WO2001044509A1 - Procede de detection d'une sequence de bases cible - Google Patents

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WO2001044509A1
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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6827Hybridisation assays for detection of mutation or polymorphism

Description

明細書 標的塩基配列の検出方法 技術分野
本発明は、 試料中に存在する特定の塩基配列 (以下、 標的塩基配列という) の 検出方法に関する。 背景技術
核酸塩基配列の相補性に基づく分析方法は、 遺伝的な特徴を直接的に分析する ことが可能である。 そのため、 遺伝的疾患、 癌化、 微生物の識別等には非常に有 力な手段である。 また PCRのような塩基配列を増幅する方法が応用できることか ら、 例えば培養のような時間と手間のかかる操作無しでも高感度な検出が可能と なる場合もある。
相補的な塩基配列のハイブリダィゼーションを検出するために、 様々な方法が 報告されている。 もっとも基本的な反応原理は、 サザンプロットアツセィとして 広く利用されている。 この方法は、 試料 DNAをニトロセルロースフィルターに固 定し、 これを標識プローブと反応させる方法である。 試料 DNA中にプローブと相 補的な塩基配列が存在すれば、 標識プローブはハイプリダイゼーションによって ュトロセルロースフィルターに捕捉される。 試料 DNAの固定操作を省くために、 捕捉用のプローブを利用することもできる。 この場合は、 固相側から順に [固 相] 一 [捕捉プローブ] ― [試料 DNA] - [標識プローブ] という構成で、 標識 プローブが捕捉されることになる。 いずれの方法を用いるとしても、 これらの方 法で問題となるのは、 標識プローブの標的塩基配列に依存しない固相への吸着で ある。 標識プローブの非特異的な吸着は、 感度の低下の最大の要因である。 した がって、 一般的には、 ハイブリダィゼーシヨン反応は、 反応とはまったく無関係 な塩基配列を持つキャリアーを多量に加えた中で行われる。 また、 反応後の洗浄 を十分に行うことで、 非特異的な吸着の影響を抑制するようにしている。 しかし、 これらの対策は必ずしも十分なものではなレ、。
ハイブリダイズしなかつた標識プロ一ブとの分離を必要としない、 核酸の分析 方法も公知である。 たとえば、 1本鎖状態と 2本鎖状態とでは蛍光標識によるシ グナルに変化を生じることを応用したホモジニァスな検出方法が実用化されてい る。 この方法は、 バックグランドシグナルの影響を受けるために、 高い感度を達 成することが難しいという問題点があった。 そのため、 PCRなどによって予め増 幅された DNAを分析対象とするのが一般的な利用方法である。
一方ゲノムプロジェクトの進展にともなって、 単一ヌクレオチド多型 (Single Nucleotide Polymorphism 以下 SNPと省略する) の存在が注目されている。 副 作用を含む薬剤の治療効果の違いや、 いろいろな疾患の素因の有無を、 S Pによ つて説明できる可能性が推測されたためである。 たとえば、 薬剤の重篤な副作用 が SNPに基づく遺伝的な素因によつて左右されていることが明らかになれば、 副 作用と関連している SNPを解析することでその薬剤の投与による事故を防ぐこと が可能になる。 SNPはゲノムの塩基配列における 1塩基の多型である。 3 0億塩 基におよぶヒトゲノムには、 およそ 1 0 0 0塩基ごとに SNPが存在するといわれ ている。 SNPは文字どおりゲノムにおける 1塩基の相違を意味する。 1塩基の相 違を的確に検知するこには実際には高度な技術が求められる。 互いに相補的な塩 基配列を持つ核酸は、 両者の塩基配列が完全に相補的でなくてもハイプリダイゼ ーションを起こすため、 先に述べたようなハイブリダィゼーシヨンアツセィで、 1塩基の相違を直接検出することは困難とされている。
現在行われている既知の SNPを検出する方法としては、 たとえば PCR-SSCP法 を挙げることができる。 この方法は、 電気泳動分離を必要とすることから、 大量 の検体の処理には不向きである。 したがって、 このような問題点の無い、 新たな SNPの検出方法の提供が待たれている。 ところで、 特定の構造を持つ核酸が、 相補的な塩基配列の間の水素結合とは異 なる原理で、 タンパク質などと特異的に結合する現象は既に知られている。 この 親和性を利用して、 より親和性の大きレ、核酸分子をィンビトロで選択する SELEX 法 (systematic evolution of ligands by exponential enrichment) ¾>公知であ る(Nature 355, 564-566, 1990)。 SELEX法は、 ランダムな塩基配列を持つ RNAの ライブラリーをリガンドに接触させ、 リガンドに結合したものを回収して RT-PC Rで増幅し、 増幅精製物を铸型とする RNAを転写して再びリガンドに接触させる 工程を繰り返すことによって、 あるリガンドに結合親和性の高い核酸を得る方法 である。 しかし、 このようにして選択された親和性を持つ核酸分子が、 各種のハ イブリダィゼーシヨンアツセィに利用できることは知られていない。 特に、 わず かに 1塩基の相違を識別することが求められる SNPの検出への応用を示唆する報 告はない。 発明の開示
本発明は、 特定の塩基配列を持った標的塩基配列の検出において、 新規なアイ ディアに基づいた原理の提案を課題としている。 より具体的には、 本発明者らが 見出した、 相補的な塩基配列間のハイブリダィゼ一ションとは異なる原理に基づ いた核酸の結合親和性を標的塩基配列の検出方法に応用することが本発明の課題 である。 更に本発明は、 この新規な原理に基づいて、 SNPの検出方法の提供をも 課題とする。 加えて本発明は、 このような核酸の検出方法に有用な、 リガンドと の結合活性をもたらす新規な構造を持つ核酸の提供を課題とする。
本発明者らは、 DNAに代表される核酸の構造とその核酸によってもたらされる 種々の生化学的な活性を塩基配列特異的な新たな核酸の検出方法の原理として採 用することができるのではないかと考えた。 そして、 核酸の低分子化合物に対す る結合親和性が、 特定の構造を構成する核酸の塩基配列に大きく依存し、 たとえ ばわずかに 1塩基の置換によって結合親和性が大きく変動することを確認した。 本発明者らは、 この知見に基づいて、 核酸のリガンドに対する結合親和性をハイ ブリダィゼーションアツセィに応用することにより、 より特異的な塩基配列の検 出方法が実現できることを見出した。 更に本発明者らは、 リガンドとの結合活性 に基づく核酸の検出方法によって、 SNPの検出が可能となることを見出し本発明 を完成した。 すなわち本発明は、 以下の核酸の検出方法、 この検出方法の SNPの 検出への応用、 そしてこれらの検出方法を可能とする新規な構造を持つた核酸に 関する。 _
〔1〕 次の工程を含む標的塩基配列の存在を検出する方法。
a ) 標的塩基配列とプローブ'をハイブリダィゼ一シヨンさせ、 リガンドと の結合親和性を有する核酸アブタマ一を生成する工程
b ) アブタマ一の親和性を指標として標的塩基配列の存在を検出する工程 〔2〕 標的塩基配列が単塩基多型を含み、 プローブが標的塩基配列における単塩 基の置換にともなってリガンドとの親和性が変動するものである 〔1〕 に 記載の方法。
〔3〕 標的塩基配列とのハイブリダィゼーシヨンによって、 リガンドとの結合親 和性を獲得するプロ一ブ。
〔 4〕 標的塩基配列とのハイブリダイズによって 3本以上のステムが交差する構 造を構成し、 このステムが交差する位置でリガンドと結合する 〔3〕 に記 載のプローブ。
〔5〕 ステムの数が 3本であり、 ジャンクションを構成する 3組の塩基対のうち 少なくとも 2組が G— C塩基対である 〔4〕 に記載のプローブ。
