明 細 書
N - [ (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル] ベンズアミド化合物、 中 間体、 それらの製法及び農園芸用の有害生物防除剤 技術分野
本発明は、 新規な N— [ (フルォロアルコキシ) フヱノキシアルキル〕 ベンズ アミド化合物、 その中間体、 それらの製法及び該化合物を有効成分として含有す る殺線虫剤、 殺ダニ剤、 殺菌剤などとして有用な農園芸用の有害生物防除剤に関 するものである。 背景技術
本発明の目的化合物に近似するべンズアミド誘導体としては、 次に示す (1 ) 及び (2 ) などが知られている。
( 1 ) 特開平 1 一 1 0 5 7 8 4号公報には、
次式:
(式中、 R及び R 1 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 ニトロ基、 アルキル基、 ァリ ル基、 シクロアルキル基、 アルコキシ基、 ァリルォキシ基を表し; Zは、 炭素数 2〜4個のアルキレン基を表す。 なお、 この式で定義した R、 R 1 及び Zは、 こ の式だけに限定する。 )
で示される化合物力 写真材料として有効であることが記載されている。
( 2 ) 特開平 1 一 1 5 1 5 4 6号公報には、
2
(式中、 Xは 0、 S又は N0Hであり、 R1 は H又は CH3 であり、 nは 1、 2 又は 3であり、
R2 、 R3 及び R4 は以下のパラグラフ:
a) R2 及び R3 はそれぞれ C 1又は B rであり、 R4 は Hである:
b) R2 、 R3 及び R4 はそれぞれ C 1又は B rである:
c) R2 は Fであり、 R3 は C 1であり、 FT は Hである:又は
d) Rz 及び R3 は CH3 又は C2 H5 であり、 R4 は Hである
のいずれかで定義され、
R5 、 R6 及び R7 は以下のパラグラフ:
a) R6 と R7 の一方は CF3 であり、 Rs 及び R6 と R7 の他方は Hである: b) R5 及び R6 は Hであり、 R7 は F、 C 1又は Brである:
c) R5 及び R7 はそれぞれ F、 C 1又は B rであり、 R6 は Hである d) Rs 及び R6 はそれぞれ F、 C 1又は B rであり、 R7 は Hである e) R6 及び R7 はそれぞれ F、 C 1又は Brであり、 R5 は Hである:又は f) R6 はフエノキシであり、 R5 及び R7 は Hである
のいずれかで定義される。
なお、 この式で定義した R1 〜R7 、 n及び Xは、 この式だけに限定する。 ) で示される化合物が、 殺菌剤として有効であること力 己載されている。
本発明の原料化合勿に近似する (フル才ロアルコキシ) フエノキシアルキルァ ミン誘導体としては、 次に示す (3) 〜 (6) などが知られている。
(3) 特開昭 61一 44846号公報には、
(式中、 m及び m' は、 それぞれ独立して 0又は 1であり ; nは、 0〜3の整数 であり ; Rは、 アルキル、 C2-e アルケニル、 C2-e アルキニル、 Cl-e ハロアルキル、 C2-8 ハロアルケニル、 C2 8 ハロアルキニル、 C2-1。アルコキ シアルキル、 。アルキルチオアルキル、 C3 8 シクロアルキル、 C3-e ハロ
シクロアルキル、 〇^-12シクロアルキルアルキル、 ヘテロシクロアルキル又は ヘテロシクロアルキルアルキルであり ; R1 〜i 及び Re はそれぞれ独立して 水素又は Cい 8 アルキルであり ; R7 は C,-8 アルキル、 C2-e アルケニル、 C2-8 アルキニル、 〇卜8 ハロアルキル、 C2-e ハロアルケニル、 C2-e ハロア ルキニル、 C3-8 シクロアルキル、 0--12シクロアルキルアルキル又はフエニル であって非置換のもの、 又は環の炭素原子の 1、 2又は 3個の位置が d-a アル キル、 d-8 ハロアルキル, アルコキシ、 C'-e ハロアルコキシ、 ハロゲ ン、 ニトロ、 シァノ及び C,-B アルキルチオから選ばれる基によって置換される フエニルであり、 ただし、 X1 が NR3 であるときは, R7 もまた、 置換又は非 置換のフエ二ルチオ及び S— C (S H3)2 — CN基から選ぶことができ : R9 は、 水素原子であり, あるいは R7 の定義から選ばれ; Wは、 酸素、 硫黄、 N R8 、 CR3 R4 又はカルボニルであり ; W' は、 酸素、 硫黄、 NR8 、 CR3 R4 、 カルボニル、 スルフィニル又はスルホニルであり ; X及び Yは、 それぞ れ、 酸素、 硫黄又は NR8 であり ; X1 は、 酸素、 硫黄又は NR9 であり ; Z は、 Cい β アルキル、 d-e ハロアルキル又はハロゲンである。 なお、 この式で 定義した m、 m" 、 n、 R、 R 1 〜R9 、 W、 W' 、 X、 X 1 、 Y及び Zは、 こ の式だけに限定する。 ) で示される化合物が、 殺虫剤として有効であることが記 載されている。
(4) 特開昭 61—68470号公報には、
(式中、 R1 は低級アルキル基, 低級アルコキシ一低級アルキル基又は炭素数 3 〜 8のシクロアルキル基を示し ; R2 はフルォロ置換一低級アルキル基を示し ; Xは酸素原子又は硫黄原子を示し ; Yはハロゲン原子又は低級アルキル基を示し ; mは 0、 1又は 2を示し ; nは 2〜6の整数を示す。 なお、 この式で定義した R1 、 R2 、 X、 Y、 m及び ηは、 この式だけに限定する。 )
で示される化合物が、 殺菌剤として有効であることが記載されている。
(5) 特開昭 62 - 149659号公報には、
次式:
(式中、 R
1 及び R
2 は、 同一又は異なる低級アルキル基を表し ; R
3 及び R
4 は、 同一又は異なった低級アルキル基を表し ; R
5 及び R
6 は、 同一又は異な り、 水素原子、 ニトロ基、 シァノ基、 ハロゲノ低級アルキル基、 低級アルケニル 基、 水酸基、 ハロゲノ低級アルコキシ基、 低級アルケニルォキシ基、 ァラルキル ォキシ基、 ァラルケニルォキシ基、 カルボキシ基、 低級アルコキシカルボニル 基、 次式:
(式中、 1^°及び?^'は、 同一又は異なり、 水素原子又は低級アルキル基を表 す。 ただし、 R1D及び R11は隣接する窒素原子と一体になってピロリジン環、 ピ ペリジン環、 モルホリン環、 又は 4位の窒素原子が低級アルキル基で置換されて もよぃピペラジン環を形成してもよい。 )
で示される基、 次式:
(0)n
— S— ( )
(式中、 R1°及びR11は、 前記と同義である。 )
で示される基を表し ; R7 及び R8 は、 同一又は異なり、 水素原子、 ハロゲン原 子、 シァノ基、 低級アルキル基、 水酸基、 低級アルコキシ基、 低級アルカノィル アミノ基、 又は隣接するときベンゼン環と一体となったナフチル基を表し ; A, は、 アルキレン基、 アルケニレン基、 又はアルキニレン基を表し ; R9 は、 水素 原子又は低級アルキル基を表し ; Bは、 単結合又は CH2 0を表し ; nは、 0、
1又は 2を表す。 ただし、 R5 及び R6 力 同一又は異なり水素原子もしくは二
トロ基であるときは、 R9 が低級アルキル基又は A , が分岐状のアルキレン基、 アルケニレン基もしくは分岐状のアルキニレン基を表す。 なお、 この式で定義し た R' 〜R''、 A, 、 B、 m及び nは、 この式だけに限定する。 )
で示される化合物が、 カルシゥム拮抗作用及び交感神経 /3受容体遮断作用を有す ることが記載されている。
(6) 特開平 2 - 142772号公報には、
次式:
A r一 X— — N— B2—
C = K
A
(式中、 Arは、 非置換又は 1個以上のハロゲン、 C,-3 アルキル、 C,-3 ハロ アルキル、 C2 アルケニル、 C2 ハロアルケニル、 — 3 アルコキシもしく はじ, ハロアルコキシを置換基として有するフヱニル基、 非置換又は 1個以上 のハロゲンもしくは C 3 ハロアルキルを置換基として有するピリジル基を表 し ; K、 X及び Ζは、 互いに独立して、 0又は Sを表し ; 及び Β2 は、 同一 又は異なって、 C,-6 アルキリデンを表し; Rh, は、 1〜9個のハロゲン原子 を有する C,-s ハロアルキル、 1〜9個のハロゲン原子を有する C 6 ハロアル ケニル、 C3-8 ハロアルコキシアルキル、 C3-8 ハロアルコキシアルケニルを表 し (ハロゲンは好ましくはフッ素である) ; Aは、 下記表 1に記載した複素環を 表す (式中、 R' 〜R3 は、 同一又は異なってもよく、 H、 C , - 6 アルキル、 C .-6 ハロアルキル、 C2-6 アルケニル、 C2-6 ハロアルケニル、 C2 6 アルキ ニル、 C2-6 ハロアルキニルを表し ; Gは、 CH又は Nを表す。 ) 。 なお、 この 式で定義した Ar、 Κ、 X、 Ζ、 Β, 、 Β2 、 R h , 、 Α、 R 1 〜R3 及び G は、 この式だけに限定する。 )
