JPWO2020111275A1 - 電池 - Google Patents

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Abstract

電池10は、一方の端部に開口縁部110を有する筒部120、および、筒部の他方の端部を閉じる底部130を有する電池缶と、電極体200と、開口縁部の開口を封口する封口部材300Aと、を備え、封口部材は、封口板310と、封口板310と電気的に絶縁された状態で接続したキャップ330Aと、筒部120とキャップ330Aとの間を封止する封止部と、を有する。キャップ330Aは、筒部120の軸方向において開口縁部110と対向するリング状の天板部331Aと、筒部120の外周面を覆う側壁部332Aと、を有する。封止部は、例えば、キャップ330Aと筒部120との間に圧縮された状態で介在するガスケット340であり得る。キャップ330Aは筒部120と電気的に接続している。

Description

本発明は、電池に関する。
電極体を電池缶に収容後、電池缶の開口を封口する方法としては、特許文献1に示すように、電池ケース(電池缶)の開口付近を内側に縮径して環状の溝を形成後、溝部の上段部上にガスケットおよび封口板を載置し、電池ケースの開口端部をガスケットを介して封口板をかしめたかしめ部を形成する方法が知られている。
特開平7−105933号公報
しかし、上記溝部およびかしめ部を有する電池は、溝部の上に封口部材が載置され、封口部材の上にガスケットを介してかしめ部が形成されるため、封口板近傍の電池の高さ方向における寸法が大きくなり易い。そのため、電池としてエネルギー密度を高めるのに限界がある。
本発明の一局面は、一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、前記筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、前記筒部に収容された電極体と、前記開口縁部の開口を封口するように前記筒部に固定された封口部材と、を備え、前記封口部材は、封口板と、前記封口板に対応する貫通孔を有し、かつ前記封口板と電気的に絶縁された状態で接続したキャップと、前記筒部と前記キャップとの間を封止する封止部と、を有し、前記筒部の両方の端部が向かい合う方向を軸方向として、前記キャップは、前記筒部の軸方向において前記開口縁部と対向するとともに前記封口板の周縁に沿って配置されたリング状の天板部と、前記天板部の外周縁から前記底部に向かって延在し、前記筒部の外周面を覆う側壁部と、を有し、前記電池缶は、前記電極体の一方の電極と電気的に接続し、前記封口板は、前記電極体の他方の電極と電気的に接続し、前記キャップは前記筒部と電気的に接続した、電池に関する。
本発明によれば、電池として低背化が容易となり、高エネルギー密度の電池を容易に実現できる。
本発明の新規な特徴を添付の請求の範囲に記述するが、本発明は、構成および内容の両方に関し、本発明の他の目的および特徴と併せ、図面を照合した以下の詳細な説明によりさらによく理解されるであろう。
本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。 同電池において、電池缶の外観を示す斜視図である。 図1に示す電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 図1に示す電池の変形例を示す、要部を拡大した縦断面模式図である。 図1に示す電池の変形例を示す、要部を拡大した縦断面模式図である。 図1に示す電池の封口工程を示す断面模式図である。 図1に示す電池の封口工程を示す断面模式図である。 図1に示す電池の封口工程を示す断面模式図である。 本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す、電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す、電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す、電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 図9に示す電池の変形例を示す、電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。 本開示の第2の態様に係る電池の一実施形態を示す、開口縁部側の概略縦断面図である。 図12に示す電池の外観を示す斜視図である。 図12の領域IIIの拡大図である。 図12の電池において、電池缶の開口を封口部材で封口する前の開口縁部側の概略縦断面図である。 図15Aの封口部材を電池缶の開口に挿入した状態を示す開口縁部側の概略縦断面図である。 図15Bの電池缶の開口縁部および封口部材のキャップの側壁部の開口側の端部を屈曲させた状態を示す開口縁部側の概略縦断面図である。 図15Aの領域VAの拡大図である。 図15Bの領域VBの拡大図である。 図15Cの領域VCの拡大図である。 本開示の第3の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。 同電池において、電池缶の外観を示す斜視図である。 図17に示す電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 図17に示す電池の別態様を示す要部の縦断面模式図である。 本開示の第3の態様に係る電池の一実施形態を示す、要部を拡大した縦断面模式図である。 本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。 同電池の外観を示す斜視図である。 図22に示す電池の要部を拡大した縦断面模式図である。 本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す、要部を拡大した縦断面模式図である。 本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。 本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。
本開示に係る電池は、一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、筒部に収容された電極体と、開口縁部の開口を封口するように筒部に固定された封口部材と、を備える。封口部材は、封口板と、封口板に対応する貫通孔を有し、かつ封口板と電気的に絶縁された状態で接続したキャップと、筒部とキャップとの間を封止する封止部と、を有する。キャップは、筒部の軸方向において開口縁部と対向するとともに封口板の周縁に沿って配置されたリング状の天板部と、天板部の外周縁から底部に向かって延在し、筒部の外周面を覆う側壁部と、を有する。
ここで、筒部の両方の端部が向かい合う方向を軸方向とする。また、便宜上、封口板から電極体に向かう方向(あるいは、封口版から電池缶の底部に向かう方向)を下方向、電極体から封口板に向かう方向(あるいは、電池缶の底部から封口版に向かう方向)を上方向とする。しかしながら、本発明の電池において、封口板が電極体の上方にあることを必須としない。封口板が電極体より下方にあり、底部が電極体より上方に配置されていてもよい。一般に、電池缶を底部が下になるように直立させたときに、底部から開口縁部に向かう筒部の軸方向が上方向である。ただし、上方向および下方向は、筒部の軸方向に平行である必要はなく、軸方向に沿った方向であればよい。電極体から封口板に向かう方向は、高さ方向とも呼ぶ場合がある。軸方向に垂直な方向は、径方向又は横方向と呼ぶ場合がある。
また、開口縁部とは、電池缶の筒部の開口側の端部およびその近傍の部分であり、筒部において、筒部の封口部材と対向し得る部分の底部側の端部から開口側の端部までの部分を言う。
本開示の電池に依れば、従来の封口板を載置させるための環状溝および開口縁部に形成されるかしめ部を設ける必要がない。このため、電池として低背化でき、電池のエネルギー密度を高めることができる。
さらに、キャップの天板部は実質的に平坦な面を有するリング状であり、封口板と電気的に絶縁されている。電池缶は電極体の一方の電極と電気的に接続し、封口板は、電極体の他方の電極と電気的に接続している。このとき、キャップの側壁部を電池缶の筒部と電気的に接続することで、電池缶と接続する外部端子の電圧を天板部から取り出すことが可能になる。
通常の電池において、封口板は電池の一方の電極(例えば、正極)の外部端子として機能し、電池缶は他方の電極(例えば、負極)の外部端子として機能する。各外部端子に外部リード線をそれぞれ接続する場合、一方の外部リード線は電池の上面から導出され、他方の外部リード線は電池の下面から導出される。この場合、電池の上下方向に配線のための空間が必要となる。
これに対して、本開示の電池では、キャップを、電池缶に接続する他方の電極の外部端子として機能させることができる。そのため、両方の電極をともに、電池の上側(封口板側)から集電することができる。よって、各外部端子に接続するリードを配線するための空間(配線空間)は、封口板側に存在すればよく、配線空間は省スペース化される。
また、キャップの天板部は、電池を組み立てる前から平坦なリングに加工された導電部材を用いることができる。そのため、天板部の貫通孔を小さく調整することで、天板部の平坦部分の面積を占める割合を大きくすることができる。よって、キャップと接続する外部リード線との接続が容易になる。これに対し、従来のかしめ部を有する電池では、封止工程時にかしめ部を電池の外周から中心軸に向けて延ばしていくと、周長の変化が大きくなり、かしめ部にシワが形成され易くなり、かしめ部の平坦性を確保することが困難である。この従来の電池に対して、天板部を有する本開示の電池は、外部リード線の接続自由度が顕著に改善される。
本開示の電池は、例えば、下記の第1〜第4の態様において構成され得る。
限定的でない第1の態様において、封止部は、第1のガスケットを有する。第1のガスケットは、キャップと筒部との間に圧縮された状態で介在している。これにより、電池缶の開口縁部と封口部材との間が封止される。
側壁部は、例えば、筒部に係止される第1係止部を有する。側壁部は、筒部を介して電極体と重なるように延び、第1係止部が、筒部を介して電極体と対向してもよい。
キャップと開口縁部(筒部)との間、および、キャップと封口板との間は、例えば、ガスケットによって封止されている。キャップと開口縁部との間の封止、および、キャップと封口板との間の封止は、両方を同じガスケット(第1のガスケット)を用いて行ってもよいし、キャップと開口縁部との間の封止を第1のガスケットを用いて行い、キャップと封口板との間の封止を第2のガスケットを用いて行ってもよい。第2のガスケットは、封口板とキャップとの間に圧縮された状態で介在し得る。第2のガスケットを用いる場合、第2のガスケットは、第1のガスケットから離間して設けられ得る。なお、第1のガスケットは、封止が可能であれば成形品でなくてもよい。第1のガスケットを、キャップと筒部の両部材のうち一方の部材の表面に配置し、その一方の部材に支持させてもよい。同様に、第2のガスケットは、封口板とキャップとの間の絶縁および封止が可能であれば、成形品を用いる必要はない。キャップと開口縁部および封口板との間の封止を第1のガスケットのみで行う場合、キャップと封口板との間の封止は、例えば、第1のガスケットを封口板の外周縁部と天板部との間にも介在させることで行うことができる。あるいは、第2のガスケットの代わりに、封口板とキャップの当接部分に絶縁剤を塗布する、あるいは、両部材のうち一方の部材の表面を絶縁加工することにより、封口板とキャップとの間の絶縁および封止を行ってもよい。
第2のガスケットを用いる場合、第1のガスケットと第2のガスケットとの間に空隙を有するように、第1のガスケットと第2のガスケットとを離間して配置してもよい。第1のガスケットと第2のガスケットとの間に空隙を有するとは、例えば、第1のガスケットと第2のガスケットが空隙を介して対向している場合を含む。この場合、第1のガスケットと第2のガスケットの間に空隙を介する構成では、電池の封止機構の高さ方向のスペースを容易に小型化できる。
第1係止部を形成するため、キャップの側壁部を軸方向に垂直な横方向にかしめて、キャップと開口縁部との間の封止を行う場合、横方向の力が第2のガスケットを介して封口板に伝わり、封口板が変形する場合がある。しかしながら、第1のガスケットと第2のガスケットとの間に空隙を設けることで、横方向の力が封口板に直接伝わることを防ぐことができる。そのため、封口板の変形が抑制され得る。
キャップは、天板部において底部と対向する面に立設され、底部に向かって軸方向に延在する支持部を有していてもよい。支持部は、例えば、第2のガスケットを圧縮された状態で固定し、キャップと封口板との間を封止するために設けられる。この場合、第2のガスケットは、支持部の内周面と封口板の少なくとも外周縁部との間に介在し得る。一方、第1のガスケットは、支持部より外周側に位置し且つ天板部の外周端部を含む外周領域に設けられ得る。
支持部は、底部に向かって軸方向に延在した後、さらに第2のガスケットの周縁に沿うように屈曲して径方向(横方向)において内側に延びていてもよい。これにより、支持部は、第2のガスケットの周縁を天板部とともに把持し、第2のガスケットを軸方向に圧縮して、キャップと封口板との間の封止性を高めることができる。なお、封口板がキャップより上方で支持される場合は、支持部は天板部の上面に立設されていてもよい。なお、支持部は、周方向に延びて無欠の環状であってもよく、封止が可能であれば、周方向に対して断続的に形成されていてもよい。また、支持部は、天板部と一体であってもよく、支持部と別体に形成したものを天板部と結合させてもよい。支持部と天板部を一体で形成する場合は、例えば、天板部の支持部形成面において、支持部形成予定箇所の周囲を鍛造することで上記支持部形成予定箇所を偏肉させればよい。
第1係止部は、開口縁部に設けられた第2係止部によって係止され得る。第2係止部は、例えば、筒部の内周面である第1表面と、第1表面から延在して、天板部に対向する第2表面と、を有する。なお、第2係止部は開口縁部ではなく、筒部の収容部の外周面に形成されてもよい。
