以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[ランダムアクセス手順]
例えば、ライセンス帯域におけるランダムアクセス手順は、4段階ランダムアクセス(4-step RACH(Random Access Channel)又は4-Step CBRA(Contention Based Random Access)とも呼ぶ)で実施される。
4段階ランダムアクセスでは、例えば、図1(a)に示すように、端末(UE)は、1段階目の送信(MSG1)として、Preambleを基地局(gNB)に送信する。基地局は、MSG1の受信及び復号後に、2段階目の送信(MSG2)として、Preambleに対する応答(RA response)及びMSG3の上り送信タイミングを含むスケジューリング情報等を端末に通知する。端末は、MSG2の受信及び復号後に、3段階目の送信(MSG3)として、MSG2で指示されたスケジューリング情報を用いて、端末に関する情報(例えば、端末ID等)等のRRC接続要求情報を基地局に通知する。最後に、基地局は、4段階目の送信(MSG4)として、端末がRRC接続するための制御情報又はContention resolutionのための制御情報等を端末に通知する。Contention resolutionのための制御情報は、例えば、端末から通知された制御信号である。Contention resolutionでは、例えば、端末は、当該端末が送信した制御信号とMSG4に含まれるContention resolutionのための制御情報とを比較して同一情報でない場合、再度、MSG1からやり直すことにより複数端末のRACH衝突を回避する。
一方、NRのアンライセンス帯域におけるランダムアクセス手順として、2段階ランダムアクセス(2-step RACH又は2-Step CBRAとも呼ぶ)の導入が検討されている(例えば、非特許文献1を参照)。
2段階ランダムアクセスでは、例えば、図1(b)に示すように、端末は、1段階目の送信(MSG1)として、Preamble part(図1(a)のPreamble(又はMSG1)に相当)と、Data part(図1(a)のMSG3に相当)とを基地局に送信する。端末は、Preamble partとData partとを同時に送信してもよく、連続した時間で送信してもよく、又は、規定された時間内(例えば1スロット内)で送信してもよい。
次に、図1(b)に示すように、基地局は、MSG1の受信及び復号後に、2段階目の送信(MSG2)として、上り送信タイミングと端末側のRRC接続のための制御情報又はContention resolution用制御情報等(図1(a)のMSG2及びMSG4に相当)を端末に通知する。
NRのアンライセンス帯域において、2段階ランダムアクセスを導入することにより、例えば、LBT(Listen Before Talk)処理の低減、又は、ランダムアクセスの遅延時間の低減の効果が期待される。なお、2段階ランダムアクセスの導入は、アンライセンス帯域に限定されない。例えば、2段階ランダムアクセスをライセンス帯域に流用し、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications、超高信頼低遅延)向けサービスに適用することにより、データ送受信の遅延時間を低減することが検討されている。
[PRACH]
例えば、NRのライセンス帯域において用いられる4段階ランダムアクセス用のPRACH(例えば、図1(a)のMSG1)は、CP(cyclic prefix)、Preamble、及び、GP(guard period)から構成される。Preambleは、例えば、相関特性が良好な符号系列(例えば、Cyclic shifted Zadoff-Chu(CS-ZC)系列)等から生成される。また、CPはPreambleの一部をコピーした信号である。GPは無送信区間である。なお、Preambleは、CS-ZC系列に限定されず、相関特性が良好な符号系列であればよい。
これらのPRACHに関する情報は、例えば、基地局のセル情報として端末に通知される。例えば、Preamble番号毎に異なるCS-ZC系列が一意に対応付けられる。端末は、ランダムに選択したPreamble番号に対応するCS-ZC系列をPreambleとして送信する。例えば、複数の端末が同一の時間リソース及び周波数リソースを用いてPRACHを送信する場合でも、複数の端末がそれぞれ異なるPreamble番号を選択していれば、基地局は、CS-ZC系列の相関検出によって、複数のPreamble番号(換言すると、複数の端末のPreamble)を同時に検出できる。
[B-IFDMA]
アンライセンス帯域における4段階ランダムアクセス用チャネルであるPRACH(例えば、図1(a)のMSG1)の周波数リソース割当方法の一つとして、Block based interlace design(B-IFDMA(Block-interleaved Frequency Division Multiple Access)とも呼ぶ)の適用が検討されている(例えば、非特許文献2を参照)。
図2は、Block based interlace designの一例を示す。
Block based interlace designは、LTE-LAAにおけるPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の周波数リソース割当方法に用いられている。B-IFDMAは、アンライセンス帯域のOCB(Occupied Channel Bandwidth)の制限を遵守し、PSD(Power Spectral Density)limitの影響を和らげるために、システム帯域内において周波数方向に均一に分散されたインターレース(interlace)と呼ばれる帯域を用いて信号を送信する方法である。
インターレースは、連続するサブキャリア群(連続した周波数リソースの塊。例えば、1PRB(Physical Resource Block))によって構成される。例えば、システム帯域又はシステム帯域の部分帯域(例えば、BWP(Bandwidth part))を複数のブロックに分割した帯域(以下、クラスタ、又は、クラスタブロックと呼ぶ)内に、複数のインターレースが含まれる。各クラスタに含まれるインターレースには番号(以下、「インターレース番号」と呼ぶ)が付けられる。
なお、クラスタは、同一インターレース番号のインターレースが配置される「間隔」と同様な意味である。すなわち、同一インターレース番号のインターレースは、複数のCluster Blockに渡って周波数方向に均一に分散されている。
また、クラスタは、システム帯域を複数のブロックに分割した帯域に限らず、或る帯域(例えば、LBT(listen before talk)が実施される帯域、20MHz帯域、又は、20MHzの整数倍の帯域等)を複数のブロックに分割した帯域と定義されてもよい。
例えば、図2の例では、或る帯域を分割したクラスタ内の5個のインターレースには、interlace#0, #1, #2, #3, #4とインターレース番号が割り振られる。また、図2では、各クラスタにも、Cluster#0, #1, #2, #3, …とクラスタ番号が割り振られる。
例えば、図2に示すように、PRACHの送信リソースに、1つのインターレース番号(図2ではinterlace#0)が設定されている場合について説明する。例えば、端末A(UE#A)及び端末B(UE#B)がそれぞれ異なるPreamble番号(例えば、異なるCS-ZC系列(ZC#X及びZC#Y))を選択する場合、端末A及び端末Bからそれぞれ送信されるPreambleは符号多重される。
ところで、NRのアンライセンス帯域において、2段階ランダムアクセスの無線リソース割当については十分に議論されていない。特に、MSG1(例えば、図1(b)を参照)のPreamble partに対してBlock based interlace design(例えば、図2を参照)を適用する場合のMSG1のData partの無線リソース割当については議論されていない。
上述したように、2段階ランダムアクセスにおけるPreamble partの無線リソース割当方法にBlock based interlace designを適用した場合、異なるPreamble番号からそれぞれ生成された複数の端末のPreambleには、互いに異なる符号系列(例えば、CS-ZC系列)が使用される。これにより、同じインターレース番号の周波数リソースにおいて、複数の端末のPreambleを符号多重できる。
一方、2段階ランダムアクセスにおけるData partには、端末固有ID等の送信情報が数十ビット含まれ、Data partはPreamble partと比較して情報量が多い。このため、Data partに対して、Preamble partと同様な符号多重を適用することは困難となる。
例えば、Data partの送信情報パターン毎に、異なるCS-ZC系列を一意に対応付ける場合、送信情報パターンに対応付けられるCS-ZC系列の数が、生成可能な系列数を超える可能性がある。また、基地局の相関検出における処理量の増加、又は、検出性能の劣化という課題が生じる。
