JPWO2020217278A1 - 磁性体探傷装置 - Google Patents

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泰行 岡田
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Abstract

磁性体の亀裂を非破壊で検査する磁性体探傷装置は、磁性体の表面に平行なギャップ平面上に両極が配置され、磁性体に対して磁界を印加する励磁器と、磁性体の表面とギャップ平面との間の距離を測定するギャップ計測器と、励磁器の両極を結ぶ直線上に配置され、励磁器の磁界印加により磁性体で生じた磁性体の表面に垂直な方向の磁界Hを測定する第1検出器と、ギャップ平面上で第1検出器を移動させる第1制御部と、第1検出器の測定結果から亀裂の有無を判断する判定部とを含み、第1制御部は、ギャップ計測器が測定した距離から磁界Hが最大となる位置を検出し、その位置に第1検出器を移動させて磁界Hを測定する。

Description

本発明は、磁性体探傷装置に関し、特に、磁性体の亀裂を非破壊で検査する磁性体探傷装置に関する。
磁性体の貫通亀裂、表面亀裂、裏面亀裂などの亀裂を検出する方法として、磁性体に磁界を印加したときの電磁応答を用いる漏洩磁束法や渦電流探傷法等のような、磁気を用いた探傷方法が知られている。しかし、探傷装置と磁性体との間の距離(以下、「ギャップ」という。)が大きくなると、亀裂に由来した磁界が低下するため、亀裂の検出が困難になる。これに対して、ギャップが変動した場合も、亀裂の検出精度を担保する方法として、測定で得られた磁界に対応する出力信号を、ギャップに合わせて測定後に増減する方法が提案している(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−59836号公報
しかしながら、このような磁気を用いた探傷装置では、ギャップの増加により、亀裂に由来した磁界が低下するだけでなく、亀裂に由来した磁界が最大となる位置も変動する。このため、同一位置で測定を行った場合、出力信号が著しく低下し、亀裂の検出が困難になるという問題があった。
そこで、本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、ギャップに応じて、亀裂に由来した磁界を測定する位置を変更することで、ギャップが変化しても高精度で亀裂の検出が可能な磁性体探傷装置の提供を目的とする。
本発明の態様は、
磁性体の亀裂を非破壊で検査する磁性体探傷装置であって、
磁性体の表面に平行なギャップ平面上に両極が配置され、磁性体に対して磁界を印加する励磁器と、
磁性体の表面とギャップ平面との間の距離を測定するギャップ計測器と、
励磁器の両極を結ぶ直線上に配置され、励磁器の磁界印加により磁性体で生じた磁性体の表面に垂直な方向の磁界Hを測定する第1検出器と、
ギャップ平面上で第1検出器を移動させる第1制御部と、
第1検出器の測定結果から亀裂の有無を判断する判定部と、を含み、
第1制御部は、ギャップ計測器が測定した距離から磁界Hが最大となる位置を検出し、その位置に第1検出器を移動させて磁界Hを測定することを特徴とする磁性体探傷装置である。
本発明の他の態様は、
磁性体の亀裂を非破壊で検査する磁性体探傷装置であって、
磁性体の表面に平行なギャップ平面上に両極が配置され、磁性体に対して磁界を印加する励磁器と、
磁性体の表面とギャップ平面との間の距離を測定するギャップ計測器と、
励磁器の両極を結ぶ直線上に配置された複数の検出器からなり、励磁器の磁界印加により磁性体で生じた、磁性体の表面に垂直な方向の磁界Hを測定する検出器アレイと、
検出器アレイの測定結果から亀裂の有無を判断する判定部と、を含み、
検出器アレイに含まれる検出器のいずれかは、磁界Hが最大となる位置で磁界Hを測定することを特徴とする磁性体探傷装置である。
本発明にかかる磁性体探傷装置では、磁性体と励磁器との間の距離が変化しても、この変化に応じて磁界が最大となる位置で磁界の測定を行うことにより、高精度で亀裂の検出が可能となる。
本発明の実施の形態1にかかる磁性体探傷装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる磁性体探傷装置のセンサヘッドの断面図である。 励磁器を用いて磁性体に直流磁界を印加した場合の、センサヘッド周囲の磁束線を示す模式図ある。 励磁器を用いて磁性体に直流磁界を印加した場合の、センサヘッド周囲の磁束線を示す模式図ある。 励磁器を用いて磁性体に直流磁界を印加した場合の、センサヘッド周囲の亀裂に由来した磁束線を示す模式図ある。 ギャップ平面における励磁器と位置xとの関係を示す、センサヘッドの断面図である。 ギャップ平面におけるz軸方向の磁界Hと位置xとの関係である。 ギャップ平面におけるz軸方向の磁界Hと位置xとの関係である。 ギャップGが異なる場合の、位置と磁界Hとの関係である。 ギャップGの大きさと、磁界Hがピークとなる位置Pとの関係である。 本発明の実施の形態1にかかる亀裂検出方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる他の磁性体探傷装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる他の磁性体探傷装置のセンサヘッドの断面図である。 オフセット磁界HOFが重畳した場合の、磁界Hと位置xとの関係である。 本発明の実施の形態1にかかる他の亀裂検出方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態2にかかる磁性体探傷装置のセンサヘッドの断面図である。 本発明の実施の形態3にかかる磁性体探傷装置のセンサヘッドの斜視図である。 磁性体に2つの励磁器を用いて磁界を印加した場合の磁界方向である。 磁性体に2つの励磁器を用いて磁界を印加した場合の磁界方向である。 磁性体に2つの励磁器を用いて磁界を印加した場合の磁界方向である。 磁性体に回転磁界を印加した場合の磁界方向である。 励磁器から生じる磁界Hの時間tに対する変化と、各時間tにおける磁界方向である。 3個の励磁器を組み合わせた励磁部の斜視図である。 3つの磁極を持つ1個の励磁器で構成された励磁部の斜視図である。 本発明の実施の形態4にかかるセンサヘッドの断面図である。 本発明の実施の形態4にかかるセンサヘッドを用いた亀裂検出方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態5にかかる磁性体探傷装置の構成を示すブロック図である。 ギャップ平面における、亀裂に由来する磁界HzCLと位置xとの関係である。 本発明の実施の形態5にかかる磁性体探傷装置を用いた亀裂無し測定値収集方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態5にかかる亀裂検出方法のフローチャートである。 処理回路がCPUを備える制御回路である場合の制御回路の構成である。 本発明の実施の形態6にかかる、磁性体探傷装置が車体に取り付けられた場合の側面図である。
実施の形態1.
