明 細 書
2 , 2—二置換環状エーテル誘導体およびその養毛剤 技術分野
本発明は、 2 , 2—二置換環状エーテル誘導体に関し、 より具体的にはテトラ ヒドロピランもしくはテトラヒドロフランの 2位が有機基 2個により置換された 新規化合物、 およびそれらを有効成分とする養毛剤に関する。
技術背景
トリメチレンォキシド環の炭素原子上の 2個のメチロール基をそれぞれ介して アルキル力ルバモイル基およびアンモニゥム部分を含む低級アルキルカルボニル もしくは力ルバモイル基を有する環状エーテルジオール誘導体のある種のものは 公知であり、 それらのいくつかは、 血小板活性化因子 (PAF) の強力な拮抗活性 を有することが示されている (特表平 6— 5 1 0 3 0 6号または WO 9 4 Z 0 0 4 4 7 ) o
発明の開示
本発明者らは、 環状エーテルジオール誘導体に分類できるものの、 テトラヒド 口ビラン環またはテトラヒドロフラン環を基本骨格とすることで明確に区別でき る 2 , 2—二置換環状エーテル誘導体を合成し、 該誘導体が優れた養毛作用を有 することを見い出した。 すなわち、 本発明はかような知見に基づくものである。 本発明によれば、 一般式 ( I )
式中、 R 1および R 2は独立して、 置換されていてもよい d -soの炭化水素基また は酸素、 硫黄および窒素原子から選ばれたへテ口原子を 1ないし 4個含む 5また は 6員環の置換されていてもよい複素環基を示し、 R 3は水素原子、 置換されて いてもよいアルキル基、 ァシル基、 アルコキシカルボニル基、 フヱノキシカルボ 二ル基または置換されていてもよい力ルバモイル基を示し、 aおよび bはそれぞ れ独立して 0または 1を示し、 そして mは 1または 2を示す、
で表わされる化合物またはその塩が提供される。
発明を実施するための最良の形態
一般式 ( I) の定義において、 R R2で示される Cnoの炭化水素基として は、 例えば のアルキル基、 C3— 8のシクロアルキル基、 C2-1()のァルケ二 ノレ基、 C2-10のアルキニル基、 〇3 0のシクロアルケニル基、 C6-14のァリーノレ 基または C 7— i 6のァラルキル基を挙げることができる。
d -30のアルキル基としては、 例えばメチル、 ェチル、 プロピル、 ブチル、 ぺ ンチル、 へキンル、 ヘプチル、 ォクチル、 ノニル、 デシル、 ゥンデシル、 ドデシ ル、 トリデシル、 テトラデシル、 ペンタデシル、 へキサデシル、 ヘプタデシル、 ォクタデシル、 ノナデシル、 ィコシル、 へニコシル、 ドコシル、 トリコシル、 テ トラコシル、 ペンタコシル、 へキサコシル、 ヘプタコンル、 才クタコシル、 ノナ コシル、 トリアコンチル等の直鎖アルキル;例えばィソプロピル、 ィソブチル、 s e c—ブチル、 t e r t—ブチル、 2—メチルペンチル、 3—メチルペンチル、 4—イソ力プリル、 4—ェチルペンチル、 6—メチルデシル、 9—メチルデシル、 6—ェチルノニル、 5—プロピルォクチル、 11—メチルドデシル、 12—メチ ノレドデシル、 4ーメチルテトラデシル、 13—メチルテトラデシル、 14—ェチ ルへキサデシル、 10—メチルォクタデシル、 15—ェチルペンタデシル、 10 —メチルドコシル、 2—ペンチルォクタデシル、 22—メチルトリコシル、 12 —へキシルォクタデシル、 6—メチルテトラコシル、 24—メチルヘプタコンル、 2—デシルへキサデシル、 2—ノニルォクタデシル、 2— .ドデシルォクタデシル、 3—メチルテトラコシル、 3—メチルトリコシル等の分岐アルキル基が挙げられ る。
好ましい 30アルキル基としては、 Ce-22の直鎖または分岐アルキル基、 よ り好ましくは d 2-22の直鎖または分岐アルキル基を挙げることができる。
C 3-8のシクロアルキル基としては、 例えばシクロプロピル、 シクロペンチル、 シクロへキシル等が挙げられる。
C2-10のアルケニル基としては、 例えばビニル、 ァリル、 2—メチルァリル、
2—ブテニル、 3—ブテニル、 3—ォクテニル、 2—ノネニル、 4—デセニル等 が挙げられる。
C2— 10のアルキニル基としては、 例えばェチニル、 2—プロピニル、 3—へキ
シニル等が挙げられる。
C 3 - 1 0のシクロアルケニル基としては、 例えばシクロプロべニル、 シクロペン テニル、 シクロへキセニル等が挙げられる。
C 6 - ! 4のァリール基としては、 例えばフヱニル、 ナフチル等が挙げられる。 ま た C 7 - 1 6のァラルキル基としては、 例えばベンジル、 フヱニルェチル等が挙げら れる。
上記 R R 2の定義における の炭化水素基は、 それらの炭素鎖中または 炭素鎖中の任意の置換可能な位置に置換基を複数個、 例えば 1ないし 5個持つこ とができる。 置換基の具体的なものとしては、 C 3 - 8のシクロアルキル、 水酸基、 メルカプト、 ォキソ、 チォキソ、 シァノ、 力ルバモイル、 カルボキシル、 のアルコキシカルボニル (例えばメ トキシカルボニル、 エトキシカルボニル等) . スルホ、 ハロゲン (フッ素、 塩素、 臭素、 ヨウ素) 、 d— 4アルコキシ (例えば メ トキシ、 エトキシ、 プロボキシ、 イソプロボキシ、 ブトキシ、 イソブトキシ、 s e c—ブトキシ、 t e r t—ブトキシ等) 、 フヱノキシ、 ハロゲノフヱノキシ (例えば 0—、 m—または p—クロロフエノキシ、 0—、 m—または p—ブロモ フエノキシ等) 、 (:ぃ 4の低級アルキルチオ (例えばメチルチオ、 ェチルチオ、 n—プロピルチオ、 イソプロピルチオ、 n—ブチルチオ、 t e r t—ブチルチオ 等)、 フヱニルチオ、 Cい 4のアルキルスルフィニル (例えばメチルスルフィ二 ル、 ェチルスルフィニル等) 、 Cい 4のアルキルスルホニル (例えばメチルスル ホニル、 ェチルスルホニル等) 、 (:ぃ!。のハロアルキル (例えばジフルォロメチ ル、 トリフルォロメチル、 トリフルォロェチル、 トリクロ口ェチル等) 、 ホルミ ル、 d - 5のアルカノィル (例えばァセチル等) 、 ベンゾィル等が挙げられる。 さらに Cい 3 0の炭化水素基の置換基として、 ァミノ、 置換されていてもよいアミ ノ、 即ち C !—eのアルカノィルァミノ (例えばァセチルァミノ、 プロピオニルァ ミノ等) 、 水酸基で置換されていてもよい C卜 3 0のアルキルアミノ (例えばメチ ルァミノ、 ェチルアミノ、 n—プロピルアミノ、 イソプロピルァミノ、 n—プチ ルァミノ、 イソブチルァミノ、 s—ブチルァミノ、 t—ブチルァミノ、 ペンチル ァミノ、 へキシルァミノ、 ヘプチルァミノ、 ォクチルァミノ、 ノニルァミノ、 デ シルァミノ、 ゥンデシルァミノ、 ドデシルァミノ、 トリデシノレアミノ、 テトラデ
シルァミノ、 ペンタデシルァミノ、 へキサデシルァミノ、 ヘプタデシルァミノ、 ォクタデシルァミノ、 ノナデシルァミノ、 ィコシルァミノ、 へニコシルァミノ、 ドコシノレアミノ、 トリコシノレアミノ、 テトラコシルァミノ、 ペンタコンルァミノ、 へキサコシルァミノ、 ヘプタコンルァミノ、 ォクタコシルァミノ、 ノナコシルァ ミノ、 トリアコンチルァミノ等) 、 ジー d - 4アルキルアミノ (例えばジメチル ァミノ、 ジェチルァミノ、 N—メチル一N—ェチルァミノ、 N—メチル一 N—プ 口ピルァミノ等) などが挙げられる。
の炭化水素基の置換基の他の具体例として、 酸素、 硫黄および窒素原子 から選ばれるヘテロ原子を 1ないし 4個含む 5または 6員の置換されていてもよ い複素環基、 例えばピロリジル、 ピペリジル、 モルホリノ、 2—または 3—チェ ニル、 2—または 3—フリル、 3—、 4—または 5—ピラゾリル、 2—、 4—ま たは 5—チアゾリル、 3—、 4—または 5—イソチアゾリル、 2—、 4—または 5—ォキサゾリル、 3—、 4—または 5—イソキサゾリル、 2—、 4—または 5 一イミダゾリル、 1 . 2 , 3—または 1 , 2. 4—トリァゾリル、 1 Hまたは 2 H— テトラゾリル、 2 —、 3—または 4—ピリジル、 2—、 4一または 5—ピリミジ ル、 3—または 4—ピリダジニル、 キノリル、 イミダキノリル、 インドリル等が 挙げられる。 これらの複素環基は、 通常 d - 2の炭化水素基に置換している。 ま た、 これらの複素環基は、 1ないし 4個の置換基を有していてもよく、 このよう な置換基の具体的なものとしては、 例えばフッ素、 塩素、 臭素等のハロゲン、 例 えばメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル等の Cい 4アルキルおよび例えば 0—、 m―、 または p—クロロフエノキシ、 0—、 m―、 または p—ブロモフエ ノキシ等のハロゲノフヱノキシ等が挙げられる。
C! - 3 0の炭化水素基の具体例である上述 C 3 -8のシク口アルキル、 C 3— , 0のシ クロアルケニル、 C 6 - 1 4のァリールまたは c 7— 1 βのァラルキル基の好ましい置換 基としては、 例えばメチル、 ェチル、 プロピル、 イソプロピル、 ブチル等の Cい 4のアルキル基を挙げることができ、 これらを 1ないし 4個有することができる。 また、 R 2の定義における の炭化水素基の置換基が C 3-8のシクロア ルキル基であるときは、 該炭化水素基は C 6―! 4の直鎖アルキル基であることが好 ましい。
R1. R2で表わされる複素環基としては、 具体的には 2—、 3—または 4—ピ リジルまたは 2—、 3—または 4一ピぺリジルなどの 5または 6員の芳香族複素 環または脂環族複素環を挙げることができる。 これら複素環基は、 ハロゲン、 C 4アルキル、 ォキソで置換されていてもよい。
前述の R R2のうちでも、 特に好ましい化合物として R1が Cい 30の炭化水 素基、 好ましくは Cい 30アルキル基であって、 R2が置換されていてもよいアミ ノ基で置換された -30の炭化水素基である化合物またはその塩を挙げることが できる。 特に R2が一般式
[式中、 R4、 R 5はそれぞれ独立して水素原子、 置換されていてもよい d-5の アルキル基、 nは 1〜10の整数を示す] で表わされる化合物またはその塩が好 ましい。 R4、 R5は同一または異なって d-3のアルキルが好ましい。 のァ ルキル基の置換基として例えば水酸基などを挙げることができる。
さらに上式において R4、 R5はそれらが結合する窒素原子と一緒になつて含窒 素複素環、 例えば 5または 6員の複素環を形成していてもよい。 具体的には R4 と R5が結合してテトラメチレン、 ペンタメチレン鎖を形成していてもよい。 ま た R4、 R5はそれらが結合する窒素原子のほかに他のへテロ原子 (例えば酸素、 窒素、 硫黄原子など) を介して 5または 6員の複素環を形成するものであっても よい。
