JPWO2020039725A1 - 光送信装置、光送信方法、及びプログラム - Google Patents

光送信装置、光送信方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JPWO2020039725A1
JPWO2020039725A1 JP2020538203A JP2020538203A JPWO2020039725A1 JP WO2020039725 A1 JPWO2020039725 A1 JP WO2020039725A1 JP 2020538203 A JP2020538203 A JP 2020538203A JP 2020538203 A JP2020538203 A JP 2020538203A JP WO2020039725 A1 JPWO2020039725 A1 JP WO2020039725A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bias voltage
voltage
signal
modulator
condition change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020538203A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6880333B2 (ja
Inventor
勇人 佐野
勇人 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2020039725A1 publication Critical patent/JPWO2020039725A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6880333B2 publication Critical patent/JP6880333B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/07Arrangements for monitoring or testing transmission systems; Arrangements for fault measurement of transmission systems
    • H04B10/075Arrangements for monitoring or testing transmission systems; Arrangements for fault measurement of transmission systems using an in-service signal
    • H04B10/079Arrangements for monitoring or testing transmission systems; Arrangements for fault measurement of transmission systems using an in-service signal using measurements of the data signal
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B10/00Transmission systems employing electromagnetic waves other than radio-waves, e.g. infrared, visible or ultraviolet light, or employing corpuscular radiation, e.g. quantum communication
    • H04B10/50Transmitters
    • H04B10/516Details of coding or modulation
    • H04B10/54Intensity modulation

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅により特徴づけられる送信用変調信号(1)によってパルス振幅変調して光信号として出力する第1の光変調器(220)と、入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧(2)から第3のDCバイアス電圧(4)による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器(231)から(233)と、第2の光変調器(231)から(233)の第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号を受け、第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいた第1の駆動条件制御用信号(8)を出力し、第2の光変調器(231)から(233)に印加する第1のDCバイアス電圧(2)から第3のDCバイアス電圧(4)を出力する駆動条件探索部(200b)と、駆動条件探索部(200b)からの第1の駆動条件制御用信号(8)に基づき、第1の光変調器(220)に印加する送信用変調信号(1)の直流成分である直流バイアス電圧Vbiasの電圧値を調整する光送信器制御部(300)を備える。

Description

この発明は、光送信装置、光送信方法、及びプログラムに係り、特に、PAM4変調方式を主とした多値変調方式に適用可能な光送信装置、光送信方法、及びプログラムに関する。
光通信の分野において、NRZ(Non Return to Zero)変調方式が多く採用されている。近年、通信の大容量化、様々な伝送距離及び用途に応じた光通信ネットワークを実現するために、標準化団体などにおいて標準化が検討されている。
現在、IEEE P802.3bsにおいて次世代イーサネット規格(イーサネットは登録商標)である400GbEの議論が進められており、400GbEでは多値変調方式の一つであるPAM(Pulse Amplitude Modulation)4変調方式が採用される見込みがある。
PAM4変調方式として、例えば、非特許文献1にて提案されている。
"4-PAM for High-Speed Short-Range Optical Communications", K. Szczerba, A. Larsson et al., Journal of Optical Communications and Networking, Vol. 4, No. 11, November 2012.
1シンボルで1ビット(1と0の2値)を送るNRZ(Non Return to Zero)変調方式を適用した光通信ネットワークにおいて、EA変調器(電界吸収型変調器、EA=Electro-Absorption)を適用した光送信器は、EA変調器が持つ消光カーブ特性の温度に対する変動により光信号の誤り率が大きくなるという問題があった。
また、1シンボルで2ビット(3、2、1、0の4値)を送るPAM4変調方式は、振幅のレベルを3、2、1、0に対応させて変調する4値の振幅変調であるため、NRZ変調方式に対して容量を2倍にできるものの、レベル間の振幅差が1/3となるため、EA変調器が持つ消光カーブ特性の温度に対する変動による光信号の誤り率の増加がNRZ変調方式と比べてより大きな問題となる。
温度変動に対する対策の一つとして、EA変調器の温度制御に熱電コントローラ(TEC=Thermoelectric Cooler)を用いる方法がある。
しかるに、EA変調器に対してミリメートルあるいはセンチメートル規模での温度制御がなされることから、光送信器全体の消費電力に対するTECの消費電力の占める割合が比較的大きく、消費電力の点で問題があった。
この発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、EA変調器に対して熱電コントローラを用いることなく、温度変動が生じても光信号の誤り率を小さくできる光送信装置を得ることを目的とする。
この発明に係る光送信装置は、入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器と、入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器と、第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号を受け、第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて第1の駆動条件制御用信号を得るとともに、第2の光変調器に印加する第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧を出力する駆動条件探索部と、駆動条件探索部にて得られた第1の駆動条件制御用信号に基づき、第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を調整する光送信器制御部を備える。
この発明によれば、第1の光変調器における消光カーブ特性が変化しても、第1の光変調器に印加される送信用変調信号が調整され、第1の光変調器から出力される光信号の誤り率を小さくできる。
この発明の実施の形態1に係る光送信装置100の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る光信号生成部200aの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るEA変調器220における消光カーブ特性とDCバイアス電圧の関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るEA変調器220におけるPAM4変調方式における光信号のアイパターン(適切な駆動条件)を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るEA変調器220における制御方式の原理を説明するための図である。 この発明の実施の形態1に係るEA変調器220、231から233における、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率T及びフォトカレントIphの関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るEA変調器220、231から233における、駆動振幅調整モードの時の、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tの関係を示す図。 この発明の実施の形態1に係るEA変調器220における、温度t1と温度t2時の調整有、調整無の時の消光カーブと逆方向印加電圧Vとの関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る光送信装置100のハードウェア構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る光送信装置100における調整モードを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る光送信装置100におけるDCバイアス電圧調整モードを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る光送信装置100における駆動振幅調整モードを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る光送信装置100の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る光送信装置100における調整モードを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る光信号生成部200cの構成を示すブロック図である この発明の実施の形態4に係る光信号生成部200dの構成を示すブロック図である この発明の実施の形態5に係る光送信装置100における調整モードを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態6に係る光送信装置100の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6に係る光信号生成部200eの構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6に係るEA変調器220、231から234における、駆動振幅調整モードの時の、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tの関係を示す図。 この発明の実施の形態6に係る光送信装置100における駆動振幅調整モードを示すフローチャートである。
以下、この発明をより詳細に説明するため、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る光送信装置100について、図1から図12を用いて説明する。なお、図1において、実線矢印は光信号の流れを、点線矢印は電気信号の流れを示している。
図1はこの発明の実施の形態1における光送信装置100の構成を示すブロック図である。光送信装置100は、光ファイバ又は無線空間などで構成された光通信ネットワークにおいて、光信号の送受信を司る通信機器及び光トランシーバの、その送信機能に着目した装置である。そのため、実際のシステムでは同じ筐体に光受信器及び光受信器を制御する制御機器が光送信装置100とともに含まれている。この実施の形態1において、光受信器及び光受信器を制御する制御機器については、通常知られている機器を用いることができるため、詳細な説明は省略する。
また、光送信装置100はPAM4変調方式が適用された光送信装置であり、例えば、大容量光ファイバ通信機器用に適用される。
光送信装置100は、光送信器200と光送信器制御部300を備えている。光送信器200は、通信相手に送るデータ情報として入力された電気信号を光信号に変換し、出力する。光送信器200は最低1個の光デバイスによって構成される。データ情報として入力される電気信号は超高速な電気信号である送信用変調信号1として光デバイスに入力される。送信用変調信号1はDCバイアス電圧Vbiasと駆動振幅VRFによって特徴づけられる変調信号である。
また、光送信装置100は、送信用変調信号1に対してのDCバイアス電圧(Vbias)調整モードと駆動振幅(VRF)調整モードの2つの調整モードが通常の光通信に併せて繰り返し行なわれる。なお、これら調整モードは常時行なわず、所定間隔毎に繰り返して行なわれるものでも良い。
光送信器制御部300は送信用変調信号1を生成し、送信用変調信号1を光送信器200へ出力するとともに、光送信器200からの種々の電気信号が入力され、入力された電気信号に基づき光送信器200を制御する。光送信器制御部300は、光送信器200に対する専用の制御基板上で実現されても良いし、光送信装置100全体に対する制御基板上で実現されても良い。
光送信器200は、PAM4変調方式が適用される光送信器であり、電界吸収型変調器集積型半導体レーザ(EML=Electro-absorption Modulator Laser Diode)の光デバイスによって構成される。光送信器200は、光素子である光信号生成部200aと駆動条件探索部200bとを備えている。
光信号生成部200aは、電気信号及び光信号の生成、送受を行ない、光送信器200としての主機能を果たす。光信号生成部200aは、通常知られている、連続レーザ光出力部(以下、CW光出力部と称す)210と電界吸収型変調器(以下、EA変調器と称す)220を基本的な構成要素とする光デバイスに、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233を備えさせたものである。
CW光出力部210は、光信号の元となるCW(Continuous Wave)光(連続波発振光)を生成し、後段ブロックへとCW光を送り出す半導体レーザにより構成される。
CW光出力部210は、図2に示すように、発光部211と、CW光分岐部212と、観測用CW光分岐部213を備えている。
発光部211はCW光を出力する半導体レーザ(LD)である。CW光分岐部212は、発光部211からのCW光を2つに分岐してEA変調器220と観測用CW光分岐部213に出力する。観測用CW光分岐部213はCW光分岐部212からのCW光を3つに分岐して第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に出力する。
CW光分岐部212の分岐前及び分岐後のCW光の特性は光パワー以外同じであり、観測用CW光分岐部213の分岐前及び分岐後のCW光の特性は光パワー以外同じである。
CW光分岐部212及び観測用CW光分岐部213は、光結合器又は多モード干渉導波路などで構成される。
また、光送信装置100の運用中全ての期間について調整モードを実施しているが、調整モードを周期的に行なう場合は、CW光分岐部212は調整モードの時のみ、発光部211からのCW光を観測用CW光分岐部213に分岐するものでも良い。
EA変調器220は、外部変調器である導波路構造をしており、CW光出力部210と光接続され、CW光分岐部212を介して入力されるCW光出力部210からのCW光を、導波路に設けた電極を通じて印加される変調用の電気信号である送信用変調信号1により変調を行い、光信号を生成し、出力する。EA変調器220は、電気信号が印加されることにより、導波路内に電界が生じて通過するCW光の光吸収が生じ、その結果として出力光の光パワーが低下する性質を利用している。EA変調器220は、送信用変調信号1として高速な電気信号を与えることにより、光パワーが変調された光信号の生成を行い、光信号を出力している。
送信用変調信号1はEA変調器220を駆動させるためのバイアス印加された変調信号であり、DCバイアス電圧Vbiasと駆動振幅VRFの変調信号を合成した電気信号である。
EA変調器220は、CW光分岐部212を介して入力されたCW光出力部210からの連続レーザ光の光パワーを電界吸収効果により減衰させる機能を有し、入力された連続レーザ光を、印加される送信用変調信号1によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器を構成する。
EA変調器220は、図3に示すような逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tの関係、つまり消光カーブ特性を有している。図3は、光送信装置100の使用許容温度範囲内の稼働開始時温度もしくは定常動作時の設定温度に対する消光カーブT0を示している。
図3において、横軸は逆方向印加電圧V、つまり、送信用変調信号1における電圧値を示し、縦軸はEA変調器220のパワー透過率Tを示している。なお、横軸において逆方向印加電圧Vを正の値としている。
消光カーブT0は、印加される逆方向印加電圧Vに対して、パワー透過率Tが非線形性を持って変化しているため、消光カーブT0における線形な領域で変調を行うように適切にバイアス印加された送信用変調信号1がEA変調器220に与えられる。
すなわち、消光カーブT0における線形な領域の中心点近辺の逆方向印加電圧Vを、DCバイアス電圧Vbiasとし、PAM4変調方式におけるレベル3とレベル0に対応する送信用変調信号1の電圧差を送信用変調信号1の駆動振幅VRFとする。
理想的には、レベル3からレベル0における光信号のパワー透過率Tが等間隔で現れるのが良い。
従って、レベル3の時の送信用変調信号1を示す逆方向印加電圧値は、DCバイアス電圧Vbiasに、駆動振幅VRFの1/2をマイナスした値、レベル2の時の送信用変調信号1を示す逆方向印加電圧値は、DCバイアス電圧Vbiasに、駆動振幅VRFの1/6をマイナスした値、レベル1の時の送信用変調信号1を示す逆方向印加電圧値は、DCバイアス電圧Vbiasに、駆動振幅VRFの1/6をプラスした値、レベル0の時の送信用変調信号1を示す逆方向印加電圧値は、DCバイアス電圧Vbiasに、駆動振幅VRFの1/2をプラスした値とする。
このようにすることにより、EA変調器220の光出力パワーは、図4に示すように、レベル3からレベル0それぞれに対してP03からP00となる。従って、レベル3からレベル0に対応して4値の光出力が得られる。
しかも、EA変調器220から出力される光信号のアイパターンは、レベル3〜2間のアイ、レベル2〜1間のアイ、レベル1〜0間のアイの上中下3つのアイを有し、3つのアイが等間隔に開いている状態であるため、上中下3つのアイにおける信号の誤りは同程度の頻度で生じ、それぞれのレベルの振幅差が大きいほど誤り率は小さくなる。
EA変調器220の消光カーブ特性は、光送信装置100内外の諸環境から影響を受ける。消光カーブT0に対する温度t0に対して温度が変動すると、消光カーブは消光カーブT0から変動する。
但し、EA変調器220において、電界吸収効果における温度が与える影響は複雑であるため、温度変化に対応する消光カーブの変動は関数の平行移動のように簡単には表せない。
すなわち、DCバイアス電圧Vbiasと駆動振幅VRFを初期設定にしたままであると、温度の変動によって、消光カーブT0の線形領域にて送信用変調信号1を印加していたものが、消光カーブの非線形の領域に送信用変調信号1を印加することになり、EA変調器220から出力される光信号のアイパターンが歪み、上中下3つのアイが不等間隔になり、光信号の誤り率が増大する恐れがある。
この実施の形態1では、DCバイアス電圧調整モードと駆動振幅調整モードの2つの調整モードを持ち、送信用変調信号1における逆方向印加電圧値を変更し、送信用変調信号1がEA変調器220の消光カーブの線形領域に印加されるように制御している。
制御に関する基本的な考えは、EA変調器220の消光カーブ特性における消光カーブの傾きの極大値に狙いを定め、DCバイアス電圧Vbiasを求めることである。
