JPWO2020189426A1 - クラッチ制御装置 - Google Patents

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Abstract

このクラッチ制御装置は、エンジン(13)と、変速機(21)と、前記エンジン(13)と前記変速機(21)との間の動力伝達を断接するクラッチ装置(26)と、前記クラッチ装置(26)を駆動してクラッチ容量を変更するクラッチアクチュエータ(50)と、運転者が前記クラッチ装置(26)を操作するためのクラッチ操作子(4b)と、前記クラッチ操作子(4b)に対する操作量を検知するクラッチ操作量センサ(4c)と、前記クラッチ容量の制御目標値を演算する制御部(60)と、を備え、前記制御部(60)は、エンジン推定トルクを算出し、前記エンジン推定トルクに応じて、前記クラッチ装置(26)が滑りはじめるスリップ制御目標値を設定するとともに、前記制御部(60)は、前記クラッチ操作子(4b)の操作量に応じて設定した前記制御目標値が、前記スリップ制御目標値を越える場合には、前記クラッチ操作子(4b)の操作量に応じて、前記スリップ制御目標値を補正する。

Description

本発明は、クラッチ制御装置に関する。
本願は、2019年3月15日に、日本に出願された特願2019−048398号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、エンジンと車輪との間のトルク伝達経路に設けられるクラッチ装置において、クラッチセンターの軸方向移動によりバックトルクを逃がすスリッパーカム機構を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1におけるクラッチ装置は、クラッチセンターの回転数が閾値になるまではワッシャー部材に係合してクラッチセンターの軸方向移動を規制し、クラッチセンターの回転数が閾値を超えたときは遠心力により作動して上記係合を解除するプランジャー機構を備えている。
すなわち、特許文献1には、機械式のスリッパークラッチに関し、所定の回転数に達したときにクラッチ容量を低下させることが記載されている。従来の機械式のスリッパークラッチでは、車速とエンジン回転数とが一つの所定の条件を満たしたときに、接続状態にあったクラッチ容量を低下させる(切断する方向へ作動させる)仕組みを備えている。
日本国特開2016−145626号公報
ところで、クラッチ容量を低下させるタイミングは、エンジン回転数およびスロットル開度に応じたエンジン推定トルクや、車体のバンク角などの車両の状態等によって異なる。しかしながら、従来の機械式のスリッパークラッチでは、車両の状態等に応じてクラッチ容量を自由に変えることができないため、最適なクラッチ容量を出力することができないことがある。
そこで本発明は、クラッチ制御装置において、最適なクラッチ容量を出力可能とすることを目的とする。
上記課題の解決手段として、本発明の態様は以下の構成を有する。
(1)本発明の態様に係るクラッチ制御装置は、エンジンと、変速機と、前記エンジンと前記変速機との間の動力伝達を断接するクラッチ装置と、前記クラッチ装置を駆動してクラッチ容量を変更するクラッチアクチュエータと、運転者が前記クラッチ装置を操作するためのクラッチ操作子と、前記クラッチ操作子に対する操作量を検知するクラッチ操作量センサと、前記クラッチ容量の制御目標値を演算する制御部と、を備え、前記制御部は、エンジン推定トルクを算出し、前記エンジン推定トルクに応じて、前記クラッチ装置が滑りはじめるスリップ制御目標値を設定するとともに、前記制御部は、前記クラッチ操作子の操作量に応じて設定した前記制御目標値が、前記スリップ制御目標値を越える場合には、前記クラッチ操作子の操作量に応じて、前記スリップ制御目標値を補正する。
(2)上記(1)に記載のクラッチ制御装置では、前記制御部は、前記スリップ制御目標値に対し、前記クラッチ操作子の操作量に応じた補正係数を乗じて補正してもよい。
(3)上記(1)または(2)に記載のクラッチ制御装置では、前記制御部は、前記スリップ制御目標値を車両の状態に応じて変化させてもよい。
(4)上記(1)から(3)の何れか一項に記載のクラッチ制御装置では、前記制御部は、前記エンジン推定トルクが予め定めた規定値未満である場合に、前記スリップ制御目標値を設定してもよい。
(5)上記(1)から(4)の何れか一項に記載のクラッチ制御装置では、前記制御部は、前記クラッチ装置の上流回転と下流回転との差であるクラッチ差回転が、予め定めた規定値を超える場合に、前記スリップ制御目標値を設定してもよい。
本発明の上記(1)に記載のクラッチ制御装置によれば、制御部がエンジン推定トルクを算出し、このエンジン推定トルクに応じて、クラッチ装置のスリップ制御目標値を設定可能とする。これにより、クラッチ装置がスリップをはじめるスリップ制御目標値を、エンジン推定トルクに応じて最適に設定することができる。また、クラッチ操作子の操作量に応じた制御目標値が、スリップ制御目標値を越える場合には、クラッチ操作子の操作量に応じて、スリップ制御目標値を補正可能とする。これにより、運転者がクラッチ操作子を操作して意図的にクラッチ容量を下げようとする場合には、この運転者の意思を反映してスリップ制御目標値を補正することができる。このように、エンジン推定トルクおよびクラッチ操作に応じて、最適なクラッチ容量を出力することができる。
本発明の上記(2)に記載のクラッチ制御装置によれば、エンジン推定トルクに応じて設定したスリップ制御目標値に対し、クラッチ操作子の操作量に応じて変化する補正係数を乗じて補正することのみで、クラッチ操作量に応じて補正したスリップ制御目標値を設定することができ、制御を簡素化してコストダウンを図ることができる。
本発明の上記(3)に記載のクラッチ制御装置によれば、車両の状態(車体のバンク角等)に応じてスリップ制御目標値を変化させることで、車両の状態に応じて最適なスリップ制御目標値を設定することができる。
本発明の上記(4)に記載のクラッチ制御装置によれば、エンジン推定トルクが所定値未満である場合に、スリップ制御目標値を設定することで、最適なスリップ制御目標値を設定するタイミングを、エンジン推定トルクが所定値未満である場合(車両の減速状態)に限定することができる。
本発明の上記(5)に記載のクラッチ制御装置によれば、クラッチ差回転が所定値を超える場合に、スリップ制御目標値を設定することで、最適なクラッチ容量を設定するタイミングを、クラッチ差回転が所定値を超える場合(強いエンジンブレーキ状態)に限定することができる。
