JPWO2020066478A1 - 賦形シートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

支持体上に設けられた硬化性樹脂組成物層に、賦形シートに機能を付与する機能性形状部を備える第1の形状部形成領域及び第1の形状部形成領域とは異なる表面形状であり、断裁工程における位置情報となる第2の形状部形成領域を同時に賦形する工程Aと、硬化性樹脂組成物層を硬化し、支持体と、支持体上に第1の形状部形成領域及び第2の形状部形成領域が賦形された樹脂層と、を備える積層体を形成する工程Bと、樹脂層の第2の形状部形成領域を検出し、検出された第2の形状部形成領域の位置情報に基づき、積層体を断裁する工程Cと、を有する、賦形シートの製造方法。

Description

本開示は、賦形シートの製造方法に関する。
マイクロレンズアレイ(MLA)等の賦形パターンが形成された賦形シートの製造としては、シート1枚ごとに賦形する枚葉方式と、連続した長尺のロールフィルムに賦形するロールツーロール方式のいずれかが用いられる。
ロールツーロール方式により所望の賦形パターンを製造する場合、ロールから巻き出されたフィルムに凸形状及び凹形状から選ばれる種々の形状を賦形し、その後、賦形されたシートを断裁することにより、所望の賦形パターンを有する特定の大きさの部材が得られる。シートの断裁には、例えば、打ち抜き刃を用いた打抜き加工等が適用される。
マイクロレンズ、テーパ構造などの微細な凹凸形状を有する賦形シートに機能を付与するためには、高精細な転写用金型が必要となる。高精細な転写用金型は特殊な加工機により製造され、大面積を一度に賦形する金型の製造にはコストがかかる。このため、形成された微細な凹凸形状を有する賦形フィルムの有効領域の面積を向上させることが望まれている。
従来のロールツーロール方式における打ち抜き加工時には、位置情報を上記賦形とは別に印刷し、上記位置情報を読み取ることにより上記打ち抜き加工の位置決めを行うことが行われている。しかし、このような態様によれば、位置情報の付与に2つの異なる工程を要するために、工程が煩雑であり、且つ、印刷位置のズレにより打ち抜き位置がズレてしまう場合があった。
従来の賦形パターンの製造方法としては、例えば、特開2003−181918号公報、特開2012−203244号公報、及び特開2011−98443号公報に記載されたものが挙げられる。
特開2003−181918号公報には、賦形用ローラ及びそれを用いた積層フィルムの製造方法が開示されている。賦形用ローラは、ローラとは別体で形成された金属シート状の型をローラに巻付け、端部を溶接部で固定したものであり、固定部の金型の継ぎ目が賦形フィルムに欠陥を与えることの抑制を課題とする。このため、固定した金型の隙間にハンダを充填して、表面を研磨することを特徴とする。また、金型の継ぎ目におけるハンダの研磨領域が、賦形フィルムの位置検出に使用しうることが記載されている。
特開2012−203244号公報には、帯状のシート面に凹凸パターンが形成され、ロール状に巻き取られる凹凸シートにおいて、上記シート面の幅方向における少なくとも両端部に、上記シートの長手方向に沿って上記凹凸パターンの凸部よりも背の高い背高凸条部が形成されて成る凹凸シートが記載されている。
特開2011−98443号公報には、賦形フィルム用の金型ロールが開示され、賦形のために切削加工した領域の外側のロール端部近傍に、目印となる刻印を施すことで、金型ロールに発生した欠陥原因箇所を容易に特定できることを特徴とする。
また、特開2003−181918号公報においては、位置情報を賦形により形成することも記載されているが、上記文献に記載の方法では、金型の製造、特に位置情報となるハンダ部の研磨など、金型ロールの製造工程が煩雑であった。また、特開2012−203244号公報に記載の態様においては、位置情報はシートの長手方向のみに形成されており、位置情報には適さず、結果として断裁時の位置決め精度が低く、得られる賦形シートにおいて打ち抜き位置のズレが発生する場合があった。
また、特開2011−98443号公報に記載の金型ロールの賦形領域外に形成された刻印は、断裁時の位置情報として使用するという着目はなく、欠陥位置の特定を目的にして形成されたものである。従って、断裁の位置決めの如き高精度の位置情報を必要とする用途には、精度及びコントラストの点から使用し難い。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、断裁時に使用しうる精度が高い位置情報を簡易な工程により付与し、断裁時の位置決め精度が向上する賦形シートの製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 支持体上に設けられた硬化性樹脂組成物層に、賦形シートに機能を付与する機能性形状部を備える第1の形状部形成領域及び第1の形状部形成領域とは異なる表面形状であり、断裁工程における位置情報となる第2の形状部形成領域を同時に賦形する工程Aと、硬化性樹脂組成物層を硬化し、支持体と、支持体上に第1の形状部形成領域及び第2の形状部形成領域が賦形された樹脂層と、を備える積層体を形成する工程Bと、樹脂層の第2の形状部形成領域を検出し、検出された第2の形状部形成領域の位置情報に基づき、積層体を断裁する工程Cと、を有する、賦形シートの製造方法。
<2> 第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域外に存在する<1>に記載の賦形シートの製造方法。
<3> 第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域内に存在する<1>に記載の賦形シートの製造方法。
<4> 第1の形状部形成領域とは異なる表面形状を有する第2の形状部形成領域は、位置情報となる位置情報形状部を有し、第2の形状部形成領域は、下記(I)〜(III)から選ばれる表面形状である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の賦形シートの製造方法。
(I)位置情報形状部は、機能性形状部と相似形状である。
(II)第2の形状部形成領域における位置情報形状部は、第1の形状部形成領域における機能性形状部とは、単位面積あたりに異なる個数密度で配置されている。
(III)位置情報形状部は、機能性形状部と同一形状または相似形状であり、且つ、位置情報形状部は、第1の形状部形成領域における機能性形状部とは、単位面積あたりに異なる個数密度で配置されている。
<5> 積層体を断裁する工程Cにおいて、積層体の位置を補正する<1>〜<4>のいずれか1つに記載の賦形シートの製造方法。
<6> 機能性形状部がマイクロレンズである<1>〜<5>のいずれか1つに記載の賦形シートの製造方法。
本発明の一実施形態によれば、断裁時に使用しうる精度が高い位置情報を簡易な工程により付与し、正確な位置情報による断裁時の位置決め精度が向上する賦形シートの製造方法が提供される。
