WO1999032144A1

WO1999032144A1 - Procede de prevention ou de traitement de la mammite

Info

Publication number: WO1999032144A1
Application number: PCT/JP1998/005749
Authority: WO
Inventors: Masanobu Hokase
Original assignee: Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd.
Priority date: 1997-12-19
Filing date: 1998-12-18
Publication date: 1999-07-01
Also published as: EP1043028A4; AU747111B2; EP1043028A1; NZ505299A; US6787134B1; JP4180795B2; CA2314865A1; DK1043028T3; ATE279939T1; ES2230735T3; EP1043028B1; DE69827163D1; CA2314865C; DE69827163T2; AU1684299A

Description

明細書乳房炎の予防 ·治療方法技術分野

本発明は、ほ乳動物の生殖器病の中で最も発生率の多い病気である乳房炎を予防 ·治療するためにフィターゼを単独または飼料に混合してほ乳動物に給与する方法およびフイタ一ゼを含有したほ乳動物の乳房炎の予防 ·治療用組成物に関する。背景技術

乳房炎は、細菌等のほ乳動物の乳房内への侵入 ·増殖により発生する乳管系や乳腺組織に生じた炎症をいう。乳房炎に罹病すると、炎症によって乳汁を合成する機能が障害されるため、異常乳を分泌し、乳汁中に白血球などの体細胞数が増加し、乳腺の細胞が損傷を受け、委縮したり結合組織が増殖するため泌乳量が減少する。酪農業においては、時には泌乳を停止し酪農経営に大きな損害を与えることが知られている（「獣医診療指針」、原茂、 1988年、講談社刊）。

また、乳房炎にょリ牛乳中の体細胞数も増加するため、牛乳の商品価値が低くなり、体細胞数が 50万 cel l/ml を越えた牛乳は廃棄されている。

乳房炎は現在のところ、薬剤やワクチン接種などによる予防 ·治療が難しく、乳房炎の効果的な予防 ·治療方法は確立されていない。急性症の対処方法としては、抗生物質を主剤とする乳房内薬液注入、坑ヒスタミン剤または 5 %ブドウ糖液の乳房への注射、カナマイシンおよびアンピシリンなどの抗生物質の動脈内への注射が行われている（「獣医診療指針」、原茂、 1988年、講談社刊）。これらの処理を施した乳牛は、薬剤の残留性の問題などから牛乳の生産から外され、農家の生産性を著しく低下させる。この他、最近では硫酸亜鉛メチォニンなどの有機亜鉛製剤を経口投与する事により乳房炎の兆候である体細胞数の増加が抑制されたと言う報告もあるが（Feedstuff s， 57, 52, pl l, 1985) 、一方で効果がないという報告もあり（Feedstuffs, 58, 12， plO, 1986) 、その効果は定かではない < フイタ一ゼは難消化性の有機リンであるフィチン酸を加水分解し、その吸収を促進する酵素である。豚および家禽などの単胃動物では、消化管内にフィターゼを持たないため、フィチン酸を消化吸収することができない。

このため、フイタ一ゼは、日本においては飼料添加物として指定されており

( 「飼料添加物の成分規格等収載書第 8版」、 1 9 9 6年、日本科学飼料協会刊）、国内外でも、主に養豚、養鶏用飼料に広く用いられている。これらの動物では、飼料にフイタ一ゼを添加することにより、リンだけでなくカルシウム、亜鉛、蛋白質などの消化率が有意に向上する事が数多く報告されている（Procee dings οτ the 1996 Canadian Soci ety of Animal Science Annual Meeting, Let hbrige, Alberta, Canada, A. W. Jongbloed et. al , 1996 ； Brit ish Journal of Nutrition, 64, 525-540, P. C. Simons et. al , 1990 ) が、乳房炎への予防効果は知られていない。

これに対し乳牛などの反芻動物は、反芻胃内の微生物がフィターゼを産生する

(J. Anim. Sci . 73, 2000-2008, G. L. Cromwel l et. al, 1995) ため、反芻動物自身でフィチン酸を分解することが可能で、フイタ一ゼを給与しても効果は期待できないとされているため、飼料には添加されていない。

従って、本発明は、乳牛等家畜動物に乳房炎が発生する結果生じる牛乳量生産低下を防ぐため、ほ乳動物の乳房炎を予防 ·治療する新規方法および乳房炎予防

-治療用組成物を提供することを目的とする。発明の開示

本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行ったところ、ほ乳動物に、フイタ一ゼを給与するにより、ほ乳動物の乳房炎の予防 ·治療が可能であることを見出した。

