1 明 細 書 非水電解液、 電極、 およびそれを用いたコンデンサ [技術分野] 本発明は、 S i化合物を含むコンデンサ用非水電解液、 電極およ びそれを用いたコンデンサに関し、 さらに詳しくは、 エネルギー密 度が高く、 耐電圧および充放電サイクル特性に優れたコンデンサ用 非水電解液、 コンデンサ用電極およびそれを用いたコンデンザに関 する。 [背景技術] 電気二重層コンデンサは、 電池とコンデンサとの中間容量を持つ 小電力の直流電源であって、 I cやメモリのバックアップ電源、 二 次電池の補助や代替用として広く使用されている。 近年、 カメラ一 体型 V T R、 携帯電話、 ラップト ップコンピュータ等の新しく出現 してきたポータブル電子機器へその電気二重層コンデンサを利用す ることが考えられ、 そのために電気二重層コンデンザの高工ネルギ 一密度化が要求されている。 この電気二重層コンデンサは、 蓄電池のように化学変化を電気工 ネルギ一に変換するものではなく、 電極と電解液との界面に生じる 電気二重層の大きな容量を利用し、 この二重層の電荷を電池の充放 電と同じように出し入れすることで電源として使用するものである。 このような電気二重層コンデンサは、 2枚の電極とセパレー夕と 通常耐食性の電解液とで構成されている。 すなわち、 活性炭のよう な表面積の大きな材料とフッ素樹脂などの結着剤とから成形した 2 枚の電極が、 多孔性セパレ一夕を介して対向するように配置され、
2 この電極と多孔性セパレー夕との間、 および多孔性セパレ一夕内を 電解液で満たした構造になっている。 その電解液としては、 水溶液系電解液と有機溶媒系電解液 (非水 電解液) とが用いられているが、 水溶液系電解液は、 耐電圧が約 1 . 2 Vと低く、 高エネルギー密度を要求する電気二重層コンデンザに は適していない。 これに対し、 有機溶媒系電解液 (非水電解液) は、 水溶液系電解液に比べ、 耐電圧が高いので、 高エネルギー密度のコ ンデンサを製造し得る可能性がある。 従来、 非水電解液としては、 一般に高誘電率である環状炭酸エス テルなどの非水溶媒に 4フッ化ほう酸化合物、 4ェチルアンモニゥ ム化合物などの電解質を混合溶解して製造されてきた。 しかし、 環 状炭酸エステル溶媒は、 高温で脱炭酸分解反応が起こ り、 それに伴 つて多量のガスが発生することから、 コンデンザの寿命を短縮する と言われている。 また、 その電解液は、 耐電圧が必ずしも十分とは 云えず、 一層の充放電サイクル特性の改良が求められている。 [発明の開示] そこで本発明は、 電解質溶媒からのガス発生が少なく、 高い耐電 圧および充放電サイクル特性に優れ、 かつ安全性にも優れたコンデ ンサ用非水電解液、 それを用いたコンデンサ用電極、 およびそれを 用いたコンデンザの提供を目的にする。 すなわち本発明は、 電解質および式 ( 1 ) で表される S i含有基 を有する化合物を含む電解質溶媒とからなるコンデンサ用非水電解 液、 特に電気二重層コンデンサ用非水電解液に関する。 - (1)
3 ここで、 R 1 2 および R 3 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭 素数 1〜 6の炭化水素基、 および炭素数 1〜 6のォキシ炭化水素基 からなる群から選ばれる 1価の基であって、 その炭化水素基または ォキシ炭化水素基の炭化水素部は鎖状であっても環状であつてもよ く、 また炭化水素部は飽和であっても不飽和であってもよ く、 さら にその炭化水素部の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されてい ても よい。 また R R 2 および R 3 は互いに同一であっても異な つていてもよい。 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基を有する化合物は、 式 ( 2 ) で表される化合物が好ま しい。
ここで Xは、 後述するように、 ォキサゾリジノ ン基、 イ ミ ダゾール 基、 ホスフエ一 ト基、 フエニル基、 アルコキシ基、 ハロゲン原子、 不飽和アルキル基、 カーバメー ト基、 カーボネー ト基等々からなる 群から選ばれるいずれかの基である。 それ等の化合物の中でも、 特に N — ト リアルキルシリルイ ミダゾ —ル、 ト リス ( ト リアルキルシリル) ホスフェー ト、 4— ト リアル キルシリルメチル一 1, 3 —ジォキソラン— 2 —オン、 ト リアルキ ルクロロシラン、 ト リ フルォロアルキル ト リアルキルシラン、 ァリ ル ト リアルキルシラン、 ジァリルジアルキルシラン、 ト リァリゾレア ルキルシラン、 ァセチル ト リアルキルシラン、 アルキル一 N — ト リ アルキルシリルカーバメー ト、 アルキル一 N , N —ビス ト リアルキ ルシリルカーバメー ト、アルキル ト リ アルキルシリルカーボネー ト、 および 3 — ト リアルキルシ リル— 2 —ォキサゾリジノ ンが電解質溶 媒として好ましい。