支持体上に形成された硬化性樹脂組成物層に凹凸を形成し、支持体上に賦形された樹脂層を有する積層体を製造する賦形装置の一実施形態を示す概略図である。 積層体の位置情報領域が機能性領域の領域外に形成された態様における各領域の形成位置及び断裁位置の一例を示す概略平面図である。 積層体の位置情報領域が機能性領域の領域内に形成された態様における各領域の形成位置及び断裁位置の一例を示す概略平面図である。 機能性領域と位置情報領域の相対的な位置関係の変形例の一態様であり、位置情報領域が、機能性領域及び断裁部の外側に形成された態様の一例を示す概略平面図である。 機能性領域と位置情報領域の相対的な位置関係の変形例の一態様であり、位置情報領域が、機能性領域の内側であって、有効領域の外側に形成された態様の一例を示す概略平面図である。 機能性領域と位置情報領域の相対的な位置関係の変形例の一態様であり、位置情報領域が、機能性領域の内側であって、有効領域の内側に形成された態様の一例を示す概略平面図である。 機能性領域の例である(A−1)と、(A−1)とは平面形状が異なる位置情報領域の例である(B−1)、(B−2)、及び(B−3)を示す概略平面図である。 機能性領域の例である(A−2)と、(A−2)とは平面形状が異なる位置情報領域の例である(B−4)を示す概略平面図である。 機能性形状部としての凸部の変形例を示す斜視図である。 本開示の製造方法に用い得る断裁装置の一態様を示す概略構成図である。 図8に示す断裁装置における断裁部の拡大図である。 図9に示す断裁部の概略断面図である。
以下、本開示の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されない。
なお、本開示において、数値範囲を示す「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
また、本開示中の「工程」の用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば本用語に含まれる。
また、本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
本開示において組成物中の各成分の量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
また、本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
各図面において同一の符号を用いて示される構成要素は、同一の構成要素であることを意味する。
以下、本開示を詳細に説明する。
(賦形シートの製造方法)
本開示の賦形シートの製造方法は、支持体上に設けられた硬化性樹脂組成物層に、賦形シートに機能を付与する機能性形状部を備える第1の形状部形成領域及び第1の形状部形成領域とは異なる表面形状であり、断裁工程における位置情報となる第2の形状部形成領域を同時に賦形する工程Aと、硬化性樹脂組成物層を硬化し、支持体と、支持体上に第1の形状部形成領域及び第2の形状部形成領域が賦形された樹脂層と、を備える積層体を形成する工程Bと、樹脂層の第2の形状部形成領域を検出し、検出された第2の形状部形成領域の位置情報に基づき、積層体を断裁する工程Cと、を有する。
本開示における工程Aでは、機能性形状部を備える第1の形状部形成領域と、上記第1の形状部形成領域とは異なる表面形状の第2の形状部形成領域とを同時に賦形する。即ち、「同時に賦形する」とは、支持体上に設けられた硬化性樹脂組成物層という同一平面上に、同一の金型により、機能性形状部を備える第1の形状部形成領域と、上記第1の形状部形成領域とは異なる表面形状の第2の形状部形成領域とを一工程で形成することをいう。
第1の形状部形成領域が備える「賦形シートに機能を付与する機能性形状部」には、特に制限はない。機能性形状部は凸状の形状であっても、凹状の形状であってもよい。
例えば、賦形シートがマイクロレンズアレイに適用される場合、第1の形状部領域は、凸状のレンズの形状をなす半球形の機能性形状部が複数形成された領域となる。また、賦形シートが、レンチキュラーシートに適用される場合には、第1の形状部形成領域は、半円柱型のレンズ形状の機能性形状部が、一方向に平行に複数形成された領域となる。
ここで、「異なる表面形状」とは、同一面を一方向に見た場合に、表面の形状に変化があることをいい、第1の形状部形成領域と、第2の形状部形成領域とが、目視による観察及び光学系による観察の少なくともいずれかにより区別しうる形状をいう。
具体的には、以下の如き態様が挙げられるが、目視による観察及び光学系による観察の少なくともいずれかにより区別しうる形状同士の組合せであれば、以下の態様に限定されない。具体的な形状の組合せについては、後述する。
(1)第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域における機能性形状部とは異なる形状の凸部又は凹部が配置された領域である。
(2)第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域における機能性形状部と相似形状、即ち、同一形状でサイズが異なる形状の凸部又は凹部が配置された領域である。
(3)第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域における機能性形状部と同一の形状の凸部又は凹部が、単位面積あたりに異なる個数密度で配置された領域である。
(4)第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域における機能性形状部と平面視において同一の形状の凸部又は凹部が、第1の形状部形成領域とは、平面視において異なる軸角度で配置された領域である。
(5)第2の形状部形成領域は、いかなる形状の凸部又は凹部も配置されない平面領域である。
本開示の製造方法によれば、異なる表面形状を有する第1の形状部形成領域と第2の形状部形成領域とを、同じ金型を用いて同時に賦形することにより、簡易な工程により、位置情報が、機能性形状部の形成領域に対し、所望の正確な位置に同時に形成される。このため、本開示の製造方法によれば、積層体上の樹脂層における機能性形状部と位置情報とのズレが発生する余地なく、正確な位置情報が形成される。
また、上記位置情報の検出は、目視の観察、又は、Charge−Coupled Device(CCD)カメラなどの光学系を用いた観察により、簡易に行うことができるため、簡易に形成された位置情報であっても、賦形シートの断裁時における読み取り性が良好となる。従って、賦形シートを位置情報の検出により高精度の位置で断裁することができ、賦形シート内に形成された機能性形状部の形成領域の有効面積を向上しうると考えられる。
なお、本開示では、以下、目視による観察及び光学系を用いた観察のいずれか又は双方を、「目視等による観察」と総称することがある。
以下、本開示に係る製造方法における各工程、及び賦形シートの構成要件の詳細について説明する。
<工程A>
