以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る無線基地局の構成例を示した図である。図1に示すように、無線基地局は、CU(Centralized Unit)1と、FHM2と、DU(Distributed Unit)3a〜3cと、を有している。図1には、DU3a〜3cと無線通信を行うユーザ端末4a〜4cも示してある。図1に示す無線基地局は、例えば、高度化C−RANを形成している。
CU1とFHM2は、例えば、光ファイバによって接続されている。FHM2とDU3a〜3cは、例えば、光ファイバによって接続されている。
CU1は、コアネットワーク(図示せず)に接続されている。CU1は、コアネットワークから受信した信号(データ)をFHM2に送信する。また、CU1は、FHM2から受信した信号をコアネットワークに送信する。CU1は、信号のベースバンド処理およびDU3a〜3cの保守監視処理等を行う。
FHM2は、CU1と複数のDU3a〜3cとの間のフロントホール回線を多重する。例えば、FHM2は、CU1から受信した信号をコピーしてDU3a〜3cに送信する。また、FHM2は、DU3a〜3ccから受信した信号を合成してCU1に送信する。
DU3a〜3cは、FHM2を介して、CU1から受信した信号をユーザ端末4a〜4cに送信する。また、DU3a〜3cは、ユーザ端末4a〜4bcから受信した信号を、FHM2を介してCU1に送信する。
DU3a〜3cは、例えば、数十から数百本のアンテナを有し、ユーザ端末4a〜4cと無線通信を行う。DU3a〜3cは、複数のアンテナを用いて、信号の振幅および位相を制御し、ユーザ端末4a〜4cに指向性を有するビームを形成して信号を送受信する。DU3a〜3cは、様々な方向にビームを形成することができる。
なお、図1の無線基地局は、高度化C−RANを形成するとしたが、C−RANを形成してもよい。また、図1では、CU1の配下に1台のFHM2しか接続されていないが、複数のFHM2が接続されてもよい。
また、CU1は、例えば、BDE(Base station Digital processing Equipment)、BBU(Base Band Unit)、無線制御装置、親局、または信号処理装置と呼ばれてもよい。また、DU3a〜3cは、例えば、RRH(Remote Radio Head)、子局、または無線装置と呼ばれてもよい。
図2は、FHM2の概略動作を説明する図である。図2において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
図2に示す信号S1は、CU1からDU3a〜3cに送信されるDL(Down Link)信号を示している。信号S1は、信号S2a〜S2cに示すように、FHM2によってコピーされ、DU3a〜3cに送信される。
図2に示す信号S3a〜3cは、DU3a〜3cからCU1に送信されるUL(Up Link)信号を示している。信号S3a〜3cは、信号S4に示すように、FHM2によって合成され、CU1に送信される。
このように、FHM2は、CU1からDU3a〜3cに送信されるDL信号をコピーする。また、FHM2は、DU3a〜3cからCU1に送信されるUL信号を合成する。これにより、CU1は、複数のDU3a〜3cを1セルとして収容することができる。
図3は、CUとDUとの間にFHMが接続されない場合のスループットと、CUとDUとの間にFHMが接続される場合のスループットの例を説明する図である。
図3には、CU11a,11bが示してある。CU11aには、FHMを介さずに、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。また、CU11bには、FHMを介さずに、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。
また、図3には、CU21と、FHM22a,22bと、が示してある。FHM22aには、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。また、FHM22bには、8台のDU(図示せず)が接続されているとする。
スループット12a(8本の円柱)は、CU11aと、8台のDUとの間の規格上のピークスループットを示している。スループット12aに示すハッチング部分は、CU11aと、8台のDUとの間の瞬時スループット(ある時刻におけるスループット)を示している。
スループット12b(8本の円柱)は、CU11bと、8台のDUとの間の規格上のピークスループットを示している。スループット12bに示すハッチング部分は、CU11bと、8台のDUとの間の瞬時スループットを示している。
スループット23a(8本の円柱)は、FHM22aと、8台のDUとの間の瞬時スループットを示している。スループット24aは、CU21と、FHM22aとの間の瞬時スループットを示している。FHM22aは、図2で説明したように、DL信号をコピーし、また、UL信号を合成するので、CU21とFHM22aとの間の瞬時スループットは、スループット24aに示すように、スループット23a(8本の円柱)を合計したスループットとなる。
スループット23b(8本の円柱)は、FHM22bと、8台のDUとの間の瞬時スループットを示している。スループット24bは、CU21と、FHM22bとの間の瞬時スループットを示している。FHM22bは、図2で説明したように、DL信号をコピーし、また、UL信号を合成するので、CU21とFHM22bとの間の瞬時スループットは、スループット24bに示すように、スループット23b(8本の円柱)を合計したスループットとなる。
CUとDUとの間にFHMを接続しない場合、CUとDUは、図3のスループット12a,12bに示すように、ピークスループットに対し余裕を生じることがあり、リソースを効率的に利用していない場合がある。一方、CUとDUとの間にFHMを接続した場合、CUとDUは、図3のスループット24a,24bに示すように、リソースを効率的に利用することができる。
次世代の無線通信システム(例えば、5G)では、無線周波数は、例えば、数GHz〜数十GHzの高周波帯を利用することが検討されている。電波は、高周波化により、直進性が増し、ビル影等によってユーザ端末に届きにくくなる。そのため、次世代の無線通信システムでは、DUを増やしてエリアをスモールエリア化し、ビームフォーミングにより、無線通信を行うことが検討されている。
無線基地局は、このようなDUの増加に対し、FHMを用いることで、必要な無線容量が少ない場所でのスモールエリア化において、より多くのDUを1台のCUに収容することが可能となる。例えば、図3のFHM22a,22bを用いるCU21の例では、1台のCU21に、16台のDUが収容されている。すなわち、無線基地局は、FHMを用いることで、少ない投資でDUの数を増やすことができる。例えば、少ない投資で、5Gのエリアを増やすことができる。なお、FHMを用いた場合、図3の例では、1台のFHMの配下に、64台のDUを収容することができる。
図4は、図1のCU1のブロック例を示した図である。図4に示すように、CU1は、制御部31と、記憶部32と、I/F部33と、送信信号生成部34と、符号化・変調部35と、マッピング部36と、送信部37と、受信部38と、デマッピング部39と、チャネル推定部40と、復調・復号部41と、通信品質取得部42と、を有している。
制御部31は、通信品質取得部42から出力される、DU3a〜3cとユーザ端末4a〜4cとの間の通信品質に基づいて、DL信号のスケジューリングを行う。DL信号には、DLデータ信号およびDL制御信号が含まれる。DLデータ信号は、例えば、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)を用いて送信される。DL制御信号は、例えば、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)を用いて送信される。
また、制御部31は、通信品質取得部42から出力される、DU3a〜3cとユーザ端末4a〜4cとの間の通信品質に基づいて、UL信号のスケジューリングを行う。UL信号には、ULデータ信号およびUL制御信号が含まれる。ULデータ信号は、例えば、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)を用いて送信される。UL制御信号は、例えば、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)を用いて送信される。
また、制御部31は、通信品質取得部42から出力される、DU3a〜3cとユーザ端末4a〜4cとの間の通信品質に基づいて、DLデータ信号およびULデータ信号のMCS(Modulation and Coding Scheme)等を決定する。なお、MCSは、CU1が設定する場合に限定されず、ユーザ端末4a〜4cが設定してもよい。ユーザ端末4a〜4cがMCSを設定する場合、CU1は、ユーザ端末4a〜4cからMCS情報を受信すればよい。
また、制御部31は、以下で説明する記憶部32に記憶されているビーム情報を、FHM2を介して、DU3a〜3cに送信する。例えば、制御部31は、記憶部32に記憶されているビーム情報51をDL制御信号に含め、DU3a〜3cに送信する。または、制御部31は、記憶部32に記憶されているビーム情報51を、例えば、DU3a〜3cを保守または監視する信号に含め、DU3a〜3cに送信する。
制御部31は、生成したDL信号およびUL信号のスケジューリング情報を送信信号生成部34およびマッピング部36に出力する。また、制御部31は、生成したMCS情報を送信信号生成部34および符号化・変調部35に出力する。
記憶部32には、DU3a〜3cが形成するビームの方向を識別するビーム情報が記憶されている。ビーム情報は、例えば、予め記憶部32に記憶されている。ビーム情報は、例えば、FHM2に新たなDUが接続されたとき、または、DUが変更(交換)されたとき、更新される。ビーム情報は、例えば、上位装置から送信され、記憶部32に記憶されてもよい。
図5は、記憶部32に記憶されるビーム情報のデータ構成例を示した図である。図5に示すように、ビーム情報51は、DU識別情報51aと、ビーム識別情報51bと、有している。
DU識別情報51aは、複数のDU3a〜3cを識別するユニークな識別情報である。例えば、図5に示す「DU#1」は、図1に示したDU3aに付与された識別子であり、「DU#2」は、DU3bに付与された識別子である。また、図5に示す「DU#n」は、例えば、DU3cに付与された識別子である。
ビーム識別情報51bは、各DU3a〜3cが形成するビーム間で異なるように各ビームに割り当てられる(例えば、図8に示すビーム71a〜71d,72a〜72d,73a〜73dのそれぞれで異なるように割り当てられる)、ビーム方向を識別する識別情報である。言い換えれば、ビーム識別情報51bは、複数のDU3a〜3c(DU識別情報51a)にわたり、ユニークな情報となっている。ビーム識別情報51bは、DU識別情報51aのそれぞれに対して、少なくとも1つ以上対応付けられ、記憶部32に記憶される。
例えば、図5に示すビーム識別情報51bの「BMI1〜BMI4」は、DU識別情報51aの「DU#1」に対応付けられ、ビーム識別情報51bの「BMI5〜BMI8」は、DU識別情報51aの「DU#2」に対応付けられている。また、例えば、図5に示すビーム識別情報51bの「BMIm−3〜BMIm」は、DU識別情報51aの「DU#n」に対応付けられている。そして、ビーム識別情報51bの「BMI1,BMI2,…,BMIm−1,BMIm」は、DU識別情報51aの「DU#1〜DU#n」にわたり、ユニークな情報となっている。
なお、図5では、DU識別情報51aのそれぞれに対し、4つのビーム識別情報51bが対応付けられているが、これに限られない。例えば、DU識別情報51aに対応付けられるビーム識別情報51bの数は、DU3a〜3cが形成できるビームの方向の数に依存してもよい。
図4の説明に戻る。I/F部33は、コアネットワークに接続された上位装置と通信を行う。例えば、I/F部33は、上位装置からデータを受信し、送信信号生成部34に出力する。また、I/F部33は、復調・復号部41から出力されたデータを上位装置に送信する。I/F部33は、例えば、物理レイヤまたはMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。
送信信号生成部34は、DLデータ信号およびDL制御信号を含むDL信号を生成し、符号化・変調部35に出力する。DLデータ信号には、例えば、I/F部33が受信したデータ(ユーザデータ)が含まれる。また、DL制御信号には、制御部31が生成した、DLデータ信号の無線リソース割り当て情報と、ULデータ信号の無線リソース割当情報と含むスケジューリング情報が含まれる。また、DL制御信号には、制御部31が生成したMCS情報を含む下り制御情報(例えば、DCI:Downlink Control Information)が含まれる。
符号化・変調部35は、制御部31が生成したMCS情報に基づいて、送信信号生成部34から出力されたDL信号に対して、符号化処理および変調処理を行う。符号化・変調部35は、符号化処理および変調処理したDL信号を、マッピング部36に出力する。
マッピング部36は、制御部31が生成したスケジューリング情報に基づいて、符号化・変調部35から出力されたDL信号を、所定の無線リソース(DLリソース)にマッピングする。マッピング部36は、無線リソースにマッピングしたDL信号を、送信部37に出力する。
送信部37は、マッピング部36から出力されたDL信号を電気−光変換し、光ファイバに出力(FHM2に送信)する。
受信部38は、光ファイバから(FHM2から)受信した光信号を光−電気変換し、デマッピング部39に出力する。
デマッピング部39は、制御部31が生成したスケジューリング情報(ULの無線リソース割当情報)に基づいて、受信部38から出力されたUL信号から、ユーザ端末4a〜4cのULデータ信号およびUL制御信号を分離(デマッピング)する。デマッピング部39は、デマッピングしたUL制御信号をチャネル推定部40に出力する。また、デマッピング部39は、デマッピングしたULデータ信号およびUL制御信号を復調・復号部41に出力する。
チャネル推定部40は、デマッピング部39から出力されたUL制御信号に含まれる参照信号に基づいて、ULのチャネル状態を推定する。
復調・復号部41は、チャネル推定部40によって推定されたチャネル状態に基づいて、デマッピング部39から出力されたUL制御信号およびULデータ信号の復調および復号を行う。復調・復号部41は、復調および復号したUL制御信号を、通信品質取得部42に出力する。また、復調・復号部41は、復調および復号したULデータ信号を、I/F部33に出力する。
通信品質取得部42は、復調・復号部41から出力されたUL制御信号から、DU3a〜3cとユーザ端末4a〜4cとの間のDLの通信品質を取得する。通信品質取得部42は、取得した通信品質を制御部31に出力する。
なお、図4では、MIMO(multiple-input and multiple-output)処理を実施するための構成部(例えば、プリコーディング部およびプリフィルタリング部等)の記載を省略している。CU1は、例えば、符号化・変調部35から出力された信号に対し、プリコーディングを行う。また、CU1は、例えば、デマッピング部39から出力された信号に対し、プリフィルタリング処理を行う。
図6は、図1のDU3aのブロック例を示した図である。図6に示すように、DU3aは、受信部61と、制御部62と、デジタルBF(Beam Forming)部63,68と、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)/CP(Cyclic Prefix)部64と、無線部65,66と、FFT(Fast Fourier Transform)/CP部67と、送信部69と、を有している。
なお、DU3b,3cは、DU3aと同様のブロックを有するのでその説明を省略する。また、図6では、受信部61と、IFFT/CP部64との間に、デジタルBF部63が設けられているが、IFFT/CP部64の後段に、アナログBFが設けられてもよい。
受信部61は、FHM2から送信された光信号を受信して光−電気変換し、制御部62およびデジタルBF部63に出力する。受信部61によって受信される信号には、DL信号が含まれる。また、受信部61によって受信される信号には、ビーム情報51が含まれる。
