明 細 書
通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信プログラムを記録した 記録媒体
技術分野
[0001] 本発明は、例えば無線によってパケット通信を行う通信装置および通信方法に関 するものである。
背景技術
[0002] (OSIアーキテクチャ)
近年、情報通信ネットワークの利用形態がますます多様化しており、また、広域化し ている。これに伴って、異なるネットワークアーキテクチャを有するコンピュータシステ ム同士を相互接続する必要が生じている。このような異機種間通信を可能とするため に、 OSI(Open Systems Interconnection)と呼ばれる標準ネットワークアーキテクチャ が提案されている。
[0003] OSI参照モデルは、(1)物理層、(2)データリンク層、(3)ネットワーク層、(4)トランスポ ート層、(5)セッション層、(6)プレゼンテーション層、(7)アプリケーション層、の 7つの階 層から構成されている。
[0004] (1)物理層は、電話線や同軸ケーブルなどの物理媒体を通信回線として使用するた め、電気的、機械的および物理的条件を管理し、ビット列の伝送を保証する層である 。(2)データリンク層は、隣接して通信し合うシステム間の伝送路上で発生するビット誤 りを検出して回復することにより、相手システムにビット列から構成されるフレームを確 実に伝送することを保証する層である。このデータリンク層は、例えば LLC(Logical Link Control),および MAC(Media Access Control)から構成される。
[0005] (3)ネットワーク層は、各種通信網を使用し、通信相手となる最終端のシステムとの 通信経路を確立するための中継、ルーティング機能を管理し、最終端のシステム間 のデータ伝送を保証する層である。(4)トランスポート層は、通信網の両側にある最終 端のシステムで実際に通信を行っているプロセス間で、確実にデータが転送されるこ とを保証する層である。(5)セッション層は、プロセスが必要とする情報の送り方(例え
ば半二重や全二重の管理、送信権の管理など)やプロセス間の同期、再同期の管理 などを行う層である。
[0006] (6)プレゼンテーション層は、プロセス間で転送されるデータ構造 (構文)を決定し、 必要に応じて個々のプロセス独自のデータ構造と転送とに必要な共通データ構造と の変換を行うものである。(7)アプリケーション層は、最上位の層であり、ファイルの転 送、電子メール、ネットワークマネージメントなどをユーザに提供する層である。
[0007] 以上のような〇SI参照モデルにおいて、データ送信の際には、データは第 7層から 第 1層に流れる一方、データ受信の際には、データは第 1層から第 7層へと流れるこ とになる。
[0008] (マルチリンク &MIMO)
一方、昨今では、より大容量のデータを通信ネットワークにおいて伝送することに対 する要求が増大しており、通信の高速化の需要が著しく高まっている。ここで、データ 通信の伝送速度を上げる手法としては、物理層の伝送速度を上げる方法が挙げられ る。し力しながら、物理層の伝送速度には、通信媒体およびプロトコルの特性に応じ た限界がある。例えば ISDN (integrated services digital network)の物理速度は 64K bpsであり、 IEEE802. 11aによる無線 LANの最速は 54Mbpsであり、言うまでもな ぐこれらの通信速度以上のデータ伝送を行うことは物理的に不可能である。
[0009] これに対して、データ通信の伝送速度を上げる別の方法としてマルチリンクプロトコ ノレ (米国特許 US6614808 (Date of Patent: Sep.2, 2003)、 PPP MultiLink Prot ocol (RFC1990, 1996/8)などの文献参照)および MIMO (Multiple Input M ultiple Output) (P. W. Wolniansky, G. J. Foschini, G. D. Golden, R. A. Valenzuela: "V— Blast: An Architecture for Realizing Very High Data Rates Over the Rich— Scattering Wireless Channel", Proc. ISSSE— 9 8, Pisa, Italy, Sep. 29, 1998などの文献参照)がある。マルチリンクプロトコルは、 一般にデータリンク層の機能として実現されるものである。マルチリンクプロトコルによ れば、複数の具体的なデータリンクを、データリンク層の最上位部分において集約し て、一本の仮想的なデータリンクとして上位の層(ネットワーク層)に見せる処理が行 われる。このような処理によれば、仮想的なデータリンクの伝送速度は、個々のデー
タリンクにおける速度の合計となる。
[0010] 現状のマルチリンクプロトコルでは、あるデータリンクにおいて転送されたパケットに 誤りが生じた場合には、同じデータリンクにおいて、データリンク層の MAC副層の手 順にしたがって、誤りが生じたパケットの再送が行われる。
[0011] マルチリンクは有線および無線で利用することができることに対し、 MIMOは無線 の物理層の技術である。 MIMOの名は、同じ周波数帯を用いた伝送路に対して入 力/出力される信号数が複数あることから由来している。図 35に示すシステム例で は、 MIMO送信機 51が N本のアンテナを有し、 MIMO受信機 52が M本のアンテナ を有している。そして、 MIMO送信機 51における各アンテナから送信される Txl T x2の信号が、 MIMO受信機 52における各アンテナにおいて、 Rxl— Rx2の信号と して受信される。 MIMOの種類としては、 MIMO spatial diversityおよび MIMO spatial multiplexing (SM)がある。なお、以降の説明では、 MIMO SMを対象 としている。
[0012] 図 36 (a)は、従来のシングルリンクによる伝送形態を示している。従来では一つの 周波数帯に対し一つの信号のみ伝送されていた。同図に示す例では、まず、 Aの記 号が送信機 61に入力され、送信機 61は入力された信号 Aを信号 Txに変調して伝 送路 hに無線出力する。信号 Txは伝送路 hを通過した後に受信機 62に Rxとして入 力され、受信機 62は、信号 Rxを復調することによって信号 Aを出力する。ここで、信 号 Rxは、 Rx=Tx * h+ (雑音成分)の式によって表すことができる。すなわち、信号 Txは、図 36 (b)の左側のグラフで示される周波数スペクトルであった場合、受信機 6 2で受信される信号 Rxは、同図の右側のグラフで示される周波数スペクトルのように 、伝送路 hにおける伝送係数 hの影響および雑音成分の影響を受けたものとなる。
[0013] 図 36 (c)は、送信アンテナ数と受信アンテナ数を 2つにした場合の MIMOによる伝 送形態を示している。同図に示す例では、同時に 2つの信号 Α· Βが MIMO送信機 5 1に入力され、 MIMO送信機 51は、入力された信号 Α· Βをそれぞれ変調部 51 a ' 51 bによって信号 Τχ1 ·Τχ2に変調して無線出力する。信号 Τχ1 ·Τχ2は、伝送路 Ηを 通過した後に、 MIMO受信機 52に信号 Rxl ' Rx2として入力される。ここで、信号 R xl ' Rx2は次の式で表される。
Rxl =Txl >K hl l +Tx2 i< hl 2 + (雑音成分)
Rx2 =Txl氺 h21 +Tx2氺 h22 + (雑音成分)
[0014] 上式のように、各受信アンテナの信号は Txlおよび Tx2の両方の成分を含んだも のとなつている。
[0015] ΜΙΜΟ受信機 52において受信された信号 Rxl ' Rx2は、 ICI (Inter~Channel I nterference) Cancelerによって信号 Τχ1Α·Τχ2Αに変換される。 Τχ1Α ·Τχ2Αは Τχ1 ·Τχ2の BB (Base Band)信号に相当する。その後、信号 TxlA .Tx2Aは、そ れぞれ復調部 52a ' 52bによって信号 Α · Βに復調されて出力される。
[0016] 以上のように、従来では 1つの信号 (Α)しか同時に送受信できなかったことに対し、 ΜΙΜΟを用いれば、 2つの送信および受信アンテナを用いることにより同じチャンネ ルで二つの信号 (Α、 Β)を同時に伝送することができ高速化を達成することができる
[0017] 図 47は、送信アンテナ数および受信アンテナ数を 2つにした ΜΙΜΟにおいて、 1 つの信号 ΒΑを送受信した場合を示している。 ΜΙΜΟ送信機 51に入力された信号 Β Αは、 S/P (Serial/Parallel) 51 cにおいて信号 Aと信号 Bとに分割され、それぞれ異 なるアンテナによって MIMO受信機 52に送信される。 MIMO受信機 52では、受信 して復調された信号 Aおよび信号 Bが P/S 52dによって合成され、信号 BAが出力さ れている。この例においては、 1つの信号を複数のアンテナで同時に送信することに よって通信速度の高速化を図っている。
[0018] なお、複数のチャンネルを用いて高速化することの欠点は、利用する帯域が大きく なり加入できるユーザ数が減ることである。一方、 MIMOの場合の欠点は、それぞれ のアンテナの信号が互いに影響するため、通信距離が短くなることである。
[0019] (QoSの画像データ)
また、昨今では、大容量の動画データなどをストリーミングで伝送する需要も高まつ ている。このようなストリーミングデータを伝送する際には、通信にリアルタイム性が要 求される。すなわち、ストリーミングデータを構成するパケット(QoSパケット)には有効 期限が決まっており、この有効期限内に伝送することが必要となる。
[0020] 図 37に、 QoSパケットの伝送に成功した例および失敗した例のパケットシーケンス
の模式図を示す。成功事例では、パケット 5は、最初に伝送された際には伝送が失敗 しており、再送が行われた際には、伝送が成功している。この再送の時点は、パケット 5の有効期限よりも前となっているので、パケット 5の伝送は成功したことになる。
[0021] 一方、失敗事例では、パケット 5は、最初に伝送された際、および 1回目の再送の際 に伝送が失敗している。その後、 2回目の再送が行われる前にパケット後の有効期限 が経過してしまっている。この場合、有効期限内に伝送できなかった QoSパケット 5は 、利用することができずに無効(パケットロス)となり、動画データによる映像は受信側 で舌しれることになる。すなわち、伝送エラーを補償するための再送を行う場合は、各 パケットの有効期限内に再送を成功させることが重要である。
[0022] 無線 LANにおける QoSデータ通信に特化した IEEE802. l ie (IEEE Std 802 . l ie Draft7 (2004/1)などの文献参照)は、このような有効期限内の QoSバケツ トの再送を実現するように設計された MAC層のプロトコルである。 IEEE802. l ieで は、パケットが正常に伝送されたか否力を確認する 2つの方法が提案されている。第 1の方法としては、受信側の通信装置が、受信した QoSパケット毎に受信確認バケツ ト(Normal Ack :以降、 ACKと称する)を送信側へ送信する方法である。第 2の方 法としては、送信側の通信装置が、複数の QoSパケットをバーストで送信した後、送 信した QoSパケットに対する送達確認要求パケット(BAR : Block Ack Request) を送信するとともに、受信側の通信装置が、 BARに応じて、受信した QoSパケットに 対する受信確認パケット (BA: Block Ack)を返信する方法である。
[0023] ここで、受信側ではパケットの順序を整列する必要があるので、 QoSパケットには予 め順序の番号が付けられている。上記の第 1の方法である ACKを用いた方法では、 QoSパケットを順番通りに送信する仕様になっている。一方、第 2の方法である BAR /BAを用いた方法の場合、 BARには、送達確認すべき QoSパケットの最初のパケ ットの順序番号を示す SequenceControlが示されており、 BAには、 SequenceControl で示される順序番号の QoSパケットから、 SequenceControl+63で示される順序番号 の QoSパケットまでの合計 64個の QoSパケットに関する受信確認情報が示される。
[0024] なお、 BAR/BAを用いたバースト通信は QoSパケットに限らず有効期限のない通 常のデータパケットにも用いることができる。
[0025] (Packet Aggregation)
ACKを用いた場合の伝送事例を図 38に示す。同図に示すように、伝送すべきデ ータを含む送信パケットは、 preamble &header、実データ、およびエラーチェックコ ード Eを含んでいる。このような送信パケットに対する ACKは、送信パケットの送信が 完了した後から SIFS (Short Inter Frame Space)後に送信される。そして、 AC Kの送信が完了してから SIFS後から別のパケットの送信が可能となる。
[0026] ここで、 preamble&headerの部分の送信に必要とされる期間を TP、実データの 部分の送信に必要とされる期間を TDATA、 ACKの送信に必要とされる期間を TA CKとすると、実データの送信に必要とされる総通信期間のうち、実データの部分の 送信に必要とされる期間以外の期間(非実データ送信期間)は、 TP + 2 * SIFS +T ACKとなる。すなわち、実データの大きさが小さいほど、総通信期間に占める非実デ ータ送信期間の割合が大きくなることになることがわかる。
[0027] ここで、非実データ送信期間を小さくすることを目的として、 Packet Aggregation と呼ばれる手法を用いることが考えられる。 Packet Aggregationは、複数のバケツ トをまとめて 1つの集合パケットに構成し、この集合パケットを物理層で伝送する手法 である。このような方法によって、総通信期間に占める非実データ送信期間の割合を /J、さくすること力 Sできる。
[0028] 図 39 (a)および図 39 (b)は、 Packet Aggregationを用いた送信パケットのバケツ トシーケンス例を示している。同図に示すように、 3つのパケット 1、パケット 2、パケット 3を実データ部分に含んでレ、る集合パケットが送信パケットとして送信されるようにな つている。なお、同図において、 Hl、 H2、 H3は、それぞれパケット 1、パケット 2、パ ケット 3のヘッダを示している。これらのヘッダは、同図(a)に示すように、各パケットの 先頭部分に設けてもよいし、同図 (b)に示すように、集合パケットの実データ部分に おける先頭部分にまとめて設けてもょレ、。
[0029] また、 Packet Aggregationを用いる際、各パケットのあて先は全て同じ通信局で ある必要はなレ、。例えば上記の例の場合、パケット 1を通信局 Aに、パケット 2および 3 を通信局 Bに伝送することもできる。ここで、各パケットの宛て先情報はそれぞれのパ ケットに対応するヘッダ(Hl、 H2、 H3)に格納すればよい。
[0030] Packet Aggregationの処理は MAC層より上の層で行われる場合がある力 以 降の説明では、 Packet Aggregationは MAC層で行うものとする。図 40に、 IEEE 802. 11の MAC層において処理される送信フレーム(パケット)を示す。データパケ ットは MSDU (MAC Service Data Unit)とレヽぅ名前で入力され、 MAC層はこ れに MACヘッダおよび CRCを追加し、 MPDU (MAC Protocol Data Unit)と 呼ばれるフレームを生成する。 Packet Aggregationを IEEE802. 11に適応した 場合、図 41 (a)および図 41 (b)に示すような集合パケットが生成されることになる。同 図に示すように、図 39 (a) (b)で示したパケット 1、パケット 2、パケット 3がそれぞれ M SDU1、 MSDU2、 MSDU3に対応し、集合パケットの実データ部分が MPDUに対 応することになる。
[0031] (課題 1)
Packet Aggregationを用いた際、 ACKを従来の IEEE802. 11のように MPDU 単位にすることができる。この場合、 CRC (Cyclic Redundancy Code)のエラー チェックコードは MPDU全体に適用されることになる。すると、図 42に示すように、 1 つの MSDUがエラーになると、 MPDU全体がエラーとなってしまい、正常に受信さ れている他の MSDUもエラーとして扱われることになる。よって、伝送効率の低下を 招くことになる。
[0032] (課題 2)
Packet Aggregationを用いて 1つの MPDUに含まれるそれぞれの MSDUを別 の通信局に通信する際、それぞれに MSDUを送信した通信局からいつ ACKを受信 するかの問題が生じる。全ての通信局が同時に ACKを返信する場合、図 43に示す ように、 ACKの衝突の問題が生じる。図 43の事例では通信局 1が同時に通信局 2と 通信局 3に MPDUを送り、 MPDU内の MSDU1が通信局 2へ、 MSDU2が通信局 3に送られる。この場合、通信局 2および通信局 3が通信局 1へ ACKを返信する必要 があり、同時に返信をすると ACKの衝突が生じる。
[0033] ここで、図 44 (a)の様に通信局 3が通信局 2の ACK1を認識してその ACK1が終わ つた後に通信局 3は ACK2を返信することができるが、この場合、図 44 (b)の様に隠 れ端末の問題が生じる。この場合、 ACK1を期待している通信局 1は ACK1を認識
できるが、通信局 3は、通信局 1とは通信可能範囲にいるが、通信局 2とは通信可能 範囲外にいるため、 ACK1を認識できず、 ACK2を返信できなくなる。
[0034] (課題 3)
Packet Aggregationは、バースト転送にも用いることができる。この場合、 ACK と同様に BARZBAを全ての MSDUに対応させることができる。しかしながら、この 場合、 MSDU単位で確認を行うため確認すべきパケット数は増える。従来の 802. 1 leの BARZBAでは一度に 64個の範囲の MSDUしか確認できないため、 BAR/ BAの確認する方法を改善する必要がある。
[0035] また、 ACKと同様に宛先別に送信した MSDUを確認する時刻の問題がある。
[0036] (課題 4)
複数の MSDUを MIMOで送信する際、 MIMOのそれぞれの送信アンテナで各々 の MSDUを送信する。しかしながら、 MSDUに共通の情報があり、この共通の情報 をどのアンテナで送信するのかの課題が残る。
[0037] (課題 5)
