WO2004111236A1 - 蛍光蛋白質 - Google Patents

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Atsushi Miyawaki
Hidekazu Tsutsui
Satoshi Karasawa
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Riken
Medical & Biological Laboratories Co., Ltd.
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/43504Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from invertebrates
    • C07K14/43595Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from invertebrates from coelenteratae, e.g. medusae

Definitions

  • the 40th amino acid residue methionine is substituted with valine
  • the 62nd amino acid residue aspartic acid is substituted with histidine
  • the 198th amino acid residue is substituted with histidine.
  • a fluorescent protein having an amino acid sequence obtained by substituting methionine for iso-isocyanate as a residue.
  • the fluorescent protein of the present invention is derived from P. lactis (favia favus) and has the following characteristics.
  • ⁇ 1 to several '' in the ⁇ amino acid sequence having 1 to several amino acid deletions, substitutions and / or additions '' referred to in the present specification is not particularly limited, for example, 1 to 20 amino acids, It preferably means about 1 to 10, more preferably about 1 to 7, even more preferably about 1 to 5, particularly preferably about 1 to 3.
  • An appropriate primer is designed by utilizing the information of the amino acid sequence described in SEQ ID NO: 1 and the nucleotide sequence described in SEQ ID NO: 2 in the sequence listing of the present specification, and is used to design an appropriate primer (favia favus).
  • the DNA encoding the fluorescent protein of the present invention can be obtained by performing PCR using the derived cDNA library as type III and performing PCR.
  • the desired DNA is encoded by sequentially linking the prepared DNA fragments by a gene recombination technique. DNA can be obtained. By introducing this DNA into an appropriate expression system, Thus, the fluorescent protein of the present invention can be produced. Expression in the expression system will be described later in this specification.
  • a 350 bp band of the expected size was cut out and purified by agarose gel electrophoresis.
  • the corresponding amino acid is isoleucine (I)
  • the amino acid corresponding to position 140 of KkG in any fluorescent protein is valine (V)
  • the amino acid corresponding to position 160 in KkG in any fluorescent protein is palin (V).

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Abstract

 本発明の目的は、スボミキクメイシ(favia favus)に由来する、新規な蛍光蛋白質を提供することである。本発明によれば、スボミキクメイシ(favia favus)由来の下記の特性を有する蛍光蛋白質が提供される。(1)励起極大波長が507nmである;(2)蛍光極大波長が517nmである;(3)482nmにおけるモル吸光係数が80000である;(4)量子収率が0.68である;(5)蛍光極大のpH感受性がpH=5~11で安定である:

Description

明細書
蛍光蛋白質 技術分野
本発明は、 新規な蛍光蛋白質に関する。 より詳細には、 本発明は、 スポミキク メイシ (favia favus) 由来の新規な蛍光蛋白質及びその利用に関する。 背景技術
クラゲのェクオレア .ビクトリア (Aequorea victoria) に由来する緑色蛍光蛋 白質 (GFP) は、 生物系において多くの用途を有する。 最 5ft、 ランダム突然変 異誘発法および半合理的(semi- rational)突然変異誘発法に基づいて、色を変化さ せたり、 折りたたみ特性を改善したり、 輝度を高めたり、 あるいは pH感受性を 改変したといった様々な GFP変異体が作製されている。 遺伝子組み換え技術に より他の蛋白質を GFP等の蛍光蛋白質に融合させて、 それらの発現おょぴ輸送 のモニタリングを行うことが行われている。
最もよく使用される GFP変異体の一つとして黄色蛍光蛋白質 (YFP) が挙 げられる。 YFPは、 クラゲ (Aequorea) GFP変異体の中でも最長波長の蛍光 を示す。 大部分の YF Pの εおよび Φは、 それぞれ 60,000〜100,000M— ^m— 1およ ぴ 0.6〜0.8であり (Tsien, R. Y. (1998). Ann. Rev. Biochem. 67, 509—544)、 これらの値は、 一般的な蛍光団 (フルォレセインおょぴローダミンなど) の値に 匹敵する。 従って YFPの絶対的輝度の改善は、 ほぼ限界に達しつつある。
また、 GFP変異体の他の例として、 シアン蛍光蛋白質 (CFP) があり、 E CF P (enhanced cyan fluorescent protein)力知られてレヽる。 また、 イソギン チヤク (Discomasp.)からは赤色蛍光蛋白質(RFP) も単離されており、 DasRed が知られている。 このように蛍光蛋白質は、 緑色、 黄色、 シアン色、 赤色の 4種 が次々と開発されスぺクトルの範囲は大幅に広がっている。
また、 刺胞動物には、 蛍光を発するものが存在する。 刺胞動物由来の蛍光蛋白 質遺伝子のク口一ユングが試みられているが、 蛍光およぴ生化学的な特性のレパ 一トリ一を増やすためには、 より多くの遺伝子のクローユングが必要である。 発明の開示
本発明は、 スポミキタメイシ (favia favus) に由来する、 新規な蛍光蛋白質を 提供することを解決すべき課題とした。
上記課題を解決するために本発明者らは鋭意検討し、 既知の蛍光蛋白質のアミ ノ酸配列の情報に基づいて好適なプライマーを設計し、スポミキタメイシ(favia favus)由来の c D N Aライブラリーから上記プライマーを用いて新規な蛍光蛋白 質をコードする遺伝子を増幅してクローユングすることに成功した。 さらに本発 明者らは、 得られたスボミキタメイシ (favia favus) 由来の蛍光蛋白質の蛍光特 性及び p H感受性を解析した。 本発明は、 これらの知見に基づいて完成したもの あ 。
即ち、 本発明によれば、 スボミキタメイシ (favia favus) 由来の下記の特性を 有する蛍光蛋白質が提供される。
( 1 ) 励起極大波長が 5 0 7 n mである;
( 2 ) 蛍光極大波長が 5 1 7 n mである;
( 3 ) 4 8 2 n mにおけるモル吸光係数が 8 0 0 0 0である;
( 4 ) 量子収率が 0 . 6 8である;
( 5 ) 蛍光極大の p H感受性が p H = 5〜 1 1で安定である:
本発明の別の側面によれば、 以下の何れかのァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質 が提供される。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及び 又は付加を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかのァミノ酸配列において 6 2 番目にアミノ酸残基であるァスパラギン酸をヒスチジンに置換したアミノ酸配列 を有する蛍光蛋白質が提供される。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及び/又は付加を有するァミノ酸配列を有し、 蛍光を有するァミノ酸配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかのアミノ酸配列において 4 0 番目のアミノ酸残基であるメチォニンをバリンに、 6 2番目のアミノ酸残基であ るァスパラギン酸をヒスチジンに、 1 9 8番目のアミノ酸残基であるイソ口イシ ンをメチォニンに置換したアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質が提供される。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及び Z又は付加を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかのアミノ酸配列において 1 0 番目のアミノ酸残基であるメチォニンをイソロイシンに、 1 2番目のアミノ酸残 基であるロイシンをパリンに、 4 0番目のアミノ酸残基であるメチォニンをパリ ンに、 6 0番目のアミノ酸残基であるバリンをァラニンに、 6 2番目のアミノ酸 残基であるァスパラギン酸をヒスチジンに、 1 1 9番目のアミノ酸残基であるチ 口シンをァスパラギンに、 1 4 4番目のアミノ酸残基であるプロリンをセリンに、 1 9 7番目のアミノ酸残基であるアルギニンをロイシンに、 1 9 8番目のァミノ 酸残基であるイソロイシンをメチォニンに置換したァミノ酸配列を有する蛍光蛋 白質が提供される。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付カ卩を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかのァミノ酸配列において 1 0 番目のアミノ酸残基であるメチォニンをイソロイシンに、 4 0番目のアミノ酸残 基であるメチォニンをバリンに、 6 0番目のアミノ酸残基であるバリンをァラニ ンに、 6 2番目のアミノ酸残基であるァスパラギン酸をヒスチジンに、 7 0番目 のアミノ酸残基であるリジンをグルタミン酸に、 1 1 9番目のアミノ酸残基であ るチロシンをァスパラギンに、 1 9 7番目のアミノ酸残基であるアルギニンをグ ルタミンに、 1 9 8番目のアミノ酸残基であるイソロイシンをメチォニンに置換 したアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質が提供される。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付カ卩を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかのアミノ酸配列において 6 0 番目のアミノ酸残基であるパリンをァラニンに、 6 2番目のアミノ酸残基である ァスパラギン酸をグリシンに、 6 3番目のアミノ酸残基であるチロシンをヒスチ ジンに、 1 9 6番目のアミノ酸残基であるヒスチジンをロイシンに、 1 9 8番目 のァミノ酸残基であるィソロイシンをトレオニンに置換したァミノ酸配列を有す る蛍光蛋白質が提供される。 '
