JPWO2020090212A1 - インクジェット用水性インク、印刷物の製造方法、及びインクセット - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の他の実施形態によれば、上記実施形態のインクジェット用水性インクを用いて、基材にインクジェット印刷する工程を含む、印刷物の製造方法が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、上記実施形態のインクジェット用水性インクと、凝集剤を含む前処理液とを含む、インクセットが提供される。
本発明の実施形態の印刷物の製造方法によれば、湿潤摩擦堅牢度に優れた印刷物を製造することができる。
本発明の実施形態のインクセットによれば、湿潤摩擦堅牢度に優れた印刷物を製造することができる。
一実施形態のインクジェット用水性インクは、色材、皮膜伸度600%以上の水分散性ウレタン樹脂、水分散性ポリオレフィン樹脂、及び水を含む。
以下、「インクジェット用水性インク」を、単に「インク」又は「水性インク」という場合もある。
その理由については、下記のように推測される。
皮膜伸度600%以上の水分散性ウレタン樹脂を用いることで、インク皮膜に伸縮性を付与することができ、それにより、基材へのインクの定着性を向上させることができる。
一方、ポリオレフィン樹脂は、一般に疎水性が強く、ウレタン樹脂と相溶しにくい傾向があり、また、ウレタン樹脂に比べて比重が小さい傾向がある。また、ポリオレフィン樹脂は、一般に、ウレタン樹脂に比べ、比較的固く、摩擦係数も低い傾向にある。このため、上述の水分散性ウレタン樹脂とともに水分散性ポリオレフィン樹脂を用いることで、ポリオレフィン樹脂は、基材上で、インク皮膜表面に存在しやすく、かつ、インク皮膜表面のポリオレフィン樹脂により、インク皮膜表面の摩擦係数を低下させて、外からの摩擦の影響を軽減し、皮膜の脱落を抑制することができると推測される。
色材としては、顔料及び染料のいずれであってもよく、顔料又は染料を単独で用いてもよく、両者を併用してもよい。
顔料としては、非白色の顔料、白色顔料、又はこれらの組み合わせを用いることができる。
顔料を樹脂で被覆したマイクロカプセル化顔料を使用してもよい。
顔料分散剤で顔料があらかじめ分散された顔料分散体を使用してもよい。顔料分散剤で分散された顔料分散体の市販品としては、たとえば、クラリアント社製HOSTAJETシリーズ(商品名)、冨士色素株式会社製FUJI SPシリーズ(商品名)等が挙げられる。後述する顔料分散剤で分散された顔料分散体を使用してもよい。
顔料の配合量は、使用する顔料の種類によっても異なるが、発色等の観点から、インク中に、インク全量に対して0.1〜30質量%程度含まれていることが好ましく、0.1〜15質量%であることがより好ましい。
顔料分散剤としては、たとえば市販品として、EVONIK社製のTEGOディスパースシリーズ(「TEGOディスパース740W」、「TEGOディスパース750W」、「TEGOディスパース755W」、「TEGOディスパース757W」、「TEGOディスパース760W」(いずれも商品名))、日本ルーブリゾール株式会社製のソルスパースシリーズ(「ソルスパース20000」、「ソルスパース27000」、「ソルスパース41000」、「ソルスパース41090」、「ソルスパース43000」、「ソルスパース44000」、「ソルスパース46000」(いずれも商品名))、BASFジャパン株式会社製のジョンクリルシリーズ(「ジョンクリル57」、「ジョンクリル60」、「ジョンクリル62」、「ジョンクリル63」、「ジョンクリル71」、「ジョンクリル501」(いずれも商品名))、ビックケミー・ジャパン株式会社製の「DISPERBYK−102」、「DISPERBYK−185」、「DISPERBYK−190」、「DISPERBYK−193」、「DISPERBYK−199」(いずれも商品名)、第一工業製薬株式会社製の「ポリビニルピロリドンK−30」、「ポリビニルピロリドンK−90」(いずれも商品名)等が挙げられる。
界面活性剤型分散剤としては、たとえば、花王株式会社製デモールシリーズ(「デモールEP」、「デモールN」、「デモールRN」、「デモールNL」、「デモールRNL」、「デモールT−45」(いずれも商品名))などのアニオン性界面活性剤、花王株式会社製エマルゲンシリーズ(「エマルゲンA−60」、「エマルゲンA−90」、「エマルゲンA−500」、「エマルゲンB−40」、「エマルゲンL−40」、「エマルゲン420」(いずれも商品名))などの非イオン性界面活性剤が挙げられる。
