WO2003106794A1

WO2003106794A1 - ロック装置

Info

Publication number: WO2003106794A1
Application number: PCT/JP2002/005932
Authority: WO
Inventors: 周史粕谷
Original assignee: 株式会社アート
Priority date: 2002-06-13
Filing date: 2002-06-13
Publication date: 2003-12-24
Also published as: AU2002313230A1

Description

明細書

口ック装置

技術分野

この発明は、掛け金や扉などを施錠する口ック装置に関する。背景技術

図 9に示すように、扉の掛け金 1を施錠するものとして、例えば南京錠 2が従来から用いられている。

この南京錠 2は、図 1 0に示すように、その U字に曲がったかんぬき 3を、本体 4に対してフリーにした状態で、掛け金 1の輪形部材 5に揷入する。輪形部材 5にかんぬき 3を揷入したら、その先端 3 aを、本体 4に形成した図示していない穴に一致させる。そして、この状態において、かんぬき 3の先端を、本体 4の穴に押し込むことによって施錠する。

上記したように、南京錠 2によって掛け金 1 を施錠する場合には、かんぬき 3 を輪形部材 5に挿入する作業と、かんぬき 3の先端 3 aを穴に一致させる作業と、かんぬき 3を穴に押し込む作業というように、 3つの作業が必要である。そのため、施錠に手間がかかるという問題がある。

また、上記南京錠 2は、かんぬき 3が本体 4に対して回転自在になっているために、かんぬき 3 と穴との位置あわせをする場合、一方の手で本体 4を保持して、他方の手でかんぬき 3を回転させる、というように、両手を使うことになる。つまり、南京錠 2の施錠作業は、両手でなければ難しいという不便さがある。

この発明の目的は、片手で簡単かつ素早く施綻することのできるロック装置を提供することである。発明の開示

上記課題を解決するために、この発明は以下の特徴を有する。

第 1の発明は、本体と、本体に一端を回動自在に固定した可動部材と、この可動部材の回動支点と反対側に設けるとともに、先端を本体側に対向させたシャフトと、本体に形成するともに、可動部材を回動させたときに、上記シャフトの先端が挿入される凹部と、可動部材または本体に組み込むとともに、回動規制部材を出没可能にする駆動機構と、可動部材または本体に形成するとともに、上記回動規制部材を揷入する規制六と、可動部材に設けるとともに、所定の情報が入力されたときにのみ、駆動機構を作動させる照合機構とを備え、上記可動部材を本体に対して回動させて、シャフトの先端を凹部に揷入するとともに、この状態において回動規制部材を規制六に挿入すると、可動部材の回動が規制される構成にしたことを特徴とする。

第 2の発明は、上記第 1の発明において、上記駆動機構は、モータと、このモ一夕の出力軸に設けた楕円形のプッシュ部材とからなり、上記モー夕によってプッシュ部材を回動させると、このプッシュ部材の回転位置に応じて回動規制部材が可動部材から押し出されて、この押し出された回動規制部材の一部が本体に形成した規制穴に入る構成にしたことを特徴とする。

第 3の発明は、上記第 1 または第 2の発明において、照合機構は、指紋や静脈などの人の生体情報を検知して、駆動機構を制御する構成にしたことを特徴とする。

第 4の発明は、上記第 1 または第 2の発明において、照合機構は、絵、模様、図形、色などからなる個人情報を検知して、駆動機構を制御する構成にしたことを特徴とする。

第 5の発明は、上記第 1〜第 3の発明において、シャフトの外径を、ピストルやライフルなどの銃器の引き金の引きしろよりも僅かに小さくしたことを特徴とする。図面の簡単な説明

図 1は、実施形態の斜視図である。

図 2は、実施形態の側面図である。

図 3は、実施形態の平面図である。

図 4は、要部の拡大断面図である。

図 5は、要部の拡大断面図である。

図 6は、要部の拡大断面図である。図 7は、掛け金に取り付けて施錠した状態を示す説明図である。

図 8は、ビストルの引き金を施錠した状態示す説明図である。

図 9は、掛け金に南京錠 2を取り付けた状態を示す説明図である。

図 1 0は、南京錠のかんぬき開鍵した状態を示す説明図である。発明を実施するための最良の形態

図 1〜図 9にこの発明の実施形態を示す。

図 1、図 2に示すように、本体 aには、軸 Jを介して可動部材 bを回動自在に取り付けている。ただし、上記軸 Jは、本体 aの表面に露出しないようにしている。このようにしたのは、この軸 Jが外部から取り外すことができないようにするためである。

