキシカルボニル基)などが挙げら れる。
[0124] 前記アルキレン基は、分岐構造又は環状構造を有して!/、てもよ 、。
前記アルキレン基の炭素原子数としては、例えば、 1〜18の整数が好ましぐ 1〜1 0の整数がより好ましい。
[0125] 前記ァリーレン基は、炭化水素基で更に置換されていてもよい。
前記ァリーレン基の炭素原子数としては、 6〜18の整数が好ましぐ 6〜10の整数 力 り好ましい。
[0126] 前記置換イミノ基の 1価の炭化水素基の炭素原子数としては、 1〜18の整数が好ま しぐ 1〜10の整数がより好ましい。
[0127] 前記 Aの好ましい例は以下の通りである。
[0128] [化 18]
iH2-CH2-CH-CH2 CH3— CH2-CH2-CH— CH-CH2 CH2— CH2— CH2— CH2_tH— tH
-CH2-CH— CH-CH
[0129] 前記構造式(13)及び(14)で表される化合物としては、例えば下記構造式(15)'
(34)で表される化合物などが挙げられる。
構造式 (1 5)
[0131] [化 20]
構造式 ( 1 6)
[0133] [化 22]
造式 (1 9)
構造式 (20)
構造式 (21 )
[0137] [化 26]
構造式 (23)
(24)
(25)
(26)
(27)
[0145] [化 34]
構造式 (34)
[0150] 但し、前記構造式(15)〜(34)中、 n、 nl、 n2及び mは、 1〜60を意味し、 1は、 1〜 20を意味し、 Rは、水素原子又はメチル基を表す。
[0151] ァリール基を有するモノマ
前記ァリール基を有するモノマーとしては、ァリール基を有する限り、特に制限はな く、 目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ァリール基を有する多価アル コール化合物、多価アミンィ匕合物及び多価ァミノアルコールィ匕合物の少なくともいず れカと不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。
[0152] 前記ァリール基を有する多価アルコールィヒ合物、多価アミンィヒ合物又は多価アミノ アルコール化合物としては、例えば、ポリスチレンオキサイド、キシリレンジオール、ジ — —ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、 1, 5 ジヒドロキシ一 1, 2, 3, 4—テトラヒドロ ナフタレン、 2、 2 ジフエ二ルー 1, 3 プロパンジオール、ヒドロキシベンジルアルコ ール、ヒドロキシェチルレゾルシノール、 1 フエ二ルー 1, 2 エタンジオール、 2, 3 , 5, 6—テトラメチルー ρ キシレン α , α '—ジオール、 1, 1, 4, 4ーテトラフエ二 ノレ 1, 4 ブタンジォーノレ、 1, 1, 4, 4ーテトラフヱニノレー 2 ブチン 1, 4ージォ ール、 1, 1 '—ビー 2—ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、 1, 1 'ーメチレンージー2 ナフトール、 1, 2, 4 ベンゼントリオール、ビフエノール、 2, 2,一ビス(4ーヒドロキ シフエ-ル)ブタン、 1, 1—ビス(4 ヒドロキシフエ-ル)シクロへキサン、ビス(ヒドロキ シフエ-ル)メタン、カテコール、 4—クロルレゾルシノール、ハイドロキノン、ヒドロキシ ベンジルアルコール、メチルハイドロキノン、メチレン 2, 4, 6 トリヒドロキシベンゾ エート、フルォログリシノール、ピロガロール、レゾルシノール、 α - (1—アミノエチル )—ρ ヒドロキシベンジルアルコール、 α - (1—アミノエチル) ρ ヒドロキシベン ジルアルコール、 3—ァミノ一 4—ヒドロキシフエ-ルスルホンなどが挙げられる。また、 この他、キシリレンビス (メタ)アクリルアミド、ノボラック型エポキシ榭脂ゃビスフエノー ル Αジグリシジルエーテル等のグリシジル化合物に α、 β 不飽和カルボン酸を付 加して得られる化合物、フタル酸ゃトリメリット酸などと分子中に水酸基を含有するビ -ルモノマー力 得られるエステル化物、フタル酸ジァリル、トリメリット酸トリアリル、ベ ンゼンジスルホン酸ジァリル、重合性モノマーとしてカチオン重合性のジビュルエー
テル類(例えば、ビスフエノール Aジビュルエーテル)、エポキシ化合物(例えば、ノボ ラック型エポキシ榭脂、ビスフエノール Aジグリシジルエーテル等)、ビュルエステル類 (例えば、ジビュルフタレート、ジビュルテレフタレート、ジビュルベンゼン 1, 3 ジ スルホネート等)、スチレン化合物(例えば、ジビュルベンゼン、 p ァリルスチレン、 p イソプロペンスチレン等)が挙げられる。これらの中でも下記構造式(35)で表され る化合物が好ましい。
前記構造式 (35)中、 R は、水素原子又はアルキル基を表す。
[0154] 前記構造式(35)中、 X及び Xは、アルキレンオキサイド基を表し、 1種単独でもよ
5 6
ぐ 2種以上を併用してもよい。該アルキレンオキサイド基としては、例えば、エチレン オキサイド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド基、ペンチレンオキサイド 基、へキシレンオキサイド基、これらを組み合わせた基 (ランダム、ブロックのいずれに 組み合わされてもよい)、などが好適に挙げられ、これらの中でも、エチレンォキサイ ド基、プロピレンオキサイド基、ブチレンオキサイド基、又はこれらを組み合わせた基 が好ましぐエチレンオキサイド基、プロピレンオキサイド基がより好ましい。
[0155] 前記構造式(35)中、 m5、 m6は、 1〜60の整数が好ましぐ 2〜30の整数がより好 ましぐ 4〜 15の整数が特に好ましい。
[0156] 前記構造式(35)中、 Tは、 2価の連結基を表し、例えば、メチレン、エチレン、 MeC Me、 CF CCF、 CO、 SOなどが挙げられる。
3 3 2
[0157] 前記構造式(35)中、 ΑΛ Ar2は、置換基を有していてもよいァリール基を表し、例 えば、フエ-レン、ナフチレンなどが挙げられる。前記置換基としては、例えば、アル キル基、ァリール基、ァラルキル基、ハロゲン基、アルコキシ基、又はこれらの組合せ などが挙げられる。
[0158] 前記ァリール基を有するモノマーの具体例としては、 2, 2 ビス〔4 (3 (メタ)ァ クリルォキシ 2 ヒドロキシプロポキシ)フエ-ル〕プロパン、 2, 2 ビス〔4 ((メタ)
アクリルォキシエトキシ)フエ-ル〕プロパン、フエノール性の OH基 1個に置換させた エトキシ基の数が 2から 20である 2, 2 ビス (4— ( (メタ)アタリロイルォキシポリエトキ シ)フエ-ル)プロパン(例えば、 2, 2 ビス(4 ((メタ)アタリロイルォキシジエトキシ )フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシテトラエトキシ)フエ- ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシペンタエトキシ)フエ-ル)プ 口パン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシデカエトキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシペンタデカエトキシ)フエ-ル)プロパン等) 、 2, 2 ビス〔4 ((メタ)アクリルォキシプロポキシ)フエ-ル〕プロパン、フエノール性 の OH基 1個に置換させたエトキシ基の数が 2から 20である 2, 2 ビス (4— ( (メタ)ァ クリロイルォキシポリプロポキシ)フエ-ル)プロパン(例えば、 2, 2 ビス(4 ((メタ) アタリロイルォキシジプロポキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリ口 ィルォキシテトラプロポキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイル ォキシペンタプロボキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキ シデカプロポキシ)フエ-ル)プロパン、 2, 2 ビス(4— ( (メタ)アタリロイルォキシぺ ンタデ力プロポキシ)フエ-ル)プロパン等)、又はこれらの化合物のポリエーテル部位 として同一分子中にポリエチレンォキシド骨格とポリプロピレンォキシド骨格の両方を 含む化合物(例えば、 WO01/98832号公報に記載の化合物等、又は、市販品とし て、新中村化学工業社製、 BPE 200、 BPE 500、 BPE— 1000)、ビスフエノー ル骨格とウレタン基とを有する重合性ィ匕合物などが挙げられる。なお、これらは、ビス フエノール A骨格に由来する部分をビスフエノール F又はビスフエノール S等に変更し た化合物であってもよい。
[0159] 前記ビスフエノール骨格とウレタン基とを有する重合性ィ匕合物としては、例えば、ビ スフエノールとエチレンォキシド又はプロピレンォキシド等の付加物、重付加物として 得られる末端に水酸基を有する化合物にイソシァネート基と重合性基とを有する化 合物(例えば、 2—イソシァネートェチル (メタ)アタリレート、 α、 α—ジメチル—ビ- ルベンジルイソシァネート等)などが挙げられる。
[0160] その他の重合性モノマ
本発明のパターン形成方法には、前記ウレタン基を含有するモノマー、ァリール基
を有するモノマー以外の重合性モノマーを用いてもょ 、。
[0161] 前記ウレタン基を含有するモノマー、芳香環を含有するモノマー以外の重合性モノ マーとしては、例えば、不飽和カルボン酸 (例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ィタコン 酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価アルコール化合物とのェ ステル、不飽和カルボン酸と多価アミンィ匕合物とのアミドなどが挙げられる。
[0162] 前記不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステルのモノマーとし ては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルとして、エチレングリコールジ (メタ)アタリレー ト、エチレン基の数が 2〜18であるポリエチレングリコールジ (メタ)アタリレート(例え ば、ジエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、トリエチレングリコールジ (メタ)アタリレ ート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アタリレート、ノナエチレングリコールジ (メタ)ァ タリレート、ドデカエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、テトラデカエチレングリコー ルジ (メタ)アタリレート等)、プロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、プロピレン基の 数が 2から 18であるポリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート(例えば、ジプロピレ ングリコールジ (メタ)アタリレート、トリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、テトラ プロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、ドデカプロピレングリコールジ (メタ)アタリレ ート等)、ネオペンチルダリコールジ (メタ)アタリレート、エチレンォキシド変性ネオべ ンチルダリコールジ (メタ)アタリレート、プロピレンォキシド変性ネオペンチルグリコー ルジ(メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、トリメチロールプ 口パンジ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ((メタ)アタリロイルォキシプロピ ル)エーテル、トリメチロールェタントリ(メタ)アタリレート、 1, 3—プロパンジオールジ( メタ)アタリレート、 1, 3—ブタンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 4—ブタンジオール ジ (メタ)アタリレート、 1, 6—へキサンジオールジ (メタ)アタリレート、テトラメチレンダリ コールジ (メタ)アタリレート、 1, 4—シクロへキサンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 2 , 4—ブタントリオールトリ(メタ)アタリレート、 1, 5—ベンタンジオール (メタ)アタリレー ト、ペンタエリスリトールジ (メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレート 、ペンタエリスリトールテトラ (メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ァク リレート、ジペンタエリスリトールへキサ (メタ)アタリレート、ソルビトールトリ(メタ)アタリ レート、ソルビトールテトラ(メタ)アタリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アタリレート、ソ
ルビトールへキサ(メタ)アタリレート、ジメチロールジシクロペンタンジ (メタ)アタリレー ト、トリシクロデカンジ (メタ)アタリレート、ネオペンチルグリコールジ (メタ)アタリレート、 ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アタリレート、エチレングリ コール鎖 Zプロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコ ール鎖のジ (メタ)アタリレート (例えば、 WO01/98832号公報に記載の化合物等)、 エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドの少なくとも ヽずれかを付加したトリメチ ロールプロパンのトリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリブチレングリコールジ (メタ)アタリ レート、グリセリンジ (メタ)アタリレート、グリセリントリ(メタ)アタリレート、キシレノールジ (メタ)アタリレートなどが挙げられる。
[0163] 前記 (メタ)アクリル酸エステル類の中でも、その入手の容易さ等の観点から、ェチレ ングリコールジ (メタ)アタリレート、ポリエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、プロピ レングリコールジ(メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、ェ チレングリコール鎖 Zプロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキ レンダリコール鎖のジ (メタ)アタリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アタリレート、 ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールトリアタリレート、ペン タエリスリトールジ (メタ)アタリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アタリレート、 ジペンタエリスリトールへキサ(メタ)アタリレート、グリセリントリ(メタ)アタリレート、ジグ リセリンジ (メタ)アタリレート、 1, 3—プロパンジオールジ (メタ)アタリレート、 1, 2, 4— ブタントリオールトリ(メタ)アタリレート、 1, 4—シクロへキサンジオールジ (メタ)アタリ レート、 1, 5—ペンタンジオール(メタ)アタリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ) アタリレート、エチレンオキサイド付加したトリメチロールプロパンのトリ(メタ)アクリル酸 エステルなどが好ましい。
[0164] 前記ィタコン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (ィタコン酸エステ ル)としては、例えば、エチレングリコールジイタコネート、プロピレングリコールジイタ コネート、 1, 3—ブタンジオールジイタコネート、 1, 4一ブタンジオールジイタコネート 、テトラメチレングリコールジイタコネート、ペンタエリスリトールジイタコネート、及びソ ルビトールテトライタコネートなどが挙げられる。
[0165] 前記クロトン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (クロトン酸エステ
ル)としては、例えば、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジク ロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネートなどが 挙げられる。
[0166] 前記イソクロトン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (イソクロトン酸 エステル)としては、例えば、エチレングリコールジイソクロトネート、ペンタエリスリトー ルジイソクロトネート、ソルビトールテトライソクロトネートなどが挙げられる。
[0167] 前記マレイン酸と前記脂肪族多価アルコールィ匕合物とのエステル (マレイン酸エス テル)としては、例えば、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレ ート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレートなどが挙げられる。
[0168] 前記多価アミンィ匕合物と前記不飽和カルボン酸類力も誘導されるアミドとしては、例 サメチレンビス (メタ)アクリルアミド、オタタメチレンビス (メタ)アクリルアミド、ジェチレ ントリアミントリス (メタ)アクリルアミド、ジエチレントリァミンビス (メタ)アクリルアミド、な どが挙げられる。
[0169] また、上記以外にも、前記重合性モノマーとして、例えば、ブタンジォールー 1, 4 ジグリシジルエーテル、シクロへキサンジメタノールグリシジルエーテル、エチレングリ コールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピ レングリコールジグリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメ チロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテ ル、グリセリントリグリシジルエーテル等のグリシジル基含有ィ匕合物に α , β—不飽和 カルボン酸を付カ卩して得られる化合物、特開昭 48— 64183号、特公昭 49 43191 号、特公昭 52— 30490号各公報に記載されているようなポリエステルアタリレートや ポリエステル (メタ)アタリレートオリゴマー類、エポキシィ匕合物(例えば、ブタンジォー ルー 1, 4ージグリシジルエーテル、シクロへキサンジメタノールグリシジルエーテル、 ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルェ 一テル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジ ルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジル エーテルなど)と (メタ)アクリル酸を反応させたエポキシアタリレート類等の多官能の
アタリレー卜やメタタリレー卜、 曰本接着協会誌 vol.20、 No.7、 300〜308ページ(19 84年)に記載の光硬化性モノマー及びオリゴマー、ァリルエステル (例えば、フタル 酸ジァリル、アジピン酸ジァリル、マロン酸ジァリル、ジァリルアミド(例えば、ジァリル ァセトアミド等)、カチオン重合性のジビュルエーテル類 (例えば、ブタンジオール 1 , 4ージビュルエーテル、シクロへキサンジメタノールジビュルエーテル、エチレングリ コールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリ コーノレジビニノレエーテノレ、へキサンジォーノレジビニノレエーテノレ、 トリメチローノレプロパ ントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、グリセリントリビニル エーテル等)、エポキシ化合物(例えば、ブタンジオール 1, 4ージグリシジルエー テル、シクロへキサンジメタノールグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジ ノレエーテノレ、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジ グリシジルエーテル、へキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、グリセリント リグリシジルエーテル等)、ォキセタン類 (例えば、 1, 4 ビス〔(3 ェチルー 3—ォキ セタ -ルメトキシ)メチル〕ベンゼン等)、エポキシィ匕合物、ォキセタン類 (例えば、 WO 01/22165号公報に記載の化合物)、 N— β—ヒドロキシェチル— β - (メタクリルァ ミド)ェチルアタリレート、 Ν, Ν—ビス(j8—メタクリロキシェチル)アクリルアミド、ァリル メタタリレート等の異なったエチレン性不飽和二重結合を 2個以上有する化合物など が挙げられる。
[0170] 前記ビュルエステル類としては、例えば、ジビニルサクシネート、ジビュルアジぺー トなどが挙げられる。
[0171] これらの多官能モノマー又はオリゴマーは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を 併用してちょい。
[0172] 前記重合性モノマーは、必要に応じて、分子内に重合性基を 1個含有する重合性 化合物(単官能モノマー)を併用してもょ 、。
前記単官能モノマーとしては、例えば、前記バインダーの原料として例示したィ匕合 物、特開平 6— 236031号公報に記載されている 2塩基のモノ ((メタ)アタリロイルォキ シアルキルエステル)モノ(ノヽロヒドロキシアルキルエステル)等の単官能モノマー(例
えば、 γ—クロロー j8—ヒドロキシプロピル j8 ' —メタクリロイルォキシェチルー o— フタレー卜等)、特許 2744643号公報、 WOOOZ52529号公報、特許 2548016号 公報等に記載の化合物が挙げられる。
[0173] 前記感光層における重合性ィ匕合物の含有量としては、例えば、 5〜90質量%が好 ましぐ 15〜60質量%がより好ましぐ 20〜50質量%が特に好ましい。
前記含有量が、 5質量%となると、テント膜の強度が低下することがあり、 90質量% を超えると、保存時のエッジフュージョン(ロール端部力 のしみだし故障)が悪化す ることがある。
また、重合性化合物中に前記重合性基を 2個以上有する多官能モノマーの含有量 としては、 5〜: LOO質量%が好ましぐ 20〜: LOO質量%がより好ましぐ 40〜: LOO質量 %が特に好ましい。
[0174] 一光重合開始剤
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限 り、特に制限はなぐ公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例 えば、紫外線領域力 可視の光線に対して感光性を有するものが好ましぐ光励起さ れた増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよぐ モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。 また、前記光重合開始剤は、約 300〜800nm (より好ましくは 330〜500nm)の範 囲内に少なくとも約 50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも 1種含有して ヽるこ とが好ましい。
[0175] 前記光重合開始剤としては、例えば、ハロゲンィ匕炭化水素誘導体 (例えば、トリアジ ン骨格を有するもの、ォキサジァゾール骨格を有するもの等)、へキサァリールビイミ ダゾール、ォキシム誘導体、有機過酸化物、チォ化合物、ケトンィ匕合物、芳香族ォニ ゥム塩、メタ口セン類などが挙げられる。これらの中でも、感光層の感度、保存性、及 び感光層とプリント配線板形成用基板との密着性等の観点から、トリァジン骨格を有 するハロゲンィ匕炭化水素、ォキシム誘導体、ケトンィ匕合物、へキサァリールビイミダゾ ール系化合物が好ましい。
[0176] 前記へキサァリールビイミダゾールとしては、例えば、 2, 2' ビス(2 クロ口フエ
