JPWO2020166579A1 - 聴診器のダイヤフラム面カバーシート - Google Patents

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Abstract

安価である;聴診器への装着及び脱着が容易である;伝導音に影響を与えにくく聴診器の本来の性能を維持することができる;といった特長を持つ聴診器用のカバー部材を提供することを課題とする。聴診器2を皮膚に当てる際に聴診器2のダイヤフラム面2Aに貼付することでダイヤフラム面2Aを一時的に被覆するためのダイヤフラム面カバーシート1であって、少なくとも一方の面に粘着剤が付与された紗織物で構成されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシート1により、上記課題を解決した。ダイヤフラム面カバーシート1は、ダイヤフラム面2Aに貼付した際に、紗織物がダイヤフラム面2Aに接触しない露出部分1Dが存在するのが好ましい。ダイヤフラム面カバーシート1の具体的な形状としては、四角形が好ましい。

Description

本発明は、聴診器のダイヤフラム面を被覆するためのカバーシートに関し、更に詳しくは、ダイヤフラム面への脱着が容易な使い捨ての安価なカバーシートに関する。
聴診器は、臨床医療の現場で医師や看護師が心臓・肺・血管等が発生する音を聴くのに使用される医療器具である。聴診器を使用する際には、患者(被診断者)の皮膚に聴診器のダイヤフラム面を直接当てるのが一般的である。
例えば、健康診断等の際には、多数の被診断者に対し、連続的に聴診器が使用される。このような場合に、被診断者は、他の被診断者の皮膚に当てられた聴診器がそのまま自分の皮膚に当てられることに不快感や不安を持つ場合がある。
このような被診断者の不快感や不安に対応するために、聴診器が皮膚に直接触れないようにする又は触れにくくするためのカバー部材に関して、種々の提案がなされている。
例えば、軟質樹脂材等から成るシート材にて形成された袋体の聴診器用カバー(特許文献1)、伸縮性のある薄布を袋状にした聴診器カバー(特許文献2)、フレーム及び膜組織を含んでいる聴診器カバー(特許文献3)、弾性リングを有するカバーアセンブリ(特許文献4)、粘着剤の付与された紙や合成樹脂からなる聴診器用被覆シート(特許文献5)等が知られている。
しかし、これらの先行技術のカバー部材は、聴診器への装着及び脱着が容易でなく、多数の被診断者を迅速に診察しなければならない場合に、時間的なロスが多い;立体的な構造の被覆シートであり、作製に多大な労力及びコストを要する;等の問題があった。
また、ダイヤフラム面をカバー部材が完全に覆ってしまうことにより、伝導音に影響が及び、聴診器を使用した診察の意義を没却してしまう可能性があった。
このため、聴診器への装着及び脱着が容易であり、かつ、伝導音に影響を与えにくい聴診器用のカバー部材の開発が望まれている。
特開2000−175908号公報 実開昭54−112383号公報 特表2007−506494号公報 特表2011−505914号公報 特開2004−329245号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、安価である;聴診器への装着及び脱着が容易である;伝導音に影響を与えにくく聴診器の本来の性能を維持することができる;といった特長を持つ聴診器用のカバー部材を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、紗織物、すなわち、開口部の占める割合が大きい基体に、粘着剤を付与したシートは、聴診器のダイヤフラム面への装着及び脱着が容易であり、また、かかるシートは、ダイヤフラム面を覆う面積を極めて小さくできるため、伝導音に与える影響がほとんど無く聴診器本来の性能を損なわないことを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、聴診器を皮膚に当てる際に該聴診器のダイヤフラム面に貼付することで該ダイヤフラム面を一時的に被覆するためのダイヤフラム面カバーシートであって、少なくとも一方の面に粘着剤が付与された紗織物で構成されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシートを提供するものである。
また、本発明は、前記のダイヤフラム面カバーシートが収納されているダイヤフラム面カバーシート収納ボックスであって、ダイヤフラム面カバーシートと、離型シートとが、前記紗織物の粘着剤が付与された面が上側になるように、交互に重ねて収納されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシート収納ボックスを提供するものである。