〔6〕 各ステムが 3塩基対以上の長さを持つ 〔4〕 に記載のプローブ。
〔7〕 3本以上のステムを持ち、 このステムが交差する位置でリガンドと結合す る核酸アブタマ一。
〔8〕 〔4〕 に記載のプローブからなる、 標的塩基配列の検出用試薬。 あるいは本発明は、 標的塩基配列とのハイブリダィズによってリガンドとの結 合親和性を有する核酸アブタマ一を構成することができるオリゴヌクレオチドの、 標的塩基配列の検出における使用に関する。
更に本発明は、 標的塩基配列とのハイブリダィズによってリガンドとの結合親 和性を有する核酸アブタマ一を構成することができるオリゴヌクレオチドを構成 する塩基配列の選択方法、 およびこの方法を実施するためのプログラムに関する。 本発明の塩基配列の選択方法は、 まず、 標的塩基配列、 およびオリゴヌクレオチ ドの塩基配列に含まれる相補的な塩基配列を探索し、 1つめのステムが構成でき るかどうかを確認する。 1つ目のステムが構成できると判断された場合には、 1 つ目のステムの構成に必要な塩基配列を除く領域の塩基配列によって、 更に 2つ 目、 そして 3つ目のステムが構成できるかどうかを評価する工程を含む。 一方、 本発明のプログラムは、 これらのステップを実施するためのアルゴリズムで構成 される。
本発明において、 リガンドとの結合活性を持つ核酸を核酸アブタマ一と記載す る。 核酸アブタマ一とは、 分子内、 あるいは分子間に少なくとも 1組の相補的な 塩基配列を備え、 この相補的な塩基配列のハイブリダィズによって構成された、 リガンドとの親和性を有する核酸分子を言う。 本発明における代表的な核酸アブ タマ一は、 前記相補的な塩基配列のハイブリダィズによる 2本鎖部分 (ハイプリ ッド) と、 ハイブリッドを形成しない 1本鎖部分とで構成される。 本発明におけ る核酸アブタマ一は、 通常、 前記 1本鎖部分が水素結合、 スタツキング、 あるい は疎水性相互作用により、 各アブタマ一に固有の高次構造を形成する。 高次構造 の形成に特に重要な結合様式は、 水素結合とスタツキングである。 また前記水素 結合の中で特に重要なのが、 Watson-Crick型、 非 Watson- Crick型、 G—カルテツ トなどの塩基対形成である。
核酸アブタマ一のリガンドに対する結合親和性は、 高次構造に依存している。 したがって、 たとえば核酸ハイブリッドを維持できない条件では、 高次構造とな らないため、 結合親和性を失う。 核酸アブタマ一の高次構造は、 一般に、 ステム —ノレープ、 ステム一パルジ、 およびシユードノット (pseudoknot) の 3つのグル ープのいずれかに分類される。 本発明における核酸ァプタマ一は、 望ましくは相 補的な塩基配列の近傍にループ、 バルジ、 あるいは非 Watson-Crick型塩基対など の非ステム構造を形成する塩基配列を備え、 この非ステム構造がリガンドとの結 合部位、 またはその一部を構成する。 ここで非ステム構造とは Watson-Crick型塩 基対からなるステム (B型 DNA) 以外のすべての高次構造を指す。 より具体的には、 本発明における核酸アブタマ一は、 望ましくはステム一ジャンクション構造を有 し、 ジャンクション部分においてリガンドと結合する。 ステム一ジャンクション 構造は、 ステムループとステムバルジの特徴を併せ持つ構造と言うことができる。 一方、 本発明におけるリガンドとは、 核酸アブタマ一が有する立体構造によつ て結合される、 核酸以外のあらゆる成分であることができる。 具体的には、 タン パク質のほか、 様々な低分子化合物に対して結合親和性を有する核酸アブタマ一 が報告されている。 以下にこれまでに報告された核酸ァプタマ一のリガンドをま とめた。
ァミノ酸 (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90, 3680—3684, 1993)
ヌクレオチド(Nature 364, 550-553, 1993; Biochemistry 34, 656-665, 1995) コェンザィム A (Biochemistry 37, 4653-4663, 1998)
テオフィリン(Science 263, 1425-1429, 1994)
アミノグリコシド系抗生物質 (Biochemistry 35, 12338-12346, 1996)
有機染料 (Nature 355, 850-852, 1992)
ポゾレフィリン誘導体(Biochemistry 35, 6951-6922, 1996)
なお 2本鎖の核酸に結合する蛋白質や色素が公知である。 また 2本鎖核酸に含 まれるミスマッチを認識して結合する MutS等の蛋白質も知られている。 本発明 のリガンドは、 1組の相補的な塩基配列のみによって構成される構造を認識する リガンドを含まない。 これらのリガンドを結合する公知の核酸ァプタマ一は、 本 発明の核酸の検出方法に利用することができる。 この他、 後に述べるように本発 明者らは核酸で構成されたスリーウェイジャンクションによって、 コール酸がリ ガンドとして捕捉されることを確認した。 図 2に太字で示した塩基で構成される 構造がスリ—ウェインヤンクシヨン (three— way junction、 あるいは three—ste m junction) である。 「スリーウェイジャンクション」 とは、 3本の核酸鎖が相 互に 2本鎖を形成することによって、 結果的に 3つの 2本鎖核酸が 1ケ所で交錯 した構造を言う。 すなわち、 3本のステム (2本鎖) が 1ケ所で交差しており、 6つの塩基による 3組の相補塩基対がスリーウェイジャンクションを構成する。 3本の核酸鎖は、 ステムループ構造を伴った 1本鎖核酸 (図 6 b ) であっても良 いし、 あるいは 3本の独立した核酸鎖によってスリーウェイジャンクションを構 成することができる (図 6 a ) 。
更に 1っのステムループを伴つた 1本鎖と、 この鎖とは別の 1本鎖とがハイブ リダィズすることによって 2つのステムを構成する構造 (図 6 aにおける 3本鎖 のうちの任意の 2本がループを形成している状態) を想定することもできる。 tR NAなどでも類似の構造を取ることは公知であるが、 ジャンクション部分にリガ ンドを捕捉することは、 本発明者によって初めて見出された知見である。 この新 規な構造を持つ核酸アブタマ一は、 本発明による核酸の検出方法に利用すること ができる望ましい核酸ァプタマ一の一つである。
核酸アブタマ一を標的塩基配列の検出に利用するには、 標的塩基配列の有無に よって核酸アブタマ一の構造が変わり、 リガンドとの結合親和性が変動するよう に設計する。 たとえば先に述べた本発明者らが新たに見出したスリーウェイジャ ンクション構造によって構成される核酸ァプタマ一の場合は、 リガンドの結合の ためにはジャンクション部分の塩基対結合が 3つとも完全に相補的でなければな らない。 更に、 より高度な親和性を得るためには、 ジャンクションを構成する 3 組の塩基対のうち、 2組が G— C塩基対であることが望ましい。 2組のうちの 1 組はプローブとして用意することができるので、 残る 1組を標的塩基配列中の G、 または Cに求めることになる。 言いかえれば、 本発明に基づいて標的塩基配列の 検出を行う場合には、 標的塩基配列中の Gまたは Cにおいてジャンクションが構 成されるようにプローブを設計し、 しかもプローブ側のジャンクションに相当す る部分が G— C塩基対とするのが望ましいということができる。
あるいは標的塩基配列中の Gと Cが連続した部分、 すなわち G G、 G C、 C G、 あるいは C Cをジャンクション構成塩基とすることができる場合には、 プローブ 側のジャンクション構成塩基は、 任意のヮトソン一クリック塩基対とすることも できる。 もちろん、 可能であれば、 ジャンクションを構成する 3組の塩基対を全 て G— C塩基対とすることによって、 高度な親和性を確実に達成できることは言 うまでも無い。
