WO2004072989A1

WO2004072989A1 - 連長体およびケ－ブル

Info

Publication number: WO2004072989A1
Application number: PCT/JP2004/000768
Authority: WO
Inventors: Masashi Hara; Kazunaga Kobayashi; Satoru Shiobara; Ken Osato; Osamu Koyasu; Shimei Tanaka; Takeshi Honjo; Keiji Ohashi
Original assignee: Fujikura Ltd
Priority date: 2003-02-12
Filing date: 2004-01-28
Publication date: 2004-08-26
Also published as: JP2004265624A; TW200423154A

Abstract

ケーブルに関する情報を従来よりも多量に格納可能であり、設置後長時間が経過しても格納している情報が判別不可能となるおそれが少ないケーブル用連長体を提供することを目的とする。連長体（１）は、紐状の保持部材（３）と、紐状保持部材（３）にその延伸方向に間隔をあけて配置され、紐状保持部材（３）に保持された複数の無線周波識別素子（５）と、を有する。

Description

明細書連長体およびケーブル本出願は、同出願人により先に出願された日本国特許出願 2003-3373 8号（出願日 2003年 2月 12日）の明細書を参照のためにここに組み込むものとする。技術分野

本発明は、複数の RF ID (Rad i o F r e quency I den t i f i c a t i on、無線周波識別）素子が、長く延びた部材に、その延伸方向に沿って間隔をあけて配置された連長体と、その連長体が設けられたケーブルと、に係り、特に、長く延びた部材が紐状の部材であるものに関する。背景技術

従来、たとえば、敷設されている多数のメタルケ一ブルや光ファイバケーブルの中から目的とするケーブルのみを識別する方法として、各ケ一ブルの外皮表面に印字を施し、または各ケーブルにタグを取り付け、ケーブルを識別する方法が知られている。

上記印字による方法では、製造者名、製造年月日、ケーブルの品名、ケーブルの長さ等の情報が、インクや熱転写レーザ等で、ケ一ブルの外皮表面に印字されている。タグによる方法では、'同様の情報を刻印したタグが、ケーブルの外皮に貼り付けられ、または金属線等を用いてケーブルに吊り下げられている。

ケーブル表面に印字をする場合、ケーブルの長手方向に沿って印字がされるため、印字される文字数が多くなると、敷設されているケーブルを長い区間にわたつて露出させる必要がある。たとえば、ケーブルがトラフ内に敷設され、この卜ラフに蓋がされている場合、蓋を長い区間にわたって取り外さなければならない。さらに、ケ一ブルが土砂の中に埋設されたトラフ内に敷設されている場合、土砂を長い区間にわたって取り除かなければならない。従って、ケーブルを露出させるために多大な工数が必要になる。

そこで、印字をする場合、ケーブルの長手方向に沿ってされる印字の長さを極力短くすることが望ましい。しかし、このように印字の長さを制限すると、ケ一ブルに関して必要な情報の総てを、ケーブルの外皮に印字することが困難であるという問題がある。

また、ケーブルの外皮表面に文字や記号等として印字された情報は、時間の経過やケーブル設置時の擦り等によってかすれたり消えてしまい判読不可能になる恐れがある。 '

タグをケーブルに設ける場合、長尺のケーブルに一定の間隔で多数のタグを配置しなければならず、工数がかかるという問題がある。また、印字をする場合と同様に、タグに多くの情報を書き込むことは困難である。さらに、タグがケ一ブルから離脱し、またはタグに記載されている情報が時間の経過とともに、かすれたり消えてしまい判読不可能になる恐れがある。

ケーブル外皮表面への印字やタグに代えて、ケーブル外皮表面に、たとえば、 Q Rコード（二次元バーコ一ド）が貼り付けられたケーブルが特開 2 0 0 1—2 1 7 3 0号公報に開示されている。このケーブルによれば、ケーブルに関する情報が Q Rコード化されているので、.印字やタグを使用する場合よりも、ケーブルに関する情報を大量に格納することができる。

しかし、 Q Rコード化された情報は、ケーブルの表面に設けられているので、印字をした塲合と同様に、時間の経過やケーブル設置時の擦り等によってかすれたり消えてしまい、またはケーブル表面からはがれてしまい判読不可能になる恐れがある。発明の開示

本発明は、上述のような従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、ケーブルに関する情報を従来よりも多量に格納可能であり、設置後長時間が経過しても格納している情報が判別不可能となるおそれが少ないケーブルおよびこのケ一ブルへの設置が容易な連長体を提供することにある。

