WO2000020060A1 - Injecteur de medicaments - Google Patents

Description

明 糸田 書 薬剤注入器 技術分野

本発明は薬剤注入器に関し、 医療分野等で用いる局所投与用注入器と して先端脱着を可能にし、 且つ高圧下でも脱落をしない薬剤注入器に関 する。 背景技術

従来より医療分野等において用いられる局所投与用注入器には、 カー トリッジ装着型のものや注射器タイプの注入器が知られている。 カート リッジ装着型のものは主に歯科分野における局所麻酔剤を投与する際に 多く用いられる。 注射器タイプのものは衛生面を重視したディスポーザ ブルタイプが多く用いられ、 医科においては外科手術の際における生体 接着剤充填容器などに用いられ、 歯科では歯周病治療薬等の充填容器が 知られている。 歯周病治療用に関しては、 歯周ポケッ ト内で繁殖した歯 周病原生菌を排除するために薬剤を歯周ポケッ卜に注入するためのもの として、 特開平 4— 1 1 7 9 5 9号公報や実用新案登録第 3 0 3 5 4 4 8号の注入器が提案されている。 特開平 4 - 1 1 7 9 5 9号公報の注入 器は、 ノズルにその先端位置から薬剤注入可否の判定基準となる歯周ポ ケッ卜の深さに相当する長さ離れた位置に、 判定用目印を設けた注入器 である。 このものは、 ノズルがシリンジ本体の先端部に軸線に対して所 定角度傾斜して設けられており、 使用に際しては、 注入器のノズルを歯 周ポケット内に挿入し、 その先端をポケット底部に接触させた状態で、 判定用目印のポケッ卜からの出没状態を観察することで薬剤の注入の可 否を判定するもので、 注入の必要がある場合、 そのままの状態でプラン ジャを押せばノズルから薬剤を注入することができる。

ところで、 注入器を用いる部位は多様であるにもかかわらず、 ノズル とシリンジ本体が一体に形成された前記特開平 4一 1 1 7 9 5 9号公報 の注入器では、 注入部位の状態 （ポケットの深さ、 形状等） に応じてノ ズルのサイズを変更することが不可能であった。 また、 シリンジ内に充 填された薬剤を一回の使用で全て使い切ってしまうことは少なく、 近年 のエイズや肝炎等の感染防止の立場から、 薬剤が充分に残っていても廃 棄せざるを得ないため、 不経済であるという欠点があった。

そこで、 前記薬剤注入器の欠点を解消するものとして、 シリンジ本体 の先端に所定角度で傾斜したノズル装着部を設け、 直径及び Z又は長さ が異なる複数のノズルを装着可能にした注入器が提案された （実用新案 登録第 3 0 3 5 4 4 8号）。 しかしながら、 このものは、 ノズルをテー パ状に形成されたノズル装着部にテ一パ嵌合するものであり、 粘性の高 いものを注入する場合には、 使用中にノズルがノズル装着部から脱落す るおそれがある。 また、 シリンジ本体でノズルの傾斜角度が規定されて しまうことから、 注入部位により角度を変更したい場合、 シリンジ本体 を交換しなければならず、 実際に角度の変更にまで対応することは不可 能である。

本発明は、 如上の事情に鑑みてなされたもので、 注入部位に応じて適 切な寸法、 角度のノズルを用いることができ、 ノズルを交換することで 感染予防および薬剤を無駄なく使用することのできる、 薬剤注入器を提 供することを目的とする。 発明の開示

本発明者等は、 上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、 先端側 が基端側に対して所定角度で傾斜したノズルを採用すればよいことに想 到し、 本発明を完成した。 すなわち、 本発明は、 先端にノズル装着部を 備えたバレルと、 先端に該バレルの内壁を液密に摺動可能なガスケッ 卜 を備え前記バレルの後端から挿入されたプランジャと、 前記ノズル装着 部に着脱自在なノズルを含んでなり、 該ノズルが前記ノズル装着部への 取り付け手段を備えた基端側の取付部と、 該取付部から所定角度曲折せ られて延びる吐出部からなる薬剤注入器である。

ここでノズルの取付部とバレルのノズル装着部はルアーロック可能に 形成されるのが好ましく、 具体的には、 ノズル装着部をノズルの内腔と 嵌合する先端チップと該先端チップの外側に同心状に設けられた雌ネジ で構成し、 該雌ネジがノズルの基端に設けられた雄ネジと螺合するよう にしたもの等が採用される。雌ネジはバレルと一体に形成されていても、 バレルの外壁に回動自在に設けられていてもよい。 尚、 バレルの先端へ の取り付け手段を備えた基端側の取付部と該取付部から所定角度曲折せ られて延びる吐出部からなるノズルは、 通常の注射器への適用も可能で ある。 図面の簡単な説明