工程Aは支持体上に設けられた硬化性樹脂組成物層に、賦形シートに機能を付与する機能性形状部を備える第1の形状部形成領域(以下、「機能性領域」と称することがある)及び第1の形状部形成領域とは異なる表面形状であり、断裁工程における位置情報となる第2の形状部形成領域(以下、「位置情報領域」と称することがある)とを同時に賦形する工程である。
図1は、工程A及び後述の工程Bに用いられる賦形装置10の一実施形態を示す概略図である。供給ロール12から供給された支持体14に、コーティング装置16から硬化性樹脂組成物が供給され、支持体14上に硬化性樹脂組成物層18が形成された積層体20が得られる。以下、硬化性樹脂組成物層の硬化前の積層体を「積層体(I)」と称する。得られた積層体(I)20は、賦形ロール22へと搬送される。
図1に示す如く、賦形ロール22の表面に配置された金型24には、機能性領域を形成するための機能性領域付与部26Aと、位置情報領域を形成するための位置情報領域付与部28Aとが形成されている。
積層体(I)20における硬化性樹脂組成物層18が、賦形ロール22表面の金型24と接触することで、金型24により、硬化性樹脂組成物層18表面に、賦形シートに機能を付与する機能性領域26B及び位置情報領域28Bとが同時に賦形される。以下、金型が形成された賦形ロールをエンボスロール22Aと称することがある。
詳細には、例えば、図1に示す如く、積層体(I)20は、機能性形状部となる凹凸形状の反転形状26A、及び、必要に応じて位置情報領域の反転形状28Aが表面に形成されたエンボスロール22Aを用い、支持体及び硬化性樹脂組成物層を有する積層体(I)20をエンボスロール22Aに、ニップロール22Bを用いて押圧する。
上記押圧により、エンボスロール22Aの表面に形成された凹凸形状の反転形状である機能性領域26B及び位置情報領域28Bが、硬化性樹脂組成物層18の表面に転写される。
なお、位置情報領域が凹凸形状を有しない平板状である場合には、金型24表面の位置情報形成領域を、凹凸を有しない平面形状とすることで、硬化性樹脂組成物層の表面に凹凸を有しない位置情報領域を形成することができる。
図1では、支持体14及び硬化性樹脂組成物層18を有する積層体(I)20を用いて、エンボスロール22Aの表面を、硬化性樹脂組成物層18が接する方向に押しつけて、凹凸形状を賦形する態様を示す。図1に示す例では、積層体(I)20をエンボスロール22Aの表面に十分に押しつける目的で、エンボスロール22Aにおける金型を押圧する領域の上流側及び下流側にそれぞれニップロール22Bを備える態様をとる。
硬化性樹脂組成物層表面に賦形する方法は、図1に例示された態様には限定されず、硬化性樹脂組成物層に金型を押し付けて凹凸形状を賦形する方法であれば公知の賦形方法を適宜用いることができる。
例えば、支持体と硬化性樹脂組成物層の積層体を枚葉状として、第1の面に凹凸が形成され、第2の面が平面状の一対の金型間に、積層体を、硬化性樹脂組成物層側が、第1の金型と接する方向に挟んで狭圧し、硬化性樹脂組成物層の面上に機能性領域と位置情報領域とを同時に形成してもよい。
〔機能性領域と位置情報領域の相対位置〕
第2の形状部形成領域である位置情報領域と、第1の形状部形成領域である機能性領域との相対的な位置関係は、目的に応じて適宜選択することができる。
第2の形状部形成領域は、第1の形状部形成領域内に存在してもよく、第1の形状部形成領域外に存在してもよい。
図2は、積層体の位置情報領域と機能性領域との形成位置及び断裁位置の一例を示す概略平面図である。図2では、T字型の形状に形成された位置情報領域28Bは、機能性領域26Bの領域外に形成されている。図2における機能性領域26Bの周縁に実線31で区画された長方形は、賦形シートの断裁予定位置を示す。
図2に示す例では、位置情報領域28BはT字型をなし、機能性領域26Bの領域外の隅部に、機能性領域26Bに隣接して形成されている。図2に示す形態では、機能性領域26Bは平面視によれば長方形の領域であり、位置情報領域28Bは、長方形の長辺の対向する隅部2箇所に位置に形成されている。
なお、位置情報を検出して正確に断裁位置を決めることができれば、位置情報領域の形成箇所は、図2の位置に限定されない。例えば、長方形の機能性領域26Bの四隅に4箇所形成してもよい。また、位置情報領域の形状もT字型には限定されず、L字型、十字型、円型等の種々の形状をとることができる。
図2は、図1で示したエンボスロールによる賦形を行った後に形成された機能性領域と位置情報領域の1つを例示している。既述のエンボスロールによる賦形により、図2に矢印で示す長尺の積層体の搬送方向に添って、図2に示すのと同じ金型賦形された賦形領域が、図示はされないが連続して複数形成される。後述の図3も同様である。
図3は、積層体の位置情報領域と機能性領域との形成位置の別の一例を示す概略平面図である。図3では、位置情報領域28Bは、機能性領域26Bの領域内に形成されている。図3においても、図2と同様に、機能性領域26Bの周縁に実線31により区画された長方形の領域は、賦形シートの断裁予定位置を示す。
図3では、位置情報領域28BはL字型をなし、機能性領域26Bの領域内の隅部に形成されている。図3では、機能性領域26Bは平面視によれば長方形の領域であり、位置情報領域28Bは、長方形の長辺の対向する隅部2箇所に位置に形成されている。位置情報を検出して正確に断裁位置を決めることができれば、位置情報の形成箇所は、図3の位置に限定されず、長方形の機能性領域26Bの四隅に4箇所形成することもできる。
位置情報領域の形状は、既述のように、特に限定されず、L字型、T字型、十字型、円型等の種々の形状をとることができる。
図2及び図3に示すように、機能性領域26Bと位置情報領域28Bとは互いに隣接して設けられ、位置情報領域28Bを検出し、機能性領域26Bと位置情報領域28Bとの境界で積層体を断裁することが、機能性領域26Bを含む製品有効領域を効率よくとり得る観点から好ましい。
なお、賦形シートを断裁片の1枚が、製品に組込まれる際には、賦形シートにおける機能性領域が製品の機能を担持することになる。賦形シートを製品に適用する際には、賦形シートを製品の部材に組込み、固定することが行われる。このとき、固定部には、必ずしも機能性領域を有する必要がない場合がある。
断裁部と、機能性領域及び位置情報領域の関係について、図4A、図4B及び図4Cを用いて説明する。図4A、図4B及び図4Cは、それぞれ、機能性領域26Bと位置情報領域28Bの相対的な位置関係の変形例の一態様を示す概略平面図である。
図4A、図4B及び図4Cにおいて、断裁部の周縁部を太線で示し、賦形シートが製品に組込まれた際に機能を発現する有効領域の周縁部を破線で示す。
図4Aでは、位置情報領域28Bは、太線で区画された断裁部の外側に形成されている。従って、図4Aに示す形態では、位置情報領域28Bは、機能性領域26Bの内側に存在する有効領域周縁部の外側に形成されている。図4Aにおける位置情報領域28Bを検知して、賦形シートを太線部分で断裁した場合、得られた賦形シートは、製品に組込まれた際に、有効領域の全領域が機能性領域26Bとなり、周縁部まで機能を発現しうる賦形シートとなる。