第1のガスケットが第1表面の少なくとも一部を覆っている場合、第1表面を覆う第1のガスケットの少なくとも一部は軸方向に垂直な方向(横方向)に圧縮され得る。これにより、キャップの側壁部と開口縁部との間が封止され得る。筒部の内周面である第1表面は、軸方向に対して厳密に垂直な方向を向いた場合に限られず、軸方向から傾斜していてもよい。第1表面の法線ベクトルが横方向の成分を有していれば、第1表面を覆う第1のガスケットは、横方向に圧縮され、側壁部と開口縁部との間が封止され得る。
同様に、第1のガスケットが第2表面の少なくとも一部を覆っている場合、第2表面を覆う第1のガスケットの少なくとも一部は軸方向に圧縮され得る。これにより、キャップの側壁部と開口縁部との間が封止され得る。第2表面は、軸方向に対して厳密に平行な方向を向いた場合に限られず、軸方向から傾斜していてもよい。第2表面の法線ベクトルが軸方向の成分を有していれば、第2表面を覆う第1のガスケットは、軸方向に圧縮され、側壁部と開口縁部との間が封止され得る。第2表面は、開口縁部の端面を含み得る。
第1のガスケットが、筒部と側壁部の間に介在していてもよい。その場合、第2係止部は、筒部と側壁部の間に介在する第1のガスケットを介して第1係止部を係止する。第1のガスケットは、筒部の内周面および外周面と接触している。これにより、側壁部と開口縁部との間の密閉性を高めることができる。一方、第1のガスケットの筒部と側壁部の間に介在している部分よりも下方において、筒部と側壁部と電気的に接続させることができる。なお、側壁部と筒部との間で第1ガスケットを介して封止を行う場合は、天板部と筒部の間や、支持部と筒部の間に第1ガスケットの一部が介在していなくてもよい。
第2係止部の一態様として、例えば、横方向(径方向)において筒部の外側に向かって突出するか、および/または、筒部の外側に屈曲もしくは湾曲する突起部分を設けてもよい。突起部分は、開口縁部の端部の厚みを厚くして、外周側に突出するように形成することによって、あるいは、開口縁部を外側に曲げ加工することによって、実現され得る。第1のガスケットは、突起部分の少なくとも一部とキャップとの間に圧縮された状態で介在し得る。
第2係止部と同様、第1係止部に、筒部の内側に向かって突出するか、および/または、筒部の内側に屈曲もしくは湾曲する突起部分を設けてもよい。突起部分は、側壁部の端部の厚みを厚くして、内周側に突出するように形成することによって、あるいは、側壁部を内側に曲げ加工することによって、実現され得る。このとき、第1係止部の突起部分が第2係止部の突起部分よりも下方(電極体側)に位置するようにして、第1係止部の突起部分と第2係止部の突起部分と対向させてもよい。この場合、突起部分どうしが鉤を形成することによって、圧縮された第1のガスケットの反発力に対抗して、キャップを開口縁部に係止することができる。これにより、側壁部と開口縁部との間の密閉性を高めることができる。また、電池の内圧が上昇した場合においても、側壁部と開口縁部との間の封止を維持できる。
第1係止部は、第2係止部の突起部分と対向する第1係止部の突起部分の少なくとも一部において、第1のガスケットを介することなく、第2係止部と当接していることが好ましい。これにより、第1係止部と第2係止部とが電気的に接続し、当接部分を介して、キャップと電池缶の筒部とを電気的に接続させることができる。
第1のガスケットを圧縮し、第1のガスケットの反発力を利用して開口縁部とキャップとの間の封止を行う場合、圧縮方向における第1のガスケットの厚みが厚いほど、第1のガスケットの反発力が低減され、側壁部と開口縁部との間の密閉性を高め難くなる。そこで、第1のガスケットの反発力を高め、側壁部と開口縁部との間の密閉性を高めるために、天板部の底部と対向する面に立設された環状の支持壁を、キャップに設けてもよい。支持壁の外周面は、第1のガスケットの内周面と当接する。支持壁は、開口縁部の輪郭形状に沿って環状に形成され得るが、周方向に沿って間欠的に、天板部から立設して形成されていてもよい。支持壁は、また、第1のガスケットと第2のガスケットとの間に空隙を確保するために利用され得る。
第2係止部が、屈曲もしくは湾曲して筒部の外側に向かって延びる突起部を有し、突起部によって(第1のガスケットを介して)第1係止部を係止している場合、圧縮方向における第1のガスケットの厚み(あるいは、キャップ内表面と開口縁部の表面との間の厚み)が突起部内で変化し、第1のガスケットの反発力が不均一になり易い。曲部の場所に依らず、高いガスケットの反発力を得るために、支持壁の外周面を、第2係止部の曲部に沿って傾斜させてもよい。これにより、曲部内の場所に依らず高いガスケットの反発力が得られ、側壁部と開口縁部との間の密閉性を高めることができる。言い換えれば、第1ガスケットと筒部の界面または第1ガスケットとキャップの界面において封止応力が高い領域を広げることができる。そのため、この領域を通過して侵入しようとする外気や水分の侵入をより確実に防ぐことが可能となる。
限定的でない第2の態様において、封止部は、封口部材と開口縁部との間に配された封止剤を有する。封止剤は、側壁部と開口縁部との間の一部に配され、側壁部と開口縁部との間を封止している。
封口部材を、キャップおよび封口板で構成するとともに、キャップの側壁部と電池缶の筒部の開口縁部との間を封止剤で封止することで、従来のように開口縁部に円環状の溝部を形成しなくても電池の気密性を確保できる。また、キャップと封口板とが絶縁されているため、キャップと開口縁部との間に絶縁性のガスケット(アウターガスケットとも呼ばれる。)を配する必要もない。このように溝部(およびアウターガスケット)がないため、従来の電池に比べて電極体上部の体積(より具体的には電池の上下方向(または高さ方向)において封口部材などの封口機構が占める割合)を小さくすることができる。よって、電極体上部の低背化が可能である。また、電極体が占める体積を大きくすることができるため、容量密度を高めることができる。
キャップの側壁部は、開口縁部とともに、筒部の径方向において内側に屈曲させてもよい。この屈曲により気密性をさらに高めることができるため、電池の高い耐圧性を確保することができる。また、側壁部と開口縁部との電気的な接続の信頼性を高めることができる。
キャップの天板部は、封口板の周縁を収容する凹部を備えていてもよい。この凹部と封口板との間に絶縁性のガスケットが配され得る。これにより、封口板とキャップとを絶縁した状態で、キャップにより封口板を安定に保持することができる。キャップに封口板を保持させることで、封口部材の体積をより小さくすることができる。凹部と封口板との間に、例えば、絶縁性の第3のガスケットを配してもよい。
キャップの天板部は、筒部の径方向において、側壁部より内側に立設され、かつ内側に屈曲した支持部を備えていてもよい。この支持部の屈曲により、天板部の上記凹部を形成してもよい。この場合、支持部が屈曲した凹部により封口板を安定に保持することができる。
筒部は、筒部の内側において開口縁部の底部側の端部に形成された段部を備えていてもよい。段部は、筒部の開口縁部の厚みが残部(筒部の開口縁部以外の部分の厚み)より小さくなることで形成される。キャップは、段部上に載置される。封止剤は、さらに段部とキャップとの間に配することが好ましい。封口部材を筒部の開口から挿入する際に、段部により、さらに下方向に挿入されることが規制されるため、封口部材の位置決めが容易になる。また、段部により、封口部材が筒部の開口縁部に安定に保持される。段部とキャップとの間に封止剤が配されるため、段部を形成する場合でも、気密性を確保することができる。
限定的でない第3の態様において、封口部材は、筒部の内周面と封口板との間を封止する第4のガスケットを有する。封止部が側壁部の一部に設けられ、封止部は、側壁部の外周面側から内周面側に向かう方向に筒部および第4のガスケットを押圧している。これにより、封止部は、側壁部と電池缶とを電気的に接続しているとともに、第4のガスケットは、封口板と筒部の内周面との間に圧縮された状態で介在している。
第4のガスケットは、電池缶の開口縁部と封口板の間を封止している。開口縁部と封口板の間の封止は、例えば、電池缶の筒部の内周面をガスケットの側面と重ね合わせ、且つ、筒部の外周面をキャップの側壁部と重ね合わせた状態で、側壁部を介して開口縁部およびガスケットを内周面側(筒部の軸に向かう方向)に向かって横方向に押圧することで行うことができる。押圧により、ガスケットはキャップの側壁部と封口板との間で開口の径方向に圧縮され、ガスケットの反発力により封口部材と筒部の内周面との間の密閉性が確保され、封口部材の電池缶への固定が行われる。ガスケットの一部は、封口板と筒部の内周面との間の少なくとも側壁部の押圧箇所(すなわち、封止部)の近傍において、圧縮された状態で存在し得る。
開口縁部に近接して、内径の小さな溝部(以下において、「縮径部」ともいう)が筒部に設けられていてもよいし、設けられていなくてもよい。本実施形態では、キャップの側壁部を介してガスケットを圧縮させて、筒部の内周面と封口板との間の封止を行うため、筒部の開口縁部の近傍に縮径部を設ける必要がない。したがって、縮径部を設けない場合には、電極体の大きさが縮径部により制限されることがないため、高容量の電池の実現が容易となる。一方で、縮径部を設けることで、筒部におけるガスケットの位置決めが容易になる。縮径部を設けない場合、外周側に突出し開口縁部に係合される係合部をガスケットに設けることにより、筒部に対してガスケットを位置決めすることが好ましい。
筒部の開口縁部側の外周面は、キャップの側壁部の内周面と重ね合わせられる。このとき、側壁部の内周面側には、内側に突出する突起部が設けられているとよい。突起部に沿って側壁部を押圧することで、突起部により筒部が押圧され、筒部の押圧箇所を介して、ガスケットが側壁部の外周面側から内周面側に向かう方向に圧縮され得る。突起部は、筒部を内側に縮径することで形成され得る。突起部は、開口の周方向に沿って間欠的に複数形成されてもよく、開口の周方向に沿って連続的に形成されてもよい。
キャップは、例えば、天板部の電極体と対向する内表面が第4のガスケットに当接して、封口板と天板部の間を封止している。しかしながら、開口縁部は、天板部の内面と接触していなくてもよい。筒部の端面(開口縁)は、第4のガスケットを介して、および/または、空隙を介して天板部の内面と対向していることが好ましい。これにより、天板部の平面度を確保し易く、天板部に外部リード線を接続することが容易になる。なお、上述の係合部を設けた場合、筒部の端面(開口縁)は、第4のガスケットに覆われている。その場合、開口縁を覆う第4のガスケットと天板部の間に、空隙が介在していてもよいし、介在していなくてもよい。
筒部は、筒部の内周面側に突出して第4のガスケットの電極体側を支持する支持部を有していてもよい。支持部は、第4のガスケットを筒部に位置決めするために設けられる。支持部は、筒部の一部領域を厚膜化することで形成してもよいし、筒部を縮径することにより形成してもよい。支持部は、封口板の封止に利用してもよいし、利用しなくてもよい。支持部の突出長さにもよるが、支持部とキャップの天板部の間で第4のガスケットを挟み込むことで、第4のガスケットを軸方向に圧縮し、密閉性を高めることができる。しかしながら、支持部を封口板の封止に利用しない場合、支持部の突出長さは従来の溝部(縮径部)よりも短くてもよい。支持部の突出長さは、第4のガスケットの位置決めが可能な長さであれば足り、例えば、開口縁における最大内径の0.005倍以上であればよい。
限定的でない第4の態様において、封止部は、開口縁部とキャップとの間を封止する第5のガスケットを有する。第5のガスケットは、開口縁部と天板部の間に介在しているとともに、開口縁部は第5のガスケットにより軸方向に押圧されている。つまり、天板部と開口縁部の間の第5のガスケットは少なくとも軸方向に圧縮されており、これにより、電池缶の開口縁部と封口板の間が封止される。この場合、従来の環状溝(縮径部ともいう)を設ける必要がないため、電極体を封口板により近接して配置する、あるいは、封口体に近接する位置まで電極体の高さを高めることが可能となる。よって、電池のエネルギー密度を高めることができる。
キャップと開口縁部との間、および、キャップと封口板との間は、例えば、ガスケットにより封止される。キャップと開口縁部との間の封止、および、キャップと封口板との間の封止は、両方を同じガスケット(第5のガスケット)を用いて行ってもよいし、キャップと開口縁部との間の封止を第5のガスケットを用いて行い、キャップと封口板との間の封止を別のガスケット(第6のガスケット)を用いて行ってもよい。第6のガスケットを用いる場合、第6のガスケットは、第5のガスケットから離間して設けられ得る。キャップと開口縁部および封口板との間の封止を第5のガスケットのみで行う場合、キャップと封口板との間の封止は、例えば、第5のガスケットを封口板の外周縁部と天板部との間にも介在させることで行うことができる。
キャップは、天板部の周壁部が形成される位置より内周側に、底部に向かって軸方向に延在する支持部を有していてもよい。支持部は、例えば、第6のガスケットを圧縮された状態で固定し、キャップと封口板との間を封止するために設けられる。この場合、第6のガスケットは、支持部の内周面と封口板の少なくとも外周縁部との間に介在し得る。一方、第5のガスケットは、支持部より外周側に位置し且つ天板部の外周端部を含む外周領域に設けられ得る。
キャップと封口板との間の封止性を高めるため、支持部は、底部に向かって軸方向に延在した後、さらに第6のガスケットの周縁に沿うように屈曲して内側に延びていてもよい。
これらの態様において、筒部および側壁部は、それぞれ、円筒状であってもよく、角形の筒形状であってもよい。筒部が円筒である場合、キャップの側壁部を円筒状とし、側壁部の内周面が、筒部の開口縁部側の外周面と重ねられる。このとき、側壁部の内周面と重ねられる筒部の領域(重ね領域)の少なくとも一部領域で、キャップと筒部とを電気的に接続させることができる。
重ね領域は縮径されていてもよい。すなわち、重ね領域における筒部の外径が、重ね領域を除く筒部の外径より小さく形成されていてもよい。キャップの側壁部の内径が、筒部の外径の最大値以下であってもよい。これにより、キャップの側壁部の外径が筒部の底部側における外径と概ね同一か、それ以下となるようにして、電池の径の軸方向における変化を小さくすることができる。
