JPH11352243A - 金属体用rfid素子及びこれを用いた金属体の識別装置 - Google Patents

金属体用rfid素子及びこれを用いた金属体の識別装置

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JPH11352243A
JPH11352243A JP10165274A JP16527498A JPH11352243A JP H11352243 A JPH11352243 A JP H11352243A JP 10165274 A JP10165274 A JP 10165274A JP 16527498 A JP16527498 A JP 16527498A JP H11352243 A JPH11352243 A JP H11352243A
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貴則 遠藤
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政 米澤
Seiro Hachiman
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属管などの金属体に一体的に取付けても識
別装置から送信したRDID回路を活性化するための共
振周波数やコイルのQ値が変化せず、正確に金属体を識
別する。 【解決手段】 金属体用RFID素子10は、磁芯とな
る磁性材11とこの磁性材に巻かれたアンテナコイル1
2とこのアンテナコイルに接続されたRFID回路13
とを備え、アンテナコイル12の外周面を電磁遮蔽材1
4を介して金属体20の外面に対向して金属体20に一
体的に取付けられる。RFID回路13は金属体固有の
データを記憶するメモリ13fを有し、金属体の識別装
置30からの特定周波数の電波により活性化し、電波の
データ通信による読出しコマンドに応じてメモリ13f
からデータの読出しを行うとともに書込みコマンドに応
じてメモリ13fにデータを書込み、識別装置30に対
して応答信号を発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、RFID(無線周
波数識別:Radio Frequency Identification)技術を用
いた、バッテリを有しない金属体用RFID素子及びこ
れを用いた金属体の識別装置に関する。更に詳しくはガ
ス管、上水道管、下水道管、ケーブル管、光ファイバ
管、オイル輸送管、薬液輸送管などの各種の金属管や金
属製物体などの金属体を地下や地中、或いは地上に敷設
する際に、又は敷設した後に、その種類毎に非接触で金
属体を識別するための金属体用RFID素子及びこれを
用いた金属体の識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油精製設備、発電設備、造船所、化学
工場などの複雑化した大型プラントでは殆ど同じ外径を
有する多数種類の金属管が地下や地上に敷設される。こ
うした大型プラントを新しく短期間で構築するときのよ
うに、一度に多数種類の金属管を敷設する必要がある場
合には、金属管を異なった種類のものに誤って接続しな
いように、接続前に金属管自体に識別記号や文字をペン
キなどの脱色しにくい色材で付し、この識別記号や文字
を参照データにして、金属管の敷設年月日、材質、サイ
ズ、製造メーカー、管内を流れる流体名、配管経路、そ
の他必要なデータを別の図面や帳票に記載するか、電子
化してコンピュータに記録していた。そして金属管の接
続時には図面、帳票又はコンピュータリストと金属管自
体の識別記号等を目視で判別、照合していた。また金属
管を敷設した後、点検、修理又は交換する際にも、接続
時と同様に図面等と金属管自体の識別記号等を目視によ
り判別して、金属管の履歴情報と照合していた。また点
検等の結果の情報も金属管自体の識別記号等を照合しな
がら帳票等に記録していた。こうした金属管の識別照合
作業は都市の地中に埋設された金属管についても同様に
行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、金属管自体に
識別記号や文字を付してこれを目視で判別、照合する従
来の方法では、照明設備が不十分な地下に敷設された金
属管や、地中に敷設された金属管や、或いは入り組んで
地上に敷設された金属管などに対しては判別や照合に相
当な時間と労力を要し、識別間違いを起こすことがあっ
た。この点を改善するために、非接触式の金属体用RF
ID素子を金属管に付設することが試みられている。し
かし、金属管が鋳鉄管、鋼管などの磁性体である場合に
は、こうした管体の外面に上記金属体用RFID素子を
直接又は極めて近い場所に取付けると、このRFID素
子のアンテナコイルの自己インダクタンスが変化して外
部の識別装置から送信された電波の共振周波数が変わっ
てしまい、かつアンテナコイルのQ値が大きく低下し
て、RFID機能を果すことができない問題点があっ
た。本発明の目的は、金属管などの金属体に一体的に取
付けても識別装置から送信したRDID回路を活性化す