-ル) 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(ο フロロフ ェ -ル) 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2 ブロモ フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2, 4 ジ クロ口フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2 —クロ口フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラ(3—メトキシフエ-ル)ビイミダゾール、 2 , 2' —ビス(2 クロ口フエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラ(4—メトキシフエ-ル)ビ イミダゾール、 2, 2' —ビス(4—メトキシフエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフエ-ル ビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2, 4 ジクロロフエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフ ェ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2 -トロフエ-ル)一 4, 4' , 5, 5' —テトラフ ェ-ルビイミダゾール、 2, 2' —ビス(2—メチルフエ-ル)— 4, 4' , 5, 5' —テトラ フエ-ルビイミダゾール、 2, 2' ビス(2 トリフルォロメチルフエ-ル)—4, 4' , 5 , 5' —テトラフエ-ルビイミダゾール、 WOOO/52529号公報に記載の化合物など が挙げられる。
[0177] 前記ビイミダゾール類は、例えば、 Bull. Chem. Soc. Japan, 33, 565 (1960)、 及び J. Org. Chem, 36 (16) 2262 (1971)に開示されている方法により容易に合 成することができる。
[0178] トリァジン骨格を有するハロゲンィ匕炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、 B ull. Chem. Soc. Japan, 42、 2924 (1969)記載のィ匕合物、英国特許 1388492号 明細書記載の化合物、特開昭 53— 133428号公報記載の化合物、独国特許 3337 024号明細書記載の化合物、 F. C. Schaefer等による J. Org. Chem. ; 29、 1527 (1964)記載の化合物、特開昭 62— 58241号公報記載の化合物、特開平 5— 281 728号公報記載の化合物、特開平 5— 34920号公報記載化合物、米国特許第 421 2976号明細書に記載されている化合物等が挙げられる。
[0179] 前記若林ら著、 Bull. Chem. Soc. Japan, 42、 2924 (1969)記載の化合物とし ては、例えば、 2 フエ-ル— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2 — (4 クロルフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— ( 4 トリル)— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メトキシフ ェ-ル)一4, 6 ビス(トリクロルメチル)一1, 3, 5 トリアジン、 2- (2, 4 ジクロル
フエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2, 4, 6 トリス(トリ クロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2—メチル—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1,
3, 5 トリアジン、 2— n—ノ-ル—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジ ン、及び 2— , α, β—トリクロルェチル) -4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5—トリァジンなどが挙げられる。
[0180] 前記英国特許 1388492号明細書記載の化合物としては、例えば、 2—スチリルー
4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メチルスチリル)— 4, 6 —ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メトキシスチリル)— 4, 6- ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2— (4—メトキシスチリル)— 4 ァミノ — 6 トリクロルメチル—1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0181] 前記特開昭 53— 133428号公報記載の化合物としては、例えば、 2— (4—メトキシ —ナフト— 1—ィル)—4, 6 ビス(トリクロルメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (4- エトキシ—ナフ卜— 1—ィル)—4, 6 ビス(卜リクロルメチル)—1, 3, 5 卜リアジン、 2 -〔4— (2—エトキシェチル)—ナフトー 1—ィル〕—4, 6 ビス(トリクロルメチル) 1 , 3, 5 トリァジン、 2- (4, 7 ジメトキシ一ナフトー 1—ィル) 4, 6 ビス(トリクロ ルメチル)— 1, 3, 5 卜リアジン、及び 2— (ァセナフ卜— 5—ィル)—4, 6 ビス(トリ クロルメチル)—1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0182] 前記独国特許 3337024号明細書記載の化合物としては、例えば、 2—(4ースチリ ノレフエ二ノレ) 4、 6 ビス(トリクロロメチノレ)一 1, 3, 5 トリァジン、 2- (4— (4—メト キシスチリル)フエ-ル)—4、 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリァジン、 2- (1 —ナフチルビ-レンフエ-ル)一 4、 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジン、 2 クロロスチリルフエ-ル一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリアジン、 2— (4 チォフェン一 2 ビ-レンフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5— トリアジン、 2— (4 チォフェン一 3 ビ-レンフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチ ル)一 1, 3, 5 トリアジン、 2— (4 フラン一 2 ビ-レンフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリ クロロメチル) 1, 3, 5 トリァジン、及び 2— (4 ベンゾフラン一 2 ビ-レンフエ- ル) 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジンなどが挙げられる。
[0183] 前記 F. C. Schaefer等による J. Org. Chem. ;29、 1527 (1964)記載のィ匕合物
としては、例えば、 2—メチルー 4, 6 ビス(トリブロモメチル)一1, 3, 5 トリァジン、 2, 4, 6 トリス(トリブロモメチル)一1, 3, 5 トリアジン、 2, 4, 6 トリス(ジブロモメ チル) 1, 3, 5 トリアジン、 2 ァミノ— 4—メチル—6 トリ(ブロモメチル)— 1, 3, 5 トリァジン、及び 2—メトキシ一 4—メチル 6 トリクロロメチル一 1, 3, 5 トリア ジンなどが挙げられる。
[0184] 前記特開昭 62— 58241号公報記載の化合物としては、例えば、 2— (4—フエニル ェチ -ルフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (4- ナフチルー 1ーェチュルフエ-ルー 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリアジ ン、 2— (4— (4 トリルェチュル)フエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1 , 3, 5 —トリァジン、 2- (4— (4—メトキシフエ-ル)ェチュルフエ-ル) 4, 6—ビス(トリク 口ロメチル) 1, 3, 5 トリァジン、 2— (4— (4—イソプロピルフエ-ルェチュル)フエ -ル) 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリアジン、 2— (4— (4 ェチルフ ェ -ルェチュル)フエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジンなど が挙げられる。
[0185] 前記特開平 5— 281728号公報記載の化合物としては、例えば、 2— (4 トリフル ォロメチルフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2, 6 —ジフルオロフェ-ル)—4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2 , 6 ジクロロフエ-ル)— 4, 6 ビス(トリクロロメチル)—1, 3, 5 トリアジン、 2- (2 , 6 ジブロモフエ-ル)一 4, 6 ビス(トリクロロメチル) 1, 3, 5 トリァジンなどが 挙げられる。
[0186] 前記特開平 5— 34920号公報記載化合物としては、例えば、 2, 4 ビス(トリクロ口 メチル)— 6— [4— (N, N—ジエトキシカルボ-ルメチルァミノ)—3—ブロモフエ-ル ]— 1, 3, 5 トリァジン、米国特許第 4239850号明細書に記載されているトリハロメ チル— s トリァジン化合物、更に 2, 4, 6 トリス(トリクロロメチル)—s トリァジン、 2 - (4—クロ口フエ-ル) 4, 6—ビス(トリブロモメチル) s トリァジンなどが挙げら れる。
[0187] 前記米国特許第 4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、ォ キサジァゾール骨格を有する化合物(例えば、 2 トリクロロメチル— 5 フエ二ルー 1
, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル一 5— (4 クロ口フエ二ル)一 1, 3, 4 —ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル一 5— (1—ナフチル) 1, 3, 4—ォキサジ ァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (2 ナフチル)—1, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリブ口モメチルー 5—フエ二ルー 1, 3, 4 ォキサジァゾール、 2 トリブ口モメチ ル— 5— (2 ナフチル)—1, 3, 4—ォキサジァゾール; 2 トリクロロメチル— 5—ス チリル— 1, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (4 クロルスチリル) - 1, 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル一 5— (4—メトキシスチリル)一 1 , 3, 4—ォキサジァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (1—ナフチル)—1, 3, 4—ォ キサジァゾール、 2 トリクロロメチル— 5— (4— η—ブトキシスチリル)— 1, 3, 4—ォ キサジァゾール、 2 トリプロメメチルー 5—スチリルー 1, 3, 4 ォキサジァゾール等 )などが挙げられる。
[0188] 本発明で好適に用いられるォキシム誘導体としては、例えば、下記構造式(36)〜(
69)で表される化合物が挙げられる。
[0189] [化 43]
構造式(36) 構造式(37)
構造式(38) 構造式(39)
構造式(40) 構造式(41)
構造式(44)
構造式(46)
[0192] [化 46]
OOMM -R
R
構造式(64) n-C3H7
構造式 (65) n-CsHi7
構造式 (66) カンファー
構造式 (67 ) p- H3 6H4
R
構造式 (68) n-C3H7
構造式(69) p-CH3C6H4 前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフエノン、 2 メチルベンゾフエノン、 3— メチルベンゾフエノン、 4 メチルベンゾフエノン、 4ーメトキシベンゾフエノン、 2 クロ 口べンゾフエノン、 4 クロ口べンゾフエノン、 4 ブロモベンゾフエノン、 2—カノレボキ シベンゾフエノン、 2—エトキシカルボニルベンゾルフェノン、ベンゾフエノンテトラカル
ボン酸又はそのテトラメチルエステル、 4, 4,一ビス(ジアルキルァミノ)ベンゾフエノン 類(例えば、 4, 4,一ビス(ジメチルァミノ)ベンゾフエノン、 4, 4,一ビスジシクロへキシ ルァミノ)ベンゾフエノン、 4, 4,一ビス(ジェチルァミノ)ベンゾフエノン、 4, 4,一ビス( ジヒドロキシェチルァミノ)ベンゾフエノン、 4—メトキシ一 4 '—ジメチルァミノべンゾフエ ノン、 4, 4 '—ジメトキシベンゾフエノン、 4—ジメチルァミノべンゾフエノン、 4—ジメチ ルアミノアセトフエノン、ベンジル、アントラキノン、 2—t—ブチルアントラキノン、 2—メ チノレアントラキノン、フエナントラキノン、キサントン、チォキサントン、 2—クロノレーチォ キサントン、 2, 4 ジェチルチオキサントン、フルォレノン、 2 べンジルージメチルァ ミノー 1一(4 モルホリノフエ-ル) 1ーブタノン、 2—メチルー 1一〔4 (メチルチオ )フエ-ル〕 2 モルホリノ一 1—プロパノン、 2 ヒドロキシー 2—メチルー〔4— ( 1— メチルビ-ル)フエ-ル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類 (例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインェチルエーテル、ベンゾインプロピ ノレエーテノレ、ベンゾインイソプロピノレエーテノレ、ベンゾインフエ-ノレエーテノレ、ベンジ ルジメチルケタール)、アタリドン、クロロアタリドン、 N—メチルアタリドン、 N ブチル アタリドン、 N ブチル一クロロアタリドンなどが挙げられる。
[0194] 前記メタ口セン類としては、例えば、ビス( 7? 5— 2, 4 シクロペンタジェン一 1—ィ ル)一ビス(2, 6 ジフルォロ一 3— ( 1H ピロール一 1—ィル)一フエ-ル)チタ-ゥ ム、 5 シクロペンタジェ -ル一 6 タメ-ルーアイアン(1 + )—へキサフロロホス フエ一 Hi )、特開昭 53— 133428号公報、特公昭 57— 1819号公報、同 57— 6 096号公報、及び米国特許第 3615455号明細書に記載されたィ匕合物などが挙げら れる。
[0195] また、上記以外の光重合開始剤として、アタリジン誘導体 (例えば、 9 フエ-ルァク リジン、 1 , 7 ビス(9、 9,—アタリジ-ル)ヘプタン等)、 N フエ-ルグリシン等、ポリ ハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フエ-ルトリブ口モメチルスルホン、フエ-ルト リクロロメチルケトン等)、クマリン類(例えば、 3— (2—ベンゾフロイル)—7—ジェチ ルァミノクマリン、 3— (2 ベンゾフロイル) - 7 - ( 1—ピロリジ -ル)クマリン、 3 ベン ゾィル 7 ジェチルァミノクマリン、 3— (2—メトキシベンゾィル) 7 ジェチルアミ ノクマリン、 3—(4ージメチルァミノべンゾィル) 7—ジェチルァミノクマリン、 3,3,一
カルボ-ルビス(5, 7—ジ—n—プロポキシクマリン)、 3, 3,—カルボ-ルビス(7—ジ ェチルァミノクマリン)、 3—ベンゾィル 7—メトキシクマリン、 3— (2—フロイル) 7 ージェチルァミノクマリン、 3—(4ージェチルァミノシンナモイル) 7—ジェチルアミ ノクマリン、 7—メトキシ一 3— (3—ピリジルカルボ-ル)クマリン、 3—ベンゾィル 5, 7 —ジプロポキシクマリン、 7 ベンゾトリアゾール 2—イルクマリン、また、特開平 5-1 9475号、特開平 7 - 271028号、特開 2002 - 363206号、特開 2002 - 363207号、 特開 2002- 363208号、特開 2002- 363209号公報等に記載のクマリン化合物など )、アミン類 (例えば、 4ージメチルァミノ安息香酸ェチル、 4ージメチルァミノ安息香酸 n—ブチル、 4ージメチルァミノ安息香酸フエネチル、 4ージメチルァミノ安息香酸 2— フタルイミドエチル、 4ージメチルァミノ安息香酸 2—メタクリロイルォキシェチル、ペン タメチレンビス(4 ジメチルァミノべンゾエート)、 3 ジメチルァミノ安息香酸のフエネ チル、ペンタメチレンエステル、 4 ジメチルァミノべンズアルデヒド、 2 クロル一 4— ジメチルァミノべンズアルデヒド、 4—ジメチルァミノべンジルアルコール、ェチル(4— ジメチルァミノべンゾィル)アセテート、 4—ピベリジノアセトフエノン、 4—ジメチルアミ ノベンゾイン、 N, N—ジメチルー 4—トルイジン、 N, N ジェチルー 3—フエネチジ ン、トリベンジルァミン、ジベンジルフエ-ルァミン、 N—メチル N—フエ-ルペンジ ルァミン、 4—ブロム一 Ν,Ν—ジメチルァニリン、トリドデシルァミン、ァミノフルオラン 類(ODB, ODBII等)、クリスタルバイオレツトラクトン、ロイコクリスタルバイオレット等) 、ァシルホスフィンォキシド類(例えば、ビス(2, 4, 6 トリメチルベンゾィル)—フエ二 ルホスフィンォキシド、ビス(2, 6 ジメトキシベンゾィル)一2, 4, 4 トリメチル一ぺ ンチルフエ-ルホスフィンォキシド、 LucirinTPOなど)などが挙げられる。
更に、米国特許第 2367660号明細書に記載されているビシナルポリケタルド-ル 化合物、米国特許第 2448828号明細書に記載されて 、るァシロインエーテルィ匕合 物、米国特許第 2722512号明細書に記載されている oc—炭化水素で置換された芳 香族ァシロインィ匕合物、米国特許第 3046127号明細書及び同第 2951758号明細 書に記載の多核キノンィ匕合物、特開 2002— 229194号公報に記載の有機ホウ素化 合物、ラジカル発生剤、トリアリールスルホ-ゥム塩 (例えば、へキサフロロアンチモン やへキサフロロホスフェートとの塩)、ホスホ-ゥム塩化合物(例えば、(フエ-ルチオ
フエ-ル)ジフエ-ルスルホ-ゥム塩等)(カチオン重合開始剤として有効)、 WO01/ 71428号公報記載のォ-ゥム塩ィ匕合物などが挙げられる。
[0197] 前記光重合開始剤は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。 2種 以上の組合せとしては、例えば、米国特許第 3549367号明細書に記載のへキサァ リールビイミダゾールと 4 アミノケトン類との組合せ、特公昭 51—48516号公報に 記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチルー s—トリァジン化合物の組合せ、ま た、芳香族ケトン化合物 (例えば、チォキサントン等)と水素供与体 (例えば、ジアルキ ルァミノ含有ィ匕合物、フエノール化合物等)の組合せ、へキサァリールビイミダゾール とチタノセンとの組合せ、クマリン類とチタノセンとフエ-ルグリシン類との組合せなど が挙げられる。
[0198] 前記感光層における光重合開始剤の含有量としては、 0. 1〜30質量%が好ましく 、0. 5〜20質量%がより好ましぐ 0. 5〜15質量%が特に好ましい。
[0199] その他の成分
前記その他の成分としては、例えば、増感剤、熱重合禁止剤、可塑剤、発色剤、着 色剤などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類 (例えば、 顔料、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レべリング剤、剥離促進剤、酸化防止 剤、香料、熱架橋剤、表面張力調整剤、連鎖移動剤等)を併用してもよい。これらの 成分を適宜含有させることにより、目的とするパターン形成材料の安定性、写真性、 焼きだし性、膜物性等の性質を調整することができる。
[0200] —―増感剤—―
前記増感剤は、後述する光照射手段として可視光線や紫外光'可視光レーザなど により適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質 (例えば、ラジカ ル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)するこ とにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
[0201] 前記増感剤としては、特に制限はなぐ公知の増感剤の中から適宜選択することが できるが、例えば、公知の多核芳香族類 (例えば、ピレン、ペリレン、トリフエ二レン)、 キサンテン類(例えば、フルォレセイン、ェォシン、エリス口シン、ローダミン B、ローズ
ベンガル)、シァニン類(例えば、インドカルボシァニン、チアカルボシァニン、ォキサ カルボシァニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チア ジン類(例えば、チォニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アタリジン類(例えば 、アタリジンオレンジ、クロロフラビン、ァクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アント ラキノン)、スクァリウム類 (例えば、スクァリウム)、アタリドン類 (例えば、アタリドン、クロ ロアタリドン、 N—メチルアタリドン、 N ブチルアタリドン、 N ブチル一クロロアクリド ン等)、クマリン類(例えば、 3—(2 べンゾフロイル) 7 ジェチルァミノクマリン、 3 - (2 ベンゾフロイル) 7— (1—ピロリジ -ル)クマリン、 3 ベンゾィル 7 ジェ チルァミノクマリン、 3- (2—メトキシベンゾィル) 7 ジェチルァミノクマリン、 3— (4 —ジメチルァミノべンゾィル) 7—ジェチルァミノクマリン、 3,3,一カルボニルビス(5 , 7—ジ n—プロポキシクマリン)、 3, 3,一カルボニルビス(7—ジェチルァミノタマリ ン)、 3—ベンゾィル 7—メトキシクマリン、 3— (2—フロイル) 7—ジェチルアミノク マリン、 3—(4ージェチルァミノシンナモイル) 7—ジェチルァミノクマリン、 7—メトキ シ— 3— (3—ピリジルカルボ-ル)クマリン、 3—ベンゾィル—5, 7—ジプロポキシクマ リン等があげられ、他に特開平 5- 19475号、特開平 7- 271028号、特開 2002- 363 206号、特開 2002 - 363207号、特開 2002 - 363208号、特開 2002 - 363209号 等の各公報に記載のクマリンィ匕合物など)が挙げられる。
[0202] 前記光重合開始剤と前記増感剤との組合せとしては、例えば、特開 2001 - 3057 34号公報に記載の電子移動型開始系 [ (1)電子供与型開始剤及び増感色素、 (2) 電子受容型開始剤及び増感色素、(3)電子供与型開始剤、増感色素及び電子受容 型開始剤 (三元開始系)]などの組合せが挙げられる。
[0203] 前記増感剤の含有量としては、感光性榭脂組成物の全成分に対し、 0. 05〜30質 量%が好ましぐ 0. 1〜20質量%がより好ましぐ 0. 2〜10質量%が特に好ましい。 前記含有量が、 0. 05質量%未満となると、活性エネルギー線への感度が低下し、 露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、 30質量%を超えると、 前記感光層から保存時に析出することがある。
[0204] 熱重合禁止剤
前記熱重合禁止剤は、前記感光層における前記重合性化合物の熱的な重合又は
