JPWO2020110408A1 - ガスクロマトグラフシステム - Google Patents

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Abstract

ガスクロマトグラフシステム10は、ガスクロマトグラフ1と検出器2とを備えている。検出器2は、酸化還元部14を備えている。酸化還元部14は、酸化部146と、還元部147とを備えている。還元部147は、酸化部146よりも下流側に設けられている。還元部147は、酸化部146に対して鉛直方向上方以外の位置に配置されている。そのため、酸化部146の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、還元部147がその高温の空気にさらされることを抑制できる。

Description

本発明は、カラムと、カラムにおいて分離された試料成分を検出する検出器とを備えたガスクロマトグラフシステムに関するものである。
クロマトグラフィー分離と組み合わせて試料中のヘテロ原子である硫黄の含有量を定量するために、高い化合物選択性を実現する化学発光を応用した検出器が利用されている。例えば、硫黄化合物の化学発光を利用した検出器として、硫黄化学発光検出器(SCD:Sulfur Chemiluminescence Detector)が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
SCDを用いた分析では、例えば、含硫黄化合物の酸化及び還元により生じる硫黄化合物と、オゾンとの反応により、二酸化硫黄の励起種SO の化学発光が生じ、その化学発光が光増倍管などからなる検出部で検出される。
以下に、SCDを用いた分析の反応例を示す。
<酸化還元部における反応>
含硫黄化合物+O(酸化剤)→SO+CO+HO+・・・
SO+H(還元剤)→SO+H
<反応セルにおける反応>
SO+O→SO +O
SO →SO+hν
クロマトグラフィー分離後の試料ガスは、酸化還元部において酸化及び還元された後、反応セルへと導かれ、反応セル内で生じたSO の化学発光がSCDにより検出される。
特開2015−59876号公報
上記した酸化還元部は、例えば、ガスクロマトグラフに設けられている。酸化還元部は、長尺状の反応管を備えている。反応管は、カラムの一端に連続しており、鉛直上方に延びている。反応管には、酸化剤及び還元剤が導入される。また、反応管は、加熱機構により加熱される。
分析の際には、カラムを通過した試料ガスは、反応管に流入し、反応管内において酸化及び還元された後、反応セルへと導かれる。このとき、反応管内における下方側(上流側)で試料ガスが酸化され、反応管内における上方側(下流側)で試料ガスが還元される。
ここで、酸化還元部において、酸化に適した温度と還元に適した温度とが異なっている。具体的には、酸化に適した温度は、還元に適した温度よりも高い。例えば、酸化に適した温度は、1000℃程度であり、還元に適した温度は、850℃程度である。
しかしながら、反応管が鉛直方向に延びているため、空気の対流の影響を受けて、試料ガスを酸化及び還元する際に適切な温度に保つことが難しいという不具合が生じていた。具体的には、試料ガスを還元する部分(反応管内の上方側の部分)が、空気の対流の影響により高温にさらされて、温度が高くなりすぎるという不具合が生じていた。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、試料成分を適切な温度で酸化還元反応させることができるガスクロマトグラフシステムを提供することを目的とする。
(1)本発明に係るガスクロマトグラフシステムは、試料成分が導入されるカラムと、前記カラムにおいて分離された試料成分を検出する検出器とを備えたガスクロマトグラフシステムである。前記検出器は、流路と、酸化還元部とを備える。前記流路には、前記カラムにおいて分離された試料成分が通過する。前記酸化還元部は、前記流路を通過する試料成分を酸化させる酸化部、及び、前記流路における前記酸化部よりも下流側に設けられ、前記酸化部で酸化された試料成分を還元させる還元部を含む。前記還元部は、前記酸化部に対して鉛直上方以外の位置に配置されている。
酸化還元反応を行うガスクロマトグラフシステムにおいては、一般的に、酸化に適した温度は、還元に適した温度よりも高い。そのため、一般的に、試料成分の酸化を行う部分は、試料成分の還元を行う部分よりも高い温度に保たれる。
上記した本発明の構成によれば、試料成分を還元させるための還元部は、試料成分を酸化させるための酸化部よりも下流側に設けられている。さらに、還元部は、酸化部に対して鉛直上方以外の位置に配置されている。
そのため、酸化部の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、その高温の空気に還元部がさらされることを抑制できる。
その結果、還元部の温度が必要以上に高くなることを抑制できる。
すなわち、本発明のガスクロマトグラフ用検出器によれば、試料成分を適切な温度で酸化還元反応させることができる。
(2)また、前記還元部は、前記酸化部に対して略水平方向に並べて配置されていてもよい。
このような構成によれば、試料成分が通過する流路が略水平方向に延びるように形成される。
