JPWO2022219923A5 - - Google Patents
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Description
本開示は、家庭用電気機器、産業用機器をはじめとして種々の機器に用いられている回転子及び電動機に関する。
電動機は、家庭用機器又は産業用機器等の様々な電気機器に用いられている。電動機として、IPM(Interior Permanent Magnet)モータが知られている。IPMモータの回転子は、例えば、回転子鉄心と、回転子鉄心に設けられた複数の磁石配置穴の各々に配置された永久磁石と、回転子鉄心を貫通するようにして回転子鉄心の中心に固定された回転軸とを備える。IPMモータでは、回転子の永久磁石で発生する磁束を固定子に通すことで回転子を回転させるトルクを発生させている。
従来、この種のモータとして、回転子鉄心の複数の磁石配置穴が放射状に設けられた回転子を備えるスポーク型のIPMモータが知られている(特許文献1)。スポーク型のIPMモータでは、径方向の長さが円周方向の長さに比べて長い永久磁石を有しているので永久磁石の表面積を増やすことができる。これにより、固定子を通る永久磁石の磁束、つまりトルクに寄与する永久磁石の磁束を増加させることができる。
従来の回転子では、磁石配置穴への永久磁石の挿入性を高めるために、回転子鉄心と永久磁石との間に所定のスペースを設けることがある。この場合、磁石配置穴に永久磁石を挿入すると、永久磁石は磁力で左右(軸方向から見て周方向の左右)どちらかの磁石配置穴の内面に吸着する。それぞれの磁石配置穴において、この永久磁石の吸着箇所が周方向でばらつくと、各永久磁石での他の永久磁石との磁極の磁束密度量の差が大きくなるため、トルクリップルが高くなるという問題を有していた。
本開示は、以上のような問題を解決するものであり、トルクリップルを低減できる回転子及び電動機を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様に係る回転子は、複数の磁石配置穴を有する回転子鉄心と、それぞれ前記複数の磁石配置穴の内部に配置された複数の永久磁石と、前記回転子鉄心に固定された回転軸と、を備え、前記複数の磁石配置穴の各々の前記回転軸の回転方向において対向する内面のうち一方の内面に突起部が設けられている。
本開示の第2の態様に係る回転子は、複数の磁石配置穴を有する回転子鉄心と、それぞれ前記複数の磁石配置穴の内部に配置された複数の永久磁石と、前記回転子鉄心に固定された回転軸と、を備え、前記複数の磁石配置穴の各々の前記回転軸の回転方向において対向する内面のうち一方の内面と接する角部が他方の内面と接する角部より径が大きなR形状となっている。すなわち、前記複数の磁石配置穴の各々は、前記回転軸の回転方向において対向する内面のうち一方の内面と接する角部の曲率半径が他方の内面と接する角部の曲率半径より大きい形状となっている。
本開示の第3の態様に係る電動機は、第1、第2の態様のいずれか回転子と、それぞれ前記回転子に対向して配置され、前記回転子に作用する磁力を発生させる固定子と、を備えている。
本開示によれば、トルクリップルを低減できる回転子及び電動機を提供することが可能である。
以下、本開示の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、工程及び工程の順序等は、一例であって本開示を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本開示の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、他の図と実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
まず、実施の形態に係る電動機1の概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る電動機1の斜視図である。
まず、実施の形態に係る電動機1の概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る電動機1の斜視図である。
図1に示すように、電動機1は、回転子2と固定子3とを備える。本実施の形態における電動機1は、回転子2が固定子3の内側に配置されたインナーロータ型のモータである。つまり、固定子3は、回転子2を囲むように構成されている。