制御部62は、以下で詳述するように、自機に割り当てられているDU識別情報に基づいて、受信部61によって受信されたビーム情報51を参照し、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報51bを取得する。そして、制御部62は、デジタルBF部63を制御し、アンテナから出力するビームを掃引する。
デジタルBF部63は、受信部61によって受信された信号に、ユーザ端末4a〜4cからフィードバックされたビーム識別情報51b(BMI)に対応するBFウェイトを乗算する。デジタルBF部63は、BFウェイトを乗算した信号を、IFFT/CP部64に出力する。ビーム識別情報51bのフィードバックについては、以下で詳述する。
IFFT/CP部64は、デジタルBF部63から出力された信号に対し、IFFT処理を施し、CPを付加する。IFFT/CP部64は、IFFT処理を施し、CPを付加した信号を、無線部65に出力する。
無線部65は、IFFT/CP部64から出力された信号に対し、D/A変換、アップコンバート、および信号増幅等の無線送信処理を行う。無線部65は、無線送信処理した信号をアンテナ(図示せず)に出力する。
無線部66は、アンテナ(図示せず)によって受信された信号に対し、信号増幅、ダウンコンバート、およびA/D変換等の無線受信処理を行う。無線部66は、無線受信処理した信号を、FFT/CP部67に出力する。
FFT/CP部67は、無線部66から出力された信号に対して、FFT処理を施し、CPを除去する。FFT/CP部67は、FFT処理を施し、CPを除去した信号を、デジタルBF部68に出力する。
デジタルBF部68は、FFT/CP部68から出力された信号に、ユーザ端末4a〜4cからフィードバックされたビーム識別情報51b(BMI)に対応するBFウェイトを乗算する。デジタルBF部68は、BFウェイトを乗算した信号を、送信部69に出力する。
送信部69は、デジタルBF部68から出力された信号を電気−光変換し、FHM2を介して、CU1に送信する。
DU3a〜3cのビーム識別情報51bの取得について説明する。
図7は、DU3a〜3cのビーム識別情報51bの取得を説明する図である。図7には、図1に示したFHM2と、DU3a〜3bと、が示してある。また、図7には、図5に示したビーム情報51が示してある。
ビーム情報51は、図7の矢印A1に示すように、CU1(図7には図示せず)から、FHM2に送信される。そして、ビーム情報51は、FHM2でコピーされて、図7の矢印A2に示すように、DU3a〜3cに送信される。
DU3a〜3cは、自機に割り当てられているDU識別情報を、自身が備える記憶部(図6には図示せず)に記憶している。例えば、DU3aは、自機のDU識別情報「DU#1」を、記憶部に記憶している。DU3bは、自機のDU識別情報「DU#2」を、記憶部に記憶している。DU3cは、自機のDU識別情報「DU#n」を、記憶部に記憶している。
DU3a〜3cは、自機のDU識別情報に基づいて、FHM2から受信したビーム情報51を参照し、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報を取得する。
例えば、図7に示すビーム情報52は、DU3aがFHM2から受信したビーム情報51の一部を示している。DU3aのDU識別情報は「DU#1」であるので、DU3aの制御部62は、ビーム情報52の太枠に示すビーム識別情報「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」を取得する。
また、例えば、図7に示すビーム情報53は、DU3bがFHM2から受信したビーム情報51の一部を示している。DU3bのDU識別情報は「DU#2」であるので、DU3bは、ビーム情報53の太枠に示すビーム識別情報「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」を取得する。
また、例えば、図7に示すビーム情報54は、DU3cがFHM2から受信したビーム情報51の一部を示している。DU3cのDU識別情報は「DU#n」であるので、DU3cは、ビーム情報54の太枠に示すビーム識別情報「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」を取得する。このようにして、DU3a〜3bは、自機に割り当てられたユニークなビーム識別情報を取得する。なお、DU3a〜3bは、CU1から送信されたビーム情報51を記憶部(図6には図示せず)に記憶する。
DU3a〜3cは、ユーザ端末4a〜4cに向ける最適なビームを探索するため、ビームを様々な方向に掃引する。このとき、DU3a〜3cは、ビーム情報51から取得した、自機に割り当てられたビーム識別情報を、掃引するビームに含ませる。
図8は、ビームの掃引を説明する図である。図8において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
DU3a〜3cは、ユーザ端末4a〜4cに向ける最適なビームを探索するとき、図8に示すように、様々な方向にビームを形成する。例えば、図8に示すビーム71a〜71dは、DU3aが形成するビームを示している。ビーム72a〜72dは、DU3bが形成するビームを示している。ビーム73a〜73dは、DU3cが形成するビームを示している。
DU3a〜3cは、ビームを掃引するとき、自機に割り当てられたビーム識別情報をビームに含ませる。
例えば、DU3aには、ビーム識別情報「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」が割り当てられている。従って、DU3aの制御部62は、掃引するビーム71a〜71dのそれぞれに、「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」を含める。例えば、DU3aは、「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」のそれぞれに、ビーム71a〜71dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。
また、例えば、DU3bには、ビーム識別情報「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」が割り当てられている。従って、DU3bは、掃引するビーム72a〜72dのそれぞれに、「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」を含める。例えば、DU3bは、「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」のそれぞれに、ビーム71a〜71dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。
また、例えば、DU3cには、ビーム識別情報「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」が割り当てられている。従って、DU3cは、掃引するビーム73a〜73dのそれぞれに、「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」を含める。例えば、DU3bは、「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」のそれぞれに、ビーム71a〜71dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。このようにして、DU3a〜3cは、ビーム識別情報を含むビームを掃引する。
ユーザ端末4a〜4cは、DU3a〜3cから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4a〜4cは、受信したビームの中から、通信品質の最もよいビームのビーム識別情報(BMI)を、CU1にフィードバックする。
図9は、ビーム識別情報のフィードバックを説明する図である。図9において、図8と同じものには同じ符号が付してある。
ユーザ端末4aは、DU3aから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4aは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BMI2」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BMI2」を、図9の矢印A11に示すように、DU3aおよびFHM2を介して、CU1にフィードバックする。より具体的には、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BMI2」をDU3aに無線送信する。DU3aの無線部66は、ユーザ端末4aから無線送信されたビーム識別情報「BMI2」を受信する。DU3aの送信部69は、受信されたビーム識別情報「BMI2」をFHM2に送信する。FHM2は、DU3aから受信したビーム識別情報「BMI2」をCU1に送信する。
同様に、ユーザ端末4bは、DU3bから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4bは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BMI7」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BMI7」を、図9の矢印A12に示すように、DU3bおよびFHM2を介して、CU1にフィードバックする。
また、同様に、ユーザ端末4cは、DU3cから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末4cは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BMIm−2」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末4aは、ビーム識別情報「BMIm−2」を、図9の矢印A13に示すように、DU3cおよびFHM2を介して、CU1にフィードバックする。このようにして、ユーザ端末4a〜4bは、ビーム識別情報をCU1にフィードバックする。
DU3a〜DU3cのビームの掃引タイミングについて説明する。
図10は、ビームの掃引タイミングの例を説明する図である。DU3a〜DU3cは、互いのビームを掃引するタイミングが重ならないように、ビームを掃引する。
例えば、図10に示す送信タイミング81は、DU3aがビームを掃引するタイミングを示している。送信タイミング82は、DU3bがビームを掃引するタイミングを示している。送信タイミング83は、DU3cがビームを掃引するタイミングを示している。
DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81aにおいて、ビーム識別情報「BMI1」を含むビームを出力する。また、DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81bにおいて、ビーム識別情報「BMI2」を含むビームを出力する。また、DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81cにおいて、ビーム識別情報「BMI3」を含むビームを出力する。また、DU3aは、送信タイミング81に示すビーム掃引タイミング81dにおいて、ビーム識別情報「BMI4」を含むビームを出力する。
同様に、DU3bは、送信タイミング82に示すビーム掃引タイミング82a〜82dのそれぞれにおいて、ビーム識別情報「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」を含むビームを出力する。
また、同様に、DU3cは、送信タイミング83に示すビーム掃引タイミング83a〜83dのそれぞれにおいて、ビーム識別情報「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」を含むビームを出力する。このようにして、DU3a〜3cは、ビームを掃引する。
なお、図9で説明したように、ユーザ端末4a〜4cは、ビーム識別情報をCU1にフィードバックする。ユーザ端末4a〜4cは、図10に示す送信タイミング81〜83とは別のタイミングで、ビーム識別情報をCU1にフィーバックする。例えば、DU3a〜3cがビームを掃引するとき、各ビームの掃引タイミングは、BMIごとに異なる。従って、ユーザ端末4a〜4cは、DU3a〜3cがビームを掃引するとき、DU3a〜3c(CU1)にアクセス(例えば、ランダムアクセス)するタイミングによって、通信品質のよいBMIをフィードバックすることができる。
また、記憶部32に記憶されているビーム情報51は、例えば、DU3a〜3cがビームを掃引するときに、DU3a〜3cに送信される。例えば、ビーム情報51は、図10に示すビーム掃引タイミング81a,82a,83aにおいて、送信される。
CU1からユーザ端末4a〜4cへのデータ送信(DLデータ信号の送信)について説明する。CU1は、DU3a〜3cの配下に存在しているユーザ端末4a〜4cにデータを送信するとき、送信するデータに、ユーザ端末4a〜4cからフィードバックされたビーム識別情報を含める。ビーム識別情報は、図5に示したように、DU3a〜3cにわたって、ユニークに割り当てられているので、FHM2配下のDU3a〜3cは、個別にビームフォーミング行って、データをユーザ端末4a〜4cに送信することができる。
図11は、ユーザ端末4a〜4cへのデータ送信例を説明する図である。図11において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
CU1の制御部31は、ユーザ端末4a〜4cにデータを送信する場合、ユーザ端末4a〜4cからフィードバックされたビーム識別情報をデータのヘッダに含め、FHM2に送信する。
例えば、ユーザ端末4aからCU1にフィードバックされたビーム識別情報を「BMI2」とする。ユーザ端末4bからCU1にフィードバックされたビーム識別情報を「BMI7」とする。ユーザ端末4cからCU1にフィードバックされたビーム識別情報を「BMIm−2」とする。この場合、CU1の制御部31は、ユーザ端末4aに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BMI2」を含め、FHM2に送信する。また、CU1の制御部31は、ユーザ端末4bに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BMI7」を含め、FHM2に送信する。また、CU1の制御部31は、ユーザ端末4cに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BMIm−2」を含め、FHM2に送信する。
FHM2に送信されたデータは、FHM2によってコピーされ、DU3a〜3cに送信される。DU3a〜3cは、CU1から送信されたビーム情報51を受信(記憶)しているので、受信したデータのヘッダに、自機に割り当てられたビーム識別情報51bが含まれていた場合、そのビーム識別情報51bに対応したビームを形成し、データをユーザ端末4a〜4cに送信できる。
例えば、DU3aは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BMI2」から、「BMI2」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末4aに送信できる。また、DU3bは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BMI7」から、「BMI7」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末4bに送信できる。また、DU3cは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BMIm−2」から、「BMIm−2」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末4cに送信できる。このように、DU3a〜3cは、DU識別情報51aと対応付けられたユニークなビーム識別情報51bによって、個別にビームの方向を制御することができる。
