JPWO2020035972A1 - 無線通信デバイス付き物品 - Google Patents

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Abstract

接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品に取り付けた無線通信デバイス付き物品を提供する。本発明に係る無線通信デバイス付き物品は、無線ICチップと、無線ICチップが接続される端子電極を有する給電回路基板と、物品と、給電回路基板を物品に取り付ける導電糸とを備え、導電糸は、給電回路基板を物品に取り付けた状態で端子電極に接触し、放射体として機能するように構成されている。

Description

本発明は、無線通信デバイス付き物品に関する。
従来、この種の無線通信デバイスとして、例えば、特許文献1に記載の無線通信デバイスが知られている。特許文献1には、無線ICチップと、当該無線ICチップが接続される端子電極を有する給電回路基板と、給電回路基板に貼着又は近接配置される放射板とを備える無線通信デバイスが開示されている。
国際公開第2007/083574号公報
従来の無線通信デバイスにおいて、放射板と給電回路基板との位置関係を固定するためには接着剤が通常用いられるが、この無線通信デバイスを衣料品などの水濡れする可能性のある物品に取り付ける場合には、接着剤の材質が限定されるという課題がある。
また、従来の無線通信デバイスにおいて、放射板に代えて細い線状又は糸状の放射体に給電回路基板を取り付けるように構成する場合、放射体と給電回路基板との間に十分な量の接着剤を配置できず、接続不良が発生しやすくなるという課題がある。
本発明の目的は、前記課題を解決することにあって、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品に取り付けた無線通信デバイス付き物品を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の一態様に係る無線通信デバイス付き物品は、
無線ICチップと、
前記無線ICチップが接続される端子電極を有する給電回路基板と、
物品と、
前記給電回路基板を前記物品に取り付ける導電糸と、
を備え、
前記導電糸は、前記給電回路基板を前記物品に取り付けた状態で前記端子電極に接触し、放射体として機能するように構成されている。
本発明によれば、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品に取り付けた無線通信デバイス付き物品を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略斜視図である。 図1の無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。 図2の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図2の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図2の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図2の無線通信デバイス付き物品の具体的構成の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。 図7の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。 図9の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図9の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図9の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図9の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。 図14の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。 図14の無線通信デバイス付き物品の具体的構成の変形例を示す図である。
本発明の一態様に係る無線通信デバイス付き物品は、
無線ICチップと、
前記無線ICチップが接続される端子電極を有する給電回路基板と、
物品と、
前記給電回路基板を前記物品に取り付ける導電糸と、
を備え、
前記導電糸は、前記給電回路基板を前記物品に取り付けた状態で前記端子電極に接触し、放射体として機能するように構成されている。
この構成によれば、放射体として導電糸を用い、当該導電糸により給電回路基板を物品に取り付けるように構成されているので、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品に取り付けることができる。
