WO2000072894A1 - Prothèse de vaisseau sanguin - Google Patents

Prothèse de vaisseau sanguin Download PDF

Info

Publication number
WO2000072894A1
WO2000072894A1 PCT/JP2000/003469 JP0003469W WO0072894A1 WO 2000072894 A1 WO2000072894 A1 WO 2000072894A1 JP 0003469 W JP0003469 W JP 0003469W WO 0072894 A1 WO0072894 A1 WO 0072894A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
tube
blood vessel
vascular prosthesis
length
tubular body
Prior art date
Application number
PCT/JP2000/003469
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
Yasuhiro Okuda
Koichiro Natori
Fumihiro Hayashi
Toshihiko Kumada
Toshiya Nishibe
Hidehiko Miura
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries, Ltd.
Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries, Ltd., Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. filed Critical Sumitomo Electric Industries, Ltd.
Priority to EP00931607A priority Critical patent/EP1186309B1/en
Priority to AU49509/00A priority patent/AU764765B2/en
Priority to US09/980,094 priority patent/US6689160B1/en
Priority to DE60038374T priority patent/DE60038374T2/de
Priority to CA002375776A priority patent/CA2375776A1/en
Publication of WO2000072894A1 publication Critical patent/WO2000072894A1/ja

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/50Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
    • A61L27/56Porous materials, e.g. foams or sponges
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/14Macromolecular materials
    • A61L27/16Macromolecular materials obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/50Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
    • A61L27/507Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials for artificial blood vessels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61FFILTERS IMPLANTABLE INTO BLOOD VESSELS; PROSTHESES; DEVICES PROVIDING PATENCY TO, OR PREVENTING COLLAPSING OF, TUBULAR STRUCTURES OF THE BODY, e.g. STENTS; ORTHOPAEDIC, NURSING OR CONTRACEPTIVE DEVICES; FOMENTATION; TREATMENT OR PROTECTION OF EYES OR EARS; BANDAGES, DRESSINGS OR ABSORBENT PADS; FIRST-AID KITS
    • A61F2/00Filters implantable into blood vessels; Prostheses, i.e. artificial substitutes or replacements for parts of the body; Appliances for connecting them with the body; Devices providing patency to, or preventing collapsing of, tubular structures of the body, e.g. stents
    • A61F2/02Prostheses implantable into the body
    • A61F2/04Hollow or tubular parts of organs, e.g. bladders, tracheae, bronchi or bile ducts
    • A61F2/06Blood vessels

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Prostheses (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