で示される化合物が殺菌剤として有効であることが記載されている。
6
表 1
しかしながら、 本発明のようなァミン部位が (フルォロアルコキシ) フヱノキ シアルキルアミノ基である N— [ (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル〕 ベンズアミ ド誘導体及び (フルォロアルコキシ) フヱノキシアルキルアミン誘導 体の開示は認められない。
したがって、 本発明の N— ( (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル〕 ベ ンズアミド誘導体及び (フルォロアルコキシ) フヱノキシアルキルアミン誘導体 は新規化合物であり、 N— [ (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル〕 ベン ズアミド誘導体が、 殺線虫剤、 殺ダニ剤、 殺菌剤などとして有用な農園芸用の有 害生物防除活性を有することについても知られていない。 発明の開示
本発明の目的は、 新規な N— [ (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル] ベンズアミド化合物を有効成分とする殺線虫剤、 殺ダニ剤、 殺菌剤などとして有 用な農園芸用の有害生物防除剤を提供することである。
本発明者らは、 前記の課題を解決するために検討した結果、 新規な N— [ (フ ルォロアルコキシ) フヱノキシアルキル〗 ベンズアミ ド化合物が殺線虫剤、 殺ダ 二剤、 殺菌剤などとして有用な農園芸用の有害生物防除剤として顕著な防除活性 を有することを見出し、 本発明を完成するに至った。
即ち、 本発明は次の通りである,
第 1の発明は、 次式 (1 ) :
式中、 R' は、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素原子数 1〜4のアルキル基、 炭 素原子数 1〜4のアルコキシ基、 炭素原子数 1〜4のハコアルキル基、 炭素原子 数 1〜4のハロアルコキシ基、 シァノ基、 ニトロ基、 又は水酸基を表し;
R2 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素原子数 1〜4のアルキル基、 又は炭素 原子数 1〜4のアルコキシ基を表し;
R3 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素原子数 1〜4のアルキル基、 炭素原子 数 1〜4のアルコキシ基、 炭素原子数 1〜4のハロアルキル基、 炭素原子数 1〜 4のハロアルコキシ基、 シァノ基、 又はニトロ基を表し;
Aは、 酸素原子、 又は硫黄原子を表し;
nは、 1 ' •6の整数を表し
Xは、 •4の整数を表し
yは、 0' 6の整数を表し
zは、 2' 9の整数を表し
mは、 0' 2の整数を表す
ただし、 2 X + 1 = y + z +mである、
で示される N— 〔 (フルォロアルコキシ) フヱノキシアルキル〕 ベンズアミド化 合物に関するものである。
第 2の発明は、 次式 (2) :
OCxHyf ,C£, m
NH2-(CH 0 (2)
n 式中、 n、 x、 y , z及び mは、 前記と同義である、
で示される (フル才ロアルコキシ) フエノキシアルキルアミン化合物と
次式 (3)
R 1 (3)
式中、 R1 〜R3 は、 前記と同義であり ; L1 は、 ハロゲン原子、 又は水酸基 を表す、
で示されるカルボン酸化合物とを反応させることを特徴とする前記の式 (1 ) に おいて Aが酸素原子で示される N— [ (フル才ロアルコキシ) フエノキシアルキ ル〕 ベンズアミド化合物の製法に関するものである。
第 3の発明は、 次式 (2) :
OCxHyf m
NH2-(CH . (2) 式中、 n、 x、 y、 z及び mは、 前記と同義である、
で示される (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキルアミン化合物に関するも のである。
第 4の発明は、 次式 (4) :
OCxHyFzC£m
L CH2^~0 (4)
" 式中、 L2 は、 ハロゲン原子、 メタンスルホニルォキシ基、 又はトルエンスル ホニルォキシ基を表し : n、 x、 y、 z及び mは、 前記と同義である、 で示される (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル化合物をァミノ化するこ とを特徴とする前記の式 (2) で示される (フルォロアルコキシ) フヱノキシァ ルキルアミン化合物の製法に関するものである。
第 5の発明は、 前記の式 (1 ) で示される N— [ (フルォロアルコキシ) フヱ ノキシアルキル〗 ベンズアミ ド化合物を有効成分とする農園芸用の有害生物防除 剤に関するものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、 本発明について詳細に説明する。
目的化合物である新規な N— [ (フルォロアルコキシ) フエノキシアルキル〕 ベンズアミド化合物 (化合物 (1) ) 並びにその製造原料 (化合物 (2) 〜化合 物 (5) ) で表した R1 〜R3 、 A、 x、 y、 z、 m、 n、 L1 、 L2 及び後記 式 (6) における L 3 は、 次の通りである。
(R1 )
R1 としては、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素原子数 1〜4のアルキル基、 炭 素原子数 1〜4のアルコキシ基、 炭素原子数 1〜4のハロアルキル基、 炭素原子 数 1〜4のハロアルコキシ基、 シァノ基、 ニトロ基又は水酸基を挙げることがで きる。
ハロゲン原子としては、 塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを 挙げることができるが、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子が好ましい。
アルキル基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが;メチ ル基が好ましい。
アルコキシ基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが、 メ 卜キシ基が好ましい。
ハロアルキル基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ、 ハロ ゲン原子としては塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを挙げるこ とができる力^ 好ましくはフッ素原子であり、 アルキル部分としては、 好ましく はメチルである。 そして、 ハロアルキル基としては、 好ましくは CF 3 である。 ハロアルコキシ基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ、 ハ ロゲン原子としては塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを挙げる ことができる力 好ましくはフッ素原子であり、 アルキル部分としては、 好まし くはメチルである。 そして、 ハロアルコキシ基としては、 好ましくは CHF2 0 又は CF3 0である。
(R2 )
R2 としては、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素原子数 1〜4のアルキル基又は 炭素原子数 1〜 4のアルコキシ基を挙げることができる。
ハロゲン原子としては、 塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを 挙げることができるが、 フッ素原子が好ましい。
アルキル基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができるが、 メチ ル基が好ましい。
アルコキシ基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができる力 メ トキシ基が好ましい。
( R 3 )
R 3 としては、 水素原子、 ハロゲン原子、 炭素原子数 1〜4のアルキル基、 炭 素原子数 1〜4のアルコキシ基、 炭素原子数 1〜4のハロアルキル基、 炭素原子 数 1〜4のハロアルコキシ基、 シァノ基又は二卜口基を挙げることができる。 ハロゲン原子としては、 塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを 挙げることができる。
