WO2004051486A1

WO2004051486A1 - ネットワーク負荷分散制御方法及びその装置

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Publication number: WO2004051486A1
Application number: PCT/JP2002/012786
Authority: WO
Inventors: Hiroyuki Saito; Junko Shiraishi
Original assignee: Fujitsu Limited
Priority date: 2002-12-05
Filing date: 2002-12-05
Publication date: 2004-06-17

Description

明細書ネットワーク負荷分散制御方法及びその装置技術分野

本癸明は、.ネットワーク負荷分散制御方法及びその装置に関し、ネットワーク内の特定コンテンッへの負荷が集中したときネットワークの負荷分散を行うネットワーク負荷分散制御方法及びその装置に関する。背景技術

図 1は、 ^来のネットワーク負荷分散制御方法の概念図を示す。同図中、ユーザ 1 〜 4が一斉にコンテンツプロバイダ Bをアクセスした場合、トラヒック制御の方法としては、例えば、第 1にネットワーク装置 NE 5での/レート切りわけによる負荷分散、第 2に各土管での非対称帯域割り当て（下流側での帯域幅増大）等がある。しかし、更にトラヒックが増大した場合には、結果的にネットワーク N E 4でのトラヒック処理能力がボトルネックになってしまう。

また、複数の場所にコンテンツのソース源を事前に設定しておくことによる負荷分散も考えられるが、予想外のトラヒック増大時には対応が限られ、結果的に、アクセス不可や配信遅延等により、ユーザの要求を十分に満たせない。逆に、ァクセス低下時には複数箇所でのコンテンツソース源の利用率が低くなる等で設備の有効活用が得られず、過大設備投資になりかねない。

増大傾向にあるブロードバンドコンテンツ市場及び利用者に対して、確実にブロードパンドコンテンツの利用が実現できるためには、常に、ェンドツーンドで必要帯域を確保しておく必要があるが、その場合の使用コストは高額になってしまうと共に、不定期に利用が集中した場合には、ボトルネック状態となり、その回避のためにほ、さらなる設備投資が必要となる。発明の開示 '

本発明は、ネットワーク全体の負荷分散を行ってコンテンツ提供率を高めることができ、コンテンツ提供者側はネットワークの共通設備を使用することで独自の設備投資を抑えることができるネットワーク負荷分散制御方法及びその装置を提供することを総括的な目的とする。

この,目的を達成するため、本発明は、ネットワークを構成する複数のネットヮーク装置のうち特定ネットワーク装置に共通仮想コンテンツセンタを接続し、他の特定ネットワーク装置に接続されたコンテンツプロバイダに対するコンテンッ . 配信要求のアクセス件数が増大したとき、コンテンツプロバイダから共通仮想コンテンッセンタにコンテンツを転送し、共通仮想コンテンッセンタを接続したネットワーク装置を含む複数ネットワーク装置で構成される仮想ドメインに対応するユーザであって、コンテンツプロバイダに対するコンテンツ配信要求を行ったユーザに対して共通仮想コンテンツセンタを割り当て共通仮想コンテンツセンタからのコンテンッ配信を指示することで負荷分散を行うよう構成される。

このようなネットヮーク負荷分散制御方法によれば、特定コンテンッへの負荷が集中したとき、共通仮想コンテンツセンタを用いてネットワークの負荷分散を行ってコンテンツ提供率を高めることができ、コンテンツプロバイダはネットヮ →の共通設備を使用することで独自の設備投資を抑えることができる。図面の簡単な説明

図 1は、従来のネットワーク負荷分散制御方法の概念図である。

図 2は、本発明のネットワーク負荷分散制御方法の概念図である。

図 3は、監視制御装置の一実施例のブロック図である。

図 4は、本発明のネットワーク負荷分散制御処理の概要フローチヤ一トである。図 5は、ネットワーク負荷分散制御状態遷移図である。

図 6は、アクセス件数と状態遷移の様子を示す図である。

図 7は、適用仮想ドメイン選択決定処理のフローチャートである。

図 8は、適用仮想ドメィン選択決定処理のフローチヤ一トである。

図 9は'、適用仮想ドメイン選択決定処理のフローチャートである。

図 1 0は、本発明のネットワーク負荷分散制御方法を適用したネットワーク構成を示す図である。図 11'は、本発明のネットワーク負荷分散制御方法を適用したネットワークの —実施例の構成図である。発明を実施するための最良の形態