ここで、筒部および/または側壁部の内径(外径)とは、筒部および/または側壁部が円筒でない場合、筒部および/または側壁部の内周(外周)の輪郭形状に外接する最小円の直径とする。
なお、側壁部の内周面が筒部の開口縁部側の外周面と重ねられるとは、側壁部の内周面が筒部の開口縁部側の外周面と直接接触する場合に限られない。重ね領域の一部において、側壁部の内周面が筒部の開口縁部側の外周面と空隙を介して対向していてもよく、ガスケット等を介して対向していてもよい。
キャップの側壁部の内周面が、筒部の外周面と接合されていてもよい。接合は、上記重ね領域の少なくとも一部において形成されていればよい。接合は、例えば、溶接により形成され得る。溶接により、キャップは電池缶に強固に固定されるとともに、抵抗が低くなって集電性が向上する。溶接の方法は特に限定されず、キャップおよび電池缶の材質に応じて適宜選択すればよい。溶接方法としては、例えば、レーザ溶接、抵抗溶接、摩擦攪拌接合、ろう接等が挙げられる。
封口部材におけるキャップと封口板との間の封止方法については、特に限定されない。例えば、封口板は、絶縁した状態でキャップの天板部と接続し得る。封口板は、ガスケットを介して、天板部の下面(底部に対向する面)と接続してもよいし、ガスケットを介して、天板部の上面(底部と対向しない面)と接続してもよい。また、封口板は、リング上の天板部が形成する貫通孔の内側に配置されていてもよい。しかしながら、低背化の観点からは、封口板の底部と対向する下面が、天板部の上面よりも上方に位置していないことが好ましい。
封口板と、キャップと封口板の間の封止に用いられるガスケット(第2、第3、第4、第5または第6のガスケット)とは、相互に接合されていてもよい。例えば、封口板とガスケットとを一体成型することで、封口板とガスケットとが相互に接合された封口体が得られる。一体成型の方法としては、インサート成型を用いることができる。この場合、封口板およびガスケットの形状は限定されず、任意の形状に設計できる。また、封口板とガスケットとが一体成型されることで、封口板とガスケットとを一部品として取り扱うことができ、電池の製造が容易になる。
このような封口体を、キャップに取り付け、固定することで、キャップと封口板の間が封止された封口部材が得られる。この状態の封口部材も、一部品として取り扱うことができる。その後、封止部材を電池缶に取り付け、筒部とキャップの間を封止することで、上部集電が可能であり、高エネルギー密度の電池を容易に製造することができる。
キャップと封口板との間を封止するガスケット(第2〜第6のガスケット)は、例えば、封口板の周縁部の電極体側(内側)に配された内側リング部と、封口板の周縁部の電極体と反対側(外側)に配された外側リング部と、封口板の周縁部の端面を覆う中継リング部とを有する。内側リング部、外側リング部、および中継リング部の形状は限定されず、任意の形状に設計できる。例えば、外側リング部の内周輪郭の形状は、円のほか、正多角形や波打った曲線など、任意の回転対称性および/または面対称性を有する形状に設計でき、また、外部リード等の他部品との嵌合機能を備えた形状に設計することができる。また、外側リング部または内側リング部の特定位置に封口板が露出する開口あるいは凹凸を設けたり、外側リング部の所定位置を厚膜化したりすることも容易である。
以下、本開示の各態様に係る電池について、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
[第1の態様]
本開示の第1の態様に係る電池は、一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、筒部に収容された電極体と、開口縁部の開口を封口するように筒部に固定された封口部材と、を備える。封口部材は、封口板と、封口板に対応する貫通孔を有し、かつ封口板と電気的に絶縁された状態で封口板と接続したキャップと、筒部と前記キャップとの間を封止する第1のガスケットと、を有する。筒部の両方の端部が向かい合う方向を軸方向として、キャップは、軸方向において開口縁部と対向するとともに封口板の周縁に沿って配置されたリング状の天板部と、天板部の周縁から底部に向かって延在し、筒部の外周面を覆う側壁部と、を有する。側壁部は、筒部に係止される第1係止部を有し得る。第1のガスケットは、キャップと筒部との間に圧縮された状態で介在する。電池缶は、電極体の一方の電極と電気的に接続し、封口板は、電極体の他方の電極と電気的に接続し、キャップは筒部と電気的に接続している。
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図であり、図2は同電池の斜視図である。図3は、図1の電池10において、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。なお、図1〜図3では、電池の筒部、特に開口縁部110近傍の状態が強調して描かれている。また、電極体200の上に配される上部絶縁板の記載は省略している。封口板310、キャップ330A、ガスケット340、350等の構成部材の各要素間の寸法比は、実際の寸法比と一致しない場合がある。これは以降の図面についても同様である。
電池10は、円筒型であり、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Aとを具備する。
電池缶100は、電極体200を収容する筒部120と、底部130と、を有する。筒部120は、その一方の端部に開口縁部110を有し、他方の端部は底部130によって閉じられている。筒部120は、開口縁部110と、電極体を収容する収容部150とを含む。開口縁部110の開口は、封口部材300Aにより閉じられている。
封口部材300Aは、封口板310と、キャップ330Aと、第1のガスケット340と、第2のガスケット350を有する。
封口板310は、円盤状であり、防爆機能を有していてもよい。具体的には、封口板310は、機械的強度を確保するための厚肉の周縁部311および中央領域312と、防爆機能を発揮する薄肉部313とを具備する。薄肉部313は、周縁部311と中央領域312との間の領域に設けられる。中央領域312の内側面には、電極体200を構成する正極または負極から導出されたリード線210の端部が接続されている。よって、封口板310は一方の端子機能を有する。
電池缶100の内圧が上昇すると、封口板310が外方に向けて盛り上がり、例えば周縁部311と薄肉部313との境界部に張力による応力が集中し、その境界部から破断が生じる。その結果、電池缶100の内圧が開放され、電池10の安全性が確保される。
キャップ330Aは、封口板310の周縁に沿って配置されたリング状の天板部331Aと、筒状の側壁部332Aと、を有する。キャップ330Aは、第2のガスケット350によって封口板310と電気的に絶縁されている。側壁部332Aは、天板部331Aの外周縁から底部130に向かって屈曲しながら延在し、直接または第1のガスケット340を介して、開口縁部110の外周面を覆っている。側壁部332Aにおいて、内側に向かって屈曲しながら延びる部分は、第1係止部401を構成する。このような屈曲した側壁部332Aは、側壁部332Aを筒部の軸方向に垂直な方向(横方向)の内側にかしめる加工を経ることで作製され得る。封止する前に予め第1係止部401を形成しておいてもよい。
キャップ330Aは導電性であり、電池缶100と同じ極性を有する。よって、キャップ330Aには、封口板310とは極性が異なる他方の端子機能を持たせることができる。そのため、電池10の両方の電極を、ともに封口部材300Aの上面から集電することができる。例えば、キャップ330Aの天板部331Aに第1外部リード線501を接続し、封口板310の中央領域312の外側面に第2外部リード線502を接続することができる。
キャップ330Aは、支持部334Aと、支持壁335Aと、をさらに有する。
支持部334Aは、天板部331Aにおいて、側壁部332Aが形成される位置より内周側の位置から立設され、底部130に向かって軸方向に延在している。支持部334Aにより、第2のガスケット350が、キャップ330Aと開口縁部110との間が封止された状態で、キャップ330Aに固定される。支持部334Aの天板部331Aからの立設箇所を軸方向から見たときの輪郭線は、第2のガスケット350の外縁に相似する形状であってもよい。例えば、電池が円筒電池であり、第2のガスケットの軸方向から見た外縁形状が円である場合、支持部334Aの輪郭線も円である。ただし、輪郭線は必ずしも閉じた曲線である必要はなく、支持部334Aが設けられない領域を周方向の一部に有していてもよい。
本実施形態では、支持部334Aは、底部130に向かって軸方向に延びた後、さらに第2のガスケットの周縁に沿うように屈曲し、封口板310の中央領域312に向かうように内側に延びている。これにより、キャップ330と封口板310との間の封止性をより高めることができる。支持部334Aの屈曲部分は、直立した支持部334Aの一部を内周側にかしめて、屈曲させることで形成され得る。屈曲部分は、支持部334Aの全周に形成されている必要はなく、周方向に沿って間欠的に形成されていてもよい。
支持壁335Aは、第1のガスケット340と第2のガスケット350との間に空隙Cを設けるとともに、後述する筒部の内周面である第1表面S1と支持壁335Aの間における第1のガスケット340の厚みを調整するために設けられている。
前述のように、第1係止部401を、側壁部332Aを横方向の内側にかしめることで形成する場合、横方向の力が封口板に伝わり、封口板が変形する場合がある。しかしながら、空隙Cを有することで、横方向の力が封口板に直接伝わることが回避され、封口板の変形は抑制される。
また、第1のガスケット340の第1表面S1と接触する部分は、横方向のかしめにより側壁部332と開口縁部110との間の封止を行うことにより、横方向に圧縮されている。しかしながら、圧縮方向における第1のガスケットの厚みが厚いほど、圧縮の際に加えられた力が分散してしまい、ガスケットの反発力が低減され易い。支持壁335Aは、圧縮方向における第1のガスケットの厚みを、高い反発力が得られる厚さに調整し、側壁部332Aと開口縁部110との間の密閉性を高める役割を有している。支持壁335Aは、開口縁部110の輪郭形状に沿って環状に形成され得るが、周方向に沿って間欠的に形成されていてもよい。
開口縁部110の一方の端部は、収容部150と連続している。開口縁部110の他方の端部110Tは、第1のガスケット340により覆われている。
第1のガスケット340は、キャップ330Aと開口縁部110との間を封止する。第1のガスケット340は、開口縁部110の少なくとも内周面を覆い、筒部120(開口縁部110)と天板部331Aとの間に圧縮された状態で介在している。第1のガスケット340の外径は、無負荷状態において、側壁部332の内径よりも大きくてもよい。この場合、圧入により、第1のガスケット340をキャップ330Aに密着させることができる。
第2のガスケット350は、キャップ330Aと封口板310との間を封止する。第2のガスケット350は、封口板310の周縁部311の上方を覆う外側リング部と、封口板310の周縁部311の下方を覆う内側リング部と、外側リング部と内側リング部とを繋ぐ中継リング部とを有する。第2のガスケット350の外側リング部、内側リング部および中継リング部は一体化された成型体である。第2のガスケット350は、例えば、インサート成型により封口板310と一体成型され得る。一体成型により、封口板310とガスケット350とが相互に密着した状態が容易に達成される。また、封口板310とガスケット350とが一体成型されることで、封口板310とガスケット350とを一部品として取り扱うことができ、電池10の製造が容易になる。
第2のガスケット350の外径は、無負荷状態において、支持部334Aの内径よりも大きくしてもよい。この場合、圧入により、第2のガスケット350の中継リング部が支持部334Aに密着して、キャップ330と封口板310との間を封止することができる。
開口縁部110は、収容部150に対して縮径されており、さらに、開口縁部の端部110Tは、筒部120の外側に向かって屈曲している。この屈曲部分により、第2係止部402が形成されている。
第2係止部402は、筒部120の内表面である第1表面S1と、同じく筒部120の内表面であって、第1表面S1から屈曲して天板部331Aに対向する第2表面S2と、を有する。第1表面S1、および、第2表面S2は、第1のガスケット340により覆われている。
第1のガスケット340のうち、第1表面S1と支持壁335Aとの間に介在する部分は、横方向に圧縮されている。また、第1のガスケット340のうち、第2表面S2と天板部331Aとの間に介在する部分は、軸方向および横方向に圧縮され得る。これらのガスケット340の圧縮による反発力により、キャップ330Aと開口縁部110との間が封止されている。第1のガスケット340は、また、筒部120(開口縁部110)と側壁部332Aの間にも介在している。第2係止部402は、第1表面S1の裏面において、開口縁部110と側壁部332Aの間に介在する第1のガスケット340を介し、第1係止部401を係止している。
開口縁部110と側壁部332Aの間に介在する第1のガスケット340の部分よりも下方で、側壁部332Aが筒部120(開口縁部110)に接触して筒部120に沿って延伸しており、側壁部332Aが筒部120と電気的に接続されている。側壁部332Aと筒部120との接触領域の一部において、側壁部332Aの内周面を、筒部120の外周面と、溶接により接合してもよい。これにより、封口部材300Aが筒部120に対して固定されるとともに、キャップ330Aと筒部120との電気的接続の信頼性を高めることができる。
キャップ330Aの側壁部332Aの内周面は、開口縁部110側において、筒部120の外周面と重ね合わせられている。側壁部332Aの内径は、側壁部332Aの内周面と重ね合わせられない筒部120の部分(収容部150)における外径の最大値以下である。つまり、側壁部332Aの内周面と重ね合わせられる筒部120の部分(開口縁部110)は、縮径されている。これにより、キャップ330Aの側壁部332Aの外径が収容部150の外径と概ね同一か、それ以下となるようにして、電池の径の軸方向における変化を小さくしている。なお、本実施形態では、開口縁部110が縮径されているものの、縮径は第2のガスケット350の電極体との対向面350Sの高さに近似した高さから開始することができる。このため、溝入れにより縮径部を形成する従来の構成と比べると、縮径に伴う電極体の配置スペースの減少は抑制される。よって、高エネルギー密度の電池を実現できる。さらに、開口縁部110の縮径を行う領域を、対向面350Sよりも上方の高さの領域に設定することも可能である。この場合、開口縁部110を縮径したことに伴い、電極体の配置スペースが制約されることはない。
