JPWO2020075504A1 - 鉄道車両駆動システム及び鉄道車両における蓄電装置の充電方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1−1)実施形態1の鉄道車両駆動システムの概略構成
図1は、実施形態1の鉄道車両駆動システムの概略構成例を示すブロック図である。実施形態1の鉄道車両駆動システム1は、電車線から供給される直流電力を変換した交流電力で車両を駆動させる、車両に搭載されるシステムである。電車線は、鉄道車両に駆動のための電気エネルギーを伝達するための架線設備をいう。
図2は、実施形態1の蓄電装置の充電に関する構成例を示すブロック図である。鉄道車両駆動システム1は、図2に示すように、さらに、高速回路遮断器111とインバータ装置106との間に、フィルタリアクトル203と断流器206とが接続される。また鉄道車両駆動システム1は、インバータ装置106の正負の電源線間に、フィルタコンデンサ201が接続される。フィルタコンデンサ201及びフィルタリアクトル203は、フィルタ回路を構成する。インバータ装置106には、3相の交流電力出力側に、1つの制御単位を構成する4つの主電動機115a〜115dが接続されている。
(A2)集電装置102と電車線との接続及び切り離しを制御する制御装置に、集電装置102を電車線から切り離す制御指令を出力する。
(A3)短絡機能付きダイオード208に短絡指令を出力し、通常時に行う集電装置102側から補助電源装置105への整流動作を切替えて、補助電源装置105側から蓄電装置107への逆流動作が可能な状態に移行させる。
(A4)補助電源装置105にインバータ運転からコンバータ運転に切り換える切替指令を出力する。
(1−3−1)充電処理
図3は、実施形態1の蓄電装置の充電時の処理例を示すフローチャートである。実施形態1の蓄電装置の充電時の処理は、補助電源制御装置116の処理装置により所定周期で実行される。先ず、補助電源制御装置116は、当該車両が充電モードであるかどうかを車両用制御装置210等で集約される車両情報を基に判定する(ステップS11)。補助電源制御装置116は、充電モードである場合(ステップS11:Yes)、ステップS12へ処理を移す。一方、補助電源制御装置116は、充電モードでない場合(ステップS11:No)、本充電時の処理を終了する。
図4は、実施形態1の車両の緊急走行時の処理例を示すフローチャートである。実施形態1の車両の緊急走行時の処理は、補助電源制御装置116の処理装置により所定周期で実行される。先ず、補助電源制御装置116は、当該車両が緊急走行モードであるかどうかを車両用制御装置210等で集約される車両情報を基に判定する(ステップS21)。補助電源制御装置116は、緊急走行モードである場合(ステップS21:Yes)、ステップS22へ処理を移す。一方、補助電源制御装置116は、緊急走行モードでない場合(ステップS21:No)、本緊急走行時の処理を終了する。
図5は、実施形態1の鉄道車両駆動システムの編成車両への適用例を示す図である。図5では、図1と同一の構成要素には同一符号を付与すると共に、図1から構成要素の図示及び符号の付与を適宜追加及び省略している。図5に示すように、例えば7両編成の編成車両100は、制御付随車(Tc)101−1と、動力車(M)100−2及び100−3と、付随車(T)100−4と、動力車(M)100−5及び100−6と、付随車(T)100−7とから編成される。
このように、本実施形態では、1つの編成車両100の鉄道車両駆動システム1は、既存構成として、集電装置101、インバータ装置104、及び補助電源装置103と、集電装置102、インバータ装置106、補助電源装置105、及び蓄電装置107とを有する。蓄電装置を充電する際には、延長給電回路113を介して補助電源装置103及び105を接続し、集電装置102を電車線から切り離して補助電源装置105をコンバータ運転させる。このように、本実施形態によれば、チョッパ装置(充電装置)等を追加せず蓄電装置107も従来装置を用いるように、既存構成を流用してシステム構成を大きく変更することなく、集電装置101を介した電車線からの直流電力で蓄電装置107を充電できる新規な充電方式を提供できる。またチョッパ装置を備える場合においても、チョッパ装置の故障時であっても蓄電装置107を充電できる。
実施形態2の鉄道車両駆動システム1Bは、実施形態1とは異なり、延長給電回路113を介して補助電源装置103をインバータ装置106に接続し、インバータ装置106をコンバータ運転させることにより、充電装置107を充電するシステムである。以下、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図6は、実施形態2の鉄道車両駆動システムの構成例を示すブロック図である。図6に示すように、実施形態2の鉄道車両駆動システム1Bは、実施形態1の鉄道車両駆動システム1と比較して、補助電源制御装置116の代わりにインバータ装置106の出力側にインバータ制御装置501が接続される。また鉄道車両駆動システム1Bは、延長給電回路113が補助電源装置103及び105間を接続するのではなく、補助電源装置103及びインバータ装置106間を接続する。インバータ装置106は、延長給電回路接続用切替器502が切り替わることにより、主電動機115及び延長給電回路113の何れか一方と接続される。