図4Bでは、位置情報領域28Bは、一部が機能性領域26Bの内側に存在し、且つ、周縁部を破線で囲まれた有効領域の外側に形成されている。図4Bにおける位置情報領域28Bを検知して太線部で断裁することで、得られた賦形シートは、位置情報領域28Bは、賦形シートの内側に存在するが、機能性領域26Bにおける有効領域の外側に存在することとなる。図4Bにおける位置情報領域28Bを検知して、賦形シートを断裁した場合、得られた賦形シートは、製品に組込まれた際に、図4Aにおけるのと同様に、有効領域の全領域が機能性領域26Bとなり、周縁部まで機能を発現しうる賦形シートとなる。
図4Cでは、位置情報領域28Bは、機能性領域26Bの内側に存在し、且つ、周縁部を破線で囲まれた有効領域の内側に形成されている。図4Cにおける位置情報領域28Bを検知して断裁することで、得られた賦形シートは、機能性領域26B内の有効領域に位置情報領域28Bが存在することとなる。しかし、例えば、大面積の賦形シートを大型ディスプレイに適用する用途など、周縁部まで精細な精度を要求されない用途に使用する場合には、図4Cに示す位置に位置情報領域28Bを形成しても差し支えがない場合がある。
本開示の賦形シートの製造方法によれば、位置情報領域28Bは、機能性領域26Bにおける表面とは異なる表面形状を有し、目視等の観察により識別可能ではある。しかし、機能性領域26Bと位置情報領域28Bとは、同一の材料で同時に賦形され、従って色相は同一である。よって、有効領域の隅部に存在する位置情報領域は、本開示の製造方法以外の方法で形成された位置情報領域に比較し、製品の有効領域に影響を与え難い。従って、大面積の光学材料など、有効領域の全域に亘って高精細な機能を要求されない用途であれば、図4Cに示す如き位置情報領域の形成も可能であり、機能性領域26Bを有効に活用することが可能となると考えられる。
〔位置情報領域の形状〕
位置情報領域の面積は、目視等の観察による識別性、及び、位置情報領域の存在が、機能性領域に与える影響をより小さくする観点から、領域がT字型、L字型などの矩形を組合せた形状の領域である場合には、矩形の幅及び長さはいずれも5mm以下であることが好ましい。位置情報領域のサイズの下限は、特に限定されない。
識別性の観点から、既述の矩形形状の幅及び長さは0.1mm以上であることが好ましい。
同一面上に複数の位置情報領域を形成する場合、位置情報領域の平面視による形状は、位置情報領域による断裁位置が明確である限り、互いに同一の形状でもよく、互いに形状の異なる2種以上を組合せて形成してもよい。
〔機能性領域における機能性形状部と位置情報領域における機能性領域とは異なる表面形状の例〕
機能性領域とは異なる表面形状を有する位置情報領域は、位置情報となる位置情報形状部を有し、位置情報領域は、下記(I)〜(III)から選ばれる表面形状であることが好ましい。
(I)位置情報形状部は、機能性形状部と相似形状である。
(I)の態様では、位置情報領域に形成される個々の位置情報形状部が、個々の機能性形状部と類似形状であり、例えば、機能性形状部が半球形である場合、位置情報形状部が機能性形状部における半球形とはサイズの異なる半球形である場合などを包含する。
機能性形状部と位置情報形状部とが互いに相似形状であることは、金型の製造における容易性の点で好ましい。即ち、機能性形状部と位置情報形状部とが互いに相似形状であることにより、金型に機能性形状部の反転形状と、位置情報形状部の反転形状とを形成する際に、同一の治具を用いて形成し得る。
(II)位置情報領域における位置情報形状部は、機能性領域における機能性形状部とは、単位面積あたりに異なる個数密度で形成される。
(II)の態様では、位置情報形状部と機能性形状部とは同じ形状であってもよく、互いに異なる形状であってもよい。ここで、同じ形状とは、個々の位置情報形状部と機能性形状部とが同一形状であり、且つ、同一サイズである態様を包含する。
(II)の態様によれば、位置情報形状部と機能性形状部とは、互いに単位面積あたりに形成される個数密度が異なっていればよい。
(II)の態様において、位置情報形状部と機能性形状部とが同じ形状である場合には、(I)の態様と同様に、金型に機能性形状部の反転形状と、位置情報形状部の反転形状とを形成する際に、同一の治具を用いて形成し得るため、作業の容易性の観点から好ましい。
(III)位置情報形状部は、機能性形状部と、同一形状または相似形状であり、且つ、位置情報形状部は、機能性形状部とは、単位面積あたりに異なる個数密度で形成される。
(III)の態様では、位置情報形状部は、機能性形状部と、同一形状または相似形状であることで、金型の加工が、(I)の態様及び(II)の一部の態様と同様に、同じ治具を用いて行うことができ、且つ、形成密度が異なることにより、位置情報領域と、機能性領域との識別がより容易となる。
一般に、金具の製造において用いられる切削用の超硬質の治具は高価であり、異なる複数の治具を用いて金型を製造する場合、1種の治具のみを用いて金型を製造する場合と比較して、治具交換のための生産性の低下、金型の製造コストの著しい上昇などの問題が生じる場合がある。このため、金型の製造に際し、同一の治具を用いて、異なる表面形状を形成しうる上記(I)、(II)及び(III)に記載の表面形状は、いずれも、生産性、及び金型の製造コストの点で利点が大きいと言える。
図5に、機能性領域における機能性形状部の一例を示す。図5(A−1)では、機能性領域には、マイクロレンズに適用される如き半球形の機能性形状部34が形成されている。
図5(A−1)に対し、異なる平面形状を有する位置情報領域の例として、図5(B−1)に示す例が挙げられる。図5(B−1)では、半球形の機能性形状部34と同じ形状の半球形の凸部34が、図5(A−1)におけるよりも、単位面積あたりにより高い個数密度で形成されている。よって、単位面積あたりの機能性形状部34の個数密度の違いに起因して、図5(A−1)に示す機能性領域と、図5(B−1)に示す位置情報領域とは、目視等により識別しうる。上記の例は、既述の(II)の一実施形態である。
図5(B−2)に示す例では、位置情報領域では、機能性領域における半球形の機能性形状部34と相似形状である半球形の凸部であって、機能性領域における半球形の機能性形状部34に比較して、サイズがより大きい半球形の凸部36が形成されている。凸部が相似形状であって、機能性形状部34とはサイズが異なり、且つ、単位面積あたりの個数密度が異なるために、図5(A−1)に示す機能性領域と、図5(B−2)に示す位置情報領域とは、目視等により識別しうる。上記の例は、既述の(III)の一実施形態であるといえる。
図5(B−3)に示す例では、位置情報領域は、何らの凹凸が形成されない平板状である。機能性領域26Bでは、半球形の機能性形状部34が形成され、位置情報領域28Bは平板状であるために、図5(A−1)に示す機能性領域と、図5(B−3)に示す位置情報領域とは、目視等による観察で識別しうる。