本発明の実施形態における自動二輪車の左側面図である。 上記自動二輪車の変速機およびチェンジ機構の断面図である。 クラッチアクチュエータを含むクラッチ作動システムの概略説明図である。 変速システムのブロック図である。 クラッチアクチュエータの供給油圧の変化を示すグラフである。 本発明の実施形態におけるクラッチ制御モードの遷移を示す説明図である。 本発明の実施形態におけるクラッチ容量の制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態におけるエンジン推定トルクマップを示す図である。 本発明の実施形態におけるクラッチ差回転およびバンク角と上限油圧との相関を示す図である(LOWギア時)。 本発明の実施形態におけるクラッチ差回転およびバンク角と上限油圧との相関を示す図である(MIDギア時)。 本発明の実施形態におけるクラッチ差回転およびバンク角と上限油圧との相関を示す図である(HIGHギア時)。 本発明の実施形態におけるクラッチレバーのレバー操作角度と制御目標値の補正係数との相関の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、及び車両上方を示す矢印UPが示されている。
<車両全体>
図1に示すように、本実施形態は、鞍乗り型車両である自動二輪車1に適用されている。自動二輪車1の前輪2は、左右一対のフロントフォーク3の下端部に支持されている。左右フロントフォーク3の上部は、ステアリングステム4を介して、車体フレーム5の前端部のヘッドパイプ6に支持されている。ステアリングステム4のトップブリッジ上には、バータイプの操向ハンドル4aが取り付けられている。
車体フレーム5は、ヘッドパイプ6と、ヘッドパイプ6から車幅方向(左右方向)中央を下後方へ延びるメインチューブ7と、メインチューブ7の後端部の下方に連なる左右ピボットフレーム8と、メインチューブ7および左右ピボットフレーム8の後方に連なるシートフレーム9と、を備えている。左右ピボットフレーム8には、スイングアーム11の前端部が揺動可能に枢支されている。スイングアーム11の後端部には、自動二輪車1の後輪12が支持されている。
左右メインチューブ7の上方には、燃料タンク18が支持されている。燃料タンク18の後方でシートフレーム9の上方には、前シート19および後シートカバー19aが前後に並んで支持されている。シートフレーム9の周囲は、リヤカウル9aに覆われている。左右メインチューブ7の下方には、自動二輪車1の原動機であるパワーユニットPUが懸架されている。例えば、パワーユニットPUは、チェーン式伝動機構を介して後輪12と連係されている。
パワーユニットPUは、その前側に位置するエンジン(内燃機関)13と後側に位置する変速機21とを一体に有している。例えば、エンジン13は、クランクシャフト14(以下「クランク軸14」ともいう。)の回転軸を左右方向(車幅方向)に沿わせた複数気筒エンジンである。エンジン13は、クランクケース15の前部上方にシリンダ16を起立させている。クランクケース15の後部は、変速機21を収容する変速機ケース17とされている。
<変速機>
図2に示すように、変速機21は、メインシャフト22およびカウンタシャフト23ならびに両シャフト22,23に跨る変速ギア群24を有する有段式のトランスミッションである。カウンタシャフト23(以下「カウンタ軸23」ともいう。)は、変速機21、更にパワーユニットPUの出力軸を構成している。カウンタシャフト23の端部はクランクケース15の後部左側に突出し、上記チェーン式伝動機構を介して後輪12に連結されている。
変速ギア群24は、両シャフト22,23にそれぞれ支持された変速段数分のギアを有する。変速機21は、両シャフト22,23間で変速ギア群24の対応するギア対同士が常に噛み合った常時噛み合い式とされる。両シャフト22,23に支持された複数のギアは、対応するシャフトに対して回転可能なフリーギアと、対応するシャフトにスプライン嵌合するスライドギア(シフター)とに分類される。これらフリーギア及びスライドギアの一方には軸方向で凸のドグが、他方にはドグを係合させるべく軸方向で凹のスロットがそれぞれ設けられている。すなわち、変速機21は、いわゆるドグミッションである。
図3を併せて参照し、変速機21のメインシャフト22及びカウンタシャフト23は、クランクシャフト14の後方で前後に並んで配置されている。メインシャフト22の右端部には、クラッチアクチュエータ50により作動するクラッチ装置26が同軸配置されている。例えば、クラッチ装置26は、湿式多板クラッチであり、いわゆるノーマルオープンクラッチである。すなわち、クラッチ装置26は、クラッチアクチュエータ50からの油圧供給によって動力伝達可能な接続状態となり、クラッチアクチュエータ50からの油圧供給がなくなると動力伝達不能な切断状態に戻る。
図2を参照し、クランクシャフト14の回転動力は、クラッチ装置26を介してメインシャフト22に伝達され、メインシャフト22から変速ギア群24の任意のギア対を介してカウンタシャフト23に伝達される。カウンタシャフト23におけるクランクケース15の後部左側に突出した左端部には、上記チェーン式伝動機構のドライブスプロケット27が取り付けられている。
変速機21の後上方には、変速ギア群24のギア対を切り替えるチェンジ機構25が収容されている。チェンジ機構25は、両シャフト22,23と平行な中空円筒状のシフトドラム36の回転により、その外周に形成されたリード溝のパターンに応じて複数のシフトフォーク36aを作動させ、変速ギア群24における両シャフト22,23間の動力伝達に用いるギア対を切り替える。
チェンジ機構25は、シフトドラム36と平行なシフトスピンドル31を有している。チェンジ機構25は、シフトスピンドル31の回転時には、シフトスピンドル31に固定されたシフトアーム31aがシフトドラム36を回転させ、リード溝のパターンに応じてシフトフォーク36aを軸方向移動させて、変速ギア群24の内の動力伝達可能なギア対を切り替える(すなわち、変速段を切り替える。)。
