以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る案内支援システムのシステム構成を示す説明図である。図2Aは、実施の形態1に係る案内支援システムに含まれる個々の出力装置がプロジェクタにより構成されている場合における、当該プロジェクタを示す説明図である。図2Bは、実施の形態1に係る案内支援システムに含まれる個々の出力装置の要部を示すブロック図である。図3Aは、実施の形態1に係る案内支援システムに含まれる端末装置がタブレットPCにより構成されている場合における、当該タブレットPCを示す説明図である。図3Bは、実施の形態1に係る案内支援システムに含まれる端末装置の要部を示すブロック図である。図1〜図3を参照して、実施の形態1に係る案内支援システム200について説明する。
以下、実施の形態1〜6において、案内対象空間Rが空港のロビーであり、かつ、案内人が当該空港のスタッフであり、かつ、被案内人が当該空港の利用者である場合の例を中心に説明する。
案内支援システム200は、出力装置群1を含むものである。出力装置群1は、複数個の出力装置2により構成されている。図1に示す例においては、6個の出力装置2_1〜2_6により出力装置群1が構成されている。複数個の出力装置2は、例えば、案内対象空間R内の互いに異なる位置に設置されている。また、案内支援システム200は、端末装置3を含むものである。端末装置3は、例えば、案内人により所持されるものである。
個々の出力装置2は、例えば、プロジェクタにより構成されている(図2A参照)。個々の出力装置2は、案内対象空間R内の床面、壁面又は天井面に案内用の画像を投影するものである。また、個々の出力装置2は、ネットワーク4により端末装置3と通信自在なものである。すなわち、個々の出力装置2は、図2Bに示す如く、投影部11、通信部12及び制御部13を有している。投影部11は、当該画像の投影に用いられるものである。通信部12は、当該通信に用いられるものでる。制御部13は、投影部11及び通信部12による各種動作の制御等に用いられるものである。
例えば、案内対象空間Rである空港のロビーに5個のゲートG1〜G5が設置されている。2個の出力装置2_1,2_2の各々は、当該ロビーにおける、第1ゲートG1に対応する所定の領域内の床面に案内用の画像を投影するものである。また、1個の出力装置2_3は、当該ロビーにおける、第2ゲートG2に対応する所定の領域内の床面に案内用の画像を投影するものである。また、1個の出力装置2_4は、当該ロビーにおける、第3ゲートG3に対応する所定の領域内の壁面に案内用の画像を投影するものである。また、1個の出力装置2_5は、当該ロビーにおける、第4ゲートG4に対応する所定の領域内の天井面に案内用の画像を投影するものである。また、1個の出力装置2_6は、当該ロビーにおける、第4ゲートG4に対応する所定の領域内の床面に案内用の画像を投影するものである。以下、案内対象空間Rにおける、複数個の出力装置2の各々により案内用の画像が投影される領域を「投影対象領域」という。
なお、案内支援システム200は6個の出力装置2_1〜2_6を備える場合に限定されない。案内支援システム200は5個以下の出力装置2を備えていても、あるいは7個以上の出力装置2を備えていてもよい。また、ゲートG1〜G5毎に対応する出力装置2の数量および投影する所定の領域が異なる例について説明しているが、全てのゲートにおいて同じ数量および同じ所定の領域としてもよい。この場合、ゲート毎に3台の出力装置2を備え、出力装置2毎に床面、壁面、および天井面に投影するとしてもよい。
端末装置3は、例えば、タブレットPC(Personal Computer)により構成されている(図3A参照)。端末装置3は、ネットワーク4により個々の出力装置2と通信自在なものである。すなわち、端末装置3は、図3Bに示す如く、通信部14、制御部15、表示部16及び操作入力部17を有している。通信部14は、当該通信に用いられるものである。制御部15は、通信部14、表示部16及び操作入力部17による各種動作の制御等に用いられるものである。表示部16は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイにより構成されている。操作入力部17は、例えば、タッチパネル及び音声入力用のマイクにより構成されている。
このようにして、案内支援システム200の要部が構成されている。案内支援システム200は、複数個の出力装置2のうちの少なくとも1個の出力装置2による案内用の画像の投影により、案内人による被案内人の案内を支援するものである。
図4は、実施の形態1に係る案内支援システムに含まれる端末装置における制御部の要部を示すブロック図であって、実施の形態1に係る案内支援制御装置の要部を示すブロック図である。図4を参照して、実施の形態1に係る案内支援制御装置100について説明する。
表示制御部21は、案内支援制御装置100による各種画面を表示部16に表示させる制御を実行するものである。
画像データ記憶部22には、複数個の画像を示す画像データが予め記憶されている。当該複数個の画像の各々は、案内人による被案内人の案内に用いられるものである。以下、当該複数個の画像を「プリセット画像」という。また、個々のプリセット画像を示す画像データを「プリセット画像データ」という。
画像選択制御部31は、案内支援システム200の動作中に、案内人による操作入力部17に対する操作入力に応じて、複数個のプリセット画像のうちの1個のプリセット画像を選択する制御を実行するものである。以下、当該選択されたプリセット画像を「選択プリセット画像」という。
装置選択制御部32は、案内支援システム200の動作中に、案内人による操作入力部17に対する操作入力に応じて、複数個の出力装置2のうちの少なくとも1個の出力装置2を選択する制御を実行するものである。以下、当該選択された出力装置2を「選択出力装置」という。
画像選択制御部31による選択制御及び装置選択制御部32による選択制御は、例えば、表示制御部21が専用の画面(以下「選択用画面」という。)S1を表示部16に表示させている状態にて実行される。図5は、選択用画面S1の具体例を示している。
図5に示す如く、選択用画面S1は、複数個のプリセット画像に対応する複数個のサムネイル画像が表示される領域A1を有している。当該複数個のサムネイル画像の各々は、操作入力部17のタッチパネルを用いたタッチ操作により選択自在である。画像選択制御部31による選択制御は、領域A1に対するタッチ操作に応じたものである。
また、選択用画面S1は、選択プリセット画像が表示される領域A2を有している。領域A2における選択プリセット画像の表示サイズは、領域A1における個々のサムネイル画像の表示サイズに比して大きいものである。これにより、案内人は、複数個のプリセット画像のうちのいずれのプリセット画像が選択された状態であるのかを視覚的に容易に認識することができる。
また、選択用画面S1は、複数個の出力装置2に対応する複数個のボタン画像が表示される領域A3を有している。当該複数個のボタン画像の各々は、操作入力部17のタッチパネルを用いたタッチ操作により押下自在である。装置選択制御部32による選択制御は、領域A3に対するタッチ操作に応じたものである。
領域A1における複数個のサムネイル画像の各々の表示、及び領域A2における選択プリセット画像の表示には、対応するプリセット画像データが用いられる。このプリセット画像データは、上記のとおり画像データ記憶部22に予め記憶されている。また、領域A3における複数個のボタン画像の表示には、案内対象空間Rにおける複数個の出力装置2の各々の設置位置を示す情報、又は案内対象空間Rにおける複数個の出力装置2の各々による投影対象領域を示す情報(以下「投影対象領域情報」という。)などが用いられる。これらの情報は、例えば、端末装置3のメモリ43(後述)に予め記憶されている。
選択画像出力指示部33は、選択プリセット画像の出力、すなわち選択プリセット画像の投影を選択出力装置2に指示するものである。より具体的には、選択画像出力指示部33は、選択プリセット画像の出力を指示する信号、すなわち選択プリセット画像の投影を指示する信号(以下「出力指示信号」という。)を選択出力装置2に送信する制御を実行する。出力指示信号の送信には、通信部14が用いられる。
選択出力装置2の通信部12は、端末装置3により送信された出力指示信号を受信する。次いで、選択出力装置2の制御部13は、選択出力装置2の投影部11に選択プリセット画像を投影させる制御を実行する。これにより、選択出力装置2による投影対象領域内に選択プリセット画像が投影される。案内人は、当該投影された選択プリセット画像を用いて、被案内人の案内をすることができる。
画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33により、案内支援制御装置100の要部が構成されている。表示制御部21、画像データ記憶部22及び案内支援制御装置100により、制御部15の要部が構成されている。
次に、図6を参照して、制御部15の要部のハードウェア構成について説明する。
図6Aに示す如く、制御部15はプロセッサ41、メモリ42及びメモリ43を有している。メモリ42には、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33の機能に対応するプログラムが記憶されている。メモリ42に記憶されているプログラムをプロセッサ41が読み出して実行することにより、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33の機能が実現される。また、画像データ記憶部22の機能は、メモリ43により実現される。