一般式 (I) 中、 R3の定義におけるアルキル基としては、 例えばメチル、 ェ チル、 プロピル、 ブチル、 ペンチルなどの -5のアルキル基があげられる。 こ のような C1-5のアルキル基は、 例えばカルボキシル、 低級 (C,— 5) アルコキシ カルボニル (例えばメ トキシカルボニル、 エトキシカルボニル、 プロポキシカル ボニル、 ブトキシカルボニル、 ペンチルォキシカルボニル) などで置換されてい てもよい。 R3の定義におけるァシル基としては、 例えばホルミル、 C2-5の低級 アルカノィル (例えばァセチル、 プロピオニル、 ブチリル、 イソブチリル、 バレ リル、 イソバレリル) 、 ベンゾィルを挙げることができる。 また R 3の定義にお
けるアルコキシカルボニル基としては、 例えばメ トキシカルボニル、 エトキシカ ルボニル、 プロポキシカルボニル、 ブトキシカルボニル、 ペンチルォキシカルボ ニルなどの C i - 5の低級アルコキシカルボニル基が挙げられる。 R 3の定義におけ る置換されていてもよい力ルバモイル基としては、 例えば力ルバモイル、 低級 ( C i -5) アルキル力ルバモイル (例えばメチルカルバモイル、 ェチルカルバモ ィル、 プロピル力ルバモイル、 プチルカルバモイル) 、 ジ一低級 (C卜 5) アル キル力ルバモイル (例えばジメチルカルバモイル、 メチルェチルカルバモイル、 ジェチルカルバモイル、 メチルプロピル力ルバモイル) 、 3〜 7員環の環状アミ ノカルボニル (例えば (アジリジン一 1一 rル) カルボニル、 (ァゼチジン一 1 一ィル) 力ルボニル、 (ピロリジン一 1—ィル) 力ルボニル、 ピぺリジノ力ルボ ニル、 (ピペラジン一 1—ィル) カルボニル、 モルホリノカルボニル、 チオモル ホリノカルボニル) などが挙げられる。
R 3は、 R 2と一緒になって、 それらが結合する窒素原子と共に、 酸素および硫 黄原子、 ならびに C , - 3アルキル基または水素原子と結合していてもよ t、窒素原 子から選ばれたヘテロ原子を 3個まで含んでもよい 5または 6員の置換されてい てもよい含窒素複素環基を形成する原子団であることができる。 これらの 5員ま たは 6員の置換されていてもよ t、含窒素複素環基の具体的なものとしては、 上記 R R 2の C , - 30の炭化水素基の置換基として例示した複素環基のうちの含窒素 複素環基、 ならびに後述するものを挙げることができる。
好ましくは、 R 2および R 3はそれらが結合する窒素原子と一緒になつて形成す る含窒素複素環基は、 一般式
/ " \
-N X または
[式中、 Xは酸素もしくは硫黄原子、 または d -gアルキル基もしくは水素原子 が結合する窒素原子を示す]
である基を挙げることができる。
R 3が独立して一つの置換基を示す場合には、 R 3は水素原子あるいは C , - 5の 低級アルカノィルが好ましく、 水素原子がより好ましい。
一般式 (I) の化合物は、 aおよび bが 0のとき、 R1および R2は、 それぞれ エーテル結合を介して結合しており、 aおよび bが 1のとき、 R まウレタン結 合 (一 OCONH— ) を、 R2は一 OCONR3—をそれぞれ介して結合している。 また aまたは bのいずれか一方が 0であり、 そして他方が 1である場合の化合物 も、 一般式 ( I ) の化合物に包含される。
一般式 (I) の化合物が、 分子中に 1個以上の不斉炭素を有する場合には、 そ れらはラセミ体またはジァステレオマ一の混合物として、 あるいはそれらのいず れか一種の光学異性体として光学分割された化合物も本発明の化合物に包含され 一般式 ( I ) の化合物が、 アミノ基、 イミノ基等の塩基性基を分子中に有する 場合には、 一般式 (I) の化合物は酸付加塩であることができる。 このような塩 としては、 薬理学的にまたは化粧品もしくは皮膚科学上許容される無機酸塩、 例 えばハロゲン化水素塩、 例えば塩酸塩、 臭化水素酸塩など、 硫酸塩、 硝酸塩、 リ ン酸塩等、 または有機酸塩、 例えば酢酸塩、 プロピオン酸塩、 ヒドロキシ酢酸塩、 2—ヒドロキシプロピオン酸塩、 2—ォキソプロピオン酸塩、 エタンニ酸塩、 プ 口パンニ酸塩、 ブタン二酸塩、 メタンスルホン酸塩、 エタンスルホン酸塩、 ベン ゼンスルホン酸塩、 4—メチルベンゼンスルホン酸塩、 2—ヒドロキシ安息香酸 塩、 クェン酸塩、 シユウ酸塩などがあげられる。 また一般式 (1)の化合物が力 ルポキシル基、 スルホ基等の酸基を分子中に有する場合には、 そのアンモニゥム 塩、 アルカリ金属塩 (例えばリチウム塩、 ナトリウム塩、 カリウム塩) 、 有機塩 基との塩、 例えばアルギニン塩、 リジン塩等のアミノ酸との塩等としても使用で さる。
一般式 (I) で表される化合物またはその塩は無水和物であっても水和物であつ てもよい。 また、 一般式 (I) で表される化合物またはその塩は同位元素 (例、 3H, 14C, 35S, 125 I等) 等で標識されていてもよい。
—般式 (I) で表される化合物またはその塩は、 自体公知の反応を用いて、 以 下に示す反応スキームに従つて、 またはそれらを改変した方法により製造するこ とができる。
一般式 (I) の aおよび bが共に整数 1であり、 R 3が水素原子でありそして
R2が式—(CH2)nNR4R5である、 式 ( I— 1) の化合物の製造
( I一 1)
上記式 ( I一 1) の化合物は、 下記反応スキーム AA、 AB、 AC、 AD、 A Eまたは AFにより製造できる。 なお、 R R R
5、 mおよび nは、 特記し な 、かぎり上記定義のとおりである。
反応スキーム A A:
反応スキーム AB :
反応スキーム AF :
当業者であれば、 上記各反応スキームをみれば、 特に、 R
4および R
5の種類に より、 目的とする式 (1-1) の化合物を得るのに好適な反応スキームを選ぶこと ができるであろう。 また、 一般式 (I) の R
2が式一(CH
2)nNR
4R
5以外の基 (R
2' ) である場合には、 例えば反応スキーム AAの式 (VII) の化合物に代え て、
HNR3R2'
を用いて、 目的の化合物を製造できる。 しかし、 拘束されるものでないが、 一般 的な指標を示せば、 以下のとおりである。
R 4、 R 5の各々が置換されていてもよい( ぃ5アルキル基である場合には、 反 応スキーム A A、 A B、 A Eまたは A Fによるのが好都合である。
R 4、 R 5のいずれかが置換されていてもよい C , -5アルキル基であって、 他方 が水素原子である場合には、 反応スキーム A Dによる。
R 4および R 5がそれらが結合する窒素原子と一緒になつて、 酸素および硫黄原 子、 ならびに C , - 3アルキル基または水素原子が結合していてもよ! ^、窒素原子か ら選ばれたへテ口原子を 3個まで含んでもよい 5または 6員環の置換されていて もよい複素環基を形成する原子団である場合には、 反応スキーム A A、 A Bまた は A Fによるのが好都合である。
反応スキーム AA の第一段階において、 化合物 (II) とイソシァネート (IV) との縮合反応、 または、 ァミン (V) との反応により、 化合物 (ΙΠ) が得られ る。 同様に、 化合物 (Π) とイソシァネート (VI) あるいはァミン (VII) との 反応によって化合物 (VIII) が得られる。
ィソシァネートとの付加反応では、 反応促進剤として、 例えば、 ポロントリフ ルオリ ドエチルエーテラート、 塩酸、 塩化アルミニウム、 二塩化ジアルキルスズ、 酢酸ジアルキルスズ等の酸、 あるいは、 卜リエチルァミン、 Ν, Ν—ジイソプロピ ルェチルァミン、 ピリジン、 Ν—メチルモルホリン、 Ν—メチルビペリジン、 酢酸 ナトリウム等の塩基が用いられる。 溶媒として例えば、 ジクロロメタン、 クロ口 ホルム等のハロゲン化炭化水素、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化 水素、 テトラヒドロフラン、 1, 4—ジォキサン等のエーテル類、 Ν,Ν—ジメチル ホルムアミ ド、 Ν, Ν—ジメチルァセトアミ ド等のアミ ド類等が用いられる。 反応 温度、 反応時間は使用する原料化合物、 試薬に応じて変化させればよいが通常、 0 °Cから溶媒の還流温度の範囲で行われる。 具体的には、 例えば、 添加剤として トリェチルアミンを用いジクロロメタン等の溶媒中にて、 0 °Cから室温の範囲で 化合物 (Π) とイソシァネート (IV) あるいは (VI) との反応を行なうことによ り目的を達成することができる。
ァミンとの反応の場合には、 例えば、 クロ口炭酸フヱニル、 ホスゲン、 ジホス
ゲン、 トリホスゲン、 ジー 2—ピリジルケトン等を用いて、 化合物 (Π) をその 対応するカーボネート誘導体へと変換した後、 ァミ ン (V) あるいは (VII) と反 応させる。 反応促進剤として、 例えば、 トリェチルァミン、 N,N—ジイソプロピ ルェチルァミン、 ピリジン、 炭酸ナトリウム等の塩基が用いられる。 溶媒として は、 例えば、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロゲン化炭化水素、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、 テトラヒ ドロフラン、 1 , 4—ジォキ サン等のエーテル類等が用いられる。 反応温度、 反応時間は使用する原料化合物、 試薬に応じて変化させればよいが通常、 一 1 5 °Cから溶媒の還流温度の範囲で行 われる。 具体的には、 例えば、 反応促進剤としてピリジン、 N,N—ジイソプロピ ルェチルァミン等を用い、 クロ口ホルム、 ジクロロメタン等の溶媒中、 一 1 5 °C から室温の範囲で化合物 (Π) をクロ口炭酸フエニル、 トリホスゲン等と反応さ せる。 得られた対応するカーボネート誘導体を、 無溶媒あるいはクロ口ホルム、 ジクロロメタン等の溶媒中、 室温から 1 0 0 °Cの範囲でアミン (V) あるいは (V II) との反応を行なうことにより目的を達成することができる。
反応スキーム AA の第二段階において、 化合物 (III) をイソシァネー卜 (VI) あるいはァミン (VII) と反応させるかまたは、 化合物 (VIII) をイソシァネー ト (IV) あるいはァミン (V) と反応させることにより本発明化合物 (1-1) が得 られる。 これらの反応は上記反応スキーム AA の第一段階に準じた方法により行 うことができる。