4 また、 その S i含有基を含む化合物は、 他の溶媒、 例えば環状炭 酸エステルやリ ン酸エステルとの混合溶媒の形で使われることが好 ましく、 混合溶媒中に 0 . 0 1〜 5 0重量%を占めるよう添加され ることが望ましい。 また本発明は、 前記の非水電解液を含むコンデンサに関し、 特に 電気二重層コンデンサに関するものである。 さらに本発明は、 電極が前記の非水電解液で前処理されているコ ンデンサ用電極、 およびそのような電極を組込んだコンデンザに関 する。 [図面の簡単な説明] 図 1は、 実施例で用いた卷回形電気二重層コンデンサ素子の構成 を示す斜視図である。 図 2は、 実施例で用いた卷回形電気二重層コンデンサ素子を封口 部材と共に金属ケースへ挿入する状態を示す斜視図である。 [発明を実施するための最良の形態] 次に本発明に係る非水電解液、 電極およびそれを用いたコンデン ザの各構成について具体的に説明する。 ここで非水電解液は、 電解 質および電解質溶媒とからなつており、 コンデンサ、 特に電気二重 層コンデンサ用の電解液として適している。 S i 化 合 物 本発明に係る非水電解液は、 次に示す式 ( 1 ) で表される S i含 有基を有する化合物を電解質溶媒として含んでいる。
5 (1) ここで、 R1 R2 および R3 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭 素数 1〜 6のアルキル基のような炭化水素基、 および炭素数 1〜 6 のアルコキシ基のようなォキシ炭化水素基からなる群から選ばれる 1価の基であって、 その炭化水素基またはォキシ炭化水素基の炭化 水素部は鎖状であってもフエニル基のように環状であってもよく、 また飽和または不飽和であってもよく、 さらにその炭化水素部の水 素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよい。 好ましくは、 R R2 および R3 は、 炭素数 1〜 6の飽和また は不飽和の炭化水素基であって、 より好ましくは炭素数 1〜 3のァ ルキル基である。 また、 アルキル基の水素原子の一部または全部が ハロゲン原子、 特にフッ素原子に置換された基であってもよい。 こ れらの基は、 互いに同一であっても異なっていてもよいが、 いずれ も同一である場合が好ましい。 そのような基の例として、 ト リメチルシリル基、 ト リェチルシリ ル基、 ト リプロビルシリル基、 ト リフルォロメチルシリル基、 ト リ メ トキシシリル基等を挙げることができる。 このような式( 1 )で表される S i含有基を有する S i化合物は、 次の一般式 ( 2 ) で示される化合物が好ましい。
ここで、 Xは次に説明する式 ( 3 ) 〜 ( 1 4) の中から任意に選択 され、 化合物 (a) 〜 ( 1 ) を形成する。 ( a ) ォキサゾリジノン化合物
式 ( 3 ) において、 水素原子の一部が炭素数 1 〜 4の飽和または 不飽和の炭化水素基、 アルコキシ基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ 基、 またはハロゲン原子で置換されていてもよい。 炭化水素基は、 その水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換されていても よい。 この基を有する化合物の具体例として、 3— ト リメチルシリル一 2 —ォキサゾリジノン、 3 — ト リメチルシリル一 4 一 ト リ フルォロ メチル一 2 —ォキサゾリジノン、 3 — ト リエチルシリル一 2 —ォキ サゾリジノン等が挙げられる。 ( b ) イ ミダゾール化合物
式 ( 4 ) において、 水素原子の一部が炭素数 1 〜 4の飽和または 不飽和の炭化水素基、 アルコキシ基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ 基、 またはハロゲン原子で置換されていてもよい。 この基を有する化合物の具体例として、 N — ト リメチルシリルイ ミダゾ一ル、 N — ト リメチルシリル一 4—メチル一ィ ミダゾ一ル、 N— ト リェチルシリルイ ミダゾール等が挙げられる。 ( c ) ホスフヱ一 卜化合物 — 0 ~ P=0 (5) O― A2 式 ( 5 ) において、 A 1 および A 2 は、 炭素数 1 〜 6の飽和また
7 は不飽和の炭化水素基または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基 であって、 互いに同一であっても異なっていてもよい。 この基を有する化合物の具体例と して、 ト リス ( ト リメチルシリ ル) ホスフェー ト、 ト リス ( ト リエチルシリル) ホスフェー ト、 ト リメチルシリルジメチルホスフェー ト、 ト リメチルシ リルジァリル ホスフェー ト等が挙げられる。 ( d ) 環状力一ボネ一 ト化合物
式 ( 6 ) において、 環を構成する炭素原子に結合した水素原子の 一部が炭素数 1〜 4の飽和または不飽和の炭化水素基、 アルコキシ 基、 アミ ノ基、 シァノ基、 ニ トロ基、 ハロゲン原子または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基で置換されていてもよ く、 nは 0、 1、 または 2である。 この基を有する化合物の具体例として、 4— ト リメチルシ リル一 1 , 3 —ジォキソラン一 2 —オン、 4 — ト リメチルシ リル一 5 —ビ 二ルー 1 , 3 —ジォキソラン一 2 —オン、 4 — ト リメチルシリルメ チルー 1, 3 —ジォキソラン一 2 —オン等が挙げられる。 ( e ) フェニル化合物 ( 1 )