顔料分散剤を使用する場合のインク中の配合量は、その種類によって異なり特に限定はされないが、一般に、有効成分(固形分量)の質量比で顔料1に対し、0.005〜0.5の範囲で使用されることが好ましい。
染料は、その種類によっても異なるが、発色等の観点から、水性インク全量に対し、固形分量で0.1〜30質量%が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましく、1〜10質量%がさらに好ましい。
皮膜伸度600%以上の水分散性ウレタン樹脂を用いることで、インク皮膜に伸縮性を付与することができ、これにより、基材へのインクの定着性を向上させることができる。伸縮性を付与されたインク皮膜は、例えば、布帛のような伸縮性を有する基材を用いた場合には、基材の伸縮に柔軟に追従でき、また、例えば、プラスチック基材のような非浸透性基材を用いた場合には、基材が摩擦された場合にも基材と摩擦子との間に生じる振動を吸収することができる。このようにして、基材へのインクの定着性を向上させることができる。
以下、皮膜伸度600%以上の水分散性ウレタン樹脂を水分散性樹脂Aという場合もある。
水分散性樹脂Aは、インクの製造に際しては、例えば、水中油型の樹脂エマルションとして配合することができる。
水分散性樹脂Aは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水分散性樹脂Bは、インクの製造に際しては、例えば、水中油型樹脂エマルションとして配合することができる。
インク皮膜の表層をより固くし、摩擦係数をより低下させて、湿潤摩擦堅牢度をより向上させる観点から、水分散性樹脂Bとしては、水分散性ポリプロピレン樹脂、水分散性ポリエチレン樹脂が好ましく、水分散性ポリプロピレン樹脂がより好ましい。
水分散性樹脂Bは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水分散性樹脂A及び水分散性樹脂Bのインク中の合計量は、インクジェット用プリンタヘッドからの吐出性能の観点から、インク全量に対して20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、15質量%以下がさらに好ましい。
水分散性樹脂A及び水分散性樹脂Bのインク中の合計量は、インク全量に対して、例えば、2〜20質量%が好ましく、5〜18質量%がより好ましく、10〜15質量%がさらに好ましい。
水分散性樹脂Aに対する水分散性樹脂Bのインク中の量の質量比(水分散性樹脂B/水分散性樹脂A)は、水分散性樹脂Aと水分散性樹脂Bとのバランスを保ち、湿潤摩擦堅牢度をさらに向上させる観点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましい。
水分散性樹脂Aに対する水分散性樹脂Bのインク中の量の質量比(水分散性樹脂B/水分散性樹脂A)は、例えば、0.05〜3.0が好ましく、0.1〜1.5がより好ましく、0.2〜0.8がさらに好ましい。
水は、粘度調整の観点から、インク中に、インク全量に対して20質量%〜80質量%含まれていることが好ましく、30質量%〜70質量%含まれていることがより好ましい。
水溶性有機溶剤としては、粘度調整と保湿効果の観点から、室温で液体であって水に溶解可能な水溶性有機溶剤が好ましい。たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2−プロパノール等の低級アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のグリコール類;グリセリン;アセチン類(モノアセチン、ジアセチン);ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコール類の誘導体;トリエタノールアミン、1−メチル−2−ピロリドン、β−チオジグリコール、スルホランを用いることができる。平均分子量200、300、400、600等の平均分子量が190〜630の範囲にあるポリエチレングリコール、平均分子量400等の平均分子量が200〜600の範囲にあるジオール型ポリプロピレングリコール、平均分子量300、700等の平均分子量が250〜800の範囲にあるトリオール型ポリプロピレングリコール等の低分子量ポリアルキレングリコールを用いることもできる。