以上説明したように、ユーザ端末4a〜4cと無線通信を行うDU3a〜3cと、FHM2を介して通信を行うCU1は、ビーム情報51を記憶する記憶部32を有する。ビーム情報51は、DU3a〜3cのDU識別情報51aと、各DU3a〜3cが形成するビーム間で異なるように各ビームに割り当てられたビーム識別情報51bと、が対応付けられた情報である。また、CU1の送信部37は、記憶部51に記憶されているビーム情報51を、FHM2を介してDU3a〜3cに送信し、受信部38は、DU3a〜3cがユーザ端末4a〜4cから受信した、通信品質の最も良いビームに割り当てられたビーム識別情報51bを、FHM2を介してDU3a〜3cから受信する。これにより、CU1は、FHM2配下のDU3a〜3cのビーム方向を個別に制御できる。また、CU1は、FHM2配下のDU3a〜3cのビーム方向を個別に制御できるので、DU3a〜3cのそれぞれの配下に存在するユーザ端末4a〜4cに対して、フレキシブルにスケジューリングすることができる。
また、FHM2を介してCU1と通信を行い、ユーザ端末4a〜4cと無線通信を行うDU3a(3b,3c)の受信部61は、ビーム情報51を、FHM2を介してCU1から受信する。DU3aの制御部62は、受信部61が受信したビーム情報から、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報51bを取得する。また、制御部62は、取得したビーム識別情報51bにより識別される各ビームを用いてビームの掃引を行って、ビーム識別情報51bをユーザ端末4a〜4cに送信する。そして、DU3aの無線部66は、ユーザ端末4a〜4cから、通信品質の最も良いビームに割り当てられたビーム識別情報51bを受信し、送信部69は、無線部66で受信されたビーム識別情報61bを、FHM2を介してCU1に送信する。これにより、FHM2配下のDU3a〜3cは、個別にビーム方向を制御できる。
なお、上記では、CU1は、DU3a〜3cがビームを掃引するとき、記憶部32に記憶されているビーム情報51をDU3a〜3cに送信するとしたが、これに限られない。例えば、CU1は、記憶部32にビーム情報51が記憶されたとき、また、記憶部32に記憶されているビーム情報51が更新されたときに、ビーム情報51をDU3a〜3cに送信してもよい。この場合、DU3a〜3cは、CU1から送信されたビーム情報51を、自身が備える記憶部に記憶する。そして、DU3a〜3cは、記憶部に記憶したビーム情報51から、予め自機に割り当てられたビーム識別情報51bを取得しておき、ビーム掃引するとき、予め取得していたビーム識別情報51bをビームに含めるようにしてもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態では、FHMは、ビーム情報を利用し、UL信号とノイズの選別を行う。例えば、FHMは、ユーザ端末を配下にもつDUから送られてきた信号を合成し、ユーザ端末を配下に持たないDUから送られてきた信号(すなわちノイズ)を合成しないで、CUに信号を送信する。
図12は、第2の実施の形態に係るFHM90のブロック例を示した図である。図12に示すように、FHM90は、受信部91,97と、制御部92と、記憶部93と、コピー部94と、ディレイオフセット部95,99と、送信部96,102と、IFFT部98と、合成部100と、FFT部101と、を有している。FHM90は、例えば、図1に示したCU1と、DU3a〜3cとの間に接続される。
受信部91は、CU1から送信される光信号を受信して光−電気変換し、制御部92およびコピー部94に出力する。
制御部92は、受信部91によって受信された(CU1から送信された)ビーム情報を記憶部93に記憶する。以下で詳述するが、制御部92は、受信部91によって受信された(CU1から送信された)ユーザ端末4a〜4cのスケジューリング情報に含まれるULのビーム識別情報を用いて、記憶部93に記憶したビーム情報を参照し、DU識別情報を取得する。そして、制御部92は、取得したDU識別情報に基づいて、ユーザ端末4a〜4cがどのDU3a〜3cの配下に存在するか判定する。それから、制御部92は、ユーザ端末4a〜4cがどのDU3a〜3cの配下に存在するかの判定結果に基づいて、合成部100に対し、DU3a〜3cから送信されたどのUL信号を合成するか制御する。
コピー部94は、受信部91が受信した信号をコピーする。例えば、コピー部94は、DU3a〜3c分、受信した信号をコピーする。コピー部94は、コピーした信号をディレイオフセット部95に出力する。
ディレイオフセット部95は、コピー部94でコピーされた信号の遅延時間を調整する。例えば、DU3a〜3cは、設置場所によって、FHM2との距離が異なり、信号の遅延時間(到達時間)が異なる。そこで、ディレイオフセット部95は、信号の遅延時間の差を抑制するように信号の送信タイミングを調整する。ディレイオフセット部95は、遅延時間を調整した信号を送信部96に出力する。
送信部96は、ディレイオフセット部95によって遅延時間が調整された信号を電気−光変換し、DU3a〜3cに送信する。
受信部97は、DU3a〜3cから送信される光信号を受信して光−電気変換し、IFFT部98に出力する。
IFFT部98は、受信部97から出力された信号に対し、IFFT処理を施す。IFFT部98は、IFFT処理を施した信号をディレイオフセット部99に出力する。
ディレイオフセット部99は、IFFT部98から出力された信号の遅延時間を調整する。例えば、DU3a〜3cは、設置場所によって、FHM2との距離が異なり、信号の遅延時間が異なる。そこで、ディレイオフセット部99は、信号の遅延時間の差を解消するように信号の受信タイミングを調整する。ディレイオフセット部99は、遅延時間を調整した信号を合成部100に出力する。
合成部100は、ディレイオフセット部99によって遅延時間が調整されたDU3a〜3cの信号を合成する。このとき、合成部100は、制御部92の制御に応じて、合成する信号を判定する。合成部100は、合成した信号を、FFT部101に出力する。
FFT部101は、合成部100から出力された信号に対し、FFT処理を施す。FFT部101は、FFT処理を施した信号を、送信部102に出力する。
送信部102は、FFT部101によってFFT処理が施された信号を電気−光変換し、CU1に送信する。
図13は、FHM2の信号合成例を説明する図である。図13において、図1と同じものには同じ符号が付してある。
図13の例では、DU3aは、ユーザ端末4aから、矢印A21に示すUL信号と、矢印A22に示すノイズとを受信する。DU3bは、ユーザ端末4bから、矢印A23に示すUL信号を受信する。DU3cは、矢印A24に示すノイズを受信する。矢印A24に示すノイズは、例えば、DU3cの熱雑音である。または、矢印A24に示すノイズは、例えば、ユーザ端末4bの干渉ノイズである。
DU3a〜DU3cによって受信されたUL信号およびノイズは、FHM2に送信される。FHM2は、DU3a〜DU3cから受信したUL信号およびノイズを合成し、CU1に送信する。
例えば、図13のFHM2とCU1との間に示す4つの矢印A31は、DU3a〜3cの下方に示した矢印A21〜A24と対応している。FHM2は、矢印A31に示すように、UL信号とノイズとを合成して、CU1に送信する。
図13の無線基地局において、DU3a〜3cを増加させると、CU1に送信されるULのノイズが増加する可能性がある。そのため、図13の無線基地局では、DU3a〜3cを増加させると、ULエリアが縮退する可能性がある。
図14は、FHM90の信号合成例を説明する図である。図14において、図13と同じものには同じ符号が付してある。図14では、図13に対し、CU1とDU3a〜3cとの間に、図12で説明したFHM90が接続されている。
FHM90は、ユーザ端末4a,4bを配下に持つDU3a,3bから送信される信号を合成し、ユーザ端末を配下に持たないDU3cから送信される信号を合成しない。例えば、FHM90は、FHM90とCU1との間の3つの矢印A41に示すように、DU3aから受信したユーザ端末4aの信号(矢印A21に示すUL信号と、矢印A22に示すノイズ)と、DU3bから受信したユーザ端末4bの信号(矢印A23に示すUL信号)とを合成し、ユーザ端末が配下に存在しないDU3cから受信した信号(矢印A24に示すノイズ)を合成しない。
上記の動作を具体的に説明する。FHM90の受信部91は、CU1からDU3a〜3cに送信されるビーム情報51を受信する。制御部92は、受信部91によって受信されたビーム情報51を記憶部93に記憶する。
また、FHM90の受信部91は、CU1からユーザ端末4a,4bに送信されるスケジューリング情報を受信する。スケジューリング情報には、ユーザ端末4a,4bのUL信号のスケジューリング情報が含まれている。UL信号のスケジューリング情報には、ユーザ端末4a,4bがUL信号を送信するときのビーム識別情報51bが含まれている。
FHM90の記憶部93には、ビーム情報51が記憶されている。従って、FHM90の制御部92は、UL信号のスケジューリング情報に含まれるビーム識別情報51bに基づいて、記憶部93に記憶されているビーム情報51のビーム識別情報51bを参照することにより、どのDU3a〜3cにユーザ端末4a,4bが存在しているか特定できる。
例えば、FHM90の記憶部93には、図5に示したビーム情報51が記憶されているとする。また、UL信号のスケジューリング情報に含まれるビーム識別情報51bを「BMI2,BMI7」とする。
この場合、制御部92は、「BMI2,BMI7」に基づいて、記憶部93に記憶されたビーム情報51(図5を参照)を参照し、「BMI2」に対応するDU識別情報「DU#1」と、「BMI7」に対応するDU識別情報「DU#2」とを取得する。これにより、制御部92は、DU識別情報「DU#1」のDU3aと、DU識別情報「DU#2」のDU3bとの配下に、ユーザ端末が存在していると特定できる。
FHM90の合成部100は、DU3a〜DU3cから送られてくる信号を合成する。このとき、制御部92は、配下にユーザ端末が存在すると特定したDU3a,3bから送られてくる信号を合成し、配下にユーザ端末が存在しないと特定したDU3cから送られてくる信号を合成しないように、合成部100を制御する。これにより、FHM90は、例えば、DU3cから信号(ノイズ)を受信しても、DU3cの信号を合成してCU1に送信しない。
なお、CU1は、ユーザ端末4a,4bに対し、周波数ごとにスケジューリングすることができる。FHM90は、周波数ごとにスケジューリングされたユーザ端末の信号を選別するので、他のユーザ端末の信号に乗っている雑音は足し合されない。
以上説明したように、CU1と、DU3a〜3cとの間の通信を中継するFHM2の受信部91は、ビーム情報51を、CU1から受信する。また、受信部91は、DU3a〜3cと無線通信を行うユーザ端末4a〜4cのスケジューリング情報を、CU1から受信する。制御部92は、受信部91によって受信されたビーム情報51から、スケジューリング情報に含まれるULのビーム識別情報51bに対応するDU識別情報51aを取得し、取得したDU識別情報51aから、ユーザ端末4a〜4cを配下に持つDU3a〜3cを特定する。そして、合成部100は、特定されたDU3a〜3cから送信されるUL信号を合成し、送信部102は、合成部100で合成されたUL信号をCU1に送信する。これにより、FHM90は、CU1に送信するUL信号のノイズを低減できる。また、FHM90は、DU3a〜3cが増加した場合でも、ULエリアの縮退を抑制できる。
[第3の実施の形態]
図15は、第3の実施の形態に係る無線基地局の構成例を示した図である。図15に示すように、無線基地局は、CU(Centralized Unit)201と、FHM202と、DU(Distributed Unit)203a〜203cと、を有している。図15には、DU203a〜203cと無線通信を行うユーザ端末204a〜204hも示してある。また、図15には、受付装置205およびネットワーク206も示してある。図15に示す無線基地局は、例えば、高度化C−RANを形成している。
CU201とFHM202は、例えば、光ファイバによって接続されている。FHM202とDU203a〜203cは、例えば、光ファイバによって接続されている。
CU201は、コアネットワーク(図示せず)に接続されている。CU201は、コアネットワークから受信した信号(データ)をFHM202に送信する。また、CU201は、FHM202から受信した信号をコアネットワークに送信する。CU201は、信号のベースバンド(以下、BBと呼ぶことがある)処理およびDU203a〜203cの保守監視処理等を行う。
FHM202は、CU201と複数のDU203a〜203cとの間のフロントホール回線を多重する。例えば、FHM202は、CU201から受信した信号をコピーしてDU203a〜203cに送信する。また、FHM202は、DU203a〜203cから受信した信号を合成してCU201に送信する。
以下で詳述するが、FHM202は、スイッチを有している。スイッチは、CU201が備える複数のBB処理装置(例えば、図18および図19を参照)と、DU203a〜203cとの間の接続を切替える(例えば、図18および図19に示すFHM202内の点線を参照)。
DU203a〜203cは、FHM202を介して、CU201から受信した信号をユーザ端末204a〜204hに送信する。また、DU203a〜203cは、ユーザ端末204a〜204hから受信した信号を、FHM202を介してCU201に送信する。
DU203a〜203cは、例えば、数十から数百本のアンテナを有し、ユーザ端末204a〜204hと無線通信を行う。DU203a〜203cは、複数のアンテナを用いて、信号の振幅および位相を制御し、ユーザ端末204a〜204hに指向性を有するビームを形成して信号を送受信する。DU203a〜203cは、様々な方向にビームを形成することができる。
受付装置205は、例えば、無線基地局の保守等を行うオペレータから、CU201が有している複数のBB処理装置と、DU203a〜203cとをどのように接続するかの接続指示情報を受付ける。受付装置205は、オペレータから受付けた接続指示情報を、ネットワーク206を介して、FHM202に送信する。FHM202のスイッチは、受信した接続指示情報に基づいて、CU201の複数のBB処理装置と、DU203a〜203cとを接続する。
受付装置205は、例えば、パーソナルコンピュータ等の端末装置である。ネットワーク206は、例えば、LAN(Local Area Network)またはインターネット等のネットワークである。
なお、図15の無線基地局は、高度化C−RANを形成するとしたが、C−RANを形成してもよい。また、図15では、CU201の配下に1台のFHM202しか接続されていないが、複数のFHM202が接続されてもよい。
また、CU201は、例えば、BDE(Base station Digital processing Equipment)、BBU(Base Band Unit)、無線制御装置、親局、または信号処理装置と呼ばれてもよい。また、DU203a〜203cは、例えば、SRE(Low power Small optical remote Radio Equipment)、RRE(Remote Radio Equipment)、RRH(Remote Radio Head)、子局、または無線装置と呼ばれてもよい。
無線ネットワークシステムを構築するとき、計画時における各セルのトラフィック量と、実際に無線ネットワークシステムを構築したときの各セルのトラフィック量とが異なる場合がある。以下、図16および図17を用いて、その例について説明する。
図16は、セルのトラフィック量の例を説明する図のその1である。図16において、図15と同じものには同じ符号が付してある。なお、図16では、CU201とDU203b,203cとの間に、FHM301が接続されている。また、図16では、DU203aは、セルC1を形成し、DU203b,203cは、セルC2を形成している。
CU201は、BB処理装置211,212を有している。BB処理装置211,212は、それぞれ異なるセルのベースバンド処理を行う。例えば、BB処理装置211は、セルC1のベースバンド処理を行い、BB処理装置212は、セルC2のベースバンド処理を行う。
DU203aは、BB処理装置211に接続されている。DU203b,203cは、FHM301を介して、BB処理装置212に接続されている。