上記可動部材 bの可動支点と反対側の板部 6であって、本体 a側の面には、 2 本のシャフト 7， 8を固定している。

一方、本体 aの板部 9であって、可動部材 b側の面には、凹部 1 0， 1 1を形成している。これら凹部 1 0， 1 1は、可動部材 bを矢印方向に回動させたときに、シャフト 7 , 8の先端が入る位置に設けている。図 2は、シャフト 7 , 8の先端が凹部 1 0 , 1 1に入った状態を示す側面図である。

上記可動部材 bの上面には、図 3に示すように、照合機構 Sを設けている。この照合機構 Sは、その検出面に指が触れるとその指の指紋を読み取り、読み取つた指紋が登録されている指紋と一致するか否かを照合する。そして、指紋が一致する場合にのみ、後述する電動モータ Mを作動させる。

なお、図中符号 Cはコントロールパネルであり、指紋を登録したり、照合機構 Sを操作したりするときに利用するものある。 .

また、上記可動部材 b内には、電動モータ Mを組み込んでいる。この電動モー夕 Mは、図 4に示すように、その回転軸 1 2にプッシュ部材 1 3を固定している。このプッシュ部材 1 3は、図 5 , 図 6に示すよに、楕円形をしたものであり、その両側にはボール 1 4 , 1 5を配置している。これらボール 1 4 , 1 5は、可動部材 bに形成した空間 1 6内を移動可能に組み込んだものであり、図 4に示すように、プッシュ部材 1 3によって押された状態で、その一部が板部 6の側面に形成した開口部 2 0 , 2 1から突出するようにしている。ただし、上記開口部 2 0， 2 1の直径を、ボール 1 4 , 1 5の直径よりも小さくしているので、これらボール 1 4 , 1 5が空間 1 6から外部に抜け出すことはない。

一方、板部 6をはめ込むために形成した本体 aの窪み 2 2の内面には、規制穴 2 3 , 2 4を形成している。これら規制穴 2 3 , 2 4は、図 4，図 5に示すように、開口部 2 0 , 2 1から突出したボール 1 4 , 1 5の一部を揷入するためのものである。このようにボール 1 4 , 1 5の一部が規制穴 2 3 , 2 4に揷入されると、可動部材 bの板部 6が窪み 2 2から抜けなくなる。つまり、ボール 1 4 , 1 5によって、可動部材 bの回動を規制している。

また、図 6に示すように、プッシュ部材 1 3を 9 0度回転させると、このプヅシュ部材 1 3 とボール 1 4 , 1 5 との間に隙間ができる。このような状態で可動部材 bを図中上方向に移動させると、本体 aの窪み 2 2の壁面によってボール 1 4 , 1 5が押されて、突出していたボール 1 4 , 1 5の一部が空間 1 6内に入り込む。そのため、可動部材 bの回動が許容されることになる。

なお、図示していないが、上記本体 a内には、電動モ一夕 Mおよび照合機構 S 用を作動させるためのバヅテリーを組み込んでいる。そして、このバッテリーと上記電動モータ Mとプッシュ部材 1 3 とで、この発明の駆動機構を構成している。また、上記ボール 1 4， 1 5によってこの発明の回動規制部材を構成している。次に、この実施形態の作用を説明する。 .

まず、照合機構 Sに、利用者の指紋を登録する。この照合機構 Sには、複数の指紋を登録できるようにしている。

指紋を登録した後、その指で照合機構 Sの検出面に触れると、照合機構 Sが指紋を読みとり、その読みとつた指紋が登録されているものと一致した場合にのみ、電動モータ Mを作動させる。このとき電動モータ Mは、その回転軸 1 2を 9 0度回転させる。したがって、プッシュ部材 1 3は、図 5または図 6のいずれかの状態を保つこととなる。

図 5に示すように、プッシュ部材 1 3によってボール 1 4 , 1 5の一部が開口部 2 0 , 2 1から押し出されているとき、可動部材 bの回動が規制されているため、このとき図 2の状態から可動部材 bを回動させることはできない。つまり、この状態が施綻状態である。

上記の状態から、登録した指で照合機構 Sの検出面を触れると、電動モー夕 M が作動して、図 6に示すように、回転軸 1 2とともにプッシュ部材 1 3が 9 0度回転する。プッシュ部材 1 3がこのように回転すると、プヅシュ部材 1 3の両側に間隔ができる。そのため、可動部材 bの板部 6を窪み 2 2から抜き出す方向に回動させると、ボール 1 4 , 1 5がこの間隔の部分に移動する。したがって、可動部材 bを図 1 に示すように回動させることができる。つまり、この状態が開錠状態である。

