明 細 書 レーザ加工装置 技術分野
この発明は、 プリン卜基板等の被加工物に対して穴あけ加工を主目的 としたレーザ加工装置に関するものであり、 特にその生産性、 及び加工 品質向上を図るものである。 背景技術
従来のプリン卜基板等の被加工物に対して穴あけ加工を主目的とした レーザ加工装置の中で、 特に 2箇所同時に加工を実施することができる レーザ加工装置は、 例えば国際公開番号 W O 0 3 / 0 4 1 9 0 4号公報 において第 9図で示すような構成となっている。
第 9図において、 1 はレーザ発振器、 2はレーザ光、 3は加工穴を所 望の大きさ、 形状にするために入射するレーザ光から必要な部分のレー ザ光を切り取るマスク、 4はレーザ光 2を反射して光路を導く複数のミ ラーである。 2 4はレーザ光 2を 2つのレーザ光に分光する第 の偏光 ビームスプリッタ、 6は第一の偏光ビームスプリッタ 2 4で分光された —方のレーザ光、 6 pはレーザ光 6の偏光方向、 7は第一の偏光ビーム スプリッタで分光されたもう一方のレーザ光、 7 sはレーザ光 7の偏光 方向、 2 5はレーザ光 6を反射しレーザ光 7を透過し第二のガルバノス キャンミラー 1 2に導くための第二の偏光ビームスプリッタである。 1 0は第二の偏光ビームスプリッタにて反射されたレーザ光、 1 1は第二 の偏光ビームスプリッタにて透過されたレーザ光、 1 4はレーザ光 6を 第二の偏光ビームスプリッタ 2 5に導くためのミラー、 1 7はレーザ光
1 0、 1 1 を被加工物 2 0上に集光させるための f 0 レンズ、 1 3はレ 一ザ光 7を 2軸方向に走査し、 第二の偏光ビームスプリッタ 2 5に導く ための第一のガルバノスキャンミラ一、 1 2はレーザ光 1 0とレーザ光 1 1 を 2軸方向に走査し被加工物 2 0に導くための第二のガルバノスキ ヤンミラーである。 1 8は被加工物 2 0を X Y方向に移動させるための X Yテーブル、 1 9は f 0 レンズ 1 7から出射されるレーザ光のエネル ギーを測定するパワーセンサ、 1 5はレーザ光 6を遮る第一のシャツタ 一、 1 6はレーザ光 7を遮る第二のシャッターである。 尚、 パワーセン サ 1 9は、 X Y亍一ブル 1 8に固定されており、 レーザ光のエネルギー を測定する際は、 パワーセンサ 1 9の受光部にレーザ光が当たる位置に 移動可能となっている。
第 9図に示される如く、 1つのレーザ光を偏光ビームスプリッタで 2 つのレーザ光に分光し、 2つのレーザ光を独立に走査することにより、 2箇所同時に加工を実施することができる穴あけ加工用レーザ加工装置 では、 レーザ発振器 1 より直線偏光にて発振されたレーザ光 2は、 マス ク 3、 ミラー 4を経由して第一の偏光ビームスプリッタ 2 4に導かれる。 そして、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 4にて、 レーザ光 2の P波成 分は偏光ビームスプリッタ 2 4を透過しレーザ光 6となり、 S波成分は 偏光ビームスプリッタ 2 4で反射しレーザ光 7に分光される。
第一の偏光ビームスプリッタ 2 4を透過したレーザ光 6は、 ミラー 1 を経由して、 第二の偏光ビームスプリッタ 2 5に導かれる。
一方、 第一のビームスプリッタ 2 4で反射したレーザ光 7は、 第一の ガルバノスキャンミラー 1 3により 2軸方向に走査された後、 第二の偏 光ビ一ムスプリッタ 2 5に導かれる。
尚、 レーザ光 6はいつも同じ位置で第二の偏光ビームスプリッタ 2 5 に導かれるが、 レーザ光 7は第一のガルバノスキャンミラー 1 3の振り
角を制御することにより第二の偏光ビームスプリッタ 2 5に入射する位 置、 角度を調整することができる。
その後、 レーザ光 1 0、 1 1は第二のガルバノスキャンミラ一 1 2に より 2軸方向に走査された後、 f 0レンズ 1 7に導かれ、 それぞれ被加 ェ物 2 0の所定位置に集光される。
このときレーザ光 1 1は、 第一のガルバノスキャンミラー 1 3を走査 することにより、 レーザ光 1 0の光軸に対してある設定範囲内、 例えば 4 m m角の範囲内で振ることを可能としている。 これにより例えば、 5 0 m m四方等加工可能な範囲で振れる第二のガルバノスキャンミラー 1 2を介して、 被加工物 2 0上の任意の異なる 2点に同時にレーザ光を照 射することを可能としている。
第 1 0図は、 偏光ピームスプリッタ 2 4の原理を説明するための模式 図を示し、 正面図を中央に、 その左右に側面図、 上部に上面図を示して いる。
第 1 0図において、 2 6は偏光ビームスプリッタのウィンドウ部分で 炭酸ガスレーザの場合、 Z n S eや G eが使用される。 2 7はレーザ光 を 9 0 ° に折り返すためのミラーである。
偏光 一ムスプリッタ 2 4は、 偏光分離をするために入射ビームに対 して、 ブリュースター角となる構造となっている。
したがって、 この偏光ビームスプリッタ 2 4にレーザ光 2 8を入射す ると偏光方向 2 8 pの成分 (P波成分) は透過し、 偏光方向 2 8 sの成 分 (S波成分) は反射する性質を持っている。
また、 あらゆる偏光方向が均質に存在する円偏光や、 P波、 S波に 4 5 ° の角度をなす偏光方向であればレーザ光は等分され、 レーザ光 2 9 とレーザ光 3 0のエネルギーは等しくなるという性質を持っている。 したがって、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 4への入射ビーム 2は、
円偏光、 或いは P波、 5波に4 5 ° の角度をなすようにすることにより、 エネルギーを等しく分離する構成になっている。
また、 当然、 偏光ビームスプリッタ 2 4に入射するレーザ光の偏光方 向が P波成分のみであれば全て透過し、 S波成分のみであれば全て反射 するという性質を持っている。
したがって、 第二の偏光ビームスプリッタ 2 5への入射ビームは、 レ 一ザ光 7が P波成分のみを、 レーザ光 6が S波成分のみになるようにす ることで、 エネルギーロスなく第二のガルバノスキャンミラー 1 2に導 く構成となっている。 上記のような従来のレーザ加工装置では、 第一の偏光ビームスプリッ タ 2 4、 第二の偏光ビ一ムスプリッタ 2 5ともに、 レーザ光のウィンド ゥ部分 2 6への入射角がプリユースター角になるようウィンドウを配置 することによリ レーザ光 2を S波、 P波成分に分光しているが、 例えば、 炭酸ガスレーザの分光に Z n S eを材質としたウィンドウを使用した場 合、 ブリュースタ一角は 6 7 . 5 ° とウィンドウへの入射角が大きくな リ、 偏光ビームスプリッタに導かれるレーザ光の径が φ 3 5 m mとする と、 ウィンドウ上のレーザ光径は長軸方向で 9 4 m mとなってしまう。 よって、 ウィンドウは上記レーザ光径の 2 . 5倍以上の有効径が必要と なり、 製作精度の維持が困難であるという問題点があった。