更に、 ステム部分を構成する 2本鎖も完全に相補的な方が、 より高度な親和性 をもたらすことがわかっている。 一方、 ループ部分の構成塩基は親和性にほとん ど影響を与えない。 したがって、 標的塩基配列の存在によって、 親和性の維持に 必要な条件が満たされる (または満たされない) ときに、 リガンドとの結合活性 が標的塩基配列の指標となる。
具体的には、 スリーウェイジヤングションを構成する 3つの DNA鎖のいずれか 1つを標的塩基配列とし、 残る 2本をプローブとして提供することにより、 両者 がハイプリダイズしたときにのみステムジャンクションが構成されるようにする ことができる。 たとえば 1つのステムループと、 その両端を構成する 1本鎖部分 に標的塩基配列とのハイブリダィズに必要な相補的な塩基配列を含むようなプロ —ブは、 標的塩基配列とのハイブリダイズによりスリーウェイジャンクションを 与える。 言いかえれば、 1本鎖 DNAの中心部分を構成する相補的な塩基配列が分 子内で 2本鎖を構成し、 その両側に標的塩基配列に対する相補的塩基配列からな る 1本鎖部分を持つ T字型のプローブである。 このような構成では、 3本ステム ループのループはプローブ側の 1ケ所にし力、構成されない。 しかしながら、 実施 例で確認しているように、 3本ステムループ構造におけるループ部分の塩基はリ ガンドとの結合親和性に影響を与えない。 したがって、 リガンドとの結合親和性 の獲得にはループは必ずしも必要ではなレ、。
本発明において、 標的塩基配列とのハイブリダィズによって核酸ァプタマ一を 構成することができるプロ一ブの望ましい構造を以下に示す。
プローブ A :— [T 1] + [C] 一 [c] + [T2] - プローブ B : - [T 1] + [C] 一、 および— [c] + [T2] —
[T 1] および [T2] は、 標的塩基配列における隣接する塩基配列に相補的 な塩基配列である。 [C] と [c] とは相補的な塩基配列で構成される。 なお + は、 十の左右に示した領域の間に塩基の介在が許されないことを意味する。 他方 一で示した部分には任意の塩基配列の介在が許される。 プローブ Aに対して、 プ ローブ Bは、 プローブ Aにおける [C] 一 [c] 間の結合が無く、 2つの異なる オリゴヌクレオチド分子でプローブを構成している。 このような構造を有するプ 口ーブは、 標的塩基配列の存在下で相補的な塩基配列がハイブリダイズすること によって 3つのステムが交差するジャンクションを構成する。
本発明においては、 以下の構造を有するプローブを核酸アブタマ一を構成する プローブとして用いることもできる。
— [T 1] + [T 2] —
[T1] および [T2] は、 標的塩 ¾配列に含まれる、 ステム構造を形成する ことができる相補的な塩基配列に隣接する塩基配列に相補的な塩基配列である。 すなわち、 標的塩基配列自身が 1組の相補的な塩基配列を含んでおり、 分子内で ハイブリダイズすることができる構造を有する場合には、 この相補的な塩基配列 の 3'側および 5 '側に隣接する塩基配列に相補的な塩基配列を、 それぞれ [T 1] および [T2] がハイブリダィズするための領域として選択することができ る。
スリーウェイジャンクション構造の核酸アブタマ一を利用して、 標的塩基配列 における SNPの検出を行うには、 検出すべき SNPがちようどスリーウェイジヤン クシヨンに相当するように、 プローブを設計する。 このような構成とすることに よって、 SNPの有無によってリガンドとの結合親和性がきわめて明瞭に変化する ような反応系を構成することができる。 本発明のスリーウェイジャンクション構 造の核酸アブタマ一の利用により、 ジャンクション部分を構成する塩基対が完全 に相補的である場合に比べて、 SNPに伴って 1組の塩基対にミスマッチが生じた 場合のリガンドとの結合親和性が実質的に失われるような特徴的な構造を利用す ることができる。 1塩基の相違によって、 大きな結合親和性の違いをもたらす核 酸アブタマ一によつて、 高い正確性と感度が期待できる。
本発明においては、 標的塩基配列とプローブとのハイブリダィゼーシヨンは、 リガンドとの結合親和性を指標として検出される。 核酸アブタマ一とリガンドと の結合には、 公知のあらゆる結合分析の原理を応用することができる。 以下に、 いくつかの検出原理を具体的に説明する。
不均一系:
標識プローブと標的塩基配列とのハイブリダイズの結果として生じる核酸ァプ タマ一を固相上のリガンドに捕捉することができる。 固相に捕捉された (または 液相に残った) 標識プローブを検出することによって、 標的塩基配列の検出が達 成される。 固相に標識プローブを捕捉する点で公知の核酸ハイブリダイゼーショ ンアツセィと共通するが、 固相との結合が相補的な塩基配列間のハイブリダィゼ —シヨンとは異なる原理に基づいていること力ら、 より確実な洗浄条件を利用す ることができる。 つまり、 相補的塩基対結合には影響を与えない低いストリンジ ェンシ一で洗浄しても、 固相やリガンドと非特異的に吸着した標識プロ一ブを十 分に除去することができる条件を容易に設定することができる。 その結果、 パッ クグランドシグナルの低い特異的な検出が可能となる。
均一系:
蛍光物質と他の分子との結合によって、 蛍光偏光が生じる現象が知られている。 この現象を利用して、 本発明による標的塩基配列の検出方法を均一系で実施する ことができる。 すなわち、 プローブまたはリガンドを蛍光標識しておき、 核酸ァ プタマーとリガンドとの結合の結果生じる蛍光偏光を測定することによって、 標 的塩基配列の検出を行うことができる。 蛍光標識には、 フルォレセインイソチォ シァネートなどが公知である。 リガンドとして自身が蛍光を発する化合物を利用 することもできる。 たとえば核酸ァプタマ一によつて結合される公知のリガンド の一つであるポルフィリン誘導体には、 蛍光を発するものが多い。
表面プラズモン共鳴:
物質の結合を光学的に直接検出することができる表面プラズモン共鳴法 (surfa ce prasmon resonance ;SPR)が公知である。 表面プラズモン共鳴(SPR)センサーは 金属薄膜近傍の媒質の屈折率の変化を測定することにより、 生体分子の相互作用 を測定する技術として知られている。 SPRは、 表面プラズモンが金属/液体界面 (センサー表面) で励起した場合に起こり、 試料と接触していない表面の側に光 を当てて、 そこから光を反射させると、 SPRによって特定の組み合わせの角度お よび波長で反射光強度が低下する (SPRシグナル発生)。 センサー表面に結合し た分子により、 表面層近くでの屈折率に変化が生じ、 それが SPRシグナルの変化 として検出される。 生体分子の相互作用により、 屈折率と SPRシグナルにさらな る変化が生じ、 このシグナルの変化を検出することにより、 生体分子の相互作用 を測定することができる。 本発明における核酸の検出方法では、 核酸アブタマ一 によって捕捉されるリガンドを、 チップ上に固定化することにより、 標的塩基配 列とプローブのハイブリダィゼーションによって生成する核酸ァプタマ一の量を、 SPRシグナルの変化から測定することができる。 標的塩基配列は、 PCRのような 増幅法によって得られた増幅生成物であっても良い。 チップ上にリガンドを固定 化する方法としては、 アビジン -ピオチン反応を利用することができるが、 これ に限定されない。 SPRによれば、 標識物質を用いることなくきわめて高感度な検 出が可能となる。 本発明において標的塩基配列となる核酸分子とプローブは、 両者のハイブリダ ィゼーションによって核酸ァプタマ一を生成することができるものであれば、 ど のような核酸分子、 あるいはその誘導体であることもできる。 具体的には、 RNA や DMのような天然の、 あるいは化学的に合成された核酸分子、 合成ヌクレオチ ド誘導体で構成された RNAや DNAの誘導体、 あるいはバックボーンをぺプチド結 合やアルキル鎖で構成した誘導体等を示すことができる。 これらの核酸分子、 あ るいはその誘導体は、 生物試料に由来するもののほ力 \ 試料に由来する核酸分子 を铸型として PCRや NASBA法のような核酸の酵素的な増幅反応によって得られた 生成物であることもできる。
