JPWO2020261434A1 - マーカレス足寸法推定装置、マーカレス足寸法推定方法およびマーカレス足寸法推定プログラム - Google Patents

マーカレス足寸法推定装置、マーカレス足寸法推定方法およびマーカレス足寸法推定プログラム Download PDF

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Abstract

マーカレス足寸法推定装置100において、形状データ入力部10は、被験者の足の3次元形状データを取得し、形状データ記憶部20に格納する。特徴抽出部30は、形状データ記憶部20に格納された被験者の足の3次元形状データから足の形状特徴量を抽出し、形状特徴量記憶部40に格納する。機械学習部50は、形状特徴量記憶部40に格納された形状特徴量と足のアーチ高とを教師データとして、形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを機械学習により生成し、予測モデル記憶部60に格納する。予測出力部70は、予測モデル記憶部60に格納された予測モデルを用いて、抽出された形状特徴量からアーチ高を予測して出力する。

Description

この発明は、アーチ高を推定する技術に関する。
靴の販売店では、足形計測器を利用して顧客の足形を計測し、既製の靴の中から顧客の足形に最も適した靴を選んで勧めたり、顧客の足形に合った靴のオーダーメードによる製造を受け付けたりすることが顧客サービスとして行われている。
たとえば、特許文献1には、被計測者の足の状態を計測して被計測者の足の解剖学的特性を推定することにより、被計測者に適合する靴のタイプを選択して提示することが可能な靴選択支援システムが開示されている。
特許文献2には、顧客の足に適した靴や靴用中敷を選択・製造するために、足の内外への傾角を測定する足の傾角測定方法が開示されている。
国際公開第2005/006905号 特開2004−305374号公報
特許文献1は、被計測者の足の特徴を表す寸法を計測するための基準となる位置にマーカを付けて被計測者の足の舟状骨粗面高さを求める技術を開示している。
特許文献2は、正確な計測のために舟状骨が外側に最も出っ張った部分にマークを付けてアーチ高率を算出する技術を開示している。
このように、特許文献1、2に記載の測定方法では、測定者が舟状骨骨頭の場所を手探りで確かめてマーカを付ける必要があり、オペレーションに手間がかかる。また、舟状骨骨頭の場所を正確に特定するには測定者の熟練を要し、ヒューマンエラーが発生しやすく、マーカの貼り付け位置の精度のばらつきが測定誤差の原因となる。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、マーカレスでアーチ高を正確に推定することのできるマーカレス足寸法推定技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のマーカレス足寸法推定装置は、被験者の足の3次元形状データから足の形状特徴量を抽出する抽出部と、前記形状特徴量と前記被験者の足のアーチ高とを教師データとして機械学習された予測モデルを用いて、抽出された前記形状特徴量から前記アーチ高を予測して出力する出力部とを含む。
本発明の別の態様は、マーカレス足寸法推定方法である。この方法は、被験者の足の3次元形状データから足の形状特徴量を抽出するステップと、前記形状特徴量と前記被験者の足のアーチ高とを教師データとして機械学習された予測モデルを用いて、抽出された前記形状特徴量から前記アーチ高を予測して出力するステップとを含む。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、データ構造、記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、マーカレスでアーチ高を正確に推定することができる。
本実施の形態に係るマーカレス足寸法推定装置の構成図である。 図2(a)〜図2(g)は、足の形状特徴量を説明する図である。 足の形状特徴量の具体的な算出方法を説明する図である。 足の形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを生成する手順を示すフローチャートである。 予測モデルを用いて抽出された足の形状特徴量からアーチ高を予測する手順を示すフローチャートである。
図1は、本実施の形態に係るマーカレス足寸法推定装置100の構成図である。同図は機能に着目したブロック図を描いており、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現することができる。