また、本発明は、前記紗織物の一方の面に粘着剤が付与されており、該紗織物の他方の面に離型処理がなされている前記のダイヤフラム面カバーシートを提供するものである。
また、本発明は、前記のダイヤフラム面カバーシートが収納されているダイヤフラム面カバーシート収納ボックスであって、ダイヤフラム面カバーシートが、前記紗織物の粘着剤が付与された面が上側になるように、重ねて収納されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシート収納ボックスを提供するものである。
本発明のダイヤフラム面カバーシートによれば、聴診器を使用する際に、聴診器のダイヤフラム面が皮膚に直接触れない(又は触れにくい)ので、患者から患者への感染症を防止することができる。実際に感染症の可能性が生じるか否かに関わらず、患者に不快感や不安を与えないようにすることができる。
本発明のダイヤフラム面カバーシートは、熱伝導率が非常に小さな紗織物で構成されており、また、皮膚に直接接触するのが、糸(経糸及び緯糸)の部分のみであり、皮膚に接触する面積が小さいので、聴診器を患者の皮膚に当てた際に、患者が不快な接触冷感(ひやっとした感覚)を感じにくい。
また、本発明のダイヤフラム面カバーシートは、柔らかい紗織物に適度な粘着剤が付与されているので、ダイヤフラム面に沿って貼付しやすい。
感染症防止等に使用されるダイヤフラム面カバーシートは、使い捨てであり、コストを抑える必要があるが、本発明のダイヤフラム面カバーシートは、紗織物に粘着剤を付与した簡便な構成であるので、低コストで製造することが可能である。
従来のカバー部材は、ダイヤフラム面を完全に覆ってしまい、伝導音に影響を与え、聴診器を使用した診察の意義を没却してしまう可能性があった。
これに対して、本発明のダイヤフラム面カバーシートは、開口部の占める割合が大きい紗織物が基体となっているため、伝導音に影響を与えにくい。また、聴診器のダイヤフラムは、中央の樹脂製の膜部が振動する機構になっているので、シートはその振動するダイヤフラムの動きに追随することが求められるところ、紗織物からなる本発明のダイヤフラム面カバーシートは、薄く柔らかくできるので、ダイヤフラムの動きに追随しやすくすることができる。
聴診器は、健康診断等の際に、連続して多数の患者に使用されることがあり、カバー部材の装着及び脱着に手間がかかる場合、スムーズな診察を阻害してしまうおそれがある。本発明のダイヤフラム面カバーシートは、装着及び脱着を容易に迅速に行うことができるので、聴診器で多数の患者を連続して診察するのに適している。
本発明のダイヤフラム面カバーシートを構成する紗織物を示す図である。 本発明のダイヤフラム面カバーシートの使用方法を示す図である。 (a)聴診器のダイヤフラム面に貼付する前の状態。紗織物1には粘着剤が付与されている。 (b)聴診器のダイヤフラム面に貼付した状態。
以下、本発明について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
本発明のダイヤフラム面カバーシートは、図1に示すように、紗織物1で構成されている。紗織物1の少なくとも一方の面には粘着剤が付与されており(図2(a))、聴診器2のダイヤフラム面2Aに貼付できるようになっている。
ダイヤフラム面2Aは、聴診器2のチェストピース(集音盤)に設置された振動板の膜(ダイヤフラム)を有する面をいい、診察(聴診)の際には、ダイヤフラム面2Aを患者の皮膚に接触させることで音を拾う。
本発明のダイヤフラム面カバーシートは、聴診器2を皮膚に当てる際に聴診器2のダイヤフラム面2Aに貼付することでダイヤフラム面2Aを一時的に被覆するために使用される(図2(b))。
本発明のダイヤフラム面カバーシートは、聴診器2による診察を行う際に、一時的にダイヤフラム面2Aに貼付され、診察後は剥がされて破棄される使い捨ての部材である。本発明のダイヤフラム面カバーシートを使用することにより、聴診器の使用の際の感染症を予防でき、また、それに対する患者の不安を防止することができる。
図1に示すように、本発明のダイヤフラム面カバーシートを構成する紗織物1は、緯糸1Aと経糸1Bからなる平織物であり、大きな開口部1Cを有している。
大きな開口部1Cを有することにより、従来のカバー部材と異なり、本発明のダイヤフラム面カバーシートは、伝導音に与える影響がほとんど無く聴診器本来の性能を維持することができる。
