JPWO2021039667A1 - 研究情報管理システム - Google Patents

Abstract

全世界の研究者の研究成果が公平に評価され、インセンティブが得られるような研究者への支援活動に資する研究情報管理システムを提供する。本発明は、研究者の第１端末と研究支援者の第２端末と一般参加者の第３端末とが、ネットワークを介して、サーバとデータベースとを有するプラットフォームのサーバにアクセスする。プラットフォームは、第１端末から投稿される研究情報データを分析及び加工し、データベースに第１データとして格納するダッシュボードツールと；第１端末から配信される動画を配信動画として第３端末にライブ配信するか、配信動画に対する評価として第３端末を介して送信された評価ポイントを第２データとしてデータベースに格納するエキスパートライブツールと；第１データ、第２データ及び研究者の研究信用情報として第２端末より送信され、データベースに格納された第３データに基づいて人工知能を用いて研究者の信用格付けをスコア化して表示するクレジットレイティングツールと；を具備する。

Description

本発明は研究情報管理システムに係り、特に研究者への支援活動に資する研究情報管理システムに関する。

研究活動を行っている研究者の待遇は、その属する国や機関によって非常に格差が大きい。例えばポストドクターの年俸で比較してみても、先進国では40,000ドル〜100,000ドルで、ある程度の水準に達しているが、発展途上国ではわずか２４０ドル程度の国も存在し、非常に大きな格差が存在する。
また研究者が優れた研究成果をあげるには、研究者自身の研究努力と共に、企業、大学、財団などの研究支援者からの支援が重要である。研究支援者からの協同研究の申入れ、研究開発費の提供、あるいは、雇用契約の締結等の支援は、恵まれない環境下にある研究者に多大な恩恵を与えるものである。

通常、研究者は自己の研究を認めてもらい、支援を得るために研究成果を論文に著述し、それをどこかの科学雑誌に投稿して発表する。投稿された雑誌の編集者は、その論文が審査される価値があるかどうかを判断し、価値があると判断すると数人の審査員（レビューアー）に論文を転送し、審査員に審査を依頼する。審査員は雑誌のレベルに応じて、その論文がその雑誌に掲載される価値があるかを審査し、そのまま掲載可（アクセプト）、論文に何らかの改良を加えた上で掲載可（条件付きアクセプト）、改良を加えた上で書き直し、再投稿してもらってもう一度判断（リジェクト）のどれにあたるかを判断し、論文に対するコメントも追記する。

「Cell」、「Nature」、「Science」は超一流科学雑誌として知られており、これらの雑誌に論文を掲載してもらうにはその掲載プロセスが煩雑であり、また研究者は高額の投稿料を支払う必要がある。また論文を読むためには読者は購読料を支払う必要がある。
高額の投稿料は、恵まれない環境下で働いている研究者にとって負担が重く、その結果、自己の研究成果を世に出す機会のない、また、資金がなく研究を断念せざるを得ない研究者が多く存在する。

また、従来の研究発表の場（学会、論文）は、主として学術関係者を対象としたもので、一般の人々を対象にしたものではなかったため、学問に興味のある一般の人々が研究者の研究内容を簡易に知ることは難しかった。
自然科学・社会科学分野の学術雑誌を対象として、その雑誌の影響度や引用された頻度を測る指標として、「ジャーナル影響度指標：インパクトファクタ」が、研究者の評価を測る物差しとして多用されている。しかし、あくまでも「インパクトファクタ」は、クラリベイト・アナリティクス社の引用文献「Web of Science」に収録されるデータを元に算出される特定の学術雑誌に掲載された「平均的な論文」の被引用回数に基づく「学術雑誌」の評価指標であって、そこに掲載されている論文やその論文を投稿した研究者の評価指標ではない。また、近年になって「論文レベル」や「研究者レベル」での定量化が可能な評価指標として「オルトメトリクス（Altmetrics）」がエルゼビアなどの大手の出版社などから提供されている。
しかし、「インパクトファクタ値」や「オルトメトリクス値」を研究者の評価を測る物差しとして使用すると、「インパクトファクタ値」や「オルトメトリクス値」の高い学術雑誌に論文を掲載すること自体が研究者の研究目的となってしまい、研究者を多くの観点から評価するという客観性を欠くものとなってしまう。