経時的な重合を防止するために添加してもよ 、。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、 4—メトキシフエノール、ハイドロキノン、アル キルまたはァリール置換ノヽイドロキノン、 tーブチルカテコール、ピロガロール、 2—ヒド ロキシベンゾフエノン、 4—メトキシ一 2 ヒドロキシベンゾフエノン、塩化第一銅、フエ ノチアジン、クロラニル、ナフチルァミン、 13 ナフトール、 2, 6 ジ tーブチルー 4 クレゾール、 2, 2,ーメチレンビス(4ーメチルー 6 t—ブチルフエノール)、ピリジン 、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、 4ートルイジン、メチレンブルー、銅と 有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフエノチアジン、ニトロソィ匕合物、 -ト 口ソィ匕合物と A1とのキレート等が挙げられる。
[0205] 前記熱重合禁止剤の含有量としては、前記感光層の前記重合性化合物に対して 0 . 001〜5質量%が好ましぐ 0. 005〜2質量%がより好ましぐ 0. 01〜1質量%が 特に好ましい。
前記含有量が、 0. 001質量%未満であると、保存時の安定性が低下することがあ り、 5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
[0206] ——可塑剤——
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性 (可撓性)をコントロールするために添加して ちょい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソプチ ルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジォクチルフタレート、ジシクロへキシルフタレ ート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジ フエ-ルフタレート、ジァリルフタレート、ォクチルカプリールフタレート等のフタル酸ェ ステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート 、ジメチルダリコースフタレート、ェチノレフタリーノレエチノレグリコレート、メチルフタリー ルェチルダリコレート、ブチノレフタリーノレブチノレグリコレート、トリエチレングリコールジ カブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフエ-ル ホスフェート等のリン酸エステル類; 4 トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミ ド、 N—n—ブチルベンゼンスルホンアミド、 N—n—ブチルァセトアミド等のアミド類; ジイソブチルアジペート、ジォクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパ
ケート、ジォクチルセパケート、ジォクチルァゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族 二塩基酸エステル類;タエン酸トリエチル、タエン酸トリブチル、グリセリントリァセチル エステル、ラウリン酸ブチル、 4, 5 ジエポキシシクロへキサン 1, 2 ジカルボン酸 ジォクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のダリコール類が 挙げられる。
[0207] 前記可塑剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 1〜50質量%が 好ましく、 0. 5〜40質量%がより好ましぐ 1〜30質量%が特に好ましい。
[0208] 発色剤
前記発色剤は、露光後の前記感光層に可視像を与える (焼きだし機能)ために添 カロしてちょい。
前記発色剤としては、例えば、トリス (4—ジメチルァミノフエ-ル)メタン (ロイコクリス タルバイオレット)、トリス(4—ジェチルァミノフエ-ル)メタン、トリス(4—ジメチルァミノ - 2 メチルフエ-ル)メタン、トリス(4 -ジェチルァミノ 2 メチルフエ-ル)メタン、 ビス(4 ジブチルァミノフエ-ル)一〔4一(2 シァノエチル)メチルァミノフエ-ル〕メ タン、ビス(4 ジメチルァミノフエ-ル) 2 キノリルメタン、トリス(4 ジプロピルアミ ノフエ-ル)メタン等のアミノトリアリールメタン類; 3, 6—ビス(ジメチルァミノ) 9—フ ェ -ルキサンチン、 3—ァミノ 6 ジメチルァミノ一 2—メチル 9— (2 クロ口フエ二 ル)キサンチン等のアミノキサンチン類; 3, 6 ビス(ジェチルァミノ) 9 (2 ェトキ シカルボ-ルフエ-ル)チォキサンテン、 3, 6—ビス(ジメチルァミノ)チォキサンテン 等のアミノチォキサンテン類; 3, 6 ビス(ジェチルァミノ) 9, 10 ジヒドロー 9ーフ ェ-ルアタリジン、 3, 6 ビス(ベンジルァミノ)一 9, 10 ジビドロ一 9—メチルアタリ ジン等のアミノー 9, 10 ジヒドロアクリジン類; 3, 7 ビス(ジェチルァミノ)フエノキサ ジン等のアミノフエノキサジン類; 3, 7—ビス(ェチルァミノ)フエノチアゾン等のアミノフ エノチアジン類; 3, 7 ビス(ジェチルァミノ) 5 へキシルー 5, 10 ジヒドロフエナ ジン等のアミノジヒドロフエナジン類;ビス(4 -ジメチルァミノフエ-ル)ァ-リノメタン等 のァミノフエ-ルメタン類; 4 アミノー 4'ージメチルアミノジフエ-ルァミン、 4ーァミノ α、 j8—ジシァノヒドロケィ皮酸メチルエステル等のアミノヒドロケィ皮酸類; 1一(2 ナフチル) 2 フエ-ルヒドラジン等のヒドラジン類; 1 , 4 ビス(ェチルァミノ) 2
, 3 ジヒドロアントラキノン類のアミノ一 2, 3 ジヒドロアントラキノン類; Ν, Ν ジェ チル 4 フエネチルァ-リン等のフエネチルァ-リン類; 10 ァセチル 3, 7 ビ ス(ジメチルァミノ)フエノチアジン等の塩基性 ΝΗを含むロイコ色素のァシル誘導体; トリス(4 ジェチルァミノ 2 トリル)エトキシカルボ-ルメンタン等の酸化しうる水素 をもって、、な 、が、発色化合物に酸ィ匕しうるロイコ様ィ匕合物;ロイコインジゴイド色素; 米国特許 3, 042, 515号及び同第 3, 042, 517号に記載されているような発色形に 酸化しうるような有機アミン類(例、 4, 4,一エチレンジァミン、ジフエ-ルァミン、 Ν, Ν ジメチルァニリン、 4, 4'ーメチレンジァミントリフエニルァミン、 Ν ビニルカルバゾ ール)が挙げられ、これらの中でも、ロイコクリスタルバイオレット等のトリアリールメタン 系化合物が好ましい。
更に、前記発色剤は、前記ロイコ体を発色させるためなどの目的で、ハロゲンィ匕合 物と組み合わせることが一般に知られて 、る。
前記ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、四臭化炭素 、ョードホルム、臭化工チレン、臭ィ匕メチレン、臭化ァミル、臭ィ匕イソァミル、ヨウィ匕アミ ル、臭化イソブチレン、ヨウ化ブチル、臭化ジフエ-ルメチル、へキサクロロェタン、 1, 2—ジブロモェタン、 1, 1, 2, 2—テトラブロモェタン、 1, 2—ジブ口モー 1, 1, 2—ト リクロロエタン、 1, 2, 3トリブロモプロノくン、 1—ブロモ 4 クロロブタン、 1, 2, 3, 4 ーテトラブロモブタン、テトラクロロシクロプロペン、へキサクロロシクロペンタジェン、ジ ブロモシキロへキサン、 1, 1, 1—トリクロ口一 2, 2 ビス(4 クロ口フエ-ル)ェタンな ど);ハロゲン化アルコール化合物(例えば、 2, 2, 2—トリクロ口エタノール、トリブロモ エタノーノレ、 1, 3 ジクロロ一 2 プロパノーノレ、 1, 1, 1—トリクロ口一 2 プロパノー ル、ジ(ョードへキサメチレン)ァミノイソプロパノール、トリブロモー t—ブチルアルコー ル、 2, 2, 3 トリクロロブタン 1, 4ージオールなど);ハロゲン化カルボ-ル化合物 (例えば 1, 1ージクロ口アセトン、 1, 3 ジクロ口アセトン、へキサクロ口アセトン、へキ サブロモアセトン、 1, 1, 3, 3—テトラクロ口アセトン、 1, 1, 1 トリクロ口アセトン、 3, 4 ジブ口モー 2 ブタノン、 1, 4ージクロロー 2 ブタノン ジブ口モシクロへキサノ ン等);ハロゲン化エーテル化合物(例えば 2—ブロモェチルメチルエーテル、 2—ブ ロモェチノレエチノレエーテノレ、ジ (2—ブロモェチノレ)エーテノレ、 1, 2—ジクロロェチノレ
ェチルエーテル等);ハロゲン化エステル化合物(例えば、酢酸ブロモェチル、トリクロ 口酢酸ェチル、トリクロ口酢酸トリクロロェチル、 2, 3 ジブロモプロピルアタリレートの ホモポリマー及び共重合体、ジブロモプロピオン酸トリクロロェチル、 a , j8—ジグロ 口アクリル酸ェチル等);ハロゲン化アミド化合物(例えば、クロロアセトアミド、ブロモア セトアミド、ジクロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリブロモアセトアミド、トリクロ口 ェチルトリクロロアセトアミド、 2—ブロモイソプロピオンアミド、 2, 2, 2—トリクロ口プロ ピオンアミド、 N クロロスクシンイミド、 N—ブロモスクシンイミドなど);硫黄やリンを有 する化合物(例えば、トリブロモメチルフエ-ルスルホン、 4 -トロフエ-ルトリブロモ メチルスルホン、 4 クロルフエニルトリブ口モメチルスルホン、トリス(2, 3 ジブロモ プロピル)ホスフェート等)、 2, 4 ビス(トリクロロメチル) 6 フエ-ルトリアゾールなど が挙げられる。有機ハロゲンィ匕合物では、同一炭素原子に結合した 2個以上のハロ ゲン原子を持つハロゲンィ匕合物が好ましぐ 1個の炭素原子に 3個のハロゲン原子を 持つハロゲンィ匕合物がより好ましい。前記有機ハロゲン化合物は、 1種単独で使用し てもよく、 2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリブロモメチルフエ-ルスルホ ン、 2, 4 ビス(トリクロロメチル) 6 フエ-ルトリアゾールが好ましい。
[0210] 前記発色剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 01〜20質量%が 好ましぐ 0. 05〜10質量%がより好ましぐ 0. 1〜5質量%が特に好ましい。また、 前記ハロゲンィ匕合物の含有量としては、前記感光層の全成分に対し 0. 001〜5質 量%が好ましぐ 0. 005〜1質量%がより好ましい。
[0211] —―着色剤—―
前記着色剤としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、 例えば、例えば、赤色、緑色、青色、黄色、紫色、マゼンタ色、シアン色、黒色等の公 知の顔料又は染料が挙げられ、具体的には、ビクトリア ·ピュアブルー BO (C. I. 425 95)、オーラミン(C. I. 41000)、フアツ卜 ·ブラック HB (C. I. 26150)、モノライ卜 'ェ ロー GT(C. I.ビグメント 'イェロー 12)、パーマネント 'エロー GR(C. I.ビグメント 'ィ エロー 17)、パーマネント 'エロー HR (C. I.ピグメント 'イェロー 83)、パーマネント' カーミン FBB (C. I.ビグメント 'レッド 146)、ホスターバームレッド ESB (C. I.ピグメ ント 'バイオレット 19)、パーマネント 'ルビー FBH (C. I.ビグメント 'レッド 11)、ファス
テル'ピンク Bスプラ(C. I.ビグメント 'レッド 81)、モナストラル'ファースト 'ブルー(C . I.ビグメント 'ブルー 15)、モノライト'ファースト 'ブラック B (C. I.ビグメント 'ブラック 1)、カーボンブラックが挙げられる。
[0212] また、カラーフィルタの作製に好適な前記着色剤として、例えば、 C. I.ビグメント' レッド 97、 C. I.ビグメント 'レッド 122、 C. I.ビグメント 'レッド 149、 C. I.ビグメントレッド 168、 C. I.ビグメント 'レッド 177、 C. I.ビグメント 'レッド 180、 C. I.ビグメントレッド 192、 C. I.ピグメント.レッド 215、 C. I.ピグメント.グリーン 7、 C. I.ピグメント. グリーン 36、 C. I.ピグメント.ブルー 15 : 1、 C. I.ピグメント.ブルー 15 : 4、 C. I.ビグ メント.ブルー 15 : 6、 C. I.ピグメント.ブルー 22、 C. I.ピグメント.ブルー 60、 C. I. ビグメント ·ブルー 64、 C. I.ビグメント 'イェロー 139、 C. I.ビグメント 'イェロー 83、 C. I.ピグメント.ノィォレット 23、特開 2002— 162752号公報の段落番号 0138〜0 141に記載のもの等が挙げられる。前記着色剤の平均粒径としては、特に制限はな く、 目的に応じて適宜選択することができる力 例えば、 5 μ m以下が好ましぐ 1 m 以下がより好ましい。また、カラーフィルタを作製する場合は、前記平均粒子径として 、 0. 5 m以下が好ましい。
[0213] 染料
前記感光層には、取り扱い性の向上のために感光性榭脂組成物を着色し、又は保 存安定性を付与する目的に、染料を用いることができる。
前記染料としては、ブリリアントグリーン (例えば、その硫酸塩)、ェォシン、ェチルバ ィォレット、エリス口シン B、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、べィシックフクシン 、フエノールフタレイン、 1 , 3 ジフエニルトリアジン、ァリザリンレッド S、チモールフタ レイン、メチルバイオレット 2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタ-ルーイエロ 一、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジ IV、ジ フエニルチロカルバゾン、 2, 7 ジクロ口フルォレセイン、パラメチルレッド、コンゴ一 レッド、ベンゾプルプリン 4B、 a ナフチルーレッド、ナイルブルー A、フエナセタリン 、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、オイルブルー # 603 (オリエン ト化学工業社製)、ローダミン B、ローダミン 6G、ビクトリア 'ピュアブルー BOHなどを 挙げることができ、これらの中でもカチオン染料 (例えば、マラカイトグリーンシユウ酸
塩、マラカイトグリーン硫酸塩等)が好ましい。該カチオン染料の対ァ-オンとしては、 有機酸又は無機酸の残基であればよぐ例えば、臭素酸、ヨウ素酸、硫酸、リン酸、シ ユウ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の残基(ァ-オン)などが挙げられる
[0214] 前記染料の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 001〜10質量%が 好ましぐ 0. 01〜5質量%がより好ましぐ 0. 1〜2質量%が特に好ましい。
[0215] 密着促進剤
各層間の密着性、又はパターン形成材料と基体との密着性を向上させるために、 各層に公知の 、わゆる密着促進剤を用いることができる。
[0216] 前記密着促進剤としては、例えば、特開平 5— 11439号公報、特開平 5— 34153 2号公報、及び特開平 6—43638号公報等に記載の密着促進剤が好適挙げられる 。具体的には、ベンズイミダゾール、ベンズォキサゾール、ベンズチアゾール、 2—メ ルカプトべンズイミダゾール、 2—メルカプトべンズォキサゾール、 2—メルカプトベン ズチアゾール、 3 モルホリノメチルー 1 フエ二ルートリアゾールー 2 チオン、 3— モルホリノメチル 5 フエニル ォキサジァゾール 2 チオン、 5 アミノー 3 モ ルホリノメチル チアジアゾール - 2-チオン、及び 2 メルカプト 5—メチルチオ ーチアジアゾール、トリァゾール、テトラゾール、ベンゾトリァゾール、カルボキシベン ゾトリァゾール、アミノ基含有べンゾトリァゾール、シランカップリング剤などが挙げられ る。
[0217] 前記密着促進剤の含有量としては、前記感光層の全成分に対して 0. 001質量% 〜20質量%が好ましぐ 0. 01〜10質量%がより好ましぐ 0. 1質量%〜5質量%が 特に好ましい。
[0218] 前記感光層は、例えば、 J.コーサ一著「ライトセンシティブシステムズ」第 5章に記 載されているような有機硫黄ィ匕合物、過酸化物、レドックス系化合物、ァゾ又はジァゾ 化合物、光還元性色素、有機ハロゲンィ匕合物などを含んでいてもよい。
[0219] 前記有機硫黄ィ匕合物としては、例えば、ジー n—ブチルジサルファイド、ジベンジル ジサルファイド、 2—メルカプロべンズチアゾール、 2—メルカプトべンズォキサゾール 、チォフエノール、ェチルトリクロロメタンスルフエネート、 2—メルカプトべンズイミダゾ
ールなどが挙げられる。
[0220] 前記過酸化物としては、例えば、ジー t ブチルパーオキサイド、過酸化ベンゾィル 、メチルェチルケトンパーオキサイドを挙げることができる。
[0221] 前記レドックス化合物は、過酸ィ匕物と還元剤の組合せ力もなるものであり、第一鉄ィ オンと過硫酸イオン、第二鉄イオンと過酸ィ匕物などを挙げることができる。
[0222] 前記ァゾ及びジァゾィ匕合物としては、例えば、 α , α '—ァゾビスイリブチ口-トリル 、 2 ァゾビス一 2—メチルブチ口-トリル、 4 アミノジフエニルァミンのジァゾニゥム 類が挙げられる。
[0223] 前記光還元性色素としては、例えば、ローズベンガル、エリス口シン、ェォシン、ァク リフラビン、リボフラビン、チォニンが挙げられる。
[0224] 界面活性剤
本発明の前記パターン形成材料を製造する際に発生する面状ムラを改善させるた めに、公知の界面活性剤を添加することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、ァニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性 剤、ノ-オン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素含有界面活性剤などから適宜 選択できる。
[0225] 前記界面活性剤の含有量としては、感光性榭脂組成物の固形分に対し、 0. 001
〜 10質量%が好ましい。
前記含有量が、 0. 001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあ り、 10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
[0226] 前記界面活性剤としては、上述の界面活性剤の他、フッ素系の界面活性剤として、 炭素鎖 3〜20でフッ素原子を 40質量%以上含み、かつ、非結合末端から数えて少 なくとも 3個の炭素原子に結合した水素原子がフッ素置換されているフルォロ脂肪族 基を有するアタリレート又はメタタリレートを共重合成分として有する高分子界面活性 剤も好適に挙げられる。
[0227] 前記感光層の厚みとしては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することがで きる力 例えば、 0. 1〜: LO /z mが好ましい。
[0228] <バリア層 >
前記バリア層は、物質の移動を抑制可能である限り、特に制限はなぐ目的に応じ て適宜選択することができ、水溶性乃至水分散性であってもよぐアルカリ性液に対 して可溶性であってもよぐ不溶性であってもよい。なお、前記物質の移動を抑制可 能とは、前記ノリア層を有しない場合と比較して、前記ノリア層と隣接する層におけ る目的物質の含有量の増加又は減少力 抑制されていることを意味する。
[0229] 前記物質としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができるが、例 えば、酸素、水、前記感光層及びクッション層の少なくともいずれかに含まれる物質 が挙げられる。
[0230] 前記バリア層が、水溶性乃至水分散性である場合には、水溶性乃至水分散性の榭 脂を含むことが好ましぐアルカリ性液に対して可溶性である場合には、アルカリ性液 に対して可溶性の榭脂を含むことが好ましい。なお、前記水溶性の程度としては、例 えば、 25°Cの水に対し、 0. 1質量%以上溶解するものが好ましぐ 1質量%以上溶 解するものがより好ましい。
[0231] 前記榭脂としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができるが、例 えば、各種のアルコール可溶性榭脂、水溶性榭脂、アルコール分散性榭脂、水分散 性榭脂、乳化性榭脂、アルカリ性液に対して可溶性の榭脂などが挙げられ、具体的 には、ビュル重合体(例えば、ポリビュルアルコール(変性ポリビュルアルコール類も 含む)、ポリビニルピロリドン等)、上述のビニル共重合体、水溶性ポリアミド、ゼラチン 、セルロース、これらの誘導体などが挙げられる。また、特許 2794242号に記載の熱 可塑性榭脂ゃ中間層に使用されている化合物、前記バインダーなどを使用すること もできる。これらは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。
[0232] 前記バリア層が、アルカリ性液に対して不溶性である場合には、アルカリ性液に対 して不溶性の榭脂を含むことが好まし 、。
前記アルカリ性液に対して不溶性の榭脂としては、例えば、主成分がエチレンを必 須の共重合成分とする共重合体が挙げられる。
前記エチレンを必須の共重合成分とする共重合体としては、特に制限はなぐ目的 に応じて適宜選択することができる力 例えば、エチレン 酢酸ビニル共重合体 (EV A)、エチレン—ェチルアタリレート共重合体 (EEA)などが挙げられる。
[0233] 前記バリア層の厚みとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することが できるが、例えば、 10 μ m未満が好ましぐ 0. 1〜6 μ mがより好ましぐ 1〜5 μ mが 特に好ましい。
前記厚みが、 10 /z m以上となると、露光の際、前記バリア層で光散乱が生じ、解像 度及び密着性の少なくともいずれかが悪ィ匕することがある。
[0234] <支持体 >
前記支持体としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、 光の透過性が良好であるものが好ましぐ更に表面の平滑性が良好であることがより 好ましい。
[0235] 前記支持体は、合成樹脂製で、かつ透明であるものが好ましぐ例えば、ポリエチレ ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セ ルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アタリ ル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビュル、ポリビュルアルコール、ポリカーボネート、 ポリスチレン、セロファン、ポリ塩ィ匕ビユリデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩ィ匕ビ -ル '酢酸ビュル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン、セル口 ース系フィルム、ナイロンフィルム等の各種のプラスチックフィルムが挙げられ、これら の中でも、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。これらは、 1種単独で使用して もよぐ 2種以上を併用してもよい。
[0236] 前記支持体の厚みとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで さる力 f列; tは、、 2〜150 m力 S女子ましく、 5〜: LOO μ m力 S Jり女子ましく、 8〜50 μ m力 S 特に好ましい。
[0237] 前記支持体の形状としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで きるが、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなぐ 例えば、 10m〜20000mの長さのものが挙げられる。
[0238] く保護フィルム〉
前記パターン形成材料は、前記感光層上に保護フィルムを形成してもよ 、。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレ ン、ポリプロピレン力ラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択するこ とができる力 例えば、 5〜: LOO /z m力好ましく、 8〜50 111カょり好ましく、 10〜30 /z mが特に好ましい。