シフトスピンドル31は、チェンジ機構25を操作可能とするべくクランクケース15の車幅方向外側(左方)に軸外側部31bを突出させている。シフトスピンドル31の軸外側部31bには、シフト荷重センサ73(シフト操作検知手段)が同軸に取り付けられている(図1参照)。シフトスピンドル31の軸外側部31b(またはシフト荷重センサ73の回転軸)には、揺動レバー33が取り付けられている。揺動レバー33は、シフトスピンドル31(または回転軸)にクランプ固定される基端部33aから後方へ延び、その先端部33bには、リンクロッド34の上端部が上ボールジョイント34aを介して揺動自在に連結されている。リンクロッド34の下端部は、運転者が足で操作するシフトペダル32に、下ボールジョイント(不図示)を介して揺動自在に連結されている。
図1に示すように、シフトペダル32は、その前端部がクランクケース15の下部に左右方向に沿う軸を介して上下揺動可能に支持されている。シフトペダル32の後端部には、ステップ32aに載せた運転者の足先を掛けるペダル部が設けられ、シフトペダル32の前後中間部には、リンクロッド34の下端部が連結されている。
図2に示すように、シフトペダル32、リンクロッド34およびチェンジ機構25を含んで、変速機21の変速段ギアの切り替えを行うシフトチェンジ装置35が構成されている。シフトチェンジ装置35において、変速機ケース17内で変速機21の変速段を切り替える集合体(シフトドラム36、シフトフォーク36a等)を変速作動部35aといい、シフトペダル32への変速動作が入力されてシフトスピンドル31の軸回りに回転し、この回転を上記変速作動部35aに伝達する集合体(シフトスピンドル31、シフトアーム31a等)を変速操作受け部35bという。
ここで、自動二輪車1は、変速機21の変速操作(シフトペダル32の足操作)のみを運転者が行い、クラッチ装置26の断接操作はシフトペダル32の操作に応じて電気制御により自動で行うようにした、いわゆるセミオートマチックの変速システム(自動クラッチ式変速システム)を採用している。
<変速システム>
図4に示すように、上記変速システムは、クラッチアクチュエータ50、ECU60(Electronic Control Unit、制御部)および各種センサ71〜76を備えている。
ECU60は、車体のバンク角を検知するバンク角センサ71、シフトドラム36の回転角から変速段を検知するギアポジションセンサ72、およびシフトスピンドル31に入力された操作トルクを検知するシフト荷重センサ73(例えばトルクセンサ)からの検知情報、ならびにスロットル開度を検知するスロットル開度センサ74、車速センサ75およびエンジン回転数を検知するエンジン回転数センサ76等からの各種の車両状態検知情報等に基づいて、クラッチアクチュエータ50を作動制御するとともに、点火装置46および燃料噴射装置47を作動制御する。ECU60には、後述する油圧センサ57,58、並びにシフト操作検知スイッチ(シフトニュートラルスイッチ)48からの検知情報も入力される。
また、ECU60は、油圧制御部(クラッチ制御部)61および記憶部62を備えており、それらの機能については後述する。
図3を併せて参照し、クラッチアクチュエータ50は、ECU60により作動制御されることで、クラッチ装置26を断接する液圧を制御可能とする。クラッチアクチュエータ50は、駆動源としての電気モータ52(以下単に「モータ52」という。)と、モータ52により駆動されるマスターシリンダ51と、を備えている。クラッチアクチュエータ50は、マスターシリンダ51および油圧給排ポート50pの間に設けられる油圧回路装置53とともに、一体のクラッチ制御ユニット50Aを構成している。
ECU60は、予め設定された演算プログラムに基づいて、クラッチ装置26を断接するためにスレーブシリンダ28に供給する油圧の目標値(目標油圧)を演算し、下流側油圧センサ58で検出されるスレーブシリンダ28側の油圧(スレーブ油圧)が目標油圧に近づくように、クラッチ制御ユニット50Aを制御する。
マスターシリンダ51は、シリンダ本体51a内のピストン51bをモータ52の駆動によりストロークさせて、シリンダ本体51a内の作動油をスレーブシリンダ28に対して給排可能とする。図中符号55はボールネジ機構としての変換機構、符号54はモータ52および変換機構55に跨る伝達機構、符号51eはマスターシリンダ51に接続されるリザーバをそれぞれ示す。
油圧回路装置53は、マスターシリンダ51からクラッチ装置26側(スレーブシリンダ28側)へ延びる主油路(油圧給排油路)53mの中間部位を開通又は遮断するバルブ機構(ソレノイドバルブ56)を有している。油圧回路装置53の主油路53mは、ソレノイドバルブ56よりもマスターシリンダ51側となる上流側油路53aと、ソレノイドバルブ56よりもスレーブシリンダ28側となる下流側油路53bと、に分けられる。油圧回路装置53はさらに、ソレノイドバルブ56を迂回して上流側油路53aと下流側油路53bとを連通するバイパス油路53cを備えている。
ソレノイドバルブ56は、いわゆるノーマルオープンバルブである。バイパス油路53cには、上流側から下流側への方向のみ作動油を流通させるワンウェイバルブ53c1が設けられている。ソレノイドバルブ56の上流側には、上流側油路53aの油圧を検出する上流側油圧センサ57が設けられている。ソレノイドバルブ56の下流側には、下流側油路53bの油圧を検出する下流側油圧センサ58が設けられている。
図1に示すように、例えば、クラッチ制御ユニット50Aは、リヤカウル9a内に収容されている。スレーブシリンダ28は、クランクケース15の後部左側に取り付けられている。クラッチ制御ユニット50Aとスレーブシリンダ28とは、油圧配管53e(図3参照)を介して接続されている。
図2に示すように、スレーブシリンダ28は、メインシャフト22の左方に同軸配置されている。スレーブシリンダ28は、クラッチアクチュエータ50からの油圧供給時には、メインシャフト22内を貫通するプッシュロッド28aを右方へ押圧する。スレーブシリンダ28は、プッシュロッド28aを右方へ押圧することで、該プッシュロッド28aを介してクラッチ装置26を接続状態へ作動させる。スレーブシリンダ28は、油圧供給が無くなると、プッシュロッド28aの押圧を解除し、クラッチ装置26を切断状態に戻す。
クラッチ装置26を接続状態に維持するには油圧供給を継続する必要があるが、その分だけ電力を消費することとなる。そこで、図3に示すように、クラッチ制御ユニット50Aの油圧回路装置53にソレノイドバルブ56を設け、クラッチ装置26側への油圧供給後にソレノイドバルブ56を閉じている。これにより、クラッチ装置26側への供給油圧を維持し、圧力低下分だけ油圧を補う(リーク分だけリチャージする)構成として、エネルギー消費を抑えている。
