明 細 書
画像処理装置及ぴ画像処理プロ グラム
技術分野
本発明は画像処理装置及び画像処理プロ グラムに関 し、 特 に、 例えば単板撮像系または二板撮像系または三板画素ずら し撮像系から出力された画像をコ ンピュータによ り処理し、 画素ごと に 3色成分値をもつカ ラーデジタル画像を生成する 画像処理装置及び画像処理プロ グラムに関する。
背景技術
デジタルカ メ ラ等に利用 されている単板撮像系では、 画素 ごと に異なる色フィルタ を装着 した単板撮像素子を用いてお り 、 このよ う な単板撮像素子からの出力画像においては、 各 画素につき一種類の色成分値しか得られない。 その結果、 力 ラーデジタル画像を生成するためには、 各画素で欠落してい る色成分値を補う カ ラー化処理が必要となる。 これは、 二板 撮像系や三板画素ずら し撮像系を用いる場合でも同様である , このカラー化処理は、 工夫しないと最終的なカ ラー画像に ぼけや偽色などの劣化が生じる。 そのため、 従来から種々の 方法が提案されている。 例えばエッジ検出に関する技術が開 示された特開平 8 — 2 9 8 6 6 9 号公報では、 図 1 5 Aに示 す色フ ィ ルタ配置を持つ単板べィャ配列の撮像素子に対し、 図 1 5 B に示すよ う に注目画素の周囲に十字状の近傍を と り . 注目画素に対する水平方向と垂直方向の捕間値 Gh, Gv を、
Gh= (G4 + G6) /2+ (2ホ B5 - B3 - B7) /4,
Gv= (G2 + G8) /2+ (2*B5-B1-B9) /4 .式(1一 1)
と推定する。 次に、 水平、 垂直どち らの方向に段差が多いか を示す評価値 dH, dVを、
dH= |G4-G61+ |B3-2*B5+B7 | ,
dV=|G2-G8| + |Bl-2*B5+B9| 式 - 2) と計算し、 評価値が小さ く 、 よ り 平坦と判断された方向の捕 間値を用いる。 なお、 (x ( は X の絶対値を表す。 また、 * は乗算を示している。
また、 も う一つの従来技術の例である特開平 1 0 — 1 6 4 6 0 2 号公報では、 水平方向に対して差分 1 G2- G81を求め、 その関数と して値 n を算出する。 また、 垂直方向に対しても 差分 G6|を求め、 その関数と して値 mを算出する。 そ し て、 最終的な注目画素の補間結果 Gx を、
Gx= (m* (G4 + G6) +n* (G2 + G8) ) / (2* (ra+n) ) 式(2-1) と、 水平方向の画素値と垂直方向の画素値の重み付けで求め る。 この式は、 実質的に、 垂直方向の補間値
Gh= (G2 + G8)/2, Gv=(G4 + G6)/2 式(2 - 2) を計算し、 それらの加重平均
Gx= (n*Gh+m*Gv) / (n + m) 式(2 - 3) を算出する こ と に等 しい。
上記の従来技術では、 図 15 Cに示すよ う な斜めの色エツ ジの場合、 水平、 垂直どち らの方向でも色エッジをまたいで 捕間結果 Gh, Gv を算出するため、 誤差が大き く なる。 また、 特に、 水平、 垂直いずれかの方向を選択する従来技術の場合 平坦で周囲の画素全てを用いて補間 した方が望ま しい場合に も、 補間結果算出に用いる画素が限られて しまい、 ノイ ズ低
減効果が少ない。
発明の開示
本発明の 目的は、 水平、 垂直のエッジ以外のパタ ンに対 しても最適な捕間を行った高精度なカ ラー化処理が可能な画 像処理装置及び画像処理プログラ ムを提供する こ と にある。
本発明の第 1 の側面によれば、 光学像を撮像系によ り 撮像 した画像を入力 し、 各画素で欠落する色成分を補ってカ ラ一 画像を出力する画像処理装置であって、 注目画素を含む所定 サイ ズの近傍において、 注 目 画素か ら発す る複数の方向 S l,S 2,. . S n ( nは 1 以上の整数)の各方向 S k ( k は 1 力、ら nの 整数) に対する重み Wk を設定する重み設定部と、 前記所定 サイ ズの近傍において各方向 S k ( k は 1 から n の整数) 上 にあ り 、 かつ特定の色成分を有する画素の画素値 Vk に対し 画素値 V I から Vnの前記重み W 1 から Wn によ る加重平均を計 算する平均算出部と、 複数種類の色成分に対して前記平均算 出部によ り加重平均を算出 し、 この加重平均結果と、 前記注 目画素の画素値と に基づいて、 前記注目画素において欠落す る色成分の値を復元する復元部と、 を具備する。
また、 本発明の第 2 の側面によれば、 第 1 の側面に係る画 像処理装置に関 し、 前記重み設定部は、 所定の色成分に関 し て、 前記近傍内での各方向 S k に平行に並び、 かつ該当色成 分を有する二つの画素の組を一組以上選択し、 前記各方向 Sk に対する重み Wk を、 各組の画素値差分に基づいて計算す る。
また、 本発明の第 3 の側面によれば、 第 2 の側面に係る画
像処理装置に関 し、 前記重み設定部は、 複数種類の色成分に 関する前記各組の画素値差分を計算 し、 前記画素値差分に所 定の係数を乗じて総和 した値に基づいて、 前記各方向 S k に 対する重み Wk を決定する。
また、 本発明の第 4の側面によれば、 第 1 の側面に係る画 像処理装置に関 し、 前記重み設定部は、 前記注目画素におけ る所定の色成分の概算値を前記所定サイズの近傍内で推定す る推定部を有し、 前記各方向 S k に対する重み Wk を、 各方向 S k 上にあ り かつ前記所定の色成分を有する画素の画素値と 前記概算値と の差分に基づいて計算する。
また、 本発明の第 5 の側面によれば、 第 1 の側面に係る画 像処理装置に関 し、 前記重み設定部は、 前記各方向 S k に対 する重み Wk の計算において、 前記所定サイズの近傍内で各 方向 S k に平行に並び、 かつ所定の色成分を有する二つの画 素の組を複数選択し、 各組の画素値差分の最小値を計算する , また、 本発明の第 6 の側面によれば、 第 2、 第 3 , 第 5 の いずれか 1 つの側面に係る画像処理装置に関 し、 前記重み設 定部は、 前記各方向 S k に対する画素値差分の計算を 1 から n の全ての整数に対 して行った後、 前記画素値差分の最大値 を求め、 その大き さが小さいほど各方向に対する重みが均等 になる よ う に重みを計算する。
また、 本発明の第 7 の側面によれば、 第 3 または第 5 のい ずれか 1 つの側面に係る画像処理装置に関 し、 前記重み設定 部は、 前記各方向 S k に対する画素値差分に反比例し、 かつ 前記複数の方向に渡る重みの総和が 1 になる よ う に前記各方
向に対する重み を計算する。
また、 本発明の第 8 の側面によれば、 第 2、 第 3 、 第 5 の いずれか 1 つの側面に係る画像処理装置に関 し、 前記重み設 定部は、 前記注目画素における色成分間のエッジのずれ量を 評価する色ずれ評価部を有し、 この色ずれ評価部での評価結 果に応じて重みの計算方法を変える。
また、 本発明の第 9 の側面によれば、 第 8 の側面に係る画 像処理装置に関 し、 前記重み設定部は、 前記所定の係数を前 記色ずれ評価部での評価結果に応 じて変化させる こ と で前記 重みの計算方法を変える。
また、 本発明の第 1 0 の側面によれば、 第 1 の側面に係る 画像処理装置に関し、 前記復元部は、 前記注目画素の画素値 および前記複数種類の色成分に対する前記平均算出部の加重 平均結果に所定の係数を乗じた後、 総和 して前記欠落する色 成分の値を求める。
また、 本発明の第 1 1 の側面によれば、 第 1 又は第 1 0 の 側面に係る画像処理装置に関 し、 前記復元部は、 前記注目画 素における色成分間のエッジのずれ量を評価する色ずれ評価 部を有し、 この色ずれ評価部での評価結果に応じて前記欠落 する色成分の計算方法を変える。
また、 本発明の第 1 2 の側面によれば、 第 1 0 の側面に係 る画像処理装置に関 し、 前記復元部は、 前記注目画素におけ る色成分間のエッジのずれ量を評価する色ずれ評価部を有し 前記所定の係数を前記色ずれ評価部の評価結果に応じて変化 させる こ とで前記欠落する色成分の計算方法を変える。
また、 本発明の第 1 3 の側面によれば、 第 8 または第 1 1 または第 1 2 のいずれか 1 つの側面に係る画像処理装置に関 し、 前記色ずれ評価部は、 前記光学像が有する色収差に基づ いて色成分間のエッジのずれ量を評価する。
また、 本発明の第 1 4の側面によれば、 第 3 の側面に係る 画像処理装置に関 し、 前記単板撮像素子は原色べィャ配列の モザイ ク フィ ルタ を有し、 前記注目画素において色成分 Rま たは Bが得られてお り 、 前記注目画素に対する上下左右の 4 方向を前記複数の方向 S 1 から S 4 と し、 前記複数種類の色成 分は、 当該注目画素において得られている色成分、 および G であ り 、 前記欠落する色成分が Gである。
また、 本発明の第 1 5 の側面によれば、 第 3 の側面に係る 画像処理装置に関 し、 前記単板撮像素子は原色べィャ配列の モザイ ク フ ィ ルタを有 し、 前記注目画素において色成分 Gが 得られてお り 、 当該注目画素と、 この注目画素を中心とする 所定サイ ズの近傍内で色成分 R を有する画素の各々 を結んだ 方向を前記複数の方向 と し、 前記複数種類の色成分は Rおよ ぴ G であ り 、 前記欠落する色成分が R である。
また、 本発明の第 1 6 の側面によれば、 第 3 の側面に係る 画像処理装置に関し、 前記単板撮像素子は原色べィャ配列の モザイ ク フ ィ ルタを有 し、 前記注目画素において色成分 Gが 得られており 、 当該注目画素と、 この注目画素を中心とする 所定サイ ズ近傍内で色成分 B を有する画素の各々 と を結んだ 方向を前記複数の方向 と し、 前記複数種類の色成分は Bおよ ぴ Gであ り 、 前記欠落する色成分が Bである。