アルキル基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができる。
アルコキシ基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができる。 ハロアルキル基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ、 ハロ ゲン原子としては塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを挙げるこ とができる力^ 好ましくはフッ素原子であり、 アルキル部分としては、 好ましく はメチルである。 そして、 ハロアルキル基としては、 好ましくは C F 3 である。 ハロアルコキシ基としては、 直鎖状又は分岐状のものを挙げることができ、 ハ ロゲン原子としては塩素原子、 ヨウ素原子、 臭素原子、 フッ素原子などを挙げる ことができる力 好ましくはフッ素原子であり、 アルキル部分としては、 好まし くはメチルである。 そして、 ハロアルコキシ基としては、 好ましくは C F 3 0で ある。
R 3 の置換位置は特に限定されないが、 好ましくは 4位である。
xは、 1〜4、 好ましくは 1 ~ 3の整数である。
yは、 0〜6、 好ましくは 0〜4の整数である。
zは、 2〜9、 好ましくは 2〜6の整数である。
mは、 0〜2の整数である。
ただし、 2 x+ 1 = y + z +mである。
OCx Hy Fz C lmの置換位置は、 特に限定されないが、 好ましくは、 3位 又は 4位である。
(A)
Aとしては、 酸素原子又は硫黄原子を挙げることができる。
(n)
nは、 1〜6、 好ましくは 2〜5の整数、 さらに好ましくは 2又は 3である。 (L1 〜 )
L1 としては、 ハロゲン原子又は水酸基を挙げることができ、 ハロゲン原子と しては、 好ましくは塩素原子、 臭素原子である。
L2 及び L3 としては、 ハロゲン原子、 メタンスルホニルォキシ基又はトルェ ンスルホニルォキシ基を挙げることができ、 ハロゲン原子としては、 好ましくは 塩素原子、 臭素原子である。
化合物 ( 1) としては、 前記の各種の置換基を組み合わせたものを挙げること ができるが、 薬効の面から好ましいものは、 次の通りである。
(a) R1 〜R3 が水素原子であり、 0CX Hy Fz C lmが 3— OCx Fz又は 4一 OCx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 (1) 。
(b) R 1 がハロゲン原子であり、 R2 及び R3 が水素原子であり、 OCx Hy Fz じ 1„1が3-0〇 Fz 又は 4一 OCx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 (1) 。
(c) R1 及び R2 が水素原子であり、 R3 が八ロゲン原子であり、 OCx Hy Fz 〇 1„1が3-0〇;{ Fz 又は 4一 OCx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 ( 1 ) 。
(d) R 1 及び R2 がハロゲン原子であり、 R3 が水素原子であり、 OCx Hy Fz C lmが 3-OCx F2 又は 4一 OCx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 ( 1) 。
(e) R' 及び R3 がハロゲン原子であり、 R2 が水素原子であり、 OCx Hy Fz じ 1„1が3-0じ>( Fz 又は 4一 OCx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 ( 1 ) 。
(f) R ' 〜R3 がハロゲン原子であり、 O Cx Hy Fz C l mが 3— O Cx Fz 又は 4一 O Cx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 (1) 。
(g) R 1 が炭素原子数 1〜4のアルキル基であり、 R2 及び R3 が水素原子であ り、 0 CX Hy Fz C l mが 3— O Cx Fz 又は 4一 O Cx Fz であり、 Aが酸 素原子であり、 nが 2である化合物 (1 ) 。
(h) R 1 が炭素原子数 1〜4のアルコキシ基であり、 R2 及び R3 が水素原子で あり、 O Cx Hy Fz C l mが 3 - O Cx Fz 又は 4一 O Cx Fz であり、 Aが 酸素原子であり、 nが 2である化合物 ( 1 ) 。
(i) R 1 が炭素原子数 1〜4のハロアルキル基であり、 R2及び R3 が水素原子 であり、 O Cx Hy Fz C l raが 3— O Cx Fz 又は 4一 O Cx F2 であり、 A が酸素原子であり、 nが 2である化合物 ( 1) 。
(j) R 1 及び R 2 がハロゲン原子であり、 R 3 が水素原子であり、 O Cx Hy Fz C l mが 4— O Cx Hy Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化 合物 ( 1 ) 。
(k) R 1 及び R 2 がハロゲン原子であり、 R3 が水素原子であり、 O Cx Hy Fz C l raが 4一 O Cx Hy F2 C l mであり、 Aが酸素原子であり、 nが 2で ある化合物 ( 1 ) 。
(1) R 1 及び R 2 がハロゲン原子であり、 R3 が水素原子であり、 O Cx Hv Fz C 1 mが 3 - O Cx F, 又は 4一 O Cx Fz であり、 Aが硫黄原子であり、 nが 2である化合物 ( 1) 。
(m) R1 が炭素原子数 1〜4のハロアルコキシ基であり、 R2及び R3 が水素原 子であり、 O Cx Hy Fz C l mが 3 -O Cx Fz 又は 4 - O Cx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 (1 ) 。
(n) R 1 がニトロ基であり、 R2 及び R3 が水素原子であり、 O Cx Hy F z C l mが 3— O Cx Fz 又は 4一 O Cx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 ( 1) 。
(0) R1 及び R2 力 ^炭素原子数 1〜4のアルキル基であり、 R3 が水素原子であ り、 0 CX Hy Fz C l mが 3— 0 CX Fz 又は 4一 0 CX F2 であり、 Aが酸 素原子であり、 nが 2である化合物 (1 ) 。
(p) R1 及び R2 が炭素原子数 1〜4のアルコキシ基であり、 R3 が水素原子で あり、 OCx Hy Fz C lmが 3— OCx Fz 又は 4一 OCx F2 であり、 Aが 酸素原子であり、 nが 2である化合物 (1 ) 。
(q) R 1 が水酸基であり、 R2 及び R3 が水素原子であり、 O Cx Hy Fz C lmが 3— OCx Fz 又は 4一 OCx Fz であり、 Aが酸素原子であり、 nが 2である化合物 (1 ) 。
(r) R1 が水酸基であり、 R2 が水素原子であり、 R3 がハロゲン原子であり、 OCx Hy Fz C lmが 3— OCx Fz 又は 4— OCx Fz であり、 Aが酸素原 子であり、 nが 2である化合物 ( 1 ) 。
(s) R 1 及び R3 がハロゲン原子であり、 R2 が水素原子であり、 O Cx Hy Fz C lmが 3— OCx Hy F2 C lm又は 4一 OCx F2 であり、 Aが酸素原 子であり、 nが 3である化合物 (1 ) 。
これらの (a) 〜(s) で示した化合物 ( 1 ) としては、 前記の?:1 〜R3 、 A、 x、 y、 z、 m、 及び nの説明箇所で示した好ましいもの、 さらに好ましいもの を例示することができる。
これらの具体的な化合物 ( 1 ) としては、 後述の表 3中に記載した化合物 { (1-1) ~(1-4) 、 (1-8) 、 (1-10)、 (1-13) —(1-17), (1-19) 、 (1-30)、 (1-35), (1-38)、 (卜 40)、 (卜 43)、 ひ- 46)、 (1-52)、 (1-53), (卜 55)、 (1-56)} などを挙げることができる。
前記の式 ( 1 ) で示される N— [ (フルォロアルコキシ) フヱノキシアルキ ル〕 ベンズアミド化合物を製造する好ましい態様としては、 第 2の発明として記 載した合成法 1の他に、 次の 2種の製法 (合成法 2及び 3) を挙げることができ る。