図1Aは、全体が100aで表される、本発明の実施の形態1にかかる磁性体探傷装置の構成を示すブロック図である。磁性体探傷装置100aは、磁性体に磁界を印加し、磁性体で生じた磁界を測定するセンサヘッド101aと、測定した磁界から磁性体における亀裂の有無を判定する判定部102aとで構成される。
センサヘッド101aは、磁性体に直流磁界を印加する励磁器2、磁界を測定する検出器4、ギャップを計測するギャップ計測器5、およびギャップに応じて検出器4の位置を制御する制御部6aで構成される。センサヘッド101aでは、ギャップ計測器5で計測したギャップ計測値Aが、制御部6aに送られる。制御部6aでは、ギャップ計測値Aに基づいて、検出器4の位置を制御する。続いて、制御部6aは検出器4の位置制御が完了したことを判断し、検出器4に測定命令Bを送る。検出器4は、測定命令Bを受けて磁界を測定し、判定部102aに測定値Cを送る。判定部102aでは、測定値Cを解析して、磁性体の亀裂の有無を判定する。
図1Bは、本発明の実施の形態1にかかる磁性体探傷装置100aのセンサヘッド101aの断面図であり、磁性体1の亀裂と直行する面で切った場合の断面を示す。センサヘッド101aは、励磁器2の磁極が磁性体側(図1Bでは下側)になるように配置される。センサヘッド101aの、磁性体側の面(磁極がなす面)をギャップ平面と定義する。ここで、図1Bに示すように、励磁器2の磁極(S極、N極)を結ぶ方向をx軸方向、ギャップ平面に垂直となる方向をz軸方向、紙面奥行き方向をy軸方向とする。
励磁器2には、永久磁石や直流電源に接続した電磁石など、直流磁界を形成する部品が使用される。励磁器2は、U字型、馬蹄型の磁石、または2つの同形状の棒または板状の磁石(電磁石)をそれぞれの異なる磁極が同一平面を成すように組み合わせたものを用いてもよい。
検出器4は、ギャップ平面に対して垂直方向(z軸方向)の磁界Hを測定する。検出器4にはホールセンサ、磁気抵抗素子、フラックスゲート、超伝導量子干渉計(SQUID:Superconducting QUantum Interference Device)など、直流磁界の大きさを電気信号に変換する素子が使用される。検出器4は、ギャップ平面に配置されるのが最適であり、2つの磁極間でx軸方向へ移動できるように設けられる。なお、検出器4は、ギャップ平面からz軸方向に多少位置がずれても、亀裂の検出に問題はない。
ギャップ計測器5は、磁性体1の表面とギャップ平面との間の、z軸方向の距離であるギャップGを計測する。ここで、塗膜や舗装などにより磁性体1が覆われている場合には、それらの表面からのギャップGは測定または推定される。ギャップ計測器5には、例えば、レーザー、空中超音波、電磁誘導、電磁波レーダーなどを用いた計測器が用いられる。ギャップ計測器5は、検出器4と同じギャップ平面上で、検出器4の位置制御を阻害しない位置であれば、どの位置に設置してもよい。
制御部6aは、検出器4を移動させる。制御部6aには、例えば、アクチュエーター、1軸の自動ステージなどが使用される。
次に、図1Bを参照しながら、磁性体探傷装置100aを用いた亀裂7の検出について、励磁器2の2つの磁極(S、N)の中央直下に、幅aの亀裂7がある場合を用いて説明する。
図2A〜図2Cは、励磁器2を用いて磁性体1に直流磁界を印加した場合の、センサヘッド101周囲の磁束線8を示す模式図である。図1Aは、亀裂7が無い場合であり、磁束線8は励磁器2のN極からS極に向かって連続的に分布する。
図2Bは、励磁器2における2つの磁極の中央直下に亀裂7が有る場合であり、磁性体1の内部に流れ込んだ磁束線8は、亀裂が無い場合と同様に分布する。一方、磁性体1の表面に流れ込んだ磁束線8は、亀裂7の端部やその周辺から、励磁器2と磁性体1とで囲まれた空間に広がり、もう一方の亀裂7の端部へ流入する。亀裂7に由来した磁束線9は、亀裂がある場合の磁束線と、亀裂がない場合の磁束線の差分をとることで求まり、その分布は図2Cのようになる。磁束線9は亀裂7の一つの端部やその周辺から、他の端部に流れ込んでおり、z軸方向に磁束線9が向く位置(図2C中にb、b’で表示)は、磁性体1表面から離れるほど、亀裂7の中央から離れていくことが分かる。
