WO2005020185A1

WO2005020185A1 - 地図提供装置、携帯端末、地図提供方法、地図表示方法、地図提供プログラムおよび地図表示プログラム

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Publication number: WO2005020185A1
Application number: PCT/JP2004/011468
Authority: WO
Inventors: Keisuke Onishi; Shin Kikuchi
Original assignee: Navitime Japan Co., Ltd.
Priority date: 2003-08-21
Filing date: 2004-08-10
Publication date: 2005-03-03
Also published as: JP2005070220A; US20070299605A1; CN101095181A

Abstract

　なくとも表示部（３２）を有する携帯端末（３０）から該携帯端末（３０）の所在位置を示す位置情報を受け取り、受け取った位置情報に対応する地図画像を携帯端末（３０）に対して送信する地図提供装置（１０）であって、携帯端末（３０）の利用者が該携帯端末（３０）の表示部（３２）に表示した地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、携帯端末（３０）から受け取った位置情報に基づいて特定する基準方向特定手段（１０４）と、基準方向特定手段（１０４）により特定された基準方向を携帯端末（３０）の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成手段（１００）と、基準方向情報生成手段（１００）により生成された基準方向情報を前記地図画像とともに前記携帯端末に対して送信する送信手段（１００）とを備えた。

Description

明細書

地図提供装置、携帯端末、地図提供方法、地図表示方法、地図提供プログラムおよび地図表示プログラム

技術分野

[0001] 本発明は、携帯端末の表示部に表示させる地図画像を、前記携帯端末に送信する地図提供装置、地図提供方法、地図提供プログラム、および地図画像を表示する携帯端末、地図表示方法、地図表示プログラムに関するものである。

背景技術

[0002] 従来、ネットワークを介して地図画像を配信するサービスが知られている。また、利用者の利便性を向上させるベぐ様々な技術が提案されている。例えば、配信する地図画像を回転させて、配信先の装置における表示部の上下方向に地図画像の所定の方向を合わせる技術が知られている。これにより、例えば、目的地までの経路を含む地図画像を配信する場合には、目的地の方向が常に装置の表示部の上方向に向くような地図画像を常に表示部に表示させることができる（例えば特許文献 1)。

[0003] 特許文献 1 :特開 2001— 111893号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 上記のように利用者の利便性を向上させるベぐ技術開発が行われているが、利用者が初めて訪れた場所などにおいては、利用者は、方角がわからない場合がある。この場合、地図を提供されても、地図における進行方向が実際のいずれの方向と一致するのかを判断するのが困難である。

[0005] このような不都合を解消する方法としては、コンパスを利用する方法が考えられるが

、利用者はコンパスを携帯しなければならず不便である。また、携帯端末等の地図画像を表示する装置内にコンパスを内蔵する方法も考えられるが、装置が大型化する、開発コストがかかるなどの問題があり、代替案が望まれる。

[0006] 本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コンパスなどの方位を特定する手段を利用することなぐ容易に地図の方向と実際の方向との関係を認識することが可能な地図を提供することのできる地図提供装置を提供する。

課題を解決するための手段

[0007] 上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、少なくとも表示部を有する携帯端末から該携帯端末の所在位置を示す位置情報を受け取り、受け取った位置情報に対応する地図画像を前記携帯端末に対して送信する地図提供装置であつて、前記携帯端末の利用者が該携帯端末の表示部に表示した地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、前記携帯端末力受け取った位置情報に基づいて特定する基準方向特定手段と、前記基準方向特定手段により特定された基準方向を前記携帯端末の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成手段と、前記基準方向情報生成手段により生成された基準方向情報を前記地図画像とともに前記携帯端末に対して送信する送信手段とを備えたことを特徴とする。

[0008] ここで、基準方向とは、地図画像におけるいずれの方向が北の方向かを示す情報である。なお、地図画像の北方向に限定されるものではなぐ地図画像においていずれかの方向が特定できればよい。

[0009] この発明によれば、地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を利用者に認識させるための基準方向情報基準方向情報を地図画像とともに携帯端末に送信するので、携帯端末の利用者は、基準方向情報に基づいて容易に地図の方向と実際の方向との関係を認識することができる。

[0010] さらに、この発明によれば、例えば、対象となる地図画像が常に表示部の上辺側が北の方角を向くように表示されることが予め定められている場合には、地図画像に対する対象物の方向を特定することができる。