そこで、以下では、端末が2段階ランダムアクセスにおいてPRACHを送信する場合に、Data partの無線リソースを適切に割り当てる方法について説明する。
なお、以下の説明において、「2段階ランダムアクセス」とは、Preamble part(4段階ランダムアクセスのMSG1に相当)と、Data part(4段階ランダムアクセスのMSG3に相当)とが、同時に送信、連続する無線リソースで送信、又は、所定時間内(例えばスロット内)の無線リソースで送信されるランダムアクセス手順を意味する。換言すると、2段階ランダムアクセスとは、Data partがPreamble partとともに送信されるランダムアクセス手順を意味する。又は、2段階ランダムアクセスとは、端末が、Preambleに対する応答(4段階ランダムアクセスのMSG2に相当)を受信する前にData partを送信、又は、Preambleに対する応答を待たずにData partを送信するランダムアクセス手順を意味する。
(実施の形態1)
[通信システムの概要]
本開示の一実施の形態に係る通信システムは、端末100及び基地局200を備える。以下の説明では、一例として、端末100(送信装置に相当)がPRACHを送信し、基地局200(受信装置に相当)がPRACHを受信する。
図3は本開示の実施の形態に係る端末100の一部の構成を示すブロック図である。図3に示す端末100において、無線送信部108は、データ信号(例えば、Data part)を送信する。制御部101は、プリアンブル信号(例えば、Preamble part)の送信に用いる第1のリソース(例えば、Preamble番号に対応する符号系列)に基づいて、データ信号の送信に用いる第2のリソースを決定する。
図4は本開示の実施の形態に係る基地局200の一部の構成を示すブロック図である。図4に示す基地局200において、無線受信部202は、データ信号(例えば、Data part)を受信する。制御部203は、プリアンブル信号(例えば、Preamble part)の送信に用いられるリソース(例えば、Preamble番号に対応する符号系列)に基づいて、データ信号の送信に用いられるリソースを決定する。
[端末の構成]
図5は、本実施の形態に係る端末100の構成を示すブロック図である。
図5において、端末100は、制御部101と、Preamble生成部104と、Preambleリソース割当部105と、Data生成部106と、Dataリソース割当部107と、無線送信部108と、アンテナ109と、無線受信部110と、復調・復号部111と、を有する。
制御部101は、例えば、PRACHを割り当てる無線リソース(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG1に含まれるPreamble part及びData partの割当リソース)を決定する。例えば、制御部101は、Preambleリソース設定部102と、Dataリソース設定部103と、を含む。
Preambleリソース設定部102は、例えば、基地局200のセル内において利用可能なPRACH向けの送信リソースを示すPRACH送信リソース情報(又は、Random access configurationとも呼ぶ)に基づいて、Preamble partに割り当てる送信リソースの候補を決定する。Preamble用の送信リソースは、例えば、インターレース番号及びクラスタ番号によって表される周波数帯域を示す周波数リソース、又は、送信タイミング等の時間リソースを含む。また、Preamble partに割り当てる送信リソースの候補は、例えば、Preamble番号に一意に対応付けられている。
Preambleリソース設定部102は、少なくとも1つのPreamble番号を含むPreamble番号群の中から、ランダムに1つのPreamble番号を選択し、選択したPreamble番号、及び、当該Preamble番号に対応付けられた送信リソースを示す情報を、Dataリソース設定部103、Preamble生成部104、及び、Preambleリソース割当部105に出力する。
なお、端末100が利用可能なPRACH送信リソース情報には、例えば、Preamble用の系列番号、CS量、PRACH時間リソース(例えば、周期)、PRACH周波数リソース位置、Preamble format番号等のPRACHに関連する設定情報が含まれる。また、PRACH送信リソース情報は、接続する基地局200(例えば、サービングセル)から報知される制御情報に含まれ、端末100に予め通知される。なお、PRACH送信リソース情報の一部の情報は、例えば、スペックで規定されたシステム共通情報とし、基地局200から端末100に通知されなくてもよい。
Dataリソース設定部103は、Preambleリソース設定部102から入力されるPreamble partの送信リソースに基づいて、Data partの送信リソースを決定する。例えば、Dataリソース設定部103は、Preambleリソース設定部102から入力されるPreamble番号に基づいて、Data partの送信リソースを設定する。Data partの送信リソースは、例えば、インターレース番号及びクラスタ番号によって表される周波数リソース、又は、送信タイミング等の時間リソースを含む。Dataリソース設定部103は、設定した送信リソースを示す情報をDataリソース割当部107に出力する。なお、Dataリソース設定部103におけるData partの送信リソースを導出する方法の詳細については後述する。
Preamble生成部104は、Preambleリソース設定部102から入力される送信リソースを示す情報(例えば、選択されたPreamble番号に対応する系列番号及び巡回シフト量)を用いて、CS-ZC系列を生成し、生成したCS-ZC系列をPreamble part信号(又は、プリアンブル信号)としてPreambleリソース割当部105へ出力する。ここで、Preambleリソース設定部102において選択されるPreamble番号が異なれば、Preamble生成部104では、直交又は相関が小さい異なる符号系列(CS-ZC系列等)が生成される。
Preambleリソース割当部105は、Preambleリソース設定部102から入力される送信リソース情報(例えば、クラスタ番号及びインターレース番号に対応した周波数リソース)に、Preamble生成部104から入力されるPreamble part信号を割り当てる。また、Preambleリソース割当部105は、Preambleリソース設定部102から入力される送信リソース情報に示される送信タイミングに基づいて、Preamble part信号を、無線送信部108に出力する。
Data生成部106は、例えば、端末ID等のRRC接続要求情報等を含むデータ信号(例えば、4段階ランダムアクセスにおけるMSG3に相当)を生成する。Data生成部106は、生成したデータ信号を符号化及び変調し、変調後の信号(データ系列)をData part信号としてDataリソース割当部107に出力する。
Dataリソース割当部107は、Dataリソース設定部103から入力される送信リソース情報に示されるクラスタ番号及びインターレース番号に対応する周波数リソースに、Data生成部106から入力されるData part信号を割り当てる。また、Dataリソース割当部107は、Dataリソース設定部103から入力される送信リソース情報に示される送信タイミングに基づいて、Data part信号を、無線送信部108に出力する。
無線送信部108は、Preambleリソース割当部105から入力されるPreamble part信号、及び、Dataリソース割当部107から入力されるData part信号に対してD/A変換、アップコンバート等の送信処理を施し、送信処理により得られた無線信号(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG1(図1(b)を参照)に相当)を、アンテナ109から基地局200へ送信する。
無線受信部110は、アンテナ109を介して基地局200から受信した受信信号に対して、ダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を施し、受信処理により得られた受信信号を復調・復号部111へ出力する。基地局200から受信した受信信号には、例えば、2段階ランダムアクセスにおけるPRACHの応答データ信号(例えば、図1(b)に示すMSG2)が含まれる。
復調・復号部111は、無線受信部110から入力される受信信号を復調及び復号する。復調・復号部111において、PRACHの応答データ信号を正しく受信できた場合、2段階ランダムアクセスによるRRC接続処理は完了となる。
[基地局の構成]
図6は、本実施の形態に係る基地局200の構成を示すブロック図である。