図3A〜図3Cは、ギャップ平面におけるz軸方向の磁界Hと位置xとの関係を示す。図3Aに示すように、x=0は、励磁器2におけるS極とN極の中点であり、x=−W、+Wは、それぞれ励磁器2におけるS極とN極の位置に対応している。図3Bは、磁性体1に亀裂が無い場合、図3Cは、磁性体1に亀裂がある場合を示す。
図3Bに示すように、磁性体1に亀裂7が無い場合、磁界Hは励磁器2の磁極(x=−W、W)で最大となり、x=0で磁極の対称性から0となる。一方、図3Cに示すように、亀裂7がx=0の直下に有る場合、磁界Hは、亀裂7に由来したz軸方向磁界の重畳により、励磁器2の磁極以外の位置x=−P、Pでピークを持つ波形となる。
従って、磁界Hが最大となる位置(x=−P、P)で、検出器4で磁界Hを測定し、判定部102aで、検出器4の測定値が閾値以上か否かを評価することで、亀裂の有無を判定できる。なお、ギャップGの大きさに応じて判定部102aの閾値を増減させることで、亀裂の検出精度を向上することもできる。即ち、ギャップGが大きくなる場合、磁界Hは小さくなるため、閾値は小さくすればよく、一方で、ギャップGが小さくなる場合、磁界Hは大きくなるため、閾値は大きくすればよい。
図4は、ギャップGが異なる場合の、位置と磁界Hとの関係であり、破線はギャップGが大きい場合、実線はギャップGが小さい場合である。磁界Hのピークは、亀裂7に由来したz軸方向磁界の重畳によるものであり、ギャップGが大きい場合、その強度は減少し、ピーク位置Pは、中心(x=0)から磁極方向に、P=xからP=xに移動する。
従って、ギャップGに対応するピーク位置Pに検出器4を移動し、磁界Hの測定を行うことで、亀裂7の検出精度を向上させることができる。なお、実際の測定では、ギャップGに応じて、制御部6aにより検出器4を移動させて、ピーク位置Pで検出器4を停止した後、または、ピーク位置Pを検出器4が通過する時に、磁界Hの測定を行っても良い。また、検出器4の位置は、磁界Hが最大となるピーク位置Pに限らず、亀裂に由来しない磁界にピークが埋もれない範囲dであればよい。つまり、検出器4の位置を亀裂に由来する磁界が最大となる位置に移動するのが最も望ましいが、亀裂に由来する磁界が最大となる位置に近づくように移動するだけでも検出精度を向上させることができる。
図5は、ギャップGの大きさと、磁界Hがピークとなる位置Pとの関係を示す。位置Pは、ギャップGに対して線形に変化し、
P=(G/2)+a......(1)
a:亀裂の幅(x軸方向の間隔)
の関係で表される。なお、通常、亀裂の幅aはギャップGに対して十分小さいため、無視することができ、位置PはギャップGに対して一意に定めることができる。
図6は、本発明の実施の形態1にかかる亀裂検出方法のフローチャートを示す。亀裂検出方法は、以下に示すS1.1〜S1.6の各工程を含む。
S1.1:ギャップ計測器5を用いてギャップGを計測し、計測結果を制御部6aへ送る。
S1.2:上述の式(1)を用いて、制御部6aは、S1.1で計測したギャップGに対応するピーク位置P、即ち磁界Hがピークとなる位置を求める。続いて、検出器4を位置Pまで移動させる。なお、式(1)の関係は、予め取得し、制御部6a内に記録される。
S1.3:制御部6aから測定命令Bを受けた検出器4は、磁界Hを測定し、測定値Cを判定部102aへ送る。
S1.4:判定部102aが、検出器4の測定値Cが所定の閾値以上か否かを判定する。
S1.5:測定値Cが所定の閾値以上の場合は、亀裂有りと決定する。
S1.6:測定値Cが所定より小さい場合は、亀裂無しと判断する。
以上の工程で、亀裂の有無が判断される。特に、ギャップGの計測結果を基に、検出器4をピーク位置Pに移動させて、磁界Hを測定するため、高感度で高精度な亀裂の検出が可能となる。
図7Aは、全体が100bで表される、本発明の実施の形態1にかかる他の磁性体探傷装置の構成を示すブロック図であり、図7Bは、磁性体探傷装置100bのセンサヘッド101bの断面図である。図7A、7B中、図1A、1Bと同一符合は、同一または相当箇所を示す。