式 ( 7 ) において、 ベンゼン環を構成する炭素原子に結合した水 素原子の一部が炭素数 1〜 4の飽和または不飽和の炭化水素基、 ァ ルコキシ基、 アミ ノ基、 シァノ基、 ニ トロ基、 ハロゲン原子または 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基で置換されていてもよい。
8 この基を有する化合物の具体例として、 フヱニル ト リメチルシラ ン、 フエニル ト リエチルシラン、 フエニル ト リ メ トキシシラン等が 挙げられる。 ( f ) フェニル化合物 ( 2 )
式 ( 8 ) において、 Bは、 — NH—、 - N ( C H3) —、 — C H 2—、 一 C O—、 一 S―、 一 S 02—からなる群から選ばれる 2価 のいずれかの基であって、 またベンゼン環を構成する炭素原子に結 合する水素原子の一部が炭素数 1〜 4の飽和または不飽和の炭化水 素基、 アルコキシ基、 アミ ノ基、 シァノ基、 ニ ト ロ基、 ハロゲン原 子または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基で置換されていても よい。 この基を有する化合物の具体例と して、 フエ二ルチオ ト リメチル シラン、 フ: 二ルチオ ト リエチルシラン等が挙げられる。 ( g) エーテル化合物 ( 1 ) - 0 - A 3 ( 9 ) 式 ( 9 ) において、 A3は、 炭素数 1〜 6の 1価の飽和または不 飽和の炭化水素基または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基であ つて、 前記の炭化水素基は鎖状であっても環状であつてもよい。 この基を有する化合物の具体例と して、 メ トキシ ト リメチルシラ ン、 へキサメチルジシロキサン、 ペンタメチルジシロキサン等が挙 げられる。 ( h) エーテル化合物 ( 2 ) - B - 0 - A 3 ( 1 0 ) 式 ( 1 0 ) において、 A 3および Bは、 各々式 ( 8 ) および ( 9 )
9 で示した基と同じである。 この基を有する化合物の具体例として、 メ トキシメチル ト リメチ ルシラン等が挙げられる。 ( i ) シラン化合物 一 D ( 1 1 ) 式 ( 1 1 ) において、 Dは、 ハロゲン原子、 水素原子、 炭素数 1 〜 6の飽和または不飽和の炭化水素基、 ァセチル基、 および式 ( 1 ) で表される S i含有基からなる群から選ばれるいずれかの基である。 また炭化水素基は、 鎖状でも環状でもよ く、 その水素原子の一部が ハロゲン原子またはアルコキシ基で置換されていてもよい。 この基を有する化合物の具体例として、 ト リメチルクロロシラン、 ブチルジフエニルクロロシラン、 ト リ フルォロメチル ト リメチルシ ラン、 ァセチル ト リメチルシラン、 3 — ト リメチルシリルシクロべ ンテン、 ァリル ト リメチルシラン、 ビニル ト リメチルシラン等が挙 げられる。 ( j ) カーバメー ト化合物 A3ゝ II H~C一 0— Α4· (12) 式 ( 1 2 ) において、 A 3は、 式 ( 9 ) で示した基と同じであ り、 A 4は、 炭素数 1〜 6の飽和または不飽和の炭化水素基である。 この基を有する化合物の具体例として、 メチル— N— ト リメチル シリルカーバメート、 メチル一 N , N —ビス ト リメチルシリルカー バメート、 ェチル一 N — ト リメチルシリルカーバメー ト、 メチル一 N _ ト リエチルシリリレカーバメー ト、 ビニルー N— ト リメチルシリ ルカーバメ一 ト等が挙げられる。 ( k ) 鎖状カーボネ一 ト化合物
10 0 ― 0— C一 0― A4 (13) 式 ( 1 3 ) において、 A 4は、 式 ( 1 2 ) で示した基と同じであ る。 この基を有する化合物の具体例として、 メチル ト リメチルシ リル カーボネー ト、 ァリル ト リメチルシリルカーボネー ト、 ェチル ト リ メチルシリルカーボネー ト等が挙げられる。 ( 1 ) その他化合物 - B - D ( 1 4 ) 式 ( 1 4 ) において、 Bおよび Dは、 各々式 ( 8 ) および式 ( 1 1 ) で示した基と同じである。 この基を有する化合物の具体例として、 へキサメチルジシラザン 等が挙げられる。 前記の S i含有基を有する化合物の中でも、 化合物 ( b )、 ( c )、 ( d )、 ( i )ヽ ( j ) および ( k ) が好ましい。 それらの中の好ましい化合物と して、 N— ト リアルキルシリルイ ミダゾ一ル、 ト リス ( ト リアルキルシリル) ホスフェー ト、 4 ー ト リアルキルシリルメチル一 1 , 3 —ジォキソラン一 2 —オン、 ト リ アルキルクロロシラン、 ト リ フルォロアルキル ト リアルキルシラン、 ァリリレ ト リアルキルシラン、 ジァリルジアルキルシラン、 ト リ ァリ ルアルキルシラン、 ァセチル ト リアルキルシラン、 アルキル一 N— ト リアルキルシリルカーバメー ト、 アルキル— N , N—ピス ト リア ルキルシリルカーバメー ト、 およびアルキル ト リアルキルシリル力 —ボネートからなる群から選ばれるいずれかの化合物を挙げること ができる。
