JPWO2021243169A5 - - Google Patents

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JPWO2021243169A5
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本発明は、いくつかの記載された実施形態に関して、ある程度の長さで、ある程度の特殊性をもって記載されてきたが、それが任意のかかる詳細または実施形態または特定の実施形態に限定されるべきであることは意図されず、しかし先行技術を考慮してかかる特許請求の範囲の可能な限り広い解釈を提供し、したがって、本発明によって包括される意図された範囲を効果的に包含するように、添付の特許請求の範囲を参照して解釈されるべきである。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
VSIG4ポリペプチドを発現する骨髄細胞と結合し、前記骨髄細胞の炎症性表現型を増加させるモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片であって、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞である、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目2)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、
a)前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片との接触後に、
i)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の増加した発現及び/または分泌、
ii)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、TGFb、及び/またはIL-10の低減した発現及び/または分泌、
iii)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、GM-CSF、CCL3、CCL4、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインまたはケモカインの増加した分泌、
iv)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の増加した比率、
v)増加したCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
vi)CD8+細胞傷害性T細胞活性化の増加した動員、
vii)増加したCD4+ヘルパーT細胞活性、
viii)CD4+ヘルパーT細胞活性の増加した動員、
ix)増加したNK細胞活性、
x)NK細胞の増加した動員、
xi)増加した好中球活性、
xii)増加したマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
xiii)顕微鏡法で評価した際の、増加した紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上をもたらすことにより、前記骨髄細胞の前記炎症性表現型を増加させること、
b)C3b、iC3bからなる群から選択されるポリペプチドよりも少なくとも1.1倍大きいヒトVSIG4ポリペプチドに選択的に結合することであって、前記ポリペプチドが、細胞上またはインビトロで発現される、前記結合すること、
c)任意に、ELISAまたはバイオレイヤー干渉法アッセイで測定した際に、約0.00001ナノモル(nM)~1000nMのKDでヒトVSIG4ポリペプチドと結合すること、
d)ヒトVSIG4ポリペプチドのIgVドメインに結合すること、及び/またはVSIG4ポリペプチドの直鎖状または立体構造エピトープに結合することであって、任意に、前記直鎖状または立体構造エピトープが、IgVドメイン、Q40-V46ループ、V107-V116ループ、及びQ40-V46-D109表面からなる群から選択されるVSIG4の一部分内に、またはそれに加えて、表21に列挙される1つ以上の残基を含む、前記結合すること、
e)1つ以上のVSIG4アイソフォームに結合することであって、任意に、前記VSIG4アイソフォームが、VSIG4-L及び/またはVSIG4-Sである、前記結合すること、
f)カニクイザルVSIG4ポリペプチド及び/またはマウスVSIG4ポリペプチドと交差反応すること、
g)表2または3に列挙される、VSIG4ポリペプチドまたはその抗原結合断片と結合する抗体と競合または交差競合すること、
h)VSIG4のVSIG4リガンドとの結合に競合する、阻害する、または遮断することであって、任意に、前記VSIG4リガンドが、C3b及び/またはiC3bである、前記競合する、阻害する、または遮断すること、
i)本明細書に記載のATCCに寄託されたモノクローナル抗体として入手可能であること、
j)非刺激単球を活性化しないこと、
k)VSIG4発現細胞に対するADCC活性を有しないこと、
l)VSIG4発現細胞に対するCDC活性を有しないこと、
m)前記VSIG4発現細胞との結合及び/または前記VSIG4発現細胞による内在化の際に、VSIG4発現細胞を殺傷しないこと、
n)別の治療的部分と複合されていないことであって、任意に、前記別の治療的部分が、細胞傷害剤である、前記複合されていないこと、
o)VSIG4のT細胞VSIG4リガンドとの結合を競合、阻害、または遮断することであって、任意に、前記VSIG4-T細胞相互作用が、VSIG4と、前記T細胞上に発現されるVSIG4リガンドとの間の直接的な相互作用である、前記競合、阻害、または遮断すること、
p)VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによって、T細胞を直接的に再抑制及び/または活性化することであって、任意に、前記VSIG4-T細胞相互作用が、直接的相互作用または間接的相互作用である、前記再抑制及び/または活性化すること、
q)骨髄細胞の炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化すること、及び/または
r)インビボで抗腫瘍活性を有すること、の特性のうちの1つ以上を有する、項目1に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目3)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、
a)表2に列挙される配列からなる群から選択される重鎖CDR配列と少なくとも約90%の同一性を有する重鎖CDR配列、及び/または
b)表2に列挙される配列からなる群から選択される軽鎖CDR配列と少なくとも約90%の同一性を有する軽鎖CDR配列を含む、項目1または2に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目4)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、
a)表2に列挙される重鎖配列からなる群から選択される重鎖配列と少なくとも約90%の同一性を有する重鎖配列、及び/または
b)表2に列挙される軽鎖配列からなる群から選択される軽鎖配列と少なくとも約90%の同一性を有する軽鎖配列を含む、項目1~3のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目5)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、
a)表2に列挙される重鎖配列からなる群から選択される重鎖CDR配列、及び/または
b)表2に列挙される軽鎖配列からなる群から選択される軽鎖CDR配列を含む、項目1~4のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目6)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、
a)表2に列挙される重鎖配列からなる群から選択される重鎖配列、及び/または
b)表2に列挙される軽鎖配列からなる群から選択される軽鎖配列を含む、項目1~5のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目7)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、キメラ、ヒト化、ネズミ、またはヒトである、項目1~6のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目8)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、検出可能に標識され、エフェクタードメインを含み、及び/またはFcドメインを含む、項目1~7のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目9)
Fv、Fav、F(ab’)2、Fab’、dsFv、scFv、sc(Fv)2、Fde、sdFv、単一ドメイン抗体(dAb)、及び二重特異性抗体断片からなる群から選択される、項目1~7のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目10)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgE、及びIgMからなる群から選択される免疫グロブリン定常ドメインを含む、項目1~9のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目11)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、ヒト免疫グロブリンに由来する定常ドメインを含む、項目1~10のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目12)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、薬剤と複合され、任意に、前記薬剤が、結合タンパク質、酵素、薬物、化学療法剤、生物学的剤、毒素、放射性核種、免疫調節剤、検出可能部分、及びタグからなる群から選択される、項目1~11のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
(項目13)
治療有効量の項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体または賦形剤と、を含む、薬学的組成物。
(項目14)
前記薬学的に許容される担体または賦形剤が、希釈剤、可溶化剤、乳化剤、防腐剤、及びアジュバントからなる群から選択される、項目13に記載の薬学的組成物。
(項目15)
前記薬学的組成物が、約20EUエンドトキシン/mg未満のタンパク質を有する、項目13または14に記載の薬学的組成物。
(項目16)
前記薬学的組成物が、約1EUエンドトキシン/mg未満のタンパク質を有する、項目13~15のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
(項目17)
単離核酸分子であって、i)項目1~12のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドをコードする核酸の補体とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするか、ii)項目1~12のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドをコードする核酸と、その全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有する配列を有するか、またはiii)表2に列挙されるポリペプチド配列からなる群から選択される免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドをコードする、前記単離核酸分子。
(項目18)
項目17に記載の核酸によってコードされる、単離免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチド。
(項目19)
項目17に記載の単離核酸を含むベクターであって、任意に、前記ベクターが、発現ベクターである、前記ベクター。
(項目20)
項目17に記載の単離核酸を含む宿主細胞であって、
a)項目1~12のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を発現し、
b)項目18に記載の免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドを含み、
c)項目19に記載のベクターを含み、及び/または