被験者の足の3次元形状は、一例として、3次元スキャン機能を有する足形計測器によって計測することができる。形状データ入力部10は、計測された被験者の足の3次元形状データを取得し、形状データ記憶部20に格納する。形状データ記憶部20には、被験者の性別、年齢、人種などの属性情報に関連づけて被験者の足の3次元形状データが格納される。
特徴抽出部30は、形状データ記憶部20に格納された被験者の足の3次元形状データから足の形状特徴量を抽出し、形状特徴量記憶部40に格納する。
図2(a)〜図2(g)は、足の形状特徴量を説明する図である。同図を参照して、特徴抽出部30が足の3次元形状データから抽出する足の形状特徴量の例を説明するが、足の形状特徴量はここで例示するものに限られない。
図2(a)は足長Aを示し、図2(b)は足囲Bを示し、図2(c)は踵幅Cを示し、図2(d)は第一趾側角Dを示し、図2(e)は足高Eを示し、図2(f)は踵傾斜角Fを示し、図2(g)はアーチ高Gを示す。
足長Aは、かかとから最も長い指までの長さである。足囲Bは、第一指(親指)と第五指(小指)の付け根の張り出し部分を囲む周囲の長さである。踵幅Cは、足裏のかかと部分の幅である。第一趾側角Dは、第一指(親指)が第五指(小指)側に曲がる角度である。足高Eは、土踏まずが始まる前の部分から測る甲の高さである。踵傾斜角Fは、かかとの内側が外側に対して傾斜する角度である。アーチ高Gは、土踏まずの高さ、すなわち舟状骨が外側に最も出っ張った部分Pの足底面からの高さである。
足長A、足囲B、踵幅C、第一趾側角D、足高E、踵傾斜角F、アーチ高Gの7つの形状特徴量の内、足長A、踵幅C、第一趾側角D、および足高Eは、足の2次元形状データから計測することができるが、それ以外の形状特徴量は足の3次元形状データが必要である。足長A、足囲B、踵幅C、第一趾側角D、足高E、踵傾斜角Fの6つの形状特徴量は、被験者にマーカを貼り付けずに測定された3次元形状データからでも、ある程度の精度で測定することができるが、アーチ高Gについては舟状骨の位置を足の外形から判断することが難しいため、マーカレスで測定された3次元形状データから算出することは困難であった。
図2(g)に示す舟状骨が外側に最も出っ張った部分Pは、測定者が触診によって場所を確認する必要がある。人によっては舟状骨は外側に出っ張っていないこともあり、足の外形からは判断できないことも多い。従来の足形計測器では、舟状骨が外側に最も出っ張った部分Pを測定者が見つけてマーカを貼り付けることが必要であったが、本実施の形態のマーカレス足寸法推定方法では舟状骨の出っ張り部分にマーカを貼り付けずに、足の形状特徴量からアーチ高を正確に推定することができる。
図3を参照して、足長A、足囲B、踵幅C、第一趾側角D、足高E、踵傾斜角F、アーチ高Gの7つの形状特徴量の具体的な算出方法を説明する。
(A)足長
スキャナ座標系の縦軸に対して足の長軸は一般的に傾いているため、足の長軸を定めた上で、長軸方向の最大値と最小値の差から足長を求める。
1.足形形状を真上からみたときの輪郭を抽出する。
2.スキャナ座標系の縦軸方向における最大値と最小値の幅において、踵の最後端である踵点から60〜70%の位置の輪郭の外側(がいそく、lateral)点MFと踵点から65〜75%の位置の輪郭の内側(ないそく、medial)点MTの中点を求める。
3.踵点と中点を結ぶ直線を足の長軸として、長軸における最大値と最小値の差を足長として算出する。
(B)足囲
1.内側点MTと外側点MFを通り、水平面に直交する断面を切る。
2.断面から所定の微小距離以内のポイントクラウド(点群データ)を選択する。
3.選択したポイントクラウドを断面に投影する。
4.断面上に投影したポイントクラウドを滑らかに繋いだ曲線の長さを足囲として算出する。
(C)踵幅
1.足の長軸方向において踵点から10〜20%の位置で断面を切る。
2.短軸方向における最大値と最小値の差を踵幅として算出する。
(D)第一趾側角
1.足の長軸方向において踵点から85〜95%の位置の輪郭の内側点Cを求める。
2.65〜75%の位置の内側点MTと85〜95%の位置の内側点Cを通る直線が長軸方向に対してなす角を第一趾側角として算出する。
(E)足高
1.足の長軸方向において踵点から50〜60%の位置で断面を切る。
2.足高は断面内の高さ方向の最大値である。
(F)踵傾斜角
1.足の長軸方向において踵点から4〜11%の位置で断面C1を切る
2.断面C1と、足底面から20〜30%の位置の高さの水平線との交点の中点を点Aとする。
