WO1999015800A1 - Dispositif de transmission de rotation et appareil de formation d'un film de surface sur un panneau pour tubes cathodiques mettant en oeuvre ledit dispositif - Google Patents

Description

明 細 書 回転伝達装置およびそれを用いた陰極線管の パネル表面膜形成装置

[技術分野]

本発明は、 部品点数を減少させた回転伝達装置、 それを用 いた陰極線管のパネル表面膜形成装置、 および陰極線管のパ ネル表面膜形成ュニッ 卜 に関する。

[背景技術]

一般に、 陰極線管のパネル表面膜の形成には、 ス ピンへッ ドと呼ばれる回転装置が用いられている。 この回転装置の平 面図を図 1 Aに、 正面図を図 1 Bにそれぞれ示す。 図 1 Aお よび 1 Bに示すよ う に、 回転装置は、 陰極線管 1のパネル周 囲を下向きに嵌合保持する円板状の面板 2 と、 この面板 2の 外周方向に均等に配置された、 複数個、 たとえば 4個の支持 ローラ 3 a， 3 b , 3 c， 3 d とを備えており、 面板 2 は、 これら支持ローラ 3 a， 3 b , 3 c , 3 dによって回転可能 に支持されている。 また、 この面板 2の外周には、 ギヤ機構 5を介して駆動用モータ 6 に連結する回転駆動用ローラ 4が 接触しており、 この面板 2を、 駆動用モータ 6の駆動により、 ギヤ機構 5および回転駆動用ローラ 4を介して高速に回転駆 動している。

しかし、 このような構造の回転装置では、 支持ローラ 3 a， 3 b , 3 c , 3 dおよび駆動用ローラ 4は、 面板 2 の外周に 接触しており、 しかもこの駆動用ローラ 4はギヤ機構 5 によ り駆動用モータ 6 と連結しているため、 面板 2を高速回転す ると、 この回転装置を 1 0数へッ ドを備えた、 例えばパネル 表面膜形成装置は、 たとえば 9 6ホーンという大きな騒音が 生じ、 その改善が望まれている。

また、 支持ローラ 3 a， 3 b , 3 c， 3 dおよび駆動用口 ーラ 4 と も面板 2の外周に接触しているため、 回転に伴う摩 耗が大き く 、 芯ずれが生じ易い。 さ らに、 摩耗に伴い塵埃が 発生するなど、 メ ンテナンスが煩雑である。

このよ う に、 面板を外周面に接触する支持ローラで支え、 外周面に接触する駆動ローラで回転駆動する従来の回転装置 の構造では、 騒音が大き く、 摩耗による芯ずれや塵埃の発生 などの問題を有している。

本発明は、 上記問題点に鑑みなされたもので、 騒音や摩耗 が少なく、 簡単な構成の回転伝達装置を提供する こ とを目的 とする。

本発明の他の目的は、 騒音や摩耗が少なく 、 簡単な構成の 回転伝達装置を用いた陰極線管のパネル表面膜形成装置を提 供することにある。

本発明の更に他の目的は、 騒音や摩耗が少なく、 簡単な構 成の、 複数の回転伝達装置を用いた陰極線管のパネル表面膜 形成ュニッ トを提供する ことにある。 [発明の開示]

