WO2002054891A1 - Cigarette a faible propagation de flamme - Google Patents

Description

明 細 書

低延焼性シガレ ツ ト

技術分野

本発明は、 着火 されたシガ レ ツ ト が喫煙者の不注意等によ り 火災を起こ しに く いよ う に、 その燃焼部か ら周囲に延焼 し に く ぃ低延焼性の シガ レ ツ ト に関する。

背景技術

シガ レ ツ ト が喫煙者の不注意等によ り 床等に落下 した場合 そ の燃焼部から延焼 しに く いよ う に、 タバコ巻紙に幅が 2 ~ 2 0 m mのセル ロ ース紙製パン ドを設けて 自 己消火性を付与 したシガ レ ッ ト （特開昭 6 3 — 8 5 2 0 0 号公報） や、 タパ コ卷紙に難燃性物質を塗布 したバ ン ドを設けた シガ レ ツ ト (特開平 7 — 3 0 0 7 9 5 号公報） 等が提案されている。 ま た、 不燃材を貼着 したタバコ巻紙も知 られている。 これ らの 技術は、 タバコ巻紙に燃焼性の高い領域と燃焼性の低い領域 を設ける こ と に よ り 、 燃焼性の高い領域では通常の喫煙が行 えるが、 燃焼性の低い領域でシガ レ ツ ト に接触する物質が存 在する と 、 シガレ ツ ト が 自 己消火する と レ、 う 知見に基づく 。

また、 時間当た り の副流煙量を減少 させる こ と を 目 的 と し てシガ レ ッ ト の燃焼速度を低下させる と 、 自 己消火 しやすい シガ レ ツ ト が提供でき る こ と も従来から よ く 知 られている。 かかる シガ レ ツ ト と して、 填料の配合量の少ない卷紙を内側 卷紙と し、 通常の巻紙を外側巻紙と して これ ら によ り 刻みタ バコ を卷装 したシガレ ッ ト が提案されている （ 日 本国特許第 2 5 7 2 4 8 8 号明細書） 。 しかしなが ら、 不燃性の領域が存在する卷紙を用いる場合 には、 燃えにく い部分と燃えやすい部分がある と い う 点で喫 煙時に不自然な吸引が必要であった り 、 喫味も一定にならな い。 また燃焼速度を下げて自 己消火性 （低延焼性） を図る と い う 方法は、 卷紙の通気度を低下させる こ と によ り 達成しよ う と していたため、 卷紙からのベンチレーショ ン効果が低下 し、 そのため喫味変化をもた ら し、 通常の喫煙者にと っては 違和感を感じて しま う と い う 問題がある。 また巻紙の通気度 低下によ るベンチレーシヨ ン低下の影響を防ぐためシガレツ トにフ ィ ルタ ーを装着して、 フ ィ ルタ ーチップペーパーに開 孔する こ と によ り ベンチレーショ ンを補う方法も知られてい るが、 フ ィ ルタ ーチップペーパーの開孔は製造コ ス トがかか つて しま う。

また、 特開昭 6 0 — 5 9 1 9 9号公報は、 低い発火傾向を 有する喫煙物品を提供するために、 それぞれ特定の範囲の B M I ( b u r n r a t e i n d e x ) 値を有する 2つの包装材でタバ コカラムを包装する こ と を開示している。 2つの包装材の う ち、 內側の包装材は、 通気度が 1 コ レスタ単位と低いも ので ある。 いずれに しろ、 特開昭 6 0 — 5 9 1 9 9 号公報には、 卷紙の熱伝導度がシガレツ トの延焼性に関係する こ と につい ては開示も示唆も されていない。

