明 細 書
タンパク質付着防止用高分子化合物及びこれを含有する組成物 技術分野
[0001] 本発明は、優れたタンパク質付着防止能を有するタンパク質付着防止用高分子化 合物、これを含有してなる組成物に関する。さらに詳しくは、医療用具等の材料として 使用され、タンパク質に代表されるような生体由来物質が付着することによって材料 の生体適合性が悪ィ匕することが懸念されるガラス、セラミック、ステンレス、プラスチッ ク等の硬表面、毛髪、繊維等の軟表面、及びゲル表面、特にコンタクトレンズ表面に 対して、低濃度かつ短時間処理によっても該表面に吸着し、耐久性があり優れたタン パク質付着防止能を付与するタンパク質付着防止用高分子化合物及び該高分子化 合物を含有する組成物に関する。
背景技術
[0002] 医療用具等の材料として使用され、タンパク質に代表されるような生体由来物質が 付着することによって材料の生体適合性が悪ィ匕することが懸念されるものとして、ガラ ス、セラミック、ステンレス、各種プラスチック等の硬表面、毛髪、繊維といった軟表面 、あるいはゲル表面、コンタクトレンズ表面等が挙げられる。このようなものは、特殊な 有機溶剤と接触すると簡単に表面を痛めてしまうものが多い。これらの表面を処理す る表面処理剤としては、水溶性タイプの商品が望まれている。また、表面処理剤は、 通常の使用によって、接触する水や濯ぎ水等で簡単に処理剤が取れな!/ヽような耐久 性があり、かつ使用性の点力 短時間処理やできるだけ低濃度の処理剤によっても 良好な効果が得られるものが望まれている。さらに、人体が接触する用途に対しては 、安全性が考慮されているものが望まれている。
[0003] 表面処理剤としては、 3級アミノ基を含有する高分子化合物、洗浄剤組成物、防汚 剤組成物及び洗浄性防汚剤組成物が提案されて ヽる (例えば、特許文献 1:特開 20 02— 256030号公報参照)。具体的には、ポリオキシアルキレンオキサイドを含有す るモノマーを必須成分とする高分子化合物力 なることを特徴とするもので、コンタク トレンズ用洗浄剤に含有させることにより涙液由来のタンパク質の汚れ防止効果に優
れるものである。しかし、タンパク質汚れに限った場合、長期間使用中に被覆表面か ら洗い流されず残るような耐久性について、さらなる効果が望まれていた。また、様々 な汚染物質に対して付着防止性に優れているものの、タンパク質付着防止に対して 、短時間処理や低濃度の高分子化合物溶液処理でさらなる効果が望まれて!/、た。
[0004] また、コンタクトレンズへの汚れ付着防止技術として、 4級ァミン官能性基を 10— 45 mol%有する高分子化合物が提案されて 、る(例えば特許文献 2:特表 2000 - 510 186号公報参照)。具体的にはコンタクトレンズへのタンパク質の蓄積を阻害する組 成物及び方法が提案されている。しかしながら、 4級ァミン官能性基の含有率が高す ぎるために、本発明が目的とするタンパク質付着防止に関して、短時間処理や低濃 度の高分子化合物溶液処理によっては、該表面に吸着して優れたタンパク質付着防 止能を付与する機能は得られな 、。
[0005] 一方、イオン性を有するコンタクトレンズ用途の高分子化合物が提案されて!ヽる(例 えば特許文献 3 :特開昭 54— 116947号公報参照)。具体的には、主にイオン性コン タ外レンズの表面を表面と反対の電荷をもつ水保持能が高い高分子化合物で被覆 することにより、表面の潤いを高くする組成物及び方法が提案されている。し力しなが ら、本発明が目的とするタンパク質付着防止に関して、短時間処理や低濃度の高分 子化合物溶液処理によっても該表面に吸着して優れたタンパク質付着防止能を付 与する機能は得られない。
[0006] さらに、ビニルポリマーのカチオン性誘導体を有する高分子化合物が提案され (特 許文献 4 :特開平 1 50014号公報参照)、高分子化合物によりレンズを親水化する ことで脂質汚れが付着しにくい組成物及び方法が開示されているが、本発明が目的 とするタンパク質付着防止に関して、短時間処理や低濃度の高分子化合物溶液処 理によっても該表面に吸着して優れたタンパク質付着防止を付与する機能は得られ ない。
[0007] 特許文献 1:特開 2002— 256030号公報
特許文献 2 :特表 2000— 510186号公報
特許文献 3:特開昭 54 - 116947号公報
特許文献 4 :特開平 1-50014号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0008] 本発明は上記事情に鑑みなされたもので、医療用具等の材料として使用されてお り、タンパク質に代表されるような生体由来物質が付着することによって材料の生体 適合性が悪ィ匕することが懸念されるガラスやセラミック、ステンレス、プラスチック等の 硬表面、毛髪、繊維等の軟表面、ゲル表面及びコンタクトレンズ表面等に対して、低 濃度かつ短時間処理によっても優れたタンパク質付着防止能を有し、かつその防止 能が耐久性に優れたタンパク質付着防止用高分子化合物を提供することを目的とす る。さらに、水での濯ぎによっても簡単に流されず、対象面に吸着して防汚性を発現 する防汚剤組成物、洗浄と同時に防汚性を有する洗浄性防汚剤組成物、眼科用組 成物及びコンタクトレンズ用組成物を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0009] 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の 3級アミノ基を有 する単量体及び Z又は特定の 4級アンモニゥム基を有する単量体と、(メタ)アクリル 酸エステル単量体と、ノニオン性水溶性単量体とを特定量で共重合させてなり、重量 平均分子量が 5, 000— 1, 000, 000である高分子化合物力 上記硬表面、軟表面 、ゲル表面に対して、低濃度かつ短時間処理によっても、耐久性のあるタンパク付着 防止能を有することを知見した。さらに鋭意検討した結果、上記高分子化合物を水 溶性組成物中に含有させることにより、低濃度かつ短時間処理によっても、対象面に 吸着して優れたタンパク質付着防止能を有し、水での濯ぎを伴うような洗浄工程にお いて上記共重合体が洗い流されず、有効成分として対象面に吸着して防汚性を発 現することを知見し、本発明をなすに至ったものである。
[0010] 従って、本発明は、下記 (A)、(B)及び (C)を共重合してなり、重量平均分子量が
5, 000— 1, 000, 000であるタンパク質付着防止用高分子化合物、並びにこの高 分子化合物を含有してなる防汚剤組成物、洗浄性防汚剤組成物、眼科用組成物及 びコンタクトレンズ用組成物を提供する。