本発明の標的塩基配列の検出方法に必要なプローブやリガンドは、 予め組み合 わせてキットとして供給することができる。 本発明に基づく標的塩基配列の検出 方法には、 標識を検出すために必要な試薬や、 対照試料などを添えることができ る。
なお本明細書において引用された全ての先行技術文献は、 参照として本明細書 に組み入れられる。 図面の簡単な説明
図 1は、 各選択ラゥンドで溶出された 1本鎖 DNAのパーセンテージを示すダラ フ。 縦軸がロードした DNAに対する溶出 DNAのパーセンテージを、 横軸がラウン ド数を示す。
図 2は、 クローン 1とクローン 2の予測される二次構造を示す図。 各クローン のコール酸との結合に必要な最短配列を含む欠失変異体である ch-1 - 39と ch2- 3 8の塩基配列をィタリックで示した。 また、 スリーウェイジャンクション領域を 完全に保持した欠失変異体である chl-47と ch2-40を構成する塩基配列は、 中抜 きの文字で示した。 図 3は、 chl- 47 (〇) と ch2- 40 (口) のコール酸に対する結合曲線を示すグ ラフ。 縦軸は 1本鎖 DMに結合したコール酸の濃度(;z M)、 横軸は 1本鎖 DNA濃 度 M)の対数を示す。
図 4は、 クローン 5、 7、 9、 および 1 1のスリーウェイジャンクション領域 を含む欠失変異体に予測される 2次構造を示す図。 矢印は、 クローン 5とクロー ン 9がコール酸固定化カラムに結合するために必要な最短の塩基配列を示す。 図 5は、 ch2- 40の変異解析結果を示す図。 塩基対置換 (a)、 1塩基置換 (b)、 あるいは欠失と挿入 (a)を、 ch2 - 40に導入した。 置換あるいは欠失させる塩基を、 太字で示した。 矢印は、 置換あるいは欠失させる塩基と、 変異を伴わない状態の ch2- 40に対する変異体の親和性のパーセンテージを示している。
図 6は、 2 G— Cジャンクションおよび 3 G— Cジャンクションの構造を示す 図。 (a)は、 各ジャンクションの構造の模式図を示す。 (b)は、 各ジャンクション の一例として ch9-48、 および chl6-40の場合を示す。
図 7は、 ch9- 48および ch9- 48- C6の四酸化ォスミゥムによるチミンの修飾を 示す写真。
レーン 1 :変性させて 1本鎖としたコントロール
レーン 2 : ch9- 48、 コール酸なし
レーン 3 : ch9— 48、 コーノレ酸添カ卩
レーン 4 : ch9- 48-C6、 コール酸なし
レーン 5 : ch9-48- C6、 コール酸添加
レーン 6 : ch9- 48のマキサムギノレパート A+Gラダー
図 8は、 ch9- 48の推定二次構造を示す図。 チミン (T)を太字で表す。
図 9—図 2 1は、 本発明の核酸アブタマ一を形成することができる塩基配列を 選択するための、 実施例で使用したソフトウェアのソースコードである。 発明を実施するための最良の形態 以下実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
〔実施例 1〕 S E L E X法によるコール酸に結合する DNAァプタマ一の選択
( 1 ) コール酸と結合する DNAァプタマ一の選択の手順
コール酸と特異的に結合する DNAァプタマ一は、 64ヌクレオチドのランダム ィンサートを持つ 100 merの 1本鎖ォリゴヌクレオチド(5, -GTACCAGCTTATTCAATT -N64-AGATAGTATGTTCATCAG-3' ;配列番号: 1 ) (NMは 64ヌクレオチドのランダム 配列を示す)から成る 1本鎖 DNAプールかち、 SELEX法 (Nature 355, 564 - 566, 199 0)により選択した。 1本鎖 DNAライブラリーには、 約 9 X 10"の独立した配列が 含まれる。 1本鎖 DNAはホスホアミデート法により合成し、 高速液体クロマトグ ラフィ一で精製した。 100 merの DNAについては、 逆相レジンを使用した固層抽 出によって精製した。
各ラウンドでの選択は、 以下のように行った。 まず、 64ヌクレオチドのラン ダムィンサートを持つ 100 merの 1本鎖ォリゴヌクレオチドを、 選択パッファー (50 mM Tris-HCl, 300 mM NaCl, 30 niM KC1, 5 mM MgCl2, pH 7. 6)中で、 95°C5 分間により変性させ、 徐々に室温まで冷やした。 選択バッファ一中の折りたたま れた 1本鎖 DNA (最初のサイクルでは 45 g、 その後のサイクルでは 2- 3 g)を、 10 ml以上の選択バッファーで平衡化した 500 /z lのコール酸ァガロースカラム
(SIGMA製、 2 ^ mol コール酸/ g gel, 以下選択カラムと記載する)へロードした。 30分間平衡化した後、 カラムを、 カラム容量の 5から 10倍の選択バッファーで 洗浄した。 カラムに残つた 1本鎖 DNAを、 5 mMコール酸を含む選択パッファ一1. 5 mlで溶出して回収し、 20 /i g/mlのグリコーゲンを含むエタノールで沈殿させ た。 5 mMコール酸で特異的に溶出させた 1本鎖 DNAの量は、 収集フラクシヨン の 260 nmの波長の吸光度から算出した。 この 1本鎖 DNAを、 ポリメラーゼ連鎖 反応 (PCR)によつて増幅した。
10および 12ラウンドの選択においては、 コール酸ァガロースに代えてコール 酸を結合した Affigel 102を用いた。 異なる担体を利用することにより、 コール 酸ァガロースのァミノへキシルリンカ一と結合する 1本鎖 DNAを除去することが できる。 Affigel 102 (BioRad)上にはアミノエチルリンカ一を介してコール酸を 結合させた。 Affigel 102上にアミノエチルリンカ一をコール酸を介して固定ィ匕 する手順は以下の通りである。
3 mlの Affigel 102に対し、 20 mgのコール酸を、 10 mlの 20 mM HEPES (pH 7. 5)中で 100 mgの EDCを縮合剤として用いて結合させた。 混合液を室温で 10時間、 ときおり攪拌しながらインキュベーションした。 Affigel 102上のコール酸の濃 度(8 μ πιο1/πι1 gel)は、 2, 4, 6-トリニトロベンゼン硫酸との反応によって決定し た。 コール酸で固定化した Affigel 102は 3倍量 Affigel 102と混合し、 おおよ そ 2 /i mol/mlのゲルになるように、 カラム中のコール酸の濃度を調整した。
更に、 ァガロースそのものに結合する 1本鎖 DNAの混入を防ぐために、 選択ラ ゥンド 5、 6、 7、 および 1 3の後にカウンターセレクションを行った。 すなわ ち、 Sepharose 4B (SIGMA) 対照カラムに 1本鎖 DNAをロードすることによって、 ァガロースマトリックスと結合した 1本鎖 DNAを除去した。
( 2 ) PCRによる増幅
PCRプライマーは、 5' - biotin- CTGATGMCATACTATCT-3' (配列番号: 2 ) 、 お よび 5' -GTACCAGCTTATTCAATT-3' (配列番号: 3 ) を用いた。 100 1の PCR混合 液には、 1 unitの Ex Taq DNAポリメラーゼ (TaKaRa)、 各々 60 pmolのプライマ 一、 各々 20 nmolの dNTP、 およびポリメラーゼ反応の精度を増すために 0. 4-0. 8 /z gの Perfect Match (大腸菌 1本鎖 DNA結合タンパク質) (Stratagene) を含 む。 PCRの反応サイクルは、 9 4で 3 0秒、 4 6で3 0秒、 7 2 °C 3 0秒で行つ た。 増幅したピオチン化した 2本鎖 DMを、 フエノール Zクロ口ホルムで抽出し、 エタノールで沈澱させ、 1本鎖 DNAを得るために、 カラムに固定ィ匕したアビジン と結合させた。 このようにして得た 1本鎖 DNAを、 次のラウンドのインプットと して使用した。 以上の操作を繰り返して、 コール酸との結合親和性を有する 1本 鎖 DNAを濃縮した。 ( 3 ) クロ一二ングおよび塩基配列解析