反応スキーム AB によれば、 化合物 (IX) とアミン (X) を、 通常、 塩基の存 在下で反応させることによつても、 本発明化合物 (1-1) を得ることができる。 化合物 (IX) 中における L1は窒素と容易に置換する原子または基を意味し、 例え ば、 ハロゲン原子、 トシルォキシ基、 メシルォキシ基等が挙げられる。 L1の定義 は以下においても同じである。 本反応の塩基としては、 例えば、 炭酸カリウム、 水酸化力リゥム、 水酸化ナトリウム、 水素化ナトリゥム等の無機塩基、 トリェチ ルァミン、 ピリジン等の有機塩基が用いられる。 溶媒としては、 トルエン、 エー テル、 テトラヒ ドロフラン、 クロ口ホルム、 ジクロロメタン、 ァセトン、 N,N-ジ メチルホルムアミ ド等が用いられる。 具体的には、 例えば、 塩基として炭酸カリ ゥムを用い、 アセトン、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中にて、 室温から
溶媒の還流温度の範囲で反応を行なうことにより目的を達成することができる。
R4および R5が共に水素原子である本発明化合物 (I-la) は反応スキーム AC に よって合成することができる。
反応スキーム AC によれば、 ァミノ保護化合物 (XI) を脱保護反応に付すこと により本発明化合物(I-la)が得られる。 化合物 (XI) における L2、 L3はァミノ保 護基を意味し、 本反応式の目的に反しない限りいかなる保護基でも使用すること が出来、 そのいずれか一方が第三ブチルォキシカルボニル基、 ベンジルォキシカ ルポ二ル基、 9 _フルォレニルメチルォキシカルボニル基等のゥレタン型保護基、 2 - (トリメチルシリル) エタンスルホニル基等のスルホニル型保護基、 2 , 2 , 2—トリフルオロー 1, 1一ジフヱニルェタンスルフヱニル基等のスルフヱニル 型保護基、 ベンジル基、 トリチル基、 9ーフヱニルフルォレニル基等のアルキル 型保護基等のアミノ保護基で、 他方が水素原子であるか、 あるいは、 L2、 L3がー 緒になって形成されるフタルイミ ド型ァミノ保護基であることができる。 L2、 L3 の定義は以下においても同じである。
本脱保護反応はァミノ保護基い、 L3の種類によりそれ自体公知の各種の方法を 用いることができる。 具体的には、 例えば、 L2がべンジルォキシカルボニル基で L3が水素原子である場合には、 エタノール、 酢酸ェチル等の溶媒中、 触媒として パラジウム-炭素を用い、 水素ガス雰囲気下、 室温から溶媒の還流温度の範囲で 反応を行なうことにより目的を達成することができる。 また、 L2、 L3が一緒になつ て形成されるフタルイミ ド型ァミノ保護基の場合には、 脱保護剤としてヒドラジ ンを用い、 エタノール中にて室温から溶媒の還流温度の範囲で反応を行なうこと により目的を達成することができる。
反応スキーム AD では、 化合物 (I-la) を、 塩基の存在下、 ハロゲン化物 (XII) と反応させるか、 または、 化合物 ( I一 l a ) と R4に対応するカルボニル化合物 を還元的アルキル化反応させることにより、 本発明化合物 (I- lb) が得られる。 化合物(XII)中における Xはハロゲン原子を表す。 Xの定義は以下においても同 じである。
ハロゲン化物 (XII) との反応において、 R4が低級アルキル基、 ベンジル基の 場合には、 塩基として、 例えば、 炭酸カリウム、 水酸化カリウム、 水酸化ナトリ
ゥム、 水素化ナトリゥム等の無機塩基、 トリェチルァミン、 ピリジン等の有機塩 基が用いられる。 具体的には、 例えば、 塩基として炭酸カリウムを用い、 ァセト ン、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中にて、 室温から溶媒の還流温度の範 囲で反応を行なうことにより目的を達成することができる。 また、 R4が低級ァシ ル基の場合、 塩基として例えば、 炭酸力リウム、 水酸化力リゥム、 水酸化ナトリ ゥム等の無機塩基、 トリェチルァミ ン、 ピリジン等の有機塩基が用いられる。 具 体的には、 例えば、 塩基として卜リエチルァミ ン、 ピリジンを用い、 ジクロロメ タン、 ベンゼン等の溶媒中にて、 0 °Cから室温の範囲で反応を行なうことにより 目的を達する。
還元的アルキル化反応は、 R4に対応するカルボニル化合物と化合物 (I-la) を 縮合させ、 生成するィミンまたはィミニゥムイオンを還元剤で還元することによ り行うことができる。 還元剤としては、 例えば、 シァノ水素化ホウ素ナトリウム 等を用いるか、 または、 触媒としてパラジウム等を用いる接触還元条件下に行つ てもよい。 具体的には、 例えば、 接触還元条件下、 触媒としてパラジウム一炭素 を用い、 エタノール等の溶媒中、 室温から溶媒の還流温度の範囲で、 に対応す るカルボニル化合物との反応を行なうことにより目的を達成することができる。 反応スキーム AE によれば、 化合物 (I-lb) とハロゲン化物 (XIII) を塩基の 存在下で反応させることにより、 本発明化合物 (1-1) を得ることができる。 本 反応は上記反応スキーム AD に準じた方法により行うことができる。
反応スキーム AF に従えば、 前記本発明化合物 (I-la) を約 2当量のハロゲン 化物 (XII) と塩基の存在下で反応させることにより、 R4と R5 が同一である本発 明化合物 (I- lc) を得ることができる。 本反応は上述の反応スキーム AD に準じ た方法により行うことができる。
また、 この反応スキーム AF に従い、 化合物 (I- la) を対応するジハロゲン化 物と反応させることにより、 一般式(1-1)において R4、 R5が一緒になつて含窒素 複素環を形成する原子団となる本発明化合物が得られる。
次に、 上記の各反スキーム AA〜AF において用いられる主要原料化合物の製造 方法について説明する。
反応スキーム AA におけるイソシァネート (IV) あるいは (VI) は、 商業上入
手可能であるか、 または、 下記反応スキーム AG あるいは反応スキーム AH に従つ て各々製造することができる。
(XIV)
反応スキーム A H
ノ
反応スキーム AG において、 ァミン (V) にホスゲン、 ジホスゲン、 トリホス ゲン等を塩基存在下又は非存在下で反応させるか、 あるいは、 カルボン酸 (XIV) にジフヱニルホスホリルアジド等を塩基存在下で反応させることにより、 イソシ ァネート (IV) が得られる。
本反応における塩基としては、 例えば、 トリェチルァミン、 N, N—ジィソプロ ピルェチルアミン、 ピリジン等の有機塩基が用いられる。 溶媒としては、 例えば、 ジクロロメタン、 クロ口ホルム等のハロゲン化炭化水素、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、 テトラヒドロフラン、 1 , 4—ジォキサン等のェ 一テル類、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミ ド、 Ν, Ν—ジメチルァセトアミ ド等のアミ ド 類等が用いられる。 反応温度、 反応時間は使用する原料化合物、 試薬に応じて変 化させればよいが通常、 —1 5 °Cから溶媒の還流温度の範囲で行われる。 具体的 には、 例えば、 塩基として卜リエチルァミンを用い、 N,N—ジメチルホルムアミ ド等の溶媒中にて、 室温から溶媒の還流温度の範囲でカルボン酸 (XIV) とジフエ ニルホスホリルァジドとの反応を行なうことにより目的を達成することができる。 反応スキーム AH において、 ァミン (VII) あるいはカルボン酸 (XV) 中にお ける!?4、 R5がその結合している窒素原子とともに三級アミン構造をとる場合には
ァミン (VII) あるいはカルボン酸 (XV) から反応スキーム AG に準じた方法に より、 イソシァネート (VI) が得られる。
反応スキーム AB における原料化合物 (IX) は、 下記反応スキーム AI に従つ て製造することができる。
反応スキーム A I :
反応スキーム AI の第一段階において、 化合物 (II) とイソシァネート (IV) との付加反応、 又はアミン (V) との反応により、 化合物 (III) が得られる。 次 いで、 化合物 (ΠΙ) をイソシァネート(XVI)又はアミ ン (XVII) と反応させるこ とにより原料化合物 (IX) が得られる。 これらの反応は、 いずれも上述の反応ス キーム AA の第一段階に準じた方法により行うことができる。
同様にして、 化合物 (Π) とイソシァネート (XVI) 又はアミン (XVII) との 反応により化合物 (XVIII) が得られる。 化合物 (XVIII) をイソシァネート (IV) 又はアミン (V) と反応させることにより、 原料化合物 (Π) が得られる。
反応スキーム AI における原料化合物であるイソシァネート (XVI) は、 商業 上入手可能であるか、 または、 下記反応スキーム AJ に示されるように、 ァミン (XVII) あるいはカルボン酸 (XIX) から、 反応スキーム AG に準じた方法によ り製造される。
反応スキーム A J :
反応スキーム AC における原料化合物 (XI) は、 下記反応スキーム AK に従つ て製造することができる。 反応スキーム A K
反応スキーム AK の第一段階において、 化合物 (II) とイソシァネート (IV) との付加反応、 またはアミン (V) との反応により、 化合物 (ΙΠ) が得られる。 次いで、 化合物 (ΠΙ) をイソシァネート (XX) またはァミン (XXI) と反応させ ることにより原料化合物 (XI) が得られる。 これらの反応は、 いずれも上述の反 応スキーム AA の第一段階に準じた方法により行うことができる。
同様にして、 化合物 (II) とイソシァネート (XX) またはァミン (XXI) との 反応により化合物 (XXII) が得られる。 化合物 (XXII) をイソシァネート (IV) またはァミン (V) と反応させることにより、 原料化合物 (XI)が得られる。
反応スキーム AK における原料化合物であるイソシァネート (XX) は、 下記反 応スキーム ALに示されるように、 ァミン (XXI) あるいはカルボン酸 (XXIII) か ら、 反応スキーム AG に準じた方法により製造される。
反応スキーム A L
(x x m)
一般式 (I) の a および b の少なくとも一方が 0であり、 かつ R2が- (CH2) nNR R5 である化合物の製造