磁性体探傷装置100bのセンサヘッド101bでは、磁性体探傷装置100aのセンサヘッド101aが、さらに検出器3を含む構成となっている。他の構成は、センサヘッド101aと同じである。検出器3は、ギャップ平面上で励磁器2の磁極を結ぶ直線の中点(x=0)に設置される。検出器3は、制御部6bから測定命令Bを受けて、磁界を測定し、測定値Dを判定部102bに送る。
判定部102bは、検出器4の測定値Cと、検出器3の測定値Dとの2つから、亀裂の有無を判定する。上述のように、検出器3はギャップ平面上で励磁器2の磁極を結ぶ直線の中点(x=0)に設置され、測定時のオフセット磁界HOFに対応する測定値Dを測定する。この測定値Dを、判定に利用することで、亀裂の誤検出を防ぐことができる。
即ち、実際の測定では磁性体1の残留磁化状態等の磁気ノイズ、亀裂7の対称性、磁性体1の表面粗さなどによって、磁界にオフセット磁界HOFが生じ、磁界が増減する。図8は、オフセット磁界HOFが重畳した場合の、磁界Hと位置xとの関係である。ここで、磁性体とセンサヘッドの位置関係は、図4の場合と同じである。
磁性体探傷装置100bでは、x=0の位置に検出器3を配置することにより、このx=0の位置で、オフセット磁界HOFを測定し、測定値Dとする。そして、検出器4により、測定値Cと測定値Dとの差分値を求め、この差分値が、所定の閾値以上か否かで、亀裂の有無を判断する。このように、測定値Dを用いてオフセット磁界HOFの影響を除くことにより、高精度で亀裂の検出が可能となる。
図9は、磁性体探傷装置100bを用いた亀裂検出方法のフローチャートを示す。図6と同一符合は、同一または相当工程を示す。亀裂検出方法は、以下に示すS2.1〜S2.8の各工程を含む。
S2.1:ギャップ計測器5を用いてギャップGを計測し、計測結果を制御部6aへ送る。
2.2:上述の式(1)を用いて、制御部6aは、S2.1で計測したギャップGに対応するピーク位置P、即ち磁界Hがピークとなる位置を求める。続いて、検出器4を位置Pまで移動させる。
S2.3:制御部6aから測定命令Bを受けた検出器3は、オフセット磁界HOFの磁界Hを測定し、測定値Dを判定部102aへ送る。
S2.4:制御部6aから測定命令Bを受けた検出器4は、磁界Hを測定し、測定値Cを判定部102aへ送る。
S2.5:判定部102aが、測定値Cと測定値Dの差分値を求める。
S2.6:判定部102aが、差分値が所定の閾値以上か否かを判定する。
S2.7:差分値が所定の閾値以上の場合は、亀裂有りと決定する。
S2.8:差分値が所定より小さい場合は、亀裂無しと判断する。
このように、検出器3でオフセット磁界HOFを測定し、これを用いて、検出器4で測定した、磁界Hを補正することにより、磁気ノイズ等の影響を排除して、高精度で亀裂の有無を判断できる。
なお、実施の形態1で用いたセンサヘッド101には、永久磁石に替えて、交流磁界やパルス磁界を印加する励磁器2を用いてもよい。この場合、励磁器2には、交流電源やパルス発生装置に接続した電磁石やコイルを使用する。また、検出器3および検出器4には、Hallセンサ、磁気抵抗素子、フラックスゲート、SQUID、磁気インピーダンス素子、コイルなど、交流磁界の大きさを電気信号に変換する素子を使用する。交流磁界やパルス磁界を使用することで、オフセット磁界HOFや、検査対象以外の細かな磁性体の吸着を抑えることができる。
以上のように、本発明の実施の形態1にかかる磁性体探傷装置100a、100bでは、センサヘッド101a、101bと磁性体1との距離であるギャップGを計測し、計測したギャップGにおいて磁界Hが最大となるピーク位置Pを求め、ピーク位置Pに検出器4の配置することにより、ギャップGが変化した場合でも、高精度で亀裂の検出が可能となる。
特に、磁性体探傷装置100bでは、さらにx=0の位置に検出部3を配置し、オフセット磁界HOFを測定し、これを用いてオフセット磁界の影響を取り除くことで、磁気ノイズ等の影響を排除して、高精度で亀裂の有無を判断できる。
また、励磁器2として、交流電源またはパルス発生装置に接続した電磁石やコイルを用いることで、オフセット磁界や、検査対象以外の細かな磁性体の吸着を抑制でき、高精度で亀裂を検出できる。
実施の形態2.