すなわち、本発明は、

( 1 ) フィターゼを給与することを特徴とする、ほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療方法、

( 2 ) フイタ一ゼを飼料乾物 1 k g当たり 50〜5000単位添加した飼料を給与することからなる、（ 1 ) 記載のほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 '治療方法、 ( 3 ) ほ乳動物がゥシであり、飼料が乳用牛飼育配合飼料である（ 1 ) 記載の乳房炎の予防 ·治療方法、

( 4 ) フイターゼを含有することを特徴とする、ほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療用組成物、

( 5 ) 組成物がフイターゼと配合飼料とからなる、（4 ) 記載のほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療用組成物、

( 6 ) 組成物が硫酸亜鉛メチォニンを含有することからなる（5 ) 記載のほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療用組成物

に関する。図面の簡単な説明

第 1図は、スィツチバック法による乳牛への飼料の給与スケジュールを示す図である。

は、組成物 Cを配合した飼料を毎日給与することを示す。

は、組成物 Cを配合していない飼料を毎日給与することを示す。

→ は、乳汁を採取し、乳汁中の体細胞数を測定した日を示す。

第 2図は、試験中における乳汁中の体細胞数の変化を示す。

は、 A群における体細胞数を示す。

は、 B群における体細胞数を示す。発明を実施するための最良の形態

本発明をよリ詳細に説明するために、以下に実施例を記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。

本発明に用いるフィターゼ〔酵素番号： 3. 1. 3. 26および 3. 1. 3. 8 〕としては、カビ類、酵母類、細菌類などの微生物由来のフイタ一ゼ、、大麦、小麦、米糠などの植物由来のフィターゼ、または、前記のフイタ一ゼの遺伝子を、通常遺伝子操作で用いられる手段で、大腸菌等の宿主細胞に組み込み、該宿主細胞から生産されたフイタ一ゼ等があげられるが、カビ由来のフイターゼを用いることが好ましい。乳房炎予防 ·治療に必要なフイターゼの投与量は、晡乳動物に対して体重 1 κ g当たり 1日 1〜1 0 0単位 ZK g、好ましくは 1 0〜5 0単位 ZK gである。乳頭炎予防. 治療用組成物のうち飼料にフイタ一ゼを投与する場合のフイターゼの給与する割合は、飼料乾物 1 k g当たリ 50〜5000単位、好ましくは 100〜150 0単位、とりわけ好ましくは 250〜750 単位添加すれば良い。

ここで言ゔフイターゼの単位とは、「飼料及び飼料添加物の成分規格に関する省令」別表第 2の 5 「飼料添加物一般の試験法」中の酵素力試験法、フィチン酸分解力試験法に規定されたフィチン酸分解力単位を表す〔飼料添加物の成分規格等収載書、第 8版、亀岡一編、平成 8年日本科学飼料協会刊〕。

本発明においてフイタ一ゼを給与する対象となるほ乳動物とは、ヒト以外のほ乳動物を表し、牛、豚、山羊などの家畜、犬、猫等の愛玩動物を表すが、とりわけ牛に投与することが好ましい。

本発明においてフィターゼのほ乳動物への給与方法としては、フィターゼを直接飼料に添加し、添加後の飼料をほ乳動物へ給与する方法、または乳房炎予防 - 治療用組成物に含有させて、該組成物を経口でほ乳動物へ給与する方法があげられる。

飼料としては、通常家畜用飼料として用いられるものであれば良く、単体飼料、粗飼料または配合飼料のいずれでもよい。単体飼料としては加熱大豆、綿実、大豆等があげられ、粗飼料としては、グラスサイレージ、アルフアルファヘイ、ビートパルプ、グラスヘイ、乾草等があげられる。また、配合飼料としては、乳用牛飼育用配合飼料、肉用牛飼育用配合飼料、肉豚肥育用配合飼料、種豚用配合飼料、馬用飼料、山羊用配合飼料、ミンク用配合飼料、ゥサギ用配合飼料があげられる〔配合飼料講座、上巻、配合飼料講座編纂委員会編、昭和 5 5年、チクサン出版社刊〕。これらの飼料のうち、とりわけ乳用牛飼育用配合飼料を本発明に用いることが好ましい。