d)ATCC寄託受託番号の下で寄託されたモノクローナル抗体としてアクセス可能である、前記宿主細胞。
(項目21)
項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を含むデバイスまたはキットであって、前記デバイスまたはキットが、前記少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を検出するための標識、または前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を含む複合体を含む、前記デバイスまたはキット。
(項目22)
項目13~20のいずれか1項に記載の薬学的組成物、単離核酸分子、単離免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチド、ベクター、及び/または宿主細胞を含む、デバイスまたはキット。
(項目23)
項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を産生する方法であって、(i)前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の発現を可能にするのに好適な条件下で、前記少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片をコードする配列を含む核酸によって形質転換されている形質転換宿主細胞を培養するステップと、(ii)前記発現されたモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を回収するステップと、を含む、前記方法。
(項目24)
VSIG4ポリペプチドの存在またはレベルを検出する方法であって、試料を取得することと、項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の使用によって前記試料中の前記ポリペプチドを検出することと、を含む、前記方法。
(項目25)
前記少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、前記VSIG4ポリペプチドと複合体を形成し、前記複合体が、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、放射免疫アッセイ(RIA)、免疫化学アッセイ、ウエスタンブロット、質量分析アッセイ、核磁気共鳴アッセイ、または細胞内フローアッセイを使用する形態で検出される、項目24に記載の方法。
(項目26)
項目1~20のいずれか1項に記載の薬剤との接触後に、増加した炎症性表現型を有する骨髄細胞を生成する方法であって、骨髄細胞を有効量の前記薬剤と接触させることを含み、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目27)
増加した炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片との接触後に、
a)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の増加した発現及び/または分泌、
b)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、TGFb、及び/またはIL-10の低減した発現及び/または分泌、
c)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、GM-CSF、CCL3、CCL4、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインまたはケモカインの増加した分泌、
d)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の増加した比率、
e)増加したCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
f)CD8+細胞傷害性T細胞活性化の増加した動員、
g)増加したCD4+ヘルパーT細胞活性、
h)CD4+ヘルパーT細胞活性の増加した動員、
i)増加したNK細胞活性、
j)NK細胞の増加した動員、
k)増加した好中球活性、
l)増加したマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
m)顕微鏡法で評価した際の、増加した紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、項目25に記載の方法。
(項目28)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、前記細胞の集団内の1型及び/またはM1マクロファージの数を増加させ、及び/または2型及び/またはM2マクロファージの数を低減させる、項目26または27に記載の方法。
(項目29)
前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、i)対ii)の比率を増加させ、前記細胞の集団内のi)が、1型及び/またはM1マクロファージであり、ii)が、2型及び/またはM2マクロファージである、項目26~28のいずれか1項に記載の方法。
(項目30)
前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、項目26~29のいずれか1項に記載の方法。
(項目31)
前記骨髄細胞が、インビトロまたはエクスビボで接触する、項目26~30のいずれか1項に記載の方法。
(項目32)
前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、項目31に記載の方法。
(項目33)
前記骨髄細胞が、前記薬剤と接触する前に精製及び/または培養される、項目31または32に記載の方法。
(項目34)
前記骨髄細胞が、インビボで接触する、項目26~33のいずれか1項に記載の方法。
(項目35)
前記骨髄細胞が、前記薬剤の全身、腫瘍周囲、または腫瘍内投与によってインビボで接触する、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記骨髄細胞が、組織微小環境内で接触する、項目34または35に記載の方法。
(項目37)
前記骨髄細胞が、前記炎症性表現型を調節する少なくとも1つの免疫療法剤と接触することをさらに含み、任意に、前記免疫療法剤が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、項目26~36のいずれか1項に記載の方法。
(項目38)
項目26~37のいずれか1項に記載の方法に従って生成された骨髄細胞を含む、組成物であって、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞である、前記組成物。
(項目39)
項目1~20のいずれか1項に記載の薬剤との接触後に、対象において骨髄細胞の炎症性表現型増加させる方法であって、前記対象に有効量の前記薬剤を投与することを含み、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目40)
前記増加した炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、前記薬剤との接触後に、
a)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の増加した発現及び/または分泌、
b)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の低減した発現及び/または分泌、
c)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの増加した分泌、
d)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の増加した比率、
e)増加したCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
f)増加したCD4+ヘルパーT細胞活性、
g)増加したNK細胞活性、
h)増加した好中球活性、
i)増加したマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
j)顕微鏡法で評価した際の、増加した紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記薬剤が、1型及び/またはM1マクロファージの数を増加させ、2型及び/またはM2マクロファージの数を低減させ、及び/またはi)対ii)の比率を増加させ、前記対象におけるi)が、1型及び/またはM1マクロファージであり、ii)が、2型及び/またはM2マクロファージである、項目39または40に記載の方法。
(項目42)
a)前記対象における細胞傷害性CD8+T細胞の数及び/または活性が増加し、b)VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによってT細胞を直接再抑制及び/または活性化し、任意に、VSIG4-T細胞相互作用が、直接相互作用または間接相互作用であり、及び/またはc)前記薬剤を投与した後に、骨髄細胞の前記炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化する、項目39~41のいずれか1項に記載の方法。
(項目43)
前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、項目39~42のいずれか1項に記載の方法。
(項目44)
前記薬剤が、前記薬剤の全身、腫瘍周囲、または腫瘍内投与によってインビボで投与される、項目39~43のいずれか1項に記載の方法。
(項目45)
前記薬剤が、組織微小環境内の前記骨髄細胞と接触する、項目44に記載の方法。
(項目46)
前記骨髄細胞が、前記炎症性表現型を調節する少なくとも1つの免疫療法剤と接触することをさらに含み、任意に、前記免疫療法剤が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、項目39~45のいずれか1項に記載の方法。
(項目47)
対象において炎症を増加する方法であって、有効量の項目1~20のいずれか1項に記載の薬剤と接触した骨髄細胞を前記対象に投与することを含み、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目48)
前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、項目47に記載の方法。
(項目49)
前記骨髄細胞が、前記対象の骨髄細胞と比較して、遺伝子操作された、自家、同系、または同種異系である、項目47または48に記載の方法。
(項目50)
前記薬剤が、全身、腫瘍周囲、または腫瘍内に投与される、項目47~49のいずれか1項に記載の方法。
(項目51)
細胞傷害性CD8+T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対する対象におけるがん細胞を感作する方法であって、治療有効量の項目1~20のいずれか1項に記載の薬剤を前記対象に投与することを含む、前記方法。
(項目52)
細胞傷害性CD8+T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対するがんに罹患する対象におけるがん細胞を感作する方法であって、治療有効量の項目1~20のいずれか1項に記載の薬剤と接触した骨髄細胞を前記対象に投与することを含み、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目53)
前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、項目52に記載の方法。
(項目54)
前記骨髄細胞が、前記対象の骨髄細胞と比較して、遺伝子操作された、自家、同系、または同種異系である、項目52または53に記載の方法。
(項目55)
前記薬剤が、全身、腫瘍周囲、または腫瘍内に投与される、項目51~54のいずれか1項に記載の方法。
(項目56)
前記対象に少なくとも1つの免疫療法を施すことによって前記対象における前記がんを治療することをさらに含み、任意に、前記免疫療法が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、項目51~55のいずれか1項に記載の方法。
(項目57)
前記免疫チェックポイントが、PD-1、PD-L1、PD-L2、及びCTLA-4からなる群から選択される、項目56に記載の方法。
(項目58)
前記免疫チェックポイントが、PD-1である、項目57に記載の方法。
(項目59)
がんを治療するための追加の治療剤またはレジメンを前記対象に投与することによって前記対象における前記がんを治療することをさらに含み、任意に、前記追加の治療剤またはレジメンが、キメラ抗原受容体、化学療法、放射線、標的療法、及び手術からなる群から選択される、項目51~58のいずれか1項に記載の方法。