(合成法 2)
次式 ( 5 )
式中、 R
1 〜R
3 、 A及び nは、 前記と同義である、
で示されるベンズアミ ド化合物と
次式 ( 6 ) :
CxHyFzC£m- L3 ( 6) 式中、 L3 は、 ハロゲン原子、 メタンスルホニルォキシ基及びトルエンスルホ 二ルォキシ基を表し ; x、 y及び zは、 前記と同義である、
で示されるフルォロアルキル化合物とを、 塩基の存在下で反応させることを特徴 とする前記の式 ( 1 ) で示される N— [ (フル才ロアルコキシ) フエノキシアル キル〕 ベンズアミド化合物の製法。
(合成法 3)
次式 ( 1 a ) :
R3 R1 0CxHyF2C£m R 2 ( )
式中、 R1 〜R3 、 x、 y、 z、 m及び nは、 前記と同義である、
で示される化合物 ( 1 a) を、 硫化剤の存在下で反応させることを特徴とする前 記の式 ( 1 ) において Aが硫黄原子で示される N— [ (フルォロアルコキシ) フ エノキシアルキル] ベンズアミ ド化合物 (化合物 (l b) と称する。 ) の製法。 前記の本発明の化合物 U ) の合成法 1~3を、 さらに詳細に述べる。
(合成法 1 )
合成法 1は、 次に示すように、 化合物 (2) と化合物 (3) とを、 溶媒中又は 無溶媒で、 塩基又は縮合剤の存在下で反応させて化合物 ( l a) (化合物 ( 1 ) における Aが酸素原子で示される化合物) を得る方法である。
OCxHyFzC£m
N H CH -0oD + R
( 3)
OCXHYFZC
塩基又は縮合剤 "
(la)
式中、 R1 〜R3 、 x、 y、 z、 m、 n及び Ll は、 前記と同義である。 ( 1 ) L1 がハロゲン原子の場合
前記の製法は、 化合物 (2) と化合物 (3) とを、 溶媒中又は無溶媒で、 塩基 の存在下で反応させることによって行うことができる。
溶媒の種類としては、 本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、 例えば、 ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 メチルナフタリン、 石油エーテル、 リ グロイン、 へキサン、 クロルベンゼン、 ジクロルベンゼン、 塩化メチレン、 クロ 口ホルム、 ジクロルェタン、 トリクロルエチレン、 シクロへキサンのような塩素 化された又はされていない芳香族、 脂肪族、 脂環式の炭化水素類; ジェチルエー テル、 テトラヒドロフラン、 ジォキサンなどのようなエーテル類;アセトン、 メ チルェチルケ卜ンなどのようなケトン類;ァセトニトリル、 プロピオ二トリルな どのような二卜リル類; トリェチルァミン、 ピリジン、 N, N—ジメチルァニリ ンなどのような有機塩基; N、 N—ジメチルホルムアミド、 N、 N—ジメチルァ セトアミド、 ジメチルスルホキシド、 ジメチルイミダゾリノンなどの極性溶媒; 水;前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
これらの溶媒の内でも、 好ましいものは炭化水素類及びエーテル類である。 溶媒の使用量は、 化合物 (2) カ^〜 80重量%になるようにして使用するこ とができるが; 10〜70重量%が好ましい。
原料のモル比は任意に設定できるが、 通常、 化合物 (2) 1モルに対して化合 物 (3) は 0. 5〜2モルの割合である。
塩基の種類としては、 特に限定されず、 例えば、 卜リエチルァミン、 ピリジ ン、 N、 N—ジメチルァニリン、 1、 8—ジァザビシクロ [5. 4. 0] — 7— ゥンデセン (DBU) などの有機塩基;水素化ナトリウム、 ナトリウムアミド、 水酸化ナトリウム、 水酸化力リゥム、 炭酸ナトリウム、 炭酸水素ナトリウム、 炭 酸力リウムなどの無機塩基を挙げることができる。
塩基の使用量は、 化合物 (2) に対して 1〜10倍モルであるが、 1〜5倍モ ルが好ましい。
反応温度は、 特に限定されないが、 氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温 度範囲内であり、 好ましくは 0〜30°Cである。
反応時間は、 前記の濃度、 温度によって変化するが、 通常 0. 1〜2時間であ る。
原料化合物 (2) は、 次に示すように、 化合物 (4) とフタルイミドカリウム とを溶媒中で反応させ (第 1工程) 、 次いでヒドラジンを反応させること (第 2 工程) によって得ることができる。
OCxHyf m
η (4 )
フ夕ルイ ミ ドカ リ ヒ ドラジン
OCxHyf ,CJ2 m
NH2~(CH2 o (2) 式中、 L2 、 n、 x、 y、 z及び mは、 前記と同義である。
•第 1工程
第 1工程で使用する溶媒の種類としては、 本反応に直接関与しないものであれ ば特に限定されず、 例えば、 前記 ( 1 ) に記載した炭化水素類、 エーテル類、 ケ トン類、 二トリル類、 極性溶媒及び前記溶媒の混合物などを挙げることができ る。
フタルイミドカリウムの使用量は、 化合物 (4) に対して 1〜 1 0倍モルであ る力 好ましくは 1〜5倍モルである。
反応温度は、 特に限定されないが、 氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温 度範囲内であり、 好ましくは 40〜 120°Cである。
反応時間は、 前記の濃度、 温度によって変化するが、 通常 0. 5〜10時間で ある。
•第 2工程
ヒドラジンとの反応は、 前記の第 1工程で得られたフタルイミド誘導体を、 単 離して又は単離せずにそのまま行うことができる。
第 2工程で使用する溶媒の種類としては、 本反応に直接関与しないものであれ ば特に限定されず、 例えば、 前記 ( 1 ) に記載した炭化水素類;エーテル類;極 性溶媒;メタノール、 エタノール、 プロパノール、 ブタノールなどのアルコール 類;水;前記溶媒の混合物などを挙げることができる。
ヒドラジンの使用量は、 化合物 (4) に対して 1〜10倍モルであるが、 好ま しくは 1〜5倍モルである。
反応温度は、 特に限定されないが、 氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温 度範囲内であり、 好ましくは 40〜; 120°Cである。
反応時間は、 前記の濃度、 温度によって変化するが、 通常 0. 5〜10時間で ある。
以上のようにして製造された化合物 (2) は、 反応終了後、 抽出、 濃縮、 腿 などの通常の後処理を行い、 必要に応じて再結晶、 各種クロマトグラフィーなど の公知の手段で適宜精製することができる。
化合物 (4) は、 次に示すような反応を行うことによって得ることができる。
OCxHyf ,C£ m
H O-i CH
メシル化又はトシル化
OCxHyf m
(4 ) 式中、 n、 x、 y、 z、 m及び L2 は、 前記と同義である。
また、 化合物 (4) は、 次に示すような反応を行うことによつても得ることが できる。
n
OCxHyl z^* m
L2-(CH2^-0 (4) 式中、 n、 x、 y、 z、 m及び L2 は、 前記と同義である。
化合物 (3) は、 市販品を使用することができる。
(2) L1 が水酸基の場合
前記の製法は、 化合物 (2) と化合物 (3) とを、 溶媒中又は無溶媒で、 縮合 剤の存在下で反応させることによって行うことができる。
溶媒の種類としては、 本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、 例えば、 前記の (1 ) に記載したのと同じ炭化水素類、 エーテル類、 ケトン類、 二トリル類、 極性溶媒、 それらの混合物を使用することができる。
溶媒の使用量は、 化合物 (2) 力^〜 80重量%になるようにして使用するこ とができるが; 10〜70重量%が好ましい。
原料のモル比は任意に設定できるが、 通常、 化合物 (2) 1モルに対して化合 物 (3) は 0. 5〜 2モルの割合である。
脱水縮合剤の種類は特に限定されず、 例えば、 ジシク
ド (DCC) 、 ジェチルァゾジカルボキシレ一卜、 ジィ
キシレート、 1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミ ド 塩酸塩 (WSC) 、 1 , 1 ' —カルボニルジイミダゾ一ル、 硫酸、 五塩化リンな どを挙げることができる。
脱水縮合剤の使用量は、 化合物 (2) に対して i〜l 0倍モルである力 好ま
しくは 1〜5倍モルである。
反応温度は、 特に限定されないが、 氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温 度範囲内であり、 好ましくは 0〜50°Cである。