この点について、図5を用いて説明する。
図5は、EA変調器220の駆動条件探索の原理を示す図である。図5において、横軸は逆方向印加電圧V、つまり、送信用変調信号1における電圧値を示し、縦軸はEA変調器220のパワー透過率Tを示している。なお、横軸において逆方向印加電圧Vを正の値としている。2つの温度t1及び温度t2に対し、実線T1と実線T2は消光カーブを、点線T1’と点線T2’は消光カーブT1と消光カーブT2に対して電圧で微分をとった消光カーブの傾き特性を示している。温度t1と温度t2は異なる温度であり、温度がt1からt2に変化すると、各電圧に対するパワー透過率Tが変化する。つまり、消光カーブは図5に示すようにT1からT2に変化する。
温度変化に対する消光カーブ特性の変動は、EA変調器220における電界吸収効果における温度が与える影響が複雑であるため、関数の平行移動のように簡単には表せないが、最適ではないにしても適切な値として指標になるのが、消光カーブの傾きの極大値である。
すなわち、消光カーブ特性が完全に線形である場合において、消光カーブの傾きはどのDCバイアス電圧に対しても一定となる。しかし、実際には、消光カーブが示すパワー透過率Tは0以上かつ1以下の値となるため、全てのDCバイアス電圧Vbiasに対して傾きが一定ということはなく、傾きはDCバイアス電圧Vbiasに対して増減する。傾きが増減するなかで、図5に示すように、消光カーブの傾き特性T1’及び傾き特性T2’の極大値の付近では傾きの変化率が小さい。言い換えれば、極大値を与えるDCバイアス電圧Vbiasでは消光カーブT1及び消光カーブT2の線形性が高い領域となる。このことから、EA変調器220に印加するDCバイアス電圧Vbiasとして、消光カーブの傾きの極大値を与える電圧は適切である。
一方、変調信号の駆動振幅VRFを非常に大きくした場合には、レベル3又はレベル0を与える送信用変調信号1の値が消光カーブの非線形性の領域に入ってしまい、どのようなDCバイアス電圧条件でも波形が歪んでしまう。従って、変調信号の駆動振幅VRFを適切な値に制御し、DCバイアス電圧Vbiasとして、傾きの極大値を与える電圧とする。
このような考えに基づき、EA変調器220に対する送信用変調信号1を生成している。
この点について、以下、具体的に説明する。
光信号生成部200aにおける第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233はEA変調器220の適切な駆動条件を探索するためのものである。第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233はそれぞれEA変調器220と同様の構成をしており、CW光出力部210からのCW光に対して対応する第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4が印加されることにより電界吸収効果を引き起こし、その際に生じる電流であるフォトカレントの値を第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7を出力する。
第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233は、EA変調器220の適切な駆動条件を探索するという目的から、その半導体の層構造、組成比がEA変調器220と極力同一にしてある。第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4は異なる電圧値を持つ。第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を異なる電圧値としているのは、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの出力となるフォトカレントの値の差異を利用して、EA変調器220に対する送信用変調信号1を調整するとの考えに基づく。
したがって、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233は、印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4の電圧値以外は導波路の構造及び電界吸収効果が生じる領域の長さなどを極力同じにしてある。
言い換えれば、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233は、同じ構成のEA変調器である。ただし、DCバイアス電圧調整モードにおいては、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233の導波路の長さがEA変調器220の導波路の長さと必ずしも同じである必要はない。
すなわち、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233は、観測用CW光分岐部213を介して入力されたCW光出力部210からの連続レーザ光の光パワーを電界吸収効果により減衰させる機能をそれぞれが有する3つの導波路で構成され、CW光出力部210からの連続レーザ光をそれぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器を構成する。
第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233は、それぞれ、導波路に設けた電極を通じて印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4により、導波路内での光吸収が生じると、印加する電極の間にフォトカレントが発生する。フォトカレントの大きさにより、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233における光吸収量ひいてはパワー透過率Tを推定できる。この性質を利用して、EA変調器220に印加される送信用変調信号1を制御する一要件としている。
第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4の電圧値は、以下のようにされる。
初期値において、DCバイアス電圧調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)を差分値α2とし、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)を差分値α3と設定する。
第1のDCバイアス電圧2の電圧値V1をVbiasとすると、第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値V2はVbias−α2、第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値V3はVbias−α2−α3となる。
差分値α2及び差分値α3は、EA変調器220に印加する送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasをこの実施の形態1では0.1V程度の分解能で制御を行うため、0.1V程度の分解能で制御する。
また、初期値におけるVbiasは、図3に示した値、つまり、温度t0の消光カーブT0におけるレベル1とレベル2との中間の値に設定する。
また、駆動振幅調整モードの第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)を差分値β2とし、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)を差分値β3と設定する。
第1のDCバイアス電圧2が示す電圧値V1をVbiasとすると、第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値V2がVbias−β2、第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値V3がVbias−β2−β3となる。
差分値β2は駆動振幅VRFの1/6、差分値β3は駆動振幅VRFの1/3である。つまり、差分値β3は図3で示した等間隔のレベル間の電圧差に相当し、差分値β2はレベル間の電圧差の1/2に相当する。
また、駆動振幅調整モード開始時におけるVbiasは、この実施の形態1では、DCバイアス電圧調整モード終了直後に行なうため、DCバイアス電圧調整モード終了直後に設定された値である。
駆動条件探索部200bは、電気信号の生成、送受、制御などを行ない、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号を受け、第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号の差分量に基づいてEA変調器220に対する適切な駆動条件を探索するための処理、つまり、EA変調器220を適切に駆動させるための送信用変調信号1を生成するための第1の駆動条件制御用信号8及び第2の駆動条件制御用信号9を得、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加する第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を出力する。
駆動条件探索部200bは、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243と、第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部252と、比較部260と、駆動条件制御部270と、3点DCバイアス電圧制御部280を備える。
なお、図1において、駆動条件探索部200bの各構成要件間を電気信号の流れとして示しているが、ソフトウェア的に行なわれる場合は、実際の電気信号の流れはない。
第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243は第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に対応しており、それぞれが、対応した第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7が示す電流値を電圧値に変換して第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号としての第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12を得る。
すなわち、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233から出力された第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7が示すフォトカレントの値Iph1から値Iph3を電圧値Vph1からVph3に変換する。この変換では、例えば、抵抗を介した線形変換、つまりオームの法則(V=I×R)に基づき行なわれる。第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243は同じ抵抗値を有する抵抗にて構成している。
第1の差動増幅部251は、第1の電流−電圧変換部241からの第1の条件変更用電圧10が示す電圧値Vph1と第2の電流−電圧変換部242からの第2の条件変更用電圧11が示す電圧値Vph2に基づき、第1の条件変更用電圧10と第2の条件変更用電圧11が示す電圧値との差分量(Vph1−Vph2)を線形的に増幅した値である第1の中間駆動条件13を得る。
第2の差動増幅部252は、第2の電流−電圧変換部242からの第2の条件変更用電圧11が示す電圧値Vph2と第3の電流−電圧変換部243からの第3の条件変更用電圧12が示す電圧値Vph3に基づき、第2の条件変更用電圧11と第3の条件変更用電圧12が示す電圧値との差分量(Vph2−Vph3)を線形的に増幅した値である第2の中間駆動条件14を得る。
第1の差動増幅部251は、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率をa1、駆動振幅調整モードの増幅率をb1とされる。第2の差動増幅部252は、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率をa2、駆動振幅調整モードの増幅率をb2とされる。
従って、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧の絶対値は、DCバイアス電圧調整モード時、a1×|Vph2−Vph1|に、駆動振幅調整モード時、b1×|Vph2−Vph1|になる。
第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧の絶対値は、DCバイアス電圧調整モード時、a2×|Vph3−Vph2|に、駆動振幅調整モード時、b2×|Vph3−Vph2|になる。
第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部252が線形増幅を行う理由は、次の処理における必要な入力電圧を確保することと、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4の電圧値4電圧値の差分を与える差分値α2及び差分値α3が異なる値であるときに増幅量を調整するためである。
ここで、EA変調器における、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率T及びフォトカレントIphの関係について図6を用いて説明する。併せて、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tの傾きについて図6を用いて説明する。
なお、逆方向印加電圧VはEA変調器に印加される電圧、フォトカレントIphはEA変調器から出力される電流値である。
図6の右グラフは、逆方向印加電圧Vに対するフォトカレントIphの関係を示す。横軸は逆方向印加電圧Vを、縦軸はフォトカレントIphの値を示している。
第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を逆方向印加電圧として示すV1からV3とすると、電圧値V1からV3に対するフォトカレントIphを○印にて示している。
図6の左グラフは、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tの関係を示す。横軸は逆方向印加電圧Vを、縦軸はパワー透過率Tの値を示している。
第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を逆方向印加電圧として示すV1からV3とすると、電圧値V1からV3に対するパワー透過率Tを○印にて示している。
逆方向印加電圧V2(第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3)におけるパワー透過率Tを示す○印と逆方向印加電圧V1(第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2)におけるパワー透過率Tを示す○印結ぶ傾きがV2〜V1の傾きになり、逆方向印加電圧V3(第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4)におけるパワー透過率Tを示す○印と逆方向印加電圧V2(第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3)におけるパワー透過率Tを示す○印を結ぶ傾きがV3〜V2の傾きになる。
次に、DCバイアス電圧調整モードにおいて、差分値α2及び差分値α3が異なる値であるときに増幅量を調整する必要性について説明する。
消光カーブの傾きを比較してDCバイアス電圧Vbiasを調整することから、例えば、図6の左グラフを参考にして説明すると、第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3と第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4の電圧差(V2−V3)である差分値α3が、第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2と第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧差(V1−V2)である差分値α2の2倍である時に比較を行うためには、第2の差動増幅部252における線形増幅の増幅率a2を第1の差動増幅部251における線形増幅の増幅率a1の1/2倍に設定する必要がある。
また、駆動振幅調整モード時において、図7に示すように、第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3と第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4の電圧差(V2−V3)である差分値β3が、第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2と第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧差(V1−V2)である差分値β2の2倍である時に比較を行うためには、第2の差動増幅部252における線形増幅の増幅率b2を第1の差動増幅部251における線形増幅の増幅率b1の1/2倍に設定する必要がある。
なお、図7は、EA変調器220、231から233における、駆動振幅調整モードの時の、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tを○印にて示している。横軸は逆方向印加電圧Vを、縦軸はパワー透過率Tの値を示している。
比較部260は、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13と第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14に基づき、第1の中間駆動条件13と第2の中間駆動条件14が示す電圧値を比較し、駆動条件調整用信号15を得る。
すなわち、比較部260は、DCバイアス電圧調整モード時、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧の絶対値(a1×|Vph2−Vph1|)と第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧の絶対値(a2×|Vph3−Vph2|)を比較し、大小関係を2値情報とした駆動条件調整用信号15を得る。
また、駆動振幅調整モード時、比較部260は、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値(b1×|Vph2−Vph1|)と第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値(b2×|Vph3−Vph2|)を比較し、大小関係を2値情報とした駆動条件調整用信号15を得る。
駆動条件調整用信号15は、例えば、第1の中間駆動条件13の電圧値が第2の中間駆動条件14の電圧値より高い場合にHレベル(デジタル値の1を示す)とし、第1の中間駆動条件13の電圧値が第2の中間駆動条件14の電圧値より低い場合にLレベル(デジタル値の0を示す)とする2値の信号である。
また、オフセット量を設定し、第1の中間駆動条件13の電圧値が第2の中間駆動条件14の電圧値とオフセット量との和又は差より高い場合にHレベル(デジタル値の1を示す)とし、第1の中間駆動条件13の電圧値が第2の中間駆動条件14の電圧値とオフセット量との和又は差より低い場合にLレベル(デジタル値の0を示す)とする2値の信号であっても良い。
なお、駆動条件調整用信号15としてデジタル値を用いるのでなく、アナログ値を用いる場合は、閾値電圧より低い電圧あるいは高い電圧を出力することで大小関係を判別するものとする。
DCバイアス電圧調整モード時、第1の中間駆動条件13(V1〜V2)が第2の中間駆動条件14(V2〜V3)に対して大きい場合及び小さい場合における調整の指針を次のようにしている。
大きい場合:線形領域で変調するためにVbiasをV1側に調整する。
小さい場合:線形領域で変調するためにVbiasをV3側に調整する。
例えば、第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧の絶対値(a2×|Vph3−Vph2|)が第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧の絶対値(a1×|Vph2−Vph1|)より大きい場合、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15はLレベルを示す。この場合、駆動条件調整用信号15が示すLレベルは、V2〜V1間の傾きがV3〜V2間の傾きより小さいことを意味している。
なお、V2〜V1間の傾き及びV3〜V2間の傾きは、図6を参考にすることにより理解できる。
すなわち、電圧V3側の方が電圧V1より消光カーブの傾きの極大値を与える電圧に近いため、VbiasをV3側に調整するように、送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias、この実施の形態1では分解能相当、つまり、0.1V程度減少させることを意味する。逆に、第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値が第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値より小さい場合、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15はHレベルを示す。駆動条件調整用信号15が示すHレベルは、VbiasをV1側に調整するように、送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias増大させることを意味する。