なお、前記導電糸は、前記給電回路基板を貫通して前記物品の内部に達する部分を有してもよい。この構成によれば、導電糸によって給電回路基板と物品とをより強固に取り付けることができる。
また、前記導電糸は、前記給電回路基板を貫通して前記物品の内部に達する部分を複数箇所有するように、前記給電回路基板を介して前記物品に縫われてもよい。この構成によれば、導電糸によって給電回路基板と物品とをより一層強固に取り付けることができる。
また、前記端子電極は、互いに間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極を備え、前記導電糸は、前記第1電極に接触する第1糸と、前記第2電極に接触する第2糸とを備えてもよい。この構成によれば、1つの端子電極に1本の導電糸を接触させる構成よりも、放射特性を向上させることができる。
また、前記端子電極は、前記無線ICチップに接続される内側電極と、前記内側電極に対して磁界結合可能に設けられた外側電極と、を備え、前記導電糸は、前記給電回路基板を前記物品に取り付けた状態で前記外側電極に接触し、放射体として機能するように構成されてもよい。
また、前記内側電極は、ループ状又は螺旋状の電極であり、前記外側電極は、前記内側電極に対して間隔を空けて配置された電極であり、前記導電糸は、前記外側電極の少なくとも一部を介して前記物品に縫われてもよい。
また、前記外側電極は、前記内側電極を囲むように配置されたループ状の電極であってもよい。
また、前記外側電極には、前記ループ状の電極の一部を分断するスリットが設けられてもよい。
また、前記導電糸は、当該導電糸の一端部側の部分で前記給電回路基板を前記物品に取り付けてもよい。
また、前記給電回路基板を前記物品に取り付ける非導電糸を更に備えてもよい。
また、前記物品は、衣料品であってもよい。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面において実質的に同一の部材については同一の符号を付している。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略斜視図である。図2は、図1の無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。
図1に示すように、本第1実施形態に係る無線通信デバイス付き物品は、無線ICチップ1と、給電回路基板2と、物品3と、導電糸4とを備えている。本第1実施形態においては、無線ICチップ1と給電回路基板2と導電糸4とで、無線通信デバイスが構成されている。
無線ICチップ1は、所定周波数(例えば、UHF帯、HF帯)の送受信信号を処理するチップ状の部品である。本実施形態において、無線ICチップ1は、UHF帯(860MHz〜960MHz)の通信周波数に対応するRFIC(Radio-Frequency Integrated Circuit)チップである。無線ICチップ1は、一対の入出力端子(図示せず)を備えている。
給電回路基板2は、図2に示すように、無線ICチップ1が接続される端子電極21を有している。本第1実施形態において、端子電極21は、互いに間隔を空けて配置された第1電極22及び第2電極23を備えている。無線ICチップ1の一方の入出力端子は、第1インダクタ素子24を介して第1電極22に電気的に接続されている。無線ICチップ1の他方の入出力端子は、第2インダクタ素子25を介して第2電極23に電気的に接続されている。また、第1インダクタ素子24及び第2インダクタ素子25に対して並列に第3インダクタ素子26が接続されている。第1電極22及び第2電極23は、例えば、平面視において2mm×3mmの矩形の外形サイズを有している。給電回路基板2は、例えば、平面視において10mm×5mmの矩形の外形サイズを有している。
本第1実施形態においては、第1インダクタ素子24と第2インダクタ素子25と第3インダクタ素子26とで、放射体(アンテナ)として機能する導電糸4と無線ICチップ1との間でインピーダンスを整合するように機能する整合回路が構成されている。無線ICチップ1は、導電糸4が外部から高周波信号を受信すると、その受信によって誘起された電流の供給を受けて起動する。また、起動した無線ICチップ1は、高周波信号を生成し、その生成信号を導電糸4を介して電波として外部に出力する。
物品3は、導電糸4を用いて給電回路基板2を取り付け可能な物品である。本第1実施形態において、物品3は、衣服などの衣料品である。なお、図2以下の図面では、物品3の図示を省略する。
導電糸4は、給電回路基板2を物品3に取り付ける導電性を有する糸状又は繊維状の部材である。導電糸4は、給電回路基板2を物品3に取り付けた状態で端子電極21に接触し、放射体として機能する。本第1実施形態において、導電糸4は、第1電極22に接触する第1糸41と、第2電極23に接触する第2糸42とを備えている。