また、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 4を P波成分として透過したレ 一ザ光 6は第二の偏光ビームスプリッタ 2 5において、 S波成分として 反射させる必要があり、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 4を S波成分と して反射したレーザ光 7は第二の偏光ビームスプリッタ 2 5において、 P波成分として透過させる必要があるため 第一、 第二の偏光ビームス プリッタにはそれぞれレーザ光を 9 0。 に折り返すためのミラ一 2 7を
備える必要があり、 また、 ウィンドウ部分 2 6とミラー 2 7の相対位置 関係は偏光ビームスプリッタ後の光路の精度に大きな影響を及ぼすため、 ウィンドウ部分 2 6とミラー 2 7の相対位置関係に注意し、 偏光ビーム スプリッタを製作する必要もあったため、 偏光ビームスプリッタがより 高価な光学部品となるという問題点もあった。
また、 f 0レンズ 1 7の特性を考慮し、 より安定した加工品質を得る ため、 第一の偏光ビ一ムスプリッタ 2 4から f 0レンズ 1 7間の光路長 を極力短くする必要があり、 偏光ビームスプリッタの有効径を大きくす る必要があった。 しかし、 偏光ビームスプリッタの有効径を十分大きく 設計することが困難なため、 実際は偏光ビームスプリッタの有効径が十 分でなく、 f 0レンズ 1 7へ導かれるレーザ光の径が所望の径ょリも小 さく制約されると、 f 0 レンズの焦点距離が一定の場合、 被加工物上の レーザ光の径は所望の径ょリも大きく制約され、 よリ小さい穴加工に適 した光路を構成することができなくなり、 要求される加工品質を得るこ とができないという問題点もあった。
また、 光学系に使用される個々の光学部品は製作工程上必ず歪み (収 差) を持ち、 平面度については要求精度を小さくすればするほど、 歩留 まりが悪化し、 コストが高くなるため、 一般的にはレーザ波長 λの 1 1 0〜 1 2 0程度の光学歪みで製作される。 この程度の光学部品を何 も考慮せずに複数枚組み合わせた光学系を構 Ι すると、 個々の収差が積 み重なり、 非点収差等が発生し、 要求される加工品質を得ることができ ない場合があ.るという問題点もあった。
また、 それぞれの表面形状が平面の光学部品は一般的には表面と裏面 を製作する製作工程は同じであるため、 表面と裏面の表面形状は共に凸 形状、 或いは凹形状となる傾向が強く、 透過型の光学部品では光学歪み (収差) を増大するという問題点もあった。
この発明は、 かかる問題点を解決するためになされたもので、 偏光分 離手段により、 分光したレーザ光を用いて加工を行うレーザ加工装置に おいて、 偏光分離手段として安価な光学部品を使用することができ、 ま た被加工物上のレーザ光の径をよリ小さくできるレーザ加工装置を得る ことを第 1の目的としている。
また、 光学部品の表面形状による収差を低減し加工品質を向上できる レーザ加工装置を得ることを第 2の目的としている。 発明の開示
上記目的を達成するために、 第 1の発明に係るレーザ加工装置におい ては、 レーザ発振器よリ出射されたレーザ光を被加工物まで導く複数の 光学部品からなる光学系を有し、 1つのレーザ光を第一の偏光分離手段 で 2つのレーザ光に分光し、 一方はミラーを経由し、 他方は第一のガル バノスキャンミラーで 2軸方向に走査し、 2つのレーザ光を第二の偏光 分離手段へ導いた後、 第二のガルバノスキャンミラーで走査し、 被加工 物を加工するレーザ加工装置において、 前記第一および第二の偏光分離 手段をレーザ光の光軸に対して 4 5 ° に配置したものである。
第 2の発明に係るレーザ加工装置においては、 第一および第二の偏光 分離手段は、 表面に誘電体多層膜コーティングが形成された偏光ビーム スプリッタである。
第 3の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記第一および第二の 偏光分離手段は、 片方の面が凹形状、 その裏面が凸形状である。
第 4の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記第一の偏光分離手 段は、 レーザ光を反射する側の面を凸形状、 その裏面を凹形状とし、 該 第一の偏光分離手段において反射されたレーザ光を表面形状が凹形状の
前記第一のガルバノスキャンミラーに導き、 前記第二の偏光分離手段は、 レーザ光を反射する側の面を凹形状、 その裏面を凸形状としたものであ る。 ·
第 5の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記第一の偏光分離手 段は、 レーザ光を反射する側の面を凹形状、 その裏面を凸形状とし、 該 第一の偏光分離手段において反射されたレーザ光を表面形状が凸形状の 前記第一のガルバノスキャンミラーに導き、 前記第二の偏光分離手段は、 レーザ光を反射する側の面を凸形状、 その裏面を凹形状としたものであ る。 r
第 6の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記第一および第二の 偏光分離手段の表面の凹または凸形状は、 前記レーザ光の波長を λとし た場合、 λ Ζ 2 0以下の精度で形成されているものである。
第 7の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記光学系において、 略同一表面形状である 1組の光学部品を、 一方の光学部品のビーム入射 面が他方の光学部品のビーム入射面に対し垂直で、 かつ一方の光学部品 へのビーム入射角が他方の光学部品へのビー Α入射角と同一となるよう に配置するものである。
第 8の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記レーザ発振器から 出射されたレーザ光が前記第 1の偏光分離手段に至るまでのレーザ光路 中にマスクを設け、 このマスクと前記被加工物との間に前記 1組の光学 部品を配置したものである。
第 9の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記 1組の光学部品を 個々に固定するホルダーを有し、 前記ホルダーに方向性がある場合、 こ の方向性を示す軸を、 それぞれの光学部品の入射面に対して同じ方向に 配置したものである。 .