上記の課題を解決するため、本発明の 1つの側面によれば、紐状の保持部材と、紐状保持部材に、その延伸方向において間隔をあけて配置され、紐状保持部材に保持された複数の R F I D素子と、を有する連長体が提供される。

本発明の他の側面によれば、紐状保持部材はケーブルの引き裂き紐で構成され、各 R F I D素子は連続している紐状保持部材上に接着剤を用いて固定されている連長体が提供される。

本発明のさらに他の側面によれば、ケーブルコアと、ケーブルコアに概ね沿つて設けられた連長体であって、紐状の保持部材と、紐状保持部材にその長手方向に間隔をあけて配置され紐状保持部材に保持された複数の R F I D素子と、を具備する連長体と、ケーブルコアと連長体とを被覆するシースと、を有するケープルが提供される。図面の簡単な説明

図 1は、本発明の連長体の実施形態の斜視図であり、

図 2は、図 1の連長体を製造するための連長体製造装置を示す概略図であり、図 3は、図 1の連長体が設けられているケ一ブルの第 1の実施形態の断面図であり、

図 4は、図 1の連長体が設けられているケーブルの第 2の実施形態の断面図であり、

図 5は、図 1の連長体が設けられているケーブルの第 3の実施形態の断面図であり、

図 6は、図 1の連長体が設けられているケーブルの第 4の実施形態の断面図である。発明を実施するための最良の形態

以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。同一又は類似の部材には、同一又は類似の番号を付す。

図 1は、本発明の連長体 1の実施形態を示す。

連長体 1は、紐状の保持部材 3と、この保持部材 3の長手方向において間隔をあけて配置され、保持部材 3に保持された複数の R F I D (R a d i o F r e q u e n c y I den t i f i c a t i on) 素子 5と、を備える。

保持部材 3は、ケーブルに使用される引き裂き紐となり得る。保持部材 3は、たとえば FRP (繊維強化プラスチック）を含む。

RF ID素子 5は、情報を格納することができる I Cチップ（図示せず）と、 I Cチップに接続され、 I Cチップに格納された情報を無線周波を用いて送信する送信手段と、を内部に有する。 RF ID素子 5の外郭は、電磁波を通過させる硬質の部材（たとえば、ガラスやプラスチック）で構成される。 RF ID素子 5 に格納されている情報は、たとえば電磁波を媒体にして、 RF IDリーダで読み取り可能である。

R F I D素子 5は、 R F I D素子 5の長手方向と保持部材 3の延伸方向とがほぼ一致するように、保持部材 3に配置される。各 RF ID素子 5は、連続している保持部材 3の中間部に、接着剤を用いて固定される。 RF ID素子 5の間隔は、一定の値であってもよいし、異なっていてもよい。

図 2は、連長体 1を製造するための連長体製造装置 7を示す。

連長体製造装置 7は、長く伸びた紐状保持部材 3に所定の間隔をあけて接着剤 9を塗布し、接着材が塗布された部分に R F I D素子 5を 1つずつ配置することにより、紐状保持部材 3に R F I D素子 5を配設する。

連長体製造装置 7は、基台 11を備える。基台 11に、 R F I D素子 5を設ける前の紐状保持部材 3を格納する第 1の格納手段 15と、第 1の格納手段 15と離隔して設けられ、且つ R F I D素子 5を設けた後の紐状保持部材（第 1の格納手段 15に格納されている紐状保持部材と連続している紐状保持部材） 3、或いは連長体 1を格納する第 2の格納手段 17と、が、図示しない連結部材を介して設けられている。

第 1の格納手段 15と第 2の格納手段 17は、巻き取ることによって紐状保持部材 3を格納することができるドラムを有する。第 1の格納手段 15と第 2の格納手段 17は、互いにほぼ平行で、水平方向に延びた各回転軸 15A、 17 Aを中心に回転自在になっている。図 2に示すように、第 1の格納手段 15と第 2の格納手段 17により紐状保持部材 3を格納した状態では、紐状保持部材 3の一部が第 1の格納手段 15と第 2の格納手段 17との間で水平方向に直線的に延びている。たとえば、第 2の格納手段 1 7をァクチユエ一夕としてのモータ（図示せず）で回転すると、紐状保持部材 3が矢印 ARの方向に移動し、第 2の格納手段 1 7に巻き取られるようになつている。