(項目60)
前記薬剤が、前記がんにおける増殖細胞の数を低減させ、及び/または前記がん細胞を含む腫瘍の体積もしくはサイズを低減させる、項目51~59のいずれか1項に記載の方法。
(項目61)
前記薬剤が、a)前記がん細胞を含む腫瘍を浸潤するCD8+T細胞の量及び/または活性増加させ、b)VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによってT細胞を直接再抑制及び/または活性化し、任意に、VSIG4-T細胞相互作用が、直接相互作用または間接相互作用であり、及び/またはc)骨髄細胞の炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化する、項目51~60のいずれか1項に記載の方法。
(項目62)
前記薬剤が、a)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤するM1マクロファージの量及び/または活性を増加させる、及び/またはb)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤するM2マクロファージの量及び/または活性を低減させる、項目51~61のいずれか1項に記載の方法。
(項目63)
前記がんを治療するための少なくとも1つの追加療法またはレジメンを前記対象に施すことをさらに含む、項目51~62のいずれか1項に記載の方法。
(項目64)
前記療法が、前記薬剤を投与する前、同時、または後である、項目51~63のいずれか1項に記載の方法。
(項目65)
少なくとも1つの標的を調節することにより、その炎症性表現型を増加させることができる骨髄細胞を同定する方法であって、
a)薬剤を使用して前記骨髄細胞からの表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することであって、前記薬剤が、項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記決定することと、
b)前記薬剤を使用して対照中の前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することと、
c)ステップa)及びb)で検出された前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性を比較することと、を含み、
前記少なくとも1つの標的の対照量及び/または活性と比較した、前記骨髄細胞における表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の存在、または増加は、前記骨髄細胞が、前記少なくとも1つの標的を調節することにより、その炎症性表現型を増加させることができることを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目66)
表1に列挙される前記少なくとも1つの標的を調節する薬剤と前記細胞を接触させること、推奨すること、処方すること、または投与することをさらに含む、項目65に記載の方法。
(項目67)
前記対象が、前記少なくとも1つの標的を調節することによって炎症性表現型を増加させることから利益を得ないと決定された場合、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的を調節する薬剤以外のがん療法と前記細胞を接触させること、推奨すること、処方すること、または投与することをさらに含む、項目65に記載の方法。
(項目68)
前記がん療法が、免疫療法である、項目67に記載の方法。
(項目69)
免疫応答を増加させる少なくとも1つの追加の薬剤と前記細胞を接触させること、及び/または投与することをさらに含む、項目65~68のいずれか1項に記載の方法。
(項目70)
前記追加の薬剤が、標的療法、化学療法、放射線療法、及び/またはホルモン療法からなる群から選択される、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記対照が、前記対象が属する同じ種のメンバーからのものである、項目65~70のいずれか1項に記載の方法。
(項目72)
前記対照が、細胞を含む試料である、項目65~71のいずれか1項に記載の方法。
(項目73)
前記対象が、がんに罹患している、項目65~72のいずれか1項に記載の方法。
(項目74)
前記対照が、前記対象からのがん試料である、項目65~73のいずれか1項に記載の方法。
(項目75)
前記対照が、前記対象からの非がん試料である、項目65~73のいずれか1項に記載の方法。
(項目76)
がんに罹患した対象の臨床転帰を予測するための方法であって、
a)薬剤を使用して前記対象からの骨髄細胞からの表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することであって、前記薬剤が、項目1~項目12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記決定することと、
b)前記薬剤を使用して不良な臨床転帰を有する対照からの前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することと、
c)前記対象試料及び前記対照の対象からの前記試料における少なくとも1つの標的の量及び/または活性を比較することと、を含み、
前記対照における量及び/または活性と比較した、前記対象からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の存在、または増加は、前記対象が、不良な臨床転帰を有しないことを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目77)
対象における骨髄細胞の炎症性表現型をモニタリングするための方法であって、
a)薬剤を使用して前記対象からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を第1の時点に第1の対象試料で検出することであって、前記薬剤が、項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記検出することと、
b)後続の時点で得られる骨髄細胞を含む後続の試料を使用して、ステップa)を繰り返すことと、
c)ステップa)及びb)で検出された表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量または活性を比較することと、を含み、
前記第1の試料からの前記骨髄細胞からの量及び/または活性と比較した、前記後続の試料からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の欠如、または低減が、前記対象の骨髄細胞が、上方制御された炎症性表現型を有することを示すか、あるいは
前記第1の試料からの前記骨髄細胞からの量及び/または活性と比較した、前記後続の試料からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の存在、または増加は、前記対象の骨髄細胞が、下方制御された炎症性表現型を有することを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
(項目78)
前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、インビトロで培養される骨髄細胞を含む、項目77に記載の方法。
(項目79)
前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、インビトロで培養されていない骨髄細胞を含む、項目77に記載の方法。
(項目80)
前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、前記対象から得られた単一試料またはプールされた試料の一部である、項目77~79のいずれか1項に記載の方法。
(項目81)
前記試料が、前記対象から得られた血液、血清、腫瘍周囲組織、及び/または腫瘍内組織を含む、項目77~80のいずれか1項に記載の方法。
(項目82)
対象における骨髄細胞の炎症性表現型を増加させるための試験剤の有効性を評価する方法であって、
a)第1の時点に骨髄細胞を含む対象試料において、i)項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、もしくはその抗原結合断片である薬剤を使用して、前記骨髄細胞内もしくは前記骨髄細胞上にある表1に列挙される少なくとも1つの標的の量もしくは活性、及び/またはii)前記骨髄細胞の炎症性表現型を検出することと、
b)前記骨髄細胞が、前記試験剤と接触した後の少なくとも1つの後続の時点の間にステップa)を繰り返すことと、
c)ステップa)及びb)で検出されたi)及び/またはii)の値を比較することであって、前記第1の時点での前記試料における量及び/または活性と比較した、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の欠如、または低減、及び/または前記後続の試料におけるii)の増加は、前記試験剤が、前記対象における骨髄細胞の前記炎症性表現型を増加させることを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記比較することと、を含む、前記方法。
(項目83)
前記薬剤と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記薬剤が、前記細胞の集団内の1型及び/またはM1マクロファージの数を増加させる、項目82に記載の方法。
(項目84)
前記薬剤と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記薬剤が、前記細胞の集団内の2型及び/またはM2マクロファージの数を低減させる、項目82または83に記載の方法。
(項目85)
前記骨髄細胞が、インビトロまたはエクスビボで接触する、項目82~84のいずれか1項に記載の方法。
(項目86)
前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、項目85に記載の方法。
(項目87)
前記骨髄細胞が、前記薬剤と接触する前に精製及び/または培養される、項目85または86に記載の方法。
(項目88)
前記骨髄細胞が、インビボで接触する、項目82~87のいずれか1項に記載の方法。
(項目89)
前記骨髄細胞が、前記薬剤の全身、腫瘍周囲、または腫瘍内投与によってインビボで接触する、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記骨髄細胞が、組織微小環境内で接触する、項目88または89に記載の方法。
(項目91)
前記骨髄細胞が、前記炎症性表現型を調節する少なくとも1つの免疫療法剤と接触することをさらに含み、任意に、前記免疫療法剤が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、項目82~90のいずれか1項に記載の方法。
(項目92)
前記対象が、哺乳動物である、項目82~91のいずれか1項に記載の方法。
(項目93)
前記哺乳動物が、非ヒト動物モデルまたはヒトである、項目92に記載の方法。
(項目94)
対象においてがんを治療するための試験剤の有効性を評価する方法であって、
a)第1の時点に骨髄細胞を含む対象試料において、i)項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、もしくはその抗原結合断片である薬剤を使用して、骨髄細胞内もしくは骨髄細胞上にある表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性、及び/またはii)前記骨髄細胞の炎症性表現型を検出することと、
b)前記薬剤の投与後の少なくとも1つの後続の時点の間にステップa)を繰り返すことと、
c)ステップa)及びb)で検出されたi)及び/またはii)の値を比較することであって、前記第1の時点での前記対象試料の前記骨髄細胞内または前記骨髄細胞上の量及び/または活性と比較した、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の欠如、または低減、及び/または前記後続時点での前記対象試料の前記骨髄細胞内または前記骨髄細胞上でのii)の増加は、前記試験剤が、前記対象における前記がんを治療することを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記比較することと、を含む、前記方法。
(項目95)
前記第1の時点と前記後続の時点との間に、前記対象が、前記がんに対する治療を受けており、治療を完了しており、及び/または寛解している、項目94に記載の方法。