a が 1であり、 b が 0である化合物 (1-2) :
上記式、 (1-2) で示される本発明化合物は、 例えば、 下記反応スキーム BA' BC に示されるそれ自体公知の反応を用いて各々製造することができる。 反応スキーム B A
(1-2) 反応スキーム B C
(1-2 a) (1-2) 反応スキーム BA において、 前記反応スキーム AA で得られる化合物 (III) の水酸基をアルキル化することにより本発明化合物 (1-2) が得られる。 本反応 は、 化合物 (III) とハロゲン化物 (XXIV) またはスルホン酸エステル (XXV) と の置換反応、 あるいは、 nが 3以上の場合にはアルゲン (XXVI) との付加反応に よって行うことができる。
ハロゲン化物 (XXIV) との置換反応は、 化合物 (III) を金属ナトリウム、 水 素化ナトリウム等を用いて対応するアルコシドにした後にハロゲン化物 (XXIV)
と反応させるか、 または、 化合物 (ΠΙ) とハロゲン化物 (XXIV)を塩基の存在下 直接反応させてもよい。 この場合の塩基としては、 ナトリウムアミ ド、 炭酸カリ ゥム、 水酸化ナトリウム、 酸化バリウム、 酸化銀等が用いられる。 溶媒としては、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン等の芳香族炭化水素、 テトラヒ ドロフラン、 1 , 4—ジォキサン等のエーテル類、 Ν, Ν—ジメチルホルムアミ ド、 Ν, Ν—ジメチルァ セトアミ ド、 へキサメチルホスホルアミ ド等のアミ ド類、 ァセトニトリル、 ジメ チルスルホキシド等が用いられる。 反応温度、 反応時間は使用する原料化合物、 試薬に応じて変化させればよ t、が、 通常 0 °Cから溶媒の還流温度の範囲で行われ る。 具体的には、 例えば、 アセトン中、 化合物 (ΙΠ) 、 ハロゲン化物 (XXIV) と炭酸力リウムを室温から還流温度にて反応させることにより目的を達成するこ とができる。
スルホン酸エステル (XXV) との置換反応は、 溶媒としてベンゼン、 テトラヒ ドロフラン、 1, 4一ジォキサン、 N,N—ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルスルホ キシド、 ジクロロメタン、 水等が用いられる。 反応温度、 反応時間は使用する原 料化合物、 試薬に応じて変化させればよいが、 通常 0 °Cから溶媒の還流温度の範 囲で行われる。 スルホン酸エステル (XXV) は対応するアルコール体と塩化 P-ト ルエンスルホニルとから、 ピリジン等の塩基の存在下容易に合成される。 具体的 には、 例えば、 0 °Cから室温にて対応するアルコール体と塩化 P-トルエンスル ホニルの 1 , 4一ジォキサン溶液を水酸化ナトリウム水溶液に加え、 次いで、 ィ匕 合物 (ΠΙ) を加えることにより目的を達する。 なお、 スルホン酸エステル (XXV) 中、 Arは 4-メチルフヱニル基あるいはナフチル基を表し、 これは以下の Arの定義 においても同じである。
また、 本方法において、 スルホン酸エステル (XXV)の代わりにこれ以外のエス テル系化合物を用 t、て同様に置換反応を行うことによっても本発明化合物 (1-2) を得ることができる。 例えば、 化合物 (XXV) に対応する炭酸エステル、 トリク ロロァセトイミ ド酸エステルなどを用いることができる。
アルゲン (XXVI) との付加反応は、 酸触媒の存在下に行われる。 触媒としては、 塩酸、 硫酸、 三フッ化ホウ素、 トリフルォロメタンスルホン酸、 テトラフルォロ ホウ酸等が用いられる。 酸触媒の代わりにナトリウムメ トキシド等の有機金属化
合物を用いることもできる。 本反応は、 溶媒の存在下または非存在下に行われ、 溶媒としては、 ベンゼン、 テ卜ラヒ ドロフラン、 ジェチルエーテル、 1 , 4—ジ ォキサン、 N,N—ジメチルホルムアミ ド、 ジクロロメタン等が用いられる。 反応 温度、 反応時間は使用する原料化合物、 試薬に応じて変化させればよいが、 通常 - 1 0 0 °Cから 2 0 0 °Cの範囲で行われる。 具体的には、 例えば、 化合物 (III) とアルゲン (XXVI) のジクロロメタン溶液に、 - 7 8 °Cから 0 °Cでトリフルォロ メタンスルホン酸を加えることにより目的を達成することができる。
反応スキーム BB によれば、 その第一段階において、 前記反応スキーム AA で 得られる化合物 (III) の水酸基をアルキル化することにより化合物 (XXX) が得 られる。 本反応は、 上記反応スキーム BA と同様、 化合物 (III) とハロゲン化 物 (XXVII) またはスルホン酸エステル (XXVIII) との置換反応、 あるいは、 πが 3以上の場合にはアルゲン (XXIX) との付加反応によって行うことができる。 反応スキーム BB の第二段階において、 化合物 (XXX) とアミン(X)を塩基の存 在下で反応させることにより、 本発明化合物 (1-2) を得ることができる。 本反 応は、 反応スキーム AB に準ずる方法により行うことができる。
反応スキーム BC によれば、 その第一段階において、 化合物 (III) の水酸基 をアルキル化することによりァミノ保護化合物 (XXXIV) が得られる。 本反応は、 上記反応スキーム BA と同様、 化合物 (III) とハロゲン化物 (XXXI) またはス ルホン酸エステル (XXXII) との置換反応、 あるいは nが 3以上の場合にはァルケ ン (ΧΧΧΠΙ) との付加反応によって行うことができる。
反応スキーム BC の第二段階においては、 ァミノ保護化合物 (XXXIV) を、 前 記反応スキーム AC に準ずる方法により、 脱保護化反応に付すことにより、 R4お よび R5が共に水素原子である本発明化合物 (I-2a) を得ることができる。 さらに、 本化合物 (I_2a) は、 前記反応スキーム AD〜AF に準ずる方法により、 本発明化 合物 (1-2) に導くことができる。
a が 0であり、 b が 1であり、—かつ R
3が水素原子である化合物 (1-3) :
上記式 (I- 3) で示される本発明化合物は、 例えば、 下記反応スキーム CA〜(: C に示されるそれ自体公知の反応を用いて製造することができる。
反応スキーム CA:
(1-3)
反応スキーム CB
( 1 - 3 a ) ( 1 - 3 ) 反応スキーム CA の第一段階において、 化合物 (Π) の水酸基をアルキル化す ることにより化合物 (XXXVIII) が得られる。 本反応は、 上記反応スキーム BA と同様にして、 化合物 (Π) とハロゲン化物 (XXXV) またはスルホン酸エステル (XXXVI) との置換反応、 あるいはアルゲン (XXXVII) との付加反応によって行 うことができる。 なお、 化合物 (XXXVII) 中の R 1 ' は、 目的とする R 1の鎖長よ りも炭素原子数が 2個少ない基を意味する。
反応スキーム CA の第二段階において、 化合物 (XXXVIII) を、 前記反応スキ ーム AA の第二段階と同様にして、 イソシァネート (VI) 又はアミン (VII) と の反応を行う とにより本発明化合物 (1-3) に導くことができる。
反応スキーム CB の第一段階において、 上記反応スキーム CA で得られる化合 物 (XXXVIII) を、 前記反応スキーム AI の第二段階と同様にして、 イソシァネ ート(XVI)またはァミン (XVII) との反応を行うことにより化合物 (XXXIX) に導 くことができる。 第二段階において、 前記反応スキーム AB と同様にして、 本化 合物 (XXXIX)とァミン (X) を反応させることにより、 本発明化合物 (1-3) を得 ることができる。
反応スキーム CC の第一段階において、 上記反応スキーム CA で得られる化合 物 (XXXVIII) を、 前記反応スキーム AK の第二段階と同様にして、 イソシァネ ート(XX)またはァミン (XXI) との反応を行うことによりァミノ保護化合物 (XL)
に導くことができる。 第二段階において、 ァミノ保護化合物 い を、 前記反応 スキーム AC と同様にして、 脱保護化反応に付すことにより、 R4、 R5が共に水素 原子である本発明化合物 (I- 3a) を得ることができる。 さらに、 本化合物(I- 3a) は、 前記反応スキーム AD〜AF に準ずる方法により、 本発明化合物 (1-3) に導 くことができる。
a および b が共に 0である化合物 (1-4)
上記式 (I - で示される本発明化合物は、 例えば、 下記反応スキーム DA〜DC に示されるそれ自体公知の反応を用いて製造することができる。
反応スキーム D A :
>N-(CH2)n-X ( X X XI )
し).
( 1 - 4 a ) ( 1 - 4 ) 反応スキーム DA〜DC の各反応は、 いずれも、 前記反応スキーム BA〜BC にお ける出発原料 (ΙΠ) の代わりに、 前記反応スキーム CA で得られる化合物 (XXX VIII) を用い、 反応式 BA〜BCと同様の方法を各々用いることにより行うことがで きる。
すなわち、 反応スキーム DA においては、 化合物 (XXXVIII) をアルキル化す ることにより本発明化合物 (1-4) を得ることができる。
反応スキーム DB においては、 化合物 (XXXVIII) をアルキル化することによ り中間体 (XLI) を得、 次いでァミン (X) との置換反応を行うことにより本発明 化合物 (1-4) を得ることができる。
反応スキーム DC においては、 化合物 (XXXVIII) をアルキル化することによ りァミノ保護体化合物 (XLII) に導くことができる。 次いで、 ァミノ保護化合物 (XLII) を脱保護化反応に付すことにより、 R4、 R5が共に水素原子である本発明 化合物 (I- 4a) を得ることができる。 さらに、 本化合物 (I- 4a) は、 前記反応ス キ一ム AD〜AF に準ずる方法により、 本発明化合物 (1-4) に導くことができる。 一般式 (I) で表される化合物が、 アミノ基、 イミノ基等の塩基性基を分子中 に有する場合には、 該化合物と無機酸または有機酸との酸付加塩の形成は、 適当 な溶媒中で両者を混合接触させるような、 それ自体公知の造塩反応により行うこ
とができる。