<クラッチ制御>
次に、クラッチ制御系の作用について図5のグラフを参照して説明する。図5のグラフにおいて、縦軸は下流側油圧センサ58が検出する供給油圧、横軸は経過時間をそれぞれ示している。
自動二輪車1の停車時(アイドリング時)、ECU60で制御されるソレノイドバルブ56は開弁状態にある。このとき、スレーブシリンダ28側(下流側)はタッチポイント油圧TPより低い低圧状態となり、クラッチ装置26は非締結状態(切断状態、解放状態)となる。この状態は、図5の領域Aに相当する。
車両がインギアで停止した状態では、モータ52には電力が供給されており、僅かであるが油圧を発生させている。これは、すぐにクラッチを継続し車両を発進させるためである。
自動二輪車1の発進時、エンジン13の回転数を上昇させると、モータ52にのみ電力供給がなされ、マスターシリンダ51から開弁状態のソレノイドバルブ56を経てスレーブシリンダ28へ油圧が供給される。スレーブシリンダ28側(下流側)の油圧がタッチポイント油圧TP以上に上昇すると、クラッチ装置26の締結が開始され、クラッチ装置26が一部の動力を伝達可能な半クラッチ状態となる。これにより、自動二輪車1の滑らかな発進が可能となる。この状態は、図5の領域Bに相当する。
やがて、クラッチ装置26の入力回転と出力回転との差が縮まり、スレーブシリンダ28側(下流側)の油圧が下限保持油圧LPに達すると、クラッチ装置26の締結がロック状態に移行し、エンジン13の駆動力が全て変速機21に伝達される。この状態は、図5の領域Cに相当する。領域A〜Cを、発進領域とする。
マスターシリンダ51側からスレーブシリンダ28側に油圧を供給する際には、ソレノイドバルブ56を開弁状態とし、モータ52に通電して正転駆動させて、マスターシリンダ51を加圧する。これにより、スレーブシリンダ28側の油圧がクラッチ締結油圧に調圧される。このとき、クラッチアクチュエータ50の駆動は、下流側油圧センサ58の検出油圧に基づきフィードバック制御される。
そして、スレーブシリンダ28側(下流側)の油圧が上限保持油圧HPに達すると、ソレノイドバルブ56に電力供給がなされて該ソレノイドバルブ56が閉弁作動するとともに、モータ52への電力供給が停止されて油圧の発生が停止される。すなわち、上流側は油圧が解放して低圧状態となる一方、下流側が高圧状態(上限保持油圧HP)に維持される。これにより、マスターシリンダ51が油圧を発生することなくクラッチ装置26が締結状態に維持され、自動二輪車1の走行を可能とした上で電力消費を抑えることができる。
ここで、変速操作によっては、クラッチ装置26に油圧を充填した直後に変速を行うような場合も有り得る。この場合、ソレノイドバルブ56が閉弁作動して上流側を低圧状態とする前に、ソレノイドバルブ56が開弁状態のままでモータ52を逆転駆動し、マスターシリンダ51を減圧するとともにリザーバ51eを連通させ、クラッチ装置26側の油圧をマスターシリンダ51側へリリーフする。このとき、クラッチアクチュエータ50の駆動は、上流側油圧センサ57の検出油圧に基づきフィードバック制御される。
ソレノイドバルブ56を閉弁し、クラッチ装置26を締結状態に維持した状態でも、図5の領域Dのように、下流側の油圧は徐々に低下(リーク)する。すなわち、ソレノイドバルブ56およびワンウェイバルブ53c1のシールの変形等による油圧漏れや温度低下といった要因により、下流側の油圧は徐々に低下する。
一方、図5の領域Eのように、温度上昇等により下流側の油圧が上昇する場合もある。下流側の細かな油圧変動であれば、不図示のアキュムレータにより吸収可能であり、油圧変動の度にモータ52およびソレノイドバルブ56を作動させて電力消費を増やすことはない。
図5の領域Eのように、下流側の油圧が上限保持油圧HPまで上昇した場合、ソレノイドバルブ56への電力供給を低下させる等により、ソレノイドバルブ56を段階的に開弁状態として、下流側の油圧を上流側へリリーフする。
図5の領域Fのように、下流側の油圧が下限保持油圧LPまで低下した場合、ソレノイドバルブ56は閉弁したままでモータ52への電力供給を開始し、上流側の油圧を上昇させる。上流側の油圧が下流側の油圧を上回ると、この油圧がバイパス油路53cおよびワンウェイバルブ53c1を介して下流側に補給(リチャージ)される。下流側の油圧が上限保持油圧HPになると、モータ52への電力供給を停止して油圧の発生を停止する。これにより、下流側の油圧は上限保持油圧HPと下限保持油圧LPとの間に維持され、クラッチ装置26が締結状態に維持される。領域D〜Fを、クルーズ領域とする。
自動二輪車1の停止時に変速機21がニュートラルになると、モータ52およびソレノイドバルブ56への電力供給をともに停止する。これにより、マスターシリンダ51は油圧発生を停止し、スレーブシリンダ28への油圧供給を停止する。ソレノイドバルブ56は開弁状態となり、下流側油路53b内の油圧がリザーバ51eに戻される。以上により、スレーブシリンダ28側(下流側)はタッチポイント油圧TPより低い低圧状態となり、クラッチ装置26が非締結状態となる。この状態は、図5の領域G,Hに相当する。領域G、Hを、停止領域とする。
自動二輪車1の停止時に変速機21がニュートラルの状態では、モータ52への電力供給が遮断され、停止状態となる。このため、油圧は0に近い状態になる。
一方、自動二輪車1の停止時に変速機21がインギアのままだと、スレーブシリンダ28側に待機油圧WPが付与された待機状態となる。
待機油圧WPは、クラッチ装置26の接続を開始するタッチポイント油圧TPよりも若干低い油圧であり、クラッチ装置26を接続しない油圧(図5の領域A,Hで付与する油圧)である。待機油圧WPの付与により、クラッチ装置26の無効詰め(各部のガタや作動反力のキャンセル並びに油圧経路への予圧の付与等)が可能となり、クラッチ装置26の接続時の作動応答性が高まる。
<変速制御>
次に、自動二輪車1の変速制御について説明する。
本実施形態の自動二輪車1は、変速機21のギアポジションが1速のインギア状態にあり、かつ車速が停車に相当する設定値未満にあるインギア停車状態において、シフトペダル32に対する1速からニュートラルへのシフト操作を行う際に、スレーブシリンダ28に供給する待機油圧WPを低下させる制御を行う。
ここで、自動二輪車1が停車状態であり、変速機21のギアポジションがニュートラル以外の何れかの変速段位置にある場合、すなわち、変速機21がインギア停車状態にある場合には、スレーブシリンダ28に予め設定した待機油圧WPが供給される。
