JPWO2020227233A5 - - Google Patents
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Claims (25)
- 個別化新生物ワクチン向けに被験体特異的新抗原を特定する方法であって、
i)被験体の新生物標本における新生物特異的突然変異を特定することと、
ii)工程(i)で特定された新生物特異的突然変異を評価して、個別化新生物ワクチンに使用するための、前記突然変異によりコードされたクラスIとクラスIIのネオエピトープを特定すること、ここで前記ネオエピトープは、被験体のMHCタンパク質に結合することが既知である、判定される、または推定される、と
iii)調節性T細胞を関与させるネオエピトープを寛容または寛容原性として分類し、寛容または寛容原性である当該クラスIIネオエピトープを排除し、かつ寛容原性である当該クラスIネオエピトープを排除することと
を含む方法。 - 工程(i)において新生物特異的突然変異を特定することが、新生物を有すると診断された被験体からの新生物標本と非新生物標本の間における、完全または部分的ゲノム、エキソムおよび/またはトランスクリプトームの配列差異を特定することを含む、請求項1に記載の方法。
- 新生物特異的突然変異を特定することまたは配列差異を特定することが、次世代シークエンシング(NGS)を含む、請求項1または2に記載の方法。
- 工程(i)において新生物特異的突然変異を特定することが、非新生物試料中に存在しない変異を各々が含む複数の核酸配列を新生物から選択することを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 新生物特異的突然変異を特定することまたは配列差異を特定することが、新生物標本のゲノムDNAおよび/またはRNAのシークエンシングを含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記非新生物標本が、新生物を有すると診断された被験体由来である、請求項2に記載の方法。
- 前記新生物特異的突然変異が、新生物特異的体細胞突然変異であり、
前記新生物特異的体細胞突然変異が、好ましくは単一ヌクレオチド変異(SNV)、インフレーム挿入、インフレーム欠失、アウトオブフレーム挿入およびアウトオブフレーム欠失からなる群より選択され、
前記新生物特異的体細胞突然変異が、新生物を有すると診断された被験体の新生物標本中でコードされたタンパク質の突然変異であってもよい、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。 - 工程(ii)において新生物特異的突然変異を評価して、前記突然変異によりコードさた、既知である、または判定されたネオエピトープを特定することが、
a)1種または複数のMHC分子に対する突然変異ペプチドの結合スコアを判定すること、ここで前記突然変異ペプチドは、前記新生物特異的突然変異の少なくとも1種によりコードされる、と、
b)1種または複数のMHC分子に対する非突然変異ペプチドの結合スコアを判定すること、ここで該非突然変異ペプチドは、前記新生物特異的突然変異のうちコードされた少なくとも1種を除いて突然変異ペプチドと同一である、と、
c)工程(a)の突然変異ペプチドと工程(b)の非突然変異ペプチド両方の結合スコアを、自然に観察されるアミノ酸頻度を用いて無作為に生成された少なくとも10,000のペプチドについて予想される結合スコア分布と比較した場合のパーセンタイル順位を判定することと、
d)前記突然変異ペプチドと前記非突然変異ペプチドの、TCR対向アミノ酸残基を決定することと、
e)1)突然変異ペプチドの結合スコア判定結果が予想分布の上位5パーセンタイル内に該当し、非突然変異ペプチドの結合スコア判定結果が予想分布の上位10パーセンタイル未満である場合、または
2)突然変異ペプチドの結合スコア判定結果が予想分布の上位5パーセンタイル内に該当し、非突然変異ペプチドの結合スコア判定結果が予想分布の上位10パーセンタイル内に該当し、突然変異ペプチドと非突然変異ペプチドの間に少なくとも1個のミスマッチなTCR対向アミノ酸が存在する場合に、
突然変異ペプチドをネオエピトープとして特定することと
を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。 - 突然変異ペプチドと非突然変異ペプチドがいずれも9アミノ酸長であるか、または突然変異ペプチドと非突然変異ペプチドがいずれも10アミノ酸長である、請求項8に記載の方法。
- MHCクラスII分子に結合する9merの突然変異ペプチドと9merの非突然変異ペプチドのTCR対向アミノ酸残基が、アミノ末端から数えて、突然変異ペプチドおよび非突然変異ペプチドの2位、3位、5位、7位および8位におけるものであり、MHCクラスI分子に結合する9merの突然変異ペプチドと9merの非突然変異ペプチドのTCR対向アミノ酸残基が、アミノ末端から数えて、突然変異ペプチドおよび非突然変異ペプチドの4位、5位、6位、7位および8位におけるものであり、MHCクラスI分子に結合する10merの突然変異ペプチドと10merの非突然変異ペプチドのTCR対向アミノ酸残基が、アミノ末端から数えて、突然変異ペプチドおよび非突然変異ペプチドの4位、5位、6位、7位、8位および9位におけるものである、請求項8に記載の方法。
- 工程(ii)において新生物特異的突然変異を評価して、前記突然変異によりコードされた、既知である、または判定されるネオエピトープを特定することがインシリコ試験を含み、
想定上のT細胞エピトープのタンパク質配列を選別するアルゴリズムの使用を含んでもよい、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。 - 前記突然変異によりコードされた特定ネオエピトープを評価して、工程(iii)で調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させることが既知である、または判定されるネオエピトープを特定することが、前記突然変異によりコードされた前記特定ネオエピトープがヒトプロテオームまたはヒトマイクロバイオームのいずれかに由来するタンパク質とTCRコンタクトを共有するか否かを判定することを含み、ここでヒトプロテオームまたはヒトマイクロバイオームのいずれかに由来するタンパク質とTCRコンタクトを共有すると判定される前記突然変異によりコードされた前記特定ネオエピトープは、調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させることが既知である、または判定されるネオエピトープとして特定される、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
