JPWO2020021762A1 - 静電容量センサとその制御方法及びプログラム - Google Patents

静電容量センサとその制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

静電容量センサは、検出領域に配置され、それぞれ1以上の電極を含むN個の電極群と、物体と前記電極とにより形成されるキャパシタの静電容量を前記電極ごとに検出する静電容量検出部と、前記静電容量検出部の検出結果に基づいて前記電極ごとに得られる前記静電容量の検出値を前記電極群ごとに合算し、前記N個の電極群の各々について前記検出値の総和を算出する総和算出部と、前記N個の電極群について算出されたN個の前記総和に基づいて、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する判定部とを有する。

Description

本開示は、指やペンなどの物体が検出領域に近接したことを静電容量の変化として検出し、物体が近接した位置などの情報を入力する静電容量センサとその制御方法及びプログラムに係り、例えば、コンピュータやスマートフォン等の電子機器において情報の入力に用いられるタッチパッドやタッチセンサなどの静電容量センサに関するものである。
静電容量の変化に基づいて物体(指、ペンなど)の接触位置を検出するタッチパッドやタッチパネルなどの静電容量センサは、各種の電子機器の入力インターフェースとして広く普及している。このような静電容量センサにおける静電容量の検出方式として、相互容量型と自己容量型が一般的に知られている。相互容量型の検出方式では、2つの電極間に形成されるキャパシタの静電容量が検出され、自己容量型の検出方式では、交流的に接地電位とみなせる物体と電極との間に形成されるキャパシタの静電容量が検出される。何れの検出方式においても、電極によって寄生的に形成されるキャパシタの微小な電荷の変化が検出されるため、電極とノイズ源との静電結合によるノイズが混入し易く、検出信号にはノイズが重畳し易い。
下記の特許文献1に記載される相互容量型のタッチパッドでは、センス電極を複数本ずつ選択して検出する動作が反復されることにより、全てのセンス電極について検出が行われる。そして、各検出動作において複数本のセンス電極が選択される際に、他の検出動作において選択された一部のセンス電極が重複して選択される。これにより、センス電極ごとに複数回の検出が行われ、複数の検出値が得られる。この複数の検出値を平均化することにより、検出値に含まれるノイズ成分を低減させることができる。
米国特許出願公開第2012/0206407号明細書
しかしながら、複数の検出値を平均化することにより低減させることが可能なノイズは、時間とともに変化する交流的なノイズであり、直流的なノイズは平均化処理で低減させることができない。このような直流的ノイズは、例えば、静電容量検出用の電極に高周波の外来ノイズが印加された場合に、IC内部のアンプ回路などに高周波電流が流れることによって発生する可能性がある。検出値に直流的なノイズが含まれている場合、現実に物体が近接したことによる検出値の変化分とこのようなノイズとを区別することができないため、物体の近接の有無を誤って判定しまうという不利益がある。
そこで本開示は、高周波の外来ノイズが静電容量の検出結果に影響を与えていることを判定可能な静電容量センサとその制御方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1の態様は、電極が配置された検出領域への物体の近接を検出する静電容量センサに関する。この静電容量センサは、検出領域に配置され、それぞれ1以上の電極を含むN個(Nは2以上の自然数)の電極群と、物体と電極とにより形成されるキャパシタの静電容量を電極ごとに検出する静電容量検出部と、静電容量検出部の検出結果に基づいて電極ごとに得られる静電容量の検出値を電極群ごとに合算し、N個の電極群の各々について検出値の総和を算出する総和算出部と、N個の電極群について算出されたN個の総和に基づいて、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する判定部とを有する。任意の領域の内部において、N個の電極群が持つ静電容量の検出感度に対する、1つの電極群が持つ検出感度の割合を感度率と規定した場合に、検出領域を区分する所定の複数の区画の各々において、同一の電極群は同一の感度率を持つ。判定部は、N個の電極群について算出されたN個の総和のそれぞれの比と、N個の電極群に対応するN個の感度率のそれぞれの比によって設定された正常状態の判定基準とに基づいて、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する。
第1の態様に係る静電容量センサでは、それぞれ1以上の電極を含むN個の電極群が検出領域に配置されており、検出領域に近接する物体と電極とにより形成されるキャパシタの静電容量が、静電容量検出部において電極ごとに検出される。静電容量検出部の検出結果に基づいて電極ごとに静電容量の検出値が得られると、この検出値が電極群ごとに合算され、N個の電極群の各々について検出値の総和が算出される。
また、第1の態様に係る静電容量センサでは、検出領域を区分する所定の複数の区画の各々において、同一の電極群が同一の感度率(N個の電極群が持つ静電容量の検出感度に対する、1つの電極群が持つ検出感度の割合)を持っている。すなわち、1つの電極群は、全ての区画において同一の感度率を持っている。N個の電極群には、このようなN個の感度率が一対一に対応している。
ここで、物体のサイズが個々の区画のサイズに比べて十分に大きいものとすると、1つの区画において各電極群と物体との間に生じる静電容量の比は、当該1つの区画における各電極群の感度率の比と概ね等しくなり、他の任意の区画における各電極群の感度率の比とも概ね等しくなる。従って、検出領域全体において各電極群と物体との間に生じる静電容量の比、すなわち、各電極群について算出される検出値の総和の比は、任意の1つの区画における各電極群の感度率の比と概ね等しくなり、ノイズの影響を受けていない正常な状態では、概ね定まった値となる。
高周波の外来ノイズは、ノイズ源と電極との静電結合によって検出値に混入するノイズと異なり、電極の長さや形状、延伸方向などに応じて検出値への混入の度合いがばらつく傾向がある。そのため、高周波の外来ノイズが検出値に混入する度合いは、N個の電極群において均一にならない。静電容量検出部の検出結果がこのようなノイズの影響を受けている場合、N個の電極群について算出されたN個の総和の比は、正常状態での定まった値に対してずれを生じる。従って、第1の態様に係る静電容量センサでは、N個の電極群について算出されたN個の総和のそれぞれの比と、N個の電極群に対応するN個の感度率のそれぞれの比によって設定された正常状態の判定基準とに基づいて、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かが判定される。
好適に、複数の区画の各々には、それぞれ異なる電極の一部を構成するN個の部分電極が含まれていてよい。同一の区画に含まれるN個の部分電極は、それぞれ異なる電極群に属していてよい。1つの区画において1つの電極群が持つ感度率は、当該1つの区画において、N個の部分電極が占有した面積に対する、当該1つの電極群に属する部分電極が占有した面積の割合を示してよい。
この構成によれば、1つの電極群に対応する感度率は、1つの区画において、N個の部分電極が占有した面積に対する、当該1つの電極群に属する部分電極が占有した面積の割合を示しており、ばらつきを生じ難い定まった値となる。そのため、感度率の比に基づく判定基準によって、静電容量検出部の検出結果に対するノイズの影響の有無が正確に判定され易くなる。