また、 本発明の第 1 7 の側面によれば、 第 1 1 の側面に係 る画像処理装置に関 し、 前記複数の方向は、 前記注目画素の 所定サイ ズの近傍において、 前記注目画素において欠落する 色成分と、 当該注目画素において得られている色成分の う ち いずれか一つと 、 の両方の色成分が得られている画素の各々 と、 前記注目画素と を結んだ方向に設定される。
また、 本発明の第 1 8 の側面によれば、 第 1 7 の側面に係 る画像処理装置に関 し、 前記単板撮像素子は原色べィャ配列 のモザイ ク フ ィ ルタ を有し、 前記注目画素において欠落する 色成分が Rまたは Bであ り 、 前記注目画素において得られて いる色成分の う ちいずれか一つは Gである。
また、 本発明の第 1 9 の側面によれば、 第 9 の側面に係る 画像処理装置に関し、 前記所定の係数を前記色ずれ評価部で の評価結果に応 じて変化させる際に、 前記注目画素で得られ ている色成分と のずれ量が大きな色成分の種類を調べ、 該当 色成分に関する前記画素値差分に対して割 り 当てる係数を小 さ く する。
また、 本発明の第 2 0 の側面によれば、 第 1 2 の側面に係 る画像処理装置に関 し、 前記所定の係数を前記色ずれ評価部 での評価結果に応じて変化させる際に、 前記欠落を復元した い色成分と のずれ量が大きな色成分の種類を調べ、 該当色成 分に関する前記加重平均結果に割り 当てる係数を小さ く する また、 本発明の第 2 1 の側面によれば、 コ ンピュータに光 学像を撮像系によ り 撮像した画像を入力 し、 各画素で欠落す る色成分を補ってカ ラー画像を出力する画像処理プロ グラム
であって、 前記コ ンピュータに、 注目画素を含む所定サイズ の 近 傍 に お い て 、 注 目 画 素 か ら 発 す る 複 数 の 方 向 S l, S 2 , . . S n ( n は 1 以上の整数)の各方向 S k ( k は 1 力 ら n の 整数) に対する重み Wk を設定する重み設定機能と、 前記所 定サイズの近傍において各方向 S k ( k は 1 力 ら n の整数) 上にあ り 、 かつ特定の色成分を有する画素の画素値 Vk に対 し、 画素値 V I カゝら Vn の前記重み W 1 力 ら Wn による加重平均 を計算する平均機能と、 複数種類の色成分に対して前記平均 機能によ り 加重平均を算出 し、 この加重平均結果と、 前記注 目画素の画素値と に基づいて、 前記注目画素において欠落す る色成分の値を復元する復元機能と、 を実現させる。
また、 本発明の第 2 2の側面によれば、 第 2 1 の側面に係 る画像処理プロ グラムに関 し、 前記重み設定機能は、 複数の 色成分各々 に対して前記近傍内での方向 S k に平行に並ぴか つ該当色成分を有する二つの画素の組を一組以上選択し、 前 記各組の画素値差分に所定の係数を乗じて緩和 した値に基づ いて、 前記各方向 S k に対する重み Wk を計算する。
また、 本発明の第 2 3 の側面によれば、 第 2 1 の側面に係 る画像処理プロ グラムに関 し、 前記復元機能は、 前記注目画 素における色成分間のエ ッジのずれ量を評価する色ずれ評価 機能を有し、 この色ずれ評価機能での評価結果に応じて前記 欠落する色成分の計算方法を変える。
また、 本発明の第 2 4の側面によれば、 第 2 1 の側面に係 る画像処理プロ グラムに関 し、 前記復元機能は、 前記注目画 素における色成分間のエ ッジのずれ量を評価する色ずれ評価
機能を有し、 当該注目画素の画素値、 および前記複数種類の 色成分に対する前記平均機能の加重平均結果に、 前記色ずれ 評価機能の評価結果に応じて変わる係数を乗 じた後、 総和 し て前記欠落する色成分の値を求める。
また、 本発明の第 2 5 の側面によれば、 第 2 3 または第 2 4 のいずれか 1 つの側面に係る画像処理プロ グラ ムに関 し、 前記色ずれ評価機能は、 前記光学像の有する色収差に基づい て色成分間のエッジのずれ量を評価する。
図面の簡単な説明
図 1 は、 本発明の第 1 実施形態に係る画像処理装置と して のデジタルカメ ラ 1 0 0 の概略構成を示すプロ ック図である 図 2 は、 重み計算回路 A106 で設定される重み計算用の領 域の説明図である。
図 3 A, 3 B は、 重み計算回路 B112 における一回目 の動 作時の作用説明図 (その 1 ) である。
図 4 は、 重み計算回路 B112 における一回目の動作時の作 用説明図 (その 2 ) である。
図 5 A, 5 Bは、 重み計算回路 B112 における一回目 の動 作時の作用説明図 (その 3 ) である。
図 6 A , 6 B , 6 Cは、 重み計算回路 B112 における二回 目 の動作時の作用説明図である。
図 7 は、 本発明の第 1 実施形態における好ま しい第二の変 形例における推定回路 119 の図である。
図 8 は、 本発明の第 1 実施形態において、 第三の好ま しい 変形例で設定される重み計算用の領域の説明図である。
図 9 は、 本発明の第 1 実施形態に対応したソフ ト処理のフ ロ ^である。
図 1 0 は、 本発明の第 1 実施形態に対応したソ フ ト処理に おける RB復元処理のフ ローである。
図 1 1 は、 本発明の第 2実施形態に係る画像処理装置と し てのデジタルカメ ラ 1 0 0 の概略構成を示すプロ ック図であ る。
図 1 2 A, 1 2 B は、 色ずれ量に応じて重み計算を制御す る関数の説明図である。
図 1 3 は、 本発明の第 2実施形態中好ま しい変形例におけ る色ずれ判定回路 220 の図である。
図 1 4 は、 本発明の第 2実施形態に対応したソ フ ト処理に おける色ずれ量計算のフローである。
図 1 5 A, B , Cは、 従来技術の説明図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、 図面を参照 して本発明の実施形態について詳細に説 明する。
(第 1 荚施形態)
図 1 は、 本発明の第 1 実施形態に係る画像処理装置と して のデジタルカメ ラ 100 の概略構成を示すブロ ック 図である。 デジタルカメ ラ 100 は、 図 1 に示すよ う に、 光学系 101 と、 単板べィャ配列 CCD102 と、 単板べィャ配列 CCD102からの出 力画像を記憶する単板画像バ ッ フ ァ 103 と、 単板画像バ ッ フ ァ 103 内の画像に対し、 G 成分が欠落している画素位置にお ける G成分を推定して G成分画像を生成し、 これを G画像バ
ッファ 109 に記憶する G 復元回路 104 と 、 G画像バッフ ァ 109 に記憶された G成分画像および単板画像バッファ 103 内 の画像に基づいて Rおよび B成分の欠落を復元し、 3 色カ ラ 一画像を生成してカ ラー画像バ ッ フ ァ 115 に記憶する R/B復 元回路 110 と、 カラー画像バ ッ フ ァ 115 内の 3色カラー画像 に対して色変換やエッジ強調を行う画質調整回路 116 と、 画 質の調整された画像を記録する記録回路 117 と、 前記した各 回路の動作を制御する制御回路 118 とからなる。
上記した G 復元回路 104 は、 重み計算回路 A106 と、 平均 回路 A107 と、 G 計算回路 108 と からな り 、 RB 復元回路 110 は、 重み計算回路 B112 と、 平均回路 B113 と、 KB 計算回路 114 と か ら な る。 重み計算回路 A106 お よび重み計算回路 B112 は、 いずれも近傍の複数の方向に対 して凹凸度を評価 し、 評価結果に基づいて各領域に割り 当てる重みを計算する が、 計算方法は異なる。
また、 平均回路 A107および平均回路 B113 は、 いずれも各 方向で特定色成分を有する画素を選択し、 各方向に割 り 当て られた重みに基づいて選択した画素の画素値の加重平均を計 算するが、 計算方法は異なる。
また、 G 計算回路 108 は、 平均回路 A107 から得られた色 成分ごと の加重平均結果から最終的に欠落する G成分の値を 計算 し、 RB 計算回路 114 は平均回路 B113 から得られた色成 分ごと の加重平均結果から最終的に欠落する R 成分ない し B 成分の値を計算する。
上記したデジタルカメ ラ 100の作用は以下の通 り である。
図示しないシャ ツタがユーザによ り 押下される と、 まず、 光 学系 101 によ る光学像が単板べィャ配列 CCD 102 で撮像され 各画素あた り 一種類の色成分しかない単板状態の画像が単板 画像 ッ フ ァ 103 に得られる。 次に、 重み計算回路 A106 は 単板画像バ ッ フ ァ 103 内の単板状態の画像の各面素に対 して 処理を行う が、 注目画素で得られている色成分の種類によ り 処理が異なる。
注目画素で得られている色成分が Gの場合、 画素値をその まま G画像バ ッ フ ァ 109 の対応する画素位置に書き込む。
—方、 注目画素で Rまたは B成分が得られている場合は、 欠落する G成分を補 う処理を行 う。 以下、 注目画素で得られ ている色成分が図 2 の よ う に B の場合を例に説明するが、 注 目画素で得られている色成分が Rの場合は B を R に置き換え ればよい。
この場合、 図 2 に示すよ う に、 'まず注目画素の 5X5 近傍 内で上下左右の 4方向に f 算用の領域 S j ( j は 1 から 4 の整 数)を設定し、 各領域 Sj に対し、 領域に隣接する G画素も利 用 して、 以下の式で凹凸度 Ej を計算する。 式中、 min(x,y) は X と yの小さい方を返す関数である。 、
E1=|B5-B7 I + I G4-G61 -min ( | G4-G6 | , IG2-G8 |.)