第1のガスケット340の開口縁部110に接する面は、無負荷状態で、筒部120の径方向に突出した突出部(すなわち突出面)を有していてもよい。突出部は、電池缶100の筒部120の開口縁部110にキャップ330Aをはめ込むだけでも、ある程度圧縮され、一定の気密性を生じさせる。更に、キャップ330Aの側壁部332Aを横方向にかしめ加工することで、突出部の圧縮率が顕著に高められ、電池の気密性が更に向上する。
図4に、電池10の変形例を示す。図4は、一実施形態に係る電池11について、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。電池11では、側壁部332Aは天板部331Aの外周縁から底部130に向かって内側に屈曲した後、筒部120(開口縁部110)の外周面に沿って延伸することなく、筒部120と点(または線)で接触している。この場合、点接触位置または線接触位置において、側壁部332Aの内周面と筒部120の外周面とが溶接されていてもよい。
また、電池11では、開口縁部の端部110Tを筒部120の外側に向かって屈曲させる代わりに、端部110Tにおける筒部の厚みを厚くすることで、フランジ形状の突起部分が形成されている。この突起部分により、第2係止部402が形成されている。開口縁部110の上端面は、第2表面S2を構成する。第2表面S2は、突起部分の一側面でもあり、天板部331Aの底部に対向する面と略平行である。第2表面S2は、天板部331Aの底部に対向する面と対向している。第1表面S1と支持壁335Aとの間に介在する第1のガスケット340の一部は、横方向に圧縮されている。第2表面S2と天板部331Aとの間に介在する第1のガスケット340の一部は、軸方向に圧縮され得る。
図5に、電池10の別の変形例を示す。図5は、一実施形態に係る電池12について、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。電池12では、電池11と同様、端部110Tにフランジ形状の突起部分が形成されており、この突起部分により、第2係止部402が形成されている。電池11と同様、開口縁部110の端面は、第2表面S2を構成している。第2表面S2は、突起部分の一側面でもあり、天板部331Aの底部に対向する面と略平行である。第2表面S2は、天板部331Aの底部に対向する面と対向している。
電池12では、第1のガスケット340が、筒部120(開口縁部110)の内周面である第1表面S1、および、開口縁部110の端面である第2表面S2を覆い、第1表面S1と支持壁335Aとの間、および、第2表面S2と天板部331Aとの間に介在している。第1表面S1と支持壁335Aとの間に介在する第1のガスケット340の一部は、横方向に圧縮されている。第2表面S2と天板部331Aとの間に介在する第1のガスケット340の一部は、軸方向に圧縮され得る。一方、開口縁部110の外周面と側壁部332の間には、第1のガスケット340は介在していない。
電池12において、側壁部332Aの端部は、内側に向かって屈曲した突起部分を有している。この突起部分により、第1係止部401が形成されている。第1係止部401を構成する側壁部332Aの突起部分は、第2係止部402を構成する開口縁部110の突起部分よりも下方(底部側)に位置しており、第2係止部402を構成する開口縁部110の突起部分と対向している。
より具体的には、側壁部332Aは、第1係止部401の突起部分において内側に屈曲されていることにより、第1係止部401の内周面または端面が上方(天板部331A側)を向いている。第2係止部402の突起部分は、第2表面S2と反対側にある面が、下方を向いている。この側壁部332Aの上方を向いた面(第3表面S3)と開口縁部110の下方を向いた面(第4表面S4)とが対向することにより、第1係止部401および第2係止部402の突起部分同士が鉤を構成し、キャップ330Aが筒部120に係止される。
電池12は、第1のガスケット340を介してキャップ330Aを筒部120に対して押圧した状態で、側壁部332Aを、筒部の横方向の内側にかしめる加工を経ることで作製され得る。これにより、第1のガスケット340が軸方向に圧縮された状態で、第3表面の少なくとも一部が第4表面と接触し、側壁部332と筒部120とが電気的に接続される。第1のガスケット340の反発力により、第1係止部401と第2係止部402とが密着し、側壁部332Aと筒部120との電気的接続が維持される。
図6A〜図6Cは、電池10において、開口縁部110の封口工程の一例を示す断面図であり、それぞれ、開口縁部110の近傍を拡大して模式的に示している。電池11および12についても、同様の工程で開口縁部110を封口できる。
先ず、封口板310および第2のガスケット350が取り付けられ、キャップ330Aと封口板310との間が封止された封口中間部材を準備する。封口中間部材に、第1のガスケット340をキャップ330Aの側壁部332Aと支持壁335Aとの間に挿入し、封口部材300Aを得る。ただし、この状態の封口部材は、図6Aに示すように、キャップ330Aの側壁部332Aの端部338が外側に向かって広がっている。
また、開口縁部110を縮径するとともに、縮径した開口縁部110の端部を外側に向かって屈曲させ、第2係止部402を形成しておく。
次に、図6Bに示すように、第2係止部402が第1のガスケット340の隙間に嵌まり込むように、封口部材300Aを開口縁部110に重ね合わせる。
次に、開口縁部110に対して封口部材を押圧した状態で、側壁部332Aを横方向(径方向)にかしめ、第2係止部402の外周面を第1のガスケット340と密着させる。同時に、図6Cに示すように、側壁部332Aの端部338を、開口縁部110と接触させる。
(第2実施形態)
図7は、本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示し、電池13の開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。図7に示す電池13は、電池10と同様、円筒型であり、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Aとを具備する。
電池13において、開口縁部110は、縮径された後、外側に向かって屈曲し、天板部331Aと対向する内周面(第2表面S2)を有した状態で外側に延出した突起部分を有する。この突起部分により、第2係止部402が形成されている。また、突起部分の端部には、第1のガスケットに向かって突出した突起が形成されている。第1のガスケット340は、第2表面S2と天板部331Aとの間において、軸方向に圧縮されている。
一方、側壁部332Aの端部は、内側に向かって屈曲した突起部分を有している。この突起部分により、第1係止部401が形成されている。側壁部332Aの端部(第1係止部401)は、側壁部332Aの内周面が上方を向くように内側に向かって突出している。側壁部332Aの上方を向いた面(第3表面S3)と、第2表面S2の裏面である開口縁部110の突起部分の外表面(第4表面S4)とが接触し、側壁部332Aが筒部120と電気的に接続されている。
電池13は、第1のガスケット340を介してキャップ330Aを筒部120に対して押圧した状態で、側壁部332Aの端部を内側に曲げる加工を施すことで作製され得る。これにより、第1のガスケット340が軸方向に圧縮された状態で、第3表面の少なくとも一部が第4表面と接触し、側壁部332Aと筒部120とが電気的に接続される。第1のガスケット340の反発力により、側壁部332Aと筒部120との電気的接続が維持される。
電池13の他の構成については、電池10と同様である。
(第3実施形態)
図8は、本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示し、電池14の開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。図8に示す電池14は、電池10と同様、円筒型であり、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Aとを具備する。
電池14において、開口縁部110は縮径されており、開口縁部110の端部には、外側に向かって突出する爪状の突起部分が形成されている。この突起部分により、第2係止部402が形成されている。第2係止部402である突起部分において、側壁部332Aと対向する外側に突出する突出面は、底部側がより外側に突出するように軸に平行な方向から傾いている。
一方、側壁部332Aの端部にも、内側に向かって突出する爪状の突起部分が形成されている。この突起部分により、第1係止部401が形成されている。第1係止部401である突起部分において、横方向(径方向)の内側に突出する突出面は、底部側がより外側に突出するように軸に平行な方向から傾いている。これにより、図8から分かるように、第1係止部401と第2係止部402は、一方が他方を係止する鉤を構成している。
第2係止部402は、筒部120の内表面である第1表面S1と、突起部分の側面であって、天板部331Aに対向する第2表面S2と、を有する。第1表面S1、および、第2表面S2は、第1のガスケット340により覆われている。第1のガスケット340は、第2表面S2と天板部331Aとの間において、軸方向に圧縮されている。
第1係止部401は、天板部331Aに対向する突起部分の側面(第3表面S3)を有し、第2係止部402は、底部130に対向する突起部分の側面(第4表面S4)を有する。第3表面S3と第4表面S4とは接触して、側壁部332Aと筒部120とが電気的に接続されている。
電池14は、第1係止部401を形成したキャップ330Aを、第1のガスケット340を介して、第2係止部402を形成した筒部120に対して押圧することで作製され得る。第1係止部401の第3表面S3が、第2係止部402の第4表面S4よりも下方に位置するまでキャップを押圧することで、第1のガスケット340が軸方向に圧縮された状態で第1係止部401と第2係止部402とが係合し、キャップ330Aが筒部120に対して固定される。このとき、第3表面の少なくとも一部が第4表面と接触して、側壁部332Aと筒部120とが電気的に接続する。第1のガスケット340の軸方向における反発力により、第1係止部401と第2係止部402とがより強固に密着する。結果、側壁部332Aと筒部120との電気的接続が維持される。また、この反発力が封口部材300を固定する固定力となる。
電池14の他の構成については、電池10と同様である。
なお、電池13および14では、支持壁335Aを設けず、支持部334Aの外周壁が第1のガスケット340と当接している。この構成により第1のガスケット340と第2のガスケット350との間の無駄なスペースが低減される。また、支持部334Aが支持壁335Aの機能を兼ねることができる。しかしながら、第1のガスケットの厚みを調整するため、支持部334Aよりも外周側に支持壁335Aを設け、支持壁335Aの外周壁に第1のガスケット340を当接させてもよい。
(第4実施形態)
図9は、本開示の第1の態様に係る一実施形態を示し、電池15の開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。図9に示す電池15は、電池10と同様、円筒型であり、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Aとを具備する。
電池15において、筒部120の開口縁部110は、縮径された後、軸方向に延伸することなく、筒部120の外側に向かって斜め方向に屈曲し、筒部120の外側に向かって延びる突起部が形成されている。この突起部により、第2係止部402が形成されている。
第1のガスケット340が、斜め方向の突起部における筒部120(開口縁部110)の内周面S5、天板部331A、支持壁335Aの間に介在し、内周面S5を覆っている。この場合、第1のガスケット340は、内周面S5の近傍において、内周面S5の法線方向である斜め方向に圧縮された状態で存在している。換言すると、内周面S5は、電池10における第1表面S1と第2表面S1の両方の役割を兼ねており、第1のガスケット340は、内周面S5の近傍において、横方向に圧縮され、且つ、軸方向に圧縮されているといえる。
電池15では、開口縁部110を形成するための筒部120の曲げ加工を行う工程を簡略化しながら、電池10と同等の効果を得ることができる。
電池15の他の構成については、電池10と同様である。
図10に、電池15の変形例を示す。図10は、本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示し、電池16の開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。電池16では、支持壁335Aの外周面の一部を、第2係止部402を構成する突起部の内周面S5に沿って傾斜させている。
前述の通り、第1のガスケット340は、内周面S5の近傍において、斜め方向に圧縮された状態で存在している。図9に示す電池15の場合、内周面S5の中央部分では、突起部の端部位置と比較して、第1のガスケット340の圧縮方向の厚み(内周面S5と天板部331Aの間の距離)が厚くなっており、圧縮率が小さくなり易い。したがって、内周面S5の位置によって第1のガスケット340の反発力が均一ではなく、第1のガスケット340の反発力が低減され易い。
しかしながら、支持壁335Aの外周面を内周面S5に沿って傾斜させることで、第1のガスケット340の圧縮方向の厚みを均一にして、圧縮力を高めるとともに圧縮力が高い領域を広げることができる。これにより、第1のガスケット340の反発力を高めることができ、開口縁部110とキャップ330Aとの間の密封性を高めることができる。
