JPWO2020195591A1 - プレス成形方法 - Google Patents
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Abstract
板材(10)を稜線部(14)が含まれる目標成形体(12)に成形するプレス成形方法において、中間成形体(42)を成形する第1工程と、中間成形体(42)から目標成形体(12)を形成する第2工程とで形成する。目標成形体(12)と中間成形体(42)は、中間稜線部(44c)の両側において断面形状が一致する一致領域(46a、46b)と、断面形状が一致しない中間領域(44)とを有し、中間領域(44)において、中間成形体(42)が目標成形体(12)よりもエッジ半径の外方に突出した外側領域(44b)と、中間成形体(42)が目標成形体(12)よりもエッジ半径の内方に湾曲した内側領域(44a)とを有している。
Description
本発明は、板材を所定形状に成形するためのプレス成形方法に関する。
自動車のボンネット、サイドパネル、ドアパネル等のアウタパネルは、一般に金属よりなる板材のプレス成形によって生産されている。アウタパネルは、自動車の意匠を決定づける部位であり、例えば、キャラクタラインと呼ばれる小曲率半径の稜線部をもつデザインが用いられる。このようなアウタパネルの成形には、高度なプレス成形技術が求められる。
独国特許出願公開第102011115219号明細書には、第1金型を用いて、稜線部(エッジ部とも呼ぶ)を予備成形するとともに、稜線部以外の部位を最終形状に成形し、次いで、第2金型を用いて、稜線部を最終形状に成形する板材のプレス成形方法が開示されている。第1金型で形成される稜線部の曲率半径(エッジ半径とも呼ぶ)は、最終形状の2〜10倍程度の大きさであり、第2金型の深絞り加工により所定の大きさに成形される。
特許第5959702号公報には、2段階のプレス加工により、稜線部を備えた成形品を製造する方法が開示されている。特許第5959702号公報は、1段階目のプレス加工で形成される中間形状を、2段階目のプレス加工で形成される目標成形体よりも外方に突出するように設定することにより、線ずれを防ぐ方法を開示する。
上記独国特許出願公開第102011115219号明細書のプレス成形方法では、2段階の絞り加工を行うため、面歪みは発生しにくい。しかし、稜線部の伸びが大きくなってしまい、曲率半径(エッジ半径)の小さな稜線部を成形しようとすると、稜線部に亀裂が発生してしまうことがある。また、上記特許第5959702号公報のプレス成形方法では、2段階目の成形を張力を除荷した状態で成形するため、面歪みが発生するおそれがある。
そこで、本発明は、2段階の絞り加工で小曲率半径の稜線部を形成するプレス成形方法において、亀裂の発生と面歪みの発生の抑制を両立させることを目的とする。
本発明の一観点は、板材を稜線部が含まれる目標成形体に成形するプレス成形方法であって、稜線部のエッジ半径よりも大きい半径の中間稜線部を有する中間成形体を成形する第1工程と、前記中間成形体から目標成形体を形成する第2工程と、を含み、前記目標成形体と前記中間成形体とは、前記中間稜線部の両側において断面形状が一致する一致領域と、断面形状が一致しない中間領域と、を有し、前記中間領域において、前記中間成形体が前記目標成形体よりもエッジ半径の外方に突出した外側領域と、前記中間成形体が前記目標成形体よりもエッジ半径の内方に湾曲した内側領域と、を有する、プレス成形方法にある。
上記観点のプレス成形方法によれば、曲率半径の小さな稜線部を成形する場合であっても、亀裂の発生と面歪の抑制を両立することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、プレスストローク方向の上死点側を「上側」、下死点側を「下側」と呼ぶ。
実施形態に係るプレス成形方法は、例えば、自動車のボンネット、サイドパネル、ドアパネル等に適用される。図1Aに示すように、ここでは、矩形状の板材10を成形する例で説明する。板材10は、例えば厚さが0.3mm〜3mmの鋼やアルミニウム合金等の金属製の薄板からなる。板材10は、外周部が、第1辺10aと、これに対向する第2辺10bと、第1辺10aに交差する方向に延びた第3辺10cと、第3辺10cに対向する第4辺10dとで構成された四角形状に形成されている。図2の第1工程及び図3の第2工程に示すように、板材10を2段階でプレス成形することにより、目標成形体12が得られる。