3.足底面から0〜10%の高さの水平線に踵点から下ろした垂線の足を点Bとする。
4.鉛直方向と直線ABのなす角を踵傾斜角として算出する。
(G)アーチ高
収集された足の3次元形状データに基づき、アーチ高を目的変数とし、足高、足囲、踵幅、踵傾斜角、第一趾側角、足長の少なくとも1つを説明変数とする重回帰式を作成して、重回帰分析により、アーチ高を算出する。
再び図1を参照する。機械学習部50は、形状特徴量記憶部40に格納された足の形状特徴量とアーチ高とを教師データとして、足の形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを機械学習により生成し、予測モデル記憶部60に格納する。
教師データには、図2(a)〜図2(g)で示したような足の形状特徴量が含まれ、アーチ高についても何らかの方法で測定した結果が含まれる。教師データとして与えるアーチ高についてはマーカを用いる足形計測器による測定結果を用いてもよい。機械学習部50は、アーチ高を含む形状特徴量を教師データとして用いて、機械学習によってアーチ高以外の足の形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを生成する。
機械学習の一例として、重回帰分析を用いて、アーチ高以外の足の形状特徴量からアーチ高を求める回帰式の係数と定数項を学習する。アーチ高以外の足の形状特徴量として、図2(a)〜図2(f)に示した足長A、足囲B、踵幅C、第一趾側角D、足高E、踵傾斜角Fの6つの形状特徴量のいずれかを適宜組み合わせて用いる。6つの形状特徴量の内、いずれか1つの形状特徴量からアーチ高を予測してもよく、6つの形状特徴量の内、任意の数の形状特徴量を組み合わせてアーチ高を予測してもよい。
以下に足長A、足囲B、踵幅C、第一趾側角D、足高E、踵傾斜角Fを独立変数としてアーチ高Gを求める回帰式の例を説明する。a、b、c、d、e、fは各独立変数の係数であり、hは定数項である。
多数の被験者の足の形状特徴量を用いた実験によれば、アーチ高を回帰式から求める際、足長A、足囲B、踵幅C、第一趾側角D、足高E、踵傾斜角Fの6つの独立変数は、3つのグループに分類されることが分かった。6つの独立変数の係数は、被験者の性別、年齢、人種などの属性に応じて大きさが変化しうる。この場合、同一グループ内では各独立変数の係数値の大小関係が属性に応じて変わりうるが、グループ間での独立変数の係数値の大小関係は属性に応じて変わらない。すなわち、属性が違えば、同一グループ内では各独立変数の係数値の大小関係に違いが生じうるが、任意の2つのグループの間で、第1のグループの任意の独立変数の係数値が第2のグループの任意の独立変数の係数値よりも大きいという大小関係は、属性が違っても変わらない。従って、このようなグループに分類することで、属性によらず寄与度が大きい独立変数を選択することが可能となる。
機械学習部50は、前処理として、足の形状特徴量を、グループ間の独立変数の係数値の大小関係が被験者の属性に応じて変わらないグループに分類する。これにより、機械学習部50は、被験者の属性によらないグループを設定し、各グループ内の独立変数の係数値を学習し、たとえばグループ単位で独立変数の係数値を格納したテーブルの形式で、予測モデル記憶部60に格納することができる。
このようなグループの一例として、グループAを足高E、グループBを足囲B及び踵幅C、グループCを踵傾斜角F、第一趾側角D及び足長Aに分類する。グループA、B、Cの順にアーチ高の予測に寄与することがわかり、特にグループA(すなわち、足高E)の寄与度が大きいことがわかった。また、グループBに属する足囲Bおよび踵幅Cの少なくとも1つを足高Eに組み合わせると、アーチ高の予測精度が向上することがわかった。具体的には、足高Aだけからアーチ高を予測した場合、説明率は約58%であったが、足囲Bおよび踵幅Cの少なくとも1つを足高Eに組み合わせると、説明率は約3〜3.5%改善し、61%〜61.5%になった。また、グループCに属する踵傾斜角F、第一趾側角D、および足長Aの少なくとも1つをさらに組み合わせることでアーチ高の予測精度の向上にさらなる副次的な効果が得られることがわかった。具体的には、踵傾斜角F、第一趾側角D、および足長Aの少なくとも1つをさらに組み合わせると、説明率はさらに約0.5〜1%改善して、約62%〜62.5%になった。なお、ここでは3つのグループに分類したが、これは一例に過ぎず、グループ間での独立変数の係数値の大小関係が変わらなければ、グループの分類の仕方はいろいろな変形例が可能である。そこで一例として、以下の回帰式を用いてアーチ高を予測する。