第1糸41及び第2糸42は、それぞれ、給電回路基板2を貫通して物品3の内部に達する部分を有するように取り付けられる。本第1実施形態において、第1糸41及び第2糸42は、給電回路基板2を貫通して物品3の内部に達する部分を複数箇所有するように、給電回路基板2を介して物品3に縫われている。より具体的には、第1糸41及び第2糸42は、給電回路基板2を介して物品3になみ縫いされている。第1糸41は、第1電極22を貫通するように物品3に縫われることで、第1電極22に接触し、放射体として機能する。また、第2糸42は、第2電極23を貫通するように物品3に縫われることで、第2電極23に接触し、放射体として機能する。
図3〜図5は、図2の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。
図3に示す構成例において、給電回路基板2は、両主面に導体パターンが形成された両面フレキシブル基板である。第1インダクタ素子24及び第2インダクタ素子25は、給電回路基板2の一方の主面に形成された螺旋状のコイルで構成されている。第3インダクタ素子26は、給電回路基板2の他方の主面に形成された導体パターンで構成されている。第1電極22は、給電回路基板2の長手方向の一端部に形成されている。第2電極23は、給電回路基板2の長手方向の他端部に形成されている。第1糸41は、第1電極22を介して物品3にまつり縫いされている。第2糸42は、第2電極23を介して物品3にまつり縫いされている。
図4に示す構成例が図3に示す構成例と異なる点は、第1糸41が第1電極22を介して物品3になみ縫いされるとともに、第2糸42が第2電極23を介して物品3になみ縫いされている点である。
図5に示す構成例が図4に示す構成例と異なる点は、第1電極22及び第2電極23がそれぞれ給電回路基板2の角部に形成されている点である。
本第1実施形態によれば、放射体として導電糸4を用い、当該導電糸4により給電回路基板2を物品3に取り付けるように構成されている。これにより、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品3に取り付けることができる。
また、本第1実施形態によれば、導電糸4が給電回路基板2を貫通して物品3の内部に達する部分を有している。これにより、導電糸4によって給電回路基板2と物品3とをより強固に取り付けることができる。
また、本第1実施形態によれば、導電糸4は、給電回路基板2を貫通して物品3の内部に達する部分を複数箇所有するように、給電回路基板2を介して物品3に縫われている。これにより、導電糸4によって給電回路基板2と物品3とをより一層強固に取り付けることができる。また、端子電極21を介して導電糸4を物品3に縫うことで、導電糸4の複数箇所を端子電極21に接触させて、導電糸4と端子電極21とをより確実に導通させることができる。
また、本第1実施形態によれば、端子電極21は、互いに間隔を空けて配置された第1電極22及び第2電極23を備え、導電糸4は、第1電極22に接触する第1糸41と、第2電極23に接触する第2糸42とを備えている。この構成によれば、1つの端子電極21に1本の導電糸4を接触させる構成よりも、アンテナ特性を向上させることができる。
なお、前記では、導電糸4が第1糸41と第2糸42とを備えるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図6に示すように、導電糸4は、1本の糸状又は繊維状の部材であるものとして、第1電極22及び第2電極23の両方に接触するように給電回路基板2を介して物品3に縫われてもよい。この構成によれば、導電糸4による物品3への給電回路基板2の取り付けをより容易に行うことができる。なお、この場合、第1電極22と第2電極23との間に位置する導電糸4の部分を蛇行させるなどして長くすることにより、第1電極22と第2電極23との間でショートすることを抑えることができる。
また、前記では、給電回路基板2が整合回路を備えるものとしたが、本発明はこれに限定されない。給電回路基板2は整合回路を備えなくてもよい。例えば、整合回路は、導電糸4を利用してパターニングすることで構成されてもよい。
また、前記では、導電糸4が給電回路基板2を介して物品3に縫われる縫い方として、なみ縫い、まつり縫いなどの例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。導電糸4の縫い方として、多種多様な縫い方を採用することができる。
また、前記では、導電糸4のみ用いて給電回路基板2を物品3に取り付けるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、導電糸4と非導電糸とを組み合わせて用いることにより、給電回路基板2を物品3に取り付けてもよい。