FHM301は、BB処理装置212から出力されるDL(Down Link)信号をコピーして、DU203b,203cに送信する。また、FHM301は、DU203b,203cから出力されるUL(Up Link)信号を多重して、BB処理装置212に送信する。これにより、CU201のBB処理装置212は、複数のDU203b,203cを1セル(セルC2)として収容することができる。なお、FHM301は、DU203b,203cから送られてくる信号のうち、UL信号を含む信号を抽出して、BB処理装置212に送信する。
無線ネットワークシステムを構築するとき、例えば、計画時において、各エリアのトラフィック量がシミュレーションされる。その結果、例えば、DU203aのエリアでのトラフィック量は多く、DU203b,203cのそれぞれのエリアでのトラフィック量は少なかったとする。
この場合、図16に示すように、トラフィック量の少ないDU203b,203cをFHM301で束ね、DU203b,203cの2つエリアを、1つのセルC2でカバーする。言い換えれば、トラフィック量の少ないDU203b,203cの2つエリアを、1つのBB処理装置212でカバーさせ、トラフィック量の多いDU203aの1つのエリアを、1つのBB処理装置211でカバーさせる。これにより、BB処理装置211,212のトラフィック量を平準化(分散)させることができる。
なお、次世代の無線ネットワークシステム(例えば、5G)では、無線周波数は、例えば、数GHz〜数十GHzの高周波帯を利用することが検討されている。電波は、高周波化により、直進性が増し、ビル影等によってユーザ端末に届きにくくなる。そのため、次世代の無線ネットワークシステムでは、DUを増やしてエリアをスモールエリア化し、ビームフォーミングにより、無線通信を行うことが検討されている。
無線基地局は、このようなDUの増加に対し、FHMを用いることで、必要な無線容量が少ない場所でのスモールエリア化において、より多くのDUを1つのBB処理装置に収容することが可能となる。例えば、無線基地局は、FHM301を用いることで、DU203b,203cを1つのBB処理装置212に収容でき、少ない投資で、5Gのエリアを増やすことができる。
図17は、セルのトラフィック量の例を説明する図のその2である。図17において、図16と同じものには同じ符号が付してある。
シミュレーションによる各セルのトラフィック量と、実際に無線ネットワークシステムを構築したときの各セルのトラフィック量とが異なる場合がある。例えば、シミュレーション時にはなかった建築物による伝搬環境の変化またはユーザ端末の実際の在圏数によって、シミュレーションによる各セルのトラフィック量と、実際に無線ネットワークシステムを構築したときの各セルのトラフィック量とが異なる場合がある。
例えば、図17に示すように、シミュレーション時になかったビル302が建造されたり、DU203cに在圏するユーザ端末204e〜204hの数がシミュレーションで予想した数より多かったりすると、BB処理装置212のトラフィック量が増加する。なお、図16に示したDU203cには、2台のユーザ端末204g,204hが在圏していたが、図17のDU203cには、4台のユーザ端末204e〜204hが在圏している。また、図16に示したDU203aには、4台のユーザ端末204a〜204dが在圏していたが、図17のDU203aには、2台のユーザ端末204a,204bが在圏している。
このように、シミュレーションによる各セルのトラフィック量と、実際に無線ネットワークシステムを構築したときの各セルのトラフィック量とが異なった場合、CU201、FHM301、およびDU203a〜203c間の接続関係を変更する。そして、BB処理装置211のトラフィック量と、BB処理装置212のトラフィック量とを平準化させる。
例えば、実際のトラフィック量が少なかった2台のDU203a,203bを、FHM301介して、BB処理装置211に接続する。すなわち、2台のDU203a,203bをFHM301で束ね、BB処理装置211に接続する。また、実際のトラフィック量が多かった1台のDU203cを、BB処理装置212に直接接続する。これにより、BB処理装置211のトラフィック量と、BB処理装置212のトラフィック量とを平準化させることができる。
しかし、CU201、FHM301、およびDU203a〜203c間の接続関係を変更するには、配線の挿抜が必要となり手間がかかる。そこで、図15に示したFHM202は、BB処理装置211,212と、DU203a〜203cとの間の接続を切替えるスイッチを備える。
図18は、計画時のトラフィック量に基づいて、FHM202のスイッチ223bが設定された無線基地局の構成例を示した図である。図18において、図17と同じものには同じ符号が付してある。なお、図18では、図17のFHM301が、図15に示したFHM202となっている。また、図18には、図15に示した受付装置205およびネットワーク206が示してある。
無線ネットワークシステムを構築する前のシミュレーションでは、DU203aのエリアでのトラフィック量は多く、DU203b,203cの各エリアでのトラフィック量は少なかったとする。
この場合、FHM202のスイッチ223bは、BB処理装置211,212のトラフィック量を平準化するよう、スイッチ223b内の点線で示すように、BB処理装置211とDU203aとを接続し、BB処理装置212とDU203b,203cとを接続する。つまり、FHM202のスイッチ223bは、トラフィック量が少ないとシミュレーションされた2つのエリアのDU203b,203cをBB処理装置212に接続し、トラフィック量が多いとシミュレーションされた1つのエリアのDU203aをBB処理装置211に接続して、無線ネットワークシステムを構築する。
しかし、上記したように、シミュレーションによるトラフィック量と、実際のトラフィック量は、異なる場合がある。例えば、実際の無線ネットワークシステムでは、DU203aのエリアのトラフィック量は少なく、DU203cのエリアのトラフィック量が多い場合がある。
そこで、FHM202のスイッチ223bは、受付装置205からの接続指示情報に基づいて、BB処理装置211,212と、DU203a〜203cとの間の接続を切替え、DU203a〜203cが形成するセルを変更する。そして、スイッチ223bは、BB処理装置211,212のトラフィック量を平準化させる。
図19は、FHM202のスイッチ223bの接続が変更された無線基地局の構成例を示した図である。図19において、図18と同じものには同じ符号が付してある。
上記したように、実際の無線ネットワークシステムでは、DU203aのエリアのトラフィック量は少なく、DU203cのエリアのトラフィック量が多かったとする。この場合、オペレータは、受付装置205を用いて、BB処理装置211とDU203a,203bとが接続されるように、接続指示情報をFHM202に送信する。また、オペレータは、BB処理装置212とDU203cとが接続されるように、接続指示情報をFHM202に送信する。
これにより、トラフィック量が少ない2台のDU203a,203bは、図19のスイッチ223b内の点線で示すように、BB処理装置211に接続される。トラフィック量が多い1台のDU203cは、BB処理装置212に接続される。このようにして、BB処理装置211,212のトラフィック量は平準化される。
図20は、FHM202のブロック構成例を示した図である。図20に示すように、FHM202は、I/F部221,225と、コピー/合成部222a,222bと、制御部223aと、スイッチ223bと、受信部224と、を有している。
I/F部221は、例えば、光コネクタ等のコネクタである。I/F部221には、例えば、光ファイバを介して、CU201のBB処理装置211,212が接続される。
コピー/合成部222aには、I/F部221を介して、BB処理装置211から出力された信号(DL信号)が入力される。コピー/合成部222aは、BB処理装置211から出力された信号をコピーし、スイッチ223bの端子T2,T12,T22に出力する。
コピー/合成部222aには、スイッチ223bを介して、DU203a〜203cから出力された信号(UL信号)が入力される。コピー/合成部222aは、スイッチ223bの端末T2,T12,T22から出力された信号を合成(多重)し、I/F部221に出力する。
コピー/合成部222bには、I/F部221を介して、BB処理装置212から出力された信号(DL信号)が入力される。コピー/合成部222bは、BB処理装置212から出力された信号をコピーし、スイッチ223bの端子T3,T13,T23に出力する。
コピー/合成部222bには、スイッチ223bを介して、DU203a〜203cから出力された信号(UL信号)が入力される。コピー/合成部222bは、スイッチ223bの端末T3,T13,T23から出力された信号を合成(多重)し、I/F部221に出力する。
制御部223aは、DU203a〜203cのそれぞれの接続先を、BB処理装置211,212のいずれか1つに決定する。例えば、制御部223aは、後述する受信部224によって受信された接続先指示情報に基づいて、DU203a〜203cのそれぞれの接続先を、BB処理装置211,212のいずれか1つに決定する。
スイッチ223bは、端子T1〜T3,T11〜T13,T21〜T23を有している。端子T1は、I/F部225を介して、DU203aと接続されている。端子T11は、I/F部225を介して、DU203bと接続されている。端子T21は、I/F部225を介して、DU203cと接続されている。
端子T2は、コピー/合成部222aに接続されている。端子T3は、コピー/合成部222bに接続されている。端子T12は、コピー/合成部222aに接続されている。端子T13は、コピー/合成部222bに接続されている。端子T22は、コピー/合成部222aに接続されている。端子T23は、コピー/合成部222bに接続されている。
端子T1は、制御部223aの制御に応じて、端子T2,T3のいずれか1つに接続される。また、端子T11は、制御部223aの制御に応じて、端子T12,T13のいずれかに1つに接続される。また、端子T21は、制御部223aの制御に応じて、端子T22,T23のいずれかに1つに接続される。すなわち、スイッチ223bは、DU203a〜203cのそれぞれを、制御部223aの制御に応じて、BB処理装置211,212のいずれか1つに切替え可能に接続する。
受信部224は、ネットワーク206を介して、受付装置205に接続されている。受信部224は、受付装置205から送信される接続先指示情報を受信し、制御部223aに出力する。
接続先指示情報は、DU203a〜203cを、どのBB処理装置211,212に接続するかを示す情報である。例えば、接続先指示情報が、DU203aをBB処理装置211に接続し、DU203bをBB処理装置212に接続し、DU203cをBB処理装置212に接続する、という情報であったとする。この場合、スイッチ223bは、図20に示すように、端子T1〜T3を、端子T11〜T13,T21〜T23に接続する。
I/F部225は、例えば、光コネクタ等のコネクタである。I/F部225には、例えば、光ファイバを介して、DU203a〜203cが接続される。
なお、図20では図示を省略しているが、FHM202は、光信号を電気信号に変換する変換部、電気信号を光信号に変換する変換部等、を有している。また、FHM202は、FHM202と各DU203a〜203cとの間の信号伝達時間を調整するディレイオフセット部等を有している。
FHM202の動作例について説明する。無線ネットワークシステムの計画時におけるシミュレーションでは、DU203aのエリアのトラフィック量が多く、DU203b,203cのエリアのトラフィック量が少ないとする。この場合、スイッチ223bの端子T1を端子T2に接続し、端子T11を端子T13に接続し、端子T21を端子T23に接続して、無線ネットワークシステムを構築する。なお、無線ネットワークシステムを構築する際のスイッチ223bの接続は、受付装置205から制御してもよい。
スイッチ223bの上記接続により、BB処理装置211とDU203aとが接続され、BB処理装置212とDU203b,203cとが接続される。従って、BB処理装置211は、トラフィック量が多いとシミュレーションされた1台のDU203aを収容し、BB処理装置212は、トラフィック量が少ないとシミュレーションされた2台のDU203b,203cを収容する。
無線ネットワークシステムを実際に稼働させると、シミュレーション結果と異なり、DU203a,203bの各エリアのトラフィック量は少なく、DU203cのエリアのトラフィック量が多かったとする。
この場合、オペレータは、受付装置205を操作して、DU203bがBB処理装置211に接続されるよう、接続先指示情報を入力する。受付装置205に入力された接続先指示情報は、FHM202の制御部223aに送信される。
制御部223aは、受付装置205から送信された接続先指示情報に基づいて、端子T1,T11,T21の接続先を制御する。上記例の場合、制御部223aは、端子T11を端子T12に接続する。
スイッチ223bの上記接続により、BB処理装置211とDU203a,203bとが接続され、BB処理装置212とDU203cとが接続される。従って、BB処理装置211は、トラフィック量の少ない2台のDU203a,203bを収容し、BB処理装置212は、トラフィック量の多い1台のDU203cを収容する。これにより、BB処理装置211,212のトラフィック量は、平準化される。
以上説明したように、FHM202のI/F部221には、それぞれが、異なるセルC1,C2のベースバンド処理を行う複数のBB処理装置211,212が接続される。I/F部225には、ユーザ端末204a〜204hと無線通信を行う複数のDU203a〜203cが接続される。制御部223aは、I/F部225に接続されたDU203a〜203cのそれぞれの接続先を、I/F部221に接続されたBB処理装置211,212のいずれか1つに決定する。スイッチ223bは、制御部223aの決定に基づいて、DU203a〜203cをBB処理装置211,212に接続する。これにより、無線基地局は、配線の挿抜を行うことなく、複数の無線装置が形成するセルC1,C2を容易に変更できる。
また、FHM202は、DU203a〜203cの接続先指示を受付ける受付装置205から、ネットワーク206を介して、接続先指示情報を受信する受信部224を備える。制御部223aは、受信部224によって受信された接続先指示情報に基づいて、DU203a〜203cのそれぞれを、BB処理装置211,212のいずれか1つに接続するよう接続先を決定する。これにより、オペレータは、遠隔操作によって、DU203a〜203cが形成するセルを容易に変更できる。
また、容易に複数の無線装置が形成するセルC1,C2を変更できるので、容易にBB処理装置211,212のトラフィック量の平準化を図ることができる。
なお、上記では、1つのCU201が、2つのBB処理装置211,212を備えていたが、2つのCUがそれぞれ、1つのBB処理装置を備えていてもよい。例えば、一方のCUがBB処理装置211を備え、他方のCUがBB処理装置212を備えていてもよい。また、BB処理装置の数は、上記例(2つ)に限られない。BB処理装置は、3つ以上存在していてもよい。また、DU203a〜203cも3つしか示していないが、4つ以上存在していてもよい。
また、上記では、受付装置205が接続先指示情報を受付けたが、FHM202が接続先指示情報を受付ける受付装置を有していてもよい。例えば、FHM202は、接続先指示情報を受付けるキー入力装置を有していてもよい。
また、コピー/合成部222a,222bの機能は、上記で説明した機能に限定されない。コピー/合成部222a,222bは、BB処理装置211,212に接続されたDU203a〜203cに対し、DL信号をコピーし、また、UL信号を合成すればよい。例えば、コピー/合成部222aは、BB処理装置211にDU203a,203bが接続された場合、コピーしたDL信号を、端子T2,T12に出力すればよい。また、コピー/合成部222aは、端子T2,T12からのUL信号を合成すればよい。
また、上記では、受付装置205は、ネットワーク206を経由して、FHM202と通信を行ったが、CU201を経由して、FHM202と通信を行ってもよい。例えば、受付装置205は、接続先指示情報を、CU201を経由して、FHM202に送信してもよい。
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態では、制御部223aは、受付装置205が受付けた接続先指示情報に基づいて、BB処理装置211,212とDU203a〜203cとの接続を切替えた。第4の実施の形態では、制御部は、DUのそれぞれのトラフィック量に基づいて、BB処理装置とDUとの接続を切替える。以下では、第3の実施の形態と異なる部分について説明する。