E2= I B5 -B9 I + I G2 -G8 | -min ( | G -G6 | , |G2-G8 | )
式(3〉 E3=|B5-B3|+|G4-G6| -min(lG4-G6| , |G2-G8 | )
E4= I B5-B1 I + I G2-G8 I -min ( | G4-G6 | , \ G2-G81 ) こ こで算出された凹凸度 Ej は、 各領域が平坦でないほど 大き く 、 平坦なほど小さ く なる指標である。
次に、 重み計算回路 A106 は、 凹凸度 Ej から、 各方向に対
する重み Wj を、 '
Wj = (1/Ej)/W、 W = 1/E1 + 1/E2 + 1/E3 + 1/E4 式(4) に従って計算し、 結果を平均回路 A107 に出力する。
平均回路 A107 では、 重み計算回路 A107 から入力された重 み W1 から W4 に基づいて、 各領域 Sj 内の画素値を使って色 成分ごと の加重平均を計算 し、 結果を G計算回路 108 に出力 する。 具体的には、 色成分 G に対しては領域 S1〜S4 からそ れぞれ G6,G8, G4, G2 を と り 、 加重平均
Ga = W1*G6+W2*G8+W3*G4+W4*G2 式 (5) を計算する。 また、 色成分 B に対しては、 領域 S1~S4 から それぞれ B7, B9, B3, B1 をと り、 加重平均
Ba = W1*B7 + W2*B9 + W3*B3+W4*B1 ¾ (6) を計算する。 ただし、 色成分 R に対しては、 領域 S1〜S4 に
R成分が含まれていないので計算 しない。
G計算回路 108 では、 平均回路 A107から出力された Ga, Ba および注目画素で得られている B5 から、 最終的に欠落する G 成分 G5 を、 G5 = Ga+ (B5- Ba) と計算 し、 G画像バッ フ ァ 109 內の対応する画素位置に書き こむ。
単板画像バッ ファ 103 内の画像の全画素に対してこれらの 一連の処理が終了する と、 G画像バッフ ァ 109 には G成分の 欠落が捕われた画像が得られる。 その後、 制御回路 118 は RB 復元回路 110 を動作させる。 RB 復元回路 110 内では、 重 み計算回路 B112 が単板画像バッ ファ 103 内の画像の各画素 に対す る 処理 を 開始す る が 、 各画素で単板べィ ャ配列 CCD 102 から得られている色成分の種類によ り 、 処理が異な
る。
まず、 注目画素で得られている色成分が G以外の場合は、 注目画素の画素値をカ ラー画像バッフ ァ 115 に書きこむ。 ま た、 G画像バッフ ァ 109から注目画素に対応する画素位置の 画素値を読み出 し、 同 じく カラー画像バッ フ ァ 115 に書き こ む。
一方、 注目画素で得られている色成分が Gの場合は、 単板 画像バッファ 103 から注目画素の周囲 5X5 の近傍の画素値 を読み出 し、 同時に、 G画像バッフ ァ 109 から も対応する近 傍の画素値を読み出 して、 複数の方向に対する凹凸度を計算 する。
計算する方向は図 3 A, 3 B に示す D1〜! )12 の 12 方向で 計算用の領域は図 4の S 1〜 S 12 である。 各領域は、 近傍内で 色成分 Rまたは Bが得られている画素 (図 3 中斜線で示した 部分) と注目画素の二つの画素からなっている。
各方向 Dj ( j は 1 から 12 までの整数) に対する凹凸度 E j は、 各領域 Sj に含まれる二つの画素の G成分の差分によ り 計算される。 例えば、 5X5 近傍において得られている色 成分のパターンが図 5 Aの場合、 方向 D1 に対する凹凸度は . El = |G2- G13| と 算 出 さ れ、 D7 に対す る 囬凸度は、 E7 = |G6-G13 Iと なる。
次に、 重み計算回路 B112 は各方向 Dj の凹凸度 Ej から、 以下のよ う に方向ごと の重みを計算する。
D1-D6に対し、 Wj=(l/Ej) ,W=l/El+l/E2+l/E3+l/E4+l/
E5+l/ES(jは 1から 6の整数) 式(7〉
D7-D12に对し、 Wj=(l/Ej)W ,W =1/E7+1/E8+1/E9+1/
E10+1/E11+1/E12 (j fま 7力 ら 12の整数)
そ し; C、 これらの計算結果を平均回路 B113 に出力する。 D1
〜D6 と D7〜!) 12 の二組に分けて計算 している理由は、 各領 域で得 られる色成分のパターンが異なる か らであ る。 5 X 5 近傍において得られている色成分のパターンが図 5 Aの場合 は、 D1〜D6 に対応する領域 Sl〜 S6 では G成分と B成分、 D7 〜! )12 に対応する領域 S1〜S6 では G 成分と R 成分が得られ る。 5X 5 内で得られる色成分のパターン と しては他に図 5 Bがあるが、 この場合は D 1〜 D6 に対応する領域 S 1〜 S6 では G成分と R成分、 D7〜!) 12 に対応する領域 S1〜S6 では G成分 と B成分が得られる。
平均回路 B113 は、 重み計算回路 B112 において設け られた 各方向ごと に、 まず計算用の領域' Sj (j は 1~ 12 までの整 数)から、 注目画素以外の'画素を選択する。 例えば、 図 5 A において、 S1 からは色成分 B に対して B2、 色成分 G に対し て G2 を選ぶ。 そ して、 D1〜D6 と D7〜!) 12.の二通 り の方向の 組に対し、 対応する領域から選択された画素の:画素値を方向 ご と の重みで加重平均 し 、 色成分 ご と の 近傍 内 の 平均 Ra, Ga, Ba を求める。 ただ し領域に該当する色成分が含まれ ない場合は計算は行わない。 図 5 Aおよび図 5 B に対して行 われる加重平均の計算式は、 図 5 Aに対して :
方向 D1-D6の力口重平均: Ba=Wl *B2+W2 *B4 + 3 *B12+W *B1 j +W5*B22+W6*B24 式(8-1)
' Gal= l*G2+W2*G4+ 3*G12+W4*Gl4
+W5*G22+ 6*G24
方向 D7~D12の力 U重平均: Ra=W7 *R6+W8 *R8+W9 *R10+Wl 0 *R16
+W11*R18+W12*R20 式(8 - 2)
Ga2=W7*G6+ 8*G8+ 9*G10+ 10*Gl6
+ 11*G18+ 12*G20
図 5 Bに対して : 方向 D1-D6の力 [[重平均: Ra=Wl *R2+W2 *R4+ 3*R12+ *R14
+W5*R22+W6*R24 ,8_つ)
Ga2 = 1*G2+W2*G4 +W3 *G12 + *G14
+W5*G22+W6*G24 - 方向 D7~D12のカロ重平均: Ba=W7 *B6+W8 *B8+W9 *B10+Wl 0 *B16
+W11*B18+W12*B20 ■ 式(8 - 4)
Ga 1 =Wフ * *G8 * Gl 0+ W 0 *G16
+ 11*G18+W12*G20 近傍内 の加重平均が こ の よ う に完了する と 、 平均回路 B113 は加重平均結果を RB計算回路 114 に出力する。
RB 計算回路 114 では、 '注目画素の画素値と平均回路 B 113 からの出力に基づいて、 以下のよ う に欠落色成分 B13および R13 を計算する :
B13=Ba+ (G13-Gal)
R13=Ra+ (G13-Ga2) 式(9>
¾ して、 計算結果をカ ラー画像バッ フ ァ 115 の注目画素に. 対応する位置に書き込む。 なお、 式 ( 9 ) で Ba や Ra に、 さ らに Galや Ga2 と注目画素の G成分との差を加えている理 由は、 Ba や Ra をそのまま欠落色成分の推定値とする と 、 注 目画素自身の情報が利用されないために全体的にのつぺり し
た不自然な印象が生じて しま う 現象を防ぐためである。
こ こまでの処理が単板画像バッファ 103 内の画像の全ての 画素に対して終了する と、 カラー画像バッフ ァ 115 內に単板 画像バッフ ァ 103 と 同 じ画素数の画像が生成され、 各画素で は、 RGB 全ての色成分が得られているか、 または R 成分また は B成分のみが欠落する状態と なる。 する と 、 次に重み計算 回路 B112が再度作動する。