(A) (A— 1)下記一般式(1)で表される 3級アミノ基を有する単量体 0. 1— 75質量% 及び Z又は (A - 2)下記一般式(2)で表される 4級アンモニゥム基を有する単量体 0
[0011] [化 1]
(式中、 R1は水素原子又はメチル基、 Aは酸素原子又は NH、 R R3は独立に、水素 原子又は炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、 R4、 R5は独立に、炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示し、 mは 0、 1又は 2である。 )
[化 2]
(式中、 R6は水素原子又はメチル基、 Aは酸素原子又は NH、 R7、 R8は独立に、水素 原子又は炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、 R9、 R1Q及び R11は独立に 、炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示し、 nは 0、 1又は 2、 Xは、ハロ ゲン、 OH、 1/2SO、 HSO、 1/3PO、 HCO又は CH COを示す。)
(B)下記一般式(3)で表される (メタ)アクリル酸エステル単量体 21— 80質量% CH =C (R12) COOR13 (3)
(式中、 R12は水素原子又はメチル基であり、 R13は炭素数 1一 6の直鎖もしくは分岐鎖 のアルキル基である。)
(C) (A) , (B)単量体以外のノニオン性水溶性単量体 0. 1— 78. 9質量% 発明の効果
[0013] 本発明によれば、医療用具等の材料として使用されて、タンパク質に代表されるよう な生体由来物質が付着することによって材料の生体適合性が悪化することが懸念さ れるガラス、セラミック、ステンレス、プラスチック等の硬表面、毛髪、繊維等の軟表面
、ゲル表面、及びコンタクトレンズ表面に対して、低濃度かつ短時間処理によっても、 耐久性があり優れたタンパク質付着防止能を有し、防汚剤として有用な、タンパク質 付着防止用高分子化合物、これを含有してなる防汚剤組成物、洗浄性防汚剤組成 物、眼科用組成物及びコンタクトレンズ用組成物を提供することができる。
発明を実施するための最良の形態
[0014] 以下、本発明につき、さらに詳しく説明する。本発明の高分子化合物は、上記 (A) 一 (C)の単量体を、単量体合計配合量 (100質量%)に対して各単量体を特定割合 で配合し共重合したものである。従って、本発明の共重合体における各単量体から なる構成単位の含有量は、共重合する際の各単量体の配合量と同様である。
[0015] 本発明において用いられる (A)単量体は、(A— 1)上記一般式(1)で表される 3級 アミノ基を有する単量体及び Z又は (A - 2)上記一般式(2)で表される 4級アンモニ ゥム基を有するものである。
[0016] ここで、上記一般式(1)において、 R1は水素原子又はメチル基、 Aは酸素原子又は NH、 R2、 R3は独立に、水素原子又は炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル 基、 R4、 R5は独立に、炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示し、 mは 0 、 1又は 2である。炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、メチル基 、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 t ブチル基、イソブチル基が挙 げられる。
[0017] ここで、上記一般式(2)にお 、て、 R6は水素原子又はメチル基、 Aは酸素原子又は NH、 R7、 R8は独立に、水素原子又は炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル 基、 R9、 R1Q及び R11は独立に、炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示 し、 nは 0、 1又は 2、 Xは、ハロゲン、 OH、 1/2SO
4、 HSO
4、 1/3PO
4、 HCO又は 2
CH COを示す。炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基としては、メチル
3 2
基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 t ブチル基、イソブチル基が 挙げられる。
[0018] (A-1) 3級アミノ基を有する単量体として、より具体的には、(メタ)アクリル酸ジメチ ルアミノエチル (以下、(メタ)アクリルはアクリルとメタクリルを表す)、(メタ)アクリル酸 ジェチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジプロピルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸
ジアルキルアミノアルキル化合物、ジメチルアミノエチル (メタ)アクリルアミド、ジメチル アルキルアミノアルキル (メタ)アクリルアミドィ匕合物等が挙げられ、好ましくは (メタ)ァ クリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジェチルアミノエチル、(メタ)アクリル 酸ジプロピルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキル化合物、ジ メチルアミノエチル (メタ)アクリルアミド、ジメチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミド、 ジェチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル (メタ)アタリ ルアミド化合物であり、さらに好ましくは (メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ) アクリル酸ジェチルアミノエチル、ジメチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミド、ジェチ ルァミノプロピル (メタ)アクリルアミド等である。