アーチ高G=e*足高E+b*足囲B+c*踵幅C+f*踵傾斜角F+d*第一趾側角D+a*足長A+h
被験者の足の3次元形状データから得られた具体的な標準偏回帰係数は以下の通りである。
・足高Eの係数e:
特に0.5から1が好ましく、0.7から0.9が更に好ましい。
・足囲Bの係数b:
特に−0.4から0が好ましく、−0.2から0が更に好ましい。
・踵幅Cの係数c:
特に−0.4から0が好ましく、−0.2から0が更に好ましい。
・踵傾斜角Fの係数f:
−0.3から0が好ましく、−0.1から0が更に好ましい。
・第一趾側角Dの係数d:
特に−0.3から0が好ましく、−0.1から0が更に好ましい。
・足長Aの係数a:
特に0から0.3が好ましく、0から0.1が更に好ましい。
機械学習部50は、教師データからこれらの回帰式の係数と定数項を学習し、学習済みの回帰式の係数と定数項を予測モデルとして予測モデル記憶部60に格納する。
予測出力部70は、予測モデル記憶部60に格納された予測モデルを用いて、被験者の足の3次元形状データから抽出された形状特徴量からアーチ高を予測して出力する。
上記の説明では、すべての被験者に共通の回帰式を用いる場合を説明したが、回帰式を被験者の性別、年齢、人種などの属性に応じて複数用意してもよい。たとえば、男女別に回帰式を2つ用意して、被験者の性別によっていずれかの回帰式を選択して用いてもよい。さらに年齢、人種の違いによって回帰式を複数用意して、被験者の性別、年齢、人種によって回帰式を使い分けてもよい。この場合、機械学習部50は、被験者の属性毎に回帰式を学習し、予測モデル記憶部60に格納し、予測出力部70は、被験者の属性情報に応じて利用する回帰式を選択する。被験者の属性によって足の骨格の特徴が異なるため、属性毎に回帰式を使い分け、属性毎に回帰式の係数を学習した方が予測精度が向上する。
図4は、足の形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを機械学習により生成する手順を示すフローチャートである。これは、機械学習部50が、多数の被験者の足の形状特徴量を用いて予測モデルを生成する機械学習フェーズである。
形状データ入力部10は、被験者の足の3次元形状データを取得する(S10)。機械学習フェーズでは、形状データ入力部10は、被験者にマーカを貼り付ける方式の足形計測器を用いて収集された足の3次元形状データを利用してもよい。マーカを用いた足形計測ではアーチ高についても測定値が得られる。また、アーチ高についてより正確な測定値を教師データとして与えるために、測定者が被験者のアーチ高を実測し、形状データ入力部10に入力してもよい。
特徴抽出部30は、被験者の足の3次元形状データから、アーチ高の予測に必要な足の形状特徴量を抽出する(S20)。具体的には、上述の回帰式において独立変数として用いられる形状特徴量を抽出する。たとえば、足高Eと足囲Bを独立変数として用いる回帰式を用いてアーチ高Gを予測する場合は、足高Eと足囲Bを抽出する。また、機械学習フェーズでは、アーチ高を教師データとして与える必要があるため、特徴抽出部30は、被験者の足の3次元形状データからアーチ高を抽出してもよいし、測定者によって入力されたアーチ高を用いてもよい。
機械学習部50は、足の形状特徴量とアーチ高を教師データとして用いて、アーチ高以外の形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを機械学習によって生成する(S30)。たとえば、足高Eと足囲Bを独立変数として用いる回帰式を用いる場合は、足高E、足囲B、およびアーチ高Gを教師データとして用いて、回帰式の独立変数の係数e、bと定数項hを決定する。
図5は、予測モデルを用いて抽出された足の形状特徴量からアーチ高を予測する手順を示すフローチャートである。これは、予測出力部70が、機械学習部50により生成された予測モデルを用いて被験者の足の形状特徴量から被験者のアーチ高を予測するフェーズである。
形状データ入力部10は、被験者の足の3次元形状データを取得する(S40)。予測フェーズでは、被験者の足にマーカを貼らずに計測された3次元形状データを用いる。
特徴抽出部30は、被験者の足の3次元形状データから、アーチ高を予測するためにアーチ高以外の足の形状特徴量を抽出する(S50)。具体的には、上述の回帰式において独立変数として用いられる形状特徴量を抽出する。たとえば、足高Eと足囲Bを独立変数として用いる回帰式を用いてアーチ高Gを予測する場合は、足高Eと足囲Bを抽出する。