目標成形体12は、図1Aに現れる面が意匠面となっている。この意匠面は、図1Bにおいて上側の面に対応している。図1Aに示すように、目標成形体12の上面には、第3辺10cの近傍と第4辺10dの近傍とにエッジ状に形成され、第1辺10aから第2辺10bに向けて延びた稜線部14(キャラクタラインとも呼ぶ)が形成されている。図1Bに示すように、稜線部14方向に直交する断面における稜線部14の曲率半径R(エッジ半径とも呼ぶ)は、2.5mm〜9mmと小さく形成されており、鋭い刃状の外観を呈している。
目標成形体12の稜線部14の一方の側部には第1斜面12aが形成され、稜線部14の他方の側部には第2斜面12bが形成されている。ここでは、周辺部16に近い方の斜面を第1斜面12aと呼び、周辺部16から遠い方の斜面を第2斜面12bと呼ぶものとする。第1斜面12a及び第2斜面12bは、意匠面を正面から見たときに凸状となったポジ面であってもよいし、意匠面を正面から見たときに凹状となったネガ面であってもよい。第1斜面12aと第2斜面12bとの為す角度θ(挟み角とも呼ぶ)は、120°〜175°までの範囲で適宜設定可能となっている。
目標成形体12(領域B1)の周辺には、最終的に切り取られる周辺部16が形成されている。周辺部16は、ブランクホルダー24、34(図2、図3参照)によって保持される領域B3に形成される第1周辺部16aと、下型22、32によって支持される領域B2に形成される第2周辺部16bとを有している。
図2に示す第1工程において、第1上型26及び第1下型22を用いて板材10から中間成形体42がプレス成形される。図示のように、第1工程に用いられる成形金型20は、板材10の第1周辺部16aの下側の領域B3に配置されるブランクホルダー24と、ブランクホルダー24の内側の領域B1、B2に配置される第1下型22と、第1下型22及びブランクホルダー24の上方に配置される第1上型26とを備えている。
第1工程において、まず板材10が第1下型22及びブランクホルダー24と、第1上型26の間に搬入される。その後、第1上型26を下降させてブランクホルダー24で第1周辺部16aを保持して張力を発生させつつ、第1下型22と第1上型26とで板材10を押圧して中間成形体42を形成する。なお、第1工程は、必ずしも絞り成形である必要はない。
その後、図3に示す第2工程において、中間成形体42から目標成形体12がプレス成形される。図示のように、第2工程に用いられる成形金型30は、第1周辺部16aの下側の領域B3に配置されるブランクホルダー34と、ブランクホルダー34の内側の領域B1、B2に配置された第2下型32と、第2下型32及びブランクホルダー34の上方に配置される第2上型36とを備えている。
第2工程において、中間成形体42が第2下型32及びブランクホルダー34と、第2上型36の間に搬入される。その後、第2上型36を下降させてブランクホルダー34で第1周辺部16aを保持して張力を発生させつつ、第2下型32と第2上型36とで中間成形体42を押圧して目標成形体12を形成する。
図4に示すように、中間成形体42と目標成形体12とを重ね合わせると、破線で示す部分において、中間成形体42と目標成形体12との形状が異なる中間領域44となっている。また、中間成形体42の周辺部16及び目標成形体12の周辺部16においても、形状が異なっている。一方、中間成形体42の中間稜線部44cの両側部には、中間成形体42と目標成形体12の形状が一致する一致領域46a、46bが形成されている。
中間成形体42の中間領域44に着目すると、中間成形体42が目標成形体12よりもプレスストローク方向の下方(エッジ半径の内方)に湾曲した内側領域44aと、中間成形体42が目標成形体12よりもプレスストローク方向の上方(エッジ半径の外方)に突出した外側領域44bとを備えている。内側領域44aは、第2斜面12bの変曲点48aから始まり、第1斜面12aとの交点48cまでの範囲に形成されている。外側領域44bは、第1斜面12aとの交点48cから、変曲点48eまでの範囲に形成されている。図示のように、内側領域44aの長さよりも外側領域44bの長さの方が長く形成されている。