そこで本発明は、全世界の研究者の研究成果が居住している国や経済状況に左右されず、公平に評価され、それに応じて研究者にインセンティブが得られるような研究者への支援活動に資する研究情報管理システムを提供することにより、上述した問題点を解決しようとするものである。

本発明は、研究者の第１端末と研究支援者の第２端末と一般参加者の第３端末とが、ネットワークを介して、サーバとデータベースとを有するプラットフォームのサーバにアクセスすることにより、研究者への支援活動に資する研究情報管理システムにおいて、プラットフォームは、第１端末から投稿される研究情報データを分析及び加工し、データベースに第１データとして格納するダッシュボードツールと；第１端末から配信される動画を配信動画として第３端末にライブ配信するか、編集動画としてデータベースに格納すると共に、配信動画又は編集動画に対する評価として第３端末を介して送信された評価ポイントを第２データとしてデータベースに格納するエキスパートライブツールと；第１データ、第２データ及び研究者の研究信用情報として第２端末より送信され、データベースに格納された第３データに基づいて人工知能（Artificial Intelligence：ＡＩ）を用いて研究者の信用格付けをスコア化して表示するクレジットレイティングツールとを具備することを特徴とする。

また本発明は、プラットフォームは、第１端末、第２端末、第３端末を介して研究者、研究支援者、一般参加者相互が通信回線上で集合可能なオンラインスタディーアゴラ（オンライン学習広場）ツールを更に具備することを特徴とする。

本発明の研究情報管理システムを用いることにより、研究者は自己の研究成果を容易に世に出す機会を得ることができる。
また、研究者は研究成果が公平に評価され、公正な信用格付けを受けることが出来る。
さらに、研究者は信用格付けに応じて支援者からのインセンティブや研究オファーを享受することができる。

本発明の研究情報管理システムによる研究者の活動支援スキームの説明図。 本発明の実施例に係る研究情報管理システムの概略構成図。 ダッシュボード機能の利用態様の一例を示す図。 エキスパートライブツール機能を使用して論文を視聴する手順を示す図。 エキスパートライブツール機能及びダッシュボード機能を使用してオンライン動画や編集動画を視聴する手順を示す図。 オンラインスタディーアゴラツール機能を使用して学習する手順を示す図。 「投げ銭」の端末画面への表示態様を示す図。

まず、図１を参照して本発明の研究情報管理システムを用いた研究者の活動支援スキームを説明する。
研究情報管理システム１００は、プラットフォーム５０を備え、プラットフォーム５０には、ダッシュボード機能を持つダッシュボードツール５３と、動画配信機能を持つエキスパートライブツール５４と、所定の情報データに基づいて研究者の信用格付けをスコア化して表示するクレジットレイティングツール５５と、通信回線上で集合して会話しながら学習出来るオンラインスタディーアゴラ（オンライン学習広場）ツール５６が備わっている。
以下、プラットフォーム５０に備わっている各ツール５３，５４，５５，５６を用いてどのようにして研究者１０の活動支援を行うかを説明する。

＜１．研究者の論文投稿活動に対する支援＞
研究者１０は自己の研究情報を論文に著述し、プラットフォーム５０にオンラインで投稿する（ステップ１０１）。ダッシュボードツール５３は入力された研究情報データを人工知能（ＡＩ）を用いて分析及び加工することによりその内容を一目で認識・把握可能な可視化されたダッシュボード情報として再構築し、これを企業・大学・関連財団などの研究支援者２０にオンラインで提供する（ステップ１０２）。
このダッシュボード情報は、いったんプラットフォーム内のデータベース（ＤＢ）に蓄積され、研究支援者２０からダッシュボードツール５３に対し、アクセスがなされたときにデータベースから読出して行うようにする。

このように研究者１０からのオンライン投稿論文をダッシュボード情報に再構築して研究支援者２０にオンライン提供することは、研究者１０と研究支援者２０の双方に利点がある。
研究者１０にとっての利点は、従来のオフラインによる査読を伴う論文投稿に比較して、論文掲載料金が格段に安くかつ投稿手続が簡素化されているオンライン投稿であるため掲載料金や掲載手続を気にせず、論文投稿の機会を増やすことが出来ることである。

