JP4966528B2 - パターン形成材料、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
また、DFRには、感度を向上させる点以外にも、パターン形成後の剥離性、なども求められている。
<1> 支持体と、該支持体上に感光層を有してなり、該感光層が、(A)バインダー、(B)重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)ヘテロ縮環系化合物、(E)重合禁止剤、(F)発色剤、及び(G)有機溶剤を含み、
(A)バインダーの酸価が、50〜400mgKOH/gであり、かつ、質量平均分子量が、10,000〜100,000であり、
(B)重合性化合物が、(b1)ウレタン基を有する化合物、(b2)アリール基を有する化合物、及び(b3)ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物の少なくともいずれかを含有し、
(G)有機溶剤が、ケトン類、アルコール類、及びエーテル類から選択される少なくとも1種であり、かつ、残存量が0.5質量%以下であることを特徴とするパターン形成材料である。該<1>に記載のパターン形成材料においては、感光層に含むバインダーの酸価及び重量平均分子量を規定し、かつ、重合性化合物に含有する化合物を規定するのみならず、有機溶剤の含む化合物及び含有量を規定することによって、面状故障が少なく、発色剤による光カブリを防止でき、未露光膜の破れが少なく、解像度が高く、テント膜強度が強く、かつ、パターン形成後の剥離性が良好で、より高精細なパターンを形成可能である。
<2> (A)バインダーのI/O値が0.35〜0.60である前記<1>に記載のパターン形成材料である。
<3> (B)重合性化合物が、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物を含有し、該ポリアルキレンオキサイド鎖が、エチレン基及びプロピレン基の少なくともいずれかを有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<4> (D)ヘテロ縮環系化合物が、ヘテロ縮環系ケトン化合物、キノリン化合物、及びアクリジン化合物から選択される少なくとも1種を含む前記<1>から<3>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<5> (E)重合禁止剤が、フェノール性水酸基を少なくとも2個以上有する化合物、イミノ基で置換された芳香環を有する化合物、イミノ基で置換された複素環を有する化合物、及びヒンダードアミン化合物から選択される少なくとも1種である前記<1>から<4>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<6> トリアリルメタン骨格を有する化合物を含む染料、還元剤、及び水素供与体化合物を更に含む前記<1>から<5>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<7> (G)有機溶剤が、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、メチルプロピレングリコール、及びテトラヒドロフランの少なくともいずれかである前記<1>から<6>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<8> トリアリルメタン骨格を有する化合物を含む染料が、アリルスルホン酸化合物である前記<6>から<7>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<9> 還元剤がフェニドンである前記<6>から<8>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<10> 感光層が、該感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない前記露光に用いる光の最小エネルギーが0.1〜20mJ/cm2である前記<1>から<9>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<12> バインダーが共重合体を含み、該共重合体が、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する前記<1>から<11>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<13> バインダーのガラス転移温度が、80℃以上である前記<1>から<12>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<15> 重合禁止剤が、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<14>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<16> 重合禁止剤の含有量が、重合性化合物に対して0.005〜0.5質量%である前記<1>から<15>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<18> 光重合開始剤が、ヘキサアリールビイミダゾールを含む前記<1>から<17>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<19> 感光層の厚みが1〜100μmである前記<1>から<18>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<21> パターン形成材料が、長尺状であり、ロール状に巻かれてなる前記<1>から<20>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<22> パターン形成材料における感光層上に保護フィルムを有する前記<1>から<21>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<23> 感光層上に保護フィルムを有し、該保護フィルムが、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂から選択される少なくとも1種を含む前記<1>から<22>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形成材料における感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置である。該<24>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<25> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<24>に記載のパターン形成装置である。該<25>に記載のパターン形成装置においては、前記光変調手段が前記パターン信号生成手段を有することにより、前記光照射手段から照射される光が該パターン信号生成手段により生成した制御信号に応じて変調される。
<27> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<24>から<26>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<28> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<27>に記載のパターン形成装置である。
<29> 描素部が、マイクロミラーである前記<26>から<28>のいずれかに記載のパターン形成装置である。
<30> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<24>から<29>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<30>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光によって行われる。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<31> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<24>から<30>のいずれかに記載のパターン形成装置である。該<31>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファイバに結合可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<33> 基体上にパターン形成材料を加熱及び加圧の少なくともいずれかを行いながら積層し、露光する前記<32>に記載のパターン形成方法である。
<34> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<32>から<33>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<35> 露光が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行われる前記<32>から<34>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<35>に記載のパターン形成方法においては、形成するパターン形成情報に基づいて制御信号が生成され、該制御信号に応じて光が変調される。