そのため、ユーザは、流路に対するメンテナンスを略水平方向から行うことができる。
その結果、ガスクロマトグラフ用検出器を用いる際におけるユーザの作業性を向上できる。
(3)また、前記ガスクロマトグラフシステムは、流路部材をさらに備えてもよい。前記流路部材は、前記流路を構成する管状に形成されている。前記流路部材は、前記酸化部と前記還元部とが並ぶ方向に沿ってスライドさせることにより着脱可能である。
このような構成によれば、流路部材を着脱させる際のユーザの作業性を向上できる。
(4)また、前記ガスクロマトグラフシステムは、本体をさらに備えてもよい。前記本体には、前記カラムが収容される。前記流路は、前記本体の側面から外方に向かって延びていてもよい。
このような構成によれば、ユーザは、本体の側面に対向する状態で、流路のメンテナンスを行うことができる。
そのため、ガスクロマトグラフシステムを用いる際におけるユーザの作業性を向上できる。
(5)また、前記カラムは、試料を導入する導入口と、分離された試料成分を排出する排出口とを備えてもよい。前記流路は、前記カラムの前記排出口にその一端が接続されていてもよい。前記検出器は、測定部と、加熱部と、保持部とをさらに備えてもよい。前記測定部は、前記酸化還元部で酸化及び還元された試料成分を測定する。前記加熱部は、前記酸化部における前記流路内の試料成分を加熱し、前記還元部における前記流路内の試料成分を前記酸化部における試料成分よりも低い温度で加熱する。前記保持部は、前記酸化還元部を前記流路の中心軸が鉛直以外の方向となる姿勢で保持する。
このような構成によれば、加熱部は、酸化部における試料成分を還元部における試料成分よりも高い温度で加熱する。そして、酸化還元部は、中心軸が鉛直以外の方向となる姿勢で保持される。
そのため、酸化部の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、その高温の空気に還元部がさらされることを抑制できる。
その結果、還元部の温度が必要以上に高くなることを抑制できる。
(6)また、前記ガスクロマトグラフシステムは、流路部材をさらに備えてもよい。前記流路部材は、前記流路を構成する管状である。前記流路部材は、前記酸化部と前記還元部とが並ぶ方向に沿って前記流路の下流方向にスライドさせることにより着脱可能である。。前記保持部は、水平方向を0度とした場合に、前記還元部が前記酸化部に対して0度以上45度以内の上方の位置に配置されるように前記酸化還元部を保持してもよい。
このような構成によれば、ユーザは、メンテナンスの際に流路部材をスライドして着脱させることができる。
また、従来の構成では、反応管が鉛直方向に延びているため、流路部材をスライドして引き抜く過程で手が滑るなどして、流路部材が自重により酸化還元部内に落下する可能性がある。また、流路部材を着脱する際は、流路部材が折れてしまわないように流路の方向と平行にスライドさせる必要がある。従来の構成では、反応管が鉛直方向に延びており下流側が上方に位置するため、作業位置が高く、着脱作業は困難である。
上記した構成であれば、流路部材が酸化還元部内に落下する危険性を低下させることができ、かつ、流路部材を着脱してメンテナンスを行う際のユーザの作業性を向上できる。
また、流路部材は、例えば、反応管にOリング等で保持するよって固定できる。酸化部に対する還元部の位置が0度に近づくにつれて、流路部材が自重によって酸化還元部の奥に落下する危険性は低下し、最低でも45度以内であれば、流路部材にかかる鉛直下方の自重よりもOリングによる保持力の方が大きくなると考えられる。
そのため、上記した構成のように、保持部により還元部が酸化部に対して0度以上45度以内の上方の位置に配置されるように酸化還元部を保持することによって、流路部材が酸化還元部内に落下する危険性を一層低下させることができる。
(7)また、前記流路部材の内部が前記還元部であり、前記流路部材の内部の表面には還元反応を示す触媒が設けられていてもよい。
このような構成によれば、還元部を簡易に構成できる。
(8)また、前記ガスクロマトグラフシステムは、本体をさらに備えてもよい。前記本体には、前記カラムが収容される。前記酸化還元部は、前記本体の側面に配置されていてもよい。前記流路は、前記本体の側面から外方に向かって延びていてもよい。
このような構成によれば、ユーザは、本体の側面に対向する状態で、流路のメンテナンスを行うことができる。そのため、ガスクロマトグラフシステムを用いる際におけるユーザの作業性を向上できる。また、酸化還元部が本体の直上に配置されないため、酸化還元部が、対流により本体内の温度の影響を受けることを防止できる。
本発明によれば、試料成分を還元させるための還元部は、試料成分を酸化させるための酸化部よりも下流側に設けられている。さらに、還元部は、酸化部に対して鉛直上方以外の位置に配置されている。そのため、酸化部の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、その高温の空気に還元部がさらされることを抑制できる。その結果、還元部の温度が必要以上に高くなることを抑制できる。すなわち、本発明のガスクロマトグラフ用検出器によれば、試料成分を適切な温度で酸化還元反応させることができる。