乳用牛飼育用配合飼料とは、前記の粗飼料、単体飼料、榖類、そうこう類、植物性油粕等の濃厚飼料、骨粉、炭酸カルシウム等の無機飼料、ビタミン類、無機塩類、ァミノ酸添加物等の特殊飼料を公知の方法によリ適宜配合したものである〔配合飼料講座、上巻、配合飼料講座編纂委員会編、昭和 5 5年、チクサン出版社刊〕。

本発明において乳房炎予防 ·治療用組成物としては、フイターゼを動物用医薬品用錠剤、動物用医薬品用カプセル剤等に含有させた組成物、フィターゼをぺットフ一ドに含有させた組成物、フィターゼと配合飼料とからなる組成物等があげられる。なお、フイタ一ゼを配合飼料に含有させた組成物のほ乳動物への給与方法は、フイターゼを配合飼料に含有させた組成物単独または該組成物を粗飼料等飼料と混合した後、該混合飼料を動物に給与することにより行う。

動物用医薬品用錠剤は、通常動物用医薬品に用いられるものであればどのようなものでもよく、主剤であるフィターゼ以外に、乳糖、白糖等の糖類、デンプン等からなるふ形剤、ゼラチン、メチルセルロース等からなる結合剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム等からなる滑沢剤を含んでいても良い。

動物用医薬品用カブセル剤としては、通常動物用医薬品に用いられる用いられるものであればどのようなものでもよく、主剤であるフィターゼとともに、必要であれば前記のふ形剤、結合剤等を、硬カプセル等の日常用いられるカプセルに充填したものがあげられる。動物用医薬品用錠剤、動物用医薬品用カプセル剤は公知〔製剂学、大塚昭信ら編、 1 9 9 5年、南江堂刊〕の方法に準じて製造することができる。

動物用医薬品用錠剤または動物用医薬品用カプセル剤 1錠中に、フィターゼは 1 0 0〜2 0 0 0 0単位、好ましくは 1 0 0 0〜： 1 0 0 0 0単位含有される。フイターゼを含有した動物用医薬品用錠剤または動物用医薬品用力プセル剤は、乳房炎の予防 ·治療のどちらにでも適用することができるが、動物医薬品として治療剤に用いることが好ましい。

ペットフードとしては、通常ペットフードとしてィヌ、ネコ等愛玩動物の食餌用に用いられるものであればどのようなものでもよく、ィヌ用ドライフード、ィヌ用精製飼料、ィヌ用セミモイストフード等のィヌ用ペットフード、ネコ用ドラィフード、ネコ用精製飼料、ネコ用アミノ酸飼料等のネコ用ペットフード等があげられる。ペットフード 1 0 0 g中にフイタ一ゼは 5〜5 0 0単位、好ましくは 2 5〜 1 0 0単位含有されればよい。該ペットフードは、通常のペットフードの製造方法〔配合飼料講座、上巻、配合飼料講座編纂委員会編、昭和 5 5年、チクサン出版社刊〕に準じて製造することができる。

フイターゼを含有したぺットフ一ドは、乳房炎の予防 ·治療のどちらにでも適用することができるが、動物健康食的な乳房炎予防食として給与することが好ましい。

フイターゼと配合飼料とからなる組成物における配合飼料とは前記と同義であリ、飼料安全法に規定された飼料添加物、例えばプロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム等の品質低下防止剤、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類またはこれらの混合物を含有していても良い。フイターゼと配合飼料とからなる組成物において、好まし、配合飼料としては乳用牛飼育配合飼料が好ましい。フィターゼと配合飼料からなる組成物 1 0 0 g中にフイタ一ゼは 1 0 0 0〜2 0 0 0 0 0単位、好ましくは 5 0 0 0〜 1 0 0 0 0 0単位含有されればよく、該組成物は、公知の方法に準じて得ることができる〔配合飼料講座、下巻、配合飼料講座編纂委員会編、昭和 5 4年、チクサン出版社刊〕。

フィターゼと配合飼料からなる組成物は、乳房炎の予防 ·治療のどちらにでも適用することができるが、乳牛等が乳房炎に罹る前から乳牛等の餌として給与すれば、乳牛が乳房炎にならない環境で酪農業を営むことができるので、予防用組成物として用いることが好ましい。