― 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

図 2は、本発明のネットワーク負荷分散制御方法の概念図である。各ネットワーク装置 NE 1〜NE 6を監視制御する監視制御装置 (NE-OPS ： Ne t w o r k E l emen t OPe r a t i ng Sy s t em) 10は、キヤリァ管理を行うネットワーク管理装置（NW— OPS) 20からトラヒック情報を得て、コンテンツプロバイダ A， Bのトラヒック集中度合いを判断する。

トラヒックが集中している場合には、ネットワーク内に設置されている共通仮想コンテンツセンタ 12， 14のいずれかに該当コンテンツを自動ダウンロードし、ユーザへのコンテンツ供給ルートを動的に変更させることにより、結果的にトラヒックの負荷分散を図る。

共通仮想コンテンツセンタ 12， 14は、ネットワーク装置 NE 2， NE 5それぞれに物理的に接続されており、コンテンツ供給要求が発生した場合に、必要な論理パスの接続を実施し、ユーザ 1〜 4への分散配信を行う。

従って、コンテンッ提供者側はァクセス増大を見越したコンテンッ提供設備を事前に準備する必要は無く、.アクセス状況やネットワークトラヒック状況に応じて、動的に、共通仮想コンテンツセンタ 12， 14を低価格で利用できる。図 3は、監視制御装置 10の一実施例のプロック図を示す。同図中、システム制御部 30はシステム全体の制御を行う。システム制御部 30は NW— O P Sィンタフェース部 32を介してネットワーク管理装置 20と接続され、キャリア管理のネットワークトラヒック情報を収集することができる。また、システム制御部 30はバス制御部 34及び NEインタフェース部 36を介して各ネットワーク装置 NE 1〜NE 6それぞれと接続され、ネットワーク装置 NE 1〜NE 6のパス制御を行う。

また、システム制御部 30はインターネットインタフェース部 38を介してィンターネットに接続される。このインターネットにはコンテンツプロバイダが接続されており、コンテンツプロパイダからはインターネット経由で管理情報を収集し、コンテンツ分散配信管理部 4 4にその情報を格納する。セキュリティ部 4 ' 0はインターネットとの通信におけるセキュリティを管理する。

仮想ドメィン管理部 4 2は仮想ドメィンの定義及び変更等を管理している。コンテンッ分配配信管理部 4 4はコンテンッ単位で共通饭想コンテンッセンタを用いたコンテンツ分配配信の管理を行い、このために各コンテンツの負荷分散制御 . 状態を管理する。トラヒック情報管理部 4 6はネットワーク管理装置 2 0から得たトラヒック情報を管理し、特定のコンテンツのトラヒック集中度合いを判断する。また、課金情報管理部 4 8はコンテンツ分配配信を実行した際の課金情報を詧理し、この課金情報はネットワーク管理装置 2 0を経由してキャリアに通知される。ここで、本発明方法のポイントについて、図 4のネットワーク負荷分散制御処— 理の概要フローチヤ一トと共に説明する。'

ネットワークの負荷状況は、ネットワーク管理装置 2 0で収集されており、その情報を監視制御装置 1 0で参照して仮想ドメィン情報設定時に利用する。

ネットワークに接続されているコンテンツプロバイダ A， Bは、トラヒック輻辏時の対応策として、共通仮想コンテンツセンタ 1 2， 1 4を有料で利用することが可能であり、該当コンテンツ情報、つまり、収容ネットワーク装置 NE、帯域、アドレス等を、事前にインターネット経由で、監視制御装置 1 0のコンテンッ分散配信管理部に登録する（ステップ S 1 0 )。

コンテンツ配信元（コンテンツプロバイダ A， B ) と分散配信元（共通仮想コンテンッセンタ 1 2， 1 4 ) との区別をつけ、トラヒック輻輳制御を実施するために、仮想ドメインを定義する（ステップ S 1 2 )。この仮想ドメインには、少なくとも一つの共通仮想コンテンツセンタ 1 2， 1 4を収容する構成である。

トラヒック輻輳時には、この仮想ドメイン単位で負荷分散処理を実現する。 'また、仮想ドメイン情報は、キャリア側による過去の実績、統計情報等を基に監視制御装置 1 0にて変更することができ、ネットワーク負荷分散時に最適化割り付けを可能としている。また、仮想ドメィン割り当て領域の定義においては、共通仮想コンテンッセンタ 1 2， 1 4からネットワーク装置 NE 2， N E 5に対して、データ配信用の帯域使用予約ネゴシエーションを実施する。その場合には、仮想.ドメィン割り当て制御として、割り当て予約時点でのネットワーク帯域割り当て情報をネットヮーク管理装置 2 0より入手し、ネットワーク帯域を有効に利用できるように、監視制御装置 1 0にて割り当てを実施する。