研究支援者２０にとっての利点は、研究者１０からの投稿論文が、その内容が一目で認識・把握可能な可視化されたオンラインによるダッシュボード情報としてまず提供されるため、その論文の概要をいち早く把握することが出来、必要なら後にプラットフォーム５０にアクセスしてオンラインで投稿論文の原文を入手し、論文内容を評価することが出来る。したがって従来のように雑誌に掲載された論文を購入して読み、その時点で論文の内容を始めて知るという不便がなくなりスピードアップ化を計ることができる。
なお、ダッシュボード情報に再構築された研究者からの投稿論文は、エキスパートライブツール５４を介して一般参加者３０に対しても提供することが出来る。研究者１０は論文の投稿だけでなく、種々の研究情報データをダッシュボードツールに入力することが出来る。

なお、図１には、研究支援者２０から研究者１０に対して、共同研究申入・研究開発費提供（ステップ１０３）や研究開発費・雇用契約（ステップ１０４）のフローが図示されているが、ダッシュボードツール５３はこれらのフローに関与するものではない。

＜２．研究者の研究発表活動に対する支援＞
これまで、研究者の研究内容の主たる発表は、専ら、学会での論文発表であった。したがって発表の機会が限定され、その研究内容を知ることの出来る者も学会に参加した関係者に限定されていた。
本発明のプラットフォーム５０では、研究者１０は研究内容や自己の見解をオンライン動画や編集動画として広く一般参加者３０に配信することが出来る。
これにより、視聴している者に研究者自身をアピールすることができる。研究者１０は、自己の研究内容をスマートホンや専用端末を使用して配信動画としてまとめ、オンラインでエキスパートライブツール５４に配信する（ステップ１０５）。

学問に興味のある一般会員（一般参加者）３０は、プラットフォーム５０にアクセスしてエキスパートライブツール５４から配信されるライブ動画を視聴して研究及び学術情報の提供を受け（ステップ１０７）、研究者１０の研究内容を学習することができる（ステップ１０６）。
ライブ配信された動画は、後の視聴のためにデータ圧縮して編集動画に編集され、プラットフォーム内のデータベースに蓄積される。後に、一般参加者３０からエキスパートライブツール５４にアクセスがなされたときにデータベースから読み出されて編集動画として配信される。
ダッシュボード化された投稿論文に関してもエキスパートライブツール５４を介して視聴することができる。エキスパートライブツール５４を介しての論文、編集動画、ライブ配信動画の視聴は、一般参加者３０のみならず、研究支援者２０や他の研究者１０も可能である。

ライブ配信動画、編集動画、又はダッシュボード化された投稿論文を視聴した一般参加者３０、研究支援者２０や他の研究者１０は、その内容が称賛に値するものであればエキスパートライブツール５４を介して、その評価を評価ポイントとして研究者１０に与えることが出来る。この評価ポイントは、一般に、「投げ銭」と呼ばれているもので、何らかのパフォーマンスをする人への称賛を兼ねた少額の金銭の投げ入れを行う行為である。

エキスパートライブツール５４はこのような「投げ銭」が出来る機能が実装されている。称賛の証としてエキスパートライブツール５４に投げ入れられた「投げ銭」である評価ポイントはデータベースに格納され、後に研究者１０が現金又は仮想通貨として受取ることができる。「投げ銭」はエキスパートライブツール５４から予め購入したポイントで行うことも出来るし、仮想通貨でも行うことが出来る。得られた評価ポイントを研究者別に現金として特定口座に送金したり、国毎のＳＮＳ仮想通貨やテレフォンバンキングと連動させて支払うことも可能である。研究者１０は現在「投げ銭」がどれだけ入っているのかのパラメータを見ることが出来るため、動画閲覧数の他に評価の概要を知ることができる。

また、エキスパートライブツール５４は、複数言語対応の自動翻訳字幕機能を備えている。配信を行っている研究者１０の言葉を音声認識し、自動翻訳して字幕表示することができる。
さらに、エキスパートライブツール５４は、動画ブックマーク（栞）機能を備えており、見たいシーンをすぐに呼び出せるため視聴者にとっては利用頻度の高い便利な機能である。