本発明によると、 静止構造体に取付けられ、 被回転体の回 転を支持する軸受と、

回転駆動源に取付けられ、 前記回転駆動源の回転を前記軸受 を介して前記被回転体に伝達する回転伝達機構と

を備え、

前記軸受は、

円形の内形を有する環状外体と、

この外体内に回転自在に嵌合された円形の外形を有す る環状内体と、

前記外体および内体間に配設される転動体と、 前記外体および内体のいずれか一方に形成された、 前 記被回転体が固定される固定部と、

前記外体および内体のいずれか他方に形成され、 前記 静止構造物に取り付けられる取付部と

を具備する回転伝達装置が提供される。

また、 本発明によると、 開口部を有し、 この開口部を通し てパネル面が露出するように、 かつパネル面が下方に向く よ うに陰極線管を支持する面板と、

ベ一ス部材と、

このベース部材に取付けられ、 前記面板の回転を支持する 軸受と、

回転駆動源に取付けられ、 前記回転駆動源の回転を前記軸 受を介して前記面板に伝達する回転伝達機構と

を備え、 前記軸受は、

円形の内形を有する外輪と、

この外輪内に回転自在に嵌合された内輪と、

前記外輪および内輪間に配設される転動体と、 前記外輪および内輪のいずれか一方に形成された、 前 記面板が固定される固定部と、

前記外輪および内輪のいずれか他方に形成され、 前記 ベース部材に取り付けられる取付部と

を具備する陰極線管のパネル表面膜 （反射防止膜） の形成 装置が提供される。

更に、 本発明によると、 複数の位置に配置された、 複数の 陰極線管のパネル表面膜の形成装置と、

第 1の位置において、 陰極線管をパネル表面膜の形成装置 に移動させる機構と、

第 2の位置に配置されたパネル表面膜形成用溶液を塗布す る機構と、

第 3の位置に配置されたパネル表面膜形成用溶液の塗布膜 を乾燥する機構と、

前記複数のパネル表面膜の形成装置を順次、 第 1 の位置か ら第 2の位置へ、 および第 2の位置から第 3の位置へ、 順次 移動させる機構と、

を具備し、

前記それぞれの陰極線管のパネル表面膜の形成装置は、 開口部を有し、 この開口部を通してパネル面が露出するよ うに、 かつパネル面が下方に向く ように陰極線管を支持する 面板と、

ベース部材と、

このベース部材に取付けられ、 前記面板の回転を支持する 軸受と、

回転駆動源に取付けられ、 前記回転駆動源の回転を前記軸 受を介して前記面板に伝達する回転伝達機構と

を備え、

前記軸受は、

円形の内形を有する外輪と、

この外輪内に回転自在に嵌合された内輪と、

前記外輪および内輪間に配設される転動体と、 前記外輪および内輪のいずれか一方に形成された、 前 記面板が固定される固定部と、

前記外輪および内輪のいずれか他方に形成され、 前記 ベース部材に取り付けられる取付部と

を具備する陰極線管のパネル表面膜の形成ュニッ 卜が提供 される。

[図面の簡単な説明]

図 1 Aは、 従来のス ピ ンへッ ドの平面図。

図 1 Bは、 従来のス ピ ンへッ ドの正面図。

図 2 は、 本発明の回転伝達装置に使用される大口径軸受を 一部切り欠いて示す斜視図。

図 3 は、 本発明の回転伝達装置を用いた陰極線管のパネル 表面膜形成装置を示す上面図。 図 4は、 図 3の正面図。

図 5は、 図 3 の斜視図。

図 6 は、 本発明の一実施例に係るパネル表面反射防止膜形 成装置を複数個、 環状に配置した、 パネル表面反射防止膜形 成ュニッ 卜のレイァゥ トを示す図。

図 7は、 図 6に示すパネル表面反射防止膜形成ュニッ トの 正 i面s図―

[発明を実施するための最良の形態]

以下、 図面を参照して、 発明を実施するための最良の形態 について説明する。

図 2 は、 本発明の回転伝達装置に使用される大口径軸受を 一部切り欠いて示す斜視図、 図 3は、 本発明の回転伝達装置 を用いた陰極線管のパネル表面膜形成装置を示す上面図、 図 4は図 3の正面図、 図 5 は図 3 の斜視図である。

図 2 に示すように、 大口径軸受 1 1 は、 外形が円形の円環 状の内体と しての内輪 1 2 と、 内径が内輪 1 2の外形よりや や径大の円形の外体と しての外輪 1 3とを有し、 内輪 1 2は、 外輪 1 3内に一定間隔を保って同心円状に嵌合しており、 こ れら内輪 1 2および外輪 1 3の間には複数個のボールやコ口 などの転動体 1 4が転動自在に配設されている。

これら転動体 1 4 は、 内輪 1 2および外輪 1 3 との間に設 けられたセパレー夕 1 5 により、 円周方向に対し一定間隔で 保持されている。 また、 これら転動体 1 4は、 内輪 1 2のボ ス部分 （上方に突出する部分） の外周面に形成された軌条溝 1 2 a と、 外輪 1 3の内周面に形成された軌条溝 1 3 a との 間に、 それぞれ転動自在に保持されている。 すなわち、 内輪