図21は、第4の実施の形態に係る無線基地局の構成例を示した図である。図21に示すように、無線基地局は、CU231と、FHM232と、DU233a〜233cと、を有している。図21には、ユーザ端末204a〜204gも示してある。
CU231は、異なるセルのベースバンド処理を行うBB処理装置241,242を有している。BB処理装置241,242は、FHM232を介して接続されているDUごとのトラフィック量を計測する。
例えば、BB処理装置241は、FHM232内の点線で示すように、DU233a,233bに接続されているとする。BB処理装置242は、FHM232内の点線で示すように、DU233cに接続されているとする。この場合、BB処理装置241は、DU233a,233bのそれぞれのトラフィック量を計測する。BB処理装置242は、DU233cのトラフィック量を計測する。
BB処理装置241,242は、DU233a〜233cごとのトラフィック量をFHM232に送信する。FHM232は、BB処理装置241,242から送信されたDU233a〜233cごとのトラフィック量に基づいて、BB処理装置241,242とDU233a〜233cとの接続を切替える。
例えば、DU233aのトラフィック量が多くなったとする。この場合、2台のDU233a,233bが接続されているBB処理装置241の負荷は、大きくなる。そこで、FHM232は、DU233bをBB処理装置242に接続するように切替える。これにより、DU233a〜233cが形成するセルが変更され、BB処理装置241,242のトラフィック量は、平準化される。
図22は、CU231のBB処理装置241のブロック構成例を示した図である。図22に示すように、BB処理装置241は、I/F部251,253と、BB処理部252と、制御部254と、記憶部255と、計測部256と、を有している。
I/F部251は、コアネットワークに接続された上位装置(図21には図示せず)と通信を行う。例えば、I/F部251は、上位装置からデータを受信し、BB処理部252に出力する。また、I/F部251は、BB処理部252から出力されるデータを上位装置に送信する。
BB処理部252は、I/F部251から出力される信号(DL信号)のBB処理を行う。例えば、BB処理部252は、I/F部251から出力される信号の符号化、変調、プリコーディング、スケジューリング、およびマッピング等を行う。BB処理部252は、BB処理したDL信号を、I/F部253に出力する。
また、BB処理部252は、I/F部253から出力される信号(UL信号)のBB処理を行う。例えば、BB処理部252は、I/F部253から出力される信号のデマッピング、チャネル推定、復調、および復号等を行う。BB処理部252は、BB処理したUL信号を、I/F部251に出力する。
また、BB処理部252は、制御部254から出力されるビーム情報(以下で説明する)を、I/F部253を介して、FHM232に送信する。例えば、BB処理部252は、制御部254から出力されるビーム情報をDL信号に含め、FHM232に送信する。または、BB処理部252は、制御部254から出力されるビーム情報を、例えば、DUを保守または監視する信号に含め、FHM232に送信する。なお、FHM232に送信されたビーム情報は、BB処理装置241に接続されているDUに送信される。
また、BB処理部252は、計測部256から出力されるトラフィック量(以下で説明する)を、I/F部253を介して、FHM232に送信する。例えば、BB処理部252は、計測部256から出力されるトラフィック量をDL信号に含め、FHM232に送信する。または、BB処理部252は、計測部256から出力されるビーム情報を、例えば、DUを保守または監視する信号に含め、FHM232に送信する。
I/F部253は、BB処理部252から出力される信号を電気−光変換し、光ファイバに出力(FHM232に送信)する。また、I/F部253は、光ファイバから(FHM232から)受信した光信号を光−電気変換し、BB処理部252に出力する。
制御部254は、記憶部255に記憶されているビーム情報をBB処理部252に出力する。
記憶部255には、DU233a〜233cが形成するビームの方向を識別するビーム情報が記憶されている。ビーム情報は、例えば、予め記憶部255に記憶されている。ビーム情報は、例えば、FHM232に新たなDUが接続されたとき、または、DUが交換されたとき、更新される。ビーム情報は、例えば、上位装置から送信され、記憶部255に記憶されてもよい。
図23は、記憶部255に記憶されるビーム情報255aのデータ構成例を示した図である。図23に示すように、ビーム情報255aは、DU識別情報255aaと、ビーム識別情報255abと、有している。
DU識別情報255aaは、FHM232に接続されているDU233a〜233cを識別するユニークな識別情報である。例えば、図23に示す「DU#1」は、図21に示したDU233aに付与された識別子であり、「DU#2」は、DU233bに付与された識別子である。また、図23に示す「DU#n」は、例えば、DU233cに付与された識別子である。なお、図21の例では、DUは、3台しか示していない。従って、この場合、記憶部255には、「DU#1」、「DU#2」、「DU#n」の3つのDU識別情報が記憶されることになる。
ビーム識別情報255abは、各DU233a〜233cが形成するビームの方向を識別する識別情報であり、各DU233a〜233cが形成するビーム間で異なるように、各ビームに割り当てられる。言い換えれば、ビーム識別情報255abは、複数のDU233a〜233c(DU識別情報255aa)にわたり、ユニークな情報となっている。ビーム識別情報255abは、DU識別情報255aaのそれぞれに対して、少なくとも1つ以上対応付けられ、記憶部255に記憶される。
例えば、図23に示すビーム識別情報255abの「BMI1〜BMI4」は、DU識別情報255aaの「DU#1」に対応付けられ、ビーム識別情報255abの「BMI5〜BMI8」は、DU識別情報255aaの「DU#2」に対応付けられている。また、例えば、図23に示すビーム識別情報255abの「BMIm−3〜BMIm」は、DU識別情報255aaの「DU#n」に対応付けられている。そして、ビーム識別情報255abの「BMI1,BMI2,…,BMIm−1,BMIm」は、DU識別情報255aaの「DU#1〜DU#n」にわたり、ユニークな情報となっている。
なお、図23では、DU識別情報255aaのそれぞれに対し、4つのビーム識別情報255abが対応付けられているが、これに限られない。例えば、DU識別情報255aaに対応付けられるビーム識別情報255abの数は、DU233a〜233cが形成できるビームの方向の数に依存してもよい。
図22の説明に戻る。計測部256は、BB処理部252でBB処理されるDL信号の、DUごとのトラフィック量を計測する。例えば、図21のFHM232内の点線で示すように、BB処理装置241にDU233a,233bが接続されている場合、計測部256は、DU233aのトラフィック量と、DU233bのトラフィック量とを計測する。計測部256は、以下で詳述する。
なお、BB処理装置242も、図22に示したブロックと同様のブロックを有する。ただし、BB処理装置242の計測部は、BB処理装置242に接続されている各DUのトラフィック量を計測する。例えば、図21のFHM232内の点線で示すように、BB処理装置242にDU233cが接続されている場合、BB処理装置242の計測部は、DU233cのトラフィック量を計測する。
また、BB処理装置242の記憶部には、BB処理装置241の記憶部255と同様のビーム情報(図23のビーム情報255a)が記憶されている。すなわち、BB処理装置242の記憶部には、FHM232に接続されているDU233a〜233cのDU識別情報と、DU233a〜233cが形成するビームの方向を識別するユニークなビーム識別情報とが対応付けて記憶されている。
図24は、FHM232のブロック構成例を示した図である。図24において、図20と同じものには同じ符号が付してある。図24では、図20に対し、受信部261と、制御部262aと、スイッチ262bと、を有している。
受信部261は、BB処理装置241,242から送信されるDU233a〜233cごとのトラフィック量を受信する。受信部261は、受信したDU233a〜233cごとのトラフィック量を、制御部262aに出力する。
制御部262aは、DU233a〜233cごとのトラフィック量に基づいて、DU233a〜233cのそれぞれの接続先を、BB処理装置241,242のいずれか1つに決定する。
図22のBB処理装置241の計測部256について詳述する。まず、図25〜図28を用いて、BMIを用いたビームフォーミングによるデータ通信を説明し、その後図29を用いて、計測部256のDUごとのトラフィック量の計測を説明する。
図25は、FHM232およびDU233a〜233cのビーム識別情報255abの取得を説明する図である。図25には、図21に示したFHM232と、DU233a〜233cと、が示してある。また、図25には、BB処理装置241,242が有する、図23に示したビーム情報255aが示してある。
ビーム情報255aは、図25の矢印A201aに示すように、BB処理装置241から、FHM232に送信される。FHM232に送信されたビーム情報255aは、FHM232でコピーされて、図25の矢印A202に示すように、DU233a,233bに送信される。
また、ビーム情報255aは、図25の矢印A201bに示すように、BB処理装置242から、FHM232に送信される。FHM232に送信されたビーム情報255aは、FHM232を介して、図25の矢印A203に示すように、DU233cに送信される。
DU233a〜233cは、自機に割り当てられているDU識別情報を、自身が備える記憶部に記憶している。例えば、DU233aは、自機のDU識別情報「DU#1」を、記憶部に記憶している。DU233bは、自機のDU識別情報「DU#2」を、記憶部に記憶している。DU233cは、自機のDU識別情報「DU#n」を、記憶部に記憶している。
DU233a〜233cは、自機のDU識別情報に基づいて、FHM232から受信したビーム情報255aを参照し、自機のDU識別情報に対応するビーム識別情報を取得する。
例えば、図25に示すビーム情報255bは、DU233aがFHM232から受信したビーム情報255aの一部を示している。DU233aのDU識別情報は「DU#1」であるので、DU233aは、ビーム情報255bの太枠に示すビーム識別情報「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」を取得する。
また、例えば、図25に示すビーム情報255cは、DU233bがFHM232から受信したビーム情報255aの一部を示している。DU233bのDU識別情報は「DU#2」であるので、DU233bは、ビーム情報255cの太枠に示すビーム識別情報「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」を取得する。
また、例えば、図25に示すビーム情報255dは、DU233cがFHM202から受信したビーム情報255aの一部を示している。DU233cのDU識別情報は「DU#n」であるので、DU233cは、ビーム情報255dの太枠に示すビーム識別情報「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」を取得する。このようにして、DU233a〜233cは、自機に割り当てられたユニークなビーム識別情報を取得する。なお、DU233a〜233cは、BB処理装置241,242から送信されたビーム情報255aを記憶部に記憶する。
DU233a〜233cは、ユーザ端末204a〜204hに向ける最適なビームを探索するため、ビームを様々な方向に掃引する。このとき、DU233a〜233cは、ビーム情報255aから取得した、自機に割り当てられたビーム識別情報を、掃引するビームに含ませる。
図26は、ビームの掃引を説明する図である。図26において、図21と同じものには同じ符号が付してある。
DU233a〜233cは、ユーザ端末204a〜204hに向ける最適なビームを探索するとき、図26に示すように、様々な方向にビームを形成する。例えば、図26に示すビーム266a〜266dは、DU233aが形成するビームを示している。ビーム267a〜267dは、DU233bが形成するビームを示している。ビーム268a〜268dは、DU233cが形成するビームを示している。
DU233a〜233cは、ビームを掃引するとき、自機に割り当てられたビーム識別情報をビームに含ませる。
例えば、DU233aには、ビーム識別情報「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」が割り当てられている(図25のビーム情報255bを参照)。従って、DU233aは、掃引するビーム266a〜266dのそれぞれに、「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」を含める。例えば、DU233aは、「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」のそれぞれに、ビーム266a〜266dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。
また、例えば、DU233bには、ビーム識別情報「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」が割り当てられている(図25のビーム情報255cを参照)。従って、DU233bは、掃引するビーム267a〜267dのそれぞれに、「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」を含める。例えば、DU233bは、「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」のそれぞれに、ビーム267a〜267dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。
また、例えば、DU233cには、ビーム識別情報「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」が割り当てられている(図25のビーム情報255dを参照)。従って、DU233cは、掃引するビーム268a〜268dのそれぞれに、「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」を含める。例えば、DU233cは、「BMIm−3,BMIm−2,BMIm−1,BMIm」のそれぞれに、ビーム268a〜268dを形成するBFウェイトのそれぞれを乗算する。このようにして、DU233a〜233cは、ビーム識別情報を含むビームを掃引する。
ユーザ端末204a〜204hは、DU233a〜233cから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末204a〜204hは、受信したビームの中から、通信品質の最もよいビームのビーム識別情報(BMI)を、BB処理装置241,242にフィードバックする。
図27は、ビーム識別情報のフィードバックを説明する図である。図27において、図21と同じものには同じ符号が付してある。なお、図27では、説明を簡単にするため、一部のユーザ端末204a,204d,204gだけを示している。
ユーザ端末204aは、DU233aから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末204aは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BMI2」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末204aは、ビーム識別情報「BMI2」を、図27の矢印A211に示すように、DU233aおよびFHM232を介して、BB処理装置241にフィードバックする。