明細書 血管補綴物 技術分野
本発明は、 ポリテトラフルォロエチレン (PTF E) を原料として延 伸法により製造された延伸多孔質ポリテトラフルォロエチレン管状体か らなる血管補綴物に関し、 さらに詳しくは、 内径が 6 mm未満、 特に 5 mm以下、 さらには 4mm以下の細径であっても、 力学的特性と生体組 織適合性に優れ、 良好な開存性を示す血管補綴物に関する。 血管補綴物 としては、 人工血管、 カバ一ドステントのカバー材等があるが、 以下、 血管補綴物をその代表的なものである 「人工血管」 と呼ぶことがある。 背景技術
人工血管に代表される血管補綴物は、 生体血管の病変部の置換、 欠損 部の補填、 病変部を迂回して血行を維持するためのバイパス、 動脈と静 脈との短絡用導管などとして使用されている。 人工血管の材料としては、 例えば、 延伸法により製造された多孔質 PTF E管状体 (チューブ) 、 ポリエステル繊維の織物や編物等が用いられている。 人工血管は、 その 内腔に血液が流れ、 また、 置換移植やバイパス移植などにより生体内に 移植して使用されることが多いため、 抗血栓性と生体組織に対する適合 性を有することが求められている。
人工血管の中でも延伸多孔質 PTF E管状体からなる人工血管 (以下、 「多孔質 PTF E製人工血管」 と略記) は、 抗血栓性と生体組織適合性 に優れているため、 広範に使用されている。 多孔質 PTF E製人工血管 の特徴は、 第一に、 素材の P T F E自体が抗血栓性に優れていることに ある。 それゆえに、 多孔質 P T F E製人工血管は、 抗血栓性に優れてい る。
第二に、 多孔質 P T F E製人工血管は、 多数の微細な繊維 (フイブリ ル) と該繊維によって互いに連結された結節 (ノード) とからなる微細 繊維状組織を有している。 この微細繊維状組織は、 連通性の微小孔から なる多孔質構造を形成している。 このような微細繊維状組織からなる多 孔質構造は、 それ自体、 生体組織との親和性に優れており、 かつ、 生体 組織が多孔質構造内に侵入することにより、 器質化治癒が行われやすい。 第三に、 多孔質 P T F E製人工血管は、 延伸倍率などの製造条件を調 節することにより、 平均繊維長、 平均孔径、 気孔率などの多孔質構造、 並びに口径や壁厚などの形状を任意に変更することができる。 そのため、 多孔質 P T F E製人工血管は、 多様な要求に対応することができる。
このように、 多孔質 P T F E製人工血管は、 抗血栓性及び生体組織へ の適合性に優れており、 ポリエステル繊維製人工血管に比べて、 優れた 特性を発揮する。 しかしながら、 延伸多孔質 P T F E製人工血管の優れ た特性をもってしても、 内径が 6 mm未満、 特に 5 mm以下の細径の人 ェ血管とした場合には、 生体への移植後、 比較的短期間で閉塞してしま レ 良好な開存成績が得られていない。 閉塞が度重なると、 その都度、 人工血管の入れ換えを行わなければならない。 そのため、 従来、 多孔質 P T F E製人工血管は、 主として内径 6 mm以上の領域で実用化されて いるにすぎない。
従来より、 多孔質 P T F E製人工血管の開存性を改善するために、 様々な手法が提案されている。 これらの手法は、 大別すると、 (1 ) 抗血 栓性物質を表面に塗布するなどして、 多孔質 P T F E製人工血管の表面 を改質することにより、 抗血栓性及び生体組織適合性の向上を図る方法、 (2) 多孔質構造を構成する微細繊維状組織の改変や最適化により、 物性 及び Zまたは生体組織適合性の向上を図る方法とに分類することができ る。 これらの手法のうち、 多孔質 P T F E製人工血管の表面改質法は、 それ単独では開存性の改善効果が十分ではなく、 微細繊維状組織の改変 や最適化を図る方法と組み合わせて実施することが望ましい。
微細繊維状組織の改変や最適化を行う方法の一つとして、 多孔質 P T F E製人工血管の移植後、 多孔質構造内への生体組織の侵入性を高めて 器質化治癒を促進するために、 微細繊維状組織における平均繊維長を大 きくして、 大孔径化する方法がある。 具体的には、 Journal of VASCULAR SURGERY, Vol. 11, No. 6, p 883-845, June 1990 には、 一般に巿販さ れている平均繊維長 (結節間距離) が 1 0〜 3 0 tm程度の多孔質 P T F E製人工血管に比べて、 平均繊維長を 3 0〜 6 0 m、 特に 6 0 m 程度に大きく した多孔質 P T F E製人工血管の方が、 顕著な治癒効果を 示すことが報告されている。
特開昭 5 0— 1 3 5 8 9 4号公報には、 微細繊維の長さを 5 m超過, 好ましくは 5 m超過、 1 0 0 0 m以下、 より好ましくは 2 0〜: 1 0 0 mにした多孔質 P T F E製人工血管が提案されている。
しかしながら、 本発明者らの移植実験結果によれば、 内径が 6 mm未 満の小口径の多孔質 P T F E製人工血管において、 平均繊維長を大きく しただけでは、 十分な開存性の得られないことが判明した。 その理由を 分析すると、 以下のとおりである。
第一に、 延伸多孔質 P TF E管状体は、 延伸によって微細繊維が管軸 方向に強く配向しているため、 管軸方向への引張強度は高いものの、 管 軸方向及び径方向への圧縮に対する剛性が低い。 延伸倍率を高くして平 均繊維長を大きくすると、 管軸方向及び径方向への圧縮に対する剛性が さらに低下する。
多孔質 P T F E製人工血管は、 曲げ負荷のかかる部位、 周囲からの圧 迫を受ける部位、 血圧が低い静脈などの部位などに移植されると、 圧迫 されて狭窄しやすい。 また、 多孔質 P T F E製人工血管は、 その外面に 癒着した周囲の生体組織や多孔質壁内に侵入した生体組織が収縮すると、 それに伴って短縮しやすい。 多孔質 P T F E製人工血管が狭窄や短縮な どの変形を受けると、 生体移植後の開存性が著しく悪化する。 このよう な問題は、 平均繊維長を長くしたり、 壁厚を薄く したり、 内径を小さく したりすると、 特に顕著になる。 すなわち、 生体組織との親和性を高め る目的で、 延伸倍率を高くして大孔径化 (長繊維長化) したり、 薄肉化 したりしょうとすると、 延伸多孔質 P T F E管状体の剛性がさらに低下 して、 人工血管として適用できなくなるという問題がある。
従来、 多孔質 P T F E製人工血管の管軸方向及び径方向への圧縮に対 する剛性が低いという問題を解決するために、 例えば、 延伸多孔質 P T F E管状体の外表面に補強繊維 (ファイバー) をコイル状やリング状に 巻き付ける方法が提案されている (特公昭 6 0— 3 7 7 3 4号公報、 特 公昭 6 0— 5 6 6 1 9号公報) 。 しかしながら、 延伸多孔質 P T F E製 管状体の外表面に補強繊維を巻き付ける方法では、 補強繊維を一定間隔 をおいて巻き付けて接着させるため、 繊維で補強されている部分とされ ていない部分とで硬さに差が生じる。 そのため、 補強繊維を巻き付ける 間隔がある程度大きい場合には、 人工血管を屈曲させると補強繊維を支 点にして折れ曲がるように変形し、 その結果、 狭窄が生じる。
内圧に対する強度を得たい場合や、 周囲からの圧迫や屈曲に対して座 屈しないようにするためには、 補強繊維を密に巻き付ける必要がある。 しかし、 補強繊維を密に巻き付けると、 補強繊維によって周囲からの生 体組織の多孔質壁内への侵入が阻害され、 器質化による治癒が遅延する ことに加えて、 延伸多孔質 P T F E管状体の柔軟性が損なわれるため、 取り扱い自体が困難となる。 また、 補強繊維を密に巻き付けただけでは、 管軸方向への短縮に対する抵抗力を高める効果がほとんど得られないの で、 移植後に人工血管の周囲に癒着した生体組織や多孔質壁内に侵入し た生体組織の収縮に伴う人工血管の管軸方向への短縮を抑制することが できない。 すなわち、 補強繊維を巻き付けた延伸多孔質 P T F E管状体 からなる人工血管は、 管軸方向に短縮したり、 湾曲して血栓が形成され たり、 人工血管の内腔面に形成した生体組織が剥離または肥厚するなど の現象が生じて、 短期間で閉塞に至る。
また、 補強繊維を巻き付けた延伸多孔質 P T F E管状体からなる人工 血管は、 該人工血管を生体血管と縫合する際に、 補強繊維が縫合の障害 となるため、 縫合部分の補強繊維を除去する必要がある。 この除去作業 そのものによって、 多孔質 P T F E製人工血管が部分的に破壊されたり、 変形したりするため、 縫合部において、 血栓が形成されたり、 生体組織 内膜の剥離または肥厚が局所的に生じたりする。 また、 補強繊維を除去 した部分では剛性が不足するため、 人工血管の周囲に癒着した生体組織 や多孔質壁内に侵入した生体組織による人工血管の管軸方向への短縮を 抑制することができない。 そのため、 人工血管が径方向に圧縮変形した り、 管軸方向に収縮したりして、 短期間で閉塞に至る。
従来、 延伸倍率を高くして大孔径化させながらも、 気孔率を 6 0 %以 下に抑えて、 管軸方向への圧縮剛性の低下を抑制する方法が提案されて いる (特開平 6— 2 7 7 2 7 3号公報) 。 この方法によれば、 剛性を低 下させることなく大孔径化した多孔質 P T F E製人工血管を得ることが 可能である。 しかし、 この多孔質 P T F E製人工血管は、 気孔率が低い ため、 大孔径化による多孔質壁内への生体組織の侵入促進効果が十分に 得られず、 短期間で閉塞に至りやすい。 その上、 気孔率が低いと、 人工 血管内腔面における P T F E樹脂が占める面積比率が増大するため、 移 植後に内腔面に形成される仮性内膜と多孔質壁内への侵入組織との連結 によるアンカリング効果が不十分となり、 その結果、 仮性内膜が血流等 によって剥離しやすくなつて、 閉塞に至りやすい。
第二に、 延伸多孔質 P T F E管状体は、 単に大孔径化しただけでは、 微小孔の連通性が高まって外表面からの生体組織の侵入が促進されるも のの、 その反面、 微小孔の連通性が過度に高まると、 内腔からの血液及 び zまたは漿液の滲出を生じやすく、 それが原因となって人工血管の周 囲に癒着を生じ、 閉塞に至る傾向が強くなる。
大孔径化によって生じる微小孔の過度の連通性を避ける手段としては. 微細繊維状組織を形成する繊維と結節の構造を改良する方法が考えられ る。 しかし、 繊維の構造は、 結節と結節との間を連結する微細フィラメ ント状の単純なものであるため、 例えば、 繊維径を太くしたり、 繊維密 度を上げることにより、 微小孔の連通性を僅かに変化させうることが予 測できるだけである。 しかも、 平均繊維長を長くして大孔径化を図りつ つ、 繊維径ゃ繊維密度を制御することは極めて困難である。
これに対して、 結節の構造については、 ある程度の範囲で制御しうる ことが知られている。 例えば、 特公平 7— 1 5 0 2 2号公報には、 押出 工程において、 螺旋状に溝のある押出チップもしくは押出ダイを用いて P T F Eチューブを押出成形し、 次いで、 該 P T F Eチューブを延伸す ることにより、 実質的に全ての結節が管軸に対して 8 5 ° 〜 1 5 ° の角 度に配向されている延伸多孔質 P T F E管状体を製造する方法が開示さ れている。 この公報の実施例には、 平均繊維長が 1 0〜 2 2 mの短い ものだけではなく、 7 6 t mの長さのものも示されている。
しかし、 上記公報に記載の延伸多孔質 P T F E管状体は、 結節が管軸 に対して一つもしくは複数の角度に配向されているという点で従来品と 異るだけであり、 微細繊維状組織の実体には変わりがない。 すなわち、 この方法は、 基本的に微小孔の連通性を制御するために工夫された方法 ではないため、 大孔径化による内腔面からの血液及び/または漿液の滲 出を低減することはできず、 その意味で、 開存性の向上に寄与するもの ではない。 発明の開示
本発明の目的は、 繊維と該繊維によって互いに連結された結節とから なる微細繊維状組織を有する延伸多孔質 P T F E管状体製の血管補綴物 であって、 平均繊維長が長く大孔径で、 気孔率が高く、 生体組織の侵入 促進効果に優れ、 しかも補強しなくても管軸方向ゃ径方向への圧縮に対 して十分な剛性を有しており、 生体への移植後の開存性が顕著に改善さ れた血管補綴物を提供することにある。
また、 本発明の目的は、 特に小口径の延伸多孔質 P T F E管状体製の 血管補綴物であって、 生体への移植後の開存性が顕著に改善された血管 補綴物を提供することにある。
本発明者らは、 前記目的を達成するために鋭意研究を行った結果、 平 均繊維長が 4 0 z m以上と長く、 気孔率が 7 0 %以上と高い延伸多孔質 P T F E管状体製の血管補綴物であっても、 管軸方向に圧縮するために 一定値以上の荷重を要し、 かつ、 そのときに一定値以上の抗カを生じる ものであれば、 移植後に長期間にわたって優れた開存性を示すことを見 出した。
さらに、 上記延伸多孔質 P T F E製管状体の微細繊維状組織において、 結節が特定の構造的特徴を有するものである場合、 大孔径かつ高気孔率 であっても、 内腔面からの血液及び Zまたは漿液の滲出を効果的に抑制 することができ、 さらに優れた開存性を示す血管補綴物の得られること を見出した。 本発明は、 これらの知見に基づいて完成するに至ったもの である。
本発明によれば、 繊維と該繊維によって互いに連結された結節とから なる微細繊維状組織を有する延伸多孔質ポリテトラフルォロエチレン管 状体製の血管補綴物において、
(A) 平均繊維長が 4 0 m以上、
(B) 気孔率が 7 0 %以上、
(0 該管状体を管軸方向に 1 0 0 % /分の歪み速度で 1 0 %圧縮するた めに要する荷重が 1 0 g f 以上、 かつ、 (D) その 1 0 %圧縮時に生じる該管状体の単位断面積当たりの抗力が 1 0 g f Zmm 2以上
であることを特徴とする血管補綴物が提供される。 図面の簡単な説明
図 1は、 延伸 P T F E製人工血管の内腔面と同心な円筒状曲面を説明 するための透視図である。
図 2は、 従来の一般的な延伸 P T F E製人工血管の微細繊維状組織の 模式図である。
図 3は、 本発明の延伸 P T F E製人工血管の微細繊維状組織の模式図 である。
図 4は、 結節による包囲面積を説明するための模式図である。
図 5は、 実施例 7の延伸多孔質 P T F Eチューブについて、 結節主軸 角度を 0 ° 〜 1 8 0 ° において 3 6 ° 毎の級に分けた場合のヒストグラ ムである。
図 6は、 比較例 5の延伸多孔質 P T F Eチューブについて、 結節主軸 角度を 0 ° 〜 1 8 0 ° において 3 6 ° 毎の級に分けた場合のヒストダラ ムである。
図 7は、 平均繊維長と結節による包囲面積との関係を示す包囲面積グ ラフである。
図 8は、 平均繊維長と結節骨格長との関係を示す結節骨格長グラフで ある。 発明を実施するための最良の形態
延伸多孔質 P T F E管状体は、 一般に、 P T F Eの未焼結粉末に液状 潤滑剤を混合し、 得られた混合物をラム押出によりチューブ状に成型し た後、 チューブ状成型物を管軸方向に延伸する方法により製造されてい る。 延伸後、 チューブを収縮が起こらないように固定しながら、 PTF Eの融点以上の温度に加熱して、 延伸した構造を焼結固定する。 チュー ブ状成型物の延伸温度が十分に高い場合は、 延伸工程の終了と同時に、 焼結固定がなされる。