1 2 と外輪 1 3 とは、 セパレータ 1 5 によって保持された転 動体 1 4を介して複合化されて一体化され、 それによつて精 密高速回転が得られる。

また、 内輪 1 2の下部には外方 （半径方向） に向ってフラ ンジ部 1 2 bが突出形成されており、 このフラ ンジ部 1 2 b の下面には、 静止構造物 （例えば、 ベース） への取付のため の取付孔 1 7が、 円周方向に一定間隔で複数個形成されてい る。 これに対し、 外輪 1 3の上面 1 3 b には、 被回転体 （例 えば、 陰極線管のパネルを支持する面板） を固定するための 固定孔 1 8が、 円周方向に対して一定間隔で複数個形成され ている。

なお、 以上の構成とは逆に、 これら内輪 1 2に被回転体を 固定するための固定孔 1 8を形成し、 外輪 1 3に静止構造物 への取付のための取付孔 1 7を形成して、 即ち、 外輪 1 3を 固定して、 内輪 1 2を回転させてもよい。

更に、 図示しない静止構造物に取付孔 1 7 によって取り付 けられる内輪 1 2には、 フラ ンジ部 1 2 bの外周面から転動 体 1 4の軌条溝 1 2 a に通じる給油用の貫通路 1 9が形成さ れている。

外輪 1 3の外周面には、 従動回転用のプー リ溝 2 0が複数 条形成されている。 このプー リ溝 2 0 は V型断面を有し、 図 3および図 4で示すように、 このプー リ溝 2 0に Vベル ト 2 1が掛けられて、 この Vベル ト 2 1 によって駆動側の小ブー リ 2 2 に連結されており、 この小プー リ 2 2 に直結した駆動 モータ 2 3の回転により回転駆動される。

なお、 これら小プーリ 2 2および駆動用モータ 2 3は、 図 示のようにべ一ス 2 5上に設置され、 固定されている。 また、 大口径軸受 1 1 も、 その内輪 1 2のフラ ンジ部 1 2 bに形成 された取付孔 1 7により、 ベース 2 5上にねじ止めによって 取り付けられている。

このような構成の回転伝達装置では、 駆動用モータ 2 3の 駆動により、 小プー リ 2 2および Vベル ト 2 1を介して、 大 口径軸受 1 1の外輪 1 3が回転駆動する。 この場合、 外輪 1 3の上面 1 3 bには、 前述のように、 固定孔 1 8 により被回 転体がねじ止め固定されるが、 回転時において、 ベース 2 5 に固定され、 静止している内輪 1 2 との干渉を防止するため、 外輪 1 3の上面 1 3 bと、 内輪 1 2の上面 1 2 c との間には、 図 2で示すように、 段差 2 6が設けられている。

こ こで、 外輪 1 3 には、 例えば図 3〜図 5 に示すよう に、 被回転体と しての面板 2 9が固定されており、 この面板 2 9 の中央部には、 陰極線管 2 8のパネルの外径に対応する形状 の孔が形成されており、 この孔に陰極線管 2 8のパネルが下 向きに嵌合し、 保持されている。 このよう に面板 2 9に保持 され、 面板 2 9の回転と と もに回転する陰極線管 2 8のパネ ル外面に、 反射防止膜が塗布 · 形成される。

なお、 面板 2 9 は、 その周縁部において、 外輪 1 3の上面 に形成された固定孔 1 8 にねじ止めすることにより、 外輪 1 3に固定される。 次に、 以上説明した陰極線管のパネル表面膜 （反射防止膜） 形成装置の作用について説明する。

まず、 図 4で示すように、 大口径軸受 1 1を、 内輪 1 2の フラ ンジ部 1 2 bに形成された取付孔 1 7にねじ止めするこ とにより、 ベース 2 5上に取り付ける。 また、 この大口径軸 受 1 1 の外輪 1 3の一側面上には、 陰極線管 2 8のパネル部 周囲を下向きに嵌合保持する面板 2 9をねじ止め固定する。

この状態で、 ベース 2 5上に設置された駆動モータ 2 3を 回転させ、 この駆動モータ 2 3 に直結している小プー リ 2 2 および Vベル ト 2 1を介して、 外輪 1 3を従動回転させる。 このため、 この外輪 1 3 の一側面に固定されている面板 2 9 も回転し、 大口径軸受 1 1の内側にパネル部が嵌合している 陰極線管 2 8のパネル面に、 図示しない反射防止膜塗布装置 により、 反射防止膜が塗布 · 形成される。