MIMOを用いてデータ転送を行う際、全ての送信アンテナで同時にデータを送信 する必要がある。また、それぞれのアンテナの通信状況は同じでない。このため、そ れぞれのアンテナに最適な伝送速度を調整してデータ転送を行う。 802. l la/l le の場合、物理層の伝送速度は 6、 9、 12、 24、 36、 48、 54MBpsである。このため、 図 45の様に各アンテナでデータを送信している時間は同じである力 伝送速度が異 なるため、各アンテナで伝送するデータ量は異なる。図 45では、 24MBpsの伝送速 度で 1000バイトを送信した場合、同じ伝送時間で 1500バイトを 36MBpsで伝送す ること力 Sできることを示してレ、る。
[0038] しかしながら、 MACに入力された MSDUの長さはすでに決められているため、全 てのパケットをそれぞれのアンテナの伝送時間に合わせることはできなレ、。ここで、図 46のように MPDUの伝送時間を最も長いアンテナの伝送時間に合わせることができ るが、伝送時間がより短いアンテナでは帯域を無駄にすることになる。早く終わるアン テナの伝送速度を遅くすることもできるが、この場合は最適な伝送速度を利用してい なレ、ことから帯域を無駄にしてレ、ることになる。
発明の開示
[0039] 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パケット伝送 を行う際に生じる問題を解決する通信装置および通信方法を提供することにある。
[0040] より詳細には、本発明の第 1の目的は、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パ ケットにまとめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信される場合に、該集合 パケットの大きさをより小さくすることによって伝送効率を向上させる通信装置および 通信方法を提供することにある。
[0041] また、本発明の第 2の目的は、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パケットにま とめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信される場合に、該集合パケットに 含まれているパケットにエラーが生じた場合でも、他のパケットに影響を与えないこと によって、伝送効率を向上させる通信装置および通信方法を提供することにある。
[0042] また、本発明の第 3の目的は、例えば複数の通信装置に対して送信パケットが同時 に送られた場合などに、各通信装置からの送達確認の送信が衝突するなどの事態を 防ぐことを可能とする通信装置および通信方法を提供することにある。
[0043] また、本発明の第 4の目的は、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パケットにま とめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信される場合に、送達確認対象と なるパケットをより多く含めることのできる送達確認要求パケットを生成することのでき る通信装置および通信方法を提供することにある。
[0044] また、本発明の第 5の目的は、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パケットにま とめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信される場合に、集合パケットの構 成の自由度を増大させることにより、該集合パケットの大きさを状態に応じた大きさに 設定することを可能とする通信装置および通信方法を提供することにある。
[0045] 本発明に係る通信装置は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う通信装 置であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまとめる処理を行う 集合パケット生成手段と、前記集合パケット生成手段によって生成された集合バケツ トを前記受信装置に対して送信する通信手段とを備え、前記集合パケット生成手段 力 前記送信すべきパケットごとにエラーチェック処理を施すエラーチェック処理手段 を備えてレ、ることを特徴としてレ、る。
[0046] また、本発明に係る通信方法は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う 通信装置における通信方法であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケ ットにまとめる処理を行う集合パケット生成処理と、前記集合パケット生成手段によつ て生成された集合パケットを前記受信装置に対して送信する通信処理とを含み、前 記集合パケット生成処理が、前記送信すべきパケットごとにエラーチェック処理を施 すエラーチェック処理を含んでレ、ることを特徴としてレ、る。
[0047] 上記の構成および方法によれば、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パケット にまとめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信されるようになっている。ま た、集合パケットを生成する際には、パケットごとにエラーチェック処理が施されるよう になっている。従来、集合パケットに対しては、該集合パケットの全体に対してエラー チェック処理が行われるようになつていた。この場合、集合パケットに含まれるパケット の 1つでもエラーが発生すると、該集合パケットに含まれる他のパケットもエラーとなり
、伝送効率が悪かった。これに対して、上記の構成および方法によれば、集合バケツ トに含まれるパケットごとにエラーチェック処理が行われるので、集合パケットに含ま れるパケットの 1つにエラーが発生したとしても、残りのパケットは正常に伝送すること が可能となる。よって、伝送効率を向上することができるという効果を奏する。
[0048] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記エラーチェック処理手 段力 前記集合パケットのヘッダにもエラーチェック処理を施す構成としてもよい。
[0049] 集合パケットのヘッダに、該集合パケットに含まれるパケットに関する情報を含める 構成とすることが可能である。ここで、パケットごとにエラーチェック処理をする場合、 送達確認などを返信する際には、各パケットに関する情報が重要となる。これに対し て、上記の構成によれば、集合パケットのヘッダにもエラーチェック処理を施すので、 ヘッダに示されている情報の信頼性を向上させることができる。よって、パケットごとに エラーチェック処理をする場合にぉレ、ても、信頼性の高レ、伝送を行うことができるとレヽ う効果を奏する。
[0050] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、受信装置に対して前記集 合パケットに含まれる各パケットに対する送達確認情報の返送を要求するための送 達確認要求パケットを生成する送達確認要求手段をさらに備え、前記通信手段が、
集合パケットに対する送達確認パケットを前記受信装置から受信するはずのタイミン グにおいてそれを正常に受信できなかった場合に前記送達確認要求パケットを該受 信装置に対して送信する構成としてもよい。
[0051] 集合パケットによる送信が行われた場合、該集合パケットに対する送達確認パケット が受信側から送信される通信方式が考えられる。ここで、集合パケットに対する送達 確認パケットを前記受信装置から受信するはずのタイミングにおいてそれを正常に受 信できなかった場合に、該集合パケットに含まれるどのパケットの受信が失敗してい るかについて、送信側が把握することができない。よって、この場合には、該集合パケ ット全体を再送する必要が生じてレ、た。
[0052] これに対して、上記の構成によれば、集合パケットに対する送達確認パケットを前 記受信装置から受信するはずのタイミングにおいてそれを正常に受信できなかった 場合に、該集合パケットに含まれる各パケットに対する送達確認情報の返送を要求 するための送達確認要求パケットを送信するようになっている。これにより、受信側か ら、集合パケットに含まれるどのパケットの受信に失敗した力を示す送達確認パケット を受信することができるので、これに基づいて、再送すべきパケットを含む新たな集 合パケットを生成しなおして送信することができる。したがって、再送すべきパケットの 数を低減することが可能となり、通信帯域の利用効率を向上させることができる。
[0053] なお、前記通信手段が、前記集合パケットに含まれるパケットのそれぞれに対する 送達確認パケットの送信を、該パケットの受信側に対して要求するための送達確認 要求パケットを生成する送達確認要求手段をさらに備え、前記通信部が、集合バケツ トに対する送達確認パケットを前記受信装置からエラーが生じている状態で受信した 場合に、前記送達確認要求手段によって生成された、該集合パケットに含まれるパ ケットのそれぞれに対する送達確認要求パケットを該外部の通信装置に対して送信 する構成としてもよレ、。
[0054] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成においてさらに、前記送達確認要求 パケットが集合パケットに含まれるパケットの識別情報を含む構成としてもよい。
[0055] これにより、たとえば、送達確認要求パケットで送達確認を行うパケットの内容を集 合パケットで送信したパケットの内容と異なるものに設定可能であるなど、より柔軟性
が高くなるとレ、う効果を奏する。
[0056] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成においてさらに、前記集合パケット生 成手段が集合パケットの各々を識別するための集合パケット番号を各集合パケットに 対して付加し、前記送達確認要求パケット生成手段が送達確認要求パケットに対し て集合パケット番号を含む構成としてもよレ、。
[0057] これにより、全パケットの識別情報を送達確認要求パケットに含める場合と比較して 、集合パケット番号情報を含めるだけで良いため、送達確認要求パケットを短縮化可 能であるという効果を奏する。
[0058] 本発明に係る通信装置は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う通信装 置であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまとめる処理を行う 集合パケット生成手段と、前記集合パケットに含まれるパケットのそれぞれに対する 送達確認パケットの送信を、該パケットの受信側に対して要求するための送達確認 要求パケットを生成する送達確認要求手段と、前記集合パケット生成手段によって生 成された集合パケット、および前記送達確認要求手段によって生成された送達確認 要求パケットを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記送達確認要求 パケットが、送達確認を要求する対象となるパケットを特定する情報を含んでいること を特徴としている。
[0059] また、本発明に係る通信方法は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う 通信装置における通信方法であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケ ットにまとめる処理を行う集合パケット生成処理と、前記集合パケットに含まれるバケツ トのそれぞれに対する送達確認パケットの送信を、該パケットの受信側に対して要求 するための送達確認要求パケットを生成する送達確認要求処理と、前記集合バケツ ト生成処理によって生成された集合パケット、および前記送達確認要求処理によって 生成された送達確認要求パケットを前記受信装置に対して送信する通信処理とを含 み、前記送達確認要求パケットが、送達確認を要求する対象となるパケットを特定す る情報を含んでレ、ることを特徴としてレ、る。
[0060] 上記の構成および方法によれば、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パケット にまとめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信されるようになっている。ま
た、集合パケットに含まれるパケットに対する送達確認要求パケットが受信装置に対 して送信されるようになっている。ここで、集合パケットに含まれる各パケットごとに送 達確認が行われる場合、送達確認対象となるパケットが多くなることが考えられる。こ こで、従来の 802. l ieの BARZBAでは一度に 64個の範囲の MSDUしか確認で きないので、より多くのパケットに対応することを可能とする必要が生じる。
[0061] これに対して、上記の構成および方法によれば、送達確認要求パケットが、送達確 認を要求する対象となるパケットを特定する情報を含んでレ、るので、パケットを特定す る情報を追加していくだけで、送達確認対象となるパケットを増やすことが可能となる という効果を奏する。なお、一つの送達確認対象となるパケット数にはパケット数を表 すパケット数幅の制限がある。例えばパケットを特定する情報の中のパケット数の情 報分が 16ビットの場合、パケット数の制限は 2 16_1 = 65535個になる。
[0062] また、本発明に係る通信装置は、上記通信装置から集合パケットを受信する通信 装置であって、前記集合パケットまたはパケットの受信状態を検知する受信状態検知 手段と、前記受信状態検知手段による検知結果に従って、前記集合パケットまたは パケットに対応したビットマップ生成し、該ビットマップを含んだ送達確認パケットを生 成する送達確認生成手段と、前記送達確認パケットを送信する通信部とを備えてい る構成とすることによって、上記通信装置の受信装置として対応することが可能となる
[0063] 本発明に係る通信装置は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う通信装 置であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまとめる処理を行う 集合パケット生成手段と、前記集合パケット生成手段によって生成された集合バケツ トを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記集合パケット生成手段が、 集合パケットに含める前記送信すべき複数のパケットの全てに共通する共通情報を 抽出する共通情報抽出手段と、前記共通情報を前記集合パケットに含めるとともに、 前記送信すべきパケットの少なくとも 1つのパケットから前記共通情報を削除した上で 、前記集合パケットを生成する集合パケット再構成手段とを備えてレ、ることを特徴とし ている。
[0064] また、本発明に係る通信方法は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う
通信装置における通信方法であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケ ットにまとめる処理を行う集合パケット生成処理と、前記集合パケット生成処理によつ て生成された集合パケットを前記受信装置に対して送信する通信処理とを含み、前 記集合パケット生成手処理が、集合パケットに含める前記送信すべき複数のパケット の全てに共通する共通情報を抽出する共通情報抽出処理と、前記共通情報を前記 集合パケットに含めるとともに、前記送信すべきパケットの少なくとも 1つのパケットか ら前記共通情報を削除した上で、前記集合パケットを生成する集合パケット再構成処 理を含んでレ、ることを特徴としてレ、る。
[0065] 上記の構成および方法によれば、送信すべき複数のパケットが 1つの集合パケット にまとめられ、この集合パケットが受信装置に対して送信されるようになっている。ま た、集合パケットを生成する際には、次の処理が行われる。すなわち、まず、集合パ ケットに含める複数のパケット全てに共通する共通情報が抽出され、この共通情報が 集合パケット内で 1つにまとめられる。したがって、単純に複数のパケットをまとめて集 合パケットにした場合と比較して、集合パケットの大きさをより小さくすることができる。 よって、パケットの伝送効率を向上させることができるとレ、う効果を奏する。
[0066] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記共通情報抽出手段が 、前記共通情報を、前記送信すべき複数のパケットのヘッダにおける少なくとも一部 の情報とする構成としてもよい。パケットのヘッダには、複数のパケットで共通する情 報を含んでいる場合が多いので、この構成によれば、共通情報を効率的に抽出する ことができるとレ、う効果を奏する。
[0067] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記共通情報抽出手段が 、前記集合パケットに含める前記送信すべき複数のパケットが全て同じ種類の場合 に、前記共通情報を、前記送信すべきパケットのヘッダ全体とする構成としてもよい。
[0068] 集合パケットに含める複数のパケットが全て同じ種類である場合には、各パケットの ヘッダは全て共通である場合が多い。よって、上記の構成によれば、各パケットのへ ッダを全て共通化することになるので、集合パケット内における実データ部分の割合 をより高めることができるという効果を奏する。
[0069] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記共通情報抽出手段が
、前記集合パケットに含める前記送信すべき複数のパケットの種類が複数ある場合 に、前記共通情報を抽出しなレ、構成としてもょレ、。
[0070] 集合パケットに含める複数のパケットの種類が複数ある場合には、全てのパケットに 共通する情報がない場合が多レ、。よって、上記の構成によれば、パケットの種類が複 数ある場合には共通情報を抽出しないとすることによって、抽出処理を省略すること が可能となる。よって、処理の迅速化を図ることができるという効果を奏する。
[0071] 本発明に係る通信装置は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う通信装 置であって、送信パケットを生成するパケット生成手段と、前記パケット生成手段によ つて生成された送信パケットを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前 記パケット生成手段が、生成する送信パケットに対する受信側による送達確認バケツ トの返信時刻を算出する返信時刻算出手段を備え、該パケット生成手段が、前記返 信時刻の情報を前記送信パケットに含めることを特徴としている。