同様に、ユーザ端末204dは、DU233bから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末204dは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BMI7」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末204dは、ビーム識別情報「BMI7」を、図27の矢印A212に示すように、DU233bおよびFHM232を介して、BB処理装置241にフィードバックする。
また、同様に、ユーザ端末204gは、DU233cから出力される、掃引されるビームを受信する。ユーザ端末204gは、受信したビームのうち、ビーム識別情報「BMIm−2」のビームの受信レベルが最も良かったとする。この場合、ユーザ端末204gは、ビーム識別情報「BMIm−2」を、図27の矢印A213に示すように、DU233cおよびFHM232を介して、BB処理装置242にフィードバックする。このようにして、ユーザ端末204a,204d,204gは、ビーム識別情報をBB処理装置241,242にフィードバックする。
BB処理装置241,242は、DU233a〜233cの配下に存在しているユーザ端末204a〜204hにデータを送信するとき、送信するデータに、ユーザ端末204a〜204hからフィードバックされたビーム識別情報を含める。ビーム識別情報は、図23に示したように、DU233a〜233cにわたって、ユニークに割り当てられているので、FHM232配下のDU233a〜233cは、個別にビームフォーミング行って、データをユーザ端末204a〜204hに送信することができる。
図28は、ユーザ端末へのデータ送信例を説明する図である。図28において、図27と同じものには同じ符号が付してある。
BB処理装置241は、ユーザ端末204a,204dにデータ(DL信号)を送信する場合、ユーザ端末204a,204dからフィードバックされたビーム識別情報をデータのヘッダに含め、FHM232に送信する。
例えば、ユーザ端末204aからBB処理装置241にフィードバックされたビーム識別情報を「BMI2」とする。ユーザ端末204dからBB処理装置241にフィードバックされたビーム識別情報を「BMI7」とする。この場合、BB処理装置241は、ユーザ端末204aに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BMI2」を含め、FHM232に送信する。また、BB処理装置241は、ユーザ端末204dに送信するデータのヘッダにビーム識別情報「BMI7」を含め、FHM232に送信する。
FHM232に送信されたデータは、FHM232によってコピーされ、DU233a,233bに送信される。DU233a,233bは、BB処理装置241から送信されたビーム情報255aを受信(記憶)しているので、受信したデータのヘッダに、自機に割り当てられたビーム識別情報255abが含まれていた場合、そのビーム識別情報255abに対応したビームを形成し、データをユーザ端末204a,204dに送信できる。
例えば、DU233aは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BMI2」から、「BMI2」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末204aに送信できる。また、DU233bは、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BMI7」から、「BMI7」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末204bに送信できる。
同様に、DU233cも、データのヘッダに含まれるデータ識別情報「BMIm−2」から、「BMIm−2」に対応した方向にビームを形成することができ、データをユーザ端末204bに送信できる。このように、DU233a〜233cは、DU識別情報255aaと対応付けられたユニークなビーム識別情報255abによって、個別にビームの方向を制御することができる。
上記したように、BB処理装置241,242は、ビーム情報255aを記憶した記憶部255を有しており、ユーザ端末204a〜204hがどのDU233a〜233cに在圏しているか判定することができる。そして、BB処理装置241,242は、ユーザ端末204a〜204hごとのDLのデータバッファを有しており、ユーザ端末204a〜204hごとのトラフィック量を取得できる。これから、BB処理装置241,242は、DU233a〜233cごとのトラフィック量を計測できる。
図29は、DU203a〜203cごとのトラフィック量の計測を説明する図である。図29において、図21と同じものには同じ符号が付してある。なお、図29には、ユーザ端末UE1〜UE8が示してある。ユーザ端末UE1〜UE8は、図29に示すBMIのビームによって、DU233a〜233cと無線通信を行っている。
ユーザ端末UE1〜UE6は、BB処理装置241が形成するセルC1に在圏している。ユーザ端末UE1〜UE4は、DU233aに在圏し、ユーザ端末UE5,UE6は、DU233bに在圏している。
ユーザ端末UE7,UE8は、BB処理装置242が形成するセルC2に在圏している。ユーザ端末UE7,UE8は、DU233cに在圏している。
図29に示すデータバッファbuff1〜buff6は、BB処理装置241が有するデータバッファを示している。データバッファbuff1〜buff6のそれぞれには、ユーザ端末UE1〜UE6に送信されるDL信号が一時的に記憶される。データバッファbuff1〜buff6に一時的に記憶されるデータ量は、ユーザ端末UE1〜UE6のトラフィック量に相当する。なお、データバッファbuff1〜buff6に示す斜線は、データバッファbuff1〜buff6に一時的に記憶されているDL信号を示している。
また、図29に示すデータバッファbuff11,buff12は、BB処理装置242が有するデータバッファを示している。データバッファbuff11,buff12のそれぞれには、ユーザ端末UE7,UE8に送信されるDL信号が一時的に記憶される。データバッファbuff11,buff12に一時的に記憶されるデータ量は、ユーザ端末UE7,UE8のトラフィック量に相当する。なお、データバッファbuff11,buff12に示す斜線は、データバッファbuff11,buff12に一時的に記憶されているDL信号を示している。
BB処理装置241の計測部256は、データバッファbuff1〜buff6を参照して、ユーザ端末UE1〜UE6のDL信号のトラフィック量を計測する。
例えば、図29のデータバッファbuff1〜buff6に示す「d1〜d6」は、ユーザ端末UE1〜UE6のトラフィック量を示している。この場合、計測部256は、ユーザ端末UE1のトラフィック量として「d1」を計測する。計測部256は、ユーザ端末UE2のトラフィック量として「d2」を計測する。以下、同様にして、計測部256は、ユーザ端末UE3〜UE6のトラフィック量として「d3」、「d4」、「d5」、「d6」を計測する。BB処理装置242の計測部も、計測部256と同様にして、ユーザ端末UE7,UE8のトラフィック量「d7」、「d8」を計測する。
BB処理装置241は、図23で説明したように、ビーム情報255aを記憶した記憶部255を有している。従って、BB処理装置241は、ユーザ端末UE1〜UE6のBMIを用いて記憶部255を参照することにより、ユーザ端末UE1〜UE6がどのDU233a,DU233bに在圏しているかを判定することができる。なお、ユーザ端末UE1〜UE6のBMIは、図27で説明したように、BB処理装置241にフィードバックされており、BB処理装置241は、ユーザ端末UE1〜UE6のBMIを判定することができる。
例えば、計測部256は、「BMI1」のユーザ端末UE1はDU識別情報「DU#1」のDU233aに在圏していると判定できる。また、例えば、計測部256は、「BMI6」のユーザ端末UE6はDU識別情報「DU#2」のDU233bに在圏していると判定できる。
このように、計測部256は、ユーザ端末UE1〜UE6のトラフィック量を計測し、かつ、トラフィック量を計測したユーザ端末UE1〜UE6が、どのDU233a,233bに在圏しているかを判定できる。これにより、計測部256は、DU233a,DU233bごとのトラフィック量を算出できる。
例えば、ユーザ端末UE1〜4は、DU233aに在圏している。従って、計測部256は、ユーザ端末UE1〜UE4のトラフィック量「d1」、「d2」、「d3」、「d4」を加算することにより、DU233aのトラフィック量「DU#1_d=d1+d2+d3+d4」を算出できる。また、計測部256は、ユーザ端末UE5,UE6のトラフィック量「d5」、「d6」を加算することにより、DU233bのトラフィック量「DU#2_d=d5+d6」を算出できる。
BB処理装置242の計測部も同様に、DUごとのトラフィック量を計測できる(図29の例では、DUは1台しか接続されていないが、DUごとのトラフィック量を計測できる)。BB処理装置242の計測部が計測するDU233cのトラフィック量は「DU#n_d=d7+d8」となる。以上のようにして、BB処理装置241の計測部256と、BB処理装置の計測部は、DU233a〜233cごとのトラフィック量を計測する。
図24のスイッチ262bの切替え例について説明する。BB処理装置241,242の計測部によって計測されたDU233a〜233cごとのトラフィック量は、FHM232に送信される。FHM232の受信部261は、BB処理装置241,242から送信されたDU233a〜233cごとのトラフィック量を受信する。
制御部262aは、受信部261によって受信されたDU233a〜233cごとのトラフィック量に基づいて、BB処理装置241,242のトラフィック量を平準化するように、スイッチ262bを切替える。
例えば、BB処理装置241に接続されているDU233aのトラフィック量「DU#1_d」が閾値を超えたとする。この場合、制御部262aは、BB処理装置241に接続されている他のDU233bを、BB処理装置242に接続するようにスイッチ262bを切替える。例えば、制御部262aは、図24の端子T11が、端子T13に接続されるように、スイッチ262bを切替える。これにより、BB処理装置241のトラフィック量は軽減され、BB処理装置241,242のトラフィック量は平準化される。
なお、制御部262aが、端子T11を端子T13に接続すると、DU233bに在圏しているユーザ端末は、掃引されたビームのBMIをBB処理装置242にフィードバックすることになる。これにより、BB処理装置242は、記憶部に記憶しているビーム情報により、ユーザ端末がどのDU233b,233cに在圏しているかを判定することができる。つまり、BB処理装置242は、スイッチ262bがスイッチを切替えても、DU233b,233cごとのトラフィック量を計測できる。
以上説明したように、FHM232の受信部261は、BB処理装置241,242から無線装置DU233a〜233cごとのトラフィック量を受信する。制御部262aは、受信部261が受信したDU233a〜233cごとのトラフィック量に基づいて、DU233a〜233cのそれぞれの接続先を、BB処理装置241,242のいずれか1つに決定する。これにより、FHM232は、BB処理装置241,242の平準化を図るように、BB処理装置241,242とDU233a〜233cとを接続することができる。
[変形例1]
あるBB処理装置Xに接続されている複数のDU(例えば、3台以上とする)のうち、あるDU#Yのトラフィック量が閾値を超えたとする。この場合、FHMの制御部は、BB処理装置Xに接続されている、閾値を超えていない他のDUのうち、最もトラフィック量の多いDUを、他のBB処理装置に接続するようにしてもよい。これにより、BB処理装置Xのトラフィック量を大幅に低減することが可能になる。
[変形例2]
あるBB処理装置Xに接続されている複数のDUのうち(例えば、3台以上とする)、あるDU#Yのトラフィック量が閾値を超えたとする。この場合、FHMの制御部は、BB処理装置X以外の他のBB処理装置のうち、最もトラフィック量の少ないBB処理装置に、BB処理装置Xに接続されているDU#Yの次にトラフィック量が多いDU#Zを接続するようにしてもよい。これにより、トラフィック量をより平準化することが可能になる。
[変形例3]
FHMの制御部は、あるBB処理装置Xの合計トラフィック量(BB処理装置Xに接続されている全てのDUのトラフィック量を合計した値)が閾値を超えた場合に、BB処理装置Xに接続されているDUを、他のBB処理装置に接続するようにしてもよい。例えば、制御部は、BB処理装置Xに接続されている複数のDUの中から、最もトラフィック量の小さいDUを選択し、他のBB処理装置に接続する。制御部は、BB処理装置Xのトラフィック量が閾値以下となるまで、最もトラフィック量の小さいDUの選択を繰り返し、BB処理装置242に接続する。
[変形例4]
上記では、DLについて説明したが、制御部は、UL信号に基づいて、BB処理装置とDUとの接続を切替えてもよい。例えば、BB処理装置は、ユーザ端末から送信されるBuffer Status Reportに基づいて、ユーザ端末ごとの残りのデータ量(トラフィック量に相当)を算出する。BB処理装置は、DLの場合と同様に、ユーザ端末のULのトラフィック量と、ユーザ端末に割り当てられたBMIとに基づいて、DUごとのトラフィック量を算出する。
[変形例5]
制御部は、DLとULのトラフィック量に基づいて、BB処理装置とDUとの接続を切替えてもよい。例えば、DLのトラフィック量とULのトラフィック量とを加算したトラフィック量から、BB処理装置とDUとの接続を切替えてもよい。その際、制御部は、DLのトラフィック量とULのトラフィック量とに重み付を付加してもよい。
例えば、制御部は、DUごとにおいて、「DLトラフィック量×係数A1+ULトラフィック量×係数A2」を算出し、BB処理装置とDUとの接続を切替えてもよい。DLのトラフィック量に重点を置いてBB処理装置とDUとの接続を切替えたい場合、「係数A1>係数A2」とする。逆にULのトラフィック量に重点を置いてBB処理装置とDUとの接続を切替えたい場合、「係数A1<係数A2」とする。
[変形例6]
上記では、BB処理装置がトラフィック量を計測したが、FHM(例えば、FHMが備える計測部)がDUごとのトラフィック量を計測してもよい。例えば、図25で説明したように、ビーム情報は、BB処理装置から、FHMを経由してDUに送信されるので、FHMは、例えば、図23に示したビーム情報255aを受信して記憶部に記憶することができる。また、FHMは、BB処理装置から、ユーザ端末ごとのデータバッファの情報(ユーザ端末ごとのトラフィック量)を受信する。また、FHMは、BB処理装置から、ユーザ端末がフィードバックしたBMIを受信する。
FHMは、BB処理装置から受信したユーザ端末のBMIに基づいて、記憶部に記憶したビーム情報を参照し、ユーザ端末がどのDUに在圏しているか判断できる。これにより、FHMは、DUごとに、DUに在圏しているユーザ端末のトラフィック量を加算することにより、DUごとのトラフィック量を計測できる。
[変形例7]
DUごとのトラフィック量を計測したBB処理装置またはFHMは、第3の実施の形態で説明した受付装置205に計測したトラフィック量を送信してもよい。受付装置205は、例えば、受信したトラフィック量をディスプレイに表示する。これにより、オペレータは、ディスプレイに表示されたトラフィック量に基づいて、BB処理装置とDUとの間の接続を、適切に設定することが可能となる。
[変形例8]
上記では、ビーム識別情報は、FHM232に接続されるDU233a〜233cにわたり、ユニークであるとしたがこれに限られない。ビーム識別情報は、BB処理装置241,242に接続されるDUごとにおいて、ユニークであってもよい。
例えば、図25において、DU233a,233bは、BB処理装置241に接続されている。DU233cは、BB処理装置242に接続されている。この場合、ビーム識別情報は、DU233a,233bにおいてユニークであり、DU233cにおいてユニークであってもよい。より具体的には、DU233aのビーム識別情報は、「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」、DU233bのビーム識別情報は、「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」、DU233cのビーム識別情報は、「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」であってもよい。