または、図6Bに示す如く、制御部15はメモリ43及び処理回路44を有している。この場合、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33の機能が専用の処理回路44により実現される。また、画像データ記憶部22の機能がメモリ43により実現される。
または、制御部15はプロセッサ41、メモリ42、メモリ43及び処理回路44を有している(不図示)。この場合、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33の機能のうちの一部の機能がプロセッサ41及びメモリ42により実現されて、残余の機能が専用の処理回路44により実現される。また、画像データ記憶部22の機能がメモリ43により実現される。
プロセッサ41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ又はDSP(Digital Signal Processor)のうちの少なくとも一つにより構成されている。
メモリ42は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリにより構成されている。メモリ42のうちの揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)により構成されている。メモリ42のうちの不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)のうちの少なくとも一つにより構成されている。
メモリ43は、不揮発性メモリにより構成されている。具体的には、例えば、メモリ43は、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM、SSD又はHDDのうちの少なくとも一つにより構成されている。
処理回路44は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、SoC(System−on−a−Chip)又はシステムLSI(Large−Scale Integration)のうちの少なくとも一つにより構成されている。
次に、図7のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100の動作について説明する。表示制御部21は、案内支援システム200の動作中に、選択用画面S1の表示を指示する操作が操作入力部17に入力されたとき、選択用画面S1を表示部16に表示させる。図7に示すステップST1〜ST3の処理のうちの少なくともステップST1,ST2の処理は、選択用画面S1が表示部16に表示されている状態にて実行される。
まず、ステップST1にて、画像選択制御部31は、選択用画面S1に対する操作入力に応じて、複数個のプリセット画像のうちの1個のプリセット画像を選択する制御を実行する。次いで、ステップST2にて、装置選択制御部32は、選択用画面S1に対する操作入力に応じて、複数個の出力装置2のうちの少なくとも1個の出力装置2を選択する制御を実行する。なお、ステップST1,ST2の処理は、互いに並列に実行されるものであっても良い。または、ステップST2の処理が先に実行されて、次いで、ステップST1の処理が実行されるものであっても良い。
次いで、ステップST3にて、選択画像出力指示部33は、選択プリセット画像の投影を選択出力装置2に指示する。より具体的には、選択画像出力指示部33は、出力指示信号を選択出力装置2に送信する制御を実行する。
次いで、選択出力装置2の通信部12は、端末装置3により送信された出力指示信号を受信する。次いで、選択出力装置2の制御部13は、選択出力装置2の投影部11に選択プリセット画像を投影させる制御を実行する。選択出力装置2の制御部13は、選択プリセット画像の投影が開始されてから所定時間(例えば2分又は3分)Trefが経過したとき、選択プリセット画像の投影を終了する制御を実行する。
このように、案内支援制御装置100によれば、案内人が被案内人を案内するとき、複数個のプリセット画像のうちの投影対象となるプリセット画像をリアルタイムに選択することができる。これにより、案内人による案内の自由度を向上することができる。
また、案内支援制御装置100によれば、案内人が被案内人を案内するとき、複数個の出力装置2のうちの選択プリセット画像を投影する出力装置2をリアルタイムに選択することができる。これにより、案内対象空間Rにおける選択プリセット画像の投影位置をリアルタイムに設定することができる。この結果、例えば、案内人の現在位置に対する遠方の案内対象地点に被案内人を案内するとき、案内人の移動が生ずるのを抑制することができる。この結果、案内人による案内の効率化を図ることができる。また、被案内人は、被案内人の現在位置から案内対象地点までの距離等を視覚的に認識することができる。
次に、案内支援制御装置100の変形例及び案内支援システム200の変形例について説明する。
まず、案内対象空間Rは空港のロビーに限定されるものではない。案内対象空間Rは、案内人による被案内人の案内を要する空間であれば、如何なる空間であっても良い。例えば、案内対象空間Rは、駅構内、百貨店、スーパーマーケット、展示場又はイベント会場であっても良い。特に、面積の広い空間又は設置物が多いことにより死角が多い空間などは、案内支援システム200を用いるのに好適である。
また、画像選択制御部31は選択用画面S1の領域A1を用いて案内人が選択した選択プリセット画像を、領域A2において修正できるとしても良い。例えば、図5に示す如く案内人が領域A1を用いて選択した選択プリセット画像が領域A2に表示されている状況において、案内人が領域A2に表示された選択プリセット画像を移動、回転、拡大又は縮小すると、出力装置2が投影する選択プリセット画像も同様に変更される。
また、案内人は一度に一つのプリセット画像を選択することに限定されず、一度に複数のプリセット画像を選択できるとしても良い。例えば、画像選択制御部31は所定の時間内に選択用画面S1の領域A1を用いて案内人が選択した複数の選択プリセット画像を、領域A2に表示し、案内人が領域A2において配置した通りに、また修正した場合は修正した通りに出力装置2が複数の選択プリセット画像を投影する。
また、図8に示す如く、装置選択制御部32は案内支援制御装置100外に設けられているものであっても良い。すなわち、画像選択制御部31及び選択画像出力指示部33により案内支援制御装置100の要部が構成されているものであっても良い。
また、案内支援システム200は、サーバ装置(不図示)を含むものであっても良い。サーバ装置は、ネットワーク4により端末装置3と通信自在であり、かつ、ネットワーク4により個々の出力装置2と通信自在である。この場合、案内支援制御装置100の機能のうちの一部の機能又は全部の機能が、端末装置3に代えてサーバ装置にて実現されるものであっても良い。
また、図9に示す如く、案内支援システム200は、複数個の端末装置3を含むものであっても良い。複数個の端末装置3は、例えば、複数人の案内人によりそれぞれ所持されるものであっても良い。図9に示す例においては、3個の端末装置3_1〜3_3が案内支援システム200に含まれている。
また、複数個の出力装置2のうちの一部の出力装置2は、プロジェクタに代えてディスプレイにより構成されているものであっても良い。例えば、6個の出力装置2_1〜2_6のうちの1個の出力装置2_4が、第3ゲートG3に設置されたディスプレイにより構成されているものであっても良い。また、選択出力装置2がディスプレイにより構成されたものである場合、出力指示信号は、選択プリセット画像の投影を指示する信号に代えて、選択プリセット画像の表示を指示する信号であっても良い。
以上のように、実施の形態1に係る案内支援制御装置100は、出力装置2により案内対象空間R内に投影される画像を用いて、案内人による被案内人の案内を支援する案内支援システム200用の案内支援制御装置100であって、案内支援システム200の動作中における案内人による操作入力に応じて、複数個のプリセット画像のうちのいずれかのプリセット画像を選択する制御を実行する画像選択制御部31と、画像選択制御部31による選択プリセット画像の投影を出力装置2に指示する選択画像出力指示部33と、を備える。これにより、案内人が被案内人を案内するとき、複数個のプリセット画像のうちの投影対象となるプリセット画像をリアルタイムに選択することができる。この結果、案内人による案内の自由度を向上することができる。
また、実施の形態1に係る案内支援システム200は、出力装置2により案内対象空間R内に投影される画像を用いて、案内人による被案内人の案内を支援する案内支援システム200であって、案内支援システム200の動作中における案内人による操作入力に応じて、複数個のプリセット画像のうちのいずれかのプリセット画像を選択する制御を実行する画像選択制御部31と、画像選択制御部31による選択プリセット画像の投影を出力装置2に指示する選択画像出力指示部と、を備える。これにより、案内支援制御装置100による上記効果と同様の効果を得ることができる。
実施の形態2.