駆動振幅調整モード時、第1の中間駆動条件13(V1〜V2)が第2の中間駆動条件14(V2〜V3)に対して大きい場合及び小さい場合における調整の指針を次のようにしている。
大きい場合:非線形領域で変調しているため、VRFを小さくする。
小さい場合:線形領域で変調しているため、VRFを大きくする余地がある。
例えば、図7に示すように、第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値(b2×|Vph3−Vph2|)が第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値(b1×|Vph2−Vph1|)より大きい場合、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15はLレベルを示す。この場合、駆動条件調整用信号15が示すLレベルは、レベル3〜2間のアイ振幅がレベル2〜1間のアイ振幅より広いため、レベル2〜1間のアイが狭いことを意味しており、送信用変調信号1における駆動振幅VRFの大きさを単位量ΔVRF、この実施の形態1では分解能相当、つまり、0.1V程度増加させることを意味する。逆に、第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値が第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値より小さい場合、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15はHレベルを示す。駆動条件調整用信号15が示すHレベルは、レベル3〜2間のアイが消光カーブ特性の非線形性のために狭くなっていることを意味しており、送信用変調信号1における駆動振幅VRFの大きさを単位量ΔVRF、この実施の形態1では分解能相当、つまり、0.1V程度減少させることを意味する。
比較部260は、大小関係判定時のオフセット量などが設定される。
オフセット量を設定する理由は次の理由による。つまり、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233は同じEA変調器を用いているが、層構造、組成比及び電界吸収効果が生じる領域の長さが等しいことが理想的であるものの、製作上の誤差によりわずかにこれらが異なり、結果として第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233における消光カーブ特性に差異が生じる可能性がある。そのため、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233におけるわずかな特性差を比較部260の設定で補償するため、この実施の形態1では、比較部260に大小関係判定時のオフセット量の設定を行なえるようにしている。
また、駆動振幅調整モードにおいて、比較部260における大小関係判定時のオフセット量の設定は、駆動振幅が過剰に低下するのを防ぐためにも必要である。すなわち、この実施の形態1では、DCバイアス電圧調整モードにより消光カーブの傾き特性の極大値をVbiasに設定し、変調を行っており、この場合、レベル2−1の振幅差はレベル3−2の振幅差よりもわずかに大きいのが通常である。すると、VRFは調整を繰り返すごとに小さくなり続ける恐れがある。従って、オフセット量を適切に設定することで、レベル2−1の振幅差とレベル3−2の振幅差がおおよそ等間隔になるように比較と調整を維持できる。
駆動条件制御部270は、光送信装置100の稼働前に以下に示す設定値1から設定値6の各種設定が行なわれる。
すなわち、設定値1:第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4に対する、DCバイアス電圧調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)である差分値α2と、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)である差分値α3。
設定値2:第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4に対する、駆動振幅調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)である差分値β2と、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)である差分値β3。
設定値3:EA変調器220に印加する送信用変調信号1における、DCバイアス電圧Vbiasに対する一回の調整における増減の単位量ΔVbiasと、駆動振幅VRFに対する一回の調整における増減の単位量ΔVRF。
設定値4:第1の差動増幅部251における、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率a1、駆動振幅調整モードの増幅率b1、第2の差動増幅部252における、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率a2、駆動振幅調整モードの増幅率b2。
設定値5:比較部260における大小関係判定時のオフセット量。
設定値6:DCバイアス電圧Vbiasと駆動振幅VRFにおける調整可能な上限値及び下限値。
駆動条件制御部270は、光送信装置100が稼動開始後、DCバイアス電圧調整モード又は駆動振幅調整モードのいずれのモードを行なうかを指示する。つまり、駆動条件制御部270は、送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasを制御するか否か、及び送信用変調信号1における駆動振幅VRFを制御するか否かを切り替える役割も併せ持つ。
DCバイアス電圧調整モードと駆動振幅調整モードは、まず、DCバイアス電圧調整モードが行なわれ、その後、駆動振幅調整モードが行なわれ、引き続き、DCバイアス電圧調整モードと駆動振幅調整モードが交互に繰り返し行なわれる。
なお、DCバイアス電圧調整モード及び駆動振幅調整モードの調整動作を連続的に行なわず、一定間隔毎にDCバイアス電圧調整モード及び駆動振幅調整モードの調整動作を行なうようにしても良い。
駆動条件制御部270は、DCバイアス電圧調整モード時、まず、設定値1から設定値6に示すDCバイアス電圧調整モード時の設定値を各構成要素に設定する。各構成要素に設定されている設定値が同じであれば、再設定しなくともよい。
駆動条件制御部270は、第3の駆動条件制御用信号16として、差分値α2及び差分値α3を設定させる信号とする。
駆動条件制御部270は、第1の差動増幅部251における増幅率をa1、第2の差動増幅部252における増幅率をa2とする。
駆動条件制御部270は、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15に基づき、第1の駆動条件制御用信号8を得るとともに、第3の駆動条件制御用信号16を得る。
DCバイアス電圧調整モードであるので第2の駆動条件制御用信号9は発生しない。
その結果、第1の駆動条件制御用信号8によりEA変調器220に印加する送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasを光送信器制御部300に調整させ、第2の駆動条件制御用信号9を発生させないことにより送信用変調信号1における駆動振幅VRFを光送信器制御部300に維持させる。
また、駆動条件制御部270が得る第3の駆動条件制御用信号16は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を調整させるためのものである。
駆動条件制御部270は、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15がLレベルを示すと、第1の駆動条件制御用信号8及び第3の駆動条件制御用信号16を、DCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias減少させる信号とし、駆動条件調整用信号15がHレベルを示すと、第1の駆動条件制御用信号8及び第3の駆動条件制御用信号16を、DCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias増加させる信号とする。
DCバイアス電圧調整モードが終了すると、駆動条件制御部270は駆動振幅調整モードを開始する。
駆動条件制御部270は、第3の駆動条件制御用信号16として、差分値β2及び差分値β3を設定させる信号とする。
駆動条件制御部270は、第1の差動増幅部251における増幅率をb1、第2の差動増幅部252における増幅率をb2とする。
駆動条件制御部270は、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15に基づき、第2の駆動条件制御用信号9を得るとともに、第3の駆動条件制御用信号16を得る。
駆動振幅調整モードであるので第1の駆動条件制御用信号8は発生しない。
その結果、第2の駆動条件制御用信号9によりEA変調器220に印加する送信用変調信号1における駆動振幅VRFを光送信器制御部300に調整させ、第1の駆動条件制御用信号8を発生させないことにより送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasを光送信器制御部300に維持させる。
また、駆動条件制御部270が得る第3の駆動条件制御用信号16は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を調整させるためのものである。
駆動条件制御部270は、比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15がLレベルを示すと、第2の駆動条件制御用信号9を駆動振幅VRFの大きさを単位量ΔVRF増加させる制御信号とするとともに、第3の駆動条件制御用信号16を、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)減少させる信号とし、駆動条件調整用信号15がHレベルを示すと、第2の駆動条件制御用信号9を駆動振幅VRFの大きさを単位量ΔVRF減少させる信号とするとともに、第3の駆動条件制御用信号16を、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)増加させる信号とする。
駆動振幅調整モードが終了すると、光送信器制御部300からの送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbias及び駆動振幅VRFは、DCバイアス電圧調整モード時に設定されたDCバイアス電圧Vbias及び駆動振幅調整モード時に設定された駆動振幅VRFに維持され、次のDCバイアス電圧調整モードに進む。
3点DCバイアス電圧制御部280は、調整モードの時、駆動条件制御部270にて得た第3の駆動条件制御用信号16に基づき、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を出力する。つまり、3点DCバイアス電圧制御部280は、駆動条件制御部270にて得た第3の駆動条件制御用信号16から、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加する第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4をそれぞれ調整する役割を持つ。
3点DCバイアス電圧制御部280は、DCバイアス電圧調整モードの時、最初に駆動条件制御部270により、初期値としてDCバイアス電圧Vbiasと差分値α2及び差分値α3が設定され、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−α2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V2がVbias−α2−α3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
3点DCバイアス電圧制御部280は、駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が単位量ΔVbias増加させる信号を示すと、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbias+ΔVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−α2+ΔVbiasである第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−α2−α3+ΔVbiasである第3のDCバイアス電圧4を印加する。
次の周期におけるDCバイアス電圧調整モードにても駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が単位量ΔVbias増加させる信号を示すと、さらに、第1の観測用EA変調器231に印加する第1のDCバイアス電圧2に、第2の観測用EA変調器232に印加する第2のDCバイアス電圧3に、第3の観測用EA変調器233に印加する第3のDCバイアス電圧4に、単位量ΔVbiasを増加させる。駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が単位量ΔVbias増加させる信号を示さなくなるまで繰り返される。
駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が単位量ΔVbias減少させる信号を示すと、増加させる信号を示した場合と同様に、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbias−ΔVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−α2−ΔVbiasである第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−α2−α3−ΔVbiasである第3のDCバイアス電圧4を印加する。
次の周期におけるDCバイアス電圧調整モード以降、駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が単位量ΔVbias減少させる信号を示さなくなるまで繰り返される。
3点DCバイアス電圧制御部280は、駆動振幅調整モードの時、最初に駆動条件制御部270により、初期値としてDCバイアス電圧調整モード終了時のDCバイアス電圧Vbiasと差分値β2及び差分値β3が設定され、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−β2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V2がVbias−β2−β3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
3点DCバイアス電圧制御部280は、駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)減少させる信号を示すと、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−β2−ΔVRF/6である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−β2−ΔVRF/6−β3−ΔVRF/3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
次の周期における駆動振幅調整モードにても駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)減少させる信号を示すと、第2の観測用EA変調器232に印加する第2のDCバイアス電圧3にΔVRF/6を、第3の観測用EA変調器233に印加する第3のDCバイアス電圧4に(ΔVRF/6+ΔVRF/3)を減少させる。駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)減少させる信号を示さなくなるまで繰り返される。
駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)増加させる信号を示すと、減少させる信号を示した場合と同様に、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−β2+ΔVRF/6である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−β2+ΔVRF/6−β3+ΔVRF/3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
次の周期における駆動振幅調整モード以降、駆動条件制御部270にて第3の駆動条件制御用信号16が、第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4の電圧値から(ΔVRF/6+ΔVRF/3)増加させる信号を示さなくなるまで繰り返される。
駆動条件制御部270と3点DCバイアス電圧制御部280とは、駆動条件調整用信号15に基づき第1の駆動条件制御用信号8及び第2の駆動条件制御用信号9を生成し、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加する第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を出力する駆動条件生成部を構成する。
光送信器制御部300は、DCバイアス電圧制御部310と、変調信号生成部320と、直流交流合成部330とを備える。
なお、光送信器制御部300の各構成要件間を電気信号の流れとして示しているが、ソフトウェア的に行なわれる場合は、実際の電気信号の流れはない。
光送信器制御部300は、駆動条件探索部200bからの第1の駆動条件制御用信号8に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1の直流成分である直流バイアス電圧Vbiasの電圧値を設定し、駆動条件探索部200bからの第2の駆動条件制御用信号9に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1を特徴づける駆動振幅VRFの電圧値を設定し、設定した直流バイアス電圧Vbiasの電圧値に、駆動振幅VRFの変調信号を合成して送信用変調信号1を生成し、この送信用変調信号1をEA変調器220に印加する。
DCバイアス電圧制御部310は、初期状態において、EA変調器220に印加する送信用変調信号1の直流成分である直流バイアス電圧Vbiasを設定し、DCバイアス電圧調整モードの時、駆動条件探索部200bの駆動条件制御部270からの第1の駆動条件制御用信号8に基づき、送信用変調信号1の直流成分である直流バイアス電圧Vbiasを生成し、維持する。
DCバイアス電圧制御部310は、DCバイアス電圧調整モードの時、駆動条件制御部270にて得た第1の駆動条件制御用信号8が単位量ΔVbias増加させる信号を示すと、DCバイアス生成信号17の電圧値をVbias+ΔVbiasとし、第1の駆動条件制御用信号8が単位量ΔVbias減少させる信号を示すと、DCバイアス生成信号17の電圧値をVbias−ΔVbiasとし、第1の駆動条件制御用信号8が単位量ΔVbias増加させる又は減少させる信号でなくなるまで繰り返される。
調整モードが終了すると、DCバイアス電圧制御部310は、終了時の直流バイアス電圧Vbiasを維持する。
変調信号生成部320は、レベル3からレベル0を示す電気信号19が入力され、データ送信するための高速な電気信号の駆動振幅を調整、多くの場合には増幅し、これを出力するものであり、ドライバなどで構成される。
すなわち、変調信号生成部320は、初期状態において、EA変調器220に印加する送信用変調信号1を特徴づける駆動振幅VRFを設定し、駆動振幅調整モードの時、駆動条件制御部270にて得た第2の駆動条件制御用信号9が単位量ΔVRF減少させる信号を示すと、変調信号18の駆動振幅VRF−ΔVRFとし、第2の駆動条件制御用信号9が単位量ΔVRF増加させる信号を示すと、変調信号18の駆動振幅VRF+ΔVRFとし、第2の駆動条件制御用信号9が単位量ΔVRF減少させる又は増加させる信号でなくなるまで繰り返される。
駆動振幅調整モードが終了すると、変調信号生成部320は、終了時の駆動振幅VRFを維持する。
直流交流合成部330は、変調信号生成部320にて得た駆動振幅VRFの変調信号18に対してDCバイアス電圧制御部310にて得た直流バイアス電圧Vbiasをバイアス印加し、変調のための送信用変調信号1を生成し、EA変調器220に印加する。
変調信号生成部320にレベル3を示す電気信号19が与えられる時、直流交流合成部330から出力される送信用変調信号1の電圧値はVbias−1/2VRFを、変調信号生成部320にレベル2を示す電気信号19が与えられる時、送信用変調信号1の電圧値はVbias−1/6VRFを、変調信号生成部320にレベル1を示す電気信号19が与えられる時、、送信用変調信号1の電圧値はVbias+1/6VRFを、変調信号生成部320にレベル0を示す電気信号19が与えられる時、送信用変調信号1の電圧値はVbias+1/2VRFを示す。