図6において、基地局200は、アンテナ201と、無線受信部202と、制御部203と、Preamble検出部206と、復調・復号部207と、スケジューリング部208と、データ生成部209と、符号化・変調部210と、無線送信部211と、を有する。
無線受信部202は、例えば、基地局200のセル内において利用可能なPRACH送信リソースにおいて、アンテナ201を介して受信した端末100からのRACH信号(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG1)に対してダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を施し、受信処理により得られた信号をPreamble検出部206及び復調・復号部207に出力する。
制御部203は、例えば、各端末100がPRACHを割り当てる無線リソース(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG1に含まれるPreamble part及びData partの割当リソース)を決定する。なお、制御部203におけるPRACH送信リソースの設定方法は、端末100(制御部101)におけるPRACH送信リソースの設定方法と同様である。例えば、制御部203は、Preambleリソース設定部204と、Dataリソース設定部205と、を含む。
Preambleリソース設定部204は、例えば、基地局200のセル内において利用可能なPreamble番号を、Dataリソース設定部205及びPreamble検出部206に出力する。
Dataリソース設定部205は、Preambleリソース設定部204から入力されるPreamble番号に基づいて、Data partの送信リソースを設定する。Dataリソース設定部205は、設定した送信リソースを示す情報を復調・復号部207に出力する。なお、Dataリソース設定部205におけるData partの送信リソースを導出する方法の詳細については後述する。
Preamble検出部206は、Preambleリソース設定部204から入力されるPreamble番号に対応する系列番号及びCS番号を用いて、PRACH preamble(例えば、CS-ZC系列)を検出するためのレプリカ信号を生成する。Preamble検出部206は、生成したレプリカ信号と、無線受信部202から入力される信号との相関処理を行い、PRACH preambleの検出、及び、タイミング推定を行う。Preamble検出部206は、検出結果及び推定結果をスケジューリング部208に出力する。
なお、Preamble検出部206における相関処理は、時間領域において相関処理を行うことにより、タイミング推定において使用される遅延プロファイルを算出する処理でもよく、周波数領域において相関処理(除算処理)を行ってから、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を行うことにより遅延プロファイルを算出する処理でもよい。
復調・復号部207は、無線受信部202から入力される受信信号のうち、Dataリソース設定部205から入力される送信リソース情報に示される送信リソースに含まれる受信データ(Data part信号)に対して、復調及び復号処理を行い、復号結果をスケジューリング部208に出力する。
スケジューリング部208は、Preamble検出部206から入力される端末100のタイミング情報、又は、復調・復号部207から入力されるData part信号に含まれる端末ID情報等に基づいて、端末100とのRRC接続を設定させる。スケジューリング部208は、例えば、端末100側のRRC接続のための制御情報又はContention resolution用制御情報を含むデータ送信リソースを設定し、データ送信リソース情報をデータ生成部209に出力する。
なお、基地局200において、例えば、制御部203、Preamble検出部206、及び、復調・復号部207では、基地局200のセル内において利用可能なPreamble番号の各々について、Preamble part検出、及び、Data part信号の復調及び復号処理を試みる。一方、スケジューリング部208では、Data part信号の復号結果がOK(誤りなし)となった端末100に対して、RRC接続処理が行われる。
データ生成部209は、スケジューリング部208から入力されるデータ送信リソース情報に示される無線リソースを用いて、端末側のRRC接続のための制御情報又はContention resolution用制御情報を含むデータを生成し、生成したデータ信号(例えば、2段階ランダムアクセスのMSG2に相当)を符号化・変調部210に出力する。
符号化・変調部210は、データ生成部209から入力されるデータ信号を変調及び符号化し、変調後の信号を無線送信部211に出力する。
無線送信部211は、符号化・変調部210から入力される信号に対してD/A変換、アップコンバート、増幅等の送信処理を施し、送信処理により得られた無線信号(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG2(例えば、図1(b)を参照))をアンテナ201から端末100へ送信する。
[端末100及び基地局200の動作]
以上の構成を有する端末100及び基地局200における動作例について説明する。
図7は端末100(図5)及び基地局200(図6)の動作例を示すシーケンス図である。
図7において、基地局200は、セル内において利用可能なPRACH送信リソース情報を含むセル情報を端末100へ通知(換言すると、報知)する(ST101)。
端末100は、セル情報に示されるPRACH送信リソース情報に基づいて、端末100が送信するPRACHに含まれるPreamble part信号の送信リソースを決定する(ST102)。
端末100は、決定したPreamble part信号の送信リソースに基づいて、Data part信号の送信リソースを決定する(ST103)。
端末100は、決定した送信リソースを用いて、Preamble part信号及びData part信号を含むPRACH信号(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG1)を基地局200へ送信する(ST104)。
基地局200は、Preamble part信号の検出、及び、Data part信号の復号を行う(ST105)。基地局200は、Data part信号の復号がOKの場合、対応する端末100と基地局200とのRRC接続を設定し、端末側のRRC接続のための制御情報又はContention resolution用制御情報を含む応答信号(例えば、2段階ランダムアクセスにおけるMSG2)の送信リソースを決定(スケジューリング)する(ST106)。基地局200は、応答信号を含むデータ信号を端末100へ送信する(ST107)。
端末100は、データ信号の復号を行い、誤り無くデータ信号を復号でき、他の端末のRACHとの衝突を検知しない場合、2段階ランダムアクセスによる基地局200とのRRC接続処理を終了する(ST108)。なお、データ信号の復号が誤った場合又は他の端末のRACHとの衝突を検知した場合は、例えば、端末100は、ST102の処理からランダムアクセスをやり直す。
[Data partの送信リソースの設定方法]
次に、端末100のDataリソース設定部103及び基地局200のDataリソース設定部205におけるData partの送信リソース設定方法の一例について説明する。
本実施の形態では、2段階ランダムアクセスにおいて、Preamble partにBlock based interlace designを適用する場合、Data partの送信リソースは、Preamble partの送信リソースに基づいて設定(換言すると、導出)される。
例えば、端末100及び基地局200は、少なくとも、Preamble partのPreamble番号、及び、Interlace番号に基づいて、Data partの周波数リソース及び時間リソースを導出する。換言すると、2段階ランダムアクセスにおいて、Preamble partにBlock based interlace designを適用する場合、複数の端末のData partは、周波数リソース又は時間リソースによって分離及び多重される。
例えば、後述するように、複数のPreamble番号の各々に対応するData partの送信リソース(例えば、クラスタ番号、インターレース番号、又は、送信シンボル位置等)が互いに異なるように、Preamble番号とData partの送信リソースとが関連付けられる。
これにより、複数の端末100のPreamble partは、同一インターレース上において符号多重され、複数の端末100のData partは、周波数多重又は時間多重される。
また、PRACHは、例えば、Block based interlace designを適用した他の上りチャネル(例えば、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、SRS(Sounding Reference Signal)等)とインターレース番号を異ならせることにより、PRACHと他の上りチャネルとを容易に周波数多重させることができる。