第 1 0の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記 1組の光学部品
の表面形状は、 前記レーザ光の波長を; Iとした場合、 λ Ζ 1 0〜 I 2 0の精度で形成されているものである。
第 1 1の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記第一および第二 の偏光分離手段は、 レーザ光の進行方向に垂直で、 かつ互いに直交する 2軸方向に角度調整可能な機構を備えたものである。
第 1 2の発明に係るレーザ加工装置においては、 前記第二の偏光分離 手段からエネルギーロスとして漏れるレーザ光を吸収するためにダンバ 一を備えナ;:ものである。 この発明によれば、 偏光分離手段として入射角が 4 5 ° の偏光ビーム スプリツタを用いたことによリ、 f Θレンズにより大きい径のレーザ光 を入射させることができ、 被加工物上のレーザ光の径をより小さくでき、 より微細な加工を実施することができる。 また、 偏光分離手段が安価と なリコス ト低減ができる。 図面の簡単な説明
第 1図は、 この発明の実施の形態 1 を示すレーザ加工装置の構成図で あ" 5) o ' .
第 2図は、 この発明の実施の形態 1 を示す偏光ビームスプリッタを固 定するホルダ一部分の概略図である。
第 3図は、 この発明の実施の形態 2を示すレーザ加工装置の構成図で める。
第 4図は、 この発明の実施の形態 2であるレーザ加工装置の光学部品 表面形状と屈折力との関係を説明するための模式図である。
第 5図は、 この発明の実施の形態 2であるレーザ加工装置の光学部品 の配置を説明するための模式図である。
第 6図は、 この発明の実施の形態 2であるレーザ加工装置の方向性を 持った光学部品ホルダーの配置と屈折力との関係を説明するための模式 図である。
第 7図は、 この発明の実施の形態 3を示すレーザ加工装置の構成図で める。
第 8図は、 この発明の実施の形態 3であるレーザ加工装置の光学部品 表面形状と屈折力との関係を説明するための模式図である。
第 9図は、 この発明に係る従来技術を示すレーザ加工装置の構成図で ある。
第 1 0図は、 この発明に係る従来技術を示すレーザ加工装置の偏光ビ 一ムスプリッタを説明するための模式図である。 発明を実施するための最良の形態
実施の形態 1 .
第 1図はこの発明の実施の形態 1に係り、 偏光分離手段として入射角 4 5 ° の偏光ビームスプリッタを用い、 1つのレーザ光を 2つのレーザ 光に分光し、 2つのレーザ光を独立に走査することにより、 2箇所同時 に加工を実施することができる穴あけ用レーザ加工装置を示す構成図で ある。 従来技術の第 9図と同一構成については同一番号を付与し、 詳細 な説明は省略する。
第 1図において、 5は第一の偏光ビームスプリッタ、 6は第一の偏光 ビームスプリッタ 5を透過したレーザ光、 6 pはレーザ 6の第一の偏光 ビ一ムスプリッタにとつて P波成分となる偏光方向、 6 sはレーザ光 6 の第一の偏光ビームスプリッタにとつて S波成分となる偏光方向、 7は 第一の偏光ビームスプリッタ 5を反射したレーザ光、 7 sはレーザ光 7 の第一の偏光ビームスプリッタにとつて S波成分となる偏光方向、 7 p
はレーザ光 7の第一の偏光ビームスプリッタにとつて P波成分となる偏 光方向、 8は第二の偏光ビー厶スプリッタ、 9はエネルギーロスとして 発生するレーザ光を受け止めるダンパー、 1 0はレーザ光 6のうち第二 の偏光ビームスプリッタ 8で反射したレーザ光、 1 1 はレーザ光 7のう ち第二の偏光ビームスプリッタ 8で透過したレーザ光である。
従来技術においてレーザ光を偏光分離する場合は、 入射角をプリユー スター角としたウィンドウを用い、 P波成分、 S波成分を等しく含むレ 一ザ光を偏光分離することにより、 透過する P波成分と反射する S波成 分を等分配し、 レ一ザ光のエネルギーを等しく分割している。
しかしながら、 本実施の形態においては、 反射面に例えば誘電体多層 膜のコーティングを施した偏光ビームスプリッタを用いることにより、 入射角をブリュースター角ではなく光軸に対し 4 5 ° の配置として、 一 定の精度で P波を透過し、 かつある一定の精度で S波を反射させ、 レ一 ザ光のエネルギーを等しく分割する。
一例として、 P波の 9 5 %と S波の 5 %を透過し、 S波の 9 5 %と P 波の 5 <½を反射するようにコーティングされた偏光ビームスプリッタを 使用した場合について説明する。 第一の偏光ビームスプリッタ 5に入射 するレーザ光のエネルギーを 1 0 0 %とすると、 第一の偏光ビームスプ リツタ 5を透過したレーザ光 6は P波成分を 4 7 . 5 o/o、 S波成分を 2 . 5 o/o含むことになる。 その後、 第二の偏光ビームスプリッタ 8には、 4 7 . 5 <½の S波成分と 2 . 5 %の P波成分を含むレ一ザ光が入射され、 第二の偏光ビームスプリッタ 8を反射するレーザ光は 4 5 . 1 2 5 %の S波成分と 0 . 1 2 5 %の P波成分を含み、 第二のガルバノスキャンミ ラー 1 2へ導かれるレーザ光 1 0のエネルギーは最終的に 4 5 . 2 5 % となる。 第二の偏光ビームスプリッタ 8を透過するエネルギーロスとな るレーザ光は 2 . 3 7 5 %の S波成分と 2 . 3 7 5 o/oの P波成分を含む