また、この支持壁335Aの内周面を傾斜させ、傾斜面の一端を天板部と接続させてもよい。これにより、支持壁335Aが横方向の力に対して変形し難くなる。
電池16の他の構成については、電池15と同様である。
上記の実施形態において、電池10〜16を構成する封口部材300Aの態様、特に、第1係止部401および第2係止部402の態様は、例示である。必要に応じて、上記各実施形態で示した封口部材300Aの構成要素を任意に組み合わせることができる。
上記各実施形態において、第1のガスケット340および第2のガスケット350を別部材としたが、支持部334Aおよび支持壁335Aを廃して第1のガスケット340と第2のガスケット350を連続させ、1つのガスケットにより開口縁部110とキャップ330Aとの間の封止と、封口板310とキャップ330Aとの間の封止を行うことも可能である。
(第5実施形態)
図11は、本開示の第1の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。図11に示す電池17は、電池11において、封口板310および第2のガスケット350の態様を異ならせたものである。なお、第1外部リード線501および第2外部リード線502の記載は省略している。
封口板310は、周縁部311と、中央領域312と、薄肉部313とを有する。薄肉部313は、中央領域312から周縁部311に向かうほど厚みが薄く、周縁部311との接続位置で最も薄くなるように形成されている。周縁部311、中央領域312、薄肉部313の外表面は、略同一平面上にある。
周縁部311は、底部130側(内側)に配された内側周縁部311aと、底部130と反対側(外側)に配され、外表面を有する外側周縁部311bを有する。内側周縁部311aおよび外側周縁部311bが、キャップ330Aの天板部331Aを覆う第2のガスケット350を軸方向に挟み込んでいる。これにより、封口板310と天板部331Aの間を絶縁しながら、封口板310と天板部331Aの間が封止されている。
外側周縁部311bの周縁には、第2のガスケット350に向かって底部130側に突出した突起を有する。この突起に第2のガスケット350が押圧されることにより、著しく高い封止応力を得ることができる。同様に、天板部331Aの貫通孔の縁にも第2のガスケット350に向けて突出した突起が形成されていてもよい。図11の例では、天板部331Aの内周縁部に位置し底部130と対向する内表面に、第2のガスケット350に向かって底部130側に突出した突起が設けられている。
この封口板310のキャップ330Aへの固定は、例えば、内側周縁部311aが中央領域312に対して直立した状態の封口板310を、第2のガスケット350とともに天板部331Aの貫通孔へ挿入した後で、直立した内側周縁部311aの一部を径方向において外方にかしめて、径方向の外側に向かって延びる内側周縁部311aを形成することで行うことができる。このとき、第2のガスケット350の電極体側の端部は、内側周縁部311aを形成するためにかしめる際に屈曲されて内側周縁部311aと天板部331Aの間に介在してもよい。
電池17の他の構成については、電池10と同様である。
電池11〜16において、電池17における封口板310および第2のガスケット350の態様、ならびに封口板310と天板部331の間の封止方法を適用してもよい。
[第2の態様]
本開示の第2の態様に係る電池は、円筒状の筒部および筒部の一方の端部を閉じる底部を有し、筒部の他方の端部に開口縁部を有する電池缶と、筒部に収容された電極体と、開口縁部の開口を封口するように開口縁部の内側に固定された封口部材と、封口部材と開口縁部との間に配された封止剤と、を備える。封口部材は、電極体の一方の電極と電気的に接続した封口板と、封口板と絶縁された状態で接続したキャップと、を有する。キャップは、筒部の径方向において封口板の周縁より外側へ延在するとともに、筒部の軸方向に貫通孔が形成されたリング状の天板部と、筒部の軸方向において底部から離れる方向に天板部の周縁に立設されるとともに開口縁部の内周面と対向した側壁部とを、備える。封口板は、天板部の貫通孔を塞ぐように配される。電池缶およびキャップは、電極体の他方の電極と電気的に接続している。封止剤は、側壁部と開口縁部との間の一部に配され、側壁部と開口縁部との間を封止している。
(第6実施形態)
図12は、本開示の第2の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図であり、図13は同電池の斜視図である。図14は、図12の電池20の領域IIIの拡大図である。なお、図12は、電池20の図13における上部側(封口部材側)の概略縦断面図である。
電池20は、電池缶100と、電池缶100内に収容された電極体200と、電池缶100の開口110cを封口する封口部材300Bとを備える。電池缶100は、円筒状の筒部120と、筒部120の下端部を閉じる底部130と、筒部120の上端部側(開口110c側)の所定の部分に設けられた開口縁部110とを有する。電極体200は、電池缶100の筒部120に収容されている。封口部材300Bは、電極体200の一方の電極と内部リード線210を介して電気的に接続した封口板310と、電極体200の他方の電極および電池缶100と電気的に接続したキャップ330Bとを有する。封口板310とキャップ330Bとの間には、絶縁性のガスケット320(第3のガスケット)が配されており、これにより封口板310とキャップ330Bとの絶縁が確保されている。そして、封口部材300Bは、筒部120の開口110cを封口するように開口縁部110の内側に固定されている。封口部材300Bと電極体200との間には、絶縁板(上部絶縁板)220が配されている。
封口部材300Bのキャップ330Bは、軸方向(または天板部331Bの厚み方向)に形成された貫通孔336を備えるリング状の天板部331Bと、天板部331Bの周縁に設けられた側壁部332Bとを有している。封口板310は、天板部331Bの貫通孔336を塞ぐように配される。天板部331Bは、筒部120の径方向において封口板310の周縁より外側に延在している。側壁部332Bは、筒部120の軸方向において、電池缶100の底部130から離れる方向(上方向)に天板部331Bの周縁に立設され、開口縁部110の内周面と対向している。図12および図14では、天板部331Bは、径方向において側壁部332Bより内側に立設された支持部334Bを備えている。支持部334Bは、天板部331Bと一体で形成されていてもよく、天板部331Bと別体のものを天板部331Bに結合してもよい。支持部334Bは、環状の壁部であり、筒部120の径方向の内側に屈曲している。支持部334Bの屈曲により天板部331Bに凹部が形成され、この凹部に封口板310の周縁が収容される。支持部334Bが屈曲した部分の上面は平坦で、筒部120の開口110cから露出した状態となっている。なお、支持部334Bは無欠の環状である必要はなく、断続的に複数の支持部334Bが配置されていてもよい。
天板部331Bの形状は上記の場合に限らず、封口板310と絶縁した状態で、封口板310を保持できればよい。封口板310の周縁を保持する観点からは、天板部331Bは凹部を有することが好ましいが、このような場合に限定されるものではない。支持部334Bは、図12および図14のように天板部331Bの上側に立設する場合に限られず、天板部331Bの下側に立設してもよい。しかし、封口部材300Bの占める体積を小さくする観点からは、支持部334Bを上側に立設する方が有利である。
封止剤405は、キャップ330Bの側壁部332Bと電池缶100の開口縁部110(より具体的には、開口縁部110の内周面)との間の一部に配され、側壁部332Bと開口縁部110との間を封止している。このように、キャップ330Bを用いるとともに、キャップ330Bと開口縁部110との間を封止剤405により封止することにより、電池の気密性を確保しながら、電極体200の上部の体積を小さくすることができる。そのため、電池20では、筒部120の、開口110c側の端部と電極体200との間の領域に環状の溝部を設ける必要がない。このような環状の溝部は、通常、筒部120の外周面側から径方向に内側に向かって突出するように形成される。
また、キャップ330Bの外径は、開口縁部110にキャップ330Bをはめ込むことができるように開口縁部110の内径に合わせて調節される。流動性を有する封止剤405をキャップ330Bの側壁部332Bの外周面および/または開口縁部110の内周面に塗布して、封口部材300Bを筒部120の開口110cに挿入すると、キャップ330Bを圧入することになるため、気密性をさらに高めることができる。
図12および図14では、筒部120は、開口縁部110の底部130側の端部(下端部に)に形成された段部160を有する。開口縁部110の厚みが筒部120の開口縁部110以外の部分(開口縁部110の下側の部分)の厚みに比べて小さくなることで段部160が形成されている。キャップ330Bは、段部160上に配される。段部160により、キャップ330Bがさらに筒部120の下方に挿入されることが抑制される。より高い気密性を確保する観点からは、筒部120が段部160を有する場合、封止剤405は、段部160とキャップ330Bとの間にも配することが好ましい。
また、図12および図14では、側壁部332Bが、筒部120の開口縁部110とともに筒部120の内側(径方向の内側)に屈曲している。これにより、より高い気密性が確保され、耐圧性を高めることができる。また、開口縁部110と側壁部332Bとの電気的接続の信頼性を高めることができる。筒部120の開口縁部110側の端部およびその近傍の部分(ならびに、必要に応じて側壁部332Bの上端部)をフランジ状に内側に屈曲させてもよい。しかし、これらの場合に限定されず、側壁部332Bの上端部と開口縁部110の上端部とは、側壁部332Bと開口縁部110との間の封止が確保できているのであれば、必ずしも屈曲していなくてもよい。
電池20は、電池缶100の筒部120内に電極体200および電解質を収容し、電池缶100の開口縁部110および/または封口部材300Bのキャップ330Bの、互いに対向することになる領域の一部に封止剤405を塗布し、封口部材300Bを開口縁部110に挿入することにより製造できる。封止剤405の塗布は、電極体200および電解質を電池缶100内に収容する前に行ってもよく、電極体200および/または電解質を収容した後に行ってもよい。必要に応じて、開口縁部110の開口110c側の端部をキャップ330Bの側壁部332Bとともに、筒部120の径方向に内側に屈曲させてもよい。封止剤405の硬化が必要な場合には、封止剤405の塗布の後、適当な段階で硬化させればよい。
図15A〜図15Cは、封口部材300Bを用いた電池缶100の封口を説明するための開口縁部110側の概略断面図である。図16A〜図16Cは、それぞれ、図15A〜図15Cの要部拡大図である。
筒部120の開口110cへの封口部材300Bの挿入に先立って、筒部120の開口縁部110の内周面の電極体200側の領域および段部160の上面には封止剤405が塗布されている(図15Aおよび図16A)。この状態で、封口部材300Bを、筒部120の開口110cに挿入する(図15Bおよび図16B)。これにより、封止剤405は、キャップ330Bの側壁部332Bと開口縁部110との間、および段部160とキャップ330Bとの間に配された状態となる。そして、側壁部332Bを、開口縁部110とともに筒部120の径方向に内側に屈曲させる(図15Cおよび図16C)。この屈曲により、耐圧性を高めることができるとともに、側壁部と開口縁部との電気的な接続の信頼性を高めることができる。
封止剤405としては、例えば、電池の封止剤として用いられる公知のものが使用できる。封止剤405は、室温(20〜35℃)において流動性を有する材料(コーティング材料など)が好ましい。ただし、電池20を封止した後は、封止剤405は、流動性を有する材料が固化したものであってもよい。流動性を有する材料は、溶剤(有機溶剤など)を含むものであってもよい。封止剤405としては、例えば、ポリブテン、ブロンアスファルト、ストレートアスファルト、アスファルトピッチ、タールピッチ、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂などが挙げられる。封止剤405は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、封止剤405は必ずしも絶縁性を有してなくてもよい。例えば、上記の材料の中に導電粒子を含ませて、側壁部と開口縁部の間に封止剤405を介した導電パスを形成していてもよい。
封止剤405は、キャップ330Bと筒部120とが対向する領域の一部に配されていればよい。キャップ330Bと筒部120とが対向する領域のうち、軸方向において、電極体側の端部に配されていることが好ましい。また、キャップ330Bと筒部120とが対向する領域において、少なくとも、側壁部332Bの外周面および/または筒部120の内周面を所定幅のリング状に覆うように配してもよい。なお、キャップ330Bと筒部120との電気的接続を確保する観点から、所定幅は、開口縁部110の高さよりも小さいことが好ましい。筒部120が段部160を有する場合には、同様の観点から、段部160とキャップ330Bとが対向する領域の少なくとも一部に封止剤405が配されていることが好ましい。
封止剤405の厚みは、例えば、200μm以下であり、100μm以下であってもよい。封止剤405の厚みは、例えば、20μm以上である。封止剤405の厚みは、電池1のX線写真から計測できる。
電池20の他の構成については、特に制限されず、電池10〜17と同様の構成、または、公知のものが利用される。
電池1または電池17と同様、周縁部311と、中央領域312と、薄肉部313とを有する封口板310を用いてもよい。
[第3の態様]
本開示の第3の態様に係る電池は、一方の端部に開口縁を有する筒部、および、前記筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、筒部に収容された電極体と、電池缶の開口を封口するように電池缶に固定された封口部材と、を備える。封口部材は、封口板と、封口板の外周縁から外方へ延在し、封口板と電気的に絶縁された状態で接続したキャップと、筒部の内周面と封口板との間を封止するガスケットと、を有する。キャップは、筒部の軸方向において開口縁と対向するリング状の天板部と、天板部の外周縁から底部に向かって延在し、筒部の開口縁側の外周面を覆う筒状の側壁部と、を有する。側壁部は、側壁部の外周面側から内周面側に向かう方向に筒部およびガスケットを押圧し、電池缶と電気的に接続しているとともに、ガスケットは、封口板と筒部の内周面との間に圧縮された状態で介在している。