[0239] 前記保護フィルムを用いる場合、該保護フィルムと前記感光層との層間接着力は、 他の各層の層間接着力の中で、最も小さ!/、ことが好ま 、。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ (支持体 Z保護フィルム)としては、例えば、 ポリエチレンテレフタレート zポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート zポリエチレ ン、ポリ塩化ビュル Zセロファン、ポリイミド Zポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ ート zポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルム の少なくとも 、ずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たす ことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施 されてもよぐ例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理 、高周波照射処理、グロ一放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射 処理などを挙げることができる。
[0240] また、前記支持体と前記保護フィルムとの静摩擦係数としては、 0. 3〜1. 4が好ま しく、 0. 5〜1. 2力より好まし!/ヽ。
前記静摩擦係数が、 0. 3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に卷 ズレが発生することがあり、 1. 4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となるこ とがある。
[0241] 前記パターン形成材料は、例えば、円筒状の卷芯に巻き取って、長尺状でロール 状に巻かれて保管されることが好ましい。前記長尺状のパターン形成材料の長さとし ては、特に制限はなぐ例えば、 10m〜20, 000mの範囲力 適宜選択することがで きる。また、ユーザーが使いやすいようにスリット加工し、 100m〜l, 000mの範囲の 長尺体をロール状にしてもよい。なお、この場合には、前記支持体が一番外側になる ように巻き取られることが好ましい。また、前記ロール状のパターン形成材料をシート 状にスリットしてもよい。保管の際、端面の保護、エッジフュージョンを防止する観点か ら、端面にはセパレーター (特に防湿性のもの、乾燥剤入りのもの)を設置することが
好ましぐまた梱包も透湿性の低 、素材を用いる事が好ま 、。
[0242] 前記保護フィルムは、前記保護フィルムと前記感光層との接着性を調整するために 表面処理してもよい。前記表面処理は、例えば、前記保護フィルムの表面に、ポリオ ルガノシロキサン、弗素化ポリオレフイン、ポリフルォロエチレン、ポリビュルアルコー ル等のポリマーからなる下塗層を形成させる。該下塗層の形成は、前記ポリマーの塗 布液を前記保護フィルムの表面に塗布した後、 30〜150°C (特に 50〜120°C)で 1 〜30分間乾燥させることにより形成させることができる。また、前記感光層、前記支持 体、前記保護フィルムの他に、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を 有してもよい。また、前記各層は、 1層有していてもよぐ 2層以上有していてもよい。
[0243] [パターン形成材料の製造]
前記パターン形成材料は、例えば、次のようにして製造することができる。 まず、前記感光層、クッション層、及びバリア層に含まれる材料を、水又は溶剤に溶 解、乳化又は分散させて、感光性榭脂組成物溶液、クッション層用塗布液、バリア層 用塗布液を調製する。
[0244] 前記感光性榭脂組成物溶液、クッション層用塗布液、又はバリア層用塗布液の溶 剤としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノ ール、エタノール、 n—プロパノール、イソプロパノール、 n—ブタノール、 sec ブタノ ール、 n—へキサノール等のアルコール類;アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソ ブチルケトン、シクロへキサノン、ジイソプチルケトンなどのケトン類;酢酸ェチル、酢 酸ブチル、酢酸 n—ァミル、硫酸メチル、プロピオン酸ェチル、フタル酸ジメチル、 安息香酸ェチル、及びメトキシプロピルアセテートなどのエステル類;トルエン、キシレ ン、ベンゼン、ェチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類;四塩ィ匕炭素、トリクロロェチ レン、クロ口ホルム、 1, 1, 1—トリクロロェタン、塩化メチレン、モノクロ口ベンゼンなど のハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジェチルエーテル、エチレングリコール モノメチノレエーテノレ、エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレ、 1ーメトキシー 2—プロ パノールなどのエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルァセトアミド、ジメチルスル ホオキサイド、スルホランなどが挙げられる。これらは、 1種単独で使用してもよぐ 2種 以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
[0245] 次に、前記支持体上に前記クッション層塗布液を塗布し、乾燥させてクッション層を 形成し、該クッション層上に前記ノ リア層用塗布液を塗布し、乾燥させてバリア層を 形成し、該バリア層上に前記感光性榭脂組成物溶液を塗布し、乾燥させて感光層を 形成し、パターン形成材料を製造することができる。
[0246] 前記感光性榭脂組成物溶液、クッション層用塗布液、又はバリア層用塗布液の塗 布方法としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、例え ば、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法、スリットコート法、エタストルージョンコ ート法、カーテンコート法、ダイコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ナ ィフコート法等の各種の塗布方法が挙げられる。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、 通常 60〜 110°Cの温度で 30秒間〜 15分間程度である。
[0247] 本発明のパターン形成材料は、操作性、及び基体表面の凹凸追従性に優れ、力 つ、感光層の感度低下を抑制可能であると共に、高精細なパターンを形成可能であ るため、各種パターンの形成用、配線パターン等の永久パターンの形成用、カラーフ ィルタ、柱材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部材の製造用、ホログラム、マ イクロマシン、プルーフなどのパターン形成用などに好適に用いることができ、特に本 発明のパターン形成方法及びパターン形成装置に好適に用いることができる。
[0248] (パターン形成装置及びパターン形成方法)
本発明のパターン形成装置は、本発明の前記パターン形成材料を備えており、光 照射手段と光変調手段とを少なくとも有する。
[0249] 本発明のパターン形成方法は、露光工程を少なくとも含み、適宜選択したその他の 工程を含む。
なお、本発明の前記パターン形成装置は、本発明の前記パターン形成方法の説明 を通じて明らかにする。
[0250] [露光工程]
前記露光工程は、本発明のパターン形成材料における感光層に対し、露光を行う 工程である。本発明の前記パターン形成材料については上述の通りである。
[0251] 前記露光の対象としては、前記パターン形成材料における感光層である限り、特に
制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、基体上に前記バタ ーン形成材料を形成してなる積層体に対して行われることが好ましい。
[0252] 前記基体としては、特に制限はなぐ公知の材料の中から表面平滑性の高いもの 力 凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができるが、板状の基体 (基 板)が好ましぐ具体的には、公知のプリント配線板形成用基板 (例えば、銅張積層板 )、ガラス板 (例えば、ソーダガラス板等)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが 挙げられる。
[0253] 前記積層体における層構成としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択する ことができるが、例えば、前記基体と前記感光層と前記バリア層と前記クッション層と 前記支持体とをこの順有する層構成が好まし ヽ。
[0254] 前記積層体の形成方法としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択すること ができるが、前記基体上に前記パターン形成材料を加熱及び加圧の少なくともいず れかを行!、ながら積層することが好ま 、。
前記加熱温度としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができる 力 例えば、 15〜180°Cが好ましぐ 60〜140°Cがより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ る力 f列; tは、、 0. 1〜1. OMPa力好ましく、 0. 2〜0. 8MPa力 ^より好まし!/ヽ。
[0255] 前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなぐ目 的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネーター、真空ラミネーターなどが 好適に挙げられる。
[0256] 前記加熱及び加圧の少なくともいずれかを行う装置としては、特に制限はなぐ目 的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラミネーター(例えば、大成ラミネータ 社製、 VP— Π)などが好適に挙げられる。
[0257] 前記積層体への露光としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することが でき、例えば、前記支持体、クッション層及びバリア層を介して前記感光層を露光し てもよぐ前記支持体、クッション層及びバリア層を剥離した後、前記感光層を露光し てもよい。
[0258] 前記露光としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、デジタ
ル露光、アナログ露光等が挙げられる力 これらの中でもデジタル露光が好ましい。
[0259] 前記デジタル露光としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することがで きるが、例えば、形成するパターン形成情報に基づいて制御信号を生成し、該制御 信号に応じて変調させた光を用いて行うことが好まし 、。
[0260] 前記デジタル露光の手段としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択するこ とができるが、例えば、光を照射する光照射手段、形成するパターン情報に基づいて 該光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段などが挙げられる。
[0261] <光変調手段 >
前記光変調手段としては、光を変調することができる限り、特に制限はなぐ目的に 応じて適宜選択することができ、例えば、 n個の描素部を有することが好ましい。 前記 n個の描素部を有する光変調手段としては、特に制限はなぐ目的に応じて適 宜選択することができるが、例えば、空間光変調素子が好ましい。
[0262] 前記空間光変調素子としては、例えば、デジタル ·マイクロミラー ·デバイス (DMD) 、 MEMS (Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(S LM ; Special Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素 子(PLZT素子)、液晶光シャツタ(FLC)などが挙げられ、これらの中でも DMDが好 適に挙げられる。
[0263] また、前記光変調手段は、形成するパターン情報に基づ!、て制御信号を生成する パターン信号生成手段を有することが好ましい。この場合、前記光変調手段は、前記 パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて光を変調させる。
前記制御信号としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ、 例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
[0264] 以下、前記光変調手段の一例について図面を参照しながら説明する。
DMD50は図 1に示すように、 SRAMセル (メモリセル) 60上〖こ、各々描素(ピクセ ル)を構成する多数 (例えば、 1024個 X 768個)の微小ミラー(マイクロミラー) 62が 格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支 柱に支えられたマイクロミラー 62が設けられており、マイクロミラー 62の表面にはアル ミニゥム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー 62の反射率
は 90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として 13. であ る。また、マイクロミラー 62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常 の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートの CMOSの SRAMセル 60 が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
[0265] DMD50の SRAMセル 60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマ イク口ミラー 62が、対角線を中心として DMD50が配置された基板側に対して ±ひ度 (例えば ± 12度)の範囲で傾けられる。図 2Aは、マイクロミラー 62がオン状態である + α度に傾いた状態を示し、図 2Βは、マイクロミラー 62がオフ状態である α度に 傾いた状態を示す。したがって、パターン情報に応じて、 DMD50の各ピクセルにお けるマイクロミラー 62の傾きを、図 1に示すように制御することによって、 DMD50に入 射したレーザ光 Βはそれぞれのマイクロミラー 62の傾き方向へ反射される。
[0266] なお、図 1には、 DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー 62が + α度又は α度 に制御されて ヽる状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー 62のオンオフ制御は 、 DMD50に接続された前記コントローラ 302によって行われる。また、オフ状態のマ イク口ミラー 62で反射したレーザ光 Βが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が 配置されている。
[0267] また、 DMD50は、その短辺が副走査方向と所定角度 Θ (例えば、 0. 1° 〜5° ) を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好まし 、。図 3Αは DMD50を傾斜させ ない場合の各マイクロミラーによる反射光像 (露光ビーム) 53の走査軌跡を示し、図 3 Βは DMD50を傾斜させた場合の露光ビーム 53の走査軌跡を示している。
[0268] DMD50には、長手方向にマイクロミラーが多数個(例えば、 1024個)配列された マイクロミラー列力 短手方向に多数^ 1_ (例えば、 756糸且)配列されている力 図 3Bに 示すように、 DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム 53の 走査軌跡(走査線)のピッチ P 1S DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチ P
2 1 より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、 DMD50の傾斜角は微 小であるので、 DMD50を傾斜させた場合の走査幅 Wと、 DMD50を傾斜させない
2
場合の走査幅 wとは略同一である。
[0269] 次に、前記光変調手段における変調速度を速くさせる方法 (以下「高速変調」と称
する)について説明する。
前記光変調手段は、前記 n個の描素の中から連続的に配置された任意の n個未満 の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であることが好まし 、。前記光変調 手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して 1ライン当りの変 調速度が決定されるので、連続的に配列された任意の n個未満の描素部だけを使用 することで 1ライン当りの変調速度が速くなる。
[0270] 以下、前記高速変調について図面を参照しながら更に説明する。
ファイバアレイ光源 66から DMD50にレーザ光 Bが照射されると、 DMD50のマイク 口ミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系 54、 58によりパターン 形成材料 150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源 66から出射された レーザ光が描素毎にオンオフされて、パターン形成材料 150が DMD50の使用描素 数と略同数の描素単位 (露光エリア 168)で露光される。また、パターン形成材料 15 0がステージ 152と共に一定速度で移動されることにより、パターン形成材料 150がス キヤナ 162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド 166毎に 帯状の露光済み領域 170が形成される。
[0271] なお本例では、図 4A及び Bに示すように、 DMD50には、主走査方向にマイクロミ ラーが 1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に 768組配列されているが 、本例では、コントローラ 302により一部のマイクロミラー列(例えば、 1024個 X 256 列)だけが駆動するように制御がなされる。
[0272] この場合、図 4Aに示すように DMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使 用してもよぐ図 4Bに示すように、 DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使 用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生して いないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適 宜変更してもよい。
[0273] DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して 1ライン当 りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで 1ライ ン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動 させる露光方式の場合には、副走査方向の描素を全部使用する必要はない。
[0274] スキャナ 162によるパターン形成材料 150の副走査が終了し、センサ 164でパター ン形成材料 150の後端が検出されると、ステージ 152は、ステージ駆動装置 304によ り、ガイド 158に沿ってゲート 160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド 158 に沿ってゲート 160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
[0275] 例えば、 768組のマイクロミラー列の内、 384組だけ使用する場合には、 768組全 部使用する場合と比較すると 1ライン当り 2倍速く変調することができる。また、 768組 のマイクロミラー列の内、 256組だけ使用する場合には、 768組全部使用する場合と 比較すると 1ライン当り 3倍速く変調することができる。
[0276] 以上説明した通り、本発明のパターン形成方法によれば、主走査方向にマイクロミ ラーが 1, 024個配列されたマイクロミラー列力 副走査方向に 768糸且配列された D MDを備えている力 コントローラにより一部のマイクロミラー列だけが駆動されるよう に制御することにより、全部のマイクロミラー列を駆動する場合に比べて、 1ライン当り の変調速度が速くなる。
[0277] また、 DMDのマイクロミラーを部分的に駆動する例について説明した力 所定方向 に対応する方向の長さが前記所定方向と交差する方向の長さより長い基板上に、各 々制御信号に応じて反射面の角度が変更可能な多数のマイクロミラーが 2次元状に 配列された細長い DMDを用いても、反射面の角度を制御するマイクロミラーの個数 が少なくなるので、同様に変調速度を速くすることができる。
[0278] また、前記露光の方法として、露光光と前記感光層とを相対的に移動しながら行う ことが好ましぐこの場合、前記高速変調と併用することが好ましい。これにより、短時 間で高速の露光を行うことができる。
[0279] その他、図 5に示すように、スキャナ 162による X方向への 1回の走査でパターン形 成材料 150の全面を露光してもよぐ図 6A及び図 6Bに示すように、スキャナ 162に よりパターン形成材料 150を X方向へ走査した後、スキャナ 162を Y方向に 1ステップ 移動し、 X方向へ走査を行うというように、走査と移動を繰り返して、複数回の走査で パターン形成材料 150の全面を露光するようにしてもよい。なお、この例では、スキヤ ナ 162は 18個の露光ヘッド 166を備えている。なお、露光ヘッドは、前記光照射手 段と前記光変調手段とを少なくとも有する。
[0280] 前記露光は、前記感光層の一部の領域に対してされることにより該一部の領域が 硬化され、後述の現像工程において、前記硬化させた一部の領域以外の未硬化領 域が除去され、パターンが形成される。
[0281] 次に、前記光変調手段を含むパターン形成装置の一例について図面を参照しな がら説明する。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図 7に示すように、シート状のパター ン形成材料 150を表面に吸着して保持する平板状のステージ 152を備えている。
4本の脚部 154に支持された厚い板状の設置台 156の上面には、ステージ移動方 向に沿って延びた 2本のガイド 158が設置されている。ステージ 152は、その長手方 向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド 158によって往復移動 可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ 152をガイド 15 8に沿って駆動するための図示しな 、駆動装置を有して 、る。
[0282] 設置台 156の中央部には、ステージ 152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート 1 60が設けられている。コ字状のゲート 160の端部の各々は、設置台 156の両側面に 固定されている。このゲート 160を挟んで一方の側にはスキャナ 162が設けられ、他 方の側にはパターン形成材料 150の先端及び後端を検知する複数 (例えば、 2個) の検知センサ 164が設けられている。スキャナ 162及び検知センサ 164は、ゲート 16 0に各々取り付けられて、ステージ 152の移動経路の上方に固定配置されている。な お、スキャナ 162及び検知センサ 164は、これらを制御する図示しないコントローラに 接続されている。
[0283] スキャナ 162は、図 8及び図 9Bに示すように、 m行 n列(例えば、 3行 5列)の略マトリ ックス状に配列された複数 (例えば、 14個)の露光ヘッド 166を備えている。この例で は、パターン形成材料 150の幅との関係で、 3行目には 4個の露光ヘッド 166を配置 した。なお、 m行目の n列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光へッ ド 166 と表記する。
mn
[0284] 露光ヘッド 166による露光エリア 168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。