図7は、実施形態2の蓄電装置の充電に関する構成例を示すブロック図である。図7に示すように、鉄道車両駆動システム1Bは、インバータ装置106の3相の交流電力出力側に、1つの制御単位を構成する4つの主電動機115a〜115dと、3相の延長給電回路113(113a、113b、及び113c)との接続をそれぞれ切替える延長給電回路接続用切替器502a、502b、及び502cを備える。
(B2)集電装置102と電車線との接続及び切り離しを制御する制御装置に、集電装置102を電車線から切り離す制御指令を出力する。
(B3)短絡機能付きダイオード208Bに短絡指令を出力し、通常時に行う集電装置102側からインバータ装置106への整流動作を切替えて、インバータ装置106側から蓄電装置107への逆流動作が可能な状態に移行させる。
(B4)インバータ装置106にインバータ運転からコンバータ運転に切り換える切替指令を出力する。
実施形態3の鉄道車両駆動システム1Cは、実施形態1とは異なり、インバータ装置104を延長給電回路113を介して補助電源装置105に接続し、補助電源装置105をコンバータ運転させることにより、充電装置107を充電するシステムである。以下、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図8は、実施形態3の鉄道車両駆動システムの構成例を示すブロック図である。図8に示すように、実施形態3の鉄道車両駆動システム1Cは、実施形態1の鉄道車両駆動システム1と比較して、延長給電回路113は補助電源装置103及び105間を接続するのではなく、インバータ装置104及び補助電源装置105間を接続する。インバータ装置104は、延長給電回路接続用切替器601が切り替わることにより、主電動機114及び延長給電回路113の何れか一方と接続される。なお延長給電回路接続用切替器601のみで、インバータ装置104と補助電源装置105との接続及び切断を制御してもよい。
実施形態4は、実施形態1とは異なり、インバータ装置104を延長給電回路113を介してインバータ装置106に接続し、インバータ装置106をコンバータ運転させることにより、蓄電装置107を充電するシステムである。以下、実施形態1との相違点を中心に説明する。
図9は、実施形態4の鉄道車両駆動システムの構成例を示すブロック図である。図9に示すように、実施形態4の鉄道車両駆動システム1Dは、実施形態1の鉄道車両駆動システム1と比較して、補助電源制御装置116の代わりにインバータ装置106の出力側にインバータ制御装置501が接続される。また鉄道車両駆動システム1Dは、延長給電回路113Dが、リアクトル701を含み、インバータ装置104及び106間を接続する。インバータ装置104は、延長給電回路接続用切替器601が切り替わることにより、主電動機114及び延長給電回路113Dの何れか一方と接続される。またインバータ装置106は、延長給電回路接続用切替器502が切り替わることにより、主電動機115及び延長給電回路113Dの何れか一方と接続される。なお延長給電回路接続用切替器502のみで、インバータ装置104とインバータ装置106との接続及び切断を制御してもよい。
[0005]
特許文献1:特開2009−296731号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0006]
ここで、電車線からの電力が遮断される状況においても一定区間の車両の自力走行を可能にするためのエネルギー源を有する車両には、充放電能力が十分にありかつ必要最低限の充電容量を有する2次電池等の蓄電装置と、その蓄電装置を充電制御する例えばチョッパ装置等の充電装置の搭載が必要となる。このような車両においては、電車線から電力の供給を受けられる区間で蓄電装置に充電し、電車線から電力の供給を受けられない区間での自力走行時や電力の供給が遮断された緊急走行時には蓄電装置に蓄えられた電力を駆動装置に供給して走行を行う。
[0007]
しかしながら、蓄電装置に蓄えられたエネルギーを利用する自力走行や緊急走行は頻繁に発生するわけではないため、蓄電装置の充電のための専用の機器を追加で搭載することなく、既に搭載されている機器を再利用した方式を確立するのが望ましい。
[0008]
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、電気鉄道システムにおいて車両の自力走行を可能にするための蓄電装置の充電のための構成及び方法を簡略化可能な鉄道車両駆動システム及び鉄道車両における蓄電装置の充電方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0009]
上述の課題を解決するために本発明は、架線と接続可能な第1の電力変換手段及び第2の電力変換手段を有する鉄道駆動システムにおいて、前記第2の電力変換手段と接続可能に設けられた蓄電装置と、前記第1の電力変換手段と前記第2の電力変換手段との間に設けられた開閉器と、前記第2の電力変換手段と前記架線との間に設けられた接触制御器と、前記第2の電力変換手段と前記接触制御器との間に設けられた電流の通電方向切換手段と、前記開閉器、前記接触制御器及び前記通電方向切換手段を制御する制御装置と、を備え、前記第1の電力変換手段及び前記第2の電力変換手段は、それぞれ前記車上補助機器に電力を供給する装置及び駆動用モータに電力を供給する装置のいずれかであることを特徴とする。
Claims (14)
- 架線と接続可能な第1の電力変換手段及び第2の電力変換手段を有する鉄道駆動システムにおいて、