るための共振周波数やアンテナコイルのQ値が変化せ
ず、正確に金属体を識別し得る金属体用RFID素子及
びこれを用いた金属体の識別装置を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図2及び図8に示すように、金属体20に付設され、磁
芯となる磁性材11とこの磁性材に巻かれたアンテナコ
イル12とこのアンテナコイルに接続されたRFID回
路13とを備え、RFID回路13が金属体固有のデー
タを記憶するメモリ13fを有し、金属体の識別装置3
0からの特定周波数の電波により活性化し、この電波の
データ通信による読出しコマンドに応じてメモリ13f
から上記データの読出しを行うとともに書込みコマンド
に応じてメモリ13fにデータを書込み、識別装置30
に対して応答信号を発生するように構成された金属体用
RFID素子10であって、アンテナコイル12の外周
面が金属体20の外面に対向して金属体20に一体的に
取付けられることを特徴とする金属体用RFID素子で
ある。
【0005】外部の識別装置30からRFID素子10
の識別コード質問信号をRFID素子10に送信する。
この質問信号の特定周波数の電波をアンテナコイル12
が受信すると電磁誘導でこのコイル12に発生する電力
によってRFID回路13が活性化する。質問信号を受
信したRFID素子10はその金属体固有の識別コード
を識別装置30に送信し、識別コードを受信した識別装
置30はその金属体を特定する。このRFID素子10
はアンテナコイル12の外周面を金属体20の外面に対
向して取付けているため、コイル12に発生して放射す
る磁力線は磁性材11の軸方向を向く。この方向は金属
体20の外面とほぼ平行であって磁力線の多くは金属体
20を通過しないため、金属体20の材質が鋳鉄や鋼鉄
などの強磁性体であってもその影響を受けにくい。この
結果、コイル12の自己インダクタンスの変化は少ない
ので、質問信号の周波数の変化は少なく、またコイル1
2のQ値の低下も少ないので、確実にRFID素子10
は活性化され、かつ識別装置30とのデータ通信を行う
ことができる。特に、図1及び図7(a)に示す請求項
4に係る発明にように、コイル12の外周面と金属体2
0の外面との間に銅、銅合金又はアルミニウムからなる
電磁遮蔽材14を介装すれば、コイル12が放射する磁
力線はほとんど金属体20を通過せず、RFID素子1
0による識別性能はより向上する。
【0006】請求項7に係る発明は、請求項1ないし6
のいずれかに係る発明であって、金属体20が金属管で
あって、磁性材11とアンテナコイル12とコンデンサ
13が絶縁性部材16により被包され、絶縁性部材16
の金属管20に接する部分が凹面16aに形成された金
属体用RFID素子である。絶縁性部材16の金属管2
0に接する部分を凹面にすることにより、安定した状態
でRFID素子10を取付けることができる。
【0007】請求項8に係る発明は、請求項4ないし6
のいずれかに係る発明であって、金属体20が金属管で
あって、磁性材11とアンテナコイル12とRFID回
路13と電磁遮蔽材14が絶縁性部材16により被包さ
れ、絶縁性部材16の電磁遮蔽材14を被覆する部分が
凹面16aに形成された金属体用RFID素子である。
電磁遮蔽材14を用いた場合には、絶縁性部材16の電
磁遮蔽材の存在する面を凹面16aにしておくことによ
り、誤ったRFID素子の取付けを防止する。
【0008】請求項10に係る発明は、図6、図7
(b)及び図8に示すように、金属体20に付設され、
磁芯となる磁性材11とこの磁性材に巻かれたアンテナ
コイル12とこのアンテナコイルに接続されたRFID
回路13とを備え、このRFID回路13が金属体固有
のデータを記憶するメモリ13fを有し、金属体の識別
装置30からの特定周波数の電波により活性化し、この
電波のデータ通信による読出しコマンドに応じてメモリ
13fからデータの読出しを行うとともに書込みコマン
ドに応じてメモリ13fにデータを書込み、識別装置3
0に対して応答信号を発生するように構成された金属体
用RFID素子10である。その特徴ある構成は、金属
体20が非磁性材料からなる金属管であって、磁性材1
1が金属管20の外周面を覆うように形成されて金属管
20に一体的に取付けられることにある。非磁性材料か
らなる金属管20の外面を磁性材11で覆い、この磁性
材の上にアンテナコイル12を巻けば、コイル径を大き
くでき、高性能のRFID素子が得られる。識別装置3
0から送信された電波でアンテナコイルから放射する磁
力線は金属管の表面が電磁遮蔽材の働きをするためこの
金属管によって影響を受けない。
【0009】図5に示す請求項11に係る発明のよう
に、金属体20が磁性材料からなる金属管である場合に
は、磁性材11を銅、銅合金又はアルミニウムからなる
電磁遮蔽材14を介して金属管20の外周面を覆うよう
に形成すれば、識別装置30から送信された電波でアン
テナコイルから放射する磁力線が金属管20の外周面と
ほぼ平行の磁性材11の軸方向を向く。電磁遮蔽材14
により金属管20の材質が鋳鉄や鋼鉄などの強磁性体で