また、端末100及び基地局200は、Data partの送信リソースを、予め定めたPreamble partとの対応関係から導出するので、Data partの送信リソースを指示するためのシグナリングを削減できる。
なお、Preamble partの送信リソース(例えば、Preamble番号)と、Data partの送信リソースとの対応関係は、スペックで予め規定されてもよい。これにより、2段階ランダムアクセスの導入のための新たなシグナリングは不要となる。または、Preamble partとData partとの間の送信リソースの対応関係は、セル情報として報知されてもよい。この場合、セル内の通信環境に応じて、対応関係が準静的に更新されてもよい。
また、以下に記載する導出処理に加えて、基地局200から端末100へ通知される情報を用いてData partの送信リソースを導出してもよい。
以下、Data partの送信リソースの導出例1〜7についてそれぞれ説明する。
[導出例1]
導出例1に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図8に示す。
図8では、一例として、Preamble partの送信リソースには、10個のクラスタ(例えば、クラスタ番号0〜9)の各々の中の1つのインターレース(例えば、インターレース番号0)が設定される。換言すると、Preamble partの送信リソースは、複数の帯域(例えば、クラスタ#0〜#9)の各々に分散配置される。また、図8では、一例として、端末100に対して、5個のPreamble番号0〜4が設定される。各Preamble番号には、互いに異なる符号系列(例えば、CS-ZC系列)が対応付けられている。例えば、端末100は、Preamble番号0〜4の中から1つのPreamble番号をランダムに選択する。
また、導出例1では、図8に示すように、Data partの送信リソースには、Preamble partに設定されたインターレース(図8ではインターレース番号0)が設定される。なお、Data partの送信リソースに設定されるインターレース番号は、Preamble partのインターレース番号と異なってもよい。
また、導出例1では、図8に示すように、Data partの送信リソースは、Preambleの送信リソースに設定される複数のクラスタのうちの一部のクラスタに配置される。換言すると、Data partの送信リソースは、Preamble partに設定されたクラスタ(又は、クラスタ番号)の一部に制限される。また、図8に示すように、Data partの送信リソースに設定される上記一部のクラスタは、Preamble partに対して設定されるPreamble番号(換言すると、符号系列)に対応付けられている。例えば、図8に示すように、各Preamble番号には、Data partの送信リソースとして、互いに異なるクラスタ番号が対応付けられている。図8では、一例として、各Preamble番号に対応付けられているクラスタの間隔は、5クラスタ分離れている。
図9は、導出例1における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図9において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示す。例えば、図9では、インターレースの帯域幅が1PRBであり、クラスタの帯域幅が5PRB(換言すると、5個のインターレース)であり、インターレース番号が0〜4であり、クラスタ番号が#0, #1, #2, …である。また、図9において縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。例えば、図9では、2シンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)の場合、CP(Cyclic Prefix)を含めたOFDMシンボル)である。なお、Preamble partとData partの1シンボル長は異なってもよい。
また、図9は、端末A(UE#A)が図8に示すPreamble番号0を選択し、端末B(UE#B)が図8に示すPreamble番号1を選択した例を示す。
図9に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられる。当該周波数帯域において、端末A及び端末Bの各Preamble partには、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。よって、端末A及び端末Bの各Preamble partは、同一インターレースにおいて符号多重され、基地局200において分離可能となる。
また、図9に示すように、端末AのData partは、クラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられる。同様に、図9に示すように、端末BのData partは、クラスタ番号1及び6のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられる。
このように、端末A及び端末Bの各Data partの送信リソースには、互いに異なるクラスタ(又はクラスタ番号)が用いられる。このため、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、直交する周波数リソースに周波数多重され、基地局200において分離可能となる。
よって、導出例1では、Data partの送信リソースに関する新たなシグナリング無しで、複数の端末100から送信されるData part信号を周波数多重できる。
ここで、例えば、IEEE802.11axのOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)信号用に定められたtemporarily operationの規定(例えば、「同一COT(Channel Occupancy Time)では、一部の信号が80-100%のOCB規定を満たしていれば、一部の信号の帯域は2MHz以上であればよい」という規定)がある。これに対して、導出例1では、例えば、図8に示すように、Preamble part信号が80-100%のOCB規定を満たしているので、Data part信号の帯域は、例えば、2MHz以上であればよい。
また、図8に示す例では、各端末100のData part信号が比較的離れたクラスタ番号(図8では、クラスタ間隔:5)のクラスタに割り当てられる。これにより、端末100は、Data part信号を広帯域に送信できるので、周波数ダイバーシティゲインが得られ、Data part信号の受信性能を向上できる。
なお、Data partの送信リソースは、図8に示す例に限定されない。例えば、TDD(Time Division Duplexing)の場合等において、端末100が上り受信品質を推定でき、品質が良いクラスタを特定できる場合、図10に示すように、Data part信号が比較的近いクラスタ番号のクラスタに割り当てられてもよい。例えば、図10では、各Preamble番号に対応付けられたクラスタ番号は連続する番号である。これにより、端末100は、良好な品質が期待できるクラスタ(換言すると、Preamble番号)を選択し、Data part信号を送信することができ、Data part信号の受信性能を向上できる。
なお、図8及び図10に示すData partの送信リソース(例えば、クラスタ番号)は一例であり、Data partについて各Preamble番号に対応付けられたクラスタ番号はこれらに限定されない。
[導出例2]
導出例2に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図11に示す。
図11において、Preamble partの送信リソースは、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様である。
導出例2では、図11に示すように、Data partの送信リソースには、導出例1と同様、Preamble partに設定されたインターレース(図11ではインターレース番号0)が設定される。なお、Data partの送信リソースに設定されるインターレース番号は、Preamble partのインターレース番号と異なってもよい。
また、導出例2では、導出例1と同様、Data partの送信リソースは、周波数領域において、Preambleの送信リソースに設定される複数のクラスタのうちの一部のクラスタに配置される。導出例2では、更に、図11に示すように、Data partの送信リソースは、時間領域において、3シンボル(Sym#0、Sym#1及びSym#2)に配置される。