監視制御装置 1 0は、ネットワーク管理装置 2 0と連携し、各ネットワーク装置 N E 1〜N E 6でのトラヒック流量情報と帯域情報からその時点でのトラヒック負荷情報を入手し、随時、仮想ドメインの更新を行う。

図 4のステップ S 1 0〜S 1 6の分散酉 3信初期設定フェーズでは、ネットヮーク構成から分割できる仮想ドメインを定義する。そして、全仮想ドメインに対して、（現状の使用帯域 +コンテンッの配信使用帯域)が現状の配信ルートにおいて、帯域オーバの有無を確認する。 '帯域オーバしないルートについて、コンテンツ使用予約を行い、適用優先度 1を設定する。'また、帯域オーバしたルートについては、帯棚整処理に樹亍する。，

図 5はネットワーク負荷分散制御状態遷移図を示し、図 6はアクセス件数と状態遷移の様子を示す。.ネットワーク負荷分散制御状態は、ネットワーク負荷分散を行わない通常配信モード、ネットワーク負荷分散を準備する配信準備モード、ネットワーク負荷分散を実行する配信行モード、ネットワーク負荷分散を停止する配信停止モードの 4モードが設定されている。これらのモードはコンテンツ分配配信管理部 4 4=にて管理される。

なお、図 5、図 6において、丸付き数字は以下の遷移番号を示している。

• ①通常配信モードにおいて、コンテンツ配信元へのアクセス件数（コンテンツダウンロード要求)がしきい値 T H 1を超えると、分散配信準備モードに遷移し、共通仮想コンテンツセンタとコンテンツ配信元とのあいだで、キャリア側で帯域確保調整を実施し、帯域の確保後、監視制御装置 1 0にて仮想パス接続を実施し、該当コンテンッを共通仮想コンテンッセンタに転送する。共通仮想コンテンツセンタでは、共通コンテンツエリア内の空きディレクトリに上記転送データを割りつけ、この後、仮想パス設定を解除して帯域を解放する。 ②更に、アクセス件数がしきい値 T H 2を超えると、分散配信実行モードに遷移する。このモードでは、ユーザからのコンテンツダウンロード要求があった場合、その発信元情報から、仮想ドメィン內の加入者であるかどうか判定する。仮想ドメイン内のユーザの場合は、輻輳状態である旨を通知し、共通仮想コンテンッセンタからの分散配信情報とそのアドレスを通知する。ユーザは、その内容に合意し、分散配信ダウンロードを希望する場合には、その指定アドレスにァ. クセスして分散ダウンロードをうける。

一方、仮想ドメィン外のユーザの場合は、輻輳状態である旨の通知とコンテンッダウンロードの順番待ちにあることを通知する。

③こののち、アクセス件数がしきい値 T H 1以下に下がると、分散配信停止モードに遷移する。分散配信の結果、もともとの配信元からのコンテンツダウン口ード数が減少し、しきい値 T H 1より減少した場合には、分散転送を終了し、ォリジナル転送とする。この場合、再度トラヒックが増加するケースを考慮し、コンテンッの設定解除は実施しない。 '

④分散配信停止モードから更にアクセス件数がしきい値 T H 3以下に下がると、通常配信モードに遷移し、共通仮想ゴンテンッセンタにある情報を削除する。

⑤分散配信停止モードからアクセス件数がしきい値 T H 2を超えると、分散配信実行モードに遷移する。

⑥⑦コマンドにより、強制的に分散配信停止モードに遷移する。

⑧コマンドにより、強制的に通常配信モードに遷移する。

なお、分散配信準備モードの経過累計時間 T rと課金レート A rとく分散配信実行モードの経過累計時間 T eと課金レート A eと、分散配信停止モードの経過累計時間 T sと課金レート A sは課金情報管理部 4 8にて管理される。 '

図 4のステップ S 1 8の分散配信制御実行フエーズでは、コンテンッ配信が開始されても、しきい値 T H 1を超えない場合は、通常配信モードである。その間、帯域オーバしたルートの仮想ドメインについても、トラヒックの時間変動があるため、帯 ¾Ρ整を継続している。

ここで、アクセス件数がしきい値 T H 1を超えて分配配信準備モードに樹 ΐすると、適用優先度 1の中から、初期適用仮想ドメインを選択する。複数の適用優先度 1の仮想ドメィンがある場合には、各候補仮想ドメィンについての単位時間あたりのコンテンツ配信要求アクセス量を比較し、最も配信要求量の多い仮想ドメィンを選択する。もし、適用優先度 1の仮想ドメィンがなく、全ルート帯域ォーバの状況であれば、共通コンテンツセンタからの距離（経由ネットワーク装置 N E数）が/少なレ、仮想ドメィンを選択する。以下、分配配信実行モードにおいて、最適化のためのフィードバック処理を行う。この適用仮想ドメィン選択にっレ、て更に詳しく説明する。