待機油圧WPは、通常時(シフトペダル32の変速操作が検知されていない非検知状態の場合)は、標準待機油圧である第一設定値P1(図5参照)に設定される。これにより、クラッチ装置26は無効詰めがなされた待機状態となり、クラッチ締結時の応答性が高まる。つまり、運転者がスロットル開度を大きくしてエンジン13の回転数を上昇させると、スレーブシリンダ28への油圧供給により直ちにクラッチ装置26の締結が開始されて、自動二輪車1の速やかな発進加速が可能となる。
自動二輪車1は、シフトペダル32に対する運転者のシフト操作を検知するために、シフト荷重センサ73とは別にシフト操作検知スイッチ48を備えている。
そして、インギア停車状態において、シフト操作検知スイッチ48が1速からニュートラルへのシフト操作を検知した際には、油圧制御部61が待機油圧WPを、変速操作を行う前の第一設定値P1よりも低い第二設定値P2(低圧待機油圧、図5参照)に設定する制御を行う。
変速機21がインギア状態にある場合、通常時は第一設定値P1相当の標準待機油圧がスレーブシリンダ28に供給されるため、クラッチ装置26には僅かながらいわゆる引きずりが生じる。このとき、変速機21のドグクラッチにおける互いに噛み合うドグおよびスロット(ドグ孔)が回転方向で押圧し合い、係合解除の抵抗を生じさせてシフト操作を重くすることがある。このような場合に、スレーブシリンダ28に供給する待機油圧WPを第二設定値P2相当の低圧待機油圧に低下させると、ドグおよびスロットの係合が解除しやすくなり、シフト操作を軽くすることとなる。
<クラッチ制御モード>
図6に示すように、本実施形態のクラッチ制御装置60Aは、三種のクラッチ制御モードを有している。クラッチ制御モードは、自動制御を行うオートモードM1、手動操作を行うマニュアルモードM2、および一時的な手動操作を行うマニュアル介入モードM3、の三種のモード間で、クラッチ制御モード切替スイッチ59(図4参照)およびクラッチレバー(クラッチ操作子)4b(図1参照)の操作に応じて適宜遷移する。なお、マニュアルモードM2およびマニュアル介入モードM3を含む対象をマニュアル系M2Aという。
オートモードM1は、自動発進・変速制御により走行状態に適したクラッチ容量を演算してクラッチ装置26を制御するモードである。マニュアルモードM2は、乗員によるクラッチ操作指示に応じてクラッチ容量を演算してクラッチ装置26を制御するモードである。マニュアル介入モードM3は、オートモードM1中に乗員からのクラッチ操作指示を受け付け、クラッチ操作指示からクラッチ容量を演算してクラッチ装置26を制御する一時的なマニュアル操作モードである。なお、マニュアル介入モードM3中に乗員がクラッチレバー4bの操作をやめる(完全にリリースする)と、オートモードM1に戻るよう設定されている。
本実施形態のクラッチ制御装置60Aは、クラッチアクチュエータ50(図3参照)を駆動してクラッチ制御油圧を発生する。このため、クラッチ制御装置60Aは、システム起動時には、オートモードM1でクラッチオフの状態(切断状態)から制御を始める。また、クラッチ制御装置60Aは、エンジン13停止時にはクラッチ操作が不要なので、オートモードM1でクラッチオフに戻るよう設定されている。
実施形態において、クラッチ制御装置60Aは、クラッチレバー4bとともにクラッチ制御システムを構成している。
オートモードM1は、クラッチ制御を自動で行うことが基本であり、レバー操作レスで自動二輪車1を走行可能とする。オートモードM1では、スロットル開度、エンジン回転数、車速およびシフトセンサ出力により、クラッチ容量をコントロールしている。これにより、自動二輪車1をスロットル操作のみでエンスト(エンジンストップ)することなく発進可能であり、かつシフト操作のみで変速可能である。ただし、アイドリング相当の極低速時には自動でクラッチ装置26が切断することがある。また、オートモードM1では、クラッチレバー4bを握ることでマニュアル介入モードM3となり、クラッチ装置26を任意に切ることも可能である。
一方、マニュアルモードM2では、乗員によるレバー操作により、クラッチ容量をコントロールする。オートモードM1とマニュアルモードM2とは、停車中にクラッチ制御モード切替スイッチ59(図4参照)を操作することで切り替え可能である。なお、クラッチ制御装置60Aは、マニュアル系M2A(マニュアルモードM2又はマニュアル介入モードM3)への遷移時にレバー操作が有効であることを示すインジケータを備えてもよい。
マニュアルモードM2は、クラッチ制御を手動で行うことが基本であり、クラッチレバー4bの作動角度に応じてクラッチ油圧を制御可能である。これにより、乗員の意思のままにクラッチ装置26の断接をコントロール可能であり、かつアイドリング相当の極低速時にもクラッチ装置26を接続して走行可能である。ただし、レバー操作によってはエンストすることがあり、かつスロットル操作のみでの自動発進も不可である。なお、マニュアルモードM2であっても、シフト操作時にはクラッチ制御が自動で介入する。
オートモードM1では、クラッチアクチュエータ50により自動でクラッチ装置26の断接が行われるが、クラッチレバー4bに対するマニュアルクラッチ操作が行われることで、クラッチ装置26の自動制御に一時的に手動操作を介入させることが可能である(マニュアル介入モードM3)。
<マニュアルクラッチ操作>
図1に示すように、操向ハンドル4aの左グリップの基端側(車幅方向内側)には、クラッチ手動操作子としてのクラッチレバー4bが取り付けられている。クラッチレバー4bは、クラッチ装置26とケーブルや油圧等を用いた機械的な接続がなく、ECU60にクラッチ作動要求信号を発信する操作子として機能する。すなわち、自動二輪車1は、クラッチレバー4bとクラッチ装置26とを電気的に接続したクラッチバイワイヤシステムを採用している。
図4を併せて参照し、クラッチレバー4bには、クラッチレバー4bの操作量(回動角度)を検出するクラッチレバー操作量センサ(クラッチ操作量センサ)4cが一体的に設けられている。クラッチレバー操作量センサ4cは、クラッチレバー4bの操作量を電気信号に変換して出力する。クラッチレバー4bの操作が有効な状態(マニュアル系M2A)において、ECU60は、クラッチレバー操作量センサ4cの出力に基づき、クラッチアクチュエータ50を駆動する。なお、クラッチレバー4bとクラッチレバー操作量センサ4cとは、相互に一体でも別体でもよい。
