JPWO2021095758A5 - - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、以下の態様で構成されうる。
〔態様1〕
振動部と当該振動部の外周に位置するエッジ部とがそれぞれ同一組成の熱可塑性液晶ポリマーで構成された音響振動板であって、ナノインデンテーション法によって測定された振動部の弾性率Edおよびエッジ部の弾性率EeがEd>Eeの関係を満たす、音響振動板。
〔態様2〕
態様1に記載の音響振動板であって、振動部の弾性率Edおよびエッジ部の弾性率Eeの比Ed/Eeが1.05~5.0(好ましくは1.1~4.0、より好ましくは1.2~3.0)である、音響振動板。
〔態様3〕
態様1または2に記載の音響振動板であって、振動部の弾性率Edが6.0~15.0GPa(好ましくは6.5~14.0GPa、より好ましくは7.0~13.0GPa)である、音響振動板。
〔態様4〕
態様1~3のいずれか一態様に記載の音響振動板であって、エッジ部の弾性率Eeが4.5~12.0GPa(好ましくは5.0~12.0GPa、より好ましくは5.5~11.0GPa、さらにより好ましくは6.0~10.0GPa)である、音響振動板。
〔態様5〕
態様1~4のいずれか一態様に記載の音響振動板であって、振動部およびエッジ部の内部損失tanδがいずれも0.03~0.08(好ましくは0.04~0.08、より好ましくは0.05~0.08)の範囲内である、音響振動板。
〔態様6〕
態様1~5のいずれか一態様に記載の音響振動板であって、音響振動板内の振動部およびエッジ部の厚さの差異が10μm以下(好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下)である、音響振動板。
〔態様7〕
振動部とエッジ部とが熱可塑性液晶ポリマーフィルムを原材料として形成される音響振動板を製造する方法であって、
熱可塑性液晶ポリマーフィルムにおけるエッジ部を形成する部分、または熱可塑性液晶ポリマーフィルムを成形加工することにより賦形された熱可塑性液晶ポリマー成形体のエッジ部を加熱処理する工程を備える、態様1~6のいずれか一態様に記載の音響振動板の製造方法。
〔態様8〕
態様7に記載の製造方法であって、前記加熱処理の加熱温度が(Tm-30)~(Tm+30)℃(好ましくは(Tm-25)~(Tm+20)℃、より好ましくは(Tm-20)~(Tm+10)℃)(ここで、Tmは熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点である)である、音響振動板の製造方法。
〔態様9〕
態様7に記載の製造方法であって、前記加熱処理が超音波処理である、音響振動板の製造方法。
〔態様10〕
態様7~9のいずれか一態様に記載の製造方法であって、前記加熱処理工程前の熱可塑性液晶ポリマーフィルムのSORが0.80~1.30(好ましくは0.85~1.25、より好ましくは0.90~1.20)である、音響振動板の製造方法。
〔態様11〕
態様1~6のいずれか一態様に記載の音響振動板を備える、音響機器。
〔態様12〕
態様11に記載の音響機器であって、スピーカ、ヘッドホン、またはイヤホンである、音響機器。
〔態様1〕
振動部と当該振動部の外周に位置するエッジ部とがそれぞれ同一組成の熱可塑性液晶ポリマーで構成された音響振動板であって、ナノインデンテーション法によって測定された振動部の弾性率Edおよびエッジ部の弾性率EeがEd>Eeの関係を満たす、音響振動板。
〔態様2〕
態様1に記載の音響振動板であって、振動部の弾性率Edおよびエッジ部の弾性率Eeの比Ed/Eeが1.05~5.0(好ましくは1.1~4.0、より好ましくは1.2~3.0)である、音響振動板。
〔態様3〕
態様1または2に記載の音響振動板であって、振動部の弾性率Edが6.0~15.0GPa(好ましくは6.5~14.0GPa、より好ましくは7.0~13.0GPa)である、音響振動板。
〔態様4〕
態様1~3のいずれか一態様に記載の音響振動板であって、エッジ部の弾性率Eeが4.5~12.0GPa(好ましくは5.0~12.0GPa、より好ましくは5.5~11.0GPa、さらにより好ましくは6.0~10.0GPa)である、音響振動板。
〔態様5〕
態様1~4のいずれか一態様に記載の音響振動板であって、振動部およびエッジ部の内部損失tanδがいずれも0.03~0.08(好ましくは0.04~0.08、より好ましくは0.05~0.08)の範囲内である、音響振動板。
〔態様6〕
態様1~5のいずれか一態様に記載の音響振動板であって、音響振動板内の振動部およびエッジ部の厚さの差異が10μm以下(好ましくは5μm以下、より好ましくは3μm以下)である、音響振動板。
〔態様7〕
振動部とエッジ部とが熱可塑性液晶ポリマーフィルムを原材料として形成される音響振動板を製造する方法であって、
熱可塑性液晶ポリマーフィルムにおけるエッジ部を形成する部分、または熱可塑性液晶ポリマーフィルムを成形加工することにより賦形された熱可塑性液晶ポリマー成形体のエッジ部を加熱処理する工程を備える、態様1~6のいずれか一態様に記載の音響振動板の製造方法。
〔態様8〕
態様7に記載の製造方法であって、前記加熱処理の加熱温度が(Tm-30)~(Tm+30)℃(好ましくは(Tm-25)~(Tm+20)℃、より好ましくは(Tm-20)~(Tm+10)℃)(ここで、Tmは熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点である)である、音響振動板の製造方法。
〔態様9〕
態様7に記載の製造方法であって、前記加熱処理が超音波処理である、音響振動板の製造方法。
〔態様10〕
態様7~9のいずれか一態様に記載の製造方法であって、前記加熱処理工程前の熱可塑性液晶ポリマーフィルムのSORが0.80~1.30(好ましくは0.85~1.25、より好ましくは0.90~1.20)である、音響振動板の製造方法。
〔態様11〕
態様1~6のいずれか一態様に記載の音響振動板を備える、音響機器。
〔態様12〕