通常、 溶媒としては、 水または d— 5の低級アルコール (例、 メタノール、 ェ タノール、 イソプロパノール等) 、 アセトン、 テトラヒ ドロフラン、 1, 4—ジ ォキサン、 ァセトニトリル等の水と混和性の有機溶媒のいずれか、 あるいはそれ らの混和溶媒を用いることができる。 一般式(I)で表される化合物がカルボキシ ル基またはスルホン基を分子中に有する場合には、 該化合物と無機塩基または有 機塩基との塩基付加塩の形成は、 上記酸付加塩の造塩反応に用いるような溶媒中 で両者を混合接触させることにより行うことができる。 これらの造塩反応は、 一 般式 (I)の化合物および酸または塩基が溶媒中に溶解する温度であって、 一般式 (I) の化合物の薬理活性に悪影響を及ぼさない温度で行う。.
こうして、 本発明で提供される一般式 (I)の化合物またはその塩、 特に薬理学 的にまたは化粧品もしくは皮膚科学上許容される塩は、 いわゆる男性型脱毛症や 男性ホルモン性脱毛といわれるうす毛や脱毛の他、 円形脱毛症、 粃糠性脱毛症、 脂漏性脱毛症等の病的脱毛症を予防または治療する上で、 哺乳動物 (例、 ヒト等) に安全に投与することができる。 本発明の 2 , 2—二置換環状エーテル誘導体ま たはそれらの塩の使用量としては、 性別、 年齢、 脱毛やうす毛等の症状の程度等 によって適宜決定されるべきものであるが、 通常、 0. 0 1〜2 O m g Z c m2を 成人一人当たり一日一回または数回に分けて頭皮に塗布する。
また、 本発明の 2 , 2—二置換環状エーテル誘導体またはそれらの塩を発毛促 進、 育毛促進、 脱毛予防等の養毛効果を目的とした医薬品、 医薬部外品あるいは 化粧品用の製剤に用いることができ、 その場合の剤型は本発明の効果を発揮でき る剤型であれば任意に選択することができ、 例えば、 トニック、 ローション、 乳 液、 クリーム、 軟膏、 ジヱル、 スプレー、 ムース等が挙げられる。 これらの製剤 は自体公知の方法により調製することができる。 その際、 これらの製剤中には本 発明にかかる 2 , 2—二置換環状エーテル誘導体またはそれらの塩の他に、 医薬 品、 医薬部外品、 化粧品の分野で常用されている賦形剤または希釈剤もしくは助 剤、 特に、 養毛剤に配合可能な各種成分を配合することができる。 限定されるも のでないが、 本発明の製剤に配合することができるものとしては、 各種薬効成分 の他、 アルコール類、 油分、 界面活性剤、 香料、 キレート剤、 保湿剤、 水、 安定
化剤等が挙げられる。
より具体的には、 例えば、 ペパーミント、 アルテア、 海藻、 冬虫夏草、 ボタン ピ、 ホップ、 ョクイニン、 アル二力、 コリアンダー、 ニンジン、 クジン、 センブ リ等の抽出物、 例えば高級脂肪酸、 固形パラフィン、 流動パラフィ ン、 シリコー ン油、 スクヮラン、 モノォレイン酸グリセリル等の油分、 例えばヒアルロン酸、 プロピレングリコール、 マルチトール、 ァテロコラーゲン、 乳酸ナトリウム等の 保湿剤、 マルメ口粘質物、 カルボキシビ二ルポリマー、 キサンタンガム等の増粘 剤;ニコチン酸ァミ ド、 ニコチン酸ベンジル、 ビタミン Eァセテ一ト、 塩化カル プロニゥム、 センプリエキス、 アセチルコリン誘導体等の血管拡張剤、 セリン、 メチォニン、 アルギニン等のアミノ酸類、 ビタミン B 6、 ビタミン Eおよびその 誘導体、 ピオチン等のビタミン類、 パントテン酸およびその誘導体グリチルレチ ン酸およびその誘導体、 ニコチン酸べンジルなどのニコチン酸エステル類、 セファ ランチン等の皮膚機能亢進剤、 エストラジオール等の女性ホルモン剤、 例えば、 ヒノキチオール、 へキサクロロフヱン、 ベンザルコニゥ厶クロリ ド、 セチルピリ ジニゥムグロリ ド、 ゥンデシレン酸、 トリクロロカルバニリ ドおよびビチオノ一 ル等の抗菌剤、 メントール等の清涼剤、 サリチル酸、 亜鉛およびその誘導体、 乳 酸およびそのアルキルエステルなどの薬剤、 クェン酸等の有機酸類、 グリセリン 等の多価アルコール、 香料、 酸化防止剤、 紫外線吸収剤、 色素、 エタノール、 水 等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
以下に、 具体例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、 本発明はこれらに 限定することを意図するものではない。
実施例 1
2- { [3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル卜 2- [(ォク タデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロビラン (化合物 1 )
1 ) 2 -(ヒドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキン)メチル]テ トラヒドロビラン
2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン(250 mg) の塩化メチレン溶 液(5 ml)に、 トリェチルァミン(208 mg)およびォクタデシルイソシァネート(505 mg)を加え、 室温で 19時間撹拌した。 反応液をクロ口ホルムで希釈し、 飽和炭酸 水素ナトリウム、 水で順次洗浄、 硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。 残渣をシリ 力ゲルカラムクロマトグラフィー (シリカゲル 30 g、 n-へキサン:酢酸ェチル = 4 : 1) にて精製し、 無色結晶の標題化合物 (376 mg)を得た。
!H-NMR (CDC13) δ 0. 88 (3Η, t J=6. 8 Hz), 1. 26 (30H, m), 1. 40 一 1. 71 (8H, m), 2. 84 (1H, brs), 3. 16 (2H, dt, J=6. 7, 6. 7 Hz), 3. 53 (2H, brs), 3. 71 (2H, n , 4. 07 - 4. 28 (2H, m), 4. 99 (1H, brs)。
2 ) 2- {[3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル卜 2 - [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピラン
2- (ヒドロキンメチル )-2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラ ヒドロピラン(376 mg)の塩化メチレン溶液(7. 5 ml)に、 氷冷、 アルゴンガス雰囲 気下、 ピリジン(135 mg)およびクロ口炭酸フヱニル(147 mg)を加え、 室温で 1. 5 時間撹拌した。 反応液をクロ口ホルムで希釈し、 飽和炭酸水素ナトリウム、 水で 順次洗浄、 硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。 残渣に Ν, Ν-ジメチル- 1,3-プロパ ンジァミン(104 mg)を加え、 アルゴンガス雰囲気下、 70°Cで 3時間撹拌した。 反 応液をシリ力ゲル力ラムクロマトグラフィー (シリカゲル 40 g、 クロ口ホルム :メタノール =9: 1) に付し、 無色結晶の標題化合物 (490 mg)を得た。
NMR (CDC13) δ : 0. 88 (3Η, t, J=6. 8 Hz), 1. 26 (30H, m), 1. 43― 1. 72 (風 m), 2. 21 (6H, s), 2. 33 (2H, t, J=6. 8 Hz), 3. 15 (2H, dt, J=6. 7, 6. 7 Hz), 3. 24 (2H, dt, J=6. 2, 6. 2 Hz), 3. 74 (2H, dd, J=5. 4, 5. 4 Hz), 4. 07 - 4. 23 (4H, in), 4. 74 (1H, brs), 5. 43 (1H, brt)。
実施例 2
(R)-2- {[3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル } -2- [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピラン (化合物 2 )
実施例 1で得られた 2- {[3- (N, N-ジメチルァミノ)プロピルカノレバモイルォキシ] メチル } - 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロビランを光 学分割することにより標題化合物を得る。
実施例 3
(S) -2 - { [3 -(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルノくモイルォキシ]メチル} -2- [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピラン (化合物 3 )
実施例 1で得られた 2- { [3- (N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキン] メチル卜 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロビランを光 学分割することにより標題化合物を得る。
実施例 4
2- { [3- (N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル } -2- [(ォク タデシルカルバモイルォキシ)メチル]テ卜ラヒドロピラン 塩酸塩 (化合物 4 )
実施例 1で得られた 2 - { [3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ] メチル卜 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピランを酢 酸ェチルに溶解後、 氷冷下、 1N塩酸/酢酸ェチルを加え、 析出した結晶を濾取す ることにより標題化合物を得る。
実施例 5
2- { [3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル } - 2- [(ォク チルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピラン (化合物 5 )
実施例 1の 1 ) と同様にして、 2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロビラ ンとォクチルイソシァネートより 2- (ヒドロキシメチル) -2- [(ォクチルカルバモ ィルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを合成する。 次に実施例 1の 2 ) と同様 にして、 2- (ヒドロキシメチル) -2- [(ォクチルカルバモイルォキシ)メチル]テ卜 ラヒドロピラン、 ピリジン、 クロ口炭酸フヱニルを反応させた後、 得られた残渣 と Ν, Ν-ジメチル- 1, 3-プロパンジァミンを反応させることにより、 標題化合物を 。