11 さ らに好ましい具体例と して、 N — 卜 リメチルシリルイ ミ ダゾ一 ル、 ト リス ( ト リメチルシ リル) ホスフェー ト、 ァリル ト リメチル シラン、 4 — ト リメチルシ リルメチル一 1, 3 —ジォキソラン一 2 一オン、 メチルー N — ト リ メチルシ リルカーバメー ト、 メチル一 N , N —ビス ト リメチルシリルカーバメー ト、 およびメチル ト リメチル シリルカーボネー 卜を挙げることができる。 また、 本発明では、 3 — ト リメチルシリル一 2 —ォキサゾリ ジノ ン等の 3 — ト リアルキルシ リル一 2 —ォキサゾリジノ ンも好ま しく 使用できる。 なお、 S i化合物は、 1種を単独で使用しても、 あるいは 2種以 上を組み合わせて使用してもよい。 このような式 ( 2 ) で表される S i化合物は、 化学的に安定で、 耐酸性に優れ、 空気中に放置しても酸化されに く く、 通常の保存状 態で水と反応した り、 金属リチウムのような反応性の高い物質と反 応する可能性も小さい。 さ らに、 このような S i化合物は、 物理的 にも安定で、 熱分解されに く く、 難燃性が高ま り、 電気化学的な酸 化、 還元を受けにくいという特性を有している。 一方、 これら S i 化合物は、 引火点が比較的に高いので、 火災に対する安全性も優れ ている。 電 解 質 溶 媒 本発明では、 電解質溶媒として、 前記の S i化合物が単独で、 あ るいは S i化合物と他の溶媒とを組み合わせた混合溶媒の形で用い られる。 混合溶媒として使用する場合には、 式 ( 2 ) で表される S i化合物が、 溶媒中に 0 . 0 1〜 5 0重量%、 好ま しくは 0 . 1〜 3 0重量%混合されることが望ま しい。 この範囲内であると、 電気
12 化学的にも物理的にも安定な電解質溶媒が形成され、 難燃性が向上 した溶媒になるので好ましい。 混合溶媒に使用できる他の溶媒としては、 次に例示する環状炭酸 エステル類、 鎖状炭酸エステル類、 環状エステル類、 鎖状エステル 類、 環状エーテル類、 鎖状エーテル類、 リン酸エステル類、 含ィォ ゥ化合物等の中から任意に選択して使用することができる。 ( 1 ) 環状炭酸エステル類 : エチレンカーボネー ト ( 1, 3 —ジォキソラン一 2 —オン)、 プロ ピレンカーボネー ト ( 4 —メチル一 1, 3 —ジォキソ ラン一 2 —オン)、 ブチレンカーボネー ト ( 4 , 5 —ジメチ ルー 1, 3 —ジォキソラ ン一 2 —オン)、 ビニレン力一ボネ — トなど。 また、 モノ フルォロメチルエチレンカーボネー ト、 ジフル ォロメチルエチレンカーボネー ト、 ト リ フノレオロメチルェ チレ ンカーボネー トなどのハロゲン原子置換アルキル基を 有する環状炭酸エステルであってもよい。 ( 2 ) 鎖状炭酸エステル類 : ジメチルカーボネー ト、 メチルェチルカーボネー ト、 ジェ チルカーボネー ト、 メチルプロ ビルカーボネー ト、 メチル イ ソプロビルカーボネー トなど。 ( 3 ) 環状エステル類 : ァ 一ブチロラク ト ン、 ア ーノ、レロラク ト ン、 3 —メチル —ァ ープチロラク ト ン、 2 —メチル一 ァ 一ブチロラ ク ト ン など。 ( 4 ) 鎖状エステル類 : 蟻酸メチル、 蟻酸ェチル、 酢酸メチル、 酢酸ェチル、 酢酸 プロ ピル、 プロ ピオン酸メチル、 酪酸メチル、 吉草酸メチ
13 ルなど。 ( 5 ) 環状エーテル類 : 1, 4 一ジォキサン、 1, 3 —ジォキソラン、 テ トラ ヒ ド 口 フラ ン、 2 —メ チルテ ト ラ ヒ ドロフラ ン、 3 —メチル一 1, 3 —ジォキソラ ン、 2 —メ チル一 1, 3 —ジォキソラ ンなど。 ( 6 ) 鎖状エーテル類 : 1 , 2 —ジメ トキシェタン、 1, 2 —ジエ トキシェタン、 ジェチルエーテル、 ジメチルエーテル、 メチルェチルェ一 テル、 ジプロビルェ一テルなど。 ( 7 ) リ ン酸エステル類 : リ ン酸 ト リ メチル、 リ ン酸 ト リェチル、 リ ン酸 ト リ ァ リ ルなど。 ( 8 ) 含ィォゥ化合物類 : スルホランなど。 これらの溶媒の中では、 環状炭酸エステルおよび/またはリ ン酸 エステルの使用が、 充放電サイ クルおよび難燃性を一層向上させる 上で好ましい。 また、 これらの溶媒は、 1種または 2種以上を混合 して使用することができる。 電 解 質 本発明に係る非水電解液中に含まれる電解質としては、 アンモニ ゥム塩、 ホスホニゥム塩、 その他を使用することができる。 それら は、 単独で使用することもできる し、 また 2種類以上を組み合わせ て使用することもできる。 具体的には、 次の化合物を例示すること ができる。 ( 1 ) アンモニゥム塩 :