好適に、判定部は、電極群から選択された任意のペアについて算出された2つの総和の比を、N個の電極群におけるペアの全ての組み合わせについて算出し、1組のペアについて算出した比が当該1組のペアについて設定された正常範囲に含まれるか否かを、算出した全ての比について判定し、1以上の比が正常範囲から逸脱する場合、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定してよい。正常範囲は、ペアを構成する2つの電極群に対応した2つの感度率の比に基づいて設定されてよい。
この構成によれば、電極群のペアの全組み合わせについて、2つの総和の比が算出され、1組以上のペアについて算出された1以上の比が、それぞれ正常範囲に含まれるか否か判定される。この判定における正常範囲は、ペアを構成する2つの電極群に対応した2つの感度率の比に基づいて、ペアごとに設定される。1以上の比が正常範囲から逸脱する場合、N個の総和の比がN個の感度率の比に基づいて設定された正常状態の判定基準を満たしていないことになるため、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定される。
好適に、N個の電極群に対応するN個の感度率がそれぞれ等しくてよい。判定部は、N個の電極群について算出されたN個の総和における最小値と最大値との比を算出し、1に近似する所定の正常範囲から比が逸脱する場合、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定してよい。
この構成によれば、N個の電極群に対応するN個の感度率がそれぞれ等しいことから、任意に選択された2つの電極群は同じ感度率を持ち、その比は1となる。静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていない正常状態において、任意に選択された2つの電極群について算出された2つの総和の比も、概ね1に近い値となる。N個の総和における最小値と最大値との比が1に近似する所定の正常範囲から逸脱する場合、少なくとも1組の電極群のペアにおいて2つの総和の比が正常範囲から逸脱しているため、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定される。
好適に、判定部は、1つの電極群について算出された総和とN個の電極群について算出されたN個の総和の合計値との比である電極群検出率を、N個の電極群の各々について算出し、1つの電極群について算出した電極群検出率が当該1つの電極群の感度率に基づいて設定された正常範囲に含まれるか否かを、算出した全ての電極群検出率について判定し、1以上の電極群検出率が正常範囲から逸脱する場合、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定してよい。
この構成によれば、N個の電極群の各々について電極群検出率が算出され、算出されたN個の電極群検出率が、それぞれ正常範囲に含まれるか否か判定される。1つの電極群について算出された電極群検出率は、当該1つの電極群の感度率に基づいて設定された正常範囲に含まれるか否か判定される。電極群検出率は、1つの電極群について算出された総和とN個の電極群について算出されたN個の総和の合計値との比であり、当該1つの電極群の感度率に応じた値を持つ。そのため、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていない正常な状態において、電極群検出率は概ね感度率に応じた所定の値となり、正常範囲に含まれる。1以上の電極群検出率が正常範囲から逸脱する場合、1以上の電極群検出率が感度率に応じた値からずれていることになるため、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定される。
好適に、N個の電極群は、第1電極群と第2電極群とを少なくとも含んでよい。複数の区画は、第1電極群と第2電極群とによって行列状に配置されていてよい。第1電極群は、同一の電極を構成する複数の部分電極が行列状の配置における行方向へ並ぶように配置され、第2電極群は、同一の電極を構成する複数の部分電極が行列状の配置における列方向へ並ぶように配置されてよい。
この構成よれば、第1電極群を構成する各電極の部分電極の配列方向と、第2電極群を構成する各電極の部分電極の配列方向とが異なっているため、高周波の外来ノイズによる検出結果への影響の度合いが、第1電極群と第2電極群とで相違し易くなる。これにより、第1電極群について算出された検出値の総和と、第2電極群について算出された検出値の総和との比が、高周波の外来ノイズの影響を受けて変化し易くなるため、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていることを正確に判定し易くなる。
好適に、N個の電極群は、同一の電極を構成する複数の部分電極が行方向及び列方向とは異なる方向へ直線的に並んだ少なくとも1つの第3電極群を含んでよい。
この構成によれば、第3電極群を構成する各部分電極の配列方向は、第1電極群や第2電極群を構成する各電極の部分電極の配列方向と異なっているため、高周波の外来ノイズによる検出結果への影響の度合いが、第3電極群と他の電極群(第1電極群、第2電極群)とで相違し易くなる。これにより、第3電極群について算出された検出値の総和と、他の電極群(第1電極群、第2電極群)について算出された検出値の総和との比が、高周波の外来ノイズの影響を受けて変化し易くなるため、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていることを正確に判定し易くなる。
好適に、上記静電容量センサは、判定部の判定結果に応じて物体の近接状態を判定し、近接位置を計算する座標計算部を備えてよい。
本開示の第2の態様は、電極が配置された検出領域への物体の近接を検出する静電容量センサの制御方法に関する。静電容量センサは、検出領域に配置され、それぞれ1以上の電極を含むN個(Nは2以上の自然数)の電極群と、物体と電極とにより形成されるキャパシタの静電容量を電極ごとに検出する静電容量検出部とを有する。任意の領域の内部において、N個の電極群が持つ静電容量の検出感度に対する、1つの電極群が持つ検出感度の割合を感度率と規定した場合に、検出領域を区分する所定の複数の区画の各々において、同一の電極群は同一の感度率を持っている。この静電容量センサの制御方法は、静電容量検出部の検出結果に基づいて電極ごとに得られる静電容量の検出値を電極群ごとに合算し、N個の電極群の各々について検出値の総和を算出することと、N個の電極群について算出されたN個の総和のそれぞれの比と、N個の電極群に対応するN個の感度率のそれぞれの比によって設定された正常状態の判定基準とに基づいて、静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定することとを含む。
本開示の第3の態様は、上記第2の態様に係る静電容量センサの制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
本開示によれば、高周波の外来ノイズが静電容量の検出結果に影響を与えていることを判定可能な静電容量センサとその制御方法及びプログラムを提供できる。