図 1は本発明の一実施例を示す縦断面図である。

図 2は本発明の他の実施例を示す縦断面図である。 発明を実施するための最良の形態

次に本発明の実施例について図面に基づいて説明する。

図 1は本発明の一実施例を示す縦断面図であり、 図 2は他の実施例を 示す縦断面図である。

本発明の薬液注入器は、先端にノズル装着部 1 1を備えたバレル 1 と、 先端にガスケッ ト 2 1を備えたプランジャ 2と、 ノズル装着部 1 1に着 脱自在なノズル 3を含んでなり、 ノズル 3はバレル 1への取付部 3 1と この取付部 3 1から所定角度曲折せられて延びる吐出部 3 2からなる。 バレル 1はポリプロピレンやポリエチレン、 環状ポリオレフィン等の 合成樹脂から形成される筒状の容器であり、 基端に注入操作時に指を掛 けるためのフランジ 1 2を有し、 先端にノズル 3を取り付けるためのノ ズル装着部 1 1を備えている。 ノズル装着部 1 1は、 通常、 ノズル 3の 取付部 3 1の内腔 3 1 2に装着されこれと嵌合する先端チップ 1 1 1と、 ノズル 3の基端に設けられた後述の雄ネジ 3 1 1と螺合する雌ネジ 1 1 2からなる。 雌ネジ 1 1 2は先端チップ 1 1 1の外側に同心状に設けら れたフード状の部材であり、 図 1に示すようにバレル 1と一体に形成し てもよいが、 図 2に示すように、 バレル 1の外壁に回動自在に設け、 ノ ズル 3の向きを自由に変えることができるようにしてもよい。 尚、 先端 チップ 1 1 1は、 通常、 図 1および図 2に示すように、 雌ネジ 1 1 2よ りも先端側に突出するように設けられる。

プランジャ 2はプランジャロッ ド 2 2の先端にガスケッ ト 2 1を備え た押出部材であり、 バレル 1の後端から挿入される。 プランジャロッド 2 2はポリプロピレンやポリエチレン、 ポリカーボネー卜、 ポリスチレ ン、 A B S樹脂等の合成樹脂から形成される棹状部材であり、 先端にへ ッド 2 2 1を有している。 ガスケッ ト 2 1は一般にブチルゴムやイソプ レンゴム等のゴム弹性材料から形成される閉鎖部材であり、 プランジャ ロッ ド 2 2のへッド 2 2 1に取り付けられ、 揷入されたバレル 2の内壁 に沿って液密に摺動可能である。

ノズル 3はバレル 1 と同様の合成樹脂から形成される中空部材であり、 バレル 1のノズル装着部 1 1への取り付け手段を備えた取付部 3 1と、 この取付部 3 1から所定角度曲折せられて延びる吐出部 3 2からなる。 ノズル装着部 1 1への取り付け手段は取付部 3 1の基端に設けられてお り、 通常、 バレル 1の雌ネジ 1 1 2に対応する結合手段である雄ネジ 3 1 1が採用される。 雄ネジ 3 1 1は通常、 軸対称に 2条設けられており (二条ネジという; Kバレル 1の雌ネジ 1 1 2と螺合可能になっている。 吐出部 3 2は取付部 3 1から所定角度曲折せられて先端側に延びる部分 であり、 テーパー状に先細に形成されている。 吐出部 3 2の寸法および 曲折角度は患者の注入部位の状態に合わせて決められ、 通常、 吐出部 3 2の寸法は 3〜 2 0 mmであり、 また、 曲折角度は通常 0 ° 〜 9 0 ° で ある。

尚、 ノズル 3は全体をワンショットで成形してもよいが、 吐出部 3 2 の寸法精度を良くするために、 吐出部 3 2を形成した後ィンサ一ト成形 により全体を形成しても、 取付部 3 1と吐出部 3 2を別々に形成した後 接着してもよい （この場合、 取付部 3 1はその先端部分で所定角度曲折 させる必要がある）。 また、 本発明の薬剤注入器は、 バレル 1に予め内 部に薬剤を充填して先端のノズル揷着部 1 1をキャップ （図示していな レ ） で閉鎖した形状のプレフィルドシリンジとして提供することも可能 である。 産業上の利用可能性

以上説明してきたことから明らかなように、 本説明の薬剤注入器を採 用することにより、使用時に患者の注入部位の状態に応じて適当な寸法、 曲折角度のノズルを選択することができる。 また、 再使用時にノズルを 交換することができるので、 ノズル部分からの感染を防止することがで さる。

Claims

請求の範囲

1 . 先端にノズル装着部を備えたバレルと、 先端に該バレルの内壁を液 密に摺動可能なガスケッ トを備え前記バレルの後端から挿入されたブラ ンジャと、 前記ノズル装着部に着脱自在なノズルを含んでなり、 該ノズ ルが前記ノズル装着部への取り付け手段を備えた基端側の取付部と、 該 取付部から所定角度曲折せられて延びる吐出部からなる薬剤注入器。

2 . ノズルの取付部とバレルのノズル装着部がルアー口ック可能に形成 されてなる請求項 1に記載の薬剤注入器。

3 . ノズル装着部がノズルの内腔と嵌合する先端チップと、 該先端チッ プの外側に同心状に設けられた雌ネジからなり、 該雌ネジがノズルの基 端に設けられた雄ネジと螺合するようにしてなる請求項 2に記載の薬剤 注入器。

4 . 雌ネジがバレルと一体に形成されてなる請求項 3に記載の薬剤注入 器。

5 . 雌ネジがバレルの外壁に回動自在に設けられてなる請求項 3に記載 の薬剤注入器。

6 . バレルの先端への取り付け手段を備えた基端側の取付部と、 該取付 部から所定角度曲折せられて延びる吐出部からなる薬剤注入器用ノズル。