(A— 2) 4級アンモ-ゥム基を有する単量体として、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエ チルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルェチルクロライド、(メタ) アクリル酸ジメチルアミノエチルェチル硫酸、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメ チルリン酸、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルェチルリン酸、(メタ)アクリル酸ジェ チルアミノエチルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジェチルアミノエチルェチルクロラ イド、(メタ)アクリル酸ジェチルアミノエチルェチル硫酸、(メタ)アクリル酸ジェチルァ ミノェチルメチルリン酸、(メタ)アクリル酸ジェチルアミノエチルェチルリン酸、ジメチ ルァミノプロピル (メタ)アクリルアミドメチルクロライド、ジメチルァミノプロピル (メタ)ァ クリルアミドエチルクロライド、ジメチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミドエチル硫酸、 ジメチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミドメチルリン酸、ジメチルァミノプロピル (メタ) アクリルアミドエチルリン酸等が挙げられる。この中でも (メタ)アクリル酸ジメチルァミノ ェチルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルェチルクロライド、(メタ )アクリル酸ジメチルアミノエチルェチル硫酸、(メタ)アクリル酸ジェチルアミノエチル メチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジェチルアミノエチルェチルクロライド、(メタ)アタリ ル酸ジェチルアミノエチルェチル硫酸、ジメチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミドメ チルクロライド、ジメチルァミノプロピル (メタ)アクリルアミドエチルクロライド、ジメチル ァミノプロピル (メタ)アクリルアミドエチル硫酸が好ましく、(メタ)アクリル酸ジメチルァ ミノェチルメチルクロライド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルェチルクロライド、 (
メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルェチル硫酸がさらに好まし 、。
[0020] (A— 1)単量体と (A— 2)単量体は各々単独で用いてもよいし、併用して用いてもよ い。また、これらの単量体は 1種単独で又は 2種以上を適宜組み合わせて用いること ができる。本発明においては、組成物の作りやすさと耐久性の点から、(A— 1)単量 体を 1種又は 2種以上用いることが好ま U、。
[0021] (A)単量体の含有量は各々下記の範囲である。(A)単量体の含有量が多すぎると 、水への溶解性が高いため、耐久性がなぐ低濃度処理、単時間処理での性能が低 下する。また、(A)単量体の含有量が少なすぎると、(A)単量体が高分子化合物中 で吸着部位としてしつかりと機能せず、耐久性がなぐ低濃度処理及び単時間処理 での性能が低下する。
[0022] (A-1) 3級アミノ基を有する単量体を含有する場合、その含有量は全単量体中に 0 . 1一 75質量%、好ましくは 2— 55質量%、より好ましくは 3— 35質量%である。
[0023] (A— 2) 4級アンモ-ゥム基を有する単量体を含有する場合、その含有量は全単量 体中に 0. 1— 7質量%、好ましくは 0. 5— 6質量%、より好ましくは 1一 5質量%であ る。
[0024] 本発明において用いられる(B)単量体は、下記一般式(3)で表される (メタ)アタリ ル酸エステル単量体である。
CH =C (R12) COOR13 (3)
2
[0025] ここで、上記一般式(3)において、 R12は水素原子又はメチル基であり、 R13は炭素 数が 1一 6、好ましくは 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。
[0026] (B)単量体として、より具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ェチ ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル 、(メタ)アクリル酸 tーブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸へキシル 等が挙げられる。この中でも (メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ェチル、(メタ) アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ァ クリル酸 t ブチルが好ましぐメタクリル酸メチル、メタクリル酸ェチル、メタクリル酸プ 口ピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸 t ブチルがさらに 好ましい。これらは、 1種単独で又は 2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
[0027] (B)単量体の含有量は、全単量体中に 21— 80質量%、好ましくは 22— 55質量% 、特に好ましくは 23— 50質量%である。(B)単量体の含有量が 21質量%未満だと 低濃度処理、短時間処理によるタンパク質付着防止能が低下し、 80質量%を超える と均一な溶解性を得ることが難し ヽ。
[0028] 本発明にお ヽて用いられる (C)単量体は、 (A) , (B)単量体以外のノニオン性水溶 性単量体である。 (A)及び (B)単量体以外のノニオン性水溶性単量体を共重合する ことにより、タンパク質付着防止能を低下させずに高分子化合物の水溶性を向上さ せることができ、本発明の高分子化合物を含有する組成物にした場合に、不溶物の 析出等の不具合を防ぐことができる。
[0029] (C)単量体としては、 (メタ)アクリルアミド、ジメチル (メタ)アクリルアミド、 N-ビュル
2 ピロリドン、糖類縁基含有単量体、下記一般式 (4)で示されるポリアルキレンォ キシド基含有単量体等が挙げられる。
CH =C (R14) COO (C H O) R15 (4)
2 p 2p q
(式中、 R"は水素原子又はメチル基であり、 R15は水素原子、炭素数が 1一 4のアル キル基又はフエ-ル基である。 pは 2— 4の整数、 qは 2— 250であり、分子中に pが異 なる 2種以上のアルキレンォキシド基があってもょ 、。 )