あってもその影響を受けにくい。
【0010】請求項13に係る発明は、図8に示すよう
に、金属体20に一体的に取付けられた請求項1ないし
12いずれか記載の金属体用RFID素子10に向けて
特定周波数の電波を送信してこの素子10のRFID回
路13を活性化しかつこの回路13のメモリ13fに対
してデータの読出し・書込みを行いRFID素子10か
らの応答信号を受信して金属体20を識別するように構
成された金属体の識別装置である。この外部の識別装置
30から特定周波数の電波を送信すると、この電波によ
りRFID素子10のRFID回路13が活性化し、同
時にこの回路13のメモリ13fからデータの読出し・
書込みが行われる。識別装置30がRFID素子10か
らの応答信号を受信することにより、この金属体20を
識別することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】(a) 金属体用RFID素子の用途 本発明のRFID素子が識別する金属体としては、主と
してガス管、上水道管、下水道管、ケーブル管、光ファ
イバ管、オイル輸送管、薬液輸送管などの地下や地中、
或いは地上に敷設される各種の金属管が挙げられる。こ
れらの金属管以外にも、特殊な目的で敷設され、後日点
検、修理又は交換する必要のある金属製物品を識別する
ためにも適用できる。金属管の材質としては、鉄管、鋳
鉄管、銅又は銅合金管、耐食又は耐熱合金管等に代表さ
れる強磁性又は導電性の材料が挙げられる。
【0012】(b) 金属体用RFID素子の構成 図8に示すように、金属体用RFID素子10は、磁芯
となる磁性材11とこの磁性材に巻かれたアンテナコイ
ル12とこのアンテナコイルに接続されたRFID回路
13とを備える。このRFID回路13は電源回路13
aと無線周波数(RF)回路13bと変調回路13cと
復調回路13dとCPU13eとこれに接続された金属
体固有のデータを記憶するメモリ13fを有する。電源
回路13aはコンデンサ(図示せず)を内蔵し、このコ
ンデンサはアンテナコイル12とともに共振回路を形成
する。このコンデンサにはアンテナコイル12が特定の
共振周波数の電波を受信したときにその電磁誘導で生じ
る電力が充電される。電源回路13aはこの電力を整流
し安定化してCPU13eに供給し、RFID回路13
を活性化する。
【0013】RFID素子10のメモリ13fはROM
(read only memory)、RAM(ramdom-access memor
y)及びEEPROM(electrically erasable pograma
ble read only memory)を含み、CPU13eの制御の
下で金属体の識別装置30からの電波のデータ通信によ
る読出しコマンドに応じて記憶されたデータの読出しを
行うとともに、識別装置30からの書込みコマンドに応
じてデータの書込みが行われる。例えば金属体が金属管
である場合、RFID素子のメモリ13fには、次のよ
うなデータが記憶される。 (ア) 金属管の製造直後にRFID素子を取付けるときに
は、その製造条件、サイズ、材質、検査結果などのデー
タが記憶され、金属管を敷設現場に適切に納入するのに
役立てる。 (イ) 金属管の敷設前にRFID素子を取付けるときに
は、敷設されるプラント名、敷設場所、敷設順序、管内
を流れる流体名、流体の系統などのデータが記憶され、
金属管の誤った接続を防止するとともに、敷設後の点検
時の当該金属管の検出を容易にする。 (ウ) 金属管の敷設後には、金属管の使用中の温度、異常
の有無などのデータを書込み、次の点検、保全に役立て
る。
【0014】アンテナコイル12の磁芯となる磁性材1
1の形状は、請求項1ないし9に係る発明では、中実の
板状、円柱状、角柱状が採用され、また請求項10ない
し12に係る発明では、中空の筒状が採用される。この
筒状は複数の円弧状板片を集合して筒状にしたものや、
薄膜や箔で筒状にしたものでもよい。この磁性材11と
しては、軟磁性金属の薄膜又は薄板と絶縁性薄膜とを
交互に複数枚重ね合せた積層体又は表面が絶縁された軟
磁性金属の薄膜又は薄板を複数枚重ね合わせた積層体、
軟磁性金属の粉末又はフレークとプラスチックとの複
合材、軟磁性金属の粉末又はフレークとフェライトの
粉末とプラスチックとの複合材、フェライトの粉末と
プラスチックとの複合材、焼結フェライトなどが挙げ
られる。上記〜の中で周囲の温度により透磁率が変
化せず、アンテナコイルが共振回路を構成する場合に共
振周波数が変化しない軟磁性金属を磁性材として用いる
ことが好ましく、共振周波数が高いときに渦電流を生じ
て共振特性を低下させないように、その形状は薄膜、粉
末又はフレークが好ましい。
【0015】上記の軟磁性金属薄膜は鉄系アモルファ
ス、コバルト系アモルファス、パーマロイ又はケイ素鋼
により形成された厚さ5〜250μmの膜であり、絶縁
性薄膜は、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)等の厚さ5〜50μmの絶縁性樹脂フィルムであ
る。また絶縁性薄膜は絶縁紙でもよい。上記又はの
軟磁性金属の粉末には、カルボニル鉄粉又は還元鉄粉が