カチオン性界面活性剤としては、たとえば、花王株式会社製アセタミンシリーズ(アセタミン24、アセタミン86)、コータミンシリーズ(コータミン24P、コータミン86P、コータミン60W、コータミン86W)、サニゾールシリーズ(サニゾールC、サニゾールB−50)が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日信化学工業株式会社製の「シルフェイスSAG002」、「シルフェイスSAG016」、「シルフェイスSAG005」、「シルフェイスSAG008」、「シルフェイスSAG503A」等(いずれも商品名)、ビックケミージャパン株式会社製「BYK−331」、「BYK−348」、「BYK−349」、「BYK−378」、「BYK−3455」(いずれも商品名)等が挙げられる。
例えば、布帛のような伸縮性を有する基材、又はプラスチック基材のような非浸透性基材を用いた場合にも、湿潤摩擦堅牢度に優れた印刷物を製造することができる。
実施形態の印刷物の製造方法は、上記のインクジェット用水性インクを用いて、基材にインクジェット印刷する工程(以下、「インクジェット印刷工程」という場合もある。)を含む、印刷物の製造方法である。
この印刷物の製造方法によれば、湿潤摩擦堅牢度に優れた印刷物を製造することができる。
前処理液は、例えば、基材にあわせて選択することができる。前処理液は、1種のみを使用してもよく、2種以上をくみあわせて使用してもよい。また、基材に合わせて付与量を選択することもできる。
凝集剤としては、例えば、金属塩、カチオン性ポリマー、有機酸等が挙げられる。前処理液は、凝集剤として、これらを1種単独で、または2種以上を組み合わせて含んでよい。これら凝集剤は、例えば、基材の種類等を考慮して適宜選択してもよい。
例えば、布帛のような浸透性基材に対しては、前処理液が基材に浸透しても凝集力を維持できることが好ましい。布帛のような浸透性基材に対しては、凝集剤は、例えば、金属塩、カチオン性ポリマー、有機酸等またはそれらの組み合わせ等を用いることができるが、少量で優れた凝集力を発揮できる傾向があることから、金属塩を含むことが好ましく、多価金属塩を含むことがさらに好ましい。
一方、前処理液中の凝集剤の含有量は、前処理液全量に対して、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、12質量%以下がさらに好ましい。
前処理液中の凝集剤の量は、前処理液全量に対して、例えば、0.5〜30質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、1〜15質量%がさらに好ましい。前処理液中の凝集剤の量は、前処理液全量に対して、例えば、3〜30質量%、5〜15質量%または8〜12質量%であってよい。
多価金属塩は、2価以上の多価金属イオンとアニオンから構成される。2価以上の多価金属イオンとしては、たとえば、Ca2+、Mg2+、Cu2+、Ni2+、Zn2+、Ba2+が挙げられる。アニオンとしては、Cl−、NO3 −、CH3COO−、I−、Br−、ClO3 −が例示できる。塩として具体的には、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸銅、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムなどが挙げられる。
金属塩の前処理液中の濃度は、前処理液全量に対して0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、例えば、5質量%以上であってもよい。多価金属塩等の金属塩の前処理液中の濃度は、前処理液全量に対して30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下がさらに好ましく、12質量%以下がさらに好ましい。多価金属塩等の金属塩の前処理液中の濃度は、前処理液全量に対して、例えば、0.5〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、1〜20質量%がさらに好ましく、1〜15質量%がさらに好ましく、例えば、3〜12質量%、又は5〜12質量%であってよい。
カチオン性ポリマーとしては、具体的には、例えば、エピクロルヒドリンと窒素含有化合物との重合体、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド等が好ましい。