本実施形態に係る静電容量センサの構成の一例を示す図である。 図1に示す静電容量センサにおける静電容量検出部の要部の構成例を示す図である。 検出領域を区分する複数の区画の例を示す図である。 検出領域に配置される電極の例を示す図である。 本実施形態に係る静電容量センサの動作の例を説明するためのフローチャートである。 ノイズの影響の有無を判定する動作の例を説明するためのフローチャートである。 検出領域に物体が近接していない状態における検出信号の例を示す図である。 検出領域に物体が近接した状態における検出信号の例を示す図である。 図6Bに示す検出信号が生成された場合の信号処理を図解した図である。 図7に示す検出値が得られた場合の信号処理を図解した図である。 電極にノイズが印加された場合における検出信号の例を示す図である。 図9に示す検出信号が生成された場合の信号処理を図解した図である。 図10に示す検出値が得られた場合の信号処理を図解した図である。 検出領域を区分する複数の区画の例を示す図である。 検出領域に配置される電極の例を示す図である。 ノイズの影響の有無を判定する動作の一変形例を説明するためのフローチャートである。 ノイズの影響の有無を判定する動作の一変形例を説明するためのフローチャートである。 ノイズの影響の有無を判定する動作の一変形例を説明するためのフローチャートである。 検出領域を区分する複数の区画の例を示す図である。 検出領域に配置される電極の例を示す。
以下、本実施形態に係る静電容量センサについて図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る静電容量センサの構成の一例を示す図である。図1に示す静電容量センサは、センサ部10と、処理部20と、記憶部30と、インターフェース部40を有する。本実施形態に係る静電容量センサは、指やペンなどの物体が検出領域AR(後述する図3Aに示す)に近接したことを静電容量の変化として検出し、物体が近接した位置などの情報を入力する装置であり、例えばタッチパッドやタッチパネルなどの入力インターフェースなどを含む。なお、本明細書における「近接」とは、対象に対して近くにあることを意味しており、対象との接触の有無を限定しない。
[センサ部10]
センサ部10は、検出領域ARの複数の位置において、指やペンなどの物体1の近接度合いを静電容量の変化として検出する。センサ部10は、例えば図1に示すように、複数の電極群G1、G2、…(以下、区別せずに「電極群G」と記す場合がある。)を含む。各電極群Gは、検出領域ARに配置されており、それぞれ1以上の電極Eを含む。図1の例では、電極群G1に含まれる電極Eを「E11」、「E12」、…で表し、電極群G2に含まれる電極Eを「E21」、「E22」、…で表している。電極Eを示す符号「E」の次に付された数字は、この電極Eが属した電極群Gの番号(「G」に付された番号)を示す。
またセンサ部10は、複数の電極群Gの各電極Eについて静電容量を検出する静電容量検出部12を有する。静電容量検出部12は、検出領域ARに近接する物体1と電極Eとにより形成されるキャパシタCxの静電容量を、電極Eごとに検出する。
図2は、図1に示す静電容量センサにおける静電容量検出部12の要部の構成例を示す図である。静電容量検出部12は、複数の電極Eに対応して設けられた複数の検出部120と、複数の検出部120に駆動信号Sdを供給する駆動信号生成部123と、複数の検出部120に復調用の参照信号Sfを供給する参照信号生成部124とを有する。1つの検出部120は、これに対応する1つの電極Eに接続されており、当該1つの電極Eと物体1との間に形成されるキャパシタCxの静電容量に応じた検出信号Dを生成する。キャパシタCxは、交流的に接地電位の導体とみなせる指などの物体1と電極101との間に形成される寄生的な容量成分であり、その静電容量は、物体1が電極101に近づくほど大きくなる。
図2の例において、検出部120は、チャージアンプ121を有する。チャージアンプ121は、電極Eを介してキャパシタCxに伝送される電荷に基づいて、キャパシタCxの静電容量に応じた検出信号Scを生成する。図2に示すチャージアンプ121は、演算増幅器1201と、キャパシタCfを含む。演算増幅器1201の反転入力端子と出力端子との間には、キャパシタCfが接続される。演算増幅器1201の非反転入力端子には、駆動信号生成部123によって交流の駆動信号Sdが供給される。電極Eは、演算増幅器1201の反転入力端子に接続される。駆動信号Sdは、例えば正弦波の交流電圧である。演算増幅器1201は、反転入力端子の電圧と非反転入力端子の電圧とがほぼ一致するように出力電圧を制御するため、キャパシタCxには、駆動信号Sdとほぼ同じ交流電圧が発生する。キャパシタCxに交流電圧が発生するとき、この交流電圧とキャパシタCxの静電容量とに比例した電荷の変化が生じる。キャパシタCxにおける電荷の変化は、キャパシタCfにおける電荷の変化とほぼ等しい。その結果、キャパシタCfに生じる交流電圧は、キャパシタCxの静電容量に概ね比例した振幅を持つ。検出信号Scは、演算増幅器1201の出力端子と非反転入力端子との間に生じる電圧であり、キャパシタCfに生じる交流電圧と略等しい振幅を持つ。従って、検出信号Scは、キャパシタCxの静電容量に概ね比例した振幅を持つ。
また図2の例において、検出部120は、復調部122を有する。復調部122は、検出信号Scを参照信号Sfにより復調し、その復調結果の信号を検出信号Dとして出力する。復調部122は、例えば図2に示すように、アナログの検出信号Scをデジタル信号に変換するA/D変換器1202と、乗算部1203と、ローパスフィルタ1204とを有する。A/D変換器1202は、例えば、演算増幅器1201の出力信号と検出信号Scとの差を増幅するとともに、エイリアシングを防ぐローパスフィルタとしても機能する差動アンプを含む。A/D変換器1202は、この差動アンプの出力信号(キャパシタCfの交流電圧に相当する信号)をデジタル信号に変換する。乗算部1203は、A/D変換器211においてデジタル信号に変換された検出信号Scと、参照信号Sfとを乗算する。参照信号Sfは、駆動信号Sdと同じ周波数を持ち、駆動信号Sdに応じて生成された検出信号Scと略同じ位相を持った正弦波の信号である。ローパスフィルタ1204は、乗算部1203の乗算結果の信号に含まれる高周波成分を除去し、直流成分を抽出する。ローパスフィルタ1204において抽出された直流成分は、検出信号Scの振幅に応じた大きさを持っており、キャパシタCxの静電容量に概ね比例する。ローパスフィルタ1204は、この直流成分を検出信号Dとして処理部20に出力する。
図3A〜図3Bは、センサ部10における電極Eの配置パターンの例を示す図である。図3Aは、検出領域ARを区分する複数の区画(A1〜A12)の例を示し、図3Bは、検出領域ARに配置された複数の電極(E11〜E14、E21〜E23)の例を示す。
図3Aの例において、検出領域ARは、均等な12個の区画A1〜12(以下、区別せずに「区画A」と記す場合がある。)に区分されている。12個の区画Aは、それぞれ合同な矩形であり、4行×3列の行列状に配置されている。区画Aは、検出対象物(例えば指先)に比べて十分小さいことが望ましい。
また、図3Bの例において、センサ部10は、2つの電極群G1及びG2を有する。電極群G1は4つの電極E11〜E14を含み、電極群G2は3つの電極E21〜E23を含む。電極群G1に属する電極E11〜E14は、それぞれ3つの区画Aに跨って行方向へ伸びており、互いに異なる行に配置されている。電極群G2に属する電極E21〜E23は、それぞれ4つの区画Aに跨って列方向へ伸びており、互いに異なる列に配置されている。7つの電極(E11〜E14、E21〜E23)は、互いに絶縁された状態を保ちつつ、可能な限り互いの隙間が小さくなるように配置されている。
7つの電極(E11〜E14、E21〜E23)は、それぞれ静電容量検出部12の検出部120に接続される。電極Eij(i,jはそれぞれ自然数を示す。)に接続される検出部120は、物体1と電極Eijとの間に形成されるキャパシタの静電容量に応じた信号として、検出信号Dijを出力する。