図 7 ,図 8，図 9は、適用仮想ドメィン選択決定処理のフロ一チヤ一トを示す。同図中、ステップ S 3 0における基本的な仮想ドメイン定義の初期設定として、基本的に以下の条件をみたすこととする。図 1 0に示すネットワーク構成において、共通仮想コンテンツセンタ 1 2は、ネットワークの中央部分に近いネットヮ' ーク装置 N E 2に収容する。また、共通仮想コンテンツセンタ 1 2を収容するネットワーク装置 N E 2と、最寄りのネットワーク装置 N Eのうちコンテンツプロバイダ Bより遠方にあるネットワーク装置 N E 1とで仮想ドメイン d 1を定義する。また、基本的な仮想ドメイン d 1に加えて、隣接するネットワーク装置 N E 6 を加えた仮想ドメイン d 3も定義する。これは、トラヒック増加のため、他の共通仮想コンテンツセンタを含む仮想ドメイン d 2を適用する前に、この仮想ドメイン d.3を適用すると、共通仮想コンテンツセンタの追加適用が無いため、その分、割安で分散配信制御を実施することができるからである。 '

図 1 0での仮想ドメインの初期設定定義は以下のようになる。仮想ドメイン d 1は、ネットワーク装置 NE 2 (共通仮想コンテンツセンタ 1 2を収容）とネットワーク装置 N E 1で構成する。仮想ドメイン d 2は、ネットワーク装置 N E 5 (共通仮想コンテンツセンタ 1' 4を収容）とネットワーク装置 N E 6で構成する。仮想ドメイン d 3は、ネットワーク装置 N E 2 (共通仮想コンテンツセンタ 1 2 を収容）とネットワーク装置 N E 6で構成する。

図 7のステップ S 3 2では、ネットワーク管理装置 2 0より最新トラヒック情報を入手し、コンテンツプロバイダの使用帯域と分散配信ルートのトラヒックォーバ有無の調査を実施する。

次に、ステップ S 3 4でトラヒックオーバがある力否かを判別し、なければステツプ S 3 6でコンテンツ使用帯域を予約し、適用優先度を 1とする。その後、ステップ S 4 0で分散配信準備モードか否かを判別する。そして、分散配信聰モードの場合にのみ図 8のステップ S 5 0に進む。

—方、ステップ S 3 4でトラヒックオーバがあればステツプ S 4 2で必要帯域変更の調整を実施する。その後、ステップ S 4 4で調整がうまくできたか否かを判別し、できた場合にはステップ S 3 6に進む。できない場合にはステップ S 4 6で適用優先度を 2とし、ステップ S 4 8で分散配信準備モードか否かを判別する。そして、分散配信準備モードの場合に図 8のステップ S 5 0に進み、分散配信準備モードでなければステップ S 3 2に戻る。

図 8のステップ S 5 0では、初期適用候補仮想ドメインの選択処理を開始する。具体的には、ステップ S 5 2で全ての該当仮想ドメインの適用優先度が 1力否かをチェックし、適用優先度が 1の場合はステップ S 5 4で当該仮想ドメィンを初期適用候補に設定し、適用優先度が 1でなレ、場合はステップ S 5 6で当該仮想ドメインを優先度 2のグループに登録する。

全ての該当仮想ドメインの適用優先度をチェックしたのち、ステップ S 5 8からステップ S 6 0に進んで初期適用候補の有無を判別し、初期適用候補があればステップ S 6 2で初期適用候捕の仮想ドメィンについて単位時間当たりのコンテンッ配信要求アクセス量 Q l〜Q nを入手する。そして、ステップ S 6 2でコンテンッ配信要求アクセス量 Q 1〜Q nの中で最も配信要求の多い仮想ドメインを候捕ドメインに設定する。

一方、ステップ S 6 0で初期適用候捕がなければステツプ S 6 6で優先度 2のグループの仮想ドメィンから初期適用候捕の仮想ドメィンを選択する処理を開始する。すなわち、ステップ S 6 8で該当仮想ドメインそれぞれがトラヒックォーバであることから、共通仮想コンテンツセンタからの距離（=経由する N E数）が最小の仮想ドメィンを候補ドメィンに設定する。

