JPWO2020059198A1 - 液冷ジャケットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
本接合工程では、回転する回転ツール(F)の攪拌ピン(F2)のみを設定移動ルートよりもさらに内側に設定した開始位置に挿入した後、回転ツール(F)の回転中心軸を設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ所定の深さとなるまで攪拌ピン(F2)を徐々に押入し、回転ツール(F)の回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度を(γ)とし、段差側面(12b)の鉛直面に対する傾斜角度を(β)とし、攪拌ピン(F2)の外周面の回転中心軸に対する傾斜角度を(α)とすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする。
Description
本発明は、液冷ジャケットの製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、液冷ジャケットの製造方法が開示されている。図11は、従来の液冷ジャケットの製造方法を示す断面図である。従来の液冷ジャケットの製造方法では、アルミニウム合金製のジャケット本体101の段差部に設けられた段差側面101cと、アルミニウム合金製の封止体102の側面102cとを突き合わせて形成された突合せ部J10に対して摩擦攪拌接合を行うというものである。また、従来の液冷ジャケットの製造方法では、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを突合せ部J10に挿入して摩擦攪拌接合を行っている。また、従来の液冷ジャケットの製造方法では、回転ツールFの回転中心軸Cを突合せ部J10に重ねて相対移動させるというものである。
ここで、ジャケット本体101は複雑な形状となりやすく、例えば、4000系アルミニウム合金の鋳造材で形成し、封止体102のように比較的単純な形状のものは、1000系アルミニウム合金の展伸材で形成するというような場合がある。このように、アルミニウム合金の材種の異なる部材同士を接合して、液冷ジャケットを製造する場合がある。このような場合は、ジャケット本体101の方が封止体102よりも硬度が高くなることが一般的であるため、図11のように摩擦攪拌接合を行うと、攪拌ピンF2が封止体102側から受ける材料抵抗に比べて、ジャケット本体101側から受ける材料抵抗が大きくなる。そのため、回転ツールFの攪拌ピンによって異なる材種をバランスよく攪拌することが困難となり、接合後の塑性化領域に空洞欠陥が発生し接合強度が低下するという問題がある。
また、回転ツールFの攪拌ピンの外周面には傾斜角度が付いており、回転ツールFの回転中心軸Cを突合せ部J10に対してまっすぐに入れると、ジャケット本体101の段差側面101cに沿って均一な接合を行うことが難しいという問題がある。
このような観点から、本発明は、材種の異なるアルミニウム合金を好適に接合することができる液冷ジャケットの製造方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体とを攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記設定移動ルートよりもさらに内側に設定した開始位置に挿入した後、前記回転ツールの回転中心軸を前記設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ前記所定の深さとなるまで前記攪拌ピンを徐々に押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする。
また、本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に設定した開始位置から前記攪拌ピンを挿入し、進行方向に移動させつつ前記所定の深さとなるまで徐々に前記攪拌ピンを押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする。
かかる製造方法によれば、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、ジャケット本体から封止体への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として封止体側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。また、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンがジャケット本体から受ける材料抵抗を極力小さくすることができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に押入することにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に押入することにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体とを攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記設定移動ルートよりもさらに内側に設定した開始位置に挿入した後、前記回転ツールの回転中心軸を前記設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ前記所定の深さとなるまで前記攪拌ピンを徐々に押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことをを特徴とする。