複数の区画Aの各々には、それぞれ異なる電極Eの一部を構成する2つの部分電極Eg1及びEg2(以下、区別せずに「部分電極Eg」と記す場合がある。)が含まれている。同一の区画Aに含まれる2つの部分電極Eg1及びEg2は、それぞれ異なる電極群Gに属している。すなわち、部分電極Eg1は電極群G1に属しており、部分電極Eg2は電極群G2に属している。図3Bの例において、部分電極Eg1の形状は、列方向に平行な辺を持つ2つの合同な2等辺三角形の頂点を突き合せたような形状であり、区画Aの中心に関して点対称である。また、部分電極Eg2の形状は、行方向に平行な辺を持つ2つの合同な2等辺三角形の頂点を突き合せたような形状であり、区画Aの中心に関して点対称である。2つの部分電極Eg1及びEg2は、区画Aの中心において互いに交差している。この交差部分において、2つの部分電極Eg1及びEg2の一方(図3Bの例では部分電極Eg2)が、基板の裏面や基板内部の配線層に迂回している。
電極群G1に属する4つの電極E11〜E14は、それぞれ3つの部分電極Eg1によって構成されており、同一の電極Eを構成する3つの部分電極Eg1が行方向へ並んでいる。また、電極群G2に属する3つの電極E21〜E23は、それぞれ4つの部分電極Eg2によって構成されおり、同一の電極Eを構成する4つの部分電極Eg2が列方向へ並んでいる。
ここで、任意の領域の内部において、2つの電極群Gが持つ静電容量の検出感度に対する、1つの電極群Gが持つ検出感度の割合を「感度率」と規定する。静電容量の検出感度は電極の面積に概ね比例することから、任意の領域の内部において1つの電極群Gが持つ検出感度は、当該1つの電極群Gが領域の内部に持つ電極の面積に概ね比例する。従って、任意の領域の内部において1つの電極群Gが持つ感度率は、この領域の内部において、2つの電極群Gが持つ電極の面積(すなわち領域内の全電極の面積)に対する、当該1つの電極群Gが持つ電極の面積の割合と略等しい。
図3Bに示すように、区画Aの内部において、2つの部分電極Eg1及びEg2の面積(全ての部分電極の面積)に対する、部分電極Eg1の面積の割合は0.5である(部分電極Eg1と部分電極Eg2の面積が等しい)。そのため、区画Aの内部において電極群G1が持つ感度率(以下、「感度率RS1」と記す。)は0.5であり、12個の区画Aの各々において電極群G1は同じ感度率RS1(=0.5)を持つ。
同様に、区画Aの内部において電極群G2が持つ感度率(以下、「感度率RS2」と記す。)も0.5であり、12個の区画Aの各々において電極群G2は同じ感度率RS2(=0.5)を持つ。
[処理部20]
処理部20は、静電容量センサの全体的な動作を制御する回路であり、例えば、記憶部30に格納されたプログラム31の命令コードに従って処理を行う1以上のコンピュータや、特定の機能を実現するように構成された専用のハードウェア(ロジック回路等)を含んで構成される。処理部50の処理は、全て1以上のコンピュータにおいてプログラム31に基づいて実行してもよいし、その少なくとも一部を専用のハードウェアで実行してもよい。
処理部20は、例えば図1に示すように、制御部21と、検出値取得部22と、総和算出部23と、判定部24と、座標計算部25を含む。
制御部21は、各電極Eの検出信号Dが所定の周期で生成されるように、静電容量検出部12の各回路(検出部120、駆動信号生成部123、参照信号生成部124)における信号の生成タイミングなどを適切に制御する。
検出値取得部22は、静電容量検出部12おいて電極Eごとに生成される検出信号D(図3Bの例では検出信号D11〜D14及びD21〜D23)に基づいて、静電容量の検出値Pを電極Eごとに取得する。例えば、検出値取得部22は、検出領域ARに物体1が近接していない状態か否かを、検出信号Dの時間的変化などに基づいて判定し、検出領域ARに物体1が近接していないと判定した場合における各電極Eの検出信号Dを、各電極Eの基準値Hとして保持する。そして、検出値取得部22は、静電容量検出部12において各電極Eの検出信号Dが生成された場合、検出信号Dと基準値Hとの差分を電極Eごとに算出し、算出した差分値(D−H)を静電容量の検出値Pとして取得する。
以下では、電極Eijについて検出値取得部22が保持した基準値Hを「基準値Hij」と記し、電極Eijについて検出値取得部22が取得した検出値Pを「検出値Pij」と記す。
総和算出部23は、検出値取得部22において取得された各電極Eの検出値Pを電極群Gごとに合算し、2つの電極群Gの各々について検出値Pの総和Uを算出する。例えば、電極群G1の検出値P11〜P14と電極群G2の検出値P21〜P23とが検出値取得部22において取得される場合、総和算出部23は、電極群G1の検出値P11〜P14の総和を「U1」として算出し、電極群G2の検出値P21〜P23の総和を「U2」として算出する。
判定部24は、2つの電極群G1及びG2について算出された2つの総和U1及びU2に基づいて、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する。すなわち、判定部24は、2つの電極群G1及びG2について算出された2つの総和U1及びU2の比(U1:U2)が、2つの電極群G1及びG2に対応する2つの感度率RS1及びRS2の比(R1:R2)に基づいて設定された所定の正常状態の判定基準を満たさない場合、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する。
仮に、検出領域ARに近接する物体1のサイズが、区画Aのサイズに比べて十分に大きいものとする。この場合、1つの区画Aの内部において、部分電極Eg1と物体1との間に形成されるキャパシタの静電容量を「Cp1」、部分電極Eg2と物体1との間に形成されるキャパシタの静電容量を「CP2」とすると、静電容量Cp1と静電容量Cp2との比(Cp1:Cp2)は、1つの区画Aの内部における電極群G1の感度率RS1と電極群G2の感度率RS2との比(RS1:RS2)に概ね近くなる。また、検出領域ARの全体において、電極群G1と物体1との間に形成されるキャパシタの静電容量を「Cg1」、電極群G2と物体1との間に形成されるキャパシタの静電容量を「Cg2」とすると、静電容量Cg1と静電容量Cg2との比(Cg1:Cg2)も、1つの区画Aの内部における電極群G1の感度率RS1と電極群G2の感度率RS2との比(RS1:RS2)に概ね近くなる。ここで、電極群G1について算出された検出値Pの総和U1は静電容量Cg1に対応し、電極群G2について算出された検出値Pの総和U2は静電容量Cg2に対応する。従って、検出値Pにノイズが混入していない正常状態において、総和U1及びU2の比(U1:U2)は、感度率RS1及びRS2の比(RS1:RS2)に概ね近くなる。このことから、正常状態における総和U1及びU2の比(U1:U2)に基づいてノイズの影響の有無を判定する場合、その判定基準として、感度率RS1及びRS2の比(RS1:RS2)を使用できることが分かる。
センサ部10が図3A〜図3Bに示すような電極群G1及びG2を持つ場合、感度率RS1及びRS2の比は「RS1:RS2=1:1」となる。従って、総和U1を総和U2で除した比RU(=U1/U2)は、検出値Pにノイズが混入していない正常状態において、概ね「1」に近くなる。判定部24は、比RU(=U1/U2)が1に近い所定の範囲(例えば「0.5」〜「1.5」の範囲)を正常範囲とし、比RUが正常範囲から逸脱した場合、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する。