こ こで、 面板上に等角度に配設された複数の陰極線管のパ ネル面に反射防止膜を形成するための、 複数のスピンへッ ド を配置した、 反射防止膜形成ュニッ トについて図 6および図 7を参照して説明する。

図 6 は、 複数の反射防止膜形成装置を環状に配置した、 反 射防止膜形成ュニッ 卜のレイァゥ トを示す図、 図 7 は、 反射 防止膜形成ュニッ トの正面図である。

図 6において、 位置 1 から位置 1 6 までの所定の位置に、 それぞれスピンへッ ド 3 1が、 即ち合計で 1 6個配置されて おり、 位置 1の近傍には、 陰極線管を移載するためのロボッ ト 3 2が設けられている。 位置 1〜 1 6に配置された個々の 0

ス ピンへッ ド 3 1 は、 それぞれの位置において陰極線管を回 転させる と と もに、 それ自体、 矢印の方向に回転する。 即ち、 陰極線管は、 太陽系における地球のように、 ス ピンへッ ド 3 1 によって自転する と と もに、 スピンへッ ド 3 1 と と もに公 転する こ とになる。

図 7 に示すよう に、 反射防止膜形成ュニッ トにおいては、 イ ンデッ クスュニッ ト 3 3上に固定されたスパイダ 3 3上に、 約 1 5 ° の角度でス ピンヘッ ド 3 1が取り付けられている。 そ して、 左側のス ピンへッ ド 3 1 の下にはスプレーブース 3 4が、 右側のス ピンへッ ド 3 1 の下にはス ピン ドライ ブース 3 5がそれぞれ設置されている。 これらスプレーブース 3 4 およびス ピン ドライ ブース 3 5 は、 図 6 に示す位置 2〜 1 6 の所定の位置に、 配置されている。 なお、 スプレーブース 3 4およびス ピン ドライブース 3 5 は、 すべてのス ピンへッ ド 3 1 の下に配置されている必要はなく、 成膜の数等に応じて、 適宜、 間隔をおいて配置される。

なお、 中央部にはロータ リ 一ジ ョ イ ン ト 3 6が設けられて いて、 各ス ピンへッ ド 3 1 の駆動用モータ （図示せず） への 電源が、 このロータ リ ージ ョイ ン ト 3 6から V Fボッ クス 3 7内のイ ンバ一タ （図示せず） を介して供給される。

次に、 以上説明した図 6 および図 7 に示す反射防止膜形成 ュニッ トによる、 陰極線管のパネル面への反射防止膜形成プ ロセスについて説明する。

まず、 位置 1 において、 ロボッ ト 3 2から陰極線管が、 位 置 1 にあるス ピンへッ ド 3 1 に、 パネル面が下を向く よう に 移載される。 次いで、 イ ンデッ クスュニッ ト 3 3 によるス ピ ンへ ッ ド 3 1 の回転によ っ て、 ス ピンへ ッ ド 3 1 は、 順次、 位置 2〜位置 1 6 を移動する。

即ち、 位置 2〜位置 1 6 において、 次のよ うに して反射防 止膜が形成される。 図 7 に示すよう に、 所定の位置にあるス ピンへッ ド 3 1 の下に配置されたスプレーブース 3 4が上昇 し、 第 1 の膜用の溶液がパネル面にスプレーされ、 次いで、 ス ピンへッ ドによ り陰極線管を高速回転させて均一な膜厚と し、 次に、 ス ピ ンヘ ッ ド 3 1 が、 イ ンデッ ク スユニ ッ ト 3 3 によるス ピンへッ ド 3 1 の回転によって次の位置に来る と、 そこに配置されたスピン ドライブース 3 5において乾燥され、 それによつて第 1 の膜が形成される。

その後、 イ ンデッ ク スュニ ッ ト 3 3 によ る ス ピンへッ ド 3 1 の回転によ っ て、 ス ピンへッ ド 3 1 が次のスプレーブース 3 4 まで移動し、 そこで第 2の膜用の溶液がパネル面にスプ レーされ、 次いで、 ス ピ ンへッ ドによ り陰極線管を高速回転 させて均一な膜厚と し、 更に、 次のス ピン ドライ ブース 3 5 において乾燥する こ とによ り、 第 2 の膜が形成され、 第 1 お よび第 2の膜からなる反射防止膜の形成が完了する。