また、本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に設定した開始位置から前記攪拌ピンを挿入し、進行方向に移動させつつ前記所定の深さとなるまで徐々に前記攪拌ピンを押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする。
かかる製造方法によれば、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、ジャケット本体から封止体への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として封止体側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。また、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンがジャケット本体から受ける材料抵抗を極力小さくすることができる。また、攪拌ピンを段差底面に接触させることにより、第二突合せ部を確実に接合することができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に押入することにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に押入することにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、前記本接合工程では、所定の回転速度で前記攪拌ピンを回転させて摩擦攪拌を行い、前記本接合工程において前記攪拌ピンを挿入するとき、前記所定の回転速度よりも高い速度で前記攪拌ピンを回転させた状態で挿入し、徐々に回転速度を下げながら前記設定移動ルートまで移動させることが好ましい。
かかる製造方法によれば、摩擦攪拌をより好適に行うことができる。
また、本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、前記設定移動ルートよりもさらに内側に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする。
また、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする。
かかる製造方法によれば、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、ジャケット本体から封止体への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として封止体側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。また、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンがジャケット本体から受ける材料抵抗を極力小さくすることができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、前記設定移動ルートよりもさらに内側に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする。
また、本発明は、底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする。
かかる製造方法によれば、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、ジャケット本体から封止体への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部においては主として封止体側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。また、攪拌ピンの外周面をジャケット本体の段差側面にわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンがジャケット本体から受ける材料抵抗を極力小さくすることができる。また、攪拌ピンを段差底面に接触させることにより、第二突合せ部を確実に接合することができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、回転ツールの回転中心軸を傾斜させれば攪拌ピンとジャケット本体との接触代が大きくなるのを容易に回避することができる。また、回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンの外周面の回転中心軸に対する傾斜角度αから段差側面の鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンの外周面と段差側面とを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。また、封止体の厚さを大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。また、攪拌ピンを徐々に引き抜くことにより、第一突合せ部において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、前記本接合工程では、所定の回転速度で前記攪拌ピンを回転させて摩擦攪拌を行い、前記本接合工程において前記攪拌ピンを離脱させるとき、前記所定の回転速度よりも徐々に回転速度を上げながら前記終了位置まで移動させることが好ましい。
かかる製造方法によれば、摩擦攪拌をより好適に行うことができる。
また、前記封止体はアルミニウム合金展伸材で形成し、前記ジャケット本体はアルミニウム合金鋳造材で形成することが好ましい。