予測出力部70は、機械学習部50により生成された予測モデルを用いて、被験者の足の形状特徴量から被験者のアーチ高を予測する(S60)。たとえば、足高Eと足囲Bを独立変数として用いる回帰式を用いてアーチ高Gを予測する場合は、形状特徴量として抽出された被験者の足高Eと足囲Bを回帰式に代入して、アーチ高Gを求める。
本実施の形態のマーカレス足寸法推定方法でアーチ高を推定したときの効果を説明する。実験によると、上記の回帰式によって推定されるアーチ高の説明率は約58%〜63%であった。説明率(「決定係数」あるいは「寄与率」とも呼ばれる)は、回帰分析において、目的変数の観測値に対する目的変数の予測値の説明力を表す指標であり、回帰分析における相関係数の自乗で与えられる。説明率が50%を超えるなら、相関係数は0.7以上である。本実施の形態の回帰分析によるアーチ高の推定は十分な精度であることが示された。
上記の実施の形態では、予測モデルとして回帰式を用いたが、回帰分析以外の機械学習を用いてもよい。たとえば、決定木分析、ニューラルネットワーク、ベイズ推定などを用いてもよい。また、機械学習の教師データとして足の形状特徴量だけでなく、被験者の性別、年齢、人種などの属性情報を組み合わせて用いてもよい。
以上述べたように、本実施の形態のマーカレス足寸法推定装置100によれば、マーカレスでアーチ高を正確に計測することができる。従来はマーカレスで測定された3次元形状データからの特徴抽出ではアーチ高を求めることは困難であった。それに対して、本実施の形態のマーカレス足寸法推定装置100では、足の形状特徴量からアーチ高を予測する予測モデルを機械学習によって生成し、予測モデルを用いて、被験者の足の形状特徴量からアーチ高を予測することができる。予測モデルを用いれば、マーカの貼り付けが不要であることからオペレーションの手間を省き、計測時間を短縮することができる。また、測定者によるマーカ貼り付け位置の誤差がないことから、より正確にアーチ高を測定できる。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上記の実施の形態のマーカレス足寸法推定方法では、アーチ高以外の足の形状特徴量からアーチ高を推定したが、アーチ高以外の任意の指標を足の形状特徴量から推定するために本実施の形態のマーカレス足寸法推定方法を用いてもよい。
この発明は、アーチ高を推定する技術に利用することができる。
10 形状データ入力部、 20 形状データ記憶部、 30 特徴抽出部、 40 形状特徴量記憶部、 50 機械学習部、 60 予測モデル記憶部、 70 予測出力部、 100 マーカレス足寸法推定装置。

Claims (6)

  1. 被験者の足の形状データから足の形状特徴量を抽出する抽出部と、
    前記形状特徴量と前記被験者の足のアーチ高とを教師データとして機械学習された予測モデルを用いて、抽出された前記形状特徴量から前記アーチ高を予測して出力する出力部とを含むことを特徴とするマーカレス足寸法推定装置。
  2. 前記形状特徴量は、前記被験者の足の足高を含むことを特徴とする請求項1に記載のマーカレス足寸法推定装置。
  3. 前記形状特徴量は、前記被験者の足の足囲および踵幅の少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のマーカレス足寸法推定装置。
  4. 前記形状特徴量は、前記被験者の足の踵傾斜角、第1趾側角、および足長の少なくとも1つをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載のマーカレス足寸法推定装置。
  5. 被験者の足の形状データから足の形状特徴量を抽出するステップと、
    前記形状特徴量と前記被験者の足のアーチ高とを教師データとして機械学習された予測モデルを用いて、抽出された前記形状特徴量から前記アーチ高を予測して出力するステップとを含むことを特徴とするマーカレス足寸法推定方法。
  6. 被験者の足の形状データから足の形状特徴量を抽出するステップと、
    前記形状特徴量と前記被験者の足のアーチ高とを教師データとして機械学習された予測モデルを用いて、抽出された前記形状特徴量から前記アーチ高を予測して出力するステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするマーカレス足寸法推定プログラム。
JP2020568356A 2019-06-26 2019-06-26 マーカレス足寸法推定装置、マーカレス足寸法推定方法およびマーカレス足寸法推定プログラム Active JP7079862B2 (ja)

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