従って、ステージ 152の移動に伴い、パターン形成材料 150には露光ヘッド 166毎 に帯状の露光済み領域 170が形成される。なお、 m行目の n列目に配列された個々
の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア 168
mnと表記する。
[0285] また、図 9A及び図 9Bに示すように、帯状の露光済み領域 170が副走査方向と直 交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は 、配列方向に所定間隔 (露光エリアの長辺の自然数倍、本例では 2倍)ずらして配置 されている。このため、 1行目の露光エリア 168 と露光エリア 168 との間の露光でき
11 12
ない部分は、 2行目の露光エリア 168 と 3行目の露光エリア 168 とにより露光する
21 31
ことができる。
[0286] 露光ヘッド 166 〜166 各々は、図 10及び図 11に示すように、入射された光ビ
11 mn
ームをパターン情報に応じて前記光変調手段 (各描素毎に変調する空間光変調素 子)として、米国テキサス 'インスツルメンッ社製のデジタル 'マイクロミラ一'デバイス(
DMD) 50を備えている。 DMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた 後述のコントローラ 302 (図 12参照)に接続されている。このコントローラ 302のデータ 処理部では、入力されたパターン情報に基づいて、露光ヘッド 166毎に DMD50の 制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制 御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、パターン情報処 理部で生成した制御信号に基づいて、露光ヘッド 166毎に DMD50の各マイクロミラ 一の反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御に付いては後述する。
[0287] DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部 (発光点)が露光エリア 168の長 辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバァ レイ光源 66、ファイバアレイ光源 66から出射されたレーザ光を補正して DMD上に集 光させるレンズ系 67、レンズ系 67を透過したレーザ光を DMD50に向けて反射する ミラー 69がこの順に配置されている。なお、図 10では、レンズ系 67を概略的に示し てある。
[0288] レンズ系 67は、図 11に詳しく示すように、ファイバアレイ光源 66から出射した照明 光としてのレーザ光 Bを集光する集光レンズ 71、集光レンズ 71を通過した光の光路 に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータと 、う) 72、及びロッドインテグレータ 72の前方つまりミラー 69側に配置された結像レンズ 74 力も構成されている。集光レンズ 71、ロッドインテグレータ 72及び結像レンズ 74は、
ファイバアレイ光源 66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強 度が均一化された光束として DMD50に入射させる。このロッドインテグレータ 72の 形状や作用については、後に詳しく説明する。
[0289] レンズ系 67から出射したレーザ光 Bはミラー 69で反射し、 TIR (全反射)プリズム 70 を介して DMD50に照射される。なお、図 10では、この TIRプリズム 70は省略してあ る。
[0290] また、 DMD50の光反射側には、 DMD50で反射されたレーザ光 Bを、パターン形 成材料 150上に結像する結像光学系 51が配置されて 、る。この結像光学系 51は、 図 10では概略的に示してあるが、図 11に詳細を示すように、レンズ系 52, 54からな る第 1結像光学系と、レンズ系 57, 58からなる第 2結像光学系と、これらの結像光学 系の間に挿入されたマイクロレンズアレイ 55と、アパーチャアレイ 59と力も構成されて いる。
[0291] マイクロレンズアレイ 55は、 DMD50の各描素に対応する多数のマイクロレンズ 55 aが 2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するように DMD50の 102 4個 X 768列のマイクロミラーのうち 1024個 X 256列だけが駆動されるので、それに 対応させてマイクロレンズ 55aは 1024個 X 256列配置されている。またマイクロレン ズ 55aの配置ピッチは縦方向、横方向とも 41 μ mである。このマイクロレンズ 55aは、 一例として焦点距離が 0. 19mm、NA (開口数)が 0. 11で、光学ガラス BK7から形 成されている。なおマイクロレンズ 55aの形状については、後に詳しく説明する。 そして、各マイクロレンズ 55aの位置におけるレーザ光 Bのビーム径は、 41 μ mであ る。
[0292] また、アパーチャアレイ 59は、マイクロレンズアレイ 55の各マイクロレンズ 55aに対 応する多数のアパーチャ(開口) 59aが形成されてなるものである。アパーチャ 59aの 径は、例えば、 10 mである。
[0293] 前記第 1結像光学系は、 DMD50による像を 3倍に拡大してマイクロレンズアレイ 5 5上に結像する。そして、前記第 2結像光学系は、マイクロレンズアレイ 55を経た像を 1. 6倍に拡大してパターン形成材料 150上に結像、投影する。したがって全体では 、 DMD50による像が 4. 8倍に拡大してパターン形成材料 150上に結像、投影され
ることになる。
[0294] なお、前記第 2結像光学系とパターン形成材料 150との間にプリズムペア 73が配 設され、このプリズムペア 73を図 11中で上下方向に移動させることにより、パターン 形成材料 150上における像のピントを調節可能となって 、る。なお同図中にお 、て、 パターン形成材料 150は矢印 F方向に副走査送りされる。
[0295] 前記描素部としては、前記光照射手段からの光を受光し出射することができる限り 、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、本発明のパ ターン形成方法により形成されるパターンが画像パターンである場合には、画素であ り、前記光変調手段が DMDを含む場合にはマイクロミラーである。
前記光変調素子が有する描素部の数 (前記 n)としては、特に制限はなぐ目的に 応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなぐ目的に応じて 適宜選択することができるが、例えば、 2次元状に配列していることが好ましぐ格子 状に配列して 、ることがより好ま 、。
[0296] <光照射手段 >
前記光照射手段としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができ 、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機 用などの蛍光管、 LED,半導体レーザ等の公知光源、又は 2以上の光を合成して照 射可能な手段が挙げられ、これらの中でも 2以上の光を合成して照射可能な手段が 好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う 場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化す る電磁波、紫外から可視光線、電子線、 X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中 でもレーザ光が好ましぐ 2以上の光を合成したレーザ (以下、「合波レーザ」と称する ことがある)がより好ましい。また支持体を剥離して力も光照射を行う場合でも、同様の 光を用いることができる。
[0297] 前記紫外力も可視光線の波長としては、例えば、 300〜1500nmが好ましぐ 320 〜800mn力より好ましく、 330ηπ!〜 650mn力 ^特に好まし!/、。
前記レーザ光の波長としては、例えば、 200〜1500nm力 S好ましく、 300〜800nm 力 Sより好ましく、 330ΠΠ!〜 500mn力更に好ましく、 400ηπ!〜 450mn力 ^特に好まし!/、
[0298] 前記合波レーザを照射可能な手段としては、例えば、複数のレーザと、マルチモー ド光ファイバと、該複数のレーザ力 それぞれ照射したレーザビームを集光して前記 マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する手段が好ま 、。
[0299] 以下、前記合波レーザを照射可能な手段 (ファイバアレイ光源)につ 、て図を参照 しながら説明する。
[0300] ファイバアレイ光源 66は図 27Aに示すように、複数(例えば、 14個)のレーザモジュ ール 64を備えており、各レーザモジュール 64には、マルチモード光ファイバ 30の一 端が結合されている。マルチモード光ファイバ 30の他端には、コア径がマルチモード 光ファイバ 30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ 30より小さい光フアイ バ 31が結合されている。図 27b〖こ詳しく示すよう〖こ、マルチモード光ファイバ 31の光 ファイバ 30と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って 7個並べら れ、それが 2列に配列されてレーザ出射部 68が構成されている。
[0301] マルチモード光ファイバ 31の端部で構成されるレーザ出射部 68は、図 27Bに示す ように、表面が平坦な 2枚の支持板 65に挟み込まれて固定されている。また、マルチ モード光ファイバ 31の光出射端面には、その保護のために、ガラス等の透明な保護 板が配置されるのが望ましい。マルチモード光ファイバ 31の光出射端面は、光密度 が高いため集塵し易く劣化し易いが、上述のような保護板を配置することにより、端面 への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
[0302] この例では、クラッド径が小さい光ファイバ 31の出射端を隙間無く 1列に配列するた めに、クラッド径が大きい部分で隣接する 2本のマルチモード光ファイバ 30の間にマ ルチモード光ファイバ 30を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバ 30に 結合された光ファイバ 31の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する 2本のマル チモード光ファイバ 30に結合された光ファイバ 31の 2つの出射端の間に挟まれるよう に配列されている。
[0303] このような光ファイバは、例えば、図 28に示すように、クラッド径が大きいマルチモー
ド光ファイバ 30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ l〜30cmのクラッド径が小さ い光ファイバ 31を同軸的に結合することにより得ることができる。 2本の光ファイバは、 光ファイバ 31の入射端面力 マルチモード光ファイバ 30の出射端面に、両光フアイ バの中心軸が一致するように融着されて結合されている。上述した通り、光ファイバ 3 1のコア 31aの径は、マルチモード光ファイバ 30のコア 30aの径と同じ大きさである。
[0304] また、長さが短くクラッド径が大きい光ファイバにクラッド径カ 、さい光ファイバを融 着させた短尺光ファイバを、フェルールゃ光コネクタ等を介してマルチモード光フアイ バ 30の出射端に結合してもよい。コネクタ等を用いて着脱可能に結合することで、ク ラッド径カ 、さい光ファイバが破損した場合等に先端部分の交換が容易になり、露光 ヘッドのメンテナンスに要するコストを低減できる。なお、以下では、光ファイバ 31を、 マルチモード光ファイバ 30の出射端部と称する場合がある。
[0305] マルチモード光ファイバ 30及び光ファイバ 31としては、ステップインデックス型光フ アイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい 。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いること ができる。本実施の形態では、マルチモード光ファイバ 30及び光ファイバ 31は、ステ ップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ 30は、クラッド径 = 125
πι, NA=0. 2、入射端面コートの透過率 = 99. 5%以上であり 、光ファイバ 31は、クラッド径 =60 μ m、コア径 = 50 μ m、 NA=0. 2である。
[0306] 一般に、赤外領域のレーザ光では、光ファイバのクラッド径を小さくすると伝搬損失 が増加する。このため、レーザ光の波長帯域に応じて好適なクラッド径が決定されて いる。し力しながら、波長が短いほど伝搬損失は少なくなり、 GaN系半導体レーザか ら出射された波長 405nmのレーザ光では、クラッドの厚み { (クラッド径一コア径) Z2 }を 800nmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の 1Z2程度、通信用の 1.
の波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の約 1Z4にしても、伝搬損失は殆ど増加し ない。従って、クラッド径を 60 mと小さくすることができる。
[0307] 但し、光ファイバ 31のクラッド径は 60 μ mには限定されない。従来のファイバアレイ 光源に使用されている光ファイバのクラッド径は 125 mである力 クラッド径が小さく なるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は 80 m
以下が好ましぐ 60 m以下がより好ましぐ 40 m以下が更に好ましい。一方、コア 径は少なくとも 3〜4 μ m必要であることから、光ファイバ 31のクラッド径は 10 μ m以 上が好ましい。
[0308] レーザモジュール 64は、図 29に示す合波レーザ光源(ファイバアレイ光源)によつ て構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック 10上に配列固定された複 数(例えば、 7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードの GaN系半導体 レーザ LD1, LD2, LD3, LD4, LD5, LD6,及び LD7と、 GaN系半導体レーザ L D1〜: LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ 11, 12, 13, 14, 15, 16, 及び 17と、 1つの集光レンズ 20と、 1本のマルチモード光ファイバ 30と、から構成され ている。なお、半導体レーザの個数は 7個には限定されない。例えば、クラッド径 =6 O ^ m,コア径 = 50 πι、 NA=0. 2のマルチモード光ファイバには、 20個もの半導 体レーザ光を入射することが可能であり、露光ヘッドの必要光量を実現して、且つ光 ファイバ本数をより減らすことができる。
[0309] GaN系半導体レーザ LD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、 405nm)で あり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは 100mW、シングルモ 一ドレーザでは 30mW)である。なお、 GaN系半導体レーザ LD1〜LD7としては、 3 50nm〜450nmの波長範囲で、上記の 405nm以外の発振波長を備えるレーザを 用いてもよい。
[0310] 前記合波レーザ光源は、図 30及び図 31に示すように、他の光学要素と共に、上方 が開口した箱状のパッケージ 40内に収納されている。パッケージ 40は、その開口を 閉じるように作成されたパッケージ蓋 41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入 し、ノ ッケージ 40の開口をパッケージ蓋 41で閉じることにより、パッケージ 40とパッケ ージ蓋 41とにより形成される閉空間 (封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封 止されている。
[0311] パッケージ 40の底面にはベース板 42が固定されており、このベース板 42の上面に は、前記ヒートブロック 10と、集光レンズ 20を保持する集光レンズホルダー 45と、マ ルチモード光ファイバ 30の入射端部を保持するファイバホルダー 46とが取り付けら れている。マルチモード光ファイバ 30の出射端部は、ノ ッケージ 40の壁面に形成さ
れた開口からパッケージ外に引き出されている。
[0312] また、ヒートブロック 10の側面にはコリメータレンズホルダー 44が取り付けられており 、コリメータレンズ 11〜17が保持されている。パッケージ 40の横壁面には開口が形 成され、この開口を通して GaN系半導体レーザ LD1〜LD7に駆動電流を供給する 配線 47がパッケージ外に引き出されている。
[0313] なお、図 31においては、図の煩雑ィ匕を避けるために、複数の GaN系半導体レーザ のうち GaN系半導体レーザ LD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコ リメータレンズ 17にのみ番号を付している。
[0314] 図 32は、前記コリメータレンズ 11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものであ る。コリメータレンズ 11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領 域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメ一 タレンズは、例えば、榭脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成するこ とができる。コリメータレンズ 11〜17は、長さ方向が GaN系半導体レーザ LD1〜LD 7の発光点の配列方向(図 32の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方 向に密接配置されている。
[0315] 一方、 GaN系半導体レーザ LD1〜LD7としては、発光幅が 2 mの活性層を備え 、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば 10° 、30° の状態で 各々レーザビーム B1〜B7を発するレーザが用いられている。これら GaN系半導体 レーザ LD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が 1列に並ぶように配設されて いる。
[0316] したがって、各発光点力 発せられたレーザビーム B1〜B7は、上述のように細長 形状の各コリメータレンズ 11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一 致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向 (長さ方向と直交する方向)と一致する状態 で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ 11〜17の幅が 1. lmm、長さが 4. 6mmであり、それらに入射するレーザビーム B1〜: B7の水平方向、垂直方向のビー ム径は各々 0. 9mm、 2. 6mmである。また、コリメータレンズ 11〜17の各々は、焦 点距離 f = 3mm、 NA=0. 6、レンズ配置ピッチ = 1. 25mmである。
1
[0317] 集光レンズ 20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細
長く切り取って、コリメータレンズ 11〜17の配列方向、つまり水平方向に長ぐそれと 直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ 20は、焦点距離 f = 23m
2 m、 NA=0. 2である。この集光レンズ 20も、例えば、榭脂又は光学ガラスをモールド 成形することにより形成される。
[0318] また、 DMDを照明する光照射手段に、合波レーザ光源の光ファイバの出射端部を アレイ状に配列した高輝度のファイバアレイ光源を用いているので、高出力で且つ深 い焦点深度を備えたパターン形成装置を実現することができる。更に、各ファイバァ レイ光源の出力が大きくなることで、所望の出力を得るために必要なファイバアレイ光 源数が少なくなり、パターン形成装置の低コストィ匕が図られる。
[0319] また、光ファイバの出射端のクラッド径を入射端のクラッド径よりも小さくしているので 、発光部径がより小さくなり、ファイバアレイ光源の高輝度化が図られる。これにより、 より深い焦点深度を備えたパターン形成装置を実現することができる。例えば、ビー ム径 1 μ m以下、解像度 0. 1 μ m以下の超高解像度露光の場合にも、深い焦点深 度を得ることができ、高速且つ高精細な露光が可能となる。したがって、高解像度が 必要とされる薄膜トランジスタ (TFT)の露光工程に好適である。
[0320] また、前記光照射手段としては、前記合波レーザ光源を複数備えたファイバアレイ 光源に限定されず、例えば、 1個の発光点を有する単一の半導体レーザから入射さ れたレーザ光を出射する 1本の光ファイバを備えたファイバ光源をアレイ化したフアイ バアレイ光源を用いることができる。
[0321] また、複数の発光点を備えた光照射手段としては、例えば、図 33に示すように、ヒ ートブロック 100上に、複数(例えば、 7個)のチップ状の半導体レーザ LD1〜: LD7を 配列したレーザアレイを用いることができる。また、図 34Aに示す、複数 (例えば、 5個 )の発光点 110aが所定方向に配列されたチップ状のマルチキヤビティレーザ 110が 知られている。マルチキヤビティレーザ 110は、チップ状の半導体レーザを配列する 場合と比べ、発光点を位置精度良く配列できるので、各発光点力 出射されるレー ザビームを合波し易い。但し、発光点が多くなるとレーザ製造時にマルチキヤビティレ 一ザ 110に橈みが発生し易くなるため、発光点 110aの個数は 5個以下とするのが好 ましい。
[0322] 前記光照射手段としては、このマルチキヤビティレーザ 110や、図 34Bに示すように 、ヒートブロック 100上に、複数のマルチキヤビティレーザ 110が各チップの発光点 11 Oaの配列方向と同じ方向に配列されたマルチキヤビティレーザアレイを、レーザ光源 として用いることができる。
[0323] また、合波レーザ光源は、複数のチップ状の半導体レーザから出射されたレーザ光 を合波するものには限定されない。例えば、図 21に示すように、複数 (例えば、 3個) の発光点 110aを有するチップ状のマルチキヤビティレーザ 110を備えた合波レーザ 光源を用いることができる。この合波レーザ光源は、マルチキヤビティレーザ 110と、 1 本のマルチモード光ファイバ 130と、集光レンズ 120と、を備えて構成されている。マ ルチキヤビティレーザ 110は、例えば、発振波長が 405nmの GaN系レーザダイォー ドで構成することができる。
[0324] 前記構成では、マルチキヤビティレーザ 110の複数の発光点 110aの各々力も出射 したレーザビーム Bの各々は、集光レンズ 120によって集光され、マルチモード光ファ ィバ 130のコア 130aに入射する。コア 130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を 伝搬し、 1本に合波されて出射する。
[0325] マルチキヤビティレーザ 110の複数の発光点 110aを、上記マルチモード光フアイ ノ 130のコア径と略等しい幅内に並設すると共に、集光レンズ 120として、マルチモ ード光ファイバ 130のコア径と略等しい焦点距離の凸レンズや、マルチキヤビティレ 一ザ 110からの出射ビームをその活性層に垂直な面内のみでコリメートするロッドレ ンズを用 、ることにより、レーザビーム Bのマルチモード光ファイバ 130への結合効率 を上げることができる。
[0326] また、図 35に示すように、複数 (例えば、 3個)の発光点を備えたマルチキヤビティレ 一ザ 110を用い、ヒートブロック 111上に複数(例えば、 9個)のマルチキヤビティレー ザ 110が互いに等間隔で配列されたレーザアレイ 140を備えた合波レーザ光源を用 いることができる。複数のマルチキヤビティレーザ 110は、各チップの発光点 110aの 配列方向と同じ方向に配列されて固定されている。