回転子2(ロータ)は、固定子3に生じる磁力によって回転する。具体的には、回転子2は、回転軸10を有しており、回転軸10の軸心Cを回転中心として回転する。
回転子2は、固定子3に作用する磁力を発生する。回転子2は、周方向に亘って主磁束となるN極とS極とが複数繰り返して存在する構成になっている。本実施の形態において、回転子2が発生する主磁束の向きは、回転軸10の軸心Cの方向(回転軸方向)と直交する方向である。つまり、回転子2が発生する主磁束の向きは、ラジアル方向(径方向)である。
回転子2は、固定子3とエアギャップを介して配置されている。具体的には、回転子2の表面と固定子3の表面との間には微小なエアギャップが存在する。詳細は後述するが、回転子2は、鉄心に永久磁石が埋め込まれた永久磁石埋め込み型のロータ(IPMロータ)である。したがって、本実施の形態における電動機1は、IPMモータである。
固定子3(ステータ)は、エアギャップを介して回転子2に対向して配置され、回転子2に作用する磁力を発生させる。具体的には、固定子3は、回転子2の回転子鉄心20を囲むように配置されている。固定子3は、回転子2とともに磁気回路を構成している。
固定子3は、エアギャップ面に主磁束としてN極とS極とが周方向に交互に生成されるように構成されている。本実施の形態において、固定子3は、固定子鉄心3a(ステータコア)と巻線コイル3b(ステータコイル)とを有する。
固定子鉄心3aには、回転子2の回転子鉄心20に向かって突出する複数のティース3a1が設けられている。具体的には、複数のティース3a1は、回転軸10の軸心Cに向かって突出するように設けられている。また、複数のティース3a1は、周方向に等間隔に設けられている。したがって、複数のティース3a1は、回転軸10の軸心Cと直交する方向(ラジアル方向)に放射状に延在している。
固定子鉄心3aは、例えば、回転軸10の軸心Cの方向に積層された複数の鋼板によって構成されている。複数の鋼板の各々は、例えば所定形状に打ち抜き加工された電磁鋼板である。なお、固定子鉄心3aは、複数の鋼板の積層体に限るものではなく、磁性材料によって構成されたバルク体であってもよい。
巻線コイル3bは、固定子鉄心3aの複数のティース3a1の各々に巻き回されている。具体的には、巻線コイル3bは、インシュレータを介して各ティース3a1に巻き回されている。各巻線コイル3bは、互いに電気的に120度位相が異なる、U相、V相及びW相の3相それぞれの単位コイルによって構成されている。つまり、各ティース3a1に巻き回された巻線コイル3bは、U相、V相及びW相の相単位でそれぞれに通電される3相の交流によって通電駆動される。これにより、各ティース3a1に固定子3の主磁束が生成される。
なお、巻線コイル3bは、表面に絶縁被膜が施された銅等の金属材料からなる断面が円形または矩形の巻線で構成されている。
このように構成された電動機1では、固定子3の巻線コイル3bに通電すると、界磁電流が巻線コイル3bに流れて磁界が生成される。これにより、固定子3から回転子2に向かう磁束が生成される。一方、回転子2では、固定子3に向かう磁束が生成される。つまり、回転子2の永久磁石によって固定子3を通る磁束が生成される。この固定子3で生成される磁束と回転子2で生成される磁束との相互作用によって生じた磁気力が回転子2を回転させるトルクとなり、回転子2が回転軸10を中心に回転する。
次に、本実施の形態に係る回転子2の詳細な構成について、図1を参照しつつ、図2及び図3を用いて説明する。図2は、実施の形態に係る回転子2の斜視図である。図3は、実施の形態に係る回転子2の主要部の平面図である。図2、図3では回転軸10は省略している。
図1~図3に示すように、回転子2は、回転軸10と、回転子鉄心20と、複数の永久磁石30とを備える。
回転軸10は、回転子2が回転する際の中心となる長尺状のシャフトである。回転軸10は、例えば金属棒であり、回転子2の中心に固定されている。具体的には、回転軸10は、回転子鉄心20に固定されている。本実施の形態において、回転軸10は、回転子2の両側に突出するように、回転子鉄心20の中心を貫いた状態で回転子鉄心20に固定されている。回転軸10は、回転子鉄心20の中心に形成された貫通孔20aに圧入したり焼き嵌めしたりすることで回転子鉄心20に固定されている。