図10は、本発明の実施の形態2にかかる磁性体探傷装置100cのセンサヘッド101cの断面図であり、磁性体1の亀裂と直行する面で切った場合の断面を示す。図7Bと同一符合は、同一または相当箇所を示す。
本発明の実施の形態2にかかる磁性体探傷装置100cは、上述の磁性体探傷装置100b(図7参照)とは異なり、検出器4に代えて、複数の検出素子10aをx軸方向にアレイ状に並べて構成された検出器アレイ10が用いられる。また、検出器4の位置を制御する制御部6bも不要である。他の構成は、図7の磁性体探傷装置100bと同様である。
磁性体探傷装置100cでは、検出素子10aがx軸方向にアレイ状に並んでいるため、検出器を移動させることなく、ピーク位置の磁界Hを検出することができる。このように検出器の移動が不要となるため、高速な測定が可能となる。また、移動に伴う機械的な故障も発生しない。なお、ギャップGに対応した位置Pが2つの検出素子10aの間にある場合、磁界Hの測定結果を補正してもよい。例えば、ピーク位置を挟む2つの検出素子10aの測定値の平均値や、複数の検出素子10aの測定値から、最小二乗法、スプライン法などで求めた計算値を、ピーク位置での磁界Hとしても良い。これにより、ギャップGに対応したピーク位置Pに検出素子10aが配置されていない場合であっても、検出素子10aのサイズよりも高い位置分解能で亀裂の検出が可能となり、検出精度を向上させることができる。
実施の形態3.
図11は、全体が101dで表される、本発明の実施の形態3にかかる磁性体探傷装置のセンサヘッドの斜視図である。上述の実施の形態2にかかるセンサヘッド101cと異なり、励磁部が、印加磁界方向が異なる2つの励磁器11と励磁器12とを有する励磁部13から構成される。印加磁界方向は、励磁器11がy軸方向、励磁器12がx軸方向となっている。励磁器11、12には、直流電源、交流電源やパルス発生装置に接続した電磁石やコイルが使用すされる。なお、励磁部13は、m個(m≧2)の励磁器による構成としてもよい。
また、検出器アレイ14は、ギャップ平面上で、励磁器11の磁極をつなぐ直線(y軸)上、および励磁器12の磁極をつなぐ直線(x軸)上に、アレイ状(十字)に検出素子14aを配置した構成である。なお、検出器アレイ14は2次元アレイ状に敷詰める構成としてもよい。他の構成は、実施の形態2にかかる磁性体探傷装置のセンサヘッド101cと同様である。
次に、磁性体探傷装置101dを用いた亀裂の検出について図12A〜12Cを参照しながら説明する。図12A〜12Cは、磁性体1に磁界を印加した場合の、上面から見た磁束線15、16の分布を示す。図12a〜12c中、実線は励磁器11の磁界印加によって生じる磁束線15、破線は励磁器12の磁界印加によって生じる磁束線16をそれぞれ示す。
図12Aは、y軸方向に亀裂17が延在する場合を示す。励磁器11による磁束線15は亀裂17に分断され、励磁器12による磁束線16は亀裂17による影響がない。一方、図12Bは、x軸方向に亀裂18が延在する場合であり、励磁器11による磁束線15は亀裂18による影響がなく、励磁器12による磁束線16は亀裂18に分断される。つまり、亀裂と直交する向きに磁界を印加することで、異なる方向の亀裂を検出できる。
例えば、図12Cに示すように、亀裂21が斜め方向に延在する場合、2つの励磁器11、励磁器12から同時に磁界を印加し、斜め方向の磁束線19を形成することで、亀裂21を検出することができる。なお、磁界の印加方法としては、例えば、印加磁界方向の異なる励磁器(磁極)で交互に磁界を印加する方法や、後述する回転磁界を印加する方法が用いられる。
図13は、磁性体1の上面から見た、磁性体1に回転磁界を印加した場合の磁界方向22を示す。図13中、点線は励磁器11、12の磁極に対応する位置を示している。また、実線は磁界方向22、破線は磁界の回転方向23を示す。このように、回転磁界は、磁性体1の平面上で回るように変化する磁界である。回転磁界を用いることで、磁性体1のxy平面内の、あらゆる方向の亀裂を検出することができる。
図14は、励磁器11、12から生じる磁界Hの時間tに対する変化と、各時間tにおける磁界方向22を示す。図14中、実線、破線はそれぞれ励磁器11、12の磁界Hを示す。励磁器11、12による磁界Hの位相が異なることで、磁性体1に印加される磁界方向22が回転することがわかる。このように、励磁器11、12から、振幅が同じで位相の異なる交流磁界を同時に印加することにより、回転磁界を形成できる。
回転磁界を発生させる励磁部13はm個の励磁器を組み合わせた構成でも良く、また1つの励磁器で励磁部13を構成する場合はn個(n≧2)の磁極を有する構成でもよい。m個の励磁器を組み合わせた構成では、時間tでのp個目の励磁器における発生磁界Hpが、
Hp=L×sin(2×π×f×t+π/m×p)
fは発生磁界の周波数
Lは発生磁界の振幅
を満足すれば、磁界は磁性体平面(xy平面)の中で回転する。
図15は、3個の励磁器24、25、26を組み合わせた励磁部13の斜視図であり、3つの励磁器24、25、26を、励磁器の両極の中央部に対して点対象となる位置に、60°ずつ回転させて配置している。
n個(n≧2)の磁極をもつ励磁部13の構成では、時間tでのq個目の磁極における発生磁界Hqが、
Hq=L×sin(2×π×f×t+π/n×q)
を満足すれば、磁界は磁性体平面(xy平面)の中で回転する。
図16は、1つの励磁器で励磁部13を構成した場合の斜視図であり、1つの励磁器30に、両極の中央部に対して点対象となるように、120°毎に磁極があり、各磁極の先端にコイル31、32、33を配置した構成となっている。磁界を印加する励磁器(磁極)の組み合わせを変えることで、磁性体1平面(xy平面)に印加する磁界方向を変化させ、異なる方向の亀裂を検出することができる。
このように、回転磁界を用いることにより、xy平面内の、すべての方向の亀裂の検出が可能となる。
実施の形態4.