第 1の格納手段 1 5と第 2の格納手段 1 7の間で水平方向に長く延びている紐状保持部材 3の上側に、紐状保持部材 3に接着剤を塗布するための接着剤塗布手段 1 9が設けられている。この接着剤塗布手段 1 9は、移動量検出手段（図示せず）によって検出された紐状保持部材 3の移動量にしたがって、接着剤 9を間歇的に吐出するようになっている。これにより、紐状保持部材 3に、その延伸方向に間隔をあけて接着剤 9が塗布される。

第 1の格納手段 1 5と第 2の格納手段 1 Ίとの間で水平方向に長く延びている紐状保持部材 3の上側であって、接着剤塗布手段 1 9と第 2の格納手段 1 7の間には、 R F I D素子 5を格納する R F I D素子格納手段 1 3が設けられている。

R F I D素子格納手段 1 3の下部には、 R F I D素子格納手段 1 3に格納されている R F I D素子 5を紐状保持部材 3に配置するための供給口 1 3 Aが設けられている。 R F I D素子格納手段 1 3と供給口 1 3 Aの間には、各 R F I D素子 5を間歇的に供給可能な供給手段 2 1が設けられている。

供給手段 2 1は、 R F I D素子格納手段 1 3と供給口 1 3 Aとの間の通路 2 3 内で水平方向に延伸し水平方向に移動自在な平板状のシャッ夕 2 1 A、 2 1 Bを備える。各シャツ夕 2 1 A、 2 I Bは、シャツ夕駆動部 2 1 Cに設けられているァクチユエ一夕（図示せず）によって移動可能になっている。

シャツ夕 2 1 Aの上側にシャッタ 2 1 Bが設けられており、シャツ夕 2 1 Aとシャツ夕 2 1 Bとで取り囲まれた通路 2 3の空間内には、 R F 1 0素子5を1っだけ収納できるようになつている。

図 2に示す状態では、シャツ夕 2 1 Aとシャツ夕 2 1 Bとの間に、 1つの R F I D素子 5 Aが存在し、シャツ夕 2 1 Bの上部に多数の R F I D素子 5が存在し、シャツ夕 2 1 Aとシャツ夕 2 1 Bとが、通路 2 3を塞いでいる。この状態から、シャツ夕 2 1 Bで通路 2 3を閉じたまま、シャツ夕 2 1 Aが通路 2 3を解放すると、供給口 1 3 Aを介して、 R F I D素子 5 Aが紐状保持部材 3に供給される。続いて、シャツ夕 2 1 Aで通路 2 3を塞いで、シャツ夕 2 1 Bが通路 2 3を解放すると、尺 1 0素子5 8が、シャツ夕 2 1 Aとシャツ夕 2 1 Bとの間に落下する。続いて、シャツ夕 2 1 Bで通路 2 3を塞ぐことによって、図 2に示す状態と同様の状態になる。

各シャツ夕 2 1 A、 2 I Bが上述の動作を繰り返すことによって、紐状保持部材 3に R F I D素子 5を 1つずつ供給できるようになつている。

供給手段 2 1は、前述の移動量検出手段（図示せず）によって検出された紐状保持部材 3の移動量にしたがって R F I D素子 5を間歇的に供給することによつて、紐状保持部材 3の接着剤 9が塗布された位置に R F I D素子 5を 1つずつ供給するようになっている。これにより、紐状保持部材 3の長手方向に間隔をあけて R F I D素子 5が 1つずつ接着される。

次に、連長体 1が設けられている様々なタイプのケ一ブルについて説明する。図 3は、連長体 1が設けられているケーブルの第 1の実施形態の、ケーブルの長手方向に直角な平面で切断した断面図である。

ケーブル 2 5は、ケーブルコア 2 7と、ケーブルコア 2 7の外側を覆うシース 2 9と、を備える。

ケーブルコア 2 7は、ケ一ブル 2 5の長手方向に沿って中心部に設けられた抗張体 2 8と、抗張体 2 8の周りを囲むようにケーブル 2 5の長手方向に沿って設けられた概ね円形状断面のスロット 3 1と、を備える。 ' ケ一ブル 2 5の長手方向に沿う複数の溝 3 3 A〜 3 3 Eが、スロット 3 1の外周に、ほぼ等しい角度間隔で設けられている。各溝 3 3 A〜3 3 Eには、たとえば 4芯の光ファイバテープ 3 5が複数個配設されている。溝 3 3 A〜3 3 Eが設けられている箇所以外の、スロット 3 1の外周に接するように、連長体 1が設けられている。連長体 1はスロット 3 1の外周に縦添えまたは横巻きされ（らせん状に巻かれ）ている。