このような延伸法によれば、 多数の微細な繊維 (フイブリル) と該繊 維によって互いに連結された多数の結節 (ノード) とからなる微細繊維 状組織を有する延伸多孔質 PTF E管状体が得られる。 繊維は、 延伸方 向 (管軸方向) に配向する一方、 結節は、 延伸方向とは垂直方向 (管の 円周方向) に配向する。 この延伸多孔質 P T F E管状体は、 そのままで、 あるいは抗血栓性物質等による表面処理、 多層構造化、 補強材の複合化 などの様々な処理を経て、 人工血管として使用される。 延伸倍率を調整 することにより、 繊維の長さ (結節間距離) 、 孔径、 気孔率などの多孔 質構造を様々に変化させることができる。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管において、 微細繊維状組織におけ る繊維の平均長さ (平均繊維長) は、 40 m以上であり、 好ましくは 40〜 9 0 m、 より好ましくは 45〜8 5 / 111、 特に好ましくは 5 0 〜 8 0 mである。 平均繊維長が短すぎると、 長期間にわたる良好な開 存性を示す人工血管を得ることができず、 移植後の開存率が劣悪なもの となる。 平均繊維長が長すぎると、 構造的な強度が低下する傾向を示す。 人工血管の多孔質壁内への生体組織の侵入性を高めて、 器質化治癒を促 進し、 良好な開存成績を得るには、 平均繊維長を前記範囲とすることが 望ましい。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管において、 繊維長の分布は、 好ま しくは 40 %以上、 より好ましくは 40〜 7 0 %、 特に好ましくは 45 〜 6 0 %程度である。 繊維長の分布は、 繊維長の標準偏差を平均繊維長 で除した後、 %表記したものである。 繊維長の分布が上記範囲内にある ことによって、 良好な開存性と治癒性が得られやすい。 本発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 結節の平均長さが平均繊維長 よりも大きいことが好ましく、 結節の平均長さが平均繊維長の 3倍以上 であることが特に好ましい。 結節の平均長さが大きいことにより、 結節 が連続した状態で存在し、 かつ、 結節が特定方向への配向をもたない微 細構造を形成しやすい。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管において、 気孔率は、 7 0 %以上 であり、 好ましくは 7 0〜 9 0 %、 より好ましくは 7 5〜 8 5 %である' 気孔率が低すぎると、 平均繊維長を長くしたことによる多孔質壁内への 生体組織の侵入促進効果が十分に得られずに、 短期間で閉塞に至りやす い。 その上、 気孔率が低いと、 人工血管の内腔面における P T F E樹脂 の占める面積比率が増大するため、 移植後に内腔面に形成する仮性内膜 と多孔質壁内への侵入組織との連結によるアンカリング効果が十分では なくなり、 その結果、 仮性内膜が血流等によって剥離しやすくなつて、 短期間で閉塞に至りやすい。 気孔率が高すぎると、 人工血管の構造的な 強度が低下する傾向を示す。
一般に、 多孔質 P T F E製人工血管は、 平均繊維長が長く、 かつ、 気 孔率が高いと、 十分な力学的特性を得ることができない。 そこで、 本発 明では、 平均繊維長が長く、 かつ、 気孔率の高い多孔質 P T F E製人工 血管自体に、 移植後の周囲組織による圧迫や侵入組織の収縮に対する耐 変形性を付与する。 これによつて、 人工血管の多孔質壁内への生体組織 の侵入による器質化治癒を促進し、 血栓の形成を抑制し、 内腔面に形成 した生体組織膜 (仮性内膜) の剥離もしくは肥厚を起こさず、 宿主血管 に引張負荷を与えることもなく、 生体移植の初期から長期にわたって開 存率が高い人工血管を得ることができる。
また、 本発明の人工血管は、 補強繊維等による外部補強を施さなくて も、 収縮や圧迫に対する耐変形性を付与することが可能である。 本発明 の人工血管は、 補強処理を施した人工血管と比較すると、 力学的特性が 管軸方向に均質であり、 延伸多孔質 P TF E製管状体本来の柔軟性を維 持することが可能となる。 さらに、 本発明の人工血管は、 補強繊維等よ つて周囲からの組織侵入性が阻害されることもなく、 良好な組織侵入性 が維持される。
このような優れた特性を有する人工血管は、 管状体を管軸方向に 1 0 0 %Z分の歪み速度で 1 0 %圧縮するために要する荷重が 1 0 g f 以上、 好ましくは 1 0〜 3 5 g f 、 より好ましくは l l〜3 0 g f 、 特に好ま しくは 1 2〜2 5 g f であり、 その 1 0 %圧縮時に生じる管状体の単位 断面積当たりの抗力が 1. 0 g f Zmm2以上、 好ましくは 1. o〜3. 5 g f Zmm2、 より好ましくは 1. 1〜 3. 4 g f /mm2, 特に好ま しくは 1. 2〜 3. 3 g f Zmm2 である延伸多孔質 P T F E管状体に より得ることができる。 多くの場合、 管状体を管軸方向に 1 0 0 %Z分 の歪み速度で 1 0 %圧縮するために要する荷重は、 1 3 g f 以上とする ことが望ましい。 また、 管軸方向ゃ径方向への圧縮に対して特に高度の 剛性が必要とされる場合には、 管状体を管軸方向に 1 0 0 % 分の歪み 速度で 1 0 %圧縮時に生じる管状体の単位断面積当たりの抗カを 1. 5 g f /mm2 以上、 さらには 1. 7 g f Zmm2 以上とすることができ る。
上記で定義する荷重及び抗力が低すぎると、 移植後の周囲組織による 圧迫や侵入組織の収縮に対する耐変形性が不十分となり、 侵入組織の収 縮による人工血管の短縮や湾曲が起こりやすく、 それによつて、 内膜肥 厚や内膜剥離が生じて、 開存性が低下する。 このような傾向は、 内径 6 mm未満の細径の人工血管において特に顕著である。 前記の荷重及び抗 力は、 ある程度の範囲においては、 大きいほど良好な結果が得られるが、 材質及び製造上の限界があり、 通常は、 前記のごとき上限値となる。 本発明の人工血管は、 管状体を径方向に 2 0 0 % /分の歪み速度で 1 0 %圧縮するために要する管状体の単位長さ当たりの荷重が、 好ましく は 1 5 g f Z c m以上、 より好ましくは 1 5〜 3 5 g f /cm、 特に好 ましくは 1 9〜 3 3 g f Zcmである。 多くの場合、 この荷重が 20 g f / c m以上で特に良好な結果を得ることができる。 径方向の圧縮に対 する荷重が低すぎると、 周囲組織や曲げによる径方向の潰れが生じて、 閉塞しやすくなることに加えて、 生体組織との縫合部で縫合張力等の力 によって人工血管が径方向に変形を生じやすく、 それによつても閉塞に 至りやすい。
上記の多孔質 PTF E製人工血管のように、 平均繊維長を長くし、 気 孔率を高めることにより、 人工血管の多孔質壁内への生体組織の侵入性 や移植後に内腔面に形成する仮性内膜と多孔質壁内への侵入組織との連 結によるアンカリング効果を十分に向上させた場合、 移植直後並びに移 植後初期において、 人工血管の外表面からの血液及び Zまたは漿液の滲 出が生じやすくなる傾向が見られることがある。 このような人工血管の 外表面からの血液及び/または漿液の滲出は、 人工血管と周囲組織との 癒着を引き起こす。 また、 多孔質 PTF E製人工血管には、 平均繊維長 を長くし、 気孔率を高めることに加えて、 構造的な強度に優れており、 長期間にわたる開存性に優れることが求められる。
延伸多孔質 P T F E管状体からなる人工血管において、 平均繊維長を 長くし、 気孔率を高めることに加えて、 外表面からの血液及び または 漿液の滲出を低減したり、 構造的な強度を向上させるには、 微細繊維状 組織を形成する繊維と結節の構造を改良することが有効である。
従来の延伸多孔質 PTF E管状体は、 図 2に示すように、 繊維 (フィ ブリル) 4と該繊維によって互いに連結された結節 (ノード) 3とから なる微細繊維状組織を有している。 延伸多孔質 PTF E管状体は、 一般 に、 押出工程で得られた P T F Eチューブを管軸方向に一軸延伸して製 造されるため、 繊維の配向方向は、 管状体の管軸方向と一致している。 結節は、 通常、 管状体の管軸方向に垂直な方向に配向している。 結節を 管軸方向に対して一定の角度で配向させる方法 (特公平 7 - 1 5 0 2 2 号公報) を採用しても、 一軸延伸の結果、 繊維の配向方向は、 管状体の 管軸方向と一致する。 図 2に示すような微細繊維状組織を有する延伸多 孔質 P T F E管状体の場合には、 延伸倍率を高めて、 平均繊維長を長く すると、 結節間距離が増大することに加えて、 各結節が細かく千切れた ような状態で分散するため、 構造的な強度が低下する。
これに対して、 例えば、 図 3に示すように、 結節 3が連続して存在し ており、 かつ、 結節が特定方向への配向を持たない延伸多孔質 P T F E 管状体は、 構造的な強度特性に優れており、 しかも、 小口径とした場合 でも、 長期間にわたる開存性に優れた人工血管を得ることができる。 本発明者らは、 多孔質 P T F E製人工血管の微細繊維状組織の形態と 移植実験での開存性との関係を詳細に調査したところ、 結節を特定の方 向に配向させないようにすると、 開存性が著しく向上することを見出し た。 具体的には、 図 1〜 3に示すように、 管内周 (内腔面) 2と同心な 円筒状曲面 1上において、 各結節を円周方向の一定長さ (例えば、 3 0 u rn ) ごとの微小区分に分け、 各微小区分ごとの結節の主軸 5が管本体 の縦軸との間でなす角度 (結節主軸角度 7 ) を、 内腔面及び外周面並び にそれらの間に存在する内腔面と同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲 面上で測定し、 その測定した結節主軸角度を 0 ° 〜 1 8 0 ° において級 数 5に級分類したとき、 各級が全体の 2 / 5 ( 4 0 % ) を越えない場合 に、 小口径であっても、 長期間にわたる開存性が著しく優れた多孔質 P T F E製人工血管となる。 図 2及び 3において、 符号 6は、 区分 ( 3 0 i mごと) した結節主軸の方向を示す。 符号 8は、 結節長さを示す。 また、 図 3に示すように、 結節 3が分岐構造を有しており、 結節 1つ 当たりの平均分岐数が 4 . 0以上の多数に分岐した形態である場合に、 結節自体が構造物としての役割を果たし、 その結果、 構造的な強度の高 い延伸 P T F E製人工血管となる。 さらに、 図 4に示すように、 結節 3による包囲面積 9と平均繊維長と が特定の関係にある場合に、 外表面からの血液及び Zまたは漿液の滲出 を低減し、 かつ、 構造的な強度を向上させた人工血管となる。 結節骨格 長と平均繊維長とが特定の関係にある場合にも、 開存性に優れた人工血 管となる。
より具体的に、 外表面からの血液及び Zまたは漿液の滲出を低減した り、 構造的な強度を向上させた人工血管としては、 以下の如き微細繊維 状組織を有する延伸多孔質 P T F E管状体製の人工血管を挙げることが できる。
第一に、 人工血管の外表面からの血液及び Zまたは漿液の滲出を低減 した人工血管として、 管状体の内腔面及び外周面並びにそれらの間に存 在する内腔面と同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲面上で測定した、 結節主軸角度について 0 。 〜 1 8 0 ° の範囲で作成した級数 5のヒスト グラムにおいて、 いかなる級も全体に対する割合が 2 Z 5を越えない延 伸多孔質 P T F E管状体からなる人工血管を挙げることができる。 該ヒ ストグラムにおいて、 いかなる級も全体に対する割合が 1 Z 3を越えな いことがより好ましく、 3 / 1 0を越えないことが特に好ましい。 多く の場合、 該ヒストグラムにおいて、 いかなる級も全体に対する割合が 1 / 1 0〜 3 Z 1 0の範囲で特に良好な結果を得ることができる。
第二に、 構造的な強度が良好で、 長期間の開存性に優れた人工血管と して、 管状体の内腔面及び外周面並びにそれらの間に存在する内腔面と 同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲面上で測定した結節の平均分岐数 が 4 . 0以上である延伸多孔質 P T F E管状体からなる人工血管を挙げ ることができる。 平均分岐数は、 好ましくは 6 . 0以上、 より好ましく は 7 . 0以上、 特に好ましくは 8 . 0以上である。 平均分岐数の上限は, 特に制限されないが、 多くの場合、 1 5 . 0程度である。
第三に、 外表面からの血液及び Zまたは漿液の滲出を低減し、 かつ、 構造的な強度を向上させた人工血管として、 平均繊維長 (単位 =;^m) を X軸とし、 管状体の内腔面及び外周面並びにそれらの間に存在する内 腔面と同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲面上で測定した結節による 包囲面積 (単位 = m2) を y軸とする包囲面積グラフにおいて、 平均 繊維長と結節による包囲面積が A点 (x = 40、 y= 1 0 0 0 ) 、 B点 (x= 9 0、 y = 1 000 ) 、 及び C点 (x= 9 0、 y = 50 0 0 0 ) の 3点を結んだ領域内にある延伸多孔質 P T F Ε管状体からなる人工血 管を挙げることができる。 該包囲面積グラフにおいて、 平均繊維長と結 節による包囲面積が D点 (x = 40、 y = 2 0 0 0 ) 、 E点 (x = 8 0 , y = 2 0 0 0 ) 、 及び F点 (x = 80、 y = 40 0 0 0 ) の 3点を結ん だ領域内にあることがより好ましい。
第四に、 外表面からの血液及び Zまたは漿液の滲出を低減し、 かつ、 構造的な強度を向上させた人工血管として、 平均繊維長 (単位 =^m) を X軸とし、 管状体の内腔面及び外周面並びにそれらの間に存在する内 腔面と同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲面上で測定した結節骨格長 (単位 =/ m) を y軸とする結節骨格長グラフにおいて、 平均繊維長と 結節骨格長が H点 (x = 40、 y= 2 00 0) 、 I点 (x = 40、 y = 400 ) 、 J点 (x= 60、 y = 200 ) 、 K点 (x= 80、 y = 20 0) 、 及び L点 (x= 8 0、 y = 20 0 0 ) の 5点を結んだ領域内にあ る延伸多孔質 P T F E管状体からなる人工血管を挙げることができる。 該結節骨格長グラフにおいて、 平均繊維長と結節骨格長が M点 (x = 4 0、 y = 2 0 0 0 ) 、 N点 (x = 40、 y = 5 0 0 ) 、 P点 (x = 6 0、 y = 2 0 0 ) 、 Q点 (x= 8 0、 y = 200 ) 、 及び R点 (x= 80、 y = 2 0 0 0 ) の 5点を結んだ領域内にあることがより好ましい。
本発明の延伸多孔質 P T F E管状体からなる人工血管は、 特定の製造 方法によって得られるものに限定されないが、 延伸工程において、 PT F Eの融点以上の温度にて十分に加熱した状態で、 比較的ゆつく りとし た平均歪み速度で延伸を行い、 十分に径を収縮させる方法によって好適 に製造することができる。 延伸後、 外表面への凹凸構造の付与処理を行 うことが好ましい。
より具体的には、 まず、 P TF E未焼結粉末に液状潤滑剤を混合し、 得られた混合物をラム押出によりチューブ状に成型する。 得られたチュ ーブ状成型物は、 通常、 乾燥して液状潤滑剤を除去する。 次いで、 チュ —ブ状成型物を延伸する。 この延伸工程では、 ( 1) 通常 3 3 0〜 5 0 0°C、 好ましくは 3 5 0〜 4 5 0 °Cの乾熱雰囲気下で、 (2) 通常;!〜 3 0%Z分、 好ましくは 3〜 2 5 %Z分、 より好ましくは 5〜 2 3 %/ 分程度のゆっく りとした平均歪み速度で、 ( 3) 通常 3. 5〜 1 0倍、 好ましくは 4〜 9. 5倍、 より好ましくは 4. 5〜 9倍の延伸倍率で、 管軸方向 (チューブ状成型物の長さ方向) に延伸する。 延伸工程は、 2 段階以上で行うこともできるが、 その場合、 1段目の延伸で、 PTF E をほぼ焼結させることが好ましい。
延伸多孔質 PTF E管状体の外表面への凹凸構造の付与は、 延伸工程 で得られた管状体の外表面を熱風、 火炎、 レーザ一光等によって加熱す る方法により実施することができる。 例えば、 炉心温度を 6 0 0〜 1 0 0 0 °C程度に維持した炉内に、 内腔にステンレス棒を挿入し、 かつ、 そ の両端を固定した延伸多孔質 P T F E管状体を一定速度で通過させるこ とにより、 その外表面に凹凸を付与することができる。 ガスバーナーに よる火炎処理や、 レーザー光の照射処理などによっても、 延伸多孔質 P T F E管状体の外表面に凹凸構造を付与することができる。
延伸多孔質 P T F E管状体の外表面を加熱すると、 表面部分の微細繊 維状組織において、 繊維の切断ゃ融着合体、 結節間の収縮による結節の 融着合体、 表面の部分的な分解除去などが生じ、 その結果、 加熱処理さ れた外表面全体に微細な多数の凸部と凹部とからなる凹凸構造が形成さ れる。 凹部の深さ (すなわち、 凸部の高さ) は、 壁厚の通常 5〜 8 0 %、 W