重み計算回路 B112 は、 今度はカラー画像バ ッ フ ァ 115 の 各画素の近傍を読み出 して処理を行う が、 注目画素で RGB全 ての色成分が得られている場合は何も しない。 欠落している 色成分がある画素では、 注目画素の 3X3 近傍の画素値を力 ラー画像バ ッ フ ァ 115 カゝら読み出 し、 まず図 6 Cに示すよ う に上下左右おょぴ 4つの対角方向の計 8方向 D1〜D8 で近傍 内の凹凸度を計算する。 図 6 Aは、 3X 3 近傍で得られる色 成分のパターンを例示したものだが、 計算用の領域は、 方向 D1-D8 に対し、 図 6 B に示すよ う に注目画素の周囲で 3X3 近傍に含まれる 8画素のいずれかと注目画素との 2画素から なる Sl〜 S8 の 8通 り である。 方向 Dj の凹凸度 Ej は、 領域 S j に含まれる二つの画素の G成分の差分で評価する。 例え ば D1 に対する凹凸度は、 El = |G1- G5|と算出され、 D5 に おける凹凸度は、 E7 = |G9- G5|と なる。 そ して、 全領域の凹 凸度の計算が終了する と、 凹凸度 Ej から、 各方向に対する 重みを以下のよ う に計算する (j は 1 から 8 までの整数) j=(l/Ej)/W, W=∑ (1/Ek) は 1 力 ら 8 までの整数)
式 (10)
そ して、 結果を平均回路 B113 に出力する。 なお、 3X3 近傍 で得られる色成分のノ、。ターンと しては、 他に図 6 Aの R と B を入れ替えたものがあるが、 この場合でも重みの計算は同一 となる。
平均回路 B113 では、 各方向 Dj に対し、 Sj から注目画素 以外の画素を選択する。 そ して、 注目画素で欠落する色成分 C (C は R, B のいずれか) および色成分 Gに対し、 選択された 画素の画素値を平均回路 B113 から出力された重み Wj で加重 平均した値
Ca = ∑ Wj*Cj, Ga = ∑ Wj*Gj 式(11) を RB計算回路 114 に出力する。
RB 計算回路 114 では、 注目画素においてすでに計算され ている G成分 G5 および平均計算回路 B113 から出力された加 重平均値を用いて、 注目画素において欠落する色成分 C5(C は R, B のいずれか) を、 C5 = Ca+(G5- Ga)と推定する。 そ し て、 結果をカ ラー画像バッフ ァ 115 の対応する画素位置に書 き込む。
こ こまでの処理が完了する と、 カラー画像バッ ファ 115 に は全画素で欠落色成分が復元されたカ ラー画像が得られる。 その後、 得られたカ ラー画像は画質調整回路 116 によ り 色変 換、 エ ッ ジ強調、 階調変換な どの処理を施され、 記録回路 117 によ り 図示 しない記録媒体に記録され、 デジタルカ メ ラ 100 の撮像動作が完了する。
なお、 本実施形態には多く の変形例が考え られる。 第一の 好ま しい変形例は、 重み計算回路 A106 における重み計算の
仕方である。 重み計算回路 A106 では、 各方向に対して算出 された凹凸度に基づいて重み計算を行 う が、 前述の計算式 (4), (7), (10)では、 凹凸度の絶対的な大小に関係なく 同 じ重 み付,けを行って しま う。 しかし、 現実的には凹凸度が全方向 で一様に小さい場合はノ イ ズの影響が支配的と考えられ、 重 み付けもでき るだけ均等にするほ う が望ま しい。 そこで、 例 えば計算式(10)を以下のよ う に変形し、 Wj に替えて以下の 新しい重み W' j を用いる。
■ W j=Vj/W ,W' =∑Vk (kは 1から 8までの整数) , Ί
V = *Wj+(l- > *1/8, r=h ( ax(ElfE2r-fE8) ) J ェ (12) 式中、 W j は式( 10)で計算された値である。 また、 h (X)は X の単調減少な関数, max (vl, v2, .. v8)は vj ( j は 1 力、ら 8 の 整数) 中最大値を与える関数である。 これによ り 、 近傍にお ける凹凸度の絶対的な大き さが大きいほど V は小さ く 、 逆に 小さいと γ は大き く なる。 その結果、 ノイ ズの影響が相対的 に小さい場合は式( 10)で計算される重み付けに近づき、 ノィ ズの影響が大きい場合は均等な重み付けに近づく よ う に重み が計算される。
第二の好ま しい変形例は、 重み計算回路 の計算方法 の変更である。 重み計算回路 A106 では、 各方向の凹凸度を G 成分の差分で評価しているが、 画像パターンによっては G 成分がほとんど変化せず R, Β成分だけが変化している場合も あ り う る。 そのよ う な場合に対処するため、 図 5 Α , Β にお いて各方向 Dj の凹凸度を、 G 以外の色成分も用いて計算す る。 そのために、 重み計算回路 A106 は図 7 に示す推定回路
119 を有し、 注目画素における G 以外の色成分の値を推定す る。 例えば図 3 の場合、 D1 カゝら D6 の方向に対しては、 注目 画素の B 成分の推定値と して B' = (B12 + B14) /2 を計算 し、 凹 凸度 Ej (j は 1 力 ら 6 の整数)を、 Ej = | Gk-G13 | + | B' -Bk | と計算する。
こ こで、 k は領域 Sj に含まれる注目画素以外の画素の番 号である。 D7 力、ら D12 の方向に対しては、 注目画素の R 成 分の推定値と して R' = (R8 + R18) /2 を計算 し、 凹凸度 Ej (j は 7 力、ら 12の整数) を、 Ej = | Gk-G13 | + | R' -Rk | と計算す る。 k は D1 力、ら D6 に対する場合と 同 じである。
同様に、 図 6 Aにおいてはまず、 注目画素における B成分 の推定値と して B' = (Bl+B3+B7+B9) /4 を計算 し、 方向 D1 か ら D8 に対する凹凸度 Ej を Ej = |G5-Gk | + | B' - Bk |と計算 する。 こ こで、 k は領域 Sj に含まれる注目画素以外の画素 の番号である。
また、 重み計算回路 A106 の計算の変更法と して、 第三の 好ま しい変形例をあげる こ とが出来る。 この変形例では、 上 下左右方向の凹凸度を計算する領域に図 8 に示すよ う に G画 素を加え、 例えば右方向の凹凸度 E1 を、 1 5 0, 1 5 1 で 示す矩形領域の差分も含めて
El= I B5-B71 + |G4-G6 | -min ( | G4-G6 | , | G2-G8 | ) +min ( | G2- G10 I , I G8-G1.1 I ) 式(13) と計算する。 このよ う に、 互いに位置がずれているが方向は 平行と なっている画素値差分を組み合わせる こ と で斜めエツ ジに対する復元精度を向上させる こ と が出来る。
また、 本実施形態ではデジタルカメ ラ内での回路処理を示 したが、 図 9 および図 1 0 に示すフローによる ソフ ト ウェア 処理も可能である。 このフ ロ ーは、 Inlmg, Outlmg とい う 二 つのメ モ リ 領域を用いる。 そ して、 単板べィ ャ配列 CCD102 よ り 出力された、 各画素につき二種の色成分が欠落する状態 の画像を Inlmg に書き込み、 処理を行 う と 、 Outlmg に各画 素に 3色そろったカラー画像が得られる。 以下、 フ ロ ーのス テ ツプを説明する。
まず、 ステ ップ S 1 では、 Inlmg の画素値を Outlmg にコ ピーする。 その際、 Inlmg の各画素位置で得られる色成分の 種類 C を計算 し、 Outlmg の対応する画素の、 色成分 C の値 と して書き込む。 次に、 ステ ップ S 2 では、 Inlmg を走査し , 色成分 Rまたは Bが得られている画素が存在するかど う か探 索する。 該当する画素がない場合はステ ップ S 6 に進み、 あ る場合はステ ップ S 3 に進む。 以下、 該当する画素を X とす る。