(項目96)
前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、エクスビボ及びインビボ試料からなる群から選択される、項目94または95に記載の方法。
(項目97)
前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、前記がんの非ヒト動物モデルから得られる、項目94~96のいずれか1項に記載の方法。
(項目98)
前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、前記対象から得られた単一試料またはプールされた試料の一部である、項目94~97のいずれか1項に記載の方法。
(項目99)
前記試料が、前記対象から得られた細胞、血清、腫瘍周囲組織、及び/または腫瘍内組織を含む、項目94~98のいずれか1項に記載の方法。
(項目100)
細胞傷害性T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対してがん細胞を感作する試験剤をスクリーニングするための方法であって、
a)前記試験剤と接触した骨髄細胞の存在下で、がん細胞と細胞傷害性T細胞及び/または免疫チェックポイント療法とが接触することであって、前記試験剤が、薬剤を使用して決定される際に、骨髄細胞内または骨髄細胞上で表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を調節し、前記薬剤が、項目1~12のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記接触することと、
b)前記試験剤と接触していない対照骨髄細胞の存在下で、がん細胞と細胞傷害性T細胞及び/または免疫チェックポイント療法とが接触することと、
c)b)と比較してa)において細胞傷害性T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法の有効性を増加させる薬剤を同定することにより、細胞傷害性T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対してがん細胞を感作する試験剤を同定することであって、任意に、骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記同定することと、を含む、前記方法。
(項目101)
前記接触するステップが、インビボ、エクスビボ、またはインビトロで生じる、項目100に記載の方法。
(項目102)
i)前記がんにおける増殖する細胞の数の減少、及び/またはii)前記がん細胞を含む腫瘍の体積またはサイズの減少を決定することをさらに含む、項目100または101に記載の方法。
(項目103)
i)CD8+T細胞の数の増加、及び/またはii)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤する1型及び/またはM1マクロファージの数の増加を決定することをさらに含む、項目100~102のいずれか1項に記載の方法。
(項目104)
臨床的利益率、死亡までの生存期間、病理学的完全奏効、病理学的奏効の半定量的測定、臨床的完全寛解、臨床的部分寛解、臨床的安定疾患、無再発生存期間、無転移生存期間、無疾患生存期間、循環腫瘍細胞減少、循環マーカー応答、及びRECIST基準からなる群から選択される少なくとも1つの基準によって測定された、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的を調節する前記試験剤に対する応答性を決定することをさらに含む、項目100~103のいずれか1項に記載の方法。
(項目105)
前記がん細胞と少なくとも1つの追加のがん療法剤またはレジメンとが接触することをさらに含む、項目100~104のいずれか1項に記載の方法。
(項目106)
調節された炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、
a)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の調節された発現、
b)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の調節された発現、
c)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの調節された分泌、
d)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の調節された比率、
e)調節されたCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
f)調節されたCD4+ヘルパーT細胞活性、
g)調節されたNK細胞活性、
h)調節された好中球活性、
i)調節されたマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
j)顕微鏡法で評価した際の、調節された紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、項目1~105のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目107)
前記細胞及び/または骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記細胞及び/または骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、項目1~106のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目108)
前記ヒトVSIG4ポリペプチド、前記ヒトVSIG4IgVドメイン、前記カニクイザルVSIG4ポリペプチド、及び/または前記マウスVSIG4ポリペプチドが、表1または実施例に示されるアミノ酸配列を有する、項目1~107のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目109)
前記がんが、マクロファージが浸潤した固形腫瘍であり、前記浸潤性マクロファージが、前記腫瘍または前記腫瘍微小環境における細胞の質量、体積、及び/または数の少なくとも約5%を表し、及び/または前記がんが、中皮腫、腎臓腎明細胞癌、膠芽腫、肺腺癌、肺扁平上皮癌、膵臓腺癌、乳房浸潤癌、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、膀胱尿路上皮癌、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤癌、子宮頸部扁平上皮癌及び子宮頸部腺癌、胆管癌、結腸腺癌、食道癌、多形性膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、嫌色素性腎臓、腎臓腎明細胞癌、腎臓腎乳頭細胞癌、肝臓肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、リンパ系新生物びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性、嚢胞腺癌、膵臓腺癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、前立腺腺癌、直腸腺癌、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺癌、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺癌、子宮癌肉腫、子宮体子宮内膜癌、及びブドウ膜黒色腫からなる群から選択される、項目1~108のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目110)
前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記骨髄細胞が、TAM及び/またはM2マクロファージである、項目109に記載の組成物または方法。
(項目111)
前記骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、項目109または110に記載の組成物または方法。
(項目112)
前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、項目1~111のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目113)
前記骨髄細胞が、組織微小環境内に含まれる、項目1~112のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目114)
前記骨髄細胞が、ヒト腫瘍モデルまたはがんの動物モデル内に含まれる、項目1~113のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目115)
前記対象が、哺乳動物である、項目1~114のいずれか1項に記載の組成物または方法。
(項目116)
前記哺乳動物が、ヒトである、項目115に記載の組成物または方法。
(項目117)
前記ヒトが、がんに罹患している、項目116に記載の組成物または方法。

Claims (32)

  1. VSIG4ポリペプチドを発現する骨髄細胞と結合し、前記骨髄細胞の炎症性表現型を増加させるモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片であって、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞である、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
  2. 前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、
    a)h12A12.F(配列番号64)の重鎖配列、及び/またはh12A12.F(配列番号67)の軽鎖配列を含む、
    b)h12A12.F(配列番号64)と少なくとも約90%の同一性を有する重鎖配列、及び/またはh12A12.F(配列番号67)と少なくとも約90%の同一性を有する軽鎖配列を含む、
    c)h12A12.Fの重鎖CDR配列、及び/またはh12A12.Fの軽鎖CDR配列を含む、
    d)h12A12.Fと少なくとも約90%の同一性を有する重鎖CDR配列、及び/またはh12A12.Fと少なくとも約90%の同一性を有する軽鎖CDR配列を含む、
    e)
    i)表2に列挙される配列からなる群から選択される重鎖CDR配列と少なくとも約90%の同一性を有する重鎖CDR配列、及び/または
    ii)表2に列挙される配列からなる群から選択される軽鎖CDR配列と少なくとも約90%の同一性を有する軽鎖CDR配列を含む、
    f)
    i)表2に列挙される重鎖配列からなる群から選択される重鎖配列と少なくとも約90%の同一性を有する重鎖配列、及び/または
    ii)表2に列挙される軽鎖配列からなる群から選択される軽鎖配列と少なくとも約90%の同一性を有する軽鎖配列を含む、
    g)
    i)表2に列挙される重鎖配列からなる群から選択される重鎖CDR配列、及び/または
    ii)表2に列挙される軽鎖配列からなる群から選択される軽鎖CDR配列を含む、
    h)
    i)表2に列挙される重鎖配列からなる群から選択される重鎖配列、及び/または
    ii)表2に列挙される軽鎖配列からなる群から選択される軽鎖配列を含む、
    )前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片との接触後に、
    i)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の増加した発現及び/または分泌、
    ii)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、TGFb、及び/またはIL-10の低減した発現及び/または分泌、
    iii)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、GM-CSF、CCL3、CCL4、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインまたはケモカインの増加した分泌、
    iv)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の増加した比率、
    v)増加したCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    vi)CD8+細胞傷害性T細胞活性化の増加した動員、
    vii)増加したCD4+ヘルパーT細胞活性、