図10は、実施の形態2に係る案内支援制御装置の要部を示すブロック図である。図10を参照して、実施の形態2に係る案内支援制御装置100aについて説明する。
なお、案内支援システム200のシステム構成は、実施の形態1にて図1を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、個々の出力装置2の構成は、実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、端末装置3の構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、図10において、図4に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
出力継続指示部34は、複数個のプリセット画像の各々が所定期間(例えば直近10分の期間)ΔT1内に画像選択制御部31により選択された回数(以下「選択回数」という。)をカウントするものである。出力継続指示部34は、選択画像出力指示部33が選択プリセット画像の投影を選択出力装置2に指示したとき、選択プリセット画像に対応する選択回数のカウント値Vcを所定の閾値(例えば5回)Vthと比較するものである。
出力継続指示部34は、カウント値Vcが閾値Vth以上である場合、選択プリセット画像の出力の継続、すなわち選択プリセット画像の投影の継続を選択出力装置2に指示するものである。より具体的には、出力継続指示部34は、選択プリセット画像の出力の継続、すなわち選択プリセット画像の投影の継続を指示する信号(以下「継続指示信号」という。)を選択出力装置2に送信する。継続指示信号の送信には、通信部14が用いられる。
端末装置3により継続指示信号が送信された場合、選択出力装置2の通信部12は、当該送信された継続指示信号を受信する。選択出力装置2の制御部13は、所定の終了条件が満たされるまで、選択出力装置2の投影部11による選択プリセット画像の投影を継続する制御を実行する。
終了条件の具体例は以下のとおりである。すなわち、選択プリセット画像の投影の終了を指示する操作が操作入力部17に入力されたとき、又は他のプリセット画像を選択する操作が操作入力部17に入力されたとき、通信部14は、その旨を示す信号を選択出力装置2に送信する。選択出力装置2の通信部12が当該送信された信号を受信することにより、終了条件が満たされる。
他方、端末装置3により継続指示信号が送信されなかった場合、選択出力装置2の制御部13により、実施の形態1にて説明したものと同様の制御が実行される。すなわち、選択出力装置2の制御部13は、選択プリセット画像の投影が開始されてから所定時間Trefが経過したとき、選択プリセット画像の投影を終了する制御を実行する。
画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33及び出力継続指示部34により、案内支援制御装置100aの要部が構成されている。
案内支援制御装置100aを含む制御部15のハードウェア構成は、実施の形態1にて図6を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。すなわち、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33及び出力継続指示部34の各々の機能は、プロセッサ41及びメモリ42により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路44により実現されるものであっても良い。
次に、図11のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100aの動作について説明する。なお、図11において、図7に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST1〜ST3の処理が実行される。次いで、ステップST4にて、出力継続指示部34は、ステップST1における選択プリセット画像に対応する選択回数のカウント値Vcを閾値Vthと比較する。カウント値Vcが閾値Vth以上である場合(ステップST4“YES”)、ステップST5にて、出力継続指示部34は、選択プリセット画像の投影の継続を選択出力装置2に指示する。より具体的には、出力継続指示部34は、継続指示信号を選択出力装置2に送信する制御を実行する。他方、カウント値Vcが閾値Vth未満である場合(ステップST4“NO”)、ステップST5の処理はスキップされる。
このように、案内支援制御装置100aによれば、案内人が同一のプリセット画像の投影を継続させたいとき、案内人による当該プリセット画像を選択する操作の入力回数を低減することができる。これにより、案内人による操作の手間を省くことができる。
なお、実施の形態1にて説明したとおり、案内支援システム200は、複数個の端末装置3を含むものであっても良い。この場合、カウント値Vcは、複数個の端末装置3による選択回数の合計値であっても良い。これにより、例えば、多数の被案内人に対して同様の案内が求められる状況において、各案内人による操作の手間を省くことができる。
そのほか、案内支援システム200は、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、案内支援制御装置100aは、実施の形態1にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態2に係る案内支援制御装置100aは、選択プリセット画像が所定期間ΔT1内に選択された回数のカウント値Vcが閾値Vth以上である場合、選択プリセット画像の投影の継続を出力装置2に指示する出力継続指示部34を備える。これにより、案内人が同一のプリセット画像の投影を継続させたいとき、案内人による当該プリセット画像を選択する操作の入力回数を低減することができる。この結果、案内人による操作の手間を省くことができる。
実施の形態3.
図12は、実施の形態3に係る案内支援制御装置の要部を示すブロック図である。図12を参照して、実施の形態3に係る案内支援制御装置100bについて説明する。
なお、案内支援システム200のシステム構成は、実施の形態1にて図1を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、個々の出力装置2の構成は、実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、端末装置3の構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、図12において、図4に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
以下、実施の形態3〜6において、複数個の出力装置2の各々による投影対象領域が、案内対象空間R内の床面に設定されている場合の例を中心に説明する。また、出力装置群1により案内対象空間R内の略全体の床面に対する画像投影が可能となるように、複数個の出力装置2が配置されている場合の例を中心に説明する。
画像作成制御部51は、案内支援システム200の動作中に、案内人による操作入力部17に対する操作入力に応じて、出力装置群1による出力対象となる画像、すなわち出力装置群1による投影対象となる画像を作成する制御を実行するものである。以下、当該作成された画像を「作成画像」という。
画像作成制御部51による画像作成制御は、例えば、表示制御部21が専用の画面(以下「編集用画面」という。)S2を表示部16に表示させている状態にて実行される。編集用画面S2の具体例については、図13を参照して後述する。また、作成画像の具体例については、図14〜図16を参照して後述する。
作成画像出力指示部52は、作成画像の出力、すなわち作成画像の投影を出力装置群1に指示するものである。
例えば、作成画像出力指示部52は、端末装置3のメモリ43に記憶されている投影対象領域情報を用いて、作成画像がいずれか1個の出力装置2による投影対象領域に収まるものであるか否かを判定する。作成画像がいずれか1個の出力装置2による投影対象領域に収まるものである場合、作成画像出力指示部52は、当該1個の出力装置2に作成画像の投影を指示する。他方、作成画像がいずれか2個以上の出力装置2による投影対象領域に跨るものである場合、作成画像出力指示部52は、当該2個以上の出力装置2に作成画像の出力を指示する。より具体的には、作成画像出力指示部52は、当該2個以上の出力装置2の各々に対して、作成画像のうちの対応する部分の投影を指示する。これらの投影の指示には、実施の形態1にて説明したものと同様の出力指示信号が用いられる。