エピクロルヒドリンと窒素含有化合物との重合体は、エピクロルヒドリンに由来する構造、窒素含有化合物に由来する構造、及び、必要に応じてその他の構造を有するポリマーであってよい。エピクロルヒドリンと窒素含有化合物との重合体は、エピクロルヒドリンと窒素含有化合物とが縮合した構造を有する構成単位を1種または2種以上含むことが好ましく、必要に応じて、その他の化合物由来の構成単位等のその他の構成単位をさらに含んでよい。
カチオン性ポリマーの前処理液中の含有量は、前処理液全量に対して、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましい。カチオン性ポリマーの前処理液中の含有量は、前処理液全量に対して、20質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。カチオン性ポリマーの前処理液中の含有量は、前処理液全量に対して、例えば、0.5〜20質量%が好ましく、0.5〜12質量%がより好ましく、0.5〜10質量%がさらに好ましく、1〜10質量%がさらに好ましい。
インクジェット印刷工程において、インクを充填したヘッドは前処理液を付与した基材の上部を移動しながら印刷を行う。沸点120℃以上の有機酸を用いると、前処理液を付与した基材から有機酸が揮発しにくいため、インクジェットヘッドのノズル部分のインクと有機酸が接触しにくく、有機酸によるインクの変質が起こりにくい。このため、インクジェットヘッドからのインクの吐出不良を抑制することができ、インクジェットヘッドのメンテナンス回数を低減することも可能である。
前処理液中の有機酸の含有量は、画質の向上の観点から、前処理液全量に対して、1質量%以上が好ましく、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、8質量%以上がさらに好ましい。一方、前処理液中の有機酸の含有量は、前処理液全量に対して、30質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、12質量%以下がさらに好ましい。前処理液中の有機酸の量は、親水性の低い基材でも高画質を形成する観点から、前処理液全量に対して、例えば、1〜30質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましく、8〜12質量%がさらに好ましい。
例えば、前処理液は、水性溶媒として主に水を含むことが好ましい。水としては、特に制限されないが、例えば、イオン交換水、蒸留水、超純水等が挙げられる。
水は、前処理液中に、例えば、前処理液全量に対して30質量%以上含まれることが好ましく、40質量%以上含まれることがより好ましい。一実施形態において、水は、前処理液中に、例えば、前処理液全量に対して50質量%以上含まれることが好ましく、65質量%以上含まれることがより好ましい。前処理液中の水の含有量は、前処理液全量に対して、例えば、95質量%以下であってよく、90質量%以下であってよい。前処理液中の水の量は、前処理液全量に対して、例えば、30〜95質量%、40〜95質量%、50〜95質量%、または65〜90質量%であってよい。
前処理液中の水溶性有機溶剤の量は、前処理液全量に対して、例えば、80質量%以下であってよく、70質量%以下であってよく、例えば、60質量%以下が好ましい。一実施形態において、前処理液中の水溶性有機溶剤の量は、例えば、40質量%以下または20質量%以下であってよい。
前処理液中の水溶性有機溶剤の量は、前処理液全量に対して、例えば、1〜80質量%が好ましく、1〜70質量%がより好ましく、5〜60質量%がさらに好ましい。
一実施形態において、前処理液中の水溶性有機溶剤の量は、前処理液全量に対して、例えば、1〜40質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
一実施形態において、前処理液中の水溶性有機溶剤の量は、前処理液全量に対して、例えば、30〜80質量%が好ましく、40〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%がさらに好ましい。
画像濃度の向上の観点から、界面活性剤は、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤またはこれらの組み合わせを含むことがより好ましい。基材への濡れ性を向上させて、高いドットゲインを可能とし、それにより画像濃度を向上させることができる。