[0327] この合波レーザ光源は、レーザアレイ 140と、各マルチキヤビティレーザ 110に対応 させて配置した複数のレンズアレイ 114と、レーザアレイ 140と複数のレンズアレイ 11
4との間に配置された 1本のロッドレンズ 113と、 1本のマルチモード光ファイバ 130と 、集光レンズ 120と、を備えて構成されている。レンズアレイ 114は、マルチキヤビティ レーザ 110の発光点に対応した複数のマイクロレンズを備えて 、る。
[0328] 上記の構成では、複数のマルチキヤビティレーザ 110の複数の発光点 10aの各々 力も出射したレーザビーム Bの各々は、ロッドレンズ 113により所定方向に集光された 後、レンズアレイ 114の各マイクロレンズにより平行光化される。平行光化されたレー ザビーム Lは、集光レンズ 120によって集光され、マルチモード光ファイバ 130のコア 130aに入射する。コア 130aに入射したレーザ光は、光ファイバ内を伝搬し、 1本に 合波されて出射する。
[0329] 更に他の合波レーザ光源の例を示す。この合波レーザ光源は、図 36A及び図 36B に示すように、略矩形状のヒートブロック 180上に光軸方向の断面が L字状のヒートブ ロック 182が搭載され、 2つのヒートブロック間に収納空間が形成されている。 L字状 のヒートブロック 182の上面には、複数の発光点(例えば、 5個)がアレイ状に配列さ れた複数(例えば、 2個)のマルチキヤビティレーザ 110力 各チップの発光点 110a の配列方向と同じ方向に等間隔で配列されて固定されて 、る。
[0330] 略矩形状のヒートブロック 180には凹部が形成されており、ヒートブロック 180の空 間側上面には、複数の発光点 (例えば、 5個)がアレイ状に配列された複数 (例えば、 2個)のマルチキヤビティレーザ 110が、その発光点がヒートブロック 182の上面に配 置されたレーザチップの発光点と同じ鉛直面上に位置するように配置されている。
[0331] マルチキヤビティレーザ 110のレーザ光出射側には、各チップの発光点 110aに対 応してコリメートレンズが配列されたコリメートレンズアレイ 184が配置されている。コリ メートレンズアレイ 184は、各コリメートレンズの長さ方向とレーザビームの拡がり角が 大き 、方向(速軸方向)とが一致し、各コリメートレンズの幅方向が拡がり角が小さ 、 方向(遅軸方向)と一致するように配置されている。このように、コリメートレンズをァレ ィ化して一体化することで、レーザ光の空間利用効率が向上し合波レーザ光源の高 出力化が図られると共に、部品点数が減少し低コストィ匕することができる。
[0332] また、コリメートレンズアレイ 184のレーザ光出射側には、 1本のマルチモード光ファ ィバ 130と、このマルチモード光ファイバ 130の入射端にレーザビームを集光して結
合する集光レンズ 120と、が配置されている。
[0333] 前記構成では、レーザブロック 180、 182上に配置された複数のマルチキヤビティ レーザ 110の複数の発光点 110aの各々から出射したレーザビーム Bの各々は、コリ メートレンズアレイ 184により平行光化され、集光レンズ 120によって集光されて、マ ルチモード光ファイバ 130のコア 130aに入射する。コア 130aに入射したレーザ光は 、光ファイバ内を伝搬し、 1本に合波されて出射する。
[0334] 前記合波レーザ光源は、上記の通り、マルチキヤビティレーザの多段配置とコリメ一 トレンズのアレイ化とにより、特に高出力化を図ることができる。この合波レーザ光源を 用いることにより、より高輝度なファイバアレイ光源やバンドルファイバ光源を構成する ことができるので、本発明のパターン形成装置のレーザ光源を構成するファイバ光源 として特に好適である。
[0335] なお、前記各合波レーザ光源をケーシング内に収納し、マルチモード光ファイバ 13 0の出射端部をそのケーシングから引き出したレーザモジュールを構成することがで きる。
[0336] また、合波レーザ光源のマルチモード光ファイバの出射端に、コア径がマルチモー ド光ファイバと同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバより小さい他の光フアイ バを結合してファイバアレイ光源の高輝度化を図る例について説明したが、例えば、 クラッド径が 125 m、 80 m、 60 μ m等のマルチモード光ファイバを、出射端に他 の光ファイバを結合せずに使用してもよい。
[0337] ここで、本発明の前記パターン形成方法について更に説明する。
スキャナ 162の各露光ヘッド 166において、ファイバアレイ光源 66の合波レーザ光 源を構成する GaN系半導体レーザ LD1〜LD7の各々力 発散光状態で出射したレ 一ザビーム Bl, B2, B3, B4, B5, B6,及び B7の各々は、対応するコリメータレンズ 11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザビーム B1〜B7は、集光レ ンズ 20によって集光され、マルチモード光ファイバ 30のコア 30aの入射端面に収束 する。
[0338] 本例では、コリメータレンズ 11〜17及び集光レンズ 20によって集光光学系が構成 され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ 30とによって合波光学系が構成さ
れている。即ち、集光レンズ 20によって上述のように集光されたレーザビーム B1〜B 7力 このマルチモード光ファイバ 30のコア 30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、 1 本のレーザビーム Bに合波されてマルチモード光ファイバ 30の出射端部に結合され た光ファイバ 31から出射する。
[0339] 各レーザモジュールにおいて、レーザビーム B1〜: B7のマルチモード光ファイバ 30 への結合効率が 0. 85で、 GaN系半導体レーザ LD1〜LD7の各出力が 30mWの 場合には、アレイ状に配列された光ファイバ 31の各々について、出力 180mW( = 3 OmWX O. 85 X 7)の合波レーザビーム Bを得ることができる。従って、 6本の光フアイ ノ 31がアレイ状に配列されたレーザ出射部 68での出力は約 1W ( = 180mW X 6) である。
[0340] ファイバアレイ光源 66のレーザ出射部 68には、この通り高輝度の発光点が主走査 方向に沿って一列に配列されている。単一の半導体レーザからのレーザ光を 1本の 光ファイバに結合させる従来のファイバ光源は低出力であるため、多数列配列しなけ れば所望の出力を得ることができな力つた力 前記合波レーザ光源は高出力である ため、少数列、例えば 1列でも所望の出力を得ることができる。
[0341] 例えば、半導体レーザと光ファイバを 1対 1で結合させた従来のファイバ光源では、 通常、半導体レーザとしては出力 30mW (ミリワット)程度のレーザが使用され、光ファ ィバとしてはコア径 50 m、クラッド径 125 m、 NA (開口数) 0. 2のマルチモード光 ファイバが使用されているので、約 1W (ワット)の出力を得ようとすれば、マルチモー ド光ファイバを 48本(8 X 6)束ねなければならず、発光領域の面積は 0. 62mm2 (0. 675mm X O. 925mm)である力ら、レーザ出射部 68での輝度は 1. 6 X 106 (W/m 2)、光ファイバ 1本当りの輝度は 3. 2 X 106 (WZm2)である。
[0342] これに対し、前記光照射手段が合波レーザを照射可能な手段である場合には、マ ルチモード光ファイノ 6本で約 1Wの出力を得ることができ、レーザ出射部 68での発 光領域の面積は 0. 0081mm2 (0. 325mmX 0. 025mm)であるから、レーザ出射 部 68での輝度は 123 X 106 (WZm2)となり、従来に比べ約 80倍の高輝度化を図る ことができる。また、光ファイバ 1本当りの輝度は 90 X 106 (WZm2)であり、従来に比 ベ約 28倍の高輝度化を図ることができる。
[0343] ここで、図 37A及び図 37Bを参照して、従来の露光ヘッドと本実施の形態の露光 ヘッドとの焦点深度の違いにっ 、て説明する。従来の露光ヘッドのバンドル状フアイ バ光源の発光領域の副走査方向の径は 0. 675mmであり、露光ヘッドのファイバァ レイ光源の発光領域の副走査方向の径は 0. 025mmである。図 37Aに示すように、 従来の露光ヘッドでは、光照射手段 (バンドル状ファイバ光源) 1の発光領域が大き いので、 DMD3へ入射する光束の角度が大きくなり、結果として走査面 5へ入射する 光束の角度が大きくなる。このため、集光方向(ピント方向のずれ)に対してビーム径 が太りやすい。
[0344] 一方、図 37Bに示すように、本発明のパターン形成装置における露光ヘッドでは、 ファイバアレイ光源 66の発光領域の副走査方向の径カ 、さいので、レンズ系 67を通 過して DMD50へ入射する光束の角度が小さくなり、結果として走査面 56へ入射す る光束の角度が小さくなる。即ち、焦点深度が深くなる。この例では、発光領域の副 走査方向の径は従来の約 30倍になっており、略回折限界に相当する焦点深度を得 ることができる。従って、微小スポットの露光に好適である。この焦点深度への効果は 、露光ヘッドの必要光量が大きいほど顕著であり、有効である。この例では、露光面 に投影された 1描素サイズは 10 m X 10 mである。なお、 DMDは反射型の空間 光変調素子であるが、図 37A及び図 37Bは、光学的な関係を説明するために展開 図とした。
[0345] 露光パターンに応じたパターン情報力 DMD50に接続された図示しないコント口 ーラに入力され、コントローラ内のフレームメモリにー且記憶される。このパターン情 報は、画像を構成する各描素の濃度を 2値 (ドットの記録の有無)で表したデータであ る。
[0346] パターン形成材料 150を表面に吸着したステージ 152は、図示しない駆動装置に より、ガイド 158に沿ってゲート 160の上流側から下流側に一定速度で移動される。 ステージ 152がゲート 160下を通過する際に、ゲート 160に取り付けられた検知セン サ 164によりパターン形成材料 150の先端が検出されると、フレームメモリに記憶され たパターン情報が複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された パターン情報に基づいて各露光ヘッド 166毎に制御信号が生成される。そして、ミラ
一駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて露光ヘッド 166毎に DMD50 のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
[0347] ファイバアレイ光源 66から DMD50にレーザ光が照射されると、 DMD50のマイク 口ミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系 54、 58によりパターン 形成材料 150の被露光面 56上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源 66 力も出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、ノターン形成材料 150が DM D50の使用描素数と略同数の描素単位 (露光エリア 168)で露光される。また、バタ ーン形成材料 150がステージ 152と共に一定速度で移動されることにより、パターン 形成材料 150がスキャナ 162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、 露光ヘッド 166毎に帯状の露光済み領域 170が形成される。 前記露光は、前記変調させた光を、マイクロレンズアレイを通して行うことが好ましく 、更にアパーチャアレイ、結像光学系等などを通して行ってもよい。
[0349] 前記マイクロレンズアレイとしては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択するこ とができる力 例えば、前記描素部における出射面の歪みによる収差を補正可能な 非球面を有するマイクロレンズを配列したものが好適に挙げられる。
[0350] 前記非球面としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができるが、 例えば、トーリック面が好ましい。
[0351] 以下、前記マイクロレンズアレイ、前記アパーチャアレイ、及び前記結像光学系等 について図面を参照しながら説明する。
[0352] 図 13Aは、 DMD50、 DMD50にレーザ光を照射する光照射手段 144、 DMD50 で反射されたレーザ光を拡大して結像するレンズ系(結像光学系) 454、 458、 DM D50の各描素部に対応して多数のマイクロレンズ 474が配置されたマイクロレンズァ レイ 472、マイクロレンズアレイ 472の各マイクロレンズに対応して多数のアパーチャ 4 78が設けられたアパーチャアレイ 476、アパーチャを通過したレーザ光を被露光面 5 6に結像するレンズ系(結像光学系) 480、 482で構成される露光ヘッドを表す。 ここで図 14に、 DMD50を構成するマイクロミラー 62の反射面の平面度を測定した 結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり
、等高線のピッチは 5nmである。なお同図に示す X方向及び y方向は、マイクロミラー 62の 2つ対角線方向であり、マイクロミラー 62は y方向に延びる回転軸を中心として 前述のように回転する。また、図 15の A及び図 15Bにはそれぞれ、上記 X方向、 y方 向に沿ったマイクロミラー 62の反射面の高さ位置変位を示す。
[0353] 図 14及び図 15に示した通り、マイクロミラー 62の反射面には歪みが存在し、そして 特にミラー中央部に注目してみると、 1つの対角線方向(y方向)の歪み力 別の対角 線方向(X方向)の歪みよりも大きくなつている。このため、マイクロレンズアレイ 55のマ イク口レンズ 55aで集光されたレーザ光 Bの集光位置における形状が歪むという問題 が発生し得る。
[0354] 本発明のパターン形成方法においては前記問題を防止するために、マイクロレン ズアレイ 55のマイクロレンズ 55aが、従来とは異なる特殊な形状とされている。以下、 その点について詳しく説明する。
[0355] 図 16の A及び図 16Bはそれぞれ、マイクロレンズアレイ 55全体の正面形状及び側 面形状を詳しく示すものである。これらの図にはマイクロレンズアレイ 55の各部の寸 法も記入してあり、それらの単位は mmである。本発明のパターン形成方法では、先 に図 4を参照して説明したように DMD50の 1024個 X 256列のマイクロミラー 62が 駆動されるものであり、それに対応させてマイクロレンズアレイ 55は、横方向に 1024 個並んだマイクロレンズ 55aの列を縦方向に 256列並設して構成されている。なお、 図 16Aでは、マイクロレンズアレイ 55の並び順を横方向については jで、縦方向につ いては kで示している。
[0356] また、図 17の A及び図 17Bはそれぞれ、マイクロレンズアレイ 55における 1つのマ イク口レンズ 55aの正面形状及び側面形状を示すものである。なお図 17Aには、マイ クロレンズ 55aの等高線を併せて示してある。各マイクロレンズ 55aの光出射側の端 面は、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされて ヽ る。より具体的には、マイクロレンズ 55aはトーリックレンズとされており、上記 X方向に 光学的に対応する方向の曲率半径 Rx=— 0. 125mm,上記 y方向に対応する方向 の曲率半径 Ry=— 0. 1mmである。
[0357] したがって、上記 X方向及び y方向に平行な断面内におけるレーザ光 Bの集光状態
は、概略、それぞれ図 18A及び図 18Bに示す通りとなる。つまり、 X方向に平行な断 面内と y方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ 55 aの曲率半径がより小であって、焦点距離がより短くなつている。
[0358] マイクロレンズ 55aを前記形状とした場合の、該マイクロレンズ 55aの集光位置(焦 点位置)近傍におけるビーム径を計算機によってシミュレーションした結果を図 19A、 図 19B、図 19C、及び図 19Dに示す。また比較のために、マイクロレンズ 55aが曲率 半径 Rx=Ry=—0. 1mmの球面形状である場合について、同様のシミュレーション を行った結果を図 20A、図 20B、図 20C、及び図 20Dに示す。なお、各図における z の値は、マイクロレンズ 55aのピント方向の評価位置を、マイクロレンズ 55aのビーム 出射面からの距離で示して 、る。
[0359] また、前記シミュレーションに用いたマイクロレンズ 55aの面形状は、下記計算式で 計算される。
[数 1]
C χ 2 X 2+ C y 2 Y 2
― 1 + S Q R T ( 1 - C 2 X 2 - C y 2 Y 2 )
[0360] 但し、前記計算式において、 Cxは、 X方向の曲率( = lZRx)を意味し、 Cyは、 y方 向の曲率( = lZRy)を意味し、 Xは、 X方向に関するレンズ光軸 O力もの距離を意味 し、 Yは、 y方向に関するレンズ光軸 O力 の距離を意味する。
[0361] 図 19A〜図 20Dと図 20A〜図 20Dとを比較すると明らかなように、本発明のパター ン形成方法ではマイクロレンズ 55aを、 y方向に平行な断面内の焦点距離力 方向に 平行な断面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズとしたことにより、その集光位置 近傍におけるビーム形状の歪みが抑制される。そうであれば、歪みの無い、より高精 細な画像をパターン形成材料 150に露光可能となる。また、図 19A〜図 19Dに示す 本実施形態の方が、ビーム径の小さい領域がより広い、すなわち焦点深度がより大 であることが分力ゝる。
[0362] なお、マイクロミラー 62の X方向及び y方向に関する中央部の歪の大小関係力 上 記と逆になつている場合は、 X方向に平行な断面内の焦点距離が y方向に平行な断 面内の焦点距離よりも小さいトーリックレンズからマイクロレンズを構成すれば、同様
に、歪みの無い、より高精細な画像をパターン形成材料 150に露光可能となる。
[0363] また、マイクロレンズアレイ 55の集光位置近傍に配置されたアパーチャアレイ 59は 、その各アパーチャ 59aに、それと対応するマイクロレンズ 55aを経た光のみが入射 するように配置されたものである。すなわち、このアパーチャアレイ 59が設けられてい ることにより、各アパーチャ 59aに、それと対応しない隣接のマイクロレンズ 55aからの 光が入射することが防止され、消光比が高められる。
[0364] 本来、上記目的で設置されるアパーチャアレイ 59のアパーチャ 59aの径をある程 度小さくすれば、マイクロレンズ 55aの集光位置におけるビーム形状の歪みを抑制す る効果も得られる。しカゝしそのようにした場合は、アパーチャアレイ 59で遮断される光 量がより多くなり、光利用効率が低下することになる。それに対してマイクロレンズ 55a を非球面形状とする場合は、光を遮断することがないので、光利用効率も高く保たれ る。
[0365] また、本発明のパターン形成方法において、マイクロレンズ 55aは、 2次の非球面形 状であってもよぐより高次 (4次、 6次 · · の非球面形状であってもよい。前記高次の 非球面形状を採用することにより、ビーム形状をさらに高精細にすることができる。
[0366] また、以上説明した実施形態では、マイクロレンズ 55aの光出射側の端面が非球面
(トーリック面)とされているが、 2つの光通過端面の一方を球面とし、他方をシリンドリ カル面としたマイクロレンズカゝらマイクロレンズアレイを構成して、上記実施形態と同 様の効果を得ることもできる。
[0367] さらに、以上説明した実施形態においては、マイクロレンズアレイ 55のマイクロレン ズ 55aが、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされ ているが、このような非球面形状を採用する代わりに、マイクロレンズアレイを構成す る各マイクロレンズに、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する屈折 率分布を持たせても、同様の効果を得ることができる。
[0368] そのようなマイクロレンズ 155aの一例を図 22A及び図 22Bに示す。図 22A及び図 22Bはそれぞれ、このマイクロレンズ 155aの正面形状及び側面形状を示すものであ り、図示の通りこのマイクロレンズ 155aの外形形状は平行平板状である。なお、同図 における x、 y方向は、既述した通りである。
[0369] また、図 23A及び図 23Bは、このマイクロレンズ 155aによる上記 x方向及び y方向 に平行な断面内におけるレーザ光 Bの集光状態を概略的に示している。このマイクロ レンズ 155aは、光軸 O力も外方に向かって次第に増大する屈折率分布を有するもの であり、同図においてマイクロレンズ 155a内に示す破線は、その屈折率が光軸 Oか ら所定の等ピッチで変化した位置を示している。図示の通り、 X方向に平行な断面内 と y方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ 155aの 屈折率変化の割合がより大であって、焦点距離がより短くなつている。このような屈折 率分布型レンズから構成されるマイクロレンズアレイを用いても、前記マイクロレンズ アレイ 55を用いる場合と同様の効果を得ることが可能である。
[0370] なお、先に図 17及び図 18に示したマイクロレンズ 55aのように面形状を非球面とし たマイクロレンズにおいて、併せて上述のような屈折率分布を与え、面形状と屈折率 分布の双方によって、マイクロミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正するように してちよい。
[0371] また、上記の実施形態では、 DMD50を構成するマイクロミラー 62の反射面の歪み による収差を補正しているが、 DMD以外の空間光変調素子を用いる本発明のバタ ーン形成方法においても、その空間光変調素子の描素部の面に歪みが存在する場 合は、本発明を適用してその歪みによる収差を補正し、ビーム形状に歪みが生じるこ とを防止可能である。
[0372] 次に、前記結像光学系について更に説明する。
前記露光ヘッドでは、光照射手段 144からレーザ光が照射されると、 DMD50によ りオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系 454、 458により数倍 (例えば、 2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ 472の各マイクロレ ンズにより DMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ 476の対応す るアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系 480、 482に より被露光面 56上に結像される。
[0373] この結像光学系では、 DMD50により反射されたレーザ光は、拡大レンズ 454、 45 8により数倍に拡大されて被露光面 56に投影されるので、全体の画像領域が広くな る。このとき、マイクロレンズアレイ 472及びアパーチャアレイ 476が配置されていなけ
れば、図 13Bに示すように、被露光面 56に投影される各ビームスポット BSの 1描素 サイズ (スポットサイズ)が露光エリア 468のサイズに応じて大きなものとなり、露光エリ ァ 468の鮮鋭度を表す MTF (Modulation Transfer Function)特性が低下する
[0374] 一方、マイクロレンズアレイ 472及びアパーチャアレイ 476を配置した場合には、 D MD50により反射されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ 472の各マイクロレンズに より DMD50の各描素部に対応して集光される。これにより、図 13Cに示すように、露 光エリアが拡大された場合でも、各ビームスポット BSのスポットサイズを所望の大きさ (例えば、 lO ^ mX lO ^ m)に縮小することができ、 MTF特性の低下を防止して高 精細な露光を行うことができる。なお、露光エリア 468が傾いているのは、描素間の隙 間を無くす為に DMD50を傾けて配置しているからである。
[0375] また、マイクロレンズの収差によるビームの太りがあっても、アパーチャアレイによつ て被露光面 56上でのスポットサイズが一定の大きさになるようにビームを整形するこ とができると共に、各描素に対応して設けられたアパーチャアレイを通過させることに より、隣接する描素間でのクロストークを防止することができる。