[0072] また、本発明に係る通信方法は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う 通信装置における通信方法であって、送信パケットを生成するパケット生成処理と、 前記パケット生成手段によって生成された送信パケットを前記受信装置に対して送 信する通信処理とを含み、前記パケット生成処理が、生成する送信パケットに対する 受信側による送達確認パケットの返信時刻を算出する返信時刻算出処理を含むとと もに、前記返信時刻の情報を前記送信パケットに含めることを特徴としている。
[0073] 上記の構成および方法によれば、送信パケットに対する受信側による送達確認パ ケットの返信時刻が算出され、この返信時刻の情報が、送信パケットに含められること になる。よって、例えば複数の通信装置に対して送信パケットが同時に送られた場合 などに、各通信装置からの送達確認の送信が衝突するなどの事態を防ぐことが可能 となるという効果を奏する。
[0074] また、本発明に係る通信装置は、上記の通信装置から送信パケットを受信する通信 装置であって、前記送信パケットの受信状態を検知する受信状態検知手段と、前記 送信パケットに含まれる返信時刻の情報を抽出する返信時刻抽出手段と、前記受信 状態検知手段による検知結果に従って、前記送信パケットに対する送達確認バケツ トを生成する送達確認生成手段と、前記送達確認パケットを、前記返信時刻に送信
する通信部とを備えている構成とすることによって、上記の通信装置に対応すること が可能となる。
[0075] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記パケット生成手段が、 生成する送信パケットのヘッダに、該送信パケットに返信時刻の情報が含まれてレ、る か否力、を示す返信時刻フラグを含める構成としてもよい。
[0076] この構成の場合、受信側の通信装置は、受信した送信パケットのヘッダを確認する ことによって、返信時刻情報が含まれているか否力、を確認することができるという効果 を奏する。
[0077] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記パケット生成手段が、 前記送信パケットとして、複数のパケットを 1つにまとめた集合パケットを生成するとと もに、前記返信時刻算出手段が、前記集合パケットに含まれる各パケットに対する前 記返信時刻を算出する構成としてもよい。
[0078] この構成によれば、集合パケットに含まれる各パケットに対して返信時刻が設定さ れるので、例えば各パケットの宛先がそれぞれ異なる通信装置である場合にも、各通 信装置が送達確認を送信するタイミングを的確に認識することが可能となるという効 果を奏する。
[0079] 本発明に係る通信装置は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う通信装 置であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまとめる処理を行う 集合パケット生成手段と、前記集合パケット生成手段によって生成された集合バケツ トを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記集合パケット生成手段が、 送信すべき複数のパケットのうち、少なくとも 1つのパケットを複数に分割し、分割され た各分割パケットを複数の集合パケットに割り振ることを特徴としている。
[0080] また、本発明に係る通信方法は、通信ネットワークにおいて受信装置と通信を行う 通信装置における通信方法であって、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケ ットにまとめる処理を行う集合パケット生成処理と、前記集合パケット生成処理によつ て生成された集合パケットを前記受信装置に対して送信する通信処理とを備え、前 記集合パケット生成処理が、送信すべき複数のパケットのうち、少なくとも 1つのパケ ットを複数に分割し、分割された各分割パケットを複数の集合パケットに割り振ること
を特徴としている。
[0081] 上記の構成および方法によれば、集合パケットに含めるべきパケットを複数に分割 し、各分割パケットを複数の集合パケットに割り振るようになつている。よって、集合パ ケットの構成の自由度を増大させることができるので、何らかの理由によって、集合パ ケットの大きさを調整する必要が生じた場合などに的確に対応することが可能となると レ、う効果を奏する。
[0082] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記通信部が複数の送信 アンテナを備え、前記集合パケット生成手段によって生成される複数の集合パケット を各送信アンテナに振分けて送信する構成としてもよい。
[0083] 前記したように、 MIMOを用いてデータ転送を行う際、全ての送信アンテナで同時 にデータを送信する必要がある。この場合、各送信アンテナによる伝送速度の相違、 および各送信アンテナにおいて伝送されるパケットの大きさの相違によって、各送信 アンテナから送信されるパケットの伝送時間はばらつくことになる。すなわち、伝送時 間がより短いアンテナでは帯域が無駄になるという問題がある。
[0084] これに対して、上記の構成によれば、各送信アンテナによって送信される集合パケ ットの長さがほぼ等しくなるように、集合パケットに含めるパケットを分割してそれぞれ 異なる集合パケットに割り振るように集合パケットを生成するようにすることが可能とな る。よって、各送信アンテナによる 1つの集合パケットの伝送時間を揃えることが可能 となるので、帯域の利用効率を向上させることができるとレ、う効果を奏する。
[0085] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、 1つのパケットから分割さ れた各分割パケットを含む集合パケットを、同じ送信アンテナから送信する構成として あよい。
[0086] 上記の構成のように、パケットを分割して送信する場合、分割パケットを同じアンテ ナで送信することによって、一方の分割パケットのみが伝送に失敗することによって、 伝送に成功した分割パケットが無駄になるという事態の発生を抑制することができる。 よって、帯域の利用効率を向上させることができるという効果を奏する。
[0087] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記集合パケットに対する 送達確認パケットの返信を、該パケットの受信側に対して要求するための送達確認
要求パケットを生成する送達確認要求手段をさらに備え、前記通信部が、前記送達 確認要求パケットを前記受信装置に対してさらに送信する構成としてもよい。すなわ ち、この構成の場合、パケットを分割して送信する場合に、集合パケットに対する送達 確認パケットの返信を、該パケットの受信側に対して要求するための送達確認要求 パケットを送ることが可能となる。
[0088] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記集合パケットに含まれ るパケットのそれぞれに対する送達確認パケットの返信を、該パケットの受信側に対 して要求するための送達確認要求パケットを生成する送達確認要求手段をさらに備 え、前記通信部が、前記送達確認要求パケットを前記受信装置に対してさらに送信 する構成としてもよい。すなわち、この構成の場合、パケットを分割して送信する場合 に、集合パケットに含まれるパケットのそれぞれに対する送達確認パケットの返信を、 該パケットの受信側に対して要求するための送達確認要求パケットを送ることが可能 となる。
[0089] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記集合パケットに対する 送達確認パケットの返信を、該パケットの受信側に対して要求するための送達確認 要求パケットを生成する送達確認要求手段をさらに備え、前記通信部が、前記送達 確認要求パケットを前記受信装置に対してさらに送信する構成としてもよい。すなわ ち、この構成の場合、集合パケットに対する送達確認パケットの返信を、該パケットの 受信側に対して要求するための送達確認要求パケットを送ることが可能となる。
[0090] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記集合パケットに含まれ るパケットのそれぞれに対する送達確認パケットの返信を、該パケットの受信側に対 して要求するための送達確認要求パケットを生成する送達確認要求手段をさらに備 え、前記通信部が、前記送達確認要求パケットを前記受信装置に対してさらに送信 する構成としてもよい。すなわち、この構成の場合、集合パケットに含まれるパケットの それぞれに対する送達確認パケットの返信を、該パケットの受信側に対して要求する ための送達確認要求パケットを送ることが可能となる。
[0091] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記通信部が複数の送信 アンテナを備え、前記集合パケット生成手段によって生成される複数の集合パケット
を各送信アンテナに振分けて送信する構成としてもよい。この構成によれば、複数の 集合パケットを各送信アンテナに振分けて送信することが可能となるので、 1つの送 信アンテナによって送信する場合と比較して、伝送速度を向上させることができる。
[0092] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記通信部が、各送信ァ ンテナに対して同じ送達確認要求パケットを送信する構成としてもよい。この場合、各 送信アンテナでそれぞれ異なる送達確認要求パケットを生成する必要がないので、 処理の簡略化を図ることができる。
[0093] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記送達確認要求バケツ トが、送達確認を要求する対象となる前記集合パケットまたは前記パケットの宛先とな る受信側の通信装置を特定する情報を含んでレ、る構成としてもよレ、。この構成によれ ば、宛先となる受信側の通信装置を特定する情報が送達確認要求パケットに含まれ ているので、同じ送達確認要求パケットを複数の送信アンテナで送信したとしても、 宛先に応じた通信装置力 適切な送達確認が返信されることを期待することができる
[0094] また、本発明に係る通信装置は、上記の通信装置から集合パケットを受信する通信 装置であって、前記集合パケットから、当該通信装置を宛先とする集合パケットまた はパケットを抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された集合パケットま たはパケットの受信状態を検知する受信状態検知手段と、前記受信状態検知手段 による検知結果に従って、前記送信パケットに対する送達確認パケットを生成する送 達確認生成手段と、前記送達確認パケットを送信する通信部とを備えてレヽる構成と することによって、上記通信装置の受信装置として対応することが可能となる。
[0095] また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、前記送達確認要求バケツ トが、送達確認を要求する対象となる前記集合パケットまたは前記パケットの宛先とな る受信側の各通信装置に対して、送達確認パケットの返信時刻を設定する情報を含 んでいる構成としてもよい。この構成によれば、各通信装置からの送達確認の送信が 衝突するなどの事態を防ぐことが可能となる。
[0096] また、本発明に係る通信装置は、上記通信装置から集合パケットを受信する通信 装置であって、前記集合パケットまたはパケットの受信状態を検知する受信状態検知
手段と、前記集合パケットまたはパケットに含まれる返信時刻の情報を抽出する返信 時刻抽出手段と、前記受信状態検知手段による検知結果に従って、前記集合バケツ トまたはパケットに対する送達確認パケットを生成する送達確認生成手段と、前記送 達確認パケットを、前記返信時刻に送信する通信部とを備えている構成とすることに よって、上記通信装置の受信装置として対応することが可能となる。
図面の簡単な説明
[図 1]本発明の一実施形態に係る送信側通信装置の概略構成を示すブロック図であ る。
[図 2]本発明の一実施形態に係る受信側通信装置の概略構成を示すブロック図であ る。
[図 3]本発明の一実施形態に係る通信ネットワークシステムの概略構成を示すブロッ ク図である。
[図 4]複数のアンテナによってそれぞれ異なる MSDUを MIMOによって送信する場 合のパケットの形式例を示す図である。
[図 5]複数のアンテナによってそれぞれ異なる MSDUを MIMOによって送信する場 合のパケットの形式例の他の例を示す図である。
[図 6]複数のアンテナによってそれぞれ異なる MSDUを MIMOによって送信する場 合のパケットの形式例のさらに他の例を示す図である。
[図 7]集合パケットに含まれる MSDUごとにエラーチェック処理を施す場合のパケット の構成例を示す図である。
[図 8]集合パケットに含まれる複数の MSDUごとにエラーチヱック処理を施す場合の パケットの構成例を示す図である。
[図 9]2つの送信アンテナを用いた場合の各送信アンテナで送信される集合パケット の例を示す図である。
[図 10]同図(a)は、ある 1つの送信アンテナから送信された MSDUあるいは MSDU の分割部分に対する ACK力 該当 MSDUあるいは MSDUの分割部分を受信した 受信アンテナに対応する受信側の送信アンテナから送信される例を示す図であり、 同図(b)は、複数のアンテナによって送信された全ての MSDUあるいは MSDUの
分割部分に対応する ACKが返信される例を示す図である。
[図 11]同図(a)は、 1つのパケットから分割された複数の分割パケットがそれぞれ異な るアンテナによって送信される例を示す図であり、同図(b)および同図(c)は、 1つの パケットから分割された複数の分割パケットがそれぞれ同じアンテナによって送信さ れる例を示す図である。
園 12]図 11 (b)および図 11 (c)に示す送信例を ACKに適用した例を示す図である
[図 13]同図(a)は、 MPDUにおける MACヘッダの構成例を示す図であり、同図(b) は、 MSDUにおける MACヘッダの構成例を示す図である。
[図 14]同図(a)は、本発明の一実施例において用いられるパケットの概略構成を示 す図であり、同図(b)は、本発明の一実施例において用いられる MAC情報部例を 示す図であり、同図(c)は、本発明の一実施例において用いられる MSDU部例を示 す図である。
[図 15]同図(a)は、本発明の他の実施例において用いられる MAC情報部例を示す 図であり、同図(b)は、本発明の他の実施例において用いられる MSDU部例を示す 図である。
[図 16]本発明のさらに他の実施例において用いられる MAC情報部例を示す図であ る。
[図 17]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)および同図(c)は、本発明のさらに他の実施例において 用いられる MSDU部例を示す図である。
[図 18]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)は、本発明のさらに他の実施例において用いられる CR C部例を示す図であり、同図(c)は、本発明のさらに他の実施例において用いられる MSDU部例を示す図である。
園 19]本発明のさらに他の実施例において用いられる MSDU部例を示す図である。
[図 20]CRCHおよび CRCの適用例を示す図である。
園 21]本発明の実施例において用いられる ACKの概略構成を示す図である。
[図 22]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)および同図(c)は、本発明のさらに他の実施例において 用いられる MSDU部例を示す図である。
[図 23]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)は、本発明のさらに他の実施例において用いられる MA C情報部例を示す図であり、同図(c)は、本発明のさらに他の実施例において用いら れる MSDU部例を示す図である。
[図 24]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられる MAC情報部例を 示す図であり、同図(b)は、本発明のさらに他の実施例において用いられる MSDU 部例を示す図である。
園 25]本発明のさらに他の実施例において用いられる MAC情報部例を示す図であ る。
[図 26]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)および同図(c)は、本発明のさらに他の実施例において 用いられる MSDU部例を示す図である。
[図 27]複数の MACによる ACK返信の順番を示す図である。
[図 28]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)は、本発明のさらに他の実施例において用いられる CR C部の構成を示す図であり、同図(c)および同図(d)は、本発明のさらに他の実施例 において用いられる MSDU部例を示す図である。
[図 29]同図(a)は、本発明のさらに他の実施例において用いられるパケットの概略構 成を示す図であり、同図(b)および同図(c)は、本発明のさらに他の実施例において 用いられる MSDU部例を示す図である。
[図 30]本発明のさらに他の実施例において用いられる BARのパケット構成、および B Aのパケット構成の概略を示す図である。
[図 31]本発明のさらに他の実施例において用いられる BARのパケット構成、および B Aのパケット構成の概略を示す図である。
[図 32]本発明のさらに他の実施例において用いられる BARのパケット構成、および B
Aのパケット構成の概略を示す図である。
[図 33]本発明のさらに他の実施例において用いられる BARのパケット構成、および B Aのパケット構成の概略を示す図である。
園 34]本発明のさらに他の実施例において用いられる ACKのパケット構成の概略を 示す図である。
[図 35]MIMOを用いた通信システムの概略構成を示す図である。
[図 36]同図(a)は、シングルリンクによる伝送形態を示す図であり、同図(b)は、送信 時における信号の周波数スペクトル、および、受信時における信号の周波数スぺタト ルを示すグラフであり、同図(c)は、送信アンテナ数と受信アンテナ数を 2つにした場 合の MIMOによる伝送形態を示す図である。
[図 37]QoSパケットの伝送に成功した例および失敗した例のパケットシーケンスの模 式図である。
園 38]ACKを用いた場合の伝送事例を示す図である。
[図 39]同図(a)および同図(b)は、 Packet Aggregationを用いた送信パケットのパ ケットシーケンス例を示す図である。
[図 40]IEEE802. 11の MAC層において処理される送信フレーム(パケット)を示す 図である。