1 7 好ましくは 2 0〜 7 0 %、 より好ましくは 2 0〜 6 0 %程度である。 各 凸部間の距離は、 通常 5 0〜 5 0 0 m、 好ましくは 1 0 0〜 4 0 0 /i m程度である。 このような凹凸構造を付与することにより、 補強効果を 得ることができ、 生体適合性や開存性も向上する。 外表面にこのような 凹凸構造を付与した多孔質 P T F E製人工血管では、 平均繊維長は、 凹 凸構造以外における微細繊維状組織について測定する。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 上記製造方法により好適に製 造することができるものの、 延伸条件や凹凸付与処理条件などで種々の 条件設定や各条件の組み合わせが考えられるので、 特定の製造方法によ り得られるものに限定されるわけではない。 例えば、 延伸工程において、 P T F Eチューブ状成型体を加熱せずにもしくは適宜加熱を加えながら 管軸方向に任意の倍率に延伸し、 次いで、 延伸チューブを収縮が起こら ないように固定しながら、 焼結温度の 3 2 7 °C以上に加熱する方法があ る。 この場合、 例えば、 延伸時の加熱温度を P T F Eの分解限界温度近 くまで高く したり、 延伸時の平均歪み速度を低くするなど、 製造条件を 独立に適宜選択し、 組み合わせることにより、 所望の特性を有する多孔 質 P T F E製人工血管を製造することができる。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 壁厚が通常 2 0 0〜 1 5 0 0 rn , 好ましくは 3 0 0〜 1 0 0 0 Ai m程度である。 外表面に凹凸構造 が付与されている場合には、 壁厚は、 内表面から凸部上面までの厚みを 意味する。 本発明の多孔質 P T F E製人工血管の口径は、 特に限定され ないが、 内径が 6 mm未満、 好ましくは 5 m m以下、 より好ましくは 4 mm以下の小口径とした場合であっても、 長期にわたる高い開存性を得 ることが可能である。 内径の下限は、 通常 1 mmから 3 mm程度である。 本発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 前記で得られた延伸多孔質 P T F E管状体をそのままで使用することができるが、 必要に応じて、 抗 血栓性物質の塗布や補強材の複合化などの処理を行うことができる。 た だし、 通常は、 補強繊維等の補強材の複合化は行う必要がない。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管の漏水圧は、 通常 0. 1 5 k g/ c m2 以上、 好ましくは 0. 1 7 k gZcm2 以上である。 特に高い漏 水圧が必要とされる場合には、 本発明の多孔質 PTF E製人工血管の漏 水圧を 0. 2 k gZcm2 以上、 さらには 0. 2 5 k g/cm2 以上に することができる。 漏水圧とは、 人工血管の内腔面から徐々に水圧を負 荷したときに、 初めて水滴が外壁面から出てくるときの圧力である。 漏 水圧が大きいことにより、 移植後の多孔質壁孔からの漏血を防ぎ、 開存 性を向上させることができる。 漏水圧の上限は、 0. 3 5 k gZcm2 程度である。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管のィソプロピルアルコールを用い たバブルボイン卜は、 通常 0. 0 5 k g/cm2 以上、 好ましくは 0. 0 5〜 0. 1 6 k g/ c m2、 より好ましくは 0. 0 6〜 0. 1 5 k g / c m2 である。 バブルポイン卜が上記範囲内にあることによって、 人 ェ血管の管壁内への内腔及び外部からの細胞の侵入性を向上させること ができ、 同時に、 内腔からの血液及び Zまたは漿液の滲出を効果的に低 減させることができる。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 抗血栓性及び生体組織適合性 を向上させるために、 各種生理活性物質と複合化して、 表面を改質する ことにより、 さらに開存性を向上させることが可能である。 複合化でき る組織誘導物質としては、 例えば、 コラーゲン、 ゼラチン、 ラミニン、 フィブロネクチンなどの細胞接着性を有するタンパク質 ; TG F— α (形質転換増殖因子 α) 、 インスリン、 トランスフェリン、 F GF (線 維芽細胞増殖因子) 、 E C GF (内皮細胞増殖因子) 、 Β Ρ Ε (脳下垂 体抽出物) 、 PDGF (血小板由来増殖因子) 、 VEGF (血管内皮細 胞増殖因子) などの細胞増殖性を有する増殖因子; などが挙げられる。 これらの物質は、 それぞれ単独で、 あるいは 2種以上を組み合わせて用 いることができる。 これらの中でも、 特にフイブロネクチン、 T G F— インスリン、 トランスフェリン、 F G F、 V E G Fを単独あるいは 組み合わせて用いるのが好ましい。
複合化できる抗血栓性物質としては、 例えば、 ヒルジン、 へパリン、 4—メチル一 1— 〔N— 2— (メチル一 1, 2, 3 , 4—テトラヒドロ 一 8 —キノリニル) —スルホニル〕 _ L一アルギニル— 2 —ピぺリジン カルボニックアシッ ド (M D 8 0 5 ) などの抗凝固薬 ; 組織プラスミノ 一ゲンァクチベータ ( t — P A ) ゃゥロキナーゼなどのプラスミノーゲ ンァクチべ一夕 ; プラスミンゃスブチリシンなどの線溶酵素 ; プロス夕 サイクリン、 アスピリン、 チクロビジンなどの抗血小板剤 ; などが挙げ られる。 これらの中でも、 へパリンが特に好ましい。
延伸多孔質 P T F E管状体に組織誘導性物質ゃ抗血栓性物質を複合化 する方法としては、 (1 ) 管状体の表面に目的物質を単に物理的に塗布す る方法、 (2) 管状体表面に、 例えば、 アルカリ金属による化学処理によ る方法、 ア線ゃ電子線などの放射線放射やコロナ放電、 グロ一放電処理 などの物理的処理による方法などを適用して脱フッ素化処理した後、 分 子内にカルボキシル基、 水酸基、 アミノ基、 エポキシ基等を有する化合 物を付加させるなどして官能基を導入し、 その官能基に目的物質を化学 結合させる方法などが挙げられる。 目的物質が化学結合によっても活性 を失わない物質であれば、 導入した官能基に化学結合させる方法を用い る方が好ましい。 その方法は、 官能基に適した方法を選択すればよく、 特に、 固定することによって活性を失うことがない方法を選択すればよ い。
本発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 チューブ単体として使用する のみでなく、 例えば、 カバ一ドステントのカバ一材等、 医療器具の一部 として、 他のものと組み合わせて使用することも可能である。 また、 本 発明の多孔質 P T F E製人工血管は、 管軸方向、 径方向などの圧縮剛性 に優れているが、 特に剛性を必要とする場合、 その外表面に補強繊維に よるリング、 スパイラル等の補強を施すことも可能である。 その場合、 補強は繊維に限らず、 テープ状のものなどを用いることも有効である。 実施例
以下、 本発明について、 実施例及び比較例を挙げてより具体的に説明 する。 物性及び特性の測定方法は、 次の通りである。
( 1 ) 平均繊維長と繊維長の分布
延伸多孔質 P T F E管状体の外面から内面にかけて、 壁厚方向に等間 隔に 5分割もしくはそれ以上に分割した各円周表面上において、 走査型 電子顕微鏡で長い方より 1 0 0点の繊維を選んで長さを測定し、 その平 均値 (平均繊維長) を求めた。 ただし、 長さ 5 / m以下の繊維は、 結節 との境界が不明瞭であるため、 測定から除外した。 繊維長さの標準偏差 を平均繊維長で除した後、 %表記して繊維長の分布とした。
( 2) 気孔率
AS TM D— 7 9 2に従って気孔率を求めた。
( 3) 開存率
内径 4 mm、 長さ 4 c mの人工血管を体重 1 0 k g前後の成犬の類動 脈に置換移植し、 置換した人工血管の本数に対する、 置換移植後 4週後, 1 2週後に血流が維持されていた本数の割合を算出した。
(4) 管軸方向の圧縮荷重と抗カ
延伸多孔質 P T F E管状体から長さ 2 c mを切り取って、 試料とした : 島津製作所製ォートグラフにより、 試料の管状体が曲がらないように注 意しながらクロスへッ ド速度 2 OmmZ分 (歪み速度 = 1 0 0 %ノ分) で管軸方向に圧縮し、 変位一荷重曲線から 2 mm圧縮 ( 1 0 %圧縮) す るのに要する荷重 (g f ) を求めた。 この荷重を管状体の断面積で除し て、 管状体の単位面積当りの抗カ (g f Zmm2) を求めた。 (5) 径方向の圧縮荷重
延伸多孔質 P T F E管状体から長さ 2 c mを切り取って、 試料とした < 島津製作所製オートグラフにより、 この試料を、 外径 5 mmの場合は、 1 0 mmZ分で歪み速度 2 0 0 %Z分、 外径 5. 5mmの場合は、 1 1 m/分で歪み速度 2 0 0 % 分、 外径 6 mmの場合は、 1 2mmZ分で 歪み速度 2 00 %Z分で径方向に圧縮し、 変位一荷重曲線から 1 0 %圧 縮するのに要する荷重 (g i) を求め、 これを 2で除して該管状体の単 位長さ当りの径方向の圧縮荷重 (g f Zc m) とした。
(6) 結節主軸角度
まず、 延伸多孔質 PTF E管状体から、 内面と外面を含み、 管軸方向 及び円周方向に各々適当な幅を持った試験片を切り取った。 次いで、 で きるだけ管壁の厚みを変化させない程度の力で、 これを内面と外面が平 行になるように押し付け、 その形状を維持しつつ、 パラフィン包埋した パラフィン包埋試料の内面から外面まで 5 0 m厚みごとに、 円周に接 する断面を少なく とも 5面以上形成し、 次いで、 各断面の円周方向のほ ぼ中央部の微細構造について、 微分干渉顕微鏡 (株式会社ニコン製 E C L I P S E E 6 0 0 ) を用いて、 管軸方向から平均繊維長の 1 5倍で、 かつ、 それと垂直な方向に 7 0 0 m以上の範囲を写真上での倍率が 1 0 0倍になるように撮影した。
その後、 微分干渉顕微鏡写真を、 縦、 横、 すなわち、 各々円周方向、 管軸方向とも、 1. 5ピクセル/; um以上の精度で、 グレースケール 2 5 6階調にてコンピュータ一上に取り込んだ。 この画像から画像解析プ ログラム (株式会社三谷商事製 W i n R o o f ) を用いて、 結節のみ を抽出して 2値画像とし、 この 2値画像上で各結節の主軸を決定した。 ここで、 結節の主軸とは、 個々の結節について、 結節の管軸方向の幅の 中央を結んだ線分を意味し、 具体的には、 同画像解析プログラム上で先 に抽出した結節のみの画像に細線化プロトコルを、 もはや変化しなくな るまで、 繰り返し行うことにより得られる。
この後、 画像解析プログラムにより、 管内周と同心な円筒状曲面上に おいて、 結節の主軸の長さが平均繊維長さの 3倍を超える結節全てにつ いて、 結節の主軸を円周方向の幅 3 0 ^ mごとに区分し、 各区分ごとに. 主軸の両端を結んだ直線と管本体の縦軸との間でなす角度を測定した。 この角度を結節主軸角度と定義する。 このようにして測定した結節主軸 角度の全要素を、 0 ° 〜 1 8 0 ° を 5等分した各階級に分類し、 ヒスト グラムを作成した。
( 7 ) 結節平均分岐数
前記の画像解析プログラムにより、 管内周と同心な円筒状曲面上にお いて、 微分干渉顕微鏡写真上の結節の主軸の分岐の総数を計測した。 こ の際、 各分岐点から半径 1 0 m以内の分岐点は、 分離が困難なため無 視してカウントした。 この後、 同じ微分干渉顕微鏡写真について、 別途、 結節の総数を計測し、 先に計測した主軸の分岐点の総数を除して、 1結 節当たりの平均分岐数を求め、 これを結節の平均分岐数とした。
( 8 ) 平均結節長さ
結節のみを抽出して 2値画像とするところまでは、 結節主軸角度の測 定と同じ方法で行い、 その後、 2値化した画像上で、 画像解析プログラ ム (株式会社三谷商事製 W i n R o o f ) を用いて、 各結節の最大長 さを測定した。 この際、 長さが 1 0 以下の結節については、 異物等 との分離が困難であるため測定から除外した。
( 9 ) 結節骨格長
結節の主軸を決定するところまでは、 結節主軸角度の測定と同じ方法 で行い、 この後、 同画像解析プログラムにより、 管内周と同心な円筒状 曲面上において、 結節の主軸の長さを測定し、 これを結節骨格長とした この際、 結節骨格長が 5 /x m以下のものは、 異物等との分離が困難であ るため測定から除外した。 ( 1 0) 結節包囲面積
結節のみを抽出して 2値画像とするところまでは、 結節主軸角度の測 定と同じ方法で行い、 その後、 2値化した画像を反転し、 結節によって 包囲された領域のみを選択した。 その後、 この画像上で、 画像解析プロ グラム (株式会社三谷商事製 W i n R o o f ) を用いて、 各々の結節 が包囲する領域の面積を測定した。 次いで、 面積が 2 5 m2 以下の結 節が包囲する領域について、 平均値を計算して、 結節包囲面積とした。
( 1 1 ) 摘出後の管壁内の細胞侵入状態
長さ 4 c mの人工血管を体重 1 0 k g前後の成犬類動脈に置換移植し, 置換後 1 2週経過した後に人工血管を摘出し、 ホルマリン固定、 HE染 色を行い、 人工血管の管壁内に存在する細胞の個数を測定した。 細胞が 多く存在したものから、 優、 良、 不良の 3段階に分類した。
( 1 2) 人工血管外面からの血液及び漿液の滲出状態
長さ 4 c mの人工血管を体重 1 0 k g前後の成犬頸動脈に置換移植し、 置換後 1〜4週後において、 人工血管周辺の超音波エコー像より、 血液 及び漿液の滲出量を推定した。 滲出量が多いものから、 多量、 少量、 無 の 3段階に分類した。
( 1 3 ) バブルボイント
ィソプロピルアルコールを用いたバブルボイン卜は、 人工血管をィソ プロピルアルコールに含浸し、 管壁の孔内をイソプロピルアルコールで 充満した後、 人工血管内腔内にゆっく りと空気を導入して、 内腔面より 徐々に空気圧を負荷したときに、 初めて気泡が外表面から出てくるとき の圧力を測定した。
( 1 4) 漏水圧
漏水圧は、 人工血管へ内腔面から徐々に水圧を負荷したときに、 初め て水滴が外壁面から出てくるときの圧力を測定した。
[実施例 1 ] P TF Eファインパウダー (ダイキン工業社製) 1 0 0重量部に対し て、 液状潤滑剤 (ナフサ) 2 5重量部を助剤として混合し、 24時間以 上なじませた後、 ラム押出機にてチューブ状に成型し、 次いで、 6 0°C で乾燥させた。 このようして得られた押出チューブを、 3 5 0 に温度 設定した電気式加熱炉中で、 平均歪み速度 8 %Z分の条件で元の長さの 5. 5倍になるように軸方向に延伸して、 延伸多孔質 P T F Eチューブ を得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの内腔に、 外径 4mmのステ ンレス棒を挿入し、 該チューブ両端を固定した状態で、 炉心温度を 9 5 0 °Cに設定した電気式輻射炉中を一定速度で通過させることにより、 該 チューブ外面に、 深さが全壁厚の 5 0 %、 凸部間距離が 2 0 0〜 3 0 0 mとなる凹凸構造を付与した。
その結果、 平均繊維長が 5 8 m、 気孔率が 7 8 %、 イソプロピルァ ルコールバブルポイント (以下、 i PAB P) が 0. 1 3 k gZcm2、 漏水圧が 0. 26 k gZcm2、 内径が 4. 0 mm, 外径が 5. 0mm、 凸部の壁厚が 5 0 0 mの延伸多孔質 P T F Eチューブ製の人工血管を 得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの D S C (示差走査熱量計) 測 定による融点は 3 2 7 °Cであり、 完全焼結されていた。
この延伸多孔質 PTF Eチューブ 2 0mmを切り取り、 クロスへッ ド 速度 2 0 mm/分で管軸方向に 2 mm圧縮するのに要する荷重を測定し たところ、 2 2 g f であり、 そのときに生じる該チューブの単位断面積 当たりの抗カは、 3. 1 1 g f Zmm2 であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブ 1 0 mmを切り取り、 1 OmmZ分の速度で径方向に 1 0 %圧縮するのに要する荷重は、 2 6 g f であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 24 %となり、 結節の形態は、 ほぼ網 目状であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節の平均分岐数は、 1結節当たり 8. 3であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブから長さ 4 c mを切り取り、 人工血 管の試料とした。 この試料 1 0本をビーグル犬 1 0頭の各類動脈に置換 移植したところ、 4週後の血流が維持されていたのは 1 0頭 (開存率 = 1 0 0 %) で、 1 2週間後の血流が維持されていたのは 8頭 (開存率 = 80 %) であった。 摘出時の試料の長さは、 4 cmで全く短縮しておら ず、 湾曲や変形も認められなかった。