<36> 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる前記<32>から<35>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<38> 非球面が、トーリック面である前記<37>に記載のパターン形成方法である。該<38>に記載のパターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、パターン形成材料上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。この結果、前記パターン形成材料への露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<39> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記<32>から<38>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<39>に記載のパターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上する。この結果、露光が極めて高精細に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、極めて高精細なパターンが形成される。
<40> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記<32>から<39>のいずれかに記載のパターン形成方法である。該<40>に記載のパターン形成方法においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<41> 露光が、感光層の一部の領域に対して行われる前記<32>から<40>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<43> 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う前記<42>に記載のパターン形成方法である。
<44> 永久パターンが、配線パターンであり、該永久パターンの形成がエッチング処理及びメッキ処理の少なくともいずれかにより行われる前記<43>に記載のパターン形成方法である。
本発明のパターン形成材料は、支持体と、該支持体上に感光層を少なくとも有し、保護フィルム、適宜選択したその他の層を有していてもよい。
前記感光層は、(A)バインダー、(B)重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)ヘテロ縮環系化合物、(E)重合禁止剤、(F)発色剤、及び(G)有機溶剤を含み、必要に応じて染料、還元剤等の適宜選択したその他の成分を含む。なお、前記感光層の積層数は、1層であってもよく、2層以上であってもよい。
前記最小エネルギーが、0.1mJ/cm2未満であると、処理工程にてカブリが発生することがあり、20mJ/cm2を超えると、露光に必要な時間が長くなり、処理スピードが遅くなることがある。
前記硬化層の厚みは、前記露光量が増えるに従い増加していき、その後、前記露光前の前記感光層の厚みと略同一かつ略一定となる。前記現像感度は、前記硬化層の厚みが略一定となったときの最小露光量を読み取ることにより求められる値である。
前記硬化層の厚みと前記露光前の前記感光層の厚みとの差が±1μm以内であるとき、前記硬化層の厚みが露光及び現像により変化していないとみなす。
前記硬化層及び前記露光前の前記感光層の厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜厚測定装置、表面粗さ測定機(例えば、サーフコム1400D、東京精密株式会社製)などを用いて測定する方法などが挙げられる。
前記バインダーは、酸価が50〜400mgKOH/gであり、75〜300mgKOH/gが好ましく、100〜250mgKOH/gがより好ましい。
前記酸価が、50mgKOH/g未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがあり、400mgKOH/gを超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪化し、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがある。
前記質量平均分子量が、10,000未満であると、膜の強度が不足しやすく、また安定な製造が困難になることがあり、100,000を超えると、現像性が低下することがある。
前記I/O値の下限値としては、例えば、現像性を向上させる観点から0.35が好ましく、0.40がより好ましい。
前記I/O値の概念は、化合物の性質を、共有結合性を表わす有機性基と、イオン結合性を表わす無機性基とに分け、すべての有機化合物を有機軸と無機軸と名付けた直行座標上の1点ずつに位置づけて示すものである。
前記無機性値とは、有機化合物が有している種々の置換基や結合等の沸点への影響力の大小を、水酸基を基準に数値化したものである。具体的には、直鎖アルコールの沸点曲線と直鎖パラフィンの沸点曲線との距離を炭素数5の付近で取ると約100℃となるので、水酸基1個の影響力を数値で100と定め、この数値に基づいて、各種置換基或いは各種結合などの沸点への影響力を数値化した値が、有機化合物が有している置換基の無機性値である。例えば、−COOH基の無機性値は150であり、2重結合の無機性値は2である。従って、ある種の有機化合物の無機性値とは、該化合物が有している各種置換基や結合等の無機性値の総和を意味する。
前記有機性値とは、分子内のメチレン基を単位とし、そのメチレン基を代表する炭素原子の沸点への影響力を基準にして定めたものである。即ち、直鎖飽和炭化水素化合物の炭素数5〜10付近での炭素1個加わることによる沸点上昇の平均値は20℃であるから、これを基準に、炭素原子1個の有機性値を20と定め、これを基礎として、各種置換基や結合等の沸点への影響力を数値化した値が有機性値である。例えば、ニトロ基(−NO2)の有機性値は70である。
前記I/O値は、0に近いほど非極性(疎水性、有機性の大きな)の有機化合物であることを示し、大きいほど極性(親水性、無機性の大きな)の有機化合物であることを示す。
以下において前記I/O値の計算方法の一例を説明する。
前記メタクリル酸の無機性値は、150(カルボキシル基の無機性値)×1(カルボキシル基の個数)=150、
前記メタクリル酸メチルの無機性値は、60(エステル基の無機性値)×1(エステル基の個数)=60、
前記スチレンの無機性値は、15(芳香環の無機性値)×1(芳香環の個数)=15、である。
よって、前記共重合体の無機性値は、次式、150×2(メタクリル酸のモル比)+60×5(メタクリル酸メチルのモル比)+15×3(スチレンのモル比)、を計算することにより、645であることが計算される。
前記メタクリル酸の有機性値は、20(炭素原子の有機性値)×4(炭素原子数)=80、
前記メタクリル酸メチルの有機性値は、20(炭素原子の有機性値)×5(炭素原子数)=100、
前記スチレンの有機性値は、20(炭素原子の有機性値)×8(炭素原子数)=160、である。
よって、前記共重合体の有機性値は、次式、80×2(前記メタクリル酸のモル比)+100×5(前記メタクリル酸メチルのモル比)+160×3(前記スチレンのモル比)、を計算することにより、1140であることが計算される。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。
カルボキシル基を有するバインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂、変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜物性の調整の容易さ等の観点からカルボキシル基を有するビニル共重合体が好ましい。また、現像性の観点から、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかの共重合体も好ましい。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記含有率が、5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり、50モル%を超えると、硬化部(画像部)の現像液耐性が不足することがある。
前記含有量が10質量%未満であると、アルカリ現像性やプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)との密着性が低下することがあり、90質量%を超えると、現像時間に対する安定性や、硬化膜(テント膜)の強度が低下することがある。なお、前記含有量は、前記バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含有量であってもよい。
前記ガラス転移温度が80℃未満となると、前記パターン形成材料のタックが増加したり、前記支持体の剥離性が悪化したりすることがある。
前記重合性化合物としては、(b1)ウレタン基を有する化合物及び(b2)アリール基を有する化合物の少なくともいずれかを含有し、更に必要に応じて、ポリアルキレンオキサイド化合物を有する化合物、その他の重合性化合物を含有してなる。また、これらは、重合性基を2種以上有することが好ましい。
前記ウレタン基を有するモノマーとしては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特公昭48−41708、特開昭51−37193、特公平5−50737、特公平7−7208、特開2001−154346、特開2001−356476号公報等に記載されている化合物などが挙げられ、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と分子中に水酸基を有するビニルモノマーとの付加物などが挙げられる。
前記脂肪族基の炭素原子数としては、例えば、1〜30の整数が好ましく、1〜20の整数がより好ましく、3〜10の整数が特に好ましい。
前記芳香族基の炭素原子数としては、6〜100の整数が好ましく、6〜50の整数がより好ましく、6〜30の整数が特に好ましい。
