WO1988003301A1 - Passive infrared burglar sensor equipped with visual field interruption monitor mechanism - Google Patents

Description

明 細 書 視野妨害監視機構を傭えた受動型赤外線防犯センサ 技 術 分 野

本発明は、 赤外線防犯センサ、 特にその検出視野に対する妨害物又は妨 害行為を監視する機構を傭えた受動型赤外線防犯センサに関するものであ る。

背 景 技 術

受動型赤外線防犯センサは、 カバー兼用の監視窓から入射する被検知物 体からの赤外線を反射鏡、 その他の光学系を介して焦電素子等の赤外線検 出手段に導き、 その素子の電気出力を増幅及び判定することにより侵入者 等を検知して警報を発するものである。 このような侵入物体の検出原理 は、 結局焦電素子に入射する赤外線エネルギーめ突発的な変化を認識し、 これによつて出力を発生するものであるため、 監視窓から焦電素子に至る 光学系の異常、 例えば監視窓の隠蔽や反射鏡の位置ずれ等が生じた場合に は、 侵入者等があってもその人物等から発する赤外線を検出することがで きず、 したがって検知器の機能を発揮しなくなる。 また、 赤外線検出手段 及び信号処理系統に異常が発生した場合も同様の不都合が生じることにな る。 この場合、 赤外線検出手段や信号処理系統の異常については、 チエツ ク用赤外線源を装備し、 この赤外線を検出手段に照射することにより自己 チェックする方式が、 例えば実開昭 6 0— 1 0 4 9 9 3号等においてすで に開示されているが、 光学系に関する異常、 特に妨害行為等の検出につい ては、 現在までのところ有効かつ適切な監視機構が存在しなかったと言え る。 受動型赤外鎳防犯センサにおける光学系の異常を有効に監視する機構が 特に要求される所以は、 このような防犯システムが主としてその対象施設 から係員等が退出した夜間や休館日等において作動し、 それ以外の時間帯 は信号処理系統において赤外線検知手段からの信号を受け入れないように しているため、 センサに接近できるこの間にセンサの窓を光学的に遮蔽し たりする等の視野妨害行為が行われやすいからである。 そこで、 発明者 は、 最近、 光学系の異常監視手段の一態様として、 赤外線検知素子の視野 を監視フィールドからなんらかの基準フィールドに移すか、 又は検知器の 窓を表面マスク素子により強制的に遮蔽し、 このとき生ずる赤外鎳検知素 子の出力変化の大きさを判断し、 実質的な出力変化が生じない場合には、 常事態の癸生として警告する方式を開発した。 すなわち窓の視野部分が すでに基準フィールドと同様な状態、 又は赤外線遮蔽状態にマスクされ、 実質的な視野妨害等が行われたものと判断するわけである。 しかしなが ら、 この方法は、 窓のマスク状態と正常時の監視フィールドとが赤外線監 視状態においてある程度異なっていることが前提となる。

癸 明 の 開 示

'本発明は、 上記のような受動型赤外線防犯センサの外部異常、 特に視野 妨害を監視するため検知器本体に物体が接近することを効果的に監視する 機構を提供しょうとするものである。

このような目的を達するに当たり、 本発明は、 所定の監視フィールド内 の物体が放射する赤外線エネルギーを検出する手段、 及びその検知信号に 応答して蓍報を発生する警報回路手段を備えた受動型センサにおいて、 セ ンサ本体に接近する人間又は物体を、 前記監視フィールド内の物体検出用 手段とは独立して検出するための第 2の検出手段を装備し、 これによつて 前記第 1の物体検出手段に対する視野妨害行為を監視でぎるようにしたも のである。

本発明はまた、 前記防犯センサがさらに、 前記第 2の検出手段の検知信 号に応答して、 前記第 1の検知手段に応答する警報回路手段とは独立に警 報を発するための第 2の饕報回路手段を装備することにより前記視野妨害 行為を発見したときは侵入者検知警報とは異なり、 視野妨害の排除等に適 した警報又はスィツチングを行うようにしたものである。

図面の簡単な説明

第 1図は本発明の第 1の実施例の概略を示す正面図、 第 2図は本発明の 第 2の実施例の概略を示す側面図、 第 3図は第 2図の要部拡大断面図、 第 4図は第 2図の実施例を示す一部破断拡大正面図、 第 5図は本発明の電気 回路構成を示すプロック線図、 第 6図 a及び bは本発明の受動型防犯セン ザに付随する自己診断回路の熱源と赤外線検知素子との位置関係を示す平 面図である。