また、前記では、給電回路基板2が両面フレキシブル基板であるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、給電回路基板2は、セラミック基板などの硬質な基板であってもよい。この場合、導電糸4又は導電糸4が付けられた針が基板を貫通し易いように、基板にあらかじめ貫通穴が設けられてもよい。また、例えば、給電回路基板2は、端子電極21を複数層にわたって形成した積層構造の基板で構成されてもよい。この構成によれば、導電糸4が端子電極21を複数層にわたって貫通することで、導電糸4と端子電極21とをより確実に導通させることができる。
また、前記では、端子電極21が外部に露出した状態で、導電糸4が給電回路基板2を介して物品3に縫われるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、端子電極21をレジスト膜で覆った状態で、導電糸4が給電回路基板2を介して物品3に縫われてもよい。この構成によれば、端子電極21が外部に露出しないので、耐水性及び耐久性を向上させることができる。
また、前記では、導電糸4は、給電回路基板2を貫通して物品3の内部に達する部分を複数箇所有するように、給電回路基板2を介して物品3に縫われるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、給電回路基板2と物品3とを取り付ける手段が導電糸4以外にもある場合(例えば非導電糸を有する場合)には、導電糸4は、給電回路基板2を貫通せず、端子電極21に接触するように取り付けられるだけでもよい。
(第2実施形態)
図7は、本発明の第2実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。
本第2実施形態に係る無線通信デバイス付き物品が前記第1実施形態に係る無線通信デバイス付き物品と主として異なる点は、端子電極21をアスペクト比が大きい電極で構成するとともに、導電糸4として1本の導電糸を用いている点である。
図7に示すように、端子電極21をアスペクト比が大きい電極で構成した場合、端子電極21の長さに応じたインダクタンス成分が生じ、端子電極21における一端部と他端部との間に電位差が生じる。この電位差により、導電糸4は、放射体として機能することが可能になる。本第2実施形態においては、端子電極21の長さに応じて生じるインダクタンス成分を第3インダクタ素子26として利用する。
本第2実施形態において、端子電極21は、例えば、平面視において10mm×3mmの矩形の外形サイズを有している。給電回路基板2は、例えば、平面視において10mm×5mmの矩形の外形サイズを有している。
導電糸4は、端子電極21を介して物品3に縫われることで、端子電極21に接触し、放射体として機能する。
図8は、図7の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。
図8に示す構成例において、給電回路基板2は、両主面に導体パターンが形成された両面フレキシブル基板である。第1インダクタ素子24及び第2インダクタ素子25は、給電回路基板2の一方の主面に形成された螺旋状のコイルで構成されている。第3インダクタ素子26は、端子電極21の長さに応じて生じるインダクタンス成分で構成されている。端子電極21は、給電回路基板2の長手方向に延在する一方の辺に沿って形成されている。導電糸4は、端子電極21を介して長手方向にわたって物品3になみ縫いされている。
本第2実施形態によれば、放射体として導電糸4を用い、当該導電糸4により給電回路基板2を物品3に取り付けるように構成されている。これにより、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品3に取り付けることができる。また、導電糸4は、1本の糸状又は繊維状の部材であるものとしているので、導電糸4による物品3への給電回路基板2の取り付けをより容易に行うことができる。また、端子電極21を介して導電糸4を長手方向にわたって物品3に縫うことで、導電糸4の複数箇所を端子電極21に接触させて、導電糸4と端子電極21とをより確実に導通させることができる。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。
本第3実施形態に係る無線通信デバイス付き物品が前記第1実施形態に係る無線通信デバイス付き物品と主として異なる点は、端子電極21が内側電極27と外側電極28とを備えている点である。