なお、前記の乳房炎予防 ·治療用組成物には、硫酸亜鉛メチォニンなどの有機亜鉛、炭酸亜鉛あるいは硫酸亜鉛などの無機亜鉛、炭酸マンガンあるいは硫酸マンガンなどのマンガン化合物、ビタミン A、ビタミン D、ビタミン Eなどのビタミン類、アルフアルファミール、圧ペントウモロコシ等が含有されていてもよく、好ましくは有機もしくは無機亜鉛、とリわけ好ましくは硫酸亜鉛メチォニンが含有されていてもよい。なお嗜好性を高めるため、同時にフレーバーなどを給与してもよい。また、該組成物等の給与の時期および本発明方法の実施期間は、予防用組成物としては、動物が乳を出すようになつてから泌乳期間継続して給与する事が好ましい。また動物が乳房炎に罹った場合は、乳房炎予防 ·治療用組成物を飼料とともに給与し、必要にょリフイターゼを含有した動物用医薬品用錠剤または動物用医薬品用力プセル剤を投与してもよい。

【実施例】 (実施例 1 ) フイターゼを用いた乳牛の飼育

ホルスタィン種乳牛 1日 1頭当たリ、グラスサイレージ 28kg、アルフアルファヘイ 1.5kg、ビートパルプ 2kg、加熱大豆 0.7kg、綿実 1.2kg、大豆粕 0.9kg、濃厚飼料 6kgからなる乳用牛飼育配合飼料に、市販フィターゼ（商品名フイタ一ゼ協和；協和発酵工業株式会社製、カビ由来フイタ一ゼ 500単位/ g含有） 30gを混合して給与した。飼養形態はフリーストール形式で合計 65頭に 30日間給与した。乳成分の検査は 2週間ごとに全頭の合乳について行った。

結果を表 1に示す。

【表 1】給与 2週前給与開始時給与 2週後給与 4週後平均泌乳量（L/日/頭) 26.3 25.2 27.1 26.8 乳脂肪（％) 4.0 4.2 4.2 4.3 乳蛋白（％) 3.2 3.3 3.2 3.2 無脂乳固形分（％) 8.9 8.8 9.1 9.0 体細胞数 (xl0⁴cell/ml)25.3 28.9 15.3 8.7 表 1によれば、供試した牛群はフイターゼ給与前には体細胞数が 25xl0⁴cel/m 1を越え、軽い乳房炎の兆候が認められたが、フィターゼ給与後は明らかに体細胞数が減少し乳房炎の発症を未然に防ぐ事ができた。

(実施例 2) フィターゼを用いた乳牛の飼育

タイストール形式の牛舎でホルスタイン種乳牛 40頭の牛群を 20頭ずつに分け、 —方をフイターゼを給与する試験区とし、もう一方をフイターゼを給与しない対照区とした。飼料は 1日 1頭当たり、コーンサイレージ 15kg、グラスヘイ 8kg、ビートパルプ 3kg、乾草 4kg、圧ペントウモロコシ、大豆粕、無機質およびビタミンなどからなる濃厚飼料 8.0kgからなる乳用牛飼育配合飼料を与え、試験区には市販フイターゼ（商品名フイタ一ゼ協和；協和発酵工業株式会社製、カビ由来フイタ —ゼ 500単位/ g含有） 25gを飼料の上に振りかけて給与した。乳質検査は 1力月毎、個体毎に行った。

結果を表 2に示す。

【表 2】給与開始時給与 1力月後給与 2力月後試験区 ·対照区試験区対照区試験区対照区平均泌乳量（L/日/頭） 25.2 26.3 25.4 27.1 24.3 平均乳脂肪（％) 4.0 4.1 4.2 4.2 4.3 平均乳蛋白（％) 3.4 3.5 3.3 3.2 3.2 平均無脂乳固形分（％) 8.8 8.9 9.2 8.7 9.3 体細胞数（Xl0⁴cell/ml) 30.2 12.1 35.2 8.6 42.1 乳房炎処置頭数（頭） 0 0 1 0 2 表 2によれば、供試した牛群はフィタ一ゼ給与前には体細胞数が 30X 10⁴cel 1/ mlを越え、軽い乳房炎の兆候が認められた。フイターゼを給与した試験区では給与 1力月後に明らかに体細胞数が減少しているが、フイタ一ゼを給与しない対照区では、体細胞数が増加し 2力月目に 1頭、 3か月目に 2頭の牛が乳房炎と診断され、乳生産群から排除された。