ステップ S 6 4， S 6 8の実行後は図 9のステップ S 7 0に進み、候補ドメインを初期適用仮想ドメインに決定する。この後はステップ S 7 2に進んで、最適化のためのフィードバック処理に入る。

ステップ S 7 2では、分散配信のモードを判別して、分散配信準備モードであればステップ S 7 2を繰り返す。分散配信実行モードであればステップ S 7 4で適用仮想ドメィン最適化チェック処理を実行する。次に、ステップ S 7 6で変更フラグが 1であるか否かを判別し、変更フラグが 1であるときにのみステップ S 7 8で適用仮想ドメィン変更処理を実施する。

—方、ステップ S 7 2で分散配信停止モードまたは通常配信モードであれば、ステップ S 8 0に進んで通常配信モードか否かを判別し、分散配信停止モードであればステップ S 8 2に進み、通常配信モードであれば、この処理を終了する。ステップ S 8 2ではアクセス件数のしきい値判定を行って、アクセス件数がしきい値 TH 3からしきい値 TH 2の範囲であればステップ S 7 2に進む。また、ァクセス件数がしきい値 T H 2以上であれば、ステップ S 8 4で分散配信実行モードを設定レてステップ S 7 2に進む。更に、アクセス件数がしきい値 T H 3以下であれば、ステップ S 8 6で分散配信終了処理を行って、ステップ S 8 8で通常配信モードを設定して、この処理を終了する。

コンテンツ転送については、コンテンップロパイダ Aからの配信負荷が高くなり、分散配信準備モードのときに、仮想ドメイン d 1、仮想ドメイン d 2からの単位時間当たりのアクセス要汆量（それぞれ Q l、 Q 2とする）を比較し、その多い方を初期分散配信の仮想ドメィンにする。

さらに配信負荷が高まり、分散配信実行モードに樹亍した場合に、実際にその仮想ドメィンの単位での分散配信を実施する。それ以外のドメィンでは、コンテンップロバイダ Aからの配信となる。

ところで、ネットワーク装置間の利用帯域については、トラヒック量に応じた帯域制御の実施する。共通仮想コンテンツセンタからの配信時に、トラヒック量に対応してネットワーク装置間の利用帯域を増減させ、帯域の有効利用化を図る。また、各ネットワーク装置間のトラヒック管理は、上位のネットワーク管理装置 2 0にて網全体管理として実施されているが、その配下で当するコンテンツ配信に伴うトラヒック制御が実施される場合には、監視制御装置 1 0制御のもとで、上位のネットワーク管理装置 2 0よりトラヒック情報を入手し、パス制御を含む帯域管理制御を実施する。

+ 図 9のステップ S 8 4で、分散酉 S信実行モードとなると、仮想ドメィン割り当ての最適化を実施するため、コンテンツプロパイダへの配信要求情報についてネットワーク装置単位に収集及び分析を行う。即ち、図 1 0においては、コンテンップロバイダ Aへの配信要求を単位時間（例えば 3 0秒）毎に、インターネット経由で監視制御装置 1 0に通知する。監視制御装置 1 0では、仮想ドメィン管理部 4 2にて、ネットワーク装置—毎の配信要求量を蓄積する。

図 9のステップ S 7 4において、監視制御装置 1 0では、仮想ドメイン管理部 4 2に蓄積されているネットワーク内のネットワーク装置毎の配信要求量を定期的にチェックし、最適ィ匕のためのフィードバック処理を実施する。即ち、定期的 (例えば、 5分毎）に各ネットワーク装置の配信要求量をチェックする。そして、各仮想ドメィン単位での配信要求量の総計を計算する。

図 1 0の例では、仮想ドメイン d 1の配信要求量の総計 S d 1は、ネットヮーク装置 N E 1の配信要求量 +ネットワーク装置 N E 2の配信要求量であり、仮想ドメイン d 2の配信要求量の総計 S d 2は、ネットワーク装置 N E 5の配信要求量 +ネットワーク装置 N E 6の配信要求量であり、仮想ドメイン d 3の配信要求量の総計 S d 3は、ネットワーク装置 N E 1の配信要求量 +ネットワーク装置 N E 2の配信要求量 +ネットワーク装置 N E 6の配信要求量である。

こののち、配信要求量の総計により、以下のどのパターンで分散酉己信を実施するかを決定する。 S d l≥S d 2 / 2の:^には仮想ドメイン d 1を適用仮想ドメインとする（パターン 1 )。 S d 1く S d 2ノ 2の場合には仮想ドメイン d 1と d 2を適用仮想ドメインとする（パターン 2 )。 S d 1 / 2 > S d 2の場合には仮想ドメイン d 3を適用仮想ドメインとする（パターン 3 )。このようにして決定された適用仮想ドメィンが以前の適用仮想ドメインと異なる場合にのみ変更フラグを 1とする。