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付カ卩を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 上記した本発明の蛋白質をコードする D N Aが提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかの D NAが提供される。
( a ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列をコードする D N A;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付加を有するァミノ酸配列を有し、 蛍光蛋白質をコードする D N A:
本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかの塩基配列を有する D N Aが 提供される。
( a ) 配列番号 2に記載の塩基配列;又は、
( b ) 配列番号 2に記載の塩基配列において 1から数個の塩基の欠失、 置換及び Z又は付加を有する塩基配列を有し、 蛍光蛋白質をコードする塩基配列: 本発明のさらに別の側面によれば、 以下の何れかの塩基配列を有する D NA。 ( a ) 配列番号 1 3、 1 5、 1 7、 1 9又は 2 1に記載の塩基配列;又は、 ( b ) 配列番号 1 3、 1 5、 1 7、 1 9又は 2 1に記載の塩基配列において 1か ら数個の塩基の欠失、 置換及び/又は付カ卩を有する塩基配列を有し、 蛍光蛋白質 をコードする塩基配列:
本発明のさらに別の側面によれば、本発明の D N Aを有する組み換えベクター が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、 本発明の D NA又は組み換えベクターを有 する形質転換体が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、 本発明の蛍光蛋白質と他の蛋白質とから成 る融合蛍光蛋白質が提供される。
好ましくは、他の蛋白質は細胞内に局在する蛋白質であり、さらに好ましくは、 細胞内小器官に特異的な蛋白質である。
本発明のさらに別の側面によれば、 本発明の融合蛍光蛋白質を細胞内で発現さ せることを特徴とする、 細胞内における蛋白質の局在または動態を分析する方法 が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、 本発明の蛍光蛋白質、 D N A、 組み換えべ クタ一、形質転換体、又は融合蛍光蛋白質を含む、蛍光試薬キットが提供される。 本発明のさらに別の側面によれば、 Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存 的に変換できない蛍光蛋白質において、 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配 列を有する蛍光蛋白質の 6 2番目に相当するアミノ酸をヒスチジンに置換するこ とを含む、 蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存的に変換できる蛍光蛋白質 を製造する方法が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、 Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存 的に変換できない蛍光蛋白質において、 下記の置換のうちの少なくとも 1以上の ァミノ酸置換を行うことを含む、 蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存的に 変換できる蛍光蛋白質を製造する方法が提供される。
(1) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 62番目 に相当するアミノ酸についてヒスチジンへの置換;
(2) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 10番目 に相当するアミノ酸についてイソロイシンへの置換;
(3) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 2番目 に相当するァミノ酸についてパリンへの置換;
(4) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 40番目 に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;
(5) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 60番目 に相当するアミノ酸についてァラニンへの置換;
(6) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 70番目 に相当するアミノ酸についてグルタミン酸への置換;
(7) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 19番 目に相当するアミノ酸についてァスパラギンへの置換;
( 8 ) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 144番 目に相当するアミノ酸についてセリンへの置換;
(9) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 97番 目に相当するアミノ酸についてロイシンまたはグルタミンへの置換;又は
(10) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 198 番目に相当するアミノ酸についてメチォニンへの置換;
本発明のさらに別の側面によれば、 蛍光蛋白質において、 下記の置換のうちの 少なくとも 1以上のァミノ酸置換を行うことを含む、 Greenから Redに蛍光特性 を変換する速度が上がり、 且つ、 蛍光強度が増大した蛍光蛋白質を製造する方法 が提供される。
(1) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 62番目 に相当するアミノ酸についてヒスチジンへの置換; ( 2 ) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 54番目 に相当するアミノ酸についてフエ二ルァラニンへの置換;
(3) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 69番目 に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;
(4) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 87番目 に相当するアミノ酸についてチロシンへの置換;
(5) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 93番目 に相当するアミノ酸についてメチォニンへの置換;
(6) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 109番 目に相当するアミノ酸についてメチォニンへの置換;
(7) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 121番 目に相当するアミノ酸についてイソロイシンへの置換;
(8) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 140番 目に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;又は
(9) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 160番 目に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;
本発明のさらに別の側面によれば、 Purpleから Blueへと蛍光特性を光照射依 存的に変換できない蛍光蛋白質において、 下記の置換のうちの少なくとも 1以上 のァミノ酸置換を行うことを含む、 蛍光特性を Purpleから Blueへと光照射依存 的に変換できる蛍光蛋白質を製造する方法が提供される。
(1) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 60番目 に相当するアミノ酸についてァラニンへの置換;
(2) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 62番目 に相当するアミノ酸についてグリシンへの置換;
(3) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 63番目 に相当するアミノ酸についてヒスチジンへの置換;
(4) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 196番 目に相当するアミノ酸についてロイシンへの置換;又は
( 5 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 9 8番 目に相当するアミノ酸についてトレオニンへの置換; 図面の簡単な説明
図 1は、 本発明のスボミキタメイシ (favia favus) 由来の蛍光蛋白質 (KkG) の蛍光スぺク トル及び励起スぺクトルを測定した結果を示す。
図 2は、 本発明のスボミキタメイシ (favia favus) 由来の蛍光蛋白質 (KkG) の pH依存性を示す。
図 3は、 アミノ酸配列の比較 (***は発色団形成アミノ酸を示す) を示す。 図 4は、 光照射(365nm)によるスぺクトル特性の変化を示す。
Al : KkG吸収スぺクトル
A2 :光照射後の KKH吸収スぺクトル
A3 :KikGR光照射による吸収スぺクトルの推移
A4: KikGR光照射による励起、 蛍光スぺク トルの変化
図 5は、 大腸菌 · Hela細胞での蛍光強度の比較を示す。
A左: 365nm照射前 A右: 365nra照射後
B: HeLa細胞での発現
上から順に 7時間後、 12時間後、 18時間後
475AF20/530DF35 exp lsec Dichroic mirror 430DCLP
Xenon 75W ND 10%T X10 UplanFI NAO. 3
図 6は、 緑から赤への変換と明るさの比較を示す。
A: KikGR蛍光値の推移 B : KikGR発現細胞の画像
C: Kaede蛍光値の推移 D: Kaede発現細胞の画像
Green 475AF20/530DF35 exp 50ms