本発明の第1実施形態に係るガスクロマトグラフを用いたガスクロマトグラフシステムの構成例を示した概略図である。 図1のガスクロマトグラフシステムの内部構成を模式的に示した正面図である。 図1のガスクロマトグラフシステムの内部構成を模式的に示した平面図である。 図1のガスクロマトグラフシステムの酸化還元部の周囲の構成を詳細に示した断面図である。 本発明の第2実施形態に係るガスクロマトグラフを用いたガスクロマトグラフシステムの構成例を示した概略図である。 本発明の第3実施形態に係るガスクロマトグラフを用いたガスクロマトグラフシステムの構成例を示した概略図である。
1.ガスクロマトグラフシステムの構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るガスクロマトグラフ1を用いたガスクロマトグラフシステム10の構成例を示した概略図である。
ガスクロマトグラフシステム10は、ガスクロマトグラフ1と、当該ガスクロマトグラフ1により分離された試料成分を検出する検出器2とを備えている。
ガスクロマトグラフ1は、カラム11、カラムオーブン12及び試料導入部13などを備えている。
カラム11は、例えば、キャピラリカラムからなる。カラム11は、ヒータ及びファンなど(いずれも図示せず)とともにカラムオーブン12内に収容されている。
カラムオーブン12は、箱状に形成されている。カラムオーブン12は、カラム11を加熱するためのものであり、分析時にはヒータ及びファン(図示せず)を適宜駆動させる。カラムオーブン12が、本体の一例を構成している。
試料導入部13は、カラムオーブン12の上面121に設けられている。試料導入部13は、内部に試料気化室を備えており、この試料気化室内で気化された試料(試料ガス)がキャリアガスとともにカラム11内に導入される。
検出器2は、例えば、SCDである。検出器2は、酸化還元部14、反応セル21、オゾナイザー22、フィルタ23、光検出器24、ポンプ25及びスクラバ26などを備えている。検出器2が、ガスクロマトグラフ用検出器の一例を構成している。
酸化還元部14は、カラムオーブン12の周面(側面122)に設けられている。酸化還元部14は、試料成分を酸化還元反応させるためのものである。酸化還元部14には、カラム11の一端(先端)が接続されている。なお、酸化還元部14の詳細な構成については、後述する。
反応セル21には、第1移送管31及び第2移送管32のそれぞれが接続されている。反応セル21は、第1移送管31を介して酸化還元部14に接続されている。また、反応セル21には、オゾナイザー22からオゾンが供給される。
オゾナイザー22では、酸素から無声放電によりオゾンが生成される。オゾナイザー22と光検出器24とは、間隔を隔てて配置されている。また、反応セル21と光検出器24との間にフィルタ23が配置されている。
光検出器24は、例えば、光増倍管からなる。反応セル21、オゾナイザー22、フィルタ23及び光検出器24が測定部30を構成している。測定部30は、酸化還元部14で酸化及び還元された試料成分を測定する。
ポンプ25及びスクラバ26は、第2移送管32に介在されている。
ガスクロマトグラフシステム10を用いて試料を分析する際には、まず、分析対象となる試料がガスクロマトグラフ1の試料導入部13に注入される。試料は、試料気化室において気化される。また、試料導入部13の試料気化室には、キャリアガスが供給される。
試料気化室内で気化された試料は、キャリアガスとともにカラム11内に導入される。試料に含まれる各試料成分は、カラム11内を通過する過程で分離されて、酸化還元部14に順次導入される。
酸化還元部14では、試料成分の酸化還元反応が行われる。酸化還元部14から第1移送管31を介して反応セル21内に導かれた試料成分(試料ガス)は、オゾナイザー22から供給されるオゾンと反応セル21内で混合される。
このとき、酸化還元部14から反応セル21への試料ガスの導入は、第2移送管32を介して反応セル21に接続されたポンプ25の作用により行われる。すなわち、ポンプ25の吸引動作により、酸化還元部14から反応セル21内に試料ガスが導かれ、反応セル21内においてオゾンと反応した後の試料ガスは、ポンプ25を介して排出される。反応セル21とポンプ25との間には、スクラバ26が介装されており、反応セル21からの試料ガスは、スクラバ26によりオゾンが除去された上で排出される。
反応セル21内では、励起された二酸化硫黄が生じ、化学発光が観察される。反応セル21内で生じた化学発光は、フィルタ23を介して、光検出器24により検出される。これにより、二酸化硫黄の発光量に応じた検出信号が光検出器24から出力され、その検出信号に基づいて試料ガス中の硫黄含有量を定量することができる。
2.検出器の構成
酸化還元部14は、カラムオーブン12の側面122に設けられている。酸化還元部14は、本体部141と、第1反応管142と、第2反応管148と、加熱部143とを備えている。本体部141は、長尺な筒状に形成されており、カラムオーブン12の側面122から略水平方向に延びている。
なお、カラムオーブン12の側面122とは、カラムオーブン12の周面であって、ユーザと対向する面(前面)と隣接(連続)する面である。