紗織物1の糸(緯糸1A及び経糸1B)の素材としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、アラミド、ポリアリレート、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール等の合成繊維;コットン(綿)、麻、ウール(毛)、絹等の天然繊維;等が例示できる。緯糸1A及び経糸1Bの素材は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
また、紗織物1の糸の種類は、紡績糸、モノフィラメント糸、マルチフィラメント糸の何れでもよい。
紗織物1の糸の太さは、フィラメント糸の場合、50デニール以上が好ましく、100デニール以上が特に好ましい。また、700デニール以下が好ましく、500デニール以下が特に好ましい。
紡績糸の場合、綿番手で7番手以上が好ましく、10番手以上が特に好ましい。また、100番手以下が好ましく、50番手以下が特に好ましい。
上記範囲内であると、適度な量の粘着剤を塗布しやすく、また、コストが抑えられる。
紗織物1の開口率(紗織物1の占める全面積に対する、糸が存在しない部分(開口部1C)の占める面積の割合)は、10%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、40%以上が特に好ましい。また、90%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下が特に好ましい。
上記下限以上であると、伝導音が妨げられにくく、聴診器本来の性能が発揮しやすい。また、上記上限以下であると、患者が接触冷感を感じにくく、また、紗織物1の強度を保ちやすい。
紗織物1における緯糸1A及び経糸1Bの打ち込み本数は、それぞれ、6本/インチ以上が好ましく、10本/インチ以上が特に好ましい。また、30本/インチ以下が好ましく、20本/インチ以下が特に好ましい。
上記範囲内であると、紗織物1の開口率を上記範囲内にしやすくなる。
なお、糸の密度(打ち込み本数)の算出にあたり、「1本の糸」とは、中が均一に詰まった1本の糸(例えば、モノフィラメント糸)、短繊維からなる1本の紡績糸、長繊維から成る1本のマルチフィラメント糸、又は、天然繊維や合成繊維を引き揃えたり、撚りをかけたりすることで1本になっているものをいう。すなわち、容易に分離できなくした状態で1本になっているものは、糸の密度の算出にあたり、「1本の糸」という。
紗織物1の目付は、20g/m以上であることが好ましく、40g/m以上であることが特に好ましい。また、100g/m以下であることが好ましく、70g/m以下であることが特に好ましい。
上記上限以下であると、伝導音の妨げになりにくく、聴診器の本来の機能を損ないにくい。また、通常、紗織物1の粘着剤を付与した面(ダイヤフラム面2Aに貼付できるようになっている面)の反対側の面は、患者の皮膚に触れる面であるので、該反対側の面に粘着剤が移行しないのが望ましいところ、上記下限以上であると粘着剤が移行し難い。
紗織物1の厚さ(後記の実施例に記載の方法で測定される厚さ)は、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることが特に好ましい。また、0.7mm以下であることが好ましく、0.5mm以下であることが特に好ましい。
上記上限以下であると、伝導音の妨げになりにくく、聴診器の本来の機能を損ないにくい。また、上記下限以上であると、粘着剤が患者の皮膚に触れる面に移行し難く、また、強度を十分に保つことができる。
紗織物にカレンダー加工を施すことによって、強度を保ちつつ、紗織物1を薄く、柔らかくすることができる。すなわち、本発明のダイヤフラム面カバーシートの基体として優れた紗織物に加工することができる。
カレンダー加工の具体的な方法としては、例えば、特許第5859697号公報に記載の方法が挙げられる。
紗織物1の緯糸1Aと経糸1Bの交点は、目止め加工されていなくてもよいし、目止め加工されていてもよい。
目止め加工の方法に特に限定は無く、例えば、目止め剤を付与することによる接着でもよいし、熱融着でもよい。
紗織物1の少なくとも一方の面には、粘着剤が付与されている。紗織物1の両方の面に粘着剤が付与されている場合が本発明の範囲から排除されるわけではないが、粘着剤が付与された面(すなわち、ダイヤフラム面2Aに貼付される面)の反対側の面は、患者の皮膚に触れるので、粘着剤が付与されていないのが好ましい。更に、紗織物1の一方の面には粘着剤が付与されており、紗織物1の他方の面には、離型処理がなされていると、ダイヤフラム面カバーシートを重ねて保管等する際に、別途離型シートを用意する必要がなくなる。