前記アルキレン基の炭素原子数としては、例えば、1〜18の整数が好ましく、1〜10の整数がより好ましい。
前記アリーレン基の炭素原子数としては、6〜18の整数が好ましく、6〜10の整数がより好ましい。
前記アリール基を有する化合物としては、アリール基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アリール基を有する多価アルコール化合物、多価アミン化合物及び多価アミノアルコール化合物の少なくともいずれかと不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。
本発明のパターン形成材料には、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物を含有していてもよい。
前記ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物としては、特に制限はなく、単官能モノマーであってもよいし、多官能モノマーであってもよい。
前記単官能モノマーとしては、例えば、下記構造式(i)で表される化合物が好適に挙げられる。
Xは、炭素原子数が2〜6のアルキレン基を表し、環状構造よりも鎖状構造を有していることが好ましい。鎖状アルキレン基は、分岐を有していてもよい。該アルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、などが挙げられるが、これらの中でもエチレン基及びプロピレン基が好ましい。
nは、1〜30の整数であって、nが2以上の場合、複数の(−X−O−)は互いに同一であっても、異なってもよく、(−X−O−)は互いに異なる場合には、例えば、エチレン基とプロピレン基との組み合わせなどが好適に挙げられる。
前記アルキル基としては、炭素数が1〜20のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、などが挙げられる。該アルキル基は、置換基を有してもよく、分岐や環構造を有していてもよい。
前記アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、などが挙げられる。該アラルキル基は置換基を有していてもよい。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、クロロフェニル基、シアノフェニル基、ジブロモフェニル基、トリブロモフェニル基、ビフェニリル基、ベンジルフェニル基、α−ジメチル−ベンジルフェニル基、などが挙げられる。該アリール基は置換基を有していてもよい。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、などが挙げられる。
前記アリール基は、総炭素数6〜20が好ましく、6〜14がより好ましい。該アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、メトキシフェニル基、などが挙げられる。
前記アルケニル基としては、総炭素数2〜10が好ましく、2〜6がより好ましい。該アルケニル基としては、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチリル基などが挙げられる。
前記アルコキシ基としては、分岐していてもよい、総炭素数1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。該アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、2−メチルプロピルオキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
前記ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、その入手の容易さ等の観点から、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコール鎖/プロピレングリコール鎖を少なくとも各々一つずつ有するアルキレングリコール鎖のジ(メタ)アクリレートなどが好ましい。
本発明のパターン形成材料には、前記の重合性化合物以外の重合性化合物を用いてもよい。例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等)と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と多価アミン化合物とのアミドなどが挙げられる。
これらの重合性化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記含有量が、5質量%となると、テント膜の強度が低下することがあり、90質量%を超えると、保存時のエッジフュージョン(ロール端部からのしみだし故障)が悪化することがある。
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起されたヘテロ縮環系化合物或いは増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記特開昭53−133428号公報に記載の化合物としては、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジン、及び2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−1,3,5−トリアジンなどが挙げられる。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と後述する増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
前記ヘテロ縮環系化合物としては、後述する感光層への露光における露光感度や感光波長を調整する目的で、或いは、前記感光層を露光し現像する場合において、該感光層の露光する部分の厚みを該現像の前後において変化させない前記光の最小エネルギー(感度)を向上させる観点から添加される。前記ヘテロ縮環系化合物を併用することにより、例えば、前記感光層の最小エネルギー(感度)を0.1〜20mJ/cm2に極めて容易に調整することもできる。
前記ヘテロ縮環系化合物は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光レーザ及び可視光レーザなどに対応した適宜のものを選択するのが好ましい。
前記ヘテロ縮環系化合物は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
尚、ヘテロ縮環系化合物は、感光層の感度の向上を図るだけでなく、光励起によりモノマーの重合を開始させるような光重合開始剤としての機能をも有している。
前記ヘテロ縮環系化合物としては、例えば、ヘテロ縮環系ケトン化合物、キノリン化合物、アクリジン化合物から選択される少なくとも1種を含むのが好ましい。
前記ヘテロ縮環系化合物としては、前記アクリドン、アミノ基により置換されたクマリン、9−フェニルアクリジン、などが更に好ましく、これらの中でも、前記アクリドンが特に好ましい。
前記ヘテロ縮環系化合物に加えて、必要に応じて他の増感剤を添加してもよい。
前記重合禁止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記重合禁止剤は、前記露光により前記光重合開始剤から発生した重合開始ラジカル成分に対して水素供与(又は、水素授与)、エネルギー供与(又は、エネルギー授与)、電子供与(又は、電子授与)などを実施し、重合開始ラジカルを失活させ、重合開始を禁止する役割をはたす。
前記mが2未満となると、解像度が悪化することがある。
前記2価の連結基としては、例えば、1〜30個の炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、SO、SO2等を有する基が挙げられる。前記硫黄原子、酸素原子、SO、及びSO2は、直接結合していてもよい。
前記炭素原子及び酸素原子は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、上述した前記構造式(37)におけるZが挙げられる。
また、前記芳香環は、置換基を有していてもよく、該置換基としては、例えば、上述した前記構造式(37)におけるZが挙げられる。
前記フェノール性水酸基を有する化合物の市販品としては、本州化学社製のビスフェノール化合物が挙げられる。
前記イミノ基を有する化合物は、イミノ基で置換された環状構造を有することが好ましい。該環状構造としては、芳香環及び複素環の少なくともいずれかが縮合しているものが好ましく、芳香環が縮合しているものがより好ましい。また、前記環状構造では、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を有していてもよい。
前記ヒンダードアミンとしては、例えば、特開2003−246138号公報に記載のヒンダードアミンが挙げられる。
前記ニトロ基を有する化合物又は前記ニトロソ基を有する化合物の具体例としては、ニトロベンゼン、ニトロソ化合物とアルミニウムとのキレート化合物等が挙げられる。
前記芳香環を有する化合物の具体例としては、例えば、上述のフェノール性水酸基を有する化合物、上述のイミノ基を有する化合物、アニリン骨格を一部に有する化合物(例えば、メチレンブルー、クリスタルバイオレット等)が挙げられる。
前記複素環を有する化合物の具体例としては、ピリジン、キノリンなどが挙げられる。
前記金属原子としては、前記重合開始剤から発生したラジカルと親和性を有する金属原子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム、チタンなどが挙げられる。
なお、前記重合禁止剤の含有量は、安定性付与のために市販の前記重合性化合物中に含まれる4−メトキシフェノール等のモノフェノール系化合物を除いた含有量を表す。