[実施例 2]
延伸時の平均歪み速度を 1 2 %に変更した以外は、 実施例 1と同様に して延伸多孔質 PTF Eチューブを作製し、 同様に評価した。 人工血管 試料の摘出時の長さは、 4 cmで全く短縮しておらず、 湾曲や変形も認 められなかった。
[実施例 3]
延伸時の平均歪み速度を 1 9 %に変更した以外は、 実施例 1と同様に して延伸多孔質 P T F Eチューブを作製し、 同様に評価した。 人工血管 試料の摘出時の長さは、 4 c mで全く短縮しておらず、 湾曲や変形も認 められなかった。
[実施例 4]
延伸チューブの内径/外径が 4. 0 mm/ 5. 5 mmとなるように押 出チューブの内径/外径を調節し、 かつ、 延伸時の平均歪み速度を 8 % に、 また、 延伸倍率を 5. 0倍に、 それぞれ変更した以外は、 実施例 1 と同様にして延伸多孔質 P T F Eチューブを作製し、 同様に評価した。 人工血管試料の摘出時の長さは、 4 c mで全く短縮しておらず、 湾曲や 変形も認められなかった。
[実施例 5]
延伸チューブの内径 Z外径が 4. 0 mm/ 6. Ommとなるように押 出チューブの内径 Z外径を調節し、 かつ、 延伸時の平均歪み速度を 1 2 %に、 また、 延伸倍率を 5. 0倍に、 それぞれ変更した以外は、 実施 例 1と同様にして延伸多孔質 PTF Eチューブを作製し、 同様に評価し た。 人工血管試料の摘出時の長さは、 4 cmで全く短縮しておらず、 湾 曲や変形も認められなかった。
[実施例 6]
延伸時の平均歪み速度 1 8 %に、 また、 延伸倍率 9. 0倍に、 それぞ れ変更した以外は、 実施例 1と同様にして延伸多孔質 P T F Eチューブ を作製し、 同様に評価した。 人工血管試料の摘出時の長さは、 4 cmで 全く短縮しておらず、 湾曲や変形も認められなかった。
[実施例 7]
P T F Eファインパウダー (ダイキン工業社製 F 1 04) 1 0 0重量 部に対して、 液状潤滑剤 (エツソ社製ホワイ トオイル) 2 5重量部を助 剤として混合し、 24時間以上なじませた後、 ラム押出機にてチューブ 状に成型した。 得られた押出チューブを 6 0 °Cで乾燥させた。 乾燥チュ ーブを電気式加熱炉中で、 3 8 0 °Cの温度設定下、 平均歪み速度が 1 2 % m i nの条件で、 元の長さの 6. 0倍になるように延伸し、 延伸 多孔質 P T F Eチューブを得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの内 腔に直径 4 mmのステンレス棒を挿入し、 両端を固定した。
炉長 40 cm、 内径 3 5 πιιηφの石英ガラス円筒を炉心とする電気式 輻射炉の炉心表面温度を 9 5 0 °Cに加熱した。 この炉内を、 前記のステ ンレス棒を挿入した延伸多孔質 P T F Eチューブを一定速度にて通過さ せることにより、 該延伸多孔質 P T F Eチューブの外面に、 深さが全壁 厚の 5 0 %、 凸部間距離が 2 00〜 3 00; mとなる凹凸構造を付与し た。 その結果、 平均繊維長が 60 m、 繊維長の分布が 6 0 %、 i P A 8 が0. 1 0 k g / c m2、 漏水圧が 0. 2 0 k g Z c m2、 内径が 4 mm , 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多孔質 P T F Eチューブを得た c この延伸多孔質 PTF Eチューブ 2 0mmを切り取り、 クロスへッ ド 速度 2 0 mm/分で管軸方向に 2 mm圧縮するのに要する荷重を測定し たところ、 1 6 g f であり、 そのときに生じる該チューブの単位断面積 当たりの抗カは、 1. 5 5 g f Zmm2 であった。 この延伸多孔質 PT F Eチューブ 1 0 mmを切り取り、 1 0 mm/分の速度で径方向に 1 0 %圧縮するのに要する荷重は、 2 3 g f であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 2 5 %となり、 結節の形態は、 ほぼ網 目状であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節の平均分岐数は, 1結節当たり 1 3. 0であった。
この延伸多孔質 PTF Eチューブから長さ 4 cmを切り取り、 人工血 管の試料とした。 この試料を 2 0頭の成犬の類動脈に移植したところ、 4週経過後の開存率は 1 00 %であり、 1〜4週経過後の人工血管周辺 の超音波エコー検査では、 人工血管外面からの血液及び漿液の滲出はほ とんど認められない程度の少量であった。 1 2週経過後にも 1 8頭に血 流が認められ、 極めて高い開存率を有することを確認した。 また、 この 人工血管試料は、 摘出後の細胞侵入状態も優れていた。 摘出時の試料の 長さは、 4 c mで全く短縮しておらず、 湾曲や変形も認められなかった ( この延伸多孔質 P T F Eチューブについて、 結節主軸角度を 0 ° 〜 1 80 ° において 3 6 ° 毎の級に分けた場合のヒストグラムを図 5に示す。
[実施例 8]
実施例 7と同じ手順に従って乾燥チューブを作成し、 次いで、 電気式 加熱炉中で、 3 8 0 °Cの温度設定下、 平均歪み速度が 1 4 %/m i nの 条件で、 元の長さの 5. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF E チューブを得た。 この後、 実施例 7と同様にして、 延伸多孔質 PTF E チューブ外面に、 深さが全壁厚の 50 %、 凸部間距離が 2 0 0〜 3 0 0 ; amとなる凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 40 /xm、 繊 維長の分布が 40 %、 〖 ?八8 ?が0. 1 3 k g / c 漏水圧が 0. 3 0 k gZc m2、 内径が 4 mm Φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 z mの延伸多 孔質 PTF Eチューブを得た。
この延伸多孔質 P T F Εチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 3 5 %となり、 結節の形態は、 網目状 に近い状態であった。 延伸多孔質 P T F Εチューブからなる人工血管の 試料を 1 8頭の成犬の頸動脈に移植したところ、 4週経過後に 1 3頭に 血流が認められ、 1〜 4週経過後の人工血管周辺の超音波エコー検査で は、 人工血管外面からの血液及び漿液の滲出はほとんど認められなかつ た。 1 2週経過後にも 9頭に血流が認められ、 開存性が高いことを確認 した。 また、 この人工血管は、 摘出後の細胞侵入状態が良好であった。
[実施例 9]
実施例 7と同じ手順に従って乾燥チューブを作成し、 次いで、 電気式 加熱炉中で、 3 8 0 °Cの温度設定下、 平均歪み速度が 1 8 %Zm i nの 条件で、 元の長さの 7. 5倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF E チューブを得た。 この後、 実施例 7と同様にして、 延伸多孔質 PTF E チューブ外面に、 深さが全壁厚の 50 %、 凸部間距離が 2 00〜 30 0 xmとなる凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 6 0 //m、 繊 維長の分布が 45 %、 1 ?八8 ?が0. 1 1 k gZ c m2、 漏水圧が 0. 2 5 k g/c m2、 内径が 4 mm φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多 孔質 P T F Eチューブを得た。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 30 %となり、 結節の形態は、 網目状 に近い状態であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブからなる人工血 管の試料を 2 5頭の成犬の頸動脈に移植したところ、 1〜4週経過後の 人工血管周辺の超音波エコー検査では、 人工血管外面からの血液及び漿 液の滲出はほとんど認められない程度の少量であった。 1 2週経過後に も 2 0頭に血流が認められ、 極めて開存性が高いことを確認した。 また、 摘出後の細胞侵入状態も優れていた。 [実施例 1 0]
実施例 7と同じ手順に従って乾燥チューブを作成し、 次いで、 電気式 加熱炉中で、 3 8 0 °Cの温度設定下、 平均歪み速度が 1 0 %Zm i nの 条件で、 元の長さの 8. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF E チューブを得た。 この後、 実施例 7と同様にして、 延伸多孔質 PTF E チューブ外面に、 深さが全壁厚の 5 0 %、 凸部間距離が 2 0 0〜 3 0 0 mとなる凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 8 0 m、 繊 維長の分布が 4 5 %、 i PAB Pが0. 0 6 k gZ c m2、 漏水圧が 0. 1 8 k gZc m2、 内径が 4 mm φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多 孔質 P T F Eチューブを得た。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 2 5 %となり、 結節の形態は、 網目状 に近い状態であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブからなる人工血 管の試料を 2 5頭の成犬の頸動脈に移植したところ、 4週経過後に 2 0 頭に血流が認められ、 1〜 4週経過後の人工血管周辺の超音波エコー検 査では、 人工血管外面からの血液及び漿液の滲出はほとんど認められな い程度の少量であった。 1 2週経過後にも 1 5頭に血流が認められ、 開 存性が高いことを確認した。 また、 摘出後の細胞侵入状態も優れていた [実施例 1 1 ]
P TF Eファインパウダー (ダイキン工業社製) 1 0 0重量部に対し て、 液状潤滑剤 (ナフサ) 2 5重量部を助剤として混合し、 24時間以 上なじませた後、 ラム押出機にてチューブ状に成型した。 この押出チュ ーブを 6 0 °Cで乾燥させて乾燥チューブを得た。 その後、 電気式加熱炉 中 3 8 0 °Cの温度設定で、 平均歪み速度が 1 3 %Zm i nの条件で、 元 の長さの 6. 5倍になるように延伸し、 延伸多孔質 P T F Eチューブを 得た。
この後、 延伸多孔質 P TF Eチューブ内腔に直径 4 mmのステンレス 棒を挿入し、 両端を固定した状態で、 電気式輻射炉にて、 炉心温度を 9
5 0°Cに設定し、 その炉内を一定速度にて通過させることで、 延伸多孔 質 P T F Eチューブの外表面に、 凹部の深さが全壁厚の 5 0 %で、 凸部 間距離が 200〜 3 0 0 の凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊 維長が 6 0 im、 気孔率が 7 8 %、 ?八8 ?が0. 1 0 k gZcm2、 漏水圧が 0. 2 2 k gZcm2、 内径が 4 mm Φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多孔質 P T F Eチューブを得た。
この延伸多孔質 P T F Eチューブ 2 0mmを切り取り、 クロスへッ ド 速度 2 0 mmZ分で管軸方向に 2 mm圧縮するのに要する荷重を測定し たところ、 1 3 g f であり、 そのときに生じる該チューブの単位断面積 当たりの抗カは、 1. 2 6 g f Zmm2 であった。 この延伸多孔質 PT
F Eチューブ 1 0 mmを切り取り、 1 0 mmZ分の速度で径方向に 1
0 %圧縮するのに要する荷重は、 2 3 g f であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 1 5 %となり、 結節の形態は、 ほぼ網 目状であった。 この延伸多孔質 P TF Eチューブの結節の平均分岐数は,
1結節当たり 8. 5であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブから長さ 4 cmを切り取り、 人工血 管の試料とした。 この試料を 2 0頭の成犬の頸動脈に移植したところ、 4週経過後に 1 8頭に血流が認められ、 1 2週経過後にも 1 8頭に血流 が認められ、 極めて高い開存率を有することが確認された。 摘出時の試 料の長さは、 4 c mで全く短縮しておらず、 湾曲や変形も認められなか つた。
[実施例 1 2]
実施例 1 1と同じ手順に従って乾燥チューブを作製し、 次いで、 該チ ュ一ブを電気式加熱炉中 3 8 0 °Cの温度設定で、 平均歪み速度 1 0 %/ m i nの条件で、 元の長さの 4. 5倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF Eチューブを得た。 この後、 実施例 1 1と同様に加熱処理して、 延伸多孔質 P T F Eチューブの外表面に、 凹部の深さが全壁厚の 5 0 % で、 凸部間距離が 2 00〜 3 0 0 //mの凹凸構造を付与した。 その結果. 平均繊維長が 4 5 m、 内径が 4 mm Φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延 伸多孔質 P T F Eチューブを得た。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節の平均分岐数を測定したとこ ろ、 1結節当たり 4. 5であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブか らなる人工血管の試料を 1 8頭の成犬の頸動脈に置換移植したところ、 4週経過後に 1 1頭に血流が認められ、 1 2週経過後にも 9頭に血流が 認められて、 開存率が高いことが確認された。
[実施例 1 3]
実施例 1 1と同じ手順に従って乾燥チューブを作製し、 次いで、 該チ ユーブを電気式加熱炉中 3 8 0 °Cの温度設定で、 平均歪み速度 1 6 %/ m i nの条件で、 元の長さの 7. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF Eチューブを得た。 この後、 実施例 1 1と同様に加熱処理して、 延伸多孔質 P T F Eチューブの外表面に、 凹部の深さが全壁厚の 50 % で、 凸部間距離 2 0 0〜 3 0 0 mの凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 6 5 ;um、 内径が 4πιπιφ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延 伸多孔質 P T F Eチューブを得た。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節の平均分岐数を測定したとこ ろ、 1結節当たり 6. 0であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブか らなる人工血管の試料を 2 5頭の成犬の頸動脈に置換移植したところ、 1 2週間経過後にも 2 0頭に血流が認められ、 極めて開存率が高いこと が確認された。
[比較例 1 ]
P TF Eファインパウダー (ダイキン工業社製) 1 0 0重量部に対し て、 液状潤滑剤 (ナフサ) 2 5重量部を助剤として混合し、 24時間以 上なじませた後、 ラム押出機にてチューブ状に成型し、 次いで、 60°C で乾燥させた。 このようして得られた押出チューブを、 480 °Cに温度 設定した電気式加熱炉中で、 平均歪み速度 3 0 %Z分で元の長さの 5. 5倍になるように延伸し、 延伸多孔質 P T F Eチューブを得た。 この延 伸多孔質 PTF Eチューブの内腔に外径 4 mmのステンレス棒を挿入し, 該チューブの両端を固定した状態で、 炉心温度を 9 5 0 °Cに設定した電 気式輻射炉内を一定速度で通過させることにより、 該チューブ外面に深 さが全壁厚の 5 0 %、 凸部間距離 2 0 0〜 3 0 0 mとなる凹凸構造を 付与した。 その結果、 平均繊維長が 5 8 Atm、 気孔率が 6 8 %、 i P A 8 ?が0. 0 8 k g Z c m2、 漏水圧が 0. 1 8 k gZ c m2、 内径が 4. 0mm、 外径が 5. 0 mm, 凸部の壁厚が 5 00 mの延伸多孔質 P T F Eチューブを得た。 得られた延伸多孔質 P T F Eチューブの D S C測定による融点は 3 2 7 °Cであり、 完全焼結されていた。