この結果、適用仮想ドメインが変更になる場合には、ステップ S 7 8で帯域割り当て及び、パス張り替え調整を実施.し（空き帯域をさがし帯域を求める処理も含む)、最適な仮想ドメィン単位でのトラヒック分散制御を実現する。

図 4において、ステップ S 2 0の分散配信を終了すると、 'ステップ S 2 2に進み、課金処理を実施する。課金情報管理部 48では、各コンテンツプロバイダ毎に、分散配信時のモードを考慮し、通信量、使用帯域、時間及び固定分等から課金設定を行う。具体的には各適用仮想ドメイン毎に、分配配信実施時間 T、使用帯域 Β、単位時間あたりの課金レート Α、固定分課金 Cとした場合、次式にて算出する。

全体課金 =∑適用仮想ドメィン課金

適用仮想ドメイン課金 =∑各モード課金

+固定分課金（共通仮想コンテンツセンタ課金） ∑各モード課金 =準備キード課金 +実 ί亍モード課金 +停止モード課金

=BXT r XAr + B XT e XAe + B XT s X A s

= B∑ T i X A i (但し i = r， e, s) 適用仮想ドメィン課金 =∑各モード課金 + C

=B∑T i XA i +C

つまり、

全体課金 =∑適用仮想ドメイン課金 '

=∑ (B j ∑T i j XA i j +C j )

(但し i = r, e, s， j =ドメイン番号）

なお、以下の課金レート及ぴ固定分料金等は、キャリアとコンテンツプロバイダとの間で決定される。

<固定分課金 >

仮想コンテンツサーバ使用料： C

<経過累積時間 >

配信準備モード経過累積時間： T r

配信実行モード経過累積時間： Te

配信停止モード経過累積時間： T s

<各モードでの課金レート >

配信準備モード時の課金レート：て

配信実行モード時の課金レート： Ae 配信停止モード時の課金レート： A s

次に、仮想ドメイン管理部 4 2による仮想ドメイン定義及び最適化割り付け処理について説明する。仮想ドメィン情報は、キヤリァ側による過去の実績、統計情報等をベースに、監視制御装置 1 0にて変更することができ、ネットワーク負荷分散としての最適化割り付けを可能としている。 '

図 1 .1は、本楽明のネットワーク負荷分散制御方法を適用したネットワークの . —実施例の構成図を示す。同図中、図 3，図 1 0と同一部分には同一符号を付す。図 1 1において、ネットワーク装置 N E 3配下のコンテンツプロバイダ Aからコンテンッ配信を行レ、、キヤリァ側で共通仮想コンテンッセンタ 1 2をネットヮーク装置 N E 2に配備する。また、ネットワーク装置 N E 1及びネットワーク装置 N E 6配下のユーザ 1， 2， 3， 4がコンテンツ配信要求を行う。

コンテンツプロパイダ Aはアクセス集中とその高配信率を見込み、インターネット経由で監視制御装置 1 0にコンテンツ情報の登録を行う。監視制御装置 1 0 では、インターネットインターフェース部 3 8にて受付け、コンテンツ分散酉己信管理部 4 4に該当コンテンツ情報（収容ネットワーク装置 N E、帯域、アドレス等）の設定を行う。

監視制御装置 1 0では、トラヒック制御開始に備えネットワーク管 «置 2 0 より現状のトラヒック負荷情報を入手し、トラヒック情報管理部 4 6内のデータ更新を行う。仮想ドメィン管理部 4 2は、トラヒック情報管理部 4 6より最新のトラヒック負荷情報を入手し、共通仮想コンテンッセンタを含む仮想ドメィンを設定する。これにより、仮想ドメインの該当ネットワーク装置 N E、共通仮想コンテンッセシタアドレス、使用帯域等が設定される。

コンテンップロバイダ Aへのァクセスが集中し、アクセス件数がしきレ、値 T H 1を超えたことにより、その後のアクセス増大時の対応に備えるために、共通仮想コンテンツセンタ 1 2からダウンロードできるように分散転送準備を開始するため、監視制御装置 1 0に通知する。

監視制御装置 1 0では、該当するコンテンッのコンテンッ分散配信管理部 4 4 は、分散配信モード情報を分散配信準備モードに更新し、仮想ドメイン情報をもとに、コンテンツプロバイダ Aから共通仮想コンテンツセンタ 1 2までの仮想、パスを設定しデータ転送を実施する。共通仮想コンテンツセンタ 1 2へのデータ'転送完了後、コンテンップロバイダ Aは監視制御装置 1 0に通知し仮想パスを解除する。