発明の効果

[0011] 本発明にかかる地図提供装置は、地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を利用者に認識させるための基準方向情報を地図画像とともに携帯端末に送信するので、携帯端末の利用者は、基準方向情報に基づいて容易に地図の方向と実際の方向との関係を認識することができるという効果を奏する。

図面の簡単な説明 [0012] [図 1]地図提供システム 1の全体構成を示す図である。

[図 2]ランドマークテーブル 120のデータ構成を模式的に示す図である。

[図 3]地図提供処理のフローチャートである。

[図 4]図 3に示す対象物選択処理（ステップ S 120)の詳細を示すフローチャートである。

[図 5]影画像を表示している表示部 32を示す図である。

[図 6]表示部 32に表示された地図画像と実際の方向とを合わせる方法を説明するための図である。

[図 7]ランドマークを表示している表示部 32を示す図である。

[図 8]月を表示している表示部 32を示す図である。

[図 9]地図提供装置 10のハードウェア構成を示す図である。

[図 10]実施例 2にかかる地図提供装置 10の機能構成を示すブロック図である。

[図 11]影方向テーブル 130のデータ構成を示す図である。

[図 12]実施例 3にかかる地図提供処理を示すフローチャートである。

[図 13]ランドマークの選択方法を説明するための図である。

符号の説明

[0013] 1 地図提供システム

2 ネットワーク

10 地図提供装置

20 地図データベース

30 携帯電話

32 表示部

100 通信部

102 対象物選択部

104 基準方向特定部

106 地図画像編集部

108 地図方向特定部

110 地図画像抽出部 120 ランドマークテーブル

130 影方向テーブル

発明を実施するための最良の形態

[0014] 以下に、本発明にかかる地図提供装置、携帯端末、地図提供方法、地図表示方法、地図提供プログラム、および地図表示プログラムの実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。

実施例 1

[0015] 図 1は、本発明に力かる地図提供装置 10を含む地図提供システム 1の全体構成を示す図である。地図提供システム 1は、地図提供装置 10と、携帯電話 30とを備えている。地図提供装置 10は、ネットワーク 2を介して、携帯電話 30の表示部 32に表示させる地図画像を提供する。

[0016] 地図提供装置 10は、さらに地図における方向と、携帯電話 30を所持する利用者の所在地における実際の方向との関係を示す情報を送信する。本実施例においては、地図における方向と実際の方向との関係を示す基準方向情報を送信する。ここで、基準方向情報とは、利用者が実際に視認しうる対象物の方向を示す情報である。すなわち、利用者は、実際に視認することのできる対象物の方向と、携帯電話 30に表示された基準方向情報とに基づいて地図の方向と実際の方向との関係を認識することができる。

[0017] ここで、対象物とは、携帯電話 30の利用者が、携帯電話 30の所在地において視認できる対象物のことである。対象物は、具体的には、太陽、月、および星座などの天体、太陽光により形成される利用者等の影、または高層ビルなどのランドマークである。本実施例においては、影、月、およびランドマークが対象物として設定されている

[0018] 以下、地図提供装置 10が方向を示す情報を提供する処理について説明する。地図提供装置 10は、通信部 100と、対象物選択部 102と、基準方向特定部 104と、地図画像編集部 106と、地図方向特定部 108と、地図画像抽出部 110と、ランドマークテーブル 120とを備えている。地図提供装置 10は、さらに地図データベース 20を備えている。 [0019] 通信部 100は、ネットワーク 2を介して携帯電話 30とデータを送受信する。ランドマークテーブル 120は、携帯電話 30の所在地と、当該所在地の地図画像と併せて携帯電話 30に送信すべきランドマークとを対応付けている。ランドマークテーブル 120 については、後に詳述する。

[0020] 対象物選択部 102は、地図画像を送信すべき日時における天気を示す天気情報を、通信部 100を介して外部から取得する。対象物選択部 102は、取得した天気情報と、地図画像を送信すべき日時を示す日時情報とに基づいて、携帯電話 30に送信すべき対象物を選択する。

[0021] 本実施例における天気情報は、対象物選択部 102が処理を行っているときの天気、すなわち現在の天気を示す情報である。地図画像を送信すべき日時と、当該対象物選択部 102が処理を行う日時とはほぼ同一日時であるため、本実施例においては、処理を行っているときの天気情報を利用している。同様に、本実施例における日時情報として、対象物選択部 102が処理を行っているときの日時、すなわち現在の日時を示す情報を利用してレ、る。