14 4フ ッ化ほう酸 4プチルアンモニゥム (( C 4 H 9 )4 N B F 4)ヽ 4フ ヅ化ほう酸 4ェチルアンモニゥム ((C2H5)4N B F4 )、 4フッ化ほう酸 3ェチル 1メチルアンモニゥム ((C2 H5)3(C H3)NB F4 )、 6フ ッ化リ ン酸 4プチルアンモニゥ ム ((C4 H9)4 NP F6 )、 6フ ッ化リ ン酸 4ェチルアンモニ ゥム ((C 2 H 5)4 N P F 6 )、 6フ ッ化リ ン酸 3ェチル 1メチ ルアンモニゥム ((C2 H5)3(C H3)N P F6 ) など。 ( 2 ) ホスホニゥム塩 : 4フ ッ化ほう酸 4ブチルホスホニゥム ((C4 H9)4 P B F 4 )、 4フ ッ化ほう酸 4ェチルホスホニゥム ((C2H5)4 P BF4 )、 6フ ッ化 リ ン酸 4ブチルホスホニゥム ((C4 H9)4 P P F6 )、 6フ ッ化 リ ン酸 4ェチルホスホニゥム ((C2 H5)4 P P F6 ) など。 ( 3 ) その他、 国際公開番号 WO 9 5 / 1 5 5 7 2号公報記載の電 解質など。 これらの化合物の中でも、 (C4 H9)4NB F4、 (C2H5)4N B F4、 (C2 H5)3(C H3)N B F4 の使用が好ま しい。 電解質は、 電解液中 に通常 0.1〜 3 (モル/リ ッ トル)、 好ましくは、 0.3〜 1.5 (モ ル リ ッ トル) の濃度で含まれていることが望ましい。 電極およびコンデンサ 本発明に係わる非水電解液は、 アルミ電解コンデンサを含むコン デンサ一般に使用できるが、 特に電気二重層コンデンザに好適に使 用できる。 電気二重層コンデンサの構造は、 2枚の電極とセパレ一夕と通常 耐食性の電解液とから構成されている。 具体的には、 2枚の電極が セパレ一夕を介して対向するように配置されており、 この電極と多
15 孔性セパレ一夕との間、 および多孔性セパレ一夕内には電解液が満 たされている。 電極は、 活性炭のような表面積の大きな材料とフッ素樹脂などの 結着剤とから形成される。 その電極材料として好ましく使用される 活性炭は、 フエノール系、 ピッチ系、 ポリアク リ ロニ ト リル系、 ャ シガラ系、 コ一クス系などの繊維状または粉末状のものが一般に用 いられ、 通常、 比表面積が 1 0 0 0 ( m 2 / g ) 以上のものが好ま しい。 また、 その活性炭は、 水蒸気賦活処理法やアルカリ賦活処理 法などの方法によって賦活処理がなされてから使用されている。 結着剤としては、 カルボキシメチルセルロース、 ポリフッ化ビニ リデン、 ポリ ビニルピロ リ ドン、 ポリイ ミ ド、 ポリ ビニルアルコ一 ル、 ポリアク リル酸等が使用され、 この結着剤によって電極材料を 結合させ、 形状を整え、 電極が製造されている。 ここで、 電極は、 前述した非水電解液で前処理してから使用する こともできる。 前処理方法としては、 電極に非水電解液を噴霧した り、 電極を非水電解液に浸漬する等の方法で行うことができる。 こ のような前処理を施すことによって、 電極は非水電解液とのなじみ が増し、 電極表面が安定化するためにコンデンサ容量を高めること ができる。 なお、 前処理された電極は、 陽極側または陰極側の少な く とも一方に使用することが望ましく、 電気二重層コンデンサのみ ならずコンデンサ一般に使用することができる。 また、 電極は、 通常前記した電極材料 (活物質) と集電体とを組 み合わせて用いられることが多く、 その集電体としては例えばアル ミニゥム箔が好ましく用いられる。 一方、 セパレ一夕としては、 ポ リエチレンやポリプロピレン製の多孔質フィルム、 クラフ ト紙、 マ ニラ紙、 ガラスフィルター等が好適に使用されている。 本発明の非水電解液は、 集電体金属の表面処理にも用いることが
16 でき、 それによつて集電体金属の腐食を抑制することができる。 一例として、 巻回形電気二重層コンデンサ素子の構成を説明する と、 コンデンサ素子は陽極側リ一ド線を接続した陽極側分極性電極 と、 陰極側リード線を接続した陰極側分極性電極と、 その間にセパ レー夕を介在させ、 三者を一緒に卷回した構造になっている。 陽極 側リ一ド線と陰極側リ一ド線にはゴム製の封口部材が取り付けられ ており、 このコンデンサ素子を駆動用電解液で含浸させた後、 アル ミ二ゥム製有底円筒状金属ケース内に挿入し収納されている。 この 金属ケースの開口部に横絞り加工とカーリ ング加工とを施すことに よって、 封口部材が金属ケースの開口部に封着され、 密閉される。 実 施 例 次に本発明を実施例を通してより具体的に説明するが、 本発明は それら実施例によって何ら限定されるものではない。 まず、 実施例および比較例で使用した卷回形電気二重層コンデン サ素子の作製について図 1および図 2を参照して説明する。 コンデンサ素子 1は、 図 1に示したように、 陽極側の分極性電極 3、 陰極側の分極性電極 5、 およびその間に介在させたセパレー夕 6 とを共に巻き回して円筒状に形成した。 ここで、各分極性電極は、 活性炭粉末にアセチレンブラックおよびカルボキシメチルセル口一 スとを添加して混合し、 その混合粉末を水中に分散させてスラ リ一 状にし、 そのスラ リーを粗面化したアルミニウム箔上に塗布し、 乾 燥させることによって製造したものである。 コンデンサ一素子 1には各実施例で調製した電解液を含浸させ、 図 2に示したように、 その後そのコンデンサ一素子 1 をアルミニゥ ム製有底円筒状ケース 8の中に収納した。 一方、 陽極側の分極性電 極 3には陽極側リード線 2を、 また陰極側の分極性電極 5には陰極