図6に、機能性領域における機能性形状部の他の一例を示す。図6(A−2)に示す機能性領域では、機能性形状部として平面視で六角形の凸部が、互いに隣接して形成されている。これに対し、図6(B−4)に示す位置情報領域の例では、機能性形状部と同じ平面視で六角形の凸部が、図6(A−2)における配置とは平面視において軸角度が90°の角度をなして形成されている。機能性領域と、位置情報領域とでは、同じ平面視で六角形の凸部38が軸角度を90°変えて形成されているために、図6(A−2)に示す機能性領域と、図6(B−4)に示す位置情報領域とは、目視等による観察で識別しうる。
図6に示す如く、平面視で六角形、三角形等の凸部は、平面視において軸角度を90°変えて配置することにより目視等の観察により識別しうる領域が形成される。また、平面視で正方形の凸部は、平面視において軸角度を45°変えて配置することにより、目視等の観察により識別しうる領域が形成される。
機能性領域の表面形状と目視等の観察により識別しうる、位置情報領域における表面形状は、上記機能性形状部と同一又は類似の形状による態様には限定されず、機能性形状部とは全く異なる形状の表面を有していてもよい。
例えば、機能性領域が、既述の図5(A−1)又は図6(A−2)に示す表面形状を有する場合、機能性領域と目視で識別することが可能な位置情報領域を形成し得る表面形状としては、いわゆるモスアイ構造と称される微細な凸部の集合体、ピラー構造と称される微細な直径を有する円柱状凸部の集合体、モスアイ構造の集合体がレンズ形状をなす態様等が挙げられる。上記例示したいずれの表面形状も、既述の図5(A−1)又は図6(A−2)に示す機能性領域とは、目視等の観察により識別することが可能な位置情報領域を形成し得る。
なお、機能性領域における機能性形状部の最も一般的な形状としては、半球型のレンズ形状(マイクロレンズ)、半円柱型のレンズ形状(シリンドリカルレンズ)等が挙げられる。なかでも、機能性形状部はマイクロレンズであることが好ましい。
また、上記一般的な形状が形成される機能性領域としては、上記マイクロレンズ又はシリンドリカルレンズが連続して配列された領域であることも好ましい態様である。
機能性領域がマイクロレンズアレイを形成する場合の機能性形状部におけるレンズ形状の配列としては、特に限定されず、正方形格子状に配列していてもよいし、ハニカム構造状に配列していてもよい。
賦形される機能性形状部は、微細な形状部であることが好ましい。例えば、基準面、具体的には、硬化性樹脂組成物層の支持体とは反対側の表面に対して、凸部を連続させた凹凸形状を形成する場合は、隣接する凸部同士の間隔の最大値が300μm以下であることが好ましい。また、例えば基準面に対して凹部と凸部を交互に繰り返す凹凸形状の場合は、隣りあう凹と凸の間隔の最大値が300μm以下であることが好ましい。
なかでも、機能性形状部がレンズ形状である場合、レンズピッチの最大値は、200μm以下であることが好ましく、160μm以下であることがより好ましい。
レンズピッチの最小値は、特に限定されないが、5μm以上であることが好ましい。
本開示において、レンズピッチとは、レンズ形状の凸部の頂点同士の距離をいう。
賦形シートをマイクロレンズアレイに適用する際に、レンズピッチが小さいために、打ち抜き加工時の位置合わせの精度が重要となる。本開示に係る賦形シートの製造方法によれば、賦形シートにおける機能性領域と位置情報領域とが同時に賦形される。このため、位置情報領域による打ち抜きの精度が高く、得られる賦形シートにおいて打ち抜き位置のズレが抑制され、レンズピッチが小さいマイクロレンズアレイの製造に本開示の製造方法を適用することにより、顕著な効果が得られると考えている。
本開示における機能性形状部は、上記半球形、又は半円柱径の凸状の形状には限定されず、目的に応じて種々の形状をとり得る。
図7に、機能性形状部としての凸部の変形例を示す斜視図を示す。
図7に示す如く、機能性形状部として機能しうる凸部の形状の例としては、半球形(A−1)の他、(A−5)、(A−6)、(A−7)、(A−8)、及び(A−9)に示す形状などが挙げられるが、上記の例に制限されず、必要な機能を発現する形状であれば、任意に選択することができる。
機能性形状部としては、凸状の形状のみならず、硬化性樹脂組成物層表面に対し凹部を形成した凹状の形状とすることもできる。凹状の形状を有する機能性領域を形成する際には、金型は凹部の反転形状である凸状部を有する金型となる。
また、機能性領域では、機能性形状部の形状のみならず、個々の機能性形状部の形成密度についても、賦形シートの使用目的に応じて適宜選択できることはいうまでもない。
〔賦形シートの材料〕
本開示の製造方法には、支持体と硬化性樹脂組成物層との積層体が用いられる。
−支持体−
賦形シートの支持体は、シート状又はフィルム状の支持体であることが好ましい。
支持体は、高温延伸性の観点から、樹脂基材が好ましく挙げられる。
樹脂基材の例としては、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリスチレン樹脂、メタクリレート−スチレン共重合樹脂(MS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS樹脂)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等のポリエステル樹脂、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂(PETG)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、熱可塑性エラストマー、又はこれらの共重合体、シクロオレフィンポリマー等を含む基材が挙げられる。
樹脂を用いてシート状又はフィルム状の支持体を形成する方法は公知の方法が適用できる。なかでも、厚みが均一なシートの形成しやすさの観点からは、溶融押出し法が好ましい。
支持体の成形に溶融押出し法を適用する場合には、溶融押出しがより容易に行なえるという観点からは、用いる樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリレート−スチレン共重合樹脂(MS樹脂)、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂等の如き溶融粘度の比較的低い樹脂が好ましく、ポリエチレンテレフタレート樹脂がより好ましい。
また、得られた支持体の透明性(可視光透過性)及び耐熱性の観点からは、用いる樹脂として、ポリエチレンテレフタレート樹脂、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂又はシクロオレフィン樹脂が好ましく、ポリエチレンテレフタレート樹脂がより好ましい。
支持体は、平滑性及び厚みの均一性の観点から、延伸された樹脂基材が好ましく、一軸延伸樹脂基材又は二軸延伸樹脂基材がより好ましく挙げられる。
支持体の厚みは、特に制限はなく、賦形シートの使用目的に応じて適宜選択される。一般的には、支持体の厚みは50μm以上300μm以下の範囲が好ましく、高温で均一に成型(賦形)し得るという観点から、50μm以上200μm以下の範囲がより好ましい。支持体の厚みが上記範囲であると、樹脂基材が破れ難く、成形加工する際の搬送時、及び3次元成型加工時においても、割れなどが発生し難い。