上記の中間成形体42の中間領域44の断面形状は、複数の円弧領域から構成されている。図示の例では、変曲点48aから基準変曲点48bまでの範囲が曲率半径Raの第1円弧領域よりなる。また、基準変曲点48bから変曲点48dまでの範囲が曲率半径Rbの第2円弧領域よりなる。さらに、変曲点48dから変曲点48eまでの範囲が外側に中心を有する曲率半径Rcの第3円弧領域よりなる。なお、変曲点48aから基準変曲点48bまでの範囲及び、基準変曲点48bから変曲点48dまでの範囲は、同程度の曲率を有する複数の円弧領域で構成してもよい。また、第3円弧領域がなく、第2円弧領域が基準変曲点48bから変曲点48eまでの範囲を構成していてもよい。
中間領域44の中間成形体42において、第1円弧領域の曲率半径Raよりも第2円弧領域の曲率半径Rbの方が大きくなっている。第1円弧領域の曲率半径Raは、例えば15mm〜30mmとすることができ、第2円弧領域の曲率半径Rbは、例えば40mm〜60mmとすることができ、第3円弧領域の曲率半径Rcは40mm以上とすることができる。外側領域44bの長さは、第3円弧領域の曲率半径Rcの大きさにより適宜設定することができる。
また、第1円弧領域と第2円弧領域との間の基準変曲点48bは、目標成形体12の稜線部14付近に形成されており、この基準変曲点48b付近が中間成形体42においてプレスストローク方向の上方に最も突出する中間稜線部44cとなっている。部分拡大図に示すように、変曲点48aと基準変曲点48bとの間の中間成形体42の断面に沿った方向の長さをlとする。また、基準変曲点48bと変曲点48eとの間の中間成形体42の断面に沿った方向の長さをLとする。本実施形態においては、中間成形体42は、l<Lの関係を満たすように成形される。特に限定されるものではないが、例えば、長さLは70mm以下とすることができる。
中間成形体42の中間領域44における断面に沿った長さをL0とし、目標成形体12の中間領域44における断面に沿った長さをL1とすると、伸び率((L1−L0)/L0)が、0〜2%となるように、中間成形体42の断面形状を形成することが好ましい。この伸び率は、中間成形体42の外側領域44bの形状で調整することができる。
内側領域44aにおいて、目標成形体12と中間成形体42のプレスストローク方向(図の上下方向)の偏差が最も大きくなる部分の最大偏差をHaとし、外側領域44bにおいて、目標成形体12と中間成形体42のプレスストローク方向の偏差が最も大きくなる部分の最大偏差をHbとすると、Ha>Hbを満たすように中間成形体42が成形されている。最大偏差Haは、例えば3.1mm以下とすることができ、最大偏差Hbは最大偏差Ha以下に設定される。
一方、周辺部16が形成される領域B2、B3に着目すると、中間成形体42の第1周辺部16aの方が、目標成形体12の第1周辺部16aよりもプレスストローク方向にHdだけ高い位置に形成されている。この高さの偏差Hdは、第2工程においてブランクホルダー34で中間成形体42を保持した際に(図6参照)、中間領域44の中間成形体42が第2上型36と当接して変形するのを防ぐために設けられている。したがって、第1周辺部16aのプレスストローク方向の偏差Hdが外側領域44bの最大偏差Hbよりも大きくなるように、中間成形体42を形成することが好ましい。
領域B2の第2周辺部16bは、一致領域46bまでの範囲で、中間成形体42の第1周辺部16a及び目標成形体12の第1周辺部16aのプレスストローク方向の偏差Hdを吸収するために設けられている。第2工程において、中間領域44を引っ張らないようにするために、中間成形体42の第2周辺部16bの長さL1stと、目標成形体12の第2周辺部16bの長さL2ndとは、略同じ長さとなるように設定される。なお、第2工程における引っ張りを調整するために、中間成形体42の第2周辺部16bの長さL1stよりも、目標成形体12の第2周辺部16bの長さL2ndを長くしてもよい。L2nd−L1stの値は、例えば0〜0.05mm程度とすることができる。
以下、図5〜図8を参照しつつ、第2工程におけるプレス成形とともに、中間成形体42の作用について説明する。
図5に示すように、初期状態において、ブランクホルダー34は、第2下型32よりも所定の高さプレスストローク方向の上側に突出している。ブランクホルダー34は、第2上型36により下方に押圧されて2点鎖線で示す下端位置で停止するように変位可能となっている。