[0030] 上記一般式 (4)で示されるポリアルキレンォキシド基含有単量体としては、ポリェチ レングリコールモノ(メタ)アタリレート、ポリエチレングリコール ポリプロピレングリコー ルモノ (メタ)アタリレート等のポリアルキレングリコールモノ (メタ)アタリレート、メトキシ ポリエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、メトキシポリエチレングリコールーポリプ ロピレングリコールモノ(メタ)アタリレート、エトキシポリエチレングリコール (メタ)アタリ レート、エトキシポリエチレングリコール ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アタリレー ト等のポリアルキレングリコールモノ (メタ)アタリレート等の炭素数 1一 3のアルキル基 でアルコキシ化されたアルコキシポリアルキレングリコールモノ(メタ)アタリレート、フエ ノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アタリレート、フエノキシポリエチレングリコール ポリプロピレングリコールモノ (メタ)アタリレート等が挙げられる。
[0031] 好まし 、 (C)単量体としては、 (メタ)アクリルアミド、 N-ビュル- 2—ピロリドン、メトキ シポリエチレングリコールモノ (メタ)アタリレートであり、さらに好ましくは N ビュル 2
—ピロリドン、 (C H O)の平均繰り返し数が 2— 25のメトキシポリエチレングリコールモ
2 4
ノ (メタ)アタリレートである。(C)単量体は、上記化合物に限定されるものではなぐ 1 種単独で又は 2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
[0032] (C)単量体の含有量は、全単量体中に 0. 1— 78. 9質量%、好ましくは 15— 73質 量%で、より好ましくは 30— 65質量%である。(C)単量体の含有量が少なすぎると水 溶性が減り、多すぎると対象とする表面への吸着性が劣る。
[0033] 本発明の高分子化合物は、重量平均分子量が 5, 000— 1, 000, 000であり、好 まし <は 10, 000— 500, 000、より好まし <は 10, 000— 400, 000である。重量平 均分子量が小さすぎると、例えばゲル表面に使用したときに、そのポアサイズより小さ くなり、大きすぎると高分子化合物溶液の粘度が高くなりすぎて製剤設計上の制限が 生じる。なお、重量平均分子量は、本発明においてはゲルパーミエーシヨンクロマトグ ラフィ一で、 0. 5molZL酢酸、 0. 5molZL酢酸ナトリウムの水 Zエタノール = 50Z 50 (νΖν%)溶液を移動相とし、ポリエチレングリコールを標準として求めることができ る。
[0034] 本発明の高分子化合物の製造方法は、上記 (Α)— (C)単量体を共重合した共重 合体を作製できれば特に限定されないが、例えば溶液重合、懸濁重合、塊状重合に より重合することができる。工業的には、溶液重合、懸濁重合によるラジカル重合が 好ましぐ中でも溶液重合による方法が好ましい。なお、本発明の共重合体は、ラン ダム共重合体であってもブロック共重合体であってもよい。
[0035] 溶液重合によって重合する場合、溶媒としては、例えば水、メチルアルコール、ェ チルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、ベンゼン、トルエン、 キシレン、シクロへキサン、へキサン等の芳香族、脂肪族又は複素環式化合物、酢酸 ェチル、アセトン、メチルェチルケトン等の各種有機溶剤が使用できる。重合濃度は 特に制限されないが、通常 10— 50質量%で重合するのがよい。
[0036] 重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモ-ゥム、過硫酸ナトリウム、過硫酸力リウ ム等の過硫酸塩、ベンゾィルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のパーォキ サイド、クメンハイド口パーオキサイド、ハイド口パーオキサイド等のハイド口パーォキ サイド、ァゾビスイソプチ口-トリル等のァゾィ匕合物等が挙げられる。重合開始剤濃度
は、通常、使用する単量体合計量に対して 0. 1— 10モル%が好ましい。さらに、分 子量を規制するためにアルキルメルカブタンのような連鎖移動剤、ルイス酸化合物等 の重合促進剤、リン酸、クェン酸、酒石酸、乳酸等の pH調整剤を使用してもよい。重 合温度は、用いられる溶媒、重合開始剤により適宜定められるが、通常、室温一 150 °Cがよい。
[0037] 得られた高分子化合物中に含まれる残存単量体等の低分子量不純物は、活性炭 、限界濾過、透析膜等を使用して処理することにより除去精製することができる。活性 炭としては、一般的に用いられる木材、石炭、椰子殻等を薬品や蒸気で賦活した物 等が挙げられ、その形状に関しても、粉体、破砕状、繊維状のもの等があるが特に限 定されない。限外濾過膜の材質としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビ ユリデンジフルオリド、酢酸セルロース、ニトロセルロース等が使用できる。その形状 に関しても平膜状、中空糸状等が挙げられるが、特に限定されない。
[0038] 本発明のタンパク付着防止用高分子化合物は、医療用具等の材料として使用され 、タンパク質に代表されるような生体由来物質が付着することによって材料の生体適 合性が悪ィ匕することが懸念されるガラス、セラミック、ステンレス、プラスチック等の硬 表面、毛髪、繊維等の軟表面、ゲル表面及びコンタクトレンズ表面に対して、低濃度 かつ単時間処理によっても優れたタンパク質付着防止能を有する。この高分子化合 物は、これらの表面に吸着して防汚性を付与し、水での濯ぎによっても簡単に流され ないことから、防汚性組成物に用いることができる。また、対象物を洗浄するとともに 防汚性を付与することができ、水での濯ぎを伴うような洗浄工程にぉ 、ても高分子化 合物が濯ぎによって流されず、対象面に吸着して防汚性を発現することから、洗浄性 防汚剤組成物に用いることができる。
[0039] また、本発明のタンパク質付着防止用高分子化合物を含有してなる組成物は、上 記特性を有することから眼科用組成物として好適であり、コンタクトレンズ用として特 に好適である。眼科用組成物としては、一般点眼薬、抗菌性点眼薬、人工涙液、コン タクトレンズ装着液、洗眼薬等が挙げられる。コンタクトレンズ用組成物としては、具体 的には、コンタクトレンズ用処理液、洗浄液、保存液、洗浄保存液、洗浄消毒液等が 挙げられる。