Red 550DF30/575ALP exp 100ms
Violet 400DF10 exp 100ms Dicroic mirror : 430DCLP
Xenon75W D10%T
Bin4 CoolSNAP HQ
X40 UApo340/NAl.35
図 7は、 KBL2の紫外線 (270nm)照射による蛍光スペクトル特性の変化を示す。 (Gratingの 2次光をふくむ)
380nmの蛍光が紫外線照射により減少し、 450nmの蛍光が増加する。
図 8は、 KBL2の変換後の励起'蛍光スぺク トルを示す (Gratingの 2次光を含む)。 図 9は、 365nm照射による吸収スペク トルの変化を示す。 照射前 (細線)、 照射 後 (太線) 発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(1) 本発明の蛍光蛋白質
本発明の蛍光蛋白質は、 スボミキタメイシ (favia favus) 由来のものであり、 下記の特性を有することを特徴とする。
( 1 ) 励起極大波長が 507 n mである;
(2) 蛍光極大波長が 51 7 nmである;
(3) 482 nmにおけるモル吸光係数が 80000である;
(4) 量子収率が 0. 68である;
( 5 ) 蛍光極大の p H感受性が p H = 5〜 1 1で安定である:
スボミキタメイシ (faviaお vus) は、 刺胞動物門花虫綱六放サンゴ亜綱キクメ イシ科に属するサンゴの 1種である。
本発明の蛍光蛋白質は、 以下の実施例で示す通り、 励起極大波長が 507 nm であり、 蛍光極大波長が 51 7nmである。 また、 482 nmにおけるモル吸光 係数は 80000であり、 量子収率は 0. 68である。 モル吸光係数は蛍光分子 1モルあたりの光子の吸収量を表し、 量子収率は吸収した光子のどれだけを蛍光 として発することができるかを表した数値である。
本発明の蛍光蛋白質の具体例としては、 以下の何れかのアミノ酸配列を有する 蛍光蛋白質が挙げられる。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付加を有するアミノ酸配列を有し、 かつ蛍光を有するアミノ酸配 列:
本明細書で言う 「1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及び/又は付加を有する アミノ酸配列」における「1から数個」の範囲は特には限定されないが、例えば、 1から 2 0個、 好ましくは 1から 1 0個、 より好ましくは 1から 7個、 さらに好 ましくは 1から 5個、 特に好ましくは 1から 3個程度を意味する。
本明細書で言う 「蛍光を有する」 および 「蛍光蛋白質」 とは、 蛍光を発するこ とができる全ての場合を包含し、 蛍光強度、 励起波長、 蛍光波長、 p H感受性な どの諸特性は、 配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛋白質と比較して、 変 動していてもよいし、 同様のままでもよい。
本発明の蛍光蛋白質の取得方法については特に制限はなく、 化学合成により合 成した蛋白質でもよいし、 遺伝子組み換え技術による作製した組み換え蛋白質で もよい。
組み換え蛋白質を作製する場合には、 先ず当該蛋白質をコードする D NAを入 手することが必要である。 本明細書の配列表の配列番号 1に記載したアミノ酸配 列並びに配列番号 2に記載した塩基配列の情報を利用することにより適当なブラ イマ一を設計し、 それらを用いてスボミキタメイシ (favia favus) 由来の c D N Aライブラリーを铸型にして P C Rを行うことにより、 本発明の蛍光蛋白質をコ 一ドする D NAを取得することができる。 本発明の蛍光蛋白質をコードする D N Aの一部の断片を上記した P C Rにより得た場合には、 作製した D NA断片を順 番に遺伝子組み換え技術により連結することにより、 所望の蛍光蛋白質をコード する D NAを得ることができる。 この D NAを適当な発現系に導入することによ り、 本発明の蛍光蛋白質を産生することができる。 発現系での発現については本 明細書中後記する。
(2) 本発明の DNA
本発明によれば、 本発明の蛍光蛋白質をコードする遺伝子が提供される。
本発明の蛍光蛋白質をコードする DNAの具体例としては、 以下の何れかの D N Aが挙げられる。
(a) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列をコードする DNA;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付加を有するアミノ酸配列をコードし、 かつ蛍光蛋白質をコード する DNA。
本発明の蛍光蛋白質をコードする DN Aのさらなる具体例としては、 以下の何 れかの DN Aが挙げられる。
( a ) 配列番号 2に記載の塩基配列を有する DN A;又は、
(b) 配列番号 2に記載の塩基配列において 1から数個の塩基の欠失、 置換及ぴ Z又は付加を有する塩基配列を有し、 かつ蛍光蛋白質をコードする DNA: 本発明の DNAは、 例えばホスホアミダイト法などにより合成することができ るし、 特異的プライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) によって製造 することもできる。 本発明の DN A又はその断片の作製方法については、 本明細 書中上述した通りである。
また、 所定の核酸配列に所望の変異を導入する方法は当業者に公知である。 例 えば、 部位特異的変異誘発法、 縮重オリゴヌクレオチドを用いる PCR、 核酸を 含む細胞の変異誘発剤又は放射線への露出等の公知の技術を適宜使用することに よって、変異を有する DN Aを構築することができる。このような公知の技術は、 例 ば、 Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2nd Ed. , Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY. ,1989、 並ぴに Current Protocols in Molecular Biology, Supplement :!〜 38, John Wiley & Sons (1987- 1997)に記載 されている。 ( 3 ) 本発明の組み換えベクター
本発明の D N Aは適当なベクター中に挿入して使用することができる。 本発明 で用いるベクターの種類は特に限定されず、 例えば、 自立的に複製するベクター
(例えばプラスミ ド等) でもよいし、 あるいは、 宿主細胞に導入された際に宿主 細胞のゲノムに組み込まれ、 組み込まれた染色体と共に複製されるものであって もよい。
好ましくは、 本発明で用いるベクターは発現ベクターである。 発現ベクターに おいて本発明の D N Aは、 転写に必要な要素 (例えば、 プロモーター等) が機能 的に連結されている。 プロモータは宿主細胞において転写活性を示す D N A配列 であり、 宿主の種類に応じて適宜することができる。
細菌細胞で作動可能なプロモータとしては、 バチルス ·ステア口テルモフィル ス ♦ マノレトジエニック · アミラーゼ遺伝子 (Bac i 1 lus st earothermophi lus maltogenic amylase gene)、 ノ チノレス · リケ-ホスレミス OL アミラーゼ ¾伝子 (Bacillus licheniformis alpha— amylase gene)、 /ヽチノレス ·ァ ^口リケフアチェ ンス · BAN アミラーセ遺伝ナ (Bacillus amyloliquefaciens BAN amylase gene)、 バチルス .サブチリス . アル力リプロテアーゼ遺伝子(Bacillus S ubtilis alkaline protease gene)もしくはバチノレス · プミノレス · キシロシダーゼ遺伝子 (Bacillus pumilus xylosldase gene)のプロモータ、 またはファージ*ラムダの Ρκ若しくは PLプロモータ、 大腸菌の lac、 trp若しくは tacプロモータなどが 挙げられる。
哺乳動物細胞で作動可能なプロモータの例としては、 S V 4 0プロモータ、 M T - 1 (メタ口チォネイン遺伝子) プロモータ、 またはアデノウイルス 2主後期 プロモータなどがある。 昆虫細胞で作動可能なプロモータの例としては、 ポリへ ドリンプロモータ、 P 1 0プロモータ、 オートグラファ ·力リホル二力 'ポリへ ドロシス塩基性タンパクプロモータ、 パキユウロウィルス即時型初期遺伝子 1プ 口モータ、 またはバキユウロウィルス 3 9 K遅延型初期遺伝子プロモータ等があ る。 酵母宿主細胞で作動可能なプロモータの例としては、 酵母解糖系遺伝子由来 のプロモータ、 ァ /レコーノレデヒドロゲナーゼ遺伝子プロモータ、 TP I 1プロモ ータ、 ADH2- 4cプロモータなどが挙げられる。
糸状菌細胞で作動可能なプロモータの例としては、 ADH 3プロモータまたは t p i Aプロモータなどがある。
また、 本発明の DN Aは必要に応じて、 例えばヒト成長ホルモンターミネータ または真菌宿主については TP I 1ターミネータ若しくは ADH 3ターミネータ のような適切なターミネータに機能的に結合されてもよい。 本発明の組み換えべ クタ一は更に、ポリアデニレーションシグナル (例えば SV 40またはアデノウイ ルス 5 E 1 b領域由来のもの)、転写ェンハンサ配列(例えば SV 40ェンハンサ) および翻訳ェンハンサ配列(例えばアデノウイルス VA RNA をコードするも の) のような要素を有していてもよい。
本発明の組み換えベクターは更に、 該ベクターが宿主細胞内で複製することを 可能にする D N A配列を具備してもよく、その一例としては SV40複製起点(宿 主細胞が哺乳類細胞のとき) が挙げられる。
本発明の組み換えベクターはさらに選択マーカーを含有してもよい。 選択マー カーとしては、 例えば、 ジヒドロ葉酸レダクターゼ (DHFR) またはシゾサッ カロマイセス ·ボンべ TP I遺伝子等のようなその補体が宿主細胞に欠けている 遺伝子、 または例えばアンピシリン、 カナマイシン、 テトラサイクリン、 クロラ ムフエ二コール、 ネオマイシン若しくはヒグロマイシンのような薬剤耐性遺伝子 を挙げることができる。
本発明の DNA、 プロモータ、 および所望によりターミネータおよび/または 分泌シグナル配列をそれぞれ連結し、 これらを適切なベクターに挿入する方法は 当業者に周知である。
(4) 本発明の形質転換体
本発明の DN A又は組み換えベクターを適当な宿主に導入することによって形 質転換体を作製することができる。
本発明の D N Aまたは組み換えベクターを導入される宿主細胞は、 本発明の D NA構築物を発現できれば任意の細胞でよく、 細菌、 酵母、 真菌および高等真核 細胞等が挙げられる。
細菌細胞の例としては、 バチルスまたはストレプトマイセス等のグラム陽性菌 又は大腸菌等のグラム陰性菌が挙げられる。 これら細菌の形質転換は、 プロトプ ラスト法、 または公知の方法でコンビテント細胞を用いることにより行なえばよ レ、。
哺乳類細胞の例としては、 H E K 2 9 3細胞、 H e L a細胞、 C O S細胞、 B HK細胞、 C H L細胞または C H O細胞等が挙げられる。 哺乳類細胞を形質転換 し、 該細胞に導入された D NA配列を発現させる方法も公知であり、 例えば、 ェ レクト口ポレーシヨン法、 リン酸カルシウム法、 リポフエクシヨン法等を用いる ことができる。
酵母細胞の例としては、 サッカロマイセスまたはシゾサッカロマイセスに属す る細胞が挙げられ、 例えば、 サッカロマイセス ' セレビシェ(Saccharomyces cerevislae)またはサッカロマイセス ·クルイベジ ( S accharomyces kluyveri)等 が挙げられる。 酵母宿主への組み換えベクターの導入方法としては、 例えば、 ェ レクト口ポレーシヨン法、 スフエロブラスト法、 酢酸リチウム法等を挙げること ができる。 . . .