溝 3 3 A〜3 3 Eは、ケーブル 2 5をドラムに巻いた場合に外側に位置する光ファイバテープ 3 5のみが延びることを防いで、各光ファイバテープ 3 5がほぼ均等に延びるようにするために、ケーブル 2 5の長手方向に延伸する中心軸 C L に対して、僅かにねじれて（らせん状に）長手方向に延伸している。つまり、図 3の紙面に対して僅かに斜めに傾いて延びている。光ファイバテ一プ 3 5が設けられているスロット 3 1の外周には、連長体 1と光ファイバテープ 3 5をスロット 3 1に対して押さえ込むための押え巻き 3 7が横巻きされる。押え巻き 3 7が巻かれたケーブルコア 2 7の外側は、シース 2 9 で被覆されている。シース 2 9は、たとえば、ポリエチレン（P E) 、ポリ塩化ビニル（P V C) 、ノンハロゲン難燃材、燃やした場合に有毒ガスを発生せず、またビニルとの分別が容易なェコ材等で構成されている。

図 4は、連長体 1が設けられているケ一ブルの第 2の実施形態の、ケーブルの長手方向に直角な平面で切断した断面図である。

ケーブル 3 9は、ケーブルコア 4 1と、ケーブルコア 4 1の外側を覆うシース 4 3と、を備える。

ケーブルコア 4 1は、ケーブル 3 9の長手方向に沿って中心部に設けられた抗張力体 4 4を具備した円形状断面のテンションメンバ 4 5と、テンションメンバ 4 5の周りを囲む円形状断面の複数の光ファイバコード 4 7と、を備える。光フアイバコード 4 7は、ケ一ブル 3 9の長手方向に沿って配置されている。図 4に示すように、各光ファイバコード 4 7がテンションメンバ 4 5の外周に接し、隣り合う光ファイバコード 4 7同士が互いに接している。

光ファイバコード 4 7をテンションメンバ 4 5に固定するために、光ファイバコード 4 7を覆うように押え巻き 4 9が横巻きされている。

押え巻き 4 9が巻かれたケーブルコァ 4 1の外側には、連長体 1'が縦添えまたは横巻きされている。この連長体 1と押え巻き 4 9が巻かれたケーブルコア 4 1 を覆うように、押え巻き 5 1が横巻きされている。押え巻き 5 1が巻かれたケ一ブルコア 4 1の外側は、シース 4 3で被覆されている。シース 4 3は、シース 2 9 (図 3 ) とほぼ同様に、たとえば、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ノンハロゲン難燃材、または、ェコ材等で構成されている。

光ファイバコード 4 7や連長体 1は、ケーブル 2 5 (図 3 ) の場合と同様に、ケーブル 3 9の長手方向に僅かに捻れて（らせん状に）延伸している。

図 5は、連長体 1が設けられているケーブルの第 3の実施形態の、ケーブルの長手方向に直角な平面で切断した断面図である。

ケーブル 5 3は、スロッ卜に形成されている溝のうちの 1つに連長体 1を配設している点が、ケーブル 2 5 (図 3 ) とは異なり、その他の点はケーブル 2 5とほぼ同様に構成されている。

ケ一ブル 5 3は、ケーブルコァ 5 5と、ケーブルコァ 5 5の外側を覆うシース 5 7と、を備える。

ケーブルコァ 5 5は、ケーブル 5 3の長手方向に沿って中心部に設けられた抗張体 5 9と、ケーブル 5 3の長手方向に沿って設けられた、抗張体 5 9の周りを囲む概ね円形状断面のスロット 6 1と、を備える。

スロット 6 1の外周には、ケーブル 5 3の長手方向に沿って、複数の溝 6 3 A. 〜6 3 Fが、ほぼ等角度間隔で設けられている。溝 6 3 A〜6 3 Fのうちの 1つの溝 6 3 F内には、連長体 1が設けられている。他の各溝 6 3 A〜6 3 Eには、たとえば 4芯の光フアイバテ一プ 6 5が適数個設けられている。

連長体 1と光ファイバテープ 6 5が配置されているスロット 6 1の外周には、連長体 1と光ファイバテープ 6 5をスロット 6 1に対して押さえ込むための押え巻き 6 7が横卷きされている。