1 "1 こととなる。
一方、 第一の偏光ビームスプリッタ 5を反射したレーザ光 7について 'も同様の過程を経て、 45. 25 %のエネルギーが第二のガルバノスキ ヤンミラ一 1 2へ導かれ、 4. フ 5%のエネルギーがロスとなる。 よって、 計 9. 5%がエネルギーロスとして第二のガルバノスキャン ミラ一 1 2に導かれることはないが、 本実施の形態による光路を構成し た場合、 レーザ光 6のロス分は第二の偏光ビームスプリッタを透過し'、 レーザ光 7のロス分は反射するので、 このエネルギーロスとなるレーザ 光は.、 ダンパー 9の部分に全て集めることができ、 ロス分のレーザ光に よる光学部品等の損傷を防止することができる。
上記偏光ビームスプリッタは、 入射角 45° で P波の 95 %と S波の 5%を透過し、 S波の 95%と P波の 5%を反射するとしたが、 入射角 が 45° からずれた場合は、 透過する P波と反射す.る S波の割合が減少 し、 エネルギーロスが増加することとなるので、 入射角 45° で配置す ることが望ましい。
上記では、 P波の 9 5 %と S波の 5 %を透過し、 S波の 95%と P波 の 5 %を反射する偏光ビームスプリツタのェネルギ一ロスが 9 · 5 %で あることを説明したが、 P波の透過率および S波の反射率を 95%よリ 高くすれば、 エネルギーロスは 9. 5 %より小さくなることは明らかで ある。
また、 本実施の形態による偏光ビームスプリッタは、 レ一ザ光の入射 角を 45° で配置するため、 偏光ビームスプリッタに導かれるレーザ光 の径を ø 35 mmとすると、 ウィンドウ上のレーザ光径は長軸方向で 5 2mmと前記レーザ光径の 1 . 5倍程度となり、 入射角がブリュースタ —角の従来の偏光ビームスプリッタのウィンドウ有効径が入射レーザ光 径の 2. 5倍以上必要であるのに比較し、 より小さい形状で製作するこ
とができる。 ウィンドウの面積で比較すると、 短軸方向はいずれも 3 5 m mでよいので、 入射角 4 5 ° の偏光ビームスプリッタは従来の偏光ビ 一ムスプリッタに比べ 4 4 . 6 %の面積の削減ができる。 これにより、 加工装置の小型化が可能となる。
また、 同じ径のウィンドウ、 例えば 5 3 m mの場合、 従来の偏光ビー ムスプリッタではブリュースター角が 6 7 . 5 ° の関係上、 分光可能な レーザ光径は ø 2 0 m m程度であるが、 入射角 4 5 ° 偏光ビ一ムスプ リツタでは ø 3 5 m mであり、 よリレーザ光の径が大きい光路を構成す ることが可能になる。 ここで、 ビーム径 Dのレーザ光を焦点距離 f の f 0 レンズに入射し、 このとき被加工物上で集光されるビームスポッ ト径 を dとすると、 ビームスポッ ト径 dと f 0レンズの焦点距離 f 、 入射ビ ーム径 Dの関係は次式で表すことがきる。 d o f ノ D ( 1 )
( 1 ) 式は、 焦点距離 f の f 0 レンズにより、 ワーク上で集光される ビームスポッ 卜径 dは、 f 0レンズに入射するレーザ光のビーム径りに 反比例することを示して る。
よって、 同じ径のウィンドウで偏光ビームスプリッタを構成すること を考えた場合、 上記のように入射角が 4 5 ° の偏光ビームスプリッタは より有効にレーザ光の有効径を確保でき、 同じ f 0 レンズを使う場合、 f Θ レンズに入射するビーム径 Dを大きくすることができるため、 さら にビームスポッ ト径の小さい加工を実施することを可能にしている。 また、 光路を 9 0 ° に折り返すミラーは不要となるため、 偏光ビーム スプリッタがより安価となり加工装置のコス ト削減が可能となる。
尚、 この発明の実施形態では、 レーザ光を 9 0 ° に折り返す光路 構
成しているため、 入射角が 4 5 ° の偏光ビームスプリッタを適用してい る。 この構成にすることにより X Yテーブル 1 8上で 2軸のガルバノス キャンミラーのスキャン方向が直行するので、 第 1図のように、 この直 行する方向を X Y方向に合わせることで、 X方向、 Y方向をそれぞれガ ルバノスキャンミラーに 1対 1に対応させることができ、 加工に際する ガルバノスキャンミラーの制御が分かリやすくシンプルな構成とするこ とができる。
偏光ビームスプリッタでの、 レーザ光の折り返し角度を 9 0 ° ょリ銳 角にした場合、 偏光ビームスプリッタの有効径を大きく し、 さらにビー ムスポット径の小さい加工を実施することが可能となる。 ただし、 この 場合は X Yテーブル上で 2軸のガルバノスキャンミラーのスキャン方向 が直行しないので、 例えば一方のガルバノスキャンミラーのスキャン方 向を X方向に合わせても、 Y方向は他方のガルバノスキャンミラーと X 方向のガルバノスキャンミラーとの合成でしかスキャンできないため、 加工に際するガルバノスキャンミラーの制御が上記レーザ光を 9 0 ° に 折り返す光路に比べて複雑になる。 実施の形態 2 .