引き続き、コンテンツプロバイダ Aへのアクセスが集中し、アクセス件数がしきい値 2を超えたことにより、コンテンツプロバイダ Aでは、仮想ドメイン情報にもとづき、分散配信該当ユーザ（ネットワーク装置 N E 1配下のユーザ）に対して、輻輳状態通知するとともに、分散配信元のアドレスを通知し、分散配信でのダウンロード実施 β、をとる（分散配信実行モード)。そして、確認済ユーザに対して分散配信を実行する。分散配信該当以外のユーザ（ネットワーク装置 ΝΕ 6配下のユーザ）の場合には、通常のユンテンップロバイダ Αからの配信となる。分散配信の結果、ネットワーク装置 N E 3にかかるトラヒック量が減少し、コンテンップロバイダ Aからのコンテンツダウンロード数が減少し、しきい値 TH 1より減少した場合には分散転送を終了し（分散配信停止モード)、オリジナノレ転送つまりコンテンツプロバイダ Aからの配信とする。この場合、再度トラヒック' が増加するケースを考慮し、コンテンツ情報の設定解除はこの時点では、実施しない。

コンテンプロバイダ Aからのコンテンツダウンロード数が再度增加し、しきい値 2を超えた場合、分散転送に再度きりかえる（分散配信実行モード)。また、コンテンツダウンロード数が増加せず、しきい値 3を下まわった場合には、共通仮想コンテンツセンタ 1 2にある情報を削除する（完了後、通常配信モードに遷移)。以下、コンテンツダウンロード数がしきい値 TH 1を再度こえた場合には、上記、分散配信準備モードから繰り返す。

このように、本発明によれば、不定期に発生する広帯域のコンテッ配信におけるネットワークトラヒックの輻輳時において、共通 {反想、コンテンツセンタを導入して分散配信を実現しネットワークの負荷を分散することにより、コンテンツ利用ユーザに対して遅延を抑えた配信が可能であり、コンテンッの高配信率を実現できる。

また、共通仮想コンテンッセンタを複数のコンテンッ業者にて共同利用するので、共通仮想コンテンツセンタの設備投資をおさえられる。一方、キヤリァ側は、共通仮想コンテンツセンタ配備のコストはかかるものの、不定期に発生するトラヒックに対してのネットワーク負荷制御ができ、また、コンテンツ業者からの配信料徴収もできることから、結果として、今後のトラヒック需要増大に対応したネットワークシステムをより安価に提供することができる。

なお、仮想ドメィン管理部 4 2が請求項記載の仮想ドメィン管理手段に対応し、 ' コンテンツ分散配信管理部 4 4がコンテンツ分散配信管理手段に対応し、トラヒック情報管理部 4 6力 Sトラヒック情報管理手段に対応し、課金情報管理部 4 8が課金情報管理部に対応する。

Claims

請求の範囲

- 1 . ネットワークを構成する複数のネットワーク装置のうち特定ネットヮ一ク装置に共通仮想コンテンッセンタを接続し、

他の特定ネットワーク装置に接続されたコンテンツプロバイダに対するコンテンッ配信要求のアクセス件数が増大したとき、 ΙίΐΙΒコンテンツプロバイダから前 . 記共通仮想コンテンツセンタにコンテンツを転送し、

前記共通仮想コンテンツセンタを接続したネットワーク装置を含む複数ネットワーク装置で構成される仮想ドメィンに対応するユーザであって、前記コンテンップロバイダに対するコンテンッ配信要求を行つたユーザに対して前記共通仮想コンテンツセンタを割り当て前記共通仮想コンテンツセンタからのコンテンツ配信を指示することで負荷分散を行うネットワーク負荷分散制御方法。

2 . 請求項 1記載のネットワーク負荷分散制御方法において、

前記仮想ドメィンは、 .ネットワークのトラヒック負荷状況に応じて仮想ドメィンを選択するネットワーク負荷分散制御方法。

3 . 請求項 1記載のネットワーク負荷分散制御方法にぉレ、て、

コンテンツ配信要求のアクセス件数が増大して第 1しきい値を超えたとき前記コンテンツプロバイダから前記共通仮想コンテンツセンタにコンテンツを転送し、

前記コンテンツ配信要求のアクセス件数が増大して前記第 1しきい値より大き . い第 2しきい値を超えたとき前記仮想ドメィンに対応するユーザへの前記共通仮想、コンテンツセンタからのコンテンッ配信を指示するネットワーク負荷分散制御方法。