    viii)CD4+ヘルパーT細胞活性の増加した動員、
    ix)増加したNK細胞活性、
    x)NK細胞の増加した動員、
    xi)増加した好中球活性、
    xii)増加したマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    xiii)顕微鏡法で評価した際の、増加した紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上をもたらすことにより、前記骨髄細胞の前記炎症性表現型を増加させること、
    )C3b、iC3bからなる群から選択されるポリペプチドよりも少なくとも1.1倍大きいヒトVSIG4ポリペプチドに選択的に結合することであって、前記ポリペプチドが、細胞上またはインビトロで発現される、前記結合すること、
    )任意に、ELISAまたはバイオレイヤー干渉法アッセイで測定した際に、約0.00001ナノモル(nM)~1000nMのKDでヒトVSIG4ポリペプチドと結合すること、
    )ヒトVSIG4ポリペプチドのIgVドメインに結合すること、及び/またはVSIG4ポリペプチドの直鎖状または立体構造エピトープに結合することであって、任意に、前記直鎖状または立体構造エピトープが、IgVドメイン、Q40-V46ループ、V107-V116ループ、及びQ40-V46-D109表面からなる群から選択されるVSIG4の一部分内に、またはそれに加えて、表21に列挙される1つ以上の残基を含む、前記結合すること、
    )1つ以上のVSIG4アイソフォームに結合することであって、任意に、前記VSIG4アイソフォームが、VSIG4-L及び/またはVSIG4-Sである、前記結合すること、
    )カニクイザルVSIG4ポリペプチド及び/またはマウスVSIG4ポリペプチドと交差反応すること、
    )表2または3に列挙される、VSIG4ポリペプチドまたはその抗原結合断片と結合する抗体と競合または交差競合すること、
    )VSIG4のVSIG4リガンドとの結合に競合する、阻害する、または遮断することであって、任意に、前記VSIG4リガンドが、C3b及び/またはiC3bである、前記競合する、阻害する、または遮断すること、
    )本明細書に記載のATCCに寄託されたモノクローナル抗体として入手可能であること、
    )非刺激単球を活性化しないこと、
    )VSIG4発現細胞に対するADCC活性を有しないこと、
    )VSIG4発現細胞に対するCDC活性を有しないこと、
    )前記VSIG4発現細胞との結合及び/または前記VSIG4発現細胞による内在化の際に、VSIG4発現細胞を殺傷しないこと、
    )別の治療的部分と複合されていないことであって、任意に、前記別の治療的部分が、細胞傷害剤である、前記複合されていないこと、
    )VSIG4のT細胞VSIG4リガンドとの結合を競合、阻害、または遮断することであって、任意に、前記VSIG4-T細胞相互作用が、VSIG4と、前記T細胞上に発現されるVSIG4リガンドとの間の直接的な相互作用である、前記競合、阻害、または遮断すること、
    )VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによって、T細胞を直接的に再抑制及び/または活性化することであって、任意に、前記VSIG4-T細胞相互作用が、直接的相互作用または間接的相互作用である、前記再抑制及び/または活性化すること、
    )骨髄細胞の炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化すること、及び/または
    )インビボで抗腫瘍活性を有すること、
    aa)キメラ、ヒト化、ネズミ、またはヒトである、
    bb)検出可能に標識され、エフェクタードメインを含み、及び/またはFcドメインを含む、
    cc)Fv、Fav、F(ab’)2、Fab’、dsFv、scFv、sc(Fv)2、Fde、sdFv、単一ドメイン抗体(dAb)、及び二重特異性抗体断片からなる群から選択される、
    dd)IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、IgA2、IgD、IgE、及びIgMからなる群から選択される免疫グロブリン定常ドメインを含む、
    ee)ヒト免疫グロブリンに由来する定常ドメインを含む、及び/または
    ff)薬剤と複合され、任意に、前記薬剤が、結合タンパク質、酵素、薬物、化学療法剤、生物学的剤、毒素、放射性核種、免疫調節剤、検出可能部分、及びタグからなる群から選択される、の特性のうちの1つ以上を有する、請求項1に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
  3. a)調節された炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、
    A)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の調節された発現、
    B)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の調節された発現、
    C)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの調節された分泌、
    D)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の調節された比率、
    E)調節されたCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    F)調節されたCD4+ヘルパーT細胞活性、
    G)調節されたNK細胞活性、
    H)調節された好中球活性、
    I)調節されたマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    J)顕微鏡法で評価した際の、調節された紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、
    b)前記細胞及び/または骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記細胞及び/または骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    c)前記ヒトVSIG4ポリペプチド、前記ヒトVSIG4IgVドメイン、前記カニクイザルVSIG4ポリペプチド、及び/または前記マウスVSIG4ポリペプチドが、表1または実施例に示されるアミノ酸配列を有する、
    d)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記骨髄細胞が、TAM及び/またはM2マクロファージである、
    e)前記骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    f)前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、
    g)前記骨髄細胞が、組織微小環境内に含まれる、及び/または
    h)前記骨髄細胞が、ヒト腫瘍モデルまたはがんの動物モデル内に含まれる、請求項1または2に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片。
  4. 治療有効量の請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片と、薬学的に許容される担体または賦形剤と、を含む、薬学的組成物であって、任意に、
    a)前記薬学的に許容される担体または賦形剤が、希釈剤、可溶化剤、乳化剤、防腐剤、及びアジュバントからなる群から選択される、
    b)前記薬学的組成物が、約20EUエンドトキシン/mg未満のタンパク質を有する、及び/または
    c)前記薬学的組成物が、約1EUエンドトキシン/mg未満のタンパク質を有する、薬学的組成物
  5. 単離核酸分子であって、i)請求項1~のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドをコードする核酸の補体とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするか、ii)請求項1~のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドをコードする核酸と、その全長にわたって少なくとも約90%の同一性を有する配列を有するか、またはiii)表2に列挙されるポリペプチド配列からなる群から選択される免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドをコードする、前記単離核酸分子。
  6. 請求項に記載の核酸によってコードされる、単離免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチド。
  7. 請求項に記載の単離核酸を含むベクターであって、任意に、前記ベクターが、発現ベクターである、前記ベクター。
  8. 請求項に記載の単離核酸を含む宿主細胞であって、任意に、前記宿主細胞が、
    a)請求項1~のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を発現し、
    b)請求項に記載の免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチドを含み、
    c)請求項に記載のベクターを含み、及び/または
    d)ATCC寄託受託番号の下で寄託されたモノクローナル抗体としてアクセス可能である、前記宿主細胞。
  9. 請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を含むデバイスまたはキットであって、前記デバイスまたはキットが、前記少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を検出するための標識、または前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を含む複合体を任意に含む、前記デバイスまたはキット。
  10. 請求項1~8のいずれか1項に記載のモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片、薬学的組成物、単離核酸分子、単離免疫グロブリン重鎖及び/または軽鎖ポリペプチド、ベクター、及び/または宿主細胞を含む、デバイスまたはキット。
  11. 請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を産生する方法であって、(i)前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の発現を可能にするのに好適な条件下で、請求項1~3のいずれか1項に記載の前記少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片をコードする配列を含む核酸によって形質転換されている形質転換宿主細胞を培養するステップと、(ii)前記発現されたモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片を回収するステップと、を含む、前記方法。
  12. VSIG4ポリペプチドの存在またはレベルを検出する方法であって、試料を取得することと、請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片の使用によって前記試料中の前記ポリペプチドを検出することと、を含任意に、前記少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、前記VSIG4ポリペプチドと複合体を形成し、前記複合体が、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)、放射免疫アッセイ(RIA)、免疫化学アッセイ、ウエスタンブロット、質量分析アッセイ、核磁気共鳴アッセイ、または細胞内フローアッセイを使用する形態で検出される、前記方法。
  13. 請求項1~のいずれか1項に記載の薬剤との接触後に、増加した炎症性表現型を有する骨髄細胞を生成する方法であって、骨髄細胞を有効量の前記薬剤と接触させることを含み、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
  14. 増加した炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片との接触後に、
    a)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の増加した発現及び/または分泌、