[図 41]同図(a)および同図(b)は、 Packet Aggregationを ΙΕΕΕ802· 11に適応し た場合の集合パケットのパケットシーケンス例を示す図である。
[図 42]Packet Aggregationを用いた際に、 1つの MSDUがエラーになることによ つて MPDU全体がエラーとなる例を示す図である。
[図 43]1つの通信局が 2つの通信局に同時に MSDUを送信した場合のシステム図 および ACKの衝突が生じた場合のパケットシーケンス例を示す図である。
[図 44]同図(a)は、 1つの通信局が 2つの通信局に同時に MSDUを送信した場合の システム図および ACKの衝突が回避された場合のパケットシーケンス例を示す図で あり、同図(b)は、受信側の 2つの通信局が、互いに通信状況を把握できない場合の システム図およびパケットシーケンス例を示す図である。
園 45]互いに伝送速度の異なる複数のアンテナにおいて、同じ時間にパケット伝送
を行った場合の状態を示す図である。
[図 46]互いに伝送速度の異なる複数のアンテナにおいて、同じデータ量のパケット伝 送を行った場合の状態を示す図である。
[図 47]送信アンテナ数および受信アンテナ数を 2つにした MIMOにおいて、 1つの 信号 ABを送受信する伝送形態を示す図である。
[図 48]集合パケットに対する ACKにエラーが生じた場合に、 BARの送信が行われる 場合の例を示す図である。
[図 49]集合パケットの送信が行われた後に、 ACKの返信に失敗した場合の例を示す 図である。
[図 50]集合パケットに集合パケットを識別する集合パケット番号が設定されていて、 A CK再送要求パケットの送信が行われる場合の例を示す図である。
[図 51]集合パケット番号が設定されている集合パケット全体がエラーになり、かつ送 信側通信装置力 SACK受信タイミングでチャンネルビジー状態を検出したが正常にパ ケット受信が行われなかった際に、 ACK再送要求パケットの送信が行われる場合の 例を示す図である。
発明を実施するための最良の形態
[0098] 本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
[0099] (通信ネットワークシステムの構成)
図 3は、本実施形態に係る通信ネットワークシステムの概略構成を示している。同図 に示すように、この通信ネットワークシステムは、送信装置 3から受信装置 4…に対し て、送信側通信装置 (通信装置) 1および受信側通信装置 (通信装置) 2…を介して、 ストリームデータおよび Zまたはデータが送信される構成となっている。なお、同図で は、受信側通信装置 2および受信装置 4がそれぞれ複数設けられている例が示され ているが、それぞれ 1つのみ設けられている構成も考慮する。また、送信側通信装置 1および送信装置 3が複数設けられていてもよい。
[0100] 送信装置 3は、動画データなどのストリームデータや、その他のデータを外部の装 置に対して送信することが可能な装置である。具体的には、送信装置 3は、例えば D VD(Digital Versatile Disk)プレイヤーや DVDレコーダ、 HDDレコーダなどの動画再
生装置や、 BS/CSチューナーなどの放送受信装置などによって構成されるもので ある。
[0101] 受信装置 4は、受信したストリームデータやその他のデータに基づいて処理を行う 装置である。具体的には、受信装置 4は、例えば受信したストリームデータとしての動 画データを表示する表示装置などによって構成されるものである。
[0102] 送信装置 3から出力されるストリームデータ Zデータは、送信側通信装置 1に伝送さ れる。そして、送信側通信装置 1が、無線通信によって受信側通信装置 2に対して該 ストリームデータ/データを送信する。受信側通信装置 2は、送信側通信装置 1から 送られたストリームデータ/データを無線を介して受信すると、これを受信装置 4に伝 送する。以上の処理によって、送信装置 3から受信装置 4へのストリームデータ/デ ータの送信が行われる。
[0103] なお、本実施形態では、送信装置 3と送信側通信装置 1とを別の装置として設けた システムを示している力 S、これに限定されるものではなぐ送信装置 3の内部に、送信 側通信装置 1の機能を設けた構成となっていてもよい。同様に、受信装置 4の内部に 、受信側通信装置 2の機能を設けた構成となっていてもよい。
[0104] (送信側通信装置の構成)
図 1は、送信側通信装置 1の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すよ うに、送信側通信装置 1は、通信部 5、集合パケット生成部 (集合パケット生成手段 · パケット生成手段) 6、 BAR生成部(送達確認要求手段) 7、送達確認受信部 8、返信 時刻算出部 (返信時刻算出手段) 9、および送信パケット情報記憶部 10を備えた構 成となっている。
[0105] 通信部 5は、送信側通信装置 1における通信処理を行うとともに、通信インターフエ ースとしての機能をも有するブロックである。この通信部 5は、集合パケット生成部 6に よって生成された集合パケット、および BAR生成部 7によって生成された BARなどを 無線通信を介して受信側通信装置 2に送信するとともに、受信側通信装置 2から無 線通信を介して受信した ACKあるいは BAを送達確認受信部 8に送る処理などを行 う。
[0106] なお、通信部 5は、図 36 (a)に示した構成のように、 1つのアンテナを用いて送信を
行う構成であってもよいし、図 36 (c)や図 47に示した構成のように、複数のアンテナ を用いて送信を行う構成であってもよい。
[0107] BAR生成部 7は、送信パケット情報記憶部 10に記憶されている、すでに送信が行 われ、送達確認が完了していないパケットの情報を読み出し、所定のタイミングで BA
Rを生成するブロックである。
[0108] 返信時刻算出部 9は、複数の受信側通信装置 2…に対して同じ BARを送信すると ともに、該 BARによって BAの返信要求をするパケットの宛先が複数の受信側通信装 置 2である場合に、各受信側通信装置 2に対して BAをどのタイミングで返信すべきか を設定する返信時刻を算出するブロックである。
[0109] 送達確認受信部 8は、受信側通信装置 2から受信した ACKあるいは BAに基づい て、送信パケット情報記憶部 10に記憶されているパケットの情報を更新するブロック である。
[0110] 集合パケット生成部 6は、送信装置 3から入力されたパケットを送信用の送信バケツ トに構成して通信部 5に送る処理を行うブロックである。ここで、集合パケット生成部 6 は、送信装置 3から入力された複数のパケットをまとめて 1つの集合パケットを生成し てもよいし、送信装置 3から入力された 1つのパケットに基づいて送信用の送信バケツ トを生成してもよい。また、以下に示す実施形態、実施例では、集合パケットをヘッダ + MPDUとして構成するものとし、集合パケットに含まれる各パケットを MPDUまた は MSDUとしている。
[0111] この集合パケット生成部 6は、パケットバッファ 11、共通情報抽出部(共通情報抽出 手段) 12、集合パケット構築部 (集合パケット再構成手段) 13、エラーチェック処理部 (エラーチェック処理手段) 14、および返信時刻算出部(返信時刻算出手段) 15を備 えている。
[0112] パケットバッファ 11は、上位層としての送信装置 3から入力された 1つ以上のバケツ トを一時的に格納するバッファである。共通情報抽出部 12は、パケットバッファ 11に 格納されている複数のパケット全てに共通する情報を抽出する処理を行うブロックで ある。この共通情報の詳細については後述する。
[0113] エラーチェック処理部 14は、集合パケットに対してエラーチェック処理を行うブロック
である。このエラーチェック処理の詳細については後述する。
[0114] 返信時刻算出部 15は、複数の受信側通信装置 2…に対して 1つの集合パケットを 送信するとともに、該集合パケットに含まれるパケットに対して ACKの返信要求をす るパケットの宛先が複数の受信側通信装置 2である場合に、各受信側通信装置 2に 対して ACKをどのタイミングで返信すべきかを設定する返信時刻を算出するブロック である。
[0115] 集合パケット構築部 13は、共通情報抽出部 12、エラーチヱック処理部 14、および 返信時刻算出部 15による処理に基づいて、パケットバッファ 11に格納されている 1つ 以上のパケットをまとめて 1つの集合パケットを構築する処理を行うブロックである。
[0116] なお、送信側通信装置 1は、集合パケット生成部 6が備える各構成、 BAR生成部 7 、送達確認受信部 8、返信時刻算出部 9、および送信パケット情報記憶部 10を全て 備えてレ、る必要はなく、後述する実施例にぉレ、て必要とされる機能を備えてレ、ればよ レ、。
[0117] (受信側通信装置の構成)
図 2は、受信側通信装置 2の概略構成を示す機能ブロック図である。同図に示すよ うに、受信側通信装置 2は、通信部 21、 ACK生成部(送達確認生成手段) 22、 BA 生成部(送達確認生成手段) 23、宛先情報抽出部 (抽出手段) 24、 BAR受信部 25 、返信時刻抽出部(返信時刻抽出手段) 26、パケットバッファ 27、受信状態検知部( 受信状態検知手段) 28、および受信パケット情報記憶部 29を備えた構成となってい る。
[0118] 通信部 21は、受信側通信装置 2における通信処理を行うとともに、通信インターフ エースとしての機能をも有するブロックである。この通信部 21は、 ACK生成部 22によ つて生成された ACK、 BA生成部 23によって生成された BAなどを無線通信を介し て送信側通信装置 1に送信するとともに、送信側通信装置 1から無線通信を介して受 信した集合パケット、および BARなどを宛先情報抽出部 24を介してパケットバッファ 27および BAR受信部 25に送る処理などを行う。
[0119] なお、通信部 21は、図 36 (a)に示した構成のように、 1つのアンテナを用いて受信 を行う構成であってもよいし、図 36 (c)や図 47に示した構成のように、複数のアンテ
ナを用いて受信を行う構成であってもよい。
[0120] 宛先情報抽出部 24は、通信部 21において受信された集合パケットおよび BARの 中から自装置を宛先とする部分の情報を抽出する処理を行うブロックである。宛先情 報抽出部 24は、集合パケットから抽出したパケットおよび BARから抽出した情報をパ ケットバッファ 27に送る。
[0121] パケットバッファ 27は、受信したパケットを一時的に格納するバッファである。バケツ トバッファ 27に格納されたパケットのうち、実データとしてのパケットは、上位層として の受信装置 4に対して送られる。
[0122] 受信状態検知部 28は、 自装置宛のパケットの受信状態、すなわち、受信に成功し ているか失敗しているかを検知するブロックである。受信状態検知部 28によって検知 された受信状態は、受信パケット情報記憶部 29に記憶される。
[0123] BAR受信部 25は、自装置宛の BARを受信した際に、送達確認対象となるパケット の受信状態を受信パケット情報記憶部 29から読み出し、その情報を BA生成部 23に 送る処理を行うブロックである。
[0124] BA生成部 23は、 BAR受信部 25から送られた送達確認対象となるパケットの受信 状態に基づいて BAを生成し、通信部 21に送る処理を行うブロックである。 ACK生成 部 22は、受信状態検知部 28によって検知された受信状態に基づいて ACKを生成 し、通信部 21に送る処理を行うブロックである。
[0125] 返信時刻抽出部 26は、パケットバッファ 27に格納されているパケットおよび BARの 中から返信時刻情報を抽出し、この返信時刻情報を通信部 21に送る処理を行うプロ ックである。通信部 21は、返信時刻情報に従って、 BA生成部 23によって生成された BAおよび ACK生成部 22によって生成された ACKの送信を行う。
[0126] なお、受信側通信装置 2は、 ACK生成部 22、 BA生成部 23、宛先情報抽出部 24 、 BAR受信部 25、返信時刻抽出部 26、受信状態検知部 28、および受信パケット情 報記憶部 29を全て備えている必要はなぐ後述する実施例において必要とされる機 能を備えていればよい。
[0127] (実施の形態 1)
本発明の一実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、複数のアンテナ
によってそれぞれ異なる MSDUを MIMOによって送信する場合に、集合パケット生 成部 6が生成するパケットの形式について述べる。
[0128] まず、各 MSDUの共通の情報(共通情報)をヘッダ Aとし、共通していないヘッダの 部分をヘッダ Bとする。ヘッダ Aを送信する方法として以下に示す 3つの例が挙げら れる。
[0129] 第 1のパケット伝送例を、図 4に示す。この事例では、送信アンテナを 2つ用いる場 合が示されている。従来の 1つのアンテナによって送信する送信機と互換性を保った めに、最初は 1つのアンテナにおいて、 SP (Short Preamble)、 LP (Long Prea mble)、および PLCP (Phisical Layer Convergence Protocol)力 S送信される。 本事例ではヘッダ Aをこの後に同じアンテナで送信し、その後に全てのアンテナで M P (MIMO Preamble)を送信する。次にそれぞれのアンテナで送信するそれぞれ の MSDUのヘッダ Bを送信する。しかしながら、ヘッダ Aは MPDUの部分であり、ま た、 MPDUは MPの後の部分であるので、ヘッダ Aは MPの後に送信する方が好ま しい。
[0130] 第 2のパケット伝送例を、図 5に示す。この事例では、共通情報としてのヘッダ Aは MPの後に送信されている。また、ヘッダ Aはヘッダ A1とヘッダ A2とに分割され、そ れぞれ異なるアンテナで送信されている。し力 ながら、いずれかのアンテナによる 送信が失敗した場合、ヘッダ A全体の送信が失敗となるので、通信状況が良好なァ ンテナによる送信も全て失敗したことになつてしまう。
[0131] 第 3のパケット伝送例を、図 6に示す。この事例では、全てのアンテナで同じ共通の ヘッダ Aを送信して力 それぞれのヘッダ Bを送信する。共通のヘッダ Aを全てのァ ンテナで送信することにより、第 1のパケット伝送例および第 2のパケット伝送例の問 題点を解決することができる。
[0132] (実施の形態 2— 1)
本発明の他の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、集合パケット に含まれる MSDUごとにエラーチェック処理部 14によってエラーチェック処理を施す 場合に、集合パケット生成部 6が生成するパケットの形式について述べる。このように 、 MSDUごとにエラーチェックをすることにより、 MPDU内の一つの MSDUが失わ
れても、他の MSDUの通信を成功させることが可能となる。また、各 MSDUごとに送 達確認を要求することが可能となるので、送信に失敗した MSDUのみの再送を行う ことができ、伝送の効率化を図ることができる。
[0133] 本実施形態におけるパケット構成例を図 7に示す。同図において、 Hl、 H2、 H3は MSDU1、 MSDU2、 MSDU3それぞれのヘッダを示しており、 CHは Hl、 H2、 H3 に対して施される CRCであり、 Cl、 C2、 C3は MSDU1、 MSDU2、 MSDU3それ ぞれに対して施される CRCである。
[0134] 同図に示すように、 CRCによるチェックは MSDUごとに行われる。また、 MPDU内 の各 MSDUの位置づけ情報なども受信側で ACKを作成するために必要であるので 、各 MSDUの伝送速度や長さ情報を含むヘッダは MPDUの最初にまとめて送信す る。この場合、このヘッダ情報の信頼性は重要のため、ヘッダ情報にも CRCチェック を行う。
[0135] なお、上記の例では、各 MSDUごとに CRCを施していた力 伝送路の状況が比較 的良好である場合、複数の MSDUごとに 1つの CRCでチェックを行うようにしてもよ レ、。このようにすれば、 CRCの数を減らすことができるので、 MPDUの大きさをより小 さくすることが可能となる。図 8に示す事例では、 MSDU2と MSDU3とをまとめて C2 によって CRCのチェックを行っている。なお、 CRCを含めたパケットの例については 、後述する実施例において詳細を説明する。
[0136] 以上のように、伝送路の状況が比較的悪い場合には、図 7に示す事例のように、 C RCを MSDUごとに行うことによって MSDU通信の成功率を一定以上に確保するこ とが可能となる。また、伝送路の状況が良好になるに従って、図 8に示す事例のように 、複数の MSDUをまとめて 1つの CRCでチェックを行うことによって MPDUの長さを 小さくすること力 Sできる。
[0137] (実施の形態 2— 2)
本発明のさらに他の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、送信側 通信装置 1において、実施の形態 2— 1で示した集合パケットによる送信が行われた 場合に、該集合パケットに対する ACKにエラーが生じた際の処理について説明する
[0138] IEEE802. 11に規定される処理が行われる場合、 ACKにエラーが生じるとバケツ トが再送されることになる。集合パケットの場合、図 21のように ACKは送信した全て の MSDUの送達状況を含むビットマップであり、 ACKにエラーが生じても、集合パケ ット内の全ての MSDUがエラーであるとは限らなレ、。このため、本実施形態では図 4 8に示すように、エラーが生じた ACKの受信終了力、ら少なくとも PIFS (Point coord ination function Inter Frame Space : IEEE801. 11aの場合、 25 μ s)後の 時点で、 BAR生成部 7によって、集合パケット内の全ての MSDUを確認するための BARが生成され、この BARが受信側通信装置 2に送信される。その後、受信側通信 装置 2から返信された BAによって集合パケット内の各 MSDUの送達確認が行われ る。このように、 ACKにエラーが生じた場合、集合パケット全体が再送されるのではな ぐ比較的に短い BARが送信されることによって、どの MSDUの送達に失敗したか を確認することが可能となる。なお BAと ACKとは、両者とも各 MSDUの送達状況を 示すビットマップによって構成されているので、 BAの形式は ACKと同じ形式であつ ても良い。