なお、上記説明では、説明を簡略するため、VbiasはDCバイアス電圧制御部310にて調整され、維持された電圧値とし、VRFは変調信号生成部320にて調整され、維持された電圧値としている。
このように構成された光送信装置100において、図8の左上グラフに示すように、温度t1における消光カーブの線形領域の中央に位置する逆方向印加電圧VがEA変調器220に印加する送信用変調信号1における直流バイアス電圧Vbias、つまり、DCバイアス電圧制御部310にて得た直流バイアス電圧Vbiasとなっており、EA変調器220に印加する送信用変調信号1における駆動振幅VRFが変調信号生成部320にて得た駆動振幅VRFになっている。
このような状況にて温度がt1から温度t2に変化した場合、EA変調器220に印加される送信用変調信号1を調整しないと、右グラフに示すように、EA変調器220の消光カーブは左方向に変化するため、レベル3〜2間のアイ、レベル2〜1間のアイ、レベル1〜0間のアイが等間隔であったものが、等間隔でなくなり、かつ、狭くなっている。その結果、それぞれのレベルの振幅差が小さくなり、誤り率が高くなる。
この発明の実施の形態1に係る光送信装置100においては、直流バイアス電圧Vbiasを調整しているため、下グラフに示すように、EA変調器220における消光カーブの左方向の変化に追随してDCバイアス電圧制御部310にて得た直流バイアス電圧Vbiasも左方向に追随して変化するため、レベル3〜2間のアイ、レベル2〜1間のアイ、レベル1〜0間のアイは等間隔が維持され、レベルの振幅差が維持されるため、誤り率は小さい。
上記説明では、DCバイアス電圧制御部310にて得る直流バイアス電圧Vbiasの調整だけでEA変調器220における消光カーブの線形領域にレベル3からレベル0を得られるものとしたが、直流バイアス電圧Vbiasの調整後、レベル3又はレベル0がEA変調器220における消光カーブの非線形領域に存在するようになるような場合、この発明の実施の形態1に係る光送信装置100においては、変調信号生成部320にて駆動振幅VRFを調整するため、レベル3〜2間のアイ、レベル2〜1間のアイ、レベル1〜0間のアイは等間隔が維持され、誤り率は小さい。
次に、図1及び図2に示した光送信装置100のハードウェア構成を、図9を用いて説明する。なお、図9中、図1及び図2に示す符号と同一な符号は同一又は相当部分を示す。
光信号生成部200aは図1及び図2にて説明したハードウェア構成である。
光送信器制御部300は、CPU(Central Processing Unit)又はシステムLSI(Large Scale Integration)などのプロセッサ301と、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などで構成されるメモリ302と、通信インタフェース303と、入出力インタフェース304を備えている。
プロセッサ301、メモリ302、通信インタフェース303及び入出力インタフェース304はバス305に接続され、バス305を介してデータ及び制御信号などの受け渡しが相互に行なわれる。
プロセッサ301はメモリ302に記録されたプログラムを読み込み、処理を実行する。
メモリ302には、各種データ、実施の形態1を実施するためのプログラム、及びシステムの起動に必要な処理プログラムなどが格納される。
通信インタフェース303は、光送信装置100内部の各種部品あるいは外部の各種部品と装置とのデータ及び制御信号の送受信に使用する。
入出力インタフェース304は、電気配線410から電気配線450を通じて、光送信器200と光送信器制御部300の間の制御信号及び変調信号を送受する。例えば、CW光出力部210に対しては光を発生させるための光源への注入電流であり、EA変調器220に対しては送信用変調信号1であり、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に対しては第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4及び第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号である。
光送信器制御部300は、メモリ302に格納されている、光送信装置100として動作するためのプログラムをプロセッサ301が実行することにより実現される。
駆動条件探索部200bも光送信器制御部300と同様にプロセッサ201と、メモリ202と、通信インタフェース203と、入出力インタフェース204を有する。
メモリ202には、DCバイアス電圧調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)である差分値α2と、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)である差分値α3と、DCバイアス電圧Vbiasに対する一回の調整における増減の単位量ΔVbiasと、駆動振幅調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)である差分値β2と、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)である差分値β3、駆動振幅VRFに対する一回の調整における増減の単位量ΔVRFと、第1の差動増幅部251における、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率a1と、駆動振幅調整モードの増幅率b1と、第2の差動増幅部252における、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率a2と、駆動振幅調整モードの増幅率b2と、比較部260における大小関係判定時のオフセット量が格納されている。
また、駆動条件探索部200bは、光デバイスを含まない電気回路で構成されているため、必ずしも光送信器200の中に含まれる必要性はなく、光送信装置100の中において光送信器制御部300と別の電気回路基板上で構成されても良いし、同じ電気回路基板上で構成されても良い。
駆動条件探索部200bを光送信器制御部300と同じ回路基板に構成する場合、プロセッサ201とプロセッサ301、メモリ202とメモリ302、通信インタフェース203と通信インタフェース303、入出力インタフェース204と入出力インタフェース304は、共通のハード構成で良い。
メモリ302とメモリ202は、この実施の形態1では、図10から図12に示す光送信装置100におけるイベント認識の処理フローを示すフローチャートを実行するプログラムを記憶している。
図10に示すフローチャートは、光送信装置100の稼働前に、駆動条件探索部200bの各種設定を行うステップST1と、変調を開始するステップST2と、DCバイアス電圧調整モードを実施するステップST3と、DCバイアス電圧の調整を確認するステップST4と、駆動振幅調整モードを実施するステップST5と、駆動振幅の調整を確認するステップST6により構成される。
ステップST1からステップST6と、図1に示した光送信装置100における光送信器制御部300及び駆動条件探索部200bとの関係を踏まえ、以下に各ステップについて説明する。
すなわち、ステップST1は、光送信装置100の稼働前に、メモリ202に格納された上記した各種設定値を設定するステップである。つまり、メモリ202を構成するROMに格納された各種設定値を読み出し、メモリ202を構成するRAMに一時的に記憶させる。
ステップST2は、変調を開始するステップである。光送信器200のCW光出力部210に対して光を発生させるための光源への注入電流が電気配線410を介して印加される。EA変調器220に対してはステップST1にて設定された設定値に基づき直流交流合成部330からの送信用変調信号1が電気配線410を介して印加される。その結果、EA変調器220から光信号が出力される。これは、主に光送信装置100の運用開始時におけるステップである。
ステップST3は、光信号が出力される光送信装置100の運用と併せて行なわれるDCバイアス電圧調整モードを実施するステップである。ステップST3は図11に示すように、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233の第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4に対するDCバイアス電圧Vbiasを設定するとともに差分値α2及び差分値α3を設定し、第1の差動増幅部251の増幅率a1及び第2の差動増幅部252の増幅率a2を設定するステップSTa1と、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を印加するステップSTa2と、比較部260にて駆動条件調整用信号15を得るステップSTa3及びステップSTa4と、DCバイアス電圧Vbiasを増加するステップSTa5と、DCバイアス電圧Vbiasを減少させるステップSTa6を備えている。
すなわち、図11において、ステップSTa1は、駆動条件制御部270がDCバイアス電圧Vbiasを調整対象とし、3点DCバイアス電圧制御部280にDCバイアス電圧調整モードであることを通達する。一方、メモリ202から増幅率a1及び増幅率a2を読み出し、第1の差動増幅部251の増幅率をa1に、第2の差動増幅部252の増幅率をa2に設定する。なお、第1の差動増幅部251の増幅率及び第2の差動増幅部252の増幅率が既に設定した値と同じである場合には特に更新する必要はない。
ステップSTa2は、3点DCバイアス電圧制御部280が、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−α2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V2がVbias−α2−α3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。ここで、α2およびα3はステップSTa1で設定された値であり、DCバイアス電圧Vbiasの制御を0.1V程度の分解能で行うため、α2及びα3も0.1V程度の分解能で行なう。
このように設定することにより、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233で出力されるフォトカレントの差分と第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4の差分を考慮することで、EA変調器220における(V2〜V1)間及び(V3〜V2)間の消光カーブの傾きを推定できる。消光カーブの傾きの大小比較から極大値を追尾するようにDCバイアス電圧Vbiasを正又は負の方向に微調させることで、温度変化で変動する消光カーブ特性に対してDCバイアス電圧Vbiasを適応的に調整することができる。
ステップSTa3は、駆動条件探索部200bにおいて、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7が示すフォトカレント(電流値)を基に複数の単純な処理を順に行う。
まず、第1に、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243が、それぞれ、対応した第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7が示す電流値(Iph1、Iph2、Iph3)を電圧値(Vph1、Vph2、Vph3)に変換して第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号としての第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12を得る。
第2に、第1の差動増幅部251が、第1の電流−電圧変換部241からの第1の条件変更用電圧10が示す電圧値Vph1と第2の電流−電圧変換部242からの第2の条件変更用電圧11が示す電圧値Vph2に基づき、第1の条件変更用電圧10と第2の条件変更用電圧11が示す電圧値との差分量(Vph2−Vph1)を線形的に増幅した値である第1の中間駆動条件13を得る。第2の差動増幅部252が、第2の電流−電圧変換部242からの第2の条件変更用電圧11が示す電圧値Vph2と第3の電流−電圧変換部243からの第3の条件変更用電圧12が示す電圧値Vph3に基づき、第2の条件変更用電圧11と第3の条件変更用電圧12が示す電圧値との差分量(Vph3−Vph2)を線形的に増幅した値である第2の中間駆動条件14を得る。
最後に、比較部260が、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧の絶対値(a1×|Vph2−Vph1|)と第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧の絶対値(a2×|Vph3−Vph2|)を比較し、大小関係を2値情報とした駆動条件調整用信号15を得、駆動条件調整用信号15を駆動条件制御部270に出力する。
ステップSTa4は、駆動条件調整用信号15がどのような信号であるか判断するステップである。
すなわち、駆動条件調整用信号15が、第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値が第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値より大きいか否かを判定する。
第1の中間駆動条件13が示す電圧値が第2の中間駆動条件14が示す電圧値より大きい場合、第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2と第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2の電圧V1の間(V2〜V1)の消光カーブの傾きが、第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4の電圧V3と第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2の間(V3〜V2)の消光カーブの傾きより大きいことを意味し、ステップSTa5に進む。
ステップSTa5は、比較部260が得た、(V2〜V1)間の消光カーブの傾きが(V3〜V2)間の消光カーブの傾きより大きいことを示す駆動条件調整用信号15により、駆動条件制御部270が、DCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias増加させる第1の駆動条件制御用信号8及び第3の駆動条件制御用信号16を、DCバイアス電圧制御部310及び3点DCバイアス電圧制御部280に出力する。
単位量ΔVbias増加させる第1の駆動条件制御用信号8を得たDCバイアス電圧制御部310は、DCバイアス電圧Vbiasに単位量ΔVbiasを足してDCバイアス電圧Vbiasを更新し、直流交流合成部330に出力する。直流交流合成部330にて、更新されたDCバイアス電圧Vbiasに、変調のための電気信号19に従って変調信号生成部320から出力される駆動振幅VRFの変調信号を合成して送信用変調信号1を生成し、この送信用変調信号1をEA変調器220に印加する。
一方、単位量ΔVbias増加させる第3の駆動条件制御用信号16を得た3点DCバイアス電圧制御部280は、DCバイアス電圧Vbiasに単位量ΔVbiasを足してDCバイアス電圧Vbiasを更新し、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−α2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−α2−α3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
その後、図10に示すステップST4に進む。
すなわち、ステップSTa5において、DCバイアス電圧調整モードにおける1周期で増加させる調整量は次のようになる。
DCバイアス電圧Vbias、第1の観測用EA変調器231に印加する電圧値V1、第2の観測用EA変調器232に印加する電圧値V2(Vbias−α2)、及び第3の観測用EA変調器233に印加する電圧値V3(Vbias−α2−α3)それぞれに単位量ΔVbiasを増加させる。
なお、駆動振幅VRF、差分値α2、及び差分値α3は設定された値を維持する。
また、ステップSTa4において、第1の中間駆動条件13が示す電圧値が第2の中間駆動条件14が示す電圧値より大きくない場合、第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2と第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2の電圧V1の間(V2〜V1)の消光カーブの傾きが、第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4の電圧V3と第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2の間(V3〜V2)の消光カーブの傾きより小さいことを意味し、ステップSTa6に進む。
ステップSTa6は、比較部260が得た、(V2〜V1)間の消光カーブの傾きが(V3〜V2)間の消光カーブの傾きより小さいことを示す駆動条件調整用信号15により、駆動条件制御部270が、DCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias減少させる第1の駆動条件制御用信号8及び第3の駆動条件制御用信号16を、DCバイアス電圧制御部310及び3点DCバイアス電圧制御部280に出力する。
単位量ΔVbias減少させる第1の駆動条件制御用信号8を得たDCバイアス電圧制御部310は、DCバイアス電圧Vbiasに単位量ΔVbiasを引いてDCバイアス電圧Vbiasを更新し、直流交流合成部330に出力する。直流交流合成部330にて更新されたDCバイアス電圧Vbiasに、変調のための電気信号19に従って変調信号生成部320から出力される駆動振幅VRFの変調信号を合成して送信用変調信号1を生成し、この送信用変調信号1をEA変調器220に印加する。
一方、単位量ΔVbias減少させる第3の駆動条件制御用信号16を得た3点DCバイアス電圧制御部280は、DCバイアス電圧Vbiasに単位量ΔVbiasを引いてDCバイアス電圧Vbiasを更新し、第1の観測用EA変調器231に電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−α2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−α2−α3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
その後、図10に示すステップST4に進む。
すなわち、ステップSTa6において、DCバイアス電圧調整モードにおける1周期で減少させる調整量は次のようになる。
DCバイアス電圧Vbias、第1の観測用EA変調器231に印加する電圧値V1、第2の観測用EA変調器232に印加する電圧値V2(Vbias−α2)、及び第3の観測用EA変調器233に印加する電圧値V3(Vbias−α2−α3)それぞれに単位量ΔVbiasを減少させる。
なお、駆動振幅VRF、差分値α2、及び差分値α3は設定された値を維持する。
図10において、ステップST4は、DCバイアス電圧Vbiasの調整が充分に行なわれたかを判断する。充分になされたという判断基準はステップST1にて設定される。例えば、DCバイアス電圧Vbiasにおける調整可能な上限値又は下限値を超えない範囲での調整を行なう必要があり、上限値又は下限値に達成した場合は充分になされたと判断する。また、上限値又は下限値に達成していない場合でも、図11に示したDCバイアス電圧調整モードの回数を、経験により、設定する、あるいはステップSTa4における大小関係の結果が一つ前の結果から反転するとDCバイアス電圧調整モードを終了するなどの判断基準とする。このような判断基準により、DCバイアス電圧の調整が充分に行なわれていないと判断される(NO)とステップST3に戻り、充分に行なわれたと判断される(YES)とステップST5に進む。
ステップST5は、駆動振幅調整モードを実施するものであり、図12に示すように、第1の差動増幅部251の増幅率b1及び第2の差動増幅部252の増幅率b2を設定するステップSTb1と、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233の第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4に対するDCバイアス電圧を設定し、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を印加するステップSTb2と、比較部260にて駆動条件調整用信号15を得るステップSTb3及びステップSTb4と、駆動振幅VRFを減少するステップSTb5と、駆動振幅VRFを増加させるステップSTb6と、駆動振幅調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)である差分値β2と、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)である差分値β3を駆動振幅VRFに合わせて変更するステップSTb7を備えている。
図12において、ステップSTb1は、駆動条件制御部270が調整対象をDCバイアス電圧Vbiasから送信用変調信号1の駆動振幅VRFに切替える。また、第1の差動増幅部251の増幅率をb1に、第2の差動増幅部252の増幅率をb2に設定する。DCバイアス電圧調整モードにおける第1の差動増幅部251の増幅率a1と、第2の差動増幅部252の増幅率a2とそれぞれ同じ値である場合には特に変更する必要はない。