前記発色剤は、露光後の前記感光層に可視像を与える(焼きだし機能)ために添加される。
前記発色剤としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン(ロイコクリスタルバイオレット)、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジブチルアミノフェニル)−〔4−(2−シアノエチル)メチルアミノフェニル〕メタン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−2−キノリルメタン、トリス(4−ジプロピルアミノフェニル)メタン等のアミノトリアリールメタン類;3,6−ビス(ジメチルアミノ)−9−フェニルキサンチン、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチル−9−(2−クロロフェニル)キサンチン等のアミノキサンチン類;3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(2−エトキシカルボニルフェニル)チオキサンテン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)チオキサンテン等のアミノチオキサンテン類;3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9,10−ジヒドロ−9−フェニルアクリジン、3,6−ビス(ベンジルアミノ)−9,10−ジビドロ−9−メチルアクリジン等のアミノ−9,10−ジヒドロアクリジン類;3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン等のアミノフェノキサジン類;3,7−ビス(エチルアミノ)フェノチアゾン等のアミノフェノチアジン類;3,7−ビス(ジエチルアミノ)−5−ヘキシル−5,10−ジヒドロフェナジン等のアミノジヒドロフェナジン類;ビス(4−ジメチルアミノフェニル)アニリノメタン等のアミノフェニルメタン類;4−アミノ−4’−ジメチルアミノジフェニルアミン、4−アミノ−α、β−ジシアノヒドロケイ皮酸メチルエステル等のアミノヒドロケイ皮酸類;1−(2−ナフチル)−2−フェニルヒドラジン等のヒドラジン類;1,4−ビス(エチルアミノ)−2,3−ジヒドロアントラキノン類のアミノ−2,3−ジヒドロアントラキノン類;N,N−ジエチル−4−フェネチルアニリン等のフェネチルアニリン類;10−アセチル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン等の塩基性NHを含むロイコ色素のアシル誘導体;トリス(4−ジエチルアミノ−2−トリル)エトキシカルボニルメンタン等の酸化しうる水素をもつていないが、発色化合物に酸化しうるロイコ様化合物;ロイコインジゴイド色素;米国特許第3,042,515号及び同第3,042,517号に記載されているような発色形に酸化しうるような有機アミン類(例、4,4’−エチレンジアミン、ジフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、4,4’−メチレンジアミントリフェニルアミン、N−ビニルカルバゾール)が挙げられ、これらの中でも、ロイコクリスタルバイオレット等のトリアリールメタン系化合物が好ましい。
前記ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、四臭化炭素、ヨードホルム、臭化エチレン、臭化メチレン、臭化アミル、臭化イソアミル、ヨウ化アミル、臭化イソブチレン、ヨウ化ブチル、臭化ジフェニルメチル、ヘキサクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、1,2−ジブロモ−1,1,2−トリクロロエタン、1,2,3トリブロモプロパン、1−ブロモ−4−クロロブタン、1,2,3,4−テトラブロモブタン、テトラクロロシクロプロペン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、ジブロモシキロヘキサン、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(4−クロロフェニル)エタンなど);ハロゲン化アルコール化合物(例えば、2,2,2−トリクロロエタノール、トリブロモエタノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,1,1−トリクロロ−2−プロパノール、ジ(ヨードヘキサメチレン)アミノイソプロパノール、トリブロモ−t−ブチルアルコール、2,2,3−トリクロロブタン−1,4−ジオールなど);ハロゲン化カルボニル化合物(例えば1,1−ジクロロアセトン、1,3−ジクロロアセトン、ヘキサクロロアセトン、ヘキサブロモアセトン、1,1,3,3−テトラクロロアセトン、1,1,1−トリクロロアセトン、3,4−ジブロモ−2−ブタノン、1,4−ジクロロ−2−ブタノン−ジブロモシクロヘキサノン等);ハロゲン化エーテル化合物(例えば2−ブロモエチルメチルエーテル、2−ブロモエチルエチルエーテル、ジ(2−ブロモエチル)エーテル、1,2−ジクロロエチルエチルエーテル等);ハロゲン化エステル化合物(例えば、酢酸ブロモエチル、トリクロロ酢酸エチル、トリクロロ酢酸トリクロロエチル、2,3−ジブロモプロピルアクリレートのホモポリマー及び共重合体、ジブロモプロピオン酸トリクロロエチル、α,β−ジグロロアクリル酸エチル等);ハロゲン化アミド化合物(例えば、クロロアセトアミド、ブロモアセトアミド、ジクロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリブロモアセトアミド、トリクロロエチルトリクロロアセトアミド、2−ブロモイソプロピオンアミド、2,2,2−トリクロロプロピオンアミド、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミドなど);硫黄やリンを有する化合物(例えば、トリブロモメチルフェニルスルホン、4−ニトロフェニルトリブロモメチルスルホン、4−クロルフェニルトリブロモメチルスルホン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート等)、2,4−ビス(トリクロロメチル)6−フェニルトリアゾールなどが挙げられる。有機ハロゲン化合物では、同一炭素原子に結合した2個以上のハロゲン原子を持つハロゲン化合物が好ましく、1個の炭素原子に3個のハロゲン原子を持つハロゲン化合物がより好ましい。前記有機ハロゲン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリブロモメチルフェニルスルホン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−フェニルトリアゾールが好ましい。
前記有機溶剤は、感光層形成時の塗布液調製のために添加される。
前記有機溶剤の前記感光層における残存量は、0.5質量%以下であり、0.45質量%以下が好ましく、0.4質量%以下がより好ましく、0.35質量%以下が特に好ましい。前記残存量が0.5質量%を超えると、剥離性が低下し、テント膜強度も弱くなる。
前記ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトンなどが挙げられる。
前記アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、n−ヘキサノール、メチルプロピレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノールなどが挙げられる。
前記エーテル類としては、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
前記有機溶剤の中でも、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルが、感光層形成時に残存量が少なくなるため好ましい。
なお、これら有機溶剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、公知の界面活性剤を添加してもよい。
前記その他の成分としては、例えば、染料、還元剤、水素供与体、増感剤、可塑剤、着色剤などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、顔料、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、表面張力調整剤、連鎖移動剤等)を併用してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、目的とするパターン形成材料の安定性、写真性、焼きだし性、膜物性等の性質を調整することができる。
前記染料は、塗布面状の検査時における視認性等の取り扱い性を向上させるために添加され、前記感光層の塗布面状及び露光感度を低下させないものが好ましい。
前記染料としては、吸収波長が発色剤による発色後の吸収波長との差が大きく、露光波長に対して吸収がないものが好ましい。
また、前記染料の吸収波長としては、前記感光層が検査時の視認性に優れ、作業者の視覚に刺激を与えない緑色を呈することが好ましいため、500〜650nmに最大吸収波長を有することが好ましい。
前記染料としては、該染料0.5質量%のメチルエチルケトン溶解液の孔径0.45μmフィルターでの濾過圧が、0.3MPa以下の染料である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、トリアリルメタン骨格を有する化合物であるのが好ましい。また、前記染料は、イオン性染料であるのが好ましく、該イオン性染料のカウンターアニオンが、例えば、芳香族酸、カルボン酸、リン酸等を有するものが特に好ましい。