17 側リード線 4をそれぞれ接続し、 各リード線はゴム製の封ロ部材 7 を通して引き出した。 その封ロ部材 7を、 円筒状ケース 8の開口部 に取り付け、 その後開口部に横絞り加工とカーリ ング加工とを施し て、 開口部を封ロ部材 7によって密封し、 卷回形電気二重層コンデ ンサ 9を得た。 このコンデンサは、 直径 1 8 mm、 高さ 4 0 mmの 大きさであった。 (実施例 1 ) プロピレンカーボネートと N— ト リメチルシリルイ ミダゾールと を、 重量比で 9 5 : 5の割合で混合した混合溶媒に、 4フッ化ほう 酸 4ェチルアンモニゥム ((C2 H5)4NB F4) 2.7 1 g ( 0.0 1 2 5モル) を溶解し、 電解質濃度 0.5 (m o 1/ 1 ) の電解液を 2 5 m 1調製した。 得られた電解液について漏れ電流量を測定し、 その結果を表 1に記した。 ここで、 漏れ電流量は次の方法で測定した。 作用極および対極に 活性炭電極を使用し、 参照極に A g/A g+ 電極を使用した 3極 式耐電圧測定セルに前記の電解液を入れ、 ポテンショガルバノス夕 ッ トで 2. 0 Vの電位をかけ、 流れる電流量が一定になったときの 電流量を漏れ電流量として測定した。 次に、この電解液を先に説明したコンデンサの作製時に使用して、 定格 2. 3 V 5 0 Fの電気二重層コンデンサを作成した。その後、 70 °Cの環境下において 2. 5 Vを印加し、 その時に発生したガス による円筒型ケースの変形を製品外観変形量として経時測定した。 この高温負荷試験の開始から 5 0 0時間経過後の変形量を表 1に併 せて記した。 (実施例 2 ) 実施例 1において、 プロピレンカーボネー卜の代わりにリ ン酸ト リメチルを用いた以外は実施例 1 と同様に行い、 電解液の漏れ電流
18 量および高温負荷試験における製品外観変形量を測定し、 その結果 を表 1 に併せて記した。 (実施例 3 ) 実施例 1において、 N — ト リメチルシリルイ ミダゾ一ルの代わり に 3— ト リメチルシリル一 2—ォキサゾリジノンを用いた以外は実 施例 1 と同様に行い、 電解液の漏れ電流量および高温負荷試験にお ける製品外観変形量を測定し、 その結果を表 1に併せて記した。 (実施例 4 ) 実施例 1において、 N — ト リメチルシリルイ ミダゾ一ルの代わり に ト リス ( ト リメチルシリル) ホスフェートを用いた以外は実施例 1 と同様に行い、 電解液の漏れ電流量および高温負荷試験における 製品外観変形量を測定し、 その結果を表 1に併せて記した。 (実施例 5 ) 実施例 4において、 プロピレンカーボネートの代わりにリ ン酸ト リメチルを用いた以外は実施例 4 と同様に操作し、 電解液の漏れ電 流量および高温負荷試験における製品外観変形量を測定し、 その結 果を表 1に併せて記した。 (実施例 6 ) 実施例 5において、 リン酸ト リメチルと ト リス ( ト リメチルシリ ル) フォスフェートとを、 重量比 9 9 : 1の割合で混合した混合溶 媒を用いた以外は実施例 5 と同様の操作を行った。 電解液の漏れ電 流量および高温負荷試験における製品外観変形量を測定し、 その結 果を表 1に併せて記した。 (実施例 7 ) 実施例 2において、 N— ト リメチルシリルイ ミダゾ一ルの代わり に ト リメチルクロロシランを用いた以外は実施例 2 と同様に操作し た。 電解液の漏れ電流量および高温負荷試験における製品外観変形
19 量を測定し、 その結果を表 1に併せて記した。 (実施例 8 ) 実施例 1において、 N — ト リメチルシリルイ ミダゾールの代わり にァリルト リメチルシランを用いた以外は実施例 2 と同様に操作し た。 電解液の漏れ電流量および高温負荷試験における製品外観変形 量を測定し、 その結果を表 1に併せて記した。 (実施例 9 ) 実施例 1において、 N — ト リメチルシリルイ ミダゾ一ルの代わり にメチル— N — ト リメチルシリルカーバメートを用いた以外は実施 例 2 と同様に操作した。 電解液の漏れ電流量および高温負荷試験に おける製品外観変形量を測定し、 その結果を表 1 に併せて記した。 (比較例 1 ) 実施例 1において、 プロピレンカーボネートと N — ト リメチルシ リルイ ミダゾ一ルの混合溶媒の代わりに、 プロ ピレ ンカーボネート のみを用いた以外は実施例 1 と同様に操作して電解液を調製した。 得られた電解液の漏れ電流量を測定し、 その結果を表 1に併せて記 した。