この延伸多孔質 P T F Eチューブ 2 cmを切り取り、 クロスヘッ ド速 度 2 0 mmZ分で管軸方向に 2 mm圧縮するのに要する荷重は 3 g f で あった。 また、 このチューブ 1 c mを切り取り、 l OmmZ分の速度で 径方向に 1 0 %圧縮するのに要する荷重は 1 2 g f であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 6 0 %となり、 管軸方向にほぼ垂直な 直線状であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節の平均分岐数 は、 1結節当たり 2. 1であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブから長さ 4 cmを切り取り、 人工血 管の試料とした。 この試料 1 0本をビーグル犬 (体重 1 0 k g) 1 0頭 の各頸動脈に置換移植したところ、 4週後に血流が維持されていたのは 僅かに 2頭 (開存率 = 2 0 %) であった。 人工血管試料の摘出時の長さ は、 3. 5 c mに短縮し、 全体が湾曲していた。
[比較例 2] 延伸時の延伸倍率を 2. 5倍に変更した以外は、 比較例 1と同様にし て延伸多孔質 P T F Eチューブを作製し、 同様に評価した。 この延伸多 孔質 PTFEチューブからなる人工血管の試料は、 開存率が 2 0 %と低 かったが、 摘出時の試料長さは 4 c mで、 短縮はしていなかった。
[比較例 3]
延伸チューブの内径 Z外径が 4. 0 mm/ 5. 5mmとなるように押 出チューブの内径 Z外径を調節し、 かつ、 延伸時の平均歪み速度を 2 5 %に変更した以外は、 比較例 1と同様にして延伸多孔質 P T F Eチ ュ一ブを作製し、 同様に評価した。 この延伸多孔質 P T F Eチューブか らなる人工血管の試料は、 開存率が 1 0 %と低く、 しかも摘出時の試料 長さは 3. 5 cmに短縮しており、 全体が湾曲していた。
[比較例 4]
延伸時の平均歪み速度を 3 0 %に、 延伸倍率を 5. 0倍に、 それぞれ 変更した以外は、 比較例 1と同様にして延伸多孔質 P T F Eチューブを 作製し、 同様に評価した。 この延伸多孔質 PTF Eチューブからなる人 ェ血管の試料は、 開存率が 0 %と劣悪であり、 しかも摘出時の試料長さ は 3. 3 cmに短縮しており、 全体が湾曲していた。
[比較例 5 ]
実施例 7と同じ手順に従って乾燥チューブを作成し、 次いで、 電気式 加熱炉中で、 48 0°Cの温度設定下、 平均歪み速度が 54 %Zm i nの 条件で、 元の長さの 7. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF E チューブを得た。 この後、 実施例 7と同様にして、 延伸多孔質 P TF E チューブ外面に、 深さが全壁厚の 50 %、 凸部間距離が 2 00〜 3 0 0 /imとなる凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 40 m、 繊 維長の分布が 2 5 %、 1 ?八8 ?が0. 0 7 k g c m2、 漏水圧が 0. 1 9 k g / c m2, 内径が 4 mm φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多 孔質 P T F Eチューブを得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブ 2 cmを切り取り、 クロスヘッ ド速 度 2 0 mm/分で管軸方向に 2 mm圧縮するのに要する荷重は 4 g f で あった。 また、 このチューブ 1 c mを切り取り、 1 OmmZ分の速度で 径方向に 1 0 %圧縮するのに要する荷重は 1 5 g f であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 6 5 %となり、 結節の形態は、 管軸方 向の連結がほとんど見られず、 管軸方向にほぼ垂直な直線状であった。 この延伸多孔質 P T F Eチューブから長さ 4 c mを切り取り、 人工血 管の試料とした。 この試料を 2 0頭の成犬の頸動脈に移植したところ、 1 2週経過後に、 2頭に血流が認められたのみで、 残りのものは、 閉塞 していた。 また、 この人工血管試料は、 摘出後の細胞侵入状態に乏しか つた。 1〜4週経過後の人工血管周辺の超音波エコー検査では、 人工血 管外面からの血液及び漿液の滲出はほとんど認められない程度の少量で あった。 1 2週を待たずに閉塞した例の多くは、 細胞侵入の不良による 器質化不良が原因と見られる閉塞であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブについて、 結節主軸角度を 0 ° 〜 1 80 ° において 3 6 ° 毎の級に分けた場合のヒストグラムを図 6に示す。
[比較例 6 ]
実施例 7と同じ手順に従って乾燥チューブを作成し、 次いで、 電気式 加熱炉中で、 48 0 °Cの温度設定下、 平均歪み速度が 6 6 %Zm i nの 条件で、 元の長さの 9. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF E チューブを得た。 この後、 実施例 7と同様にして、 延伸 PTF Eチュー ブ外面に、 深さが全壁厚の 5 0 %、 凸部間距離が 2 0 0〜 3 0 0 imと なる凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 6 0 xm、 繊維長の 分布が 2 8 %、 1 ?八8 ?が0. 0 5 k g Z c m2、 漏水圧が 0. 1 5 k gZc m2、 内径が 4 mm φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 ^ mの延伸多孔質 P T F Eチューブを得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 45 %となり、 結節の形態は、 管軸方 向の連結が稀に見られるものの、 管軸方向には、 ほぼ垂直な直線状であ つた。
この延伸多孔質 PTF Eチューブからなる人工血管の試料を 1 5頭の 成犬の類動脈に移植したところ、 1 2週経過後に 3頭に血流が認められ たのみで、 残りのものは、 閉塞していた。 また、 この人工血管の試料は. 摘出後の細胞侵入状態は良好であつたが、 1〜 4週経過後の人工血管周 辺の超音波エコー検査では、 人工血管外面からの血液及び漿液の滲出が 多く認められた。 1 2週を待たずに閉塞した例の多くは、 血液及び漿液 の滲出が原因と見られる閉塞であった。
[比較例 7]
実施例 7と同じ手順に従って乾燥チューブを作成し、 次いで、 電気式 加熱炉中で、 48 0°Cの温度設定下、 平均歪み速度が 7 8 %Zm i nの 条件で、 元の長さの 1 1. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 PTF Eチューブを得た。
この後、 実施例 7と同様にして、 延伸多孔質 PTF Eチューブ外面に, 深さが全壁厚の 5 0 %、 凸部間距離が 2 0 0〜 3 0 0 mとなる凹凸構 造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 9 0 m、 繊維長の分布が 3 0 %、 i PAB Pが 0. 04 k gZc m2、 漏水圧が 0. 1 0 k g Z c m2、 内径が 4 mm Φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸 Ρ Τ F Ε製人 ェ血管を得た。
この延伸多孔質 P T F Εチューブの結節主軸角度を測定したところ、 ヒストグラムの最大ピークは、 約 7 0 %となり、 結節の形態は、 管軸方 向の連結が稀に見られるものの、 管軸方向には、 ほぼ垂直な直線状であ つた。
この延伸多孔質 PTF Εチューブからなる人工血管の試料を 2 0頭の 成犬の頸動脈に移植したところ、 1 2週経過後に 3頭に血流が認められ たのみで、 残りのものは、 閉塞していた。 また、 この人工血管試料は、 摘出後の細胞侵入状態は良好であつたが、 外面からの血液及び漿液の滲 出が多く、 1 2週を待たずに閉塞した例の多くは、 血液及び漿液の滲出 が原因と見られる閉塞であった。
[比較例 8]
実施例 1 1と同じ手順に従って乾燥チューブを作製し、 電気式加熱炉 中 48 0 °Cの温度設定で、 平均歪み速度が 3 6 %ノ m i nの条件で、 元 の長さの 8. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 P T F Eチューブを 得た。 この後、 実施例 1 1と同様に加熱処理して、 延伸多孔質 PTF E チューブの外表面に、 凹部の深さが全壁厚の 5 0 %で、 凸部間距離 2 0 0〜 3 0 0 t mの凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 6 5 ^ m、 内径が 4 mm Φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多孔質 P T F Εチ ユーブを得た。
この延伸多孔質 P T F Εチューブの結節の平均分岐数を測定したとこ ろ、 1結節当たり 3. 0であった。 この延伸多孔質 P T F Εチューブか らなる人工血管の試料を 2 0頭の成犬の頸動脈に置換移植したところ、 1 2週間経過後に 2頭に血流が認められたのみで、 残りのものは、 閉塞
[比較例 9]
実施例 1 1と同じ手順に従って押出したチューブを乾燥し、 電気式加 熱炉中 48 0 °Cの温度設定で、 平均歪み速度が 3 0 /m i nの条件で. 元の長さの 6. 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 P T F Eチューブ を得た。 この後、 実施例 1 1と同様に加熱処理して、 延伸 PTF Eチュ 一ブの外表面に、 凹部の深さが全壁厚の 5 0 %で、 凸部間距離 2 0 0〜 30 0 mの凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 45 rn, 内径が 4mm φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延伸多孔質 P T F Eチュー ブを得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの結節の平均分岐数を測定 したところ、 1結節当たり 2 . 5であった。
この延伸多孔質 P T F Eチューブからなる人工血管の試料を 1 0頭の 成犬の頸動脈に置換移植したところ、 1 2週間経過後に 1頭に血流が認 められたのみで、 残りのものは、 閉塞していた。
[比較例 1 0 ]
実施例 1 1 と同じ手順に従って乾燥チューブを作製し、 次いで、 該チ ユーブを電気式加熱炉中 3 8 0 °Cの温度設定で、 平均歪み速度が 9 % / m i nの条件で、 元の長さの 3 . 0倍になるように延伸し、 延伸多孔質 P T F Eチューブを得た。 この後、 実施例 1 1 と同様に加熱処理して、 延伸多孔質 P T F Eチューブの外表面に、 凹部の深さが全壁厚の 5 0 % で、 凸部間距離 2 0 0 〜 3 0 0 の凹凸構造を付与した。 その結果、 平均繊維長が 3 5 m、 内径が 4 mm φ、 凸部の壁厚が 7 0 0 mの延 伸多孔質 P T F Eチューブを得た。 この延伸多孔質 P T F Eチューブの 結節の平均分岐数を測定したところ、 1結節当たり 6 . 0であった。 こ の延伸多孔質 P T F Eチューブからなる人工血管の試料を 1 5頭の成犬 の頸動脈に置換移植したところ、 1 2週間経過後に 1頭に血流が認めら れたのみで、 残りのものは、 閉塞していた。
以上の各実施例及び比較例の実験結果を表 1 〜 6に示す。
実 施例
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 延伸温度
350 350 350 350 350 350 380 380 380 380 380 380 380 (で)
歪み速度 Q Q o n
0 1 0 i I i O 1 14 10 1 U 1 ύ 1U 1 D (V分)
延伸倍率
5.5 5.5 5.5 5 5 9 6 5 7.5 8 6.5 4.5 7 (倍)
平均繊維
58 58 58 50 55 80 60 40 60 80 60 45 65 長 (/ζπί)
気 孔 率
78 77 76 75 78 80 78 76 79 80 78 74 80 (¾)
管軸方向
圧縮荷重 22 17 13 20 26 11 16 23 12 13 13 22 12 (gf)
管軸方向
圧縮抗カ an 2.41 1.84 1.79 1.66 1.56 1.55 2.23 1.16 1.26 1.26 13 1.16 (gf/mmz)
径 方 向
圧縮荷重 26 23 21 21 19 18 23 24 19 20 23 24 21 (gf/cm)
Λ'フ'ルホ'イン
0.13 0.12 0.10 0.10 0.14 0.09 0.10 0.13 0.11 0.06 0.10 0.12 0.10 V (kg/cm2)
漏 水 圧
0.26 0.24 0.25 0.20 0.27 0.19 0.20 0.30 0.25 0.18 0.22 0.28 0.20 (kg/ cm2)
内径/外径 40/ 40/ 40/ 40/ 4.0/ 4.0/ 40/ 40/ 40/ 4.0/ 4.0/ 40/ 40/ 画) 5.0 5.0 5.0 5.5 6.0 5.0 5.4 5.4 ¾4 5.4 5.4 5.4 5.4
表 2
Figure imgf000041_0001
表 3
Figure imgf000041_0002
*1 :結節主軸角度のヒストグラムの最高値 (%) 級数 =5 点/ 1結節 表 4
Figure imgf000042_0001
*1 :結節主軸角度のヒストグラムの最高値 (%) 級数 =5
*2:点 Z 1結節
表 5
実施例
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 成犬への
10 10 10 10 10 10 20 18 25 25 20 18 25 移植頭数
4週開存数 10 9 8 8 8 7 20 13 20 20 18 11 23
4週開存率
100 90 80 80 80 70 100 72 80 80 90 61 92 (¾)
12週開存
8 9 8 7 6 5 18 9 20 15 18 9 20 数
12週開存
80 90 80 70 60 50 90 50 80 60 90 50 80 率《)
血漿滲出
少 少 少 ^£ 多 少 少 少 少 少 状態
細胞侵入
優 優 優 良 良 優 良 優 優 優 良 優 状態
表 6
Figure imgf000043_0001
また、 これらの実施例及び比較例について、 平均繊維長と結節による 包囲面積との関係を示す包囲面積グラフを図 7に示す。 さらに、 これら の実施例及び比較例について、 平均繊維長と結節骨格長との関係を示す 結節骨格長グラフを図 8に示す。 産業上の利用可能性
本発明によれば、 繊維と該繊維によって互いに連結された結節とから なる微細繊維状組織を有する延伸多孔質 P T F E管状体製の血管補綴物 であって、 平均繊維長が長く大孔径で、 気孔率が高く、 生体組織の侵入 促進効果に優れ、 しかも補強しなくても管軸方向ゃ径方向への圧縮に対 して十分な剛性を有しており、 生体への移植後の開存性が顕著に改善さ れた血管補綴物が提供される。
延伸多孔質 P T F E管状体製の小口径の血管補綴物は、 閉塞が生じや すいため、 これまで実用化がされていなかった。 これに対して、 本発明 の血管補綴物は、 内径が 6 mm未満、 さらには 5 mm以下、 特に 4 mm 以下の小口径の人工血管として好適である。