図17は、全体が101eで表される、本発明の実施の形態4にかかるセンサヘッドの断面図であり、磁性体1の亀裂と直行する面で切った場合の断面を示す。センサヘッド101eでは、図1Bに示す実施の形態1にかかるセンサヘッド101aとは異なり、x=0の点を挟んで、その両側に、検出器4および検出器34がそれぞれ設けられている。x=0の位置には、検出器(例えば図7Bの検出器3)は設けられていない。検出器4、検出器34には、それぞれ制御部6e、制御部35が設けられている。制御部6eは、2つの磁極の中央(x=0)から+x側に検出器4を移動させ、制御部35は、2つの磁極の中央(x=0)から−x側に検出器34を移動させる。ギャップGに対応して、検出器4でピーク位置+P、検出器34でピーク位置−Pにおいて、それぞれ磁界Hの測定を行い、検出器4と検出器34の測定値を基に、判定部102eにおいて差分を取る。これにより、出力を2倍にすることができ、検出精度が向上する。
図18は、センサヘッド101eを用いた亀裂検出方法のフローチャートを示す。亀裂検出方法は、以下に示すS3.1〜S3.9の各工程を含む。
S3.1:ギャップ計測器5で、ギャップGを計測し、計測結果を制御部6eに送る。
S3.2:上述の式(1)から、制御部35は、ギャップGに対応するピーク位置を求め、検出器34をピーク位置−Pに移動させる。
S3.3:上述の式(1)から、制御部6eは、ギャップGに対応するピーク位置を求め、検出器4をピーク位置Pに移動させる。式(1)は、あらかじめ取得されて、制御部6e内に記録される。
S3.4:制御部35から測定命令Bを受けた検出器34は、磁界Hを測定し、測定値−Cを判定部102eに送る。
S3.5:制御部6eから測定命令Bを受けた検出器4は、磁界Hを測定し、測定値Cを判定部102eに送る。
S3.6:判定部102eで、測定値Cと測定値−Cの差分を取り、差分値を求める。
S3.7:判定部102eにおいて、S3.6で求めた差分値が、所定の閾値以上か否かを判定する。
S3.8:差分値が所定の閾値以上の場合は、亀裂有りと決定する。
S3.9:差分値が所定より小さい場合は、亀裂無しと判断する。
このように、本発明の実施の形態4では、測定値Cと測定値−Cの差分を取ることで、出力を2倍にすることができ、検出精度が向上する。
実施の形態5.
図19は、全体が100fで表される、本発明の実施の形態5にかかる磁性体探傷装置の構成を示すブロック図である。磁性体探傷装置100fでは、実施の形態1の図7Aに示す磁性体探傷装置100bに対して、更に、ギャップ制御部104fとデータ保持部103fとを備える。ギャップ制御部104fは、ギャップGを任意に変更でき、データ保持部103fは、各ギャップGに対して、亀裂が無いときの磁界Hの値を保持する。
即ち、亀裂が無い磁性体上において、判定部102fで設定したギャップ制御信号E(ギャップGの上限値とギャップGの増加幅)を受けて、ギャップ制御部104fは、ギャップGを制御する。ギャップ制御部104fからのギャップ制御終了信号Fを受けて、センサヘッド101fで、ギャップGと磁界Hを測定し、ギャップ計測値A’と測定結果(亀裂無し測定値D’、C’)をデータ保持部に保存する。さらに、判定部102fにおいて、検出器3、検出器4による磁界の測定値D、Cと、データ保持部103fから読み込んだ亀裂無し測定値D’、C’との差分をとることで、励磁器からの磁界を含むバックグラウンドの磁界の影響を無くすことができ、亀裂の検出精度が向上する。なお、ギャップ制御部104fには、リニアステージや巻き上げ機など、センサヘッド101fのギャップを変更できる装置を用いればよい。
図20は、ギャップ平面における、亀裂有の磁界(図3B参照)と、亀裂無しの磁界(図3C参照)との差分を取った、亀裂に由来する磁界HzCLと位置xとの関係を示す。図20に示すように、亀裂に由来するHzCLは、亀裂の端部から生じ、その対称性からx=0の点で0となり、中心から一定距離はなれた位置x=Pで最大となる。
図19に示すように、判定部102fで、測定値C、Dと、この測定値C、Dを取得したときのギャップGに対応する亀裂無し測定値C’、D’との差分を取ることで、亀裂に由来した磁界HzCLのみを評価でき、亀裂の検出精度が向上する。
図21は、本発明の実施の形態5にかかる磁性体探傷装置100fを用いた、亀裂無し測定値収集方法のフローチャートを示す。亀裂無し測定値収集方法は、以下に示すS4.1〜S4.9の各工程を含む。