    b)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、TGFb、及び/またはIL-10の低減した発現及び/または分泌、
    c)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、GM-CSF、CCL3、CCL4、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインまたはケモカインの増加した分泌、
    d)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の増加した比率、
    e)増加したCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    f)CD8+細胞傷害性T細胞活性化の増加した動員、
    g)増加したCD4+ヘルパーT細胞活性、
    h)CD4+ヘルパーT細胞活性の増加した動員、
    i)増加したNK細胞活性、
    j)NK細胞の増加した動員、
    k)増加した好中球活性、
    l)増加したマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    m)顕微鏡法で評価した際の、増加した紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、請求項12に記載の方法。
  15. 前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、前記細胞の集団内の1型及び/またはM1マクロファージの数を増加させ、及び/または2型及び/またはM2マクロファージの数を低減させる、
    b)前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記モノクローナル抗体、またはその抗原結合断片が、i)対ii)の比率を増加させ、前記細胞の集団内のi)が、1型及び/またはM1マクロファージであり、ii)が、2型及び/またはM2マクロファージである、
    c)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、
    d)前記骨髄細胞が、インビトロまたはエクスビボで接触する、
    e)前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、
    f)前記骨髄細胞が、前記薬剤と接触する前に精製及び/または培養される、
    g)前記骨髄細胞が、インビボで接触し、任意に、前記骨髄細胞が、前記薬剤のi)全身、腫瘍周囲、または腫瘍内投与によってインビボで接触する、及び/またはii)前記骨髄細胞が、組織微小環境内で接触する、及び/または
    h)前記骨髄細胞を、前記炎症性表現型を調節する少なくとも1つの免疫療法剤と接触することをさらに含み、任意に、前記免疫療法剤が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、
    請求項13または14に記載の方法。
  16. 請求項1315のいずれか1項に記載の方法に従って生成された骨髄細胞を含む、組成物であって、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞である、前記組成物。
  17. 請求項1~のいずれか1項に記載の薬剤との接触後に、対象において骨髄細胞の炎症性表現型増加させる方法であって、前記対象に有効量の前記薬剤を投与することを含み、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
  18. 前記増加した炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、前記薬剤との接触後に、
    a)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の増加した発現及び/または分泌、
    b)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の低減した発現及び/または分泌、
    c)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの増加した分泌、
    d)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の増加した比率、
    e)増加したCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    f)増加したCD4+ヘルパーT細胞活性、
    g)増加したNK細胞活性、
    h)増加した好中球活性、
    i)増加したマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    j)顕微鏡法で評価した際の、増加した紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、請求項17に記載の方法。
  19. 前記薬剤が、1型及び/またはM1マクロファージの数を増加させ、2型及び/またはM2マクロファージの数を低減させ、及び/またはi)対ii)の比率を増加させ、前記対象におけるi)が、1型及び/またはM1マクロファージであり、ii)が、2型及び/またはM2マクロファージである、
    b)前記薬剤を投与した後に、前記対象における細胞傷害性CD8+T細胞の数及び/または活性が増加する、
    c)前記薬剤を投与した後に、前記薬剤が、VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによってT細胞を直接再抑制及び/または活性化し、任意に、前記VSIG4-T細胞相互作用が、直接相互作用または間接相互作用である、
    d)前記薬剤を投与した後に、前記薬剤が、骨髄細胞の前記炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化する、
    e)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、
    f)前記薬剤が、前記薬剤の全身、腫瘍周囲、または腫瘍内投与によってインビボで投与され、任意に、前記薬剤が、組織微小環境内の前記骨髄細胞と接触する、及び/または
    g)前記骨髄細胞を、前記炎症性表現型を調節する少なくとも1つの免疫療法剤と接触することをさらに含み、任意に、前記免疫療法剤が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、
    請求項17または18に記載の方法。
  20. 対象において炎症を増加する方法であって、有効量の請求項1~のいずれか1項に記載の薬剤と接触した骨髄細胞を前記対象に投与することを含み、任意に、
    a)前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、
    b)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、
    c)前記骨髄細胞が、前記対象の骨髄細胞と比較して、遺伝子操作された、自家、同系、または同種異系である、
    d)前記薬剤が、全身、腫瘍周囲、または腫瘍内に投与される、
    e)調節された炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、
    A)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の調節された発現、
    B)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の調節された発現、
    C)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの調節された分泌、
    D)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の調節された比率、
    E)調節されたCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    F)調節されたCD4+ヘルパーT細胞活性、
    G)調節されたNK細胞活性、
    H)調節された好中球活性、
    I)調節されたマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    J)顕微鏡法で評価した際の、調節された紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、
    f)前記細胞及び/または骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記細胞及び/または骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    g)前記ヒトVSIG4ポリペプチド、前記ヒトVSIG4IgVドメイン、前記カニクイザルVSIG4ポリペプチド、及び/または前記マウスVSIG4ポリペプチドが、表1または実施例に示されるアミノ酸配列を有する、
    h)前記がんが、マクロファージが浸潤した固形腫瘍であり、前記浸潤性マクロファージが、前記腫瘍または前記腫瘍微小環境における細胞の質量、体積、及び/または数の少なくとも約5%を表し、及び/または前記がんが、中皮腫、腎臓腎明細胞癌、膠芽腫、肺腺癌、肺扁平上皮癌、膵臓腺癌、乳房浸潤癌、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、膀胱尿路上皮癌、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤癌、子宮頸部扁平上皮癌及び子宮頸部腺癌、胆管癌、結腸腺癌、食道癌、多形性膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、嫌色素性腎臓、腎臓腎明細胞癌、腎臓腎乳頭細胞癌、肝臓肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、リンパ系新生物びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性、嚢胞腺癌、膵臓腺癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、前立腺腺癌、直腸腺癌、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺癌、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺癌、子宮癌肉腫、子宮体子宮内膜癌、及びブドウ膜黒色腫からなる群から選択される、
    i)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記骨髄細胞が、TAM及び/またはM2マクロファージである、
    j)前記骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    k)前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、
    l)前記骨髄細胞が、組織微小環境内に含まれる、及び/または
    m)前記骨髄細胞が、ヒト腫瘍モデルまたはがんの動物モデル内に含まれる、及び/または
    n)前記対象が、哺乳動物またはヒトであり、任意に、前記ヒトが、がんに罹患している、
    前記方法。
  21. 細胞傷害性CD8+T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対する対象におけるがん細胞を感作する方法であって、治療有効量の請求項1~のいずれか1項に記載の薬剤を前記対象に投与することを含任意に、
    a)前記薬剤が、全身、腫瘍周囲、または腫瘍内に投与される、
    b)前記対象に少なくとも1つの免疫療法を施すことによって前記対象における前記がんを治療することをさらに含み、任意に、前記免疫療法が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、
    c)前記免疫チェックポイントが、PD-1、PD-L1、PD-L2、及びCTLA-4からなる群から選択される、
    d)前記免疫チェックポイントが、PD-1である、
    e)がんを治療するための追加の治療剤またはレジメンを前記対象に投与することによって前記対象における前記がんを治療することをさらに含み、任意に、前記追加の治療剤またはレジメンが、キメラ抗原受容体、化学療法、放射線、標的療法、及び手術からなる群から選択される、