なお、 必要に応じて第 3、 第 4の膜を形成する こ と も可能 め <∑> ₀

図 6 および図 7 に示す例では、 ス ピ ンへッ ド 3 1 を環状に 配置し、 イ ンデッ ク スュニ ッ ト 3 3 によ り ス ピンへ ッ ド 3 1 を回転させたが、 本発明は、 これに限らず、 複数のス ピンへ ッ ドをイ ンラ イ ンに配置する こ と も可能である。 例えば、 第 1 のスプレーブースと第 1 のス ピン ドライ ブースの上にそれ ぞれスピンへッ ドを配置した第 1の 2 —へッ ドュニッ 卜 と、 これと並列に、 第 2のスプレーブースと第 2のスピン ドライ ブースの上にそれぞれスピンへッ ドを配置した第 2の 2 —へ ッ ドュニッ 卜 とを設け、 第 1の 2—へッ ドュニッ 卜において、 スピンへッ ドを往復動させるこ とにより陰極線管のパネル面 に 1層目の膜を形成し、 次いで、 ロボッ トにより陰極線管を 第 2の 2 —へッ ドュニッ 卜に移載し、 第 2の 2 —へッ ドュニ ッ 卜においてスピンへッ ドを往復動させるこ とにより 2層目 の膜を形成するこ とが出来る。

以上説明した本発明の回転伝達装置は、 次のような優れた 効果を奏する。 即ち、 大口径軸受 1 1を構成する内輪 1 2お よび外輪 1 3のいずれか一方に被回転体であるたとえば面板 2 9を取り付け、 他方を静止構造物であるたとえばベース 2 5に直接固定したので、 通常の軸受を用いた回転伝達装置の ように、 内輪の内側および外輪の外側に、 それぞれ静止構造 物への固定部や被回転体との取付部を形成するための環状の ケ一シングを一体的に取り付ける必要がなく なる。

従来の回転伝達装置の軸受に用いられる、 このよ うな、 例 えば 5 0 0 m m以上にもなる大口径の環状のケーシ ングは、 寸法精度が出し難く、 また、 内輪や外輪に嵌め込む組み立て 作業も難し く 、 さ らに、 これらケーシングに軸受の内輪や外 輪を確実に固定するための環状の押え板およびその取り付け ねじなど多く の部品を要している。

しかしながら、 本発明では、 これらが不要になるため、 組 み立て作業が容易になり、 部品数の少ない簡素な構造の大口 径軸受 1 1 を備えた回転伝達装置が得られる。

また、 内輪 1 2および外輪 1 3のいずれか一方の外周面に 従動回転用のプー リ溝 2 0を設けたので、 内輪 1 2および外 輪 1 3のいずれか一方を駆動側の小プー リ 2 2により回転音 響の少ない Vベル ト 2 1を介して直接的に従動回転させるこ とができる。

そして、 この大口径軸受 1 1 を備えた回転伝達装置を陰極 線管の反射防止膜形成装置に用いた場合、 内輪 1 2および外 輪 1 3のいずれか一方には、 被回転体と しての面板 2 9が固 定されているので、 この面板 2 9 およびこの面板 2 9 に保持 された陰極線管 2 8を直接的に回転させるこ とができる。 こ れら内輪 1 2および外輪 1 3 は軸受 1 1の構成用品であるた め、 Vベル ト 2 1を使用 したこ とと相俟って、 従来のス ピン へッ ドに比べ低騒音タイプとなり、 高速回転時における騒音 を 9 5ホーンから 7 5ホーン程度に大幅に低減する こ とがで きる。

更に、 摩耗も大幅に減少し、 芯ずれが生じるこ と もないの でメ ンテナンスが容易になる。

また、 内輪 1 2の上面と外輪 1 3の上面との間に段差 2 6 を設けるこ とによ り、 面板 2 9を内輪 1 2 と外輪 1 3のいず れか一方の上面に取り付けても、 他方との間に回転時におけ る干渉が生じるこ とはない。

また、 ベース 2 5 に取り付けられた内輪 1 2または外輪 1 3の外部への開放面、 たとえば外輪 1 3のフラ ンジ部 1 2 b 4

の外周面から、 ボス部内を通って転動体 1 4 の軌条溝 1 2 a に通じる給油用の貫通路 1 9を設けるこ とにより、 外部から 内輪 1 2 と外輪 1 3 との間に位置する転動体 1 4に対して容 易に給油するこ とができ、 メ ンテナンスが容易になる。