前処理液付与工程における前処理液を付与する方法は特に限定されず、例えば、スプレー法(例えばエアブラシ等)、浸漬法、パッド法、コーティング法等の任意の方法を使用することができ、インクジェット印刷法やスクリーン印刷法等を用いてもよい。
インクジェット法の場合に用いることができるインクジェットプリンタとしては、例えば、上述のインクジェット印刷工程で述べたもの等が挙げられる。
前処理液の基材への付与量は、基材の種類等を考慮して適宜決定してもよい。例えば、基材として布帛を用いる場合、前処理液の基材への付与量は、例えば、基材の単位面積当たり、5〜100g/m2が好ましく、10〜50g/m2がより好ましい。一方、例えば、基材として、プラスチック基材のような非浸透性基材を用いる場合、前処理液の基材への付与量は、例えば、基材の単位面積当たり、1〜50g/m2が好ましく、1〜20g/m2がより好ましい。
ウレタン樹脂としては、例えば、主鎖にエーテル結合を含むポリエーテル型ウレタン樹脂、主鎖にエステル結合を含むポリエステル型ウレタン樹脂、主鎖にカーボネート結合を含むポリカーボネート型ウレタン樹脂等を挙げることができる。
オレフィン樹脂としては、例えば、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等を挙げることができる。
例えば、後処理液は、溶媒として主に水を含むことが好ましい。水としては、特に制限されないが、例えば、イオン交換水、蒸留水、超純水等が挙げられる。
水は、後処理液中に、後処理液全量に対して10質量%以上含まれることが好ましく、30質量%以上含まれることがより好ましい。後処理液中の水の含有量は、後処理液全量に対して例えば、80質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。後処理液中の水の量は、後処理液全量に対して、例えば、10〜80質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
後処理液中の水溶性有機溶剤の量は、例えば、後処理液全量に対して、10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。後処理液中の水溶性有機溶剤の量は、例えば、後処理液全量に対して、80質量%以下が好ましく、60質量%以下が好ましい。後処理液中の水溶性有機溶剤の量は、後処理液全量に対して、例えば、10〜80質量%が好ましく、30〜60質量%がより好ましい。
画像濃度の向上の観点から、界面活性剤は、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤またはこれらの組み合わせを含むことがより好ましい。基材への濡れ性を向上させて、画像濃度を向上させることができる。
後処理液付与工程における後処理液を付与する方法は特に限定されず、例えば、前処理液を付与する方法の例として挙げたものから適宜選択することができる。後処理液の基材への付与量は、例えば、基材の単位面積当たり、1〜50g/m2が好ましく、5〜20g/m2がより好ましい。
印刷物の製造方法が、インクジェット印刷工程の後に、後処理液を基材に付与する後処理液付与工程を含む場合は、加熱工程は、後処理液付与工程の後に行うことが好ましい。
印刷物の製造方法は、その他の処理工程等の他の工程を含んでもよい。
実施形態のインクセットは、上述のインクジェット用水性インクと、凝集剤を含む前処理液と、を含む。インクジェット用水性インクについては、上述の通りであり、前処理液については、上述の印刷物の製造方法において用いることができる前処理液として説明したものを用いることができる。
インクセットは、例えば、上述の後処理液をさらに含んでもよい。
インクセットは、例えば、その他のインク、及び/又はその他の処理液等を含んでもよい。
<1> 色材、皮膜伸度600%以上の水分散性ウレタン樹脂、水分散性ポリオレフィン樹脂、及び水を含む、インクジェット用水性インク。
<2> 前記水分散性ポリオレフィン樹脂が、水分散性ポリプロピレン樹脂を含む、<1>に記載のインクジェット用水性インク。
<3> 前記水分散性ポリオレフィン樹脂が、融点100℃以上の水分散性ポリオレフィン樹脂を含む、<1>又は<2>に記載のインクジェット用水性インク。
<5> 前記インクジェット印刷する工程の前に、凝集剤を含む前処理液を前記基材に付与する工程をさらに含む、<4>に記載の印刷物の製造方法。
<6> 前記凝集剤が有機酸、金属塩、カチオン性ポリマー又はこれらの組み合わせを含む、<5>に記載の印刷物の製造方法。