(第7実施形態)
図17は、本開示の第3の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図であり、図18は同電池の斜視図である。図19は、図17の電池30において、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。
電池30は、円筒型を有し、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Cとを具備する。
電池缶100は、電極体200を収容する筒部120と、底部130と、を有する。筒部120は、その一方の端部に開口縁を有し、他方の端部は底部130によって閉じられている。筒部120は、電極体を収容する収容部150と、電極体を収容しない非収容部とを含む。非収容部の少なくとも一部は、開口縁部110を構成する。電池缶100の開口は、封口部材300Cにより閉じられている。
封口部材300Cは、封口板310と、封口板310の周縁部311に配されたガスケット320(第4のガスケット)と、キャップ330Cとを有する。封口板310の構成は、第1の態様における電池10と同様である。
ガスケット320は、外側リング部321および内側リング部322と、外側リング部321と内側リング部322とを繋ぐ中継リング部323とを有し、筒部120の内周面と封口板310との間を封止している。封口板310の周縁部311の端面311Tは、中継リング部323で覆われている。
外側リング部321、内側リング部322および中継リング部323は一体化された成型体である。ガスケット320は、例えばインサート成型により封口板310と一体成型され得る。一体成型により、封口板310とガスケット320とが相互に密着した状態が容易に達成される。また、封口板310とガスケット320とが一体成型されることで、封口板310とガスケット320とを一部品として取り扱うことができ、電池30の製造が容易になる。
キャップ330Cは、リング状の天板部331Cと、筒状の側壁部332Cと、を有する。キャップ330Cは、ガスケット320によって封口板310と電気的に絶縁されている。側壁部332Cは、天板部331Cの外周縁から底部130に向かって延在し、筒部120の開口縁部110の外周面を覆っている。
キャップ330Cは導電性であり、電池缶100と同じ極性を有する。よって、キャップ330Cには、封口板310とは極性が異なる他方の端子機能を持たせることができる。そのため、電池30の両方の電極を、ともに封口部材300Cの上面から集電することができる。例えば、キャップ330Cの天板部331Cに第1外部リード線501を接続し、封口板310の中央領域312の外側面に第2外部リード線502を接続することができる。
開口縁部110は、開放端を有し、収容部150と連続している。開口縁部110は、キャップ330Cの天板部331Cと接触しておらず、開口縁部110の端部110Tの端面と天板部331Cの内面との間に空間が存在する。この場合、天板部331Cはガスケット320とのみ接触するため、キャップ330Cを下方向に押し込んで電池缶に装着する際にも、天板部331Cの平面度を確保し易い。よって、天板部331Cに第1外部リード線501を接続させ易い。
キャップ330Cの側壁部332Cの少なくとも一部は、開口縁部110を介して、ガスケット320の中継リング部323を封口板310の周縁部311の端面311Tに対して押圧し、中継リング部323を圧縮している。これにより、筒部120と封口部材300Cとの間の密閉性が確保される。例えば、キャップ330Cは、ガスケット320を電池缶の筒部120の軸方向ではなく、軸方向と垂直な方向(「径方向」または「横方向」ともいう)に押圧する。この場合、キャップ330Cがガスケット320を押圧する力を軸方向と径方向とに分解すると、径方向のベクトルは、軸方向のベクトルよりも大きなスカラー量を有する。
キャップ330Cの側壁部332Cの内周面には、径方向の内側に突出する突起部333が周方向に沿って設けられている。突起部333は、電池10の製造工程において、例えば、開口縁部110を介して側壁部332Cをガスケット320の中継リング部323にかしめる等の工程に際して、キャップ330Cの側壁部332Cを押圧することによって、側壁部332Cの変形により形成され得る。側壁部332Cの変形に伴い、筒部120の内周面の突起部333に対応する位置には、径方向の内側に突出する突起部111が、周方向に沿って形成され得る。突起部333は開口縁部110を端面311Tに対して押圧し、これに伴って、突起部111はガスケット320の中継リング部323を端面311Tに対して押圧している。
ガスケット320の中継リング部323には、無圧縮状態において、突起部333に対応する位置に予め凹部3231を設けておいてもよい。ガスケット320に凹部3231を設けることで、中継リング部323が圧縮されたときのガスケット320の過度な変形を抑制し得る。しかしながら、凹部3231は本発明において必須ではなく、中継リング部323が圧縮されたときのガスケット320の圧縮量の増大を図り、封口部材300Cと筒部120との間の密閉性を高める観点からは、凹部3231を設けないか、凹部3231の深さを浅く形成してもよい。
突起部333は、開口の周方向に沿って間欠的に複数形成してもよく、開口の周方向に沿って連続的に形成してもよい。連続的に形成された突起部333は、開口縁部110を介してガスケット320の中継リング部323を、封口板310の周縁部311の端面311Tに向けてより強く押圧し得る。よって、封口板310と筒部120との間の密閉性がより確実に確保される。突起部111を間欠的に複数形成する場合、開口の中心に対して角度的に等価な位置に複数(少なくとも2箇所、好ましくは4箇所以上)の突起部333を設けることが好ましい。
電池缶100の高さ方向において、突起部333の位置と端面311Tの中心位置とは実質的に同一である。これにより、封口板310とガスケット320の変形が抑制される。また、ガスケット320もしくはその中継リング部323に印加される圧力も偏りにくくなる。よって、ガスケット320の変形が抑制されやすく、かつガスケット320の圧縮率を高めることができ、封口板310と筒部120との間の密閉性がより顕著に確保され得る。
ここで、突起部333の位置と封口板310の端面311Tの中心位置とが実質的に同一であるとは、電池缶100の高さ方向において、突起部111の位置と封口板の端面111Tの中心位置とのずれ量が、電池缶100の高さHの4%以下であることを意味する。
封口板310の周縁部311の端面311Tの中心位置には、側壁部332Cの突起部333に対応するように凹溝3111が形成されている。電池缶100の高さ方向において、凹溝3111の中心位置と突起部333の位置とのずれ量は、電池缶100の高さHの4%以下であればよい。
キャップ330Cの側壁部332Cの内周面は、筒部120の開口縁部110の側において、筒部120の外周面と重ねられ、接触している。側壁部332Cの内径は、側壁部332Cの内周面と重ねられない収容部150における外径の最大値以下である。つまり、側壁部332Cの内周面と重ねられる筒部120の部分(開口縁部110)は、縮径されている。これにより、収容部150の外径に対するキャップ330Cの側壁部332Cの外径の張り出し量を抑制できる。キャップ330Cの側壁部332Cの外径が収容部150の外径と概ね同一か、それ以下となるようにして、電池の径の軸方向における変化を小さくしてもよい。
無負荷状態において、側壁部332Cの最小の内径D332(突起部333の形成領域を除く)は、側壁部332Cの内周面と重ねられる筒部120の部分(開口縁部110)の最大の外径D110よりも小さくてもよい。電池缶100は、封口板310およびガスケット320により開口が塞がれた状態で、キャップ330Cに圧入され、キャップ330Cが電池缶100に固定され得る。固定性の観点から、内径D332/外径D110は、0.99以下であってもよく、0.98以下であってもよい。一方、圧入し易い点で、内径D332/外径D110は、0.9以上であることが好ましい。
キャップ330Cと電池缶100との接続を強固にするため、キャップ330Cは、筒部120に溶接されていてもよい。好ましくは、側壁部332Cの内周面と筒部120の開口縁部側の外周面とが重ねられる領域の少なくとも一部において、側壁部332Cが筒部120に溶接されるとよい。
図20に、電池30の別態様を示す。図20は、本開示の第3の態様に係る電池31について、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。電池31では、電池30において開口縁部110と天板部331Cの内面との間に存在していた空間が、ガスケット320で埋められている。これ以外の構成は電池30と同様である。
ガスケット320は、中継リング部323から外周側に突出する係合部324を、中継リング部323の上部に有する。開口縁部110は、係合部324を介して、天板部331Cと対向している。係合部324は、ガスケット320を開口縁部110に位置決めする役割を有する。また、封止の際に、係合部324が軸方向に圧縮されることで、封口部材300Cと筒部120との間の密閉性を高めることができる。
(第8実施形態)
図21は、本開示の第3の態様に係る電池の一実施形態を示し、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。図21に示す電池32は、電池30と同様、円筒型を有し、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Cとを具備する。
電池32において、電池缶100の収容部150と開口縁部110の間には、非収容部の内径および収容部150の内径よりも内径が小さく、筒部120の内周面側に突出する屈曲部(縮径部)140が設けられている。すなわち、開口縁部110は、屈曲部140を介して収容部150と連続している。屈曲部140は、収容部150から内径が連続的に減少している第1屈曲部140aと、開口縁部110から内径が連続的に減少し、内径が極小となる位置において第1屈曲部140aと連続する第2屈曲部140bからなる。開口縁部110の一方の端部は、第2屈曲部140bと連続し、開口縁部110の他方の端部は、開口縁を形成している。
屈曲部140は、電池32の封口工程において、電池缶100の開口を封口板310およびガスケット320で塞ぐ際に、ガスケット320を電極体側において支持し、封口板310およびガスケット320の位置を固定する役割を有する。また、屈曲部140の内周面側への突出の程度にもよるが、第2屈曲部140bを介して内側リング部322が上方向に圧縮され、天板部331Cを介して外側リング部321が下方向に圧縮されることで、ガスケットの反発力を利用し、封口板310と筒部120との間の封止を強固にすることも可能である。
電池32の他の構成については、電池30と同様である。
[第4の態様]
本開示の第4の態様に係る電池は、一方の端部に開口縁を有する筒部、および、筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、筒部に収容された電極体と、開口縁の開口を封口するように開口縁に固定された封口部材と、を備える。封口部材は、封口板と、封口板の外周縁から外方へ延在し、封口板と電気的に絶縁された状態で接続したキャップと、開口縁とキャップとの間を封止するガスケットと、を有する。キャップは、筒部の軸方向において開口縁と対向するリング状の天板部と、天板部の外周縁から底部に向かって延在し、筒部の開口縁側の外周面を覆う筒状の側壁部と、を有する。ガスケットは、開口縁と天板部の間に介在しているとともに、開口縁はガスケットにより軸方向に押圧されている。
(第9実施形態)
図22は、本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図であり、図23は同電池の斜視図である。図24は、図22の電池40において、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。電池40は、円筒型を有し、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Dとを具備する。
電池缶100は、電極体200を収容する筒部120と、底部130と、を有する。筒部120は、その一方の端部に開口縁を有し、他方の端部は底部130によって閉じられている。筒部120は、電極体を収容する収容部150と、収容部150より開口縁側に設けられた、電極体を収容しない非収容部とを含む。非収容部の少なくとも一部は、開口縁部110を構成する。開口縁は、封口部材300Dにより閉じられている。
封口部材300Dは、封口板310と、封口板310の周縁部311に配されたガスケット320(第5のガスケット)と、キャップ330Dとを有する。封口板310の構成は、第1の態様における電池10と同様である。
ガスケット320は、外側リング部321および内側リング部322と、外側リング部321と内側リング部322とを繋ぐ中継リング部323とを有し、開口縁部110と封口板310との間を封止している。封口板310の周縁部311の端面311Tは、中継リング部323で覆われている。
外側リング部321、内側リング部322および中継リング部323は一体化された成型体である。ガスケット320は、例えばインサート成型により封口板310と一体成型され得る。一体成型により、封口板310とガスケット320とが相互に密着した状態が容易に達成される。また、封口板310とガスケット320とが一体成型されることで、封口板310とガスケット320とを一部品として取り扱うことができ、電池40の製造が容易になる。