選択ラウンド 1 3のライブラリーから増幅した 2本鎖 DNAの PCR産物を、 ジデ ォキシ法によるシーケンシングのために、 pGEM-Tベクター (Promega製) へクロ 一ユングした。 配列の相同性解析、 および自由エネルギー最小化による 1本鎖 D NAの二次構造の推測を MacDNASIS Pro vl. 0 プログラム(HITACHI Software Engi neering)で行つた。 各配列クローン上で 3つのステムを形成することができる相 補配列の検索は、 C言語で書いた独自のコンピュータープログラムによって行つ た。 図 図 2 1にこのコンピュータープログラムのソースコードを示した。 更 に、 このコンピュータープログラムのアルゴリズムを以下にまとめる。
このアルゴリズムは、 与えられた塩基配列が取りうる、 全てのスリーウェイジ ヤンクション構造を求めるものである。 なおスリーウェイジャンクション構造と は、 ステム 1、 ステム 2、 およびステム 3が 1箇所で交差した構造 (たとえば図 8 ) であることは先に述べたとおりである。 このアルゴリズムは、 相補的な塩基 配列の検索を繰り返すことによって、 まずステム 1を構成する塩基配列の存在を 明らかにする。 次いでもしもステム 1を構成できる場合には、 残る領域によって ステム 2を構成しうる塩基配列の存在を探索する。 ステム 2も構成できた場合に は、 更に残された領域によってステム 3を構成しうる塩基配列の探索を行う。 各 探索ステップは、 以下の工程 1) - 3)によって行われる。
1)取り得るステム 1を求める。
与えられた塩基配列の 5, 末端側から 1塩基ずつ 3, 末端方向へ選んでいき、 その塩基をステム 1の開始位置ステム 1 bとみなして、 ステム 1が形成されうる かどうかを以下によって判断する。 すなわち、 ステム 1 bと相補的な塩基を、 3, 末端側から順次検索し、 ステム 1の終了位置ステム 1 eとする。 ステム 1 b から 3, 末端方向へ 「最低ステム長」 の長さの塩基配列が、 ステム l eから 5, 末端方向へ同じ長さの塩基配列と相補的になっていれば、 ステム 1は形成された とみなす。 「最低ステム長」 は任意の数値であることができる。 2)取り得るステム 2を以下のように求める。
ステム 1を構成する領域を除く範囲の配列において、 ステム 2が形成されるか どうかを上記 1)と同様に求める。 ただし、 ステム 2のループ部分の長さは 「最 低ループ長」 以上になっていることが条件である。 さらに、 ステム 2の開始位置 ステム 2 bとステム 1の距離は 「ギャップサイズ」 以下であるようにステム 2 b を選ぶ。 「最低ループ長」 と 「ギャップサイズ」 は任意の数値であることができ る。
3)最後に取り得る ステム 3を以下のように求める。
ステム 1 とステム 2を構成する領域を除く範囲の配列において、 ステム 3が形 成されるかどうかを上記 2)と同様に求める。 ただし、 ステム 3の開始位置ステ ム 3 bとステム 2の距離およびステム 3の終了位置ステム 3 eとステム 1の距離 力、 前記 「ギャップサイズ」 以下であるようにステム 3 bおよびステム 3 eを選 ぶ。
( 4 ) 実験結果
上記のようにして選択した最初のラゥンドでは、 ロードした 1本鎖 DNAの 1 % 以下が、 選択カラムに保持された。 その後のラウンドでは、 コール酸に結合した
1本鎖 DNAの量が顕著に増大し、 選択の 1 3ラウンド以後は、 ロードした 1本鎖 DNAの約 7 0 %がカラムに保持され溶出した (図 1 )。
13ラウンドの後、 コール酸の結合に関与する共通モチーフ配列を決めるため
1 9クローンの塩基配列を決定した。 1 9クローンの配列は全て異なっており、 MacDNASISプログラムを利用した一次配列相同性解析からは、 はつきりした相同 性は見られなかった。 し力 し、 表 1で示すように、 二次構造であるスリーウェイ ジャンクションを形成すると推測される配列が見られた。 表 1中の塩基配列にお いて、 3組のスリーウェイ領域 (2本鎖を構成する領域) を、 それぞれ、 アンダ 一ライン、 太字、 そして中抜きの文字で示した。 イタリックで示したのは、 ステ ム領域におけるミスマッチ、 あるいは wobble (T-G)を示している。 ,ε-DVDlVOllOlVlOVlVOVDlOOOVlVOC OVO 010 OIODOOOIOWOXVOOOOVO^ 000 OiliOOVWOOlOOVllWOl VllOOVOOVlO-.g 61
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表 1における各塩基配列の配列番号は以下の通りである。
a) Clone- 1: 配列番号: 8
Clone- 2: 配列番号: 9
Clone- 5: 配列番号: 10
Clone-7: 配列番号: 1 1
Clone- 9: 配列番号: 12
Clone- 11: 配列番号: 13
b) Clone-3: 配列番号: 14
Clone- 4: 酉 S列番畀: 15
Clone- 6: 配列番号: 16
Clone- 8: 配列番号: 17
Clone- 10: 配列番号: 18
Clone- 12: 配列番号: 19
Clone-13: 配列番号: 20
Clone- 14: 配列番号: 21
Clone- 15: 配列番号: 22
Clone- 16: 配列番号: 23
Clone-17: 配列番号: 24
Clone- 18: 配列番号: 25
Clone- 19: 配列番号: 26
〔実施例 2〕 各種 DMァプタマ一の欠失変異体を用いた、 コール酸との結合モチ ーフ配列の探索
(1) 解離定数の決定法
コール酸の 1本鎖 DNAとの親和性を、 イクイブリウム フィルトレ一シヨン法 (the equilibrium-filtration method, Science 263: 1425 - 1429, 1994)によって 解析した。 コール酸を、 選択バッファー(200 / l)中の DNAサンプルへ、 終濃度が 50 I Mとなるように加えた。 各結合混合液を 25^で 5分間インキュベーションし た。 次に混合液を、 Microcon 10 filtration device (Amicon)へ移し、 850 x g で 15分間遠心した。 この操作によって 1本鎖 DNAと結合していないコール酸が 濾液として回収される。 濾液 20 μ 1から 30 /z l中のコール酸の濃度を、 p -二トロ テトラゾリゥム青色色素、 およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチドを含む 3 αヒドロキシステロイド、 ジァホラーゼを利用した診断キット(WAKO chemical) で定量的に測定した。 各 1本鎖 DMサンプルでは、 結合したコール酸の濃度 (C b) を、 濾液および保持液中のコール酸の濃度の違いに基づいて以下の式 (式 1 ) により決定した。
Cb ( ^ M) = Cr - Cf = (10000 - Vf X Cf) / (200 - Vf) - Cf
Vf l)は濾液の容量、 Crおよび Cr( M)は、 濾液および保持液中のコール酸の 濃度を表す。 更に平衡解離定数 (Kd)を、 以下の標準二次結合式 (式 2 ) により計 算した。
Cb = (1/2) {Dt + 50 + Kd - [ (Dt + 50+ Kd) 2 ― 200 Dt] 1/2}
Dtは 1本鎖 DNAの全濃度を表す。