なお、図示しないが、回転子2の一方側に突出する回転軸10の第1部位は、第1軸受けに支持され、回転子2の他方側に突出する回転軸10の第2部位は、第2軸受けに支持されている。回転軸10の第1部位又は第2部位に、電動機1によって駆動される負荷が取り付けられる。
回転子鉄心20(ロータコア)は、例えば、回転軸10の軸心Cの方向に積層された複数の鋼板によって構成されている。複数の鋼板の各々は、例えば所定形状に打ち抜き加工された電磁鋼板であり、かしめ等によって互いに固定されている。なお、回転子鉄心20は、複数の鋼板の積層体に限るものではなく、磁性材料によって構成されたバルク体であってもよい。
回転子鉄心20は、複数の磁石配置穴21を有する鉄心である。複数の磁石配置穴21は、永久磁石30が配置される磁石配置のための穴である。具体的には、磁石配置穴21には永久磁石30が挿入される。つまり、磁石配置穴21は、永久磁石30が挿入される磁石挿入孔である。各磁石配置穴21には、1つの永久磁石30が挿入される。一例として、回転子2は、磁極数が10である10極ロータである。したがって、回転子鉄心20には10個の磁石配置穴21と10個の永久磁石30とが設けられている。なお、特にこれに限定されるものではなく、その他の磁極数についても適用できる。
また、本実施の形態において、磁石配置穴21は、回転軸10の軸心Cの方向に沿って回転子鉄心20を貫通する貫通孔である。したがって、回転軸10に直交する平面で切断したときの任意の断面において、磁石配置穴21の断面形状は、回転軸10の軸心Cの方向において同じになっている。つまり、回転子鉄心20を構成する全ての鋼板には、いずれも同じ形状の磁石配置穴21が形成されている。なお、磁石配置穴21は、永久磁石30が配置することができれば、貫通孔でなくてもよい。
図1、図2に示すように、複数の磁石配置穴21は、回転軸10を中心として放射状に設けられている。また、複数の磁石配置穴21は、回転子鉄心20の周方向(回転軸10の回転方向)に沿って等間隔で設けられている。複数の磁石配置穴21の各々は、平面視において、回転子鉄心20の径方向(回転軸10の軸心Cの方向に直交する方向)に延在している。つまり、磁石配置穴21は、回転子鉄心20の径方向に長尺状であり、径方向の長さが回転方向(円周方向)の長さに比べて長くなっている。長尺状の複数の磁石配置穴21は、回転軸10を中心にスポーク状に形成されている。つまり、回転子2は、スポーク型のIPMロータであり、電動機1は、スポーク型のIPMモータである。本実施の形態において、各磁石配置穴21の平面視形状は、回転子鉄心20の径方向を長手方向とする略長方形である。また、複数の磁石配置穴21の平面視形状は、互いに同じである。
なお、磁石配置穴21を、回転子鉄心20の回転方向(円周方向)に長尺状で、回転方向(円周方向)の長さが径方向長さに比べて長いものとしてもよい。
図2に示すように、回転子2の磁石配置穴21各々に永久磁石30が、回転軸10の軸心Cの方向に沿って挿入され、複数の磁石配置穴21の各々に永久磁石30が配置される。本実施の形態においては、回転軸10の軸心Cの上方(紙面上方)から永久磁石30が挿入されているが、下方(紙面下方)から永久磁石30を挿入してもよい。
本実施の形態において、永久磁石30は、例えば、焼結マグネットである。複数の永久磁石30は、磁極の方向が回転子鉄心20の周方向(回転軸10の回転方向)となるように配置されている。つまり、永久磁石30は、磁極の方向が回転子鉄心20の周方向となるように着磁されている。なお、隣り合う2つの永久磁石30は、S極及びN極の磁極の向きが逆向きになっている。
永久磁石30の平面視形状及び大きさは、磁石配置穴21の平面視形状及び大きさとほぼ同じであり、永久磁石30は、磁石配置穴21に嵌合されている。したがって、永久磁石30の平面視形状は、長尺状の略長方形である。一例として、永久磁石30は、回転子鉄心20の径方向と直交する方向を厚さとする板状の直方体である。なお、各磁石配置穴21内の永久磁石30は、複数に分割されていてもよい。
各磁石配置穴21において、永久磁石30の外面と磁石配置穴21の内面との間には一定の寸法の隙間(クリアランス)が存在している。この隙間には、永久磁石30を磁石配置穴21に接着固定するための接着剤が設けられていてもよい。一方、この隙間に接着剤が設けられていなくてもよい。