反応時間は、 前記の濃度、 温度によって変化するが、 通常 0. 5〜8時間であ る。
以上のようにして製造された化合物 ( 1 a) は、 反応終了後、 抽出、 濃縮、 濾 過などの通常の後処理を行い、 必要に応じて再結晶、 各種クロマトグラフィーな どの公知の手段で適宜精製することができる。
(合成法 2)
合成法 2は、 次に示すように、 化合物 (5) と化合物 (6) とを、 溶媒中、 塩 基存在下で反応させて化合物 ( 1 a) (化合物 ( 1 ) における Aが酸素原子で示 される化合物) を得る方法である。
式中、 R' 〜R3 、 n、 x、 y、 z、 m及び L3 は、 前記と同義である。 溶媒の種類としては、 本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、 例えば、 合成法 1に記載の炭化水素類、 エーテル類、 極性溶媒、 水及びこれらの 混合物を挙げることができる。
溶媒の使用量は、 化合物 (5) が 5〜80重量%になるようにして使用するこ とができる力 10〜70重量%が好ましい。
塩基の種類としては、 特に限定されず、 例えば、 前記 ( 1 ) に記載した有機塩
基、 無機塩基を挙げることができるが、 好ましくは水酸化ナトリウム、 水酸化力 リゥムである。
塩基の使用量は、 化合物 (5 ) に対して 1〜1 0倍モルであるが、 2〜5倍モ ルが好ましい。
反応温度は、 特に限定されないが、 氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温 度範囲内であり、 好ましくは 0〜1 0 0 °Cである。
反応時間は、 前記の濃度、 温度によって変化するが、 通常 0 . 5〜3時間であ る。
また、 有機溶媒と水との 2層系で反応させる場合には、 相間移動触媒を用いて 反応を促進させることができる。
相間移動触媒としては、 特に限定されず、 例えば、 臭化テトラプチルアンモニ ゥム、 塩化べンジルトリェチルアンモニゥム、 塩化卜リカブリリルメチルアンモ 二ゥムなどを挙げることができる。
相間移動触媒の使用量は、 化合物 (5 ) に対して 0 . 0 1〜5倍モルである 力 好ましくは 0 . 0 5〜0 . 5倍モルである。
以上のようにして製造された化合物 (la) は、 反応終了後、 抽出、 濃縮、 濾過 などの通常の後処理を行い、 必要に応じて再結晶、 各種クロマトグラフィーなど の公知の手段で適宜精製することができる。
化合物 (5 ) は、 次に示すような反応を行うことによって得ることができる。
)
式中、 R
1 〜R
3 及び nは、 前記と同義である。
化合物 (6) は、 市販品を使用することができるが、 次に示すような反応を行 うことによつても得ることができる。
CxHyF2C^m- OH メシル化、 トシル化又はハロゲン化
CxHyl z m-し ( 6) 式中、 x、 y、 z、 m及び L3 は、 前記と同義である。
(合成法 3)
合成法 3は、 次に示すように、 化合物 ( 1 a) を、 溶媒中、 硫化剤存在下で反 応させて化合物 ( l b) (化合物 ( 1 ) における Aが硫黄原子で示される化合 物) を得る方法である。
硫化剤 yl ,C£ m
(lb)
式中、 R
1 〜R
3 、 n、 x、 y、 z及び mは、 前記と同義である。
溶媒の種類としては、 本反応に直接関与しないものであれば特に限定されず、 例えば、 合成法 1に記載の炭化水素類、 エーテル類及びこれらの混合物を挙げる ことができる。
溶媒の使用量は、 化合物 ( 1 a) が 5〜80重量%になるようにして使用する ことができるが; 1 0〜70重量%が好ましい。
硫化剤の種類としては、 特に限定されず、 例えば、 五硫ィヒリン、 2 , 4—ビス ( 4ーメ トキシフエ二ル) 一 1, 3—ジチア一 2 , 4—ジホスフエタン一 2 , 4一ジスルフィ ド (ローソン試薬) 、 硫化水素などを挙げることができる。 硫化剤の使用量は、 化合物 ( 1 a ) に対して 1〜1 0倍モルであるが、 好まし くは 1〜5倍モルである。
反応温度は、 特に限定されないが、 氷冷温度から使用する溶媒の沸点以下の温 度範囲内であり、 好ましくは 4 0〜1 2 0 °Cである。
反応時間は、 前記の濮度、 温度によって変化するが、 通常 0 . 5〜1 0時間で ある。
以上のようにして製造された化合物 ( 1 b ) は、 反応終了後、 抽出、 濃縮、 濾 過などの通常の後処理を行い、 必要に応じて再結晶、 各種クロマトグラフィーな どの公知の手段で適宜精製することができる。
本発明の化合物 ( 1 ) で防除効果が認められる農園芸における有害生物として は、 農園芸害虫 (例えば、 半翅目 (ゥン力類、 ョコバイ類、 アブラムシ類、 コナ ジラミ類など) 、 鱗翅目 (ョトウムシ類、 コナガ、 八マキムシ類、 メイガ類、 シ ンクイムシ類、 モンシロチョウなど) 、 鞘翅目 (ゴミムシダマシ類、 ゾゥムシ 類、 ハムシ類、 コガネムシ類など) 、 ダニ目 (ハダ二科のミカンハダニ、 ナミハ ダニなど、 フシダニ科のミカンサビダ二など) ) 、 衛生害虫 (例えば、 ハエ、 力、 ゴキブリなど) 、 貯穀害虫 (コクヌストモドキ類、 マメゾゥムシ類など) 、 線虫 (ネコブセンチユウ、 シス卜センチユウ、 ネグサレセンチユウ、 シンガレセ ンチュウ、 マツノザィセンチユウなど) 、 ネダニなどを挙げることができ、 ま た、 農園芸病原菌 (例えば、 コムギ赤さび病、 大麦うどんこ病、 キュウリベと 病、 イネいもち病、 トマ卜疫病など) を挙げることができる。
本発明の農園芸用の有害生物防除剤は、 特に、 殺線虫 ·殺ダニ ·殺菌効果が顕 著であり、 化合物 ( 1 ) の 1種以上を有効成分として含有するものである。 化合物 ( 1 ) は、 単独で使用することもできるが、 通常は常法によって、 担 体、 界面活性剤、 分散剤、 補助剤などを配合 (例えば、 粉剤、 乳剤、 微粒剤、 粒 斉 ij、 水和剤、 油性の懸濁液、 エアゾールなどの組成物として調製する) して使用 することが好ましい。
担体としては、 例えば、 タルク、 ベン卜ナイト、 クレー、 カオリン、 ケイソゥ 土、 ホワイトカーボン、 バーミキユライト、 消石灰、 ケィ砂、 硫安、 尿素などの 固体担体:炭化水素 (ケロシン、 鉱油など) 、 芳香族炭化水素 (ベンゼン、 トル ェン、 キシレンなど) 、 塩素化炭化水素 (クロ口ホルム、 四塩化炭素など) 、 エーテル類 (ジォキサン、 テトラヒドロフランなど) 、 ケトン類 (アセトン、 シ クロへキサノン、 イソホロンなど) 、 エステル類 (酢酸ェチル、 エチレングリコ —ルアセテート、 マレイン酸ジブチルなど) 、 アルコール類 (メタノール、 n— へキサノール、 エチレングリコールなど) 、 極性溶媒 (ジメチルホルムアミド、 ジメチルスルホキシドなど) 、 水などの液体担体;空気、 窒素、 炭酸ガス、 フレ オンなどの気体担体 (この場合には、 混合噴射することができる) などを挙げる ことができる。
本剤の動植物への付着、 吸収の向上、 薬剤の分散、 乳化、 展着などの性能を向 上させるために使用できる界面活性剤や分散剤としては、 例えば、 アルコール硫 酸エステル類、 アルキルスルホン酸塩、 リグニンスルホン酸塩、 ポリオキシェチ レングリコールエーテルなどを挙げることができる。 そして、 その製剤の性状を 改善するためには、 例えば、 カルボキシメチルセルロース、 ボリエチレングリコ ール、 アラビアゴムなどを補助剤として用いることができる。
本剤の製造では、 前記の担体、 界面活性剤、 分散剤及び補助剤をそれぞれの目 的に応じて、 各々単独で又は適当に組み合わせて使用することができる。
本発明の化合物 ( 1 ) を製剤化した場合の有効成分濃度は、 乳剤では通常 1〜 5 0重量%、 粉剤では通常 0 . 3〜2 5重量%、 水和剤では通常 1〜9 0重量 %、 粒剤では通常 0 . 5〜5重量%、 油剤では通常 0 . 5〜5重量%、 エアゾー ルでは通常 0 . 1〜5重量%でぁる。
これらの製剤を適当な濃度に希釈して、 それぞれの目的に応じて、 植物茎葉、 土壌、 水田の水面に散布するか、 又は直接施用することによって各種の用途に供 することができる。 実施例
以下、 本発明を実施例によって具体的に説明する。 なお、 これらの実施例は、
本発明の範囲を限定するものではない。
実施例 1 (化合物 ( 2 ) の合成)
(1 ) 2— (4一トリフルォロメ卜キシフヱノキシ) ェチルァミン (化合物(2- 2)) の合成