[0022] 対象物選択部 102は、ランドマークを対象物として選択した場合には、ランドマークテーブル 120に格納されている複数のランドマークから適当なランドマークを選択する。このとき、 1つのランドマークを選択してもよぐまた複数のランドマークを選択してもよレ、。なお、本実施例に力かる対象物選択部 102は、本発明のランドマーク選択手段を含む。

[0023] 基準方向特定部 104は、通信部 100を介して携帯電話 30の所在地を示す位置情報を取得する。基準方向特定部 104は、取得した位置情報に基づいて、基準方向を特定する。ここで基準方向とは、利用者が携帯電話 30の表示部 32に表示されている地図画像の方向を、実際の方向と合わせるときに必要となる方向である。具体的には、携帯電話 30の所在地を基準とした対象物の方向である。例えば、携帯電話 30の利用者の位置を基準としたランドマークの方向であり、ランドマークの方向は、北北西などの方角である。

[0024] 地図データベース 20は、携帯電話 30に提供する地図画像を格納している。なお、本実施例に力かるネットワーク 20が格納する地図画像は、いずれも当該地図画像が表示部に表示された場合に表示部の上辺の方向と北方向とがー致する方向を向いた画像である。

[0025] 地図画像抽出部 110は、利用者の所望の目的地までの経路を示す地図を要求する旨を示す地図要求を、通信部 100を介して携帯電話 30から取得する。そして、地図画像抽出部 110は、地図要求に示された地域の地図画像をネットワーク 20から抽出する。地図画像抽出部 110はさらに、携帯電話 30の表示部 32の上方向と、目的地の方向が一致するように、抽出した地図画像を回転させる。これにより、携帯電話 3 0の表示部 32において、常に目的地の方向が表示部 32の上辺方向となるように地図画像を表示させることができる。

[0026] 地図方向特定部 108は、携帯電話 30に提供する地図の方向である地図方向を特定する。先に説明したように、地図画像抽出部 110が抽出した地図画像は、目的地に併せて回転させてある。従って、地図画像における北の方角と、地図画像の上方向との関係は各地図画像毎に異なっている。そこで、地図方向特定部 108は、各地図画像毎に北の方角を特定する。なお、特定する方向は予め特定されている方向であればよぐ北の方角に限定されるものではない。

[0027] 地図画像編集部 106は、基準方向特定部 104が特定した基準方向と、地図方向特定部 108が特定した地図方向とに基づいて、対象物の画像を地図画像抽出部 11 0が抽出した地図画像に坦め込む。ここで、本実施例にかかる対象物の画像は、本発明の基準方向情報に相当する。また、本実施例にかかる地図画像編集部 106は、本発明の基準方向情報生成手段を構成する。

[0028] 図 2は、図 1において説明したランドマークテーブル 120のデータ構成を模式的に示している。ランドマークテーブル 120は、エリア情報とランドマークとを対応付けている。エリア情報とは、例えば、 A区、 B区など、所定の面積の領域を示す情報である。また、ランドマークは、例えば、「〇〇タワー」など、対応するエリアから利用者が視認できる建物である。これにより、例えば、携帯端末 30の所在地が A区内である場合には、対称物選択部 102は、適当なランドマークとして「〇〇タワー」を選択する。すなわち、地図提供装置 10は、この携帯端末 30に「〇〇タワー」を対象物とする基準方向情報を提供する。 [0029] 図 3は、地図提供処理のフローチャートである。前提として、携帯電話 30は、地図提供装置 10に対して所望の目的地までの経路探索を要求している。そして、地図提供装置 10は、携帯電話 30に経路探索の結果特定された目的地までの経路を含む地図画像を携帯電話 30に送信する。

[0030] この場合、まず携帯電話 30は、携帯電話 30の所在地を示す位置情報を取得する ( ステップ S100)。例えば、 GPS (Global Positioning System)等から取得してもよい。次に、携帯電話 30は、取得した位置情報を地図提供装置 10に送信する (ステップ S 110)。