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表 1 より、 実施例 1〜 9の電解液は比較例 1の電解液に比べ漏れ 電流量が少ないことから耐電圧に優れており、 また高温負荷試験に おける製品変形量も小さいことがわかった。 [産業上の利用可能性] 本発明に係る非水電解液は、 S i化合物を含む電解質溶媒を使用 しているために、 コンデンサ用電解液として利用した場合、 高温で
21 のガス発生が少なく、 耐電圧が高く、 充放電サイクル特性に優れた 電解液になる。 また、 その電解質溶媒は、 引火点が高く、 火災に対 する安全性も優れている。 このような非水電解液を用いたコンデンサは、 耐電圧が高く、 充 放電サイクル特性に優れ、 かつエネルギー密度が高いコンデンサを 得ることができる。 またこのコンデンサは、 長寿命で、 また火災に 対する安全性が優れており、 これらのことから特に電気二重層コン デンサに好適である。 さらに、 電極をこのような非水電解液で予め処理しておく ことも でき、 そのような処理を施しておく と電極表面が安定化するために コンデンサ容量を高めることができ、 高性能のコンデンサを得るこ とができる。
22 主 m 求 の 範 囲
1. 電解質および式 ( 1 ) で表される S i含有基を有する化合物 を含む電解質溶媒
(式中、 R1 R2 および R3 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素 数 1〜 6の炭化水素基、 および炭素数 1 ~ 6のォキシ炭化水素基か らなる群から選ばれる 1価の基であって、 その炭化水素基またはォ キシ炭化水素基の炭化水素部は鎖状であつても環状であってもよく、 また炭化水素部は飽和であつても不飽和であつてもよく、 さらにそ の炭化水素部の水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていても よく、 また R R2 および R3 は互いに同一であっても異なって いてもよい)
とからなることを特徴とするコンデンサ用非水電解液。
2. 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基の R R2 および R3 が、 炭素数 1〜 6の飽和または不飽和の炭化水素基であることを特 徴とする請求の範囲 1に記載のコンデンサ用非水電解液。
3. 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基の R R2 および R3 が、 炭素数 1〜3のアルキル基であって、 かつそれらが同一である ことを特徴とする請求の範囲 1に記載のコンデンサ用非水電解液。
4. 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基の R R2 および R3 が、 メチル基、 ェチル基、 およびト リフロロメチル基からなる群か ら選ばれるいずれかの基であることを特徴とする請求の範囲 1に記 載のコンデンサ用非水電解液。
5. 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基を有する化合物が、 式
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ここで Xは、 次に記す式 ( 3 ) 〜 ( 1 4 ) からなる群から選ばれる いずれかの基であることを特徴とする請求の範囲 1〜 3のいずれか に記載のコンデンサ用非水電解液。
(式 ( 3 ) において、 水素原子の一部が炭素数 1〜 4の飽和または 不飽和の炭化水素基、 アルコキシ基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ 基、 またはハロゲン原子で置換されていてもよい)
(式 (4 ) において、 水素原子の一部が炭素数 1〜 4の飽和または 不飽和の炭化水素基、 アルコキシ基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ 基、 またはハロゲン原子で置換されていてもよい)
( c ) O— A1
O P=0 (5)
\〇一 A2
(式 ( 5 ) において、 A1 および A2 は、 炭素数 1〜 6の飽和また は不飽和の炭化水素基または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基
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であって、 互いに同一であっても異なっていてもよい)
(式 ( 6 ) において、 環を構成する炭素原子に結合する水素原子の 一部が炭素数 1〜 4の飽和または不飽和の炭化水素基、 アルコキシ 基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ基、 ハロゲン原子または前記の式
( 1 ) で表される S i含有基で置換されていてもよく、 nは 0、 1 または 2である)
(式 ( 7 ) において、 ベンゼン環を構成する炭素原子に結合する水 素原子の一部が炭素数 1〜 4の飽和または不飽和の炭化水素基、 ァ ルコキシ基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ基、 ハロゲン原子または 前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基で置換されていてもよい)