また、前記回転ツールの外周面に基端から先端に向うにつれて左回りの螺旋溝を刻設した場合、前記回転ツールを右回転させ、前記回転ツールの外周面に基端から先端に向うにつれて右回りの螺旋溝を刻設した場合、前記回転ツールを左回転させることが好ましい。
かかる製造方法によれば、螺旋溝によって塑性流動化した金属が攪拌ピンの先端側に導かれるため、バリの発生を少なくすることができる。
また、前記本接合工程では、前記回転ツールの移動軌跡に形成される塑性化領域のうち、前記ジャケット本体がシアー側となり、前記封止体側がフロー側となるように前記回転ツールの回転方向及び進行方向を設定することが好ましい。
かかる製造方法によれば、前記ジャケット本体側がシアー側となり、第一突合せ部の周囲における攪拌ピンによる攪拌作用が高まり、第一突合せ部における温度上昇が期待でき、第一突合せ部において段差側面と封止体の側面とをより確実に接合することができる。
本発明に係る液冷ジャケットの製造方法によれば、材種の異なるアルミニウム合金を好適に接合することができる。
[第一実施形態]
本発明の実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本発明の実施形態に係る液冷ジャケット1の製造方法は、ジャケット本体2と、封止体3とを摩擦攪拌接合して液冷ジャケット1を製造するものである。液冷ジャケット1は、封止体3の上に発熱体(図示省略)を設置するとともに、内部に流体を流して発熱体と熱交換を行う部材である。なお、以下の説明における「表面」とは、「裏面」の反対側の面という意味である。
本発明の実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本発明の実施形態に係る液冷ジャケット1の製造方法は、ジャケット本体2と、封止体3とを摩擦攪拌接合して液冷ジャケット1を製造するものである。液冷ジャケット1は、封止体3の上に発熱体(図示省略)を設置するとともに、内部に流体を流して発熱体と熱交換を行う部材である。なお、以下の説明における「表面」とは、「裏面」の反対側の面という意味である。
本実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法は、準備工程と、載置工程と、本接合工程と、を行う。準備工程は、ジャケット本体2と封止体3とを準備する工程である。ジャケット本体2は、底部10と、周壁部11とで主に構成されている。ジャケット本体2は、第一アルミニウム合金を主に含んで形成されている。第一アルミニウム合金は、例えば、JISH5302 ADC12(Al-Si-Cu系)等のアルミニウム合金鋳造材を用いている。
図1に示すように、底部10は、平面視矩形を呈する板状部材である。周壁部11は、底部10の周縁部から矩形枠状に立ち上がる壁部である。周壁部11の内周縁には周壁段差部12が形成されている。周壁段差部12は、段差底面12aと、段差底面12aから立ち上がる段差側面12bとで構成されている。図2に示すように、段差側面12bは、段差底面12aから開口部に向かって外側に広がるように傾斜している。段差側面12bの鉛直面に対する傾斜角度βは適宜設定すればよいが、例えば、鉛直面に対して3°〜30°になっている。底部10及び周壁部11で凹部13が形成されている。ここで鉛直面とは、回転ツールFの進行方向ベクトルと鉛直方向ベクトルで構成される平面と定義する。
封止体3は、ジャケット本体2の開口部を封止する板状部材である。封止体3は、周壁段差部12に載置される大きさになっている。封止体3の板厚は、段差側面12bの高さ寸法よりも大きくなっている。封止体3の板厚寸法は、後記する本接合工程の際に接合部が金属不足にならない程度に適宜設定する。封止体3は、第二アルミニウム合金を主に含んで形成されている。第二アルミニウム合金は、第一アルミニウム合金よりも硬度の低い材料である。第二アルミニウム合金は、例えば、JIS A1050,A1100,A6063等のアルミニウム合金展伸材で形成されている。
載置工程は、図2に示すように、ジャケット本体2に封止体3を載置する工程である。載置工程では、段差底面12aに封止体3の裏面3bを載置する。段差側面12bと封止体3の側面3cとが突き合わされて第一突合せ部J1が形成される。第一突合せ部J1は本実施形態のように断面略V字状の隙間をあけて突き合わされる場合も含み得る。また、段差底面12aと、封止体3の裏面3bとが突き合わされて第二突合せ部J2が形成される。
本接合工程は、図3及び図4に示すように、回転ツールFを用いてジャケット本体2と封止体3とを摩擦攪拌接合する工程である。回転ツールFは、連結部F1と、攪拌ピンF2とで構成されている。回転ツールFは、例えば工具鋼で形成されている。連結部F1は、摩擦攪拌装置(図示省略)の回転軸に連結される部位である。連結部F1は円柱状を呈し、ボルトが締結されるネジ孔(図示省略)が形成されている。回転ツールFが連結される摩擦攪拌装置は、例えば先端にスピンドルユニット等の回転駆動手段を備えたロボットアームであり、回転ツールFの回転中心軸Cを自在に傾斜させることができる。
攪拌ピンF2は、連結部F1から垂下しており、連結部F1と同軸になっている。攪拌ピンF2は連結部F1から離間するにつれて先細りになっている。図4に示すように、攪拌ピンF2の先端には、回転中心軸Cに対して垂直であり、かつ、平坦な先端面F3が形成されている。つまり、攪拌ピンF2の外面は、先細りとなる外周面と、先端に形成された平坦な先端面F3とで構成されている。側面視した場合において、回転中心軸Cと攪拌ピンF2の外周面とのなす傾斜角度αは、例えば5°〜30°の範囲で適宜設定すればよい。
攪拌ピンF2の外周面には螺旋溝が刻設されている。本実施形態では、回転ツールFを右回転させるため、螺旋溝は、基端から先端に向かうにつれて左回りに形成されている。言い換えると、螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て左回りに形成されている。