座標計算部25は、検出値取得部22において取得された各電極Eの検出値Pに基づいて、検出領域ARに物体1が近接しているか否かを判定するとともに、物体1が近接している場合には、その近接位置の座標を計算する。例えば図3A〜図3Bの例において、座標計算部25は、行方向に並んだ3つの電極E21〜E23ついて得られる検出値P21〜P23の分布に基づいて、行方向における物体1の近接位置の座標を計算し、列方向に並んだ4つの電極E11〜E14について得られる検出値P11〜P14の分布に基づいて、列方向における物体1の近接位置の座標を計算する。
[記憶部30]
記憶部30は、処理部20において処理に使用される定数データや、処理の過程で一時的に参照される変数データを記憶する。また記憶部30は、処理部20のコンピュータによって実行されるプログラム31を記憶する。記憶部30は、例えば、DRAMやSRAMなどの揮発性メモリ、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、ハードディスクドライブなどの磁気記憶装置のうちの1つ以上を含んで構成される。
[インターフェース部40]
インターフェース部40は、静電容量センサと他の制御装置(静電容量センサを搭載する電子機器のコントロール用ICなど)との間でデータをやり取りするための回路である。処理部20は、記憶部30に記憶される情報(物体1の座標の情報など)をインターフェース部40から図示しない制御装置へ出力する。また、インターフェース部40は、処理部20のコンピュータにおいて実行されるプログラム31を、光ディスクやUSBメモリなどの非一時的記録媒体やネットワーク上のサーバなどから取得して、記憶部30にロードしてもよい。
ここで、上述した構成を有する静電容量センサの動作の一例について、図4及び図5に示すフローチャートを参照して説明する。
図4は、静電容量センサの動作の例を説明するためのフローチャートである。静電容量センサは、図4のフローチャートに示す動作を周期的に反復する。まず制御部21は、静電容量検出部12において各電極Eの検出信号Dを生成するように、静電容量検出部12の各回路(検出部120、駆動信号生成部123、参照信号生成部124)を制御する(ST100)。検出値取得部22は、静電容量検出部12から各電極Eの検出信号Dを入力すると、検出信号Dと基準値Hとの差分値である検出値Pを各電極Eについて取得する(ST105)。総和算出部23は、検出値取得部22において取得された各電極Eの検出値Pを電極群Gごとに足し合わせ、2つの電極群Gの各々について検出値Pの総和Uを算出する(ST110)。
判定部24は、2つの電極群Gの各々について算出された検出値Pの総和Uに基づいて、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する(ST115)。静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定部24において判定された場合(ST120のNo)、座標計算部25は、検出値取得部22において取得された各電極Eの検出値Pに基づいて、検出領域ARに物体1が近接しているか否かを判定し、物体1が近接している場合には、その近接位置の座標を計算する(ST125)。静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定部24において判定された場合(ST120のYes)、座標計算部25は、検出領域ARにおける物体1の近接状態の判定や近接位置の計算を行わない。
図5は、判定部24においてノイズの影響の有無を判定する動作(図4のステップST115)の例を説明するためのフローチャートである。まず判定部24は、2つの電極群G1及びG2の各々について算出された2つの総和U1及びU2が、それぞれゼロより大きいか否かを判定する(ST200)。2つの総和U1及びU2の少なくとも一方がゼロ以下である場合(ST200のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST220)。基準値Hは検出信号Dより小さい値に設定されるため、通常は検出値Pが正の値となり、検出値Pを足し合わせた総和Uも正の値となる。従って、総和Uがゼロ以下となる場合、判定部24は正常状態でないと判定する。
2つの総和U1及びU2が何れもゼロより大きい場合(ST200のYes)、判定部24は、2つの総和U1及びU2の比RU(=U1/U2)を算出する(ST205)。このとき、総和U1及びU2が何れもゼロより大きいため、除数がゼロになることによる計算エラーは生じない。判定部24は、比RUが所定の正常範囲(しきい値TA0より大きく、かつ、しきい値TA1より小さい範囲)に含まれる場合(ST210のYes)、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定する(ST215)。他方、比RUが所定の正常範囲から逸脱する場合(ST210のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST220)。
図6A〜図6Bは、検出信号D11〜D14,D21〜D23の例を示す図である。図6Aは、検出領域ARに物体1が近接していない状態における検出信号D11〜D14,D21〜D23の例を示し、図6Bは、検出領域ARに物体1が近接した状態における検出信号D11〜D14,D21〜D23の例を示す。物体1が近接した状態では、物体1が近接していない状態に比べて、検出信号D11〜D14,D21〜D23の値が相対的に大きくなっている。図6Bの例では、電極E12、E21、E22へ物体1が近接しているため、電極E12、E21、E22に対応する検出信号D12、D21、D22の値が特に大きくなっている。
図7は、図6Bに示す検出信号D11〜D14,D21〜D23が生成された場合の信号処理を図解した図である。この図の例において、検出値取得部22は、物体1が近接していない状態の図6Aに示す検出信号D11〜D14,D21〜D23を、それぞれ基準値H11〜H14、H21〜H23として保持している。検出値取得部22は、検出信号D11〜D14,D21〜D23から基準値H11〜H14、H21〜H23を引いた差分値として、図7に示す検出値P11〜P14、P21〜P23を算出する。
図8は、図7に示す検出値P11〜P14、P21〜P23が得られた場合の信号処理を図解した図である。この図の例において、総和算出部23は、電極群G1について取得された検出値P11〜P14を足し合わせることにより総和U1を算出し、電極群G2について取得された検出値P21〜P23を足し合わせることにより総和U2を算出する。判定部24は、総和U1と総和U2との比RUを算出し、比RUが所定の正常範囲(0.5より大きく、かつ、1.5より小さい範囲)に含まれるか否かを判定する。この例において比RUは「0.991」であり、正常範囲に含まれる。そのため、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定する。この判定結果を受けて、座標計算部25は、検出値P11〜P14、P21〜P23に基づく座標の計算を行う。
他方、図9は、電極E11にノイズが印加された場合における検出信号D11〜D14,D21〜D23の例を示す図である。この例では、電極E11に対応する検出信号D11の値が、他の検出信号D12〜D14,D21〜D23の値に比べて特異的に大きくなっている。例えば、高周波の外来ノイズに対して電極E11がアンテナとして機能し、外来ノイズの周波数において共振し易い特性を持っている場合、電極E11から検出部120の入力へ高周波の外来ノイズが伝わり易くなる。処理部20に高周波の外来ノイズが入力されると、検出部120のアナログ回路(演算増幅器1201など)において高周波電流が流れ、アナログ信号(検出信号Scなど)に直流的なノイズ成分が重畳され、結果として、検出信号D11の値に直流的なノイズ成分が加算される。このようなノイズ成分は、平均化処理で除去することができない。