    f)前記薬剤が、前記がんにおける増殖細胞の数を低減させ、及び/または前記がん細胞を含む腫瘍の体積もしくはサイズを低減させる、
    g)前記薬剤が、前記がん細胞を含む腫瘍を浸潤するCD8+T細胞の量及び/または活性増加させる、
    h)VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによってT細胞を直接再抑制及び/または活性化し、任意に、VSIG4-T細胞相互作用が、直接相互作用または間接相互作用である、
    i)骨髄細胞の炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化する、
    j)前記薬剤が、i)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤するM1マクロファージの量及び/または活性を増加させる、及び/またはii)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤するM2マクロファージの量及び/または活性を低減させる、
    k)前記がんを治療するための少なくとも1つの追加療法またはレジメンを前記対象に施すことをさらに含む、
    l)前記療法が、前記薬剤を投与する前、同時、または後である、
    m)調節された炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、
    A)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の調節された発現、
    B)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の調節された発現、
    C)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの調節された分泌、
    D)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の調節された比率、
    E)調節されたCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    F)調節されたCD4+ヘルパーT細胞活性、
    G)調節されたNK細胞活性、
    H)調節された好中球活性、
    I)調節されたマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    J)顕微鏡法で評価した際の、調節された紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、
    n)前記細胞及び/または骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記細胞及び/または骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    o)前記ヒトVSIG4ポリペプチド、前記ヒトVSIG4IgVドメイン、前記カニクイザルVSIG4ポリペプチド、及び/または前記マウスVSIG4ポリペプチドが、表1または実施例に示されるアミノ酸配列を有する、
    p)前記がんが、マクロファージが浸潤した固形腫瘍であり、前記浸潤性マクロファージが、前記腫瘍または前記腫瘍微小環境における細胞の質量、体積、及び/または数の少なくとも約5%を表し、及び/または前記がんが、中皮腫、腎臓腎明細胞癌、膠芽腫、肺腺癌、肺扁平上皮癌、膵臓腺癌、乳房浸潤癌、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、膀胱尿路上皮癌、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤癌、子宮頸部扁平上皮癌及び子宮頸部腺癌、胆管癌、結腸腺癌、食道癌、多形性膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、嫌色素性腎臓、腎臓腎明細胞癌、腎臓腎乳頭細胞癌、肝臓肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、リンパ系新生物びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性、嚢胞腺癌、膵臓腺癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、前立腺腺癌、直腸腺癌、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺癌、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺癌、子宮癌肉腫、子宮体子宮内膜癌、及びブドウ膜黒色腫からなる群から選択される、
    q)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記骨髄細胞が、TAM及び/またはM2マクロファージである、
    r)前記骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    s)前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、
    t)前記骨髄細胞が、組織微小環境内に含まれる、及び/または
    u)前記骨髄細胞が、ヒト腫瘍モデルまたはがんの動物モデル内に含まれる、及び/または
    v)前記対象が、哺乳動物またはヒトであり、任意に、前記ヒトが、がんに罹患している、
    前記方法。
  22. 細胞傷害性CD8+T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対するがんに罹患する対象におけるがん細胞を感作する方法であって、治療有効量の請求項1~のいずれか1項に記載の薬剤と接触した骨髄細胞を前記対象に投与することを含み、任意に、
    a)前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、
    b)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含む、
    c)前記骨髄細胞が、前記対象の骨髄細胞と比較して、遺伝子操作された、自家、同系、または同種異系である、
    d)前記薬剤が、全身、腫瘍周囲、または腫瘍内に投与される、
    e)前記対象に少なくとも1つの免疫療法を施すことによって前記対象における前記がんを治療することをさらに含み、任意に、前記免疫療法が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、
    f)前記免疫チェックポイントが、PD-1、PD-L1、PD-L2、及びCTLA-4からなる群から選択される、
    g)前記免疫チェックポイントが、PD-1である、
    h)がんを治療するための追加の治療剤またはレジメンを前記対象に投与することによって前記対象における前記がんを治療することをさらに含み、任意に、前記追加の治療剤またはレジメンが、キメラ抗原受容体、化学療法、放射線、標的療法、及び手術からなる群から選択される、
    i)前記薬剤が、前記がんにおける増殖細胞の数を低減させ、及び/または前記がん細胞を含む腫瘍の体積もしくはサイズを低減させる、
    j)前記薬剤が、前記がん細胞を含む腫瘍を浸潤するCD8+T細胞の量及び/または活性増加させる、
    k)VSIG4-T細胞相互作用を阻害することによってT細胞を直接再抑制及び/または活性化し、任意に、VSIG4-T細胞相互作用が、直接相互作用または間接相互作用である、
    l)骨髄細胞の炎症性表現型を増加させることによってT細胞を間接的に再抑制及び/または活性化する、
    m)前記薬剤が、i)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤するM1マクロファージの量及び/または活性を増加させる、及び/またはii)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤するM2マクロファージの量及び/または活性を低減させる、
    n)前記がんを治療するための少なくとも1つの追加療法またはレジメンを前記対象に施すことをさらに含む、
    o)前記療法が、前記薬剤を投与する前、同時、または後である、
    p)調節された炎症性表現型を有する前記骨髄細胞が、
    A)表面抗原分類80(CD80)、CD86、MHCII、MHCI、インターロイキン1-ベータ(IL-1β)、IL-6、CCL3、CCL4、CXCL10、CXCL9、GM-CSF、及び/または腫瘍壊死因子アルファ(TNF-α)の調節された発現、
    B)CD206、CD163、CD16、CD53、VSIG4、VSIG4、及び/またはIL-10の調節された発現、
    C)IL-1β、TNF-α、IL-12、IL-18、及びIL-23からなる群から選択される少なくとも1つのサイトカインの調節された分泌、
    D)IL-10の発現に対するIL-1β、IL-6、及び/またはTNF-αの発現の調節された比率、
    E)調節されたCD8+細胞傷害性T細胞活性化、
    F)調節されたCD4+ヘルパーT細胞活性、
    G)調節されたNK細胞活性、
    H)調節された好中球活性、
    I)調節されたマクロファージ及び/または樹状細胞活性、及び/または
    J)顕微鏡法で評価した際の、調節された紡錘形の形態、外観の平坦性、及び/または樹状突起の数のうちの1つ以上を示す、
    q)前記細胞及び/または骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記細胞及び/または骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    r)前記ヒトVSIG4ポリペプチド、前記ヒトVSIG4IgVドメイン、前記カニクイザルVSIG4ポリペプチド、及び/または前記マウスVSIG4ポリペプチドが、表1または実施例に示されるアミノ酸配列を有する、
    s)前記がんが、マクロファージが浸潤した固形腫瘍であり、前記浸潤性マクロファージが、前記腫瘍または前記腫瘍微小環境における細胞の質量、体積、及び/または数の少なくとも約5%を表し、及び/または前記がんが、中皮腫、腎臓腎明細胞癌、膠芽腫、肺腺癌、肺扁平上皮癌、膵臓腺癌、乳房浸潤癌、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、膀胱尿路上皮癌、脳低悪性度神経膠腫、乳房浸潤癌、子宮頸部扁平上皮癌及び子宮頸部腺癌、胆管癌、結腸腺癌、食道癌、多形性膠芽腫、頭頸部扁平上皮癌、嫌色素性腎臓、腎臓腎明細胞癌、腎臓腎乳頭細胞癌、肝臓肝細胞癌、肺腺癌、肺扁平上皮癌、リンパ系新生物びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、中皮腫、卵巣漿液性、嚢胞腺癌、膵臓腺癌、褐色細胞腫、傍神経節腫、前立腺腺癌、直腸腺癌、肉腫、皮膚皮膚黒色腫、胃腺癌、精巣胚細胞腫瘍、胸腺腫、甲状腺癌、子宮癌肉腫、子宮体子宮内膜癌、及びブドウ膜黒色腫からなる群から選択される、
    t)前記骨髄細胞が、1型マクロファージ、M1マクロファージ、2型マクロファージ、M2マクロファージ、M2cマクロファージ、M2dマクロファージ、腫瘍関連マクロファージ(TAM)、CD11b+細胞、CD14+細胞、及び/またはCD11b+/CD14+細胞を含み、任意に、前記骨髄細胞が、TAM及び/またはM2マクロファージである、
    u)前記骨髄細胞が、VSIG4を発現するか、または発現すると決定される、
    v)前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、
    w)前記骨髄細胞が、組織微小環境内に含まれる、及び/または
    x)前記骨髄細胞が、ヒト腫瘍モデルまたはがんの動物モデル内に含まれる、及び/または
    y)前記対象が、哺乳動物またはヒトであり、任意に、前記ヒトが、がんに罹患している、
    前記方法。
  23. 少なくとも1つの標的を調節することにより、その炎症性表現型を増加させることができる骨髄細胞を同定する方法であって、
    a)薬剤を使用して前記骨髄細胞からの表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することであって、前記薬剤が、請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記決定することと、
    b)前記薬剤を使用して対照中の前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することと、
    c)ステップa)及びb)で検出された前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性を比較することと、を含み、