他の真菌細胞の例は、 糸状菌、 例えばァスペルギルス、 ニューロスポラ、 フザ リウム、 またはトリコデルマに属する細胞である。 宿主細胞として糸状菌を用い る場合、 D N A構築物を宿主染色体に組み込んで組換え宿主細胞を得ることによ り形質転換を行うことができる。 D N A構築物の宿主染色体への組み込みは、 公 知の方法に従い、 例えば相同糸且換えまたは異種組換えにより行うことができる。 昆虫細胞を宿主として用いる場合には、 組換え遺伝子導入ベクターおよぴバキ ュロウィルスを昆虫細胞に共導入して昆虫細胞培養上清中に組換えウィルスを得 た後、 さらに組換えウィルスを昆虫細胞に感染させ、 蛋白質を発現させることが でさる (ί列 は、 Baculovirus Expression Vectors, A Laboratory Manual;及ひ カレント 'プロ トコーノレズ'ィン ·モレキュラー 'バイォロジー、 Bio/Technology, 6, 47 (1988)等に記載)。
パキュロウィルスとしては、 例えば、 ョトウガ科昆虫に感染するウィルスであ るアウトグラファ 'カリフォルニ力 ·ヌクレア一 ·ポリへドロシス · ウィルス (Autographa californica nuclear polyhedrosis virus)等 ¾r用レヽることカできる。 昆虫細胞としては、 Spodoptera frugiperda の卵巣細胞である S f 9、 S f 2 1 〔バキュロウィルス 'エクスプレッション 'ベクターズ、 ァ ' ラボラトリー ' マ二ユア 7レ、ダブリユー'ェイチ'フリーマン 'アンド.カン/ ニー(W. H. Freeman and Company)、 ニューヨーク(New York)、 (1992)〕、 Trichoplusia niの卵巣細胞 である H i F i v e (インビトロジェン社製)等を用いることができる。
組換えウィルスを調製するための、 昆虫細胞への組換え遺伝子導入べクタ一と 上記バキュロウィルスの共導入方法としては、 例えば、 リン酸カルシウム法又は リポフエクション法等を挙げることができる。
上記の形質転換体は、 導入された D NA構築物の発現を可能にする条件下で適 切な栄養培地中で培養する。 形質転換体の培養物から、 本発明の蛍光融合蛋白質 を単離精製するには、 通常の蛋白質の単離、 精製法を用いればよい。
例えば、 本発明の蛋白質が、 細胞内に溶解状態で発現した場合には、 培養終了 後、 細胞を遠心分離により回収し水系緩衝液に懸濁後、 超音波破碎機等により細 胞を破碎し、 無細胞抽出液を得る。 該無細胞抽出液を遠心分離することにより得 られた上清から、 通常の蛋白質の単離精製法、 即ち、 溶媒抽出法、 硫安等による 塩析法、 脱塩法、 有機溶媒による沈殿法、 ジェチルアミノエチル (DEAE)セファロ ース等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィ一法、 S- Sepharose FF (フ ァルマシァ社製)等のレジンを用いた陽ィォン交換ク口マトグラフィ一法、ブチル セファロース、 フエ二ルセファロース等のレジンを用いた疎水 'I生クロマトグラフ ィ一法、 分子篩を用いたゲルろ過法、 ァフィ二ティークロマトグラフィー法、 ク ロマトフオーカシング法、 等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるい は組み合わせて用い、 精製標品を得ることができる。 ( 5 ) 本発明の蛍光蛋白質及びそれを含む融合蛍光蛋白質の利用 本発明は蛍光蛋白質を他の蛋白質と融合させることにより、 融合蛍光蛋白質を 構築することができる。
本発明の融合蛍光蛋白質の取得方法については特に制限はなく、 化学合成によ り合成した蛋白質でもよいし、 遺伝子組み換え技術による作製した組み換え蛋白 質でもよレヽ。 '
組み換え蛋白質を作製する場合には、 先ず当該蛋白質をコードする D NAを入 手することが必要である。 本明細書の配列表の配列番号 1に記載したァミノ酸配 列及び配列番号 2に記載した塩基配列の情報を利用することにより適当なプライ マーを設計し、 本発明の蛍光蛋白質の遺伝子を含む D NA断片を铸型にして P C Rを行うことにより、 本発明の蛍光蛋白質をコードする D N Aを構築するのに必 要な D NA断片を作製することができる。 また同様に、 融合すべき蛋白質をコー ドする D N A断片も入手する。
次いで、 これらの D NA断片を順番に遺伝子組み換え技術により連結すること により、 所望の融合蛍光蛋白質をコードする D NAを得ることができる。 この D NAを適当な発現系に導入することにより、 本発明の融合蛍光蛋白質を産生する ことができる。
本発明の蛍光蛋白質は、 特に、 標識としての利用価値が高い。 即ち、 本発明の 蛍光蛋白質を被検ァミノ酸配列との融合蛋白質として精製し、 マイクロインジェ クシヨン法などの手法により細胞内に導入し、 該融合蛋白質の分布を経時的に観 察すれば、 被検アミノ酸配列の細胞内におけるターゲッティング活性を検出する ことが可能である。
本発明の蛍光蛋白質を融合させる他の蛋白質 (被検アミノ酸配列) の種類は特 に限定されるものではないが、 例えば、 細胞内に局在する蛋白質、 細胞内小器官 に特異的な蛋白質、 ターゲティングシグナル (例えば、 核移行シグナル、 ミトコ ンドリアブレ配列) 等が好適である。 なお、 本発明の蛍光蛋白質は、 マイクロイ ンジェクシヨン法などにより細胞内に導入する以外に、 細胞内で発現させて用い ることも可能である。 この場合には、 本発明の蛍光蛋白質をコードする D NAが 発現可能に挿入されたベクターが宿主細胞に導入される。
また、 本発明の蛍光蛋白質は、 レポーター蛋白質としてプロモーター活性の測 定に用いることも可能である。 即ち、 被検プロモーターの下流に、 本発明の蛍光 蛋白質をコードする D NAが配置されたベクターを構築し、 これを宿主細胞に導 入し、 該細胞から発せられる本発明の蛍光蛋白質の蛍光を検出することにより、 被検プロモーターの活性を測定することが可能である。 被検プロモーターとして は、 宿主細胞内で機能するものであれば、 特に制限はない。
上記被検ァミノ酸配列のターゲティング活性の検出やプロモータ一活性の測定 - において用いられるベクターとしては、 特に制限はないが、 例えば、 動物細胞用 ベクターでは、 「pNE0」 (P. Southern, and P. Berg (1982) J. MOl. Appl. Genet. 1 : 327 ) 、 「 pCAGGS 」 ( H. Niwa, K. Ya画 ura, and J. Miyazaki. Gene 108, 193-200 (1991) )、 「pRc/CMV」 (インビトロゲン社製)、 「pCDM8」 (インビトロ ゲン社製)など力 酵母用ベクターでは、 「pRS303」, rpRS304j,「pRS305j,「pRS306」, rPRS313j, 「pRS314」 , 「pRS315」 , [pRS316] (R. S. Sikorski and P. Hieter (1989) Genetics 122 : 19—27 ) 、 「 pRS423」 , 「 pRS424」 , 「 pRS425」 , 「 pRS426」
(T. W. C ristianson, . S. Sikorski, M. Dante, J. H. Shero, and P. Hieter (1992) Gene 110: 119 - 122) などが好適に用いられる。
また、 使用可能な細胞の種類も特に限定されず、 各種の動物細胞、 例えば、 L 細胞、 BalbC_3T3細胞、 NIH3T3細胞、 CHO (Chinese hamster ovary)細胞、 HeLa細 胞、 舰(no進 1 rat kidney)細胞、 「Saccha進 yces cerevisiaej などの酵母細胞 や大腸菌 (E. coli) 細胞などを使用することができる。 ベクターの宿主細胞への 導入は、 例えば、 リン酸カルシウム法やエレクト口ポレーシヨン法などの常法に より行うことができる。
上記のようにして得た、 本発明の蛍光蛋白質と他の蛋白質 (蛋白質 Xとする) とを融合させた融合蛍光蛋白質を細胞内で発現させ、 発する蛍光をモニターする ことにより、細胞内における蛋白質 Xの局在や動態を分析することが可能になる。 即ち、 本発明の融合蛍光蛋白質をコードする D NAで形質転換またはトランスフ 工クトした細胞を蛍光顕微鏡で観察することにより細胞内における蛋白質 Xの局 在や動態を可視化して分析することができる。
例えば、 蛋白質 Xとして細胞内オルガネラに特異的な蛋白質を利用することに より、 核、 ミ トコンドリア、 小胞体、 ゴルジ体、 分泌小胞、 ペルォキソームなど の分布や動きを観察できる。
また、 例えば、 神経細胞の軸索、 樹状突起などは発生途中の個体の中で著しく 複雑な走向の変化を示すので、 こういった部位を蛍光ラベルすることにより動的 解析が可能になる。