光ファイバテープ 6 5や連長体 1は、ケーブル 2 5 (図 3 ) の場合と同様に、ケーブル 5 3の長手方向に僅かに捻れて（らせん状に）延伸している。

押え巻き 6 7が巻かれたケ一ブルコァ 5 5の外側は、シース 5 7で被覆されている。シース 5 7は、ケーブル 2 5 (図 3 ) と同様に、たとえば、ポリエチレン (P E) 、ポリ塩化ビニル（P V C) 、ノンハロゲン難燃材、燃やした場合に有毒ガスを発生せず、またビエルとの分別が容易なェコ材等で構成されている。図 6は、連長体 1が設けられているケーブルの第 4の実施形態の、ケ一ブルの長手方向に直角な平面で切断した断面図である。

ケーブル 6 9は、連長体と複数の光ファイバコードとを用いて、テンションメンバの周りを囲んでいる点が、ケーブル 3 9 (図 4 ) とは異なり、その他の点はケ一ブル 3 9とほぼ同様に構成されている。

ケーブル 6 9は、ケーブルコア 7 1と、ケーブルコア 7 1を覆うシース 7 3と、を備える。

ケーブルコア 7 1は、ケーブル 6 9の長手方向に沿って中心部に設けられた抗張力体 7 5を具備した円形状断面のテンションメンバ 7 7と、テンションメンバ 77の周りを囲んで、ケ一ブル 69の長手方向に沿って設けられた連長体 1と円形状断面の複数の光ファイバコード 79と、を備える。

図 6に示すように、各光ファイバコード 79および連長体 1 (RF ID5) がテンションメンバ 77の外周に接し、隣り合う各光ファイバコード 79同士が互いに接し、連長体 1 (RF ID5) とこの連長体 1 (RF ID5) と隣り合う光ファイバコ一ド 79とが互いに接している。

図 6において、連長体 1の外周の、テンションメンバ 77から最も離れた部位と、各光ファイバコード 79の外周の、テンションメンバ 77から最も離れた部位とを結んだ包絡線に沿って、連長体 1と光ファイバコード 79とをテンションメンバ 77に対して押さえ込むための押え巻き 81が横巻きされている。

各光ファイバコード 79や連長体 1は、ケーブル 25 (図 3) の場合と同様に、ケ一プル 69の長手方向に僅かに捻れて延伸している。

押え巻き 81が巻かれたケーブルコア 71の外側は、シース 73で被覆されている。シース 73は、シース 29 (図 3) 等とほぼ同様に、たとえば、ポリェチレン、ポリ塩化ビニル、ノンハロゲン難燃材、または、ェコ材等で構成されている。

ケ一ブル 25 (図 3) やケーブル 39 (図 4) は、ケーブルコアの外形に対して連長体 1の外形が十分に小さい場合に好ましい実施形態であり、ケーブル 53 (図 5) ゃケ一ブル 69 (図 6) は、ケーブルコアの外形に対して連長体 1の外形が十分に小さくはない場合に好ましい実施形態である。

以上の説明から明らかなように、本願発明による連長体、連長体を用いたケーブル、連長体の製造装置、および連長体の製造方法の実施形態は、以下の特徴を有する。

(1) 連長体 1は、

紐状の保持部材 3と；

前記紐状保持部材 3にその延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材 3に保持された複数の無線周波識別 (RF ID) 素子 5と；

を有する。

(2) 前記紐状保持部材 3はケ一カレの引き裂き紐で構成され、各無線周波識別素子 5は、連続している紐状保持部材 3上に接着剤を用いて固定されている。 (3) 前記無線周波識別素子 5は、識別情報を格納する I Cチップと、前記 I Cチップに接続され、前記 I Cチップに格納された情報を無線周波を用いて送信する送信手段と、を有する。

(4) ケーブル 25、 39、 53、 69は、

ケーブルコア 27、 41、 55、 71と；

前記ケーブルコァ 27、 41、 55、 71に概ね沿つて設けられた連長体 1であって、紐状の保持部材 3と、前記紐状保持部材 3の延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材 3に保持された複数の無線周波識別素子 5と、を具備する連長体 1と；

前記ケーブルコァ 27、 41、 55、 71と前記連長体 1とを被覆するシース 29、 43、 57、 73と；

を有する。

(5) 前記連長体 1は、前記ケーブルコア 27、 41、 55、 71の周りにらせん状に巻かれている。

(6) 前記紐状保持部材 3は、シース 29、 43、 57、 73の内側に配置されたシース引き裂き用の引き裂き紐である。

(7) ケーブル 25、 39、 53、 69は、前記ケーブルコア 27、 41、 5 5、 71と前記連長体 1の外側に巻かれ、前記ケーブルコァ 27、 41、 55、 71と前記連長体 1を束ねる押え巻き 37、 51、 67、 81をさらに有する。