このように、ビーム識別情報を、BB処理装置241,242に接続されるDUごとにおいて、ユニークにする場合、BB処理装置241,242は、FHM232のスイッチが切り替わった後、ビーム識別情報を割り当て直す。BB処理装置241,242は、スイッチ切替え後に接続されたDUにおいて、ビーム識別情報がユニークとなるように割り当て直す。
例えば、図25において、FHM232のスイッチの切替えにより、BB処理装置241にDU233bが接続され、BB処理装置242にDU233a,233cが接続されたとする。この場合、BB処理装置241は、DU233bのビーム識別情報を「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」に設定し直す。BB処理装置242は、DU233aのビーム識別情報を「BMI1,BMI2,BMI3,BMI4」に設定し直し、DU233cのビーム識別情報を「BMI5,BMI6,BMI7,BMI8」に設定し直す。
なお、上記の各変形例は、組わせることもできる。
[第5の実施の形態]
第4の実施の形態では、FHMは、DUごとのトラフィック量に基づいて、BB処理装置とDUとの接続を切替えた。第5の実施の形態では、FHMは、BB処理装置の故障に基づいて、BB処理装置とDUとの接続を切替える。例えば、FHMは、あるBB処理装置が故障した場合、故障したBB処理装置に接続されていたDUを、正常なBB処理装置に接続する。
図30は、第5の実施の形態に係るFHM271のブロック構成例を示した図である。図30において、図24と同じものには同じ符号が付してある。図30に示すように、FHM271は、故障検知部281と、制御部282aと、スイッチ282bと、を有している。FHM271のI/F部221には、図21に示したBB処理装置241,242が接続され、I/F部225には、図21に示したDU233a〜233cが接続されている。
故障検知部281は、BB処理装置241,242の故障を検知する。例えば、故障検知部281は、BB処理装置241,242から送信されるDL信号の有無を監視することによって、BB処理装置241,242の故障を検知する。または、故障検知部281は、例えば、故障診断機能を有するBB処理装置241,242から、故障診断情報を受信し、BB処理装置241,242の故障を検知してもよい。
故障検知部281は、BB処理装置241,242が故障していないときに(BB処理装置241,242の正常時に)、BB処理装置241,242に接続されているDU233a〜233cの接続情報を、BB処理装置241,242に送信する。例えば、図30に示すスイッチ282bの状態では、BB処理装置241には、DU233a,233bが接続され、BB処理装置242には、DU233cが接続されている。従って、故障検知部281は、BB処理装置241にはDU233a,233bが接続され、BB処理装置242にはDU233cが接続されていることを示す接続情報を、BB処理装置241,242に送信する。
故障検知部281は、BB処理装置241,242の故障を検知すると、BB処理装置241,242が故障したことを示す故障情報を、故障していないBB処理装置241,242に送信する。例えば、BB処理装置241が故障したとする。この場合、故障検知部281は、BB処理装置241が故障したことを示す故障情報を、故障していないBB処理装置242に送信する。また、故障検知部281は、検知した故障情報を、制御部282aに出力する。
制御部282aは、故障検知部281が故障情報をBB処理装置241,242に送信した後、スイッチ282bを制御し、故障したBB処理装置241,242に接続されていたDU233a〜233cを、故障していないBB処理装置241,242に接続する。例えば、図30に示すスイッチ状態において、BB処理装置241が故障したとする。この場合、制御部282aは、端子T1を端子T3に接続し、端子T11を端子T13に接続する。これにより、故障したBB処理装置241に接続されていたDU233a,233bは、正常なBB処理装置242に接続される。
FHM271の動作について説明する。
図31は、BB処理装置241,242の一方が故障したときの無線基地局の動作例を説明する図である。図31には、図30で説明したFHM271と、FHM271に接続されているBB処理装置241,242およびDU233a〜233cとが示してある。
FHM271のスイッチ282bは、図30に示す状態にあるとする。すなわち、DU233a,233bは、BB処理装置241に接続され、DU233cは、BB処理装置242に接続されているとする。故障検知部281は、BB処理装置241,242の接続情報(DU233a,233bはBB処理装置241に接続され、DU233cはBB処理装置242に接続されていることを示す情報)を、BB処理装置241,242に送信しているとする。
BB処理装置241が故障したとする。この場合、故障検知部281は、BB処理装置241の故障を検知する(図31のS1)。
故障検知部281は、BB処理装置241の故障を検知すると、BB処理装置241が故障したことを示す故障情報を、故障していないBB処理装置242に送信する(図31のS2)。
BB処理装置242は、FHM232から受信した故障情報に基づいて、自身が新たに管理するDUを認識する。例えば、BB処理装置242は、事前に(BB処理装置241の故障前に)BB処理装置241の接続情報(BB処理装置241は、DU233a,233bと接続されていることを示す情報)を受信している。従って、BB処理装置242は、BB処理装置241が故障したことを示す故障情報を受信した場合、故障したBB処理装置241に接続されていたDU233a,233bが、新たに接続されることを認識できる(図31のS3)。これにより、BB処理装置242は、例えば、DU233a,233bに在圏するユーザ端末のスケジューリングを行うことができる。
FHM271の制御部282aは、故障検知部281の故障情報に基づいて、故障したBB処理装置241に接続されていたDU233a,233bが、BB処理装置242に接続されるように、スイッチ282bを切替える(図31のS4)。これにより、DU233a,233bに在圏していたユーザ端末は、BB処理装置242と無線通信を行うことができる。
以上説明したように、FHM271は、BB処理装置241,242の故障を検知する故障検知部281を備える。制御部282aは、故障検知部281の故障の検知結果に基づいて、故障したBB処理装置241,242に接続されているDU233a〜233cを、故障していないBB処理装置241,242に接続するよう決定する。これにより、故障したBB処理装置241,242と通信を行っていたユーザ端末は、BB処理装置241,242が故障しても、別の故障していないBB処理装置241,242と通信を行うことができる。
また、FHM271は、簡易な構成および処理により、BB処理装置241,242が故障しても、無線通信を行うことができなくなるユーザ端末を救済することができる。例えば、BB処理装置241,242とDU233a〜233cとを直接接続する場合、無線通信を行うことができなくなるユーザ端末を救済するには、メッシュ状に接続する必要があり、配線が複雑化する。また、BB処理装置241,242とDU233a〜233cとが、ユーザ端末を救済するためのアルゴリズムを備えなければならない。これに対し、FHM271を備える無線基地局は、簡易な構成および処理により、無線通信を行うことができなくなるユーザ端末を救済することができる。
なお、故障検知部281は、故障情報の代りに、または故障情報とともに、故障したBB処理装置241,242が処理(管理)していたBMIを、故障していないBB処理装置241に送信してもよい。故障してないBB処理装置242は、受信したBMIに基づいてビーム情報を参照することにより、新たに接続されるDU233a〜233cを認識することができる。
[第6の実施の形態]
FHMの配下には、上記の各実施の形態で説明したように、複数のビームを形成するDUが接続される場合と、ビームを形成しない(ビームを持たない)DUが接続される場合とがある。第2の実施の形態では、複数のビームを形成するDUにおける、FHMのUL信号とノイズとの選別について説明した。第6の実施の形態では、ビームを持たないDUにおける、FHMのUL信号とノイズとの選別について説明する。
以下では、第2の実施の形態と異なる部分について説明する。なお、図12に示したFMH90のブロックは、第6の実施の形態において、制御部92の機能が異なる。また、第6の実施の形態において、FHM90のコピー部94は、DL信号のコピーを行わない。また、FHM90の合成部100は、UL信号の合成を行わない。また、FHM90の記憶部93は、記憶する情報の内容が異なる。複数のビームを形成するDUは、アンテナ一体型DUと呼ばれてもよい。ビームを持たないDUは、アンテナ分離型DUと呼ばれてもよい。
図32は、第6の実施の形態に係るFHM90の動作例を説明する図である。図32において、図14と同じものには同じ符号が付してある。図32に示すDU401a〜401cは、アンテナ分離型DUである。
図32には、テーブル291が示してある。テーブル291は、FHM90の記憶部93に記憶される。テーブル291は、DU識別情報291aと、ビーム識別情報291bと、有している。
FHM90は、DU401a〜401cが接続されるポートを有している。テーブル291のDU識別情報291aは、DU401a〜401cが接続されるFHM90のポートに付与された識別情報である。例えば、図32に示す「DU#1」は、DU401aが接続されたFHM90のポートに付与された識別子であり、「DU#2」は、DU401bが接続されたFHM90のポートに付与された識別子である。また、図32に示す「DU#n」は、例えば、DU401cが接続されたFHM90のポートに付与された識別子である。別言すれば、DU識別情報291aは、複数のDU401a〜401cを識別する識別情報と捉えることができる。
ビーム識別情報291bは、DU401a〜401cに対応付けられたビームを識別する識別情報である。DU401a〜401cは、ビームを持たないアンテナ分離型DUであるが、形式的にビーム識別情報291bが付与される。以下で説明するが、アンテナ分離型DUのDU401a〜401cに対し、ビーム識別情報291bを付与することにより、CU1は、FHM90の配下に接続されているDU401a〜401cがアンテナ一体型DUであるか、アンテナ分離型DUであるかを区別しないで、FHM90と通信を行うことができる。具体的には、CU1は、FHM90の配下に接続されているDU401a〜401cがアンテナ分離型DUであっても、アンテナ一体型DUと同様にFHM90と通信を行うことができる。
なお、FHM90の制御部92は、例えば、DU401a〜401cがFHM90に接続されたときに、DU401a〜401cがアンテナ一体型DUであるか、またはアンテナ分離型DUであるかを判定してもよい。FHM90の制御部92は、DU401a〜401cがFHM90に接続され、接続されたDU401a〜401cがアンテナ分離型DUであると判定した場合、テーブル291を生成し、記憶部93に記憶してもよい。
FHM90の動作例を説明する。以下では、DU401aの配下にユーザ端末4aが属し、DU401bの配下にユーザ端末4bが属する。
ユーザ端末4aは、DU401aの配下に属するとき、DU401aを経由してFHM90と通信する。FHM90の制御部92は、DU401aを経由したユーザ端末4aとの通信において、テーブル291を参照し、DU401aが接続されたポートに対応するBMI1を取得する。FHM90は、取得したBMI1と、ユーザ端末4aの識別情報とをCU1に送信する。ユーザ端末4aの識別情報として、ユーザ端末4aからRACH(Random Access Channel)において送信されるRAPID(Random Access preamble ID)が用いられてもよい。
また、ユーザ端末4bは、DU401bの配下に属するとき、DU401bを経由してFHM90と通信する。FHM90の制御部92は、DU401bを経由したユーザ端末4bとの通信において、テーブル291を参照し、DU401bが接続されたポートに対応するBMI2を取得する。FHM90は、取得したBMI2と、ユーザ端末4bの識別情報とをCU1に送信する。ユーザ端末4bの識別情報として、ユーザ端末4bからRACHにおいて送信されるRAPIDが用いられてもよい。
DLにおける動作を説明する。CU1は、ユーザ端末4a,4bにパケット(DL信号)を送信する。このとき、CU1は、ユーザ端末4a宛のパケットの、BMIの設定を行うヘッダ領域にBMI1を含めて送信する。また、CU1は、ユーザ端末4b宛のパケットの、BMIの設定を行うヘッダ領域にBMI2を含めて送信する。なお、CU1は、FHM90から送信されたユーザ端末4aの識別情報とBMI1とにより、ユーザ端末4a宛のパケットのヘッダ領域にBMI1を含めることができる。また、CU1は、FHM90から送信されたユーザ端末4bの識別情報とBMI2とにより、ユーザ端末4b宛のパケットのヘッダ領域にBMI2を含めることができる。
FHM90の受信部91は、CU1から送信されたユーザ端末4a,4b宛のパケットを受信する。FHM90の制御部92は、CU1から送信されたユーザ端末4a宛のパケットの、ヘッダ領域に含まれるBMI1に基づいて、テーブル291を参照し、BMI1に対応するDU識別情報「DU#1」を取得する。FHM90の制御部92は、取得したDU識別情報「DU#1」に対応するDU401aに、ユーザ端末4a宛のパケットを送信する。このとき、FHM90の制御部92は、ユーザ端末4a宛のパケットの、BMIが設定されるヘッダ領域を、ビーム無を示す情報に書き換え、ユーザ端末4a宛のパケットをDU401aに送信する。DU401aは、FHM90から送信されたユーザ端末4a宛のパケットをアンテナから送信する。ユーザ端末4aは、DU401aのアンテナから送信されたユーザ端末4a宛のパケットを受信する。
FHM90の制御部92は、CU1から送信されたユーザ端末4b宛のパケットの、ヘッダ領域に含まれるBMI2に基づいて、テーブル291を参照し、BMI2に対応するDU識別情報「DU#2」を取得する。FHM90の制御部92は、取得したDU識別情報「DU#2」に対応するDU401bに、ユーザ端末4b宛のパケットを送信する。このとき、FHM90の制御部92は、ユーザ端末4b宛のパケットの、BMIが設定されるヘッダ領域を、ビーム無を示す情報に書き換え、ユーザ端末4b宛のパケットをDU401bに送信する。DU401bは、FHM90から送信されたユーザ端末4b宛のパケットをアンテナから送信する。ユーザ端末4bは、DU401bのアンテナから送信されたユーザ端末4b宛のパケットを受信する。
FHM90の制御部92は、CU1から送信されたパケットの、BMIが設定されるヘッダ領域を、ビーム無を示す情報に書き換え、DU401a〜401cに送信する。この処理により、CU1は、FHM90の配下に接続されているDU401a〜401cがアンテナ分離型DUであっても、アンテナ一体型DUと捉えて(パケットのBMIが設定されるヘッダ領域にBMIを含めて)、パケットを送信できる。すなわち、CU1は、FHM90の配下に接続されているDU401a〜401cがアンテナ一体型DUであるか、アンテナ分離型DUであるかを区別しないで、FHM90と通信を行うことができる。
ULにおける動作を説明する。ULのスケジューリング情報には、ユーザ端末4aに割り当てられたULの無線リソースの情報とBMI1とが含まれている。また、ULのスケジューリング情報には、ユーザ端末4bに割り当てられたULの無線リソースの情報とBMI2とが含まれている。ユーザ端末4a,4bには、或る時間領域Tにおいて、ULの無線リソースが割り当てられている。
ユーザ端末4a,4bは、ULのスケジューリング情報に基づいて、或る時間領域Tにおいてパケット(UL信号)をDU401a,401bに送信する。DU401aは、ユーザ端末4aから送信されたパケットを受信し、FHM90に送信する。DU401bは、ユーザ端末4bから送信されたパケットを受信し、FHM90に送信する。
FHM90の受信部97は、DU401aからユーザ端末4aのULのパケットを受信する。FHM90の制御部92は、テーブル291を参照し、ユーザ端末4aのパケットを送信したDU401a(DU識別情報「DU#1」)に対応するBMI1を取得する。FHM90の制御部92は、DU401aから受信したユーザ端末4aのパケットの、BMIが設定されるヘッダ領域を、取得したBMI1に書き換える。