[0040] 上記各組成物における本発明の高分子化合物の含有量は、特に制限されるもの ではないが、通常、各組成物全体に対して 0. 0001— 20質量%、好ましくは 0. 001 一 10質量%、より好ましくは 0. 005— 5質量%である。高分子化合物の含有量が少 なすぎると、その機能を充分に発揮できない場合があり、多すぎると製剤設計上の制 限が生じる場合がある。
[0041] 本発明の高分子化合物を各種組成物に含有させる場合、その用途に合わせて、ァ ユオン性、カチオン性、ノ-オン性及び両性の低分子量界面活性剤を 1種単独で又 は 2種以上を併用してもよい。このような低分子量界面活性剤としては、例えば、アル キルベンゼンスルホン酸塩、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩、アルキルポリオキ シエチレンエーテル、脂肪酸ジエタノールアミド、 N アルキレンべタイン、ポリオキシ エチレン硬化ヒマシ油 60 (例えば、 HCO— 60、 日本サーファタタント工業 (株)製)等 のポリオキシエチレンォキシステアリン酸トリダリセライド、ポリソリベート 80 (例えば TO 10M、 日本サーファタタント工業 (株)製)等のモノォレイン酸ポリオキシエチレンソ ノレビタン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポロキサミン(例 えば、 TETRONIC1107、 BASFジャパン (株)製)等が挙げられる。
[0042] 各種組成物には、上記成分の他に消毒剤、防腐剤、酵素、緩衝剤、安定剤、等張 ィ匕剤、溶解化剤、清涼化剤、粘稠化剤等を 1種単独で又は 2種以上併用してもよい。
[0043] 具体的には、消毒剤として、塩酸ポリへキサメチレンビグアニド、塩ィ匕ポリドロ-ゥム 等が挙げられる。防腐剤として、塩ィ匕ベンザルコ-ゥム、塩ィ匕セチルピリジ-ゥム、ソ ルビン酸、ソルビン酸カリウム、ノ ラオキシ安息香酸メチル、パラォキシ安息香酸ェチ ル、ノ ォキシ安息香酸プロピル、パラォキシ安息香酸ブチル等が挙げられる。酵素 として、トリプシン、キモトリブシン、パンダレアチン、パパイン、コラベナーゼ、プロメラ イン、アミノぺプチターゼ、ァスペルギロ.ぺプチターゼ、プロナーゼ E、デイスパーゼ 、ズブチリシン A、ズブチリシン B、リパーゼ、ダルコシダーゼ、ムタナーゼ、 α—ァミラ ーゼ、デキストラナーゼ等が挙げられる。緩衝剤として、ホウ酸、ホウ砂、トロメタモー ル、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素ニナトリウム、クェン酸、クェン酸ナトリウム、炭 酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、 L-ァスパラギン酸カリウム、ィプシロン-アミノカプリ ン酸、グルタミン酸ナトリウム等が挙げられる。安定剤として、 α—シクロデキストリン、
ェデト酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、チォ硫酸ナトリウム等が挙げられる。等張 ィ匕剤として、アミノエチルスルホン酸、塩ィ匕カリウム、塩ィ匕ナトリウム、塩ィ匕カルシウム、 グリセリン、ブドウ糖、 D マン-トール等が挙げられる。溶解化剤として、エタノール、 尿素、プロピレングリコール、マグロゴール 4000等のポリエチレングリコール、モノエ タノールァミン等が挙げられる。清涼化剤として、ウイキヨゥ油、 dl カンフル、ゲラ-ォ ール、ハツ力油、ベルガモット油、 d ボルネオール、 1 メントール、ユーカリ油等が挙 げられる。粘稠化剤として、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸及びその塩、 デキストラン 70、ヒドロキシセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等 が挙げられる。また、必要に応じて低級アルコール、抗菌剤、色素及び香料等を、そ れぞれ 1種単独で又は 2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
[0044] 特に、本発明の高分子化合物を含有する組成物を、医療用具等の材料として使用 されて、タンパク質に代表されるような生体由来物質が付着することによって材料の 生体適合性が悪ィ匕することが懸念されるガラスやセラミック、ステンレス、プラスチック 等の硬表面、毛髪、繊維等の軟表面、ゲル表面及びコンタクトレンズ表面に対し用い る場合、水溶性高分子化合物を配合することが好ましいことがある。特にコンタクトレ ンズ表面に用いる場合、本発明の高分子化合物と水溶性高分子化合物とを組み合 せることにより、例えばこすり洗いをする際の摩擦が減少し、対象物の破損をより良好 に防ぐことができる。
[0045] 水溶性高分子化合物としては、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル ロース、ヒドロキシェチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース系高分子化合 物、ポリビュルアルコール、ポリビュルピロリドン、カルボキシビュルポリマー等のポリ ビュル系高分子化合物、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸等のムコ多糖類 、ポリエチレングリコール、デキストラン等が挙げられる。この中でも好ましい水溶性高 分子化合物は、セルロース系高分子化合物、ポリビニル系高分子化合物、ポリェチ レンダリコール、ヒアルロン酸であり、特に好ましい化合物は、ヒドロキシプロピルメチ ノレセノレロース、ヒドロキシェチノレセノレロース、ポリビニノレアノレコーノレ、ポリビニノレピロリド ン、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸である。
[0046] 上記水溶性高分子化合物の配合量は、特に制限されるものではな!/、が、通常、組
成物全体に対して 0. 0001— 20質量0 /0、好ましくは 0. 001— 10質量0 /0、より好まし くは 0. 005— 5質量%である。水溶性高分子化合物の配合量が少なすぎると、対象 面をこすり洗いする時の摩擦のため、対象物を破損する場合があり、多すぎると粘度 が高くなりすぎて製剤設計上の制限が生じる場合がある。
[0047] 本発明の各組成物の剤型、調製方法、使用方法は特に限定されず、各組成物の 通常の剤型として各剤型の常法に準じて調製することができ、各剤型の常用量を通 常の使用方法にて使用することによって、優れた防汚性、洗浄防汚性を発揮すること ができる。