[0031] 地図提供装置 10の通信部 100は、携帯電話 30から位置情報を受信すると、位置情報を対象物選択部 102に送る。そして、対象物選択部 102は、地図画像に含めるべき対象物を選択する（ステップ S120)。ここで、対象物選択部 102は、対象物として、影、ランドマーク、または月のいずれかを選択する。対象物の選択方法については、後述する。

[0032] 対象物としてランドマークを選択した場合には (ステップ S 122, Yes)。位置情報に基づいて携帯電話 30の所在地が属するエリアを特定する。そして、ランドマークテーブル 120において、携帯電話 30が属するエリアに対応付けられているランドマークをさらに選択する（ステップ S 124)。

[0033] 次に、基準方向特定部 104は、選択した対象物の方向、すなわち基準方向を特定する（ステップ S 126)。対象物がランドマークである場合には、携帯電話 30の位置とランドマークの位置に基づいて、地図画像に対するランドマークの方向を特定する。

[0034] また、対象物が影の場合には、基準方向として、携帯電話 30の所在地を示す位置情報と日時情報に基づいて地図画像に対する影の方向を特定する。より具体的には、便宜的に午前 6時の影方向を西、午後 0時の影方向を北、午後 6時の影方向を東と設定する。さらに、影方向が 1時間に 15° 移動すると仮定する。これらの前提の下で各日時における方向を算出する。この演算により、例えば、現在時刻が午前 9時である場合には、影方向は地図の北西方向と特定される。

[0035] なお、対象物が月である場合に月方向を特定する方法は、影方向を特定する方法と同様である。 [0036] 以上の処理により基準方向を特定すると、次に、地図方向特定部 108は、地図方向を特定する（ステップ S128)。具体的には、地図方向特定部 108は、地図画像抽出部 110がネットワーク 20から抽出した地図画像を回転させた回転角に基づいて地図方向を特定する。次に、地図画像編集部 106は、地図方向特定部 108が特定した地図方向と、基準方向特定部 104が特定した基準方向に基づいて、地図画像に対象物を含める (ステップ S130)。そして、通信部 100は、地図画像編集部 106が対象物を含めた後の地図画像を携帯電話 30に送信する (ステップ S140)。携帯電話 30 は、受信した地図画像を表示部 32に表示する（ステップ S150)。以上で、地図提供処理が完了する。

[0037] 図 4は、対象物選択処理 (ステップ S120)における地図提供装置 10の詳細な処理を示すフローチャートである。対象物選択処理において、まず、対象物選択部 102は通信部 100を介してネットワーク 2からさらに天気情報を取得する（ステップ S200)。そして、対象物選択部 102は、天気情報および日時情報に基づいて地図画像に含めるべき対象物を選択する。

[0038] 現在の天気が晴れで、かつ昼間の時刻である場合には（ステップ S202, Yes、ステップ S204, Yes)、対象物選択部 102は影を対象物として選択する（ステップ S210) 。ここで、昼間の時刻とは、午前 6時から午後 6時の間である。また、午後 6時から午前 6時の間は、夜間の時刻である。なお、影と月のいずれかを選択するかの境界となる時間は任意であって、季節によって変更してもよい。

[0039] また、現在の天気が晴れで、かつ夜間の時刻である場合には（ステップ S202, Yes 、ステップ S204, No)、対象物選択部 102は月を対象物として選択する（ステップ S2 12)。

[0040] 以上のように、対象物選択部 102は、影の見える昼間には影を対象物として選択し、影の見えない夜間には月や星座を対象物として選択する。このように、昼夜のそれぞれに適した対象物を選択するので、レ、つでも利用者が視認し易い対象物を地図画像に含めることができる。

[0041] また、現在の天気は曇りの場合には (ステップ S202， No)、対象物選択部 102はランドマークを対象物として選択する（ステップ S220)。曇り等のときは、利用者は影を視認しにくい。そこで、この場合には、影にかえてランドマークを対象物とする。このように、そのときの天気に応じて、それぞれに適した対象物を選択するので、いつでも利用者が視認し易い対象物を地図画像に含めることができる。以上で、ランドマークテーブル 120の処理が完了し、図 3に示すステップ S122に進む。

[0042] 図 5は、表示部 32に表示された地図画像を示している。また、図 6は、表示部 32の上辺を進行方向に向ける処理を説明するための図である。図 5に示す地図画像 300 には、現在位置を示す星印 312と、影画像 310が埋め込まれている。このように、地図画像と対象物の画像とが同時に表示される。なお、図 3において説明した対象物選択処理 (ステップ S 120)において影が選択された場合に、図 5に示すような影画像 310が表示される。