用いられ、軟磁性金属のフレークには、鉄、パーマロ
イ、アモルファス合金等をアトマイズ法により微細化し
て軟磁性金属の粉末を成形した後、この軟磁性金属の粉
末を機械的に扁平化して得られたフレークが用いられ
る。
【0016】軟磁性金属とプラスチックの複合材の製法
としては、軟磁性金属の粉末又はフレークと、ナイロン
樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹
脂等のプラスチックの粉末との混合物を混練し、この混
練物をペレット化した後に射出成形して所定の形状とす
る方法が適当である。この場合、上記混合物の射出時に
磁性方向に磁場を掛け、軟磁性金属を整列させれば、R
FID素子としての特性は更に向上する。また軟磁性金
属の粉末又はフレークとプラスチックの粉末との混合物
をロールで板状とした後に短冊に切断したり、圧縮成形
したり、或いは型に鋳込んだりして成形してもよい。上
記いずれの方法においても、磁場を掛けて軟磁性金属を
整列させることにより特性は向上する。
【0017】軟磁性金属が粉末である場合には、その直
径は0.1〜30μmの範囲内にあることが好ましく、
0.3〜5μmの範囲内にあることが更に好ましい。軟
磁性金属がフレークである場合には、その厚さが0.1
〜10μmの範囲内にあることが好ましく、0.3〜5
μmの範囲内にあることが更に好ましい。軟磁性金属の
粉末の直径が上記範囲より細かい場合は粉末が酸化し易
く、大きすぎると渦電流による損失が増大する問題が生
じる。プラスチックと軟磁性金属の混合比率は軟磁性金
属が10〜95重量%であることが好ましく、40〜9
0重量%であることが更に好ましい。残部はプラスチッ
クである。軟磁性金属の含有率が上記範囲より少ないと
透磁率が低すぎる不具合があり、上記範囲を越えると軟
磁性金属同士が直接接して磁性材11が導電性となるた
め損失が大きくなる不具合がある。上記磁性材に巻かれ
るアンテナコイル12は、導電性に優れた銅、銅合金
(Cu−Cr,Cu−Be,Cu−Zn)、アルミニウ
ム等の導線である。この導線は絶縁皮膜で被覆しておく
ことが好ましい。
【0018】図1、図5及び図7に示す電磁遮蔽材14
は、金属体が鉄や鋳鉄のような強磁性材料からなる場合
に、こうした金属体からの電磁気的影響を避けて、RF
ID素子の共振回路の共振特性をより向上させるために
用いられる。このために電磁遮蔽材は磁性材より広い面
積を有することが必要である。また電磁遮蔽材は金属体
の表面、アンテナコイルの外周面、磁性材の表面と僅か
に間隔をあけて、これらと直接接触しないように設置す
ることが好ましい。更に電磁遮蔽材は高純度のアルミニ
ウム、高純度の銅又は銅合金などの非磁性であって導電
性を有する板材、薄膜である。この電磁遮蔽材を用いた
場合には、電磁遮蔽材がある状態で所定の共振周波数と
なるように磁性材及びアンテナコイルの大きさ、コイル
巻き数、コンデンサの容量が選定される。この電磁遮蔽
材をコイルの外周面と金属体との間に介装すると、共振
時に磁性材から出た磁力線のうち金属体を通過しようと
する磁力線は、高い導電性を有する電磁遮蔽材上を通過
する。この電磁遮蔽材は非磁性であってかつ導電性を有
するため、ヒステリシス損が極めて少なく渦電流損失は
殆ど発生しない。この結果、金属体が強磁性体であって
も共振回路に影響を及ぼさず、アンテナコイルが金属体
と電磁気的に遮断されるので、コイルの自己インダクタ
ンスの変化及びQ値の低下を完全に防止できる。
【0019】図1〜図6に示すように、本発明の磁性材
11、アンテナコイル12、RFID回路13等は直射
日光や風雨に曝されたり、高温高湿の環境下に置かれた
り、地中に埋設されたりすることから、気密性、水密性
及び耐候性に優れた絶縁性部材16で被包されることが
好ましい。この絶縁性部材16は加工が容易で量産し易
い、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、ABS、ポリエチレン、エポキシ樹
脂などのプラスチックが好ましい。磁性材、アンテナコ
イル、RFID回路等をプラスチックケースで密閉して
もよいが、これらを鋳込むように射出成形したプラスチ
ック体の方が長期間敷設した場合に耐久性がより向上
し、電気的特性が変化せず好ましい。金属体が磁性材料
からなる場合で電磁遮蔽材を設けないときには、アンテ
ナコイルの外周面と金属体との外面との間隔が60mm
以上になるようにプラスチック体を射出成形することが
好ましい。磁性材と金属体との間のプラスチックが電磁
遮蔽材としての機能を果たすからである。金属体が金属
管の場合には、プラスチックケース又はプラスチック体
の金属管に接する部分は凹面16a(図1)にしておく
ことが安定してRFID素子10を取付けることができ
るため好ましい。この凹面は口径が単一種類の金属管に
RFID素子を取付ける場合には、金属管の外周面と同
じ曲率半径の湾曲面であることがRFID素子を取付た
ときに最も安定して好ましい。口径の異なる複数種類の
金属管に対してRFID素子を取付ける場合には、その
凹面は形状を変えずに共通に使用できる、汎用性のある