内側電極27は、無線ICチップ1に接続されている。本第3実施形態において、内側電極27は、ループ状の電極である。本第3実施形態においては、内側電極27のインダクタンス成分を第3インダクタ素子26として利用する。外側電極28は、内側電極27に対して間隔を空けて配置され、内側電極27に対して磁界結合可能に設けられている。本第3実施形態において、外側電極28は、内側電極27の周囲に間隔を空けて配置されたループ状の電極である。導電糸4は、給電回路基板2を物品3に取り付けた状態で外側電極28に接触し、放射体として機能する。本第3実施形態において、導電糸4は、外側電極28の少なくとも一部を介して物品3に縫われている。
図10〜図13は、図9の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。
図10に示す構成例において、給電回路基板2は、一方の主面に導体パターンが形成された片面基板である。内側電極27は、ループ状に形成され、無線ICチップ1に接続されている。第3インダクタ素子26は、内側電極27のインダクタンス成分で構成されている。外側電極28は、給電回路基板2の外周に沿ってループ状に形成されている。導電糸4は、給電回路基板2の長手方向の一辺に沿う端子電極21の一部を介して物品3になみ縫いされている。この構成によれば、内側電極27と外側電極28とが近接する部分が広いため、内側電極27と外側電極28との磁界結合度を高くすることができ、アンテナ性能を向上させることができる。特に放射体が短い場合には、インピーダンスが容量性となる傾向があるため、ループ状電極のインダクタンス成分を利用するため、スリットを設けないことが好ましい。
図11に示す構成例が図10に示す構成例と異なる点は、外側電極28にループ状の電極の一部を分断するスリット28Aが設けられている点である。給電回路基板2のサイズ及び形状によっては、外側電極28に流れる電流が互いに打ち消し合い、アンテナ性能が低下するおそれがある。これに対して、前記構成によれば、スリット28Aを設けることにより、外側電極28に流れる電流が互いに打ち消し合うことを抑えて、アンテナ性能を向上させることができる。
図12に示す構成例が図10に示す構成例と異なる点は、ループ状の外側電極28の全周にわたって非導電糸5が物品3に縫われている点である。この構成によれば、給電回路基板2と物品3とをより一層強固に取り付けることができる。
本第3実施形態によれば、放射体として導電糸4を用い、当該導電糸4により給電回路基板2を物品3に取り付けるように構成されている。これにより、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品3に取り付けることができる。また、導電糸4は、1本の糸状又は繊維状の部材であるものとしているので、導電糸4による物品3への給電回路基板2の取り付けをより容易に行うことができる。また、端子電極21を介して導電糸4を長手方向にわたって物品3に縫うことで、導電糸4の複数箇所を端子電極21に接触させて、導電糸4と端子電極21とをより確実に導通させることができる。さらに、無線ICチップ1に接続される内側電極27と外側電極28及び導電糸4とが物理的に離れているので、電気的なショートを抑えて、磁界結合によりエネルギを伝達することができる。
なお、前記では、内側電極27は、ループ状の電極であるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、内側電極27は、螺旋状の電極であってもよい。
また、前記では、外側電極28は、内側電極27の周囲に間隔を空けて配置されたループ状の電極であるものとしたが、本発明はこれに限定されない。外側電極28は、内側電極27に対して磁界結合可能に設けられていればよい。例えば、外側電極28は、図13に示すように、給電回路基板2の長手方向に延在する一方の辺に沿って形成されてもよい。
また、前記では、導電糸4が1本の糸状又は繊維状の部材であるものとしたが、本発明はこれに限定されない。導電糸4は、第1糸41と第2糸42とを備え、それらが端子電極21の互いに離れた位置に接続されるように構成されてもよい。
(第4実施形態)
図14は、本発明の第4実施形態に係る無線通信デバイス付き物品の概略構成図である。
本第4実施形態に係る無線通信デバイス付き物品が前記第2実施形態に係る無線通信デバイス付き物品と主として異なる点は、導電糸4の一端部側の部分で給電回路基板2を物品3に取り付けるように構成されている点である。
本第4実施形態においては、第2インダクタ素子25を設けず、第1インダクタ素子24と無線ICチップ1との間にキャパシタ素子29が接続されている。
本第4実施形態において、端子電極21は、例えば、平面視において5mm×3mmの矩形の外形サイズを有している。給電回路基板2は、例えば、平面視において5mm×5mmの矩形の外形サイズを有している。
導電糸4は、当該導電糸4の一端部側の部分が端子電極21を介して物品3に縫われることで、端子電極21に接触し、放射体として機能する。