[0376] 更に、光照射手段 144に後述する高輝度光源を使用することにより、レンズ 458か らマイクロレンズアレイ 472の各マイクロレンズに入射する光束の角度が小さくなるの で、隣接する描素の光束の一部が入射するのを防止することができる。即ち、高消光 比を実現することができる。
[0377] <その他の光学系 >
本発明のパターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光 学系と併用してもよぐ例えば、 1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系な どが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束 幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅 を変化させて、光照射手段からの平行光束を DMDに照射するときに、被照射面で の光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系につい て図面を参照しながら説明する。
[0378] まず、図 23Aに示したように、入射光束と出射光束とで、その全体の光束幅 (全光 束幅) HO、 HIが同じである場合について説明する。なお、図 23Aにおいて、符号 5 1、 52で示した部分は、前記光量分布補正光学系における入射面及び出射面を仮 想的に示したものである。
[0379] 前記光量分布補正光学系において、光軸 Z1に近い中心部に入射した光束と、周 辺部に入射した光束とのそれぞれの光束幅 hO、 hi力 同一であるものとする(hO = hl)。前記光量分布補正光学系は、入射側において同一の光束幅 hO, hiであった 光に対し、中心部の入射光束については、その光束幅 hOを拡大し、逆に、周辺部の 入射光束に対してはその光束幅 hiを縮小するような作用を施す。すなわち、中心部 の出射光束の幅 hlOと、周辺部の出射光束の幅 hllとについて、 hl KhlOとなるよ うにする。光束幅の比率で表すと、出射側における中心部の光束幅に対する周辺部 の光束幅の比「hllZhlO」力 入射側における比(hlZhO= l)に比べて小さくな つている((hllZhlO)く 1)。
[0380] このように光束幅を変化させることにより、通常では光量分布が大きくなつている中 央部の光束を、光量の不足している周辺部へと生かすことができ、全体として光の利 用効率を落とさずに、被照射面での光量分布が略均一化される。均一化の度合いは 、例えば、有効領域内における光量ムラが 30%以内、好ましくは 20%以内となるよう にする。
[0381] 前記光量分布補正光学系による作用、効果は、入射側と出射側とで、全体の光束 幅を変える場合(図 24B及び図 24C)においても同様である。
[0382] 図 24Bは、入射側の全体の光束幅 H0を、幅 H2に「縮小」して出射する場合 (H0
>H2)を示している。このような場合においても、前記光量分布補正光学系は、入射 側において同一の光束幅 h0、 hiであった光を、出射側において、中央部の光束幅 hlOが周辺部に比べて大きくなり、逆に、周辺部の光束幅 hllが中心部に比べて小 さくなるようにする。光束の縮小率で考えると、中心部の入射光束に対する縮小率を 周辺部に比べて小さくし、周辺部の入射光束に対する縮小率を中心部に比べて大き くするような作用を施している。この場合にも、中心部の光束幅に対する周辺部の光 束幅の比「H11ZH10」が、入射側における比 (hlZhO= l)に比べて小さくなる((
hl lZhlO)く 1)。
[0383] 図 24Cは、入射側の全体の光束幅 HOを、幅 H3に「拡大」して出射する場合 (HO く H3)を示している。このような場合においても、前記光量分布補正光学系は、入射 側において同一の光束幅 hO、 hiであった光を、出射側において、中央部の光束幅 hlOが周辺部に比べて大きくなり、逆に、周辺部の光束幅 hi 1が中心部に比べて小 さくなるようにする。光束の拡大率で考えると、中心部の入射光束に対する拡大率を 周辺部に比べて大きくし、周辺部の入射光束に対する拡大率を中心部に比べて小さ くするような作用を施している。この場合にも、中心部の光束幅に対する周辺部の光 束幅の比「hl lZhlO」力 入射側における比 (hlZhO= l)に比べて小さくなる((h l lZhlO) < l)。
[0384] このように、前記光量分布補正光学系は、各出射位置における光束幅を変化させ、 光軸 Z1に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比を入射側に比べて出 射側の方が小さくなるようにしたので、入射側において同一の光束幅であった光が、 出射側においては、中央部の光束幅が周辺部に比べて大きくなり、周辺部の光束幅 は中心部に比べて小さくなる。これにより、中央部の光束を周辺部へと生かすことが でき、光学系全体としての光の利用効率を落とさずに、光量分布の略均一化された 光束断面を形成することができる。
[0385] 次に、前記光量分布補正光学系として使用する 1対の組合せレンズの具体的なレ ンズデータの 1例を示す。この例では、前記光照射手段がレーザアレイ光源である場 合のように、出射光束の断面での光量分布がガウス分布である場合のレンズデータ を示す。なお、シングルモード光ファイバの入射端に 1個の半導体レーザを接続した 場合には、光ファイノ からの射出光束の光量分布がガウス分布になる。本発明のパ ターン形成方法では、このような場合の適用も可能である。また、マルチモード光ファ ィバのコア径を小さくしてシングルモード光ファイバの構成に近付ける等により光軸に 近 、中心部の光量が周辺部の光量よりも大き!/、場合にも適用可能である。
下記表 1に基本レンズデータを示す。
[0386] [表 1]
基本レンズデータ
S i r 1 d i N i
(面番号) (曲率半径) (面間隔) (屈折率)
0 1 非球面 5. 000 1. 52811
0 2 OO 50.000
0 3 oo 7. 000 1. 52811
0 4 非球面
[0387] 表 1から分力るように、 1対の組合せレンズは、回転対称の 2つの非球面レンズから 構成されている。光入射側に配置された第 1のレンズの光入射側の面を第 1面、光出 射側の面を第 2面とすると、第 1面は非球面形状である。また、光出射側に配置され た第 2のレンズの光入射側の面を第 3面、光出射側の面を第 4面とすると、第 4面が 非球面形状である。
[0388] 表 1にお!/、て、面番号 Siは i番目(i= 1〜4)の面の番号を示し、曲率半径 riは i番目 の面の曲率半径を示し、面間隔 diは i番目の面と i+ 1番目の面との光軸上の面間隔 を示す。面間隔 di値の単位はミリメートル (mm)である。屈折率 Niは i番目の面を備え た光学要素の波長 405nmに対する屈折率の値を示す。
下記表 2に、第 1面及び第 4面の非球面データを示す。
[0389] [表 2]
非球面データ
第 1面 第 4面
C -1. 4098E-02 - 9, 8506E-03
K -4. 2192E+00 -3. 6253E+01 a 3 -1. 0027E-04 -8. 980E-05 a 4 3, 0591E-05 2. 3060E-05 a 5 -4* 5115E-07 2, 2860E 06 a 6 - 8, 2819E-09 8. 7661E- 08 a 7 4. 1020E-12 4, 4028E-10 a 8 L 2231E-13 1. 3624E-12 a 9 5. 3753E-16 3. 3965E- 15
1 0 1, 6315E-18 7. 4823E-18
[0390] 上記の非球面データは、非球面形状を表す下記式 (A)における係数で表される。
[0392] 上記式 (A)にお 、て各係数を以下の通り定義する。
Z :光軸から高さ pの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面 (光軸に 垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
P:光軸からの距離 (mm)
K:円錐係数
じ:近軸曲率(17 r:近軸曲率半径)
ai:第 i次 (i= 3〜: LO)の非球面係数
表 2に示した数値において、記号" E"は、その次に続く数値が 10を底とした「べき指 数」であることを示し、その 10を底とした指数関数で表される数値力 E"の前の数値
に乗算されることを示す。例えば、「1. OE— 02」であれば、「1. 0 X 10_2」であること を示す。
[0393] 図 26は、前記表 1及び表 2に示す 1対の組合せレンズによって得られる照明光の光 量分布を示している。横軸は光軸からの座標を示し、縦軸は光量比(%)を示す。な お、比較のために、図 25に、補正を行わな力つた場合の照明光の光量分布 (ガウス 分布)を示す。図 25及び図 26から分力ゝるように、光量分布補正光学系で補正を行う ことにより、補正を行わな力つた場合と比べて、略均一化された光量分布が得られて いる。これにより、光の利用効率を落とさずに、均一なレーザ光でムラなく露光を行う ことができる。
[0394] [その他工程]
前記その他の工程としては、特に制限はなぐ公知のパターン形成における工程の 中から適宜選択することが挙げられる力 例えば、現像工程、エッチング工程、メツキ 工程などが挙げられる。これらは、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよ い。
前記現像工程は、前記露光工程により前記パターン形成材料における感光層を露 光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現 像し、ノターンを形成する工程である。
[0395] 前記現像工程は、例えば、現像手段により好適に実施することができる。
前記現像手段としては、現像液を用いて現像することができる限り特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記現像液を噴霧する手段、前 記現像液を塗布する手段、前記現像液に浸漬させる手段などが挙げられる。これら は、 1種単独で使用してもよぐ 2種以上を併用してもよい。
また、前記現像手段は、前記現像液を交換する現像液交換手段、前記現像液を供 給する現像液供給手段などを有して ヽてもよ ヽ。
[0396] 前記現像液としては、特に制限はなぐ目的に応じて適宜選択することができるが、 例えば、アルカリ性液、水系現像液、有機溶剤などが挙げられ、これらの中でも、弱 アルカリ性の水溶液が好ましい。該弱アルカリ性液の塩基成分としては、例えば、水 酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム 、リン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、硼砂などが挙げられる。
[0397] 前記弱アルカリ性の水溶液の pHとしては、例えば、約 8〜12が好ましぐ約 9〜11 力 り好ましい。前記弱アルカリ性の水溶液としては、例えば、 0. 1〜5質量%の炭酸 ナトリウム水溶液又は炭酸カリウム水溶液などが挙げられる。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することが できるが、例えば、約 25°C〜40°Cが好ましい。
[0398] 前記現像液は、界面活性剤、消泡剤、有機塩基 (例えば、エチレンジァミン、ェタノ ールァミン、テトラメチルアンモ -ゥムハイドロキサイド、ジエチレントリァミン、トリェチ レンペンタミン、モルホリン、トリエタノールアミン等)や、現像を促進させるため有機溶 剤(例えば、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アミド類、ラタトン類 等)などと併用してもよい。また、前記現像液は、水又はアルカリ水溶液と有機溶剤を 混合した水系現像液であってもよぐ有機溶剤単独であってもよ 、。
[0399] 前記エッチング工程としては、公知のエッチング処理方法の中力 適宜選択した方 法により行うことができる。
前記エッチング処理に用いられるエッチング液としては、特に制限はなぐ 目的に 応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合 には、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系 エッチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点力 塩ィ匕第 二鉄溶液が好ましい。
前記エッチング工程によりエッチング処理した後に前記パターンを除去することによ り、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
前記永久パターンとしては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することがで き、例えば、配線パターンなどが好適に挙げられる。
[0400] 前記メツキ工程としては、公知のメツキ処理の中から適宜選択した適宜選択した方 法により行うことができる。
前記メツキ処理としては、例えば、硫酸銅メツキ、ピロリン酸銅メツキ等の銅メツキ、ハ イスローはんだメツキ等のはんだメツキ、ヮット浴 (硫酸ニッケル -塩化ニッケル)メツキ
、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメツキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッ キなど処理が挙げられる。
前記メツキ工程によりメツキ処理した後に前記パターンを除去することにより、また更 に必要に応じて不要部をエッチング処理等で除去することにより、前記基体の表面に 永久パターンを形成することができる。
[0401] 〔プリント配線板の製造方法〕
本発明のパターン形成方法は、プリント配線板の製造、特にスルーホール又はビア ホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造に好適に用いることができる。 以下、本発明のパターン形成方法を利用したプリント配線板の製造方法の一例につ いて説明する。
[0402] プリント配線板の製造方法
特に、スルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造 方法としては、(1)前記基体としてホール部を有するプリント配線板形成用基板上に 、前記パターン形成材料を、その感光層が前記基体側となる位置関係にて積層して 積層体形成し、(2)前記積層体の前記基体とは反対の側から、所望の領域に光照射 行 、感光層を硬化させ、 (3)前記積層体力 前記パターン形成材料における支持体 及びクッション層を除去し、(4)前記積層体における感光層を現像して、該積層体中 の未硬化部分を除去することによりパターンを形成することができる。
[0403] なお、前記クッション層がアルカリ性液に対して膨潤性乃至可溶性である場合には 、前記クッション層の除去は、特に制限されず、前記(2)以降のどこで行っても良いが 、前期クッション層がアルカリ性液に不溶性である場合には、前記 (4)以前に除去さ れることが好ましい。
また、前記(3)における前記支持体の除去は、前記(2)と前記 (4)との間で行う代 わりに、前記(1)と前記(2)との間で行ってもよい。
さらに、前記パターン形成材料がバリア層を有する場合、該バリア層は(3)におい て前記支持体とともに除去されてもよぐ(4)において現像時に除去されてもよい。
[0404] その後、プリント配線板を得るには、前記形成したパターンを用いて、前記プリント 配線板形成用基板をエッチング処理又はメツキ処理する方法 (例えば、公知のサブト
ラタティブ法又はアディティブ法 (例えば、セミアディティブ法、フルアディティブ法)) により処理すればよい。これらの中でも、工業的に有利なテンティングでプリント配線 板を形成するためには、前記サブトラクティブ法が好ましい。前記処理後プリント配線 板形成用基板に残存する硬化榭脂は剥離させ、また、前記セミアディティブ法の場 合は、剥離後さらに銅薄膜部をエッチングすることにより、所望のプリント配線板を製 造することができる。また、多層プリント配線板も、前記プリント配線板の製造法と同様 に製造が可能である。
[0405] 次に、前記パターン形成材料を用いたスルーホールを有するプリント配線板の製造 方法について、更に説明する。
[0406] まずスルーホールを有し、表面が金属メツキ層で覆われたプリント配線板形成用基 板を用意する。前記プリント配線板形成用基板としては、例えば、銅張積層基板及び ガラス一エポキシなどの絶縁基材に銅メツキ層を形成した基板、又はこれらの基板に 層間絶縁膜を積層し、銅メツキ層を形成した基板 (積層基板)を用いることができる。
[0407] 次に、前記パターン形成材料上に保護フィルムを有する場合には、該保護フィルム を剥離して、前記パターン形成材料における感光層が前記プリント配線板形成用基 板の表面に接するようにして加圧ローラを用いて圧着する (積層工程)。これにより、 前記プリント配線板形成用基板と前記積層体とをこの順に有する積層体が得られる。 前記パターン形成材料の積層温度としては、特に制限はなぐ例えば、室温(15〜 30°C)、又は加熱下(30〜180°C)が挙げられ、これらの中でも、加温下(60〜140 °C)が好ましい。
前記圧着ロールのロール圧としては、特に制限はなぐ例えば、 0. l〜lMPaが好 ましい。
前記圧着の速度としては、特に制限はなぐ l〜3mZ分が好ましい。
また、前記プリント配線板形成用基板を予備加熱しておいてもよぐまた、減圧下で 積層してちょい。
[0408] 前記積層体の形成は、前記プリント配線板形成用基板上に前記パターン形成材料 を積層してもよぐまた、前記パターン形成材料製造用の感光性榭脂組成物溶液な どを前記プリント配線板形成用基板の表面に直接塗布し、乾燥させることにより前記
プリント配線板形成用基板上に感光層、クッション層、及び支持体を積層してもよい。 また、ノ リア層を設ける場合には、前記感光層及び前記クッション層との間に形成す るのが好ましい。
[0409] 次に、前記積層体の基体とは反対側の面から、光を照射して感光層を硬化させる。
なおこの際、必要に応じて (例えば、支持体の光透過性が不十分な場合など)前記 支持体を剥離して力も露光を行ってもよい。このとき、支持体とともに、前記クッション 層、及びバリア層を形成した場合には前記ノ リア層を剥離して力 露光を行ってもよ い。
[0410] この時点で、前記支持体、前記クッション層、及び前記バリア層を未だ剥離して 、な い場合には、前記積層体から少なくとも前記支持体を剥離する (剥離工程)。
[0411] 次に、前記プリント配線板形成用基板上の感光層の未硬化領域を、適当な現像液 にて溶解除去して、配線パターン形成用の硬化層とスルーホールの金属層保護用 硬化層のパターンを形成し、前記プリント配線板形成用基板の表面に金属層を露出 させる(現像工程)。
[0412] また、現像後に必要に応じて後加熱処理や後露光処理によって、硬化部の硬化反 応を更に促進させる処理をおこなってもよ 、。現像は上記のようなウエット現像法であ つてもよく、ドライ現像法であってもよい。
[0413] 次いで、前記プリント配線板形成用基板の表面に露出した金属層をエッチング液 で溶解除去する(エッチング工程)。スルーホールの開口部は、硬化榭脂組成物 (テ ント膜)で覆われているので、エッチング液がスルーホール内に入り込んでスルーホ ール内の金属メツキを腐食することなぐスルーホールの金属メツキは所定の形状で 残ることになる。これより、前記プリント配線板形成用基板に配線パターンが形成され る。
[0414] 前記エッチング液としては、特に制限はなぐ 目的に応じて適宜選択することができ る力 例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩ィ匕 第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸ィ匕水素系エッチング液などが挙げられ、 これらの中でも、エッチングファクターの点から塩ィ匕第二鉄溶液が好ましい。
[0415] 次に、強アルカリ水溶液などにて前記硬化層を剥離片として、前記プリント配線板
形成用基板から除去する (硬化物除去工程)。
前記強アルカリ水溶液における塩基成分としては、特に制限はなぐ例えば、水酸 化ナトリウム、水酸ィ匕カリウムなどが挙げられる。
前記強アルカリ水溶液の pHとしては、例えば、約 12〜14が好ましぐ約 13〜14が より好まし 、。
前記強アルカリ水溶液としては、特に制限はなぐ例えば、 1〜10質量%の水酸ィ匕 ナトリウム水溶液又は水酸ィ匕カリウム水溶液などが挙げられる。
[0416] また、プリント配線板は、多層構成のプリント配線板であってもよい。
なお、前記パターン形成材料は上記のエッチングプロセスのみでなぐメツキプロセ スに使用してもよい。前記メツキ法としては、例えば、硫酸銅メツキ、ピロリン酸銅メツキ 等の銅メツキ、ハイスローはんだメツキ等のはんだメツキ、ワット浴 (硫酸ニッケル—塩 ィ匕ニッケル)メツキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメツキ、ハード金メッキ、ソフト 金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。
[0417] 本発明の前記パターン形成方法は、本発明の前記パターン形成材料を用いるため 、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱 材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン 、プルーフなどの製造に好適に使用することができ、特に高精細な配線パターンの 形成に好適に使用することができる。本発明のパターン形成装置は、本発明の前記 パターン形成材料を備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久 パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部 材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフなどの製造に好適に使用することが でき、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。
[0418] 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ れるものではない。
[0419] (実施例 1)
パターン形成材料の製造
前記支持体としての 16 μ m厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに、下記表 3に 示した組成 A1からなるクッション層用塗布液を塗布し乾燥させて、 15 mのクッショ
ン層を形成した。
[0420] 次に、前記クッション層上に下記の組成力もなるノ リア層用塗布液を塗布し、乾燥さ せて 1. 6 mのバリア層を形成した。
[0421] [バリア層用塗布液の組成]
'ポリビュルアルコール(クラレ社製、 PVA205) 13質量部
.ポリビュルピロリドン(ISP社製、 K- 30) 6質量部
'水 200質量咅
'メタノール 180質量部
[0422] 前記バリア層上に、下記表 4に示した組成 B1からなる感光性榭脂組成物溶液を塗 布し乾燥させて、前記バリア層上に 5 m厚の感光層を形成し、前記パターン形成材 料を製造した。
[0423] 前記調製したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料の厚み を測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラートフィル ムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
[0424] 一積層体の製造
前記パターン形成材料の感光層の上に、前記保護フィルムとして 20 m厚のポリ エチレンフィルムを積層した。次に、前記基体として、表面を化学研磨した銅張積層 板(日立化成工業社製、商品名: MCL—E—67、スルーホールなし、銅厚み 12 m )を調製し、該銅張積層板上に、該パターン形成材料の感光層が前記銅張積層板に 接するようにして前記パターン形成材料の保護フィルムを剥がしながら、ラミネーター (MODEL8B— 720— PH、大成ラミネーター (株)製)を用いて積層させ、前記銅張 積層板と、前記感光層と、前記バリア層と、前記クッション層と、前記ポリエチレンテレ フタレートフィルム (支持体)とがこの順に積層された積層体を調製した。なお、前記 銅張積層板における前記感光層を積層した方の面について、 JIS B 0601に規定 の最大高さ(Rz)を測定したところ、該 Rzは 3 μ mであった。
[0425] 圧着条件は、圧着ロール温度 105°C、圧着ロール圧力 0. 3MPa、ラミネート速 度 lmZ分とした。