キャップ330Dは、リング状の天板部331Dと、筒状の側壁部332Dと、を有する。キャップ330Dは、ガスケット320によって封口板310と電気的に絶縁されている。側壁部332Dは、天板部331Dの外周縁から底部130に向かって延在し、筒部120の開口縁部110の外周面を覆っている。
キャップ330Dは導電性であり、電池缶100と同じ極性を有する。よって、キャップ330Dには、封口板310とは極性が異なる他方の端子機能を持たせることができる。そのため、電池40の両方の電極を、ともに封口部材300Dの上面から集電することができる。例えば、キャップ330Dの天板部331Dに第1外部リード線501を接続し、封口板310の中央領域312の外側面に第2外部リード線502を接続することができる。
開口縁部110は、開放端を有し、屈曲部(縮径部)140を介して、収容部150と連続している。開口縁部110の端部110Tは、ガスケット320により覆われている。
開口縁部110は、収容部150に対して縮径されており、封口板310およびガスケット320を嵌め込んだキャップ330Dを筒部120と重ね合わせると、開口縁部110の端部110Tがガスケット320の内側リング部322に重なる。この状態でキャップ330Dに対して筒部120を軸方向に押圧すると、開口縁部110の端部110Tを含む一部がガスケット320内に貫通して嵌まり込むとともに、端部110Tより上方において、ガスケット320は軸方向に圧縮される。結果、ガスケット320は、端部110Tと天板部331Dとの間に圧縮された状態で介在している。これによるガスケットの反発力によって、開口縁部110と天板部331Dとの間の密閉性が確保される。ガスケット320は、また、封口板310の周縁部311と天板部331Dとの間にも介在し、封口板310とキャップ330Dとの間を封止している。
押圧により、開口縁部110がガスケット320に嵌まり込み易くし、且つ、押圧時において開口縁部110の端部110Tをガスケット320に対して位置決めし易くするために、無圧縮状態において、ガスケット320の内側リング部322の端部110Tに重なる箇所に、凹部を形成しておいてもよい。
側壁部332Dの内周面は、接合位置Pにおいて、筒部120の外周面と、溶接により接合されている。これにより、封口部材300Dが筒部120に対して固定されるとともに、キャップ330Dと筒部120との電気的接続が達成されている。
キャップ330Dの側壁部332Dの内周面は、開口縁部110側において、筒部120の外周面と重ねられている。側壁部332Dの内径は、側壁部332Dの内周面と重ねられない筒部120の部分(収容部150)における外径の最大値以下である。つまり、側壁部332Dの内周面と重ねられる筒部120の部分(開口縁部110)は、縮径されている。これにより、収容部150の外径に対するキャップ330Dの側壁部332Dの外径の張り出し量を抑制できる。キャップ330Dの側壁部332Dの外径が収容部150の外径と概ね同一か、それ以下となるようにして、電池の径の軸方向における変化を小さくしてもよい。なお、本実施形態では、開口縁部110が縮径されているものの、溝入れにより縮径部を形成する従来の構成と比べると、縮径に伴う電極体の配置スペースの減少は抑制される。よって、高エネルギー密度の電池を実現できる。
図22の例では、筒部120は、ガスケット320より下方(電極体側)で、収容部150からクランク形状に屈曲され、縮径された非収容部が形成されている。屈曲部140は、ガスケット320の電極体との対向面(内側リング部322の外表面322S)に近接して設けることができる。さらに、筒部120を内側リング部322の外表面322Sよりも上方で屈曲させ、非収容部を縮径してもよい。この場合、ガスケット320の側壁部332Dと開口縁部110に挟まれる部分の筒部の軸方向における厚みを薄く形成するとともに、非収容部(開口縁部110および屈曲部140)の軸方向の幅を短くしておく。この場合、屈曲部140の位置を、筒部の軸方向において、ガスケット320内とすることができる。すなわち、屈曲部140は、筒部の軸方向において、内側リング部の外表面322Sと外側リング部の外表面321Sとの間に位置していてもよい。この場合、非収容部を縮径したことに伴い、電極体の配置スペースが制約を受けることはない。
無負荷状態において、側壁部332Dの最小の内径D332は、側壁部332の内周面と重ねられる筒部120の部分(開口縁部110)の最大の外径D110よりも小さくてもよい。電池缶100は、封口板310およびガスケット320により開口が塞がれた状態で、キャップ330Dに圧入され、キャップ330Dが電池缶100に固定され得る。固定性の観点から、内径D332/外径D110は、0.99以下であってもよく、0.98以下であってもよい。一方、圧入し易い点で、内径D332/外径D110は、0.9以上であることが好ましい。
(第10実施形態)
図25は、本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示し、開口縁部110の近傍を拡大した縦断面模式図である。図25に示す電池41は、電池40と同様、円筒型を有し、円筒型の有底の電池缶100と、缶内に収容された円筒型の電極体200と、電池缶100の開口を封口する封口部材300Dとを具備する。
電池41において、開口縁部110の内周面および端部110Tの端面は、ガスケット320(第5のガスケット)により覆われている。一方、開口縁部110の外周面は、キャップ330Dの側壁部332Dと接触している。これにより、開口縁部110と側壁部332Dは電気的に接続し、接触面積が増加することにより抵抗が低減される。
電池40と同様、非収容部は縮径されており、側壁部332Dの内径は、筒部120の収容部150における外径の最大値以下である。しかしながら、開口縁部110の外周面を側壁部332Dと接触するようにしたため、縮径の度合は電池40より少ない。よって、縮径加工を容易に行うことができる。また、筒部120が収容部150から屈曲される位置を、筒部の軸方向において、ガスケット320の電極体と対向する外表面322Sに近接する位置とするか、あるいはガスケット320内に設定することも容易である。
電池40と同様、ガスケット320は、開口縁部の端部110Tと天板部331Dとの間に圧縮された状態で介在しており、ガスケット320が圧縮された状態で、開口縁部110がキャップ330Dに挿入され、開口縁部110と側壁部332Dとが接合されて、キャップ330Dが電池缶100に固定されている。開口縁部110と側壁部332Dとの接合は、溶接による接合が好ましい。溶接により、キャップを電池缶に、より強固に固定することができる。接合位置Pは、筒部120の外周面と側壁部332Dの内周面とが重ねられ、接触している領域のいずれでもよい。
電池41の他の構成については、電池40と同様である。
(第11実施形態)
図26は、本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。図26に示す電池42は、電池41において、開口縁部と封口板の間を封止するガスケット320の機能を、2つの離間したガスケットを用いて実現する構成である。電池12において、封口部材300Dは、ガスケット340(第5のガスケット)、および、ガスケット350(第6のガスケット)を有する。
ガスケット340は、キャップ330Dと開口縁部110との間を封止する。ガスケット340は、開口縁部110の内周面および端部110Tの端面を覆い、端部110Tと天板部331Dとの間に圧縮された状態で介在している。ガスケット340の外径は、無負荷状態において、側壁部332Dの内径よりも大きくしておくとよい。この場合、圧入により、ガスケット340をキャップ330Dに密着させることができる。
ガスケット350は、図25に示す電池41におけるガスケット320に対応し、キャップ330Dと封口板310との間を封止する。ガスケット350は、図25に示すガスケット320と同様、封口板310の周縁部311の上方を覆う外側リング部と、封口板310の周縁部311の下方を覆う内側リング部と、外側リング部と内側リング部とを繋ぐ中継リング部とを有する。封口板310とガスケット350は、例えば、一体化された成型体である。ガスケット350は、例えばインサート成型により封口板310と一体成型され得る。
キャップ330Dは、支持部334Dを有する。支持部334Dは、天板部331Dにおいて、側壁部332Dが形成される位置より内周側の位置から直立し、底部130に向かって軸方向に延在している。支持部334Dにより、ガスケット350が、キャップ330Dと封口板310との間が封止された状態で、キャップ330に固定される。天板部331Dから直立する支持部334Dを軸方向から見たときの輪郭線は、ガスケット350に相似する形状である。例えば、電池が円筒電池であり、ガスケット350の軸方向から見た形状が円である場合、支持部334Dの輪郭線も円である。ただし、輪郭線は必ずしも閉じた曲線である必要はなく、支持部334Dが設けられない領域を周方向の一部に有していてもよい。
ガスケット350の外径は、無負荷状態において、支持部334Dの内径よりも大きくしておくとよい。この場合、圧入により、ガスケット350Dの中継リング部が支持部334に密着して、キャップ330と封口板310との間を封止することができる。
図26の例では、支持部334Dは、底部130に向かって軸方向に延びた後、さらにガスケット350の周縁に沿うように屈曲し、封口板310の中央領域312に向かうように内側に延びている。これにより、キャップ330Dと封口板310との間の封止性をより高めることができる。支持部334Dの屈曲部分は、直立した支持部334Dの一部を内周側にかしめて、屈曲させることで形成され得る。屈曲部分は、支持部334Dの全周に形成されている必要はなく、周方向に沿って間欠的に形成されていてもよい。
電池42の他の構成については、電池41と同様である。
電池42において、ガスケット340によるキャップ330Dと開口縁部110との間の封止方法として、電池40と同様の方法を採用してもよい。
(第12実施形態)
図27は、本開示の第4の態様に係る電池の一実施形態を示す縦断面模式図である。図27に示す電池43では、電池缶100の筒部120の開口縁側の端部は、天板部331Dに向かう方向に延びた後、底部130に向かって延びて、U字形状に形成されている。すなわち、開口縁側の端部において、非収容部は、筒部120の径方向の外側に屈曲または湾曲してから、底部130に向かう形状を有する。この屈曲位置または湾曲位置から底部130に向かって延びる部分とキャップ330Dの天板部331Dとの間に、ガスケット340(第5のガスケット)が介在し、開口縁部110の端部110Tを押圧している。底部130に向かって延びる部分とキャップ330Dの側壁部332Dとの間にも、ガスケット340が介在していてもよい。なお、電池43において、筒部120のU字形状の屈曲部分または湾曲部分の天板部331Dと対向する部分が開口縁部の端部110Tとなる。
電池43のこのような開口縁部110の封口構造は、例えば、下記の方法で製造され得る。
(i)封口板310およびガスケット350が取り付けられ、キャップ330Dと封口板310との間が封止された封口中間部材を準備する。ただし、封口中間部材は、キャップ330Dの側壁部が形成されていないか、側壁部と天板部とのなす角が鈍角に形成された状態である。
(ii)筒部120の非収容部(開口縁部110)を縮径し、縮径した筒部120の端部を底部130に略平行に折り曲げ、底部130に略平行な面を形成する。
(iii)形成した底部130に略平行な面の上にガスケット340の少なくとも一部を重ね、ガスケット340を開口縁部110に載置する。さらに、天板部331Dと開口縁部110の間にガスケット340が挟まれるように、ガスケット340上に封口中間部材を載置する。
(iv)開口縁部110を軸方向に押圧しながら、キャップ330Dの外周縁部または側壁部を開口縁部と一緒に底部130に向かう方向にかしめる。
筒部120の非収容部(開口縁部110)と側壁部332Dとの接合を形成する場合、接合位置Pは、径方向の外側に屈曲または湾曲してから底部130に向かう部分において、第1のガスケット340が介在する領域よりも底部130に向かう側であればよい。
例えば電池40のように、ガスケット340とガスケット350が分離されていない構成に対して、電池43と同様の封口を行うことも可能である。
上記各態様の電池において、電池缶100の材質は特に限定されず、鉄、および/または鉄合金(ステンレス鋼を含む)、銅、アルミニウム、アルミニウム合金(マンガン、銅などの他の金属を微量含有する合金など)、などが例示できる。キャップ330A、330B、330C、330Dの材質も特に限定されず、電池缶100と同じ材質を例示することができる。
ガスケット320、340、350の材質は限定されないが、例えば、一体成型が容易な材料として、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエチレン(PE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアミド(PA)などを用いることができる。
次に、リチウムイオン二次電池を例に、電極体200の構成について例示的に説明する。
円筒型の電極体200は、捲回型であり、正極と負極とをセパレータを介して渦巻状に捲回して構成されている。正極および負極の一方には内部リード線210が接続されている。内部リード線210は、封口板310の中央領域312の内側面に溶接等により接続される。正極および負極の他方には、別のリード線が接続され、別のリード線は電池缶100の内面に溶接等により接続される。また、電極体200と底部130との間に別の絶縁板(下部絶縁板)を設けてもよい。このとき別のリード線は、この別の絶縁板に形成された貫通孔を通るか、この別の絶縁板を迂回して電池缶100の内面と接続してもよい。
(負極)
負極は、帯状の負極集電体と、負極集電体の両面に形成された負極活物質層とを有する。負極集電体には、金属フィルム、金属箔などが用いられる。負極集電体の材料は、銅、ニッケル、チタンおよびこれらの合金ならびにステンレス鋼からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。負極集電体の厚みは、例えば5〜30μmであることが好ましい。