S4.1:判定部102fは、亀裂検出時に想定されるギャップGの最大値を上限値として設定する。
S4.2:判定部102fは、測定でのギャップGの増加幅を設定し、S4.1のギャップGの上限値を含めたギャップ制御信号Eをギャップ制御部104fに送る。ギャップGの増加幅は、亀裂検出時に想定されるギャップGの変動から、固定値または変動値を使用してよい。
S4.3:ギャップ制御信号Eを受けたギャップ制御部104fは、ギャップGが最小となるようにセンサヘッド101fを移動する。
S4.4:制御部6fは、上述の式(1)を用いて、ギャップGに対応して磁界Hがピークとなるピーク位置Pを求め、検出器4を位置Pまで移動させる。式(1)は、あらかじめ取得して、制御部6f内に記録される。ここでギャップGの実測値は、ギャップ計測器5fで計測し、計測値A’としてデータ保持部103fに送られる。
S4.5:制御部6fから測定命令Bを受けた検出器3は、磁界Hを測定し、測定値D’をデータ保持部103fへ送る。
S4.6:制御部6fから測定命令Bを受けた検出器4は、磁界Hを測定し、測定値C’をデータ保持部103fへ送る。
S4.7:データ保持部103fは、ギャップG、測定値C’、D’を計測値A’と対応付けて、亀裂無し測定値として保存する。
S4.8:判定部102fは、ギャップGが上限値か否かを判定する。
S4.9:ギャップGが上限値ではない場合、ギャップ制御部104fはギャップ制御信号Eを受けてギャップGを増加させ、ギャップが上限になるまでステップS4.4〜S4.9を繰り返す。ギャップGが上限値になった場合、測定値の収集を終了する。
なお、亀裂無し測定値としては理論計算による算出値や、電磁界シミュレーターを用いた解析値を用いてもよい。
図22は、実施の形態5にかかる亀裂検出方法のフローチャートを示す。亀裂検出方法は、以下に示すS5.1〜S5.11の各工程を含む。
S5.1:ギャップ計測器5fは、ギャップGを計測し、計測結果を制御部6fへ送る。
S5.2:データ保持部103fは、計測したギャップGの測定値に対応する亀裂無し測定値C’、D’を抽出し、判定部102fへ送る。
S5.3:制御部6fは、式(1)を用いて、ギャップGに対応して、磁界Hがピークとなるピーク位置Pを求め、検出器4を位置Pまで移動させる。式(1)は、あらかじめ取得して、制御部6f内に記録される。
S5.4:制御部6fから測定命令Bを受けた検出器3は、磁界Hを測定し、測定値Dを判定部102fへ送る。
S5.5:制御部6fから測定命令Bを受けた検出器4は、磁界Hを測定し、測定値Cを判定部102fへ送る。
S5.6:判定部102fは、測定値Dと、データ保持部103fから抽出した亀裂無し測定値D’との差分を取って、差分値とする。
S5.7:判定部102fは、測定値Cと、データ保持部103fから抽出した亀裂無し測定値C’との差分を取って、差分値とする。
S5.8:判定部102fは、S5.7の差分値とS5.6の差分値とで、さらに差分を取る。
S5.9:判定部102fは、S5.8の差分値が閾値以上か否かを判定することで、亀裂の有無を決定する。
S5.10:差分値が閾値以上の場合は、亀裂有りと判断する。
S5.11:差分値が閾値より小さい場合は、亀裂無しと判断する。
以上で、本発明の実施の形態5にかかる亀裂検出方法が終了する。
なお、制御部6a、6b、6f、判定部102a、102b、102f、ギャップ制御部104fは、各処理を行う処理回路により実現される。処理回路は、専用のハードウェアであっても、メモリ及びメモリに格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央演算装置)を備える制御回路であってもよい。メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどである。
図23は、処理回路がCPUを備える制御回路である場合の制御回路400の構成である。図23に示すように、制御回路400は、CPUであるプロセッサ401と、メモリ402とを備える。プロセッサ401とメモリ402とは、データバス403で接続される。各処理に対応するプログラムがメモリ402に記憶されており、プロセッサ401がメモリ402からプログラムを読み出して実行することにより、各処理が実行される。メモリ402は、プロセッサ401が実行する各処理において、一時メモリとして使用される。また、メモリ402は、データ保持部103fとしても使用される。
実施の形態6.