画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33、画像作成制御部51及び作成画像出力指示部52により、案内支援制御装置100bの要部が構成されている。
案内支援制御装置100bを含む制御部15のハードウェア構成は、実施の形態1にて図6を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。すなわち、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33、画像作成制御部51及び作成画像出力指示部52の各々の機能は、プロセッサ41及びメモリ42により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路44により実現されるものであっても良い。
次に、図13を参照して、編集用画面S2の具体例について説明する。
図13に示す如く、編集用画面S2は、案内対象空間Rの平面図に対応する画像I1を含むものである。画像I1の表示には、案内対象空間Rの平面図を示す情報(以下「平面図情報」という。)が用いられる。平面図情報は、例えば、端末装置3のメモリ43に予め記憶されている。
また、編集用画面S2は、端末装置3の位置P1に対応する点状の画像I2を含むものである。画像I2の表示には、端末装置3の位置P1を示す情報(以下「端末位置情報」という。)が用いられる。端末位置情報は、例えば、端末装置3に設けられているGPS(Global Positioning System)受信機(不図示)により取得されるものである。または、例えば、案内対象空間Rにおける端末装置3の位置P1が固定されている場合、端末位置情報は、端末装置3のメモリ43に予め記憶されている。
次に、図14〜図16を参照して、作成画像の具体例について説明する。すなわち、画像作成制御部51による画像作成制御の具体例について説明する。
図14に示す例において、案内人は、操作入力部17のタッチパネルを用いて、編集用画面S2に対するタッチ操作により、矢印状の画像I3を描画する。画像I3は、端末装置3の位置P1から案内対象地点(例えば第5ゲートG5)までの案内経路を示すものである。画像作成制御部51は、矢印状の画像I3を作成画像に含める。
これにより、矢印状の画像I3が案内対象空間R内の床面に投影される。このとき、案内対象空間R内の床面における画像I3の投影位置は、端末位置情報を用いて、端末装置3の位置P1に基づき設定される。
ここで、作成画像は矢印状の画像I3に限定されるものではない。例えば、図15に示す如く、作成画像は、矢印状の画像I3に加えて、吹き出し状の画像I4_1,I4_2を含むものであっても良い。画像I4_1,I4_2の各々に含まれるテキスト及び画像I4_1,I4_2の各々が示す位置は、操作入力部17のマイクに対する音声入力に応じて設定されるものであっても良い。
すなわち、図15に示す例において、案内人は、操作入力部17のタッチパネルを用いて、編集用画面S2に対するタッチ操作により、矢印状の画像I3を描画する。
ここで、矢印状の画像I3は、2個の折り曲げ部B1,B2を有している。案内人は、タッチ操作による画像I3の描画中に、編集用画面S2を被案内人に見せながら、発話により案内経路を被案内人に説明する。
例えば、タッチ操作による画像I3の描画が折り曲げ部B1に到達したとき、案内人が説明用に「ここの角」と発話したものとする。また、当該発話の音声がマイクに入力されたものとする。このとき、画像作成制御部51は、当該発話の内容に対応するテキスト(すなわち「ここの角」のテキスト)を含み、かつ、このときのタッチ位置(すなわち折り曲げ部B1に対応する位置)を示す吹き出し状の画像I4_1を描画する。画像作成制御部51は、吹き出し状の画像I4_1を作成画像に含める。
次いで、タッチ操作による画像I3の描画が折り曲げ部B2に到達したとき、案内人が説明用に「次の角」と発話したものとする。また、当該発話の音声がマイクに入力されたものとする。このとき、画像作成制御部51は、当該発話の内容に対応するテキスト(すなわち「次の角」のテキスト)を含み、かつ、このときのタッチ位置(すなわち折り曲げ部B2に対応する位置)を示す吹き出し状の画像I4_2を描画する。画像作成制御部51は、吹き出し状の画像I4_2を作成画像に含める。
次いで、タッチ操作による矢印状の画像I3の描画が完了する。画像作成制御部51は、矢印状の画像I3を作成画像に含める。
これにより、矢印状の画像I3に加えて、吹き出し状の画像I4_1,I4_2が案内対象空間R内の床面に投影される。被案内人は、当該投影された画像I3,I4_1,I4_2を視認することにより、案内人の説明における「ここの角」及び「次の角」が、実際の案内対象空間Rにおけるどこであるのかを、視覚的に容易に認識することができる。すなわち、図15に示す例によれば、指示代名詞を用いた説明を案内人がしたとき、当該説明の内容を被案内人に正確かつ容易に伝達することができる。
または、例えば、図16に示す如く、作成画像は、矢印状の画像I3に加えて、吹き出し状の画像I5_1〜I5_3を含むものであっても良い。画像I5_1〜I5_3の各々に含まれるテキスト及び画像I5_1〜I5_3の各々が示す位置は、操作入力部17のタッチパネルに対するタッチ操作に応じて設定されるものであっても良い。
例えば、案内人は、矢印状の画像I3の描画を開始するとき、編集用画面S2における画像I2に対応する位置をタッチする。このとき、画像作成制御部51は、当該タッチが第1回目のタッチであることを示すテキスト(例えば「FIRST」のテキスト)を含み、かつ、このときのタッチ位置(すなわち画像I2に対応する位置)を示す吹き出し状の画像I5_1を描画する。画像作成制御部51は、吹き出し状の画像I5_1を作成画像に含める。
次いで、案内人は、タッチ操作による画像I3の描画が折り曲げ部B1に到達したとき、発話又はジェスチャなどによる説明のために画像I3の描画を一時的に中断して、指等をタッチパネルから離したものとする。その後、案内人は、タッチパネルに再びタッチして、画像I3の描画を再開したものとする。このとき、画像作成制御部51は、当該タッチが第2回目のタッチであることを示すテキスト(例えば「NEXT」のテキスト)を含み、かつ、このときのタッチ位置(すなわち折り曲げ部B1に対応する位置)を示す吹き出し状の画像I5_2を描画する。画像作成制御部51は、吹き出し状の画像I5_2を作成画像に含める。
次いで、案内人は、タッチ操作による画像I3の描画が折り曲げ部B1,B2間の中央部に到達したとき、発話又はジェスチャなどによる説明のために画像I3の描画を一時的に中断して、指等をタッチパネルから離したものとする。その後、案内人は、タッチパネルに再びタッチして、画像I3の描画を再開したものとする。このとき、画像作成制御部51は、当該タッチが第3回目のタッチであることを示すテキスト(例えば「THIRD」のテキスト)を含み、かつ、このときのタッチ位置(すなわち折り曲げ部B1,B2間の中央部に対応する位置)を示す吹き出し状の画像I5_3を描画する。画像作成制御部51は、吹き出し状の画像I5_3を作成画像に含める。
次いで、タッチ操作による矢印状の画像I3の描画が完了する。画像作成制御部51は、矢印状の画像I3を作成画像に含める。
これにより、矢印状の画像I3に加えて、吹き出し状の画像I5_1〜I5_3が案内対象空間R内の床面に投影される。被案内人は、当該投影された画像I3,I5_1〜I5_3を視認することにより、案内人の発話又はジェスチャなどによる説明に対応する位置が、実際の案内対象空間Rにおけるどこであるのかを、視覚的に容易に認識することができる。すなわち、図16に示す例によれば、発話又はジェスチャなどを用いた説明を案内人がしたとき、当該説明の内容を被案内人に正確かつ容易に伝達することができる。
なお、吹き出し状の画像は、編集用画面S2内の各位置に対するタップ回数に応じて描画されるものであっても良い。例えば、編集用画面S2における任意の位置が1回タップされたとき、「FIRST」のテキストを含み、かつ、当該タップされた位置を示す吹き出し状の画像が描画されるものであっても良い。次いで、編集用画面S2における他の任意の位置が連続的に2回タップされたとき、「NEXT」のテキストを含み、かつ、当該タップされた位置を示す吹き出し状の画像が描画されるものであっても良い。次いで、編集用画面S2における他の任意の位置が連続的に3回タップされたとき、「THIRD」のテキストを含み、かつ、当該タップされた位置を示す吹き出し状の画像が描画されるものであっても良い。
次に、図17のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100bの動作について、画像作成制御部51及び作成画像出力指示部52の動作を中心に説明する。表示制御部21は、案内支援システム200の動作中に、編集用画面S2の表示を指示する操作が操作入力部17に入力されたとき、編集用画面S2を表示部16に表示させる。図17に示すステップST11,ST12の処理のうちの少なくともステップST11の処理は、編集用画面S2が表示部16に表示されている状態にて実行される。