メタンスルホン酸 2— (4—トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチルエステ ル (3. 00 g) を N, N—ジメチルホルムアミド (2 Oml) に溶解し、 フ夕ル イミドカリウム (2. 04 g) を加え、 100。Cで 3時間攒拌した。
反応終了後、 水 (100ml) を加えて攪拌し、 生じた沈殿を濾過によって取り 出した。
得られた沈殿物をエタノール (30ml) に加えて加熱溶解した後、 抱水ヒドラ ジン (0. 55 g) を加えて 3時間加熱還流した。
反応終了後、 減圧下にエタノールを留去し、 続いて 5 N水酸化ナトリウム水溶 液 (50ml) を加えて沈殿を溶解し、 酢酸ェチルで目的化合物を抽出した。
次いで、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥して減圧下 に溶媒を留去し、 シリカゲルクロマ卜 (ヮコ一ゲル C一 200、 酢酸ェチル溶出 に続けて、 エタノールで溶出) で精製することによって、 淡黄色油状物である目 的化合物を 1. 54 g得た。
Ή-NMR (C DC 1 a , δρρπι)
2. 18〜2. 47 (2 Η, br) 、 3. 1 1 (2H, t , J = 5. 1 Ηζ)、 3. 91〜4. 09 (2 Η, m) 、 6. 88~7. 25 (4Η, m)
(2) 2 - [4一 (2, 2, 2—トリフルォロェ卜キシ) フエノキシ〕 ェチルァ ミン (化合物 (2-3)) の合成
2— (4 - (2, 2, 2—トリフルォロェ卜キシ) フエノキシ〕 ェチルブロミ ド (4. 50 g) を N, N-ジメチルホルムアミド (30ml) に溶解し、 フタル イミドカリウム (3. 05 g) を加え、 100°Cで 3時間攪拌した。
反応終了後、 水 ( 120ml) を加えて攪拌し、 生じた沈殿を漶過によって取り 出した。
得られた沈殿物をエタノール (50ml) に加えて加熱溶解した後、 抱水ヒドラ ジン (0. 55 g) を加えて 3時間加熱還流した。
反応終了後、 5N塩酸 (50ml) を加えて揹拌し、 熱時濾過した。
得られた瀘液をトルエンで洗浄し、 続いて水層を 5 N水酸化ナトリゥム水溶液 で塩基性とし、 酢酸ェチルで目的化合物を抽出した。
次いで、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下 に溶媒を留去することによって、 淡黄色油状物である目的化合物を 2. 57g得 た。
Ή-NMR (CDC 13、 δ ppm)
1. 39〜; I . 54 (2 H, br) 、 2. 95-3. 13 (2 H, m) 、 3. 87〜4. 37 (4 H, m) 、 6. 74〜6. 97 (4 H, m)
(3) 2— [4— ( 1 , 1, 2, 2—テトラフルォロェ卜キシ) フエノキシ〕 ェ チルァミン (化合物 (2-5)) の合成
メタンスルホン酸 2— [4一 ( 1, 1 , 2 , 2—テトラフルォロェ卜キシ) フエノキシ〕 ェチルエステル ( 1. 61 g) を N, N—ジメチルホルムアミド (1 Oral) に溶解し、 フタルイミドカリウム (1. 02 g) を加え、 約 100°C で 3時間攪拌した。
反応終了後、 水 (5 Oral) を加え、 析出した結晶を攄集し、 粉砕後水洗した。 得られた結晶をエタノール (20ml) に加えて加熱溶解した後、 抱水ヒドラジ ン (0. 28 g) を加えて 3時間加熱攪拌した。
反応終了後、 減圧下にエタノールを留去し、 次いで 5 N水酸化ナトリウム (3 Oral) を加え、 析出物を溶解し、 酢酸ェチルで目的化合物を抽出した。 次いで、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下 で酢酸ェチルを留去した。 得られた油状物をカラムクロマトグラフィー (ヮコ一 ゲル C一 200, 酢酸ェチル〜エタノール溶出) により精製し、 淡黄色油状物で ある目的化合物を 0. 89 g得た。
Ή-NMR (CDC 1 a、 δ ppm)
1. 82~2. 19 (2H, br) 、 3. 01〜 3. 20 (2 H, br) 、 3. 98 (2H, t) 、 5. 89 (1 H, m) 、 6. 86〜7. 18
(4 H, m)
(4) 2 - [4一 (2—クロロー 1 , 1, 2—トリフルォロエトキシ) フエノキ
シ〕 ェチルァミン (化合物 (2-6)) の合成
2 - [4一 (2—クロロー 1 , 1 , 2—トリフルォロエトキシ) フエノキシ〕 ェチルブロミド (5. 00 g) を N, N—ジメチルホルムアミド (30ml) に溶 解し、 フタルイミドカリウム (3. 05 g) を加え、 100。Cで 3時間攪拌し た。
反応終了後、 水 (120ml) を加えて攪拌し、 生じた沈殿を濾過によって取り 出した。
得られた沈殿物をエタノール (50ml) に加えて加熱溶解した後、 抱水ヒドラ ジン (0. S 3 g) を加えて 3時間加熱還流した。
反応終了後、 5N塩酸 (7 Oral) を加えて攪拌し、 熱時濾過した。
得られた濾液をトルエンで洗浄し、 続いて水層を 5 N水酸化ナトリゥム水溶液 で塩基性とし、 酢酸ェチルで目的化合物を抽出した。
次いで、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下 に溶媒を留去することによって、 淡黄色油状物である目的化合物を 2. 73 g得 た。
Ή-NMR (CDC 1 a 、 δ ριη)
1. 18~1. 75 (2 Η, br) 、 2. 95〜3. 14 (2H, m) 、 3. 49 (2 H, t, J = 4. 9Hz) 、 6. 14〜 6. 35 ( 1 H, m) 6. 74〜7. 26 (4 H, m)
(5) 2— (3-トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチルァミン (化合物 (2- 9)) の合成
メタンスルホン酸 2— (3—トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチルエステ ル (3. 00 g) を N, N—ジメチルホルムアミド (20ml) に溶解し、 フタル イミドカリウム (2. 04 g) を加え、 100°Cで 3時間攪拌した。
反応終了後、 水 ( 100ml) を加えて攪拌し、 生じた沈殿を濾過によって取り 出した。
得られた沈殿物をエタノール (30ml) に加えて加熱溶解した後、 抱水ヒドラ ジン (0. 55 g) を加えて 3時間加熱還流した。
反応終了後、 5N塩酸 (50ml) を加えて攪拌し、 熱時濾過した。
得られた滤液をトルエンで洗浄し、 続いて水層を 5 N水酸化ナトリウム水溶液 で塩基性とし、 酢酸ェチルで目的化合物を抽出した。
次いで、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下 に溶媒を留去することによって、 淡黄色油状物である目的化合物を 1. 76 g得 た。
Ή-NMR (CDC 13 、 δ ppra)
1. 61— 1. 92 (2 H, br) 、 3. 09 (2H, t . J = 5. l Hz)、 3. 99 (2 H, t, J = 5. l Hz) 、 6. 67〜 7. 35 (4 H, m)
(6) 3— (4一トリフルォロメ トキシフエノキシ) プロピルアミン (化合物 (2-10)) の合成
メタンスルホン酸 3- (4—トリフルォロメトキシフエノキシ) プロピルエス テル (3. 14 g) を N, N—ジメチルホルムアミド (2 Oral) に溶解し、 フタ ルイミドカリウム (2. 04 g) を加え、 100。Cで 3時間搜拌した。
反応終了後、 水 (100ml) を加えて攪拌し、 生じた沈殿を濾過によって取り 出した。
得られた沈殿物をエタノール (30ml) に加えて加熱溶解した後、 抱水ヒドラ ジン ( 0. 55 g ) を加えて 2時間加熱還流した。
反応終了後、 5N塩酸 (50ml) を加えて攪拌し、 熱時濾過した。
得られた濾液をトルエンで洗浄し、 続いて水層を 5 N水酸化ナトリウム水溶液 で塩基性とし、 酢酸ェチルで目的化合物を抽出した。
次いで、 有機層を飽和食塩水で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、 減圧下 に溶媒を留去することによって、 淡黄色油状物である目的化合物を 1. 68g得 た。
Ή-NMR (CDC 13 、 δ ppm)
1. 81〜 2. 06 (2 H, m) 、 2. 22〜 2. 51 (2 H, br) 、 2. 93 (2 H, t, J = 6. 6Hz) 、 4. 04 (2 H, t, J = 5. 9 Hz) , 6. 77〜7. 24 (4 H, m)
(7) 表 2中のその他の化合物 (2) の合成