本発明の蛍光蛋白質の蛍光は、 生細胞のまま検出することが可能である。 この 検出は、 例えば、 蛍光顕微鏡 (カールツァイス社 アキシォフォト フィルターセ ット 09) や画像解析装置 (ATT0デジタルイメージアナライザー) などを用いて 行うことが可能である。
顕微鏡の種類は目的に応じて適宜選択できる。 経時変化を追跡するなど頻回の 観察を必要とする場合には、 通常の落射型蛍光顕微鏡が好ましい。 細胞内の詳細 な局在を追及したい場合など、 解像度を重視する場合は、 共焦点レーザー顕微鏡 の方が好ましい。 顕微鏡システムとしては、 細胞の生理状態を保ち、 コンタミネ ーシヨンを防止する観点から、 倒立型顕微鏡が好ましい。 正立顕微鏡を使用する 場合、 高倍率レンズを用いる際には水浸レンズを用いることができる。
フィルターセットは蛍光蛋白質の蛍光波長に応じて適切なものを選択できる。 本発明の蛍光蛋白質の場合、 励起光 4 9 0〜5 1 0 n m、 蛍光 5 1 0〜 5 3 0 n m程度のフィルターを使用することが好ましい。
また、 蛍光顕微鏡を用いた生細胞での経時観察を行う場合には、 短時間で撮影 を行うべきなので、 高感度冷却 C C Dカメラを使用する。 冷却 C C Dカメラは、 C C Dを冷却することにより熱雑音を下げ、 微弱な蛍光像を短時間露光で鮮明に 撮影することができる。 (6) 本発明のキット
本発明によれば、 本明細書に記載した蛍光蛋白質、 融合蛍光蛋白質、 DNA、 組み換えベクター又は形質転換体から選択される少なくとも 1種以上を含むこと を特徴とする、 細胞内成分の局在の分析及ぴ Z又は生理活性物質の分析のための キットが提供される。 本発明のキットは、 それ自体既知の通常用いられる材料及 び手法で調製することができる。
蛍光蛋白質又は DNAなどの試薬は、 適当な溶媒に溶解することにより保存に 適した形態に調製することができる。 溶媒としては、 水、 エタノール、 各種緩衝 液などを用いることができる。
以下の実施例により本発明を具体的に説明するが、 本発明は実施例によって限 定されるものではない。 実施例
実施例 1 :珊瑚 (キクメイシ) からの新規蛍光蛋白遺伝子の単離
(1) total RNAの抽出
蛍光を放つ珊瑚より蛍光蛋白遺伝子の単離を行った。 材料にはスポミキクメイ シ favia favus) を用いた。 キクメイシをハンマーで碎き、 湿重量 11 グラム に,, TRIzol" (GIBCO BRL) を 15 ml加えて攪拌し、 1500Xgで 10分間遠心した。 上清にクロ口ホルム 3 mlをくわえ、 15秒間攪拌した後 3分間静置した。 7500Xg で 15分間遠心した。 上清にィソプロパノール 3.75 m 1をくわえ、 15秒間攪拌し た後 10分間静置した。 17000Xgで 10分間遠心した。上清を捨て 70%エタノール を 6 ml加えて 17000Xgで 10分間遠心した。 上清を捨て沈殿を DEPC水 200μ 1 で溶解した。 DEPC水で溶解した total RNAを 100倍に希釈して 0. D.260と 0. D.280 の値を測定して R A濃度を測った。 20μ8の total RNAを得た。
( 2 ) First strand cDNAの合成
total RNA 3 g を使用し、 First strand cDNA の合成キット" Ready To Go" (Amersham Pharmacia)により cDNA(33 μ 1)を合成した。 ( 3 ) Degenerated PCR
合成した First strand cDNA(33 μ 1)のうち 3 μ 1を铸型として PCRを行つた。 プライマーのデザインは既知の蛍光蛋白のアミノ酸配列を見比べて、 似ている部 分を抜き出し、 塩基配列に変換し直し作製した。
使用プライマー
5, - GGI WSB GTI MY GGV CAY DAN TT -3, (Primer 1) (配列番号 3) 5' - AACTGGAAGAATTCGCGGCCGCAGGAA -3' (Primer 2) (配列番号 4)
R=A又は G、 Y=C又は T、 V=A,C又は G、 D=A,G又は T
PCR反応液組成
テンプレート (first strand cDNA)
X10 taq バッファー 5μ 1
2.5 mM dNTPs 4μ1
100 μ M primer 1 1 t 1
100 μ M primer2 1 μ 1
5: y Q 35 ΐ
taq polymerase (5U/ μ 1) Ιμΐ
PCR反応条件
94°C 1 min(PAD)
94°C 30 sec (変性)
52°C 30 sec (鏡型へのプライマーのアニーリング)
72°C 1 min (プライマー伸長)
72°C 7 min (最後の伸長)
4°C 保持
一回目の PCR反応で得られた増幅産物 Ιμΐをテンプレートとして、もう一 じ温度条件で PCRを行った。 ただし、 使用プライマーは、
5, - TGC CWT TTG CIT TIG AYA TIT TG -3, (Primer 3) (配列番号 5) 5, - GTC ITC TTY TGC ACI ACI GGI CCA TYD GVA GGA AA -3, (Primer 4) 列番号 6 )
ァガロースゲル電気泳動で、 予想された大きさの 350 bpのバンドを切り出し、 精製した。
( 4 ) サブクローニング及ぴ塩基配列の決定
精製した DNA断片を pT7- blue vector (Novagen)にライゲーションした。 大腸菌 株 (TG1) にトランスフォーメーションしてブルーホワイトセレクションを行い、 白いコロニーの大腸菌より plasmid DNAを精製して、 挿入された DNA断片の塩基 配列を DNAシークェンサ一により決定した。 得られた塩基配列を他の蛍光蛋白遺 伝子の塩基配列と比較してその DNA塩基配列が蛍光蛋白由来のものであるかを判 断した。 蛍光蛋白遺伝子の一部であると判断したものに関して、 5' - RACE法およ ぴ 3, -RACE法による遺伝子全長のクローニングを行った。
( 5 ) 5' -RACE法
Degenerated PCR で得られた DNA 断片の 5' 側の塩基配列を決定するために 5, -RACE System for Rapid Amplification of cDNA Ends, Version 2. 0 (GIBCO BRL) を用いて、 5, -RACE法を行った。 铸型として 1 ) で調整した total R Aを 3 使用した。
DC - tailed cDNAの一回目の増幅には
5, -GGCCACGCGTCGACTAGTACGGGI IGGGI IGGGI IG-3 ' (Primer 5) (配列番号 7 ) 5, - TTG TCA AGA TAT CGA AAG CGA ACG GCA GAG -3, (Primer 6) (配列番号 8 ) のプライマーを用いた。
1=ィノシン
二回目の増幅には
5' -GGCCACGCGTCGACTAGTAC-3 ' (配列番号 9 )
5, -GTC CAC CCT CTA CGA CTT TGA GTT CCA TAT -3, (配列番号 1 0 ) のプライマーを用いた。 PCR反応条件等はキットのプロトコールに準じた。
ァガロースゲル電気泳動で、増幅された 700 bpのバンドを切り出し、精製した。 精製した DNA断片を pT7- blue vector (Novagen)にライゲーシヨンした。 大腸菌株 (TGI) にトランスフォーメーションしてプルーホワイ トセレクションを行い、 白 いコロニーの大腸菌より plasmid DNAを精製して、 挿入された DNA断片の塩基配 列を DNAシータエンサ一により決定した。
(6) 全塩基配列の決定、 及び大腸菌での蛋白発現
(5) により得られた蛋白の N末端に相当する部分でプライマーを作製し、 C 末端側はオリゴ dTプライマーを使用して、 (2) で調製した First strand cDNA を铸型として PCRを行った。
使用プライマー
5, — CCC GGA TCC GAT GAG TGT GAT TAC AWC AGA AAT GAA GAT GGA GC —3, (Primer7) (配列番号 1 1 )
PCR反応液組成
テンプレート (first strand cDNA) 3 1
X10 pyrobest / ヽンファー 5 μ丄
2.5 mM dNTPs 4 μ 1
100 μ Μ primer 7 Ιμΐ
ΙΟΟμΜオリゴ dTプライマー 1μ
ミリ Q 35/ 1
pyrobest po丄 ymerase (5U/ μ I) 1 μΐ
PCR反応条件
94°C 1 min(PAD)
94°C 30 sec (変性)
52°C 30 sec (铸型へのプライマーのアニーリング)
72°C 1 min (プライマー伸長)
上記 3ステップを 30サイクル行った。
72°C 7 min (最後の伸長)
4°C 保持