ステ ップ S 3 では、 画素 X の 5X5 近傍内で図 2 に示すよ う に上下左右に領域をと り 、 各方向の重みを計算する。 計算 式は、 式(3), (4)である。 なお、 式(4)は画素 Xにおいて B成 分が得られている例で、 R 成分が得られている場合は B を R に置き換える。
次に、 ステ ップ S 4では、 画素 Xの上下左右にあって色成 分 G を持つ画素の画素値を、 ステ ップ S 3 で計算された各方 向の重みで加重平均し、 Ga を得る。 計算式は式(5)である。 また、 画素 X で得られている色成分 C (あるいは R または B)
に対し、 画素 Xの上下左右にあって色成分 C を持つ画素の画 素値を、 ステップ S 3 で計算された各方向の重みで加重平均 し、 Ca を得る。 Cが B の場合の計算式は式(6)である。
ステップ S 5 では、 ステ ップ S 4 で計算された加重平均、 および画素 X の画素値 (図 2 と対応付けて、 以下これを C5 とする。 C は R, B のいずれかである。 ) から、 欠落する G成 分の値 (同様にこれを G5 とする) を、 G5 = Ga + (C5 - Ca) と計算する。 そ して、 G5 を Outlmg に書き込む。
ステ ッ プ S 6 では、 図 1 0 のフ ロ ーに示す工程に従った RB 復元処理を行う。 以下は、 RB 復元処理のフローの各ステ ップの説明である。
まずステ ップ S 7 では、 Outlmg を走査し、 色成分 G しか 得られていない未処理の画素が存在するかど う か探索する。 未処理の画素がない場合にはただちにステ ップ S 11 に移行 し、 未処理の画素がある場合にはステ ップ S 8 に進む。 以下. 該当する画素を Y と呼ぶ。
ステップ S 8 では、 画素 Y の 5X5 近傍内に図 3 に示した D1 から D6,および D7 から D 12 の二組各 6 通 り の方向を設け . 各方向の重みを計算する。 そのために、 各方向上で、 図 3 の 斜線で示した画素の G成分の値と 、 画素 Yの G成分の値の差 分の絶対値 Ej (j は 1 から 12 の整数)を求め、 重みを組ごと に式(7)で計算する。
ステップ S 9 では、 D1 力 ら D6、 および D7から D12の各耝 ごと に、 図 3 の斜線で示した画素の画素値を色成分ごと にス テツプ S 8 で計算された重みで加重平均する。 斜線で示した
画素では色成分 G と R または G と Bが得られているので、 二 種類の色成分に対する加重平均結果が得られる。 得られる色 成分の種類おょぴ計算式は、 画素 Yの近傍で得られている色 成分のパターンが図 5 A, B のいずれかに応 じて式(8-1)か ら式(8-4)に示 した とお り である。
ステ ップ S 1 0 では、 ステ ップ S 9 で得られた加重平均結 果、 および画素 Y で得られている画素値(図 5 Aないし 5 B と対応付けて、 以下 G13 とする) に基づいて、 欠落する R成 分および B 成分(これらを同様に R13, B13 とする) を、 計算 式(9)で求め、 Outlmgに書き込む。
ステ ップ S 1 1 では、 Outlmg を走査 し、 欠落する色成分 のある画素を探す。 該当する画素がない場合は終了し、 ある 場合はステ ップ S 1 2 に進む。 以下、 該当する画素を Z とす る。
ステップ S 1 2 では、 画素 Z の 3X3 近傍で図 6 Cに示 し た 8方向をと り 、 各方向の重みを計算する。 そのために、 ま ず各方向にある近傍画素と画素 Z の注目画素の差分の絶対値 Ej ( j は 1 から 8の整数) を求め、 重みを式(10)に従い計算 する。
ステップ S 1 3 では、 画素 Zで欠落する色成分 Cおよび色 成分 G に対 し、 各方向にある画素の対応する色成分の値を S12 で求めた重みによ り加重平均する。 計算式は式(11)であ る。
ステ ップ S 1 4では、 ステ ップ S 1 3 の加重平均結果、 お ょぴ画素 Z で得られている G 成分 (図 6 Aと対応付けて G5
とする) に基づいて、 欠落色成分 (同 じ く C5 とする) を C5 = Ga + (C5— Ca)によ り 求め、 Outlmg に書き込む。
なお、 本実施形態および変形例は、 請求項 1 、 2、 3 、 4 5 、 6、 7 、 1 0 、 1 4、 1 5 、 1 6 、 1 7 、 1 8 、 2 1 、 2 2 に記載の発明を含んでいる。
(第 2実施形態)
図 1 1 は、 本発明の第 2実施形態に係る画像処理装置と し てのデジタルカメ ラ 2 0 0 の概略構成を示すプロ ック図であ る。 第 2実施形態は第 1 実施形態と同様の部分が多いので、 以下では第 1 実施形態と異なる部分についてのみ記載する。 第 2 実施形態は第 1 実施形態と 同 じく 本発明をデジタルカメ ラに適用 した例であるが、 光学系 101 の状態に応じて補間処 理の特性を変化させる点が異なる他は第 1 実施形態と は同一 である。 そのために、 図 1 1 に示すよ う に、 光学系 101 の状 態に基づき単板画像バッファ 103 内の各画素位置でのエッジ の色ずれ量を算出する収差計算回路 219が設け られ、 その出 力によ り G復元回路 204 中の重み計算回路 A206 と G 計算回 路 208、 および RB復元回路 210 中の重み計算回路 B112 と RB 計算回路 214が制御される。
以下、 デジタルカ メ ラ 200 の作用を、 第 1 実施形態と異な る点を中心に説明する。 図示しないシャ ツタがユーザによ り 押下される と、 第 1 実施形態と 同 じく 、 光学系 101 によ る光 学像が単板べィャ配列 CCD102 で撮像され、 各面素あた り一 種類の色成分 しかない単板状態の画像が単板画像バ ッ フ ァ 103 に得られる。 また、 光学系 101 の焦点距離と被写体距離
が収差計算回路 219 に出力される。
次に、 重み計算回路 A206 が単板画像バッ ファ 103 內の単 板状態の画像の各画素に対して処理を行う が、 注目画素で得 られている色成分が Gの場合は、 第一の形態と同 じ処理が行 われる。 一方、 注目画素で色成分 Rまたは Bが得られている 場合は、 第一の形態と 同 じく 注目画素近傍の上下左右の 4方 向に対する凹凸度の計算を行う が、 それに先立って、 まず収 差計算回路 219 に注目画素の座標(x, y)を出力する。
収差計算回路 219 は、 焦点距離、 被写体距離、 および光軸 中心からの距離、 の 3 つの量の離散的な値の組に対して、 色 成分 G に対する色成分 R および B の色ずれ量が記録された LUT を回路内に保持している。 そ して、 座標(x, y)が入力さ れる と 、 まず光軸中心に対応する座標(cx, cy)と注目画素の 座標 (x, y) の距離の 2 乗 D を、 D= (cx-x)2 + (cy-y)2 によ り 計算する。 次に、 先に入力された焦点距離、 被写体距離、 計算された D、 および LUT に保持されたデータから、 公知の テーブル捕間法によ り座標(X, y)における色成分 G に対する 色成分 R の色ずれ量 Ar、 および色成分 G に対する色成分 B の色ずれ量 Ab を算出 して重み計算回路 A206 に出力する。
その後、 重み計算回路 A206 では、 注目画素の上下左右に 図 2 に示す S1〜S4 の領域を設け、 各領域の平坦度 Ej (j は 1 〜4 の整数)を、 以下の式で計算する。 第一の形態例での説 明同様、 注目画素で得られている色成分が図 2 の よ う に β の 場合についての説明である。
Ε1=α?* IB5-B7 | + |G4-G6| -min( |G4-G6| , |G2-G8 | )
E2= or * I B5 -B9 I + I G2 -G8 | -rnin ( | G4 -G6 | , |G2-G8 | ) .