( 2 ) 各種 DNAアブタマ一欠失体の、 コール酸との親和性 (結合定数) の測定 コール酸との結合に必要な最短配列を決定するために、 クローン 1、 および 2 について、 全長アブタマ一の 5'末端および 3'末端から 1以上のヌクレオチドが 欠失した、 欠失体シリーズを作製した。 選択カラムへ、 0. 5 nmolのクローン 1、 クローン 2、 およびそれらの各欠失体シリーズを加え、 5 mMコール酸により選 択カラムから特異的に溶出した 1本鎖 DNAの量を測定した (クローン 1の 75%、 クローン 2の 77%が特異的に溶出した) 。 次に、 39merのクローン 1の欠失体 ch 1-39 (5' -GAGGGCAGCGATAGCTGGGCTAATAAGGTTAGCCCCATC-3' ;配列番号: 4 )、 およ ぴ 38merのクローン 2の欠失体 ch2- 38 (5, -GCGCCGATTGACCCAAATCGTTTTGTATGCAA AAGCGC-3' ;配列番号: 5 )を用いた実験から、 これらの欠失体が、 コール酸との 結合に必要な最短配列であることが分かった。 chl-39の 22%、 ch2- 38の 40%が選 択カラムから溶出したのに対し、 さらに配列の短い欠失体では、 溶出が見られな かった。 興味深いことに、 MacDNASISプログラムによって推測したクローン 1お ょぴ 2の二次構造は、 4bp以上の 3つのステムが結合した構造をしており、 chl- 39および ch2- 38は、 このスリ一ウェイジャンクション(three- way- junction)領 域を含んでいた (図 2 ) 。
次に、 この領域の正常な配列を有するクローン 1および 2の欠失体を用意し、 それぞれ chl- 47 (5, -GATCGAGGGCAGCGATAGCTGGGCTAATAAGGTTAGCCCCATCGGTC-3' ; 配列番号: 6 )、 ch2- 40 (5' -AGCGCCGATTGACCCAAATCGTTTTGTATGCAAAAGCGCT-3' ; 配列番号: 7 )と名付けた。 これらの欠失体を用いて、 コール酸との親和性を調 ベた (図 3 ) 。 その結果、 これらの欠失体は、 完全長クローンの選択カラムに対 する親和性と、 ほぼ同じ親和性を示した (それぞれ、 70%および 73%) 。 式 1、 2および図 3の結果から、 コール酸に対する解離定数は、 chl-47が 31. 0μ Μ、 ch 2- 40が 19. 6/z Mと決定した。 さらに、 完全長の配列を持つ他の 17個のクローン の推定二次配列では、 4つのクローン (クローン 5、 7、 9、 および 1 1 ) につ いて ch2- 40と類似したスリーウェイジャンクションを含んでいた (図 4 ) 。 こ れらの 4クローンの正常なスリーウェイジャンクション領域を含む欠失体 ch5- 6 3、 ch7- 69、 ch9-48、 chll- 76を用意し、 コール酸に対する解離定数を測定した (表 2 ) 。
表 2
クローン名 解離定数( M)
ch5-63 28. 7
ch7-69 16. 7
ch9- 48 5. 0
chl 1-76 52. 1 クローン 5および 9のスリーウェイジャンクション領域の 5,末端および 3,末 端から 2、 3のヌクレオチドの欠失により、 完全に選択カラムに対する親和性を 失った P
クローン 1 1の推定二次構造は、 他の 5つのクローンよりも複雑であった。 ス リーウェイジャンクション領域以外の領域を欠失したクローン 1 1の 35merの欠 失体を用意し、 コール酸に対する解離定数を決定した。 その結果、 解離定数は 7 6, 8 μ Μであり、 76merの欠失体の解離定数 (52. 1 μ Μ)に匹敵するものであった。 上記の 6つのクローンの推定スリ一ウェイジャンクション構造を比較すること によって、 2つの共通点が明らかとなった。 すなわち、 第一に 3つのステムおよ び、 2つのループはそれぞれ 4塩基対おょぴ 4塩基以上から構成されていること が高い親和性をもたらす。 第 2に、 ジャンクション近傍の 3塩基対を、 2または 3対の G C塩基対で構成することが親和性を高める。
さらに、 他の 1 3のクローンの配列を、 前記アルゴリズムに基づくコンピュー タープログラムによって解析した。 プログラムによる解析条件は次のとおりであ る。 まず最低ステム長 2、 最低ループ長 4、 ギャップサイズ 0、 の条件で各配列 を検索した。 条件を満たす塩基配列のうち、 ジャンクションの部分に 2つ以上の G C塩基対を含み、 なおかつ各ステム長が 3塩基対以上になるスリ一ウェイジャ ンクシヨンを目で見て (つまりプログラムを使わずに) 選択した。 このとき、 ス テムにはミスマッチが含まれていてもよいものとする。 つまり、 chl- 47の様に、 ステム中のジャンクションから 3番目以降の塩基対にミスマッチが含まれてもよ いものとした。 この^ 8\ ミスマッチはステム長としてカウン卜しない。 すなわ ち、 ミスマッチを除いて、 各ステム長が 3塩基対以上になるものを選び出した。 その結果、 1 2のクローンがスリーウェイジャンクション構造を有する配列を含 んでおり、 それぞれ 3塩基対以上のステムが見られ、 さらに 2または 3対の G C 塩基対が、 ジャンクションの近傍に存在していた。 残りの 1クローンも 3つのス テムのうち 1つのステムが、 2塩基対ではあるものの、 スリーウェイジャンクシ ョン構造を有する配列を含んでいた。 正常なスリーウェイジャンクション領域を 含むこれらの 1 3クローンの.欠失体を作製し、 コール酸に対する親和性を調べた。 これらの 1 3クローンの欠失体の塩基配列および前記 6クローンの欠失体の塩基 配列を、 表 3に示す。 これらの塩基配列は、 表 1の塩基配列においてアンダーラ ィンではさんだ部分に相当する。
ヤンクシヨン
アブタマ一 シ'
のタイフ' 配 列
ch1-47 3G-C 5'- GATCGA GQGCAGCG ATAGCTGGGCTAA TAAGGTTAQCC CC >TCGGTC-3'
ch2-40 2G-C 5'- AGCGCCGATTGACCCAAATCGTTTTG TATGCAA GCGCT-3'
ch3-63 2G-C S'- GG GATCGGACGTGAGGGCGATAGGCGAA ACGTCAAG GGTGAGAGTAAGGAGGG CTT CGAT 7CC-3'
ch4-74 3G-C 5'- CCAGCTTATTCAATTGGACGTAGGCGAAGTTGGCGGAGmGGATT TTGAAGAAGGCTM ACACCTTAQC CTGG-3'
ch5-63 2G-C 5'- GCT7ATTCAATTCGCGGAAGA CGAATTCCMG CGCGCGCGGGTCACGCGA CTTGG GAATGAGC-3'
ch6-56 3G-C 51- ATTACCGCGAAGAAGTGTCATTGTTTTGGAGATTCGAA GCGCTG TACACAQ QTAAT-3'
ch7-69 2G-C S'- GAACATACOQCAGTTTATGGCCGCTATC GAGA TAGACTATCATCTCAACGTCT TCT *QATAG TATGTTC-3'
c 8-47 3G-C 5'-£CA4CfiGAGGCCAAGGG CTCCCi4CQCT TTTTATAGCQ QGG CG 4TGT-3'
ch9-48 2G-C 5'- GCAGGGTCAATOGAATTAATGATCAATTGACAGAC GCAAGTCT CCTGC-3'
CO ^ ch10-52 2G-C 5'- CAATTCQ»CAACQAGGGGCGGAGTATCCGAAATTGGCGGCGTAAAGCAATTG-3'
ch11 -76 3G-C 5'- GTACCAGCTTATTCAATTACACGGACAGAGGGTAGCGGCTCTGCGCATTGAGTT GCTGCGGGC TGAAGCCCQ GTAC-3' ch12-61 3G-C 5'- TCAA7TGCCACCGCGAGGTGCGA AACQQQ TACGAAACAATTCAG CCCQT CTCQ GCA 7TTGA-3'
ch13-53 3G-C 5'· CAATTGGGiMCGATGiAATTATTCGGGCCCTGAGTT GTTAGAACTCAQ CAATTG-3'
c 1 -37 2G-C 5'- AATTAGTCAACTGGAGGTTGQTC GCAAGAC ACTAATT-3'
ch15-54 3G-C 5'- CAA 7TGCCCGGGATGTGGAACGGAA CGGCGATM CTTAGTTTTATCQ GCAGTTG-3'
ch 6-40 3G-C 5'· GCAGCGG CTACAGGCCGGATG ^CGTTAGCG CATC CTGC-3'