第1反応管142は、管状に形成されおり、本体部141内に配置されている。第1反応管142は、カラムオーブン12の側面122から略水平方向(外方)に延びている。第1反応管142は、本体部141に対して略水平方向に沿うようにしてスライド移動可能(着脱可能)である。カラム11の一端(先端)には、第2反応管148が接続されている。第1反応管142は、第1移送管31に接続されている。第1反応管142は、例えば、セラミックス製のチューブである。第2反応管148における上流側の部分(カラム11側の部分)には、第1流入管144が接続されている。また、第1反応管142における下流側の部分(反応セル21側の部分)には、第2流入管145が接続されている。第1反応管142が、流路部材の一例を構成している。また、第1反応管142及び第2反応管148内の空間が流路140の一例を構成している。
第1流入管144には、図示しない供給部から酸化剤が供給される。酸化剤は、例えば、Oである。ただし、酸化剤はO以外のものであってもよい。第2反応管148内における第1流入管144との接続部分、及び、その近傍が酸化部146である。
第2流入管145には、図示しない供給部から還元剤が供給される。供給剤は、例えば、Hである。ただし、還元剤はHに限られるものではない。第1反応管142の内部が還元部147である。
すなわち、酸化還元部14では、還元部147は、酸化部146に対して略水平方向に並べて配置されている。また、還元部147は、流路140において、酸化部146よりも下流側(試料ガスの流入方向における下流側)に設けられている。
加熱部143は、第1反応管142及び第2反応管148を覆うようにして本体部141内に配置されている。加熱部143は、例えば、ヒータ(図示せず)を備えている。加熱部143は、酸化部146及び還元部147を加熱する。具体的には、加熱部143は、酸化部146が還元部147よりも高温となるように、酸化部146及び還元部147のそれぞれを加熱する。
3.酸化還元部における試料の酸化還元反応
上記したように、ガスクロマトグラフ1のカラム11を通過した試料ガスは、酸化還元部14に導入される。このとき、カラム11を通過した試料ガスは、流路140に導入される。
流路140に流入した試料ガスは、まず、酸化部146において、第1流入管144から流入される酸化剤と混合されるとともに加熱部143により加熱される。このとき、具体的には、酸化部146の温度は、1000℃程度となる。このようにして、酸化部146において、試料ガスが酸化される。
また、酸化された試料ガスは、さらに、流路140内を略水平方向に移動して、還元部147に到達する。そして、試料ガスは、還元部147において、第2流入管145から流入される還元剤と混合されるとともに加熱部143により加熱される。このとき、具体的には、還元部147の温度は、850℃程度となる。このようにして、還元部147において、試料ガスが還元される。
このようにして、酸化還元部14において、試料ガス(試料成分)の酸化還元反応が行われる。その後、試料ガス(試料成分)は、第1移送管31を介して反応セル21へと導かれる。
例えば、試料ガス中の試料成分の一例である含硫黄化合物は、酸化剤としてのOを用いて酸化還元部14内で酸化されることにより、SOが生成される。そして、生成されたSOは、還元剤としてのHを用いて酸化還元部14内で還元されることにより、SOが生成される。このようにして生成されるSOは、オゾンとの反応により化学発光が可能な硫黄化合物である。
酸化還元部14で試料成分の酸化還元反応が行われる際には、第2反応管148の周囲は、加熱部143により加熱されて高温となる。そして、第2反応管148の周囲で高温となった空気が対流により上昇する。一方、第1反応管142内の還元部147は、酸化部146に対して略水平方向に間隔を隔てて配置されている。そのため、還元部147が酸化部146の周囲で高温となった空気にさらされることが抑制される。
また、第1反応管142は消耗品であり、経時劣化又は汚染によって活性が変化した場合には、試料成分の感度低下として症状が現れるため、第1反応管142の交換が必要となる。この場合、ユーザは、ガスクロマトグラフ1の側面122側に立った状態で、第1反応管142を本体部141に対して略水平方向にスライド移動させることで、第1反応管142を酸化還元部14から引き抜く(離脱させる)。そして、ユーザは、新しい第1反応管142を本体部141に挿入するようにスライド移動させることで、第1反応管142を酸化還元部14に装着させる。
4.検出器の詳細構成
図2は、ガスクロマトグラフシステム10の内部構成を模式的に示した正面図である。図3は、ガスクロマトグラフシステム10の内部構成を模式的に示した平面図である。図4は、ガスクロマトグラフシステム10の酸化還元部14の周囲の構成を詳細に示した断面図である。
図2及び図3に示すように、ガスクロマトグラフシステム10において、流路140は、カラムオーブン12の側面から外方に向かって延びており、酸化還元部14は、カラムオーブン12の側面に配置されている。ガスクロマトグラフ10では、カラム11の排出口112には、流路140の一端が接続されている。