粘着剤の付与された面は、通常、患者の皮膚には触れないが、少量の粘着剤が反対側の面に移行する場合もあるので、紗織物1に付与する粘着剤は、人体に悪影響を与えにくいもの(例えば、救急絆創膏等の医療用品に使用される粘着剤)であるのが好ましい。
このような粘着剤の具体例としては、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤が挙げられる。
ダイヤフラム面カバーシートの大きさや形状は、ダイヤフラム面2Aの全体を被覆できるような大きさ・形状であれば特に限定は無いが、図2(b)に示すようにダイヤフラム面カバーシートは、ダイヤフラム面2Aに貼付した際に、紗織物1がダイヤフラム面2Aに接触しない露出部分1Dが存在するようになっているのが望ましい。
すなわち、ダイヤフラム面カバーシートは、ダイヤフラム面2Aを被覆するためのカバー部材であるが、ダイヤフラム面2Aと同じ円形である必要は無く、むしろ、円形でない方が望ましい。
ダイヤフラム面カバーシートは、聴診器2を使用した診察の際に一時的に使用し、すぐに廃棄してしまう使い捨ての部材であるので、図2(b)に示すように、ダイヤフラム面2Aに接触しない露出部分1Dが存在していても、使用に全く差し支えはない。むしろ、露出部分1Dが存在すると、使用後に露出部分1Dを手で抓んで剥がすことで、容易に脱着することができるので、露出部分1Dが存在するのが望ましい。露出部分1Dが存在しない場合、脱着が困難となり、脱着時にダイヤフラム面2Aを傷つけてしまうおそれがある。
ダイヤフラム面カバーシートの形状は、四角形(正方形、長方形、菱形等)が好ましく、正方形がより好ましい(なお、ここでいう「四角形」等は、幾何学的に正確な「四角形」等を示すものではなく、「略四角形」等も含まれる)。
また、正方形である場合、該正方形の一辺の長さが、ダイヤフラム面2Aの外径よりも、2〜20mm大きいのが好ましく、5〜10mm大きいのが特に好ましい。
ダイヤフラム面2Aの大きさは、例えば、小児用聴診器と成人用聴診器で異なるが、使用する聴診器2の種類に応じて、上記要件を満たすダイヤフラム面カバーシートを使用するのが望ましい。
ダイヤフラム面カバーシートが上記のような形状・大きさの場合、ダイヤフラム面カバーシートの装着の際に、容易にダイヤフラム面2Aの全体を被覆することができ、ダイヤフラムの外枠面が皮膚に当たりにくくなる。更に、手で抓みやすい大きさの露出部分1Dが自然と形成されるので、脱着も極めて容易となる。
また、上記のような形状だと、加工が容易であり製造コストを抑えられる。
本発明は、前記したダイヤフラム面カバーシートが収納されているダイヤフラム面カバーシート収納ボックス(図示せず)にも関する。
ダイヤフラム面カバーシート収納ボックスは、あらかじめ所定の大きさにカットしたダイヤフラム面カバーシートを、例えば数十〜数百枚程度重ねて収納するための収納箱である。
紗織物1の一方の面に粘着剤が付与されており、紗織物1の他方の面に離型処理がなされている場合、別途離型シートを用意することなく、ダイヤフラム面カバーシートをダイヤフラム面カバーシート収納ボックスに収納することができる。
離型シートを使用しない場合、ダイヤフラム面カバーシート収納ボックスにおいて、ダイヤフラム面カバーシートは、紗織物1の粘着剤が付与された面が上側になるように、重ねて収納されているのが望ましい。このようにすることにより、聴診器2のダイヤフラム面2Aを直接ダイヤフラム面カバーシート収納ボックスの所に移動させ、ダイヤフラム面2Aをダイヤフラム面カバーシートに押し付けて貼付することができる。
紗織物1の一方の面に粘着剤が付与されており、紗織物1の他方の面に離型処理がなされていない場合、離型シートを使用して、ダイヤフラム面カバーシートをダイヤフラム面カバーシート収納ボックスに収納することができる。
離型シートを使用する場合、ダイヤフラム面カバーシート収納ボックスにおいて、ダイヤフラム面カバーシートと、離型シートとが、紗織物1の粘着剤が付与された面が上側になるように、交互に重ねて収納されているのが望ましい。このようにすることにより、聴診器2のダイヤフラム面2Aを直接ダイヤフラム面カバーシート収納ボックスの所に移動させ、ダイヤフラム面2Aにダイヤフラム面カバーシートを押し付けて貼付しダイヤフラム面カバーシートのみを取り出すことができる。
離型シートは、ダイヤフラム面カバーシートと同様に、四角形であることが好ましく、ダイヤフラム面カバーシートとほぼ同じ大きさの四角形であることが特に好ましい。
離型シートの材質は、紙、合成樹脂フィルム等が挙げられる。雑菌が付着等し難い点から、合成樹脂フィルムが好ましい。
また、離型シートは、視認しやすいようにするため、着色されていることが望ましい。一般に、ダイヤフラム面カバーシートは白色であるので、白色以外の色に着色されていることが特に望ましい。