<7> 前記カチオン性ポリマーが、エピクルロヒドリンと窒素含有化合物の重合体を含む、<6>に記載の印刷物の製造方法。
<8> 前記インクジェット印刷する工程の後に、樹脂を含む後処理液を前記基材に付与する工程をさらに含む、<4>〜<7>のいずれか1項に記載の印刷物の製造方法。
<9> <1>〜<3>のいずれか1項に記載のインクジェット用水性インクと、凝集剤を含む前処理液とを含む、インクセット。
<10> 樹脂を含む後処理液をさらに含む、<9>に記載のインクセット。
<A2> 前記水分散性ポリオレフィン樹脂が、水分散性ポリプロピレン樹脂を含む、<A1>に記載の捺染インクジェット用水性顔料インク。
<A3> 前記水分散性ポリオレフィン樹脂が、融点100℃以上の水分散性ポリオレフィン樹脂を含む、<A1>又は<A2>に記載の捺染インクジェット用水性顔料インク。
<A5> 前記インクジェット印刷する工程の後に、前記布帛を100℃以上の温度で加熱する工程をさらに含む、<A4>に記載の捺染物の製造方法。
<A6> 前記加熱する工程において前記布帛を150℃〜200℃の温度で加熱する、<A5>に記載の捺染物の製造方法。
<A7> 前記インクジェット印刷する工程の前に、凝集剤を含む前処理液を前記布帛に付与する工程をさらに含む、<A4>〜<A6>のいずれか1項に記載の捺染物の製造方法。
<A8> 前記凝集剤が有機酸を含む、<A7>に記載の捺染物の製造方法。
<A9> 前記有機酸は、沸点が120℃以上である、<A8>に記載の捺染物の製造方法。
<A10> 前記有機酸の含有量が、前記前処理液の全量に対して、3〜30質量%である、<A8>又は<A9>に記載の捺染物の製造方法。
<A11>
前記前処理液を付与する工程と、前記インクジェット印刷する工程との間に、前記布帛を加熱する工程を含まない、<A7>〜<A10>のいずれか1項に記載の捺染物の製造方法。
<A12> <A1>〜<A3>のいずれか1項に記載の捺染インクジェット用水性顔料インクと、凝集剤を含む前処理液とを含む、インクセット。
綿100%織物を210mm×74mmに裁断したものを試験片1とした。
ポリエステル100%織物を210mm×74mmに裁断したものを試験片2とした。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(桜井株式会社製「CF300」)を210mm×74mmに裁断したものを試験片3とした。
ポリ塩化ビニルシート(リンテック株式会社製「GIY−11Z5」)を210mm×74mmに裁断したものを試験片4とした。
表1〜5に記載の原材料を混合し、スリーワンモーターで100rpmの速度で1分間撹拌した。撹拌後、0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、インク1〜18を得た。表1〜5中の各原材料の配合量は、質量%で示す。表1〜5中の各原材料の配合量は、揮発分が含まれる成分については、揮発分を含めた量である。
顔料分散体:「CAB−O−JET300」(キャボット社製カーボンブラック分散体)
水分散性ウレタン樹脂1:「インプラニールDLP−R」(水分散性ウレタン樹脂の水系樹脂エマルション、住化コベストロウレタン株式会社製)
水分散性ウレタン樹脂2:「インプラニールDL1537」(水分散性ウレタン樹脂の水系樹脂エマルション、住化コベストロウレタン株式会社製)
水分散性ウレタン樹脂3:「スーパーフレックス130」(水分散性ウレタン樹脂の水系樹脂エマルション、第一工業製薬株式会社製)
水分散性ポリオレフィン樹脂1:「アローベースDB−4010」(水分散性ポリプロピレン樹脂の水系樹脂エマルション、ユニチカ株式会社製)
水分散性ポリオレフィン樹脂2:「アローベースTC−4010」(水分散性ポリプロピレン樹脂の水系樹脂エマルション、ユニチカ株式会社製)
水分散性ポリオレフィン樹脂3:「アローベースSB−1010」(水分散性ポリエチレン樹脂の樹脂エマルション、ユニチカ株式会社製)
水分散性ポリオレフィン樹脂4:「アローベースSE−1010」(水分散性ポリエチレン樹脂の樹脂エマルション、ユニチカ株式会社製)
水分散性ポリエステル樹脂:「エリーテルKT−8803」(水分散性ポリエステル樹脂の水系樹脂エマルション、ユニチカ株式会社製)
界面活性剤1:「サーフィノール485」(アセチレングリコール系界面活性剤、エボニックインダストリーズ社製)
界面活性剤2:「シルフェイスSAG002」(シリコーン系界面活性剤、日信化学工業株式会社製)