ステップSTb2は、3点DCバイアス電圧制御部280が、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233の第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4に対するDCバイアス電圧を設定し、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を印加する。
すなわち、3点DCバイアス電圧制御部280が、第1の観測用EA変調器231に印加される電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がVbias−β2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がVbias−β2−β3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。ここで、差分値β2及び差分値β3は初期値としてステップSTb1にて設定された値であり、その後、ステップSTb7にて駆動振幅VRFに合わせて変更、更新、つまり、第2のDCバイアス電圧3にあっては第2のDCバイアス電圧3の電圧値からΔVRF/6を、第3のDCバイアス電圧4にあっては第3のDCバイアス電圧4の電圧値からΔVRF/3を引く又は足すことによって更新された値である。
また、第1の観測用EA変調器231に印加される電圧値V1であるVbiasがアイパターンの中心に対応させ、第2の観測用EA変調器232に印加される電圧値V2および第3の観測用EA変調器233に印加される電圧値V3をレベル2およびレベル3に対応させるために、差分値β2はVRF/6、差分値β3はVRF/3に設定する。
このように設定することにより、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233から出力されるフォトカレントの差分と第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4の差分を考慮することで、レベル3〜2間の振幅、及びレベル2〜1間の半分の振幅を推定できる。
駆動振幅VRFの調整前に、EA変調器220におけるレベル3が消光カーブの非線形領域にあると、レベル3〜2間のフォトカレントの差分は小さく、これを大小比較で検知することにより、送信用変調信号1の駆動振幅VRFを下げることにより、EA変調器220は消光カーブの線形領域での変調が可能となる。
なお、この実施の形態1では、PAM4変調方式におけるアイパターンの中心から上のレベルを観測し、アイパターンの中心から下側の非線形状態の観測はしていないが、駆動振幅調整モードの前にDCバイアス電圧調整モードを実施し、DCバイアス電圧Vbiasが調整されていることから、駆動振幅VRFはDCバイアス電圧Vbiasを中心に対称であると近似できる。従って、アイパターンの中心から上のレベル又は下のレベルの一方を行なうことで駆動振幅VRFの調整が可能である。
ステップSTb3は、DCバイアス電圧調整モードにおけるステップSTa3と同様の処理を行なう。
すなわち、駆動条件探索部200bにおいて、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7が示すフォトカレント(電流値)を基に複数の単純な処理を順に行う。
まず、第1に、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243が、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233からの第1の条件変更用電流5から第3の条件変更用電流7が示す電流値(Iph1、Iph2、Iph3)を電圧値(Vph1、Vph2、Vph3)に変換して第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号としての第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12を得る。
第2に、第1の差動増幅部251が、第1の電流−電圧変換部241からの第1の条件変更用電圧10が示す電圧値Vph1と第2の電流−電圧変換部242からの第2の条件変更用電圧11が示す電圧値Vph2に基づき、第1の条件変更用電圧10と第2の条件変更用電圧11が示す電圧値との差分量(Vph2−Vph1)を線形的に増幅した値である第1の中間駆動条件13を得る。第2の差動増幅部252が、第2の電流−電圧変換部242からの第2の条件変更用電圧11が示す電圧値Vph2と第3の電流−電圧変換部243からの第3の条件変更用電圧12が示す電圧値Vph3に基づき、第2の条件変更用電圧11と第3の条件変更用電圧12が示す電圧値との差分量(Vph3−Vph2)を線形的に増幅した値である第2の中間駆動条件14を得る。
最後に、比較部260が、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値(b1×|Vph2−Vph1|)と第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値(b2×|Vph3−Vph2|)を比較し、大小関係を2値情報とした駆動条件調整用信号15を得、駆動条件調整用信号15を駆動条件制御部270に出力する。
このステップSTb3では、第1の差動増幅部251の増幅率b1、第2の差動増幅部252の増幅率b2は、レベル3〜2とレベル2〜1間の振幅差を同じにする目的があるため、差分値β2及び差分値β3に合わせて適切な値を選ぶ。この実施の形態1では差分値β3が差分値β2の2倍に設定しているので、増幅率b2が増幅率b1の1/2倍に設定している。
ステップSTb4は、駆動条件調整用信号15がどのような信号であるか判断するステップである。
すなわち、駆動条件調整用信号15が、第1の差動増幅部251からの第1の中間駆動条件13が示す電圧値が第2の差動増幅部252からの第2の中間駆動条件14が示す電圧値より大きいか否かを判定する。
第1の中間駆動条件13が示す電圧値が第2の中間駆動条件14が示す電圧値より大きい場合(YES)、第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2と第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2の電圧V1の間(V2〜V1)から推定されるレベル2〜1間のアイ振幅が、第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4の電圧V3と第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2の間(V3〜V2)のレベル3〜2間のアイ振幅より大きいことを意味し、ステップSTb5に進む。
ステップSTb5は、比較部260が得た、(V2〜V1)間から推定されるレベル2〜1間のアイ振幅が(V3〜V2)間のレベル3〜2間のアイ振幅より大きいことを示す、つまり、レベル3〜2間のアイ振幅が狭い状態であることを意味する駆動条件調整用信号15により、駆動条件制御部270が、駆動振幅VRFを単位量ΔVRF減少させる第2の駆動条件制御用信号9を変調信号生成部320に出力する。
単位量ΔVRF減少させる第2の駆動条件制御用信号9を得た変調信号生成部320は、駆動振幅VRFに単位量ΔVRFを引いて駆動振幅VRFを更新し、直流交流合成部330に出力する。直流交流合成部330にてDCバイアス電圧制御部310からのDCバイアス電圧Vbiasに、変調のための電気信号19に従って変調信号生成部320から出力される駆動振幅VRFの変調信号を合成して送信用変調信号1を生成し、この送信用変調信号1をEA変調器220に印加するに印加する。
その後、ステップSTb7に進む。
ステップSTb7は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に対する3つの印加電圧の差分値β2及び差分値β3を更新した駆動振幅VRFに合わせて変更する。
すなわち、第1のDCバイアス電圧2をVbias、第2のDCバイアス電圧3をVbias−(VRF−ΔVRF)/6、第3のDCバイアス電圧4をVbias−(VRF−ΔVRF)/6−(VRF−ΔVRF)/3とする。
すなわち、ステップSTb5及びステップSTb7において、駆動振幅調整モードにおける1周期で減少させる調整量は次のようになる。
駆動振幅VRFに単位量ΔVRFを減少、第2の観測用EA変調器232に印加する電圧値V2(Vbias−α2)にΔVRF/6を増加、第3の観測用EA変調器233に印加する電圧値V3(Vbias−α2−α3)にΔVRF/6+ΔVRF/3を増加、差分値β2にΔVRF/6を減少、及び差分値β3にΔVRF/3を減少させる
DCバイアス電圧Vbias、及び第1の観測用EA変調器231に印加する電圧値V1は設定された値を維持する。
また、ステップSTb4において、第1の中間駆動条件13が示す電圧値が第2の中間駆動条件14が示す電圧値より大きくない場合(NO)、第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2と第1の観測用EA変調器231に印加される第1のDCバイアス電圧2の電圧V1の間(V2〜V1)から推定されるレベル2〜1間のアイ振幅が、第3の観測用EA変調器233に印加される第3のDCバイアス電圧4の電圧V3と第2の観測用EA変調器232に印加される第2のDCバイアス電圧3の電圧V2の間(V3〜V2)のレベル3〜2間のアイ振幅より大きくないことを意味し、ステップSTb6に進む。
ステップSTb6は、比較部260が得た、(V2〜V1)間から推定されるレベル2〜1間のアイ振幅とオフセット量の和あるいは差が(V3〜V2)間のレベル3〜2間のアイ振幅より大きくないことを示す、つまり、駆動振幅VRFを増やす余地があることを意味する駆動条件調整用信号15により、駆動条件制御部270が、駆動振幅VRFを単位量ΔVRF増加させる第2の駆動条件制御用信号9を変調信号生成部320に出力する。
単位量ΔVRF増加させる第2の駆動条件制御用信号9を得た変調信号生成部320は、駆動振幅VRFに単位量ΔVRFを足して駆動振幅VRFを更新し、直流交流合成部330に出力する。直流交流合成部330にてDCバイアス電圧制御部310から出力されるDCバイアス電圧Vbiasに、変調のための電気信号19に従って変調信号生成部320から出力される駆動振幅VRFの変調信号を合成して送信用変調信号1を生成し、この送信用変調信号1をEA変調器220に印加する。
その後、ステップSTb7に進む。
ステップSTb7は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に対する3つの印加電圧の差分値β2及び差分値β3を更新した駆動振幅VRFに合わせて変更する。
すなわち、第1のDCバイアス電圧2をVbias、第2のDCバイアス電圧3をVbias−(VRF+ΔVRF)/6、第3のDCバイアス電圧4をVbias−(VRF+ΔVRF)/6−(VRF+ΔVRF)/3とする。
ステップSTb6及びステップSTb7において、駆動振幅調整モードにおける1周期で減少させる調整量は次のようになる。
駆動振幅VRFに単位量ΔVRFを増加、第2の観測用EA変調器232に印加する電圧値V2(Vbias−α2)にΔVRF/6を減少、第3の観測用EA変調器233に印加する電圧値V3(Vbias−α2−α3)にΔVRF/6+ΔVRF/3を減少、差分値β2にΔVRF/6を増加、及び差分値β3にΔVRF/3を増加させる。
DCバイアス電圧Vbias、及び第1の観測用EA変調器231に印加する電圧値V1は設定された値を維持する。
その後、図10に示したステップST6に進む。図10において、ステップST6は、駆動振幅VRFの調整が充分に行なわれたかを判断する。充分になされたという判断基準はステップST1にて設定される。例えば、駆動振幅VRFにおける調整可能な上限値又は下限値を超えない範囲での調整を行なう必要があり、上限値又は下限値に達成した場合は充分になされたと判断する。また、上限値又は下限値に達成していない場合でも、図12に示した駆動振幅調整モードの回数を、経験により、設定する、あるいはステップSTb4における大小関係の結果が一つ前の結果から反転すると駆動振幅調整モードを終了するなどの判断基準とする。このような判断基準により、駆動振幅VRFの調整が充分に行なわれていないと判断される(NO)とステップST5に戻り、充分に行なわれたと判断される(YES)とステップST3に進む。
ステップST3では、駆動条件制御部270が調整対象を再びDCバイアス電圧調整モードに戻し、以降はループを繰り返す。
これにより光送信器200の運用中においてEA変調器220に印加する送信用変調信号1のDCバイアス電圧Vbias及び駆動振幅VRFが適応的に調整される。
なお、光送信器200の運用中全ての期間において、DCバイアス電圧調整モード及び駆動振幅調整モードの調整動作を繰り返して行なうものとしたが、調整モードを周期的に行なうものでも良い。
以上に述べたように、この発明の実施の形態1に係る光送信装置100にあっては、図8に左上のグラフとして示したように、光出力を行なう第1の光変調器を構成するEA変調器220が温度t1における消光カーブに対して比較的線形な領域で駆動し、レベル3からレベル0における各間隔が適切に確保されている状態から、温度がt1からt2に変化した場合にEA変調器220における温度t1の消光カーブから図8の右に示すグラフに変化したとしても、第2の光変調器を構成する第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233によってフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号を得、駆動条件探索部200bが第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいた第1の駆動条件制御用信号を出力し、光送信器制御部300が、DCバイアス電圧調整モードにて第1の駆動条件制御用信号に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を調整し、駆動振幅調整モードにて第2の駆動条件制御用信号に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1を特徴づける駆動振幅の電圧値を調整するため、図8の下のグラフとして示したように、EA変調器220に印加する送信用変調信号1を特徴づけるDCバイアス電圧Vbias及び駆動振幅VRFを適応的に調整することができる。
従って、この発明の実施の形態1に係る光送信装置100にあっては、温度の変化により、EA変調器220における消光カーブ特性が大きく変わった場合にも良好なアイパターンを得ることができるという効果がある。また、送信用変調信号1の駆動振幅を最適化することでなるべく広いレベル間隔を取ることができ、結果として消光比を高くすることができるという効果がある。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2について図13及び図14を用いて説明する。
実施の形態2に係る光送信装置100は、実施の形態1に係る光送信装置100がDCバイアス電圧調整モード及び駆動振幅調整モードの2つの調整モードを実施する構成であるのに対して、駆動振幅調整モードを持たず、EA変調器220に印加する送信用変調信号1の駆動振幅VRFは固定値とした構成としたものである。
図13及び図14において、図1及び図10と同一符号は同一又は相当部分を示す。
すなわち、変調信号生成部320は、EA変調器220に印加する送信用変調信号1を特徴づける駆動振幅VRFを固定値として設定し、直流交流合成部330に出力する。
駆動振幅VRFの固定値は、EA変調器220が適切な環境にて通常駆動される時の温度に対する消光カーブの線形領域によって設定される。
DCバイアス電圧条件制御部271は実施の形態1における駆動条件制御部270に相当し、DCバイアス電圧調整モード時に動作する。
すなわち、DCバイアス電圧条件制御部271は、実施の形態1に示した駆動条件制御部270におけるDCバイアス電圧調整モードの時と同じ動作をする。
要するに、DCバイアス電圧条件制御部271は、DCバイアス電圧調整モード時、次の動作を実行する。
1)実施の形態1にて示した設定値1から設定値6に示すDCバイアス電圧調整モード時の設定値を各構成要素に設定する。
2)第3の駆動条件制御用信号16を、差分値α2及び差分値α3を設定させる信号とする。
3)第1の差動増幅部251における増幅率をa1、第2の差動増幅部252における増幅率をa2とする。
4)比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15に基づき、第1の駆動条件制御用信号8を得るとともに、第3の駆動条件制御用信号16を得る。
その結果、第1の駆動条件制御用信号8によりEA変調器220に印加する送信用変調信号1におけるDCバイアス電圧Vbiasを光送信器制御部300に調整させる。
5)第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を調整させるための第3の駆動条件制御用信号16を得る。
6)比較部260にて得られた駆動条件調整用信号15がLレベルを示すと、第1の駆動条件制御用信号8及び第3の駆動条件制御用信号16を、DCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias減少させる信号とし、駆動条件調整用信号15がHレベルを示すと、第1の駆動条件制御用信号8及び第3の駆動条件制御用信号16を、DCバイアス電圧Vbiasを単位量ΔVbias増加させる信号とする。
図13に示した光送信装置100のハードウェア構成は、実施の形態1として示した図9と基本的な構成は同じであり、メモリ302に格納されたプログラムが異なるだけである。
すなわち、メモリ302とメモリ202は、この実施の形態2では、図14に示す、光送信装置100におけるイベント認識の処理フローを示すフローチャートを実行するプログラムを記憶している。
なお、図14は、実施の形態1における図10及び図11を合成したフローチャートに相当する。
図14において、ステップSTa11からステップSTa61はそれぞれ図11に示したステップSTa1からステップSTa6に相当し、図10に示したステップST3のDCバイアス電圧調整モードのステップに相当する。
実施の形態2では、駆動振幅調整モードを持たないため、図10に示したステップST4からステップST6を持たない。
このフローチャートは常時ループのフローとなっており、ループ開始とループ終了の間の処理を繰り返す。
ステップSTa51及びステップSTa61の処理後、ステップSTa21に戻り、以降はループを繰り返す。これにより光送信装置100の運用中においてDCバイアス電圧Vbiasを適応に調整する。
なお、光送信器200の運用中全ての期間において、DCバイアス電圧調整モードを繰り返して行なうものとしたが、DCバイアス電圧調整モードを周期的に行なうものでも良い。
以上に述べたように、この発明の実施の形態2に係る光送信装置100にあっても、実施の形態1と同様に、第2の光変調器を構成する第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233によってフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号を得、駆動条件探索部200bが第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいた第1の駆動条件制御用信号を出力し、光送信器制御部300が、第1の駆動条件制御用信号に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1の直流成分である直流バイアス電圧Vbiasの電圧値を調整し、EA変調器220に印加する送信用変調信号1のDCバイアス電圧Vbiasを適応的に調整することができる。
従って、この発明の実施の形態2に係る光送信装置100にあっては、温度の変化により、EA変調器220に消光カーブ特性が大きく変わった場合にも良好なアイパターンを得ることができるという効果がある。
また、PAM4変調方式以外の多値変調方式においても適用できるという効果がある。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3について図15を用いて説明する。
実施の形態3に係る光送信装置100は、実施の形態1及び実施の形態2に係る光送信装置100におけるCW光出力部210をCW光出力部210cに変更したものであり、その他の構成は同じである。
従って、CW光出力部210cを備えた光信号生成部200cについて説明する。
CW光出力部210cは発光部211cと観測用CW光分岐部213cを備えている。
発光部211cはCW光を出力する半導体レーザ(LD)である。
この半導体レーザ(LD)は、対向するミラーで形成された共振器構造を有し、それぞれのミラーから異なった方向にCW光を取り出す構造である。
発光部211cの一方のミラーから取り出されたCW光はEA変調器220へ出力される。
発光部211cの他方のミラーから取り出されたCW光は観測用CW光分岐部213cへ出力される。
観測用CW光分岐部213cへ入力されたCW光は3つに分岐されて第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233へ出力する。
観測用CW光分岐部213は、光結合器又は多モード干渉導波路などである。