ガスクロマトグラフ1では、試料導入部13においてキャリアガスの流れに試料が導入され、該試料を含むキャリアガスが、カラムオーブン12に収容されたカラム11の導入口111に導入される。試料は、カラム11を通過する過程で成分毎に分離され、分離された各試料成分を含むガス(以下「試料ガス」とよぶ)が順次カラム11の排出口112から溶出する。
検出器2において本体部141は、検出器2の筐体41の上部前側に収容されており、反応セル21及びその他の構成要素(図2及び図3では省略)は、筐体41内部の残りの空間(例えば本体部141の下方や後方)に収容されている。なお、検出器2の筐体41のうち、本体部141が収容されている空間の上面は開閉可能な扉42となっている。
図4に示すように、本体部141には、第1反応管142と、第2反応管148と、第1流入管144と、不活性ガス導入管150と、加熱部143と、これらを収容するハウジング151とを備えている。以下では図4に示された各管路の図中の左側に位置する端部を各管路の「左端」とよび、図中右側に位置する端部を各管路の「右端」とよぶ。
第2反応管148は、第1流入管144の内部に、第1流入管144と同軸に配置されており、不活性ガス導入管150は、その左端が第2反応管148の右端に挿入されている。また、第1反応管142は、その右端が第2反応管148の左端に挿入されている。なお、第2反応管148、第1反応管142、第1流入管144、及び不活性ガス導入管150は、いずれもアルミナなどのセラミックで構成されるセラミックチューブである。
第1流入管144及び第2反応管148の右端には、コネクタ152が取り付けられ、不活性ガス導入管150はこのコネクタ152に挿通されている。なお、第1流入管144及び第2反応管148の右端の開口部はコネクタ152によって閉鎖されているが、コネクタ152の左端面には溝が切られており、当該溝を介して第1流入管144と第2反応管148の間で気体の流通が可能となっている。不活性ガス導入管150の右端は、本体部141のハウジング151から突出しており、ガスクロマトグラフ1と検出器2との境界に配置されたインターフェース153の内部に設けられた配管154の左端に接続されている。配管154の右端は、第1ジョイント155に取り付けられている。第1ジョイント155には、不活性ガス導入管150に不活性ガス(ここでは窒素)を供給するための不活性ガス流路156が接続されている。
第1反応管142、第1流入管144及び第2反応管148の左端は、本体部141のハウジング151から突出し、更に検出器2の筐体41の左側壁411に設けられた開口411aから外部に突出している。筐体41の外部において、第1流入管144の左端には、第2ジョイント157が取り付けられており、この第2ジョイント157には、第1流入管144に酸化剤(ここでは酸素)を供給するための酸化剤流路158が接続されている。第2反応管148は、この第2ジョイント157に挿通されており、その左端には第3ジョイント159が取り付けられている。この第3ジョイント159には、第2反応管148に還元剤(ここでは水素)を供給するための第2流入管145が接続されている。第1反応管142は、この第3ジョイント159に挿通されており、その左端は反応セル21に至る第1移送管31に接続されている。第1移送管31は可撓性のチューブで構成されており、筐体41の外部で折り返された後、再び筐体41の内部に進入し、筐体41内の反応セル21に接続されている。
第1反応管142の内部の表面には、還元反応を示す触媒が設けられている。第1反応管142の内部(管状に形成された流路)が還元部147を構成している。第1反応管142と第3ジョイント159との間には、Oリング161が設けられている。第1反応管142は、Oリング161を介して第2反応管148に保持されている。第1反応管142は、酸化部146と還元部147とが並ぶ方向に沿って流路140の下流方向にスライドさせることにより検出器2に着脱できる。
検出器2には、本体部141(酸化還元部14)を保持するための保持部149が設けられている。保持部149は、筐体41内において一定位置に固定されており、本体部141の下端部を保持している。これにより、本体部141(酸化還元部14)は、一定の姿勢が保たれる。
保持部149は、水平方向を0度とした場合に、還元部147が酸化部146に対して0度以上、45度以内の上方の位置に配置されるように本体部141(酸化還元部14)を保持する。
具体的には、この実施形態では、保持部149は、水平方向を0度とした場合に、還元部147が酸化部146に対して0度以上、5度以内の上方の位置に配置されるように本体部141(酸化還元部14)を保持している。この状態において、還元部147は、酸化部146に対して略水平方向に並べて配置されている。すなわち、還元部147が酸化部146に対して略水平方向に並べて配置される状態には、水平方向を0度とした場合に、還元部147が酸化部146に対して0度以上、5度以内の上方の位置に配置される状態が含まれる。
なお、保持部149は、酸化還元部14を流路の中心軸Lが鉛直以外の方向となる姿勢で保持する構成であればよい。すなわち、還元部147は、酸化部146に対して鉛直上方以外の位置に配置される構成であればよい。
加熱部143は、酸化部146おける流路140内の試料成分を加熱し、還元部147における流路140内の試料成分を酸化部146における試料成分よりも低い温度で加熱する。