[0139] また、図 49に示すように、送信側通信装置 1において送信された集合パケットのへ ッダ部(図 49の preamble&header、 HI, H2, H3, CH)にエラーが生じた場合には、送 信側通信装置 1は該集合パケットの送達確認を行うことができない。すなわち、受信 側通信装置 2は集合パケットを受信することができないので、 ACKを返信しない。よ つて、集合パケットの送信後、送信側通信装置 1は ACKの受信処理にはいるが、 A CKは受信されないため、 TIME OUTになる。この場合、送信側通信装置 1は集合 パケットを再送するようにしても良い。例えば、複数の端末で同じ帯域を共有している 場合、各端末に対してデータを転送することが可能な時間が決まっていて、この転送 可能時間にまだ余裕がある場合、集合パケットの再送は TIME OUT後に行われる 。また、例えばエラー時に集合パケット内に有効期限が切れている MSDUがある場 合、その MSDUの再送は行わなレ、。
[0140] また、図 50に示すように、集合パケットに集合パケットを識別する集合パケット番号 が設定されてレ、る場合、再送してほしレ、全 MSDUの情報を含む長レ、BARを用いる 代わりに、送信側通信装置 1は集合パケット番号を含んだ ACK再送要求パケットを
用いても良い。この場合、 ACK再送要求パケットは集合パケット番号が指定されるこ とによって ACKの再送を要求するため、 BARと比べて長さを短くすることができる。
[0141] ACK再送要求パケットを受信すると、受信側通信装置 2は集合パケット番号で指定 される集合パケットに含まれる MSDUの送達状況を含むビットマップを ACKで返信 する。受信側通信装置 2は、集合パケット番号で指定された集合パケットを受信して いない、あるいは ACKを生成するための情報が無くなつている可能性があるため、 A CKは ACKが有効であるかどうかを示す ACK有効フラグも含んでも良レ、。 ACK有効 フラグが ACKが有効でないことを示している場合、 ACKはビットマップを含まなくても 良い。
[0142] 例えば図 51に示すように、集合パケット番号 = 1の集合パケット全体がエラーになり 、かつ送信側通信装置 1が ACK受信タイミングでチャンネルビジー状態(受信電力 レベルが一定の閾値以上になった状態、もしくは、パケットの Preambleを検出した状 態)を検出したが正常にパケット受信が行われなかった場合、送信側通信装置 1は集 合パケット番号 = 1を含む ACK再送要求パケットを送信しても良い。受信側通信装 置 2では集合パケット番号 = 1の集合パケットを受信していないため、 ACK有効フラ グを無効に設定して ACKビットマップを入れずに ACKを返信しても良い。この場合、 送信側通信装置 1は集合パケットを再送するようにしても良レ、。
[0143] 以上の説明で明らかなように受信側通信装置 2は、最後に送信した ACK情報と、 その集合パケット番号を記憶しておけば、 ACK再送要求パケットを受信した時に AC Kパケットを再構築するする手間を省くことができる。例えば、複数の端末で同じ帯域 を共有している場合、各端末がデータを転送することが可能な時間が決まっていて、 この転送可能時間にまだ余裕がある場合、集合パケットの再送を有効でなレ、 ACKの 後に行っても良い。また、例えばエラー時に集合パケット内に有効期限が切れている MSDUがある場合、その MSDUの再送は行わなくても良い。
[0144] なお、本実施の形態では集合パケットの各 MSDU毎に CRCを適用した事例を用 いたが、図 8に示すように複数の MSDU毎に CRCを適用した集合パケットであっても 良い。
[0145] (実施の形態 3)
本発明のさらに他の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、集合パ ケットに含まれるパケットの宛先が複数の受信側通信装置 2· · · (以降、送信側および 受信側の通信装置を単に MACと称する場合もある)である場合に、各パケットに対し て送達確認を返信すべき返信時刻を含めるパケットの形式について説明する。
[0146] 前記したように、 ACKの衝突を避けるために、各受信側通信装置 2は、それぞれ異 なるタイミングで ACKの返信を行う必要がある。ここで、各受信側通信装置 2は、 AC Kを返信する順番が確認できれば、 ACKのバイト数および他の受信側通信装置 2に おける伝送速度に基づいて、 ACKを返信すべき時刻を算出することができる。なお 、 ACKのバイト数は ACKによって確認される MSDU数により確認できる。しかしなが ら、 802. 11の伝送速度は全ての場合に既知ではなレ、。 STA (Station)と AP (Acc ess Point)が通信する場合、 ACKの伝送速度は既知である力 STAと STA間の 通信の場合は未知である。
[0147] このように、 ACKの伝送速度が未知の場合、各通信装置(STA)に対して ACKを 返信すべき返信時刻を MSDUのヘッダに含ませることにより、 MSDUを受信した通 信局はいつ ACKを返信すればよいのかが分かる。この返信時刻は、返信時刻算出 部 15によって算出され、ここで算出された返信時刻が、集合パケット構築部 13によつ て、各 MSDUのヘッダに含められることになる。なお、返信時刻が含まれたパケット の例については、後述する実施例において詳細を説明する。
[0148] なお、 MPDUの全ての MSDUを 1つの通信局に通信する場合と同様に、 MSDU を別の通信局に通信する際、伝送路の状況が悪い場合は 1つの MSDUごとに CRC チェックを行レ、、伝送路状況が良くなるに従い複数の MSDUを 1つの CRCにまとめ るようにしてもよい。
[0149] (実施の形態 4)
本発明のさらに他の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、 BARを 構成するパケットの形式について説明する。前記したように、従来の 802. l ieの BA R/BAでは一度に 64個の範囲の MSDUしか確認できないようになっている。しかし ながら、 Packet Aggregationを用いる場合などには、より多くのパケットに対する送 達確認を行えることが好ましい。そこで、本実施形態では、 64個以上の MSDUに対
応することが可能な BARを実現するために、送信側通信装置 1における BAR生成 部 7は、確認したい全ての MSDUの情報を含めた BARを生成するとともに、受信側 通信装置 2における BA生成部 23は、 BARの各 MSDUの受信が成功したか失敗し たかを示すビットマップからなる BAを生成するようにする。
[0150] また、複数の受信側通信装置 2に対して MSDUを送信した場合、 BAR生成部 7は 、送達確認対象となる受信側通信装置 2の情報、および各受信側通信装置 2ごとに 送達確認すべき MSDUの情報を含んだ BARを生成する。なお、 BARおよび BAの パケットの例については、後述する実施例において詳細を説明する。
[0151] (実施の形態 5)
本発明のさらに他の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、集合パ ケットに含めるべきパケットを複数に分割し、各分割パケットを複数の集合パケットに 割り振る場合のパケットの形式について説明する。
[0152] 前記したように、 MIMOを用いてデータ転送を行う際、全ての送信アンテナで同時 にデータを送信する必要がある。この場合、各送信アンテナによる伝送速度の相違、 および各送信アンテナにおいて伝送されるパケットの大きさの相違によって、各送信 アンテナから送信されるパケットの伝送時間はばらつくことになる。すなわち、伝送時 間がより短いアンテナでは帯域が無駄になるという問題がある。
[0153] これに対して、本実施形態では、各送信アンテナによって送信される集合パケット の長さがほぼ等しくなるように、集合パケット構築部 13が、集合パケットに含めるパケ ットを分割してそれぞれ異なる集合パケットに割り振るように集合パケットを生成するよ うになつている。これにより、各送信アンテナによる 1つの集合パケットの伝送時間を 揃えることが可能となるので、帯域の利用効率を向上させることができる。
[0154] 図 9に、 2つの送信アンテナを用いた場合の各送信アンテナで送信される集合パケ ットの例を示す。同図に示す例では、互いに伝送速度が異なる 2つの送信アンテナ 1 (伝送速度 24MBps)および送信アンテナ 2 (伝送速度 36MBps)を用いている。
[0155] アンテナ 1から送信される最初の MPDUでは、 MSDU1の全体、および、 MSDU 2を 2つに分割した分割パケットのうちの一方の MSDU2_l/2が含まれている。ま た、アンテナ 2から送信される最初の MPDUでは、 MSUDU2を 2つに分割した分割
パケットのうちの他方の MSDU2— 2/2、および、 MSDU3の全体が含まれている。 このように、各送信アンテナに配分するパケットの大きさを調整することによって、各 送信アンテナにおける伝送時間を揃えることが可能となり、帯域の利用効率を向上さ せること力 Sできる。
[0156] まず、複数のアンテナを用いて、 1つの通信装置に対して集合パケットを伝送する 例について説明する。 Packet Aggregationと同様に、受信側通信装置 2は、各 M SDUあるいは分割された MSDUの各分割部分に対して ACKを返信する。分割され た MSDUの再送は伝送が失敗した分割部分のみにする。ここで、ある 1つの送信ァ ンテナから送信された MSDUあるいは MSDUの分割部分に対する ACKは、該当 MSDUあるいは MSDUの分割部分を受信した受信アンテナに対応する受信側の 送信アンテナから送信されることになる。図 10 (a)に示す例では、アンテナ 1に対する ACKは MSDU1および MSDU2_l/2に対応しており、アンテナ 2に対する ACK は MSDU2— 2/2および MSDU3に対応している。しかしながら、この場合、 1つの 送信アンテナから送られた MSDUあるいは MSDUの分割部分に対する ACKの伝 送が失敗すると、 MSDUあるいは MSDUの分割部分の通信自体が成功してレ、ても 、これらの再送が行われることになる。
[0157] これに対して、図 10 (b)に示す例では、アンテナ 1に対する ACK、およびアンテナ 2に対する ACKは、それぞれアンテナ 1およびアンテナ 2によって送信された全ての MSDUあるいは MSDUの分割部分に対応するものとしている。このようにすれば、 たとえ 1つのアンテナにおいて ACKの伝送が失敗したとしても、他のアンテナにおい て ACKの伝送が成功していれば、全てのアンテナで送信された MSDUあるいは M SDUの分割部分に対する送達確認を行うことが可能となる。これにより、パケットの冗 長な再送を回避することが可能となり、帯域の利用効率を向上させることができる。な お、図 10 (a)および図 10 (b)では、集合パケットにおける MPDUの部分のみを示し ており、集合パケットにおけるヘッダ部分は示していない。
[0158] 次に、集合パケットとしての MPDU内に、互いに宛先となる通信装置が異なる MS DUを含める場合について説明する。この場合、 Packet Aggregationと同様に、 通信装置ごとに ACKを返信すべき返信時刻を MPDUあるいは MSDUのヘッダに
格納する。
[0159] バーストモードでも全てのアンテナの BAR/BAを全てのアンテナで送信した全て の MSDUに対応させることができる。また、アンテナごとに通信状況が異なるため、 バースト通信では分割された MSDUは同じアンテナで通信した方が好ましレ、。例え ば図 11 (a)に示す例では、 MSDU2は 2つの分割部分 MSDU2_l/2および MS DU2_2Z2に分割され、それぞれの分割部分はアンテナ 1およびアンテナ 2で別々 に伝送されている。
[0160] ここで、アンテナ 2の通信状況が悪いとすると、 MSDU2_2Z2のみが失敗になり 、次のバーストで再送されることになる。 MSDUが通常のデータの場合は問題は生じ ないが、 MSDUが QoSパケットの場合には、再送が遅くなることによって有効期限に よりパケットロスになる可能性がある。図 11 (a)に示すように、 MSDU2_2/2のみ がエラーになったことによって MSDU2全体がロスになると、 MSDU2_l/2は、伝 送が成功しているにも拘らず、利用されないことになる。すなわち、帯域の利用効率 を低下させることになる。
[0161] これに対して、図 11 (b)および図 11 (c)に示す例では、 MSDU2は 2つの分割部 分 MSDU2— 1/2および MSDU2— 2/2に分割され、それぞれの分割部分は同 じアンテナ 1によって伝送されている。この場合、同図(b)に示すように、アンテナ 2の 通信状況が悪い場合には、アンテナ 1で送信される MSDU2— 1/2および MSDU 2— 2/2はともに伝送に成功する可能性が高ぐ同図(c)に示すように、アンテナ 1の 通信状況が悪い場合には、アンテナ 1で送信される MSDU2— 1/2および MSDU 2— 2/2はともに伝送に失敗する可能性が高くなる。すなわち、パケットを分割して 送信する場合、分割パケットを同じアンテナで送信することによって、一方の分割パ ケットのみが伝送に失敗することによって、伝送に成功した分割パケットが無駄になる という事態の発生を抑制することができる。よって、帯域の利用効率を向上させること ができる。
[0162] BARZBAは ACKと同様にバースト中に送信した全ての MSDUと MSDUの分割 部分に対応する。全てのアンテナで通信した BAR/BAは同じとする。
[0163] また、複数の通信装置に MSDUを送信した場合、 1つの BARに通信装置ごとに確
認する MSDUおよび各通信装置が BAを返信すべき時刻を含める。なお、 BAの返 信時刻は必要の場合のみに用いる。
[0164] なお、 ACKを用いた場合でも連続にバーストで MPDUを通信することができる。こ の場合、 BARZBAと同じように分割した MSDUを同じアンテナで送信することがで きる。この事例を図 12に示す。
[0165] なお、伝送する MPDUが最後の場合、 MSDUを同じアンテナの 2つの MPDUに 分割できなレ、ため MSDUの各部分は異なったアンテナで伝送するようにしてもょレ、。
[0166] (MACヘッダの概要)
ここで、以下に示す実施例において送受信されるパケットに含まれる MACヘッダの 概要について図 13 (a)および図 13 (b)を参照しながら以下に説明する。なお、ここで 示す MACヘッダはあくまで概要であり、後述する各実施形態においては、それぞれ その形態に適した MACヘッダ構成となる。
[0167] 図 13 (a)は、 MPDU MACヘッダ 200の構成例を示している。同図に示すように
、 MPDU MACヘッダ 200は、 MPDUタイプ 205、および MPDUヘッダ 230を含 んでいる。 MPDUヘッダ 230は、アドレス部 210、伝送速度 220、およびその他情報
225を含んでレ、る。なお、 MPDU MACヘッダ 200のそれぞれ情報の順番は任意 である。
[0168] また、図 13 (b)は、 MSDU MACヘッダ 250の構成例を示している。同図に示す ように、 MSDU MACヘッダ 250は、アドレス部 210、および MSDUヘッダ 260を 含んでいる。 MSDUヘッダ 260は、 MSDUタイプ 255、伝送速度 220、およびその 他情報 225を含んでいる。なお、 MSDU MACヘッダ 250のそれぞれ情報の順番 は任意である。
[0169] アドレス部 210は、 Source Address (SA)、 Destination Address (DA)などの アドレス情報を示す領域である。伝送速度 220は、当該パケットが送信される際の伝 送速度情報を示す領域である。ここで、例えば 1つの信号を複数のアンテナで送信 する MIMOを用いた場合には、伝送速度としては、各送信アンテナで伝送するパケ ットの伝送速度を指定する。
[0170] MSDUタイプ 255は、当該 MSDUパケットの種類を示す領域である。 MSDUパケ
ットの種類としては、 ACKパケット、 BARパケット、 BAパケット、データパケット、およ び QoSパケットなどが挙げられる。
[0171] MPDUタイプ 205は、当該 MPDUパケットの種類を示す領域である。 MPDUパケ ットの種類としては、 ACKパケット、 BARパケット、 BAパケット、データパケット、 QoS パケット、および混雑パケットなどが挙げられる。混雑パケットとは、一つの MPDUに 、それぞれ MSDUタイプ 260の異なる MSDUを含むことが可能な MPDUの種類で ある。混雑パケットでない場合、 MPDU内の全 MSDUの MSDUタイプが MPDUタ ィプとなる。なお、 MPDUタイプ 205は、 Ack Policyフラグも含んでもよい。
[0172] その他情報 225としては、 Ack Policy, More Flag,返信時刻 Flagなどが挙げ られる。 Ack Policyは、 ACKを用いるのカ あるいは BAR/BAを用いるのかを指 定するフラグである。 More Flagは、 MSDUが複数に分割されて伝送される場合に 、どのように分割されたかを示すために、各 MSDUの最後に設けられるフラグである 。分割された MSDUの最後の部分の More Flagを 0とし、その他の MSDUでは 1と することによって、受信側は MSDUがどのように分割された力を認識することが可能 となる。
[0173] 返信時刻 Flagは、 Ackあるいは BAを返信する時刻に関する情報が MPDUに含ま れてレ、るか否かを示すフラグである。
[0174] (実施例 1一 1)
本実施例では、 Packet Aggregationを用い、 1)宛先が 1つの MACのみであり、 2) MACへッダが従来(IEEE802· 11など)と互換性があり、 3) CRCが MPDU全体 に用いられてレ、る場合の MPDUのパケット形式にっレ、て説明する。
[0175] 本実施例では、全ての MSDUに従来の MSDU MACヘッダを適用することによ つて従来方式と互換性を保つことが可能となっている。また、それぞれの MSDUを従 来の MPDUにすることにより、別のタイプのパケットを同じ MPDUで伝送することが 可能となっている。なお、従来の MPDUの例としては、 IEEE802. 11および IEEE8 02. l ieに準拠したものなどが挙げられる。
[0176] なお、本実施例では、 Packet Aggregationの MPDUタイプ 205はデータバケツ ト、 QoSパケットあるいは混雑パケットとなる。
[0177] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 14 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 300、 MSDU数 310、 MAC情報部 320、およ び MSDU部 340を含んでいる。