＜３．研究者の信用格付けを公正化する支援＞
主に一般個人の社会的信用力をスコア化して表示するものとして米国のＦＩＣＯや中国のセサミクレジット等が有名であるが、研究者としての信用格付けを可視化してスコア化したものは知られていない。
本発明のプラットフォーム５０では、クレジットレイティングツール５５により研究者１０の信用格付けを行うことが出来る（以下、これを「ケミクレジット」と称する。）。
「ケミクレジット」は研究者としてどれだけ他の研究者と繋がっているか、企業・大学との共同研究実績があるか、執筆した論文の評価、このプラットフォーム５０を通じてどれだけ社会や教育に貢献しているかを種々の角度から人工知能（Artificial Intelligence：ＡＩ）を用いて研究者１０を評価し、その結果（信用格付け）をクレジットスコアとして表示するものである。

このスコアを企業・大学・財団などの研究支援者２０が参考にすることにより、信用格付け（クレジットレイティング）の高い研究者１０を見出して、研究開発資金を供与したり、研究協力者として獲得することができる。研究者はスコアが高いほど享受できるメリットは大きく、助成金の獲得や世界的権威からの表彰、企業や大学との優先マッチングなどが受けられる。

「ケミクレジット」では、クレジットレイティングツール５５が信用格付けを算出するために、以下の３つのデータ（第１データ〜第３データ）を使用する。
第１データはプラットフォーム５０のデータベースに格納されているダッシュボード情報である（ステップ１０９）。
第２データはエキスパートライブツール５４によってデータベースに格納された「投げ銭」として与えられた評価ポイントである（ステップ１１１）。
第３データは、研究支援者２０から研究者１０の信用情報として与えられる企業実績やインパクト・ファクタ値やオルトメトリクス値などの情報である（ステップ１１０）。

このように第１〜第３データに基づいてクレジットレイティングツール５５が人工知能（ＡＩ）を用いて算出したクレジットスコアは、公正な信用格付けスコアとして表示され、研究者１０はこれを取得することができる（ステップ１１２）。
さらに、データベース５２で研究者に紐づけられている研究者同士のネットワーク（ノード）を参照し、直接的な繋がりや共同研究などを行っている他の研究者（ダイレクトノード）と、そのダイレクトノードと繋がっている別の研究者（サブノード）の第１データ〜第３データを評価した結果を第４データとして追加することができる。
これら第１データ〜第４データから論文や動画に対する一般参加者３０や研究支援者２０の閲覧（視聴）者数、閲覧（視聴）回数、研究者のネットワーク、インパクト・ファクタ値やオルトメトリクス値それぞれの情報及び類する情報に対して、多変量解析や俯瞰解析も考慮した人工知能（ＡＩ）によって学術性と市場性を公平化させた評価を行うようにしてもよい。

＜４．研究者や一般参加者等によるオンラインスタディーアゴラ（オンライン学習広場の創設＞
本発明のプラットフォーム５０は、研究者１０による研究グループの立ち上げや研究グループへの参加（ステップ１１３）と一般参加者３０による参加（ステップ１１４）とを目的としたオンラインスタディーアゴラ（オンライン学習広場）５６を備えている。このオンラインスタディーアゴラ５６では、研究者１０、研究支援者２０、一般参加者相互が通信回線上で集合して種々な研究テーマについて討論、学習することができる。

オンラインスタディーアゴラツール５６は、（ア）研究者のみのアカデミックグループ、（イ）研究者を中心とする企業関係者で構成されるグループ、（ウ）特定研究者のテーマに基づく一般参加者で構成されるグループなどが、オンラインで種々の研究テーマについて、討論、学習を行う機能を備えている。

図２は、本発明の一実施例に係る研究情報管理システム１００の概略構成図である。
研究者１０の第１端末、研究支援者２０の第２端末及び一般参加者３０の第３端末が、ネットワーク４０を介してサーバ５１とデータベース（ＤＢ）５２とを有するプラットフォーム５０にアクセス可能に接続されている。第１〜第３端末からプラットフォーム５０のサーバ５１にアクセスすることにより、プラットフォーム５０に備えられているダッシュボードツール５３、エキスパートライブツール５４、クレジットレイティングツール５５及びオンラインスタディーアゴラツール５６が駆動され、演算結果がデータベース５２に格納又は第１〜第３端末と送受信されるように構成されている。
なお第１〜第３端末は、研究者、研究支援者および一般参加者１台しか表示されていないが、複数の研究者、研究支援者および一般参加者それぞれ１台または複数の端末を設けても良いことは言うまでもない。