実施例 6
2 - { [3- (Ν, Ν-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル } -2- [(ドデ シルカルバモイルォキシ)メチノレ]テトラヒドロピラン (化合物 6 )
実施例 1の 1 ) と同様にして、 2, 2-ビス(ヒ ドロキシメチル)テトラヒ ドロビラ
ンとドデシルイソシァネートより 2- [(ドデシルカルバモイルォキシ)メチル ] -2- (ヒ ドロキシメチル)テトラヒ ドロピランを得た。 次に実施例 1の 2 ) と同様にして、 2 - [(ドデシルカルバモイルォキシ)メチル ]-2- (ヒドロキシメチル)テトラヒドロ ピラン、 ピリジンおよびクロ口炭酸フヱニルを用いて反応させた後、 得られた残 渣と N, N-ジメチル -1, 3-プロパンジァミンを反応させることにより、 標題化合物 を得る。
実施例 7
2 - [(シクロへキシルカルバモイルォキシ)メチル] -2- { [3-(N, N-ジメチルァミノ) プロピル力ルバモイルォキシ]メチル }テトラヒドロピラン (化合物 7 )
実施例 1の 1 ) と同様にして、 2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テ卜ラヒドロビラ ンとシクロへキシルイソシァネ一卜より 2- [(シクロへキシルカルバモイルォキシ) メチル] - 2 -(ヒ ドロキシメチル)テトラヒドロピランを得た。 次に実施例 1の 2 ) と同様にして、 2- [(シクロへキシルカルバモイルォキン)メチル ]-2- (ヒドロキシ メチル)テトラヒ ドロピラン、 ピリジンおよびクロ口炭酸フヱニルを用いて反応 させた後、 得られた残渣と N,N-ジメチル- 1, 3-プロパンジアミンを反応させるこ とにより、 標題化合物を得る。
実施例 8
2 - [(4 -ブチルフヱ二ルカルバモイルォキン)メチノレ] - 2- { [3- (N, N-ジメチルァミ ノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル }テトラヒドロピラン (化合物 8 )
実施例 1の 1 ) と同様にして、 2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロビラ ンと 4-ブチルフヱ二ルイソシァネートより 2-[(4-ブチルフヱ二ルカルバモイルォ キシ)メチル ]-2 -(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピランを得た。 次に実施例 1 の 2 ) と同様にして、 2- [(4 -プチルフヱ二ルカルバモイルォキシ)メチル ]-2- (ヒ ドロキシメチル)テトラヒ ドロピラン、 ピリジンおよびクロ口炭酸フヱニルを用 いて反応させた後、 得られた残渣と N,N-ジメチル- 1, 3-プロパンジアミンを反応 させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 9
2- { [3-(N, N -ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル卜 2- [(フェ ネチルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピラン (化合物 9 )
実施例 1の 1 ) と同様にして、 2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロビラ ンとフヱネチルイソシァネートより 2- (ヒ ドロキシメチル) -2- [(フヱネチルカル トラヒドロピランを得た。 次に実施例 1の 2 ) と同様
にして、 2- (ヒ ドロキシメチル) -2- [(フヱネチルカルノ
トラヒドロピラン、 ピリジンおよびクロ口炭酸フヱニルを用いて反応させた後、 得られた残渣と N, N-ジメチル- 1, 3-プロパンジァミンを反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 0
2 - [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル ]-2- { [2- (1-ピロリジニル)ェチ ルカルバモイルォキシ]メチル }テトラヒドロピラン (化合物 1 0 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキシメチ ル)-2 - [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を N-(2-アミノエチ ノレ)ピロリジンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 1
2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル ]-2- [(3 -ピぺリジノプロピル力 ルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピラン (化合物 1 1 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒ ドロキシメチ ル) - 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチノレ]テトラヒ ドロピランを、 ピリ
ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を 3-ピペリジノプロ ピルァミンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 2
2 - {[3- (4-メチルビペリジノ)プロピル力ルバモイルォキン]メチル卜 2 - [(ォク タデシルカルバモイルォキシ)メチノレ]テトラヒドロビラン (化合物 1 2 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキンメチ ル)- 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチノレ]テトラヒ ドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フエニルと反応させ、 得られた残渣を 1- (3-ァミノプロ ピル) -4-メチルビペリジンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 3
2 - [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル] -2-[(3 -ピペラジニルプロピル 力ルバモイルォキン)メチル]テトラヒ ドロピラン 2塩酸塩 (化合物 1 3 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒ ドロ ル)- 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピランを、 ピリ
ジン存在下、 クロ口炭酸フエニルと反応させ、 得られた残渣を 1- (3-ァミノプロ ピル )_4-ベンジルォキシカルボ二ルビペラジンと反応させることにより、 2- {[3- (4 -べンジルォキシカルボ二ルビペラジニル)プロピル力ルバモイルォキシ]メチ ル卜 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロビランを得る。 本化合物を 10%Pd - C存在下、 接触還元反応に付すことにより 2_ [(ォクタデシルカ ルバモイルォキシ)メチル] -2 - [(3-ピペラジニルプロピル力ルバモイルォキシ)メ チル]テトラヒドロピランを得る。 次いで、 本化合物を実施例 4と同様にして、 塩酸塩化することにより標題化合物を得る。
実施例 1 4
2 - {[3-(4-メチルピペラジニル)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル } - 2- [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピラン (化合物 1 4 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2 -(ヒ ドロキシメチ ル)- 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フエニルと反応させ、 得られた残渣を 1-(3-ァミノプロ ピル)- 4-メチルビペラジンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 5
2 - [(2-モルホリノエチルカルバモイルォキシ)メチル ]-2- [(ォクタデシルカル バモイルォキシ)メチル]テトラヒドロビラン (化合物 1 5 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2 -(ヒドロキシメチ ル) -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を N-(2-アミノエチ ル)モルホリンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 6
2-[(3-モルホリノプロピル力ルバモイルォキシ)メチル ]-2- [(ォクタデシルカ ルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピラン (化合物 1 6 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキシメチ ル)- 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フ ニルと反応させ、 得られた残渣を Ν- (3-ァミノプロ ピル)モルホリンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 Ί
2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル] -2- [(5-ピロリジノペンチルカ ルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロビラン (化合物 1 7 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキシメチ ル) -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を 5-ピロリジノアミ ルァミンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 8