導出例2では、図11に示すように、Data partの送信リソースに設定される上記一部のクラスタは、Preamble partに対して設定されるPreamble番号(換言すると、符号系列)に対応付けられている。このとき、Data partの送信リソースに設定される上記一部のクラスタは、複数のシンボル(図11ではSym#0、Sym#1及びSym#2)毎に異なる。例えば、図11に示すように、各Preamble番号には、Data partの送信リソースとして、シンボル毎に、互いに異なるクラスタ番号が対応付けられている。
図12は、導出例2における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図12において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示し、縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。また、図12に示すクラスタ及びクラスタ内のインターレースの構成は導出例1(例えば、図9)と同様である。ただし、図12では、時間領域においてPreamble partには1シンボルが設定され、Data partには3シンボルが設定される。
また、図12は、端末A(UE#A)が図11に示すPreamble番号0を選択し、端末B(UE#B)が図11に示すPreamble番号1を選択した例を示す。
図12に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、図9と同様、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。
また、図12に示すように、端末AのData partは、シンボル0(Sym#0)ではクラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、シンボル1(Sym#1)ではクラスタ番号2及び7のクラスタ(クラスタ番号6は図示せず)内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、シンボル2(Sym#2)ではクラスタ番号4及び9のクラスタ(クラスタ番号9は図示せず)内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられる。
同様に、図12に示すように、端末BのData partは、シンボル0(Sym#0)ではクラスタ番号1及び6のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、シンボル1(Sym#1)ではクラスタ番号3及び8のクラスタ(クラスタ番号8は図示せず)内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、シンボル2(Sym#2)ではクラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0の周波数帯域に割り当てられる。
このように、端末A及び端末Bの各Data partの送信リソースには、各シンボルにおいて互いに異なるクラスタ(又はクラスタ番号)が用いられる。このため、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、各シンボルにおいて直交する周波数リソースに周波数多重され、基地局200において分離可能となる。
また、導出例2では、各端末100のData part信号が複数のシンボル間で周波数ホッピングされるので、周波数ダイバーシティゲインによりData part信号の受信性能を向上できる。
なお、図12では、各端末100のData part信号が複数のシンボル間で周波数ホッピングされる例を示したが、各端末100のData part信号は、複数のシンボルにおいて同一周波数帯域に割り当てられてもよい。
[導出例3]
導出例3に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図13に示す。
図13において、Preamble partの送信リソースは、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様である。ただし、図13では、一例として、端末100に対して、10個のPreamble番号0〜9が設定される。各Preamble番号には、互いに異なる符号系列(例えば、CS-ZC系列)が対応付けられている。例えば、端末100は、Preamble番号0〜9の中から1つのPreamble番号をランダムに選択する。
また、導出例3では、図13に示すように、Data partの送信リソースには、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様、Preamble partに設定されたインターレース(図13ではインターレース番号0)、及び、Preamble partに設定されたクラスタ(又は、クラスタ番号)のうちの一部のクラスタが設定される。
更に、導出例3では、Data partの送信リソースには、設定されるクラスタに含まれる少なくとも1つのsub-PRBが設定される。
ここで、sub-PRBは、例えば、1PRB(LTE又はNRでは12サブキャリア)を1つ又は複数のサブキャリア(例えば、4サブキャリア又は6サブキャリア)単位で分割したリソース単位である。換言すると、sub-PRBは、Preamble partの送信リソースにおける複数のクラスタの各々のインターレース内に含まれるリソース単位である。なお、1PRB(又は、各クラスタ内の1インターレース)を構成するサブキャリア数は12サブキャリアに限定されず、sub-PRBを構成するサブキャリア数(換言すると、1PRBに対する分割数)は4又は6サブキャリアに限定されない。図13に示すsub-PRBは、1PRBを2分割したリソース単位である。
例えば、図13に示すように、Data partの送信リソースは、Preamble partの送信リソースが配置されるクラスタに含まれる複数のsub-PRBの少なくとも1つのsub-PRBを含む。
Data partの送信リソースに設定される上記少なくとも1つのsub-PRBは、Preamble partに対して設定されるPreamble番号(換言すると、符号系列)に対応付けられている。このとき、Data partの送信リソースに同一のクラスタ番号が設定される複数のPreamble番号に対して、異なるsub-PRB番号が対応付けられる。例えば、図13では、Preamble番号0及び1の組に対して、sub-PRB番号0(sub-PRB#0)及びsub-PRB番号1(sub-PRB#1)がそれぞれ対応付けられる。同一クラスタ番号が対応付けられる他のPreamble番号の組についても同様である。
換言すると、図13に示す各Preamble番号には、クラスタ番号及びsub-PRB番号の少なくとも一方が異なるリソースがData partの送信リソースとして対応付けられている。
図14は、導出例3における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図14において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示し、縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。また、図14に示すクラスタ及びクラスタ内のインターレースの構成は導出例1(例えば、図9)と同様である。ただし、図14において、各PRB(例えば、12個のサブキャリア#0〜#11)は、sub-PRB#0(例えば、サブキャリア#0〜#5)とsub-PRB#1(例えば、サブキャリア#6〜#11)とを構成する。
また、図14は、端末A(UE#A)が図13に示すPreamble番号0を選択し、端末B(UE#B)が図13に示すPreamble番号1を選択した例を示す。
図14に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、図9と同様、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。
また、図14に示すように、端末AのData partは、クラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0のsub-PRB#0に割り当てられる。同様に、図14に示すように、端末BのData partは、クラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0のsub-PRB#1に割り当てられる。
このように、端末A及び端末Bの各Data partの送信リソースには、クラスタ番号及びsub-PRB番号の少なくとも一方が異なる周波数リソースが用いられる。このため、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、例えば、同一番号のインターレースにおいて直交する周波数リソースに周波数多重され、基地局200において分離可能となる。