発明を実施するための最良の形態

本発明の第 1の実施例は第 1図に示す通り、 赤外線透過窓としてのカバ 一（ 1 )を有する受動型赤外線防犯センサの円板状ケース（2 )の縁部内にお いて、 接近物監視用の赤外線投光素子（ 3 )及び同受光素子（ )を配置した ものである。 すなわち、 赤外線投光素子（3 )から照射された赤外線はカバ 一（ 1 )の表面に沿って範囲（A )内を進行する。 また、 赤外線受光素子（4 ) の受光範囲（B )はカバー（ 1 )の表面に沿って前記投光範囲（ A )と交差し、 斜線で示す投光範囲（ A )と受光範囲（B )との交差部分（C )内に達した物体 を検出するようになっている。 図示しないが、 この検知器の侵入者検知用 素子はケース（2 )内に装備され、 この検知器の前方下部より斜め上方に進 行し、 ほぼ前記赤外線交差部分（C〉内を通ってカバー（ 1 )を透過してくる 赤外線を検出するものである。 したがって、 このセンサは交差部（C )に対 応するカバー表面に遮光物を塗布されたりすると、 その機能を発揮しなく なるが、 赤外線投光素子（3)及び受光素子（4)の作動時においてこのよう な行為がなされると、 投光素子（ 3 )からの赤外線はそのような行為者の手 指や道具類等に反射されて受光素子（ 4 )に入射し、 検出されてそのような 行為を発見されることになるわけである。

第 2図は本発明の第 2の実; 例を示すものである。 この第 2の実施例に おいでは、 実質上互いに重なり合った接近锪監視用赤外線の投光及び受光 フィールド（D)が侵入者検出用フィールド（E)をほぽ真上から横切る配置 においてケース（2)における緣部内に装備されている。 すなわち、 （5)は カバー（ 1 )内において侵入物体等からの赤外線を集束反射するための反射 鏡、 （ 6 )は反射鏡（ 5 )によって集東された赤外綠を検出する赤外線検知素 子、 （7)は前記ケース（2)の縁内における接近物監視用赤外線素子配列で ある。 赤外線素子配列（7)は第 3図及び第 4図に示す通り、 ケース（2)の 緣における素子配列孔（8)内に装懾され、 ケース（2)の本体に適当に支持 された I C内蔵のブロック体に一対の投光素子（9 a )、 （9 b)とその中間 における受光素子（10)を 1列に配置し、 可視光素子フィルタ（11)で覆った ものである。 この実施例においても、 赤外線 L ED等からなる投光素子 (9 a), (9 b )から発した赤外線パルスの変調光が接近物に反射してホト ダイォードからなる受光素子（10)に入射したときに出力を発するものであ るが、 投光素子 (9 a )、 （ 9 b )を 2値とし、 検知領域内の投光量の倍化及 び均一化を図っている。 また、 前面には可視光素子フィルタ（11)が設けら れたため、 検出用赤外線以外の外乱光の影響を排除することができる。 さ らに、 赤外線素子配列（ Ί )をケース（ 2 )の縁部における輳郭面より十 奥 に配置し、 それ自体の存在を目立たせないようにしてある。

この実施例の方式においては、 妨害監視機構そのものの機能妨害をねら うような受光素子又は投光素子への不透明テープの貼り付け等をも （その ような目的による物体の接近そのものが赤外線受光素子への反射を生ずる ため） 、 容易に検出し、 また、 カバー（ 1 )に対するスプレイ塗装等に対し ても第 1の実施例のものより確実に検出することが可能である。 さらに、 第 1の実施例においては、 検出できない場合があるカバーの取り外しも、 カバー縁部（ 1 a )において赤外線の反射により、 確実に検出されるもので ある。