[0043] 地図画像 300は、目的地の方向が表示部 32の上辺の方向と一致するように向けられて表示されている。そして、影画像 310は、表示部 32の上辺を実際の目的地の方向に合わせた場合に、実際の影の方向と一致する方向を示している。すなわち、禾 IJ 用者は、影画像 310の影方向と、実際の太陽光により形成される利用者自身の影の伸びる方向とに基づいて、進行方向を特定することができる。

[0044] 利用者は、図 6に示すように携帯電話 30の上辺を利用者の前方に向けて持つ。そして、この状態のまま影画像 310の影の方向と実際の影方向とを一致させるように身体の向きを変更する。こうして、影方向が一致したときに、携帯電話 30の上辺の方向が進行方向である。すなわち、影画像 310と影方向とを一致させることにより、地図の方向と実際の方向とを一致させることができる。

[0045] 検索結果の地図を表示させた場合でも、利用者に馴染みのない場所である場合には、地図の方向と実際の方向との関係がわからないことがある。しかし、本実施例にかかる地図提供装置 10は、方向を特定するための影画像 310を埋め込んだ地図画像 300を提供するので、利用者は、指示ボックス 314に表示された指示に従い、影画像 310に基づいて容易に地図の方向と実際の方向との関係を認識することができる

[0046] 図 7は、表示部 32に表示されたランドマーク画像 322を示す図である。図 3において説明した対象物選択処理 (ステップ S 120)においてランドマークが選択された場合にランドマーク画像 3w2が表示される。この場合も、地図画像 300は、図 5において説明した地図画像 300と同様に、目的地が表示部 32の上辺の方向と一致するように表示されている。また、地図画像 300の周囲には、対象物表示領域 320が設けられている。そして、ランドマーク画像 312は、表示部 32の中央を基準とした当該ランドマーク画像 322の方向と、表示部 32の中央を基準とした実際のランドマークの方向とが一致する位置に配置されている。

[0047] 図 7に示すようにランドマーク画像 322が地図画像 300の右上に表示されている場合、利用者は携帯電話 30の上辺を身体の前方に向けて持つ。そして、身体に対して右前方にランドマークが見えるように身体の向きを変更する。そして、表示部 32において星印 312で示される現在位置を基準とするランドマーク画像 312の方向を示す矢印 324と、実際の現在位置を基準とするランドマークの方向とを一致させることにより、地図の方向と実際の方向とを一致させることができる。このように、ランドマーク画像 322を利用した場合にも、影画像 310を利用した場合と同様に利用者は容易に地図の方向を認識することができる。

[0048] 図 8は、表示部 32に表示された月画像 330を示す図である。図 3において説明した対象物選択処理 (ステップ S 120)において月が選択された場合に、月画像 330が表示される。この場合、図 7において説明した表示画像と同様に指示ボックス 314が設けられており、指示ボックス 314のうち地図画像 300に対する基準方向と一致する位置に月画像 330が配置されている。この場合にも、利用者は、携帯電話 30の上辺を身体の前方に向けて持ち、かつ自身の身体に対して左方向に月が見えるように身体の向きを変更させることにより、地図画像の方向を認識することができる。このように、月画像 330を利用した場合にも、影画像 310およびランドマーク画像 322を利用した場合と同様に利用者は容易に地図の方向を認識することができる。

[0049] 図 9は、地図提供装置 10のハードウェア構成を示す図である。地図提供装置 10は、ハードウェア構成として、地図提供装置 10における地図提供処理を実行するプログラムなどが格納されている R〇M52、 ROM52内のプログラムに従って地図提供装置 10の各部を制御し、地図提供処理等を実行する CPU51、ワークエリアが形成され、地図提供装置 10の制御に必要な種々のデータが記憶されている RAM53、ネットワークに接続して、通信を行う通信 I/F57、および各部を接続するバス 62を備えている。

[0050] 先に述べた地図提供装置 10における文書管理処理を実行する地図提供プロダラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで CD— ROM、フロッピー（登録商標）ディスク（FD)、 DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。