界面活性剤3:「サーフロンS243」(フッ素系界面活性剤、AGCセイミケミカル株式会社製)
水溶性有機溶剤1:トリエチレングリコール、富士フイルム和光純薬株式会社製
水溶性有機溶剤2:グリセリン、富士フイルム和光純薬株式会社製
水溶性有機溶剤3:ジエチレングリコール、富士フイルム和光純薬株式会社製
乾燥後の膜厚が500μmになるように、ポリテトラフルオロエチレンシート上に水分散性ウレタン樹脂を塗布し、23℃で15時間乾燥し、さらに80℃で6時間、及び120℃で20分の乾燥を行った後、シートから剥離して、樹脂フィルムを作製した。
テンシロン万能試験機RTC−1225A(株式会社オリエンテック製)を用い、測定温度20℃、測定スピード200mm/minで、得られた樹脂フィルムを伸長させて樹脂フィルムが破断するまでに伸長する長さを測定し、もとの長さに対するその割合をパーセントで皮膜伸度として表した。
A.印刷物の製造
実施例1〜11及び比較例1〜7については、印刷物を以下のように作製した。
実施例1〜7及び比較例1〜4は、試験片1を用い、実施例8〜11及び比較例5〜7は試験片3を用いた。マスターマインド社製インクジェットプリンタMMP813BT−3により、試験片に、表1〜5に記載されるインクを用いて単色ベタ画像を印刷した。インク付与量は約20g/m2とした。
実施例1〜7及び比較例1〜4は、印刷後、HotronixFusionヒートプレスを用いて180℃で60秒間試験片を加熱した。実施例8〜11及び比較例5〜7は、印刷後、恒温槽を用いて110℃で120秒間試験片を加熱した。
このようにして、実施例1〜11及び比較例1〜7の印刷物を得た。
上記のようにして作製した実施例1〜11及び比較例1〜7の印刷物の湿潤摩擦堅牢度を、以下のようにして評価した。結果を表1〜5に示す。
実施例1〜7及び比較例1〜4については、学振試験機RT−200(株式会社大栄科学精器製作所製)を使用し、綿100%白色布カナキン3号を取り付け、試験片1(浸透性基材)を用いた実施例1〜7及び比較例1〜4の印刷物については、重り無しの状態で100往復擦過し、試験片3(非浸透性基材)を用いた実施例8〜11及び比較例5〜7の印刷物については、重り無しの状態で25往復擦過した。白色布は白色布と同重量のイオン交換水を湿らせた状態で使用した。
摩擦後の印刷物の変退色をJIS L 0849に規定される変退色用グレースケールで評価し、その結果を下記の基準で評価した。
S:3級以上
A:2−3級
B:2級
C:1−2級以下
表6及び7に記載の原材料を混合し、スリーワンモーターで100rpmの速度で1分間撹拌した。撹拌後、0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、前処理液1〜7を得た。表6及び7中の各原材料の配合量は、質量%で示す。表6及び7中の各原材料の配合量は、揮発分が含まれる成分については、揮発分を含めた量である。
有機酸1:乳酸、富士フイルム和光純薬株式会社製
有機酸2:酢酸、富士フイルム和光純薬株式会社製
金属塩1:塩化カルシウム、富士フイルム和光純薬株式会社製
カチオン性ポリマー1:「ユニセンスKHE100L」(ジメチルアミン−アンモニア−エピクロルヒドリン重合体の水溶液、センカ株式会社製)
界面活性剤3:「サーフロンS243」(フッ素系界面活性剤、AGCセイミケミカル株式会社製)
水溶性有機溶剤2:グリセリン、富士フイルム和光純薬株式会社製
水溶性有機溶剤3:ジエチレングリコール、富士フイルム和光純薬株式会社製
表8に記載の原材料を混合し、スリーワンモーターで100rpmの速度で1分間撹拌した。撹拌後、0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、インク19及び20を得た。表8中の各原材料の配合量は、質量%で示す。表8中の各原材料の配合量は、揮発分が含まれる成分については、揮発分を含めた量である。なお、表8に記載のインク1、19及び20は、実施例12〜28で用いられものであるが、このうち、インク1は、表1に記載の実施例1で用いられたインク1である。
表9に記載の原材料を混合し、スリーワンモーターで100rpmの速度で1分間撹拌した。撹拌後、0.8μmのメンブレンフィルターで濾過し、後処理液1を得た。表9中の各原材料の配合量は、質量%で示す。表9中の各原材料の配合量は、揮発分が含まれる成分については、揮発分を含めた量である。
樹脂1:「スーパーフレックス210」(アニオン性水分散性ウレタン樹脂の水系樹脂エマルション、第一工業製薬株式会社製)