断面V字型(図1)が好ましい。
【0020】(c) 金属体用RFID素子の金属体への取
付け方法 請求項1に係る発明では、図1又は図2に示すようにア
ンテナコイル12の外周面が金属体20の外面に対向す
るようにして、RFID素子10は金属体20に一体的
に取付けられる。RFID素子を金属体の外面に接着剤
で直接接着してもよいし、ねじ等の螺合手段で取付けて
もよい。金属体が金属管の場合には、RFID素子を金
属管の外周面に接触させた後、図1及び図2に示すよう
に接着テープ19をRFID素子10の上から巡らせて
一体化するか、RFID素子にベルト(図示せず)を設
けてベルトを締付け固定することにより一体化してもよ
い。或いは図示しないが絶縁性部材の金属体に接する部
分に強力な永久磁石を固着しておいて、この磁力により
接着してもよい。
【0021】図3に示すようにアンテナコイル12の軸
心方向Xを鉛直方向にする場合には、金属管20の側面
に金属管の外周面の接線に平行にRFID素子10を取
付ける。即ち、アンテナコイル12の軸心方向を金属管
20の軸心方向に垂直にして配置する。図7(a)にこ
のときの等価回路を示す。また図4に示すようにアンテ
ナコイル12の軸心方向Xを水平に向けて金属管20の
軸心方向に平行にして配置する場合には、金属管20の
表面にRFID素子10を取付ける。図3及び図4にお
いて破線矢印は共振時に放射する磁力線を示す。
【0022】図1に示すように、請求項4に係る発明で
電磁遮蔽材14を用いた場合には、電磁遮蔽材を金属体
に直接対面するようにRFID素子を取付ける必要があ
り、逆に取付けたときには、アンテナコイルと電源回路
のコンデンサで形成される共振回路は電磁遮蔽材と金属
体の間に挟まれて全く電波を受けなくなりRFID素子
は作動しなくなる。金属体の外面が平坦の場合には、絶
縁性部材の電磁遮蔽材の存在する面に識別用色材を塗布
するか、刻印その他の識別表示をしておく。金属体が金
属管の場合には、上述した絶縁性部材の電磁遮蔽材を被
覆する部分を凹面にしておくと、錯誤によるRFID素
子の取付けを防ぐことができる。RFID素子のこうし
た取付け間違いを完全になくすためには、RFID素子
の反対側の面に突起又は凸部(図示せず)を設けるか、
この面を湾曲凸面にして、安定してRFID素子を取付
けられないようにしておくとよい。
【0023】請求項11に係る発明では、図5に示すよ
うに電磁遮蔽材14で磁性材料からなる金属管20の外
周面を覆った後、その上から磁性材11で覆う。図6に
示すように電磁遮蔽材を用いない場合には、銅又は銅合
金のような非磁性材料からなる金属管20の外周面を磁
性材11で覆う。次いで磁性材11に導線を巻いてアン
テナコイル12を形成し、コイルの両端にRFID回路
13を接続する。図7(b)にその等価回路を示す。R
FID素子のこの取付けは敷設現場で行うよりも、金属
管を製造又は加工する場所で行うことが好ましい。例え
ば、金属管の外径に相応した内径を有する第1プラスチ
ック管(図示せず)の外面に導電性でかつ非磁性の薄膜
又は金属箔の電磁遮蔽材を巻付けるか、又は円筒状の電
磁遮蔽材14を嵌入し、次いで円筒体を分割して形成さ
れた円弧状の複数の磁性材11を絶縁膜(図示せず)を
介して電磁遮蔽材14の外周面に配置して更に絶縁膜で
覆った後、この上から導線を巻いてアンテナコイル12
を形成し、コイルの両端にRFID回路13を接続す
る。電磁遮蔽材14と磁性材11とアンテナコイル12
とRFID回路13を別の第2プラスチック管17で被
覆して最初の第1プラスチック管と一体化することによ
り、RFID素子10を作製する。RFID素子を取付
けるときには、このRFID素子を金属管の所定の部分
に嵌入し、接着剤や接着テープ(図示せず)などを使用
して金属管に固着する。図5及び図6において破線矢印
は共振時に放射する磁力線を示す。
【0024】(d) 金属体の識別装置の構成とこの装置に
よる金属体の識別方法 図8に示すように、金属体の識別装置30はハンディ型
のRFIDコントローラであって、送受信アンテナ31
とバッテリを内蔵する電源回路32と無線周波数(R
F)回路33と変調回路34と復調回路35を備える。
更に識別装置30はCPU36とこれに接続されたメモ
リ37、ディスプレイ38及び入力装置39を有する。
このように構成された識別装置30によりRFID素子
10を取付けた金属体を識別する方法の一例を説明す
る。この例では金属体はプラント工場に敷設された鋼管
であって、図1に示すようにRFID素子10が取付け
られる。図8に戻って、このRFID素子10のメモリ
13fには鋼管固有のデータ(識別コード、管のサイ
ズ、管の材質、管を流れる流体名等)が予め記憶されて
いる。識別装置30の送受信アンテナ31からRFID
素子10のアンテナコイル12に向けてその識別コード
質問信号を特定周波数の電波により送信する。この質問
信号は2値化されたデジタル信号である。このデジタル
信号は識別装置30の信号発生器(図示せず)から発せ
られ、変調回路34で変調を受ける。RF回路33では
この変調した信号を増幅してアンテナ31から送信す
