WO2002072054A1

WO2002072054A1 - Composition en emulsion

Info

Publication number: WO2002072054A1
Application number: PCT/JP2001/001959
Authority: WO
Inventors: Takaaki Banba
Original assignee: Shiseido Company, Ltd.
Priority date: 2001-03-13
Filing date: 2001-03-13
Publication date: 2002-09-19
Also published as: US20040067211A1; EP1369106B1; EP1369106A4; CN1241542C; EP1369106A1; CN1429098A; US7361362B2

Description

明細書乳化組成物技術分野

本発明は尿素配合の乳化組成物に関する。

さらに詳しくは、尿素の刺激を軽減しながらも優れた保湿効果を示し、非常にさっぱりとした使用感を有する尿素配合の乳化組成物に関する。背景技術

スキンケア用化粧料や皮膚外用剤等には、美肌状態を保ち、また肌荒れを防止、改善等のために、自然保湿因子（N M F ： natural moisturing factor) や保湿剤などが用いられている。

そして自然保湿因子の中でも、尿素は角質層柔軟効果、肌荒れ改善効果を有するものとしてよく知られた成分である。しかしながら、尿素を配合した系では、時としてヒリつきなどの皮膚刺激を引き起こすという問題がある。このような場合、保湿剤を多配合することにより尿素によるひりつきを抑えるという方策がある。しかしながら、保湿剤を多配合すると、保湿剤自体の高い粘性や吸湿性のために、化粧料を皮膚に塗布した際のベたつきが大きく、使用性の低下がみられる。

他方、乳化型化粧料においては、乳化剤として界面活性剤が用いられているが、敏感肌の消費者に対する安全を考慮し、できるだけ低配合量が望まれている。

このような現況にあって、尿素配合組成物において、界面活性剤の配合量を低減した場合においても優れた乳化力を有し、かつ、保湿剤を多配合した場合であってもべたつきのない使用性のよい乳化製剤が望まれていた。本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、尿素を配合した乳化系組成物において、界面活性剤を低配合しても優れた乳化力を有し、かつ尿素によるひりつきを抑え、保湿剤を多配合してもベたつきのない使用性のよい乳化製剤を提供することを目的とする。発明の開示

本発明は、（ a ) ポリシロキサン一ポリオキシアルキレン共重合体を 0 . 0 1〜 5重量％、（ b ) 非ィオン性界面活性剤を 0 . 0 5〜 1重量％ , ( c ) 保湿剤を 1 0〜 3 0重量％、および、（d ) 尿素を 1〜 5 0重量。/。を含有する乳化組成物を提供する。

また、本発明は、前記（a ) 成分が下記化学式（I) で表される共重合体である前記乳化組成物を提供する。

化学式（i) 中、各符号は以下の意味を示す。

R ¹ ：それぞれ独立に炭素原子数 1〜 6のアルキル基、またはフエ-ル基；

A A² ：それぞれ独立に炭素原子数 1〜 6のアルキル基、フエニル基、または下記化学式 (II)

一 C₃H₆0(C₂H₄0)_a(C₃H₆0)_bR²

{化学式（II) 中、 R ²は水素原子、ァシル基、または炭素原子数 1〜6のァノレキル基、 aは 0〜5 0の整娄女、 bは 0〜5 0の整数。ただし aと bが同時に 0となることはない } で示されるポリオキシアルキレン基を示し、ただし A A²の少なくとも 1 つは化学式 (II) で示されるポリオキシアルキレン基；

m： 5 0〜 1 0 0 0の整数；

n ： 1〜 5 0の整数。さらに、本発明は、前記乳化組成物が皮膚外用剤である前記乳化組成物を提供する。 +

また、本発明は、前記皮膚外用剤が乳化化粧料である前記乳化組成物を提供する。

本発明によれば、尿素を配合した乳化系組成物において、界面活性剤を低配合しても優れた乳化力を有し、かつ尿素によるひりつきを抑え、保湿剤を多配合してもベたつきのない使用性のよい乳化製剤が提供される。

本発明の乳化組成物は皮膚外用剤、特に乳化化粧料に好ましく使用される。発明を実施するための最良の形態

以下、本発明について詳述する。

本発明の乳化組成物に含まれる（a ) 成分としてのポリシロキサン一ポリォキシアルキレン共重合体としては、下記化学式（I) で表される共重合体が好ましく用いられる。