ch17-63 2G-C 5'- CTTATTCAATTGGGGTTGTAACAAGGCAATTAQACGA CAATTGGGCAG CATTCTGCC AATAAG-3'
ch18-56 2G-C 5 - CCAGCTTATTCAATTCGACGCAGAAGAT AATAACAGCAG ACTTCCTGCTG GCTGG-3'
ch 19-40 3G-C 5'· G QC GAGAGGGC ATCAAGTGCCGCTC ATAQAGC CTCG>¾G7C-3'
1 3クローンの欠失体のコール酸に対する解離定数を表 4に示す。 すべての欠 失体がコール酸と結合した。
表 4
クローン名 解離定数 M)
ch3- 63 31. 1
ch4- 74 15. 6
ch6- 56 28. 9
ch8 - 47 12. 6
chlO-52 60. 7
chl2- 61 12. 2
chl3-53 18. 7
chl4-37 6. 4
chl5-54 67. 5
chl6- 40 10. 7
chl7-63 23. 4
chl8-56 36. 6
chl9— 40 40. 5
結果的に、 配列を決定した 1 9のクローン全てが、 共通の二次構造であるスリ 一ウェイジャンクションの形成が推測されるコール酸結合配列を有していた。
〔実施例 3〕 1塩基および 1塩基対変異による、 コール酸との結合親和性に及ぼ す影響
( 1 ) ステムまたはループ上の置換が親和性に及ぼす影響
選択したクローンの推定スリーウェイジャンクション構造の形成、 およぴコー ル酸との結合に必要な、 重要な構成要素を決定するために、 クローン 2のスリー ウェイジャンクション領域を有する欠失体 ch2-40について、 変異体解析を行つ た。 1塩基および 1塩基対置換、 もしくは 1塩基欠失または揷入のある ch2- 40 変異体のシリーズを合成し、 これらの変異体の、 コール酸に対する相対結合親和 性を、 「the equilibrium - filtration methodj によって評価した。 図 5 aは、 欠失体 ch2- 40上の 1塩基を、 図の矢印で示す塩基に置換した場合の結合親和性 を示す。 図 5 bは、 ch2- 40上のスリ一ウェイジャンクションのステム部分を形 成する 1組の塩基対を、 図の矢印で示す塩基対に置換した場合の結合親和性を示 す。
図 5 aで示すように、 3つのステム上の塩基対置換では、 G - Cから A - T塩 基対への置換により、 相対結合親和性が 65. 3% (C6-G21から T6- A21)減少したが、 それでも親和性は見られた。 対照的に、 ジャンクションの周囲のいくつかの 1塩 基置換では、 結合親和 14を完全に失った (図 5 b ; G4から C4、 C6がら G6、 A22か ら T22、 G36から C への置換) 。 1塩基置換と 1塩基対置換との結合親和性への 影響を比較すると、 推定される二次構造中のワトソン-クリック塩基対を構成で きない 1塩基置換では、 塩基対置換よりも結合親和性が顕著に減少した。
これらの結果から、 推定される二次構造の形成が裏付けられ、 スリーウェイジ ヤンクションの'形成が、 親和性の維持にとって非常に重要であることが示唆され た。 ch2-40欠失体のジャンクションの周囲の 1塩基置換おょぴ 1塩基対置換で は、 結合親和性が顕著に減少したが、 ch2-40の 5'末端おょぴ 3'末端、 もしくは 2つのループ上の 1塩基置換および 1塩基対置換では、 結合親和性の減少は見ら れなかった。 さらに、 2つのループ上の 1塩基置換、 A12および の欠失、 A12と C13との間、 または と T29との間へのアデノシンの挿入では、 ほとんど結合親 和性に影響を及ぼさなかった。 1 9のクローンには、 配列の類似性は見られず、 ステムおよびループ領域の長さも同一ではないことから、 コール酸との結合部位 は、 3つのステムのジャンクションであることが示唆された。
( 2 ) ジャンクション上の 3つの塩基対の置換が親和性に及ぼす影響
そこで、 選択した 1 9クローンのジャンクション上の 3つの塩基対の多様性、 および配置に注目した。 これらのクローンのジャンクションは、 2つの G - Cお よび 1つの A -丁、 または 3つの G - Cから構成されていた (それぞれ、 2 G - C、 3 G - Cジャンクションと呼ぶ) (図 6 a ) 。 図 6 bに 2 G - Cジャンクシ ョンの例として ch9 - 48を、 3 G - Cジャンクションの例として chl6 - 40を示す。 選択した 1 9のクローンのうち、 9クローンが 2 G - Cジャンクションを有して おり、 他の 1 0クローンは、 3 G - Cジャンクションを有していた。 3 G - Cジ ヤンクションの 3塩基対の配置を比較すると、 1 0クローンのうち 9クローンは 同じ配置だった。 2 G - Cジャンクションを有する 9クローンのうち、 6クロー ンは、 同じ配置をしており、 残りの 3クローンはそれぞれ異なった配置をしてい た。
ジャンクション上の 3つの塩基対の、 相互作用にとっての構造上の必要性を評 価するために、 最も低い K d値を示すクローン 9、 および 1 6の正常なスリーゥ エイジャンクション領域を有する欠失体である chl6- 40および ch9- 48について、 ジャンクション上の塩基対の置換を行った。 1塩基対を置換した chl6- 40、 およ び ch9- 48の、 コール酸に対する相対結合親和性を表 5に示す。 表中の数字は、 塩基対置換前の結合親和性を 100とした時の相対的な親和性 (%)を表す。
表 5
(a) ch9-48 相対結合親和性 (%)
元の塩基対 G5-C44 100 G6-C31 100 A32-T43 100
C5-G44 74 C6-G31 90 T32-A43 93
A5-T44 46 A6-T31 27 G32-C43 57 置換した塩基対 I5-C44 44 I6-C31 95 I32-C43 5
G5-T44 0 G6-T31 0 G32-T43 0
C5-C44 0 C6-C31 0 T32-T43 0
(b) ch 16-40 相対結合親和性 (%)
兀の 基対 G18-C5 100 G19-C36 100 G4-C37 100
C18-G5 81 C19-G36 86 C4-G37 68
A18-T5 55 A19-T36 63 A4-T37 60 置換した塩 対 I18-C5 59 I19-C36 42 I4-C37 18
G18-T5 0 G19-T3 & 0 G4-T37 0
C18-C5 0 G19-G36 0 C4-C37 0 興味深いことに、 ワトソン-クリック塩基対を形成する置換では、 親和性を失 わなかったが、 ミスマッチの塩基対となる置換では、 完全に親和性を失った。 3 つのヮトソン-タリック塩基対を形成する 6つのヌクレオチドについて、 CPKモ デルを構築することにより、 内径が 12から 17Aの穴を有するシクロフアン(eye lophane)様の、 3つのプリン塩基、 および 3つのピリミジン塩基からなる環状構 造体を形成し得ることが示された。 さらに、 この穴の形状おょぴサイズは、 およ そ 1 5 Aのサイズのコール酸が入り込むのに適している。 なお CPKモデル(Corey -Pauling-koltun space filling molecular model)とは、 分子模型のうちの空間 実体模型の一種である。 米国の国立衛生研究所 (NIH) の原子模型委員会が Core y- Paulingの分子模型を改良して商品化した。
いくつかの例外は見られるものの、 ワトソン-クリック塩基対への置換は、 結 合親和性に対し影響を与えない。 G - Cから A- Tへの置換では、 結合親和性が減 少した(C5- G36から T5-A36; 56. 1%, C6-G21から T6-A21; 34. 7%)が、 A - Tから G - Cへ の置換では、 結合親和性の減少はほとんど見られなかった(T22 - A から C22- G3S ; 9 5. 2%)。 これらの結果は、 選択した 1 9のクローンの特徴が、 2または 3 G - C であり、 1 G - Cまたは G C塩基対のないジャンクションが見られなかったこと と一致する。