(8) ケ一ブル 39は、

前記ケ一ブルコア 41の外側に巻かれた第 1の押え巻き 49と、

前記ケーブルコア 41と前記連長体 1の外側に巻かれ、前記ケーブルコア 41 と前記連長体 1を束ねる第 2の押え巻き 51と、

をさらに有する。

(9) ケーブルコア 55は、概ねケーブル 53の延伸方向に沿って形成された複数の溝 63A〜63 Eを有するスロット 61を含み、

前記連長体 1は、前記溝 63 A〜63 Eの 1つに配置されている。

(10) 紐状の保持部材 3と；前記紐状保持部材 3にその延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材 3に保持された複数の無線周波識別素子 5と；を有する連長体 1を製造するための連長体製造装置 7は、

紐状保持部材 3の、無線周波識別素子 5が配置される前の部分を格納する第 1 のドラム 1 5と、

前記第 1ドラム 1 5と離隔して設けられ、前記紐状保持部材 3の、無線周波識別素子 5が配置された部分を巻き取つて格納する第 2のドラム 1 7と、

前記第 2ドラム 1 7の巻き取りによる前記紐状保持部材 3の移動量を検出する移動量検出手段と、

前記第 1ドラム 1 5と第 2ドラム 1 7の間に配置され、前記移動量検出手段によって検出された前記紐状保持部材 3の移動量に応じて、前記紐状保持部材 3に、その延伸方向に間隔をあけて接着材を塗付する接着剤塗布手段 1 9と、前記接着剤塗布手段 1 9と第 2ドラム 1 7の間に配置され、前記移動量検出手段によって検出された前記紐状保持部材 3の移動量に応じて、前記紐状保持部材 3の接着剤が塗付された位置に無線周波識別素子 5を 1つずつ供給する無線周波識別素子供給手段 2 1と、

を有する。

( 1 1 ) 紐状の保持部材 3と；前記紐状保持部材 3にその延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材 3に保持された複数の無線周波識別素子 5と；を有する連長体 1を製造するための連長体製造方法は、

紐状保持部材 3の、無線周波識別素子 5が配置される前の部分を、第 1のドラム 1 5に格納する工程と、

、前記紐状保持部材 3の、無線周波識別素子 5が配置された部分を、前記第 1 ドラム 1 5と離隔して設けられた第 2のドラム 1 7に巻き取って格納する工程と前記第 2ドラム 1 7の巻き取りによる前記紐状保持部材 3の移動量を検出する工程と、

前記紐状保持部材 3の移動量に応じて、前記紐状保持部材 3の、前記第 1ドラム 1 5と第 2ドラム 1 7の間に延伸する部分に、その延伸方向に間隔をあけて接着材を塗付する工程と、前記紐状保持部材 3の移動量に応じて、前記紐状保持部材 3の接着剤が塗付された位置に無線周波識別素子 5を 1つずつ供給する工程と、

を有する。

以上のごとき発明の実施の形態の説明から理解されるように、連長体 1によれば、複数の R F I D素子 5が紐状の保持部材 3の長手方向に間隔をあけて紐状保持部材 3に固定的に配置されているので、連長体 1 (紐状保持部材 3 ) の長手方向がケーブルの長手方向と一致するように連長体 1をケーブル内に配置することにより、 R F I D素子 5をケーブルの長手方向に間隔をあけて設ける作業が容易に行える。

また、連長体 1によれば、ケーブルに一般的に使用されている引き裂き紐を保持部材として使用することができるので、連長体 1を製造するために専用の保持部材を製造する必要がない。さらに、 R F I D素子 5を接着剤で引き裂き紐に固定しているので、連長体 1の製造が容易に行える。

連長体 1を備えたケーブル 2 5によれば、ケーブル 2 5に関する情報を記憶する記憶媒体として R F I D素子を採用しているので、印字またはタグによって情報を格納（表示）するよりも、大量の情報を格納できる。しかも、 R F I Dリーダをケーブル 2 5に近づけるだけで、ケーブル 2 5の外皮を露出させずに、 R F I D素子 5に格納されたケーブル 2 5に関する情報を容易に読み取って表示することができる。