掛け金 1に施錠する場合には、この開錠状態にしてから施錠する。図 7は、掛け金 1に施錠した状態を示した図である。

図示するように、掛け金 1の輪形部材 5には、シャフト 8を挿入している。このシャフト 8の挿入作業は、図 1に示す状態からシャフト 8を凹部 1 1に揷入する作業と同時にすることができる。すなわち、シャフト 7 , 8と凹部 1 0 ， 1 1 との位置がずれることはないので、本体 aに対して可動部材 bを回動させると、輪形部材 5にシャフト 8を揷入された後、このシャフト 8の先端が凹部 1 1に滑らかに入る。したがって、南京錠に比べて施錠作業が簡単にできる。しかも、この作業は、片手でもできる。

上記のようにしてシャフト 8を輪形部材 5および凹部 1 1に揷入したら、登録した指で、照合機構 Sの検出面に触れる。このように検出面に指が触れると、照合機構 Sが指紋を読みとり、その読みとつた指紋が登録されているものと一致する場合には、電動モー夕 Mが再び作動して、図 5に示した施錠状態に復帰する。以上のようにすれば、片手で簡単かつ素早く施錠することができる。

なお、この実施形態では、施錠状態にする場合にも、照合機構 Sの検出面に指で触れるようにしているが、コントロールパネル Cのボタンを押すことによって施錠できるような設定にしてもよい。

一方、図 7の施錠した状態から開錠する場合には、照合機構 Sに指で触れる。この触れた指の指紋が登録した指紋と一致すれば、電動モータ Mが駆動して、プヅシュ部材 1 3が図 6の位置まで回転する。このようにプッシュ部材 1 3が図 6 の位置まで回転すれば、板部 6持って可動部材 bを回動させることができる。可動部材 bを回動すれば、シャフト 8が輪形部材 5から抜けるので、掛け金 1を開錠することができる。したがって、片手で簡単に開錠することもできる。

また、この実施形態では、プッシュ部材 1 3によって押されたボ一ル 1 4 , 1 5が規制孔 2 3， 2 4に揷入されることによって施錠し、開錠するときには、プッシュ部材 1 3を回転させて、ボール 1 4 , 1 5を可動部材 b側の壁面で押し込む構成にしている。このようにボール 1 4 , 1 5 とプッシュ部材 1 3を用いて施錠または開錠するので、電動モータ Mの出力は小さくて足りる。なぜなら、ボール 1 4 , 1 5の剛性を利用して施錠し、可動部材 b側から作用する力を利用して開錠するため、施錠時、および開錠時に、電動モータ Mの回転力が直接働くことがないからである。

なお、上記電動モータ Mとプッシュ部材 1 3 とによって、この発明の駆動機構を構成するが、プッシュ部材 1 3は、楕円形でなくてもよい。すなわち、このプッシュ部材 1 3は、 9 0度回転したときに、その両側の幅が変化する形状のものであればよい。

また、上記ボール 1 4 , 1 5が、この発明の回動規制部材に相当する力この回転規制部材は完全な球でなくてもよく、例えばタマゴ形でもよい。

さらに、上記照合機構 Sは、指紋だけでなく、静脈や網膜などの人間の他の生体情報を検知して、電動モーター Mを制御するようにしてもよい。照合機構 Sが、指紋や静脈などの人間の生体情報を検知して、施錠、開錠する構成にしたので、登録した者以外の者に開錠されるおそれがない。鍵を用いて施錠、開錠する南京錠の場合には、鍵がコピーされやすく、また、ピッキングなどによって簡単に開錠されることがあった。これに対して上記のように人間の生体情報を鍵にすれば、そのような問題が生じないので、高い信頼性を得ることができる。

さらにまた、絵、模様、図形、色などからなる個人情報を登録させておいて、その個人情報を検知に基づいて電動モーター Mを制御するようにしてもいい。この個人情報は、指紋が薄い人など、生体情報が検出しにくい体質の人にとって便利である。なお、この個人情報は、例えばキ一タグなどにプリントしておいて、それを照合機構 Sの検出面に接触させるようにすればよい。

上記実施形態にかかる装置は、掛け金 1だけでなく、それ以外のいろいろな場所や機器にも用いることができる。図 8は、ピストル Pの引き金 Tをロックする装置として用いた例である。

図示するように、引き金 Tの引きしろ部分 Hにシャフト 8を挿入し、指揷入部 Fにシャフト 7を挿入して施錠する。このようにすれば、可動部材 bが窪み 2 2 から抜けない限り、ピストル Pを打つことができない。なぜなら、引きしろ部分 Hにシャフト 7が入っているために、引き金 Tを引くことができず、また、指揷入部 Fに指も入れることができないからである。ただし、シャフト 8の直径が小さすぎると、引きしろ H部分にシャフト 8を挿入した状態でも、引き金 Tを引くことができる。したがって、シャフト 8の直径というのは、引きしろ部分 Hよりもわずかに小さい程度がよい。