図10は、図9に示す検出信号D11〜D14,D21〜D23が生成された場合の信号処理を図解した図である。この図の例においても、検出値取得部22は、図6Aに示す検出信号D11〜D14,D21〜D23を、それぞれ基準値H11〜H14、H21〜H23として保持している。検出値取得部22は、検出信号D11〜D14,D21〜D23から基準値H11〜H14、H21〜H23を引いた差分値として、図9に示す検出値P11〜P14、P21〜P23を算出する。
図11は、図10に示す検出値P11〜P14、P21〜P23が得られた場合の信号処理を図解した図である。この図の例においても、総和算出部23は、検出値P11〜P14を足し合わせることにより総和U1を算出し、検出値P21〜P23を足し合わせることにより総和U2を算出する。判定部24は、総和U1と総和U2との比RUを算出し、比RUが所定の正常範囲(0.5より大きく、かつ、1.5より小さい範囲)に含まれるか否かを判定する。この例において比RUは「500.5」であり、正常範囲から逸脱している。そのため、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する。この場合、座標計算部25では、検出値P11〜P14、P21〜P23に基づく座標の計算が行われない(図10)。
以上説明したように、本実施形態では、それぞれ1以上の電極Eを含むN個の電極群G(図3A〜図3Bの例では2つの電極群G)が検出領域ARに配置されており、検出領域ARに近接する物体1と電極Eとにより形成されるキャパシタの静電容量が、静電容量検出部12において電極Eごとに検出される。静電容量検出部12の検出結果に基づいて電極Eごとに静電容量の検出値Pが得られると、この検出値Pが電極群Gごとに合算され、N個の電極群の各々について検出値Pの総和Uが算出される。
また、本実施形態では、検出領域ARを区分する複数の区画Aの各々において、同一の電極群Gが同一の感度率(N個の電極群Gが持つ静電容量の検出感度に対する、1つの電極群Gが持つ検出感度の割合)を持っている。すなわち、1つの電極群Gは、全ての区画Aにおいて同一の感度率を持っている。N個の電極群Gには、このようなN個の感度率が一対一に対応している。
物体1のサイズが個々の区画Aのサイズに比べて十分に大きいものとすると、1つの区画Aにおいて各電極群Gと物体1との間に生じる静電容量の比は、当該1つの区画Aにおける各電極群Gの感度率の比と概ね等しくなり、他の任意の区画Aにおける各電極群Gの感度率の比とも概ね等しくなる。従って、検出領域ARの全体において各電極群Gと物体1との間に生じる静電容量の比、すなわち、各電極群Gについて算出される総和Uの比は、任意の1つの区画Aにおける各電極群Gの感度率の比と概ね等しくなり、ノイズの影響を受けていない正常な状態では、概ね定まった値となる。
高周波の外来ノイズは、ノイズ源と電極Eとの静電結合によって検出値Pに混入するノイズと異なり、電極Eの長さや形状、延伸方向などに応じて検出値Pへの混入の度合いがばらつく傾向がある。そのため、高周波の外来ノイズが検出値Pに混入する度合いは、N個の電極群Gにおいて均一にならない。静電容量検出部12の検出結果がこのようなノイズの影響を受けている場合、N個の電極群Gについて算出されたN個の総和Uの比は、正常状態での定まった値に対してずれを生じる。従って、本実施形態では、N個の電極群Gについて算出されたN個の総和Uの比が、N個の電極群Gに対応するN個の感度率の比に基づいて設定された正常状態の判定基準を満たさない場合に、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定される。すなわち、本実施形態によれば、高周波の外来ノイズが静電容量の検出結果に影響を与えていることを適切に判定できる。
また、本実施形態では、複数の区画Aの各々に、それぞれ異なる電極Eの一部を構成するN個の部分電極Egが含まれており、同一の区画Aに含まれるN個の部分電極Egは、それぞれ異なる電極群Gに属している。すなわち、複数の区画Aの各々には、N個の電極群Gの各々が部分電極Egとして配置されている。そして、1つの電極群Gに対応する感度率は、1つの区画Aにおいて、N個の部分電極Egが占有した面積に対する、当該1つの電極群Gに属する部分電極Egが占有した面積の割合を示しており、ばらつきを生じ難い定まった値となる。そのため、ばらつきを生じ難い感度率の比に基づく判定基準によって、静電容量検出部12の検出結果に対するノイズの影響の有無を正確に判定することができる。
更に、本実施形態では、電極群G1を構成する各電極Eの部分電極Egの配列方向が行方向であるのに対し、電極群G2を構成する各電極Eの部分電極Egの配列方向が列方向であり、両者の配列方向が異なっている。そのため、高周波の外来ノイズによる検出結果への影響の度合いが、電極群G1と電極群G2とで相違し易くなる。これにより、電極群G1について算出された検出値Pの総和U1と、電極群G2について算出された検出値Pの総和U2との比が、高周波の外来ノイズの影響を受けて変化し易くなるため、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていることを正確に判定し易くなる。
(変形例)
次に、本実施形態に係る静電容量センサの幾つかの変形例について説明する。
図12A〜図12Bは、本実施形態に係る静電容量センサにおける電極Eの配置パターンの一変形例を示す図であり、電極群Gの数が4つの場合の例を示す。図12Aは、検出領域ARを区分する9個の区画A1〜A9を示し、図12Bは、検出領域ARに配置された16個の電極(E11〜E13、E21〜E23、E31〜E35、E41〜E45)を示す。
図12Aの例において、検出領域ARは均等な9個の区画Aに区分されている。9個の区画Aは、それぞれ合同な矩形であり、3行×3列の行列状に配置されている。
図12Bの例において、16個の電極Eは、延伸方向が異なる4つの電極群G1〜G4に分かれている。電極群G1は3つの電極E11〜E13を含み、電極群G2は3つの電極E21〜E23を含み、電極群G3は5つの電極E31〜E35を含み、電極群G4は5つの電極E41〜E45を含む。電極群G1に属する電極E11〜E13は、それぞれ3つの区画Aに跨って行方向へ伸びており、互いに異なる行に配置されている。電極群G2に属する電極E21〜E23は、それぞれ3つの区画Aに跨って列方向へ伸びており、互いに異なる列に配置されている。電極群G3に属する電極E31〜E35は、行方向及び列方向とは異なる方向である対角方向(第1行第3列から第3行第1列に向かう方向)へ伸びている。電極群G4に属する電極E41〜E45は、電極群G3とは反対の対角方向(第1行第1列から第3行第3列に向かう方向)へ伸びている。16個の電極(E11〜E13、E21〜E23、E31〜E35、E41〜E45)は、互いに絶縁された状態を保ちつつ、可能な限り互いの隙間が小さくなるように配置されている。
複数の区画Aの各々には、それぞれ異なる電極Eの一部を構成する4つの部分電極Eg1〜Eg4が含まれている。同一の区画Aに含まれる4つの部分電極Eg1〜Eg4は、それぞれ異なる電極群Gに属している。すなわち、部分電極Eg1は電極群G1に属しており、部分電極Eg2は電極群G2に属しており、部分電極Eg3は電極群G3に属しており、部分電極Eg4は電極群G4に属している。図12Bの例において、4つの部分電極Eg1〜Eg4の形状は、それぞれ合同なL字形状であり、区画Aの中心に関して点対称である。