分光した 2つのレーザ光は共に第二の偏光ビームスプリッタを経た後、 第 1図の X方向の軸に平行でかつ、 第二のガルバノスキャンミラー 1 2 の中心に導かれる必要があるため、 分光されたレーザ光 6、 7は独立し て光軸の調整を実施する必要がある。
レーザ光 1 0、 1 1 を精度よく第二のガルバノスキャンミラ一 1 2に 導くためには、 第一の偏光ビームスプリッタ 5の直前に設けられたミラ 一 4 z以降の光路中において、 光路の進行方向に対して垂直で、 互いに 直交する 2軸方向に角度調整が可能なミラーがそれぞれ最低 2枚必要で
あるが、 本実施の形態では、 レーザ光 1 0は第一の偏光ビームスプリツ タ 5直前のミラ一 4 zと第二の偏光ビームスプリッタ 8によリ光軸を調 整可能とし、 一方レーザ光 1 1は第一の偏光ビームスプリッタ 5と第一 のガルバノスキャンミラー 1 3により光軸を調整可能としている。 ここ で、 第一のガルバノスキャンミラー 1 3は互いにねじれの方向に角度調 整可能なミラーを 2枚有し、 互いに直交する 2軸方向に角度調整可能な 1枚のミラーと同じ機能を持つとみなせる。
第 2図は、 この発明の実施の形態 2に係り.、 偏光ビームスプリッタを レーザ光の進行方向に対して垂直で、 互いに直交する 2軸方向に角度調 整が可能な機構を示した図である。 第 2図において、 偏光ビームスプリ ッタ 5または 8は固定ホルダ一 3 1により支持されており、 固定ホルダ 一 3 1はホルダ一支え 3 2に第一の回転軸 3 5 aを介して回転自在に支 持されている。 また、 ホルダー支え 3 2は光学系を支持する光学基台 3 6に第一の回転軸 3 5 aに直交した第二の回転軸 3 5 bを介して回転自 在に支持されている。 これにより、 偏光ビームスプリッタは光路の進行 方向に対して垂直で、 互いに直交する 2軸方向に角度調整が可能となつ ている。 また、 ホルダー支え 3 2の固定ホルダー 3 1 との接合部には固 定ホルダー 3 1の回転方向に長い第一の調整穴 3 4 aが設けられ、 第一 の固定ねじ 3 3 aが貫通し固定ホルダー 3 1にねじ込まれており、 回転 調整後、 第一の固定ねじ 3 3 aを締め付けることで固定ホルダー 3 1 を ホルダー支え 3 2に固定できる構造となっている。 ホルダー支え 3 2と 光学基台 3 6との接合部も同様に、 第二の調整穴 3 4 bと第二の固定ね じ 3 3 bにより回転調整後固定可能な構造となっている。
—方、 偏光ビームスプリッタの角度調整による偏光ビームスプリッタ を透過するレーザ光の光軸の変化量は反射するレーザ光に比べ極度に小 さく、 無視できる程度であるので、 第一の偏光ビームスプリッタ 5によ
リ反射するレーザ光 7、 1 1の光軸を調整しても透過するレーザ光 6、 1 0の光軸にはほとんど影響を与えず、 第二の偏光ビームスプリッタ 8 により反射するレーザ光 6、 1 0の光軸を調整しても透過するレーザ光 7、 1 1の光軸にはほとんど影響を与えないので、 それぞれ独立して調 整することができる。
また、 ミラ一 4 Zや第一および第二の偏光ビームスプリッタ 5 , 8の 角度を調整した場合、 偏光ビームスプリッタへの入射角が 4 5 ° からず れる場合もあり、 このときレーザ光のエネルギーロスが増加するが、 通 常角度調整は微小でありエネルギーロスも微小である。 また、 レーザ発 振器の出力による補正も可能なので、 光軸調整による加工精度の向上を 優先する事が望ましい。
次に、 上記調整機構を備えた偏光ビームスプリッタ等による光軸の調 整について説明する。
第一の偏光ビームスプリッタ 5直前のミラー 4 zの角度調整を実施す ると、 レーザ光 1 0、 1 1は第二のガルバノスキャンミラー 1 3上で同 じ方向に移動する。 そのため、 光軸調整方向の順序としては、 まず 2つ のレーザ光に作用するミラー 4 zを用いたレーザ光 1 0の光軸の調整完 了後、 レーザ光 1 1の光軸調整を実 する必要がある。 また、 一度光軸 の調整が完了していれば、 第一の偏光ビームスプリッタ 5直前のミラー 4 Zの角度調整を実施することにより、 第二のガルバノスキャンミラ一 1 2上での 2つレーザ光の相対位置関係を保ったままレーザ光 1 0、 1 1の光軸調整を実施することができ、 精度よく第二のガルバノスキャン ミラー 1 2の中心に 2つのレーザ光を導くための光軸調整を容易にして いる。 実施の形態 3 .