2- {[2- (卜ィミダゾリニル)ェチルカルバモイルォキシ]メチノレ} -2- [(ォクタデ シルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピラン (化合物 1 8 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒ ドロキシメチ ル)- 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を 1-(2-アミノエチ ノレ)イミダゾールと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 1 9
2 - [(ォクタデシルカルバモイルォキン)メチル ] - 2_ { [2-(2-ォキソピロリジノ) ヱチルカルバモイルォキシ]メチル }テトラヒ ドロピラン (化合物 1 9 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキシメチ ル) -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フエニルと反応させ、 得られた残渣を 1- (2-アミノエチ ル) -2-ピロリジノンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 2 0
2 - 2 -(N, N -ジイソプチルァミノ)ェチルカルノくモイルォキシ]メチル} - 2- [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピラン (化合物 2 0 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキシメチ ル)- 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を 2- (ジイソブチル アミノ)ェチルアミンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 2 1
2 - 4-(N, N-ジェチルァミノ)ブチルカルバモイルォキシ]メチル } -2- [(ォクタ デシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロビラン (化合物 2 1 )
実施例 1の 2 ) と同様にして、 実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒドロキシメチ ル) -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピランを、 ピリ ジン存在下、 クロ口炭酸フヱニルと反応させ、 得られた残渣を 4- (ジェチルアミ ノ)ブチルアミンと反応させることにより、 標題化合物を得る。
実施例 2 2
2 - { [3- (N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル } - 2- [(ォク タデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロフラン (化合物 2 2 )
実施例 1の 1 ) と同様にして、 2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラ ンとォクタデシルイソシァネートより 2- (ヒドロキシメチル) -2- [(ォクタデシル 力ルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロフランを得た。
次いで、 実施例 1の 2 ) と同様にして、 2 -(ヒドロキシメチル) -2- [(ォクタデ シルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒ ドロフラン(0. 76 g)、 ピリジン(0. 21 ml)およびクロ口炭酸フエニル (0. 25 ml)を用いて反応後、 得られた残渣と N,N-ジ メチル -1, 3-プロパンジアミン(0. 25 ml)との反応を行い、 無色結晶の標題化合物
(0.65 g)を得た。
,H -腿 (CDC13) δ : 0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.2-1.4 (30H, ra), 1.48 (2H, m), 1.66(2H, m), 1.79 (2H, m), 1.94 (2H, quintet, J=6.8 Hz), 2.22 (6H, s), 2.34 (2H, t, J=6.8 Hz), 3.15 (2H, q, J=6.8 Hz), 3.25 (2H, q, J=6.4 Hz), 3.89 (2H, t, J=6.6 Hz), 4.0-4.1 (4H, m), 4.75 (1H, brt), 5.54 (1H, brt)。
実施例 23
( )-2-{[3-(N, N -ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル卜 2- [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロフラン (化合物 23)
実施例 22で得られた 2- {[3 - (N, N-ジメチルアミノ)プロピル力ルバモイルォキ シ]メチル }- 2 - [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチノレ]テトラヒドロフラン を光学分割することにより標題化合物を得る。
実施例 24
(S)-2-{[3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル }- 2- [(ォ クタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テ卜ラヒドロフラン (化合物 24)
実施例 22で得られた 2- {[3- (N. N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキ
シ]メチル } -2- [(ォクタデシルカル 卜ラヒドロフラン を光学分割することにより標題化合物を得る。
実施例 2 5
2- { [3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル卜 2- [(ォク タデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロフラン 塩酸塩(化合物 2 5 )
実施例 2 2で得られた 2 - { [3-(N, N -ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキ シ]メチル卜 2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロフラン (0. 55 g)の酢酸ェチル溶液 (5 ml) に 4N塩酸/酢酸ェチル(0. 50 ml)を加え、室 温で 1 0分間撹拌した。 反応液を濃縮後、 残渣を酢酸ェチルから再結晶し白色固 体の標題化合物 (0. 55 g)を得た。
Ή-NMR (CDC13) δ : 0. 88 (3Η, t, J=6. 8 Hz), 1. 2-1. 4 (30H, m), 1. 48 (2H, m), 1. 82 (2H, m), 1. 95 (2H, quintet, J=68 Hz), 2. 09 (2H, quintet J=6. 8 Hz). 2. 82 (6H, s), 3. 13 (4H, in), 3. 35 (2H, m), 3. 88 (2H, t, J=6. 3 Hz), 3. 98-4. 09 (4H, m), 4. 93 (1H, brt)' 5. 89 (1H, brt), 12. 10 (1H, brs)D
実施例 2 6
2- { [4-(N, N-ジメチルァミノ)ブトキシ]メチル } -2- [(ォクタデシルカルバモイ ルォキシ)メチル]テトラヒドロピラン (化合物 2 6 )
実施例 1の 1 ) で得られる 2- (ヒ ドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルカルバモ ィルォキシ)メチル]テトラヒ ドロビランを、 ァセトン中、 炭酸力リウムの存在下、 還流温度にて 1-ブロモ -4-クロロブタンと反応させることにより 2- [(4-クロロブ トキシ)メチル] -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロピ ランを得る。 本化合物とジメチルァミンを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度で反応させることにより標題化合物を得る。
実施例 2 7
2- {[4-(N, N-ジメチルァミノ)ブトキシ]メチル 2- [(ォクタデシルカルバモイ ルォキシ)メチル]テトラヒドロフラン (化合物 2 7 )
2 -(ヒドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラ ヒドロフランを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度にて 1-ブロモ -4 -クロロブタンと反応させることにより 2- [(4-クロロブ卜キシ)メチル] - 2 - [(ォク タデシルカルバモイルォキシ)メチル]テトラヒドロフランを得る。 本化合物とジ メチルァミ ンを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度で反応させるこ とにより標題化合物を得る。
実施例 2 8
2- {[3-(N( N-ジメチルァミノ)プロピル力ルバモイルォキシ]メチル卜 2- [(ォク トラヒ ドロピラン (化合物 2 8 )
2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピランと臭化ォクタデシルのァセト ン溶液に、 炭酸カリウムを加え、 室温から還流温度で反応することにより 2- (ヒ ドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルォキシ)メチル]テトラヒドロビランを合成す る。 次に、 実施例 1の 2 ) と同様にして、 ピリジン存在下、 2- (ヒドロキシメチ ル) - 2- [(ォクタデシルォキシ)メチル]テトラヒドロピランとクロ口炭酸フェニル を反応させた後、 得られた残渣と N,N-ジメチル- 1, 3-プロパンジアミンを反応さ せることにより、 標題化合物を得る。