不活性ガス流路156に供給された窒素は、第1ジョイント155、及び配管154を経て不活性ガス導入管150の右端(後端)に流入し、不活性ガス導入管150の内部を右端(後端)から左端(前端)に向かって進行する。
酸化剤流路158を介して供給される酸素は、第2ジョイント157を介して第1流入管144の左端に流入し、第1流入管144の内壁と第2反応管148の外壁との間の空間を右方に向かって進行する。第1流入管144の右端に達した酸素は、コネクタ152の左端面に形成された溝(上述)から第2反応管148の内部に流入し、第2反応管148内を左方に向かって進行する。なお、本実施形態では、酸化剤として酸素を使用するものとするが、酸化剤として空気を使用することもできる。
第2流入管145を介して供給された水素は、第3ジョイント159を経て第2反応管148の左端に流入し、第2反応管148の内壁と第1反応管142の外壁との間の空間を右方に向かって進行する。第1反応管142の右端付近まで到達した水素は、そこから第1反応管142の中に引き込まれ、第1反応管142の内部を左方に向かって進行する。
ガスクロマトグラフ1のカラム11の排出口112から本体部141の内部に導入された試料ガスは、第2反応管148の右端にて酸素と混合され、第2反応管148の内部を左に向かって進行しつつ、高温で酸化分解される。このとき、試料成分が硫黄化合物である場合には、二酸化硫黄が生成される。酸化分解された試料成分を含むガスは、第2反応管148の左端付近から導入される水素と共に第1反応管142に引き込まれる。前記酸化分解された試料成分に二酸化硫黄が含まれる場合は、ここで二酸化硫黄が水素と反応して一酸化硫黄に還元される。第1反応管142を通過したガスは、第1移送管31を通じて反応セル21に導入される。
第1移送管31から反応セル21に送られたガスは、図1に示すように、反応セル21内でオゾンと混合される。このとき、一酸化硫黄とオゾンの反応によって生じる化学発光がフィルタ23を介して光電子増倍管等から成る光検出器24で検出される。光検出器24からの検出信号は制御部(図示せず)にて当該検出信号に基づいて試料ガス中の硫黄化合物の濃度が求められる。このようにして、測定部30において、酸化還元部14で酸化及び還元された試料成分が測定される。
このような分析を行っている間は、カラムオーブン12の温度の変化が激しく、例えば30分の間で−30〜480℃の間を遷移することもある。この場合、第2反応管148と加熱部143との間の領域200において対流が生じるが、この領域200の上方に還元部147が配置されていないため、還元部147が必要以上に高温になることが抑制される。
また、ユーザは、メンテナンスを行う際には、第1反応管142をスライド移動させることで、第1反応管142を酸化還元部14から引き抜く(離脱させる)。還元部147は、酸化部146に対して0度以上45度以内の上方の位置に配置されるため、第1反応管142が自重により酸化還元部14内に落下する危険性を低減でき、メンテナンスを行う際のユーザの作業性を向上できる。この実施形態では、還元部147は、酸化部146に対して略水平方向に並べて配置されているめ、メンテナンスを行う際のユーザの作業性を一層向上できる。
なお、本実施形態における水平方向とは、重力方向に直行する平面に含まれる方向を指す。また、本実施形態において、酸化部146と還元部147との位置関係を特定する角度は、酸化部146と還元部147との間の流路140の中心軸と重力方向に直行する平面とが成す角である。
5.作用効果
(1)本実施形態によれば、図1に示すように、ガスクロマトグラフシステム10は、ガスクロマトグラフ1と検出器2とを備えている。検出器2は、酸化還元部14を備えている。酸化還元部14は、酸化部146と、還元部147とを備えている。還元部147は、酸化部146よりも下流側に設けられている。さらに、還元部147は、酸化部146に対して鉛直上方以外の位置に配置されている。
そのため、酸化部146の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、還元部147がその高温の空気にさらされることを抑制できる。
その結果、還元部147の温度が必要以上に高くなることを抑制できる。
すなわち、酸化還元部14によれば、試料成分を適切な温度で酸化還元反応させることができる。
(2)また、本実施形態によれば、図1に示すように、酸化還元部14において、還元部147は、酸化部146に対して略水平方向に並べて配置されている。
すなわち、酸化還元部14では、試料成分が通過する流路140(第1反応管142内の流路140)が略水平方向に延びるように形成されている。
そのため、ユーザは、流路に対するメンテナンスを略水平方向から行うことができる。
その結果、酸化還元部14を用いる際におけるユーザの作業性を向上できる。
また、ガスクロマトグラフ1における流路の設計の自由度を向上させることができる。
(3)また、本実施形態によれば、図1に示すように、酸化還元部14は、第1反応管142を備えている。第1反応管142は、酸化部146と還元部147とが並ぶ方向(略水平方向)に沿ってスライドさせることにより本体部141に対して着脱可能である。