図15は、図14の無線通信デバイス付き物品の具体的構成例を示す図である。
図15に示す構成例において、給電回路基板2は、両主面に導体パターンが形成された両面フレキシブル基板である。第1インダクタ素子24は、給電回路基板2の一方の主面に形成された螺旋状のコイルで構成され、給電回路基板2の一端部側に偏って配置されている。キャパシタ素子29及び無線ICチップ1は、給電回路基板2の他端部側に偏って配置されている。端子電極21は、給電回路基板2の長手方向に延在する一方の辺に沿って形成されている。導電糸4は、端子電極21を介して長手方向にわたって物品3になみ縫いされている。
本第4実施形態によれば、放射体として導電糸4を用い、当該導電糸4により給電回路基板2を物品3に取り付けるように構成されている。これにより、接着剤を用いることなく、無線通信デバイスを物品3に取り付けることができる。また、導電糸4は、1本の糸状又は繊維状の部材であるものとしているので、導電糸4による物品3への給電回路基板2の取り付けをより容易に行うことができる。また、端子電極21を介して導電糸4を長手方向にわたって物品3に縫うことで、導電糸4の複数箇所を端子電極21に接触させて、導電糸4と端子電極21とをより確実に導通させることができる。さらに、導電糸4の一端部側の部分が端子電極21を介して物品3に縫われているので、物品3のデザインの制約によって給電回路基板2を導電糸4の一端部に偏って配置する必要性がある場合に、当該制約に対応することができる。
なお、前記では、導電糸4が端子電極21を介して長手方向にわたって物品3に縫われるものとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図16に示すように、導電糸4は、端子電極21の一端部側のみを介して物品3に縫われてもよい。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
1 無線ICチップ
2 給電回路基板
3 物品
4 導電糸
5 非導電糸
21 端子電極
22 第1電極
23 第2電極
24 第1インダクタ素子
25 第2インダクタ素子
26 第3インダクタ素子
27 内側電極
28 外側電極
28A スリット
29 キャパシタ素子
41 第1糸
42 第2糸

Claims (11)

  1. 無線ICチップと、
    前記無線ICチップが接続される端子電極を有する給電回路基板と、
    物品と、
    前記給電回路基板を前記物品に取り付ける導電糸と、
    を備え、
    前記導電糸は、前記給電回路基板を前記物品に取り付けた状態で前記端子電極に接触し、放射体として機能する、無線通信デバイス付き物品。
  2. 前記導電糸は、前記給電回路基板を貫通して前記物品の内部に達する部分を有する、請求項1に記載の無線通信デバイス付き物品。
  3. 前記導電糸は、前記給電回路基板を貫通して前記物品の内部に達する部分を複数箇所有するように、前記給電回路基板を介して前記物品に縫われている、請求項1に記載の無線通信デバイス付き物品。
  4. 前記端子電極は、互いに間隔を空けて配置された第1電極及び第2電極を備え、
    前記導電糸は、前記第1電極に接触する第1糸と、前記第2電極に接触する第2糸とを備える、請求項1〜3のいずれか1つに記載の無線通信デバイス付き物品。
  5. 前記端子電極は、前記無線ICチップに接続される内側電極と、前記内側電極に対して磁界結合可能に設けられた外側電極と、を備え、
    前記導電糸は、前記給電回路基板を前記物品に取り付けた状態で前記外側電極に接触し、放射体として機能する、請求項1〜3のいずれか1つに記載の無線通信デバイス付き物品。
  6. 前記内側電極は、ループ状又は螺旋状の電極であり、
    前記外側電極は、前記内側電極に対して間隔を空けて配置された電極であり、
    前記導電糸は、前記外側電極の少なくとも一部を介して前記物品に縫われている、請求項5に記載の無線通信デバイス付き物品。
  7. 前記外側電極は、前記内側電極を囲むように配置されたループ状の電極である、請求項6に記載の無線通信デバイス付き物品。
  8. 前記外側電極には、前記ループ状の電極の一部を分断するスリットが設けられている、請求項7に記載の無線通信デバイス付き物品。
  9. 前記導電糸は、当該導電糸の一端部側の部分で前記給電回路基板を前記物品に取り付ける、請求項1〜3のいずれか1つに記載の無線通信デバイス付き物品。
  10. 前記給電回路基板を前記物品に取り付ける非導電糸を更に備える、請求項1〜9のいずれか1つに記載の無線通信デバイス付き物品。
  11. 前記物品は、衣料品である、請求項1〜10のいずれか1つに記載の無線通信デバイス付き物品。
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