本開示の製造方法により得られる賦形シートを、例えば、マイクロレンズアレイ等の光学部材として用いる場合には、支持体は可視光に透過性を有していることが好ましく、支持体の波長400nm〜波長700nmにおける光線透過率が70%以上であることが好ましい。上記光線透過率の上限は特に限定されず、100%以下であればよい。
可視光線透過率は、分光光度計を用いて測定することができる。本開示では、光線透過率を、分光光度計V−560(日本分光(株)製)に積分球付属装置ARV−474を取り付けた装置により測定している。
また、後述の硬化性樹脂組成物層を、紫外線などのエネルギーを付与して硬化させる場合、支持体の、硬化性樹脂組成物層形成側とは反対側から紫外線を照射し得ることを考慮すれば、支持体は、波長400nm未満の紫外光の透過性を有していることが好ましく、支持体の波長400nm未満の紫外線透過率が70%以上であることが好ましい。紫外線透過率の上限には特に制限はなく、100%以下であればよい。
紫外線透過率は、既述の可視光透過率と同様の方法で、測定対象波長を可視光から紫外線に変更することで測定しうる。
樹脂基材としては、市販品を用いてもよい。樹脂基材として用い得る市販品としては、例えば、三菱ケミカル(株)製のアクリル樹脂フィルム(アクリプレンHBS010P、厚み:125μm)、東レ(株)製のポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(ルミラーS10、厚み:100μm)、JSR(株)製のシクロオレフィンポリマーフィルム(製品名 ARTON)、帝人化成(株)製のポリカーボネート樹脂フィルム(ユーピロンH−3000、厚み125μm)等が挙げられる。
−硬化性樹脂組成物−
硬化性樹脂組成物層の形成に用いる硬化性樹脂組成物に含まれうる樹脂は、硬化性の樹脂であれば特に制限はない。硬化性樹脂組成物層の形成に用い得る硬化性樹脂としては、光硬化性(例えば、紫外線硬化性)又は熱硬化性の樹脂であることが好ましく、生産性、例えば、加熱硬化後の冷却機構が不要であり、硬化に必要な設備をより簡易とし得るという観点からは、光硬化性の樹脂であることがより好ましい。
硬化性の樹脂としては、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエーテルアクリレート樹脂、アクリルアクリレート樹脂、ポリチオール樹脂、ブタジエンアクリレート樹脂等の紫外線硬化樹脂を用いることができる。
また、熱硬化性の樹脂としては、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート樹脂(PETG)等が挙げられる。
硬化性樹脂組成物は、既述の硬化性樹脂に加え、必要に応じて公知の添加剤を含むことができる。
添加剤としては、離型剤、重合禁止剤、硬化促進剤、安定化剤等の、一般に賦形シートの製造方法において用いられる公知の成分が挙げられる。これら添加剤の種類及び含有量は、賦形シートの使用目的に応じて適宜選択して用いることができる。
硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物を、既述の支持体の片面に適用して硬化性樹脂組成物層を形成する。
図1では、硬化性樹脂組成物層18は、支持体14に、コーティング装置16により硬化性樹脂組成物を供給して形成される態様が記載されている。
コーティング装置16は、公知の装置を任意に用いることができる。
支持体14上に硬化性樹脂組成物層18を形成して積層体(I)20を得る方法は、これに限定されず、例えば、予め形成した硬化性樹脂組成物層を、支持体にラミネートして積層体を形成してもよい。
硬化性樹脂組成物層の厚みは、形成される機能性形状部のサイズに応じて適宜決定すればよい。
加工性、及び機能性形状部等の賦形容易性の観点から、硬化性樹脂組成物層の厚みは、2μm〜130μmであることが好ましく、2μm〜110μmであることがより好ましい。
上記工程Aでは、支持体上に硬化性樹脂組成物層を有する積層体(I)の硬化性樹脂組成物層表面に、積層体(I)がエンボスロールに押しつけられる。エンボスロールの金型形成部の両側に備えられたニップロールにより、積層体(I)は安定した搬送及び押しつけが可能となり、エンボスロールにより機能性領域と位置情報領域とが同時に賦形される。
<工程B>
工程Bは、工程Aにより機能性領域と位置情報領域とが同時に賦形された硬化性樹脂組成物層を硬化し、支持体と、上記支持体上に機能性領域及び位置情報領域が賦形された樹脂層と、を備える積層体(II)を形成する工程である。ここで、支持体上に、工程Aで賦形された硬化性樹脂組成物層が硬化された後の樹脂層を有する積層体を積層体(II)と称する。
工程Aで機能性領域26B及び位置情報領域28Bが同時に賦形された積層体(I)は、図1に示すように、支持体14の、硬化性樹脂組成物層18を有しない面側から、紫外線照射装置30により紫外線が照射され、硬化性樹脂組成物層18が硬化して、支持体14上に、機能性領域26B及び位置情報領域28Bが形成され、硬化された樹脂層18Bを有する積層体(II)20が得られる。
このように、硬化性樹脂組成物層を硬化して硬化された樹脂層を得る場合には、紫外線照射による硬化、即ち、2P法(Photo Polymer法)と呼ばれる紫外線硬化プロセスを適用することも好ましい態様である。
硬化後に、エンボスロール22Aから上記支持体14と硬化された樹脂層18Bとの積層体(II)20を剥離することで、賦形が行われる。
上記の例では、硬化は紫外線照射により行われるが、硬化性樹脂組成物層の硬化方法はこれに限定されず、硬化性樹脂組成物の組成に応じて適宜選択される。
図1に示す実施形態では、エンボスロール22Aから剥離された積層体(II)20は、帯状の賦形されたシートとして、巻取装置32によってロール状に巻き取られる態様が記載される。しかし、賦形された樹脂層を有する積層体(II)20は、巻き取りを行わず、そのまま、次工程である賦形シートを断裁する工程Cに供してもよい。
また、一旦、積層体(II)をロール状に巻取った後、必要に応じて、積層体(II)を、巻取りロールから順次、賦形シートを断裁する工程に供給してもよい。
<工程C>
本開示の賦形シートの製造方法における工程Cは、工程A及び工程Bを経て樹脂層に形成された位置情報領域を検出し、検出した位置情報領域の位置情報に基づいて、積層体を断裁する工程である。
工程Cにおける積層体の断裁加工を、「打ち抜き加工」とも称する。
以下、図面を用いて工程Cについて詳細に説明する。
図8は、本開示の製造方法に用いられる断裁装置の概略構成図である。
工程A及び工程Bを経て作製された、樹脂層に機能性領域と位置情報領域とを有する積層体(II)20は、図8に示す断裁装置40の上流側に存在する供給ロール42から供給され、断裁部44へ搬送される。
積層体(II)には、例えば、図4Aに示す如く、矩形に形成された機能性領域の外縁部の2箇所の隅部にT字型の位置情報領域が形成されている。