なお、 上記実施の形態では動力伝達手段と して数本の V溝 を持ったベル トを用いたが、 通常の Vベル トまたは円径ベル トでもよい。 また、 動力伝達手段は、 ベルトに限らず、 歯車、 摩擦車等を用いる ことも可能である。

以上説明したように、 本発明の回転伝達装置によれば、 軸 受の内輪と外輪のいずれか一方に被回転体固定用の固定部を、 他方に静止構造物への取付部を形成したので、 従来の回転伝 達装置の軸受のよ う に、 固定部や取付部を形成するための環 状のケ一シングを取り付ける必要がなく、 部品点数が減少し て、 組み立てが容易で、 簡素な構成にするこ とができる。

また、 駆動源からベル ト等を介して軸受の内輪と外輪のい ずれか一方を回転駆動しており、 それに被回転体を固定する こ とにより被回転体を回転させるこ とができ、 そのため、 回 転時における騒音や摩耗を少なくすることができる。

更に、 転動体を転動させる軌条溝と、 この軌条溝に通じる 給油用の貫通路とを設けることにより、 転動体に対して容易 に給油する ことができ、 メ ンテナンスを容易にすることがで る 0

また更に、 内輪の上面と外輪の上面との間に段差を設ける ことにより、 回転時に相互に干渉が生じるこ とを防止するこ とができる。 また、 被回転体を、 陰極線管の反射防止膜形成用の面板と するこ とにより、 従来のス ピンへッ ドに比べ、 騒音および摩 耗が大幅に減少し、 メ ンテナ ンスも容易なパネル表面反射防 止膜形成装置を得ることができる。

Claims

請 求 の 範 囲

1 . 静止構造体に取付けられ、 被回転体の回転を支持する 軸受と、

回転駆動源に取付けられ、 前記回転駆動源の回転を前記軸受 を介して前記被回転体に伝達する回転伝達機構と

を備え、

前記軸受は、

円形の内形を有する環状外体と、

この外体内に回転自在に嵌合された円形の外形を有す る環状内体と、

前記外体および内体間に配設される転動体と、 前記外体および内体のいずれか一方に形成された、 前 記被回転体が固定される固定部と、

前記外体および内体のいずれか他方に形成され、 前記 静止構造物に取り付けられる取付部と

を具備する回転伝達装置。

2 . 前記外体および内体のいずれか一方の外周側面にブー リ溝が設けられ、 前記回転伝達機構は、 前記回転駆動源に取 付けられたプーリ と、 このプー リ および前記プー リ溝の間に かけられたベルトとを有する請求項 1に記載の回転伝達装置。

3 . 前記外体および内体は、 それぞれ回転軸と垂直な第 1 の面と第 2 の面とを有し、 前記外体および内体のいずれか一 方は、 前記第 1 の面において前記静止構造体に固定され、 前 記被回転体は、 前記外体および内体のいずれか他方の前記第 2の面に取り付けられている請求項 1に記載の回転伝達装置。

4 . 前記外体の第 1の面と前記内体の第 1の面とは段差を 有する請求項 3に記載の回転伝達装置。

5 . 前記外体および内体の半径方向に対向する面には、 そ こを転動体が転動する軌条溝が設けられ、 前記外体および内 体の少なく とも一方には、 前記軌条溝に通じる給油用の貫通 路が形成されている請求項 1 に記載の回転伝達装置。

6 . 開口部を有し、 この開口部を通してパネル面が露出す るように、 かつパネル面が下方に向く ように陰極線管を支持 する面板と、

ベース部材と、

こ のベース部材に取付けられ、 前記面板の回転を支持する 軸受と、

回転駆動源に取付けられ、 前記回転駆動源の回転を前記軸 受を介して前記面板に伝達する回転伝達機構と

を備え、

前記軸受は、

円形の内形を有する外輪と、

この外輪内に回転自在に嵌合された内輪と、

前記外輪および内輪間に配設される転動体と、 前記外輪および内輪のいずれか一方に形成された、 前 記面板が固定される固定部と、

前記外輪および内輪のいずれか他方に形成され、 前記 ベース部材に取り付けられる取付部と

を具備する陰極線管のパネル表面膜の形成装置。 8

7 . 前記陰極線管のパネル面と離間した位置に配置された、 パネル表面膜形成用溶液を塗布する機構を更に具備する請求 項 6 に記載のパネル表面膜の形成装置。

8 . 前記陰極線管のパネル面と離間した位置に配置された、 パネル表面膜形成用溶液の塗布膜を乾燥する機構を更に具備 する請求項 6に記載のパネル表面膜の形成装置。