図示のように、第2下型32及びブランクホルダー34と、第2上型36との間に中間成形体42を搬入する。そして、第1周辺部16aをブランクホルダー34の上に配置して位置決めする。
その後、図6に示すように、第2上型36を下方にストロークさせてゆくと、第2上型36とブランクホルダー34とが中間成形体42を介して当接する。そして、ブランクホルダー34と第2上型36とにより、中間成形体42の第1周辺部16aが挟んで保持される。上述のように、中間成形体42の第1周辺部16aは、目標成形体12の第1周辺部16aよりもHdだけ高く形成されている(図4参照)。そのため、第1周辺部16aがブランクホルダー34と第2上型36とで保持されても、中間成形体42の内側領域44a及び外側領域44bが第2上型36には接触しない。したがって、中間成形体42をブランクホルダー34で保持する際に、中間成形体42が第2上型36と当接しつつ移動して意匠面に傷が生じるのを防ぐことができる。
その後、図7に示すように、第2上型36をさらに下降させる。すると、内側領域44aが第2下型32の稜線部32aに当接し、目標成形体12の稜線部14の形状に徐々に変形してゆく。また、外側領域44bが第2下型32に沿って徐々に変形してゆく。中間成形体42の内側領域44aは、稜線部14の内方に湾曲しているため、目標成形体12の稜線部14を形成するには、長さが不足する。その不足分は、外側領域44bから内側領域44aに中間成形体42が移動することで補われる。また、中間成形体42の中間領域44以外の部分は、第2下型32と第2上型36との間に浮いた状態に保たれるため、中間領域44の成形が他の部分に優先して進む。これにより、稜線部14付近で過度な伸びが生ずるのを防ぐことができる。また、中間成形体42の変形に際しては、中間成形体42の意匠面と第2上型36との間に隙間が形成されており、この隙間は第2上型36が下死点に至る直前まで維持される。
さらに、第2上型36を下降させると、図8に示すように、中間成形体42の全域が第2下型32と第2上型36とに挟まれ、稜線部14の小さな曲率部分の成形が行われる。本実施形態では、内側領域44a及び外側領域44bが伸び切った段階で、第2下型32と第2上型36との全域が閉まるため、曲率半径の小さな稜線部14の成形の際に、中間成形体42の伸びが抑制される。その結果、稜線部14付近の亀裂の発生を抑制しつつ目標成形体12を形成できる。目標成形体12の中間領域44の断面に沿った長さL1は、中間成形体42の中間領域44の断面に沿った長さL0よりも少し長いので、中間成形体42の中間領域44は所定の伸び率で伸長しながら成形される。
本実施形態のプレス成形方法は以下の効果を奏する。
本実施形態のプレス成形方法は、板材10を稜線部14が含まれる目標成形体12に成形するプレス成形方法であって、稜線部14のエッジ半径よりも大きい半径の中間稜線部44cを有する中間成形体42を成形する第1工程と、中間成形体42から目標成形体12を形成する第2工程と、を含み、目標成形体12と中間成形体42は、中間稜線部44cの両側において断面形状が一致する一致領域46a、46bと、断面形状が一致しない中間領域44と、を有し、中間領域44において、中間成形体42が目標成形体12よりもエッジ半径の外方に突出した外側領域44bと、中間成形体42が目標成形体12よりもエッジ半径の内方に湾曲した内側領域44aと、を有していてもよい。このような中間成形体42を用いて目標成形体12を形成する場合には、曲率半径の小さな稜線部14を形成する際に、外側領域44bから稜線部14に向けて不足する中間成形体42を供給することができる。これにより、曲率半径の小さな稜線部14を傷や割れを発生させることなく成形することができる。
上記のプレス成形方法において、第2工程において、外側領域44bの中間成形体42が稜線部14側に移動することにより、内側領域44aを稜線部14に成形する際の長さの不足を補う。これにより、過度な伸びを発生させることなく、稜線部14を形成できる。その結果、稜線部14に傷や亀裂の発生を防ぐことができ、また、面歪を発生させることなく、曲率半径の小さな鮮鋭な稜線部14を備えたプレス成形品を形成できる。