そのため、第1反応管142を本体部141に対して着脱させる際のユーザの作業性を向上できる。
(4)また、本実施形態によれば、図1に示すように、ガスクロマトグラフ1において、第1反応管142は、カラムオーブン12の側面122から外方に向かって延びている。
そのため、ユーザは、カラムオーブン12の側面122に対向する状態で、第1反応管142(第1反応管142の流路140)のメンテナンスを行うことができる。
その結果、ガスクロマトグラフ1を用いる際におけるユーザの作業性を向上できる。
(5)また、本実施形態によれば、ガスクロマトグラフシステム10において、加熱部143は、酸化部146における流路140内の試料成分を加熱し、還元部147における流路140内の試料成分を酸化部146における試料成分よりも低い温度で加熱する。保持部149は、酸化還元部14を流路140の中心軸Lが鉛直以外の方向となる姿勢で保持する。
そのため、酸化部146の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、その高温の空気に還元部147がさらされることを抑制できる。
その結果、還元部147の温度が必要以上に高くなることを抑制できる。
(6)また、本実施形態によれば、ガスクロマトグラフシステム10において、第1反応管142は、酸化部146と還元部147とが並ぶ方向に沿って流路140の下流方向にスライドさせることにより着脱可能である。保持部149は、水平方向を0度とした場合に、還元部147が酸化部146に対して0度以上45度以内の上方の位置に配置されるように酸化還元部14を保持する。
そのため、ユーザは、メンテナンスの際に第1反応管142をスライドして着脱させることができる。
また、第1反応管142が鉛直方向に延びる構成である場合には、第1反応管142をスライドして引き抜く過程で手が滑るなどして、第1反応管142が自重により酸化還元部14内に落下する可能性がある。また、第1反応管142を着脱する際は、第1反応管142が折れてしまわないように流路の方向と平行にスライドさせる必要があるため、第1反応管142が鉛直方向に延びる構成である場合には、第1反応管142の下流側が上方に位置するため、作業位置が高く、着脱作業は困難である。
本実施形態の構成であれば、第1反応管142が酸化還元部14内に落下する危険性を低下させることができ、かつ、第1反応管142を着脱してメンテナンスを行う際のユーザの作業性を向上できる。
また、酸化部146に対する還元部147の位置が0度に近づくにつれて、第1反応管142が自重によって酸化還元部14の奥に落下する危険性は低下し、最低でも45度以内であれば、第1反応管142にかかる鉛直下方の自重よりもOリング161による保持力の方が大きくなると考えられる。
そのため、保持部149により還元部147が酸化部146に対して0度以上45度以内の上方の位置に配置されるように酸化還元部14を保持することによって、第1反応管142が酸化還元部14内に落下する危険性を一層低下させることができる。
(7)また、本実施形態によれば、第1反応管142の内部が還元部147として構成されている。また、第1反応管142の内部の表面には還元反応を示す触媒が設けられている。
そのため、還元部147を簡易に構成できる。
(8)また、本実施形態によれば、図2及び図3に示すように、ガスクロマトグラフシステム10において、酸化還元部14は、カラムオーブン12の側面に配置されている。また、流路140は、カラムオーブン12の側面から外方に向かって延びている。
そのため、ユーザは、カラムオーブン12の側面に対向する状態で、流路140のメンテナンスを行うことができ、ガスクロマトグラフシステム10を用いる際におけるユーザの作業性を向上できる。また、酸化還元部14がカラムオーブン12の直上に配置されないため、カラムオーブン12が、対流によりカラムオーブン12内の温度の影響を受けることを防止できる。
測定中のカラムオーブン12の温度は変化が激しく、例えば30分の間で−30〜480℃の間を遷移することもある。そのため、カラムオーブン12の側面ではなく直上に酸化還元部14が設けられているような場合は、酸化還元部14の周囲温度が極端に変化する結果、加熱部143による酸化還元部14内の温度を正確に制御することは困難である。
本実施形態の構成であれば、酸化還元部14がカラムオーブン12の直上に配置されないため、測定中にカラムオーブン12と酸化還元部14の間で対流が起こることを防止できる。
6.第2実施形態
以下では、図5及び図6を用いて、本発明の他の実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、上記と同様の符号を用いることにより説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るガスクロマトグラフ1を用いたガスクロマトグラフシステム10の構成例を示した概略図である。
上記した第1実施形態では、酸化還元部14は、カラムオーブン12の側面122に設けられている。
対して、第2実施形態では、酸化還元部14は、カラムオーブン12の上面121に設けられている。具体的には、酸化還元部14は、流路140が略水平方向に延びる状態を保つようにして、カラムオーブン12の上面121に載置されている。この状態で、還元部147は、酸化部146に対して略水平方向に並べて配置されている。