この実施の形態3に係る光送信装置100にあっても、実施の形態1及び実施の形態2に係る光送信装置100とCW光出力部210cが異なるだけであるので、実施の形態1に係る光送信装置100と同様の効果もしくは実施の形態2に係る光送信装置100と同様の効果を奏する。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4について図16を用いて説明する。
実施の形態4に係る光送信装置100は、実施の形態1及び実施の形態2に係る光送信装置100における光信号生成部200aを光信号生成部200dに変更したものであり、その他の構成は同じである。
従って、光信号生成部200dについて説明する。
光信号生成部200dは、CW光を出力する半導体レーザ(LD)である発光部211dからなるCW光出力部210dと、EA変調器220と、変調光分岐部214と、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233を備えている。
発光部211dから出力されたCW光はEA変調器220に変調されて光信号として出力される。
変調光分岐部214は、EA変調器220と第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233の間に設けられ、EA変調器220と第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233が直列的に光接続されている。
EA変調器220からの光信号は、変調光分岐部214を介して光出力向けポートから光出力として出力される。
EA変調器220からの光信号は、変調光分岐部214にてさらに3つに分岐されて第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233へ出力される。
変調光分岐部214における光出力向けポートの配分比率は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に対する出力ポートの配分比率より大きくし、光送信装置100からの光パワーを下げないようにしている。
この実施の形態4に係る光送信装置100にあっても、実施の形態1及び実施の形態2に係る光送信装置100と光信号生成部200dが異なるだけであるので、実施の形態1に係る光送信装置100と同様の効果もしくは実施の形態2に係る光送信装置100と同様の効果を奏する。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5について図17を用いて説明する。
実施の形態5に係る光送信装置100は、実施の形態1に係る光送信装置100における光信号生成部200aに対して、さらに第2の駆動振幅調整モードを追加したものである。
すなわち、実施の形態1に係る光送信装置100における駆動振幅調整モードが、PAM4変調方式におけるアイパターンの中心から上のレベルを観測したものであるが、さらに、アイパターンの中心から下のレベルを観測する第2の駆動振幅調整モードを追加したものである。
図17において、ステップST7はステップST5と同様のステップである。
ステップST7において、第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)である差分値γ2と、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)である差分値γ3を設定するとともに、第1の差動増幅部251の増幅率をc1と、第2の差動増幅部252の増幅率をc2に設定する。差分値γ2はVRF/6、差分値γ3はVRF/3である。
3点DCバイアス電圧制御部280が、第1の観測用EA変調器231に印加される電圧値V1がVbiasである第1のDCバイアス電圧2を印加し、第2の観測用EA変調器232に電圧値V2がレベル1の電圧となるVbias+γ2である第2のDCバイアス電圧3を印加し、第3の観測用EA変調器233に電圧値V3がレベル0の電圧となるVbias+γ2+γ3である第3のDCバイアス電圧4を印加する。
そして、駆動条件探索部200bは、ステップST5と同様に処理し、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に対する3つの印加電圧の差分値γ2及び差分値γ3を、それぞれ駆動振幅VRFにΔVRF/6、ΔVRF/3を足す、又は引いて更新した駆動振幅VRFに合わせて変更する。
すなわち、第1のDCバイアス電圧2をVbias、第2のDCバイアス電圧3をVbias+VRF/6+ΔVRF/6又はbias+VRF/6−ΔVRF/6、第3のDCバイアス電圧4をVbias+VRF/6+ΔVRF/6+VRF/3+ΔVRF/3又はVbias+VRF/6−ΔVRF/6+VRF/3−ΔVRF/3とする。
その後、ステップST8に進む。
ステップST8にて駆動振幅VRFの調整が充分に行なわれたと判断されるまで、ステップST7に示す第2の駆動振幅調整モードを繰り返して行なわれ、駆動振幅VRFの調整が充分に行なわれたと判断されるとステップST3に進む。
ステップST3では、駆動条件制御部270が調整対象を再びDCバイアス電圧調整モードに戻し、以降はループを繰り返す。
これにより光送信器200の運用中においてEA変調器220に印加する送信用変調信号1のDCバイアス電圧Vbias及び駆動振幅VRFが適応的に調整される。
この実施の形態5に係る光送信装置100は、実施の形態1に係る光送信装置100に対して第2の駆動振幅調整モードを追加しているので、実施の形態1に係る光送信装置100と同様の効果を奏する他、もしくは実施の形態2に係る光送信装置100と同様の効果を奏する他、送信用変調信号1の駆動振幅をさらに広いレベル間隔を取ることができ、結果として消光比をより高くすることができるという効果がある。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6に係る光送信装置100について、図18から図21を用いて説明する。
実施の形態6に係る光送信装置100は、実施の形態1に係る光送信装置100に対して、DCバイアス電圧調整モード及び駆動振幅調整モードの2つの調整モードのうち、駆動振幅調整モードを行なう構成として、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に第4の観測用EA変調器を追加し、さらに、第4の電流−電圧変換部244と、第3の差動増幅部253及び第4の差動増幅部254及び駆動振幅調整用比較部261により構成される駆動振幅調整用信号生成部250bと、駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281を追加したものである。なお、各図中同一符号は、同一又は相当部分を示す。
要するに、この実施の形態6に係る光送信装置100は、DCバイアス電圧調整モードは、第2の光変調器を構成する第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233と、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243と、第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部252及び比較部260を有するDCバイアス調整用信号生成部250aと、駆動条件制御部272と、3点DCバイアス電圧制御部280を用いて行なう。
一方、駆動振幅調整モードは、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233のうちから選択された観測用EA変調器及び選択された観測用EA変調器に対応する電流−電圧変換部と、第3の光変調器を構成する第4の観測用EA変調器234と、第4の電流−電圧変換部244と、第3の差動増幅部253及び第4の差動増幅部254及び駆動振幅調整用比較部261を有する駆動振幅調整用信号生成部250bと、駆動条件制御部272と、駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281を用いて行なう。
以下に、実施の形態1に係る光送信装置100と相違する点を中心に説明する。
CW光出力部210eは、図19に示すように、発光部211と、CW光分岐部212と、観測用CW光分岐部213eを備えている。
観測用CW光分岐部213eは、CW光分岐部212からのCW光を4つに分岐して第1の観測用EA変調器231から第4の観測用EA変調器234に出力する。観測用CW光分岐部213eの分岐前及び分岐後のCW光の特性は光パワー以外同じである。
第4の観測用EA変調器234は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233とともに、EA変調器220の適切な駆動条件を探索するための、EA変調器220に対する送信用変調信号の駆動振幅の電圧値を得るためのものである。
第4の観測用EA変調器234は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233と同様の構成をしており、印加される第4のDCバイアス電圧20により、CW光出力部210eからの連続レーザ光に対する電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第4の条件変更用信号21を出力する第3の光変調器を構成する。第4の観測用EA変調器234は、観測用CW光分岐部213eからの分岐後のCW光を受ける。
第4の観測用EA変調器234は、第4のDCバイアス電圧20が第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4の電圧値と異なる以外は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233と、その半導体の層構造、組成比、導波路の構造及び電界吸収効果が生じる領域の長さなどを極力同じにしてある。
第1の観測用EA変調器231から第4の観測用EA変調器234に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4及び第4のDCバイアス電圧20の電圧値は、以下のようにされる。
初期値において、DCバイアス電圧調整モード時の第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)を差分値α2とし、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)を差分値α3と設定する。
また、駆動振幅調整モード時においても、第1のDCバイアス電圧2と第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値の電圧差(V1−V2)を差分値α2とし、第2のDCバイアス電圧3と第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値の電圧差(V2−V3)を差分値α3と設定し、さらに、第3のDCバイアス電圧4と第4のDCバイアス電圧20が示す電圧値の電圧差(V3−V4)を差分値β4と設定する。
すなわち、第1のDCバイアス電圧2が示す電圧値V1をVbiasとすると、第2のDCバイアス電圧3が示す電圧値V2がVbias−α2、第3のDCバイアス電圧4が示す電圧値V3がVbias−α2−α3となり、これは実施の形態1におけるDCバイアス電圧調整モードと同じ電圧である。
一方、第4のDCバイアス電圧が示す電圧値V4はVbias−α2−α3−β4となる。
実施の形態6では、第4の観測用EA変調器に印加される電圧値V4をレベル3に対応させるため、電圧差(V1−V4)、すなわち(α2+α3+β4)が駆動振幅の半値であるVRF/2に等しくなるようにβ4を設定する。
駆動条件探索部200fは、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243と、第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部252及び比較部260を有するDCバイアス調整用信号生成部250aと、駆動条件制御部272と、3点DCバイアス電圧制御部280に加え、第4の電流−電圧変換部244と、第3の差動増幅部253及び第4の差動増幅部254及び駆動振幅調整用比較部261を有する駆動振幅調整用信号生成部250bと、駆動振幅調整用DCデバイス電圧制御部281を備える。
なお、図18において、駆動条件探索部200fの各構成要件間を電気信号の流れとして示しているが、ソフトウェア的に行なわれる場合は、実際の電気信号の流れはない。
第4の電流−電圧変換部244は第4の観測用EA変調器234からの第4の条件変更用電流21が示す電流値を電圧値に変換して第4の条件変更用信号としての第4の条件変更用電圧22を得る。
すなわち、第4の電流−電圧変換部244は、第4の観測用EA変調器234から出力された第4の条件変更用電流21が示すフォトカレントの値Iph4を電圧値Vph4に変換する。この変換では、例えば、抵抗を介した線形変換、つまりオームの法則(V=I×R)に基づき行なわれる。第4の電流−電圧変換部244は、第1の電流−電圧変換部241から第3の電流−電圧変換部243と同じ抵抗値を有する抵抗にて構成している。
第3の差動増幅部253は、第1の電流−電圧変換部241からの第1の条件変更用電圧10が示す電圧値Vph1と第3の電流−電圧変換部243からの第3の条件変更用電圧12が示す電圧値Vph3に基づき、第1の条件変更用電圧10と第3の条件変更用電圧12が示す電圧値との差分量(Vph1−Vph3)を線形的に増幅した値である第3の中間駆動条件23を得る。
第4の差動増幅部254は、第1の電流−電圧変換部241からの第1の条件変更用電圧10が示す電圧値Vph1と第4の電流−電圧変換部244からの第4の条件変更用電圧22が示す電圧値Vph4に基づき、第1の条件変更用電圧10と第4の条件変更用電圧22が示す電圧値との差分量(Vph1−Vph4)を線形的に増幅した値である第4の中間駆動条件24を得る。
第3の差動増幅部253は増幅率をb3に、第4の差動増幅部254は増幅率をb4に設定される。
従って、駆動振幅調整モード時、第3の差動増幅部253からの第3の中間駆動条件23が示す電圧の絶対値はb3×|Vph3−Vph1|になり、第4の差動増幅部254からの第4の中間駆動条件24が示す電圧の絶対値はb4×|Vph4−Vph1|になる。
なお、第3の差動増幅部253及び第4の差動増幅部254は、駆動振幅調整モード時に使用されるため、DCバイアス電圧調整モード時に不活性にしても良い。
また、実施の形態1では、第1の差動増幅部251は、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率をa1、駆動振幅調整モードの増幅率をb1に設定しているが、増幅率をa1とし、駆動振幅調整モード時に不活性化しても良い。同様に、第2の差動増幅部252は、DCバイアス電圧調整モード時の増幅率をa2、駆動振幅調整モードの増幅率をb2に設定しているが、増幅率をa2とし、駆動振幅調整モード時に不活性にしても良い。
DCバイアス電圧調整モードで使用する第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部における線形増幅の増幅率a1及び増幅率a2の比率は実施の形態1と同様の考えに基づき決められる。
駆動振幅調整モードで使用する第3の差動増幅部253及び第4の差動増幅部254における増幅率b3及び増幅率b4の比率も、実施の形態1において、駆動振幅調整モードで使用する場合の第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部252における線形増幅の増幅率b1及び増幅率b2の比率における設定と同様の考えに基づき決められる。
但し、図20に示すように、第2の観測用EA変調器232から第4の観測用EA変調器234に印加される電圧が実施の形態1における電圧と異なっているために比率の値が異なる。
すなわち、第4の差動増幅部254の増幅率b4は、第1の観測用EA変調器231から第4の観測用EA変調器234に印加される電圧の差分量を考慮して、第3の差動増幅部253の増幅率b3の{(α2+α3)/(α2+α3+β4)}倍に設定する必要がある。
なお、図20は、駆動振幅調整モード時の、EA変調器220及び第1の観測用EA変調器231から第4の観測用EA変調器234における、逆方向印加電圧Vに対するパワー透過率Tを○印にて示している。横軸は逆方向印加電圧Vを、縦軸はパワー透過率Tの値を示している。
駆動振幅調整用比較部261は、第3の差動増幅部253から出力される第3の中間駆動条件23と第4の差動増幅部254から出力される第4の中間駆動条件24に基づき、第3の中間駆動条件23と第4の中間駆動条件24が示す電圧値を比較し、駆動条件調整用信号の一つである駆動振幅調整用信号15bを得る。
すなわち、駆動振幅調整用比較部261は、第3の中間駆動条件23が示す電圧の絶対値(b3×|Vph3−Vph1|)と第4の中間駆動条件24が示す電圧の絶対値(b4×|Vph4−Vph1|)を比較し、大小関係を2値情報とした駆動振幅調整用信号15bを得る。
駆動振幅調整用信号15bは、実施の形態1における駆動振幅調整モード時の、駆動条件調整用信号15と同様に、大小関係を判別するときにオフセット量を設定することができる。オフセット量を設ける理由は、実施の形態1と同様で、VRFが調整を繰り返すごとに不要に小さくなり続けることを防ぐためである。従って、オフセット量を適切に設定することで、レベル2−1の振幅差とレベル3−2の振幅差がおおよそ等間隔になるように駆動振幅の調整を維持できる。
要するに、駆動条件探索部200fは、DCバイアス電圧調整モード時に使用する、第1の差動増幅部251及び第2の差動増幅部252及び比較部260を有するDCバイアス調整用信号生成部250aと、駆動振幅調整モードに使用する、第3の差動増幅部253及び第4の差動増幅部254及び駆動振幅調整用比較部261を有する駆動振幅調整用信号生成部250bとを備えている。
DCバイアス調整用信号生成部250aは、DCバイアス電圧調整モード時に、第1の条件変更用信号5から第3の条件変更用信号7に基づく第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12の3つの組み合わせのうちの2つの組み合わせ、この実施の形態6では、第1の条件変更用電圧10と第2の条件変更用電圧11の組み合わせと、第2の条件変更用電圧11と第3の条件変更用電圧12の組み合わせ、による光吸収量の差分量に基づいて駆動条件調整用信号の一つであるDCバイアス調整用信号15aを得る。
駆動振幅調整用信号生成部250bは、駆動振幅調整モード時に、第1の条件変更用信号5から第3の条件変更用信号7に基づく第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12の3つの組み合わせのうちの残りの組み合わせと、残りの組み合わせのうちの一つの条件変更用電圧と第4の条件変更用信号21に基づく第4の条件変更用電圧22による光吸収量の差分量、この実施の形態6では、第1の条件変更用電圧10と第3の条件変更用電圧12の組み合わせと、第1の条件変更用電圧10と第4の条件変更用電圧22、による光吸収量の差分量に基づいて駆動振幅調整用信号15bを得る。
なお、この実施の形態6では、駆動振幅調整用信号生成部250bは、駆動振幅調整モード時に、第1の条件変更用信号5から第3の条件変更用信号7に基づく第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12の3つの組み合わせのうちの残りの組み合わせと、残りの組み合わせのうちの一つの条件変更用電圧と第4の条件変更用信号21に基づく第4の条件変更用電圧22による光吸収量の差分量とを用いているが、第1の条件変更用信号5から第3の条件変更用信号7に基づく第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12の3つの組み合わせのうちの一つの組み合わせと、第1の条件変更用電圧10から第3の条件変更用電圧12のうちの一つの条件変更用電圧と第4の条件変更用信号21に基づく第4の条件変更用電圧22による光吸収量の差分量に基づいて駆動振幅調整用信号15bを得るものでも良い。
駆動条件制御部272は、実施の形態1と同様に光送信装置100の稼働前に各種の設定値の設定が行なわれ、光送信装置100が稼動開始後、DCバイアス電圧調整モード又は駆動振幅調整モードのいずれのモードを行なうかを指示する。
駆動条件制御部272は、DCバイアス電圧調整モード時、比較部260にて得られたDCバイアス調整用信号15aに基づき、第1の駆動条件制御用信号8を得るとともに、第3の駆動条件制御用信号16を得る。駆動条件制御部272は、DCバイアス電圧調整モードであるので第2の駆動条件制御用信号9は発生しない。
このときの駆動条件制御部272の動作は、実施の形態1と同じであるので説明は省略する。
一方、駆動振幅調整モード時、駆動条件制御部272は、駆動振幅調整用比較部261にて得られた駆動振幅調整用信号15bに基づき、第2の駆動条件制御用信号9を得るとともに、第4の駆動条件制御用信号25を得る。駆動条件制御部272は、駆動振幅調整モード時であるので第1の駆動条件制御用信号8は発生しない。このとき、駆動条件制御部272は第3の駆動条件制御用信号16の変わりに初期値もしくは駆動振幅調整モード直前の状態を維持させる信号を出力する。
駆動条件制御部272が得る第3の駆動条件制御用信号16は、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を調整させるためのものであり、第4の駆動条件制御用信号25は、第4の観測用EA変調器234に印加される第4のDCバイアス電圧20を調整させるためのものである。