なお、回転ツールFを左回転させる場合は、螺旋溝を基端から先端に向かうにつれて右回りに形成することが好ましい。言い換えると、この場合の螺旋溝は、螺旋溝を基端から先端に向けてなぞると上から見て右回りに形成されている。螺旋溝をこのように設定することで、摩擦攪拌の際に塑性流動化した金属が螺旋溝によって攪拌ピンF2の先端側に導かれる。これにより、被接合金属部材(ジャケット本体2及び封止体3)の外部に溢れ出る金属の量を少なくすることができる。
本接合工程では、図3に示すように、開始位置SP1から中間点S1までの押入区間と、設定移動ルートL1上の中間点S1から封止体3の廻りに一周させて中間点S2までの本区間と、中間点S2から終了位置EP1までの離脱区間の三つの区間を連続して摩擦攪拌する。中間点S1,S2は、設定移動ルートL1上に設定されている。設定移動ルートL1は、封止体3の側面3cよりも内側に設定されている。設定移動ルートL1は、平面視したときに、攪拌ピンF2の先端面F3の中心が通るルートである。
開始位置SP1は、封止体3の表面3aにおいて、設定移動ルートL1よりも内側の位置に設定されている。本実施形態では、開始位置SP1と中間点S1とを結ぶ線分と、設定移動ルートL1とのなす角度が鈍角となる位置に設定している。
本接合工程の押入区間では、開始位置SP1から中間点S1までの摩擦攪拌を行う。押入区間では、右回転させた攪拌ピンF2を開始位置SP1に挿入し、中間点S1まで移動させる。この際、少なくとも中間点S1に到達するまでに予め設定された「所定の深さ」に達するように攪拌ピンF2を徐々に押し入れていく。つまり、回転ツールFを一ヶ所に留まらせることなく、回転ツールFを設定移動ルートL1に移動させながら徐々に下降させていく。
回転ツールFが中間点S1に達したらそのまま本区間の摩擦攪拌接合に移行する。回転ツールFを用いて摩擦攪拌を行う際には、封止体3に右回転した攪拌ピンF2のみを挿入し、封止体3と連結部F1とは離間させつつ移動させる。言い換えると、攪拌ピンF2の基端部は露出させた状態で摩擦攪拌を行う。回転ツールFの移動軌跡には摩擦攪拌された金属が硬化することにより塑性化領域W1が形成される。本実施形態では、封止体3に設定した開始位置SP1に攪拌ピンF2を挿入し、封止体3に対して右廻りに回転ツールFを相対移動させる。
本接合工程の本区間では、図3及び図4に示すように、回転ツールFの回転中心軸Cを封止体3側に傾斜させつつ、段差側面12bに攪拌ピンF2の外周面がわずかに接触するように設定している。また、平面視した場合に、先端面F3の中心が予め設定された設定移動ルートL1に重なるように回転ツールFを相対移動させる。換言すると、設定移動ルートL1は、攪拌ピンF2の先端面F3の中心が通る位置であって、攪拌ピンF2の外周面と段差側面12bとがわずかに接触するように設定する。
攪拌ピンF2の外周面と段差側面12bとの接触代Nは適宜設定すればよいが、例えば、1.0mm以下に設定する。本区間では、攪拌ピンF2の「所定の深さ」を、攪拌ピンF2の先端面F3が段差底面12aに接触しないように設定している。なお、攪拌ピンF2の先端面F3が、段差底面12aに達するように設定してもよい。
回転ツールFの傾斜角度について、詳細に説明する。図4に示すように、本接合工程では、回転ツールFの回転中心軸Cを鉛直面に対してジャケット本体2の中央部側(または外周側)に傾斜角度γだけ傾斜させることで、攪拌ピンF2の外周面を段差側面12bにわずかに接触させた状態で、第一突合せ部J1の隙間に塑性流動材を流入させながら第一突合せ部J1に沿って一周させる。
ここでの回転ツールFの回転中心軸Cを鉛直面に対して傾斜させる傾斜角度γは、回転中心軸Cと攪拌ピンF2の外周面とのなす傾斜角度αから段差側面12bの鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値と同じになっており、段差側面12bと段差側面12bに臨む攪拌ピンF2の外周面とは平行である。つまり、回転ツールFの回転中心軸Cを傾ける方向は傾斜角度α,βの関係によって決定される。例えば、「α>β」の場合に傾斜角度γは正の値となり、ジャケット本体2の中央部側に回転ツールFの回転中心軸Cを傾ける。また、「α<β」の場合に傾斜角度γは負の値となり、ジャケット本体2の外周側に回転ツールFの回転中心軸Cを傾ける。また、「α=β」の場合に傾斜角度γは「0(ゼロ)」となり、回転ツールFの回転中心軸Cを傾けずに鉛直面と平行にする。
図5に示すように、回転ツールFを封止体3の廻りに一周させたら、設定移動ルートL1上における塑性化領域W1の始端と終端とを重複させる。回転ツールFが中間点S2に達したらそのまま離脱区間に移行する。離脱区間では、回転ツールFを中間点S2から終了位置EP1に相対移動させつつ、攪拌ピンF2を徐々に引き抜いて(上昇させて)いく。終了位置EP1に達したら回転ツールFを封止体3から離脱させる。終了位置EP1は、終了位置EP1と中間点S2とを結ぶ線分と、設定移動ルートL1とが鈍角となるように設定する。図6に示すように、第一突合せ部J1には塑性化領域W1が形成される。
以上説明した本実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法によれば、攪拌ピンF2の外周面をジャケット本体2の段差側面12bにわずかに接触させるに留めるため、ジャケット本体2から封止体3への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部J1においては主として封止体3側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。また、攪拌ピンF2の外周面をジャケット本体2の段差側面12bにわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンF2がジャケット本体2から受ける材料抵抗を極力小さくすることができる。