〔実施例 4〕 2分子で構成した本発明による DNAアブタマ一の親和性
標的塩基配列とプローブの 2分子で構成される本発明によるアブタマ一におい て、 スリーウェイジャンクションを構成する塩基配列の変異によって生じるリガ ンドとの親和性の変化を観察した。 すなわち次の塩基配列からなる標的塩基配列 とプローブをハイブリダィズさせたスリーウェイジャンクション構造の、 コール 酸に対する親和性を SPRによって測定した。 標的塩基配列とプローブを各 5 μ Μ 混合し、 実施例 1— ( 1 ) と同じ条件で熱変性させた。 コール酸を固定化した Β IAcore2000 (BIAcore社製) のセンサーチップに 20 1のプローブ—標的塩基 配列溶液をロードした場合、 600RU (RU=レゾナンズユニット) の SPRシグナルの 変化が得られた。 それに対して、 標的塩基配列に一塩基変異を導入した場合 (標 的塩基配列の下線部分の配列が CCTAGCAGCCGGAGCGGTGG) 、 SPRのシグナル変化は まったく得られなかった。 この組み合わせに限らず、 ジャンクションに隣接する 塩基対にミスマッチを導入した場合には、 結合親和性が検出されなくなった。 標的塩基配列の配列 配列番号: 2 7 (小文字はプローブの相補鎖で、 スペース を挟んだ塩基の部分にジャンクションが位置する)
5' -GTACCAGCTTATTCAATTACAGATCGAGGGCAGCGATAGCcctagcagcg ggagcggtggCATCGGTC CTGGACTTGGGACTAGATAGTATGTTCATCAG-3' プローブ (CH3J-1-100)の配列/配列番号: 2 8 (小文字が標的塩基配列の相補 鎖)
5' -ccaccgctccACTCAACTGGTTTTCCAGTTGAGTcgctgctagg-3'
次に、 実施例 2 ( 1 ) の Equi l ibrium- filtration methodにより、 コーノレ酸、 プローブ、 標的塩基配列、 各 50 // Mの条件で、 コール酸のプローブ -標的塩基配 列複合体への結合量を測定した。 使用した標的塩基配列およびプローブの塩基配 列を以下に示す。
標的塩基配列の配列/配列番号: 2 9
5' -CCTAGCAGCGGGAGCGGTGG-3'
プローブの配列 Z配列番号: 3 0 (小文字が標的塩基配列の相補鎖)
5, -ccaccgctc c ACTCAACTGGTTTTCCAGTTGAGTc gc t gc t agg-3'
測定の結果、 結合量は 36. 6 μ Μだった (ch2- 40の場合, 同条件で結合量 27. 8 μ Μ) 。 これに対して、 1塩基変異を導入した標的塩基配列 (5' - CCTAGCAGCcGGAG CGGTGG-3' ;配列番号: 3 1、 小文字が変異) の場合、 同条件でコール酸は全く 結合しなかった (結合量 0 μ Μ) 。
〔実施例 5〕 化学的修飾によるアブタマ一の二次構造の評価
( 1 ) 四酸ィ匕オスミウムによるチミンの化学的修飾
アブタマ一の二次構造および相互作用に関与する塩基を評価するため、 酸化剤 である四酸化オスミウムを用いて、 ch9- 48の化学修飾の実験を行った。 四酸化 ォスミゥムは、 ピリジン存在下で 1本鎖の状態のチミンと選択的に反応する(Fur long J. C. et al. Biochemistry, 28, 2009—2017, 1989)。 この選択性は、 チミ ンの C5, 6二重結合を攻撃する四酸化ォスミゥムの活性によるものと考えられて いる(Nielsen P. E. et al. J. Mol. Recog., 3, 1—25, 1990)。 ォスミル化部位 は、 アルカリ処理により切断することができる。
3' -FITCでラベルした 5 Mの ch9- 48、 または ch9_48- C6を、 5mMコール酸を 添カ卩した、 または添加しない ΙπΜ 四酸化オスミウム、 3%ピリジンから成る 100 1の結合バッファーで、 20°Cで 15分間インキュベートした。 このとき熱変性に より 1本鎖にするために、 コントロールは 80ででインキュベートした。 引き続 き 2回のエタノール沈殿を行い、 反応を停止させた。 ァプタマ一を、 の 1M ピぺリジンで 90°C、 30分間処理し、 ォスミニゥム酸塩付加化合物のサイト ( 1 本鎖状態にある T) を切断した。 15 // 1のホルムアミドローディングパッファー の添加後、 切断した産物を、 7M尿素を含む 10%ポリアクリルアミドゲル(19%, 1 量体: 2量体の比が 19 : 1)上で電気泳動した。 泳動系は、 90mM トリスホウ酸塩 (p H8. 0)および 2mM EDTAから構成される。 ゲルをスキャンし、 FluorLnager 595を 使用して解析した。 結果を図 7に示す。
( 2 ) 実験結果
ポリアクリルアミドゲル電気泳動の写真を図 7に示す。 20°Cで結合バッファー を使用した折り畳まれる条件での ch9- 48の修飾パターンは、 推定二次構造 (図 8 ) と非常に良く一致した。 ジャンクションの近傍の T43で、 強い修飾が見られ、 ループ状の領域の Tもまた、 反応性に富んでいた。 ステム領域の Tは、 T23およ び T46を除いて効率的に保護されていた。 T23は、 ステムの末端に位置すること から反応性に富み、 T46は、 ループを欠く短いステム構造の不安定性により反応 性に富むものと考えられる。 ch9-48の 6番目の Gが Cへの置換によりコール酸 と結合しない変異体の ch9-48- C6を用意し、 ch9_48と修飾パターンを比較した。 コール酸存在下では、 ch9- 48の分岐点の T43の修飾の度合いは、 40%以下に減少 した。 対照的に ch9-48- C6では、 T43の反応性は、 コール酸により僅かに抑制さ れた。 このことから、 ch9 - 48上の T43は、 直接コール酸との結合に関与してい るものと考えられる。 産業上の利用の可能性
本発明は、 核酸アブタマ一の形成を利用した新規な標的塩基配列の検出方法を 提供する。 本発明の検出方法は、 1塩基のミスマッチに基づいてリガンドとの結 合親和性が大きく変化する核酸アブタマ一の利用によって、 SNPの特異的な検出 を可能とする。 1塩基のミスマッチによって、 これほど明確な変化をもたらす検 出原理はこれまでに知られていない。
—方、 本発明は、 本発明の標的塩基配列の検出方法に有用な、 新規な構造の核 酸ァプタマ一を合わせて提供する。 スリーウェイジャンクションにコール酸など のリガンドを捕捉する本発明の核酸ァプタマ一は、 3つのジャンクション部分の 3つの塩基対のいずれか一つでもミスマッチとなるとリガンドとの結合親和性を 失う。 したがって、 スリーウェイジャンクションからなる核酸ァプタマ一は、 本 発明を SNPの検出に応用するときにきわめて好適な核酸アブタマ一と言うことが できる。

Claims

請求の範囲 次の工程を含む標的塩基配列の存在を検出する方法。
a ) 標的塩基配列とプローブをハイブリダィゼーシヨンさせ、 リガンドとの 結合親和性を有するアブタマ一を生成する工程
b ) アブタマ一の親和性を指標として標的塩基配列の存在を検出する工程 標的塩基配列が単塩基多型を含み、 プローブが標的塩基配列における単塩 基の置換にともなってリガンドとの親和性が変動するものである請求項 1に 記載の方法。
標的塩基配列とのハイブリダィゼーシヨンによって、 リガンドとの結合親 和性を獲得するプローブ。
標的塩基配列とのハイブリダイズによって 3本以上のステムが交差する構 造を構成し、 このステムが交差する位置でリガンドと結合する請求項 3に記 載のプローブ。
ステムの数が 3本であり、 ジャンクションを構成する 3組の塩基対のうち 少なくとも 2組が G— C塩基対である請求項 4に記載のプローブ。
各ステムが 3塩基対以上の長さを持つ請求項 4に記載のプ口ーブ。
3本以上のステムを持ち、 このステムが交差する位置でリガンドと結合す る核酸ァプタマ一。
請求項 4に記載のプローブからなる、 標的塩基配列の検出用試薬。
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