駆動条件制御部272は、DCバイアス電圧調整モード時に実施の形態1と同様に3点DCバイアス電圧制御部280などの制御を行い、駆動振幅調整モード時、駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281、第3の差動増幅部253、及び第4の差動増幅部254に対して制御を行う。
駆動条件制御部272は、駆動振幅調整モード時の設定値として、実施の形態1にて示した設定値2に対応して設定値7が、設定値4に対応して設定8の設定が行なわれる。
設定値7:第3のDCバイアス電圧4と第4のDCバイアス電圧20が示す電圧値の電圧差(V3−V4)である差分値β4。
設定値8:第3の差動増幅部253の増幅率b3、第4の差動増幅部254の増幅率b4。
3点DCバイアス電圧制御部280は、DCバイアス電圧調整モードの時、駆動条件制御部272からの第3の駆動条件制御用信号16を受けて実施の形態1と同様に動作する。
3点DCバイアス電圧制御部280は、駆動振幅調整モード時、初期値もしくは、DCバイアス電圧調整モード後に駆動振幅調整モードが開始された場合は、DCバイアス電圧調整モード直後の状態を維持する第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加する。この状態は駆動振幅調整モード期間維持される。
駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281は、駆動振幅調整モード時、駆動条件制御部272からの第4の駆動条件制御用信号25を受けて、初期値としてDCバイアス電圧Vbiasと差分値α2及び差分値α3の他に差分値β4が設定され、第4の観測用EA変調器234に電圧値V4がV1−α2−α3−β4=Vbias−VRF/2である第4のDCバイアス電圧20を印加する。
駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281は、駆動振幅調整モード時、駆動条件制御部272からの第4の駆動条件制御用信号25を受けて、第4の駆動条件制御用信号25がΔVRF/2減少させる信号を示すと、第4の観測用EA変調器234に電圧値V4がVbias−VRF/2−ΔVRF/2を印加する。駆動条件制御部272からの第4の駆動条件制御用信号25がΔVRF/2減少させる信号を示さなくなるまで繰り返される。
駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281は、駆動振幅調整モード時、駆動条件制御部272からの第4の駆動条件制御用信号25を受けて、第4の駆動条件制御用信号25がΔVRF/2増加させる信号を示すと、第4の観測用EA変調器234に電圧値V4がVbias−VRF/2+ΔVRF/2を印加する。駆動条件制御部272からの第4の駆動条件制御用信号25がΔVRF/2増加させる信号を示さなくなるまで繰り返される。
光送信器制御部300を構成する、DCバイアス電圧制御部310と、変調信号生成部320と、直流交流合成部330は、実施の形態1と同様に動作する。
図18及び図19にて示す実施の形態6の光送信装置100のハードウェア構成は、実施の形態1のハードウェア構成を示した図9のハードウェア構成に第4の観測用EA変調器234を追加した構成であり、メモリ302に記録された実施の形態1を実施するためのプログラムが実施の形態6を実施するためのプログラムに変更されている。
メモリ302とメモリ202は、この実施の形態6では、図10、図11、及び図21に示す光送信装置100におけるイベント認識の処理フローを示すフローチャートを実行するプログラムを記憶している。
すなわち、DCバイアス電圧調整モード及び駆動振幅調整モードの2つの調整モードの交互反復については、実施の形態1と同様に、図10に示すフローチャートに基づいて行われる。ただし、駆動振幅調整モードの詳細については図21に示すフローチャートに基づいて行われる。
図21に示すフローチャートは、図10に示した調整モード全体における駆動振幅調整モードのステップであるステップST5に相当し、同時に、実施の形態1における駆動振幅調整モードの詳細フローチャートを示す図12に対応する。図21に示すステップSTb11からステップSTb71はそれぞれ図12に示したステップSTb1からステップSTb7に対応する。
要するに、実施の形態6における駆動振幅調整モード(ステップST5)のフローチャートは、図21に示すように、第3の差動増幅部の増幅率b3及び第4の差動増幅部234の増幅率b4を設定するステップSTb11と、第4の観測用EA変調器234に第4のDCバイアス電圧20を印加するステップSTb21と、駆動振幅調整用比較部261にて駆動振幅調整用信号15bを得るステップSTb31及びステップSTb41と、駆動振幅VRFを減少させるステップSTb51と、駆動振幅VRFを増加させるステップSTb61と、駆動振幅調整モード時の第3のDCバイアス電圧12と第4のDCバイアス電圧22が示す電圧値の電圧差(V3−V4)である差分値β4を駆動振幅VRFに合わせて変更するステップSTb71を備えている。
図21において、ステップSTb11は、駆動条件制御部272が調整対象を送信用変調信号1のDCバイアス電圧Vbiasから駆動振幅VRFに切替える。また、第3の差動増幅部253の増幅率をb3に、第4の差動増幅部254の増幅率をb4に設定する。
ステップSTb21では、駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部281が、第4の観測用EA変調器234の第4のDCバイアス電圧20に対するDCバイアス電圧を設定し、第4の観測用EA変調器234に第4のDCバイアス電圧20を印加する。すなわち、第4の観測用EA変調器234に電圧値V4が(Vbias−α2−α3−β4)である第4のDCバイアス電圧20を印加する。また、第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加される第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧はDCバイアス電圧調整モード(ステップST3)における値を維持している。ここで、差分値β4は初期値としてステップST11にて設定された値であり、その後、ステップSTb71にて駆動振幅VRFに合わせて変更、更新される。
それぞれのDCバイアス電圧を設定することにより、図20に示すように、第1の観測用EA変調器231から第4の観測用EA変調器234において出力されるフォトカレントの差分と第1の観測用EA変調器231から第4の観測用EA変調器234に印加される第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4及び第4のDCバイアス電圧20の差分を考慮することで、EA変調器220におけるレベル3が消光カーブの非線形領域にあるかが推定できる。すなわち、レベル3が線形領域にある場合には、それぞれのフォトカレントの差分はそれぞれの印加電圧の差分(横軸)に線形比例の関係となるが、レベル3が非線形領域にある場合、図20の左側にて示したグラフから理解されるように線形比例の関係でなくなるため、これを検知し駆動振幅を小さくすることで線形比例の関係に戻すことができる。
ステップSTb31では、ステップSTb3と同様な方法で、第4の観測用EA変調器234に対応した第4の条件変更用電流(Iph4)21、第4の条件変更用電圧(Vph4)22を得る。続いて、第3の差動増幅部253が、第1の条件変更用電圧10と第3の条件変更用電圧12が示す電圧値との差分量(Vph1−Vph3)を線形的に増幅した値である第3の中間駆動条件23を得る。また、第4の差動増幅部254が、第1の条件変更用電圧10と第4の条件変更用電圧22が示す電圧値との差分量(Vph1−Vph4)を線形的に増幅した値である第4の中間駆動条件24を得る。
最後に、駆動振幅調整用比較部261が、第3の差動増幅部253からの第3の中間駆動条件が示す電圧値(b3×|Vph3−Vph1|)と第4の差動増幅部からの第4の中間駆動条件が示す電圧値(b4×|Vph4−Vph1|)を比較し、大小関係を2値情報とした駆動振幅調整用信号15bを得、駆動振幅調整用信号15bを駆動条件制御部272に出力する。
ステップSTb41では、駆動振幅調整用信号15bがどのような信号であるか判断するステップである。すなわち、駆動振幅調整用信号15bが、第3の差動増幅部253から出力される第3の中間駆動条件23が示す電圧値が第4の差動増幅部254から出力される第4の中間駆動条件24が示す電圧値より大きいか否かを判定する。
第3の中間駆動条件23が示す電圧値が第4の中間駆動条件24が示す電圧値より大きい場合(YES)、第4の観測用EA変調器234に印加される第4のDCバイアス電圧20に対応するレベル3が消光カーブの非線形性領域に存在(図20の左側のグラフに示す)し、レベル2〜1間のアイ振幅がレベル3〜2間のアイ振幅より大きいことを意味し、ステップSTb51に進む。
ステップSTb51では、駆動振幅調整用比較部261が得た、推定されるレベル2〜1間のアイ振幅がレベル3〜2間のアイ振幅より大きいことを示す、つまり、レベル3〜2間のアイ振幅が狭い状態であることを意味する駆動振幅調整用信号15bにより、ステップSTb5と同様な手順で、駆動条件制御部272が駆動振幅VRFを単位量ΔVRF減少させる。
その後、ステップSTb71に進む。
ステップSTb71は、第3の観測用EA変調器233と第4の観測用EA変調器234に対する印加電圧の差分値β4を、更新した駆動振幅VRFに合わせて変更する。
すなわち、第4のDCバイアス電圧20をVbias−(VRF−ΔVRF)/2とする。
したがって、ステップSTb51及びステップSTb71において、駆動振幅調整モードにおける1周期で変更させる調整量は次のようになる。
駆動振幅VRFに単位量ΔVRFを減少、第4の観測用EA変調器234に印加する電圧値V4にΔVRF/2を増加、差分値β4にΔVRF/2を減少させる。DCバイアス電圧Vbias、及び第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加する電圧値V1、V2、及びV3は設定された値を維持する。
すなわち、駆動振幅調整モードにおいて、β4は駆動振幅VRFに合わせて調整され、α2およびα3は調整されない。
また、ステップSTb41において、第3の中間駆動条件23が示す電圧値が第4の中間駆動条件24が示す電圧値より大きくない場合(NO)、第4の観測用EA変調器234に印加される第4のDCバイアス電圧20に対応するレベル3が消光カーブの線形性領域に存在し、レベル2〜1間のアイ振幅がレベル3〜2間のアイ振幅より大きくないことを意味し、ステップSTb61に進む。
ステップSTb61は、駆動振幅調整用比較部261が得た、推定されるレベル2〜1間のアイ振幅がレベル3〜2間のアイ振幅より大きくないことを示す、つまり、駆動振幅VRFを増やす余地があることを意味する駆動振幅調整用信号15bにより、ステップSTb6と同様な手順で、駆動条件制御部が駆動振幅VRFを単位量ΔVRF増加させる。
その後、ステップSTb71に進む。
ステップSTb71は、第3の観測用EA変調器233と第4の観測用EA変調器234に対する印加電圧の差分値β4を、更新した駆動振幅VRFに合わせて変更する。
すなわち、第4のDCバイアス電圧をVbias−(VRF+ΔVRF)/2とする。
ステップSTb61及びステップSTb71において、駆動振幅調整モードにおける1周期で変更させる調整量は次のようになる。
駆動振幅VRFに単位量ΔVRFを増加、第4の観測用EA変調器234に印加する電圧値V4にΔVRF/2を減少、差分値β4にΔVRF/2を増加させる。DCバイアス電圧Vbias、及び第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233に印加する電圧値V1、V2、及びV3は設定された値を維持する。
すなわち、駆動振幅調整モードにおいて、β4は駆動振幅VRFに合わせて調整され、α2およびα3は調整されない。
その後、図10に示したステップST6に進み、実施の形態1と同様の動作が行われる。
このようにして、第4のDCバイアス電圧20は調整され、図20の右側のグラフに示すように、光変調の非線形状態は改善される。
以上に述べたように、この発明の実施の形態6に係る光送信装置100にあっては、
ア)第2の光変調器を構成する第1の観測用EA変調器231から第3の観測用EA変調器233によってフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号5から第3の条件変更用信号7を得、第3の光変調器を構成する第4の観測用EA変調器234によってフォトカレントの値に基づく第4の条件変更用信号21を得、
イ)駆動条件探索部200fが第1の条件変更用信号5からから第3の条件変更用信号7及び第4の条件変更用信号21による光吸収量の差分量に基づいた第1の駆動条件制御用信号及び第2の駆動条件制御用信号を出力し、
ウ)光送信器制御部300が、DCバイアス電圧調整モードにて第1の駆動条件制御用信号に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値Vbiasを適応的に調整し、駆動振幅調整モードにて第2の駆動条件制御用信号に基づき、EA変調器220に印加する送信用変調信号1を特徴づける駆動振幅の電圧値VRFを適応的に調整することができる。
従って、この発明の実施の形態6に係る光送信装置100にあっては、DCバイアス電圧調整モードと駆動振幅調整モードの2つの調整モードの交互反復の中で、第2の光変調器に印加する第1のDCバイアス電圧2から第3のDCバイアス電圧4を変更することなく、実施の形態1と同等な効果が得られる。
なお、実施の形態6において、第3の光変調器を第4の観測用EA変調器234にて構成するものを示したが、これに限られるものではなく、第4の観測用EA変調器234に加えて第5の観測用EA変調器を追加するなど、複数の観測用EA変調器により構成しても良い。
複数の観測用EA変調器により構成する場合、複数の観測用EA変調器に印加するDCバイアス電圧は全て同じにしてもよいし、それぞれ異なる電圧としてもよい。このように第3の光変調器を複数の観測用EA変調器により構成することにより、レベル3又はその他のレベルが消光カーブの非線形領域に存在するかを推定する際の精度を高めることができる。
なお、本発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
100 光送信装置、200 光送信器、200a,200c,200d 光信号生成部(光素子)、200b 駆動条件探索部、210,210c,210d CW光出力部、211,211c,211d 発光部、212 CW光分岐部、213,213c 観測用CW光分岐部、214 変調光分岐部、220 EA変調器、231 第1の観測用EA変調器、232 第2の観測用EA変調器、233 第3の観測用EA変調器、234 第4の観測用EA変調器、241 第1の電流−電圧変換部、242 第2の電流−電圧変換部、243 第3の電流−電圧変換部、244 第4の電流−電圧変換部、251 第1の差動増幅部、252 第2の差動増幅部、253 第3の差動増幅部、254 第4の差動増幅部、260 比較部、261 駆動振幅調整用比較部、270、272 駆動条件制御部、271 DCバイアス電圧条件制御部、280 3点DCバイアス電圧制御部、281 駆動振幅調整用DCバイアス電圧制御部、300 光送信器制御部、310 DCバイアス電圧制御部、320 変調信号生成部、330 直流交流合成部、

Claims (18)

  1. 入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器、
    入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号を受け、前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて第1の駆動条件制御用信号を得るともに、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を出力する駆動条件探索部、
    前記駆動条件探索部が得た第1の駆動条件制御用信号に基づき、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を調整する光送信器制御部、
    を備えた光送信装置。
  2. 前記駆動条件探索部は、さらに、前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて第2の駆動条件制御用信号を得、
    前記光送信器制御部は、前記駆動条件探索部にて得た第2の駆動条件制御用信号に基づき、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を設定し、前記設定した直流バイアス電圧の電圧値と前記設定した駆動振幅の電圧値に基づき送信用変調信号を生成し、前記第1の光変調器に印加することを特徴とする請求項1記載の光送信装置。
  3. 前記第1の光変調器に印加される送信用変調信号は、直流バイアス電圧と駆動振幅の電圧値による4段階の値を取る信号であり、
    前記第1の光変調器は、前記送信用変調信号によって4段階のレベルを取る光信号を出力する電界吸収型変調器であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の光送信装置。
  4. 前記第2の光変調器は、
    前記連続レーザ光が入力され、入力された連続レーザ光を、第1のDCバイアス電圧が印加されて前記第1の条件変更用信号を出力する第1の観測用電界吸収型変調器と、
    前記連続レーザ光が入力され、入力された連続レーザ光を、第2のDCバイアス電圧が印加されて前記第2の条件変更用信号を出力する第2の観測用電界吸収型変調器と、
    前記連続レーザ光が入力され、入力された連続レーザ光を、第3のDCバイアス電圧が印加されて前記第3の条件変更用信号を出力する第3の観測用電界吸収型変調器を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の光送信装置。
  5. 前記第1の光変調器に入力される連続レーザ光は、連続レーザ光を出力する発光部からレーザ光分岐部を介して入力される連続レーザ光であり、
    前記第2の光変調器に入力される連続レーザ光は、前記発光部から前記レーザ光分岐部及び観測用レーザ光分岐部を介して入力される連続レーザ光であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光送信装置。
  6. 前記第1の光変調器に入力される連続レーザ光は、2方向に連続レーザ光を出力する発光部からの一方の連続レーザ光であり、
    前記第2の光変調器に入力される連続レーザ光は、前記発光部から観測用レーザ光分岐部を介して入力される他方の連続レーザ光であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光送信装置。
  7. 前記第1の光変調器に入力される連続レーザ光は、連続レーザ光を出力する発光部からの連続レーザ光であり、
    前記第2の光変調器に入力される光信号は、前記第1の光変調器から出力された光信号であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の光送信装置。
  8. 前記駆動条件探索部は、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号が示すフォトカレントの値をそれぞれ電圧値に変換して第1の条件変更用電圧から第3の条件変更用電圧を得る電流―電圧変換部と、
    前記第1の条件変更用電圧から前記第3の条件変更用電圧の電圧値に基づいて、前記第2の光変調器が有する3つの導波路間での光吸収量の差分を算出し、第1の中間駆動条件及び第2の中間駆動条件を得る差動増幅部と、
    前記第1の中間駆動条件と前記第2の中間駆動条件が示す電圧値を比較し、駆動条件調整用信号を得る比較部と、
    前記駆動条件調整用信号に基づき前記第1の駆動条件制御用信号を生成し、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を出力する駆動条件生成部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光送信装置。
  9. 前記駆動条件探索部は、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号が示すフォトカレントの値をそれぞれ電圧値に変換して第1の条件変更用電圧から第3の条件変更用電圧を得る電流―電圧変換部と、
    前記第1の条件変更用電圧から前記第3の条件変更用電圧の電圧値に基づいて、前記第2の光変調器が有する3つの導波路間での光吸収量の差分を算出し、第1の中間駆動条件及び第2の中間駆動条件を得る差動増幅部と、
    前記第1の中間駆動条件と前記第2の中間駆動条件が示す電圧値を比較し、駆動条件調整用信号を得る比較部と、
    前記駆動条件調整用信号に基づき前記第1の駆動条件制御用信号及び前記第2の駆動条件制御用信号を生成し、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を出力する駆動条件生成部と、
    を備えることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の光送信装置。
  10. 入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器に、前記送信用変調信号を印加するとともに、入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器に、前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を印加する第1のステップと、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を更新する第2のステップと、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧の電圧値を更新する第3のステップと、