前記芳香族酸としては、例えば、ナフタレンスルホン酸、フェニルスルホン酸、などが挙げられ、これらの中でも、溶解性の観点から、ナフタレンスルホン酸が好適に挙げられる。
前記トリアリルメタン骨格を有する化合物としては、有機溶剤に対する溶解性に優れ、前記感光層の塗布面状の検査時における視認性などの取り扱い性に優れ、該感光層の塗布面状及び露光感度の低下させない観点から、アリルスルホン酸化合物を使用するのが好ましく、ナフタレンスルホン酸化合物が特に好ましい。
前記ナフタレン酸化合物としては、例えば、ビクトリアピュアブルーNAPSが好適に挙げられる。
<<有機溶剤に対する溶解度>>
前記染料は、該染料0.5質量%のメチルエチルケトン溶解液の孔径0.45μmフィルターでの濾過圧が、0.3MPa以下であることが好ましい。該濾過圧は、以下のようにして測定することができる。なお、濾過圧の測定は、室温、大気圧の条件下で行った。
(1)染料をメチルエチルケトン溶液に0.5質量%溶解する。
(2)シリンジ(テルモ社製、SS−20ESZ;直径1.5cm、長さ9.5cm)に、孔径0.45μmのフィルター(ADVANTEC社製、DISMIC;25HP045AN)を接続し、該フィルターを介して、シリンジ内に充填した着色染料0.5質量%のメチルエチルケトン溶解液を濾過する。この際の濾過速度は50cc/分とする。
(3)前記濾過の際の、シリンジに作用する圧力を圧力計で計測し、着色染料0.5質量%メチルエチルケトン溶解液の濾過圧とする。
前記濾過圧が、0.3MPa以下であることにより、着色染料の有機溶剤に対する溶解性に優れ、感光層の面状や露光感度を低下させることがなく、また、未溶解物の残渣を生じにくいものとなる。前記濾過圧が、0.3MPaを超えると、溶解性に劣り、未溶解物により感光層の面状故障の発生、露光感度の低下を招いたり、着色染料の残渣を生じ易くなることがある。
前記染料の含有量は、前記感光層の全成分に対して0.001〜20質量%が好ましく、0.03〜3質量%がより好ましく、0.05〜0.1質量%が特に好ましい。前記含有量が、0.001質量%未満であると、発色性が低下して面状検査時の視認性に乏しくなり、20質量%を超えると、発色剤による発色を確認できなくなることがある。
前記還元剤としては、フリーラジカルと反応することができ、前記発色剤の発色を抑制することができるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキル置換ハイドロキノン、カテコール、アルキル置換カテコール、フェノチアジン、ピロガロール、及びフェニドンなどが挙げられる。これらの中でも、フェニドンが好ましい。
前記水素供与体化合物としては、特に制限はないが、例えば、−SH基を有する化合物、−CH2X−(X=R)基(RはO、N、及びSのいずれかを含む置換基を表す)を有する化合物などが挙げられる。
前記−SH基を有する化合物としては、例えば、下記構造式で表される化合物が挙げられる。
これらの水素供与体化合物の中でも、前記還元剤と同様の観点から、N−フェニルグリシンが好ましい。
前記増感剤は、後述する光照射手段として可視光線や紫外光・可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤等)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動等)することにより、ラジカルや酸等の有用基を発生することが可能である。
前記含有量が、0.05質量%未満となると、活性エネルギー線への感度が低下し、露光プロセスに時間がかかり、生産性が低下することがあり、30質量%を超えると、前記感光層から保存時に析出することがある。
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、例えば、赤色、緑色、青色、黄色、紫色、マゼンタ色、シアン色、黒色等の公知の顔料又は染料が挙げられ、具体的には、ビクトリア・ピュアブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・イエローGT(C.I.ピグメント・イエロー12)、パーマネント・イエローGR(C.I.ピグメント・イエロー17)、パーマネント・イエローHR(C.I.ピグメント・イエロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボンブラックが挙げられる。
各層間の密着性、又はパターン形成材料と基体との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
本発明の前記パターン形成材料を製造する際に発生する面状ムラを改善させるために、公知の界面活性剤を併用することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素含有界面活性剤などから適宜選択できる。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるものが好ましく、更に表面の平滑性が良好であることがより好ましい。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜50μmがより好ましく、10〜30μmが特に好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クッション層、バリア層、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層等の層が挙げられる。前記パターン形成材料は、これらの層を1種単独で有していてもよく、2種以上を有していてもよく、また、同種の層を2層以上有していてもよい。
前記パターン形成材料は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、前記感光層、及びその他の層に含まれる材料を、水又は有機溶剤に溶解、乳化又は分散させて、塗布液を調製する。
なお、前記有機溶剤としては、本発明のパターン形成材料の説明において述べた通りである。
前記乾燥の条件としては、各成分、溶媒の種類、使用割合等によっても異なるが、通常60〜110℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
本発明のパターン形成装置は、本発明の前記パターン形成材料を備えており、光照射手段と光変調手段とを少なくとも有する。
なお、本発明の前記パターン形成装置は、本発明の前記パターン形成方法の説明を通じて明らかにする。
前記露光工程は、本発明のパターン形成材料における感光層に対し、露光を行う工程である。本発明の前記パターン形成材料については上述の通りである。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、15〜180℃が好ましく、60〜140℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.1〜1.0MPaが好ましく、0.2〜0.8MPaがより好ましい。
前記光変調手段としては、光を変調することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、n個の描素部を有することが好ましい。
前記n個の描素部を有する光変調手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、空間光変調素子が好ましい。
前記制御信号としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
DMD50は図1に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々描素(ピクセル)を構成する多数(例えば、1,024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
前記光変調手段は、前記n個の描素の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であることが好ましい。前記光変調手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、連続的に配列された任意のn個未満の描素部だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58によりパターン形成材料150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、パターン形成材料150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、パターン形成材料150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、パターン形成材料150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図7に示すように、シート状のパターン形成材料150を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。
4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置を有している。
そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
前記光変調素子が有する描素部の数(前記n)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、2次元状に配列していることが好ましく、格子状に配列していることがより好ましい。
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザ等の公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ(以下、「合波レーザ」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330〜500nmが更に好ましく、400〜450nmが特に好ましい。
