JPWO2021141135A5 - - Google Patents

Claims (20)

1. 機能的虚血検出システムであって、
   冠動脈造影ＣＴ装置と、
   前記冠動脈造影ＣＴ装置に接続された情報処理装置と
   を含み、
   前記冠動脈造影ＣＴ装置は、高線量を必要とする標準的冠動脈撮影と低線量の連続撮影を一体化し時系列的に被検者の胸部をＣＴスキャンして、時系列的に心臓のＣＴデータを取得して、多時相の冠動脈造影ＣＴデータを生成し、
   前記情報処理装置は、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータを、予測補完により再構成し、再構成された前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータから、冠動脈近位部の時間濃度曲線と、冠動脈遠位部の時間濃度曲線とを取得し、畳み込み積分法を用いて、前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の関心領域の冠動脈フローを定量化することで、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータによる瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出し、
   前記関心領域の大きさは冠動脈の血管直径に概略等しいことを特徴とする機能的虚血検出システム。
2. 前記情報処理装置は、前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線を前記冠動脈近位部の時間濃度曲線側に平行移動させ、前記冠動脈近位部と前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線の立ち上がり起点を一致させ、
   畳み込み積分法により、前記冠動脈近位部の時間濃度曲線から近位部曲線下面積の値を求め、前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線から遠位部曲線下面積の値を求め、
   前記遠位部曲線下面積の値を、前記近位部曲線下面積の値で割ることで、前記瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出し、
   前記冠動脈近位部及び前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線は、それぞれ拡張中期心時相における時間濃度曲線であることを特徴とする請求項１に記載の機能的虚血検出システム。
3. 前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の各時間濃度曲線は、立ち上がりからピーク値までの一部部分を抽出した曲線であることを特徴とする請求項２に記載の機能的虚血検出システム。
4. 前記冠動脈造影ＣＴ装置は、３２０列ＣＴ装置であり、
   前記３２０列ＣＴ装置は、１回の撮影で前記被検者の心臓全体をカバーし、冠動脈の造影ファーストパスの連続撮影を行うことを特徴とする請求項１から３のいずれか１項に記載の機能的虚血検出システム。
5. 前記予測補完は、前記情報処理装置において入力された予測補完強度の値に応じて、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータの再構成のための予測補完画像の数を増減させることを特徴とする請求項１から４のいずれか１項に記載の機能的虚血検出システム。
6. 前記予測補完は、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータの再構成のための予測補完画像の数を増やし、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータにおける画像の時間間隔を細かくすることで、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータを逐次近似再構成し、画像ノイズを低減することを特徴とする請求項１から５のいずれか１項に記載の機能的虚血検出システム。
7. 前記関心領域は、前記情報処理装置で表示される前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータにより得られる冠動脈の断面画像において指定された範囲に応じて定められ、
   前記冠動脈の断面画像は、冠動脈の方向に対して実質的に直交する角度になるように回転させられることを特徴とする請求項１から６のいずれか１項に記載の機能的虚血検出システム。
8. 前記関心領域は、前記冠動脈の断面画像の血管中心に実質的に球形の領域であり、前記冠動脈遠位部では２ｍｍ程度であることを特徴とする請求項７に記載の機能的虚血検出システム。
9. 前記情報処理装置は、前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の前記関心領域が指定されると、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータにおける前記関心領域をその後のフレームで自動的にトラッキングを行い、前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の各時間濃度曲線を計測することを特徴とする請求項１から８のいずれか１項に記載の機能的虚血検出システム。
10. 機能的虚血検出方法であって、
    高線量を必要とする標準的冠動脈撮影と低線量の連続撮影を一体化し時系列的に被検者の胸部をＣＴスキャンして、時系列的に心臓のＣＴデータを取得する冠動脈造影ＣＴ装置から得られた多時相の冠動脈造影ＣＴデータを、予測補完により再構成する段階と、
    再構成された前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータから、冠動脈近位部の時間濃度曲線と、冠動脈遠位部の時間濃度曲線とを取得する段階と、
    畳み込み積分法を用いて、前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の関心領域の冠動脈フローを定量化することで、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータによる瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出する段階と
    を含み、
    前記関心領域の大きさは冠動脈の血管直径に概略等しいことを特徴とする機能的虚血検出方法。
11. 前記瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出する段階は、
    前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線を前記冠動脈近位部の時間濃度曲線側に平行移動させ、前記冠動脈近位部と前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線の立ち上がり起点を一致させる段階と、
    畳み込み積分法により、前記冠動脈近位部の時間濃度曲線から近位部曲線下面積の値を求め、前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線から遠位部曲線下面積の値を求める段階と、
    前記遠位部曲線下面積の値を、前記近位部曲線下面積の値で割ることで、前記瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出する段階と
    を含み、
    前記冠動脈近位部及び前記冠動脈遠位部の時間濃度曲線は、それぞれ拡張中期心時相における時間濃度曲線であることを特徴とする請求項１０に記載の機能的虚血検出方法。
12. 前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の各時間濃度曲線は、立ち上がりからピーク値までの一部部分を抽出した曲線であることを特徴とする請求項１０又は１１に記載の機能的虚血検出方法。
13. 前記冠動脈造影ＣＴ装置は、３２０列ＣＴ装置であり、
    前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータは、前記３２０列ＣＴ装置により、１回の撮影で前記被検者の心臓全体をカバーし、冠動脈の造影ファーストパスの連続撮影を行い生成された画像を含む特徴とする請求項１０から１２のいずれか１項に記載の機能的虚血検出方法。
14. 前記予測補完により再構成する段階は、
    指定された予測補完強度の値に応じて、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータの再構成のための予測補完画像の数を増減させる段階を含むことを特徴とする請求項１０から１３のいずれか１項に記載の機能的虚血検出方法。
15. 前記予測補完により再構成する段階は、
    画像ノイズを低減するために、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータの再構成のための予測補完画像の数を増やし、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータにおける画像の時間間隔を細かくすることで、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータを逐次近似再構成する段階を含むことを特徴とする請求項１０から１４のいずれか１項に記載の機能的虚血検出方法。
16. 前記瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出する段階は、
    前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータにより得られる冠動脈の断面画像において指定された範囲に応じて、前記関心領域を定める段階と、
    前記冠動脈の断面画像を、冠動脈の方向に対して直交する角度になるように回転する段階とを含むことを特徴とする請求項１０から１５のいずれか１項に記載の機能的虚血検出方法。
17. 前記関心領域は、前記冠動脈の断面画像の血管中心に実質的に球形の領域であり、前記冠動脈遠位部では２ｍｍ程度であることを特徴とする請求項１６に記載の機能的虚血検出方法。
18. 前記瞬時血流予備量比（ＣＴ－ｉＦＲ）を算出する段階は、
    前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の前記関心領域が指定されると、前記多時相の冠動脈造影ＣＴデータにおける前記関心領域をその後のフレームで自動的にトラッキングを行い、前記冠動脈遠位部及び前記冠動脈近位部の各時間濃度曲線を計測する段階を含むことを特徴とする請求項１０から１７のいずれか１項に記載の機能的虚血検出方法。
19. 請求項１０から１８のいずれか１項に記載の機能的虚血検出方法の各段階を実行することを特徴とする機能的虚血検出装置。
20. コンピュータによって実行させることで、前記コンピュータを請求項１９に記載の機能的虚血検出装置として機能させることを特徴とする機能的虚血検出プログラム。