また、導出例3では、図14に示すように、同一クラスタの同一インターレースにも、異なる端末100のData part信号のsub-PRB単位の割り当てが可能となる。このように、導出例3によれば、Data part信号をSub-PRB単位で割り当てることにより、同一インターレースにおいて割り当て可能なPRACH数を増加でき、ランダムアクセスの衝突率を低減できる。
[導出例4]
導出例4に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図15に示す。
図15において、Preamble partの送信リソースは、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様である。
導出例4では、Preamble part及びData partが割り当てられる複数のクラスタの各々は、複数のサブキャリア(例えば、Comb、又は、Toneとも呼ぶ)で構成される。
例えば、Preamble partの送信リソースにおける複数のクラスタの各々のリソース単位(換言すると、クラスタ内のインターレース単位)で、複数のサブキャリアに番号(例えば、サブキャリア番号、Com番号又はTone番号)がそれぞれ付される。例えば、図15では、クラスタ内の各インターレースには、5個のサブキャリア(Comb番号0〜4)が含まれる。
導出例4では、図15に示すように、Data partの送信リソースには、サブキャリア単位の周波数リソースが設定される。例えば、Data partの送信リソースは、複数のクラスタ内の同一Comb番号のサブキャリアを含む。Data partの送信リソースに含まれるComb番号は、Preamble partに対して設定されるPreamble番号(換言すると、符号系列)に対応付けられている。
例えば、図15では、各Preamble番号0〜4には、互いに異なるComb番号0〜4がそれぞれ対応付けられている。換言すると、Data partの送信リソースは、サブキャリア単位のインターレース割り当て(例えば、tone-interlace design又はIFDMA(Interleaved Frequency Division Multiple Access)と呼ぶ)が適用される。
図16は、導出例4における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図16において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示し、縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。また、図16に示すPreamble partが割り当てられるシンボルにおける、クラスタ及びクラスタ内のインターレースの構成は導出例1(例えば、図9)と同様である。
一方、図16では、Data partが割り当てられるシンボルにおいて、各PRBは、5個のComb#0〜#4(サブキャリア又はサブキャリアグループ)を含む。なお、PRBを構成するCombの数は5個に限定されず。他の個数でもよい。
また、図16は、端末A(UE#A)が図15に示すPreamble番号0を選択し、端末B(UE#B)が図15に示すPreamble番号1を選択した例を示す。
図16に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、図9と同様、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。
また、図16に示すように、端末AのData partは、各クラスタのインターレース#0〜#4の各々のComb番号0のComb(又は、サブキャリア)に割り当てられる。同様に、図16に示すように、端末BのData partは、各クラスタのインターレース#0〜#4の各々のComb番号1のComb(又は、サブキャリア)に割り当てられる。
このように、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、直交する周波数リソースに周波数多重され、基地局200において分離可能となる。
また、導出例4では、各端末100のData part信号は、各クラスタ内の複数のインターレースにそれぞれ割り当てられる。換言すると、各端末100のData part信号は、Preamble part信号が割り当てられる各クラスタに割り当てられる。このため、各端末100のData part信号は、Preamble part信号と同様の帯域(図16ではクラスタ#0〜#9)の全体に渡って割り当てられる。
ここで、アンライセンス帯域での信号送信について、ETSI(欧州電気通信標準化機構(European Telecommunications Standards Institute))が定めた規定に、キャリアセンス帯域(又は、サブバンドとも呼ばれる20MHzの整数倍の帯域)の80-100%の帯域に信号を送信すべきという「OCB規定」がある。
導出例4では、例えば、図16に示すように、Preamble part及びData partの双方とも、クラスタ番号0〜9の各クラスタを用いて送信されるので、80-100%のOCB規定を満たすことができる。
[導出例5]
導出例5に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図17に示す。
図17において、Preamble partの送信リソースは、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様である。ただし、図17では、一例として、端末100に対して、10個のPreamble番号0〜9が設定される。各Preamble番号には、互いに異なる符号系列(例えば、CS-ZC系列)が対応付けられている。例えば、端末100は、Preamble番号0〜9の中から1つのPreamble番号をランダムに選択する。
また、導出例5では、図17に示すように、Data partの送信リソースには、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様、周波数領域において、Preamble partに設定されたインターレース(図17ではインターレース番号0)、及び、Preamble partに設定されたクラスタ(又は、クラスタ番号)の一部のクラスタが設定される。
更に、導出例5では、Data partの送信リソースには、時間領域において、複数のシンボル(図17では2シンボル)の中の少なくとも1つのシンボルが設定される。
Data partの送信リソースに設定される上記少なくとも1つのシンボルは、Preamble partに対して設定されるPreamble番号(換言すると、符号系列)に対応付けられている。このとき、図17に示すように、Data partの送信リソースに同一のクラスタ番号が設定される複数のPreamble番号に対して、異なるシンボル番号(シンボル番号0及び1)がそれぞれ対応付けられる。例えば、図17では、Preamble番号0及び1の組に対して、シンボル番号0及びシンボル番号1がそれぞれ対応付けられる。同一クラスタ番号が対応付けられる他のPreamble番号の組についても同様である。換言すると、図17に示す各Preamble番号には、クラスタ番号及びシンボル番号の少なくとも一方が異なるリソースがData partの送信リソースとして対応付けられている。
図18は、導出例5における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図18において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示し、縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。また、図18に示すクラスタ及びクラスタ内のインターレースの構成は導出例1(例えば、図9)と同様である。ただし、図18では、時間領域においてPreamble partには1シンボルが設定され、Data partには複数のシンボル(図18では2シンボル)が設定される。
また、図18は、端末A(UE#A)が図17に示すPreamble番号0を選択し、端末B(UE#B)が図17に示すPreamble番号1を選択した例を示す。
図18に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、図9と同様、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。
また、図18に示すように、端末AのData partは、クラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0のシンボル番号0のシンボル(Sym#0)に割り当てられる。同様に、図18に示すように、端末BのData partは、クラスタ番号0及び5のクラスタ内のPreamble partと同一インターレース番号0のシンボル番号1のシンボル(Sym#1)に割り当てられる。
