JP2005078256A - マグネットrfタグ - Google Patents
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Abstract
【課題】 再利用が可能な金属対応のマグネットRFタグを提供する。
【解決手段】 RFタグ毎に個別情報が記憶されたICチップ10と、ICチップ10に電気的に接続されたアンテナコイル20と、これらICチップ10とアンテナコイル20とが装着されたRFタグ本体30とを備え、RFタグ本体30に、金属に取り付けるためのマグネット40を設けたマグネットRFタグ1である。
【選択図】 図1
【解決手段】 RFタグ毎に個別情報が記憶されたICチップ10と、ICチップ10に電気的に接続されたアンテナコイル20と、これらICチップ10とアンテナコイル20とが装着されたRFタグ本体30とを備え、RFタグ本体30に、金属に取り付けるためのマグネット40を設けたマグネットRFタグ1である。
【選択図】 図1
Description
本発明は、RFID(Radio Frequency IDentification、無線周波数識別)技術に係り、特に、金属製品の管理に適するマグネットRFタグに関するものである。
従来、金属に貼付したRFタグでも通信が可能となるようにRFタグのアンテナコイルの金属貼付面にフェライトや珪素鋼板などの高透磁性材で金属とRFタグとを遮蔽した構造の金属対応型RFタグが提案され、実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
最近では、平坦な金属部にRFタグを貼り付けるだけではなく、例えば水道管の側面や地中埋設電力ケーブルなどの曲面を有する金属材料面上にRFタグを貼り付けて、線路番号や線路の容量などの必要な情報管理をしたいという要求がある。
この場合には、RFタグの背面(金属取り付け面側)に極薄のアズキャストのアモルファスを用いてRFタグと金属対象物とを遮蔽した構造の若干可撓性がある金属対応のRFタグが提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
しかしながら、高透磁性材で金属とRFタグとを遮蔽する構造では、構造上タグが厚くなり、タグ大型化の要因となると云う問題点があった。また、高透磁率の金属遮蔽材がバルク体であるため、RFタグの可撓性を損なうと云う問題点もあった。
極薄のアズキャストのアモルファスを用いたRFタグでは、金属面上に貼付するため一般的に両面テープ留めする必要があり、一旦剥離すると再加工しなければならず、再利用性に乏しい。また、用途によっては、使用しづらいと云う問題点もあった。
そこで、本発明の目的は、再利用が可能な金属対応のマグネットRFタグを提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、第1の発明は、RFタグ毎に個別情報が記憶されたICチップと、上記ICチップに電気的に接続されたアンテナコイルと、これらICチップとアンテナコイルとが装着されたRFタグ本体とを備え、上記RFタグ本体に、金属に取り付けるためのマグネットを設けたものである。
第2の発明は、上記マグネットがシート状に形成されたマグネットシートであり、該マグネットシートと上記RFタグ本体とが可撓性を有するものである。
第3の発明は、上記マグネットシートが、上記アンテナコイルを覆うように上記RFタグ本体に設けられたものである。
第4の発明は、上記マグネットシートが、フェライト微粒子をゴム素材に混ぜて、ロールで圧延・成形後、着磁工程を経た絶縁性磁性材シートである。
第5の発明は、上記マグネットシートが、フェライト微粒子をナイロンなどの合成樹脂を結合材とし、圧縮成形或いは射出成形したプラスチックマグネットである。
第6の発明は、上記RFタグ本体と、上記マグネットシートが熱可塑性の合成樹脂で形成されたものである。
本発明によれば、再利用が可能な金属対応のマグネットRFタグを提供する優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適実施の形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適実施の形態を示す金属対応のマグネットRFタグの概略構造図である。
図示したようにこのマグネットRFタグ1の概略構成は、図示しない質問器(リーダ)からの信号を復調するICチップ10と、ICチップ10に接続されリーダからの信号を受信するアンテナコイル20と、ICチップ10とアンテナコイル20とが装着されたRFタグ本体30と、RFタグ本体30を金属対象物に取り付けるためにシート状に形成されたマグネット40とを備えて構成される。