まず、ステップST11にて、画像作成制御部51は、案内人による操作入力部17に対する操作入力に応じて、出力装置群1による出力対象となる画像、すなわち出力装置群1による投影対象となる画像を作成する制御を実行する。画像作成制御部51による画像作成制御の具体例は、図14〜図16を参照して既に説明したとおりであるため、再度の説明は省略する。
次いで、ステップST12にて、作成画像出力指示部52は、作成画像の出力、すなわち作成画像の投影を出力装置群1に指示する。作成画像出力指示部52による指示の具体例は上記のとおりであるため、再度の説明は省略する。
このように、案内支援制御装置100bによれば、案内人が被案内人を案内するとき、出力装置群1による投影対象となる画像をリアルタイムに作成することができる。これにより、案内人による案内の自由度を更に向上することができる。また、図15を参照して説明したように、指示代名詞を用いた説明を案内人がしたとき、当該説明の内容を被案内人に正確かつ容易に伝達することができる。また、図16を参照して説明したように、発話又はジェスチャなどを用いた説明を案内人がしたとき、当該説明の内容を被案内人に正確かつ容易に伝達することができる。
なお、作成画像は、図14〜図16に示す具体例に限定されるものではない。案内人は、編集用画面S2に対するタッチ操作又は音声入力により、任意の画像を描画することができる。例えば、案内経路の内の曲がる必要のある角のみを示す画像、最終目的地を強調して示す画像、または案内経路を移動する人物をキャラクタで示す画像など如何なる形状を含む画像であっても良い。画像作成制御部51は、当該描画された任意の画像を作成画像に含める。
また、作成画像出力指示部52が出力装置群1を形成する複数の出力装置2に対して同時に作成画像の出力、すなわち作成画像の投影を指示することに限定されない。例えば、作成画像出力指示部52が出力装置群1を形成する複数の出力装置2に対して時間差を付けて作成画像の投影を指示してもよい。このようにすることで、各出力装置2が作成画像を表示するタイミングをずらすことができ、出力装置群1全体にて投影された画像に動きが生まれ、アニメーションとして投影することができる。
また、吹き出し状の画像I4_1,I4_2のテキストは操作入力部17のマイクに対する音声入力によって入力されたテキストに限らない。例えば、操作入力部17がキーボードを備え、案内人がキーボード入力によって入力されたテキストを吹き出し状の画像I4_1,I4_2のテキストとしても良い。あるいは、あらかじめ吹き出し状の画像I4_1,I4_2がメモリ43に記憶され、編集用画面S2の端の領域(不図示)にプリセット画像として表示されており、案内人が必要なプリセット画像を選択し、画像I1上に配置するとしても良い。
そのほか、案内支援システム200は、実施の形態1,2にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、案内支援制御装置100bは、実施の形態1,2にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態3の案内支援制御装置100bは、案内支援システム200の動作中における案内人による操作入力に応じて、出力装置2による投影対象となる画像を作成する制御を実行する画像作成制御部51と、画像作成制御部51による作成画像の投影を出力装置2に指示する作成画像出力指示部52と、を備える。これにより、案内人による案内の自由度を更に向上することができる。また、指示代名詞を用いた説明を案内人がしたとき、当該説明の内容を被案内人に正確かつ容易に伝達することができる。また、発話又はジェスチャなどを用いた説明を案内人がしたとき、当該説明の内容を被案内人に正確かつ容易に伝達することができる。
実施の形態4.
図18は、実施の形態4に係る案内支援制御装置の要部を示すブロック図である。図18を参照して、実施の形態4に係る案内支援制御装置100cについて説明する。
なお、案内支援システム200のシステム構成は、実施の形態1にて図1を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、個々の出力装置2の構成は、実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、端末装置3の構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、図18において、図12に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
画像登録制御部53は、画像作成制御部51により画像が作成されたとき、当該作成画像を新たなプリセット画像として登録する制御を実行するものである。より具体的には、画像登録制御部53は、当該作成画像を示す画像データ(以下「作成画像データ」という。)を新たなプリセット画像データとして追加的に画像データ記憶部22に記憶させる制御を実行するものである。
したがって、案内支援制御装置100cにおいては、画像選択制御部31が複数個のプリセット画像のうちの1個のプリセット画像を選択する制御を実行するとき、当該複数個のプリセット画像に過去の作成画像が含まれ得るものである。以下、当該複数個のプリセット画像のうち、画像データ記憶部22に予め記憶されていたプリセット画像データに対応するプリセット画像を「初期プリセット画像」という。また、当該複数個のプリセット画像のうち、画像データ記憶部22に追加的に記憶されたプリセット画像データ(すなわち作成画像データ)に対応するプリセット画像を「追加プリセット画像」という。
選択画像出力指示部33aは、選択プリセット画像が初期プリセット画像である場合、選択プリセット画像の投影を選択出力装置2に指示するものである。この場合における選択画像出力指示部33aによる指示は、選択画像出力指示部33による指示と同様であるため、詳細な説明は省略する。
他方、選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合、選択画像出力指示部33aは、選択プリセット画像の投影を出力装置群1に指示する。この場合における選択画像出力指示部33aによる指示は、作成画像出力指示部52による指示と同様であるため、詳細な説明は省略する。
画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33a、画像作成制御部51、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53により、案内支援制御装置100cの要部が構成されている。
案内支援制御装置100cを含む制御部15のハードウェア構成は、実施の形態1にて図6を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。すなわち、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33a、画像作成制御部51、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53の各々の機能は、プロセッサ41及びメモリ42により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路44により実現されるものであっても良い。
次に、図19のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100cの動作について、画像作成制御部51、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53の動作を中心に説明する。なお、図19において、図17に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST11,ST12の処理が実行される。
次いで、ステップST13にて、画像登録制御部53は、ステップST11における作成画像を追加プリセット画像として登録する制御を実行する。より具体的には、画像登録制御部53は、当該作成画像を示す作成画像データを新たなプリセット画像データとして追加的に画像データ記憶部22に記憶させる制御を実行する。なお、ステップST12,ST13の処理は、互いに並列に実行されるものであっても良い。または、ステップST13の処理が先に実行されて、次いで、ステップST12の処理が実行されるものであっても良い。