このように、端末A及び端末Bの各Data partの送信リソースには、クラスタ番号及びシンボル番号の少なくとも一方が異なるリソースが用いられる。このため、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、例えば、同一番号のインターレースにおいて直交する時間リソースであるシンボルに時間多重され、基地局200において分離可能となる。
また、導出例5では、例えば、導出例1と比較して、Data part信号を送信するための時間リソース(例えば、シンボル数)が増加することにより、同一インターレースにおいて割り当て可能なPRACH数を増加でき、ランダムアクセスの衝突率を低減できる。
[導出例6]
導出例6に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図19に示す。
図19において、Preamble partの送信リソースは、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様である。ただし、図19では、一例として、端末100に対して、4個のPreamble番号0〜3が設定される。各Preamble番号には、互いに異なる符号系列(例えば、CS-ZC系列)が対応付けられている。例えば、端末100は、Preamble番号0〜3の中から1つのPreamble番号をランダムに選択する。
また、導出例6では、Preamble partとData partとが同一シンボル内の異なるインターレースに周波数多重される。
例えば、図19に示すように、Data partの送信リソースには、Preamble partに設定された各クラスタにおいて、Preamble partに設定されたインターレース(図19ではインターレース番号0)と異なるインターレース(又は、インターレース番号)が設定される。Data partの送信リソースが設定されるインターレースは、Preamble partに対して設定されるPreamble番号(換言すると、符号系列)に対応付けられている。このとき、異なるPreamble番号を用いる端末100のData partは、同一シンボル内の異なるインターレースに周波数多重される。
また、図19に示すように、Data partの送信リソースには、Preamble partに設定されたクラスタ(図19ではクラスタ番号0〜9)と同一のクラスタ(又はクラスタ番号)が設定される。
図20は、導出例6における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図20において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示し、縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。また、図20に示すクラスタ及びクラスタ内のインターレースの構成は導出例1(例えば、図9)と同様である。ただし、図20では、時間領域においてPreamble part及びData partの双方に対して1シンボルが設定される。
また、図20は、端末A(UE#A)が図19に示すPreamble番号0を選択し、端末B(UE#B)が図19に示すPreamble番号1を選択した例を示す。
図20に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、図9と同様、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。
また、図20に示すように、端末AのData partは、各クラスタのインターレース番号1の周波数帯域に割り当てられる。また、図20に示すように、端末BのData partは、各クラスタのインターレース番号2の周波数帯域に割り当てられる。
このように、端末A及び端末Bの各Preamble part、及び、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、直交する周波数リソースに周波数多重され、基地局200において分離可能となる。換言すると、複数の端末100は、同一シンボルを用いて、Preamble part及びData partを送信できる。
よって、導出例6によれば、Preamble partとData partとを周波数多重することにより、ランダムアクセスに要する遅延時間を低減できる。
また、導出例6では、例えば、図20に示すように、Preamble part及びData partの双方とも、クラスタ番号0〜9の各クラスタを用いて送信されるので、導出例4と同様、80-100%のOCB規定を満たすことができる。
[導出例7]
導出例7に係るPreamble partとData partとの送信リソースの対応関係の一例を図21に示す。
図21において、Preamble partの送信リソースは、導出例1(例えば、図8又は図9を参照)と同様である。ただし、図21では、一例として、端末100に対して、4個のPreamble番号0〜3が設定される。各Preamble番号には、互いに異なる符号系列(例えば、CS-ZC系列)が対応付けられている。例えば、端末100は、Preamble番号0〜3の中から1つのPreamble番号をランダムに選択する。
また、導出例7では、導出例1と同様、Data partの送信リソースは、Preambleの送信リソースに設定される複数のクラスタのうちの一部のクラスタに配置される。例えば、図21に示すように、各Preamble番号には、Data partの送信リソース用に、互いに異なるクラスタ番号のクラスタが対応付けられている。
更に、導出例7では、図21に示すように、Preamble番号に対応付けられるData partの送信リソース用のクラスタ数がPreamble毎(換言すると、Preamble part信号に使用される符号系列毎)に異なる。例えば、図21に示すように、Preamble番号0及び1には、3個のクラスタ(又はクラスタ番号)がそれぞれ対応付けられるのに対して、Preamble番号2及び3には、2個のクラスタ(又はクラスタ番号)がそれぞれ対応付けられる。
例えば、端末100の受信品質に応じて、端末100が選択可能なPreamble番号が設定されてよい。端末100の受信品質は、例えば、端末100(UE)と基地局200(gNB)との間のパスロスレベル、又は、受信信号レベル(例えば、RSRP(Received Signal Reception Power))でもよく、他のパラメータでもよい。
図21において、端末100は、パスロスレベルがしきい値Xより大きい場合、例えば、Preamble番号0及び1を選択可能とし、パスロスレベルがしきい値X以下の場合、Preamble番号2及び3を選択可能としてもよい。なお、図21は一例であり、Data partの送信リソースにおいて、Preamble番号に対応付けられるクラスタ数は2個及び3個に限定されず、Preamble番号に対応付けられるクラスタ数の種類は2種類に限らず、3種類以上でもよい。
図22は、導出例7における端末100に対する送信リソースの設定例を示す。
図22において横軸は周波数領域(又は周波数リソース割当)を示し、縦軸は時間領域(例えば、時間リソース割当)を示す。また、図22に示すクラスタ及びクラスタ内のインターレースの構成は図9と同様である。
また、図22では、端末A(UE#A)が、パスロスレベルがしきい値Xより大きく、図21に示すPreamble番号0をランダムに選択し、端末B(UE#B)が、パスロスレベルがしきい値X以下であり、図21に示すPreamble番号2をランダムに選択した例を示す。
図22に示すように、端末A及び端末Bの各Preamble partは、図9と同様、各クラスタのインターレース番号0の周波数帯域に割り当てられ、Preamble番号0及びPreamble番号1の各々に対応付けられた互いに異なるCS-ZC系列が用いられる。
また、図22に示すように、端末AのData partは、クラスタ番号0、3及び5の3個のクラスタにおけるPreamble partと同一インターレース番号0のsub-PRB#0に割り当てられる。また、図22に示すように、端末BのData partは、クラスタ番号2及び7の2個のクラスタにおけるPreamble partと同一インターレース番号0のsub-PRB#1に割り当てられる。
このように、Preamble番号が異なる端末A及び端末Bの各Data partは、直交する周波数リソースに周波数多重され、基地局200において分離可能となる。
例えば、Data partにおいて送信されるデータ量は一定である。このため、Data part送信用のクラスタ数が増加するほど、Data partの符号化率が低下し、性能が向上する。よって、例えば、図22に示すように、パスロスレベルがしきい値Xより大きい端末Aは、パスロスレベルがしきい値X以下の端末Bと比較して、多くのクラスタを用いてData partを送信することにより、Data partの性能を向上できる。