また、シャフト 8の外周に、筒状の部材をはめ込むことによって、シャフト 8 の外径をビストル Pの種類に応じて調節できるようにしてもよい。

一方、シャフト 8が引きしろ部分 Hに入ってさえいれば、ピストル Pを撃つことができない。そのため、上記シャフト 7は必須ではないが、必要に応じてシャフトの本数を増やしてもよい。つまり、シャフトの数は、使用目的に応じて決めれぱよい。

この実施形態のロック装置は、上記したように、施錠、開錠を素早くでき、しかも、信頼性が高いので、ピストル Pのように、緊急性と信頼性を必要とする機器に最適である。

また、この実施形態のロック装置は、照合機構 Sとロック構造とをコンパクトに一体化したので、持ち運びにも便利である。

なお、本体 aと可動部材 bとの間に板バネゃコイルスプリングなどの弾性体を組み込んで、開錠したときに、この弾性体の弾性力によって可動部材 bが回動して、図 1に示すようにシャフト 7 , 8が凹部' 1 0 , 1 1から自動的に抜けるようにしてもよい。産業上の利用可能性

第 1の発明によれば、可動部材を本体に対して回動させて、シャフトの先端を凹部に挿入するとともに、この状態において回動規制部材を規制穴に挿入すると、可動部材の回動が規制される構成にしたので、片手でも簡単かつ素早く施錠することができる。

第 2の発明によれば、プッシュ部材の回転位置に応じて押し出された回動規制部材の一部が、本体に形成した規制穴に入ることによって施錠されるので、モーターの出力が小さくても、施錠することができる。

第 3の発明によれば、照合機構を、指紋や静脈などの人間の生体情報を検知する構成にしたので、登録した者以外の者に開錠されるおそれがない。鍵を用いて施錠、開錠する南京錠の場合には、鍵がコピーされやすく、また、ピッキングなどによって簡単に開錠されることがあった。これに比べて生体情報を検知するこの第 3の発明によれば、そのような問題はない。

第 4の発明によれば、照合機構が、絵、模様、図形、色などの人の生体情報以外の情報を検知して、駆動機構を制御する構成にしたので、指紋などの生体情報が読みとりにくい体質の者でも、施錠、開錠することができる。

第 5の発明によれば、シャフトの外径を、ピストルやライフルなどの銃器の引き金の引きしろとほぽ同じ大きさにしたので、このシャフトを引きしろの部分に揷入すれば、銃器の誤った発砲を規制できる。

Claims

請求の範囲

1 . 本体 aと、本体 aに一端を回動自在に固定した可動部材 bと、この可動部材 bの回動支点と反対側に設けるとともに、先端を本体側に対向させたシャフト 7， 8と、本体 aに形成するともに、可動部材 bを回動させたときに、上記シャフト 7 , 8の先端が挿入される凹部 1 0 , 1 1 と、可動部材 bまたは本体 aに組み込むとともに、回動規制部材 1 4 , 1 5を出没可能にする駆動機構 Mと、可動部材 bまたは本体 aに形成するとともに、上記回動規制部材 1 4 , 1 5を挿入する規制穴 2 3 , 2 4 と、可動部材 bに設けるとともに、所定の情報が入力されたときにのみ、駆動機構 Mを作動させる照合機構 Sとを備え、上記可動部材 bを本体 a に対して回動させて、シャフト 7 , 8の先端を凹部 1 0 , 1 1に揷入するとともに、この状態において回動規制部材 1 4 , 1 5を規制穴 2 3 , 2 4に揷入すると、可動部材 bの回動が規制される構成にしたことを特徴とする口ック装置。

2 . 上記駆動機構 Mは、モータ Mと、このモー夕の出力軸に設けた楕円形のプッシュ部材 1 3 とからなり、上記モータ Mによってプッシュ部材 1 3を回動させると、このプッシュ部材 1 3の回転位置に応じて回動規制部材 1 4 , 1 5が可動部材 bから押し出されて、この押し出された回動規制部材 1 4 , 1 5の一部が本体 aに形成した規制穴 1 0， 1 1に入る構成にしたことを特徴とする請求項 1記載の口ック装置。

3 . 照合機構 Sは、指紋や静脈などの人の生体情報を検知して、駆動機構 Mを制御する構成にしたことを特徴とする請求項 1または 2記載のロック装置。

4 . 照合機構 Sは、絵、模様、図形、色などなどからなる個人情報を検知して、駆動機構 Mを制御する構成にしたことを特徴とする請求項 1または 2記載の口ック装置。

5 . シャフト 7， 8の外径を、ピストルやライフルなどの銃器の引き金の引きしろ Hよりも僅かに小さくしたことを特徴とする請求項 1〜 4記載の口ック装置。