[0178] MPDUタイプ 300は、図 13 (a)で示した MPDUタイプ 205に相当するものである。
MSDU数 310は、該パケットによって送信される MSDUの数を示している。この例で は、 MSDU数を n個とする。
[0179] MAC情報部 320は、本実施例の場合、図 14 (b)に示す MAC情報部例 400とな つている。すなわち、 MAC情報部 320は、伝送速度 405および n個の MAC情報 41
0…を含んでいる。
[0180] 伝送速度 405は、図 13 (b)で示した伝送速度 220に相当するものである。 MAC情 報 410は、 MSDU長 Z順序番号 420からなる。 MSDU長 Z順序番号 420は、それ ぞれの MSDUのバイト長と MSDUの順序の番号とを示している。
[0181] MSDU部 340は、図 14 (c)に示す MSDU部例 650となっている。同図に示すよう に、 MSDU部 340は、 n個の従来の MPDU655…と、最後の MPDU全体の CRC6 70と力らなる。従来の MPDUの例としては、 IEEE802. 11や IEEE802. l ieに準 拠したものなどが挙げられる。なお、 ACKパケットは従来の 802· 11と同じ形式のも のを用いればよい。
[0182] 上記のように、本実施例では CRC670は MPDU全体に適用されるものとなってい る。このように、 CRCを MPDU全体に適用することによって、 MPDUに含まれる各 M SDUごとに CRCを適用する場合と比較して、 MPDUの長さを短くすることが可能と なっている。
[0183] なお、送受信に発生する誤りを訂正するために、 CRCを含む MPDU全体に通常 V iterbi, Turbo Code, LDPC (Low Density Parity Check)などが用いられる 。また、これらの処理から発生するパッドビットも CRCの後に追加される。
[0184] (実施例 1一 2)
本実施例では、 Packet Aggregationを用レ、、 1)宛先が 1つの MACのみであり、 2)アドレス部を共有し、 3) CRCを MPDU全体に用いた場合の MPDUのパケット形 式について説明する。
[0185] 本実施例では、全ての MSDUでアドレス部を共有することにより MAC情報部 320 を小さくすることが可能となっている。また、それぞれの MSDUで独立した MSDUへ ッダを用いることにより、別のタイプのパケットを同じ MPDUで伝送することが可能と なっている。
[0186] 本実施例において用いられるパケットの概略構成は、実施例 1一 1において図 14 (a )に示したものと同様である。
[0187] MAC情報部 320は、本実施例の場合、図 15 (a)に示す MAC情報部例 500となつ ている。すなわち、 MAC情報部 320は、アドレス部 510と n個の MSDUのヘッダ 52 0…とを含んでいる。各ヘッダ 520は、 MSDU長/順序番号 530と MSDUヘッダ 54 0とを含んでレ、る。なお、ヘッダ 520において、 MSDU長 Z順序番号 530と MSDU ヘッダ 540との順番は任意である。
[0188] MSDU部 340は、本実施例の場合、図 15 (b)に示す MSDU部例 700となってレヽ る。同図に示すように、 MSDU部 340は、 n個の MSDU710…と、最後の MPDU全 体の CRC740と力らなる。
[0189] なお、本実施例の場合、 MSDU数 310と、 MAC情報部 320におけるアドレス部 5 10との順番を逆にすることも可能である。
[0190] (実施例 1一 3)
本実施例では、 Packet Aggregationを用い、 1)宛先が 1つの MACのみであり、 2) MPDUヘッダ 230を共有し、 3) CRCを MPDU全体に用いた場合の MPDUのパ ケット形式にっレ、て説明する。
[0191] 本実施例では、 MSDUタイプをなくし、 MPDUヘッダ 230を全ての MSDUで共有 することによって MAC情報部 320をさらに小さくすることが可能となっている。 MSD Uタイプはないため全ての MSDUのタイプは MPDUタイプ 205に示されるタイプに 統一されることになる。この場合、 MPDUタイプ 205のタイプとしては、データパケット および QoSパケットが挙げられ、混雑パケットはありえないことになる。
[0192] 本実施例において用いられるパケットの概略構成は、実施例 1一 1において図 14 (a )に示したものと同様である。
[0193] MAC情報部 320は、本実施例の場合、図 16に示す MAC情報部例 600となって
レヽる。すなわち、 MAC情報部 320は、 MPDUヘッダ 610と n個の MSDU長/順序 番号 620…とを含んでいる。
[0194] なお、本実施例の場合、 MSDU数 310と、 MAC情報部 320における MPDUへッ ダ部 610との順番を逆にすることも可能である。
[0195] (実施例 1一 4)
本実施例は、実施例 1-1と実施例 1-3とを組み合わせたものである。 MPDUタイ プが混雑タイプのパケットを送信する場合には、 MPDUを実施例 1一 1の形式とし、 MPDUタイプがデータタイプあるいは QoSタイプのパケットを送信する場合には、 M PDUを実施例 1一 3の形式とする。この場合、混雑タイプのパケットを送信する場合は 従来と互換性を保つことが可能となり、データタイプあるいは QoSタイプのパケットを 送信する場合は MPDUの大きさを短くすることが可能となる。
[0196] (実施例 1一 5)
本実施例は、実施例 1-2と実施例 1-3とを組み合わせたものである。 MPDUタイ プが混雑タイプのパケットを送信する場合には、 MPDUを実施例 1一 2の形式とし、 MPDUタイプがデータタイプあるいは QoSタイプのパケットを送信する場合には、 M PDUを実施例 1-3の形式とする。この場合、どちらのタイプにおいても、 MPDUの 大きさを短くすることが可能となる。
[0197] (実施例 1一 6)
本実施例は、実施例 1一 1一実施例 1一 5の MSDUそれぞれに CRCを適用した事 例である。また、 MPDUタイプ、 MPDU数、および MAC情報部に一括して CRCを 適用している。このように、 MPDUのヘッダ部および各 MSDUに対してそれぞれ CR Cを適用することにより通信の信頼性を高くすることが可能となっている。
[0198] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 17 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 300、 MSDU数 310、 MAC情報部 320、およ び MSDU部 340に加えて、 CRCH330を含んでいる。 CRCH330は、 MPDUタイ プ 300、 MSDU数 310、および MAC情報部 320の後に配され、 MPDUタイプ 300 、 MSDU数 310、および MAC情報部 320に対して適用される CRCである。
[0199] また、図 17 (b)は、図 14 (c)に示した MSDU部例 650を本実施例に適用した構成
を示している。同図に示すように、 MSDU部 340は、 n個の従来の MPDU655…と、 各従来の MPDU655の後に配される n個の CRC660とからなる。
[0200] また、図 17 (c)は、図 15 (b)に示した MSDU部例 700を本実施例に適用した構成 を示している。同図に示すように、 MSDU部 340は、 n個の MSDU710…と、各 MS DU710の後に配される n個の CRC720とからなる。
[0201] なお、送受信に発生する誤りを訂正するために、通常 Viterbi、 Turbo Codeある いは LDPC処理が用いられる。また、これらの処理から発生するパッドビットもそれぞ れの CRCの後に追加される。以上の処理は CRCHZCRCが対応する部分(CRCH /CRC含)に適応される。例えば図 20では以上の処理は MACヘッダ + CRCH + パッドビットとそれぞれの従来の MPDUあるいは MSDU + CRC +パッドビットに適 応される。
[0202] 本実施例によれば、 CRCを MSDUごとに適用することによって信頼性を高くするこ とできる力 各 MSDUの通信状況を確認するために、 ACKも全ての MSDUの通信 状況を含む必要がある。このための ACKは、図 21に示すように、 ACK用 MACへッ ダ 1350と n個のビット 1360と力らなる。ビット 1360の個数は、 ACKの対象となるノ、°ケ ットに含まれる MSDUの個数に対応している。また、各ビット 1360は、 ACKの対象と なるパケットに含まれる MSDUの通信状況を示している。例えば、ビットが 1の場合通 信成功を表し、 0の場合通信失敗を表すものとすればよい。また、各ビット 1360の順 番は、 ACKの対象となるパケットに含まれる MAC情報部によって確認される各 MS DUの順番に対応したものとなる。
[0203] (実施例 2 - 1)
本実施例では、可変数の複数の MSDUごとに CRCを適用した MPDUのパケット 形式について説明する。本実施例によれば、最適な MSDUの数ごとに CRCを適用 することができるので、 MPDU全体の長さと伝送路の信頼性とのトレードオフができ る。
[0204] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 18 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 800、 MSDU数 810、 MAC情報部 820、 CRC 部 830、 CRCH835,および MSDU部 840を含んでレ、る。
[0205] MPDUタイプ 800、 MSDU数 810、 MAC情報部 820および CRCH835は、前記 した MPDUタイプ 300、 MSDU数 310、 MAC情報部 320および CRCH330に対 応するものであるので、ここではそれらの説明を省略する。
[0206] CRC部 830は、図 18 (b)に示すように、 CRC部数 1200、および、 CRC MSDU 数 1210…力、らなる。 CRC部数 1200が MSDU部 840に含まれる CRCの数であり、 これを m個とする。事例では最初の CRC MSDU数 1を xl個として、最後の CRC MSDU数 mを xm個としてレ、る。
[0207] MSDU部 840としては、図 14 (c)に対応するものとしての図 18 (c)に示す MSDU 部例 1250、図 15 (b)に対応するものとしての図 19に示す MSDU部例 1300を適用 すること力 Sできる。これらの図に示すように、 CRCは複数の MSDUごとに適用し、各 CRCが適用される MSDUの数が CRC MSDU数 1210に対応する。 MSDU部例 1250の例では、最初の CRC1265が最初の xl個の従来の MPDU1260に適用さ れ、最後の CRC1265が最後の xm個の従来の MPDU1260に適用される。同様に 、 MSDU部例 1300の例では、最初の CRC1320が最初の xl個の MSDU1310に 適用され、最後の CRC1320が最後の xm個の従来の MSDU1310に適用される。 その他はそれぞれ対応する内容と同様であるのでここでは説明を省略する。
[0208] (実施例 3 - 1)
本実施例では、固定数の複数の MSDUごとに CRCを適用した MPDUのパケット 形式について説明する。本実施例によれば、複数の MSDUごとに CRCを適用する ことになるので、 MPDU全体の長さと伝送路の信頼性とのトレードオフができる。
[0209] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 22 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 1400、 MSDU数 1410、 MAC情報部 1420、 C RCMSDU数 1430、 CRCH1435,および MSDU部 1440を含んでいる。
[0210] MPDUタイプ 1400、 MSDU数 1410、 MAC情報部 1420、および CRCH1435 は、前記した MPDUタイプ 300、 MSDU数 310、 MAC情報部 320、および CRCH 330に対応するものであるので、ここではそれらの説明を省略する。
[0211] CRCMSDU数 1430は、 CRCと CRC間にある固定数の MSDU数を示している。
事例ではこの MSDU数を m個としている。
[0212] MSDU部 1440としては、図 14 (c)に対応するものとしての図 22 (b)に示す MSD U咅 M列 1750、図 15 (b)に対応するちのとしての図 22 (c)に示す MSDU咅 M列 1800 を適用することができる。これらの図に示すように、 CRC1765あるいは CRC1830は 、 m個の MSDU1760あるいは MSDU810ごとに適用される。また、 MPDUの最後 にも必ず最後の CRC1765あるいは 1830が適用される。
[0213] (実施例 4一 1)
本実施例では、 Packet Aggregationを用レ、、 1)宛先が複数の MACであり、 2) MACヘッダが従来(IEEE802. 11など)と互換性があり、 3) CRCが MPDU全体に 用いられてレ、る場合の MPDUのパケット形式にっレ、て説明する。
[0214] 本実施例では、全ての MSDUに従来の MSDU MACヘッダを適用することによ つて従来方式と互換性を保つことが可能となっている。また、それぞれの MSDUを従 来の MPDUにすることにより、別のタイプのパケットを同じ MPDUで伝送することが 可能となっている。なお、従来の MPDUの例としては、 IEEE802. 11および IEEE8 02. l ieに準拠したものなどが挙げられる。
[0215] なお、本実施例では、 Packet Aggregationの MPDUタイプ 205はデータパケッ ト、 QoSパケットあるいは混雑パケットとなる。
[0216] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 23 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 2000、 MAC数 2010、 MAC情報部 2020、お よび MSDU部 2040を含んでいる。
[0217] MPDUタイプ 2000は、図 13 (a)で示した MPDUタイプ 205に相当するものである 。 MAC数 2010は、該パケットによって送信される MSDUの宛先となる MACの数を 示している。この例では、 MSDU数を n個とする。
[0218] MAC情報部 2020は、本実施例の場合、図 23 (b)に示す MAC情報部例 2100と なっている。すなわち、 MAC情報部 2020は、 n個の MAC情報 2110…を含んでい る。
[0219] それぞれの MAC情報 2110は、 MSDU長 Z順序番号 2120および伝送速度 213 0を含んでいる。 MSDU長/順序番号 2120は、それぞれの MSDUのバイト長と M SDUの順序の番号とを示している。伝送速度 2130は、図 13 (b)で示した伝送速度
220に相当するものである。なお、 MSDU長/順序番号 2120および伝送速度 213 0の順序は任意である。
[0220] MSDU部 2040は、図 23 (c)に示す MSDU部例 2400となっている。同図に示す ように、 MSDU部 2400は、 n個の従来の MPDU2410…と、最後の MPDU全体の CRC2440とからなる。従来の MPDUの例としては、 IEEE802. 11や IEEE802. 1 leに準拠したものなどが挙げられる。なお、 ACKパケットは従来の 802. 11と同じ形 式のものを用いればよレ、。
[0221] 上記のように、本実施例では CRC2440は MPDU全体に適用されるものとなって レ、る。このように、 CRCを MPDU全体に適用することによって、 MPDUに含まれる各 MSDUごとに CRCを適用する場合と比較して、 MPDUの長さを短くすることが可能 となっている。
[0222] なお、送受信に発生する誤りを訂正するために、 CRCを含む MPDU全体に通常 V iterbi, Turbo Code、 LDPC (Low Density Parity Check)などが用いられる 。また、これらの処理から発生するパッドビットも CRCの後に追加される。
[0223] 本実施例では、複数の MACに MSDUを転送するため、それぞれの MACは ACK を返信する必要がある。複数の MACによる ACK返信の順番は、図 27に示すように 、 MPDUに含まれている MSDUの順番に従うことになる。ここで、複数の MACから 同じタイミングで ACKが送られることによる衝突を避けるために、それぞれの MACは ACKを返信すべきタイミングを考慮する必要がある。この際に、 ACKを送信すべき MACは、 ACKの返信時刻を、 ACKの返信順番、 ACKのバイト数、および ACKの 伝送速度によって算出することが可能である。
[0224] し力、しながら、各 MACは、 ACKの伝送速度、特に、他の MACにおける伝送速度 を知ることができない場合も考えられる。このような場合に対応するために、 MAC情 報 2110に、対応する MSDUに対する ACKを受信側が返信すべき時刻を示す返信 時刻 2140を含むようにしてもよレ、。この場合、図 13 (b)に示すその他情報 225に、 返信時刻 Flagを含めておく。これにより、 ACKを送信する MACは、返信時刻 2140 が MAC情報部 2110に含まれていることを確認することができる。
[0225] (実施例 4一 2)
本実施例では、 Packet Aggregationを用い、 1)宛先が複数の MACであり、 2) アドレス部を共有し、 3) CRCを MPDU全体に用いた場合の MPDUのパケット形式 について説明する。
[0226] 本実施例では、全ての MSDUでアドレス部を共有することにより MAC情報部 202 0を小さくすることが可能となっている。また、それぞれの MSDUで独立した MSDU ヘッダを用いることにより、別のタイプのパケットを同じ MPDUで伝送することが可能 となっている。
[0227] 本実施例において用いられるパケットの概略構成は、実施例 4一 1において図 23 (a )に示したものと同様である。
[0228] MAC情報部 2020は、本実施例の場合、図 24 (a)に示す MAC情報部例 2200と なっている。すなわち、 MAC情報部 2020は、 n個の MAC部 2210…を含んでいる。 それぞれの MAC部 2210は、 MSDU数 2220、アドレス部 2230、およびヘッダ 225 0を含んでいる。なお、実施例 4 1で示したように、返信時刻 2240 (実施例 4 1にお ける返信時刻 2140に相当)を MAC部 2210に含めてもよい。