[0051] また、本実施例の地図提供プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。

[0052] この場合には、地図提供プログラムは、地図提供装置 10において上記記録媒体から読み出して実行することにより主記憶装置上にロードされ、上記ソフトウェア構成で説明した各部が主記憶装置上に生成されるようになっている。

実施例 2

[0053] 図 10は、実施例 2にかかる地図提供装置 10の機能構成を示すブロック図である。

実施例 2にかかる地図提供装置 10は、実施例 1に係る地図提供装置 10の構成に加えて、さらに影方向テーブル 130を備えている。実施例 1にかかる基準方向特定部 1 04は、演算により影方向を特定したが、実施例 2にかかる基準方向特定部 104は、影方向テーブル 130を利用して影方向を特定する。この点で、実施例 2にかかる地図提供装置 10は、実施例 1にかかる地図提供装置 10と異なっている。

[0054] 図 11は、影方向テーブル 130のデータ構成を示す図である。影方向テーブル 130 は、時刻と方向とを対応付けている。従って、基準方向特定部 104は、影方向テープノレ 130において現在の時刻に対応付けられている方向を、影方向として特定することができる。

[0055] なお、これ以外の地図提供装置 10を含む地図提供システム 1の構成および処理は、実施例 1にかかる地図提供システム 1の構成および処理と同様である。

実施例 3

[0056] 実施例 3にかかる地図提供システム 1においては、携帯電話 30が対象物の方向を特定する。この点で、実施例 3にかかる地図提供システム 1は、実施例 1および実施例 2にかかる地図提供システム 1と異なっている。

[0057] 実施例 3にかかる携帯電話 30は、実施例 1において図 1を参照しつつ説明した地図提供装置 10の各構成を有している。図 12は、実施例 3にかかる地図提供処理を示すフローチャートである。実施例 3においては、まず地図提供装置 10は、目的地までの経路を含む地図画像を携帯電話 30に提供する (ステップ S 160)。携帯電話 30 は、地図画像を受信すると、さらに位置情報を取得する（ステップ S100)。以下、対象物を特定する処理から地図画像に対象物画像を含める処理 (ステップ S 100 ステツプ S 130)までの各処理は、実施例 1において説明した各処理と同様である。なお、実施例 3においては、携帯電話 30の通信部 100は、地図提供装置 10から地図画像と共に地図画像の上方向が示す方向を表す地図方向情報を受信する。そして、携帯電話 30の地図方向特定部 108は、当該地図方向情報に基づいて、地図方向を特定する。この点が実施例 1の処理と異なる。

[0058] なお、これ以外の地図提供システム 1の構成および処理は、実施例 1または実施例 2に力かる地図提供システム 1の構成および処理と同様である。

[0059] 以上、本発明を実施例を用いて説明したが、上記実施例に多様な変更または改良をカ卩えること力 Sできる。

[0060] そうした第 1変更例としては、本実施例においては、対象物選択部 102はランドマークテーブル 120を利用して複数のランドマークから適当なランドマークを選択した、これにかえて以下の処理によりランドマークを選択してもよい。図 13は、ランドマークの選択方法を説明するための図である。例えば、ランドマークとすべき建築物や、山などの基準高さ bを予め設定しておく。そして、携帯電話 30の位置から、所定の方向に伸びる直線 m上に位置するランドマークのうち最も近いものを地図画像に含めるランドマークとして決定する。

[0061] さらに他の例としては、例えば富士山のように距離が遠くても、利用者が容易に特定できるランドマークは、前述の方法に関わらず優先的に選択するようにしてもよい。さらに、富士山よりも近い位置に、携帯電話 30から富士山頂上の仰角以上の仰角をなす高さのビル等が存在する場合には、当該ビルをランドマークとして選択する。これにより、富士山よりも近い位置にあるビルにより富士山を視認することができない場合に、富士山以外の建物等をランドマークとして選択することができる。

[0062] また、第 2変更例としては、本実施例においては昼間の時刻には影を対象物として特定したが、これにかえて太陽を対象物として選択してもよい。晴天の場合には、太陽光がまぶしぐ太陽の位置を視認しにくい場合がある。このような場合には影を視認するほうが容易である。一方、曇りの場合には、影が薄く影を特定するのは困難であるが、雲に遮られているため太陽を視認し易い場合がある。このような場合には、太陽を視認するほうが容易である。太陽を対象物とした場合にも、影を対象物とした場合と同様に、利用者は、地図の方向と実際の方向との関係を知ることができる。