また、FHM90の受信部97は、DU401bからユーザ端末4bのULのパケットを受信する。FHM90の制御部92は、テーブル291を参照し、ユーザ端末4bのパケットを送信したDU401b(DU識別情報「DU#2」)に対応するBMI2を取得する。FHM90の制御部92は、DU401bから受信したユーザ端末4bのパケットの、BMIが設定されるヘッダ領域を、取得したBMI2に書き換える。
FHM90の制御部92は、CU1から受信したULのスケジューリング情報に含まれるBMI1,BMI2に基づいてテーブル291を参照し、BMI1,BMI2に対応するDU識別情報「DU#1」、「DU#2」を取得する。FHM90の制御部92は、取得したDU識別情報「DU#1」、「DU#2」から、ユーザ端末4a,4bを配下に持つDU401a,401bを特定する。これにより、FHM90の制御部92は、DU401a,401bから、或る時間領域Tにおいてパケットが送信され、DU401cからは、或る時間領域Tにおいてパケットが送信されないことを特定できる。
FHM90の送信部102は、制御部92によって特定されたDU401a,401bから送信されたパケット(上記したヘッダ領域が書き換えられたパケット)をCU1に送信する。例えば、FHM90の送信部102は、或る時間領域TにおいてDU401cから送信されたパケット(例えば、矢印A301に示すノイズのパケット)を受信部97が受信しても、DU401cから送信されたパケットをCU1に送信せず、或る時間領域TにおいてDU401a,401bから送信されたパケット(上記したヘッダ領域が書き換えられたパケット)をCU1に送信する。この処理により、FHM90は、CU1に送信するノイズを低減できる。
以上説明したように、CU1と、DU401a〜401cとの間の通信を中継するFHM90の記憶部93は、DU識別情報291aと、各DU401a〜401cに割り当てられたビーム識別情報291bと、が対応付けられたテーブル291を記憶する。受信部91は、DU401a〜401cと無線通信を行うユーザ端末4a〜4bのスケジューリング情報を、CU1から受信する。制御部92は、記憶部93のテーブル291から、スケジューリング情報に含まれるアップリンクのビーム識別情報291bに対応するDU識別情報291aを取得し、取得したDU識別情報291aから、ユーザ端末4a〜4bを配下に持つDU401a〜401cを特定する。送信部102は、特定されたDU401a〜401cから送信されるパケットをCU1に送信する。これにより、FHM90は、CU1に送信するノイズを低減できる。また、FHM90は、DU3a〜3cが増加した場合でも、ULエリアの縮退を抑制できる。
なお、上記では、FHM90の制御部92は、BMIに基づいて、CU1から受信したDLのパケットをDU401a〜401cのいずれかに送信したがこれに限られない。FHM90は、CU1から受信したDLのパケットを、コピー部94でコピーして各DU401a〜401cに送信してもよい。例えば、FHM90のコピー部94は、ユーザ端末4a宛のDLのパケットをコピーし、DU401a〜401cのそれぞれに送信してもよい。
以上、各実施の形態について説明した。なお、上記の第1の実施の形態および第2の実施の形態で説明したFHM2,90は、DL信号に対し、スイッチ機能を有していてもよい。例えば、FHM2,90は、DL信号をスイッチし、所定のDU3a〜3cに送信するようにしてもよい。また、第2の実施の形態では、ビーム情報51を受信するとしたが、記憶部93に記憶されていてもよい。
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態における無線基地局(CU、FHM、DU)、ユーザ端末などは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図33は、本開示の一実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局及びユーザ端末は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
無線基地局及びユーザ端末における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の制御部31,62,92,223a,254,262a,282a、送信信号生成部34、符号化・変調部35、マッピング部36、でマッピング部39、チャネル推定部40、復調・複合部41、および通信品質取得部42、デジタルBF部63,68、IFFT/CP部64、FFT/CP部67、コピー部94、ディレイオフセット部95,99、IFFT部98、合成部100、FFT部101、コピー/合成部222a,222b、BB処理部252、計測部256、及び故障検知部281などは、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。上述の記憶部32,93,255は、例えば、メモリ1002およびストレージ1003の一方または両方によって実現されてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述のI/F部33,221,225,251,253、送信部37,69,96,102、受信部38,61,91,97,224,261、および無線部65,66などは通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、無線基地局及びユーザ端末は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
<情報の通知、シグナリング>
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
<適用システム>
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE−Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
<処理手順等>
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
<基地局の動作>
本開示において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局及び基地局以外の他のネットワークノード(例えば、MME又はS−GWなどが考えられるが、これらに限られない)の少なくとも1つによって行われ得ることは明らかである。上記において基地局以外の他のネットワークノードが1つである場合を例示したが、複数の他のネットワークノードの組み合わせ(例えば、MME及びS−GW)であってもよい。
<入出力の方向>
情報等(※「情報、信号」の項目参照)は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
<入出力された情報等の扱い>
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
<判定方法>
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
<ソフトウェア>
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
<情報、信号>
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
<システム、ネットワーク>
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
<パラメータ、チャネルの名称>
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
<基地局>
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
<移動局>
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
<基地局/移動局>
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を基地局10が有する構成としてもよい。
<用語の意味、解釈>
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)と呼ばれてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
上記の各装置の構成における「手段」を、「部」、「回路」、「デバイス」等に置き換えてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
無線フレームは時間領域において1つ又は複数のフレームによって構成されてもよい。時間領域において1つ又は複数の各フレームはサブフレームと呼ばれてもよい。
サブフレームは更に時間領域において1つ又は複数のスロットによって構成されてもよい。サブフレームは、ニューメロロジー(numerology)に依存しない固定の時間長(例えば、1ms)であってもよい。
ニューメロロジーは、ある信号又はチャネルの送信及び受信の少なくとも一方に適用される通信パラメータであってもよい。ニューメロロジーは、例えば、サブキャリア間隔(SCS:SubCarrier Spacing)、帯域幅、シンボル長、サイクリックプレフィックス長、送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、TTIあたりのシンボル数、無線フレーム構成、送受信機が周波数領域において行う特定のフィルタリング処理、送受信機が時間領域において行う特定のウィンドウイング処理などの少なくとも1つを示してもよい。
スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボル等)で構成されてもよい。スロットは、ニューメロロジーに基づく時間単位であってもよい。
スロットは、複数のミニスロットを含んでもよい。各ミニスロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボルによって構成されてもよい。また、ミニスロットは、サブスロットと呼ばれてもよい。ミニスロットは、スロットよりも少ない数のシンボルによって構成されてもよい。ミニスロットより大きい時間単位で送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプAと呼ばれてもよい。ミニスロットを用いて送信されるPDSCH(又はPUSCH)は、PDSCH(又はPUSCH)マッピングタイプBと呼ばれてもよい。
無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。
例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレーム及びTTIの少なくとも一方は、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。なお、TTIを表す単位は、サブフレームではなくスロット、ミニスロットなどと呼ばれてもよい。
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅、送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。
TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)、コードブロック、コードワードなどの送信時間単位であってもよいし、スケジューリング、リンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。なお、TTIが与えられたとき、実際にトランスポートブロック、コードブロック、コードワードなどがマッピングされる時間区間(例えば、シンボル数)は、当該TTIよりも短くてもよい。
なお、1スロット又は1ミニスロットがTTIと呼ばれる場合、1以上のTTI(すなわち、1以上のスロット又は1以上のミニスロット)が、スケジューリングの最小時間単位となってもよい。また、当該スケジューリングの最小時間単位を構成するスロット数(ミニスロット数)は制御されてもよい。
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、ロングサブフレーム、スロットなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、部分TTI(partial又はfractional TTI)、短縮サブフレーム、ショートサブフレーム、ミニスロット、サブスロット、スロットなどと呼ばれてもよい。
なお、ロングTTI(例えば、通常TTI、サブフレームなど)は、1msを超える時間長を有するTTIで読み替えてもよいし、ショートTTI(例えば、短縮TTIなど)は、ロングTTIのTTI長未満かつ1ms以上のTTI長を有するTTIで読み替えてもよい。
リソースブロック(RB)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含んでもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに関わらず同じであってもよく、例えば12であってもよい。RBに含まれるサブキャリアの数は、ニューメロロジーに基づいて決定されてもよい。
また、RBの時間領域は、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1ミニスロット、1サブフレーム、又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームなどは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。
なお、1つ又は複数のRBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、サブキャリアグループ(SCG:Sub-Carrier Group)、リソースエレメントグループ(REG:Resource Element Group)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)によって構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)(部分帯域幅などと呼ばれてもよい)は、あるキャリアにおいて、あるニューメロロジー用の連続する共通RB(common resource blocks)のサブセットのことを表してもよい。ここで、共通RBは、当該キャリアの共通参照ポイントを基準としたRBのインデックスによって特定されてもよい。PRBは、あるBWPで定義され、当該BWP内で番号付けされてもよい。
BWPには、UL用のBWP(UL BWP)と、DL用のBWP(DL BWP)とが含まれてもよい。UEに対して、1キャリア内に1つ又は複数のBWPが設定されてもよい。
設定されたBWPの少なくとも1つがアクティブであってもよく、UEは、アクティブなBWPの外で所定の信号/チャネルを送受信することを想定しなくてもよい。なお、本開示における「セル」、「キャリア」などは、「BWP」で読み替えられてもよい。
上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット、ミニスロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレーム又は無線フレームあたりのスロットの数、スロット内に含まれるミニスロットの数、スロット又はミニスロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
本開示に記載の「最大送信電力」は、送信電力の最大値を意味してもよいし、公称最大送信電力(the nominal UE maximum transmit power)を意味してもよいし、定格最大送信電力(the rated UE maximum transmit power)を意味してもよい。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
<態様のバリエーション等>
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。