9 . 前記外輪および内輪のいずれか一方の外周側面にブー リ溝が設けられ、 前記回転伝達機構は、 前記回転駆動源に取 付けられたプー リ と、 このプー リおよび前記プー リ溝の間に かけられたベル ト とを有する請求項 6 に記載のパネル表面膜 の形成装置。

1 0 . 前記外輪および内輪は、 それぞれ回転軸と垂直な第 1の面と第 2の面とを有し、 前記外輪および内輪のいずれか 一方は、 前記第 1の面において前記ベース部材に固定され、 前記面板は、 前記外輪および内輪のいずれか他方の前記第 2 の面に取り付けられている請求項 6 に記載のパネル表面膜の 形成装置。

1 1 . 前記外輪の第 1 の面と前記内輪の第 1の面とは段差 を有する請求項 1 0に記載のパネル表面膜の形成装置。

1 2 . 前記外輪および内輪の半径方向に対向する面には、 そこを転動体が転動する軌条溝が設けられ、 前記外輪および 内輪の少な く とも一方には、 前記軌条溝に通じる給油用の貫 通路が形成されている請求項 6 に記載のパネル表面膜の形成 装置。

1 3 . 複数の位置に配置された、 複数の陰極線管のパネル 表面膜の形成装置と、

第 1 の位置において、 陰極線管をパネル表面膜の形成装置 に移動させる機構と、

第 2の位置に配置されたパネル表面膜形成用溶液を塗布す る機構と、

第 3の位置に配置されたパネル表面膜形成用溶液の塗布膜 を乾燥する機構と、

前記複数のパネル表面膜の形成装置を順次、 第 1 の位置か ら第 2の位置へ、 および第 2 の位置から第 3 の位置へ、 順次 移動させる機構と、

を具備し、

前記それぞれの陰極線管のパネル表面膜の形成装置は、 開口部を有し、 この開口部を通してパネル面が露出するよ うに、 かつパネル面が下方に向く ように陰極線管を支持する 面板と、

ベース部材と、

このベース部材に取付けられ、 前記面板の回転を支持する 軸受と、

回転駆動源に取付けられ、 前記回転駆動源の回転を前記軸 受を介して前記面板に伝達する回転伝達機構と

を備え、

前記軸受は、

円形の内形を有する外輪と、

この外輪内に回転自在に嵌合された内輪と、

前記外輪および内輪間に配設される転動体と、 前記外輪および内輪のいずれか一方に形成された、 前 記面板が固定される固定部と、

前記外輪および内輪のいずれか他方に形成され、 前記 ベース部材に取り付けられる取付部と

を具備する陰極線管のパネル表面膜の形成ュニッ ト。

1 4 . 前記外輪および内輪のいずれか一方の外周側面にプ — リ溝が設けられ、 前記回転伝達機構は、 前記回転駆動源に 取付けられたプー リ と、 このプー リおよび前記プー リ溝の間 にかけられたベル ト とを有する請求項 1 3に記載のパネル表 面膜の形成ュニッ ト。

1 5 . 前記外輪および内輪は、 それぞれ回転軸と垂直な第 1の面と第 2の面とを有し、 前記外輪および内輪のいずれか 一方は、 前記第 1の面において前記べ一ス部材に固定され、 前記面板は、 前記外輪および内輪のいずれか他方の前記第 2 の面に取り付けられている請求項 1 3に記載のパネル表面膜 の形成ュニッ ト。

1 6 . 前記外輪の第 1 の面と前記内輪の第 1の面とは段差 を有する請求項 1 3に記載のパネル表面膜の形成ュニッ ト。

1 7 . 前記外輪および内輪の半径方向に対向する面には、 そこを転動体が転動する軌条溝が設けられ、 前記外輪および 内輪の少なく とも一方には、 前記軌条溝に通じる給油用の貫 通路が形成されている請求項 1 3に記載のパネル表面膜の形 成ュニッ ト。