前記 ( 1 ) 〜 (6) のいずれかの方法に準じて、 表 2中のその他の化合物
(2) を合成した。
以上のようにして合成した化合物及びその物性を表 2に示す。
表 2
実施例 1で得た化合物 (2) を用いて、 目的化合物 ( 1) を合成した。
(1) N- [2— (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチル〗 一 2—フル ォ口べンズアミド (化合物 (1-2)) の合成
2 - (4一トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチルァミン ( 1. 10 g) と 2—フルォロ安息香酸 (0. 70 g) とのジクロロメタン (2 Oml) 溶液に WSC (1ーェチルー 3— (3—ジメチルァミノプロピル) カルポジイミド塩酸 塩) ( 1. 10 g) を加え、 室温で 3時間攪拌した。
反応終了後、 反応混合物に水 (1 Oml) を加えて抽出し、 有機層を飽和食塩水 で洗浄し、 無水硫酸ナ卜リウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマ卜 (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 2 1 g得た。
Ή-NMR (C DC 13 、 δ ppra)
3. 87〜4. 22 (4H, m) 、 6. 85〜7. 52 (8H, m) 、
8. 06〜8. 14 ( 1 H, m)
(2) N- (2 - (4一卜リフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチル〕 一 2—クロ 口べンズアミド (化合物 (1-3)) の合成
2— (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチルァミン ( 1. 10 g) と トリェチルァミン (0. 51 g) とのテトラヒドロフラン (2 Oml) 溶液に、 2 一クロ口べンゾイルクロリド (0. 88g) のテトラヒドロフラン (5ml) 溶液 を氷冷攪拌下で滴下し、 さらに室温で 1時間攪拌した。
反応終了後、 生じたトリェチルァミン塩酸塩を濾別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 5 3 g得た。
- NMR (CDC 13 、 δρρπι)
3. 78〜4. 22 (4Η, m) 、 6. 52〜6. 80 ( 1 H, br) 、
6. 80〜7. 87 (8 H, m)
(3) N— [2 - (4一トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチル〕 一 2, 6— ジフルォロベンズアミド (化合物(1-10)) の合成
2 - (4 -トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチルァミン ( 1. 10 g) と トリエチルァミン (0. 51 g) とのテトラヒドロフラン (2 Oral) 溶液に、 2, 6—ジフルォロベンゾイルクロリ ド (0. 88 g) のテトラヒドロフラン (5ml) 溶液を氷冷撹拌下で滴下し、 さらに室温で 1時間攒拌した。
反応終了後、 生じたトリェチルァミン塩酸塩を濾別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C- 200、 トルエン:酔酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 4 8 g得た。
Ή-NMR (CDC 1 、 δ ppm)
3. 78〜4. 22 (4H, m) 、 6. 28〜6. 53 ( 1 H, br) 、 6. 78〜7. 47 (7H, m)
(4) N- [2 - (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチル〕 一 2, 4, 6—トリフルォロベンズアミド (化合物(1-14)) の合成
2— (4—トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチルァミン ( 1. 10 g) と 2, 4, 6 -トリフルォロ安息香酸 (0. 87 g) とのジクロロメタン (20 ml) 溶液に WSC ( 1. 15 g) を加え、 室温で 3時間攪拌した。
反応終了後、 反応混合物に水 ( 10ml) を加えて抽出し、 有機層を飽和食塩水 で洗浄し、 無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマ卜 (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 2 7 g得た。
Ή-NMR (CDC 1 a、 δ pm)
3. 77〜4. 23 (4 H, m) 、 6. 26~6. 48 ( 1 H, br) 、 6. 61〜7. 26 (6H, m)
(5) N— [2— (4一トリフルォロメ卜キシフエノキシ) ェチル〕 一 2—メチ
ルペンズアミド (化合物(1-15)) の合成
2— (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチルァミン ( 1. 10 g) と トリエチルァミン (0. 51 g) とのテトラヒドロフラン (2 Oml) 溶液に、 2一メチルベンゾイルクロリド (0. 77 g) のテトラヒドロフラン (5ml) 溶 液を氷冷攪拌下で滴下し、 さらに室温で 1時間攪拌した。
反応終了後、 生じたトリェチルァミン塩酸塩を濾別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 3 1 g得た。
Ή-NMR (CDC 1 a 、 δρριη)
2. 44 (3 Η, s) 、 3. 75~4. 20 (4 Η, m) 、 6. 14〜
6. 32 ( 1 H, br) 、 6. 80〜 7. 41 (8 H, m)
(6) N— [2— (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチル〕 一 2—トリ フルォロメチルベンズアミド (化合物(1-17)) の合成
2 - (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチルァミン (1. 1 O g) と 卜リエチルァミン (0. 51 g) とのテ卜ラヒドロフラン (2 Oml) 溶液に、 2—トリフルォロメチルベンゾイルクロリ ド (1. 04 g) のテ卜ラヒドロフラ ン (5ral) 溶液を氷冷攪拌下で滴下し、 さらに室温で 1時間攪拌した。
反応終了後、 生じた卜リエチルァミン塩酸塩を濾別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 6 7 g得た。
Ή-NMR (CDC 1 a 、 5 ppm)
3. 79〜4. 18 (4H, m) 、 6. 15~6. 31 (1 H, br) 、 6. 80〜7. 76 (8H, m)
(7) N- [2 - (4ージフルォロメトキシフエノキシ) ェチル〕 一 2, 6—ジ フルォロベンズアミド (化合物(1-35)) の合成
N— (2 - (4ーヒドロキシフエノキシ) ェチル] 一 2, 6—ジフルォロベン ズアミド (1. 16 g) 、 水酸化カリウム ( 1. 1 O g) とテトラプチルアンモ ニゥムブロミド (0. 10 g) とを、 ジクロロメタン (3 Oral) と水 ( 1 Oml) との混合溶液に加え、 室温攪拌下でクロロジフルォロメタン (3. 50 g) をゆ つくり吹き込み、 さらに室温で 1時間攪拌した。
反応終了後、 反応混合物にジクロロメタンを加えて抽出し、 有機層を飽和食塩 水で洗浄し、 無水硫酸ナ卜リゥムで乾燥した後に溶媒を減圧下で留去した。 得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 0. 8 7 g得た。
Ή-NMR (CDC 13、 δ ppm)
3. 78〜4. 20 (4 H, m) 、 6. 42 ( 1 H, t, J = 74. 2) 、 6. 28〜6. 51 ( 1 H, br) 、 6. 71〜 7. 44 (7 H, m)
(8) N— {2 - [4一 (2—クロロー 1, 1, 2—トリフルォロエトキシ) フエ ノキシ〕 ェチル } 一 2, 6—ジフルォロベンズアミド (化合物(1-38)) の合成