(実施例 3) フイタ一ゼを用いた乳牛の飼育；硫酸亜鉛メチォニンとの比較タイストール形式の牛舎でホルスタイン種乳牛 40頭の牛群を 20頭ずつに分け、 —方をフイタ一ゼを給与する試験区とし、もう一方を硫酸亜鉛メチォニンを給与する対照区とした。飼料は 1日 1頭当たり、コーンサイレージ 15kg、グラスヘイ 8kg, ビートパルプ 3kg、乾草 4kg、圧ペントウモロコシ、大豆粕、無機質およびビタミンなどからなる濃厚飼料 8.0kgからなる乳用牛配合用飼料を与え、試験区には市販フィターゼ（商品名フイタ一ゼ協和；協和発酵工業株式会社製、カビ由来フイターゼ 500単位/ g含有）を 1日 1頭当たり 25g、対照区には市販硫酸亜鉛メチォニン製剤（Zinpro40；ジンプロ社製）を 1日 1頭当たり 4g飼料の上に振りかけて給与した。乳質検査は 1力月毎、個体毎に行った。結果を表 3に示す。

【表 3】給与開始時給与 1力月後給与 2力月後試験区 ·対照区試験区対照区試験区対照区平均泌乳量（L/日/頭） 25.2 26.3 25.4 27.1 24.3 平均乳脂肪（％) 4.0 4.1 4.3 4.2 4.2 平均乳蛋白（％) 3.4 3.6 3.6 3.1 3.2 平均無脂乳固形分（％) 8.8 8.7 9.2 8.8 9.0 体細胞数（xl0⁴cell/ml) 35.2 15.1 25.3 8.6 12.1 表 3によれば、供試した牛群はフィターゼ給与前には体細胞数が 30 Xl0⁴cell/ mlを越え、軽い乳房炎の兆候が認められた。フイターゼを給与した試験区では給与 1力月後に明らかに体細胞数が減少している。硫酸亜鉛メチォニンを給与した対照区の体細胞数も減少しているが、添加効果は試験区の方が顕著であった。

(実施例 4) 乳房炎予防用組成物 A

以下の表 4に示された飼料添加物を含む市販の乳用牛飼育配合飼料〔商品名セルカット— 2 ：協和醱酵工業株式会社製造〕 1 Kgにフイターゼ（商品名フイターゼ協和；協和発酵工業株式会社製、カビ由来フィターゼ 500単位/ g含有） 200 gを添加し乳房炎予防用組成物 Aを製造した。

[表 4】含有する試料添加物有効成分名含有量（ 1 k g) ビタミン A油ビタミン Aとして 2500. 0 千 I U ビタミン D 3油ビタミン D 3として 500. 0 千 I U ビタミン E油粉末ビタミン Eとして 1000. 0 m g ビタミン K 3 メナジオン亜硫酸 N a 300. 0 m g ビタミン B 1 硫酸チアミン 300. 0 m g ビタミン B 2 リボフラビン 600. 0 m g ビタミン B 6 塩酸ピリドキシン 1 500. 0 m g ビタミン B 12 シァノコパラミン 2. 0 m g パントテン酸 C a パントテン酸 6000. 0 m g ニコチン酸アミドナイァシン 60000. 0 m g 塩化コリン 25000. 0 m g 炭酸マンガン Mnとして 1200. 0 m g 硫酸鉄（乾燥） F eとして 1 500. 0 m g 硫酸コバルト C 0として 5. 0 m g 炭酸亜鉛 Z nとして 1 200 0 ヨウ素酸 C a I として 1 9. 5 m g 炭酸マグネシウム M gとして 8000. 0 m g 硫酸亜鉛 MET 硫酸亜鉛メチォニン 30000. 0 m g

Z nとして 6000. 0 m g

METとして 1 2000. 0 m g 甘味料適量残量脱脂米糠、油カス

(実施例 5) 乳房炎予防用組成物 B 以下の表 5に示された飼料添加物を含む市販の乳用牛飼育配合飼料〔商品名ス —パ一ビタミンサプリメント：協和醱酵工業株式会社製造〕 1 Kgにフイターゼ

(商品名フィターゼ協和；協和発酵工業株式会社製、カビ由来フイタ一ゼ 500単位 /g含有） 200 gを添加し乳房炎予防用組成物 Bを製造した。

【表 5】含有する試料添加物有効成分名含有量（ 1 k g) ビタミン A油ビタミン Aとして 2500. 0 千 I U ビタミン D 3油ビタミン D 3として 500. 0 千 I U ビタミン E油粉末ビタミン Eとして 1000. 0 m g ビタミン K 3 メナジオン亜硫酸 N a 300. 0 m g ビタミン B 1 硫酸チアミン 300. 0 m g ビタミン B 2 リボフラビン 600. 0 m g ビタミン B 6 塩酸ピリドキシン 1 500. 0 m g ビタミン B 1 2 シァノコパラミン 2 0