) 化学式（I) 中、各符号は以下の意味を示す。

R¹ ：それぞれ独立に炭素原子数 1〜 6のアルキル基、またはフヱニル基；

A¹, A ² ：それぞれ独立に炭素原子数 1〜 6のアルキル基、フエニル基、または下記化学式（I I )

一 C₃H₆0(C₂H₄0)_a(C₃H₆0)_bR²

{化学式（ I I ) 中、 R²は水素原子、ァシル基、または炭素原子数 1〜6 のアルキル基、 aは 0〜 5 0の整数、 bは 0〜5 0の整数。ただし aとが同時に 0となることはない }

で示されるポリオキシアルキレン基を示し、ただし A¹、 A ²の少なくとも 1 つは化学式 ( I I ) で示されるポリオキシアルキレン基；

m： 50〜： 1 000の整数；

n ： 1 ~ 5 0の整数。上記において、 A²が化学式（ I I ) が好ましい。また R¹はそれぞれメチル基が好ましい。

(a) 成分は、末端に二重結合基を有するポリオキシアルキレン化合物と、このポリオキシアルキレン化合物の反応性末端基と反応するヒドロシリル基末端を有するシロキサン化合物とを反応せしめることによつて製造することができるが、これに限定されるものでない。（a ) 成分は、例えば「シリコーン S C 94 5 0 N」（信越化学社製）等として市販されており、商業的に入手可能である。

(a) 成分の配合量は、本発明組成物中、 0. 0 1〜5重量％であり、好ましくは 0. ：！〜 1重量⁰ /₀である。 (b) 成分としての非イオン性界面活性剤は、一般に化粧品に配合されるもので、親水性非イオン界面活性剤等が好ましく用いられる。これら界面活性剤は、本発明では HLB 9以上が望ましい。

親水性非イオン界面活性剤としては、 P OEソルビタンモノォレエート、 P OEソルビタンモノステアレート、 P OEソルビタンモノラウレート、 P 〇 Eソルビタンテトラオレエート等の P O Eソルビタン脂肪酸エステル類、 P O Eソノレビットモノラウレ一ト、 P〇Eソルビットモノォレエート、 P O Eソルビットペンタォレエ一ト、 P O Eソルビットモノステアレート等の P O Eソルビット脂肪酸エステル類、 P OEグリセリンモノステアレート、 P OEグリセリントリイソステアレート等の P OEグリセリン脂肪酸エステル類、 P OEモノォレエート等の P OE脂肪酸エステル類、 P OEラウリルェ一テル等の p O Eアルキルエーテル類、 P O Eォクチルフエニルエーテル等の P O Eアルキルフエニルエーテル類、 P OE · P O Pセチルエーテル等の P OE · P O Pアルキルエーテル類、テトラ P OE 'テトラ P OEエチレンジァミン縮合物類、 POEヒマシ油または硬化ヒマシ油誘導体、 POEミツロウ ' ラノリン誘導体、ラウリン酸モノエタノールァミド等のアル力ノールアミド類、 P〇Eプロピレングリコール脂肪酸エステル、 P OEアルキルァミン、 P OE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、 P O E二ノルフエニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンォキシド、トリオリィルリン酸、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。

(b ) 成分の配合量は、本発明組成物中、 0. 0 5〜1重量％であり、好ましくは 0. 1〜0. 5重量％である。本発明では（b) 成分をこのように低配合としても優れた乳化効果を得ることができる。 ( c ) 成分としての保湿剤は、保湿剤として通常、化粧料に配合され得るすべてのものを含む。具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、 1， 3—プチレングリコール、エリスリトール、ソノレビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサン等を挙げることができるが、これら具体例に限定されるものでないことはもちろんである。保湿剤は 1種または 2種以上を選択して用いることができる。

( c ) 成分の配合量は、本発明組成物中、 1 0〜3 0重量％でぁり、好ましくは 1 0〜 1 5重量％である。本発明では（c ) 成分をこのように高配合としてもベたつき感がなく、優れた使用感（さっぱり感）を有する。 ( d ) 成分としての尿素は、化学式 H₂ C O N H₂で表され、化粧品、医薬品分野において用いられ得るものであれば任意に使用できる。

( d ) 成分の配合量は、本発明組成物中、 1〜5 0重量％でぁり、好ましくは

3〜2 0重量％でぁる。本発明では（d ) 成分をこのようにやや多めに配合してもヒリつき感がなく、低刺激性で、かつ優れた使用感（しっとり感）を有する。本発明では、尿素配合製剤にポリシロキサン一ポリオキシアルキレン共重合体を配合することによって、界面活性剤の配合量を大幅に減量することが可能となり、保湿剤を多く配合してもベたつきのない使用性のよい乳化組成物を調製することができた。