(式 ( 8 ) において、 Bは、 一 N H—、 — N ( C H3) ―、 — C H 2—、 — C O—、 一 S—、 一 S 02—からなる群から選ばれる 2価 のいずれかの基であって、 またベンゼン環を構成する炭素原子に結 合した水素原子の一部が炭素数 1〜4の飽和または不飽和の炭化水 素基、 アルコキシ基、 アミノ基、 シァノ基、 ニ トロ基、 ハロゲン原
25
子または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基で置換されていても よい)
(g)
- 0 - A 3 ( 9 )
(式 ( 9 ) において、 A3は、 炭素数 1〜 6の 1価の飽和または不 飽和の炭化水素基または前記の式 ( 1 ) で表される S i含有基であ つて、 また前記の炭化水素基は鎖状であっても環状であってもよ い)
(h)
- B - 0 - A 3 ( 1 0 )
(式 ( 1 0 ) において、 A 3および Bは、 各々式 ( 8 ) および ( 9 ) で示した基と同じである)
( i )
- D ( 1 1 )
(式 ( 1 1 ) において、 Dは、 ハロゲン原子、 水素原子、 炭素数 1 〜 6の 1価の飽和または不飽和の炭化水素基、 ァセチル基、 および 式 ( 1 ) で表される S i含有基からなる群から選ばれるいずれかの 基であって、 炭化水素基の一部の水素原子がハロゲン原子またはァ ルコキシ基で置換されていてもよい)
(式 ( 1 2 ) において、 A
3は、 式 ( 9 ) で示した基と同じであつ て、 A
4は、 炭素数 1〜 6の飽和または不飽和の炭化水素基である) (k)
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(13)
(式 ( 1 3 ) において、 A 4は、 式 ( 1 2 ) で示した基と同じであ る)
( 1 )
- B - D ( 1 4 )
(式 ( 1 4 ) において、 Bおよび Dは、 各々式 ( 8 ) および式 ( 1 1 ) で示した基と同じである)
6 . 前記の式 ( 2 ) で表される化合物が、 N— ト リアルキルシリ ルイ ミ ダゾ一ル、 ト リス ( ト リアルキルシリル) ホスフェー ト、 4 一 ト リ アルキルシリルメチルー 1 , 3 —ジォキゾラン一 2 —オン、 ト リアルキルクロロシラン、 ト リ フルォロアルキル ト リアルキルシ ラン、 ァリル ト リアルキルシラン、 ジァリノレジアルキルシラン、 ト リアリルアルキルシラン、 ァセチル ト リアルキルシラン、 アルキル 一 N— ト リアルキルシリルカーノ メー ト、 アルキル一 N , N —ビス ト リアルキルシリルカーノ メー ト、 アルキル ト リアルキルシリルカ —ボネー ト、 および 3 — ト リアルキルシリルー 2 —ォキサゾリ ジノ ンとからなる群から選ばれるいずれかの化合物であることを特徴と する請求の範囲 5に記載のコンデンサ用非水電解液。
7 . 前記の式 ( 2 ) で表される化合物が、 N— ト リメチルシリル イ ミ ダゾ一ル、 ト リス ( ト リメチルシリル) ホスフェー ト、 ァリル ト リメチルシラン、 4— ト リメチルシリルメチル一 1 , 3 —ジォキ ソラン一 2 —オン、 メチル一 N — ト リメチルシリルカーバメー ト、 メチル一 N , N—ビス ト リメチルシリルカーバメー ト、 メチル ト リ メチルシリルカーボネー ト、 および 3 — ト リメチルシリル一 2 —ォ キサゾリ ジノ ンとからなる群から選ばれるいずれかの化合物である
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ことを特徴とする請求の範囲 5に記載のコンデンサ用非水電解液。 8. 前記の電解質溶媒が、 式 ( 2 ) で表される化合物と、 環状炭 酸エステルおよび/またはリ ン酸エステルとの混合溶媒であること を特徴とする請求の範囲 1〜 7のいずれかに記載のコンデンサ用非 水電解液。
9. 前記の電解質溶媒が、 式 ( 2 ) で表される化合物を 0. 0 1 〜 5 0重量%含有していることを特徴とする請求の範囲 1〜 8のい ずれかに記載のコンデンサ用非水電解液。
1 0. 前記のコンデンサが、 電気二重層コンデンサであることを 特徴とする請求の範囲 1〜 9のいずれかに記載のコンデンサ用非水 電解液。
1 1. 請求の範囲 1 ~ 9のいずれかに記載のコンデンサ用非水電 解液を含むことを特徴とするコンデンサ。
1 2. 請求の範囲 1〜 9のいずれかに記載のコンデンサ用非水電 解液を含むことを特徴とする電気二重層コンデンサ。
1 3. コンデンザの電極が、 請求の範囲 1〜 9のいずれかに記載 の電解質溶媒で前処理されていることを特徴とするコンデンサ用電 極。
1 4. コンデンサを構成する少なく とも一方の電極が、 請求の範 囲 1 3に記載のコンデンサ用電極であることを特徴とするコンデン サ。