第 3図はこの発明の実施の形態 3に係り、 1つのレーザ光を 2つのレ —ザ光に分光し、 2つのレーザ光を独立に走査することにより、 2箇所 同時に加工を実施することができる穴あけ用レーザ加工装置において、 マスク転写を行う光学系を有し、 特にマスク後に配置する略同一表面形 状を有した 1組の光学部品であるミラ一 4 a、 4 bもしくは 1 4 a、 1 4 b—を、 一方のミラーのビーム入射面が他方のミラーのビーム入射面に 対し垂直で、 かつ一方のミラーへのビーム入射角が他方のミラーへのビ ーム入射角と同一 (例えば 4 5 ° ) となるように配置 (例えば、 —方の ミラーで X方向から入射したレーザ光を Z方向に反射し、 その後他方の ミラーで Y方向に反射するように配置) した構成を示す構成図である。 第 3図において、 4 a、 4 bはレーザ光 2をマスク 3から第一の偏光 ビームスプリッタ 5へ導くための略同一表面形状であるミラ一、 1 4 a、 1 4 bは第一の偏光ビー厶スプリッタ 5から第二の偏光ビームスプリッ タ 8へ導くための略同一表面形状であるミラーである。
本実施の形態 3は、 実施の形態 1 と偏光ビームスプリッタに関しては 同一であるが、 ミラ一 4 . 1 4の配置もしくは表面形状が異なるので、 この発明の特徴である光学部品の配置について第 4図を用いて説明する。 第 4図において、 P r u ( a ) 、 P r v ( Of ) はビーム入射角 0;で入 射された入射ビームがミラーにより反射された反射ビームに係る u方向、 V方向の屈折力であり、 P t u ( a ) 、 P t v a ) はビーム入射角 of で入射された入射ビームがミラーを透過する透過ビームに係る u方向、 V方向の屈折力である。 ここで、 u方向は各ビームの進行方向に垂直で かつビーム入射面 (入射ビームと反射ビームにより形成される面) に平 行な方向であリ、 V方向は各ビームの進行方向に垂直でかつビーム入射 面に垂直な方向である。
ここで、 屈折力 (P o w e r ) は光学部品の屈折させる性能を表すパ
ラメ一夕の一つであり、 屈折面の状態を示し、 一般的に表面曲率半径 R に反比例、 屈折率 nに比例する。 第 4図において、 表面曲率半径 Rが同 心円状に均一であり、 かつ光学系に対し十分に大きく (光学部品の表面 形状を略平面であるとしたとき) 、 屈折率を nとすると、 屈折力 P r u ( ) 、 P r V ( ) は次式で与えられる。
一般的に光学部品は表面形状を平面として製作しても、 製作工程の中 'で僅かに歪みを持ち、 λΖ 1 0〜; Iノ 20程度が一般的な加工精度であ リ、 λΖ20よリ高精度で表面形状を仕上げるためには莫大な時間とコ ス卜を必要とする。 したがって、 一般的な光学部品は; 1 1 0〜; 1 2 0程度の表面曲率半径 Rを持つといえる。 例えば Z n S e ( n = 2. 4 1 ) に誘電体多層膜コーティングを施したビーム入射角 45° の偏光ビ 一ムスプリッタの場合、 (2) (3) 式より、 それぞれ次式が得られる。
(45。) = 1.4 X (5) '
(4) (5) 式より明らかなように、 ビーム入射角 45° では、 反射 時に u方向のほうが V方向の屈折力よりも大きくなる。 この u方向と V 方向の屈折力の差が加工点にまで伝播すると、 非点収差となるので、 安 定した加工品質を得ることが困難となる可能性がある。
これに対しこの発明では、 光学系を構築するにあたり複数枚の光学部 品のうち略同一表面形状である 1組の光学部品を、 一方の光学部品のピ ーム入射面が他方の光学部品のビーム入射面に対し垂直で、 かつ一方の 光学部品へのビーム入射角が他方の光学部品へのビーム入射角と同一と なるように配置する。
ここで、 ミラ一 1 4 a、 1 4 bを用いて構成を説明する。 第 5図にお いて、 ミラ一 1 4 aは X方向から入射したレーザ光を Z方向に反射し、 ミラー 1 4 bはミラー 1 4 aに反射されたレーザ光を Y方向に反射する ように配置されている。 また、 ミラー 1 4 aのミラ一表面曲率半径を R aとし、 ミラ一 1 4 bのミラー表面曲率半径を R bとする。 ミラー 1 4 aの u方向の屈折力を P a r u (45° ) 、 v方向の屈折力を P a r v (45° ) とし、 ミラー 1 4 bの u方向の屈折力を P b r u (45° ) 、 v方向の屈折力を P b r v (45° ) とすると、 ミラー 1 4 bによって 反射されたレーザ光のミラー 1 4 aおよびミラー 1 4 bの合成された u 方向の屈折力 P r u、 V方向の屈折力 P r Vは以下のとおりとなる。
Pm = Ρα, (45°) + Pbnt (45°) = 1.4 x ^ + 2.8 x (6)
P. = Ραηι (45°) + Pbn, (45°) = 2,8 x ^ + 1.4 x - (7)
ここで、 ミラー 1 4 aとミラー 1 4 bは略同一表面形状であるので、 R a = R bとなり上記 P r uと P r vは略等しくなリ、 これにより u方 向と V方向の屈折力の差をキャンセルし、 結果として加工点での非点収 差を低減でき、 安定した加工品質を得ることができる。 ミラ _4 a、 ミ ラー 4 bについても同様な構成となっているので、 同様な効果が得られ る。
上記は = 4 5 ° で検討したが一般的な角度では以下のようになる。 - ^ (ひ) + (a) = 2coSひ Rn +—— cos Rb" (8)
Pn, = ( + ( =— cos ― Ra + 2cos a~ (9)
Rb R a = R bの場合、 (8 ) ( 9 ) 式より明らかなように、 卩 广 リ と r Vは略等しくなり、 これにより u方向と V方向の屈折力の差をキャン セルし、 = 4 5 ° の時と同様に、 加工点での非点収差を低減でき、 安 定した加工品質を得ることができる。