図4Aにおいては、機能性領域26Bは、網点の領域として記載されている。
図4A中、矢印は積層体20の搬送方向を示しており、積層体20には、図示されないが、搬送方向に従い複数の機能性領域26Bと位置情報領域28Bとが連続して形成されている。
図4Aでは、位置情報領域28Bは、機能性領域26Bを含んで実線で示される断裁部の外側に形成されている。なお、既述の如く、図4Aに示す形態において、機能性領域26Bの内側に破線で区画された領域は、機能性領域26Bを含む、最終製品における有効領域を示し、位置情報領域28Bは、機能性領域26Bの外側であって、かつ、破線で示される有効領域の周縁部の外側に形成されている。
図4Aにおける位置情報領域を検知して、積層体(II)20を実線部にて断裁した場合、得られた賦形シートは、既述のように製品に組込まれた際に、有効領域の全領域が機能性領域となり、周縁部まで機能を発現しうる賦形シートとなる。
図4Aでは、製品の有効領域を示す破線で区画された領域の中心と、機能性領域の中心とが重なる位置に記載されている。図4Aに記載した、位置情報領域により検知され、実線で示された断裁位置が、賦形シートを製品とする際に断裁する場合の最も好ましい打ち抜き位置を示している。
なお、本開示の製造方法によれば、例えば、既述の図4Bに示すように、打ち抜かれる領域の内側に、位置情報領域28Bが存在する場合、或いは、図4Cに示すように、製品有効領域である破線領域内に位置情報領域28Bが存在する場合でも、機能性領域と位置情報領域とは同一の樹脂層から賦形され、光学特性が表面形状を除いては同一の特性を有するために、位置情報領域28Bの製品に与える影響は極めて低く、賦形シートの使用目的によっては、図4B及び図4Cに示す位置に位置情報領域28Bを形成しうる場合があり、機能性領域26Bを有効に使用することができる。
工程Cにおいては、例えば、図4Aに示す積層体(II)20を断裁する場合、位置情報領域28Bを検出し、断裁を行う位置を決定する。
本開示における工程Cにおいて、機能性領域26Bと位置情報領域28Bとは、同じ型により同時に賦形されているため、機能性領域26Bと位置情報領域28Bとの間の位置のズレが抑制されている。従って、工程Cにおいて位置情報領域28Bを用いて位置情報を決定すれば、正確な領域で積層体を打ち抜くことが容易となる。すなわち、本開示の賦形シートの製造方法によれば、簡易な工程で位置情報領域が形成され、打ち抜きの位置精度が高いという効果を奏する。
工程Cにおいては、位置情報領域はCCDカメラ等の検出手段により検出し、打ち抜き位置を決めた後に打ち抜き加工が行われる。
図9は、図8で示す断裁装置40における断裁部44の拡大図である。積層体(II)20は、断裁装置40の断裁部44において、位置情報領域28Bが検知されて位置決めがなされ、断裁部44に備えられた打抜き刃46で断裁され、賦形シートが得られる。なお、位置決めに際しては、既述の如く、必要に応じて、位置情報領域の情報を利用して位置を補正した後、断裁されてもよい。
図10は、図9で示す断裁部44の概略断面図である。積層体(II)20における位置情報領域28Bにより位置決めされた積層体(II)20は、図10に示す如く、機能性領域26Bと位置情報領域28Bとの境目において、打抜き刃46で断裁される。
打抜き刃46は、積層体(II)20を貫通し、積層体(II)20の搬送位置よりも重力方向の下部に備えられた受け刃板48に到達する位置まで移動する。打ち抜かれた賦形シートは、公知の方法で断裁部44から搬出される。
受け刃板の材質としては、特に限定されない。アルミニウムなどの比較的柔らかい金属板であってもよく、ある程度の弾性を有する樹脂板であってもよい。
受け刃板に用いられる樹脂としては、PET、PETG、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、MS樹脂、AS樹脂、ポリオレフィン樹脂、PVC等が挙げられる。
工程Cにおける断裁方法としては、特に限定されず公知の方法が用いられる
CCDカメラを搭載した打ち抜き姿勢補正機能付き打抜機は、打抜機メーカー数社より市販されている汎用機を使用することができる。例えば、CCDカメラ付き画像位置決めプレス”IPAシリーズ”(富士商工マシナリー(株)製)、ロール材位置決め型抜き機”SCP250E−APSシリーズ”(坂本造機(株)製)、ロール材型抜き機”T261シリーズ”(ヤマハファインテック(株)製)などが挙げられる。
工程Cにおいては、積層体における樹脂層の位置情報領域を検出した後に、位置情報領域を利用して断裁において、積層体の位置を補正した後、断裁を行ってもよい。
即ち、得られる賦形シートにおける打ち抜き位置のズレの抑制及び生産性の観点から、位置情報領域により位置情報を検出した後に、位置情報領域を利用して、積層体の姿勢、又は、断裁される領域の回転角度の少なくともいずれかを補正することが好ましい。
上記補正は、上述の打抜機における打ち抜き姿勢補正機能等により行われてもよい。
位置情報領域の検出は、例えば打抜機に搭載されたCCDカメラにより行なうことができる。
ここで、積層体の姿勢とは、積層体の搬送方向及び直交方向の少なくともいずれかの方向をいう。
例えば、図4Aに記載された積層体を断裁する工程Cにおいては、断裁される領域の角度を固定し、搬送される積層体の姿勢を補正して図4Aに実線で示される断裁領域の角度(打ち抜かれる領域の回転角度)と、積層体(II)20の面上に破線で示される製品有効領域の角度とを整合させることができる。
また、図9及び図10に記載された断裁部44では、積層体の搬送方向を、断裁部44に備えられた固定部材50A、50Bで押圧して固定し、断裁される領域の回転角度を補正することにより、打ち抜かれる領域の角度と、積層体の製品有効領域の角度とを整合させることができる。
なお、積層体を断裁する際には、積層体の姿勢及び断裁される領域の回転角度の両方を補正してもよい。
<巻き取り工程、巻き出し工程>
本開示に係る賦形シートの製造方法をロールツーロール方式により行う場合、シート状材料を巻き取る巻き取り工程、又は、シート状材料を巻き出す巻き出し工程を含むことが好ましい。
巻き取り工程及び巻き出し工程は、各工程の前又は後に任意に含むことができるが、例えば、下記方法(1)〜(5)に記載した順序により行うことができる。
(1)ロール状の支持体を用い、支持体を巻き出す工程
(2)巻き出された支持体上に硬化性樹脂組成物層を形成し、得られた積層体(I)の硬化性樹脂組成物層に機能性領域と位置情報領域とを賦形する工程(工程A)
(3)機能性領域と位置情報領域とが賦形された積層体にエネルギーを付与して硬化性樹脂組成物層を硬化させ、得られた賦形後の樹脂層を有する積層体(II)を巻き取る工程(工程B)
(4)巻き取られた積層体(II)を巻き出す工程
(5)巻き出された積層体(II)を、位置情報領域を検知して断裁する工程(工程C)
上記方法において、(3)及び(4)に記載された巻き取り工程及び巻き出し工程を省略し、工程B及び工程Cを、積層体(II)を搬送しながら連続して行ってもよい。
<その他の工程>
本開示に係る賦形シートの製造方法は、その他の工程を更に含んでいてもよい。