また、連長体 1を備えたケーブル 2 5によれば、ケーブル 2 5に関する情報を記憶している R F I D素子 5をシース 2 9により被覆しているので、ケーブル 2 5敷設後の時間の経過ゃケ一ブル 2 5を設置するときの擦り等によって、ケープル 2 5に関する情報がかすれたり消えたりして、判読不可能になることを回避することができる。さらに、 R F I D素子 5がシース 2 9で被覆されているので、たとえばケーブル 2 5を設置するときにケーブル 2 5に外力がかかっても、この外力がシース 2 9で緩和され、 R F I D素子 5が破損しにくくなる。

また、連長体 1を備えたケーブル 2 5によれば、 R F I D素子 5がパイプ状のシース 2 9内に埋め込まれず、シース 2 9がほぼ一様な形態になっているので、ケーブル 2 5を、たとえば設置や保守のために折り曲げても、シース 2 9に応力集中が発生しにくい。したがって、設置や保守による折り曲げによって、ケープル 25のシース 29が破損しにくくなる。

RF ID素子 5をシース 29内に設置するには、製造の際、高温で溶融している状態のシース 29の構成部材中に RF ID素子 5を挿入しなければならず、高温によって RF I D素子 5の機能が阻害されるおそれがある。しかし、ケーブル 25では、シース 29でケーブルコア 27を被覆する際、連長体 1とシ一ス 29 の間に押え卷き 37が介在しているので、連長体 1の R F I D素子 5が直接高温状態のシース 29の構成部材にさらされることはない。したがって、シース 29 を被覆するときに RF I D素子 5の機能が阻害されるおそれが少ない。

また、ケーブルコア 27にシース 29を被覆する際、断面がほぼ円形状のケ一ブルコア 27に断面が円環状のシース 29を被覆すればよく、被覆を容易に行うことができる。

また、ケーブル 25によれば、連長体 1の長手方向に所定の間隔をあけて各 R F I D素子 5を設けているので、ケーブル 25の長手方向の任意の位置でケープル 25に関する情報（たとえば、ケ一ブル 25を識別するための情報）を取得することができる。ケーブル 25がたとえばトラフ内に敷設されこのトラフに蓋がされ、さらにこのトラフが土砂の中に埋設されている場合でも、土砂を長い区間にわたつて取り除くことなく、土砂の一部を取り除くだけで、ケーブル 25の情報を読み取ることができ、土砂を取り除く工数を削減することができる。

RF I D素子 5の設置間隔は、 RF ID素子 5に格納されている情報を、 RF IDリーダが読み取り可能な距離に応じて決定すればよい。たとえば、読み取り可能な距離が 1 mである場合に、 R F I D素子 5の設置間隔を 1 mにすれば、ケ一ブル 25から 0. 87m (lm÷ 2X^3 = 0. 87 m) 以内の距離に RF I Dリーダを近づけると、 RF I D素子 5に格納されている情報を読み取ることができる。

ケーブル 25に関する情報は、連長体 1の製造前に予め R F I D素子 5に格納されていてもよい。或いは、たとえば、図 2に示す連長体製造装置 7の RF I D 素子格納手段 13と第 2格納手段 17との間に、または、連長体製造装置 7の通路 23の近傍に、 RF I D素子 5に情報を書き込み可能な RF I Dライタ一を設置し、連長体 1を製造するときに、ケーブル 2 5に関する情報を各 R F I D素子 5に書き込んでもよい。さらに、ケーブル 2 5の敷設後、 R F I Dライ夕一を用いて、各 R F I D素子 5の情報を書き換えてもよい。

連長体 1を備えたケーブル 3 9、 5 3、 6 9によれば、ケーブル 3 9、 5 3、 6 9に関する情報を大量に格納でき、しかも、ケーブル 3 9、 5 3、 6 9に関する情報を容易に読み取って表示することができる等、ケーブル 2 5が備える効果とほぼ同様な効果を備える。

また、ケ一ブル 3 9、 5 3、 6 9において、ケーブル 2 5と同様に、連長体 1 の長手方向に所定の間隔をあけて複数の R F I D素子 5を設けているので、ケ一ブル 3 9、 5 3、 6 9の長手方向の任意の位置で、ケ一ブル 3 9、 5 3、 6 9に関する情報を取得することができる。

ケーブル 3 9、 5 3、 6 9における R F I D素子 5の設置間隔は、ケーブル 2 5と同様に決定すればよい。

R F I D素子 5に格納されている、ケーブル 3 9、 5 3、 6 9に関する情報は、ケーブル 2 5の場合と同様に書き込むことができる。

以上説明したように、本発明によれば、ケーブルに関する情報を従来よりも多量に格納可能であり、設置後長時間が経過しても格納している情報が判別不可能となるおそれが少なく、設置や保守のために折り曲げても破損しにくいケーブルおよびこのケーブルへの設置が容易な連長体を提供することができる。