実施例 2 9
2- [(12-シクロへキシルドデシルォキン)メチル ]- 2- { [3-(N, N-ジメチルァミノ) プロピル力ルバモイルォキシ]メチノレ }テトラヒドロピラン (化合物 2 9 )
2, 2-ビス(ヒ ドロキシメチル)テトラヒドロピランと 1-クロ口- 12-シクロへキシ ルドデカンのァセトン溶液に、 炭酸力リウムを加え、 室温から還流温度で反応す ることにより 2- [(12-シクロへキシルドデシルォキシ)メチル] - 2- (ヒドロキシメ チル)テトラヒ ドロピランを合成する。 次に、 実施例 1の 2 ) と同様にして、 ピ リジン存在下、 2- [(12-シクロへキシルドデシルォキシ)メチル ]-2- (ヒ ドロキシ メチル)テトラヒ ドロピランとクロ口炭酸フヱニルを反応させた後、 得られた残 渣と N, N-ジメチル- 1, 3-プロパンジアミンを反応させることにより、 標題化合物 を得る。
実施例 3 0
2- { [3-(N, N-ジメチルァミノ)プロピルカル/ s'モイルォキシ]メチル} -2- [ (ォク タデシルォキシ)メチル]テトラヒドロフラン (化合物 3 0 )
2, 2-ビス(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフランと臭化ォクタデシルのァセト ン溶液に、 炭酸カリウムを加え、 室温から還流温度で反応することにより 2- (ヒ ドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルォキシ)メチル]テトラヒドロフランを佥成す る。 次に、 実施例 1の 2 ) と同様にして、 ピリジン存在下、 2- (ヒドロキシメチ ル)- 2- [(ォクタデシルォキシ)メチル]テトラヒドロフランとクロ口炭酸フヱニル を反応させた後、 得られた残渣と Ν, Ν-ジメチル- 1, 3-プロパンジアミンを反応さ せることにより、 標題化合物を得る。
実施例 3 1
2- {[4-(Nf N-ジメチルァミノ)ブトキシ]メチル卜 2- [(ォクタデシルォキシ)メチ ル]テトラヒドロピラン (化合物 3 1 )
実施例 2 8で得られる 2- (ヒドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルォキシ)メチル] テ卜ラヒ ドロピランを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度にて 1 -ブ ロモ- 4-クロロブタンと反応させることにより 2- [(4-クロロブトキシ)メチル] - 2 - [(ォクタデシルォキシ)メチル]テトラヒドロビランを得る。 本化合物とジメチル アミンを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度で反応させることによ り標題化合物を得る。
実施例 3 2
2-{[4-(N, N-ジメチルァミノ)ブトキシ]メチル卜 2- [(ォクタデシルォキシ)メチ ノレ]テトラヒ ドロフラン (化合物 32)
実施例 30で得られる 2- (ヒドロキシメチル) -2- [(ォクタデシルォキシ)メチル] テトラヒ ドロフランを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度にて 1-ブ ロモ -4-クロロブタンと反応させることにより 2- [(4-クロロブトキシ)メチル] -2- [(ォクタデシルォキシ)メチル]テトラヒドロフランを得る。 本化合物とジメチル アミンを、 アセトン中、 炭酸カリウムの存在下、 還流温度で反応させることによ り標題化合物を得る。
発毛試験
1 ) 試験方法
発毛試験は、 毛周期の休止期にある C3HZHeNC r jマウスを用い、 小川 らの方法 (ノーマル アンド アブノ一マル ェピダ一マル ディファレンシヱーショ ン Normal and Abnormal Epidermal Differentiation, M. Seiji および I. A. Bernstein編集、 159~170頁、 1982年、 東大出版) により行った。 すなわち、 マウスを 1群 10匹とし、 バリカンおよびシヱーバーでマウスの背部 を 3x 4 cm剃毛し、 エタノール (対照) および各被験化合物のエタノール溶液 (各 0.2 w/ V %) を 1日 1回、 0. 1m lずつ塗布した。 各被験化合物の発毛 効果は、 マウス背部の発毛部分の面積を測定し、 剃毛部分の面積に対する発毛部 分の面積比を毛再生面積率として評価した。
厶 )
各被験化合物による 30曰後の毛再生面積率を表 1に示す。 化合物番号 毛再生面積 (%)
対照 0
1 100
22 98
25 63 製剤例
以下、 本発明に従う非限定的な養毛剤の配合例を示す
配合例 1 育毛トニック
化合物 1 0.5重量% ジオクタン酸ピリ ドキシン 0.1
パントテニルェチルエーテル 0.2
ヒノキチオール 0.05 ポリオキシエチレン (12) ポリオキシプロピレン (6)
デンノレテトラデンノレ 1.0
1—メントール 0.1
殺菌剤 適重
1, 3—ブチレングリコール 3.0
エタノ一ノレ 70.0
精製水 残余
ぐ調製方法〉
常温でェタノール可溶成分をエタノールに撹拌しながら加えて溶解し、 水溶性 成分は精製水に溶かして、 エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、 濾過 した。
配合例 2 発毛促進用液剤
化合物 22 0.2重量% 塩化カルプロニゥム 1.0
パン卜テニルェチルエーテル 0.5
塩酸ジフヱンヒ ドラミ ン 0.1
ヒノキチオール 0.1
酢酸 d 1—ひ一 トコフヱロール 0.1
サリチル酸 0.2
1—メントール 0.2
グリチルリチン酸 0.1
d 1—ピロリ ドンカルボン酸ナトリウム液 1.0
エタノール 70.0
精製水 残余
<調製方法〉
常温でエタノール可溶成分をエタノールに撹拌しながら加えて溶解し、 水溶性 成分は精製水に溶かして、 エタノール溶液に水溶液を加えて均一にした後、 濾過 した。
配合例 3 OZW型乳液
(A相)
ポリオキシエチレン (60モル) 付加硬化ヒマシ油 2.0重量% グリセリン 10.0 ジプロピレングリコール 10.0
1, 3—ブチレングリコール 4.0 化合物 25 0.1 ポリェチレングリコール 1500 5.0
(B相)
オクタン酸イソセチル 10.0 スクヮラン 5.0 ヮセリン 2.0 プロピルパラベン 2.0
(C相)
カルボキシビニルポリマ一 1 %水溶液 30.0 へキサメタリン酸ソーダ 0.03 イオン交換水 8.35 (D相)
イオン交換水 4.5
(E相)
水酸化カリウム 0.12 イオン交換水 残余
ぐ調製方法〉
A相および B相をそれぞれ 60°Cで加熱溶解し、 混合してホモミキサー処理し、 ゲルを調製した。 このゲルに D相を徐々に添加してホモミキサーで分散させた。 次に、 このゲル分散物に、 予め溶解させた C相を添加し、 さらに予め溶解させた E相を添加してホモミキサーで乳化し、 型乳液を得た。
配合例 4 クリーム
(A相)
N, N—ジメチルー 2—テトラデシルアミンォキシド 2.5重量% 流動パラフィン 5.0 セトステアリルアルコール 5.5 グリセリルモノステアレート 3.0 ポリオキシエチレン(20モル) 2—才クチルドデシルエーテル 3.0 プロピルパラベン 0.3 香料 0.1
(B相)
化合物 1 1.0 グリセリン 8.0 ジプロピレングリコール 20.0 ポリエチレングリコール 4000 5.0 へキサメタリン酸ソーダ 0.005 イオン交換水 残余
<調製方法〉
A相および B相をそれぞれ加熱溶解して混合し、 ホモミキサーで乳化してクリ ームを得た。
配合例 5 エアゾールスプレー
(原液処方)
95%エタノール 50.0重量% グリチルリチン酸 0.1 化合物 22 0.5 センブリエキス 0.1 ラウリル硫酸ナトリウム 0.1 硬化ヒマシ油エチレンォキシド (40モル) 付加物 0.5 乳酸 適量 乳酸ナトリウム 適量 香料 量 ィォン交換水 残余
(充填処方)
原液 50.0 液化石油ガス 50.0 〈調製方法〉
原液成分を溶解して原液を調製した。 この原液を缶に充填し、 バルブ装着後、 ガスを充填してエアゾールスプレーを得た。
配合例 6 シャンプー
(1)ココイルメチルタウリンナトリウム 2.0重量% (2)ポリオキシレン(8モノレ)ォレイルアルコールエーテル 2.0
(3)ラウリン酸ジエタノールアミ ド 4.0
(4)エチレングリコール脂肪酸エステル 1.0
(5)グリセリン 0.2
(6)メントール 0.1 (7)化合物 25 0.1
(8)ェデト酸 2ナトリウム 0.1
(9)香料
(10)精製水 残余 〈調製方法〉
(10) を 70°Cに加熱し、 これに (1)〜 (9) の成分を順次添加し、 撹拌 混合して溶解後、 冷却してシャンプーを得た。
配合例 7 リンス
(1) ステアリルトリメチルアンモニゥムクロリ ド 1.5重量% (2) ジメチルポリシロキサン (20 c s) 3.0
(3) ポリオキシレン(10モル)ォレイルアルコールエーテル 1.0
(4) グリセリン 5.0
(5) 化合物 22 0.5
(6) 4— tert—ブチルー 4'—メ トキシベンゾィルメタン
(7) 紫外線吸収剤 適量
(10) 精製水 残余 〈調製方法〉
(8) に (1)、 (3) 、 及び (4) を加え、 70°Cに加温して水相とした。 その他の成分を加熱溶解して 70°Cに加温し、 油相とした。 水相に油相を加え、 乳化機により撹拌混合後、 冷却してリンスを得た。
配合例 8 スカルプトリートメント
(原液処方)
(1) 流動パラフィン 27.0重量%
(2) ステアリン酸 5.0 (3) セタノール 5.0
(4) ソルビタンモノォレエ一卜 2.0
(5) ポリオキシエチレンソルビタンモノォレート 3.0
(6) 化合物 1 0.1
(7) 1, 3—ブチレングリコール 5.0 (8) 防腐剤
(9) 精製水 残余
(充填処方)
原液 50.0 液化石油ガス 50.0
〈調製方法〉
成分 (5) 〜 (6) を成分 (1) 〜 (4) に溶解し、 80°Cに加熱して均一に 溶解した後、 30°Cに冷却した。 これを、 30°Cにした成分 (7) 〜 (9) の混. 合液に添加し、 撹拌混合して原液を調製した。 この原液を噴射剤とともに缶に充 填し、 スカルプトリートメントを得た。
産業上の利用可能性
本発明によれば新規 2, 2—二置換環状エーテル誘導体が提供され、 これらの 誘導体は優れた発毛促進効果、 育毛効果を有し、 ヒ卜の頭皮の脱毛の治療 ·改善、 脱毛の予防に極めて有用である。 したがって、 化粧品または医薬製造業において 利用できる。