永久磁石30は、例えば、Nd-Fe-B系の焼結磁石またはフェライト焼結磁石で構成される。あるいは、Nd-Fe-B系磁石粉末、フェライト系磁石粉末などの磁石粉末と、樹脂材料および少量の添加剤等とで形成されるボンド磁石であってもよい。
なお、永久磁石30の着磁については、永久磁石30を磁石配置穴21内に配置した後に着磁してもよいし、永久磁石30を磁石配置穴21に挿入する前に予め着磁してもよいが、永久磁石30を磁石配置穴21に挿入する作業性を考慮すると、永久磁石30を磁石配置穴21内に挿入した後に着磁する方がよい。
また、永久磁石30を、樹脂からなる被覆材で被覆して被覆層(図示せず)を形成して永久磁石30の周囲を被覆してもよい。
図3に示すように、各磁石配置穴21には、平面視で、周方向(回転軸10の回転方向)において対向する2つの内面21a、21bが設けられている。そして、一方の内面21aに突起部22が2個設けられている。突起部22は、磁石配置穴21の周方向における磁石配置穴21の内面21aから、平面視でその磁石配置穴21の内側に向かって突出している。また、突起部22は周方向(回転軸10の回転方向)における各磁石配置穴21の2つの内面21a、21bのうちの一方の内面21a(図3では周方向右側)のみに形成されている。
永久磁石30は、磁石配置穴21の突起部22と、突起部22が形成されていない他方の内面21bとの間に挿入される。このとき、突起部22の存在が邪魔になって、磁石配置穴21の周方向中央部(図3の破線)より片側(図3では左側)に必然的に永久磁石30を挿入することになる。
このように挿入された永久磁石30は、突起部22が形成された一方の内面21aより突起部22が形成されていない他方の内面21bの方が距離が近いため、他方の内面21bに吸引(矢印の方向)、固定される。永久磁石30は、磁石配置穴21の周方向中央部(図3の破線)より必ず片側(図3では左側)に挿入されるため、磁気バランスが崩れ、必ず他方の内面21b側に吸引される。また、他の全ての永久磁石30についても同様に、それぞれ磁石配置穴21の内部において一定の方向、例えば周方向で左側に自動的に引き寄せされて他方の内面21bに固定されることになる。なお、図3では、磁石配置穴21に永久磁石30が挿入された時点での状態を表し、この後、他方の内面21b側に吸引され、張り付く。
また、このように、磁気バランスを崩し、永久磁石30が自動的に引き寄せされて他方の内面21bに固定されればよいため、永久磁石30は、磁石配置穴21の突起部22と、突起部22が形成されていない他方の内面21bとの間にそれぞれと距離をあけて挿入することができる。
突起部22は、例えば、回転子鉄心20と一体的に成形されていてもよい。また、軸方向で磁石配置穴21の内面21aの全面に設けてもよく、一部分に設けてもよい。また、本実施の形態において、突起部22を2個としているが、他の個数、例えば3個以上としてもよい。
あるいは、突起部22を回転子鉄心20と別々に形成し、突起部22を磁石配置穴21の内面21aに接着剤などで貼り付けるようにてもよい。このとき、突起部22を非磁性材料によって構成してもよい。この構成により、回転子2の性能に影響を与えることなく、突起部22によって永久磁石30を固定することができる。
図4は、本実施の形態の他の例を示す回転子2の主要部の平面図である。図4においても、磁石配置穴21に永久磁石30が挿入された時点での状態を表し、この後、他方の内面21b側に吸引され、張り付く。
図4において、各磁石配置穴21を軸方向から見たとき(平面視で)の4つの角部23a~23dのうち2つの角部23a、23bの曲率半径と他の2つの角部23c、23dの曲率半径とが異なる。ここで、角部23a~23dは円弧(R)の一部であり、曲率半径は円弧の半径を表す。
すなわち、各磁石配置穴21を軸方向から見たときの4つの角部23a~23dのうち、の一方の内面21a(図4では右側)に接する2つの角部23a、23bの曲率半径を、他方の内面21bと接する2つの角部23c、23dの曲率半径より大きくしている。
この構成において、磁石配置穴21に永久磁石30を挿入する際、角部23a、23bの大きな曲率半径の部分の存在が邪魔になって、磁石配置穴21の周方向中央部(図4の破線)より片側(図4では左側)に必然的に永久磁石30を挿入することになる。