図12Bの例において、電極群G1に属する3つの電極E11〜E13は、それぞれ3つの部分電極Eg1によって構成されおり、同一の電極Eを構成する3つの部分電極Eg1が行方向へ並んでいる。
電極群G2に属する3つの電極E21〜E23は、それぞれ3つの部分電極Eg2によって構成されおり、同一の電極Eを構成する4つの部分電極Eg2が列方向へ並んでいる。
電極群G3に属する電極E33は、3つ部分電極Eg3によって構成される。電極群G3に属する電極E32、E34は、それぞれ2つの部分電極Eg3によって構成される。電極群G3に属する電極E31、E35は、それぞれ1つの部分電極Eg3によって構成される。同一の電極Eを構成する複数の部分電極Eg3は、対角方向(第1行第3列から第3行第1列に向かう方向)へ並んでいる。
電極群G4に属する電極E43は、3つ部分電極Eg4によって構成される。電極群G4に属する電極E42、E44は、それぞれ2つの部分電極Eg4によって構成される。電極群G4に属する電極E41、E45は、それぞれ1つの部分電極Eg4によって構成される。同一の電極Eを構成する複数の部分電極Eg4は、対角方向(第1行第1列から第3行第3列に向かう方向)へ並んでいる。
なお、同一の電極Eを構成する複数の部分電極Egを接続するための配線は、各電極Eが形成される基板の表面とは反対側の裏面や、基板内部の配線層に形成される。
図12Bの例では、区画Aにおける部分電極Eg1〜Eg4の面積が全て等しいため、区画Aにおける電極群G1〜G4の感度率RS1〜RS4は全て等しい。すなわち、感度率RS1〜RS4の値は全て「0.25」であり、感度率RS1〜RS4の比は「RS1:RS2:RS3:RS4=1:1:1:1」である。静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていない場合、検出値取得部22が電極群G1〜G4について算出する総和U1〜U4の比は概ね「U1:U2:U3:U4=1:1:1:1」となる。従って、判定部24は、ノイズの影響の判定において、総和U1〜U4の比が「U1:U2:U3:U4=1:1:1:1」を基準とする所定の正常範囲に含まれているか否かを判定する。
図13は、判定部24においてノイズの影響の有無を判定する動作(図4のステップST115)の第1変形例を説明するためのフローチャートであり、電極群Gの数が4個の場合(図12B)の動作例を示す。
この第1変形例において、まず判定部24は、4つの電極群G1〜G4の各々について算出された4つの総和U1〜U4が、それぞれゼロより大きいか否かを判定する(ST300)。4つの総和U1〜U4の少なくとも1つがゼロ以下である場合(ST300のNo)。判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST345)。
4つの総和U1〜U4が何れもゼロより大きい場合(ST300のYes)、判定部24は、4つの電極群Gにおける全ての電極群Gのペア(6通りのペア)について、それぞれ2つの総和Uの比RUを算出する(ST305)。例えば、判定部24は、「U1/U2」、「U1/U3」、「U1/U4」、「U2/U3」、「U2/U4」、「U3/U4」を、それぞれ比RUとして算出する。ノイズの影響を受けていない場合、総和U1〜U4の比は概ね「U1:U2:U3:U4=1:1:1:1」となるため、これらの6個の比RUはいずれも「1」に近い値となる。
判定部24は、1組の電極群Gのペアについて算出した比RUが当該1組のペアについて設定された所定の正常範囲に含まれるか否かを、6個の比RUについてそれぞれ判定する(ST310)。ノイズの影響を受けていない場合における6個の比RUはいずれも「1」に近い値となるため、6個の比RUについて設定される正常範囲は等しい範囲(しきい値TA0より大きく、かつ、しきい値TA1より小さい範囲)に設定される。判定部24は、6個の比RUが全て正常範囲に含まれる場合(ST310のYes)、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定する(ST340)。他方、1以上の比RUが正常範囲から逸脱する場合(ST310のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST345)。
図13のフローチャートに示す第1変形例によれば、電極群Gのペアの全組み合わせについて、2つの総和Uの比RUが算出され、1組以上のペアについて算出された1以上の比RUが、それぞれ正常範囲に含まれるか否か判定される。この判定における正常範囲は、ペアを構成する2つの電極群Gに対応した2つの感度率の比に基づいて、ペアごとに設定される。1以上の比RUが正常範囲から逸脱する場合、4個の総和Uの比(U1:U2:U3:U4)が、4つの電極群Gに対応する4個の感度率の比に基づいて設定された正常状態の判定基準を満たしていないことになるため、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する。
図14は、判定部24においてノイズの影響の有無を判定する動作(図4のステップST115)の第2変形例を説明するためのフローチャートであり、図13と同様に、電極群Gの数が4個の場合(図12B)の動作例を示す。
この第2変形例において、まず判定部24は、4つの電極群G1〜G4の各々について算出された4つの総和U1〜U4が、それぞれゼロより大きいか否かを判定する(ST300)。4つの総和U1〜U4の少なくとも1つがゼロ以下である場合(ST300のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST345)。
4つの総和U1〜U4が何れもゼロより大きい場合(ST300のYes)、判定部24は、4つの電極群Gについて算出した4つの総和Uにおける最大値と最小値との比RU(最大値/最小値)を算出する(ST315)。最大値と最小値との比RU(最大値/最小値)は、全ての電極群Gのペア(6通りのペア)について算出される2つの総和Uの比RUの中で最も大きな値となるが、ノイズの影響を受けていない場合、「1」に近い値となる。最大値と最小値との比RUが「1」に近い値の場合、他の電極群Gの組み合わせにおける2つの総和Uの比RUは、最大値と最小値との比RUよりも更に「1」に近い値となる。
判定部24は、最大値と最小値との比RUが所定の正常範囲に含まれるか否かを判定する(ST320)。判定部24は、最大値と最小値との比RUが正常範囲に含まれる場合(ST320のYes)、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定する(ST340)。他方、最大値と最小値との比RUが正常範囲から逸脱する場合(ST320のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST345)。
図14のフローチャートに示す第2変形例によれば、4個の電極群Gに対応する4個の感度率が同じ(0.25)であることから、任意に選択された2つの電極群Gは同じ感度率を持ち、その比は1となる。静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていない正常状態において、任意に選択された2つの電極群Gについて算出された2つの総和の比RUも、概ね1に近い値となる。4個の総和における最小値と最大値との比RUが1に近似する所定の正常範囲から逸脱する場合、少なくとも1組の電極群Gのペアにおいて2つの総和Uの比が正常範囲から逸脱しているため、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定される。他方、最小値と最大値との比がこの正常範囲に含まれる場合、全ての電極群Gのペアにおいて2つの総和Uの比が正常範囲に含まれているため、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定される。