[0063] なお、この場合の太陽の方向を特定する処理は、影方向を特定する処理と同様である。なお、太陽方向の場合には、基準となる方向が、午前 6時に東、午後 0時に南、午後 6時に西となる。

[0064] また、第 3の変更例としては、本実施例においては、夜間の時刻には月を対象物として特定した力これにかえて星座を対象物として選択してもよい。さらに、対象物とする星座を季節毎に変更しても良い。これにより、各季節により視認し易い星座に基づいて方向を特定することができる。なお、この場合の星座の方向を特定する処理は、影方向を特定する処理と同様である。

[0065] また、第 4の変更例としては、本実施例においては、地図提供装置 10は、対象物を表示部 32に表示させる対象物画像を地図画像に含めて携帯電話 30に提供したが、これにかえて対象物を示す文字情報を地図画像とともに携帯電話 30に送信してもよレ、。具体的には、「影の方向を携帯端末の上方向に合わせてください」等の文字情報であってもよい。この場合も、本実施例にかかる対象物画像を表示させる場合と同様に、利用者は容易に地図画像の方向を認識することができる。

産業上の利用可能性

[0066] 以上のように、本発明にかかる地図提供装置、携帯端末、地図提供方法、および地図提供プログラムは、携帯端末に地図画像を提供する装置等に有用であり、特に、地図の方向を特定可能な地図画像を提供する装置等に適している。

Claims

請求の範囲

[1] 少なくとも表示部を有する携帯端末から該携帯端末の所在位置を示す位置情報を受け取り、受け取った位置情報に対応する地図画像を前記携帯端末に対して送信する地図提供装置であって、

前記携帯端末の利用者が該携帯端末の表示部に表示した地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、前記携帯端末から受け取った位置情報に基づいて特定する基準方向特定手段と、

前記基準方向特定手段により特定された基準方向を前記携帯端末の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成手段と、

前記基準方向情報生成手段により生成された基準方向情報を前記地図画像とともに前記携帯端末に対して送信する送信手段と

を備えたことを特徴とする地図提供装置。

[2] 前記基準方向情報生成手段は、前記携帯端末の表示部に対して前記地図画像とともに表示する画像として前記基準方向情報を生成することを特徴とする請求項 1に記載の地図提供装置。

[3] 前記基準方向情報生成手段により生成された基準方向情報を前記地図画像に坦め込む地図画像編集手段をさらに備え、

前記送信手段は、前記地図画像編集手段により前記基準方向情報が坦め込まれた地図画像を前記携帯端末に対して送信することを特徴とする請求項 2に記載の地図提供装置。

[4] 前記送信手段が送信すべき前記地図画像の前記地図方向を特定する地図方向特定手段をさらに備え、

前記基準方向特定手段は、前記地図方向特定手段が特定した前記地図方向に対する前記基準方向を特定することを特徴とする請求項 1から 3のいずれか一項に記載の地図提供装置。

[5] 前記対象物は、太陽光によって形成される影であって、

前記基準方向特定手段は、前記送信手段が前記基準方向情報を送信する日時と、前記位置情報とに基づレ、て影の伸びる影方向を特定することを特徴とする請求項 1力 4のいずれか一項に記載の地図提供装置。

[6] 送信手段が前記地図画像を送信する日時と、当該日時における前記影方向とを対応付ける影方向テーブルをさらに備え、

前記基準方向特定手段は、前記影方向テーブルにおいて前記日時に対応付けられている前記影方向を特定することを特徴とする請求項 5に記載の地図提供装置。

[7] 前記対象物は、天体であって、

前記基準方向特定手段は、前記位置情報と前記日時情報とに基づいて、前記所在地を基準とする前記天体の方向を特定することを特徴とする請求項 1から 6のいずれか一項に記載の地図提供装置。

[8] 前記対象物は、ランドマークであって、

前記ランドマークの位置を示す位置情報を保持する保持手段をさらに備え、前記基準方向特定手段は、前記位置情報保持手段が保持する前記ランドマークの前記位置情報と、前記受信手段が受信した前記所在地を示す位置情報とに基づいて、前記所在地を基準とした前記ランドマークの方向を特定することを特徴とする請求項 1から 7のいずれか一項に記載の地図提供装置。