自動二輪車1は、クラッチ操作の制御モードを切り替えるクラッチ制御モード切替スイッチ59を備えている。クラッチ制御モード切替スイッチ59は、所定の条件下において、クラッチ制御を自動で行うオートモードM1と、クラッチレバー4bの操作に応じてクラッチ制御を手動で行うマニュアルモードM2と、の切り替えを任意に行うことを可能とする。例えば、クラッチ制御モード切替スイッチ59は、操向ハンドル4aに取り付けられたハンドルスイッチに設けられている。これにより、通常の運転時に乗員が容易に操作することができる。
<クラッチ容量の制御>
本実施形態のクラッチ制御装置60Aは、クラッチ容量の制御目標値(以下単に「制御目標値」ともいう。)を演算する。クラッチ制御装置60Aは、エンジン回転数とスロットル開度とをエンジン推定トルクマップに当てはめてエンジン推定トルクを算出する。ここで、エンジン推定トルクは、エンジン回転数とスロットル開度とに対応するエンジントルクであり、エンジン推定トルクマップ(図8参照)から算出される。例えば、エンジン推定トルクマップは、エンジン回転数およびスロットル開度の実測値に基づいて作成される。エンジン推定トルクマップは、記憶部62(図4参照)に予め記憶されている。
図8は、実施形態に係るエンジン推定トルクマップの一例を示す。図8のマップにおいて、縦軸はスロットル開度t1〜t10[%]、横軸はエンジン回転数r1〜r10[rpm]をそれぞれ示している。図8のマップにおいて、q1〜q10はエンジン推定トルク[Nm](以下単に「トルク値」ともいう。)を示し、トルク値がマイナス(−)の場合(図8のマップ中のハッチング部分)は減速状態(すなわちエンジンブレーキ状態)を示している。
図8に示すように、エンジン推定トルクは、スロットル開度が大きくなるほど上昇する傾向にある。減速状態の領域(トルク値がマイナスの領域)は、エンジン回転数が高くなるにつれて徐々に広がる傾向にある。
ECU60は、エンジン回転数とスロットル開度とをエンジン推定トルクマップに当てはめてエンジン推定トルクを算出する。例えば、図8において、エンジン回転数がr5であり、スロットル開度がt2であるとき、エンジン推定トルクは−q4と算出する。
クラッチ制御装置60Aは、エンジン推定トルクに応じて、クラッチ装置26のスリップクラッチ容量(スリップ制御目標値)を設定する。ここで、スリップクラッチ容量は、クラッチ装置26がスリップするクラッチ容量の上限に相当する。すなわち、スリップクラッチ容量は、クラッチ装置26がつながっているときのクラッチ容量の内、クラッチ装置26が滑りはじめるときのクラッチ容量を意味する。クラッチ装置26の制御目標値がスリップクラッチ容量を下回ると、クラッチ装置26にスリップが発生する。
クラッチ制御装置60Aは、クラッチ装置26の上流回転と下流回転との差であるクラッチ差回転を算出し、クラッチ差回転に応じて異なる制御目標値を出力する。クラッチ制御装置60Aは、クラッチ差回転が所定値を超えた場合(エンジンブレーキが強い場合)に、スリップクラッチ容量を設定する。
ここで、クラッチ装置26の上流回転はクラッチ装置26の入力回転に相当し、クラッチ装置26の下流回転はクラッチ装置26の出力回転に相当する。すなわち、クラッチ差回転は、クラッチ装置26の入力回転と出力回転との差に相当する。クラッチ差回転は、エンジンブレーキが強いほど増加する。
クラッチ差回転は、クラッチ下流回転数(クランク軸換算のカウンタ軸回転数)からクラッチ上流回転数(クランク軸14の回転数)を減じた値を用いる。クランク軸換算のカウンタ軸回転数Xcは、以下の式(1)により算出される。
Xc=Rc×Gr×Pr ・・・(1)
上記式(1)において、Rcはカウンタ軸23の回転数、Grはギアレシオ(メインシャフト22からカウンタシャフト23への減速比)、Prはプライマリレシオ(クランクシャフト14からメインシャフト22への減速比)をそれぞれ示す(図1、図2参照)。
本実施形態のクラッチ制御装置60Aは、エンジン推定トルクに加えて、クラッチ差回転、バンク角およびギアポジションなどの車両の状態に応じて、クラッチ装置26をスリップさせるタイミングを変化させる。クラッチ制御装置60Aは、クラッチ差回転、バンク角およびギアポジションなどの車両の状態に応じて、スリップクラッチ容量を変化させる(図9参照)。
クラッチ制御装置60Aは、クラッチレバー4bの操作量に応じて設定した制御目標値が、スリップクラッチ容量を越える場合には、クラッチレバー4bの操作量に応じて、スリップクラッチ容量を補正する。この補正は、スリップクラッチ容量に対し、クラッチレバー4bの操作量に応じて変化する「1」以下の補正係数を乗じる補正(容量を低下させる補正)である。
次に、クラッチ容量の制御時にECU60で行う処理の一例について、図7のフローチャートを参照して説明する。この制御フローは、オートモードM1が選択されている場合に規定の制御周期(1〜10msec)で繰り返し実行される。
図7に示すように、ECU60は、エンジン推定トルクが予め定めた所定値未満であるか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1において、ECU60は、エンジン推定トルクが所定値(以下「トルク閾値」ともいう。)よりも小さいか否かを判定する。例えば、トルク閾値は0[Nm]に設定される。
ステップS1でYES(エンジン推定トルクが所定値未満)の場合、ステップS2に移行する。実施形態においては、エンジン推定トルクがトルク閾値(例えば0[Nm])未満であり、減速状態(エンジンブレーキ状態)にある場合、ステップS2に移行する。
一方、ステップS1でNO(エンジン推定トルクが所定値以上)の場合、ステップS5に移行する。
ステップS2において、ECU60は、クラッチ差回転が所定値(以下「回転数閾値」ともいう。)を超えるか否かを判定する。例えば、回転数閾値は300[rpm]に設定される。
ステップS2でYES(クラッチ差回転が所定値を超える)の場合、ステップS3に移行する。実施形態においては、クラッチ差回転が回転数閾値(例えば300[rpm])を超えており、クラッチ下流回転数がクラッチ上流回転数よりも大きい場合、ステップS3に移行する。すなわち、後輪の回転数が過度に大きくなっていて強いエンジンブレーキがかかっている状態の場合、ステップS3に移行する。
一方、ステップS2でNO(クラッチ差回転が所定値以下)の場合、ステップS5に移行する。