¾(14)
E3= * I B5-B3 | + | G4 -G6 | -min ( | G -G6 | , |G2-G8 | )
Ε4=α* I B5-B1 I + I G2-G8 | -min ( | G4-G6 | , |G2-G8 | )
a=l-f (I |G4-G6| -IG8-G12 | | ) *g (ma (Ar,Ab) )
式中、 f, g は図 1 2 A, B に示す関数で、 図中の T1, T2 は所 定の閾値である。 また、 max (X, y)は X と y の大きい方を表す 式( 14)の は、 色ずれ評価量 Ar ない し Ab が T 1 付近、 かつ G 成分の水平方向の差分 G4- G6 iと垂直方向の差分 |G2-G8 |が 比較的近い値の場合に 0 に近づき、 その他の場合は 1 に'近づ く こ と を特徴とする。 その結果、 特に色ずれ量が 1画素に近 い斜めのエ ッジに対し、 凹凸度が近傍の色成分 Gのみに基づ いて計算される よ う になる。
重み計算回路 A206 における この後の重みの計算自体は、 第 1 実施形態と 同 じであ り 、 計算結果は平均回路 A107 に出 力 される。 ただ し、 第 1 実施形態 と異な り 、 収差計算回路 219 で計算された色ずれ量 Arおよび Ab を G計算回路 208 に 出力する。
平均回路 A107 での処理は第 1 実施形態と 同 じであ り 、 色 成分ごと に、 注目画素近傍の上下左右方向の画'素値に対し、 重み計算回路 A206 で計算された重みによ る加重平均が計算 される。 色成分 Rを持つ画素は図 2で設けた領域にないので 色成分 B と Gの加重平均値 Ba, Gaのみ得られる。
G 計算回路 208 では、 平均回路 A107 から出力された色成 分ごとの加重平均と注目画素の画素値から、 最終的に欠落す る G 成分 G5 を算出 し、 G画像バッフ ァ 109 内の対応する画
素位置に書き こむ。 ただし、 計算式が第 1 実施形態と少 し異 な り 、 重み計算回路 A206 から得られた色ずれ量 Ab を用いて G5=Ga+ * (B5-Ba)
=1 - g(Ab) 式(15) と計算する。 こ こで、 g は図 1 2 B に示した関数である。 単板画像バッフ ァ 103 内の画像の全画素に対してこれらの 一連の処理が終了する と、 第 1 実施形態と 同 じく 、 G画像バ ッファ 109 には G成分の欠落が捕われた画像が得られる。 そ の後、 制御回路 .118 は RB復元回路 210 を動作させる。 RB 復 元回路 210 内では、 重み計算回路 B112 が単板画像バッフ ァ 103 内の画像の各画素に対する処理を開始するが、 その内容 は第 1 実施形態と 同 じである。 その結果、 色成分 Gが得られ ている注目画素の近傍で、 図 5 Aに示した D1〜D12 の 12 方 向に対し、 D1〜! )6 の組と D7〜D12 の組各々 に対して重み W1 力 ら W6、 および W7 から W12 が得られる。 その後平均回路 B113 が動作するが、 その処理内容も第 1 実施形態と 同一で あ り 、 例えば近傍で得られている色成分のパターンが図 5 B の場合は方向 D1〜!) 6 に対する加重平均結果と して Baおよび Gal が得られ、 方向 D7〜! 12 の加重平均結果と して Ra およ ぴ Ga2; ^得られる。 '
次に RB 計算回路 214 が動作するが、 第 1 実施形態と異な り 、 まず収差計算回路 219 に注目画素の座標(X, y)を出力す る。 収差計算回路 219 は G成分の欠落を捕 う際に行ったの同 じ処理を行い、 注目画素における G成分に対する R成分の色 ずれ量 Ar と G成分に対する B成分の色ずれ量 Ab を算出 して RB計算回路 214 に出力する。
RB 計算回路 214 では、 平均回路 B113 からの加重平均結果 および色ずれ量 Ar, Ab を用いて、
Bl3-Ba+j¾* (G13- Gal)
/R13=Ra+/S
r* (G13-Ga2) 1一
のよ う に注目画素で欠落する R成分と B成分を計算 し、 結 果をカラー画像バッフ ァ 115 の注目画素に対応する位置に書 き込む。 式中 g は図 1 2 Bに示す関数である。
こ こまでの処 aが単板画像バッフ ァ 103 内の画像の全ての 画素に対して終了する と、 カラー画像バッフ ァ 115 内に単板 画像バッフ ァ 103 と 同 じ画素数の画像が生成され、 各画素で は、 RGB 全ての色成分が得られているカ または R 成分また は B成分のみが欠落する状態と なる。 する と次に重み計算回 路 B112 が再度作動するが、 その処理内容は第 1 実施形態と 同一であ り 、 欠落している色成分がある画素に対し、 図 6 C に示した、 近傍の方向 D 1〜 D8 に対する重み W j ( j は 1 力 ら 8 までの整数)を算出 して平 ¾回路 B113 に出力する。
平均回路 B 113 の処理内容も第 1 実施形態と同一であ り 、 注目画素で欠落する色成分 C (Cは R, B のいずれか) および色 成分 Gに対する近傍画素の加重平均 Ca および: Ga を RB 計算 回路 214 に出力する。
RB 計算回路 214 は、 再び収差計算回路 219 に注目画素の 座標(x, y)を出力 し、 注目画素における G 成分に対する R 成 分の色ずれ量 Ar と G成分に対する B成分の色ずれ量 Ab を得 る。 そ して、 平均回路 B113 からの加重平均結果おょぴ色ず れ量 Ac ( c は欠落している色成分が R カゝ B かに応じて r 力 b
のいずれ力 )を用いて、
C5=Ca+^c* (G5-Ga)
式(17) の よ に、 注目画素で欠落する色成分 C (欠落している色成 分に応じて Rか B のいずれか) を計算 し、 結果をカラー画像 バ ッフ ァ 115 の注目画素に対応する位置に書き込む。
こ こまでの処理が完了する と、 カ ラー画像バッフ ァ 115 に は全画素で欠落 成分が復元されたカ ラー画像が得られる。 その後の作用は第 1 実施形態と 同一であ り 、 得られたカ ラー 画像が画質調整回路 116 によ り 色変換、 エッジ強調、 階調変 換などの処理を施され、 記録回路 117 によ り 図示しない記録 媒体に記録されてデジタルカメ ラ 200 の撮像動作が完了する。
- なお、 本実施形態は種々 の変形が可能である。 好ま しい変 形例は、 収差計算回路 219 が存在 しない場合に各画素位置で の色ずれを推定して補間処理を制御する ものである。 具体的 には、 図 1 3 に示すよ う 、 重み計算回路 A206 に以下の作 用を持つ色ずれ判定回路 220 を設ける。 この場合、 はじめに 重み計算回路 A206 が式(14)に よ り 上下左右方向の凹凸度 Ej (j は 1 から 4 の'整数)を求めるが、 収差計算'回路 219 が存 在 しないので、 式(14)中 Ar、 Ab を共に 0 とおいて計算する c 次に、 色ずれ判定回路 220 が動作し、 まず凹凸度 E1 から E4 のいずれが最小かを調べる。 そ して、 最小の凹凸度を与える 方向 k について、 領域 Sk の両脇に色ずれ判定用領域を二 つ設ける。 例えば k が 1 の場合、 色ずれ判定用領域は図 8 中 S1' 中 1 5 0 , 1 5 1 で示 したよ う な二つの領域と な る c
そ して、 各領域で凹凸度 Ek を計算 したの と 同 じ方向で G 成 分の差分を計算 し、 その最小値を Δ とする。 また、 領域 Sk 上で G 以外の色成分を持つ画素同士の差分を計算 し、 Δ, と する k が 1 の例では、
厶 = min ( I G2— G101 , 1 G8 - Gil I ), Δ ' = |Β5 - Β7|と なる。
最後に、 色ずれ判定回路 220 は色ずれ量 Αを、
. Γτΐ(Δ' < Τ3 かつ Δ > Τ4)
" 一 ίο (その他の場合 ) 式 (18) と計算する。 こ こで、 T1 は図 1 2 Β に示 した所定の値であ る。 また、 Τ3, Τ4 はあ らかじめ設定された閾値である。 その 後、 重み計算回路 Α206 は再度各方向の凹凸度 Ej (j は 1 から 4 の整数)を求めるが、 今度は式(14)中の Ar, Ab を A とおい て計算する。 そ して前述の方法で凹凸度から重みを計算 し、 平均回路 A107 に出力する。
また、 本実施形態ではデジタルカメ ラ.内での回路処理を示 したが、 ソフ ト ウェア処 ΐίも可能である。 その場合、 フ ロ ー は、 第 1 実施形態中図 9および図 1 0 に示 したものと ほぼ同 じになるが、 ステ ップ S 3, S 5, S 10, S 14·の処理内容が変わ り 、 また、 図 1 4 に示すフローが付加される。 '以下、 第 1 実 施形態と異なる点についてのみ述べる。
まず、 図 9 のステ ップ S 3 については、 重みの計算式が式 (3)から式(14)に変更になる。 ステ ップ S 5 については、 ス テ ツプ S 4 で計算された加重平均、 および画素 X の画素値 (図 3Α, 3Β と対応付けて、 以下これを C5 とする。 C は R, B のいずれか。 ) から、 欠落する G 成分の値 (同様にこれを
G5 とする) を式(15)によ り 計算 し、 結果を Outlmg に書き込 む。 ステ ップ S 10 については、 計算式(9)に替えて計算式 (16)を用いる。 ステ ップ S 14 については、 ステップ S 13 の 加重平均結果、 および画素 Z で得られている G成分 (図 6A と対応付けて G5 とする) に基づいて、 欠落色成分 (同 じく C5 とする) を式(17)によ り 求め、 Outlmg に書き込む。
そ して、 ステ ップ S 3, S5, S10, S14 の各ステ ップで色ずれ 量 Ar, Ab が必要と なつた際には、 注目画素(X または Y また は Z)の座標、 およびパラメータ と して与え られる光学系 101 の焦点距離 P から、 図 14 に示すフ ロ ーを用いて色ずれ量の 計算を行う。