すなわち本発明は、尿素の刺激を軽減するために、保湿剤とポリシロキサン—ポリオキシアルキレン共重合体を配合し、少量の非イオン性界面活性剤で乳化することによってべたつきのない使用性のよい乳化製剤を調製する技術である。本発明の乳化組成物は皮膚外用剤の乳化製剤として好ましく使用され、特に使用性が重視される化粧料に特に好ましく利用される。化粧水、乳液、クリーム、パック等の基礎化粧品や、口紅、ファンデーション等のメーキヤップ化粧料、シャンプー、リンス、染毛剤等の頭髪用製品、日焼け止め等の特殊化粧品など、多くの種類の化粧料に利用される。本発明の乳化組成物は、上記した必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で通常化粧品や医薬品等の外用剤に用いられる他の成分、例えば、油分、湿潤剤、酸化防止剤、他の界面活性剤、防腐剤、アミノ酸、香料、ァルコール、色剤、粉末、薬剤等を必要に応じて適宜配合することができる。具体的には、例えば、流動パラフィン、スクヮラン、ワセリン等の炭化水素；アポガド油、ッパキ油、マカデミアナッツ油、オリープ油、ラノリン等の油脂類；ホホバ油、カルナパロウ、キャンデリラロゥ等のロウ類、ジメチノレポリシロキサン、メチフエ二/レシロキサン等のシリコーン類；カプリルァノレコール、ラウリノレアノレコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、コレステロール、フィトステロール等の高級アルコール類；力プリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへェン酸、ラノリン脂肪酸、リノール酸、リノレン酸等の高級脂肪酸；エタノール等の低級アルコール；ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン等の酸化防止剤；安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラォキシ安息香酸アルキルエステル、へキサクロロフェン等の抗菌剤等を配合することができる。

また、例えば、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ケィ皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフニノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、 3— （4 ' 一メチルベンジリデン）一 d—カンファー、 3—べンジリデンー d、 1—カンファー、ゥロカニン酸、ゥロカニン酸ェチノレエステル、 2—フエ-ルー 5—メチノレべンゾキサゾーノレ、 2、 2，ーヒドロキシ一 5—メチノレフヱ二ノレべンゾトリァゾーノレ、 2 - ( 2，ーヒドロキシ一 5 ' — t—ォクチノレフエ二/レ）ベンゾトリァゾール、 2 - ( 2 ' ーヒドロキシー 5 ' ーメチルフエ二ノレべンゾトリァゾーノレ、ジベンザラジン、ジァニソィノレメタン、 4ーメトキシ一 4，一 t—ブチノレジベンゾィルメタン、 5 - ( 3， 3—ジメチル一 2—ノルボルユリデン）一 3 一^ ^ンタン一 2—オン等の紫外線吸収剤を配合することができる。

また、例えば、グリシン、ァラニン、バリン、ロイシン、トレオニン、フェ二/レアラニン、チロシン、ァスパラギン酸、ァスパラギン、グノレタミン、タウリン、アルギニン、ヒスチジン等のアミノ酸およびこれらのアルカリ金属塩と塩酸塩；ァシルサルコシン酸（例えばラウロイルサルコシンナトリウム）、ダルタチオン、クェン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の有機酸；ビタミン Aおよびその誘導体、ビタミン B _s塩酸塩、ビタミン B ₆ トリパルミテート、ビタミン B ₆ジォクタノエート、ビタミン B ₂およびその誘導体、ビタミン；8 _{1 2}、ビタミン B _{1 5}およびその誘導体等のビタミン B類、ァスコルビン酸、ァスコルビン酸硫酸エステル（塩）、ァスコルビン酸リン酸エステル（塩）、ァスコルビン酸ジパルミテート等のビタミン C類、 α—トコフエロール、 β 一トコフェローノレ、 γ—トコフエロール、ビタミン Εアセテート等のビタミン Ε類、ビタミン D類、ビタミン Η、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類；ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、 _γ一オリザノール、了ラントイン、グリチルリチン酸（塩）、グリチルレチン酸およびその誘導体、ヒノキチ才一ノレ、ビサボロール、ユーカルプトーン、チモール、イノシトーノレ、サイコサポニン、ニンジンサポニン、へチマサポニン、ムクロジサポニン等のサポニン類、パントテュルェチルエーテル、ェチュルエストラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファランチン、プラセンタエキス等の各種薬剤等を配合することができる。