このように酸化還元部14を配置すれば、ガスクロマトグラフ1の側面122側にスペースを確保することができる。
7.第3実施形態
図6は、本発明の第3実施形態に係るガスクロマトグラフ1を用いたガスクロマトグラフシステム10の構成例を示した概略図である。
上記した第1実施形態では、酸化還元部14は、流路140が略水平方向に延びる状態を保つようにして設けられている。
対して、第3実施形態では、酸化還元部14は、流路140が鉛直方向に延びる状態を保つようにして設けられている。具体的には、酸化還元部14は、流路140が鉛直方向に延びる状態を保つようにして、カラムオーブン12の側面122に設けられている。酸化還元部14は、カラムオーブン12の側面122に沿うように配置されている。
この状態で、還元部147は、酸化部146の下方側に配置されている。
そのため、酸化部146の周囲で高温となった空気が対流により上方に移動した場合に、その高温の空気に還元部147がさらされることを一層抑制できる。
その結果、還元部147を適切な温度に保つことができる。
8.変形例
上記した実施形態では、還元部147は、酸化部146に対して水平方向に間隔を隔てた位置や、酸化部146に対して下方側に配置されるとして説明した。しかし、還元部147は、酸化部146に対して鉛直上方以外の位置に配置されていればよく、その配置は、上記したものに限られない。例えば、還元部147は、酸化部146に対して斜めの位置(酸化部146に対して、鉛直方向に間隔を隔てており、かつ、水平方向に間隔を隔てた位置)に配置されていてもよい。
1 ガスクロマトグラフ
2 検出器
10 ガスクロマトグラフシステム
11 カラム
12 カラムオーブン
14 酸化還元部
30 測定部
111 導入口
112 排出口
122 側面
140 流路
142 第1反応管
143 加熱部
146 酸化部
147 還元部
148 第2反応管
149 保持部
161 Oリング
L 中心軸

Claims (8)

  1. 試料成分が導入されるカラムと、
    前記カラムにおいて分離された試料成分を検出する検出器とを備えたガスクロマトグラフシステムであって、
    前記検出器は、
    前記カラムにおいて分離された試料成分が通過する流路と、
    前記流路内の試料成分を酸化させる酸化部、及び、前記流路における前記酸化部よりも下流側に設けられ、前記酸化部で酸化された試料成分を還元させる還元部を含む酸化還元部とを備え、
    前記還元部は、前記酸化部に対して鉛直上方以外の位置に配置されていることを特徴とするガスクロマトグラフシステム。
  2. 前記還元部は、前記酸化部に対して略水平方向に並べて配置されていることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフシステム。
  3. 前記流路を構成する管状の流路部材をさらに備え、
    前記流路部材は、前記酸化部と前記還元部とが並ぶ方向に沿ってスライドさせることにより着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフシステム。
  4. 前記カラムが収容された本体をさらに備え、
    前記流路は、前記本体の側面から外方に向かって延びていることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフシステム。
  5. 前記カラムは、試料を導入する導入口と、分離された試料成分を排出する排出口とを備え、
    前記流路は、前記カラムの前記排出口にその一端が接続されており、
    前記検出器は、
    前記酸化還元部で酸化及び還元された試料成分を測定する測定部と、
    前記酸化部における前記流路内の試料成分を加熱し、前記還元部における前記流路内の試料成分を前記酸化部における試料成分よりも低い温度で加熱する加熱部と、
    前記酸化還元部を前記流路の中心軸が鉛直以外の方向となる姿勢で保持する保持部とをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガスクロマトグラフシステム。
  6. 前記流路を構成する管状の流路部材をさらに備え、
    前記流路部材は、前記酸化部と前記還元部とが並ぶ方向に沿って前記流路の下流方向にスライドさせることにより着脱可能であり、
    前記保持部は、水平方向を0度とした場合に、前記還元部が前記酸化部に対して0度以上45度以内の上方の位置に配置されるように前記酸化還元部を保持することを特徴とする請求項5に記載のガスクロマトグラフシステム。
  7. 前記流路部材の内部が前記還元部であり、前記流路部材の内部の表面には還元反応を示す触媒が設けられていることを特徴とする請求項6に記載のガスクロマトグラフシステム。
  8. 前記カラムが収容された本体をさらに備え、
    前記酸化還元部は、前記本体の側面に配置されており、
    前記流路は、前記本体の側面から外方に向かって延びていることを特徴とする請求項5に記載のガスクロマトグラフシステム。
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