本発明は、 通常のシガレッ ト と 同様軸方向における燃焼速 度が同 じである低延焼性のシガレ ツ ト を提供する こ と を 目的 とする。

発明の開示 本発明者らは、 上記 目 的を達成するために鋭意研究した結 果、 タバコ充填材を 2 つの巻紙で卷装する こ と 、 すなわち、 1 枚では火が立消えて しま う 巻紙、具体的には熱伝導度が 0 . 5 W · K - ¹ · m - 1以上の巻紙 （内側卷紙） でタバ コ充填材を 直接包み、 さ ら にその内側巻紙を従来知 られている 中でも燃 焼性の高い巻紙、 具体的には、 熱伝導度が 0 . 5 W · K - 1 · m - 1未満の卷紙 （外側卷紙） で さ ら に包むこ と に よ り 、 2 つ の巻紙で巻装する従来技術と は異な り 、 燃焼速度が同 じであ り なが ら、 延焼性の低いシガレ ツ ト を得る こ と ができ る こ と を見いだ した。 本発明は、 この知見に基づく 。

すなわち、 本発明によれば、 柱状のタバコ 充填材と 、 柱状 タバコ充填材の外周 を卷装する 内側卷紙と 、 該内側巻紙の外 周を卷装する外側巻紙か ら構成される タバコ部を有し、 内側 巻紙の熱伝導度が 0 . 5 W · K - 1 m - 1以上であ り 、 外側巻紙 の熱伝導度が 0 . 5 W ♦ K - 1 m - 1未満である低延焼性シガレ ッ ト が提供される。

本発明のシガ レ ッ ト は、 そのタバコ部が 5 5 m g /分以上 の重量燃焼速度または 5 . 0 m m /分以上の 自然燃焼線速度 を示 し得る。

本発明において、 内側卷紙は、 0 〜 0 . 5 重量％の填料を 含有する こ と ができ、 また内側卷紙は、 5 〜 3 0 コ レス タ単 位の通気度を有する こ と が好ま しい。

発明を実施する ための最良の形態

以下、 本発明を よ り 詳 し く 説明する。

本発明のシガ レ ツ ト は、柱状タバコ充填材を 2 つの卷紙（内 側巻紙および外側巻紙） によ り 卷装 したタバコ部を有する。 すなわち、 本発明のシガレッ ト において、 タバコ充填材は、 それぞれ特定の熱伝導度を有する 内側卷紙と外側卷紙から な る卷装材によ り 卷装されている。 卷紙の熱伝導度は、 ベース のパルプに添加する填料 （通常は炭酸カルシウムや水酸化マ グネシゥム等） およびパルプ量の増減や紙層構造の制御等に よ り 行 う こ と ができ る。

本発明に用いる 内側卷紙は高い熱伝導度が高い （ 0 . 5 W · K - 1 · m - 1以上） に よ り 特徴付け られてレ、る。 具体的には、 内側卷紙は、 亜麻パルプや木材パルプ等のパルプから構成さ れるベース と なる卷紙に填料 （通常は、 炭酸カルシウムや水 酸化マグネシ ウ ム等が用い られる）を添加 しないか極微量（ 0 5 重量％以下） 添加するだけで構成される ものである。 ク ェ ン酸塩等の燃焼調節剤も添加 しない方が好ま しい。 本発明に おいて、 内側卷紙は、 通常、 0 . 6 W · K - 1 · m - 1までの熱 伝導度を有し得る。 内側卷紙は、 0 . 5 2 〜 0 . 5 6 W · K - 1 · m - 1の範囲内の熱伝導度を有する こ と が好ま しい。 内側 巻紙の坪量については、 特に制限はないが、 通常 1 5 〜 3 5 g / m ²程度である こ と が好ま しい。 本発明において、 内側 巻紙の通気度には、 格別の制限はないが、 外巻紙と の組合せ によ っては通気度が高いこ と が望ま しい。 内側巻紙の通気度 は、 5 〜 3 0 コ レスタ単位である こ と が好ま し く 、 1 0 〜 3 0 コ レス タ単位である こ と がよ り 好ま しい。 内側巻紙の通気 度が高い と 、 卷紙から シガ レ ツ ト 内に導入される空気の量が よ り 増加 し、 主流煙がよ り 希釈され、 一酸化炭素の量がそれ だけ減少する。 また、 内側巻紙の通気度が高い と 、 巻紙から シガレツ ト 内に導入される空気の量が増加するので、 チップ ペーパーに穿設 されるベンチ レーシヨ ン孔の数を減少させる こ と ができ る。