4. 請求項 3記載のネットワーク負荷分散制御方法において、

前記コンテンツ配信要求のアクセス件数が減少して前記第 1しきい値より小さくなつたとき前記仮想ドメィンに対するユーザへの前記共通仮想コンテンッセンタからのコンテンツ配信を終了し、

前記コンテンッ配信要求のアクセス件数が減少して前記第 1しきい値より小さい第 3しきレ、値より小さくなつたとき前記共通仮想コンテンツセンタに転送されていたコンテンツを削除するネットワーク負荷分散制御方法。

5 . ネットワークを構成する複数のネットワーク装置のうち特定ネットヮ一ク装置に共通仮想コンテンッセンタが接続されており、前記共通仮想コンテンッセンタを用いて負荷分散を行うネットワーク負荷分散制御装置であって、編己共通仮想コンテンツセンタを接続したネットワーク装置を含む複数ネットワーク装置で構成される仮想ドメィンを設定する仮想ドメィン管理手段と、他の特定ネットワーク装置に接続されたコンテンップロバイダに対するコンテンッ配信要求のアクセス件数が増大したとき、前記コンテンップロバイダから前記共通仮想コンテンヅセンタへのパスを設定してコンテンッを転送し、

前記仮想ドメインに対応するユーザであって、前記コンテンツプロバイダに対するコンテンッ配信要求を行ったユーザに対して前記共通仮想コンテンッセンタを割り当て ttif己共通仮想コンテンッセンタからのコンテンッ配信を指示するコンテンッ分散配信管理手段を

有するネットワーク負荷分散制御装置。

6 . 請求項 5記載のネットワーク負荷分散制御装置において、

ネットワークのトラヒック情報及び帯域情報を上位装置から得て管理するトラヒック情報管理手段を有し、

前記仮想ドメイン管理手段は、 .歸己トラヒック情報管理手段からのネットヮークのトラヒック負荷状況に応じて仮想ドメィンを選択するネットワーク負荷分散制御装置。

7. 請求項 5記載のネットワーク負荷分散制御装置において、

前記コンテンッ分散配信管理手段は、前記コンテンッ配信要求のアクセス件数が増大して第 1しきい値を超えたとき前記コンテンツプロバイダから前記共通仮想コンテンツセンタにコンテンツを転送し、

前記コンテンツ配信要求のアクセス件数が増大して前記第 1しきい値より大きい第 2しきい値を超えたとき前記仮想ドメインに対応するユーザへの編己共通仮想コンテンツセンタからのコンテンツ配信を指示するネットワーク負荷分散制御装置。

8 . 請求項 7記載のネットワーク負荷分散制御装置において、

前記コンテンッ分散配信管理手段は、前記コンテンッ配信要求のアクセス件数が減少して前記第 1しきレ直より小さくなったとき前記仮想ドメィンに対応するユーザへの前記共通仮想コンテンッセンタからのコンテンッ配信を終了し、前記コンテンツ配信要求のアクセス件数が減少して前記第 1しきい値より小さい第 3しきい値より小さくなったとき l己共通仮想コンテンツセンタに転送されていたコンテンツを削除するネットワーク負荷分散制御装置。

9 . 請求項 6記載のネットワーク負荷分散制御装置において、

IB仮想ドメイン管理手段は、前記トラヒック情報管理手段からのネットヮークのトラヒック情報と帯域情報に応じて仮想ドメィンの最適化を行うネットヮーク負荷分散制御装置。

1 0. 請求項 6記載のネットワーク負荷分散制御装置において、

前記仮想ドメイン管理手段は、前記トラヒック情報管理手段からのネットヮークのトラヒック情報と帯域情報に応じて仮想ドメインの再構築を行うネットヮーク負荷^ m制御装置。 ' 1 1 . 請求項 5記載のネットワーク負荷分散制御装置におレ、て、

前記トラヒック情報管理手段は、前記仮想ドメィンに対応するユーザへの前記共通仮想コンテンッセンタからのコンテンッ配信時に、前記トラヒック情報に応じて利用帯域を制御するネットワーク負荷分散制御装置。

1 2. 請求項 5記载のネットワーク負荷分散制御装置において、

前記コンテンツプロバイダから前記共通仮想コンテンツセンタへのコンテンツの転送、及び前記仮想ドメィンに対応するユーザへの前記共通仮想コンテンッセンタからのコンテンツ配信の通信量、使用帯域、使用時間に応じて課金設定を行う課金情報管理部を有するネットワーク負荷分散制御装置。