[9] 前記位置情報保持手段は、複数の前記ランドマークと各ランドマークの所在地を示す位置情報とをそれぞれ対応付けて保持し、

前記携帯端末の位置情報および前記ランドマークの位置情報に基づレ、て、前記位置情報保持手段から前記携帯端末に送信すべき前記基準方向情報に対する前記ランドマークを選択するランドマーク選択手段をさらに備え、

前記基準方向特定手段は、前記ランドマーク選択手段が選択した前記ランドマークの方向を特定することを特徴とする請求項 8に記載の地図提供装置。

[10] 前記ランドマーク選択手段は、前記携帯端末の所在地を基準とする前記ランドマークの方向に基づいて、前記ランドマークを選択することを特徴とする請求項 9に記載の地図提供装置。

[11] 前記送信手段は、前記利用者の所望の目的地までの地図画像を送信し、

前記ランドマーク選択手段は、さらに前記携帯端末の所在地を基準とする前記目的地の方向に基づいて、前記ランドマークを選択することを特徴とする請求項 10に記載の地図提供装置。

[12] 前記ランドマーク選択手段は、前記所在地と前記ランドマークの間の距離に基づいて、

前記ランドマークを選択することを特徴とする請求項 9から 11のいずれか一項に記載の地図提供装置。

[13] 地図画像を表示する携帯端末であって、

前記地図画像を受信する受信手段と、

前記受信手段が受信した前記地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、当該携帯端末の所在地を示す位置情報に基づいて特定する基準方向特定手段と、

前記基準方向特定手段により特定された基準方向を当該携帯端末の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成手段と、

前記基準方向情報生成手段により生成された基準方向情報を前記地図画像とともに表示する表示手段と

を備えたことを特徴とする携帯端末。

[14] 前記表示手段は、前記地図画像および前記基準方向情報を同時に表示することを特徴とする請求項 13に記載の携帯端末。

[15] 前記受信手段は、前記地図画像における方向である地図方向を示す地図方向情報をさらに受信し、

前記基準方向特定手段は、前記受信手段が受信した前記地図方向情報に基づいて、前記地図方向に対する前記基準方向を特定することを特徴とする請求項 13または 14に記載の携帯端末。

[16] 少なくとも表示部を有する携帯端末から該携帯端末の所在位置を示す位置情報を受け取り、受け取った位置情報に対応する地図画像を前記携帯端末に対して送信する地図提供方法であって、

前記携帯端末の利用者が該携帯端末の表示部に表示した地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、前記携帯端末から受け取った位置情報に基づいて特定する基準方向特定ステップと、前記基準方向特定ステップにおいて特定された基準方向を前記携帯端末の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成ステップと、前記基準方向情報生成ステップにおいて生成された基準方向情報を前記地図画像とともに前記携帯端末に対して送信する送信ステップと

を有することを特徴とする地図提供方法。

[17] 地図画像を携帯端末の表示部に表示させる地図表示方法であって、

前記地図画像を受信する受信ステップと、

前記受信ステップにおいて受信した前記地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、前記携帯端末の所在地を示す位置情報に基づいて特定する基準方向特定ステップと、

前記基準方向特定ステップにおいて特定された基準方向を当該携帯端末の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成ステップと、前記基準方向情報生成ステップにおいて生成された基準方向情報を前記地図画像とともに表示する表示ステップと

を有することを特徴とする地図表示方法。

[18] 少なくとも表示部を有する携帯端末から該携帯端末の所在位置を示す位置情報を受け取り、受け取った位置情報に対応する地図画像を前記携帯端末に対して送信する地図提供処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、

前記携帯端末の利用者が該携帯端末の表示部に表示した地図画像を方向合わせする際に必要となる基準方向を、前記携帯端末から受け取った位置情報に基づいて特定する基準方向特定ステップと、

前記基準方向特定ステップにおいて特定された基準方向を前記携帯端末の利用者に認識させるための基準方向情報を生成する基準方向情報生成ステップと、前記基準方向情報生成ステップにおいて生成された基準方向情報を前記地図画像とともに前記携帯端末に対して送信する送信ステップと

をコンピュータに実行させることを特徴とする地図提供プログラム。

[19] 地図画像を携帯端末の表示部に表示させる地図表示処理をコンピュータに実行させる地図表示プログラムであって、前記地図画像を受信する受信ステップと、

をコンピュータに実行させることを特徴とする地図表示プログラム。