    を備えた光送信方法。
  11. 前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する第4のステップを備えたことを特徴とする請求項10記載の光送信方法。
  12. 入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器に、前記送信用変調信号を印加するとともに、入力された連続レーザ光を、第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器に、前記直流バイアス電圧の電圧値を示す第1のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値を引いた電圧値を示す第2のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値及び第2の差分値を引いた電圧値を示す第3のDCバイアス電圧を印加する第1のステップと、
    前記第1のステップにて第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧が印加された前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を更新する第2のステップと、
    前記第1のステップにて第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧が印加された前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧の電圧値を更新する第3のステップと、
    前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧が印加された前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する第4のステップと、
    前記第2の光変調器に、前記直流バイアス電圧の電圧値を示す第1のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値を足した電圧値を示す第2のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値及び第2の差分値を足した電圧値を示す第3のDCバイアス電圧を印加する第5のステップと、
    前記第5のステップにて第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧が印加された前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する第6のステップと、
    を備えた光送信方法。
  13. コンピュータに、
    入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器に印加する前記送信用変調信号を得るとともに、入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を得る第1の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を更新する直流バイアス電圧の電圧値を得る第2の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧の電圧値を更新する電圧値を得る第3の手順と、
    を実行させるためのプログラム。
  14. 前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する駆動振幅の電圧値を得る第4の手順を実行させるための請求項13記載のプログラム。
  15. コンピュータに、
    入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器に印加する前記送信用変調信号を得るとともに、入力された連続レーザ光を、第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器に印加する、前記直流バイアス電圧の電圧値を示す第1のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値を引いた電圧値を示す第2のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値及び第2の差分値を引いた電圧値を示す第3のDCバイアス電圧を得る第1の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を更新する直流バイアス電圧の電圧値を得る第2の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧の電圧値を更新する電圧値を得る第3の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する駆動振幅の電圧値を得る第4の手順と、
    前記第2の光変調器に、前記直流バイアス電圧の電圧値を示す第1のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値を足した電圧値を示す第2のDCバイアス電圧と、前記直流バイアス電圧の電圧値に第1の差分値及び第2の差分値を足した電圧値を示す第3のDCバイアス電圧を得る第5の手順と、
    前記第5の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する駆動振幅の電圧値を得る第6の手順と、
    を実行させるためのプログラム。
  16. 入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器、
    入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器、
    入力された連続レーザ光を、前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧と異なる電圧値である第4のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第4の条件変更用信号として出力する第3の光変調器、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号及び前記第3の光変調器からの第4の条件変更用信号を受け、前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの2つの組み合わせによる光吸収量の差分量に基づいて第1の駆動条件制御用信号を得るともに、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を出力し、前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの1つの組み合わせによる光吸収量の差分量と前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号のうちの一つの条件変更用信号と前記第4の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて第2の駆動条件制御用信号を得るともに、前記第3の光変調器に印加する前記第4のDCバイアス電圧を出力する駆動条件探索部、
    前記駆動条件探索部が得た第1の駆動条件制御用信号に基づき、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を設定するとともに、前記駆動条件探索部が得た第2の駆動条件制御用信号に基づき、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を設定し、前記設定した直流バイアス電圧の電圧値と前記設定した駆動振幅の電圧値に基づき送信用変調信号を生成し、前記第1の光変調器に印加する光送信器制御部、
    を備えた光送信装置。
  17. 入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器に、前記送信用変調信号を印加するとともに、入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器に、前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を印加する第1のステップと、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの2つの組み合わせによる光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を更新する第2のステップと、
    前記第2の光変調器からの第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの2つの組み合わせによる光吸収量の差分量に基づいて、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧の電圧値を更新する第3のステップと、
    入力された連続レーザ光を、前記第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧と異なる電圧値である第4のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第4の条件変更用信号として出力する第3の光変調器に、前記第4のDCバイアス電圧を印加する第4のステップと、
    前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの1つの組み合わせによる光吸収量の差分量と前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号のうちの一つの条件変更用信号と前記第4の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する第5のステップと、
    前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの1つの組み合わせによる光吸収量の差分量と前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号のうちの一つの条件変更用信号と前記第4の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第3の光変調器に印加する前記第4のDCバイアス電圧の電圧
    値を更新する第6のステップと、
    を備えた光送信方法。
  18. コンピュータに、
    DCバイアス電圧調整モード時、入力された連続レーザ光を、直流バイアス電圧と駆動振幅で特徴づけられる送信用変調信号によってパルス振幅変調を行い、光信号として出力する第1の光変調器に印加する前記送信用変調信号を得るとともに、入力された連続レーザ光を、それぞれが異なる電圧値である第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号として出力する第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧を得る第1の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの2つの組み合わせによる光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号の直流成分である直流バイアス電圧の電圧値を更新する直流バイアス電圧の電圧値を得る第2の手順と、
    前記第1の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの2つの組み合わせによる光吸収量の差分量に基づいて、前記第2の光変調器に印加する前記第1のDCバイアス電圧から前記第3のDCバイアス電圧の電圧値を更新する電圧値を得る第3の手順と、
    駆動振幅調整モード時、入力された連続レーザ光を、第1のDCバイアス電圧から第3のDCバイアス電圧と異なる電圧値である第4のDCバイアス電圧による電界吸収効果にて引き起こされたフォトカレントの値に基づく第4の条件変更用信号として出力する第3の光変調器に印加する前記第4のDCバイアス電圧を得る第4の手順と、
    前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの1つの組み合わせによる光吸収量の差分量と、前記第4の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号のうちの一つの条件変更用信号と前記第4の手順にて得た第4の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第1の光変調器に印加する送信用変調信号を特徴づける駆動振幅の電圧値を更新する駆動振幅の電圧値を得る第5の手順と、
    前記第1の条件変更用信号から前記第3の条件変更用信号の3つの組み合わせのうちの1つの組み合わせによる光吸収量の差分量と、前記第4の手順にて得た第1の条件変更用信号から第3の条件変更用信号のうちの一つの条件変更用信号と前記第4の手順にて得た第4の条件変更用信号による光吸収量の差分量に基づいて、前記第3の光変調器に印加す
    る前記第4のDCバイアス電圧の電圧値を得る第6の手順と、
    を実行させるためのプログラム。
JP2020538203A 2018-08-23 2019-06-20 光送信装置、光送信方法、及びプログラム Active JP6880333B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JPPCT/JP2018/031157 2018-08-23
PCT/JP2018/031157 WO2020039549A1 (ja) 2018-08-23 2018-08-23 光送信装置、光送信方法、及びプログラム
PCT/JP2019/024468 WO2020039725A1 (ja) 2018-08-23 2019-06-20 光送信装置、光送信方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020039725A1 true JPWO2020039725A1 (ja) 2021-02-15
JP6880333B2 JP6880333B2 (ja) 2021-06-02

Family

ID=69592847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020538203A Active JP6880333B2 (ja) 2018-08-23 2019-06-20 光送信装置、光送信方法、及びプログラム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6880333B2 (ja)
WO (2) WO2020039549A1 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011002474A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光送信モジュールとその制御方法
JP2016122910A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 日本オクラロ株式会社 光通信装置
JP2017216681A (ja) * 2016-05-27 2017-12-07 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 光送信装置及び光送信装置の駆動調整方法
JP2017219686A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本オクラロ株式会社 光送信機及び光送信機の制御信号生成方法
WO2018235207A1 (ja) * 2017-06-21 2018-12-27 三菱電機株式会社 光送信装置および光送信方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011002474A (ja) * 2009-06-16 2011-01-06 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 光送信モジュールとその制御方法
JP2016122910A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 日本オクラロ株式会社 光通信装置
JP2017216681A (ja) * 2016-05-27 2017-12-07 住友電工デバイス・イノベーション株式会社 光送信装置及び光送信装置の駆動調整方法
JP2017219686A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本オクラロ株式会社 光送信機及び光送信機の制御信号生成方法
WO2018235207A1 (ja) * 2017-06-21 2018-12-27 三菱電機株式会社 光送信装置および光送信方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6880333B2 (ja) 2021-06-02
WO2020039549A1 (ja) 2020-02-27
WO2020039725A1 (ja) 2020-02-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10727950B2 (en) Method of controlling optical transmitter operable for pulse-amplitude modulation signal
JP5118157B2 (ja) 変調方法、変調プログラム、記録媒体、変調装置及び光送信器
US20120269215A1 (en) Bias circuit of electro-absorption modulated laser and calibration method thereof
US10720995B1 (en) Unequal spacing on multilevel signals
US8867924B2 (en) Low power consumption small form-factor pluggable transceiver
JP4972696B2 (ja) 光送信回路および光通信システム
US8051665B2 (en) High efficiency thermoelectric cooler control system
US20050195872A1 (en) Continuous temperature compensation for a laser modulation current
JP5134104B2 (ja) 並列光送信機の光出力パワーフィードバック式モニタリング・システムの光クロストークを補償する方法及び装置
US10890822B2 (en) Mach-zehnder optical modulator
JP2018200379A (ja) 光送信器
GB2470638A (en) Controlling laser optical output signal impulse response in an optical transmitter
JP6880333B2 (ja) 光送信装置、光送信方法、及びプログラム
JP2016122910A (ja) 光通信装置
KR101057826B1 (ko) 광 송신기의 왜곡 제어를 위한 방법 및 장치
JP6400235B1 (ja) 光送信装置および光送信方法
US20210409123A1 (en) Optical transmitter and optical transmission method
JP2018093429A (ja) 光送信モジュール
CN115118344B (zh) 稳定光特性参数的调节装置与方法
JP3822548B2 (ja) 光変調器制御装置
CN115698803A (zh) 用于互连收发器的光调制器控制系统
JP6491129B2 (ja) 駆動回路および光送信器
KR100609387B1 (ko) 광통신용 광원의 파장 안정화 장치
US20240006846A1 (en) Optical device and optical transmitter
KR101469239B1 (ko) 실리콘 링 변조기의 중심 파장을 제어하는 실시간 피드백 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200914

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200914

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20201006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210430

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6880333

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250