実施形態においては、クラッチ装置26の自動制御に手動操作(マニュアル操作)を介入させることが可能である。例えば、マニュアル操作の介入時(運転者自身が意図的にクラッチ容量の調整を行う場合)には、ステップS3でNO(レバー角度に基づく油圧が上限油圧以下)となり、ステップS5に移行する。
一方、マニュアル操作を介入しない場合には、ステップS3でYES(レバー角度に基づく油圧が上限油圧を超える)となり、ステップS4に移行する。
ステップS3において、ECU60は、レバー角度に基づく油圧が予め設定した上限油圧(以下「油圧閾値」ともいう。)を超えるか否かを判定する。例えば、油圧閾値は500[kPa]に設定される。
ここで、レバー角度に基づく油圧は、クラッチレバー4bの操作量(クラッチレバー操作角度)に基づき算出される油圧である。
上限油圧は、クラッチ装置26が接続されている(トルク伝達がある)と判断できる油圧である。上限油圧は、エンジンブレーキによる後輪のスリップを抑制するために後輪から伝達されるトルク(バックトルク)を自動的に制限する(逃がす)直前の油圧に相当する。上限油圧は、バックトルクリミッターの作用(以下「スリッパー」ともいう。)が生じる直前(滑りを生じる直前)の油圧(スリッパー時の上限値)に相当する。
ステップS3において、ECU60は、クラッチレバー操作量センサ4cからの出力に基づき、クラッチレバー4bの操作が有るか否かを判定し、かつ操作量を検知する。例えば、クラッチレバー4bの操作量(回動角度)が「0」以上であれば、クラッチレバー4bの操作があると判定する。
ステップS3でYES(レバー角度に基づく油圧が上限油圧を超える)の場合、ステップS4に移行する。この場合は、レバー操作が無いか、あるいはレバー操作が浅く、レバー角度に基づく油圧が油圧閾値(上限油圧、例えば500[kPa])を下回ることなく、ECU60によるスリッパー制御が有効な状態である場合に相当する。すなわち、エンジントルクとクラッチ差回転とが所定条件(ステップS1でYESかつステップS2でYES)を満たしたときに、レバー角度に基づく油圧が上限油圧を超えた場合(ステップS3でYESの場合)は、ステップS4に移行し、ECU60が指定するクラッチ容量を優先して出力する。このとき、上限油圧には、後述の補正係数を乗じる補正がなされる。
一方、ステップS3でNO(レバー角度に基づく油圧が上限油圧以下)の場合、ステップS5に移行する。
上限油圧は、車両の状態によって複数の設定値を持つ。上限油圧は、クラッチ差回転、バンク角およびギアポジションの各要素と制御目標値マップ(図9参照)とに基づいて設定される。制御目標値マップは、クラッチ差回転、バンク角およびギアポジションなど(車両の状態)に関連したマップである。制御目標値マップは、記憶部62(図4参照)に予め記憶されている。
図9A〜図9Cは、実施形態に係る制御目標値マップの一例を示す。図9AはLOWギア時、図9BはMIDギア時、図9CはHIGHギア時をそれぞれ示している。図9A〜図9Cの各マップにおいて、縦軸はバンク角b1〜b8[°]、横軸はクラッチ差回転v1〜v4[rpm]をそれぞれ示している。図9A〜図9Cの各マップにおいては、上限油圧が相対的に高い場合は「上限油圧:高」(濃いハッチング部分)、上限油圧が相対的に低い場合は「上限油圧:低」(ハッチング無し、白抜き部分)、上限油圧が中ぐらいの場合は「上限油圧:中」(薄いハッチング部分)とし、上限油圧を「高」、「中」、「低」の三段階で示している。
図9A〜図9Cに示すように、上限油圧は、バンク角が大きくなるほど低下する傾向にある。「上限油圧:高」の領域(上限油圧が相対的に高い領域)は、HIGHギアになるにつれて徐々に広がる傾向にある。
一例として、バンク角およびクラッチ差回転が同一条件の場合(ギアポジションのみが異なる場合)を挙げて説明する。
例えば、図9AのLOWギア時において、バンク角がb3であり、クラッチ差回転がv3であるとき、「上限油圧:低」をクラッチ目標油圧として設定する。
例えば、図9BのMIDギア時において、バンク角がb3であり、クラッチ差回転がv3であるとき、「上限油圧:中」をクラッチ目標油圧として設定する。
例えば、図9CのHIGHギア時において、バンク角がb3であり、クラッチ差回転がv3であるとき、「上限油圧:高」をクラッチ目標油圧として設定する。
上限油圧は、車両の走行モードによって複数の設定値を持つ。例えば、走行モードには、車速が相対的に速い「高速モード」、車速が相対的に遅い「低速モード」、車速が中ぐらいの「ノーマルモード」が含まれる。ECU60は、走行モードに応じて異なる制御目標値を出力してもよい。ECU60は、走行モードと制御目標値マップとに基づいて制御目標値を出力してもよい。
ステップS5においては、レバー角度に基づく油圧をクラッチ目標油圧として設定する。すなわち、乗員によるレバー操作により、クラッチ容量をコントロールする。
ステップS4において、ECU60は、車両状態およびクラッチレバー4bのレバー操作角度に基づく上限油圧(クラッチ容量)をクラッチ目標油圧として設定する。ECU60は、車両状態およびクラッチレバー4bのレバー操作角度に応じて異なるクラッチ目標油圧を制御目標値として出力する。
実施形態において、ECU60は、クラッチ差回転、バンク角およびギアポジションに応じて異なる制御目標値を取得する。ECU60は、クラッチ差回転、バンク角およびギアポジションと制御目標値マップとに基づいて制御目標値を取得する。
さらに、ステップS4では、ECU60は、取得した制御目標値を、クラッチレバー4bのレバー操作角度に応じて補正する。ECU60は、予め記憶部62に記憶されたレバー操作角度と制御目標値の補正係数との相関データに基づき、レバー操作角度に応じた補正係数α(図10参照)を取得する(ただし、0≦α≦1)。
ECU60は、取得した制御目標値と、クラッチレバー4bのレバー操作角度に応じた補正係数αとに基づいて、クラッチ目標油圧を設定する(クラッチ目標油圧=制御目標値×レバー操作角度に応じた補正係数α)。ECU60は、閾値に、クラッチレバー4bの操作量に応じて定められた「1」以下の補正係数(スリップクラッチ容量倍率)を乗じて、クラッチ目標油圧を補正する。
図10は、実施形態に係るクラッチレバー4bのレバー操作角度と、制御目標値の補正係数との相関の一例を示す図である。図10に示すように、クラッチレバー4bのレバー操作角度が0(ゼロ)から角度θ1に至るまでは、制御目標値の補正係数αは1(α=1)である。クラッチレバー4bのレバー操作角度がθ1を超えると、制御目標値の補正係数αは徐々に小さくなる。クラッチレバー4bのレバー操作角度がθ2を超えると、制御目標値の補正係数αは0(ゼロ)となる。