また、回転ツールFの回転中心軸Cの鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンF2の外周面の回転中心軸Cに対する傾斜角度αから段差側面12bの鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンF2の外周面と段差側面12bとを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。これにより、攪拌ピンF2の外周面を高さ方向にわたって、均一に段差側面12bに接触させることができるため、バランス良く接合することができる。また、封止体3の厚さを段差側面12bよりも大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。
ここで、第一突合せ部J1上に設定された開始位置又は終了位置において、回転ツールFを垂直に押入したり、又は、垂直に引き抜いたりする際に、当該開始位置又は終了位置で摩擦熱が過大となり接合不良となるおそれがある。しかし、本実施形態のように、押入区間において攪拌ピンF2を進行方向に相対移動させながら徐々に押入することにより、第一突合せ部J1において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。また、離脱区間において、攪拌ピンF2を進行方向に相対移動させながら徐々に引き抜くことにより、第一突合せ部J1において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、本接合工程において、開始位置SP1の位置は適宜設定すればよいが、開始位置SP1と設定移動ルートL1とのなす角度が鈍角となるように設定することにより、中間点S1で回転ツールFの移動速度が低下することなくスムーズに本区間に移行する。これにより、設定移動ルートL1上で回転ツールFが停止又は移動速度が低下することにより、摩擦熱が過大となることを防ぐことができる。また、終了位置EP1においても、開始位置SP1と同じ要領で設定することで、本区間から離脱区間にスムーズに回転ツールFを移動させることができる。
また、本実施形態では、回転ツールFの回転中心軸Cの鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンF2の外周面の回転中心軸Cに対する傾斜角度αから段差側面12bの鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができる。例えば、傾斜角度αは、摩擦攪拌接合(FSW=Friction Stir Welding)の技術分野による回転ツールの設計思想により決定され、また、傾斜角度βは、鋳造分野(例えばダイカスト)による金型の設計思想により決定される。つまり、傾斜角度α,βは共に設計思想によって最適な値があるので、「α=β」にすることは難しい場合がある。しかし、本実施形態によれば、傾斜角度α,βを自由に選択することが可能であるので、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができる。
また、攪拌ピンF2を段差側面12bにわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンF2の回転中心軸Cを挟んで一方側と他方側で、攪拌ピンF2が受ける材料抵抗の不均衡を極力なくすことができる。これにより、塑性流動材がバランス良く摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、本接合工程では、回転ツールFの回転方向及び進行方向は適宜設定すればよいが、回転ツールFの移動軌跡に形成される塑性化領域W1のうち、ジャケット本体2側がシアー側となり、封止体3側がフロー側となるように回転ツールFの回転方向及び進行方向を設定した。これにより、第一突合せ部J1の周囲における攪拌ピンF2による攪拌作用が高まり、第一突合せ部J1における温度上昇が期待でき、第一突合せ部J1において段差側面12bと封止体3の側面3cとをより確実に接合することができる。
なお、シアー側(Advancing side)とは、被接合部に対する回転ツールの外周の相対速度が、回転ツールの外周における接線速度の大きさに移動速度の大きさを加算した値となる側を意味する。一方、フロー側(Retreating side)とは、回転ツールの移動方向の反対方向に回転ツールが回動することで、被接合部に対する回転ツールの相対速度が低速になる側を言う。
また、ジャケット本体2の第一アルミニウム合金は、封止体3の第二アルミニウム合金よりも硬度の高い材料になっている。これにより、液冷ジャケット1の耐久性を高めることができる。また、ジャケット本体2の第一アルミニウム合金をアルミニウム合金鋳造材とし、封止体3の第二アルミニウム合金をアルミニウム合金展伸材とすることが好ましい。第一アルミニウム合金を例えば、JISH5302 ADC12等のAl−Si−Cu系アルミニウム合金鋳造材とすることにより、ジャケット本体2の鋳造性、強度、被削性等を高めることができる。また、第二アルミニウム合金を例えば、JIS A1000系又はA6000系とすることにより、加工性、熱伝導性を高めることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法について説明する。第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法は、準備工程と、載置工程と、本接合工程と、を行う。第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法の準備工程及び載置工程は、第一実施形態と同等であるため、説明を省略する。また、第二実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