その他の工程としては、例えば、賦形シートに保護フィルムを形成する工程、賦形シートがレンチキュラーシートとして用いられる場合、賦形シートのレンズが形成された面とは反対側の面に、印刷用のインク受容層を形成する工程等が挙げられる。
以下、実施例により本開示を詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、本実施例において、「%」、「部」とは、特に断りのない限り、それぞれ「質量%」、「質量部」を意味する。
(実施例1)
<賦形シートの作製(賦形工程)>
図1に示す構成の賦形装置を用い。まず、ロールツーロールで樹脂層にマイクロレンズ形の機能性領域と、上記機能性領域とは表面形状が異なる位置情報領域とを賦形した積層体を作製した。
機能性領域としての直径60μm、高さ30μmの半球形のレンズ形凸部をレンズピッチが60μmにてマイクロレンズアレイのハニカム構造状に配列したパターンの反転形状を長さ120mm、幅160mmの領域に、且つ、位置情報領域としての直径150μm、高さ75μmの半球形のレンズ形凸部をレンズピッチが150μmにてハニカム構造状に配列したパターンの反転形状を、長さ7mm幅2mmの矩形を組合せたT字型に配置し、既述の機能性領域の対向する2つの隅に形成したロール金型を準備した。
こうして、図2に示す形状の機能性領域と位置情報領域とを形成しうるエンボスロールを得た。
厚み50μm、幅350mm、長さ300mのPETフィルム(東洋紡(株)製、コスモシャイン(登録商標) A4300)を支持体として、片面に、紫外線硬化性樹脂(アイカ工業製、Z−977−7L、UV硬化樹脂A)を厚み3μmで塗工し、上記で得られたエンボスロールを備えた図1に示す賦形装置により、エンボスロールにニップロールを用いて押圧して、金型のパターンの反転形状を転写し、紫外線を照射し硬化させた後、ロール金型から硬化した積層体(II)を剥離した。そして、支持体上に、機能性領域と位置情報領域とが形成された積層体(II)を巻取り装置によってロール状に巻き取った。
支持体に用いたPETフィルムの波長400nm〜波長700nmにおける光線透過率を、分光光度計V−560(日本分光(株)製)に積分球付属装置ARV−474を取り付けた装置により測定したところ、透過率は70%以上であった。(工程A及び工程B)
<賦形シートの打ち抜き(断裁工程)>
シート材の基材を連続して打抜くことができる図8に示す如き断裁装置において、CCDカメラを用いて上記位置情報領域の位置を検出しながら上記工程A及び工程Bを経て得られた積層体(II)を断裁して賦形シートを得た。(工程C)
その結果、位置情報領域は、断裁装置に組み込まれたCCDカメラで検出、判別された。
CCDカメラを搭載した打ち抜き姿勢補正機能付き打抜機は、ロール材位置決め型抜き機”SCP250E−APSシリーズ”(坂本造機(株)製)を使用した。
(評価)
<打ち抜き位置のズレの評価>
実施例1の賦形シートの製造方法における打抜きの打ち抜き位置のズレについて、パターンの配列方向、すなわち、各レンズの中心線と、打抜いたシートの長辺との角度の差によって目視にて評価した。
各レンズの中心線とは、マイクロレンズアレイにおいては、最も多くのレンズの中心を通る位置に引いた2本の直線のうち、長辺との角度が小さい方をいう。
その結果、目標とする打ち抜き位置の長辺と短辺の位置と、賦形された位置情報領域の位置との間には、目視にて殆ど差異が認められず、差異は0.2°未満であった。
本開示の賦形シートの製造方法によれば、断裁時に使用しうる精度が高い位置情報を簡易な工程により付与することができ、正確な位置情報による断裁時の位置決め精度を向上させ、賦形フィルムの有効領域の面積を向上し得ることがわかる。
〔符号の説明〕
10 賦形装置
12 供給ロール
14 支持体
16 コーティング装置
18 硬化性樹脂組成物層
18B 硬化された樹脂層
20 積層体
22 賦形ローラ
22A エンボスロール
22B ニップロール
24 金型
26A 機能性領域付与部
26B 機能性領域
28A 位置情報領域付与部
28B 位置情報領域
30 紫外線照射装置
32 巻取装置
34 半球形の凸部
36 半球形の凸部
38 平面視で六角形の凸部
40 断裁装置
42 供給ロール
44 断裁部
46 断裁刃(打ち抜き刃)
48 受け刃板
50A、50B 固定部材
2018年9月28日に出願された日本国特許出願2018−183796の開示は参照により本明細書に取り込まれる。 本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。

Claims (6)

  1. 支持体上に設けられた硬化性樹脂組成物層に、賦形シートに機能を付与する機能性形状部を備える第1の形状部形成領域及び前記第1の形状部形成領域とは異なる表面形状であり、断裁工程における位置情報となる第2の形状部形成領域を同時に賦形する工程Aと、
    前記硬化性樹脂組成物層を硬化し、支持体と、前記支持体上に第1の形状部形成領域及び第2の形状部形成領域が賦形された樹脂層と、を備える積層体を形成する工程Bと、
    前記樹脂層の前記第2の形状部形成領域を検出し、検出された第2の形状部形成領域の位置情報に基づき、前記積層体を断裁する工程Cと、
    を有する、賦形シートの製造方法。
  2. 前記第2の形状部形成領域は、前記第1の形状部形成領域外に存在する請求項1に記載の賦形シートの製造方法。
  3. 前記第2の形状部形成領域は、前記第1の形状部形成領域内に存在する請求項1に記載の賦形シートの製造方法。
  4. 前記第1の形状部形成領域とは異なる表面形状を有する前記第2の形状部形成領域は、位置情報となる位置情報形状部を有し、
    前記第2の形状部形成領域は、下記(I)〜(III)から選ばれる表面形状である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の賦形シートの製造方法。
    (I)前記位置情報形状部は、前記機能性形状部と相似形状である。
    (II)前記第2の形状部形成領域における前記位置情報形状部は、前記第1の形状部形成領域における前記機能性形状部とは、単位面積あたりに異なる個数密度で配置されている。
    (III)前記位置情報形状部は、前記機能性形状部と同一形状または相似形状であり、且つ、前記位置情報形状部は、前記第1の形状部形成領域における前記機能性形状部とは、単位面積あたりに異なる個数密度で配置されている。
  5. 前記積層体を断裁する工程Cにおいて、前記積層体の位置を補正する請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の賦形シートの製造方法。
  6. 前記機能性形状部がマイクロレンズである請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の賦形シートの製造方法。
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