る。この変調には例えばASK(振幅変調)、FSK
(周波数変調)又はPSK(位相変調)が挙げられる。
【0025】送信された質問信号の電波はRFID素子
10のアンテナコイル12の外周面と鋼管20との間に
設けられた電磁遮蔽材14(図1)により周波数が変化
することなく、アンテナコイル12に受信される。この
受信により、電源回路13aのコンデンサにはその電磁
誘導で生じる電力が充電される。電源回路13aはこの
電力を整流し安定化して、CPU13eに供給し、RF
ID回路13を活性化する。次いでRFID回路13の
RF回路13bでは復調に必要な信号のみを取込み、復
調回路13dで元のデジタル信号の質問信号を再現させ
てメモリ13fから鋼管固有の識別コードをはじめとし
て管のサイズ、管の材質、管を流れる流体名等のデータ
を識別装置30に送信する。このデータの送信は2値化
された識別コードをRFID回路13の変調回路13c
で変調し、RF回路13bで増幅してアンテナコイル1
2から送出することにより行われる。
【0026】次にこのデータを受信した識別装置30で
は当該鋼管の固有の情報をディスプレイ38で確認する
ことができる。ここで鋼管を点検し、その結果をRFI
D素子10のメモリ13fに書込むときには、入力装置
39より点検結果のデータを入力し、識別コードを送信
したときと同様に識別装置30からRFID素子10に
送信する。この点検結果のデータはRFID素子10の
メモリ13fに書込まれ、次の点検時の参考となる。
【0027】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例1>厚さ25μm、長さ150mm、幅25m
mの軟磁性アモルファス箔(アライドケミカル社製、商
品名:METAGLAS2714A)を90枚用意し、この箔と絶縁
紙とを交互に重ね合わせて厚さ約5mm、長さ150m
m、幅25mmの積層体からなる図8に示す磁性体11
を作製した。この磁性体11を磁芯として、磁性体の周
囲に絶縁膜で被覆された太さ0.3mmの銅線を260
回巻いてアンテナコイル12を形成した後、このコイル
12の両端に図8に示す構成のICからなるRFID回
路13を接続した。磁性体11とアンテナコイル12と
RFID回路13を厚さ5mmのポリプロピレン製ケー
ス(図示せず)に入れ、電磁遮蔽材を用いない金属管用
RFID素子を作製した。このRFID素子を外径10
1.3mm、内径93.2mmの鋼管の側面に厚さ55
mmのポリプロピレン製スペーサを介して図3に示すよ
うに一体的に取付けた。
【0028】<実施例2>実施例1と同じ磁性体を作製
し、この磁性体を磁芯として、磁性体の周囲を絶縁膜で
被覆された太さ0.3mmの導線で290回巻いてアン
テナコイルを形成した後、このコイルの両端に実施例1
と同じRFID回路を接続した。電磁遮蔽材として厚さ
0.3mm、長さ200mm、幅50mmの銅板を用意
した。磁性体とアンテナコイルとRFID回路と電磁遮
蔽材を厚さ5mmのポリプロピレン製ケースに入れて金
属管用RFID素子を作製した。このRFID素子を電
磁遮蔽材が鋼管に対向するようにして、実施例1と同じ
鋼管の側面に厚さ35mmのポリプロピレン製スペーサ
を介して図3に示すように一体的に取付けた。
【0029】<実施例3>厚さ15mmのポリプロピレ
ン製スペーサを用いた以外は、実施例2と同じRFID
素子を実施例1と同じ鋼管の側面に実施例2と同様にし
て一体的に取付けた。
【0030】<実施例4>厚さ5mmのポリプロピレン
製スペーサを用いた以外は、実施例2と同じRFID素
子を実施例1と同じ鋼管の側面に実施例2と同様にして
一体的に取付けた。
【0031】<実施例5>ポリプロピレン製スペーサを
用いずに、実施例2と同じRFID素子を実施例1と同
じ鋼管の側面に図3に示すように直接密着させて一体的
に取付けた。
【0032】<比較例1>ポリプロピレン製スペーサを
用いずに、電磁遮蔽材を用いない実施例1と同じRFI
D素子を実施例1と同じ鋼管の側面に実施例1と同様に
して一体的に取付けた。
【0033】<比較例2>厚さ5mmのポリプロピレン
製スペーサを用いた以外は、電磁遮蔽材を用いない実施
例1と同じRFID素子を実施例1と同じ鋼管の側面に
実施例1と同様にして一体的に取付けた。
【0034】<比較例3>厚さ15mmのポリプロピレ
ン製スペーサを用いた以外は、電磁遮蔽材を用いない実
施例1と同じRFID素子を実施例1と同じ鋼管の側面
に実施例1と同様にして一体的に取付けた。
【0035】<比較例4>厚さ35mmのポリプロピレ
ン製スペーサを用いた以外は、電磁遮蔽材を用いない実
施例1と同じRFID素子を実施例1と同じ鋼管の側面
に実施例1と同様にして一体的に取付けた。
【0036】<比較評価>実施例1〜5及び比較例1〜
4の各RFID素子を一体的に取付けた鋼管から50c
m離れた場所で図8に示す識別装置30から特定周波数
の電波で質問信号を送信し、各RFID素子から応答信
号が識別装置30に送信されてくるか否か調べた。その
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1において、コイル外周面から鋼管まで