パントテン酸 C a パントテン酸 6000. 0 m g ニコチン酸アミドナイァシン 60000. 0 m g 塩化コリン 25000. 0 m g 炭酸マンガン Mnとして 1200. 0 m g 硫酸鉄（乾燥） F eとして 1 500. 0 m g 硫酸コバルト Coとして 5. 0 m g 炭酸亜鉛 Z nとして 1200. 0 m g ヨウ素酸 C a I として 1 9. 5 m g 炭酸マグネシウム Mgとして 8000. 0 m g 甘味料 mM. 残量脱脂米糠、油カス (実施例 6) 乳房炎予防用組成物 C

以下の表 6に示された飼料添加物を含む市販の乳用牛飼育配合飼料〔商品名セルカット一 1 ：協和醱酵工業株式会社製造〕 1 Kgにフイターゼ（商品名フィターゼ協和；協和発酵工業株式会社製、カビ由来フイタ一ゼ 500単位/ g含有） 40 0 gを添加し乳房炎予防用組成物 Cを製造した。

【表 6】含有する試料添加物有効成分名含有量（1 k g) レ'々、ノ厶 ¾ftmfa レ、、へヽノノ A レ 1レ ~し c oJ nJ nJ » 0 千 I u ビタミン D 3油ビタミン D 3として 1000. 0 千 I u ビタミ E油紛ビタミ、 Ε ^して 4000. 0 m g 炭酸マンガン Μηとして 230. 0 m g 炭酸亜鉛 Ζ ηとして 700. 0 m g 硫酸亜鉛 MET 硫酸亜鉛メチォニン 60000. 0 m g

Ζ ηとして 1 2000. 0 m g

METとして 24000. 0 m g アルフアルファミール 1 0000. 0 m g 甘味料適量残量月兑 fe^KI¾ 油カス

(実施例 7) 組成物 Cを用いた乳房炎予防方法

1群 50頭の乳牛に対して、通常の飼料または実施例 6で得られた組成物 Cを 1日 5 k g配合した飼料を、 2週間間隔で交換し、給与した。

なお、給与群は A B 2群に分け、第 1図に示したスィッチバック法に従い、 A群は組成物 C含有飼料から、 B群は組成物 Cを含まない飼料から給与を行った _t 給与開始後、 2週間ごとに乳汁を採取し 1群の乳牛から得た乳汁を全て併せてから、乳房炎の指標となる乳汁中の体細胞数を測定した。結果を表 7及び図 2に示す。

【表 7】 ( 単位万細胞/ m 1 )

表 7及び図 2によれば、試験開始から約 8週間目には、 A B両群の体細胞数は試験開始前に比べ減少していることから乳房炎の抑制効果が確認された。

また、試験開始から 2週間目までの体細胞数の変化を観察すると、組成物 Cを含有する飼料を給与した A群は体細胞数が減少しているのに対して、単に飼料を給与した B群は体細胞数が増加していることから、飼料に組成物 Cを含有させることにより、乳房炎の予防にも効果を奏することが認められた。産業上の利用可能性

本発明により、ほ乳動物（人を除く）に発生する乳房炎の予防，治療方法および乳房炎予防 ·治療用組成物が提供される。本明細書で引用した全ての刊行物、特許および特許出願をそのまま参考として本明細書にとリ入れるものとする。

Claims

請求の範囲

1 .フイタ一ゼを給与することを特徴とする、ほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療方法。

2 .フイターゼを飼料乾物 1 k g当たリ 50〜5000単位添加した飼料を給与することからなる、請求の範囲第 1項記載のほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 '治療方法。

3 .ほ乳動物がゥシであリ、飼料が乳用牛飼育配合飼料である請求の範囲第 1項記載の乳房炎の予防 ·治療方法。

4 .フイターゼを含有することを特徴とする、ほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療用組成物。

5 .組成物がフイターゼと配合飼料とからなる、請求の範囲第 4項記載のほ乳動物 (人を除く）の轧房炎の予防 ·治療用組成物。

6 .組成物が硫酸亜鉛メチォニンを含有することからなる請求の範囲第 5項記載のほ乳動物（人を除く）の乳房炎の予防 ·治療用組成物。