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
前記露光は、前記変調させた光を、マイクロレンズアレイを通して行うことが好ましく、更にアパーチャアレイ、結像光学系等などを通して行ってもよい。
ここで、図14に、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また、図15の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
前記露光ヘッドでは、光照射手段144からレーザ光が照射されると、DMD50によりオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系454、458により数倍(例えば、2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ476の対応するアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系480、482により被露光面56上に結像される。
本発明のパターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光学系と併用してもよく、例えば、1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系などが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅を変化させて、光照射手段からの平行光束をDMDに照射するときに、被照射面での光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系について図面を参照しながら説明する。
下記表1に基本レンズデータを示す。
下記表2に、第1面及び第4面の非球面データを示す。
Z:光軸から高さρの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
ρ:光軸からの距離(mm)
K:円錐係数
C:近軸曲率(1/r、r:近軸曲率半径)
ai:第i次(i=3〜10)の非球面係数
表2に示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数″であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10−2」であることを示す。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、現像工程、エッチング工程、メッキ工程などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記現像工程は、前記露光工程により前記パターン形成材料における感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、パターンを形成する工程である。
前記現像手段としては、現像液を用いて現像することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記現像液を噴霧する手段、前記現像液を塗布する手段、前記現像液に浸漬させる手段などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記現像手段は、前記現像液を交換する現像液交換手段、前記現像液を供給する現像液供給手段などを有していてもよい。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記エッチング処理に用いられるエッチング液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点から塩化第二鉄溶液が好ましい。
前記エッチング工程によりエッチング処理した後に前記パターンを除去することにより、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
前記永久パターンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、配線パターンなどが好適に挙げられる。
前記メッキ処理としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイフローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなど処理が挙げられる。
前記メッキ工程によりメッキ処理した後に前記パターンを除去することにより、また更に必要に応じて不要部をエッチング処理等で除去することにより、前記基体の表面に永久パターンを形成することができる。
本発明の前記パターン形成方法は、プリント配線板の製造、特にスルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造、及び、カラーフィルタの製造に好適に使用することができる。以下、本発明のパターン形成方法を利用したプリント配線板の製造方法及びカラーフィルタの製造方法の一例について説明する。
特に、スルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造方法としては、(1)前記基体としてホール部を有するプリント配線板形成用基板上に、前記パターン形成材料を、その感光層が前記基体側となる位置関係にて積層して積層体形成し、(2)前記積層体の前記基体とは反対の側から、所望の領域に光照射行い感光層を硬化させ、(3)前記積層体から前記パターン形成材料における支持体、クッション層及びバリア層を除去し、(4)前記積層体における感光層を現像して、該積層体中の未硬化部分を除去することによりパターンを形成することができる。
前記パターン形成材料の積層温度としては、特に制限はなく、例えば、室温(15〜30℃)、又は加熱下(30〜180℃)が挙げられ、これらの中でも、加温下(60〜140℃)が好ましい。
前記圧着ロールのロール圧としては、特に制限はなく、例えば、0.1〜1MPaが好ましい。
前記圧着の速度としては、特に制限はなく、1〜3m/分が好ましい。
また、前記プリント配線板形成用基板を予備加熱しておいてもよく、また、減圧下で積層してもよい。
前記強アルカリ水溶液における塩基成分としては、特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記強アルカリ水溶液のpHとしては、例えば、約12〜14が好ましく、約13〜14がより好ましい。
前記強アルカリ水溶液としては、特に制限はなく、例えば、1〜10質量%の水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
なお、前記パターン形成材料は上記のエッチングプロセスのみでなく、メッキプロセスに使用してもよい。前記メッキ法としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイフローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。
ガラス基板等の基体上に、本発明の前記パターン形成材料における感光層を貼り合わせ、該パターン形成材料から支持体、クッション層及びバリア層を剥離する場合に、帯電した前記支持体(フィルム)と人体とが不快な電気ショックを受けることがあり、あるいは帯電した前記支持体に塵埃が付着する等の問題がある。このため、前記支持体上に導電層を設けたり、前記支持体自体に導電性を付与する処理を施すことが好ましい。また、前記導電層をクッション層とは反対側の前記支持体上に設けた場合は、耐傷性を向上させるために疎水性重合体層を設けることが好ましい。
前記支持体として厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、16FB50)に、下記の組成からなる感光性樹脂組成物溶液を塗布し乾燥させて、厚さ18μmの感光層を形成し、前記パターン形成材料を製造した。
・メチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):19/52/29、質量平均分子量:60,000、酸価189mgKOH/g、I/O値:0.55):139.6質量部
・下記構造式(38)で表される重合性化合物(第一工業製薬社製、GX8702c):44.33質量部
・下記構造式(39)で表される重合性化合物(第一工業製薬社製、BPEM−10F):44.33質量部
・下記構造式(40)で表される重合性化合物(東亞合成社製、アロニックスM270):6.37質量部
・ポリエチレングリコール#1000ジメタクリレート(新中村化学、NKエステル23G):16.75質量部
・光重合開始剤としての2,2−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール:18.5質量部
・ヘテロ縮環系化合物としてのN−ブチルクロロアクリドン:0.99質量部
・重合禁止剤としてのフェノキサジン:0.032質量部
・発色剤としてのロイコクリスタルバイオレット:1.10質量部
・ケトン類の有機溶剤としてのメチルエチルケトン:327.4質量部
・エーテル類の有機溶剤としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル:304.9質量部
・ケトン類の有機溶剤としてのシクロヘキサノン:58.1質量部
・アルコール類の有機溶剤としてのメタノール:36.3質量部
・ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩:0.186質量部
・フェニドン:0.022質量部
・水素供与体化合物としてのN−フェニルグリシン:0.370質量部
・フッ素系界面活性剤(大日本インキ社製、F780F):0.78質量部
なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
上記で得られた感光層の塗布面状を黄色灯下にて目視で観察し、塗布面状の面状故障を評価した。前記面状故障の評価方法としては、感光層の表面1m2当たりにおける、40μm未満の面状故障の個数と、40μm以上の面状故障の個数をカウントした。該個数に基づき、下記評価基準により面状故障性を評価した。結果を表3に示す。
−評価基準−
○ ・・・40μm未満の面状故障が20個未満、かつ40μm以上の面状故障が3個未満であり、優れた塗布面状を示した。
△ ・・・40μm未満の面状故障が20個以上、50個未満、または40μm以上の面状故障が3個以上、30個未満であり、塗布面状にやや劣るが、実用上問題とはならない。
× ・・・40μm未満の面状故障が50個以上、または40μm以上の面状故障が30個以上であり、塗布面状に極めて劣る。
前記積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、分光光度計(島津製作所製、MPS-200)にて550nmの吸光度(OD)を測定し、該吸光度が0.4以下であれば○、0.4を超えれば×として発色剤のカブリを評価した。結果を表3に示す。
圧着条件は、圧着ロール温度105℃、圧着ロール圧力0.3MPa、ラミネート速度1m/分とした。
次に、前記積層体における銅張積層板に対し、前記圧着条件で、感光層を両面にラミネートした以外は前記積層体と同様にして、未露光膜破れの評価用の積層体を調製し、得られた積層体を、室温(25℃、50%RH)にて5日間保管した。この保管後の積層体から、支持体を剥離して、前記穴部分の感光層が剥離して破れた個数をカウントし、未露光膜破れの評価を行った。前記直径1〜6mmの各穴部において、30穴が全く破れなかった穴部のうちの最大のものの直径を、未露光膜破れの値とした。結果を表3に示す。
前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、未硬化の領域を溶解除去した。その後、水洗し、乾燥させ、永久パターンを形成した。
なお、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。この最短現像時間が短いほど、現像性に優れる。
また、前記永久パターン形成済みのプリント配線基板に対して、常法に従い金メッキを行った後、水溶性フラックス処理を行った。次いで、260℃に設定された半田槽に5秒間にわたって、3回浸漬し、フラックスを水洗で除去した。
(1)感度の測定
前記積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、前記光照射手段としての405nmのレーザ光源を有するパターン形成装置を用いて、0.1mJ/cm2から21/2倍間隔で100mJ/cm2までの光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記現像工程で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。次いで、光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から硬化領域の厚さが15μmとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。結果を表3に示す。
前記現像性の評価と同じ方法及び条件で前記積層体を作製し、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン/スペース=1/1でライン幅5μm〜20μmまで1μm刻みで各線幅の露光を行い、ライン幅20μm〜50μmまで5μm刻みで各線幅の露光を行った。この際の露光量は、前記(1)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記現像工程で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去した。この様にして得られた硬化樹脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化樹脂パターンのラインにツマリ、ヨレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。結果を表3に示す。
前記未露光膜破れの評価用の積層体における銅張積層板を、直径2mmのスルーホールを200個有する銅張積層板に代えた以外は前記積層体と同様にして、テント性評価用の積層体を調製し、室温(23℃、相対湿度55%)の条件下で10分間放置した。次に、前記調製した積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、該積層体における感光層の全面に露光を行った。この際の露光量は、前記解像度の評価における(2)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。前記銅張積層板上の前記感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記現像工程で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーした。この様にして得られた前記銅張積層板におけるスルーホール開口部上に形成された硬化層(テント膜)の剥がれや破れ等の欠陥の有無を顕微鏡で観察し、欠陥の発生率をカウントした。結果を表3に示す。
前記現像性の評価と同じ方法及び条件で前記積層体を作成し、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、全面に露光を行った。この際の露光量は、前記で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記現像工程で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーした。これを乾燥した後、3質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に基板を立てかけるように浸漬し、膜が完全に剥離するまでの時間を測定した。この時間が短いほど良好である。結果を表3に示す。
実施例1において、前記ケトン類の有機溶剤としてのシクロヘキサノンの代わりにエーテル類の有機溶剤としてのテトラヒドロフランを用いた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、バインダーをメチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):46/31/23、質量平均分子量:60,000、酸価150mgKOH/g、I/O値:0.63)に変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、有機溶剤の組成を以下にように変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.40質量%であった。
・ケトン類の有機溶剤としてのメチルエチルケトン:227.4質量部
・エーテル類の有機溶剤としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル:327.4質量部
・ケトン類の有機溶剤としてのシクロヘキサノン:79.0質量部
・エーテル類の有機溶剤としてのテトラヒドロフラン:58.1質量部
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、前記構造式(40)で表される重合性化合物及びポリエチレングリコール#1000ジメタクリレートを含有せず、かつ、前記構造式(38)で表される重合性化合物及び構造式(39)で表される重合性化合物を共に55.89質量部含有した以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、支持体を厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、16QS52)に変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、支持体を厚さ16μmのポリエステルフィルム(三菱化学社製、R−340G)に変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、保護フィルムを厚さ12μmのポリプロピレンフィルム(王子特殊紙社製、E−501)に変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例6において、保護フィルムを厚さ20μmのポリプロピレンフィルム(王子特殊紙社製、E−200)に変えた以外は、実施例6と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.30質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例6と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、有機溶剤の組成を以下にように変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
・ケトン類の有機溶剤としてのメチルエチルケトン:127.4質量部
・エーテル類の有機溶剤としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル:404.9質量部
・ケトン類の有機溶剤としてのシクロヘキサノン:158.1質量部
・アルコール類の有機溶剤としてのメタノール:36.3質量部
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、有機溶剤の組成を以下にように変えた以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、0.80質量%であった。