よって、導出例7によれば、端末100の受信品質(例えば、パスロスレベル)に応じて、Data part信号を送信するための周波数リソース量、又は、符号化率を適切に変えることで、Data partの性能を向上できる。
以上、Data partの送信リソースの導出例1〜7について説明した。
なお、上述した導出例1〜7のうち、少なくとも2つを組み合わせてもよい。例えば、導出例2と導出例3とを組み合わせることにより、Data partに対して周波数ダイバーシチ効果を得るとともに、同一インターレースにおいて割り当て可能なPRACH数を増加でき、ランダムアクセスの衝突率を低減できる。
または、端末100及び基地局200は、例えば、端末100の設定(又は端末100の状況)に応じて、導出例1〜7のうち、少なくとも2つの導出例を切り替えてもよい。
以上のように、本実施の形態では、Data partの送信に用いるリソースは、Preamble partの送信に用いるリソースに基づいて決定される。例えば、端末100が選択可能なPreamble番号に対して、Preamble partの送信リソース(例えば、クラスタ番号及びインターレース番号)に加え、Data partの送信リソース(例えば、クラスタ番号、インターレース番号、sub-PRB番号、Comb番号、又は、シンボル番号等)が対応付けられている。
これにより、端末100及び基地局200は、設定されるPreamble番号に応じて、Preamble part及びData partの双方の送信リソースを特定できる。また、複数の端末100から送信されるPreamble partは符号多重され、複数の端末100から送信されるData partは周波数多重又は時間多重される。
よって、本実施の形態によれば、ランダムアクセス処理を適切に行うことができる。
以上、本開示の各実施の形態について説明した。
(他の実施の形態)
(1)上記実施の形態では、アンライセンス帯域における動作について説明した。しかし、本開示は、アンライセンス帯域に限定せず、ライセンス帯域でも適用でき、同様の効果が得られる。例えば、ライセンス帯域において、送信リソースが予め規定されるGrant free送信、又は、URLLCサービスの送信用にも本開示を適用でき、本開示による遅延時間の低減又は性能改善効果を得ることができる。
(2)上記実施の形態では、Preamble番号と、Preamble part及びData partの送信リソースとの対応関係を、例えば、図8、図10、図11、図13、図15、図17、図19及び図21に示す表(テーブル)で規定したが、これに限定されず、例えば、式で規定してもよい。
一例として、導出例2(例えば、図11を参照)について、Data partの送信リソースのうち、シンボル(シンボル番号)毎のクラスタ番号(C0、C1及びC2と表す)は、次式で表される。
C0 = P, P + N/2
C1 = P + 2 , mod(P + 2 +N/2, N)
C2 = P + 4 , mod(P + 4 +N/2, N)
ただし、
C0:Data partのシンボル番号0で用いるクラスタ番号(0〜N-1の何れか)
C1:Data partのシンボル番号1で用いるクラスタ番号(0〜N-1の何れか)
C2:Data partのシンボル番号2で用いるクラスタ番号(0〜N-1の何れか)
P:Preamble番号(例えば、図11では0〜4)
N:クラスタ数(例えば、図11ではN=10)
(3)上記実施の形態において説明したPRACH(例えば、Preamble part及びData part)の送信リソースと異なる他のリソース(例えば、空きリソース)は、例えば、別のRACHリソース(RACH occasion)に設定されてもよく、別の上りチャネル(例えば、PUSCH、PUCCH、SRS)のスケジューリングに使用されてもよい。
(4)上記実施の形態では、送信信号の一例としてPRACHについて説明した。しかし、送信信号はPRACHに限定されない。例えば、端末100(送信装置に対応)が基地局200(受信装置に対応)へ送信する他の信号でもよく、基地局200(送信装置に対応)が端末100(受信装置に対応)に対して送信する送信信号でもよい。
(5)インターレースは、例えば、或る帯域におけるインターレースの数(例えば、Mと表す。クラスタ内のインターレース数に対応)と、各インターレースを構成するPRB数(例えば、Nと表す。クラスタ数に対応)とによって表されてもよい。また、各インターレースは、周波数領域においてPRB単位で分散して配置される場合に限らず、例えば、1PRBを構成するサブキャリアより少ないサブキャリア群で構成される単位で分散配置されてもよい。また、各インターレースが配置されるリソースの周波数間隔は、等間隔に限らない。
(6)上記実施の形態において例示した、特定の周波数帯域(例えば、システム帯域)におけるクラスタ数、各クラスタ内のインターレース数、及び、インターレース(又はPRB)あたりのサブキャリア数に限定されず、他の値でもよい。
(7)上記実施の形態において、Block based interlace designは、「PRB-based interlace design」と呼ばれることもある。また、インターレースは「クラスタ」と呼ばれることもある。また、クラスタは、「クラスタブロック(Cluster Block)」と呼ばれることもある。例えば、クラスタブロック内に複数のクラスタが存在すると表現されてもよい。
以上、他の実施の形態について説明した。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサー等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサーが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
本開示の一実施例における送信装置は、データ信号を送信する送信回路と、プリアンブル信号の送信に用いる第1のリソースに基づいて、前記データ信号の送信に用いる第2のリソースを決定する制御回路と、を具備する。
本開示の一実施例における送信装置において、前記第1のリソースは、複数の帯域の各々に分散配置され、前記第2のリソースは、前記複数の帯域の一部の帯域に配置される。
本開示の一実施例における送信装置において、前記一部の帯域は、前記プリアンブル信号に対して設定される符号系列に対応付けられている。
本開示の一実施例における送信装置において、前記一部の帯域は、前記第2のリソースが配置される複数のシンボル毎に異なる。
本開示の一実施例における送信装置において、前記第1のリソースにおける前記複数の帯域の各々のリソースは、複数のリソース単位を含み、前記第2のリソースは、前記一部の帯域に含まれる前記複数のリソース単位の少なくとも1つのリソース単位を含み、前記少なくとも1つのリソース単位は、前記プリアンブル信号に対して設定される符号系列に対応付けられている。
本開示の一実施例における送信装置において、前記第2のリソースは、複数のシンボルの中の少なくとも1つのシンボルを含み、前記少なくとも1つのシンボルは、前記プリアンブル信号に対して設定される符号系列に対応付けられている。
本開示の一実施例における送信装置において、前記一部の帯域に含まれる帯域の数は、前記プリアンブル信号に対して設定される符号系列毎に異なる。
本開示の一実施例における送信装置において、前記複数の帯域の各々は複数のサブキャリアで構成され、前記第1のリソースにおける前記複数の帯域の各々のリソース単位で前記複数のサブキャリアに番号がそれぞれ付され、前記第2のリソースは、前記複数の帯域内の同一番号の前記サブキャリアを含み、前記第2のリソースに含まれる前記サブキャリアの番号は、前記プリアンブル信号に対して設定される符号系列に対応付けられている。
本開示の一実施例における送信装置において、前記データ信号と前記プリアンブル信号とは周波数多重され、前記第1のリソースは、複数の帯域の各々に分散配置され、前記第2のリソースは、前記複数の帯域の各々において、前記第1のリソースと異なるリソースを含み、前記第2のリソースは、前記プリアンブル信号に設定される符号系列に対応付けられている。
本開示の一実施例における受信装置は、データ信号を受信する受信回路と、プリアンブル信号の送信に用いられるリソースに基づいて、前記データ信号の送信に用いられるリソースを決定する制御回路と、を具備する。
本開示の一実施例における送信方法は、プリアンブル信号の送信に用いるリソースに基づいて、データ信号の送信に用いるリソースを決定し、前記データ信号を送信する。
本開示の一実施例における受信方法は、プリアンブル信号の送信に用いられるリソースに基づいて、データ信号の送信に用いられるリソースを決定し、前記データ信号を受信する。
2018年11月1日出願の特願2018−206734の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。