ァガロースゲルの電気泳動で、増幅された約 900 bpのパンドを切り出し、精製 して pRSET vector (Invitrogen)の z?H I 、 BcoR I部位にサブクローニングして、 大腸菌株(JM109 - DE3) で発現させた。 またプラスミドを回収し、挿入された全塩 基配列を決定した。 クローン名を KkGとした。 得られた全長の塩基配列を配列表 の配列番号 2に示し、 全長のァミノ酸配列を配列表の配列番号 1に示す。
発現蛋白は N末端に His- tagが付くようにコンストラクトしたので発現蛋白は Ni - Agarose gel (QIAGEN)で精製した。精製の方法は付属のプロトコ一ルに準じた。 次に精製した蛋白の性質を解析した。
( 7 ) 蛍光特性の解析
10 M蛍光蛋白 (KkG) の PBS溶液を用いて吸収スペク トルを測定した。 このス ぺクトルのピークの値よりモル吸光係数を計算した。 507 nmに吸収のピークが認 められ、 450 nmにおける吸収が 0. 005となるように蛍光蛋白を上記の緩衝液で希 釈して、 450 nmで励起した時の蛍光スぺクトルを測定した(図 1 )。EGFP (CL0NTECH) を同様に 450 nmにおける吸収が 0. 005となるようにして蛍光スぺク トルを測定し、 EGFPの量子収率を 0. 6として本発明の蛋白質の量子収率を求めた。結果を表 1に 示す。 表 1
Figure imgf000024_0001
( 8 ) pH感受性の測定
下記の緩衝液で希釈して蛍光スぺクトルを測定した。
各 pHの緩衝液は次の通り、
pH4、 5 酢酸 z
pH6 MES
pH7 MOPSバッファ一
pH8 HEPESバッファ— pH9、 10 : グリシンバッファー
pHll : リン酸バッファー
蛍光極大の PH依存性を測定した結果を図 2に示す, 実施例 2 :蛍光特性を改善した各種蛍光蛋白質の作製
( 1 ) Greenから Redへと蛍光特性を光 (紫外線及び紫光) 照射依存的に変換で きる蛍光蛋白質の作製
Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存的に変換できない蛍光蛋白質 KkGの 62番目のァスパラギン酸 (D) をヒスチジン (H) に置換することにより、 蛍光蛋 白質 KkGの蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存 に変換できる蛍光蛋白質
(KKH) (KKH のァミノ酸配列を配列番号 1 2に示し、 塩基配列を配列番号 1 3に 示す) へと性質を変化することが出来た (図 3、 図 4 )。 図 4 A 2の矢印は光照射 後の Redの蛍光を放つ部分の吸収 (583nm) の増加を示す。 蛍光蛋白質 KkGの 40 番目のメチォニン (M) をパリ ン (V) に、 62番目のァスパラギン酸 (D) をヒス チジン (H) に、 198番目のイソロイシン (I) をメチォニン (M) に置換すること により蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存的にできる蛍光蛋白質(KKH) よ りも光感受性の高い、 つまり、 弱い光で蛍光特性を Greenから Redへと変換でき る蛍光蛋白質 (H8PV) (H8PV のアミノ酸配列を配列番号 1 4に示し、 塩基配列を 配列番号 1 5に示す) にすることが出来た (図 3 )。
蛍光蛋白質 KkGの 10番目のメチォニン (M) をイソロイシン (I) に、 12番目 のロイシン (L) をパリン (V) に、 40番目のメチォニン (M) をバリン (V) に、 60番目のバリン (V) をァラニン (A) に、 62番目のァスパラギン酸 (D) をヒス チジン (H) に、 119番目のチロシン (Y) をァスパラギン (N) に、 144番目のプ 口リン (P) をセリン (S) に、 197番目のアルギニン (R) をロイシン (L) に、 198番目のイソロイシン (I) をメチォニン (M) に置換することにより蛍光特性 を Greenから Redへと光照射依存的にできる蛍光蛋白質 (H8PV) よりも光感受性 の高い、 つまり、 弱い光で蛍光特性を Greenから Redへと変換できる蛍光蛋白質 (H38PVLM) (H38PVLM のアミノ酸配列を配列番号 1 6に示し、 塩基配列を配列番 号 1 7に示す) にすることが出来た (図 3 )。
蛍光蛋白質 KkGの 10番目のメチォニン (M) をイソロイシン (I) に、 40番目 のメチォユン (M) をバリン (V) に、 60番目のパリン (V) をァラニン (A) に、 62番目のァスパラギン酸 (D) をヒスチジン (H) に、 70番目のリジン (K) をグ ルタミン酸 (E) に、 119番目のチロシン (Y) をァスパラギン (N) に、 番目 のアルギニン (R) をグルタミン (Q) に、 198番目のイソロイシン (I) をメチォ 二ン(M)に置換することにより蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存的にで きる蛍光蛋白質(H38PVLM) よりも光感受性の高い、つまり、弱い光で蛍光特性を Greenから Redへと変換できる蛍光蛋白質 (KikGR) (KikGR のァミノ酸配列を配 列番号 1 8に示し、塩基配列を配列番号 1 9に示す)にすることが出来た(図 3、 図 4 )。
図 4 A 3、 A 4は Greenの蛍光 (517nm) を放つ部分の吸収 (507nm) が光照射に より徐々に減少し、 Redの蛍光 (593nm) を放つ部分の吸収 (583nm) が徐々に増 加したことを示す。 即ち、 Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存的に変換で きない任意の蛍光蛋白質で KkGの 62番目に相当するアミノ酸、具体的には発色団 を形成する 3つのアミノ酸 XYG (図 3のアスタリスク部分、 Xは任意のアミノ酸、 Y は一般的にはチロシン、 場合によってはフエ二ルァラニン、 トリプトファン、 ヒスチジンなどの芳香族アミノ酸もとりうる。 Gはグリシン。) の Xをヒスチジン に置換することにより、 蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存的に変換でき る蛍光蛋白質をつくりだすことが出来る。 さらに、 Greenから Redへと蛍光特性 を光照射依存的に変換できない任意の蛍光蛋白質で KkGの 62番目に相当するアミ ノ酸をヒスチジン (H) に置換したものに、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 10番目に 相当するアミノ酸をイソロイシン (I) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 12番目に 相当するアミノ酸をパリン (V) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 40番目に相当す るアミノ酸をパリン (V) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの' 60番目に相当するアミ ノ酸をァラニン (A) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 70番目に相当するアミノ酸 をグルタミン酸(E) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 119番目に相当するアミノ酸 をァスパラギン(N) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 144番目に相当するアミノ酸 をセリン (S) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 197番目に相当するアミノ酸をロイ シン (L) またはグルタミン (Q) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 198番目に相当 するアミノ酸をメチォニン(M)にアミノ酸置換するうちの何れかのアミノ酸置換 を含むことにより、 蛍光特性を Greenから Redへと光照射依存的に変換できる蛍 光蛋白質をつくりだすことが出来、 且つ、 光感受性の高い、 つまり、 弱い光で蛍 光特性を Greenから Redへと変換できる蛍光蛋白質を作製することが出来る。
Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存的に変換できる蛍光蛋白質 Kaedeと KikGRを大腸菌で発現させ比較すると KikGRの方が Greenのときも、 光照射特性 変換後も蛍光強度が強いことが示された(図 5 A)。Kaedeと KikGRの遺伝子を HeLa 細胞に導入し発現させると、 KikGRのほうが Kaedeよりも早く蛍光を発した (図 5 B)。また、 HeLa細胞で発現させた KikGRと Kaedeを光照射により細胞内で Green から Red に蛍光特性を変化させたとき、 KikGR は Kaede に較べて明らかに速く Greenから Redへの蛍光特性の変換が観察され、 且つ、 蛍光強度が強いことが示 された (図 6 A、 B、 C、 D)。 つまり、 Kaedeと KikGRのアミノ酸配列を比較したと きに、 アミノ酸が違っている部分は KikGRと同じアミノ酸置換により、 Greenか ら Redに蛍光特性を変換する速度が上がり、 且つ、 蛍光強度が強くなることが容 易に予想される。 特に図 3のグレー部分は蛋白質が立体構造をとつたときにアミ ノ酸側鎖が蛋白質内部に向くものであり、 蛍光特性に大きな影響を与える可能性 があると容易に考えられる。具体的には、任意の蛍光蛋白質で KkGの 62番目に相 当するアミノ酸をヒスチジン (H) に置換したものに、 任意の蛍光蛋白質で KkG の 54番目に相当するアミノ酸をフエ二ルァラニン (F) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 69番目に相当するアミノ酸をパリン (V) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 87番目に相当するアミノ酸をチロシン (Y) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 93番 目に相当するアミノ酸をメチォニン(M) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 109番目 に相当するアミノ酸をメチォニン(M) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 121番目に 相当するアミノ酸をイソロイシン(I) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 140番目に 相当するアミノ酸をバリン (V) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 160番目に相当す るアミノ酸をパリン(V)にアミノ酸置換するうちの何れかのアミノ酸置換を含む ことにより、 Greenから Redに蛍光特性を変換する速度が上がり、 且つ、 蛍光強 度が強い蛍光蛋白質を作製することができる。
( 2 ) Purpleから Blueへと蛍光特性を光 (紫外線及び紫光) 照射依存的に変換 できる蛍光蛋白質の作製
Purpleから Blueへと蛍光特性を光照射依存的に変換できない蛍光蛋白質 KkG の 60番目のバリン (V) をァラニン (A) に、 62番目のァスパラギン酸 (D) をグ リシン (G) に、 63番目のチロシン (Y) をヒスチジン (H) に、 197番目のヒスチ ジン (H) をロイシン (L) に、 199 番目のイソロイシン (I) をトレオニン (T) に置換することにより、 蛍光蛋白質 KkGの蛍光特性を Purple (380nm) から Blue
(450nm)へと光照射依存的に変換できる蛍光蛋白質(Kbl2)へと性質を変化する ことが出来た (Kbl2のァミノ酸配列を配列番号 2 0に示し、塩基配列を配列番号 2 1に示す) (図 3、 図 7、 図 8、 図 9 )。 つまり、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 60 番目に相当するアミノ酸をァラニン (A) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 62番目 に相当するアミノ酸をグリシン (G) に、 任意の蛍光蛋白質で KkGの 63番目に相 当するアミノ酸をヒスチジン(H) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 196番目に相当 するアミノ酸をロイシン (L) に、任意の蛍光蛋白質で KkGの 198番目に相当する アミノ酸をトレオニン (T) に置換することにより、 また、前記アミノ酸置換の何 れかを含むことによって蛍光特性を Purpleから Blueへと光照射依存的に変換で きる蛍光蛋白質を作製することができる。 産業上の利用可能性
本発明により、 スポミキタメイシ (favia favus) 由来の新規な蛍光蛋白質が提 供されることになつた。 本発明の蛍光蛋白質は、 従来の蛍光蛋白質とは一次構造 が異なる新規な蛋白質である。 本発明の蛍光蛋白質は、 所定の蛍光特性を有し、 分子生物学的分析において有用である。 即ち、 本発明の蛍光蛋白質を用いること により哺乳類細胞で毒性を発揮することなく蛍光ラベルができるようになった。 今回のように全く新しい遺伝子を出発材料にすることで、 より多くの異なる特性 を示す蛍光物質が得られる可能性がある。

Claims

請求の範囲
1. スボミキタメイシ(f avia favus)由来の下記の特性を有する蛍光蛋白質。
(1) 励起極大波長が 507 nmである;
(2) 蛍光極大波長が 51 7 nmである;
(3) 482 nmにおけるモル吸光係数が 80000である ;
(4) 量子収率が 0. 68である ; '
( 5 ) 蛍光極大の p H感受性が p H = 5〜 1 1で安定である:
2. 以下の何れかのアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
(b) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及び/又は付カ卩を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列:
3. 以下の何れかのアミノ酸配列において 62番目にアミノ酸残基であるァ スパラギン酸をヒスチジンに置換したアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
(b) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及び Z又は付加を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列:
4. 以下の何れかのアミノ酸配列において 40番目のアミノ酸残基であるメ チォニンをバリンに、 62番目のアミノ酸残基であるァスパラギン酸をヒスチジ ンに、 198番目のアミノ酸残基であるイソロイシンをメチォニンに置換したァ ミノ酸配列を有する蛍光蛋白質。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
(b) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及び Z又は付カ卩を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列:
5. 以下の何れかのアミノ酸配列において 10番目のアミノ酸残基であるメ チォニンをイソロイシンに、 12番目のアミノ酸残基であるロイシンをバリンに、 40番目のアミノ酸残基であるメチォニンをパリンに、 60番目のアミノ酸残基 であるバリンをァラニンに、 6 2番目のアミノ酸残基であるァスパラギン酸をヒ スチジンに、 1 1 9番目のアミノ酸残基であるチロシンをァスパラギンに、 1 4 4番目のアミノ酸残基であるプロリンをセリンに、 1 9 7番目のアミノ酸残基で あるアルギニンをロイシンに、 1 9 8番目のアミノ酸残基であるイソロイシンを メチォニンに置換したァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及ぴ Z又は付加を有するァミノ酸配列を有し、 蛍光を有するァミノ酸配列:
6 . 以下の何れかのアミノ酸配列において 1 0番目のアミノ酸残基であるメ チォニンをイソ口イシ _ンに、 4 0番目のアミノ酸残基であるメチォニンをパリン に、 6 0番目のアミノ酸残基であるバリンをァラニンに、 6 2番目のアミノ酸残 基であるァスパラギン酸をヒスチジンに、 7 0番目のアミノ酸残基であるリジン をグルタミン酸に、 1 1 9番目のアミノ酸残基であるチロシンをァスパラギンに、 1 9 7番目のアミノ酸残基であるアルギニンをグルタミンに、 1 9 8番目のアミ ノ酸残基であるイソロイシンをメチォニンに置換したァミノ酸配列を有する蛍光 蛋白質。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、„
( b ) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列において 1から数個のアミノ酸の欠失、 置換及ぴノ又は付加を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列:
7 . 以下の何れかのアミノ酸配列において 6 0番目のアミノ酸残基であるバ リンをァラニンに、 6 2番目のアミノ酸残基であるァスパラギン酸をグリシンに、 6 3番目のアミノ酸残基であるチロシンをヒスチジンに、 1 9 6番目のアミノ酸 残基であるヒスチジンをロイシンに、 1 9 8番目のアミノ酸残基であるイソロイ シンをトレオニンに置換したァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質。