以上説明したように、上記実施形態は、エンジン13と、変速機21と、エンジン13と変速機21との間の動力伝達を断接するクラッチ装置26と、クラッチ装置26を駆動してクラッチ容量を変更するクラッチアクチュエータ50と、運転者がクラッチ装置26を操作するためのクラッチレバー4bと、クラッチレバー4bに対する操作量を検知するクラッチレバー操作量センサ4cと、クラッチ容量の制御目標値を演算するECU60と、を備えるクラッチ制御装置60Aであって、ECU60は、エンジン推定トルクを算出し、このエンジン推定トルクに応じて、クラッチ装置26が滑りはじめるスリップクラッチ容量を設定するとともに、クラッチレバー4bの操作量に応じて設定した制御目標値が、スリップクラッチ容量を越える場合には、クラッチレバー4bの操作量に応じて、スリップクラッチ容量を補正する。
この構成によれば、ECU60がエンジン推定トルクを算出し、このエンジン推定トルクに応じて、クラッチ装置26のスリップクラッチ容量を設定可能とする。これにより、クラッチ装置26がスリップをはじめるスリップクラッチ容量を、エンジン推定トルクに応じて最適に設定することができる。また、クラッチレバー4bの操作量に応じた制御目標値が、スリップクラッチ容量を越える場合には、クラッチレバー4bの操作量に応じて、スリップクラッチ容量を補正可能とする。これにより、運転者がクラッチレバー4bを操作して意図的にクラッチ容量を下げようとする場合には、この運転者の意思を反映してスリップクラッチ容量を補正することができる。このように、エンジン推定トルクおよびクラッチ操作に応じて、最適なクラッチ容量を出力することができる。
また、上記実施形態では、ECU60は、スリップクラッチ容量に対し、クラッチレバー4bの操作量に応じた補正係数を乗じて補正する。これにより、スリップクラッチ容量にクラッチ操作量に応じた補正係数を乗じて補正することのみで、クラッチ操作量に応じて補正したスリップ制御目標値を設定することができ、制御を簡素化してコストダウンを図ることができる。
また、上記実施形態では、ECU60は、スリップクラッチ容量を車両の状態(バンク角等)に応じて変化させることで、車両の状態に応じて最適なスリップクラッチ容量を設定することができる。
また、上記実施形態では、ECU60は、エンジン推定トルクが所定値未満である場合に、スリップクラッチ容量を設定することで、最適なスリップクラッチ容量を設定するタイミングを、エンジン推定トルクが所定値未満である場合(車両の減速状態)に限定することができる。
また、上記実施形態では、ECU60は、クラッチ差回転が所定値を超える場合に、スリップクラッチ容量を設定することで、最適なクラッチ容量を出力するタイミングを、クラッチ差回転が所定値を超える場合(強いエンジンブレーキ状態)に限定することができる。
本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、油圧の増加でクラッチを接続し、油圧の低減でクラッチを切断する構成への適用に限らず、油圧の増加でクラッチを切断し、油圧の低減でクラッチを接続する構成に適用してもよい。
クラッチ操作子は、クラッチレバーに限らず、クラッチペダルやその他の種々操作子であってもよい。
上記実施形態のようにクラッチ操作を自動化した鞍乗り型車両への適用に限らず、マニュアルクラッチ操作を基本としながら、所定の条件下でマニュアルクラッチ操作を行わずに駆動力を調整して変速を可能とする、いわゆるクラッチ操作レスの変速装置を備える鞍乗り型車両にも適用可能である。
また、上記鞍乗り型車両には、運転者が車体を跨いで乗車する車両全般が含まれ、自動二輪車(原動機付自転車及びスクータ型車両を含む)のみならず、三輪(前一輪かつ後二輪の他に、前二輪かつ後一輪の車両も含む)又は四輪の車両も含まれ、かつ電気モータを原動機に含む車両も含まれる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
4b クラッチレバー(クラッチ操作子)
4c クラッチレバー操作量センサ(クラッチ操作量センサ)
13 エンジン
21 変速機
26 クラッチ装置
50 クラッチアクチュエータ
60 ECU(制御部)
60A クラッチ制御装置
α 補正係数

Claims (5)

  1. エンジンと、
    変速機と、
    前記エンジンと前記変速機との間の動力伝達を断接するクラッチ装置と、
    前記クラッチ装置を駆動してクラッチ容量を変更するクラッチアクチュエータと、
    運転者が前記クラッチ装置を操作するためのクラッチ操作子と、
    前記クラッチ操作子に対する操作量を検知するクラッチ操作量センサと、
    前記クラッチ容量の制御目標値を演算する制御部と、を備え、
    前記制御部は、エンジン推定トルクを算出し、前記エンジン推定トルクに応じて、前記クラッチ装置が滑りはじめるスリップ制御目標値を設定するとともに、
    前記制御部は、前記クラッチ操作子の操作量に応じて設定した前記制御目標値が、前記スリップ制御目標値を越える場合には、前記クラッチ操作子の操作量に応じて、前記スリップ制御目標値を補正することを特徴とするクラッチ制御装置。
  2. 前記制御部は、前記スリップ制御目標値に対し、前記クラッチ操作子の操作量に応じた補正係数を乗じて補正することを特徴とする請求項1に記載のクラッチ制御装置。
  3. 前記制御部は、前記スリップ制御目標値を車両の状態に応じて変化させることを特徴とする請求項1または2に記載のクラッチ制御装置。
  4. 前記制御部は、前記エンジン推定トルクが予め定めた規定値未満である場合に、前記スリップ制御目標値を設定することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のクラッチ制御装置。
  5. 前記制御部は、前記クラッチ装置の上流回転と下流回転との差であるクラッチ差回転が、予め定めた規定値を超える場合に、前記スリップ制御目標値を設定することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のクラッチ制御装置。
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