このように挿入された永久磁石30は、接する角部23c、23dの径が小さい他方の内面21bに吸引(矢印の方向)、固定される。永久磁石30は、磁石配置穴21の周方向中央部(図4の破線)より必ず片側(図4では左側)に挿入されるため、必ず他方の内面21b側に吸引される。また、他の全ての永久磁石30についても同様に、それぞれ磁石配置穴21の内部において一定の方向、例えば周方向で左側に自動的に引き寄せされて固定させることになる。
上記のような構成にすることによって、図5に示すように、各磁石配置穴21に挿入された永久磁石30が、各磁石配置穴21内の周方向で片側の面(図では左側)に確実に固定される。なお、図5は、各磁石配置穴21と永久磁石30との関係を模式的に表しており、図の矢印の方向に、各永久磁石30が吸引されている。
したがって、各磁石配置穴21において、永久磁石30の吸着箇所のばらつきを抑制できる。この結果、各永久磁石30での他の永久磁石30との磁束密度量の差を低減でき、トルクリップルが高くなるのを防ぐことができるという利点が得られる。
一方、図6に示すように、磁石配置穴21に挿入された永久磁石30のうち、一部が磁石配置穴21内の周方向で一方の片側の面(図では左側)、一部が他方の片側の面(図では右側)に固定されている場合は(永久磁石30の吸着箇所が周方向でばらつく場合)、永久磁石30間での磁極の磁束密度量の差が大きくなるため、トルクリップルが高くなってしまう。なお、図6は、各磁石配置穴21と永久磁石30との関係を模式的に表しており、図の矢印の方向に、各永久磁石30が吸引されている。
さらに、上述したように、永久磁石30を突起部22と、突起部22が形成されていない他方の内面21bとの間にそれぞれと距離をあけて磁石配置穴21に挿入できる。すなわち、永久磁石30を磁石配置穴21の内面、突起部22に接触させることなく、永久磁石30を磁石配置穴21に挿入できる。よって、永久磁石30を磁石配置穴21に圧入する必要はない。圧入した場合は、永久磁石30を被覆する被覆層の損傷や、回転子鉄心20の変形という不具合が起こり得る。しかし、本実施の形態では、永久磁石30と突起部22は離れていても磁気バランスを崩せばよく、圧入する必要がないため、このような不具合を防止できる。
なお、上記の一実施の形態は一例に過ぎず、本開示はこれに限定されず、適宜変更することができる。例えば、上記の実施の形態の構成の一部を公知の他の構成に置き換えてもよい。また上記の実施の形態で言及されていない構成は任意であり、例えば公知の構成を適宜選択して本開示に組み合わせることができる。
本開示に係る回転子および電動機は、家庭用電気機器、産業用機器をはじめとして種々の機器に用いられている電動機等に広く利用可能である。
1 電動機
2 回転子
3 固定子
3a 固定子鉄心
3a1 ティース
3b 巻線コイル
10 回転軸
20 回転子鉄心
21 磁石配置穴
21a、21b 内面
22 突起部
23a、23b、23c、23d 角部
30 永久磁石
2 回転子
3 固定子
3a 固定子鉄心
3a1 ティース
3b 巻線コイル
10 回転軸
20 回転子鉄心
21 磁石配置穴
21a、21b 内面
22 突起部
23a、23b、23c、23d 角部
30 永久磁石
Claims (3)
- 複数の磁石配置穴を有する回転子鉄心と、
それぞれ前記複数の磁石配置穴の内部に配置された複数の永久磁石と、
前記回転子鉄心に固定された回転軸と、を備え、
前記複数の磁石配置穴の各々の前記回転軸の回転方向において対向する内面のうち一方の内面に突起部が設けられている、
回転子。 - 複数の磁石配置穴を有する回転子鉄心と、
それぞれの前記複数の磁石配置穴の内部に配置された複数の永久磁石と、
前記回転子鉄心に固定された回転軸と、を備え、
前記複数の磁石配置穴の各々は、前記回転軸の回転方向において対向する内面のうち一方の内面と接する角部の曲率半径が他方の内面と接する角部の曲率半径より大きい、
回転子。 - 請求項1または請求項2のいずれかに記載の回転子と、
前記回転子に対向して配置され、前記回転子に作用する磁力を発生させる固定子と、を備えている、
電動機。
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---|---|---|---|
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