外側卷紙は、 その熱伝導度が 0 . 5 W · K - 1 m - 1未満であ る。 外側卷紙は、 亜麻パルプや木材パルプ等のパルプをべ一 ス と する も のであ り 、例えばク ェン酸またはその塩（例えば、 ナ ト リ ウム塩またはカ リ ウム塩） 等の燃焼調節剤を 1 %〜 5 重量。 /₀含有する こ と が好ま しい。 本発明において、 外側巻紙 は、 通常、 0 . 2 5 W ' K -lm- 1以上の熱伝導度を有し得る。 本外側卷紙は、 0 . 2 9〜 0 . 4 5 W ' K - 1m- 1の範囲内の 熱伝導度を有する こ とが好ま しく 、 0 . 2 9〜 0 . 3 5 W * K -i_m - 1の範囲内の熱伝導度を有する こ と が よ り 好ま しい。 一般的に、 外側卷紙の坪量は 2 0〜 7 0 g / m 2程度であ り 、 通気度は 1 0 コ レス タ単位カゝら 1 0 0 コ レス タ単位程度であ る こ と が好ま しい。 外側卷紙は、 炭酸カルシウムや水酸化マ グネシゥム等の填料を 1 0質量％〜 6 0質量％の割合で含有 する こ と が好ま しい。

本発明において、 タバコ充填材は、 タバコ刻み等シガレ ツ ト に通常使用 されている も のであ り 、 その充填密度も従来の シガ レッ ト における もの と異なる も のではない。

本発明のシガ レ ツ ト は、 タ ノ コ部の一端に通常のフ ィ ルタ 一を備える こ と ができ る。

本発明のシガ レ ツ ト は、 タバコ充填材を直接卷装する 内側 巻紙の熱伝導度において従来技術のシガレ ツ ト と 明確に区別 される。 また、 內側卷紙の通気度を格別に制限する必要がな い点も本発明の特徴と いえる。 つま り 、 内側巻紙と外側巻紙 と の総通気度の減少を、 内巻紙通気度を 5 コ レス タから 3 0 コ レス タ程度 （コ レス タ通気度は、 国際基準 I S 0 2 9 6 5 に規定されている） まで上げる こ と によ り 、 従来の二重巻紙 シガ レ ツ ト における巻紙からのベンチ レーシ ョ ン作用が低い と い う 問題を解決する こ と ができ る。 また本発明は、 外巻紙 に高燃焼性の巻紙を用いる こ と も特徴の一つであって、 それ によ り 難燃性内巻紙の燃焼を助ける効果も奏される。

かかる構成のタバコ部を有する本発明のシガ レ ッ ト は、 そ のタバコ部が 5 5 m g /分以上の重量燃焼速度または 5 . 0 m m /分以上の 自 然燃焼線速度を示 し得る。

以下本発明の実施例を説明する。

下記表 1 に示す仕様のシガ レ ツ ト A〜 L を常法によ り 製造 した。 シガレ ッ ト A〜 J は比較例であ り 、 シガ レ ッ ト K〜 L が本発明品である。 両者の異なる点は、 卷紙の仕様と卷紙の 構成のみである。 各巻紙の坪量、 填料 （炭酸カルシウム） の 量（重量％ )、燃焼調節剤（ク ェン酸カ リ ゥム）の量（重量⁰ /₀ )、 熱伝導度および通気度を表 1 に示す。 熱伝導度は、 非定常平 面熱源法によ り 測定した。

いずれのシガレ ツ ト も、 タバコ刻みは通常の商用ァメ リ カ ンブレン ド （充填密度 2 1 8 m g · c m— 3 ) であ り 、 シガレ ッ ト の円周は、 2 4 . 8 m mであ り 、 シガ レ ッ ト の長さ は、 8 4 m mであった。 これらシガ レッ ト について、 重量燃焼速 度、 線燃焼速度および着火率を測定した。 シガ レ ッ ト の重量 燃焼速度と線燃焼速度は、 シガ レッ トを横置き にし、 無風状 態で測定した。 表 2 中の着火率については、 米国国立標準技 術研究所 （ N I S T ) で報告された模擬着火試験方法