負極活物質層は、負極活物質を含み、必要に応じて結着剤と導電剤を含む。負極活物質層は、気相法(例えば蒸着)で形成される堆積膜でもよい。負極活物質としては、Li金属、Liと電気化学的に反応する金属もしくは合金、炭素材料(例えば黒鉛)、ケイ素合金、ケイ素酸化物、金属酸化物(例えばチタン酸リチウム)などが挙げられる。負極活物質層の厚みは、例えば1〜300μmであることが好ましい。
(正極)
正極は、帯状の正極集電体と、正極集電体の両面に形成された正極活物質層とを有する。正極集電体には、金属フィルム、金属箔(ステンレス鋼箔、アルミニウム箔もしくはアルミニウム合金箔)などが用いられる。
正極活物質層は、正極活物質および結着剤を含み、必要に応じて導電剤を含む。正極活物質は、特に限定されないが、LiCoO、LiNiOのようなリチウム含有複合酸化物を用いることができる。正極活物質層の厚みは、例えば1〜300μmであることが好ましい。
各活物質層に含ませる導電剤には、グラファイト、カーボンブラックなどが用いられる。導電剤の量は、活物質100質量部あたり、例えば0〜20質量部である。活物質層に含ませる結着剤には、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ゴム粒子などが用いられる。結着剤の量は、活物質100質量部あたり、例えば0.5〜15質量部である。
(セパレータ)
セパレータとしては、樹脂製の微多孔膜や不織布が好ましく用いられる。セパレータの材料(樹脂)としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリアミドイミドなどが好ましい。セパレータの厚さは、例えば8〜30μmである。
(電解質)
電解質にはリチウム塩を溶解させた非水溶媒を用い得る。リチウム塩としては、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiCF3SO3、LiCF3CO2、イミド塩類などが挙げられる。非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状炭酸エステル、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネートなどの鎖状炭酸エステル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状カルボン酸エステルなどが挙げられる。
上記では、リチウムイオン二次電池を例として説明したが、本発明は、一次電池か二次電池かを問わず、封口体を用いて電池缶の封口を行う電池において利用可能である。
本発明に係る電池は、種々の缶型の電池に利用可能であり、例えば携帯機器、ハイブリッド自動車、電気自動車等の電源として使用するのに適している。
本発明を現時点での好ましい実施態様に関して説明したが、そのような開示を限定的に解釈してはならない。種々の変形および改変は、上記開示を読むことによって本発明に属する技術分野における当業者には間違いなく明らかになるであろう。したがって、添付の請求の範囲は、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、すべての変形および改変を包含する、と解釈されるべきものである。
10〜17、20、30〜32、40〜43:電池
100:電池缶
110c:開口
120:筒部
110:開口縁部
110T:端部
111:突起部
140:屈曲部(縮径部)
150:収容部
160:段部
130:底部
200:電極体
210:内部リード線
220:上部絶縁板
300A、300B、300C、300D:封口部材
310:封口板
311:周縁部
311a:内側周縁部
311b:外側周縁部
311T:端面
3111:凹溝
312:中央領域
313:薄肉部
320:ガスケット(第3、第4または第5のガスケット)
321:外側リング部
322:内側リング部
323:中継リング部
3231:凹部
324:係合部
330A、330B、330C、330D:キャップ
331A、331B、331C、331D:天板部
332A、332B、332C、332D:側壁部
333:突起部
338:端部
334A、334B、334D:支持部
335A:支持壁
336:貫通孔
340:ガスケット(第1または第5のガスケット)
350:ガスケット(第2または第6のガスケット)
401:第1係止部
402:第2係止部
405:封止剤
501:第1外部リード線
502:第2外部リード線

Claims (35)

  1. 一方の端部に開口縁部を有する筒部、および、前記筒部の他方の端部を閉じる底部を有する電池缶と、前記筒部に収容された電極体と、前記開口縁部の開口を封口するように前記筒部に固定された封口部材と、を備え、
    前記封口部材は、封口板と、前記封口板に対応する貫通孔を有し、かつ前記封口板と電気的に絶縁された状態で前記封口板と接続したキャップと、前記筒部と前記キャップとの間を封止する封止部と、を有し、
    前記筒部の両方の端部が向かい合う方向を軸方向として、
    前記キャップは、前記軸方向において前記開口縁部と対向するとともに前記封口板の周縁に沿って配置されたリング状の天板部と、前記天板部の周縁から前記底部に向かって延在し、前記筒部の外周面を覆う側壁部と、を有し、
    前記電池缶は、前記電極体の一方の電極と電気的に接続し、
    前記封口板は、前記電極体の他方の電極と電気的に接続し、
    前記キャップは前記筒部と電気的に接続した、電池。
  2. 前記封止部は、前記キャップと前記筒部との間に圧縮された状態で介在する第1のガスケットを有する、請求項1に記載の電池。
  3. 前記封口部材は、前記封口板と前記キャップとの間に圧縮された状態で介在した第2のガスケットをさらに有する、請求項2に記載の電池。
  4. 前記第1のガスケットおよび前記第2のガスケットが離間して設けられ、
    前記第1のガスケットと前記第2のガスケットとの間に、空隙を有する、請求項3に記載の電池。
  5. 前記キャップは、前記天板部の前記底部と対向する面に立設されるともに、屈曲して前記第2のガスケットの周縁を前記天板部とともに把持する支持部をさらに有する、請求項3または4に記載の電池。
  6. 前記側壁部は、前記筒部に係止される第1係止部を有し、
    前記開口縁部に、前記第1係止部を係止する第2係止部が設けられた、請求項2〜5のいずれか1項に記載の電池。
  7. 前記第2係止部は、前記筒部の内周面である第1表面と、前記第1表面から延在して、前記天板部に対向する第2表面と、を有し、
    前記第1のガスケットが、前記第1表面の少なくとも一部を覆っており、
    前記第1表面を覆う前記第1のガスケットの少なくとも一部が前記軸方向に垂直な方向に圧縮されている、請求項6に記載の電池。
  8. 前記第2係止部は、前記筒部の内周面である第1表面と、前記第1表面から延在して、前記天板部に対向する第2表面と、を有し、
    前記第1のガスケットが、前記第2表面の少なくとも一部を覆っており、
    前記第2表面を覆う前記第1のガスケットの少なくとも一部が前記軸方向に圧縮されている、請求項6に記載の電池。
  9. 前記第1のガスケットが、前記筒部と前記側壁部の間に介在しており、
    前記第2係止部は、前記筒部と前記側壁部の間に介在する前記第1のガスケットを介して前記第1係止部を係止している、請求項6〜8のいずれか1項に記載の電池。
  10. 前記側壁部は、前記第1のガスケットの前記筒部と前記側壁部の間に介在している部分よりも下方で、前記筒部と電気的に接続している、請求項9に記載の電池。
  11. 前記第2係止部は、前記筒部の外側に向かって突出するか、および/または、前記筒部の外側に屈曲もしくは湾曲する突起部分を有し、
    前記第1のガスケットが、前記突起部分の少なくとも一部と前記キャップとの間に圧縮された状態で介在している、請求項6〜10のいずれか1項に記載の電池。
  12. 前記第1係止部は、前記側壁部の内側に向かって突出するか、および/または、前記側壁部の内側に屈曲もしくは湾曲する突起部分を有し、
    前記第1係止部の前記突起部分が、前記第2係止部の前記突起部分よりも前記電極体側に位置し、且つ、前記第2係止部の前記突起部分と対向して、前記キャップが係止されている、請求項11に記載の電池。
  13. 前記第2係止部の前記突起部分と対向する前記第1係止部の前記突起部分の少なくとも一部が、前記第2係止部と当接するとともに、前記第2係止部と電気的に接続している、請求項12に記載の電池。
  14. 前記第2係止部は、屈曲もしくは湾曲して前記筒部の外側に向かって延びる突起部を有し、
    前記キャップは、前記天板部の前記底部と対向する面に立設された環状の支持壁を有し、
    前記支持壁の外周面が、前記第2係止部の前記突起部に沿って傾斜し、且つ、前記第1のガスケットの内周面と当接している、請求項6〜13のいずれか1項に記載の電池。
  15. 前記キャップは、前記天板部の前記底部と対向する面に立設された環状の支持壁を有し、
    前記支持壁の外周面が、前記第1のガスケットの内周面と当接している、請求項2〜13のいずれか1項に記載の電池。
  16. 前記封止部は、前記封口部材と前記開口縁部との間に配された封止剤を有し、
    前記封止剤は、前記側壁部と前記開口縁部との間の一部に配され、前記側壁部と前記開口縁部との間を封止している、請求項1に記載の電池。
  17. 前記側壁部が、前記筒部の前記開口縁部とともに前記筒部の径方向において内側へ屈曲している、請求項16に記載の電池。
  18. 前記天板部は、前記封口板の周縁を収容する凹部を備え、
    前記凹部と前記封口板との間に絶縁性の第3のガスケットが配されている、請求項16または17に記載の電池。
  19. 前記天板部は、前記筒部の径方向において、前記側壁部より内側に立設され、かつ内側に屈曲した支持部を備え、
    前記支持部の屈曲により前記凹部が形成されている、請求項18に記載の電池。
  20. 前記筒部は、前記開口縁部の厚みが残部より小さくなることで、前記筒部の内側において前記開口縁部の前記底部側の端部に形成された段部を備え、
    前記キャップが、前記段部上に載置され、
    前記封止剤は、さらに前記段部と前記キャップとの間に配されている、請求項16〜19のいずれか1項に記載の電池。
  21. 前記封口部材は、前記筒部の内周面と前記封口板との間を封止する第4のガスケットをさらに有し、
    前記封止部が前記側壁部の一部に設けられ、
    前記封止部は、前記側壁部の外周面側から内周面側に向かう方向に前記筒部および前記第4のガスケットを押圧し、前記側壁部と前記電池缶とを電気的に接続しているとともに、前記第4のガスケットは、前記封口板と前記筒部の内周面との間に圧縮された状態で介在している、請求項1に記載の電池。
  22. 前記筒部の前記開口縁側の外周面が前記側壁部の内周面と重ね合わせられ、
    前記側壁部の内周面側に、内側に突出する突起部が設けられ、
    前記突起部により、前記第4のガスケットが、前記側壁部の外周面側から内周面側に向かう方向に圧縮されている、請求項21に記載の電池。
  23. 前記天板部の内面は前記第4のガスケットに当接し、且つ、前記開口縁部に接触しない、請求項21または22に記載の電池。
  24. 前記筒部は、前記筒部の内周面側に突出して前記第4のガスケットの前記電極体側を支持する支持部を有する、請求項21〜23のいずれか1項に記載の電池。
  25. 前記封口板と前記第4のガスケットとが相互に接合されている、請求項21〜24のいずれか1項に記載の電池。
  26. 前記封止部は、前記開口縁部と前記キャップとの間を封止する第5のガスケットを有し、
    前記第5のガスケットは、前記開口縁部と前記天板部の間に介在しているとともに、前記開口縁部は前記第5のガスケットにより前記軸方向に押圧されている、請求項1に記載の電池。
  27. 前記封口部材は、前記封口板と前記キャップとの間を封止する第6のガスケットをさらに有し、
    前記第6のガスケットは、前記第5のガスケットから離間して設けられている、請求項26に記載の電池。
  28. 前記キャップは、前記天板部の前記側壁部が形成される位置より内周側に、前記底部に向かって前記軸方向に延在する支持部を有し、
    前記第6のガスケットは、前記支持部の内周面と前記封口板の少なくとも外周縁部との間に介在し、
    前記第5のガスケットは、前記支持部より外周側に位置し且つ前記天板部の外周端部を含む外周領域に設けられている、請求項27に記載の電池。
  29. 前記第5のガスケットが前記封口板の外周縁部と前記天板部との間にも介在し、前記封口板と前記キャップとの間を封止している、請求項26に記載の電池。
  30. 前記筒部の前記開口縁部側の端部が、前記筒部の径方向の外側に屈曲または湾曲してから前記底部に向かって延びる形状を有し、
    前記形状における屈曲位置または湾曲位置から前記底部に向かって延びる部分と前記天板部との間に前記第5のガスケットが介在している、請求項26〜29のいずれか1項に記載の電池。
  31. 前記形状において、前記筒部の外周面と前記側壁部の内周面とが、前記第5のガスケットが介在する領域よりも前記底部に向かう側で接合されている、請求項30に記載の電池。
  32. 前記側壁部の内周面が、前記筒部の前記開口縁部側の外周面と重ねられ、
    前記筒部の前記側壁部の内周面と重ねられる重ね領域の外径が、前記重ね領域を除く前記筒部の外径より小さく、
    前記側壁部の内径が、前記筒部の外径の最大値以下である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の電池。
  33. 前記側壁部の内周面が、前記筒部の外周面と接合されている、請求項1〜32のいずれか1項に記載の電池。
  34. 前記封口板の前記底部と対向する下面が、前記天板部の前記底部と対向しない面と同一面上にあるか、または、前記天板部の前記底部と対向しない面よりも前記底部側にある、請求項1〜33のいずれか1項に記載の電池。
  35. 前記筒部は、円筒である、請求項1〜34のいずれか1項に記載の電池。
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