また、例えば、ギシギシ、クララ、コゥホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソゥ、ゼニァオイ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、パーチ、スギナ、へチマ、マロニエ、ユキノシタ、ァノレニ力、ユリ、ョモギ、シャクャク、ァロェ、クチナシ、サワラ、ホワイトリリー等の植物の抽出物、色素、中和剤、酸化防止剤、香料、精製水等を配合することができる。実施例

次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、配合量は重量。である。

(実施例 1〜2、比較例 1〜3 )

下記表 1に示す組成のクリームを常法により得た。これを用いて実使用試験（しっとり感、さらさら感、ひりつき感）を行った。また皮膚コンダクタンス値を測定した。乳化安定性についても評価した。結果を表 1に示す。

なお、表 1中、「ポリシロキサン一ポリオキシアルキレン共重合体」は、上記化学式（I) 中、 R ¹がメチル基、 A ¹がメチル基、 A²が化 2に示す基のものを用いた（分子量約 6 0 0 0 )。

く実使用テスト >

女性専門パネル 1 0名により、試料を実際に肌に塗布してもらい、しっとり感、さらさら感（ベたつきのなさ）、ひりつき感について、下記基準により評価した。

[しつとり感]

(評価基準）

〇： 8名以上が、しっとり感があると評価

Δ ： 3〜7名が、しっとり感があると評価

X ： 2名以下が、しっとり感があると評価 [さらさら感（ベたつきのなさ）]

(評価基準）

〇： 8名以上が、さらさら感がある（ベたつかない）と評価

△ : 3〜7名が、さらさら感がある（ベたつかない）と評価

X ： 2名以下が、さらさら感がある（ベたつかない）と評価

[ひりつき感]

(評価基準）

〇： 8名以上が、ひりつき感がないと評価

△ : 3〜7名が、ひりつき感がないと評価

X ： 2名以下が、ひりつき感がないと評価く皮膚のコンダクタンス値〉

各試料を皮膚の特定部位に 1 日 1回塗布し、 3分間そのままにした後、精製水にて洗浄し、脱脂綿にて拭き取った。この走査を 2週間繰り返し、塗布部位の皮膚コンダクタンスを測定した。ぐ乳化安定性 >

各試料を 5 0 °Cで 1 力月間保存した後、乳化の状態を目視で観察した。 (評価基準）

〇：分離が全くみられず、良好な乳化状態であった

X ：分離がみられた表 1

産業上の利用可能性

以上のように、本発明によれば、尿素を配合した乳化系組成物において、界面活性剤を低配合しても優れた乳化力を有し、かつ尿素によるひりつきを抑え、保湿剤を多配合してもベたつきのない使用性のよい乳化製剤が提供される。

本発明の乳化組成物は化粧料などの皮膚外用剤に好ましく使用される。

Claims

請求の範囲

1. (a ) ポリシロキサン一ポリオキシアルキレン共重合体を 0. 0 1〜5

( b ) 非ィオン性界面活性剤を 0. 05〜 1重量％

( c ) 保湿剤を 10〜 30重量％

( d) 尿素を 1〜 50重量％

を含有する乳化組成物。

2. 前記（a) 成分が下記化学式（I) で表される共重合体である、請求項 1記載の乳化組成物。

化学式（I) 中、各符号は以下の意味を示す。

R¹ ：それぞれ独立に炭素原子数 1〜 6のアルキル基、またはフエ-ル基；

A¹, A ² ：それぞれ独立に炭素原子数 1〜 6のアルキル基、フエニル基、または下記化学式（I I)

一 C₃H₆0(C₂H₄0)_a(C₃H₆〇)_bR²

{化学式（ I I ) 中、 R²は水素原子、ァシル基、または炭素原子数 1〜6 のアルキル基、 aは 0〜50の整数、 bは 0〜50の整数。ただし aとが同時に 0となることはない }

で示されるポリオキシアルキレン基を示し、ただし A A²の少なくとも 1 つは化学式（II)で示されるポリオキシアルキレン基；

m： 50〜： L 000の整数；

n ： 1〜 50の整数。

3 . 前記乳化組成物が皮膚外用剤である請求項 1または 2記載の乳化組成物。

4 . 前記皮膚外用剤が乳化化粧料である請求項 3記載の乳化組成物。