ダッシュボードツール５３は、第１端末１０からオンラインで投稿される研究情報データ（研究論文）をＡＩによって分析及び加工し、データベース５２に第１データとして格納する機能を有している。
エキスパートライブツール５４は、第１端末１０から配信される動画を配信動画として第３端末３０にライブ配信するか、編集動画としてデータベース５２に格納すると共に、前記配信動画又は前記編集動画に対する評価として前記第３端末３０を介して送信された評価ポイントを第２データとしてデータベース５２に格納する機能を有している。

クレジットレイティングツール５５は、前記第１データ、前記第２データ及び研究者の研究信用情報として前記第２端末より送信され、データベース５２に格納された第３データに基づいて人工知能（ＡＩ）を用いて研究者の信用格付けをスコア化して表示する機能を有している。
なお前述したように第４データを追加して信用格付けを行ってもよい。
オンラインスタディーアゴラツール５６は、前記第１端末１０、前記第２端末２０、前記第３端末３０を介して研究者、研究支援者、一般参加者相互がオンライン上で集合して学習する機能を有している。
なお、第１〜第３端末１０〜３０のサーバ５１へのアクセスに際しては各々ユーザＩＤ及びパスワードによるアカウントを取得し、これをデータベース５２に登録しておく会員登録が必要である。

図３は、研究者１０、研究支援者２０及び一般参加者３０がプラットフォーム５０に具備されたダッシュボードツール５３のダッシュボード機能をどのように利用するかの一例を示した説明図である。
ダッシュボードツール５３によって作製されたダッシュボード情報は研究者１０、研究支援者２０、一般参加者３０などのメンバーによってオンラインスタディーアゴラ５６によって利用される。また、ダッシュボード情報は一般会員３０と研究者１０とによってエキスパートライブ５４により利用される。

研究者１０はダッシュボード情報を自分の第１端末のマイページ３０２にアップロード３０４し、エキスパートライブツール５４により配信することができる。アップロード３０４にあたっては、研究支援者２０との共同研究の契約３０６に必要な契約条件や、対象となる研究情報の入力３０８や、必要となるファイルの登録３１０、編集動画をマイページ３０２に登録しておくことが出来る。
研究支援者２０はダッシュボード５３から研究情報を検索３１４し、その研究の詳細情報３１６とクレジットレイティング５５にアクセスして研究者の信用格付けとに基づいて共同研究の申し込み３１８を行うことが出来る。

図４は、研究支援者２０と一般参加者３０とがプラットフォーム５０に具備されたエキスパートライブツール５４を使用して研究者１０の論文を視聴する手順を示したものである。
なお視聴される論文については、予めダッシュボード５３内に登録４０２され、研究者１０の研究実績についても評価４０４され、クレジットレイティングツール５５に信用格付けされている。
研究支援者２０、一般参加者３０、他の研究者１０は、エキスパートライブツール５４により配信される研究者１０の論文を視聴４０６し、称賛に値する場合には投げ銭４０８を与えることが出来る。この投げ銭４０８により研究者の所有するポイントが補充４１０される。

図５は、研究者１０と研究支援者２０と一般参加者３０とがエキスパートライブツール５４を使用して研究者１０が配信するオンライン動画や、ダッシュボードツール５３に格納されている編集動画を視聴する手順を示したものである。
なお視聴される動画については、予めエキスパートライブツール５４内に登録５０２され、研究者１０の研究実績についても評価５０４され、クレジットレイティングツール５５に信用格付けされている。
研究者１０がライブを開始５０６すると、ライブに参加５０８する研究支援者２０、一般参加者３０、他の研究者１０は、エキスパートライブツール５４により配信されるライブ動画を視聴５１０し、称賛に値する場合には投げ銭５１２を与えることが出来る。この投げ銭５１２により研究者の所有するポイントが補充５１４される。