- MHCクラスII分子に結合する9merの特定ネオエピトープのTCRコンタクトが、アミノ末端から数えて、特定ネオエピトープの2位、3位、5位、7位および8位におけるものであり、MHCクラスI分子に結合する9merの特定ネオエピトープのTCRコンタクトが、アミノ末端から数えて、特定ネオエピトープの4位、5位、6位、7位および8位におけるものであり、MHCクラスI分子に結合する10merの特定ネオエピトープのTCRコンタクトが、アミノ末端から数えて、特定ネオエピトープの4位、5位、6位、7位、8位および9位におけるものである、請求項12に記載の方法。
- 前記突然変異によりコードされた特定ネオエピトープを評価して、工程(iii)で調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させることが既知である、または判定されるネオエピトープを特定することがインシリコ試験を含み、
好ましくは、前記インシリコ試験が、特定ネオエピトープが調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させると推定されるか否かについて調節性細胞との交差反応性を推定するアルゴリズムを使用して分析することを含み、
好ましくは、特定されたネオエピトープのスコアが所定のカットオフより高ければ、該ネオエピトープは調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させると推定される、請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。 - 工程(iii)において、前記突然変異によりコードされた特定ネオエピトープを評価して、調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させることが既知である、または判定されるネオエピトープを特定することが、特定ネオエピトープが調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させるか否かをインビトロで判定することを含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の方法。
- 特定ネオエピトープが調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させるか否かをインビトロで判定することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
- ネオエピトープが、結果として調節性T細胞の活性化、増殖、および/またはIL-10もしくはTGF-βの生成をもたらす場合に前記ネオエピトープは調節性T細胞を関与させると判定される、請求項15または16に記載の方法。
- iv)前記突然変異によりコードされた少なくとも1種の特定ネオエピトープが工程(iii)で調節性T細胞および/または他の有害T細胞を関与させることが既知である、または判定されるものとして特定されていないことを前提に、少なくとも1種の前記エピトープを含む少なくとも1種の被験体特異的ペプチドまたはポリペプチドを設計することをさらに含み、
v)工程(iv)で設計された少なくとも1種のペプチドまたはポリペプチド、あるいは前記ペプチドまたはポリペプチドをコードする核酸を提供することを、工程(iv)の後にさらに含んでもよく、
vi)工程(v)で提供された少なくとも1種のペプチドまたはポリペプチドまたは核酸を含むワクチンを提供することを、工程(v)の後にさらに含んでもよい、請求項1~17のいずれか1項に記載の方法。 - 医薬組成物であって、
被験体において新生物特異的エフェクターT細胞応答を誘導する1種もしくは複数の特定ネオエピトープを含む、複数の選択されたペプチドもしくはポリペプチド、または前記複数の選択されたペプチドもしくはポリペプチドをコードする1種もしくは複数の核酸と、
薬学的に許容される補助剤および/もしくは担体とを含み、
1種もしくは複数の特定ネオエピトープを含む複数の選択されたペプチドもしくはポリペプチド、または前記複数の選択されたペプチドもしくはポリペプチドをコードする1種もしくは複数の核酸が、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法によって選択されたものである、医薬組成物。 - 1種または複数の特定ネオエピトープを含む複数の選択されたペプチドまたはポリペプチドが、1種または複数の特定ネオエピトープを含む少なくとも2種、少なくとも3種、少なくとも4種、少なくとも5種、少なくとも6種、少なくとも7種、少なくとも8種、少なくとも9種、少なくとも10種、少なくとも11種、少なくとも12種、少なくとも13種、少なくとも14種、少なくとも15種、少なくとも16種、少なくとも17種、少なくとも18種、少なくとも19種、または少なくとも20種のペプチドまたはポリペプチドを含み、
好ましくは、1種または複数の特定ネオエピトープを含む複数の選択されたペプチドまたはポリペプチドが、1種または複数の特定ネオエピトープを含む3~20種の選択されたペプチドまたはポリペプチドを含む、請求項19に記載の医薬組成物。 - 1種または複数の特定ネオエピトープを含む複数の選択されたペプチドまたはポリペプチドがそれぞれ9~100アミノ酸長を有する、請求項19または20に記載の医薬組成物。
- 前記複数の選択されたペプチドまたはポリペプチドをコードする1種または複数の核酸がDNA、RNA、またはmRNAである、請求項19~21のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 抗免疫抑制剤をさらに含み、
好ましくは、抗免疫抑制剤がチェックポイント遮断調整剤を含む、請求項19~22のいずれか1項に記載の医薬組成物。 - 補助剤がポリICLCを含む、請求項19~23のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 新生物が固形腫瘍であり、好ましくは膀胱がん、乳がん、脳腫瘍、結腸がん、胃がん、頭頸がん、腎臓がん、肝臓がん、肺がん、黒色腫、卵巣がん、膵臓がん、前立腺がんおよび精巣がんからなる群より選択され、最も好ましくは膀胱がんである、請求項19~24のいずれか1項に記載の医薬組成物。
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