    前記少なくとも1つの標的の対照量及び/または活性と比較した、前記骨髄細胞における表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の存在、または増加は、前記骨髄細胞が、前記少なくとも1つの標的を調節することにより、その炎症性表現型を増加させることができることを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
  24. a)表1に列挙される前記少なくとも1つの標的を調節する薬剤と前記細胞を接触させること、推奨すること、処方すること、または投与することをさらに含む、
    b)前記対象が、前記少なくとも1つの標的を調節することによって炎症性表現型を増加させることから利益を得ないと決定された場合、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的を調節する薬剤以外のがん療法と前記細胞を接触させること、推奨すること、処方すること、または投与することをさらに含む、
    c)前記療法が、がん療法であり、任意に、前記がん療法が、免疫療法である、
    d)免疫応答を増加させる少なくとも1つの追加の薬剤と前記細胞を接触させること、及び/または投与することをさらに含み、任意に、前記追加の薬剤が、標的療法、化学療法、放射線療法、及び/またはホルモン療法からなる群から選択される、
    e)前記対照が、前記対象が属する同じ種のメンバーからのものである、
    f)前記対照が、細胞を含む試料である、
    g)前記対象が、がんに罹患している、
    h)前記対照が、前記対象からのがん試料である、及び/または
    i)前記対照が、前記対象からの非がん試料である、
    請求項23に記載の方法。
  25. がんに罹患した対象の臨床転帰を予測するための方法であって、
    a)薬剤を使用して前記対象からの骨髄細胞からの表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することであって、前記薬剤が、請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記決定することと、
    b)前記薬剤を使用して不良な臨床転帰を有する対照からの前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性を決定することと、
    c)前記対象試料及び前記対照の対象からの前記試料における少なくとも1つの標的の量及び/または活性を比較することと、を含み、
    前記対照における量及び/または活性と比較した、前記対象からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の存在、または増加は、前記対象が、不良な臨床転帰を有しないことを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記方法。
  26. 対象における骨髄細胞の炎症性表現型をモニタリングするための方法であって、
    a)薬剤を使用して前記対象からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を第1の時点に第1の対象試料で検出することであって、前記薬剤が、請求項1~3のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記検出することと、
    b)後続の時点で得られる骨髄細胞を含む後続の試料を使用して、ステップa)を繰り返すことと、
    c)ステップa)及びb)で検出された表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量または活性を比較することと、を含み、
    前記第1の試料からの前記骨髄細胞からの量及び/または活性と比較した、前記後続の試料からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の欠如、または低減が、前記対象の骨髄細胞が、上方制御された炎症性表現型を有することを示すか、あるいは
    前記第1の試料からの前記骨髄細胞からの量及び/または活性と比較した、前記後続の試料からの前記骨髄細胞からの表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の存在、または増加は、前記対象の骨髄細胞が、下方制御された炎症性表現型を有することを示し、任意に、
    a)前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、
    b)前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、インビトロで培養される骨髄細胞を含む、
    c)前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、インビトロで培養されていない骨髄細胞を含む、
    d)前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、前記対象から得られた単一試料またはプールされた試料の一部である、及び/または
    e)前記試料が、前記対象から得られた血液、血清、腫瘍周囲組織、及び/または腫瘍内組織を含む、
    前記方法。
  27. 対象における骨髄細胞の炎症性表現型を増加させるための試験剤の有効性を評価する方法であって、
    a)第1の時点に骨髄細胞を含む対象試料において、i)請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、もしくはその抗原結合断片である薬剤を使用して、前記骨髄細胞内もしくは前記骨髄細胞上にある表1に列挙される少なくとも1つの標的の量もしくは活性、及び/またはii)前記骨髄細胞の炎症性表現型を検出することと、
    b)前記骨髄細胞が、前記試験剤と接触した後の少なくとも1つの後続の時点の間にステップa)を繰り返すことと、
    c)ステップa)及びb)で検出されたi)及び/またはii)の値を比較することであって、前記第1の時点での前記試料における量及び/または活性と比較した、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の欠如、または低減、及び/または前記後続の試料におけるii)の増加は、前記試験剤が、前記対象における骨髄細胞の前記炎症性表現型を増加させることを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記比較することと、を含む、前記方法。
  28. a)前記薬剤と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記薬剤が、前記細胞の集団内の1型及び/またはM1マクロファージの数を増加させる、
    b)前記薬剤と接触した前記骨髄細胞が、細胞の集団内に含まれ、前記薬剤が、前記細胞の集団内の2型及び/またはM2マクロファージの数を低減させる、
    c)前記骨髄細胞が、インビトロまたはエクスビボで接触する、
    d)前記骨髄細胞が、初代骨髄細胞である、
    e)前記骨髄細胞が、前記薬剤と接触する前に精製及び/または培養される、
    f)前記骨髄細胞が、インビボで接触する、
    g)前記骨髄細胞が、前記薬剤の全身、腫瘍周囲、または腫瘍内投与によってインビボで接触する、
    h)前記骨髄細胞が、組織微小環境内で接触する、
    i)前記骨髄細胞を、前記炎症性表現型を調節する少なくとも1つの免疫療法剤と接触することをさらに含み、任意に、前記免疫療法剤が、免疫チェックポイント阻害剤、免疫刺激アゴニスト、炎症剤、細胞、がんワクチン、及び/またはウイルスを含む、及び/または
    j)前記対象が、哺乳動物であり、任意に、前記哺乳動物が、非ヒト動物モデルまたはヒトである、
    請求項27に記載の方法。
  29. 対象においてがんを治療するための試験剤の有効性を評価する方法であって、
    a)第1の時点に骨髄細胞を含む対象試料において、i)請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、もしくはその抗原結合断片である薬剤を使用して、骨髄細胞内もしくは骨髄細胞上にある表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性、及び/またはii)前記骨髄細胞の炎症性表現型を検出することと、
    b)前記薬剤の投与後の少なくとも1つの後続の時点の間にステップa)を繰り返すことと、
    c)ステップa)及びb)で検出されたi)及び/またはii)の値を比較することであって、前記第1の時点での前記対象試料の前記骨髄細胞内または前記骨髄細胞上の量及び/または活性と比較した、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的の量及び/または活性の欠如、または低減、及び/または前記後続時点での前記対象試料の前記骨髄細胞内または前記骨髄細胞上でのii)の増加は、前記試験剤が、前記対象における前記がんを治療することを示し、任意に、前記骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記比較することと、を含む、前記方法。
  30. a)前記第1の時点と前記後続の時点との間に、前記対象が、前記がんに対する治療を受けており、治療を完了しており、及び/または寛解している、
    b)前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、エクスビボ及びインビボ試料からなる群から選択される、
    c)前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、前記がんの非ヒト動物モデルから得られる、
    d)前記第1及び/または少なくとも1つの後続の試料が、前記対象から得られた単一試料またはプールされた試料の一部である、及び/または
    e)前記試料が、前記対象から得られた細胞、血清、腫瘍周囲組織、及び/または腫瘍内組織を含む、
    請求項29に記載の方法。
  31. 細胞傷害性T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対してがん細胞を感作する試験剤をスクリーニングするための方法であって、
    a)前記試験剤と接触した骨髄細胞の存在下で、がん細胞と細胞傷害性T細胞及び/または免疫チェックポイント療法とが接触することであって、前記試験剤が、薬剤を使用して決定される際に、骨髄細胞内または骨髄細胞上で表1に列挙される少なくとも1つの標的の量及び/または活性を調節し、前記薬剤が、請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つのモノクローナル抗体、またはその抗原結合断片である、前記接触することと、
    b)前記試験剤と接触していない対照骨髄細胞の存在下で、がん細胞と細胞傷害性T細胞及び/または免疫チェックポイント療法とが接触することと、
    c)b)と比較してa)において細胞傷害性T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法の有効性を増加させる薬剤を同定することにより、細胞傷害性T細胞媒介性殺傷及び/または免疫チェックポイント療法に対してがん細胞を感作する試験剤を同定することであって、任意に、骨髄細胞が、抑制性骨髄細胞、単球、マクロファージ、好中球、及び/または樹状細胞を含む、前記同定することと、を含む、前記方法。
  32. a)前記接触するステップが、インビボ、エクスビボ、またはインビトロで生じる、
    b)i)前記がんにおける増殖する細胞の数の減少、及び/またはii)前記がん細胞を含む腫瘍の体積またはサイズの減少を決定することをさらに含む、
    c)i)CD8+T細胞の数の増加、及び/またはii)前記がん細胞を含む腫瘍に浸潤する1型及び/またはM1マクロファージの数の増加を決定することをさらに含む、
    d)臨床的利益率、死亡までの生存期間、病理学的完全奏効、病理学的奏効の半定量的測定、臨床的完全寛解、臨床的部分寛解、臨床的安定疾患、無再発生存期間、無転移生存期間、無疾患生存期間、循環腫瘍細胞減少、循環マーカー応答、及びRECIST基準からなる群から選択される少なくとも1つの基準によって測定された、表1に列挙される前記少なくとも1つの標的を調節する前記試験剤に対する応答性を決定することをさらに含む、及び/または
    e)前記がん細胞と少なくとも1つの追加のがん療法剤またはレジメンとが接触することをさらに含む、
    請求項31に記載の方法。
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