ICチップ10はアンテナコイル20を介してリーダからの信号を受信、復調し記憶する機能を有するもので、ICチップ10にはマグネットRFタグ1毎に個別情報が記憶されている。ICチップ10は、例えば汎用のRFIDタグ用のモジュールチップが使用される。
アンテナコイル20は、例えば直径0.045mmのエナメル被覆導線を渦巻き状に巻き、空芯のコイルを形成する。アンテナコイル20のインダクタンス値は、コイルの形状や巻き数に依存しており、固有の値を有する。
コイルのインダクタンス値は、アンテナコイル20の有するインダクタLとICチップ10の有するキャパシタCとでLC共振回路を形成することにより、例えば125kHz(規格:ISO18000−2)の共振周波数が得られるように設定されている。
アンテナコイル20は、内寸法10mm×40mm、外寸法20mm×50mm、厚さは0.3mmの形状をなしている。
次に図2にマグネットRFタグ1の横断面構造図を示す。
図示したようにマグネットRFタグ1は、アンテナコイル20と、アンテナコイル20に電気的に接続されたICチップ10と、アンテナコイル20及びICチップ10を挟み込んでいるPVC(ポリ塩化ビニル)シートで形成されたRFタグ本体30と、フェライト微粒子をゴム素材に練り込んだ絶縁性のマグネットシート(磁性材シート)で形成されたマグネット40とを備えて構成されている。
以下、RFタグ本体30をPVCシート30と云い、マグネット40を磁性材シート40と云う。
マグネットRFタグ1は、ICチップ10の両端にアンテナコイル20が電気的に接続され、厚さ0.3mmの高分子材料のPVCシート30でアンテナコイル20及びICチップ10を挟み込んでラミネートし、保護する構造となっている。
絶縁材のPVCシート30の片側背面にはフェライト微粒子をゴムに練り込んだ厚さ0.4mmの磁性材シート40を配置し、マグネットRFタグ1を金属などの対象物に取り付けるためのマグネットシートが形成されている。
磁性材シート40は、PVCシート30に両面テープ等により固定するか、接着剤若しくは固着剤等を用いて形成される粘着層を介して接着させるか、或いはタグ封止材質のPVCシート30と共に加熱圧着し一体成形させるとよい。
この磁性材シート40は、アンテナコイル20の外寸法に対して、若干大きく形成されアンテナコイル20全体が覆われるとよく、マグネットRFタグ1が対象物の金属等に安定して固定されるのは当然であるが、更にマグネットRFタグ1と取り付ける金属との磁気シールド(遮蔽)を充分なすことができ通信の安定性を確保することができる。
絶縁性の磁性材シート40の製造方法は、大別して次の方法がある。
(1)射出成形
(2)押出し成形
(3)ロール圧延成形
(1)射出成形
(2)押出し成形
(3)ロール圧延成形
図3に、(3)項のロール圧延・成形によるフレキシブル磁性材シートの製造フローチャートを示す。
図示したように、先ず材料であるゴム素材と流動性向上などのための特性改善添加材を充分に混合する(ステップ21)。混合した後、混練する(ステップ22)。
次に、混練が終了した素材に、粒子径が1μm程度のフェライト微粒子(フェライト磁粉)を添加し、再び混練する(ステップ23)。混練により一様化したゴム素材/フェライト磁粉をロール圧延し、圧延シート化する(ステップ24)。
ステップ24により成形されたシートに耐久性を増すための加硫処理を行う(ステップ25)。加硫処理した(ステップ25)後、シート上に細かな2次元的な磁石を形成するように多極着磁して磁性材シート40が形成される(ステップ26)。
(1)項の射出成形、(2)項の押出し成形によりマグネットシートを形成する場合には、ナイロンなどの合成樹脂を結合材として、フェライト微粒子をプレス機により圧縮成形するか射出成形しプラスチックマグネットを形成するとよい。
このようにして形成された磁性材シート40は、可撓性、柔軟性があるためマグネットRFタグ1に用いることにより、対象物が曲面であったとしても貼付・剥離が容易である。
また、この絶縁性の磁性材シート40は裁断・抜き加工が容易であり、RFタグをシート上に配列加工した後、このシートを裁断・抜き加工することによりマグネットRFタグ1を低コストで量産することができる。
以上の様な製造方法で製造した磁性材シート40の磁気特性を表1に示す。
次に図3に示した製造方法で製造した磁性材シート40の物理特性を表2に示す。