態様11に記載の音響機器であって、スピーカ、ヘッドホン、またはイヤホンである、音響機器。
[弾性率]
後述する実施例で得られた音響振動板の振動部およびエッジ部について、ナノインデンテーション法を用いて弾性率を以下のように算出した。走査型プローブ顕微鏡として、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製E-sweep、ナノインデンテーション装置として、Hysitron社製TriboScope、ダイヤモンド圧子として、Hysitron社製正三角錐(Berkovich型)圧子(142.3°)を用いた。温度23℃、湿度43%の環境下、設定荷重を300μN、押し込み深さを約200nm程度とし、3秒押込み、3秒引抜きを行い、荷重、保持、除荷領域から構成される荷重変位曲線を測定した。その際の、除荷の曲線の傾きからS(スティフネス;接触剛性)を計算し、次式により接触深さ(hc)が算出される。
hc=ht-ε(P/S)
ここで、htは計測される押し込み深さ(nm)、εは圧子形状に関する定数(Berkovich圧子は0.75)、Pは最大荷重(μN)である。
また、次式により接触射影面積Aが接触深さhcから算出される。
A=24.56hc 2
そして、次式により弾性率Esが複合弾性率Erから算出される。
後述する実施例で得られた音響振動板の振動部およびエッジ部について、ナノインデンテーション法を用いて弾性率を以下のように算出した。走査型プローブ顕微鏡として、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製E-sweep、ナノインデンテーション装置として、Hysitron社製TriboScope、ダイヤモンド圧子として、Hysitron社製正三角錐(Berkovich型)圧子(142.3°)を用いた。温度23℃、湿度43%の環境下、設定荷重を300μN、押し込み深さを約200nm程度とし、3秒押込み、3秒引抜きを行い、荷重、保持、除荷領域から構成される荷重変位曲線を測定した。その際の、除荷の曲線の傾きからS(スティフネス;接触剛性)を計算し、次式により接触深さ(hc)が算出される。
hc=ht-ε(P/S)
ここで、htは計測される押し込み深さ(nm)、εは圧子形状に関する定数(Berkovich圧子は0.75)、Pは最大荷重(μN)である。
また、次式により接触射影面積Aが接触深さhcから算出される。
A=24.56hc 2
そして、次式により弾性率Esが複合弾性率Erから算出される。
Claims (12)
- 振動部と当該振動部の外周に位置するエッジ部とがそれぞれ同一組成の熱可塑性液晶ポリマーで構成された音響振動板であって、ナノインデンテーション法によって測定された振動部の弾性率Edおよびエッジ部の弾性率EeがEd>Eeの関係を満たす、音響振動板。
- 請求項1に記載の音響振動板であって、振動部の弾性率Edおよびエッジ部の弾性率Eeの比Ed/Eeが1.05~5.0である、音響振動板。
- 請求項1または2に記載の音響振動板であって、振動部の弾性率Edが6.0~15.0GPaである、音響振動板。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載の音響振動板であって、エッジ部の弾性率Eeが4.5~12.0GPaである、音響振動板。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の音響振動板であって、振動部およびエッジ部の内部損失tanδがいずれも0.03~0.08の範囲内である、音響振動板。
- 請求項1~5のいずれか一項に記載の音響振動板であって、音響振動板内の振動部およびエッジ部の厚さの差異が10μm以下である、音響振動板。
- 振動部とエッジ部とが熱可塑性液晶ポリマーフィルムを原材料として形成される音響振動板を製造する方法であって、
熱可塑性液晶ポリマーフィルムにおけるエッジ部を形成する部分、または熱可塑性液晶ポリマーフィルムを成形加工することにより賦形された熱可塑性液晶ポリマー成形体のエッジ部を加熱処理する工程を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の音響振動板の製造方法。 - 請求項7に記載の製造方法であって、前記加熱処理の加熱温度が(Tm-30)~(Tm+30)℃(ここで、Tmは熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点である)である、音響振動板の製造方法。
- 請求項7に記載の製造方法であって、前記加熱処理が超音波処理である、音響振動板の製造方法。
- 請求項7~9のいずれか一項に記載の製造方法であって、前記加熱処理工程前の熱可塑性液晶ポリマーフィルムのSORが0.80~1.30である、音響振動板の製造方法。
- 請求項1~6のいずれか一項に記載の音響振動板を備える、音響機器。
- 請求項11に記載の音響機器であって、スピーカ、ヘッドホン、またはイヤホンである、音響機器。
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-
2020
- 2020-11-11 JP JP2021556117A patent/JPWO2021095758A1/ja active Pending
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- 2020-11-11 KR KR1020227016193A patent/KR20220101632A/ko unknown
- 2020-11-13 TW TW109139655A patent/TW202127910A/zh unknown
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2022
- 2022-05-09 US US17/662,521 patent/US11825284B2/en active Active
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