離型シートは、使用時に、ダイヤフラム面カバーシートと容易に分離しやすいようになっている必要があるので、紗織物1の粘着剤が付与された面から剥離する際の離型シートとの剥離強度は小さいのが望ましい。具体的には、JIS Z0237 2009の剥離強度が、0.03kgf/cm以下であることが好ましく、0.02kgf/cm以下であることがより好ましく、0.01kgf/cm以下であることが特に好ましい。
剥離強度が上記上限以下であると、ダイヤフラム面カバーシート収納ボックスからダイヤフラム面カバーシートを取り出す際に、離型シートがダイヤフラム面カバーシートとともに持ち上げられにくくなり、作業性が向上する。
離型シートは、剥離強度を低下させるための加工が施されていてもよい。かかる加工としては、エンボス加工やコーティング加工が挙げられる。
エンボス加工は、無延伸ポリプロピレン(CPP)のような加工しやすい素材を離型シートとして使用する際に有効である。離型シートの表裏両面にエンボス加工するのが特に好ましい。
コーティング加工は、紙や合成樹脂フィルム等の面に、シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂を薄くコーティングする加工である。コーティング加工を施すことにより、剥離強度を大幅に低下させることができる。
本発明のダイヤフラム面カバーシート収納ボックスは、ダイヤフラム面カバーシートを収納したまま滅菌可能であることが好ましい。
このようなダイヤフラム面カバーシート収納ボックスの材質としては、紙、合成樹脂、金属、ガラス等が挙げられる。
滅菌方法について、ダイヤフラム面カバーシートの性能を損なわない方法であれば特に限定は無く、酸化エチレン(エチレンオキサイド)ガス滅菌、紫外線滅菌、ガンマ線滅菌等が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限りこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
経糸・緯糸ともにポリエステル紡績糸(Ne30/1)を使用し、経糸・緯糸ともに12本/インチの平織りの紗織物を作製した。経糸と緯糸の交点は、アクリル樹脂系目止め剤によって目止め加工した。
作製した紗織物の厚さ(PEACOCK製厚み試験器により測定。以下、厚さは全て同厚み試験器により測定したものである。)は0.13mm、目付は32g/mであった。
紗織物の片面に、コーターでアクリル系粘着剤を塗布した。
ポリプロピレンフィルムをエンボス加工し、その上にシリコーン系樹脂を薄くコーティングした見掛け厚さが220μmの離型シートを作製し、離型シートのシリコーン系樹脂をコーティングした面を、紗織物に被せ、長尺加工品を作製した。
紗織物の粘着剤が付与された面から剥離する際の離型シートの剥離強度は0.005kgf/cmで、簡単に剥がれる特性を有していた。
なお、剥離強度はJIS Z0237 2009の180°剥離試験に準拠してテンシロン型引張試験機で測定した。
長尺加工品を、スリッターで幅60mmのテープに加工し、そのテープを長さ60mmに切断して四角形のシート(ダイヤフラム面カバーシートと離型シートが一体となったシート)を製造した。
そのシートを、100枚重ねて紙製の箱内に詰めた。
箱にシートを充填(収納)したまま、箱を滅菌器内に設置し、滅菌器内温度を60℃に設定し、酸化エチレンガスによって滅菌処理した。
滅菌処理後、箱内のダイヤフラム面カバーシートの粘着剤が付与された面に聴診器のダイヤフラム面(外径45mm)を押し当てて、ダイヤフラム面カバーシートをダイヤフラム面に貼付した状態で取り出した。
ダイヤフラム面カバーシートのみを簡単に取り出すことができ、離型シートが一緒に持ち上がってくることは無かった。
ダイヤフラム面カバーシートを貼付したダイヤフラム面を、医師が被験者の胸部(心臓付近)の皮膚面に当てて心音を聴いた。診療後(ダイヤフラム面カバーシート使用後)、ダイヤフラム面カバーシートの露出部分を手で抓んで剥がすことで、容易にダイヤフラム面から取り外すことができ、使用済みのダイヤフラム面カバーシートは破棄した。
比較例1
実施例1と同じ聴診器のダイヤフラム面に何も貼付しないで医師が被験者の胸部(心臓付近)の皮膚面に当てて心音を聴いた。
比較例2
実施例1と同じ聴診器に、厚さ0.25mm、60mm角のポリエステル紡績糸からなる平織物をダイヤフラムの外縁部(ゴム製)に一時的にワセリンで貼り付けた状態で、医師が被験者の胸部(心臓付近)の皮膚面に当てて心音を聴いた。
比較例3