第 5図は前記のような妨害監視機構と、 赤外線検知素子及びそれ以降の 信号処理回路の自己診断機構とを備えた受動型防犯センサの電気回路構成 を示すものである。 第 5図において、 鎖線枠（20)内は妨害監視及び自己診 断部であり、 それ以外の部分が本来の侵入者検出警報回路部分である。 す なわち、 受動型赤外線防犯センサ本来の機能を果たす部分は、 窓（21)、 光 学系（22)、 赤外線検知装置（23)、 増幅器（24)、 判定部（25)及び第 1の饔報 回路（26)からなるものであり、 これらは鎖線枠（20)内に示した制御部（27) によりタイ ミング、 その他の制御を受けるものである。 妨害監視部として の外延診断回路は第 2〜4図の実施例の場合、 投光素子（9 a )、 （9 b〉及 び受光素子（10)を有するものであり、 この場合、 投光素子（9 a )、 (9 b ) は発振器（28)に付勢され、 受光素子（10)からの検出信号は増幅器（29)によ り増幅され、 判定部（30)においてノイズとの相違を判定された上、 第 2の 警報回路（（31)を駆動するようになっている。 制御部（27)は発振器（28)、 増幅器（29)を同期させ、 この妨害監視回路を赤外線検知素子（23)による侵 入者検知時間帯以外の妨害監視時間帯において作動させるものである。 制 御部（27)はまた、 自己診断回路を構成する熱源（32)、 判定部（33)及び第 3 の警報回路（34)の動作をも制御するようになっている。 熱源（32)は適当な 電気抵抗からなるヒータ素子であり、 赤外線検知素子（23)に近接して配置 され、 判定部 (33)及び警報西路（34〉はこの熱源（32)が付勢されたにもかか わらず、 赤外線検知素子 3)又は增輻器（24)が熱線 （赤外線） の検知信号 を発生しないときは検知素子 (23)等の異常を告げる警報を発生するもので ある。 ―

熱源 (32)と赤外鎳検知素子 (23)との配置関係は、 第 6図 a及び bに示す 通りである。 ケース（2 )内において反射鏡 (35)に対置される検知素子（23) は、 適当な I C回路を内蔵した支持ブロック（36)に保持され、 抵抗器から なる熱源（32 )は支持プロック（36)の表面における赤外線検知素子 (23)の受 光面に対応する開口（36 a〉の縁に配蘆される。 これにより熱潔（32)は侵入 者等からの赤外線を阻止することなくその付勢時においては自ら発生する 熱線を赤外線検知素子（23)に効果的に照射し得ることが明らかである。 以上の実施例において、 本来の侵入者検出機能を実行するための回路に おける判定部 (25)及び警報回路 (26)と他の判定部及び警報回路とは所望に 応じて兼用することも可能である。 概して、 第 1の警報面路（26)は施設内 の防狙設備を駆動するた のリレー接点出力を発生するだめに用いられる が、 第 2の警報回路（31 )及び第 3の饕報回路 (34)はモニタ室等への通報及 び検知器設置警報におけるブザー音の発生等に用いられる。

産業上の利用可能性

本発明は、 以上の通り、 検知器カバーの外側における種々の視野妨害を 直接検出することができるため、 きわめて安全な防犯蕃報装置の構成に役 立てることができる。 また、 赤外線検出素子以降の電気回路の故障検出を 簡単に行う構成を付加したことにより、 全体として防犯警報システムの信 頼性を大きく向上させるものである。

Claims

請 求 の 皐 囲 . 所定の監視フィールド内の物体が放射する赤外線エネルギーを検出す る第 1の検知手 、 及びその検知信号に応答して警報を発生する警報回 路手段を備えた受動型センサにおいて、 センサ本体に接近する人間又は 物体を、 前記第 1の検知手段とは独立して検出するための第 2の検知手 段を装備し、 これによつて前記第 1の検知手段に対する視野妨害を監視 することを特徴とする受動型赤外線防犯センサ。

. 前記防犯センサがさらに、 前記第 2の検知手段の検知信号に応答し て、 前記第 1の検知手段に応答する警報回路手段とは独立に饔報を発す るための第 2の警報回路手段を装備したことを特徴とする請求の範囲第 1項記載の受動型赤外線防犯センサ。

. 前記第 2の検知手段が、 前記第 1の検知手段の監視用視野を横断する 方向に赤外線を照射するための赤外線源と、 その赤外線の反射分を検出 するための前記赤外線源に隣接して配置された赤外線検出器とからなる ことを特徴とする請求の範囲第 1項に記載の受動型赤外線防犯センサ。. 前記第 1の検知手段に近接して、 この検知手段及びそれ以降の電気回 路をチ Xックするための熱源を設けたことを特徵とする請求の範囲第 1 項に記載の受動型赤外線防犯センサ。