次に、図20のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100cの動作について、画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33aの動作を中心に説明する。なお、図20において、図7に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST1の処理が実行される。ステップST1における選択プリセット画像が初期プリセット画像である場合(ステップST21“NO”)、ステップST2,ST3の処理が実行される。
他方、ステップST1における選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合(ステップST21“YES”)、ステップST22にて、選択画像出力指示部33aは、選択プリセット画像の投影を出力装置群1に指示する。ステップST22における選択画像出力指示部33aによる指示は、ステップST12における作成画像出力指示部52による指示と同様であるため、詳細な説明は省略する。
なお、作成画像が複数個の画像により構成されている場合、画像データ記憶部22に記憶される作成画像データは、当該複数個の画像のうちの一部の画像のみを示すものであっても良い。より具体的には、画像データ記憶部22に記憶される作成画像データは、当該複数個の画像のうちの案内における汎用性が高い画像のみを示すものであっても良い。
例えば、図15に示す例における作成画像は、矢印状の画像I3に加えて、吹き出し状の画像I4_1,I4_2を含むものであった。矢印状の画像I3は、端末装置3の位置P1から案内対象地点(例えば第5ゲートG5)までの案内において、汎用的に使用される画像であると考えられる。他方、吹き出し状の画像I4_1,I4_2は、案内人による描画時の発話に応じたものであり、次回以降の案内において使用される蓋然性が低いと考えられる。そこで、画像登録制御部53は、作成画像のうちの矢印状の画像I3のみを示す作成画像データを画像データ記憶部22に記憶させる。これにより、矢印状の画像I3が追加プリセット画像として登録される。図16に示す例についても同様である。
また、画像登録制御部53は、所定期間(例えば1日)ΔT2が経過する毎に、画像データ記憶部22に記憶されている作成画像テータ、すなわち追加プリセット画像を示すプリセット画像データを削除する制御を実行するものであっても良い。または、画像登録制御部53は、端末装置3におけるログアウト処理が実行される毎に、当該制御を実行するものであっても良い。これにより、画像データ記憶部22におけるプリセット画像データの記憶数が過度に増加するのを回避することができる。
また、画像登録制御部53は、所定期間(例えば1日)ΔT2が経過する毎に、それ以前に登録された追加プリセット画像を選択用画面S1における表示対象から除外する制御を実行するものであっても良い。または、画像登録制御部53は、端末装置3におけるログアウト処理が実行される毎に、当該制御を実行するものであっても良い。これにより、選択用画面S1におけるプリセット画像の表示数、より具体的には領域A1におけるサムネイル画像の表示数が過度に増加するのを回避することができる。
なお、当該制御において追加プリセット画像は表示対象から除外されるが、画像データ記憶部22には登録されたままであり、案内人の要求により再度表示対象に追加する制御を実行してもよい。
ここで、所定期間ΔT2の値は、操作入力部17に対する操作入力により設定自在なものであっても良い。あるいは、所定期間ΔT2として外部情報、例えばカレンダ情報に基づいて、設定してもよい。例えば、案内対象空間Rが空港のロビーである場合において、お盆又は年末年始などの連休を示す情報をカレンダ情報として取得し、当該連休中期間を所定期間ΔT2として設定する。これにより空港利用者が増加することが想定される期間において、案内人は同じ追加プリセット画像を利用することができる。
次に、図21を参照して、実施の形態4に係る他の案内支援制御装置100cについて説明する。
図21に示す例において、画像選択制御部31aは、複数個のプリセット画像の各々について、選択用画面S1における表示優先度を設定する機能を有している。表示優先度は、例えば、高低の2値により表されるものである。以下、複数個のプリセット画像のうち、表示優先度が高値に設定されているプリセット画像を「推奨プリセット画像」という。また、複数個のプリセット画像のうち、表示優先度が低値に設定されているプリセット画像を「非推奨プリセット画像」という。
画像選択制御部31aは、推奨プリセット画像を選択用画面S1における表示対象に含めるとともに、非推奨プリセット画像を選択用画面S1における表示対象から除外する機能を有している。または、画像選択制御部31aは、領域A1と異なる他の領域(不図示)であって、推奨プリセット画像に対応するサムネイル画像が表示される領域を選択用画面S1に含める機能を有している。
すなわち、各プリセット画像に対する表示優先度の設定は、各プリセット画像が推奨プリセット画像であるか否かの判定でもある。各プリセット画像が推奨プリセット画像であるか否かの判定には、例えば、以下のような情報を含むデータベース(以下「推奨用データベース」という。)が用いられる。推奨用データベースは、推奨用データベース記憶部(以下「推奨用DB記憶部」と記載する。)23に記憶されている。推奨用DB記憶部23の機能は、例えば、端末装置3のメモリ43により実現される。
第一に、推奨用データベースは、端末装置3の位置P1毎にかつ案内対象地点毎に、初期設定の案内経路を示す情報(以下「初期設定情報」という。)を含むものである。初期設定の案内経路は、例えば、案内対象空間Rが空港のロビーである場合、当該空港の構造に基づき設定されたものである。画像選択制御部31aは、例えば、案内支援システム200が導入されてから所定期間が経過するまで、初期設定の案内経路を示すプリセット画像を推奨プリセット画像に含める。
第二に、推奨用データベースは、端末装置3の位置P1毎にかつ作成画像の内容毎に、作成画像が追加プリセット画像として登録された回数、すなわち作成画像データが画像データ記憶部22に記憶された回数の履歴を示す情報(以下「登録履歴情報」という。)を含むものである。画像選択制御部31aは、例えば、登録履歴情報の示す回数が所定回数(例えば100回)以上である追加プリセット画像を推奨プリセット画像に含める。
第三に、推奨用データベースは、案内対象空間Rにおけるスケジュールを示す情報(以下「スケジュール情報」という。)を含むものである。例えば、案内対象空間Rが空港のロビーである場合、スケジュール情報は、当該空港における航空会社毎の飛行機の発着スケジュールを示すものである。または、案内対象空間Rが駅構内である場合、スケジュール情報は、当該駅における電車の発着スケジュールを示すものである。または、案内対象空間Rが百貨店である場合、スケジュール情報は、当該百貨店における季節毎のイベントスケジュールを示すものである。画像選択制御部31aは、これらのスケジュールに応じて、各プリセット画像が推奨プリセット画像であるか否かを判定する。判定方法としては、スケジュール毎に推奨プリセット画像が予め設定されている、あるいは案内人が作成画像データを新たに登録する際にスケジュールに関する情報も合わせて登録し、判定時には当該スケジュールに関する情報に基づいて該当スケジュールを判定するなどの方法であればよい。
例えば、案内対象空間Rが百貨店である場合において、年末のイベント開催期間中に登録された追加プリセット画像は、年明け後に案内人による使用需要が低下する一方、翌年以降の年末のイベント開催期間中に案内人による使用需要が再び上昇すると考えられる。また、お盆のイベント開催期間中に登録された追加プリセット画像についても同様である。これに対して、スケジュール情報を用いることにより、現在開催中のイベントに応じて、案内人による使用需要が高い追加プリセット画像を推奨プリセット画像に含めることができる。
なお、推奨用データベースに含まれる情報は、上記の具体例に限定されるものではない。画像選択制御部31aは、各プリセット画像が推奨プリセット画像であるか否かの判定に種々の情報を用いることができる。
そのほか、案内支援システム200は、実施の形態1〜3にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、案内支援制御装置100cは、実施の形態1〜3にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態4に係る案内支援制御装置100cは、作成画像を複数個のプリセット画像に含める制御を実行する画像登録制御部53を備え、複数個のプリセット画像は、作成画像に対応する追加プリセット画像を含む。これにより、作成画像を次回以降の案内に用いることができる。
実施の形態5.