実施例1と同じ聴診器に、厚さ0.15mm、60mm角の紙をダイヤフラムの外縁部に一時的にワセリンで貼り付けた状態で、医師が被験者の胸部(心臓付近)の皮膚面に当てて心音を聴いた。
比較例4
実施例1と同じ聴診器に、厚さ0.15mm、60mm角のポリエステルフィルムをダイヤフラムの外縁部に一時的にワセリンで貼り付けた状態で、医師が被験者の胸部(心臓付近)の皮膚面に当てて心音を聴いた。
[評価]
実施例1及び比較例1〜4において、以下の項目について評価した。結果を表1に示す。
(接触冷感)
○:冷たく感じなかった。
△:やや冷たく感じられた。
×:冷たく感じられた(特にゴム製の外縁部が冷たく感じられた)。
(聴音性)
○:カバーシート無し(比較例1)の場合と同等の聴こえ方だった。
△:カバーシート無し(比較例1)の場合よりやや聴こえ難かった。
Figure 2020166579
上記表1の結果から明らかなように、本発明のダイヤフラム面カバーシートを使用した場合、ダイヤフラム面に何も貼付しない場合と同等の聴音性であり、聴診器の性能を損なわない上に、本発明のダイヤフラム面カバーシートを使用することにより、接触冷感を感じにくいようにすることができた。
本発明のダイヤフラム面カバーシートは、伝導音に影響を与えにくく、患者が不快な接触冷感を感じにくい上に、低コストで使い捨てとすることができるので、健康診断等における聴診の際に使用することができる。
1 紗織物(ダイヤフラム面カバーシート)
1A 緯糸
1B 経糸
1C 開口部
1D 露出部分
2 聴診器
2A ダイヤフラム面

Claims (11)

  1. 聴診器を皮膚に当てる際に該聴診器のダイヤフラム面に貼付することで該ダイヤフラム面を一時的に被覆するためのダイヤフラム面カバーシートであって、少なくとも一方の面に粘着剤が付与された紗織物で構成されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシート。
  2. 前記ダイヤフラム面に貼付した際に、前記紗織物が前記ダイヤフラム面に接触しない露出部分が存在するようになっている請求項1に記載のダイヤフラム面カバーシート。
  3. 四角形である請求項1又は請求項2に記載のダイヤフラム面カバーシート。
  4. 前記紗織物の開口率が、10%以上90%以下である請求項1ないし請求項3の何れかの請求項に記載のダイヤフラム面カバーシート。
  5. 前記紗織物の目付が、20g/m以上100g/m以下である請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載のダイヤフラム面カバーシート。
  6. 前記粘着剤が、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤及びシリコーン系粘着剤からなる群より選ばれた1種以上の粘着剤である請求項1ないし請求項5の何れかの請求項に記載のダイヤフラム面カバーシート。
  7. 前記紗織物の一方の面に粘着剤が付与されており、該紗織物の他方の面に離型処理がなされている請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載のダイヤフラム面カバーシート。
  8. 請求項1ないし請求項6の何れかの請求項に記載のダイヤフラム面カバーシートが収納されているダイヤフラム面カバーシート収納ボックスであって、ダイヤフラム面カバーシートと、離型シートとが、前記紗織物の粘着剤が付与された面が上側になるように、交互に重ねて収納されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシート収納ボックス。
  9. 前記離型シートがエンボス加工されたものであり、前記紗織物の粘着剤が付与された面から剥離する際の前記離型シートとの剥離強度が0.03kgf/cm以下である請求項8に記載のダイヤフラム面カバーシート収納ボックス。
  10. 請求項7に記載のダイヤフラム面カバーシートが収納されているダイヤフラム面カバーシート収納ボックスであって、ダイヤフラム面カバーシートが、前記紗織物の粘着剤が付与された面が上側になるように、重ねて収納されていることを特徴とするダイヤフラム面カバーシート収納ボックス。
  11. 前記ダイヤフラム面カバーシートを収納したまま滅菌可能である請求項8ないし請求項10の何れかの請求項に記載のダイヤフラム面カバーシート収納ボックス。
JP2020572255A 2019-02-15 2020-02-12 聴診器のダイヤフラム面カバーシート Pending JPWO2020166579A1 (ja)

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