( Mock一 Up Ignition Methodおよび Cigarette

Extinction Test Method ； Ohelemiller , T . J . , Villa , K . M . , B r a u n , E . , Eberhard, K . R . , Harris , Jr . , R . H . Lawson , J . R . , and Gann . R . G， , "Test Methods for Quantifying the Propensity of Cigarettes to Ignite Soft Furnishings " , N I S T S ecial Publication 851参照） を用いて測定した結果を示す。 よ り 具体的には、 表 2 における 「 # ダッ クマテ リ ァノレ 」 は、 Mock— Up Ignition Methodによ る試験結果を示すも のであ り 、立てた状態で 1 5 m m自然燃焼させた状態のシガレツ ト 4 8 本を # 6 ダッ クマ テ リ アルに横向きに静置し、 こ の状態で放置した際に綿布を 着火させたシガレッ ト本数のパーセンテージを示している。 また、 表 2 における 「フィルターペーパー」 は、 Cigarette Extinction Test Methodによ る測定結果を示すものであ り 、 立てた状態で 1 5 m m自然燃焼させた状態のシガレッ ト

1 6本を Whatman N o . 2 フィルターぺーノ 一を 1 0枚重 ねた上に横向き に静置し、 この状態で放置した際に、 途中で 立消えせず根元まで燃焼したシガレッ ト本数のパーセンテー ジを示す。 巻離様

シガレツ卜 m 焼調 ϋϊ¾υ 導度 通気度

巻紙構成

(σ/m²) ( 、%)ノ (%) (W/K - m) (コレスタ単位）

Δ 一重幾 (τ ^ 0 32 QQ

B 31 45 3 0.33 88

ς ク s ク o

D 21 32 1 0.41 12

C

C ？ ノ X

F 15 0 0 0.56 6

m n Λ 1 c

oo 一重巻：巻紙 c (外側）

H

し 、( ΠΗ!ίノ

二重巻：観 D (外側）

I ― 一

¾vfRL/ 、 ifl リノ

-a ： B 翻）

J

&E (内 I

-m ： m議])

K

卷紙 G 麵）

本発明

二重卷： A 翻）

し

kf 讓）

表 2

表 2 に示す結果から明 らかなよ う に、 本発明品は重量燃焼 速度を従来品のシガレ ツ ト と 同様に保ちなが ら極めて低い着 火率を有している。

以上述べたよ う に、 本発明によれば、 軸方向における燃焼 速度が同 じである低延焼性のシガレツ トが提供される。 本発 明のシガレ ツ ト は、 軸方向における燃焼速度が同 じであるの で、 喫煙中の喫味変化は生じない。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 柱状のタバコ充填材と 、 該柱状タバコ充填材の外周を 卷装する内側巻紙と 、 前記内側卷紙の外周を卷装する外側卷 紙から構成されるタバコ部を有し、 前記内側巻紙の熱伝導度 が 0 . 5 W ' K - 1 m - 1以上であ り 、 前記外側卷紙の熱伝導度 が 0 . 5 W · K - 1 m - 1未満である低延焼性シガレ ツ ト。

2 . タバコ部が、 5 5 m g Z分以上の重量燃焼速度または 5 . O m mZ分以上の自然燃焼線速度を示す請求項 1 に記載 の シガ レ ツ ト 。

3 . 内側巻紙が、 0 〜 0 . 5 重量％の填料を含有する請求 項 1 に記載のシガレツ ト。

4 . 内側卷紙が、 0 〜 0 5重量％の填料を含有する請求 項 2 に記載のシガレツ ト。

5 . 内側巻紙が、 5 〜 3 0 コ レスタ単位の通気度を有する 請求項 1 ない し 4 のいずれカゝ 1 項に記載のシガレ ツ ト。