[0229] MSDU数 2220は、それぞれの MAC宛に送信する MSDUの数を示している。事 例では、 MSDU数 2220を i. k個としている。ここで、 iは対応する MAC部 2210を示 しており、 kはその MAC部 2210に対応する MAC宛に送信する MSDUの数を示し ている。
[0230] ヘッダ 2250は、全部で i. k個あり、それぞれは MSDU長/順序番号 2270および
MSDU MACヘッダ 2280を含んでいる。
[0231] なお、 MSDU数 2220、アドレス部 2230、および返信時刻 2240の順番は任意で ある。また、 MSDU長/順序番号 2270および MSDU MACヘッダ 2280の順番も 任意である。
[0232] MSDU部 2040は、本実施例の場合、図 24 (b)に示す MSDU部例 2500となって レヽる。同図に示すように、 MSDUき 2040は、 n. k個の MSDU2510…と、最後の M PDU全体の CRC2560とからなる。 MSDU部 2040に含まれてレ、る MSDU2510" - の順番は、対応する MSDU MACヘッダ 2280の順番と同じである。
[0233] (実施例 4一 3)
本実施例では、 Packet Aggregationを用い、 1)宛先が複数の MACであり、 2) MPDUヘッダ 230を共有し、 3) CRCを MPDU全体に用いた場合の MPDUのパケ ット形式について説明する。
[0234] 本実施例では、 MSDUタイプはなぐ全ての MPDUヘッダ 230を共有することによ り MAC情報部 2020をさらに小さくすることが可能となっている。 MSDUタイプはな レ、ため全ての MSDUのタイプは MPDUタイプ 205に示されるタイプに統一されるこ とになる。この場合、 MPDUタイプ 205のタイプとしては、データパケットおよび QoS パケットが挙げられ、混雑パケットはありえないことになる。
[0235] 本実施例において用いられるパケットの概略構成は、実施例 4一 1において図 14 (a )に示したものと同様である。
[0236] MAC情報部 2020は、本実施例の場合、図 25に示す MAC情報部例 2300となつ ている。すなわち、 MAC情報部 2020は、 MSDU数 2320、 MSDU MACヘッダ 2 330、および、それぞれの MSDU長/順序番号 2350…を含んでいる。なお、実施 例 4一 1で示したように、返信時刻 2340 (実施例 4一 1における返信時刻 2140に相当 )を MAC部 2310に含めてもよい。
[0237] なお、本実施例の場合、 MSDU数 2320、 MSDU MACヘッダ 2330、および返 信時刻 2340の順番は任意である。
[0238] (実施例 4一 4)
本実施例は、実施例 4一 1と実施例 4-3とを組み合わせたものである。 MPDUタイ プが混雑タイプのパケットを送信する場合には、 MPDUを実施例 4一 1の形式とし、 MPDUタイプがデータタイプあるいは QoSタイプのパケットを送信する場合には、 M PDUを実施例 4一 3の形式とする。この場合、混雑タイプのパケットを送信する場合は 従来と互換性を保つことが可能となり、データタイプあるいは QoSタイプのパケットを 送信する場合は MPDUの大きさを短くすることが可能となる。
[0239] (実施例 4一 5)
本実施例は、実施例 4—2と実施例 4—3とを組み合わせたものである。 MPDUタイ プが混雑タイプのパケットを送信する場合には、 MPDUを実施例 4一 2の形式とし、 MPDUタイプがデータタイプあるいは QoSタイプのパケットを送信する場合には、 M
PDUを実施例 4-3の形式とする。この場合、どちらのタイプにおいても、 MPDUの 大きさを短くすることが可能となる。
[0240] (実施例 4一 6)
本実施例は、実施例 4一 1一実施例 4一 5の MSDUそれぞれに CRCを適用した事 例である。また、 MPDUタイプ、 MAC数、および MAC情報部に一括して CRCを適 用している。このように、 MPDUのヘッダ部および各 MSDUに対してそれぞれ CRC を適用することにより通信の信頼性を高くすることが可能となっている。
[0241] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 26 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 2000、 MAC数 2010、 MAC情報部 2020、お よび MSDU部 2040に加えて、 CRCH2030を含んでいる。 CRCH2030は、 MPD Uタイプ 2000、 MAC数 2010、および MAC情報部 2020の後に配され、 MPDUタ ィプ 2000、 MAC数 2010、および MAC情報部 2020に対して適用される CRCであ る。
[0242] また、図 26 (b)は、図 23 (c)に示した MSDU部例 2400を本実施例に適用した構 成を示している。同図に示すように、 MSDU部 2040は、 n個の従来の MPDU2410 …と、各従来の MPDU2410の後に配される n個の CRC2420と力もなる。
[0243] また、図 26 (c)は、図 24 (b)に示した MSDU部例 2500を本実施例に適用した構 成を示してレヽる。同図に示すように、 MSDU咅 2040は、 n個の MSDU2510…と、 各 MSDU2510の後に配される n個の CRC2520と力 なる。
[0244] なお、送受信に発生する誤りを訂正するために、通常 Viterbi、 Turbo Codeある いは LDPC処理が用いられる。また、これらの処理から発生するパッドビットもそれぞ れの CRCの後に追加される。以上の処理は CRCHZCRCが対応する部分(CRCH /CRC含)に適応される。例えば図 20では以上の処理は MACヘッダ + CRCH + パッドビットとそれぞれの従来の MPDUあるいは MSDU + CRC +パッドビットに適 応される。
[0245] 本実施例によれば、 CRCを MSDUごとに適用することによって信頼性を高くするこ とできる力 各 MSDUの通信状況を確認するために、 ACKも全ての MSDUの通信 状況を含む必要がある。このための ACKは、図 21に示すように、 ACK用 MACへッ
ダ 1350と n個のビット 1360と力らなる。ビット 1360の個数は、 ACKの対象となるノ、°ケ ットに含まれる MSDUの個数に対応している。また、各ビット 1360は、 ACKの対象と なるパケットに含まれる MSDUの通信状況を示している。例えば、ビットが 1の場合通 信成功を表し、 0の場合通信失敗を表すものとすればよい。また、各ビット 1360の順 番は、 ACKの対象となるパケットに含まれる MAC情報部によって確認される各 MS DUの順番に対応したものとなる。
[0246] (実施例 5— 1)
本実施例では、可変数の複数の MSDUごとに CRCを適用した MPDUのパケット 形式について説明する。本実施例によれば、最適な MSDUの数ごとに CRCを適用 することができるので、 MPDU全体の長さと伝送路の信頼性とのトレードオフができ る。
[0247] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 28 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 2600、 MAC数 2610、 MAC情報部 2620、 CR C部 2630、 CRCH2640,および MSDU部 2650を含んでレ、る。
[0248] MPDUタイプ 2600、 MAC数 2610、 MAC情報部 2620、および CRCH2640は 、前記した MPDUタイプ 2000、 MAC数 2010、 MAC情報部 2020、および CRCH 2030に対応するものであるので、ここではそれらの説明を省略する。
[0249] CRC咅 ま、図 28 (b)に示すように、 CRC咅 β数 3000、および、 CRC MSDU 数 3010…力、らなる。 CRC部数 3000が MSDU部 2650に含まれる CRCの数であり、 これを m個とする。事例では最初の CRC MSDU数 1を xl個として、最後の CRC MSDU数 mを xm個としてレ、る。
[0250] MSDU部 2650としては、図 23 (c)に対応するものとしての図 28 (c)に示す MSD U咅 M列 3100、図 24 (b)に対応するものとしての図 28 (d)に示す MSDU咅 M列 3200 を適用することができる。これらの図に示すように、 CRCは複数の MSDUごとに適用 し、各 CRCが適用される MSDUの数が CRC MSDU数 3010に対応する。 MSDU 部例 3100の例では、最初の CRC3120が最初の xl個の従来の MPDU3110に適 用され、最後の CRC3120が最後の xm個の従来の MPDU3110に適用される。同 様に、 MSDU部例 3200の例では、最初の CRC3220が最初の xl個の MSDU321
0に適用され、最後の CRC3220が最後の xm個の従来の MSDU3210に適用され る。その他はそれぞれ対応する内容と同様であるのでここでは説明を省略する。
[0251] (実施例 6 - 1)
本実施例では、固定数の複数の MSDUごとに CRCを適用した MPDUのパケット 形式について説明する。本実施例によれば、複数の MSDUごとに CRCを適用する ことになるので、 MPDU全体の長さと伝送路の信頼性とのトレードオフができる。
[0252] 本実施例において用いられるパケットの概略構成を図 29 (a)に示す。同図に示す ように、該パケットは、 MPDUタイプ 3300、 MAC数 3310、 MAC情報部 3320、 CR CMSDU数 3330、 CRCH3340、および MSDU部 3350を含んでレヽる。
[0253] MPDUタイプ 3300、 MAC数 3310、 MAC情報部 3320、および CRCH3340は 、前記した MPDUタイプ 2000、 MAC数 2010、 MAC情報部 2020、および CRCH 2030に対応するものであるので、ここではそれらの説明を省略する。
[0254] CRCMSDU数 3330は、 CRCと CRC間にある固定数の MSDU数を示している。
事例ではこの MSDU数を m個としてレ、る。
[0255] MSDU部 3350としては、図 23 (c)に対応するものとしての図 28 (b)に示す MSD U咅 M列 3700、図 24 (b)に対応するちのとしての図 28 (c)に示す MSDU咅 M列 3800 を適用することができる。これらの図に示すように、 CRC3720あるレ、は CRC3820は 、 m個の MSDU3710あるレ、は MSDU3810ごとに適用される。また、 MPDUの最 後にも必ず最後の CRC3720あるいは 3820が適用される。
[0256] (実施例 7 - 1)
本実施例では、前記した実施例 1 1一実施例 1 5におけるパケットの送信が行わ れた場合に行われる BARZBAのそれぞれのパケット形式について説明する。この 場合、 BARZBAの対象となるパケットは、 Packet Aggregationが用いられており 、全てのパケットの宛先は 1つの MACであり、 MPDU全体に一つの CRCが適用さ れてレ、るものとなる。なお、 ACKを用いる力 \ BAR/BAのバーストを用いるかは、前 記 Ack Policyによって確認されることになる。また、 BAR/BAの対象となるバケツ トにおいて、 MPDUの順序番号は MPDUタイプの後に加えられている。
[0257] 図 30は、 BAR4000のパケット構成、および BA4100のパケット構成の概略を示し
ている。 BAR4000は、 BAR用 MACヘッダ部 4010、 MPDU数 4020、および、順 序番号 4030 · · ·を含んでレ、る。
[0258] MPDU数 4020は、当該 BAR4000によって確認要求をする MPDUの個数を示し ている。事例では MPDU数 4020を n個としている。順序番号 4030は、確認要求す る MPDUの順序番号をそれぞれ示している。事例では n個の順序番号 4030…が B AR4000に含まれてレ、る。なお、 BAR4000におレ、て、順序番号 4030…が配される 順番は任意である。
[0259] また、確認要求する n個の MPDUとしては、通常バースト中に伝送した MPDUが 対象となる力 バースト中の MPDUに限定する必要はない。
[0260] 受信側は、上記のような BAR4000を受信した後に BA4100を作成し、送信側へ 送信する。 BA4100は、 BA用 MACヘッダ 4110、および n個のビット 4120…を含ん でいる。各ビット 4120は、 BAR4000によって確認要求された各順序番号 4030に対 応する MPDUの受信状態を示している。ビット 4120が 1の場合は、確認要求された MPDUの受信が成功していることを示し、 0の場合は、受信が失敗していることを示 すようにすればよい。
[0261] (実施例 7— 2)
本実施例では、前記した実施例 1 - 6、実施例 2 - 1、および実施例 3 - 1におけるパ ケットの送信が行われた場合に行われる BAR/BAのそれぞれのパケット形式につ いて説明する。この場合、 BAR/BAの対象となるパケットは、 Packet Aggregatio nが用いられており、 1つの MACに伝送され、 MPDU内の 1つあるいは複数個の M SDUごとに CRCが適用されているものとなる。なお、 ACKを用いる力、 BAR/BA のバーストを用いるかは、前記 Ack Policyによって確認されることになる。
[0262] 図 31は、 BAR4200のパケット構成、および BA4300のパケット構成の概略を示し てレヽる。 BAR4200は、 BAR用 MACヘッダ部 4210、 MSDU数 4220、および、順 序番号 4230■ ·■を含んでレ、る。
[0263] MSDU数 4220は、当該 BAR4200によって確認要求をする MSDUの個数を示し ている。事例では MSDU数 4220を n個としている。順序番号 4230は、確認要求す る MSDUの順序番号をそれぞれ示している。事例では n個の順序番号 4230…が B
AR4200に含まれている。なお、 BAR4200におレ、て、順序番号 4230…が配される 順番は任意である。
[0264] なお、確認要求する n個の MSDUとしては、通常バースト中に伝送した MSDUが 対象となる力 バースト中の MSDUに限定する必要はない。
[0265] 受信側は、上記のような BAR4200を受信した後に BA4300を作成し、送信側へ 送信する。 BA4300は、 BA用 MACヘッダ 4310、および n個のビット 4320…を含ん でいる。各ビット 4320は、 BAR4200によって確認要求された各順序番号 4230に対 応する MPDUの受信状態を示している。ビット 4320が 1の場合は、確認要求された MSDUの受信が成功していることを示し、 0の場合は、受信が失敗していることを示 すようにすればよい。
[0266] (実施例 7— 3)
本実施例では、前記した実施例 1一 1一実施例 1一 5におけるパケットの送信が行わ れた場合に行われる BAR/BAのそれぞれのパケット形式について説明する。この 場合、 BAR/BAの対象となるパケットは、 Packet Aggregationが用いられており 、 MPDU全体に一つの CRCが適用されているものとなる。また、 BAR/BAの対象 となるパケットのそれぞれの宛先は複数の MACとなっている。なお、各パケット内に 含まれる MSDUの宛先は 1つの MACである。また、 ACKを用いる力、 BAR/BA のバーストを用いるかは、前記 Ack Policyによって確認されることになる。また、 BA R/BAの対象となるパケットにおいて、 MPDUの順序番号は MPDUタイプの後に 加えられている。
[0267] 図 32は、 BAR4400のパケット構成、および BA4600のパケット構成の概略を示し てレ、る。 BAR4400iま、 BAR用フレームタイプ 4410、 MAC数 4420、 MAC¾4430
、および CRC4440を含んでいる。
[0268] MAC数 4420は、当該 BAR4000によって確認要求をする MPDUを送信した MA
Cの数を示している。事例では、 MAC数 4420を n個としてレヽる。
[0269] MAC部 4430は、 n個の MAC情報 4450…を含んでいる。それぞれの MAC情報
4450は、 MPDU数 4480、および MPDUの J噴序番号 4490…を含んでレヽる。
[0270] MPDU数 4480は、当該 MAC情報 4450に含まれる確認要求対象となる MPDU
の個数を示している。事例では MPDU数 4480を i. m個(i番目の MAC情報 4450 に含まれる m個という意味)としている。順序番号 4490は、確認要求する MPDUの 順序番号をそれぞれ示している。事例では、 i. m個の順序番号 4490…が各 MAC 情報 4450に含まれている。なお、 MAC情報 4450において、順序番号 4490…が 配される順番は任意である。
[0271] なお、確認要求する i. m個の MPDUとしては、通常バースト中に伝送した MPDU が対象となるが、バースト中の MPDUに限定する必要はない。
[0272] なお、実施例 4一 1で示したように、返信時刻 4470 (実施例 4一 1における返信時刻 2 140に相当)を MAC情報 4450に含めてもよレ、。ここで、 BAR用フレームタイプ 441 0に返信時刻 Flagがあり、返信時刻 4470が必要な場合には返信時刻 Flagを 1にす ることになる。
[0273] 受信側は、上記のような BAR4400を受信した後に BA4600を作成し、送信側へ 送信する。 BA4600は、 BA用 MACヘッダ 4610、および i. m個のビット 4620…を 含んでいる。各ビット 4620は、 BAR4400によって確認要求された各順序番号 4490 に対応する MPDUの受信状態を示している。ビット 4620が 1の場合は、確認要求さ れた MPDUの受信が成功していることを示し、 0の場合は、受信が失敗していること を示すようにすればよい。
[0274] (実施例 7 - 4)