Claims

請求の範囲
1 - 繊維と該繊維によって互いに連結された結節とからなる微細繊 維状組織を有する延伸多孔質ポリテトラフルォロエチレン管状体製の血 管補綴物において、
(A) 平均繊維長が 4 0 m以上、
(B) 気孔率が 7 0 %以上、
(0 該管状体を管軸方向に 1 0 0 % Z分の歪み速度で 1 0 %圧縮するた めに要する荷重が 1 0 g f 以上、 かつ、
(D) その 1 0 %圧縮時に生じる該管状体の単位断面積当たりの抗力が 1 .
0 g f /mm 2以上
であることを特徴とする血管補綴物。
2 . さらに、 (E) 該管状体を径方向に 2 0 0 % Z分の歪み速度で 1 0 %圧縮するために要する該管状体の単位長さ当たりの荷重が 1 5 g f / c m以上である請求項 1記載の血管補綴物。
3 . 該管状体の内腔面及び外周面並びにそれらの間に存在する内腔 面と同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲面上で測定した、 結節主軸角 度について 0 ° 〜 1 8 0 ° の範囲で作成した級数 5のヒス トグラムにお いて、 いかなる級も全体に対する割合が 2ノ 5を越えない請求項 1記載 の血管補綴物。
4 . 該ヒストグラムにおいて、 いかなる級も全体に対する割合が 1 / 3を越えない請求項 3記載の血管補綴物。
5 . 該管状体の内腔面及び外周面並びにそれらの間に存在する内腔 面と同心な少なくとも 5面以上の円筒状曲面上で測定した結節の平均分 岐数が 4. 0以上である請求項 1記載の血管補綴物。
6. 平均繊維長 (単位 = ^ m) を X軸とし、 該管状体の内腔面及び 外周面並びにそれらの間に存在する内腔面と同心な少なくとも 5面以上 の円筒状曲面上で測定した結節による包囲面積 (単位 = zm2) を y軸 とする包囲面積グラフにおいて、 平均繊維長と結節による包囲面積が A 点 (x = 40、 y = 1 0 0 0 ) 、 B点 (x= 9 0、 y = 1 00 0 ) 、 及 び C点 (x= 9 0、 y = 5 0 0 0 0 ) の 3点を結んだ領域内にある請求 項 1記載の血管補綴物。
7. 該包囲面積グラフにおいて、 平均繊維長と結節による包囲面積 が D点 (x = 40、 y = 20 00 ) 、 E点 (x= 80、 y = 2000 ) . 及び F点 (x = 8 0、 y = 40 0 00 ) の 3点を結んだ領域内にある請 求項 6記載の血管補綴物。
8. 平均繊維長 (単位 = 111) を X軸とし、 該管状体の内腔面及び 外周面並びにそれらの間に存在する内腔面と同心な少なくとも 5面以上 の円筒状曲面上で測定した結節骨格長 (単位 = zm) を y軸とする結節 骨格長グラフにおいて、 平均繊維長と結節骨格長が H点 (x = 40、 y = 2 0 0 0) 、 I点 (x = 40、 y = 40 0) 、 J点 (x = 6 0、 y = 2 0 0 ) 、 K点 (x= 8 0、 y = 2 0 0 ) 、 及び L点 (x= 8 0、 y = 2 0 0 0 ) の 5点を結んだ領域内にある請求項 1記載の血管補綴物。
9. 該結節骨格長グラフにおいて、 平均繊維長と結節骨格長が M点 (x = 4 0、 y = 2 0 0 0 ) 、 N点 (x = 4 0、 y = 5 0 0 ) 、 P点 (x= 6 0、 y = 2 0 0 ) 、 Q点 (x = 8 0、 y = 2 00 ) 、 及び R点 (x= 8 0、 y = 2 0 0 0 ) の 5点を結んだ領域内にある請求項 8記載 の血管補綴物。
1 0. 内径が 6 mm未満である請求項 1記載の血管補綴物。
1 1. 結節の平均長さが平均繊維長の 3倍以上である請求項 1記載 の血管補綴物。
1 2. 漏水圧が 0. 1 5 k g f Z c m2 以上である請求項 1記載の 血管補綴物。
1 3. イソプロピルアルコールを用いたバブルポイントが 0. 0 5 k g f cm2以上である請求項 1記載の血管補綴物。
PCT/JP2000/003469 1999-05-31 2000-05-30 Prothèse de vaisseau sanguin WO2000072894A1 (fr)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00931607A EP1186309B1 (en) 1999-05-31 2000-05-30 Prosthesis for blood vessel
AU49509/00A AU764765B2 (en) 1999-05-31 2000-05-30 Prosthesis for blood vessel
US09/980,094 US6689160B1 (en) 1999-05-31 2000-05-30 Prosthesis for blood vessel
DE60038374T DE60038374T2 (de) 1999-05-31 2000-05-30 Prothese für blutgefässe
CA002375776A CA2375776A1 (en) 1999-05-31 2000-05-30 Prosthesis for blood vessel

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11/151963 1999-05-31
JP15196399 1999-05-31
JP11/214097 1999-07-28
JP21409799 1999-07-28
JP24978699 1999-09-03
JP11/249786 1999-09-03
JP26626999 1999-09-20
JP11/266269 1999-09-20

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2000072894A1 true WO2000072894A1 (fr) 2000-12-07

Family

ID=27473119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2000/003469 WO2000072894A1 (fr) 1999-05-31 2000-05-30 Prothèse de vaisseau sanguin

Country Status (6)