次に、本発明の第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法について説明する。第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法は、準備工程と、載置工程と、本接合工程と、を行う。第二実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法の準備工程及び載置工程は、第一実施形態と同等であるため、説明を省略する。また、第二実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
本接合工程は、図7及び図8に示すように、回転ツールFを用いてジャケット本体2と封止体3とを摩擦攪拌接合する工程である。本接合工程では、攪拌ピンF2を第一突合せ部J1に沿って相対移動させる際に、攪拌ピンF2の外周面を段差側面12bにわずかに接触させ、かつ、先端面F3を段差底面12aに接触させて摩擦攪拌接合を行う。
本接合工程では、押入区間と、本区間と、離脱区間を連続して行う。本実施形態では、開始位置SP1を設定移動ルートL1上に設定する。押入区間では、右回転させた攪拌ピンF2を開始位置SP1に挿入し、設定移動ルートL1上で相対移動させながら徐々に回転ツールFを押入する。少なくとも中間点S1に達するまでに「所定の深さ」となるまで攪拌ピンF2を押し入れていく。
回転ツールFが中間点S1に達したら、そのまま本区間に移行する。図8に示すように、本区間では第一実施形態と同じ要領で、回転ツールFを封止体3側に傾斜させつつ、攪拌ピンF2の外周面を段差側面12bにわずかに接触させた状態で封止体3の廻りを一周させる。回転ツールFが中間点S2に達したら図9に示すように、そのまま離脱区間に移行する。離脱区間では、回転ツールFを中間点S2から終了位置EP1に相対移動させつつ、徐々に回転ツールFを引き抜いていく。終了位置EP1は、本実施形態では設定移動ルートL1上に設定されている。終了位置EP1に達したら封止体3から回転ツールFを離脱させる。
以上説明した本実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法によれば、攪拌ピンF2の外周面をジャケット本体2の段差側面12bにわずかに接触させるに留めるため、ジャケット本体2から封止体3への第一アルミニウム合金の混入を極力少なくすることができる。これにより、第一突合せ部J1においては主として封止体3側の第二アルミニウム合金が摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。また、攪拌ピンF2の外周面をジャケット本体2の段差側面12bにわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンF2がジャケット本体2から受ける材料抵抗を極力小さくすることができる。攪拌ピンF2の先端面F3を段差底面12aに接触させて摩擦攪拌接合を行うため、第二突合せ部J2を確実に接合することができ、接合強度を高めることができる。
また、回転ツールFの回転中心軸Cの鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンF2の外周面の回転中心軸Cに対する傾斜角度αから段差側面12bの鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができると共に、攪拌ピンF2の外周面と段差側面12bとを平行にして、摩擦攪拌を行うことができる。これにより、攪拌ピンF2の外周面を高さ方向にわたって、均一に段差側面12bに接触させることができるため、バランス良く接合することができる。また、封止体3の厚さを段差側面12bよりも大きくすることで接合部の金属不足を防ぐことができる。
ここで、第一突合せ部J1上に設定された開始位置又は終了位置において、回転ツールFを垂直に押入したり、又は、垂直に引き抜いたりする際に、当該開始位置又は終了位置で摩擦熱が過大になり接合不良となるおそれがある。しかし、本実施形態のように、押入区間において攪拌ピンF2を進行方向に相対移動させながら徐々に押入することにより、第一突合せ部J1において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。また、離脱区間において、攪拌ピンF2を進行方向に相対移動させながら徐々に引き抜くことにより、第一突合せ部J1において摩擦熱が過大になるのを防ぐことができる。
また、本実施形態では、回転ツールFの回転中心軸Cの鉛直面に対する傾斜角度γを、攪拌ピンF2の外周面の回転中心軸Cに対する傾斜角度αから段差側面12bの鉛直面に対する傾斜角度βを減算した値に一致させることにより、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができる。例えば、傾斜角度αは、摩擦攪拌接合(FSW=Friction Stir Welding)の技術分野による回転ツールの設計思想により決定され、また、傾斜角度βは、鋳造分野(例えばダイカスト)による金型の設計思想により決定される。つまり、傾斜角度α,βは共に設計思想によって最適な値があるので、「α=β」にすることは難しい場合がある。しかし、本実施形態によれば、傾斜角度α,βを自由に選択することが可能であるので、傾斜角度α,βとして最適な値を選択することができる。