前記第2の電力変換手段と接続可能に設けられた蓄電装置と、
前記第1の電力変換手段と前記第2の電力変換手段との間に設けられた開閉器と、
前記第2の電力手段と前記架線との間に設けられた接触制御器と、
前記第2の電力変換手段と前記接触制御器との間に設けられた電流の通電方向切換手段と、
前記開閉器、前記接触制御器及び前記通電方向切換手段を制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とする鉄道車両駆動システム。 - 前記制御装置は、
前記開閉器及び前記接触制御器を開状態としてから自身の電源を停止する
ことを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記制御装置は、
前記開閉器を開状態とし、かつ前記接触制御器を閉状態とする第一状態と、
前記開閉器を閉状態とし、かつ前記接触制御器を開状態とする第二状態と、
を切り替える指令を出力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記制御装置は、
前記通電方向切換手段から前記第2の電力変換手段に向かう電流を通電させる第一制御と、
前記第2の電力変換手段から前記通電方向切換手段に向かう電流を通電させる第二制御と、
を切り替える指令を出力し、
前記第一制御と前記第二制御との切り替えにおいて、前記第2の電力変換手段に対して運転を逆転させる指令を出力する
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記制御装置は、
前記第1の電力変換手段及び前記第2の電力変換手段と前記架線との接続の解消が検知されると前記第一制御を実行し、
前記第1の電力変換手段と前記架線との接続が確立されている期間において前記第二制御を実行する
ことを特徴とする請求項4に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記第1の電力変換手段及び前記第2の電力変換手段が、車上補助機器に電力を供給する補助電源装置である
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記第1の電力変換手段が、車上補助機器に電力を供給する補助電源装置であり、
前記第2の電力変換手段が、駆動用モータに電力を供給するインバータ装置である
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記第1の電力変換手段が、駆動用モータに電力を供給するインバータ装置であり、
前記第2の電力変換手段が、車上補助機器に電力を供給する補助電源装置である
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記第1の電力変換手段及び前記第2の電力変換手段が、駆動用モータに電力を供給するインバータ装置である
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記開閉器と直列に接続されるリアクトルを有する
ことを特徴とする請求項9に記載の鉄道車両駆動システム。 - ダイオードと該ダイオードに並列接続された前記ダイオードの入出力を短絡させるためのスイッチとを少なくとも構成に含み、
前記制御装置は、
前記架線から前記第2の電力変換手段へ電流を流すときには前記スイッチをオフにし、
前記蓄電装置を充電するときには前記スイッチをオンにする
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記第1の電力変換手段及び前記第2の電力変換手段の出力側に、車上補助機器に電力を給電するための接続手段との接続を開閉するスイッチを有する
ことを特徴とする請求項7〜10の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 前記第2の電力変換手段は、前記蓄電装置の充電電圧を所定の範囲に制御するための装置を介さず前記蓄電装置に接続される
ことを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記載の鉄道車両駆動システム。 - 架線と接続可能な第1の電力変換手段及び第2の電力変換手段を備えた鉄道駆動システムにおける蓄電装置の蓄電方法において、
前記鉄道車両駆動システムは、
前記第2の電力変換手段と接続可能に設けられた蓄電装置と、
前記第1の電力変換手段と前記第2の電力変換手段との間に設けられた開閉器と、
前記第2の電力手段と前記架線との間に設けられた接触制御器と、
前記第2の電力変換手段と前記接触制御器との間に設けられた電流の通電方向切換手段と、
前記開閉器、前記接触制御器及び前記通電方向切換手段を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置が、
前記開閉器を閉状態にして前記第1の電力変換手段と前記第2の電力変換手段とを接続し、
前記接触制御器を開状態にして前記第2の電力手段と前記架線との接続を解消し、
前記通電方向切換手段を制御して前記第2の電力変換手段から前記通電方向切換手段に向かう電流を通電させ、
前記第2の電力変換手段に対して運転を逆転させる指令を出力する、
各処理を含んだことを特徴とする蓄電方法。
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