本実施例では、前記した実施例 1 - 1一実施例 1 - 5、実施例 2 - 1、実施例 3 - 1、実 施例 4 1一実施例 4 6、実施例 5 1、および実施例 6 1におけるパケットの送信が 行われた場合に行われる BAR/BAのそれぞれのパケット形式について説明する。 この場合、 BARZBAの対象となるパケットは、 Packet Aggregationが用いられて おり、 MPDU内の 1つあるいは複数個の MSDUごとに CRCが適用されているものと なる。また、 BARZBAの対象となる各パケット内に含まれる MSDUの宛先は 1っ以 上の MACである。また、 ACKを用いるか、 BAR/BAのバーストを用いるかは、前 記 Ack Policyによって確認されることになる。
[0275] 図 33は、 BAR4700のパケット構成、および BA4900のパケット構成の概略を示し てレ、る。 BAR4700iま、 BAR用フレームタイプ 4710、 MAC数 4720、 MAC¾4730
、および CRC4740を含んでいる。
[0276] MAC数 4720は、当該 BAR4700によって確認要求をする MSDUを送信した MA Cの数を示している。事例では、 MAC数 4720を n個としてレヽる。
[0277] MAC部 4730は、 n個の MAC情報 4750…を含んでいる。それぞれの MAC情報
4750は、 MSDU数 4780、および MSDUの順序番号 4790…を含んでレヽる。
[0278] MSDU数 4780は、当該 MAC情報 4750に含まれる確認要求対象となる MSDU の個数を示している。事例では MSDU数 4780を i. m個(i番目の MAC情報 4450 に含まれる m個という意味)としている。順序番号 4790は、確認要求する MSDUの 順序番号をそれぞれ示している。事例では、 i. m個の順序番号 4790…が各 MAC 情報 4750に含まれている。なお、 MAC情報 4750において、順序番号 4790…が 配される順番は任意である。
[0279] なお、確認要求する i. m個の MSDUとしては、通常バースト中に伝送した MSDU が対象となるが、バースト中の MSDUに限定する必要はない。
[0280] なお、実施例 4 1で示したように、返信時刻 4770 (実施例 4 1における返信時刻 2 140に相当)を MAC情報 4750に含めてもよレ、。ここで、 BAR用フレームタイプ 471 0に返信時刻 Flagがあり、返信時刻 4770が必要な場合には返信時刻 Flagを 1にす ることになる。
[0281] 受信側は、上記のような BAR4700を受信した後に BA4900を作成し、送信側へ 送信する。 BA4900は、 BA用 MACヘッダ 4910、および i. m個のビット 4920…を 含んでいる。各ビット 4920は、 BAR4700によって確認要求された各順序番号 4790 に対応する MSDUの受信状態を示している。ビット 4920が 1の場合は、確認要求さ れた MSDUの受信が成功していることを示し、 0の場合は、受信が失敗していること を示すようにすればよい。
[0282] (実施例 8— 1)
本実施例では、 MIMOを用いた場合の MPDUのパケット形式について説明する。
MIMOによる送信の条件としては、全てのアンテナで同時に信号を送信することで ある。したがって、各アンテナで送信するパケットの形式として、 Packet Aggregati onを適用することによって、 MIMOの送信を実現することができる。よって、本実施
例は、 Packet Aggregationの実施例 1_1一実施例 1_5、実施例 2 - 1、実施例 3_ 1、実施例 4 1一実施例 4 6、実施例 5 1、および実施例 6 1におけるパケットの送 信に対する適用例となる。
[0283] MIMOを用いた場合、全てのアンテナでデータを同時に送信する必要があるため 、 MSDUを適宜分割して MPDUに含めるようにする。この場合、 MSDUの分割単 位で伝送の確認を ACKあるいは BARZBAによって行われるようにする必要がある 。よって、 MPDU中の MSDUの順序番号には MSDUの分割番号も含めるようにす る。
[0284] (実施例 8— 2)
本実施例では、 MIMOを用いて 1つの MACに送信するとともに、 MPDU全体に 1 つの CRCを用いた場合の ACKのパケット形式について説明する。本実施例は、 Pa cket Aggregationを用いた実施例 1—1一実施例 1—5におけるパケットの送信に対 する適用例となる。
[0285] 全てのアンテナで返信される ACKは同じであり、それぞれの ACKの形式は図 34 のようになる。該 ACKは、 ACK用 MACヘッダ 5000と n個のビット 5010と力らなる。 nはアンテナ数であり、各ビット 5010は MIMOで送信した各アンテナの MPDUの確 認情報である。それぞれのビット 5010はアンテナ順に従った各 MPDUの通信状況 を示しており、 1の場合は受信が成功していることを示し、 0の場合は受信が失敗して レ、ることを示すようにすればょレ、。
[0286] (実施例 8 - 3)
本実施例では、 MIMOを用いて 1つの MACに送信するとともに、 1つあるいは複 数の MSDUごとに CRCを用いた場合の ACKのパケット形式について説明する。本 実施例は、 Packet Aggregationを用いた実施例 1 - 6、実施例 2 - 1、および実施 例 3— 1に対する適用例となる。
[0287] 全てのアンテナで返信される ACKは同じであり、それぞれの ACKの形式は図 34 のようになる。ビット 5010の個数 nは、全てのアンテナで送信した MSDU数の合計で あり、各ビット 5010はこれらの MSDUの確認情報である。それぞれのビット 5010は 送信されたアンテナ順の MSDU順に従った各 MSDUの通信状況を示している。
[0288] (実施例 8 - 4)
本実施例では、 MIMOを用いて複数の MACに送信するともに、 MPDU全体に 1 つの CRCを用いた場合の ACKのパケット形式について説明する。なお、 1つのアン テナによって MPDU全体を 1つの MACにのみ送信した MPDUも含める。本実施例 は、 Packet Aggregationを用いた実施例 1—1一実施例 1—5に対する適用例とな る。
[0289] 1つの MAC力、ら返信される全てのアンテナにおける ACKは同じであり、それぞれ の ACKの形式は図 34のようになる。ビット 5010の個数 nはアンテナ数であり、各ビッ ト 5010は MIMOで送信した各アンテナの MPDUの確認情報である。それぞれのビ ット 5010はアンテナ順に従った各 MPDUの通信状況を示している。また、各 MAC はそれぞれの返信時刻に従って ACKを返信することになる。
[0290] (実施例 8— 5)
本実施例では、 MIMOを用いて複数の MACに送信するとともに、 1つあるいは複 数の MSDUごとに CRCを用いた場合の ACKのパケット形式について説明する。本 実施例は、 Packet Aggregationを用いた実施例 4_1一実施例 4_6、実施例 5 - 1 、および実施例 6— 1に対する適用例となる。
[0291] 1つの MAC力 返信される全てのアンテナにおける ACKは同じであり、それぞれ の ACKの形式は図 34のようになる。ビット 5010の個数 nは ACKを返信する MAC宛 に全てのアンテナで送信された MSDU数の合計であり、各ビット 5010はこれらの M SDUの確認情報である。それぞれのビット 5010は送信されたアンテナ順の MSDU 順に従った各 MSDUの通信状況を示している。
[0292] また、各 MACはそれぞれの返信時刻に従って ACKを返信することになる。
[0293] (実施例 9一 1)
本実施例では、 MIMOを用いて 1つの MACに送信するとともに、 MPDU全体に C RCを用いた場合の BARZBAのパケット形式について説明する。全てのアンテナで 送受信される BARZBAは同じであり、本実施例は、実施例 7— 1に対する適用例と なる。
[0294] BARで確認する MPDUは全てのアンテナで送信した全ての MPDUであり、送信
側は全てのアンテナで同じ BARを送信し、受信側はこれらの全ての MPDUに対す る通信状況 (BA)を全てのアンテナで返信する。
[0295] (実施例 9 2)
本実施例では、 MIMOを用いて 1つの MACに送信するとともに、 1つあるいは複 数の MSDUごとに CRCを用いた場合の BARZBAのパケット形式について説明す る。全てのアンテナで送受信される BAR/BAは同じであり、本実施例は、実施例 7—
2に対する適用例となる。
[0296] BARで確認する MSDUは全てのアンテナで送信した全ての MSDUであり、送信 側は全てのアンテナで同じ BARを送信し、受信側はこれらの全ての MSDUに対す る通信状況 (BA)を全てのアンテナで返信する。
[0297] (実施例 9一 3)
本実施例では、 MIMOを用いて複数の MACに送信するとともに、 MPDU全体に
CRCを用いた場合の BAR/BAのパケット形式について説明する。
[0298] 全てのアンテナで送受信される BARは同じであり、 1つの MACが返信する全ての アンテナの BAも同じである。本実施例は、実施例 7— 3に対する適用例となる。
[0299] BARで確認する MPDUは送信した各 MACに対して全てのアンテナで送信した全 ての MPDUであり、送信側は全てのアンテナで同じ BARを送信する。受信側の MA
Cは BA返信時刻に自己宛に確認を要求された全ての MPDUに対する通信状況(B
A)を全てのアンテナで返信する。
[0300] (実施例 9 4)
本実施例では、 MIMOを用いて複数の MACに送信するとともに、 1つあるいは複 数の MSDUごとに CRCを用いた場合の BARZBAのパケット形式について説明す る。
[0301] 全てのアンテナで送受信される BARは同じであり、 1つの MACが返信する全ての アンテナの BAも同じである。本実施例は、実施例 7— 4に対する適用例となる。
[0302] BARで確認する MSDUは送信した各 MACに対して全てのアンテナで送信した全 ての MSDUであり、送信側は全てのアンテナで同じ BARを送信する。受信側の MA Cは BA返信時刻に自己宛に確認を要求された全ての MSDUに対する通信状況(B
A)を全てのアンテナで返信する。
[0303] 本発明は上述した各実施形態および各実施例に限定されるものではなぐ請求項 に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態および実施例にそれぞれ 開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の 技術的範囲に含まれる。
[0304] なお、上記実施形態における送信側通信装置 1および受信側通信装置 2の各部や 各処理ステップは、 CPUなどの演算手段力 ROM (Read Only Memory)や RAMな どの記憶手段に記憶されたプログラムを実行し、インターフェース回路などの通信手 段を制御することにより実現することができる。したがって、これらの手段を有するコン ピュータが、上記プログラムを記録した記録媒体を読み取り、当該プログラムを実行 するだけで、本実施形態の送信側通信装置 1および受信側通信装置 2の各種機能 および各種処理を実現することができる。また、上記プログラムをリムーバブルな記録 媒体に記録することにより、任意のコンピュータ上で上記の各種機能および各種処理 を実現すること力 Sできる。
[0305] この記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理を行うために図示しないメモリ、 例えば ROMのようなものがプログラムメディアであっても良いし、また、図示していな いが外部記憶装置としてプログラム読取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入す ることにより読取り可能なプログラムメディアであっても良い。
[0306] また、何れの場合でも、格納されているプログラムは、マイクロプロセッサがアクセス して実行される構成であることが好ましい。さらに、プログラムを読み出し、読み出され たプログラムは、マイクロコンピュータのプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そ のプログラムが実行される方式であることが好ましい。なお、このダウンロード用のプロ グラムは予め本体装置に格納されているものとする。
[0307] また、上記プログラムメディアとしては、本体と分離可能に構成される記録媒体であ り、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フレキシブルディスクやハードデイス ク等の磁気ディスクや CD/MOZMD/DVD等のディスクのディスク系、 ICカード( メモリカードを含む)等のカード系、あるいはマスク ROM、 EPROM (Erasable Programmaole Read Only Memory)、 EEPROM (Electrically drasaole Programmable
Read Only Memory)、フラッシュ ROM等による半導体メモリを含めた固定的にプロ グラムを担持する記録媒体等がある。
[0308] また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であれば、 通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持す る記録媒体であることが好ましレ、。
[0309] さらに、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、その ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒 体からインストールされるものであることが好ましい。
[0310] (発明の効果)
本発明に係る通信装置は、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまと める処理を行う集合パケット生成手段と、前記集合パケット生成手段によって生成さ れた集合パケットを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記集合パケ ット生成手段が、前記送信すべきパケットごとにエラーチェック処理を施すエラーチェ ック処理手段を備えている。これにより、集合パケットに含まれるパケットの 1つにエラ 一が発生したとしても、残りのパケットは正常に伝送することが可能となる。よって、伝 送効率を向上することができるという効果を奏する。
[0311] 本発明に係る通信装置は、送信パケットを生成するパケット生成手段と、前記パケ ット生成手段によって生成された送信パケットを前記受信装置に対して送信する通信 部とを備え、前記パケット生成手段が、生成する送信パケットに対する受信側による 送達確認パケットの返信時刻を算出する返信時刻算出手段を備え、該パケット生成 手段が、前記返信時刻の情報を前記送信パケットに含める構成である。これにより、 例えば複数の通信装置に対して送信パケットが同時に送られた場合などに、各通信 装置からの送達確認の送信が衝突するなどの事態を防ぐことが可能となるという効果 を奏する。
[0312] 本発明に係る通信装置は、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまと める処理を行う集合パケット生成手段と、前記集合パケットに含まれるパケットのそれ ぞれに対する送達確認パケットの送信を、該パケットの受信側に対して要求するため の送達確認要求パケットを生成する送達確認要求手段と、前記集合パケット生成手
段によって生成された集合パケット、および前記送達確認要求手段によって生成さ れた送達確認要求パケットを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記 送達確認要求パケットが、送達確認を要求する対象となるパケットを特定する情報を 含んでいる構成である。これにより、パケットを特定する情報を追加していくだけで、 送達確認対象となるパケットを増やすことが可能となるという効果を奏する。なお、一 つの送達確認対象となるパケット数にはパケット数を表すパケット数幅の制限がある。 例えばパケットを特定する情報の中のパケット数の情報分が 16ビットの場合、パケット 数の制限は 2~ 16—1 =65535個になる。
[0313] 本発明に係る通信装置は、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまと める処理を行う集合パケット生成手段と、前記集合パケット生成手段によって生成さ れた集合パケットを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記集合パケ ット生成手段が、集合パケットに含める前記送信すべき複数のパケットの全てに共通 する共通情報を抽出する共通情報抽出手段と、前記共通情報を前記集合パケットに 含めるとともに、前記送信すべきパケットの少なくとも 1つのパケットから前記共通情報 を削除した上で、前記集合パケットを生成する集合パケット再構成手段とを備えてい る。これにより、単純に複数のパケットをまとめて集合パケットにした場合と比較して、 集合パケットの大きさをより小さくすることができる。よって、パケットの伝送効率を向上 させることができるとレ、う効果を奏する。
[0314] 本発明に係る通信装置は、送信すべき複数のパケットを、 1つの集合パケットにまと める処理を行う集合パケット生成手段と、前記集合パケット生成手段によって生成さ れた集合パケットを前記受信装置に対して送信する通信部とを備え、前記集合パケ ット生成手段が、送信すべき複数のパケットのうち、少なくとも 1つのパケットを複数に 分割し、分割された各分割パケットを複数の集合パケットに割り振る構成である。これ により、集合パケットの構成の自由度を増大させることができるので、何らかの理由に よって、集合パケットの大きさを調整する必要が生じた場合などに的確に対応するこ とが可能となるとレ、う効果を奏する。
産業上の利用の可能性
[0315] 本発明に係る通信装置は、例えば、動画データなどのストリームデータや、その他
のデータを外部の装置に対して送信することが可能な送信装置に用いられる通信装 置に適用することが可能である。具体的には、送信装置としては、例えば DVDプレイ ヤー、 DVDレコーダ、 HDDレコーダなどのデジタル符号として記録された動画の再 生機能を持つ装置や、 BS/CSチューナーなどの放送受信装置などが挙げられる。 また、本発明に係る通信装置は、例えば、受信したストリームデータやその他のデ ータに基づいて処理を行う受信装置に用いられる通信装置に適用することが可能で ある。具体的には、受信装置としては、例えば受信したストリームデータとしての動画 データを表示する表示装置などが挙げられる。