前記クッション層につ ヽて粘性率を測定した。結果を表 3に示す。
また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
[0426] <クッション層の粘性率 >
下記表 3に示した組成 A1からなるクッション層用塗布液を、ポリテトラフロロエチレン フィルムに塗布し乾燥させて、 15 mのクッション層を形成した。このクッション層を、 前記ポリテトラフロロエチレンフィルム力も剥離し、粘性率測定用サンプルとした。レオ メータ(DAR、 REOLOGICA社製)を使用し、昇温速度 5°CZmin、周波数 1Hzの 条件で、 100°Cでの前記クッション層の粘性率を測定した。結果をあわせて表 3に示 す。
[0427] <エッジフュージョン >
前記パターン形成材料を 510mm幅にスリットし、外径 83mm、長さ 550mmの AB S榭脂製の巻き芯に前記パターン形成材料が略中心になるように、 16kgZmのテン シヨンで 90m巻きつけた。このようにしてロール状にした前記パターン形成材料を、 遮光下、温度 25°C、湿度 65%の環境下で保管した。ロール端面からの感光層成分 及びクッション層成分の染み出しによる光沢の発生を観察し、以下の評価基準により 評価を行った。
評価基準
〇 · · · 60日経過後、光沢なし(60日間は、エッジフュージョンの発生なし) △ · · · 30日経過後、光沢なし(30日間は、エッジフュージョンの発生なし)
X · · · 30日経過後、光沢あり(30日間で、エッジフュージョンが発生)
[0428] <ラミネート性 >
前記積層体について、前記感光層と前記基体との間の気泡の有無を光学顕微鏡 で観察し、シヮゃョレの有無を目視で観察し、下記基準により評価を行った。
評価基準
〇:気泡が全く存在せず、シヮ 'ョレもな力つた。
△:気泡が若干存在した力 シヮ'ョレはなかった。
X:気泡が存在し、シヮ'ョレがみられた。
[0429] <クッション層の染み出し >
前記積層体について、ラミネート後の前記クッション層の幅 (A)と、前記感光層の幅 (B)との差 (A—B)を顕微鏡で測定し、該 (A—B)の値をクッション層の染み出し量と して、以下の基準により評価を行った。
評価基準
〇 · · · ·クッション層の染み出し量が 150 /z m未満
△ · · · 'クッション層の染み出し量が 150 μ m以上 300 μ m未満
X · · · ·クッション層成分の染み量が 300 /z m以上
[0430] <解像度 >
(1)最短現像時間の測定方法
前記積層体力 ポリエチレンテレフタレートフィルム (支持体)を剥がし取り、銅張積 層板上の前記感光層、前記バリア層、及び前記クッション層からなる積層体の前記ク ッシヨン層上力 全面に 30°Cの 1質量%炭酸ナトリウム水溶液を 0. 15MPaの圧力に てスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の前記感光 層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。
この結果、前記最短現像時間は、 15秒であった。
[0431] (2)感度の測定
前記積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、前記ポリエチレンテレフタ レートフィルム (支持体)側から、前記光照射手段としての 405nmのレーザ光源を有 するパターン形成装置を用いて、 0. lmjZcm2から 21/2倍間隔で lOOmiZcm2まで の光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化さ せた。室温にて 10分間静置した後、前記積層体力も前記ポリエチレンテレフタレート フィルム (支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層、前記バリア層、及び 前記クッション層からなる積層体の前記クッション層上力 全面に、炭酸ナトリウム水 溶液(30°C、 1質量%)をスプレー圧 0. 15MPaにて前記(1)で求めた最短現像時 間の 2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚み を測定した。次いで、光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を 得る。こうして得た感度曲線力 硬化領域の厚さが 5 mとなった時の光エネルギー
量を、前記感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。この結果、前記 感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量は、 2mjZcm2であった。なお、前 記パターン形成装置は、前記 DMDからなる光変調手段を有し、前記パターン形成 材料を備えている。
[0432] (3)解像度の測定
前記(1)の最短現像時間の評価方法と同じ方法及び条件で前記積層体を作成し、 室温(23°C、 55%RH)にて 10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフ タレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン Zスぺー ス = lZlでライン幅 5 μ m〜20 μ mまで 1 μ m刻みで各線幅の露光を行い、ライン 幅 20 μ m〜50 μ mまで 5 μ m刻みで各線幅の露光を行った。この際の露光量は、前 記(2)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な光エネ ルギー量である。室温にて 10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタ レートフィルム (支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の前記感光層、前記バリア層 、及び前記クッション層からなる積層体の前記クッション層上から全面に、前記現像 液として炭酸ナトリウム水溶液(30°C、 1質量%)をスプレー圧 0. 15MPaにて前記(1 )で求めた最短現像時間の 2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去した。この 様にして得られた硬化榭脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、 硬化榭脂パターンのラインにッマリ、ョレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、こ れを解像度とした。該解像度は数値が小さ ヽほど良好である。
[0433] <密着性>
前記(1)の最短現像時間の評価方法と同じ方法及び条件で前記積層体を作成し、 室温(23°C、 55%RH)にて 10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフ タレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン Zスぺー ス = 1Z5でライン幅 10 μ m〜50 μ mまで 5 μ m刻みで各線幅の露光を行った。この 際の露光量は、前記(2)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるた めに必要な最小の光エネルギー量である。室温にて 10分間静置した後、前記積層 体力もポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の 感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30°C、 1質量%)をスプレ
一圧 0. 2MPaにて前記(1)で求めた最短現像時間の 2倍の時間スプレーし、未硬化 領域を溶解除去した。この様にして得られたパターン付き銅張積層板の表面を光学 顕微鏡で観察し、パターンのラインにッマリ、ョレ等の異常のない最小のライン幅を測 定し、これを密着性とした。該密着性は数値が小さいほど良好である。
[0434] (実施例 2)
実施例 1にお 、て、クッション層を前記表 3に示した組成 A2からなるクッション層用 塗布液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にしてパターン形成材料及び積層 体を製造した。前記クッション層について粘性率を測定した。結果を表 3に示す。 また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラー トフイルムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
また、最短現像時間は 15秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 2mj/ cm (?あつ 7こ。
[0435] (実施例 3)
実施例 1にお 、て、感光層を前記表 4に示した組成 B2からなる感光性榭脂組成物 溶液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にして、パターン形成材料及び積層 体を製造した。前記クッション層について粘性率を測定した。結果を表 3に示す。 また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラー トフイルムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
また、最短現像時間は 15秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 2mj/ cm (?あつ 7こ。
[0436] (実施例 4)
実施例 1にお 、て、クッション層を前記表 3に示した組成 A2からなるクッション層用 塗布液を塗布して形成し、感光層を前記表 4に示した組成 B2からなる感光性榭脂組 成物溶液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にして、パターン形成材料及び 積層体を製造した。
前記製造したパターン形成材料及び積層体にっ 、て、エッジフュージョンの有無、 ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行った。 結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラー トフイルムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
また、最短現像時間は 15秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 2mj/ cm (?あつ 7こ。
[0437] (実施例 5)
実施例 1にお 、て、クッション層を前記表 3に示した組成 A5からなるクッション層用 塗布液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にしてパターン形成材料及び積層 体を製造した。前記クッション層について粘性率を測定した。結果を表 3に示す。 また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記バリア層と前記感光層と の界面で剥離されて 、ることが判った。
また、最短現像時間は 11秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 2mjZ cm (?あつ 7こ。
[0438] (実施例 6)
実施例 1において、露光装置を下記に説明するパターン形成装置に代えた以外は 実施例 1と同様にしてエッジフュージョンの有無、ラミネート性、クッション層の染み出
しの有無、密着度、及び解像度の評価を行った。結果を表 5に示す。
また、最短現像時間は 15秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 2mjZ cm (?あつ 7こ。
[0439] < <パターン形成装置 > >
前記光照射手段として図 27〜32に示す合波レーザ光源と、前記光変調手段とし て図 4に示す主走査方向にマイクロミラーが 1024個配列されたマイクロミラー列が、 副走査方向に 768組配列された内、 1024個 X 256列のみを駆動するように制御し た DMD50と、図 13に示した一方の面がトーリック面であるマイクロレンズ 474をァレ 記パターン形成材料に結像する光学系 480、 482とを有するパターン形成装置を用 いた。 DMD50は、図 12に示したデータ処理部とミラー駆動制御部とを備えたコント ローラ 302に接続した。コントローラ 302のデータ処理部では、入力されたパターン情 報に基づいて、露光ヘッド 166毎に DMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラー を駆動制御する制御信号を生成することができ、また、前記ミラー駆動制御部では、 パターン情報処理部で生成した制御信号に基づいて、露光ヘッド 166毎に DMD50 の各マイクロミラーの反射面の角度を制御することができる。
なお、前記パターン形成装置における露光は、露光光と前記パターン形成材料に おける感光層とを相対的に移動させながら行った。
[0440] また、前記マイクロレンズにおけるトーリック面は以下に説明するものを用いた。
まず、 DMD50の前記描素部としてのマイクロレンズ 474の出射面における歪みを 補正するため、該出射面の歪みを測定した。結果を図 14に示した。図 14においては 、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは 5nmである 。なお同図に示す X方向及び y方向は、マイクロミラー 62の 2つ対角線方向であり、マ イク口ミラー 62は y方向に延びる回転軸を中心として回転する。また、図 15A及び図 1 5Bにはそれぞれ、上記 X方向、 y方向に沿ったマイクロミラー 62の反射面の高さ位置 変位を示した。
[0441] 図 14、図 15A、及び図 15Bに示した通り、マイクロミラー 62の反射面には歪みが存 在し、そして特にミラー中央部に注目してみると、 1つの対角線方向(y方向)の歪み
力 別の対角線方向(X方向)の歪みよりも大きくなつていることが判る。このため、この ままではマイクロレンズアレイ 55のマイクロレンズ 55aで集光されたレーザ光 Bの集光 位置における形状が歪んでしまうことが判る。
[0442] 図 16A及び図 16Bには、マイクロレンズアレイ 55全体の正面形状及び側面形状を それぞれ詳しく示した。これらの図には、マイクロレンズアレイ 55の各部の寸法も記入 してあり、それらの単位は mmである。先に図 4を参照して説明したように DMD50の 1024個 X 256列のマイクロミラー 62が駆動されるものであり、それに対応させてマイ クロレンズアレイ 55は、横方向に 1024個並んだマイクロレンズ 55aの列を縦方向に 2 56列並設して構成されている。なお、図 16Aでは、マイクロレンズアレイ 55の並び順 を横方向にっ 、ては jで、縦方向にっ ヽては kで示して 、る。
[0443] また、図 17A及び図 17Bには、マイクロレンズアレイ 55における 1つのマイクロレン ズ 55aの正面形状及び側面形状をそれぞれ示した。なお、図 17Aには、マイクロレン ズ 55aの等高線を併せて示してある。各マイクロレンズ 55aの光出射側の端面は、マ イク口ミラー 62の反射面の歪みによる収差を補正する非球面形状とされて 、る。より 具体的には、マイクロレンズ 55aはトーリックレンズとされており、前記 X方向に光学的 に対応する方向の曲率半径 Rx=— 0. 125mm,前記 y方向に対応する方向の曲率 半径 Ry=—0. 1mmである。
[0444] したがって、前記 X方向及び y方向に平行な断面内におけるレーザ光 Bの集光状態 は、概略、それぞれ図 18A及び図 18Bに示す通りとなる。つまり、 X方向に平行な断 面内と y方向に平行な断面内とを比較すると、後者の断面内の方がマイクロレンズ 55 aの曲率半径がより小であって、焦点距離がより短くなつていることが判る。
[0445] なお、マイクロレンズ 55aを前記形状とした場合の、該マイクロレンズ 55aの集光位 置 (焦点位置)近傍におけるビーム径を計算機によってシミュレーションした結果を図 19A、図 19B、図 19C、及び図 19Dに示す。また比較のために、マイクロレンズ 55a が曲率半径 Rx=Ry=—0. 1mmの球面形状である場合について、同様のシミュレ ーシヨンを行った結果を図 20A、図 20B、図 20C、及び図 20Dに示す。なお、各図 における zの値は、マイクロレンズ 55aのピント方向の評価位置を、マイクロレンズ 55a のビーム出射面力もの距離で示して 、る。
[0446] また、前記シミュレーションに用いたマイクロレンズ 55aの面形状は、下記計算式で 計算される。
[数 3]
一 C 2 X 2+ C y 2 Y 2
― 1 + S Q R T ( 1 - C 2 X 2 - C y 2 Y 2 )
[0447] 但し、前記計算式において、 Cxは、 X方向の曲率( = lZRx)を意味し、 Cyは、 y方 向の曲率( = lZRy)を意味し、 Xは、 X方向に関するレンズ光軸 Oからの距離を意味 し、 Yは、 y方向に関するレンズ光軸 O力 の距離を意味する。
[0448] 図 19A〜Dと図 20A〜Dとを比較すると明らかなように、マイクロレンズ 55aを、 y方 向に平行な断面内の焦点距離が X方向に平行な断面内の焦点距離よりも小さいトー リックレンズとしたことにより、その集光位置近傍におけるビーム形状の歪みが抑制さ れる。この結果、歪みの無い、より高精細なパターンをパターン形成材料 150に露光 可能となる。また、図 19A〜Dに示す本実施形態の方力 ビーム径の小さい領域がよ り広い、すなわち焦点深度がより大であることが判る。
[0449] また、マイクロレンズアレイ 55の集光位置近傍に配置されたアパーチャアレイ 59は 、その各アパーチャ 59aに、それと対応するマイクロレンズ 55aを経た光のみが入射 するように配置されたものである。すなわち、このアパーチャアレイ 59が設けられてい ることにより、各アパーチャ 59aに、それと対応しない隣接のマイクロレンズ 55aからの 光が入射することが防止され、消光比が高められる。
[0450] (実施例 7)
実施例 1にお 、て、クッション層を前記表 3に示した組成 A4カゝらなるクッション層用 塗布液を塗布して形成し、感光層を前記表 4に示した組成 B2からなる感光性榭脂組 成物溶液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にして、パターン形成材料及び 積層体を製造した。前記クッション層について粘性率を測定した。結果を表 3に示す また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラー トフイルムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
また、最短現像時間は 15秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 i 2mjZ cm (?あつ 7こ。
[0451] (比較例 1)
実施例 1にお 、て、クッション層を前記表 3に示した組成 A3からなるクッション層用 塗布液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にして、パターン形成材料及び積 層体を製造した。前記クッション層について粘性率を測定した。結果を表 3に示す。 また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラー トフイルムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
また、最短現像時間は 25秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ 一直 ίま 2mj/ cm (?あつ 7こ。
[0452] (比較例 2)
実施例 1にお 、て、感光層を前記表 4に示した組成 B3からなる感光性榭脂組成物 溶液を塗布して形成した以外は実施例 1と同様にして、パターン形成材料及び積層 体を製造した。前記クッション層について粘性率を測定した。結果を表 3に示す。 また、前記製造したパターン形成材料及び積層体について、エッジフュージョンの 有無、ラミネート性、クッション層の染み出しの有無、解像度、及び密着性の評価を行 つた。結果を表 5に示す。
なお、前記製造したパターン形成材料を剥離させて、剥離後のパターン形成材料 の厚みを測定することにより剥離箇所を調べたところ、前記ポリエチレンテレフタラー トフイルムと前記クッション層との界面で剥離されていることが判った。
また、最短現像時間は 15秒であり、感光層を硬化させるために必要な光エネルギ
一量は 2mjZ cm2であった。
[0453] [表 3]
[0454] [表 4]
B1 B2 B3 メタクリル酸/メチルメタクリレート/スチレン共重
合体 15
― ―
(共重合組成比(質量比): 29Z31Z40、重量 質 部
平均分子量: 60, 000)
メタクリル酸 メチルメタクリレート スチレン Zベ
ンジルメタクリレート共重合体 15 13
―
(共重合組成比(質量比): 25Z8Z30Z37、重 質 部 部
量平均分子量:50, 000)
2, 2—ビス(4— (メタクリロイルォキシペンタエト
感 5. 5 6. 0 7. 0
キシ)フエニル)プロパン
光 質 部 質 部 質 部
(新中村化学社製、 BPE— 500)
性
へキサメチレンジイソシァネートとテトラエチレンォ 5. 5 6. 0 7. 0 樹
キシドモノメタクリレートの 1 2モル比付加物 質 部 質 部 質 部 脂
0. 11 0. 11 0. 11 組 N—メチルァクリドン
質 部 質 部 質 部 成
2, 2—ビス( クロ口フエ二ル 4, 4', 5, 5'- 2. 17 2. 17 2. 17 物
テトラフエ二ルビイミダゾ一ル 質 部 質 部 質 部 溶
0. 23 0. 23 0. 23 液 2—メルカプトべンズイミダゾ一ル
質 部 質 部 質 部
0. 02 0. 02 0. 02 マラカイトグリーンシユウ酸塩
質 部 質 部 部
0. 26 0. 26 0. 26 ロイコクリスタルバイオレット
質 部 質 部 部
20 20 20 メチルェチルケトン
質 部 質 部 部
700 700 700
1—メトキシ一 2—プロパノール
質 部 質 部 部
30°Cにおける粘性率(Pa'S) 1.0 106 2.0 X105 1.5 104
10〇°Cにおける粘性率(Pa-S) 3.0 103 1.5 X103 1.0 102 [表 5]
表 5の結果より、実施例 1 7では、保管中のエッジフュージョンが無ぐラミネート性 も良好で、ラミネート時のクッション層の染み出しも見られず、得られたパターンの解
像性及び密着性に優れることが判った。特に、実施例 6は、高輝度光源と高速変調 可能なパターン形成装置を用いたため、解像度に優れていることが判った。一方、 8 0°C以上 120°C以下の範囲内の温度 T°Cにおけるクッション層の粘性率 7? 力 感光 層の粘性率 7? よりも大きい比較例 1及び比較例 2では、すべての性能を同時に満足
2
できないことが判った。
産業上の利用可能性
本発明のパターン形成材料は、操作性、及び基体表面の凹凸追従性に優れ、力 つ、感光層の感度低下を抑制可能であると共に、高精細なパターンを形成可能であ るため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィル タ、柱材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロ マシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パターン の形成に好適に用いることができる。本発明のパターン形成装置は、本発明の前記 パターン形成材料を備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久 パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スぺーサ一、隔壁等の液晶構造部 材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることがで き、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。本発明のパター ン形成方法は、本発明の前記パターン形成材料を用いるため、各種パターンの形成 、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スぺーサー 、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造など に好適に用いることができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に使用するこ とがでさる。