図 1 4 において、 まず、 ステ ップ S 15 では、 あ ら力、じめ 設定されている、 光学系 101 の光軸中心の画像上での座標 (cx, cy)と、 与え られた座標(x, y)によ り 、 光軸中心からの距 離の 2 乗 d を求める。 次に、 ステ ップ S 16 ではあ ら力 じめ テーブルと してメ モ リ 上に与え られている色ずれ量を、 光軸 中心からの距離の 2乗 dおよびパラメ ータ と して与えられる 光学系 101 の焦点距離 P を索引 と して引き、 与えられた座標 における色ずれ量 Ar, Ab を求める。
なお、 本実施形態及びその変形例は ^求項
7 、 8 、 9 、 1 0 、 1 1 、 1 2 、 1 3 1 4、 1 5 、 1 6、 1 7 、 1 8 、 1 9 、 2 0、 2 1 、 2 2 2 3 に記載の発明を 含んでいる。
(付記)
1 . 光学像を撮像系によ り撮像した画像を入力 し、 各画素
で欠落する色成分を補ってカラー画像を出力する画像処理装 置であって、
注目画素を含む所定サイズの近傍において、 注目画素から 発する複数の方向 Sl,S2,.. Sn(n は 1 以上の整数)の各方向 Sk ( k は 1 から n の整数) に対する重み Wk を設定する重み 設定部と、
前記所定サイズの近傍において各方向 Sk ( k は 1 から η の整数) 上にあ り 、 かつ特定の色成分を有する画素の画素値 Vk に対し、 画素値 VI か ら Vn の前記重み W1 力、ら Wn によ る 加重平均を計算する平均算出部と 、
複数種類の色成分に対して前記平均算出部によ り加重平均 を算出 し、 この加重平均結果と、 前記注目画素の画素値と に 基づいて、 前記注目画素において欠落する色成分の値を復元 する復元部と、
を具備する画像処理装置。
(対応する実施の形態)
第 1 実施形態では、 重み設定部は、 少な く と も重み計算回 路 A106および重み計算回路 B112 に対応し、 平均算出.部は、 少な く と も平均回路 A107および平均回路 B113 に対応し、 復 元部は、 少なく と も G 計算回路 108 および RB 計算回路 114 に対応する。
また、 第 2実施形態では、 重み設定部は、 少な く と も重み 計算回路 A206および重み計算回路 B112および収差計算回路 219 に対応し、 平均算出部は、 少なく と も平均回路 A107 お よび平均回路 B113 に対応し、 復元部は、 少な く と も G 計算
回路 208および RB計算回路 2 1 4 に対応する。
(作用 · 効果)
近傍の複数の方向で重み設定部が各方向に重みを割 り 当て . その重みに基づいて平均算出部が近傍内の画素の画素値の加 重平均を と り 、 復元部が加重平均結果おょぴ注目画素の画素 値に基づいて欠落色成分を求めるので、 単純補間よ り 高精度 の欠落色復元が行える。
2 . 前記重み設定部は、 所定の色成分に関 して、 前記近傍 内での各方向 S k に平行に並び、 かつ該当色成分を有する二 つの画素の組を一組以上選択し、 前記各方向 S k に対する重 み Wk を、 各組の画素値差分に基づいて計算する 1 に記載の 画像処理装置。
(対応する実施の形態)
1 . に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
重み設定部が、 重みを計算する各方向に対し、 当方向に平 行に並びかつ該当色成分を有する二つの画素の画素値差分を 計算 し、 それに基づいて重みを計算する結果、 種々 のエッジ パターンに対して最適な欠落色復元が行える。
3 . 前記重み設定部は、 複数種類の色成分に関する前記各 組の画素値差分を計算 し、 前記画素値差分に所定の係数を乗 じて総和 した値に基づいて、 前記各方向 S k に対する重み Wk を決定する 2 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
1 . に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
重み設定部が、 複数種類の色成分に対する画素値差分を混 合して重み計算する結果、 単一の色成分に対する画素値差分 を利用するだけでは対応できないエッジパターンに対しても 最適な欠落色復元が行える。
4 . 前記重み設定部は、 前記注目画素における所定の色成 分の概算値を前記所定サイズの近傍内で推定する推定部を有 し、 前記各方向 S k に対する重み Wk を、 各方向 S k 上にあ り かつ前記所定の色成分を有する画素の画素値と、 前記概算値 と の差分に基づいて計算する 1 に記載の画像処理装置.。
(対応する実施の形態)
少なく と も第二の好ま しい変形例に対応する。 推定部、 少 なく と も推定回路 1 19 に対応する。
(作用 · 効果)
推定部が注目画素における所定の色成分の概算値を近傍内 で推定し、 その結果と近傍画素の画素値の差分に基づいて重 み設定部が重み計算を行う こ と によ り 、 近傍内での所定の色 成分の値の変化は大きいがその他の色成分の値の変化は小さ いよ う なエッジパターンに対しても最適な欠落色復元が行え る。
5 . 前記重み設定部は、 前記各方向 S k に対する重み Wkの 計算において、 前記所定サイズの近傍内で各方向 Sk に平行 に並び、 かつ所定の色成分を有する二つの画素の組を複数選 択 し、 各組の画素値差分の最小値を計算する 1 に記載の画像 処理装置。
(対応する実施の形態)
少なく と も第三の好ま しい変形例に対応する。 複数通 り の 画素の組は、 図 8 の 1 5 0 , 1 5 1 で示す矩形領域に対応す る。
(作用 · 効果)
所定の色成分を有する二つの画素の組を複数通 り 設け、 各組 の画素値差分の最小値を計算する こ とで、 近傍内の種々 のェ ッジパターンに、 よ り 高精度に対応する こ とが出来る。
6 . 前記重み設定部は、 前記各方向 S k に対する画素値差 分の計算を 1 から n の全ての整数に対して行った後、 前記画 素値差分の最大値を求め、 その大き さが小さいほど各方向に 対する重みが均等になるよ う に重みを計算する 2、 3 、 5 の いずれか 1 つに記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
少なく と も第一の好ま しい変形例に対応する。
(作用 · 効果)
複数の方向の画素値差分の最大値が小さいほど各方向に対 する重みが均等になる よ う に重みを計算する こ と によ り 、 重 み計算結果へのノイズの悪影響を低減でき る。
7 . 前記重み設定部は、 前記各方向 S k に対する画素値差 分に反比例 し、 かつ前記複数の方向に渡る重みの総和が 1 に なる よ う に前記各方向に対する重み Wk を計算する 3 または 5 のいずれか 1 つに記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
1 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
画素値の変化が少ない方向ほど重みが大き く なるため、 欠 落復元結果に占めるエッジに沿った方向での補間の比重が大 き く な り 、 エッジ部でも よ り 高精度な欠落色復元が行える。
8 . 前記重み設定部は、 前記注目画素における色成分間の エ ッ ジのずれ量を評価する色ずれ評価部を有し、 この色ずれ 評価部での評価結果に応じて重みの計算方法を変える 2 、 3 5 のいずれか 1 つに記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
重み設定部は、 少なく と も重み計算回路 A206 および収差 計算回路 2 1 9 に対応する。 色ずれ評価部は、 少な く と も収差 計算回路 2 1 9 および、 好ま しい変形例の色ずれ判定回路 220 に対応する。
(作用 · 効果)
色ずれの存在によ り エッジ部での最適な重みの計算が失敗 するのを防止でき る。
9 . 前記重み設定部は、 前記所定の係数を前記色ずれ評価 部での評価結果に応じて変化させる こ とで前記重みの計算方 法を変える 8 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
8 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。 所定の 係数は である。
(作用 · 効果)
重み計算の際に、 複数の色成分を利用 した計算を行 う か、 単一の色成分を利用 した計算を行 う かの比重を簡単に変化さ
せる こ とができ、 色ずれの存在によ り エッジ部での最適な重 みの計算が失敗するのを防止でき る。
1 0 . 前記復元部は、 前記注目画素の画素値および前記複 数種類の色成分に対する前記平均算出部の加重平均結果に所 定の係数を乗じた後、 総和 して前記欠落する色成分の値を求 める 1 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
1 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
複数種類の色成分に対する画素値差分を混合して欠落色の 復元を行 う こ と で、 単一の色成分に基づいた復元では对応で きないエッジパターンに対しても最適な欠落色復元が行える c
1 1 . 前記復元部は、 前記注目画素における色成分間のェ ッジのずれ量を評価する色ずれ評価部を有し、 この色ずれ評 価部での評価結果に応 じて前記欠落する色成分の計算方法を 変える 1 又は 1 0 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
復元部は、 少なく と も RB 計算回路 2 1 4 に対応する。 色ず れ評価部は収差計算回路 2 1 9および好ま しい変形例の色ずれ 判定回路に対応する。