次に、本実施の形態のマグネットRFタグ1の可撓性を検証することにする。
図3の製造方法で製造したフレキシブルな磁性材シート40を汎用カードサイズ(85.6×54mm)の大きさに切断し、カードサイズのRFタグに両面テープで接着し、一体化した。この検証用RFタグを用いて、JIS X 6305(識別カードの試験方法)に規定された動的曲げ強度(曲げ特性)を評価した。
試験方法は、対象の日本工業規格に規定されている一方向曲げ試験機にこの検証用のマグネットRFタグ1をセットし、曲げ撓みが検証用のマグネットRFタグ1の長辺でカード鉛直方向20mm、短辺でカード鉛直方向10mmとなるようにして、毎分30回の割合で繰り返し曲げ試験を実施した。
尚、この繰り返し曲げ試験は、同一の検証用のマグネットRFタグ1で長辺側の表面方向、裏面方向、並びに短辺側の表面方向、裏面方向にそれぞれ250回づつ、計1000回行った。
この繰り返し曲げ試験の結果、検証用マグネットRFタグ1の表面及び裏面に接着したフレキシブルな磁性材シート40には、亀裂などの物理的損傷がないことを目視等により確認した。
また、試験前後で金属面上での通信特性が同様であり、繰り返し曲げ試験による通信上の機能障害が無いことが確認できた。
なお、検証したマグネットRFタグ1の封止方法としては、PVCシート30や、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの高分子材料のシートでラミネートし、且つ封止材質とマグネットシートの樹脂バインダがPVC等の同一の熱可塑性の合成樹脂であるとよい。
このようにして形成されるマグネットRFタグ1は、可撓性、柔軟性を有しシート上に複数形成されたマグネットRFタグ1を各々裁断、切り抜き加工することが容易であり、量産効果が得られる。
また、プラスチック製ケース内に図1、図2で説明した構成部材を配置し、エポキシ樹脂等を用いて固化する方法や射出成形法などで実現してもよい。
マグネットRFタグ1の作用を説明する。
本実施の形態により、マグネットRFタグ1が磁性材シート40を有しているため、そのマグネットの磁性により金属への着脱が容易且つ自在である。
また、マグネットRFタグ1が柔軟なシートを用いて形成され薄い成形形状で且つ可撓性を有するため、水道管の側面や地中埋設電力ケーブルなどの曲面を有する金属材料面上に於いて使用可能なRFタグを得られた。
また、磁性材シート40が、マグネットRFタグ1と取り付ける金属との磁気シールド(遮蔽)を充分なすことができ安定した通信を確保することができる。
すなわち、マグネットRFタグ1は貼付、剥離が繰り返し行え、再利用が可能であり、曲面を金属表面に密着させても作動する金属対応のRFタグが得られる。
このような、マグネットRFタグ1は、小型・薄型である上に対象物品に対する取り付け性を損なわず、対象物(金属等)の管理が必要な広範囲な用途に対応可能である。
なお、以上説明したようにして形成されたマグネットRFタグ1の動作を説明する。
図4に、本発明の好適実施の形態を示すマグネットRFタグ1の内部構成を示す。
マグネットRFタグ1は、アンテナコイル20と、図1に示したICチップ10とを備えて構成される。図示した回路構成は、公知のRFタグの構成と同様であるため、構成の詳細は省略する。
マグネットRFタグ1と図示しないリーダとが近づくと、リーダの有する図示しないコイルから発せられた交流磁界が、マグネットRFタグ1のアンテナコイル20を鎖交し、リーダーのコイルとアンテナコイル20とが電磁結合する。
この電磁結合により、アンテナコイル20に誘導起電力が発生し、この発生した起電力は整流回路10dに流れる。この電力は整流回路10dで整流され、ICチップ10に供給される。供給される電力は、ICチップ10内の情報書換などのICチップ10の起動、処理のみの最少エネルギーである。
同時にリーダから送信された情報信号は微弱であり、この信号の僅かな電圧変化を検出するために有効なASK(Amplitude Shift Keying、振幅偏移変調)、FSK(Frequency Shift Keying、周波数偏移変調)、PSK(Phase Shift Keying、位相偏移変調)等で変調された信号が用いられる。変調された信号は、リーダのコイルを介してマグネットRFタグ1に送られる。
マグネットRFタグ1は、この変調された信号を受信すると、ICチップ10の復調回路10aで復調する。復調された信号は、データ読み込みのための通信制御回路10bを介して記憶素子10cに記憶される。