また、攪拌ピンF2を段差側面12bにわずかに接触させるに留めるため、攪拌ピンF2の回転中心軸Cを挟んで一方側と他方側で、攪拌ピンF2が受ける材料抵抗の不均衡を極力なくすことができる。これにより、塑性流動材がバランス良く摩擦攪拌されるため、接合強度の低下を抑制することができる。
また、本接合工程では、回転ツールFの回転方向及び進行方向は適宜設定すればよいが、回転ツールFの移動軌跡に形成される塑性化領域W1のうち、ジャケット本体2側がシアー側となり、封止体3側がフロー側となるように回転ツールFの回転方向及び進行方向を設定した。これにより、第一突合せ部J1の周囲における攪拌ピンF2による攪拌作用が高まり、第一突合せ部J1における温度上昇が期待でき、第一突合せ部J1において段差側面12bと封止体3の側面3cとをより確実に接合することができる。
また、ジャケット本体2の第一アルミニウム合金は、封止体3の第二アルミニウム合金よりも硬度の高い材料になっている。これにより、液冷ジャケット1の耐久性を高めることができる。また、ジャケット本体2の第一アルミニウム合金をアルミニウム合金鋳造材とし、封止体3の第二アルミニウム合金をアルミニウム合金展伸材とすることが好ましい。第一アルミニウム合金を例えば、JISH5302 ADC12等のAl−Si−Cu系アルミニウム合金鋳造材とすることにより、ジャケット本体2の鋳造性、強度、被削性等を高めることができる。また、第二アルミニウム合金を例えば、JIS A1000系又はA6000系とすることにより、加工性、熱伝導性を高めることができる。
[第三実施形態]
次に、第三実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法ついて説明する。図10に示すように、当該変形例では、回転ツールFAを用いる点で、他の実施形態と相違する。当該実施形態では、他の実施形態と相違する部分を中心に説明する。
次に、第三実施形態に係る液冷ジャケットの製造方法ついて説明する。図10に示すように、当該変形例では、回転ツールFAを用いる点で、他の実施形態と相違する。当該実施形態では、他の実施形態と相違する部分を中心に説明する。
本接合工程で用いる回転ツールFAは、連結部F1と、攪拌ピンF2とを備えて構成されている。また、攪拌ピンF2には、先端面F3と突起部F4が形成されている。突起部F4は、先端面F3から下方に突出する部位である。突起部F4の形状は特に制限されないが、本実施形態では、円柱状になっている。突起部F4の側面と、先端面F3とで段差部が形成されている。
当該変形例の本接合工程では、回転ツールFAの先端を段差底面12aよりも深く挿入する(突起部F4の側面が段差底面12aに位置する)。これにより、突起部F4に沿って摩擦攪拌されて突起部F4に巻き上げられた塑性流動材は先端面F3で押えられる。これにより、突起部F4周りをより確実に摩擦攪拌することができるとともに第二突合せ部J2の酸化皮膜が確実に分断される。これにより、第二突合せ部J2の接合強度を高めることができる。その他の作用効果については他の実施形態と略同一であるため記載を省略する。
なお、図9に示す第三実施形態の変形例では、突起部F4(攪拌ピンF2の先端)が第二突合せ部J2よりも深く挿入するように設定しているが、先端面F3が第二突合せ部J2よりも深く挿入するように設定してもよい。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明の趣旨に反しない範囲において適宜設計変更が可能である。例えば、第一実施形態において、攪拌ピンF2の先端面F3を段差底面12aに接触させて摩擦攪拌を行ってもよい。また、第二実施形態において、攪拌ピンF2の先端面F3を段差底面12aに接触せずに摩擦攪拌を行ってもよい。また、本実施形態では、攪拌ピンF2の外周面を段差側面12bにわずかに接触させたが、ジャケット本体2と封止体3とが摩擦攪拌接合可能な範囲で、攪拌ピンF2と段差側面12bとを接触させずに摩擦攪拌を行ってもよい。
1 液冷ジャケット
2 ジャケット本体
3 封止体
F 回転ツール
F1 連結部
F2 攪拌ピン
F3 先端面
J1 第一突合せ部
J2 第二突合せ部
W1 塑性化領域
2 ジャケット本体
3 封止体
F 回転ツール
F1 連結部
F2 攪拌ピン
F3 先端面
J1 第一突合せ部
J2 第二突合せ部
W1 塑性化領域
Claims (15)
- 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体とを攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記設定移動ルートよりもさらに内側に設定した開始位置に挿入した後、前記回転ツールの回転中心軸を前記設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ前記所定の深さとなるまで前記攪拌ピンを徐々に押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体とを攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記設定移動ルートよりもさらに内側に設定した開始位置に挿入した後、前記回転ツールの回転中心軸を前記設定移動ルートと重複する位置まで移動させつつ前記所定の深さとなるまで前記攪拌ピンを徐々に押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 前記本接合工程では、所定の回転速度で前記攪拌ピンを回転させて摩擦攪拌を行い、