[0048] なお、本発明の高分子化合物を配合して上記各種組成物を調製する場合、水性 組成物として調製すると、表面処理後に水で濯いでも優れた防汚性を付与する防汚 剤組成物、さらに、水での洗浄工程において上記高分子化合物が濯ぎによって脱離 せず、有効成分として対象面に吸着して優れた防汚性を付与できる洗浄性防汚剤組 成物が得られる。
実施例
[0049] 以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の 実施例に制限されるものではな 、。
[0050] [実施例 1]
冷却還流管、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けたセパラブ ルフラスコにエタノール 200gを仕込み、撹拌しながら窒素ガスを導入して 78°Cに加 熱し、メタクリル酸ジメチルアミノエチル (以下、 DMと略す) 40. lg、メタクリル酸メチ ル(以下、 MMAと略す) 44. 7g、ビュルピロリドン(以下、 VPと略す) 65. 2g (全単量 体中の DM分 = 27質量%、全単量体中の MMA分 = 30質量%、全単量体中の VP 分 =43質量%)、及びエタノール 35gの混合溶液と、 2, 2— (ァゾビス(2—メチルブチ 口-トリル)) 0. 78g及びエタノール 115gの混合溶液とを連続的に 3時間かけてカロえ 、さらに 3時間加熱し続けて、表 1に示す組成の実施例 1の高分子化合物(共重合体 )を得た。
[0051] [実施例 2— 25]
上記実施例 1において、表 1の組成となるように単量体の種類、配合割合を代えた
以外は、上記実施例 1と同様の方法によって表 1に示す組成の実施例 2— 25の高分 子化合物を得た。
[0052] [実施例 26]
冷却還流管、滴下ロート、温度計、窒素導入管及び撹拌装置を取り付けたセパラブ ルフラスコにエタノール 120gを仕込み、撹拌しながら窒素ガスを導入して内温を 78 。Cにカロ熱し、 DM11. 5g、 MMA25. 7g、 VP42. 4g、メ卜キシポリエチレングリ =f一 ルモノメタタリレート(ポリエチレン平均 = 9) (以下 M— 90Gと略す) 10. 3g (全単量体 中の DM分 = 12. 8質量%、全単量体中の MMA分 = 28. 6質量%、全単量体中の VP分 =47. 1質量%、全単量体中の M— 90G= 11. 5質量0 /0)及びエタノール 41g の混合溶液と、 2, 2- (ァゾビス(2-メチルブチ口-トリル)) 0. 71g及びエタノール 49 . lgの混合溶液とを連続的に 2時間かけて加え、さらに 4時間加熱し続けて重合反応 し共重合体を得た。共重合体の固形分が 2質量%になるようにイオン交換水を加える と同時に lmol%Lの塩酸水溶液をカ卩えて pHを 6に調整し、再生セルロース製透析 チューブ(UC36— 32— 100 ;Viskase Companies, Inc製)に入れ、イオン交換水 を取り替えながら 1週間透析を行なった。チューブ内の高分子化合物を含む水溶液 を凍結乾燥機を用いて乾燥し、表 3に示す組成の実施例 26の高分子化合物 (精製 共重合体)を得た。
[0053] [実施例 27— 62]
上記実施例 26において、表 3の組成となるように単量体の種類、配合割合を代え た以外は、上記実施例 26と同様の方法によって表 3に示す組成の実施例 27— 62の 高分子化合物を得た。
[0054] [比較例 1, 2]
市販の下記高分子化合物を比較例 1, 2とした。
比較例 1:ポリビュルピロリドン(ポリビュルピロリドン K 90): BASF (株)製 比較例 2:ポリアクリル酸(カーボポール 934P): Noveon社製
[0055] [比較例 3— 9]
上記実施例 1において、表 2の組成となるように単量体の種類、配合割合を代えた 以外は、上記実施例 1と同様の方法によって表 2に示す組成の比較例 3— 9の高分
子化合物を得た。
[0056] 上記実施例 1一 25及び比較例 1一 9の高分子化合物について、 0. 05質量%水溶 液での防汚性 1、防汚性 2及び防汚性 3の評価を下記方法に従って行った。また耐 久性の評価に関しては、上記実施例 1一 25の共重合体について、 0. 1質量%水溶 液で、及び比較例 1一 9について 1. 0質量%水溶液での評価を下記方法に従って 行った。さらに上記実施例 26— 62及び比較例 1一 9の高分子化合物について、 0. 0 5質量%水溶液で
の防汚性 4、洗浄性の評価を下記方法に従って行った。結果を表 1一 4に併記する。
[0057] 〈防汚性 1の評価方法〉
ステンレス板(10cm X 10cm)を濃度 0. 05質量%高分子化合物溶液又は分散液 500mLに室温で 1時間浸漬した。ステンレス板を取りだしてイオン交換水で濯ぎ、清 浄な柔らかい紙で水分を吸い取り、タンパク質の一種であるフイブリノ一ゲン 0. 60g をイオン交換水 500mLに溶解させた液にステンレス板を浸漬した後、 30°Cで 1時間 加温震盪した。ステンレス板を取りだし、清浄な柔らかい紙で水分を吸い取った。この ステンレス板は、ニンヒドリン指示薬を用いてステンレス版に付着したフイブリノ一ゲン を染色し、発色の状態を下記評価基準に従って評価した。
[0058] 〈評価基準〉
5:全く染まらな 、 (ステンレス板をフイブリノ一ゲン溶液に接触させず、ニンヒドリン指 示薬を用 、た時の着色状態に相当)
4 :ほとんど染まらない
3 :僅かに染まる
2 :かなり染まる
1:激しく染まる (ステンレス板を高分子化合物溶液による処理をせず、フイブリノーゲ ン溶液に接触させて-ンヒドリン指示薬を用いた時の着色状態に相当)
[0059] 〈防汚性 2の評価方法〉
EMAA (エチレン 'メタクリル酸重合体)榭脂(lOcmX IOcm) (三井'デュポン ポリ ケミカル (株)製)を濃度。. 05質量%高分子化合物溶液又は分散液 500mLに室温 で 1時間浸漬した。 EMAA榭脂を取りだしてイオン交換水で濯ぎ、清浄な柔らかい
紙で水分を吸 、取り、タンパク質の一種である卵白リゾチーム溶液 (和光純薬 (株)製
) 0. 60gをイオン交換水 500mLに溶解させた液に EMAA榭脂を浸漬した後、 30°C で 1時間加温震盪した。 EMAA榭脂を取りだし、清浄な柔らかい紙で水分を吸い取 つた。この EMAA榭脂は、ニンヒドリン指示薬を用いて EMAA榭脂に付着したリゾチ ームを染色し、発色の状態を下記評価基準に従って評価した。
[0060] 〈評価基準〉
5:全く染まらな 、 (EMAA榭脂を卵白リゾチーム溶液に接触させず、ニンヒドリン指 示薬を用 、た時の着色状態に相当)