次に本実施の形態のマグネットRFタグ1と背景技術の汎用タグとの通信距離を比較した特性図を図5に示す。
尚、図5の比較試験に用いた金属板は、150mm角で厚さが10mmの鉄板であり、背景技術の汎用タグの構成は、マグネット構造が無い他はマグネットRFタグ1と同じアンテコイル20、ICチップ10を使用し、同じ形状寸法とした。
図から分かるように、背景技術の汎用タグではFe板上に置かれた場合通信が不可能であった。マグネットRFタグ1を用いる事により金属の無い場合と比較しても通信距離が10mmは低下しておらず、安定した通信が出来ることが分かる。
これは、図2、3で示したフレキシブルな磁性材シート40が取り付けた鉄板に対して磁気シールド効果を奏した結果である。磁性材シート40の着磁を2次元的に細かな磁区を形成するように多極着磁させたため、磁性材シート40表面に均一な磁束が分布し、マグネットRFタグ1の発生する磁束とほぼ直交するためである。
また、磁性材シート40の大きさを空芯のアンテナコイル20よりも若干大きく形成する事に依って、マグネットRFタグ1を取り付けた鉄板(金属体)に対する磁気シールド効果を奏し、リーダとマグネットRFタグ1との安定した円滑な通信を行うことを可能にした。
マンホールの各部に貼付し、地下埋設物の管理や金型管理などの金属対象物の管理に適用できる。
1 マグネットRFタグ
10 ICチップ
20 アンテナコイル
30 PVCシート(RFタグ本体)
40 磁性材シート(マグネット、マグネットシート)
10 ICチップ
20 アンテナコイル
30 PVCシート(RFタグ本体)
40 磁性材シート(マグネット、マグネットシート)
Claims (6)
- RFタグ毎に個別情報が記憶されたICチップと、上記ICチップに電気的に接続されたアンテナコイルと、これらICチップとアンテナコイルとが装着されたRFタグ本体とを備え、上記RFタグ本体に、金属に取り付けるためのマグネットを設けたことを特徴とするマグネットRFタグ。
- 上記マグネットがシート状に形成されたマグネットシートであり、該マグネットシートと上記RFタグ本体とが可撓性を有する請求項1記載のマグネットRFタグ。
- 上記マグネットシートが、上記アンテナコイルを覆うように上記RFタグ本体に設けられた請求項2記載のマグネットRFタグ。
- 上記マグネットシートが、フェライト微粒子をゴム素材に混ぜて、ロールで圧延・成形後、着磁工程を経た絶縁性磁性材シートである請求項2または3記載のマグネットRFタグ。
- 上記マグネットシートが、フェライト微粒子をナイロンなどの合成樹脂を結合材とし、圧縮成形或いは射出成形したプラスチックマグネットである2または3記載のマグネットRFタグ。
- 上記RFタグ本体と、上記マグネットシートが熱可塑性の合成樹脂で形成された請求項2または3記載のマグネットRFタグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003306204A JP2005078256A (ja) | 2003-08-29 | 2003-08-29 | マグネットrfタグ |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP2005078256A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007233655A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Sumitomo Metal Ind Ltd | Idタグを用いた形鋼の管理方法 |
KR100849160B1 (ko) | 2006-11-08 | 2008-07-30 | 포스데이타 주식회사 | Rfid 태그 및 이를 구비하는 rfid 시스템 |
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CN108665664A (zh) * | 2017-03-31 | 2018-10-16 | 尹建伟 | 一种多功能磁力标签及其实现方法 |
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2003
- 2003-08-29 JP JP2003306204A patent/JP2005078256A/ja not_active Withdrawn
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