ところで、 光学部品を固定するホルダー部材が方向性を持つ構造とな つておリ、 このホルダーに支持されたミラーの表面曲率半径がその方向 性に沿って変化してしまい非点収差が発生する場合、 1組の前記ホルダ 一に支持されたミラ一を、 ホルダーの方向性を各入射面に対して同じ方 向に合わせるとともに、 一方の光学部品のビーム入射面が他方の光学部 品のビーム入射面に対し垂直で、 かつ一方の光学部品へのビーム入射角 が他方の光学部品へのビーム入射角と同一となるように配置する。
第 6図に一例を示す。 第 6図において第一の光学部品 3 7 aと第二の 光学部品 3 7 bは同一表面形状の光学部品、 第一めホルダー部材 3 8 a と第二のホルダ一部材 3 8 bは同一形状の光学部品固定部材である。 A、 Bはそれぞれホルダ一部材の持つ方向軸を示し、 このホルダーにミラ一 等の光学部品を取り付けると、 ミラー表面の曲率半径が、 A方向には R Aとなり、 B方向には R Bとなる。
第 6図のように、 第一の光学部品 3 7 aと第二の光学部品 3 7 bとを、 第一の光学部品 3 7 aのビーム入射面が第二の光学部品 3 7 bのビーム 入射面に対し垂直で、 かつ第一の光学部品 3 7 aへのビーム入射角が第
二の光学部品 3 7 bへのビーム入射角と同一 (例えば 4 5 ° ) となるよ うに配置し、 ホルダー部材の方向性を合わせるために A方向を入射面に 平行にした場合、 第二の光学部品 3 7 bの反射時の u方向、 V方向の屈 折力 P r u、 P r vは以下のようになる。
Ρηι = Ρ,α (45°) + ΡηΛ (45°) = 1.4 x ^ + 2.8 x - (10) - Ρη = (45°) + (45°) = 2.8 χ -^- + 1.4 χ ^- (11)
( 1 0 ) ( 1 1 ) 式より明らかなように Ρ r uと Ρ r νは等しくなリ、 方向性を持ったホルダーによる 点収差をキャンセルすることができる。 これによ y、 加工点における非点収差を低減することができ、 安定した 加工品質を得ることができる。 入射角が 4 5 ° 以外のときも非点収差を キャンセルできることは上述したように明らかである。
また、 方向性を持った安価なホルダー部材を使用することができ、 加 ェ装置のコス卜低減になるという効果がある。
なお、 本実施の形態ではマスク転写を行う光学系において、 マスク後 に配置される複数枚の光学部品について説明を行った。 これは、 マスク 転写においては、 主にマスク後の光学部品の収差が加工点でのビーム品 質に影響を与えるという理由からである。 更に、 マスク前の複数枚の光 学部品についても同様の考え方で配置を行うとより効果が得ら ること は言うまでもない。
また、 マスク転写を行う光学系だけでなくても、 同様の考え方で光学 部品の配置を行うことにより光学的な収差を低減する効果がある。 実施の形態 4 .
2 第フ図は、 この発明の実施の形態 4に係り、 第一の偏光分離手段とし て表面が凸形状、 裏面が凹形状である偏光ビ一ムスプリッタと、 第二の 偏光分離手段として、 表面が凹形状、 裏面が凸形状である偏光ビームス プリッタを用い、 1つのレーザ光を 2つのレーザ光に分光し、 2つのレ 一ザ光を独立に走査することにより、 2箇所同時に加工を実施すること ができる穴あけ用レーザ加工装置を示す構成図である。
第 7図において、 2 2は表面が凸形状、 裏面が凹形状である偏光ビー ムスプリッタ (第 8図 (a ) 参照) 、 2 3は表面が^形状、 裏面が凸形 状である偏光ゼ一ムスプリッタ (第 8図 ( b ) 参照) である。 ここで、 それぞれの表面形状は製作機械である研磨機の形状等によって決められ るので、 制作方法を制御することによって、 所望の加工精度の平面度で 凹形状か凸形状のどちらかを選択し、 製作することができる。
本実施の形態 4は、 実施の形態 1 と偏光ビームスプリッタの表面形状 の構成が異なっており、 この発明の特徴である偏光ビームスプリッタの 形状について説明する。
第 4図において、 P t u ( ) 、 P t V ( Of ) はビーム入射角 で入 射された入射ビームが光学部品を透過する透過ビームに係る u方向、 V 方向の屈折力であり、 表面曲率半径 Rが同心円状に均一であり、 かつ光 学系に対し十分に大きく (光学部品の表面形状を略平面であるとしたと き) 、 屈折率を nとすると、 屈折力 P t u ( a ) . P t V ( Of ) は次式 で与えられる。
例えば Z n S e ( n = 2. 4 1 ) に誘電体多層膜コーティングを施し たビーム入射角 4 5° の偏光ビームスプリッタの場合、 ( 1 2) ( 1 3 ) 式より、 それぞれ次式が得られる。
^,(45°) = 3.2x- (14) ^v(450) = 1.6x^ (15)
( 4) ( 5 ) ( 1 4) ( 1 5) 式より明らかなように、 ビーム入射角 4 5° では、 反射時だけではなく透過時も u方向のほうが V方向の屈折 力よりも大きくなる。 この u方向と V方向の屈折力の差が加工点にまで 伝播すると、 非点収差となるので、 安定した加工品質を得ることが困難 となる可能性がある。
ここで、 偏光ビームスプリ'ッタの透過時の屈折力に着目する。 透過時 の屈折力は偏光ビームスプリッタ表面での屈折力に加え、 裏面での屈折 力が加算される。 すなわち、 ( 1 4) 、 ( 1 5 ) 式より透過時の u方向、 方向の屈折力 P t u a ( 4 5° ) 、 P t v a (4 5° ) は、 表面、 裏 面をそれぞれ 1 、 2の添字で示すと以下のようになる。
1 1
^(45°) = ia„1+^H2=3.2x — +— (16) (45°) (17)
したがって、 第 8図 (a) に示すように表面が凸形状 (R 1 > 0) 、 裏面が凹形状 (R 2 < 0) であると、 表面と裏面の屈折力が打ち消すた め、 透過時の屈折力は小さくなる。 結果として、 u方向と V方向の屈折
力の差が小さくなるので、 非点収差を低減する効果がある。
また、 第 8図 ( b ) に示すような表面が凹形状 (R 1 く 0 ) 、 裏面が 凸形状 (R 2 > 0 ) であるときも同様に表面と裏面の屈折力が打ち消す ため、 透過時の屈折力は小さくなリ、 結果として、 u方向と V方向の屈 折力の差が小さくなるので、 非点収差を低減する効果がある。