( a ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列;又は、
( b ) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及び Z又は付カ卩を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光を有するアミノ酸配列:
8. 請求項 1から 7の何れかに記載の蛋白質をコードする DNA。
9. 以下の何れかの DNA。
(a) 配列番号 1に記載のアミノ酸配列をコードする DN A;又は、
(b) 配列番号 1に記載のァミノ酸配列において 1から数個のァミノ酸の欠失、 置換及び/又は付加を有するアミノ酸配列を有し、 蛍光蛋白質をコードする DN A:
10. 以下の何れかの塩基配列を有する DNA。
( a ) 配列番号 2に記載の塩基配列;又は、
(b) 配列番号 2に記載の塩基配列において 1から数個の塩基の欠失、 置換及び /又は付加を有する塩基配列を有し、 蛍光蛋白質をコードする塩基配列:
1 1. 以下の何れかの塩基配列を有する DNA。
( a ) 配列番号 13、 15、 17、 19又は 21に記載の塩基配列;又は、
(b) 配列番号 13、 15、 1 7、 1 9又は 21に記載の塩基配列において 1か ら数個の塩基の欠失、 置換及び/又は付加を有する塩基配列を有し、 蛍光蛋白質 をコードする塩基配列:
12. 請求項 8から 1 1の何れかに記載の DN Aを有する組み換えベクター。
1 3. 請求項 8から 1 1の何れかに記載の DN A又は請求項 12に記載の組 み換えベクターを有する形質転換体。
14. 請求項 1から 7の何れかに記載の蛍光蛋白質と他の蛋白質とから成る 融合蛍光蛋白質。
15. 他の蛋白質が細胞内に局在する蛋白質である、 請求項 14に記載の融 合蛍光蛋白質。
16. 他の蛋白質が細胞内小器官に特異的な蛋白質である、 請求項 14又は 15に記載の融合蛍光蛋白質。
17. 請求項 14から 1 6の何れかに記載の融合蛍光蛋白質を細胞内で発現 させることを特徴とする、 細胞内における蛋白質の局在または動態を分析する方 法。
1 8 . 請求項 1から 7の何れかに記載の蛍光蛋白質、 請求項 8から 1 1の何 れかに記載の D NA、 請求項 1 2に記載の組み換えベクター、 請求項 1 3に記載 の形質転換体、又は請求項 1 4から 1 6の何れかに記載の融合蛍光蛋白質を含む、 蛍光試薬キット。
1 9 . Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存的に変換できない蛍光蛋白 質において、 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 6 2番目に相当するアミノ酸をヒスチジンに置換することを含む、 蛍光特性を Greenから Redへと光照封依存的に変換できる蛍光蛋白質を製造する方法。
2 0 . Greenから Redへと蛍光特性を光照射依存的に変換できない蛍光蛋白 質において、 下記の置換のうちの少なくとも 1以上のアミノ酸置換を行うことを 含む、 蛍光特性を eenから Redへと光照射依存的に変換できる蛍光蛋白質を製 造する方法。
( 1 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 6 2番目 に相当するアミノ酸についてヒスチジンへの置換;
( 2 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 0番目 に相当するアミノ酸についてイソロイシンへの置換;
( 3 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 2番目 に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;
( 4 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 4 0番目 に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;
( 5 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 6 0番目 に相当するアミノ酸についてァラエンへの置換;
( 6 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 7 0番目 に相当するアミノ酸についてグルタミン酸への置換;
( 7 ) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 1 9番 目に相当するアミノ酸についてァスパラギンへの置換;
( 8 ) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 4 4番 目に相当するァミノ酸についてセリンへの置換;
(9) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 197番 目に相当するアミノ酸についてロイシンまたはグルタミンへの置換;又は
(10) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 98 番目に相当するアミノ酸についてメチォニンへの置換;
21. 蛍光蛋白質において、 下記の置換のうちの少なくとも 1以上のァミノ 酸置換を行うことを含む、 Greenから Redに蛍光特性を変換する速度が上がり、 且つ、 蛍光強度が増大した蛍光蛋白質を製造する方法。
(1) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 62番目 に相当するアミノ酸についてヒスチジンへの置換;
(2) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 54番目 に相当するアミノ酸についてフエ-ルァラニンへの置換;
( 3 ) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 69番目 に相当するアミノ酸についてパリンへの置換; ·
(4) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 87番目 に相当するアミノ酸についてチロシンへの置換;
(5) 配列表の配列番号 1 記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 93番目 に相当するアミノ酸についてメチォニンへの置換;
(6) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 109番 目に相当するアミノ酸についてメチォニンへの置換;
(7) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 121番 目に相当するアミノ酸についてイソロイシンへの置換;
(8) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 140番 目に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;又は
( 9 ) 配列表の配列番号 1に記載のァミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 160番 目に相当するアミノ酸についてパリンへの置換;
22. Purpleから Blueへと蛍光特性を光照射依存的に変換できない蛍光蛋 白質において、 下記の置換のうちの少なくとも 1以上のアミノ酸置換を行うこと を含む、 蛍光特性を Purpleから Blueへと光照射依存的に変換できる蛍光蛋白質 を製造する方法。
(1) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 60番目 に相当するアミノ酸についてァラユンへの置換;
(2) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 62番目 に相当するアミノ酸についてダリシンへの置換;
(3) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 63番目 に相当するアミノ酸についてヒスチジンへの置換;
(4) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 196番 目に相当するアミノ酸についてロイシンへの置換;又は
(5) 配列表の配列番号 1に記載のアミノ酸配列を有する蛍光蛋白質の 1 98番 目に相当するアミノ酸についてトレオユンへの置換;
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