界面活性剤1:「サーフィノール485」(アセチレングリコール系界面活性剤、エボニックインダストリーズ社製)
水溶性有機溶剤2:グリセリン、富士フイルム和光純薬株式会社製
水溶性有機溶剤3:ジエチレングリコール、富士フイルム和光純薬株式会社製
A.印刷物の製造
実施例12〜28の印刷物を以下のように作製した。
実施例12〜17では、印刷後(すなわち工程2の後)、HotronixFusionヒートプレスを用いて60秒間試験片を加熱した。加熱温度は、実施例12及び14〜17では180℃として、実施例13では120℃とした。
実施例21〜26及び28では、印刷後(すなわち工程2の後)、恒温槽を用いて110℃で120秒間試験片を加熱した。
実施例27では、印刷後(すなわち工程2の後)、マスターマインド社製インクジェットプリンタMMP813BT−3を用い、後処理液1を塗布した。後処理液1の付与量は10g/m2とした。後処理液1塗布後に、恒温槽を用いて110℃で120秒間試験片を加熱した。
このようにして、実施例12〜17及び21〜28の印刷物を得た。
実施例20の印刷物は、試験片として、試験片1(綿100%織物)にかえて、試験片2(ポリエステル100%織物)を用いた以外は実施例19と同様にして、作製した。
したがって、実施例19及び20では、工程1は行われなかった。
1.湿潤摩擦堅牢度
上記のようにして作製した実施例12〜28の印刷物の湿潤摩擦堅牢度を、実施例1〜11及び比較例1〜7と同様にして評価した。なお、実施例1〜11及び比較例1〜7の湿潤摩擦堅牢度の評価と同様、試験片1又は2(浸透性基材)を用いた印刷物については、重り無しの状態で100往復擦過し、試験片3又は4(非浸透性基材)を用いた印刷物については、重り無しの状態で25往復擦過した。結果を表10〜13に示す。
上記のようにして作製した実施例12〜28の印刷物の画質を、以下のようにして評価した。結果を表10〜13に示す。
印刷物のOD値を分光測色計X−Rite eXact(エックスライト社製)を用いて測定し、下記の基準で評価した。
S:OD値1.5以上
A:OD値1.4以上1.5未満
B:OD値1.2以上1.4未満
C:OD値1.1以上1.2未満
D:OD値1.1未満
実施例12〜18の印刷物の製造において、前処理液が付与された試験片又は前処理液が付与された後、加熱が行われた試験片(具体的には、実施例12〜17では、工程1が行われた試験片、実施例18では、工程1の後、180℃で60秒間加熱された試験片)に対して、A4サイズの単色ベタ画像を5枚印刷し、インクジェットヘッドからの吐出性を下記の評価基準で評価した。結果を表10及び11に「吐出性」として示す。
A:途中でヘッドクリーニングを実施することなく不吐出のない印刷ができた。
B:途中でヘッドクリーニングを実施することで不吐出のない印刷ができた。
Claims (10)
- 色材、皮膜伸度600%以上の水分散性ウレタン樹脂、水分散性ポリオレフィン樹脂、及び水を含む、インクジェット用水性インク。
- 前記水分散性ポリオレフィン樹脂が、水分散性ポリプロピレン樹脂を含む、請求項1に記載のインクジェット用水性インク。
- 前記水分散性ポリオレフィン樹脂が、融点100℃以上の水分散性ポリオレフィン樹脂を含む、請求項1又は2に記載のインクジェット用水性インク。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用水性インクを用いて、基材にインクジェット印刷する工程を含む、印刷物の製造方法。
- 前記インクジェット印刷する工程の前に、凝集剤を含む前処理液を前記基材に付与する工程をさらに含む、請求項4に記載の印刷物の製造方法。
- 前記凝集剤が有機酸、金属塩、カチオン性ポリマー又はこれらの組み合わせを含む、請求項5に記載の印刷物の製造方法。
- 前記カチオン性ポリマーが、エピクロルヒドリンと窒素含有化合物との重合体を含む、請求項6に記載の印刷物の製造方法。
- 前記インクジェット印刷する工程の後に、樹脂を含む後処理液を前記基材に付与する工程をさらに含む、請求項4〜7のいずれか1項に記載の印刷物の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用水性インクと、凝集剤を含む前処理液とを含む、インクセット。
- 樹脂を含む後処理液をさらに含む、請求項9に記載のインクセット。
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