図24は、本発明の実施の形態6にかかる、磁性体探傷装置100が車体に取り付けられた場合の、側面図であり、実施の形態1〜5に示した磁性体探傷装置100a〜100fが車両200の下部に磁性体探傷装置100として設置されている。車両200に取り付けた磁性体探傷装置100は、道路表面のアスファルト303の下にあるデッキプレート302の亀裂を探傷する。なお、デッキプレート302はU字リブ301に溶接され、床版300を構成している。
このように、磁性体探傷装置100を車体に取り付けることにより、床版300内部のデッキプレート302の亀裂の有無を検出することが可能となる。
1 磁性体、2 励磁器、3、4 検出器、5 ギャップ計測器、6 制御部、7 亀裂、8 磁束線、9 亀裂に由来した磁束線、10 検出器アレイ、11 励磁器、12 励磁器、13 励磁部、14 検出器アレイ、15、16 磁束線、17、18 亀裂、19、20 磁束線、21 亀裂、22 磁界方向、23 磁界の回転方向、24、25、26 励磁器、27、28、29 コイル、30 励磁器、31、32、33 コイル、34 検出器、35 制御部、100 磁性体探傷装置、101 センサヘッド、102 判定部、103 データ保持部、104 ギャップ制御部、200 車両、300 床版、301 U字リブ、302 デッキプレート、303 アスファルト。

Claims (9)

  1. 磁性体の亀裂を非破壊で検査する磁性体探傷装置であって、
    前記磁性体の表面に平行なギャップ平面上に両極が配置され、前記磁性体に対して磁界を印加する励磁器と、
    前記磁性体の表面と前記ギャップ平面との間の距離を測定するギャップ計測器と、
    前記励磁器の両極を結ぶ直線上に配置され、前記励磁器の磁界印加により前記磁性体で生じた前記磁性体の表面に垂直な方向の磁界Hを測定する第1検出器と、
    前記ギャップ平面上で前記第1検出器を移動させる第1制御部と、
    前記第1検出器の測定結果から前記亀裂の有無を判断する判定部と、を含み、
    前記第1制御部は、前記ギャップ計測器が測定した前記距離から前記磁界Hが最大となる位置を検出し、その位置に前記第1検出器を移動させて前記磁界Hを測定することを特徴とする磁性体探傷装置。
  2. 前記両極の中央部の前記ギャップ平面上に、前記中央部において前記磁性体の表面に垂直な方向の磁界HOFを測定する第2検出器を含み、
    前記判定部は、前記磁界Hと前記磁界HOFとの差分を用いて前記亀裂の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載の磁性体探傷装置。
  3. 前記励磁器の両極を結ぶ直線上に、前記両極の中央部を挟んで前記第1検出器と反対側に配置された第3検出器と、
    前記ギャップ平面上で前記第3検出器を移動させる第2制御部と、を含み、
    前記第2制御部は、前記ギャップ計測器が測定した前記距離から前記磁界Hが最大となる位置を検出し、前記その位置に前記第3検出器を移動させて前記磁界Hを測定し、前記第1検出器が測定した前記磁界Hと前記第3検出器が測定した前記磁界Hとの差分を用いて前記亀裂の有無を判断することを特徴とする請求項1に記載の磁性体探傷装置。
  4. 磁性体の亀裂を非破壊で検査する磁性体探傷装置であって、
    前記磁性体の表面に平行なギャップ平面上に両極が配置され、前記磁性体に対して磁界を印加する励磁器と、
    前記磁性体の表面と前記ギャップ平面との間の距離を測定するギャップ計測器と、
    前記励磁器の両極を結ぶ直線上に配置された複数の検出器からなり、前記励磁器の磁界印加により前記磁性体で生じた、前記磁性体の表面に垂直な方向の磁界Hを測定する検出器アレイと、
    前記検出器アレイの測定結果から前記亀裂の有無を判断する判定部と、を含み、
    前記検出器アレイに含まれる前記検出器のいずれかは、前記磁界Hが最大となる位置で前記磁界Hを測定することを特徴とする磁性体探傷装置。
  5. 2組の前記検出器アレイおよび前記励磁器が、それぞれの励磁器の両極を結ぶ直線が互いに直交するように、前記ギャップ平面上に配置されたことを特徴とする請求項4に記載の磁性体探傷装置。
  6. 前記励磁器の両極の中央部に対して回転対象となる位置に、前記ギャップ平面上に配置された複数の励磁器を有する励磁部を備え、
    前記励磁部で囲まれた前記ギャップ平面に、前記検出器アレイが2次元に配置されたことを特徴とする請求項4に記載の磁性体探傷装置。
  7. 前記ギャップ計測器が測定した前記距離から前記磁界Hが最大となる位置を検出し、その位置に配置された前記検出器で前記磁界Hを測定することを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の磁性体探傷装置。
  8. 亀裂の無い磁性体の表面とギャップ平面との間の距離と、前記距離に対応するバックグラウンド磁界Hとの関係を格納するデータ保持部を含み、
    測定した前記磁界Hと前記バックグラウンド磁界Hとの差分を用いて、前記亀裂の有無を判断することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁性体探傷装置。
  9. 前記励磁器は、交流電源またはパルス発生装置に接続した、電磁石またはコイルであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁性体探傷装置。
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