(作用 · 効果)
色ずれの存在によ り エッジ部での欠落色復元結果が単純捕 間の結果に比べて返って悪化するのを防止でき る。
1 2 . 前記復元部は、 前記注目画素における色成分間のェ ッジのずれ量を評価する色ずれ評価部を有し、 前記所定の係
数を前記色ずれ評価部の評価結果に応じて変化させる こ とで 前記欠落する色成分の計算方法を変える 1 0 に記載の画像処 理装置。
1 1 . に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。 所 定の係数は J3 rおよび ]3 bである。
(作用 · 効果)
色ずれの存在によ り エッジ部での欠落色復元結果が単純捕 間の結果に比べて返って悪化するのを防止でき る。
1 3 . 前記色ずれ評価部は、 前記光学像が有する色収差に 基づいて色成分間のエッジのずれ量を評価する 8 または 1 1 または 1 2 のいずれか 1 つに記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
色ずれ評価部は、 少なく と も収差計算回路 2 1 9 に対応する ( (作用 · 効果)
色ずれの評価が他の方法よ り 確実に行える。
1 4 . 前記単板撮像素子は原色べィャ配列のモザイ ク フィ ルタを有し、 前記注目画素において色成分 Rまたは B が得ら れてお り 、 前記注目画素に対する上下左右の 4方向を前記複 数の方向 S 1 から S 4 と し、 前記複数種類の色成分は、 当該注 目画素において得られている色成分、 および Gであり 、 前記 欠落する色成分が Gである こ と
を特徴とする 3 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
3 . に記載の 「対応する実施の形態」 と同様である。
(作用 · 効果)
原色べィャ配列に特に適している点を除いて 3 と同様であ る。
1 5 . 前記単板撮像素子は原色べィ ャ配列のモザイ ク フィ ルタを有し、 前記注目画素において色成分 Gが得られており - 当該注目画素と 、 この注目画素を中心とする所定サイ ズの近 傍内で色成分 R を有する画素の各々 を結んだ方向を前記複数 の方向 と し、 前記複数種類の色成分は Rおよび Gであ り 、 前 記欠落する色成分が Rである こ と
を特徴とする 3 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
3 に記載の 「対応する実施の形態」 と同様である。
(作用 · 効果)
原色べィャ配列に特に適している点を除いて 3 と同様であ る。
1 6 . 前記単板撮像素子は原色べィ ャ配列のモザイ ク フィ ルタ を有し、 前記注目画素において色成分 Gが得られてお り 、 当該注目画素と、 この注目画素を中心とする所定サイ ズ近傍 内で色成分 B を有する画素の各々 と を結んだ方向を前記複数 の方向と し、 前記複数種類の色成分は Bおよび Gであ り 、 前 記欠落する色成分が B である こ と
を特徴とする 3 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
3 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
原色べィ ャ配列に特に適している点を除いて 3 と同様であ
る。
1 7 . 前記複数の方向は、 前記注目画素の所定サイ ズの近 傍において、 前記注目画素において欠落する色成分と、 当該 注目画素において得られている色成分の う ちいずれか一つと、 の両方の色成分が得られている画素の各々 と、 前記注目画素 と を結んだ方向に設定される 1 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
2 に記載の 「対応する実施の形態」 と同様である。
(作用 · 効果)
注目画素と 同 じ色成分が得られている画素と、 注目画素と を結ぶ方向に重みを計算する方向を設定する こ とで重み計算 がよ り 適切に行える。
1 8 . 前記単板撮像素子は原色べィャ配列のモザイ ク フィ ルタを有し、 前記注目画素において欠落する色成分が Rまた は Bであ り 、 前記注目画素において得られている色成分の う ちいずれか一つは Gである 1 7 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
3 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
原色べィ ャ配列に特に適している点を除いて 1 7 と 同様で ある。
1 9 . 前記所定の係数を前記色ずれ評価部での評価結果に 応じて変化させる際に、 前記注目画素で得られている色成分 と のずれ量が大きな色成分の種類を調べ、 該当色成分に関す る前記画素値差分に対して割り 当てる係数を小さ く する こ と
を特徴とする 9 に記載の画像処理装置。
(対応する実施の形態)
9 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
近傍内の、 注目画素において得られていない色成分の情報 について、 その利用比率を色ずれが大きい場合は小さ く する こ と によ ってかえって副作用が生じる こ と を防ぐこ と ができ る。
2 0 . 前記所定の係数を前記色ずれ評価部での評価結果に 応じて変化させる際に、 前記欠落を復元したい色成分と のず れ量が大きな色成分の種類を調べ、 該当色成分に関する前記 加重平均結果に割り 当てる係数を小さ く する 1 2 に記載の画 像処理装置。
(対応する実施の形態)
1 2 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
近傍内の、 注目画素において欠落を復元したい色成分以外 の色成分の情報について、 その利用比率 s を色ずれが大きい 場合は小さ く する こ と によってかえって副作用が生じる こ と を防ぐこ とができ る。
2 1 . コ ン ピュータに光学像を撮像系によ り撮像した画像 を入力 し、 各画素で欠落する色成分を補ってカラー画像を出 力する画像処理プロ グラムであって、
前記コ ン ピュータ に、
注目画素を含む所定サイ ズの近傍において、 注目画素から
発する複数の方向 Sl, S2, .. Sn(n は 1 以上の整数)の各方向 Sk ( k は 1 から n の整数) に対する重み Wk を設定する重み 設定機能と、
前記所定サイ ズの近傍において各方向 Sk ( k は 1 から n の整数) 上にあ り 、 かつ特定の色成分を有する画素の画素値 Vk に対し、 画素値 VI から Vn の前記重み W1 から によ る 加重平均を計算する平均機能と、
複数種類の色成分に対して前記平均機能によ り加重平均を 算出 し、 この加重平均結果と、 前記注目画素の画素値と に基 づいて、 前記注目画素において欠落する色成分の値を復元す る復元機能と、
を実現させるための画像処理プロ グラム。
(対応する実施の形態)
1 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
1 に記載の 「作用 ' 効果」 と 同様である。
2 2 . 前記重み設定機能は、 複数の色成分各々 に対して前 記近傍内での方向 Sk に平行に並びかつ該当色成分を有する 二つの画素の組を一組以上選択 し、 前記各組の画素値差分に 所定の係数を乗 じて緩和 した値に基づいて、 前記各方向 Sk に対する重み Wk を計算する 2 1 に記載の画像処理プロ グラ ム。
(対応する実施の形態)
1 に記載の 「対応する実施の形態」 と同様である。
(作用 · 効果)
重み設定機能が、 重みを計算する各方向に対し、 当方向に 平行に並ぴかつ該当色成分を有する二つの画素の画素値差分 を計算し、 それに基づいて重みを計算する結果、 種々 のエツ ジパターンに対 して最適な欠落色復元が行える。
2 3 . 前記復元機能は、 前記注目画素における色成分間の エッ ジのずれ量を評価する色ずれ評価機能を有し、 この色ず れ評価機能での評価結果に応じて前記欠落する色成分の計算 方法を変える こ と
を特徴とする 2 1 に記載の画像処理プログラム。
(対応する実施の形態)
1 1 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である。
(作用 · 効果)
1 1 に記載の 「作用 · 効果」 と 同様である。
2 4 . 前記復元機能は、 前記注目画素における色成分間の エ ッジのずれ量を評価する色ずれ評価機能を有し、 当該注目 画素の画素値、 および前記複数種類の色成分に対する前記平 均機能の加重平均結果に、 前記色ずれ評価機能の評価結果に 応じて変わる係数を乗じた後、 総和 して前記欠落する色成分 の値を求める 2 1 に記載の画像処理プログラム。
(対応する実施の形態)
1 及び 1 1 に記載の 「対応する実施の形態」 と 同様である , 係数は ] 3 rおよび b である。
複数種類の色成分に対する画素値差分を混合して欠落色の 復元を行う こ と で、 単一の色成分に基づいた復元では対応で きないエッジパターンに対しても最適な欠落色復元が行える ,
また、 色ずれの存在によ り エ ッジ部での欠落色復元結果が 単純補間の結果に比べて返って悪化するのを防止でき る。 2 5 . 前記色ずれ評価機能は、 前記光学像の有する色収差 に基づいて色成分間のエッジのずれ量を評価する 2 , 3 また は 2 4 のいずれか 1 つに記載の画像処理プロ グラム。
(対応する実施の形態)
色ずれ評価機能は、 少なく と も収差計算回路 2 1 9 の実現す る機能に対応し、 具体的には図 1 4 のフ ローで表わされる。 (作用 · 効果)
色ずれの評価が他の方法よ り 確実に行える。
産業上の利用可能性
本発明によれば、 水平、 垂直のエッジ以外のパターンに対 して最適な補間を行 う こ とができ、 これによつてよ り 高精度 な欠落色の復元が可能になる。