なお、この発明は前述した実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他の態様で実施し得るものである。

例えば、ケーブル 2 5、 3 9、 5 3、 6 9を、光ファイバケーブルではなくメタルケーブルにしてもよいし、光ファイバとメタル線とが混在しているケーブルにしてもよい。

Claims

請求の範囲

1 . 紐状の保持部材と；

前記紐状保持部材にその延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材に保持された複数の無線周波識別素子と；

を有する連長体。

2 . 前記紐状保持部材はケ一ブルの引き裂き紐で構成され、各無線周波識別素子は、連続している紐状保持部材上に接着剤を用いて固定されている請求項 1に記載の連長体。

3 . 前記無線周波識別素子は、識別情報を格納する I Cチップと、前記 I (：チップに接続され、前記 I Cチップに格納された情報を無線周波を用いて送信する送信手段と、を有する請求項 1に記載の連長体。

4. ケ一ブルコアと；

前記ケーブルコァに概ね沿って設けられた連長体であつて、紐状の保持部材と、前記紐状保持部材の延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材に保持された複数の無線周波識別素子と、を具備する連長体と；

前記ケーブルコアと前記連長体とを被覆するシースと；

を有するケーブル。

5 . 前記連長体は、前記ケーブルコアの周りにらせん状に巻かれている請求項 4に記載のケーブル。

6 . 前記紐状保持部材は、シースの内側に配置されたシース引き裂き用の引き裂き紐である請求項 4に記載のケーブル。

7 . 前記ケーブルコアと前記連長体の外側に巻かれ、前記ケーブルコアと前記連長体を束ねる押え巻きをさらに有する請求項 4に記載のケーブル。

8 . 前記ケーブルコアの外側に巻かれた第 1の押え巻きと、

前記ケーブルコァと前記連長体の外側に巻かれ、前記ケーブルコァと前記連長体を束ねる第 2の押え巻きと、

をさらに有する請求項 4に記載のケーブル。

9 . 前記ケーブルコアは、概ねケーブルの延伸方向に沿って形成された複数の溝を有するスロットを含み、

前記連長体は、前記溝の 1つに配置されている請求項 4に記載のケーブル。

1 0. 紐状の保持部材と；前記紐状保持部材にその延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材に保持された複数の無線周波識別素子と；を有する連長体を製造するための装置であって、

紐状保持部材の、無線周波識別素子が配置される前の部分を格納する第 1のドラムと、

前記第 1ドラムと離隔して設けられ、前記紐状保持部材の、無線周波識別素子が配置された部分を巻き取つて格納する第 2のドラムと、

前記第 2ドラムの巻き取りによる前記紐状保持部材の移動量を検出する移動量検出手段と、

前記第 1ドラムと第 2ドラムの間に配置され、前記移動量検出手段によって検出された前記紐状保持部材の移動量に応じて、前記紐状保持部材に、その延仲方向に間隔をあけて接着材を塗付する接着剤塗布手段と、

前記接着剤塗布手段と第 2ドラムの間に配置され、前記移動量検出手段によつて検出された前記紐状保持部材の移動量に応じて、前記紐状保持部材の接着剤が塗付された位置に無線周波識別素子を 1つずつ供給する無線周波識別素子供給手段と、

1 1 . 紐状の保持部材と；前記紐状保持部材にその延伸方向において間隔をあけて配置され、前記紐状保持部材に保持された複数の無線周波識別素子と；を有する連長体を製造するための方法であって、

紐状保持部材の、無線周波識別素子が配置される前の部分を、第 1のドラムに格納する工程と、

、前記紐状保持部材の、無線周波識別素子が配置された部分を、前記第 1ドラムと離隔して設けられた第 2のドラムに巻き取って格納する工程と、

前記第 2ドラムの巻き取りによる前記紐状保持部材の移動量を検出する工程と前記紐状保持部材の移動量に応じて、前記紐状保持部材の、前記第 1ドラムと第 2ドラムの間に延伸する部分に、その延伸方向に間隔をあけて接着材を塗付する工程と、

前記紐状保持部材の移動量に応じて、前記紐状保持部材の接着剤が塗付された位置に無線周波識別素子を 1つずつ供給する工程と、

を有する連長体製造方法。