図22は、実施の形態5に係る案内支援制御装置の要部を示すブロック図である。図22を参照して、実施の形態5に係る案内支援制御装置100dについて説明する。
なお、案内支援システム200のシステム構成は、実施の形態1にて図1を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、個々の出力装置2の構成は、実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、端末装置3の構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、図22において、図18に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
案内支援制御装置100b,100cにおいては、案内人による任意の画像の描画が可能なものであった。このため、案内支援制御装置100cにおいては、当該描画された任意の画像(すなわち作成画像)が追加プリセット画像として登録されて、次回以降の案内に使用され得るものであった。
ここで、案内対象空間Rにおける端末装置3の位置P1が固定されていない場合、作成画像の投影時(すなわち第1回目の投影時)における端末装置3の位置P1に対して、当該作成画像に対応する追加プリセット画像の投影時(すなわち第2回目以降の投影時)における端末装置3の位置P1が異なり得るものである。このため、端末装置3の位置P1に基づき、作成画像の投影位置(図23A参照)に対して、当該作成画像に対応する追加プリセット画像の投影位置(図23B参照)がずれる可能性がある。
これに対して、案内支援制御装置100dは、投影対象となる画像の描画に制限を設けることにより、当該ずれの発生を回避するものである。
画像作成制御部51aは、案内支援システム200の動作中に、案内人による操作入力部17に対する操作入力に応じて、出力装置群1による出力対象となる画像、すなわち出力装置群1による投影対象となる画像を作成する制御を実行するものである。画像作成制御部51aによる画像作成制御は、例えば、表示制御部21が編集用画面S3を表示部16に表示させている状態にて実行される。
図24は、編集用画面S3の具体例を示している。図24に示す如く、編集用画面S3は、案内対象空間Rの平面図に対応する画像I1、及び端末装置3の位置P1に対応する点状の画像I2を含むものである。これに加えて、編集用画面S3は、画像I1内に配列された複数個の点状の画像(以下「補助点」という。)I6を含むものである。すなわち、複数個の補助点I6は、案内対象空間Rにおける固定された複数個の位置P2にそれぞれ対応するものである。
複数個の補助点I6の各々の表示には、案内対象空間Rにおける対応する位置P2を示す情報(以下「補助点位置情報」という。)が用いられる。補助点位置情報は、例えば、端末装置3のメモリ43に予め記憶されている。
また、編集用画面S3は、描画対象となる画像の形状を示すアイコン画像I7を含むものである。図24に示す例においては、矢印状の画像I3が描画対象であるため、矢印の形状を示すアイコン画像I7が表示されている。
表示部16に編集用画面S3が表示された状態にて、案内人は、操作入力部17のタッチパネルを用いたタッチ操作により、複数個の補助点I6のうちの1個以上の補助点I6を選択する。画像作成制御部51aは、当該選択された補助点(以下「選択補助点」という。)I6を通る矢印状の画像I3であって、端末装置3の位置P1から案内対象地点(例えば第5ゲートG5)までの案内経路に対応する矢印状の画像I3を描画する。図25は、矢印状の画像I3の例を示している。画像作成制御部51aは、矢印状の画像I3を作成画像に含める。
これにより、矢印状の画像I3が案内対象空間R内の床面に投影される。このとき、案内対象空間R内の床面における画像I3の投影位置は、端末位置情報及び補助点位置情報を用いて、端末装置3の位置P1及び選択補助点I6に対応する位置P2に基づき設定される。
画像登録制御部53aは、画像作成制御部51aにより画像が作成されたとき、当該作成画像を新たなプリセット画像として登録する制御を実行するものである。より具体的には、画像登録制御部53aは、当該作成画像の形状を示す情報、すなわち当該作成画像の描画時におけるアイコン画像I7の形状を示す情報(以下「画像形状情報」という。)を画像データ記憶部22に記憶させる制御を実行する。ここで、本実施の形態において画像形状情報は、画像I3の形状である矢印を示す情報である。また、画像登録制御部53aは、当該作成画像が通る補助点I6を示す情報、すなわち当該作成画像の描画時における選択補助点I6を示す情報(以下「選択補助点情報」という。)を画像データ記憶部22に記憶させる。案内支援制御装置100dにおいては、画像形状情報及び選択補助点情報により作成画像データが構成されている。
選択画像出力指示部33bは、選択プリセット画像が初期プリセット画像である場合、選択プリセット画像の投影を選択出力装置2に指示するものである。この場合における選択画像出力指示部33bによる指示は、選択画像出力指示部33による指示と同様であるため、詳細な説明は省略する。
他方、選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合、選択画像出力指示部33bは、選択プリセット画像の投影を出力装置群1に指示する。このとき、選択画像出力指示部33bは、端末位置情報に基づき、端末装置3の位置P1に応じて補正された選択プリセット画像の投影を出力装置群1に指示する。
図26は、選択プリセット画像が図25に示す作成画像に対応する追加プリセット画像である場合における、端末装置3の位置P1に応じて補正された選択プリセット画像の例を示している。図26に示す矢印状の画像I3’は、図25に示す矢印状の画像I3に対して、端末装置3の位置P1に応じて当該矢印の始点部が補正されたものである。
ここで、案内対象空間R内の床面における画像I3’の投影位置は、端末位置情報及び補助点位置情報を用いて、端末装置3の位置P1及び選択補助点I6に対応する位置P2に基づき設定される。これにより、上記ずれの発生を回避することができる。
画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33b、画像作成制御部51a、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53aにより、案内支援制御装置100dの要部が構成されている。
案内支援制御装置100dを含む制御部15のハードウェア構成は、実施の形態1にて図6を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。すなわち、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33b、画像作成制御部51a、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53aの各々の機能は、プロセッサ41及びメモリ42により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路44により実現されるものであっても良い。
次に、図27のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100dの動作について、画像作成制御部51a、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53aの動作を中心に説明する。なお、図27において、図19に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST11aにて、画像作成制御部51aは、案内人による操作入力部17に対する操作入力に応じて、出力装置群1による出力対象となる画像、すなわち出力装置群1による投影対象となる画像を作成する制御を実行する。画像作成制御部51aによる画像作成制御の具体例は、図24及び図25を参照して既に説明したとおりであるため、再度の説明は省略する。
次いで、ステップST12の処理が実行される。
次いで、ステップST13aにて、画像登録制御部53aは、ステップST11aにおける作成画像を追加プリセット画像として登録する制御を実行する。より具体的には、画像登録制御部53は、当該作成画像に係る画像形状情報及び選択補助線情報を画像データ記憶部22に記憶させる制御を実行する。なお、ステップST12,ST13aの処理は、互いに並列に実行されるものであっても良い。または、ステップST13aの処理が先に実行されて、次いで、ステップST12の処理が実行されるものであっても良い。
次に、図28のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100dの動作について、画像選択制御部31、装置選択制御部32及び選択画像出力指示部33bの動作を中心に説明する。なお、図28において、図20に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST1の処理が実行される。ステップST1における選択プリセット画像が初期プリセット画像である場合(ステップST21“NO”)、ステップST2,ST3の処理が実行される。
他方、ステップST1における選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合(ステップST21“YES”)、ステップST22aにて、選択画像出力指示部33bは、選択プリセット画像の投影を出力装置群1に指示する。このとき、選択画像出力指示部33bは、端末位置情報に基づき、端末装置3の位置P1に応じて補正された選択プリセット画像の投影を出力装置群1に指示する。
なお、作成画像の形状は矢印に限定されるものではない。作成画像は、1個以上の補助点I6を通る線状の画像を含むものであれば、如何なる形状によるものであっても良い。
そのほか、案内支援システム200は、実施の形態1〜4にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、案内支援制御装置100dは、実施の形態1〜4にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態5に係る案内支援制御装置100dにおいて、作成画像は、複数個の補助点I6のうちの1個以上の補助点I6を通る線状の画像を含み、複数個の補助点I6は、案内対象空間Rにおける複数個の位置P2にそれぞれ対応するものである。これにより、選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合に、上記ずれの発生を回避することができる。
実施の形態6.