図６は、主催者６０と参加者７０とがオンラインスタディーアゴラツール５６を使用してオンライン上で集合して学習する手順を示したものである。
ここで主催者６０となれるのは研究者１０のみであり、参加者７０となれるのは、他の研究者１０、研究支援者２０、一般参加者３０である。
主催者６０と参加者７０とは予め、オンラインスタディーアゴラツール５６にフレンド登録６０２をしておく必要がある。
主催者６０は、研究テーマ毎にグループを生成６０４し、オンラインビデオ会議を開始６０６し、グループ毎の参加予定者に対し、オンラインビデオ会議に招待６０８する。招待に応じた参加者７０はグループ毎に参加６１０してオンラインビデオ会議に参加６１２する。
オンラインビデオ会議の参加者は、会議の参加者の発言内容が称賛に価すると判断した場合、当該参加者に対して投げ銭６１４を与えることが出来る。この投げ銭６１４により当該参加者の所有するポイントが補充される。

図７は、「投げ銭」がどのように第１端末１０〜第３端末３０の画面に表示されるかの一例を説明する図である。
研究者ＩＤが取得できればどのタイミングでも「投げ銭」が可能である。従って、「投げ銭」は（Ａ）ストリーミング配信時、（Ｂ）アーカイブビデオ配信時、（Ｃ）論文配信時、（Ｄ）オンライン会議時の４箇所で発生する。「投げ銭」があったとき、ＡＰＩ（Application Programming Interface）を使用して配信者にその旨を伝えることが出来る。また、図７に示すようにポイント数（例７５０ポイント）を表示した画面表示Ｐも可能である。またオンライン会議（Ｄ）の場合には会議参加者を指定して、個々に「投げ銭」を与えることも可能である。

プラットフォーム５０は、登録された研究者をＡＩによりモニタリングする機能も有している。
このモニタリングの目的は、（１）優良会員にはインセンティブの向上を行い悪質会員にはペナルティを課す、（２）会員の利用動向を収集して提携する企業・大学・財団（研究支援者）にサマリーを報告し、新しい研究や人気のある研究へ資金を提供してくれるよう促すことにある。

ＡＩ優遇インセンティブシステムとしては、ＡＩによって、論文投稿数、閲覧数、プラットフォームでの研究発表数、その研究のインパクト・ファクタ値、オルトメトリクス値などを考慮して、優良会員にはインセンティブの換金率を上げるなどの優遇措置がある。ＡＩペナルティシステムとしては、ＡＩによって会員の動画や掲示板などの発信内容をモニタリングし、公序良俗に反したり暴言や脅迫めいた内容を頻繁に発信している場合には、ペナルティとして優遇インセンティブの低下や、場合によってはアカウントの停止を勧告、実施を行う。
このように世界中の研究者に対して取り組むことで、品位や人間性の向上だけでなく差別も無くしていくことが出来る。

Claims (3)

1. 研究者の第１端末と研究支援者の第２端末と一般参加者の第３端末とが、ネットワークを介して、サーバとデータベースとを有するプラットフォームの前記サーバにアクセスすることにより、前記研究者への支援活動に資する研究情報管理システムにおいて、
   前記プラットフォームは、
   −前記第１端末から投稿される研究情報データを分析及び加工し、前記データベースに第１データとして格納するダッシュボードツールと；
   −前記第１端末から配信される動画を配信動画として前記第３端末にライブ配信するか、編集動画として前記データベースに格納すると共に、前記配信動画又は前記編集動画に対する評価として前記第３端末を介して送信された評価ポイントを第２データとして前記データベースに格納するエキスパートライブツールと；
   −前記第１データ、前記第２データ及び前記研究者の研究信用情報として前記第２端末より送信され、前記データベースに格納された第３データに基づいて人工知能（Artificial Intelligence：ＡＩ）を用いて前記研究者の信用格付けをスコア化して表示するクレジットレイティングツールと；
   を具備する研究情報管理システム。
2. 前記クレジットレイティングツールが、前記ネットワークを介して互いに接続された複数の他の研究者についての前記第１データ、前記第２データ、及び前記第３データを評価した結果を第４データとして追加して前記研究者の信用格付けをスコア化して表示する請求項１に記載の研究情報管理システム。
3. 前記プラットフォームは、前記第１端末、前記第２端末、前記第３端末を介して前記研究者、前記研究支援者、前記一般参加者相互が通信回線上で集合可能なオンラインスタディーアゴラ（オンライン学習広場）ツールを更に具備する請求項１又は２に記載の研究情報管理システム。

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