4 :ほとんど染まらない
3 :僅かに染まる
2 :かなり染まる
1:激しく染まる (EMAA榭脂を高分子化合物溶液による処理をせず、卵白リゾチ一 ム溶液に接触させて-ンヒドリン指示薬を用いた時の着色状態に相当)
[0061] 〈防汚性 3の評価方法〉
上記防汚性 2の評価方法にお!、て、 EMAA榭脂をソフトコンタクトレンズ [1DAY ACUVUE (ジョンソン アンド ジョンソン (株)製)]に代え、リゾチームの染色剤とし て 0. 05質量%エリス口シン水溶液を用いた以外は、上記防汚性 2の評価方法と同 様の方法によって、ソフトコンタクトレンズに付着した卵白リゾチームを染色し、発色の 状態を下記評価基準に従って評価した。
[0062] 〈評価基準〉
5:全く染まらな ヽ(ソフトコンタクトレンズを卵白リゾチーム溶液に接触させず、エリス口 シン水溶液を用 V、た時の着色状態に相当)
4 :ほとんど染まらない
3 :僅かに染まる
2 :かなり染まる
1:激しく染まる(ソフトコンタクトレンズを高分子化合物溶液による処理をせず、卵白リ ゾチーム溶液に接触させてエリス口シン水溶液を用いた時の着色状態に相当)
[0063] 〈耐久性の評価方法〉
ソフトコンタクトレンズ [1DAY ACUVUE (ジョンソン ·アンド'ジョンソン (株)製)]を 、上記実施例 1一 25及び比較例 1一 9の高分子化合物溶液 (実施例 1一 25の高分 子化合物 0. 1質量%水溶液、比較例 1一 9の高分子化合物 1. 0質量%水溶液) 50 OmUこ、室温で 1時間浸漬した。ソフトコンタクトレンズを取りだしてイオン交換水で濯 ぎ、清浄な柔らかい紙で水分を吸い取り、タンパク質の一種である卵白リゾチーム溶 液(和光純薬 (株)製) 0. 60gをイオン交換水 500mLに溶解させた液にソフトコンタク トレンズを浸漬した後、 30°Cでそれぞれ 15時間及び 30時間加温震盪した。ソフトコ ンタクトレンズを取りだし、清浄な柔らかい紙で水分を吸い取った。このソフトコンタクト レンズについて、ニンヒドリン指示薬を用いてレンズに付着したリゾチームを染色し、 発色の状態を下記評価基準に従って評価した。
[0064] 〈評価基準〉
5:全く染まらな 、(ソフトコンタクトレンズを卵白リゾチーム溶液に接触させず、ニンヒド リン指示薬を用 、た時の着色状態に相当)
4 :ほとんど染まらない
3 :僅かに染まる
2 :かなり染まる
1:激しく染まる(ソフトコンタクトレンズを高分子化合物溶液による処理をせず、卵白リ ゾチーム溶液に接触させて-ンヒドリン指示薬を用いた時の着色状態に相当)
[0065] 〈防汚性 4の評価方法〉
ソフトコンタクトレンズ [1DAY ACUVUE (ジョンソン ·アンド'ジョンソン (株)製)]を 上記実施例 26— 62及び比較例 1一 9の高分子化合物溶液 (高分子化合物濃度 0. 05質量%、塩ィ匕ナトリウム 0. 9質量%) 4mLに、室温で 4時間浸漬した。ソフトコンタ クトレンズを取りだしてイオン交換水で濯ぎ、清浄な柔らか 、紙で水分を吸 ヽ取った。 このソフトコンタクトレンズを、卵白リゾチーム (和光純薬 (株)製) 0. 12質量0 /0、牛血 清アルブミン 0. 388質量0 /0 (fraction V,ナカライテスタ (株)製)、 γ—グロブリン 0. 161質量0 /0 (bovine, cohn F— 2,ナカライテスタ (株)製)、塩ィ匕ナトリウム 0. 9質量 %及びリン酸水素ニナトリウム 0. 045質量0 /0を混合した卵白リゾチーム溶液 2mLに 浸漬し、 37°Cで 1時間加温震盪した。ソフトコンタクトレンズを取りだし、清浄な柔らか
い紙で水分を吸い取った。このソフトコンタクトレンズについて、ニンヒドリン指示薬を 用いてレンズに付着したタンパク質を染色し、発色の状態を下記評価基準に従って 評価した。
[0066] 〈評価基準〉
5:全く染まらな 、(ソフトコンタクトレンズを卵白リゾチーム溶液に接触させず、ニンヒド リン指示薬を用 、た時の着色状態に相当)
4 :ほとんど染まらない
3 :僅かに染まる
2 :かなり染まる
1:激しく染まる(ソフトコンタクトレンズを高分子化合物溶液による処理をせず、卵白リ ゾチーム溶液に接触させて-ンヒドリン指示薬を用いた時の着色状態に相当)
[0067] 〈洗浄性の評価方法〉
ソフトコンタクトレンズ [1DAY ACUVUE (ジョンソン ·アンド'ジョンソン (株)製)]を イオン交換水で濯ぎ、清浄な柔らかい紙で水分を吸い取った。このソフトコンタクトレ ンズを、卵白リゾチーム (和光純薬 (株)製) 0. 12質量%、牛血清アルブミン 0. 388 質量0 /"fraction V,ナカライテスタ(株)製)、 γ—グロブリン 0. 161質量0 /0 (bovine , cohn F— 2,ナカライテスタ (株)製)、塩ィ匕ナトリウム 0. 9質量%及びリン酸水素二 ナトリウム 0. 045質量%を混合した卵白リゾチーム溶液 2mLに浸漬した後、 37°Cで 1時間加温震盪した。ソフトコンタクトレンズを取りだし、清浄な柔らかい紙で水分を吸 い取った後、上記実施例 26— 62及び比較例 1一 9の高分子化合物溶液 (高分子化 合物濃度 0. 05質量%、塩ィ匕ナトリウム 0. 9質量0 /0)を、コンタクトレンズ片面につき 3 mLづっ滴下して擦り洗いをした。このソフトコンタクトレンズについて、ニンヒドリン指 示薬を用いてレンズに付着しているタンパク質を染色し、発色の状態を下記評価基 準に従って評価した。
[0068] 〈評価基準〉
5 :全く染まらない (使用済みソフトコンタクトレンズに付着したタンパク質汚れがほぼ 洗浄された状態に相当)
4 :ほとんど染まらない
3:僅かに染まる
2:かなり染まる
1:激しく染まる (使用済みコンタクトレンズに付着したタンパク質汚れがほとんど取れ ていないことに相当)
防汚性 防汚性 防汚性
耐久性 高分子化合物組成 重量平均 1 2 3
(質畺%) 分子量 E AA ソ: 7 コンタクト 30 15 ステンレス
樹脂 時間 時間 ポリビニルピロリドン
1 一 1 1 1 1 1 (K-90)
2 ポリアクリノレ酸 1 1 1 1 1
3 DM/AA/MMA-25/70/5 95,000 2 1 1 1 1
4 D / AA/HE A=0. 1/35/64.9 70,000 2 1 1 1 1 比
較 5 MAA/AA=40/60 78,000 1 1 1 1 1 例
6 M- 230G/AA-20/80 89,000 2 1 1 1 1
7 DMC/EMA/VP=0.8/22/77.2 2,000 2 1 2 1 1
8 DMC/iVlAA/ MA/VP-0.1/20/2/77.9 34,000 1 1 1 1 1