図29は、実施の形態6に係る案内支援制御装置の要部を示すブロック図である。図29を参照して、実施の形態6に係る案内支援制御装置100eについて説明する。
なお、案内支援システム200のシステム構成は、実施の形態1にて図1を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、個々の出力装置2の構成は、実施の形態1にて図2を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、端末装置3の構成は、実施の形態1にて図3を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。また、図29において、図22に示すブロックと同様のブロックには同一符号を付して説明を省略する。
空間状態情報取得部61は、案内対象空間R内に設けられているセンサ類(不図示)を用いて、空間状態情報取得部61内の状態を示す情報(以下「空間状態情報」という。)を取得するものである。
具体的には、例えば、案内対象空間R内に1個以上の人感センサが設けられている。この場合、空間状態情報は、案内対象空間R内の混雑度分布を示す情報を含むものである。図30は、空間状態情報が示す混雑度分布の例を示している。
画像修正制御部62は、画像作成制御部51aにより画像が作成されたとき、空間状態情報を用いて、当該作成画像の修正の要否を判定するものである。画像修正制御部62は、当該作成画像の修正が要であると判定された場合、空間状態情報を用いて、当該作成画像を修正する制御を実行するものである。
また、画像修正制御部62は、画像選択制御部31によりプリセット画像が選択されたとき、当該選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合、空間状態情報を用いて、当該選択プリセット画像の修正の要否を判定するものである。画像修正制御部62は、当該選択プリセット画像の修正が要であると判定された場合、空間状態情報を用いて、当該選択プリセット画像を修正する制御を実行するものである。
例えば、図31に示す如く、作成画像が矢印状の画像I3を含むものであり、かつ、画像I3の一部が混雑度の高い領域を通過しているものとする。この場合、画像修正制御部62は、作成画像の修正が要であると判定して、混雑度の高い領域を回避するように作成画像を修正する。図32は、画像修正制御部62により修正された作成画像の例を示している。図32に示す如く、矢印状の画像I3”は、混雑度の高い領域を回避したものである。なお、選択プリセット画像の修正の具体例は作成画像の修正の具体例と同様であるため、図示及び説明を省略する。
以下、画像修正制御部62により修正された作成画像及び画像修正制御部62により修正された選択プリセット画像を総称して「修正画像」という。
修正画像出力指示部63は、修正画像の出力、すなわち修正画像の投影を出力装置群1に指示するものである。修正画像出力指示部63による指示は、作成画像出力指示部52による指示、又は選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合における選択画像出力指示部33bによる指示と同様であるため、詳細な説明は省略する。
画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33b、画像作成制御部51a、作成画像出力指示部52及び画像登録制御部53aにより、第1案内支援制御部71が構成されている。空間状態情報取得部61、画像修正制御部62及び修正画像出力指示部63により、第2案内支援制御部72が構成されている。第1案内支援制御部71及び第2案内支援制御部72により、案内支援制御装置100eの要部が構成されている。
案内支援制御装置100eを含む制御部15のハードウェア構成は、実施の形態1にて図6を参照して説明したものと同様であるため、図示及び説明を省略する。すなわち、表示制御部21、画像選択制御部31、装置選択制御部32、選択画像出力指示部33b、画像作成制御部51a、作成画像出力指示部52、画像登録制御部53a、空間状態情報取得部61、画像修正制御部62及び修正画像出力指示部63の各々の機能は、プロセッサ41及びメモリ42により実現されるものであっても良く、又は専用の処理回路44により実現されるものであっても良い。
次に、図33のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100eの動作について、画像修正制御部62が作成画像を修正する動作を中心に説明する。なお、図33において、図27に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST11aの処理が実行される。
次いで、ステップST31にて、空間状態情報取得部61が空間状態情報を取得する。次いで、ステップST32にて、画像修正制御部62は、当該取得された空間状態情報を用いて、ステップST11aにおける作成画像に対する修正の要否を判定する。画像修正制御部62による判定の具体例は上記のとおりであるため、再度の説明は省略する。当該作成画像の修正が不要であると判定された場合(ステップST32“NO”)、ステップST12,ST13aの処理が実行される。
他方、当該作成画像の修正が要であると判定された場合(ステップST32“YES”)、ステップST33にて、画像修正制御部62は、上記取得された空間状態情報を用いて、当該作成画像を修正する制御を実行する。画像修正制御部62による修正の具体例は上記のとおりであるため、再度の説明は省略する。次いで、ステップST34にて、修正画像出力指示部63は、ステップST33における修正画像の投影を出力装置群1に指示する。次いで、ステップST13aの処理が実行される。なお、追加プリセット画像として登録される画像を作成画像としているが、修正画像であってもよい。この場合、常習的に混雑度の高い領域を回避できる案内経路を追加プリセット画像として登録することができる。
次に、図34のフローチャートを参照して、案内支援制御装置100eの動作について、選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合における、画像修正制御部62が選択プリセット画像を修正する動作を中心に説明する。なお、図34において、図28に示すステップと同様のステップには同一符号を付して説明を省略する。
まず、ステップST1の処理が実行される。ステップST1における選択プリセット画像が初期プリセット画像である場合(ステップST21“NO”)、ステップST2,ST3の処理が実行される。
他方、ステップST1における選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合(ステップST21“YES”)、ステップST31aにて、空間状態情報取得部61が空間状態情報を取得する。次いで、ステップST32aにて、画像修正制御部62は、当該取得された空間状態情報を用いて、ステップST1における選択プリセット画像に対する修正の要否を判定する。画像修正制御部62による判定の具体例は上記のとおりであるため、再度の説明は省略する。当該選択プリセット画像の修正が不要であると判定された場合(ステップST32a“NO”)、ステップST22aの処理が実行される。
他方、当該選択プリセット画像の修正が要であると判定された場合(ステップST32a“YES”)、ステップST33aにて、画像修正制御部62は、上記取得された空間状態情報を用いて、当該選択プリセット画像を修正する制御を実行する。画像修正制御部62による修正の具体例は上記のとおりであるため、再度の説明は省略する。次いで、ステップST34aにて、修正画像出力指示部63は、ステップST33aにおける修正画像の投影を出力装置群1に指示する。
なお、空間状態情報の取得に用いられるセンサ類は、1個以上の人感センサに限定されるものではない。また、空間状態情報は、案内対象空間R内の混雑度分布を示す情報に限定されるものではない。
例えば、案内対象空間R内に1個以上の煙センサが設けられているものであっても良い。この場合、空間状態情報は、案内対象空間R内の煙濃度分布を示す情報を含むものであっても良い。画像修正制御部62による修正は、作成画像又は選択プリセット画像に含まれる線状の画像を、煙濃度の高い領域を回避するように修正するものであっても良い。
また、案内対象空間R内に1個以上の温度センサが設けられているものであっても良い。この場合、空間状態情報は、案内対象空間R内の温度分布を示す情報を含むものであっても良い。画像修正制御部62による修正は、作成画像又は選択プリセット画像に含まれる線状の画像を、温度の高い領域を回避するように修正するものであっても良い。
これにより、例えば、火災発生時に適切な避難経路の案内を実現することができる。
また、図35に示す如く、空間状態情報が示す混雑度分布、煙濃度分布又は温度分布に対応する画像I8が編集用画面S4に含まれるものであっても良い。これにより、混雑度、煙濃度又は温度の高い領域を回避した線状の画像が描画されるように、案内人が複数個の補助点I6のうちの1個以上の補助点I6を選択するものであっても良い。
そのほか、案内支援システム200は、実施の形態1〜5にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。また、案内支援制御装置100eは、実施の形態1〜5にて説明したものと同様の種々の変形例を採用することができる。
以上のように、実施の形態6に係る案内支援制御装置100eは、案内対象空間R内の状態を示す空間状態情報を取得する空間状態情報取得部61と、空間状態情報を用いて作成画像を修正する制御を実行する画像修正制御部62と、画像修正制御部62による修正画像の投影を出力装置2に指示する修正画像出力指示部63と、を備える。これにより、案内対象空間R内の混雑度分布、煙濃度分布又は温度分布などに応じて、適切な経路の案内を実現することができる。
また、実施の形態6に係る案内支援制御装置100eは、案内対象空間R内の状態を示す空間状態情報を取得する空間状態情報取得部61と、選択プリセット画像が追加プリセット画像である場合、空間状態情報を用いて選択プリセット画像を修正する制御を実行する画像修正制御部62と、画像修正制御部62による修正画像の投影を出力装置2に指示する修正画像出力指示部63と、を備える。これにより、案内対象空間R内の混雑度分布、煙濃度分布又は温度分布などに応じて、適切な経路の案内を実現することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。