上記のプレス成形方法において、中間成形体42の外側領域44bにおける断面方向の長さが、中間成形体42の内側領域44aにおける断面方向の長さよりも長い。これにより、外側領域44bから稜線部14に向けて十分な中間成形体42を供給することができる。
上記のプレス成形方法において、中間成形体42の中間領域44は、曲率の異なる複数の円弧領域により形成され、且つ、目標成形体12の稜線部14となる位置の近傍に円弧領域の境界である基準変曲点48bを有し、基準変曲点48bよりも外側領域44b側の中間領域44の長さLが、基準変曲点48bよりも外側領域44bと反対側の中間領域44の長さlよりも長い。これにより、伸びが発生しやすい稜線部32aよりも周辺部16寄りにある外側領域44bで、材料の量をコントロールすることができ、目標成形体12の稜線部14における伸びを抑制し、稜線部14の亀裂発生を防ぎ、外側領域44bの面歪みの発生を防ぐことができる。
上記のプレス成形方法において、中間成形体42の中間領域44は、中間領域44の一端から目標成形体12の内方に湾曲した第1円弧領域と、基準変曲点48bで第1円弧領域と接続し、且つ目標成形体12の外方に突出するように湾曲した第2円弧領域と、を含み、第2円弧領域の曲率半径Rbは、第1円弧領域の曲率半径Raよりも大きくしてもよい。
上記のプレス成形方法において、内側領域44aにおける中間成形体42と目標成形体12とのプレスストローク方向の最大偏差Haは、外側領域44bにおける中間成形体42と目標成形体12とのプレスストローク方向の最大偏差Hbよりも大きい。これにより、第2工程で第2上型36が中間成形体42の上面に接触せず、また、ブランクホールド時に中間成形体42と第2下型32とが接触しないので、第2下型32及び第2上型36と中間成形体42とが接触した状態で滑ることによる傷の発生を抑制でき、傷の無い目標成形体12を形成することができる。
上記のプレス成形方法において、第1工程及び第2工程は、稜線部14の押圧に先立って、板材10の周辺部16を保持するブランクホルダー24、34を有する成形金型20、30において行われるとともに、中間成形体42の外側領域44bは、稜線部14よりもブランクホルダー34に近い部分に形成される。これにより、引っ張り力が発生するブランクホルダー34側において、伸びをコントロールすることができ、稜線部14より外側近傍の面歪みを防ぐことができる。
上記のプレス成形方法において、第1工程及び第2工程は、稜線部14の押圧に先立って、板材10の周辺部16を保持するブランクホルダー24、34を有する成形金型20、30において行われるとともに、第2工程のブランクホルダー34の高さが、第1工程のブランクホルダー24の高さよりも、外側領域44bにおける中間成形体42と目標成形体12とのプレスストローク方向の最大偏差Hb以上高く設定されている。これにより、第2工程で第2上型36が中間成形体42の上面に接触せず、また、ブランクホールド時に中間成形体42と第2下型32とが接触しないので、第2下型32及び第2上型36と中間成形体42とが接触した状態で滑ることによる傷の発生を抑制でき、傷の無い目標成形体12を形成することができる。
上記のプレス成形方法において、第1工程の周辺部(第2周辺部16b)の長さL1stよりも第2工程の周辺部(第2周辺部16b)の長さL2ndを長く設定してもよい。
上記のプレス成形方法において、板材10は外周部が、第1辺10aと、これに対向する第2辺10bと、第1辺10aに交差する方向に延びた第3辺10cと、第3辺10cに対向する第4辺10dとで構成された四角形状に形成され、稜線部14は第3辺10cの近傍と第4辺10dの近傍とに、第1辺10aから第2辺10bに向けてそれぞれ延びて形成されていてもよい。このような成形方法によれば、自動車のボンネット等の部材に、鮮鋭な稜線部14を形成することができる。
上記のプレス成形方法において、中間成形体42の内側領域44aは目標成形体12の稜線部14の内方に形成され、中間成形体42の外側領域44bは目標成形体12の稜線部14の外方に形成されてもよい。
上記において、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
Claims (11)
- 板材(10)を稜線部(14)が含まれる目標成形体(12)に成形するプレス成形方法であって、