の距離は、ポリプロピレン製ケースの厚さ(5mm)と
ポリプロピレン製スペーサの厚さを加算した値である。
表1から明らかなように、RFID素子に電磁遮蔽材を
設けない場合で、実施例1のようにRFID素子を鋼管
から60mm離して取付けたときにはRFID素子は識
別機能を発揮するが、比較例1〜4のように40mm以
下に近づけて取付けたときにはRFID素子は識別機能
を喪失することが判った。また電磁遮蔽材を設けた実施
例2〜5のRFID素子では鋼管から40mm以下の至
近距離に取付けても、識別装置は応答信号を受信し、R
FID素子が識別機能を有していた。
【0039】<実施例6>外径25mm、内径23mm
の鋼管に電磁遮蔽材として厚さ0.1mmの銅板を巻い
た。磁性材として厚さ25μm、長さ1200mm、幅
50mmの軟磁性アモルファス箔(アライドケミカル社
製、商品名:METAGLAS2605S-2)の表面にアクリル系塗
料を塗布して絶縁皮膜を形成したものを用意し、この絶
縁皮膜を形成した軟磁性アモルファス箔を銅板の上から
更に巻き付け、この磁性材の周囲に絶縁膜で被覆された
太さ0.2mmの銅線を420回巻いてアンテナコイル
を形成した後、このコイルの両端に図8に示す構成のI
CからなるRFID回路13を接続して、金属管用RF
ID素子を作製した。このRFID素子から500mm
離れた場所で識別装置から特定周波数の電波で質問信号
を送信し、このRFID素子から応答信号が識別装置に
送信されてくるか否か調べたところ、応答信号を受信し
た。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の金属体用R
FID素子は、アンテナコイルの外周面を金属管などの
金属体の外面に対向して金属体に付設したので、金属体
に一体的に取付けてもRFID素子の共振周波数やコイ
ルのQ値が変化せず、確実に金属体を識別することがで
きる。特にアンテナコイルを電磁遮蔽材を介して金属体
の外面に対向するようにしてRFID素子を取付けれ
ば、RFID機能をより向上できる。この結果、多種類
の金属管が入り組んだプラント工場において各金属管に
本発明のRFID素子を取付け、識別装置で質問信号を
送信し、応答信号で確認しながら金属管の敷設又は点検
等を行えば錯誤による金属管の接続や点検等を防止でき
る。また点検時などに金属管の状況をRFID素子のメ
モリに書込んでおけば、金属管の履歴を後日、識別装置
でRFID素子のメモリから読出して確認することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電磁遮蔽材を用いた請求項4に係るRFID素
子の金属体への取付け状況を示す断面図。
【図2】電磁遮蔽材を用いない請求項1に係るRFID
素子の金属体への別の取付け状況を示す断面図。
【図3】図1に対応したRFID素子の金属体への取付
け状況を示す斜視図。
【図4】図2に対応したRFID素子の金属体への取付
け状況を示す斜視図。
【図5】電磁遮蔽材を用いた請求項11に係るRFID
素子の金属体への取付け状況を示す斜視図。
【図6】電磁遮蔽材を用いない請求項10に係るRFI
D素子の金属体への取付け状況を示す斜視図。
【図7】本発明の金属体用RFID素子の等価回路を示
す図。
【図8】本発明の金属体用RFID素子及び金属体の識
別装置の回路構成図。
【符号の説明】
10 金属体用RFID素子 11 磁性材(磁芯) 12 アンテナコイル 13 RFID回路 13f メモリ 14 電磁遮蔽材 16 絶縁性部材 16a 凹面 20 金属体(金属管) 30 金属体の識別装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八幡 誠朗 東京都千代田区大手町1丁目6番1号 知 財サービス株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属体(20)に付設され、磁芯となる磁性
    材(11)とこの磁性材に巻かれたアンテナコイル(12)とこ
    のアンテナコイルに接続されたRFID回路(13)とを備
    え、前記RFID回路(13)が金属体固有のデータを記憶
    するメモリ(13f)を有し、前記金属体の識別装置(30)か
    らの特定周波数の電波により活性化し、前記電波のデー
    タ通信による読出しコマンドに応じて前記メモリ(13f)
    からデータの読出しを行うとともに書込みコマンドに応
    じて前記メモリ(13f)にデータを書込み、前記識別装置
    (30)に対して応答信号を発生するように構成された金属
    体用RFID素子(10)であって、 前記アンテナコイル(12)の外周面が前記金属体(20)の外
    面に対向して前記金属体(20)に一体的に取付けられるこ
    とを特徴とする金属体用RFID素子。
  2. 【請求項2】 磁芯となる磁性材(11)が複数の軟磁性金
    属の薄膜又は薄板を積層して形成された請求項1記載の
    金属体用RFID素子。