Country Link
US (1) US6689160B1 (ja)
EP (1) EP1186309B1 (ja)
AU (1) AU764765B2 (ja)
CA (1) CA2375776A1 (ja)
DE (1) DE60038374T2 (ja)
WO (1) WO2000072894A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008503320A (ja) * 2004-06-22 2008-02-07 ボストン サイエンティフィック サイムド, インコーポレイテッド 抗菌剤と、生物分解性マトリックスと、外側の布層とを有する複合血管移植片
US7691299B2 (en) * 2002-05-02 2010-04-06 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Process for production of expanded polytetrafluoroetylene products
JP2015507967A (ja) * 2012-02-10 2015-03-16 シンセス・ゲーエムベーハーSynthes GmbH 多孔質インプラント材料及び関連する方法

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7285235B2 (en) * 1999-05-19 2007-10-23 Medtronic, Inc. Manufacturing conduits for use in placing a target vessel in fluid communication with a source of blood
US7727221B2 (en) 2001-06-27 2010-06-01 Cardiac Pacemakers Inc. Method and device for electrochemical formation of therapeutic species in vivo
US6865810B2 (en) * 2002-06-27 2005-03-15 Scimed Life Systems, Inc. Methods of making medical devices
US6852122B2 (en) * 2003-01-23 2005-02-08 Cordis Corporation Coated endovascular AAA device
JP2005298554A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Sumitomo Electric Ind Ltd 膜厚方向に弾性回復性を有する延伸ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜、その製造方法、及び該多孔質膜の使用
DE102004038506A1 (de) 2004-08-07 2006-02-23 Zf Friedrichshafen Ag Getriebe, insbesondere zum Antrieb einer Trommel eines Fahrmischers
US7878699B2 (en) 2004-08-07 2011-02-01 Zf Friedrichshafen Ag Drive for mixing drum with elastic element arranged between bearing incorporating drive system and base
US7845843B2 (en) * 2005-06-10 2010-12-07 Zf Friedrichshafen Ag Compensation device for compensating the angular discrepancy of a mixing drum
US8840660B2 (en) 2006-01-05 2014-09-23 Boston Scientific Scimed, Inc. Bioerodible endoprostheses and methods of making the same
US8089029B2 (en) 2006-02-01 2012-01-03 Boston Scientific Scimed, Inc. Bioabsorbable metal medical device and method of manufacture
US8048150B2 (en) 2006-04-12 2011-11-01 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprosthesis having a fiber meshwork disposed thereon
US8052743B2 (en) 2006-08-02 2011-11-08 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprosthesis with three-dimensional disintegration control
CA2663250A1 (en) 2006-09-15 2008-03-20 Boston Scientific Limited Bioerodible endoprostheses and methods of making the same
WO2008034013A2 (en) 2006-09-15 2008-03-20 Boston Scientific Limited Medical devices and methods of making the same
EP2076296A2 (en) * 2006-09-15 2009-07-08 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprosthesis with adjustable surface features
CA2663198A1 (en) * 2006-09-15 2008-03-20 Boston Scientific Limited Medical devices
ES2357661T3 (es) * 2006-09-15 2011-04-28 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprótesis bioerosionables con capas inorgánicas bioestables.
US8057534B2 (en) 2006-09-15 2011-11-15 Boston Scientific Scimed, Inc. Bioerodible endoprostheses and methods of making the same
US20080071353A1 (en) * 2006-09-15 2008-03-20 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprosthesis containing magnetic induction particles
ATE530210T1 (de) * 2006-09-18 2011-11-15 Boston Scient Ltd Endoprothesen
CA2663762A1 (en) 2006-09-18 2008-03-27 Boston Scientific Limited Endoprostheses
US20080097577A1 (en) * 2006-10-20 2008-04-24 Boston Scientific Scimed, Inc. Medical device hydrogen surface treatment by electrochemical reduction
ES2506144T3 (es) 2006-12-28 2014-10-13 Boston Scientific Limited Endoprótesis bioerosionables y procedimiento de fabricación de las mismas
US8052745B2 (en) 2007-09-13 2011-11-08 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprosthesis
US7998192B2 (en) 2008-05-09 2011-08-16 Boston Scientific Scimed, Inc. Endoprostheses
US8236046B2 (en) * 2008-06-10 2012-08-07 Boston Scientific Scimed, Inc. Bioerodible endoprosthesis
US7985252B2 (en) 2008-07-30 2011-07-26 Boston Scientific Scimed, Inc. Bioerodible endoprosthesis
US8382824B2 (en) 2008-10-03 2013-02-26 Boston Scientific Scimed, Inc. Medical implant having NANO-crystal grains with barrier layers of metal nitrides or fluorides
EP2403546A2 (en) 2009-03-02 2012-01-11 Boston Scientific Scimed, Inc. Self-buffering medical implants
WO2011098565A1 (en) * 2010-02-12 2011-08-18 Aesculap Ag Medical device made of eptfe partially coated with an antimicrobial material
US8668732B2 (en) 2010-03-23 2014-03-11 Boston Scientific Scimed, Inc. Surface treated bioerodible metal endoprostheses
US8696738B2 (en) 2010-05-20 2014-04-15 Maquet Cardiovascular Llc Composite prosthesis with external polymeric support structure and methods of manufacturing the same
GB201609448D0 (en) 2015-09-10 2016-07-13 Obl S A Medical device
US10813777B2 (en) 2016-01-09 2020-10-27 Stentit B.V. Fibrous tubular conduit for stenting applications
US10354378B2 (en) * 2016-04-06 2019-07-16 University Of Washington Systems and methods for quantitative assessment of microvasculature using optical coherence tomography angiography
CN114326521B (zh) * 2021-12-31 2023-11-07 中北大学 一种多节点无线传感器网络漏水定位监测系统

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4743480A (en) * 1986-11-13 1988-05-10 W. L. Gore & Associates, Inc. Apparatus and method for extruding and expanding polytetrafluoroethylene tubing and the products produced thereby
JPH0584292A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Jinkou Ketsukan Gijutsu Kenkyu Center:Kk 人工血管とその製造方法
JPH06277273A (ja) * 1993-03-29 1994-10-04 Jinkou Ketsukan Gijutsu Kenkyu Center:Kk 人工血管
JPH09241412A (ja) * 1996-03-07 1997-09-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 延伸ポリテトラフルオロエチレンチューブとその製造方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE392582B (sv) * 1970-05-21 1977-04-04 Gore & Ass Forfarande vid framstellning av ett porost material, genom expandering och streckning av en tetrafluoretenpolymer framstelld i ett pastabildande strengsprutningsforfarande
AR205110A1 (es) 1974-04-02 1976-04-05 Gore & Ass Protesis vascular artificial
JPS6037734B2 (ja) 1978-10-12 1985-08-28 住友電気工業株式会社 管状臓器補綴材及びその製造方法
JPS6037734A (ja) 1983-08-10 1985-02-27 Mitsubishi Electric Corp パタ−ン形成方法
JPS6056619A (ja) 1983-09-07 1985-04-02 Showa Mfg Co Ltd 油圧緩衝器の車高調整装置
JPS62152470A (ja) * 1985-12-24 1987-07-07 住友電気工業株式会社 管状臓器補綴材
WO1992017218A1 (fr) * 1991-03-29 1992-10-15 Vascular Graft Research Center Co., Ltd. Vaisseau sanguin artificiel et composite
US5466509A (en) * 1993-01-15 1995-11-14 Impra, Inc. Textured, porous, expanded PTFE
JP3254044B2 (ja) 1993-06-16 2002-02-04 ナミックス株式会社 太陽電池用電極
CA2192457C (en) 1994-07-27 2002-02-19 Thane L. Kranzler High strength porous ptfe sheet material
US5788626A (en) 1995-11-21 1998-08-04 Schneider (Usa) Inc Method of making a stent-graft covered with expanded polytetrafluoroethylene
CA2197375C (en) * 1996-02-15 2003-05-06 Yasuhiro Okuda Artificial blood vessel

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4743480A (en) * 1986-11-13 1988-05-10 W. L. Gore & Associates, Inc. Apparatus and method for extruding and expanding polytetrafluoroethylene tubing and the products produced thereby
JPH0584292A (ja) * 1991-09-27 1993-04-06 Jinkou Ketsukan Gijutsu Kenkyu Center:Kk 人工血管とその製造方法
JPH06277273A (ja) * 1993-03-29 1994-10-04 Jinkou Ketsukan Gijutsu Kenkyu Center:Kk 人工血管
JPH09241412A (ja) * 1996-03-07 1997-09-16 Sumitomo Electric Ind Ltd 延伸ポリテトラフルオロエチレンチューブとその製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
See also references of EP1186309A4 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7691299B2 (en) * 2002-05-02 2010-04-06 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Process for production of expanded polytetrafluoroetylene products
JP2008503320A (ja) * 2004-06-22 2008-02-07 ボストン サイエンティフィック サイムド, インコーポレイテッド 抗菌剤と、生物分解性マトリックスと、外側の布層とを有する複合血管移植片
US8192481B2 (en) 2004-06-22 2012-06-05 Boston Scientific Scimed, Inc. Implantable medical devices with anti-microbial and biodegradable matrices
JP2015507967A (ja) * 2012-02-10 2015-03-16 シンセス・ゲーエムベーハーSynthes GmbH 多孔質インプラント材料及び関連する方法

Also Published As

Publication number Publication date
AU4950900A (en) 2000-12-18
DE60038374T2 (de) 2009-03-12
CA2375776A1 (en) 2000-12-07
US6689160B1 (en) 2004-02-10
AU764765B2 (en) 2003-08-28
EP1186309B1 (en) 2008-03-19
EP1186309A4 (en) 2002-07-31
EP1186309A1 (en) 2002-03-13
DE60038374D1 (en) 2008-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2000072894A1 (fr) Prothèse de vaisseau sanguin
US4822361A (en) Tubular prosthesis having a composite structure
CA1341519C (en) Prosthetic vascular graft
US5824050A (en) Prosthesis with in-wall modulation
JP4215505B2 (ja) 高密度微小壁の発泡ポリテトラフルオロエチレン管状構造体
US4816339A (en) Multi-layered poly(tetrafluoroethylene)/elastomer materials useful for in vivo implantation
US6416537B1 (en) Multi-stage prosthesis
JPH11504548A (ja) 改良ptfe人工血管およびその製造方法
EP0256748A2 (en) Porous highly expanded fluoropolymers and a process for preparing them
JPS62152470A (ja) 管状臓器補綴材
CA2603159A1 (en) Sintered structures for vascular grafts
US20110076315A1 (en) Grafts and Stents Having Inorganic Bio-Compatible Calcium Salt
Watanabe et al. Development of biotube vascular grafts incorporating cuffs for easy implantation
RU2128024C1 (ru) Имплантируемый полый протез и способ его изготовления
EP3434292B1 (en) Composite blood vessel substitute and the method for producing it
EP2311506A1 (en) Base material for revascularization
JP2007037764A (ja) 人工弁
EP1185313A1 (en) Expanded polytetrafluoroethylene vascular graft with increased healing response
JPH0240341B2 (ja)
US7976860B2 (en) Implant and process for its production
JP2006263144A (ja) 生体軟組織代替移植材料およびその製造方法
JPH0732798B2 (ja) 複合構造管状臓器補綴物
JPH05237141A (ja) 人工血管およびその製造方法
JPH04300537A (ja) 複合化人工血管
JP4483545B2 (ja) 人工血管及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
AK Designated states

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): AU CA CN JP KR RU US

AL Designated countries for regional patents

Kind code of ref document: A1

Designated state(s): AT BE CH CY DE DK ES FI FR GB GR IE IT LU MC NL PT SE

121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application
DFPE Request for preliminary examination filed prior to expiration of 19th month from priority date (pct application filed before 20040101)
ENP Entry into the national phase

Ref country code: JP

Ref document number: 2000 621000

Kind code of ref document: A

Format of ref document f/p: F

ENP Entry into the national phase

Ref document number: 2375776

Country of ref document: CA

Ref country code: CA

Ref document number: 2375776

Kind code of ref document: A

Format of ref document f/p: F

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 49509/00

Country of ref document: AU

Ref document number: 09980094

Country of ref document: US

WWE Wipo information: entry into national phase

Ref document number: 2000931607

Country of ref document: EP

WWP Wipo information: published in national office

Ref document number: 2000931607

Country of ref document: EP

WWG Wipo information: grant in national office

Ref document number: 49509/00

Country of ref document: AU

WWG Wipo information: grant in national office

Ref document number: 2000931607

Country of ref document: EP