稜線部のエッジ半径よりも大きい半径の中間稜線部(44c)を有する中間成形体(42)を成形する第1工程と、前記中間成形体から目標成形体を形成する第2工程と、を含み、
前記目標成形体と前記中間成形体とは、前記中間稜線部の両側において断面形状が一致する一致領域(46a、46b)と、断面形状が一致しない中間領域(44)と、を有し、前記中間領域において、前記中間成形体が前記目標成形体よりもエッジ半径の外方に突出した外側領域(44b)と、前記中間成形体が前記目標成形体よりもエッジ半径の内方に湾曲した内側領域(44a)と、を有する、
プレス成形方法。 - 請求項1記載のプレス成形方法であって、前記第2工程において、前記外側領域の前記中間成形体が前記稜線部側に移動することにより、前記内側領域を前記稜線部に成形する際の長さの不足を補う、プレス成形方法。
- 請求項1又は2記載のプレス成形方法であって、前記中間成形体の前記外側領域における断面方向の長さが、前記中間成形体の前記内側領域における断面方向の長さよりも長い、プレス成形方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレス成形方法であって、前記中間成形体の前記中間領域は、曲率の異なる複数の円弧領域により形成され、且つ、前記目標成形体の前記稜線部となる位置の近傍に前記円弧領域の境界である基準変曲点(48b)を有し、前記基準変曲点よりも前記外側領域側の前記中間領域の長さが、前記基準変曲点よりも前記外側領域と反対側の前記中間領域の長さよりも長い、プレス成形方法。
- 請求項4記載のプレス成形方法であって、前記中間成形体の前記中間領域は、前記中間領域の一端から前記目標成形体の内方に湾曲した第1円弧領域と、前記基準変曲点で前記第1円弧領域と接続し、且つ前記目標成形体の外方に突出するように湾曲した第2円弧領域と、を含み、前記第2円弧領域の曲率半径Rbは、前記第1円弧領域の曲率半径Raよりも大きい、プレス成形方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプレス成形方法であって、前記内側領域における前記中間成形体と前記目標成形体とのプレスストローク方向の最大偏差Haは、前記外側領域における前記中間成形体と前記目標成形体とのプレスストローク方向の最大偏差Hbよりも大きい、プレス成形方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプレス成形方法であって、前記第1工程及び前記第2工程は、前記稜線部の押圧に先立って、前記板材の周辺部(16)を保持するブランクホルダー(24、34)を有する成形金型(20、30)において行われるとともに、前記中間成形体の前記外側領域は、前記稜線部よりも前記ブランクホルダーに近い部分に形成される、プレス成形方法。
- 請求項7記載のプレス成形方法であって、前記第2工程の前記ブランクホルダー(34)の高さが、前記第1工程のブランクホルダー(24)の高さよりも、前記外側領域における前記中間成形体と前記目標成形体とのプレスストローク方向の最大偏差Hb以上高く設定されている、プレス成形方法。
- 請求項8記載のプレス成形方法であって、前記第1工程の前記周辺部(16b)の長さよりも前記第2工程の前記周辺部(16b)の長さを長く設定する、プレス成形方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載のプレス成形方法であって、前記板材は外周部が、第1辺(10a)と、これに対向する第2辺(10b)と、前記第1辺に交差する方向に延びた第3辺(10c)と、前記第3辺に対向する第4辺(10d)とで構成された四角形状に形成され、前記稜線部は前記第3辺の近傍と前記第4辺の近傍とに、前記第1辺から前記第2辺に向けてそれぞれ延びて形成される、プレス成形方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項に記載のプレス成形方法であって、前記中間成形体の前記内側領域は前記目標成形体の前記稜線部の内方に形成され、前記中間成形体の前記外側領域は前記目標成形体の前記稜線部の外方に形成される、プレス成形方法。
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