  3. 【請求項3】 磁芯となる磁性材(11)が軟磁性金属の粉
    末又はフェライトの粉末とプラスチックの複合材により
    形成された請求項1記載の金属体用RFID素子。
  4. 【請求項4】 アンテナコイル(12)の外周面が銅、銅合
    金又はアルミニウムからなる電磁遮蔽材(14)を介して金
    属体(20)の外面に対向して前記金属体(20)に一体的に取
    付けられる請求項1ないし3いずれか記載の金属体用R
    FID素子。
  5. 【請求項5】 金属体(20)が金属管であって、アンテナ
    コイル(12)の軸心方向を前記金属管(20)の軸心方向に垂
    直にして配置される請求項1ないし4いずれか記載の金
    属体用RFID素子。
  6. 【請求項6】 金属体(20)が金属管であって、アンテナ
    コイル(12)の軸心方向を前記金属管(20)の軸心方向に平
    行にして配置される請求項1ないし4いずれか記載の金
    属体用RFID素子。
  7. 【請求項7】 金属体(20)が金属管であって、磁性材(1
    1)とアンテナコイル(12)とRFID回路(13)が絶縁性部
    材(16)により被包され、前記絶縁性部材(16)の前記
    金属管(20)に接する部分が凹面(16a)に形成された
    請求項1ないし6いずれか記載の金属体用RFID素
    子。
  8. 【請求項8】 金属体(20)が金属管であって、磁性材(1
    1)とアンテナコイル(12)とRFID回路(13)と電磁遮蔽
    材(14)が絶縁性部材(16)により被包され、前記絶縁性部
    材(16)の電磁遮蔽材(14)を被覆する部分が凹面(16a)に
    形成された請求項4ないし6いずれか記載の金属体用R
    FID素子。
  9. 【請求項9】 絶縁性部材(16)の金属管(20)に接する部
    分と反対側の部分又は絶縁性部材(16)の電磁遮蔽材(14)
    を被覆する部分と反対側の部分が凸部又は凸面に形成さ
    れた請求項1ないし8いずれか記載の金属体用RFID
    素子。
  10. 【請求項10】 金属体(20)に付設され、磁芯となる磁
    性材(11)とこの磁性材に巻かれたアンテナコイル(12)と
    このアンテナコイルに接続されたRFID回路(13)とを
    備え、前記RFID回路(13)が金属体固有のデータを記
    憶するメモリ(13f)を有し、前記金属体の識別装置(30)
    からの特定周波数の電波により活性化し、前記電波のデ
    ータ通信による読出しコマンドに応じて前記メモリ(13
    f)からデータの読出しを行うとともに書込みコマンドに
    応じて前記メモリ(13f)にデータを書込み、前記識別装
    置(30)に対して応答信号を発生するように構成された金
    属体用RFID素子(10)であって、 前記金属体(20)が非磁性材料からなる金属管であり、前
    記磁性材(11)が前記金属管(20)の外周面を覆うように形
    成されて前記金属管(20)に一体的に取付けられることを
    特徴とする金属体用RFID素子。
  11. 【請求項11】 金属体(20)に付設され、磁芯となる磁
    性材(11)とこの磁性材に巻かれたアンテナコイル(12)と
    このアンテナコイルに接続されたRFID回路(13)とを
    備え、前記RFID回路(13)が金属体固有のデータを記
    憶するメモリ(13f)を有し、前記金属体の識別装置(30)
    からの特定周波数の電波により活性化し、前記電波のデ
    ータ通信による読出しコマンドに応じて前記メモリ(13
    f)からデータの読出しを行うとともに書込みコマンドに
    応じて前記メモリ(13f)にデータを書込み、前記識別装
    置(30)に対して応答信号を発生するように構成された金
    属体用RFID素子(10)であって、 前記金属体(20)が磁性材料からなる金属管であり、前記
    磁性材(11)が銅、銅合金又はアルミニウムからなる電磁
    遮蔽材(14)を介して前記金属管(20)の外周面を覆うよう
    に形成されて前記金属管(20)に一体的に取付けられるこ
    とを特徴とする金属体用RFID素子。
  12. 【請求項12】 磁芯となる磁性材(11)が複数の軟磁性
    金属の薄膜又は薄板を前記金属管(20)に巻いて形成され
    た請求項10又は11記載の金属体用RFID素子。
  13. 【請求項13】 金属体(20)に一体的に取付けられた請
    求項1ないし12いずれか記載の金属体用RFID素子
    (10)に向けて特定周波数の電波を送信して前記素子(10)
    のRFID回路(13)を活性化しかつ前記回路(13)のメモ
    リ(13f)に対してデータの読出し・書込みを行い前記R
    FID素子(10)からの応答信号を受信して前記金属体(2
    0)を識別するように構成された金属体の識別装置。
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