2 - [4一 (2—クロロー 1, 1 , 2—トリフルォロェ卜キシ) フエノキシ] ェチルァミン ( 1. 08 g) と卜リエチルァミン (0. 40 g) とのテ卜ラヒド 口フラン (20ml) 溶液に、 2, 6—ジフルォロベンゾイルクロリ ド (0. 71 g) のテ卜ラヒドロフラン (5ml) 溶液を氷冷攪拌下で滴下し、 さらに室温で 1 時間攪拌した。
反応終了後、 生じた卜リエチルァミン塩酸塩を濾別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 7 6 g得た。
'H - NMR (CDC "、 δ ppm)
3. 77〜4. 21 (4 H, m) 、 6. 14〜6. 35 ( 1 H, m) 、 6. 53〜 6. 73 ( 1 H, br) 、 6. 73〜 7. 44 (7H, m)
(9) N- {2— [4一 (2, 2, 2—トリフルォロエトキシ) フエノキシ] ェ
チル } 一 2, 6—ジフルォロベンズアミド (化合物(1-40)) の合成
2 - [4一 (2, 2, 2—トリフルォロェ卜キシ) フエノキシ] ェチルアミ ン (0. 94 g) と卜リエチルァミン (0. 40 g) とのテトラヒドロフラン
(2 Oml) 溶液に、 2, 6—ジフルォロベンゾイルクロリド (0. 70 g) のテ 卜ラヒドロフラン (5 ml) 溶液を氷冷攪拌下で滴下し、 さらに室温で 1時間撹拌 した。
反応終了後、 生じた卜リエチルァミン塩酸塩を濾別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン: g乍酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 1 8 g得た。
Ή-NMR (CDC 13 、 δ ppm)
3. 80〜4. 40 (6 H, m) 6. 28〜6. 53 ( 1 H, b r ) 、 6. 7 2— 7. 44 (7 H, m)
( 10) N— 〔3— (4一トリフル才ロメトキシフエノキシ) プロピル] 一 2, 6 -ジフルォ口べンズアミド (化合物(1-43)) の合成
3 - (4—トリフルォロメトキシフエノキシ) プロピルアミン ( 1. 18g) と卜リエチルァミン (0. 50 g) とのテトラヒドロフラン (2 Oml) 溶液に、 2, 6—ジフルォロベンゾイルクロリ ド (0. 88 g) のテトラヒドロフラン
(5ml) 溶液を氷冷攪拌下で滴下し、 さらに室温で 1時間攪拌した。
反応終了後、 生じたトリェチルァミン塩酸塩を瀘別し、 減圧下でその溶媒を留 去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =9 : 1溶出) で精製することによって、 無色結晶の目的化合物を 1. 3 8 g得た。
lH-NMR (CDC 13 、 δ ppm)
2. 03〜2. 21 (2 H, m) 、 3. 57〜4. 17 (4 H, m) 、 6. 1 9〜6. 38 ( 1 H, b r ) 、 6. 74〜7. 43 (7 H, m)
(1 1) N— [2— (4一トリフルォロメトキシフエノキシ) ェチル〕 一 2, 6
ージフルォ口べンズチオアミド (化合物(1-46)) の合成
N- [2— (4一トリフルォロメ 卜キシフエノキシ) ェチル] 一 2, 6—ジフ ルォ口べンズアミド ( 1. 44 g) のトルエン (20ml) 溶液に、 ローソン試薬 ( 1. 94 g) を加え、 3時間加熱還流した。
反応終了後、 減圧下で溶媒を留去した。
得られた残渣をシリカゲルクロマト (ヮコ一ゲル C一 200、 トルエン:酢酸 ェチル =20 : 1溶出) で精製することによって、 淡黄色結晶の目的化合物を 1 . 56 g得た。
Ή-NMR (CDC 1 、 δ ppm)
4. 20〜4. 37 (4H, m) 、 6. 79〜7. 38 (7H, m) 、 7. 7 1〜7. 89 ( 1 H, b r)
( 12) 表 3中のその他の化合物 ( 1 ) の合成
前言己 (1 ) 〜 ( 1 1 ) に記載の方法に準じて、 表 3中のその他の化合物 ( 1 ) を合成した。
以上のようにして合成した化合物及びその物性を表 3に示す。
8£eO/96df/XDd
実施例 3 (製剤の調製)
( 1 ) 粒剤の調製
化合物 (1-1) を 5重量部、 ベントナイト 35重量部、 タルク 57重量部、 ネオ ペレックスパウダー (商品名;花王株式会社製) 1重量部及びリグニンスルホン 酸ソーダ 2重量部を均一に混合し、 次いで少量の水を添加して混練した後、 造 粒、 乾燥して粒剤を得た。
( 2 ) 水和剤の調製
化合物(1-1) を 1 0重量部、 カオリン 70重量部、 ホワイトカーボン 1 8重量 部、 ネオべレックスパウダー (商品名;花王株式会社製) 1. 5重量部及びデ モール (商品名;花王株式会社製) 0. 5重量部とを均一に混合し、 次いで粉砕 して水和剤を得た。
( 3 ) 乳剤の調製
化合物(1-1) を 20重量部及びキシレン 70重量部に、 トキサノン (商品名; 三洋化成工業製) 1 0重量部を加えて均一に混合し、 溶解して乳剤を得た。
( 4 ) 粉剤の調製
化合物(1-1) を 5重量部、 タルク 50重量部及びカオリン 45重量部を均一に 混合して粉剤を得た。
実施例 4 (効力試験)
( 1 ) サッマイモネコブセンチユウに対する効力試験
実施例 3に準じて調製した表 3に示す化合物 ( 1 ) の各水和剤を水で 300 ppmに希釈し、 そのうち 0. 1mlを試験管にとり、 サッマイモネコブセンチユウ 約 500頭を含む水溶液 0. 9miを加えた (終濃度 30ppm)。
次に、 これらの試験管を 25°Cの定温室に放置し、 2日後に顕微鏡下で観察し て殺線虫率を求めた。
殺線虫効果の評価は、 殺線虫率の範囲によって、 A〜Dの 4段階 (A: 1 00 %、 B : 1 00未満〜 80%、 C : 80未満〜 60%、 D : 60%未満) で示し た。 これらの結果を表 4に示す。
表 4 サッマイモネコブセンチユウに対する効力試験
(2) ナミハダ二卵に対する効力試験
実施例 3に準じて調製した表 3〜 6に示す化合物 ( 1 ) の各水和剤を界面活性 剤 (0. 01%) を含む水で 300ppmに希釈し、 これらの各薬液中に 15頭の ナミハダ二雌成虫を 24時間寄生産卵させた後に成虫を除去した各インゲン葉片 (直径 20讓) を 10秒間づっ浸漬した。
次に、 これらの各葉片を入れた試験管を 25°Cの定温室に放置し、 6日後に各 葉片における未羽化数を数えて殺卵率を求めた。
殺卵効果の評価は、 殺卵率の範囲によって、 A〜Dの 4段階 (A: 100%、 B : 100未満〜 80%、 C : 80未満〜 60%、 D: 60%未満) で示した。 これらの殺卵効果の評価の結果を表 5に示す。
表 5 ナミハダ二卵に対する効力試験
(3) イネいもち病に対する防除効力試験 (予防効果)
直径 6cmのブラスチック植木鉢に 1鉢あたり 10本のイネ (品種;日本晴) を 育成し、 1. 5葉期の幼植物体に、 実施例 3に準じて調製した表 3〜6で示した 化合物 ( 1 ) の各水和剤を、 界面活性剤 (0. 05%) を含む水で 500ppmに 希釈して、 1鉢あたり 20mlづっ散布した。
散布後、 2日間ガラス温室で栽培し、 次いで、 罹病葉から調製したイネいもち 病菌の分生胞子懸濁液を植物葉に均一に噴霧接種した。
接種後、 5日間 28°C湿室内で育成し、 葉に現れたイネいもち病病斑の程度を 調査した。
殺菌効果の評価は、 無処理区の病斑の程度と比較して、 0〜5の 6段階 (0 : 全体が罹病、 1 :病斑面積が 60%程度、 2 :病斑面積が 40%程度、 3 :病斑 面積が 20%程度、 4 :病斑面積が 10%以下、 5 :病斑無し) で示した。 その結果を表 6に示す。
表 6 イネいもち病に対する効力試験 (予防効果)
(4) コムギ赤さび病に対する防除効力試験 (予防効果)
直径 6 cmのブラスチック植木鉢に 1鉢あたり 10本づっコムギ (品種;コブシ コムギ) を育成し、 1. 5葉期の幼植物体に、 実施例 3に準じて調製した表 3〜 6で示した化合物 (1 ) の水和剤を、 界面活性剤 (0. 05%) を含む水で 50 Oppm に希釈して、 1鉢あたり 20mlで散布した。
散布後、 2日間ガラス温室で栽培し、 次いで、 コムギ赤さび病菌の胞子懸濁液 (3 105胞子 Znil) を植物体に均一に噴霧接種した。
接種後、 1週間ガラス温室内で育成し、 第一葉に現れたコムギ赤さび病病斑の 程度を調査した。
その結果を、 前記の (3) に記載した 6段階の評価方法で、 表 7に示す。
表 7 コムギ赤さび病に対する効力試験 (予防効果)
産業上の利用可能性
本発明の新規な N— 〔 (フルォロアルコキシ) フヱノキシアルキル] ベンズァ ミド化合物は、 殺線虫、 殺ダニ、 殺菌などの優れた効果を有するものである。