この発明における偏光ビームスプリッタの表面形状は、 表面と裏面と の曲率半径の絶対値を同等にする必要があるので、 加工精度を通常よリ も良くすることが望ましく、 i Z 2 0以下が望ましい。
次に光学系全体における第一の偏光ビームスプリッタ、 並びに第二の 偏光ビームスプリッタの最適形状について説明する。
先までの屈折力の議論と同様、 光学系全体においても個々の光学部品 の屈折力が加算され、 結果として収差が大きいか小さいかが決定される。 そこで、 第 7図の光学系において使用している第一の偏光ビームスプリ ッタ 2 2から第二の偏光ビームスプリッタ 2 3の間の光学部品について、 第一の偏光ビームスプリッタを透過するレーザ光 6の光路 Aと反射する レーザ光 7の光路 Bとに分けて説明する。
光路 Aでは、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 2を透過したレーザ光 6 がミラー 1 4 aと 1 4 bにより第二の偏光ビ一ムスプリッタ 2 3に導か れる。 ミラー 1 4 aと 1 4 bは、 比較的製作が容易であるため、 仕上げ られる平面度の精度は; 1 / 1 0〜; I Z 2 0程度のものが得られる。 ただ し、 以下に示すようにガルバノスキャンミラ一の平面度が比較的悪くな る傾向があるので、 スノ 1 5〜; I 2 0程度の精度で仕上げることが望 ましい。
これに対し、 光路 Bでは、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 2を反射し たレーザ光 7が第一のガルバノスキャンミラー 1 3 aと 1 3 bにより位 置決めされ、 第二の偏光ビ一ムスプリッタ 2 3に導かれる。 第一のガル
バノスキャンミラー 1 3 aと 1 3 bは、 高速に動かすために非常に軽い 必要があり、 また、 ( 1 ) 式で説明したように加工品質を劣化させない ようにするためには面積を大きくする必要があるため、 薄くて広い形状 となり製作が非常に困難であり、 仕上げられる平面度は上記ミラーと比 較して悪いものになる傾向が強く、 λ Ζ, 1 0〜Λ Ζ 1 5程度である。 ま た、 表面形状としては、 より強く製作機械に依存してしまい、 例えば強 い凹形状となる。
光路 Αと光路 Βで個々の平面度が異なると加算される屈折力に差が発 生する可能性がある。 この屈折力の差は、 光路 Aと光路 Bによる焦点差 となる可能性がある。
この発明では、 第一のガルバノスキャンミラー 1 3 aと 1 3 bの表面 形状が強い凹形状の場合、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 2の表面形状 を凸形状、 裏面形状を凹形状とし、 第二の偏光ビームスプリッタ 2 3の 表面形状を凹形状、 裏面形状を凸形状としている。
このような構成にすることで、 光路 Aでは、 第一の偏光ビームスプリ ッタ 2 2の透過時にはほとんど屈折力を発生することがなく、 ミラー 1 4 a、 1 4 bでは表面形状の僅かな凹形状から僅かに収束方向の屈折力 を持ち、 第二の偏光ビームスプリッタ 2 3に導かれ、 第二の偏光ビーム スプリッタ 2 3の反射時に表面形状の僅かな凹形状から僅かに収束方向 の屈折力が加算される。 結果として僅かに収束方向の屈折力を持つレー ザ光となる。
これに対し、 光路 Bでは、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 2の反射時 に表面の凸形状から僅かに発散方向の屈折力を持って、 第一のガルバノ スキャンミラ一 1 3 a、 1 3 bに導かれる。 第一のガルバノスキャンミ ラ一 1 3 a、 1 3 bは強い凹形状であるため、 強い収束方向の屈折力が 加算され、 結果として僅かに収束方向の屈折力を持つレーザ光 7が第二
の偏光ビームスプリッタ 2 3をほぼ同じ屈折力のまま透過する。
上記では、 ミラー 1 4 a、 1 4 bの表面形状を僅かな凹形状としたが、 僅かな凸形状の場合でも、 第一のガルバノスキャンミラー 1 3 aと 1 3 bの表面形状を強い凹形状のときに、 第一の偏光ビームスプリッタ 2 2 の表面形状を凸形状、 裏面形状を凹形状とし、 第二の偏光ビームスプリ ッタ 2 3の表面形状を凹形状、 裏面形状を凸形状とすることで、 光路 A と光路 Bの屈折力の差を低減することができる。 しかし、 ミラー 1 4 a、 1 4 bの表面形状を僅かな凹形状とした方が低減する効果が高いので、 凹形状が望ましい。
以上のように、 この発明によれば、 個々の光学部品が持つ収差成分を 光学系の中でキャンセルし、 結果として、 非点収差や焦点差などの光学 的な収差の少ない光学系を得るという効果がある。
また、 本実施の形態では、 第一の偏光分離手段として表面が凸形状、 裏面が凹形状である偏光ビームスプリッタと、 第二の偏光分離手段とし て、 表面が凹形状、 裏面が凸形状である偏光ビームスプリッタとしたが、 第一のガルバノスキャンミラー 1 3 a、 1 3 bが強い凸形状の場合は、 第一の偏光分離手段として表面が凹形状、 裏面が凸形状である偏光ビー ムスプリッタと、 第二の偏光分離手段として、 表面が凸形状、 裏面が凹 形状である偏光ビームスプリッタとした上記と逆の配置とすれば、 個々 の光学部品が持つ収差成分を光学系の中でキャンセルすることができる。 上記説明からも明らかなように、 光学系、 或いは光学系に使用する光 学部品によっては、 形状、 並びに平面度の最適値が異なることは言うま でもない。
また、 本実施の形態では、 第一、 第二の偏光分離手段の形状に着目し たが、 上記説明からも明らかなように他の光学部品においても同様の考 え方によリ最適値があることは言うまでもない。
また、 実施の形態を 1 、 2、 3と分けて説明したが、 これらを組み合わ せることが可能であることは言うまでもない。 産業上の利用可能性
この発明に係るレーザ加工装置は、 1つのレーザ光を 2つ以上のレー ザ光に分光し、 同時に 2箇所以上のレーザ加工を行う場合において、 製 作上の困難さやコス卜を低減する一方で加工品質を向上するのに適して いる。