・エーテル類の有機溶剤としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル:350質量部
・ケトン類の有機溶剤としてのシクロヘキサノン:100質量部
・アルコール類の有機溶剤としてのメタノール:149.3質量部
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
実施例1において、有機溶剤の組成を以下にように変えた以外は、実施例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
〔有機溶剤の組成〕
・ケトン類の有機溶剤としてのメチルエチルケトン:227.4質量部
・エーテル類の有機溶剤としてのプロピレングリコールモノメチルエーテル:404.9質量部
・ケトン類の有機溶剤としてのシクロヘキサノン:94.4質量部
・アルコール類の有機溶剤としてのメタノール:添加せず
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、バインダーをメチルメタクリレート/スチレン/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量%):46/31/23、質量平均分子量:60,000、酸価150mgKOH/g、I/O値:0.63):139.58質量部に変えた以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、重合性化合物を下記構造式(39)で表される重合性化合物(第一工業製薬社製、BPEM−10F)111.78質量部のみに変えた以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、還元剤としてのフェニドンを添加しなかった以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、重合禁止剤としてのフェノキサジンを添加しなかった以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、ヘテロ縮環系化合物としてのN−ブチルクロロアクリドンをジエチルアミノベンゾフェノンに変えた以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、ビクトリアピュアブルーのナフタレンスルホン酸塩をマラカイトグリーンに変えた以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
比較例1において、N−フェニルグリシンを添加しなかった以外は、比較例1と同様にして、パターン形成材料、及び積層体を製造した。なお、得られた感光層における有機溶剤の残存量は、1質量%であった。
得られたパターン形成材料を用いて、実施例1と同様にして面状故障、発色剤のカブリ、未露光膜の破れ、感度、解像度、テント性、及び剥離時間の評価を行った。結果を表3に示す。
また、本発明のパターン形成装置は、本発明の前記パターン形成材料を備えているため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に用いることができる。
また、本発明のパターン形成方法は、本発明の前記パターン形成材料を用いるため、各種パターンの形成、配線パターン等の永久パターンの形成、カラーフィルタ、柱材、リブ材、スペーサー、隔壁等の液晶構造部材の製造、ホログラム、マイクロマシン、プルーフの製造などに好適に用いることができ、特に高精細な配線パターンの形成に好適に使用することができる。
10 ヒートブロック
11〜17 コリメータレンズ
20 集光レンズ
30〜31 マルチモード光ファイバ
44 コリメータレンズホルダー
45 集光レンズホルダー
46 ファイバホルダー
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
52 レンズ系
53 反射光像(露光ビーム)
54 第2結像光学系のレンズ
55 マイクロレンズアレイ
56 被露光面(走査面)
55a マイクロレンズ
57 第2結像光学系のレンズ
58 第2結像光学系のレンズ
59 アパーチャアレイ
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
70 プリズム
71 集光レンズ
72 ロッドインテグレータ
73 プリズムペア
74 結像レンズ
100 ヒートブロック
110 マルチキャビティレーザ
111 ヒートブロック
113 ロッドレンズ
120 集光レンズ
130 マルチモード光ファイバ
130a コア
140 レーザアレイ
144 光照射手段
150 パターン形成材料
152 ステージ
155a マイクロレンズ
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
180 ヒートブロック
184 コリメートレンズアレイ
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
454 レンズ系
468 露光エリア
472 マイクロレンズアレイ
474 マイクロレンズ
476 アパーチャアレイ
478 アパーチャ
480 レンズ系
Claims (19)
- 波長400〜450nmのレーザー露光用のパターン形成材料であって、
支持体と、該支持体上の感光層と、該感光層上の保護フィルムとを有してなり、
該感光層が、(A)バインダー、(B)重合性化合物、(C)光重合開始剤、(D)ヘテロ縮環系化合物、(E)重合禁止剤0.005〜0.5質量%、(F)発色剤、及び(G)有機溶剤を含み、
(A)バインダーの酸価が、50〜400mgKOH/gであり、かつ、質量平均分子量が、10,000〜100,000であり、
(B)重合性化合物が、(b1)ウレタン基を有する化合物及び(b2)アリール基を有する化合物の少なくともいずれかを含有し、
(G)有機溶剤が、ケトン類、アルコール類、及びエーテル類から選択される少なくとも1種であり、かつ、該感光層中の残存量が0.5質量%以下であることを特徴とするパターン形成材料。 - (A)バインダーのI/O値が0.35〜0.60である、請求項1に記載のパターン形成材料。
- (B)重合性化合物が、ポリアルキレンオキサイド鎖を有する化合物を含有し、該ポリアルキレンオキサイド鎖が、エチレン基及びプロピレン基の少なくともいずれかを有する、請求項1又は2に記載のパターン形成材料。
- (D)ヘテロ縮環系化合物が、ヘテロ縮環系ケトン化合物、キノリン化合物、及びアクリジン化合物から選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- (E)重合禁止剤が、フェノール性水酸基を少なくとも2個有する化合物、イミノ基で置換された芳香環を有する化合物、イミノ基で置換された複素環を有する化合物、及びヒンダードアミン化合物から選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- トリアリールメタン骨格を有する化合物を含む染料、還元剤、及び水素供与体化合物を更に含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- (G)有機溶剤が、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メタノール、メチルプロピレングリコール、及びテトラヒドロフランの少なくともいずれかである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- トリアリールメタン骨格を有する化合物を含む染料が、アリールスルホン酸化合物である、請求項6に記載のパターン形成材料。
- 還元剤がフェニドンである、請求項6又は8に記載のパターン形成材料。
- 感光層が、該感光層を露光し現像する場合において示す、該感光層の露光する部分の厚みを該露光及び現像後において変化させない該露光に用いる光の最小エネルギーが0.1〜20mJ/cm2である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- バインダーが、アルカリ性水溶液に対し膨潤性又は溶解性を示す、請求項1〜10のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- バインダーが共重合体を含み、該共重合体が、スチレン及びスチレン誘導体の少なくともいずれかに由来する構造単位を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- バインダーのガラス転移温度が、80℃以上である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のパターン形成材料。
- 請求項1〜13のいずれか1項に記載のパターン形成材料における該感光層に対し、露光を行うことを少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 露光が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行われる、請求項14に記載のパターン形成方法。
- 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる、請求項14又は15に記載のパターン形成方法。
- 非球面が、トーリック面である、請求項16に記載のパターン形成方法。
- 露光が行われた後、感光層の現像を行う、請求項14〜17のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
- 現像が行われた後、永久パターンの形成を行う、請求項18に記載のパターン形成方法。
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