9 DMC/MAA/M— 230G=15/82/3 22,000 1 1 1 1 1
^¾0071
[0072] [表 4]
[0073] [実施例 63— 66,比較例 10, 11」
表 5の組成に準じて、常法に基づき防汚剤組成物、防汚洗浄剤組成物を調製した 。得られた防汚剤組成物、防汚洗浄剤組成物を前述の防汚性 3の評価方法におい て、 0. 05質量%の高分子化合物溶液又は分散液を、防汚剤組成物、防汚洗浄剤 組成物に変えた以外は同様の方法で評価した。結果を表 5に併記する。
[0074] [表 5]
実施例 比較例 組成 (質量%)
63 64 65 66 10 11 実施例 1 0.03 ― - 実施例 2 0.03 - 高分子 - 実施例 3 - 0.03 - 化合物 実施例 55 - 0.03
比較例 1 ― L0 比較例 2 ― ― 1.0 塩酸ポリへキサメチレンビグアニド 0.0001 0.00007 0.0001 0.0001 ― 塩化ポリド ニゥム 0.011 ― 0.011
10%塩化ベンザルコニゥム液 - 0- 1 ―
α -シク σデキストリン ― 0.1 - ズブチリシン A 0.005 0.005 0.005 0.005 0.005 0.005 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 60 0.1 0-1 ― 0-1 ポリソ ト 80 0.05 ― ― 0.05
TETRONIC1107 0.3 0.3 0-3 0.3 0.3 0.3 ニューポール PE68 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 ホウ酸 0.3 ― 一 0.3 0.3 ホウ砂 0,05 0.05 0.05 トロメタモー 0.3 ― 0.3 リン酸二水素ナトリウム(2水和物) ― 0.08 ― リン酸水素ニナトリウム(12水和物) 0.5 ― クェン酸 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 ェデト酸ナトリウム 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 0.01 塩化ナトリウム 0.1 - ― 0.1 0.1 グリセリン 0.1 0.1 0.1 マンニ 1、一ル 0.1 ―
プロピレングリコール 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0-2
1 -メントール, 0.002 0.002 0.002 0.002 0.002 0.002
L-ァスパラギン酸カリウム 0.25 0.25 0.25 0.25 0.25 0.25 アミノエチルスルホン酸 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0
L-グルタミン酸ナトリウム 0.1 0.1 0.1 0.1 0Λ 0.1 希塩酸 適量
水酸化ナトリウム 適量
精製水 ランス
100
Η 7
防污性 3 5 5 5 5 1 1
30時間 5 5 5 5 1 1 耐久性
15時間 5 5 5 5 1 1
表中の略号を下記に示す。
• DM:メタクリル酸ジメチルアミノエチル
• DMA:アクリル酸ジメチルアミノエチル
• DMAPAA:ジメチルァミノプロピルアタリノレアミド
• DMAPMA:ジメチルァミノプロピルメタクリルアミド
• DMC:メタタリ酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド
• MMA:メタクリノレ酸メチル
• EMA:メタクリル酸ェチル
• BMA:メタクリル酸 n ブチル
• t-BMA:メタクリル酸 t ブチル
•VP :ビニノレピロリドン
•M—90G :メトキシポリエチレングリコールモノメタタリレート(メタクリル酸メトキシポリエ チレングリコール)(ポリヱチレン平均 = 9) (新中村化学工業 (株)製)
•M—230G :メトキシポリエチレングリコールモノメタタリレート(メタクリル酸メトキシポリ エチレングリコール)(ポリヱチレン平均 = 23) (新中村ィ匕学工業 (株)製)
• HEMA:メタクリノレ酸ヒドロキシェチル
•AA:アクリル酸
•MAA:メタクリノレ酸
•TETORONIC 1107:ポロキサミン(BASFジャパン (株)製)
•ニューポール PE68:プル口ニック型非イオン界面活性剤(三洋化成 (株)製)
請求の範囲
[1] 下記 (A)、(B)及び (C)を共重合してなり、重量平均分子量が 5, 000— 1, 000, 0 00であるタンパク質付着防止用高分子化合物。
(A) (A— 1)下記一般式(1)で表される 3級アミノ基を有する単量体 0. 1— 75質量% 及び Z又は (A - 2)下記一般式(2)で表される 4級アンモニゥム基を有する単量体 0 . 1一 7質量%
[化 1]
(式中、 R1は水素原子又はメチル基、 Aは酸素原子又は NH、 R R3は独立に、水素 原子又は炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、 R4、 R5は独立に、炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示し、 mは 0、 1又は 2である。 )
[化 2]
(式中、 R6は水素原子又はメチル基、 Aは酸素原子又は NH、 R7、 R8は独立に、水素 原子又は炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、 R9、 R1Q及び R11は独立に 、炭素数 1一 4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基を示し、 nは 0、 1又は 2、 Xは、ハロ ゲン、 OH、 1/2SO、 HSO、 1/3PO、 HCO又は CH COを示す。)
4 4 4 2 3 2
(B)下記一般式(3)で表される (メタ)アクリル酸エステル単量体 21— 80質量% CH =C (R12) COOR13 (3)
2
(式中、 R12は水素原子又はメチル基であり、 R13は炭素数 1一 6の直鎖もしくは分岐鎖
のアルキル基である。)
(C) (A) , (B)単量体以外のノニオン性水溶性単量体 0. 1— 78. 9質量%
[2] 請求項 1記載の高分子化合物を含有してなることを特徴とする防汚剤組成物。
[3] 請求項 1記載の高分子化合物を含有してなることを特徴とする洗浄性防汚剤組成 物。
[4] 請求項 1記載の高分子化合物を含有してなることを特徴とする眼科用組成物。
[5] 請求項 1記載の高分子化合物を含有してなることを特徴とするコンタクトレンズ用組 成物。