前記本接合工程において前記攪拌ピンを挿入するとき、前記所定の回転速度よりも高い速度で前記攪拌ピンを回転させた状態で挿入し、徐々に回転速度を下げながら前記設定移動ルートまで移動させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に設定した開始位置から前記攪拌ピンを挿入し、進行方向に移動させつつ前記所定の深さとなるまで徐々に前記攪拌ピンを押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に設定した開始位置から前記攪拌ピンを挿入し、進行方向に移動させつつ前記所定の深さとなるまで徐々に前記攪拌ピンを押入し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行うことを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 前記本接合工程では、所定の回転速度で前記攪拌ピンを回転させて摩擦攪拌を行い、
前記本接合工程において前記攪拌ピンを挿入するとき、前記所定の回転速度よりも高い速度で前記攪拌ピンを回転させた状態で挿入し、徐々に回転速度を下げながら前記設定移動ルートまで移動させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、前記設定移動ルートよりもさらに内側に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、前記設定移動ルートよりもさらに内側に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 前記本接合工程では、所定の回転速度で前記攪拌ピンを回転させて摩擦攪拌を行い、
前記本接合工程において前記攪拌ピンを離脱させるとき、前記所定の回転速度よりも徐々に回転速度を上げながら前記終了位置まで移動させることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンの外周面は先細りとなるように傾斜しており、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンのみを前記封止体に接触させるとともに、前記ジャケット本体の前記段差側面にもわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 底部、前記底部の周縁から立ち上がる周壁部を備えるジャケット本体と、前記ジャケット本体の開口部を封止する封止体と、を攪拌ピンを備える回転ツールを用いて接合する液冷ジャケットの製造方法であって、
前記ジャケット本体は第一アルミニウム合金によって形成されており、前記封止体は第二アルミニウム合金によって形成されており、前記第一アルミニウム合金は前記第二アルミニウム合金よりも硬度が高い材種であり、
前記攪拌ピンは、先細りとなるように傾斜する外周面を備えるとともに平坦な先端面を備え、
前記周壁部の内周縁に、段差底面と、当該段差底面から前記開口部に向かって広がるように斜めに立ち上がる段差側面と、を有する周壁段差部を形成するとともに、板厚が前記周壁段差部の前記段差側面の高さ寸法よりも大きくなるように前記封止体を形成する準備工程と、
前記ジャケット本体に前記封止体を載置することにより、前記周壁段差部の段差側面と前記封止体の外周側面とを突き合わせた際に前記周壁段差部の前記段差側面と前記封止体の前記外周側面との間に隙間があるように第一突合せ部を形成するとともに、前記段差底面と前記封止体の裏面とを重ね合わせて第二突合せ部を形成する載置工程と、
回転する前記回転ツールの前記攪拌ピンの先端を前記段差底面よりも深く挿入するとともに、前記攪拌ピンの前記外周面を前記段差側面にわずかに接触させた状態で、前記回転ツールを前記封止体の外周面よりも内側に設定された設定移動ルートに沿って所定の深さで前記第一突合せ部に沿って前記回転ツールを一周させて摩擦攪拌接合を行う本接合工程と、を含み、
前記本接合工程では、前記設定移動ルート上に終了位置を設定し、前記回転ツールの回転中心軸の鉛直面に対する傾斜角度をγとし、前記段差側面の鉛直面に対する傾斜角度をβとし、前記攪拌ピンの外周面の前記回転中心軸に対する傾斜角度をαとすると、γ=α−βにした状態で摩擦攪拌接合を行った後、前記回転ツールを前記終了位置に移動させつつ前記攪拌ピンを徐々に引き抜いて前記終了位置で前記封止体から前記回転ツールを離脱させることを特徴とする液冷ジャケットの製造方法。 - 前記本接合工程では、所定の回転速度で前記攪拌ピンを回転させて摩擦攪拌を行い、
前記本接合工程において前記攪拌ピンを離脱させるとき、前記所定の回転速度よりも徐々に回転速度を上げながら前記終了位置まで移動させることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の液冷ジャケットの製造方法。 - 前記封止体はアルミニウム合金展伸材で形成し、前記ジャケット本体はアルミニウム合金鋳造材で形成することを特徴とする請求項1,2,4,5,7,8,10,11のいずれか一項に記載の液冷ジャケットの製造方法。
- 前記回転ツールの外周面に基端から先端に向うにつれて左回りの螺旋溝を刻設した場合、前記回転ツールを右回転させ、
前記回転ツールの外周面に基端から先端に向うにつれて右回りの螺旋溝を刻設した場合、前記回転ツールを左回転させることを特徴とする請求項1,2,4,5,7,8,10,11のいずれか一項に記載の液冷ジャケットの製造方法。 - 前記本接合工程では、前記回転ツールの移動軌跡に形成される塑性化領域のうち、前記ジャケット本体がシアー側となり、前記封止体側がフロー側となるように前記回転ツールの回転方向及び進行方向を設定することを特徴とする請求項1,2,4,5,7,8,10,11のいずれか一項に記載の液冷ジャケットの製造方法。
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