図15は、判定部24においてノイズの影響の有無を判定する動作(図4のステップST115)の第3変形例を説明するためのフローチャートであり、図13、図14と同様に、電極群Gの数が4個の場合(図12B)の動作例を示す。
この第3変形例において、まず判定部24は、4つの電極群G1〜G4の各々について算出された4つの総和U1〜U4が、それぞれゼロより大きいか否かを判定する(ST300)。4つの総和U1〜U4の少なくとも1つがゼロ以下である場合(ST300のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST345)。
4つの総和U1〜U4が何れもゼロより大きい場合(ST300のYes)、判定部24は、4つの電極群Gについて算出した4つの総和Uの合計値M(=U1+U2+U3+U4)を算出する(ST325)。
次に判定部24は、1つの電極群Gについて算出された総和Uと合計値Mとの比である電極群検出率RG(=U/M)を、4個の電極群Gの各々について算出する。すなわち、判定部24は、「U1/M」、「U2/M」、「U3/M」、「U4/M」を、それぞれ電極群検出率RGとして算出する。1つの電極群Gについて算出された総和Uは、検出領域AR全体において物体1と電極群Gとの間に形成されるキャパシタの静電容量に対応し、合計値Mは、検出領域AR全体において物体1とN個の電極群G全体との間に形成されるキャパシタの静電容量に対応する。そのため、電極群検出率RG(=U/M)は、検出領域AR全体における電極群Gの感度率に相当し、区画Aの内部における電極群Gの感度率と概ね等しい値を持つ。物体1のサイズが区画Aのサイズに比べて十分に大きいものとすると、ノイズの影響を受けていない場合の各電極群Gの電極群検出率RGは、何れも「0.25」に近い値となる。
判定部24は、1つの電極群Gついて算出した電極群検出率RGが当該1つの電極群Gの感度率について設定された所定の正常範囲に含まれるか否かを、4個の電極群検出率RGについてそれぞれ判定する(ST335)。ノイズの影響を受けていない場合における4個の電極群検出率RGはいずれも「0.25」に近い値となるため、4個の電極群検出率RGについて設定される正常範囲は等しい範囲(しきい値TB0より大きく、かつ、しきい値TB1より小さい範囲)に設定される。判定部24は、4個の電極群検出率RGが全て正常範囲に含まれる場合(ST335のYes)、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定する(ST340)。他方、1以上の電極群検出率RGが正常範囲から逸脱する場合(ST335のNo)、判定部24は、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する(ST345)。
図15のフローチャートに示す第3変形例によれば、4個の電極群Gの各々について電極群検出率RGが算出され、算出された4個の電極群検出率RGが、それぞれ正常範囲に含まれるか否か判定される。1つの電極群Gについて算出された電極群検出率RGは、当該1つの電極群Gの感度率に基づいて設定された正常範囲に含まれるか否か判定される。電極群検出率RGは、1つの電極群Gについて算出された総和Uと4個の電極群について算出されたN個の総和Uの合計値Mとの比であり、当該1つの電極群Gの感度率に応じた値を持つ。そのため、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていない正常な状態において、電極群検出率RGは概ね感度率に応じた所定の値(0.25)となり、正常範囲に含まれる。1以上の電極群検出率RGが正常範囲から逸脱する場合、1以上の電極群検出率RGが感度率に応じた値(0.25)からずれていることになるため、静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていると判定される。
図16A〜図16Bは、本実施形態に係る静電容量センサにおける電極Eの配置パターンの一変形例を示す図であり、2つの電極群Gが異なる感度率を持っている場合の例を示す。図16Aは、検出領域ARを区分する12の区画A1〜A12を示し、図16Bは、検出領域ARに配置される7個の電極(E11〜E14、E21〜E23)を示す。
図16Aの例における検出領域ARの区分は、既に説明した図3Aの例と同じである。また、図16Bの例における2つの電極群G1及びG2の構成は、既に説明した図3Bの例と同じであり、電極群G1に含まれる電極E11〜E14の構成、並びに、電極群G2に含まれる電極E21〜E23の構成も、既に説明した図3Bの例と同じである。
図16Bの例は、図3Bの例と比較して、各区画Aの内部における部分電極Eg1及びEg2の面積の割合が異なっている。すなわち、図3Bの例において、部分電極Eg1及びEg2の面積は略同一であるのに対し、図3Bの例において、部分電極Eg2の面積は部分電極Eg1の面積の約2倍となっている。
また図16Bの例において、部分電極Eg1は行方向に長い1つの長方形であり、部分電極Eg2は行方向に長い2つの長方形の部分からなる。部分電極Eg1は、列方向の両側から部分電極Eg2の2つの部分(長方形)によって挟まれている。部分電極Eg2を構成する2つの長方形の部分は、基板の裏面や基板内部の配線層に形成された迂回配線により接続される。また、電極群G2に属した1つの電極E(E21〜E23)を構成する4つの部分電極Eg2は、基板の裏面や基板内部の配線層に形成された迂回配線により接続される。電極群G1に属した1つの電極E(E11〜E14)を構成する3つの部分電極Eg1は、迂回配線を経ずに直接つながっており、行方向へ伸びた1つの長方形の電極パターンを形成する。
図16Bの例では、区画Aにおける部分電極Eg2の面積が部分電極Eg1の面積の約2倍であるため、区画Aにおける電極群G2の感度率RS2は電極群G1の感度率RS1の2倍である。すなわち、感度率RS1及びRS2の比は「RS1:RS2=1:2」である。静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていない場合、検出値取得部22が電極群G1及びG2について算出する総和U1及びU2の比は概ね「U1:U2=1:2」となる。従って、判定部24は、ノイズの影響の判定において、総和U1及びU2の比が「U1:U2=1:1」を基準とする所定の正常範囲に含まれているか否かを判定する。例えば図5に示すフローチャートのステップST210において、判定部24は、総和U1及びU2の比RU(=U1/U2)が「0.5」に近い正常範囲に含まれるか否かを判定する。
以上、本実施形態に係る静電容量センサについて説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
例えば、上述した実施形態において検出領域ARに配置される電極群Gの数や、各電極群Gに含まれる電極Eの数、電極Eを構成する部分電極Egの形状、区画Aの内部における各部分電極Egの面積の割合などは一例であり、本発明はこれらの例に限定されない。
また、本発明の他の実施形態では、判定部24において静電容量検出部12の検出結果がノイズの影響を受けていないと判定された場合、各電極群Gの電極群検出率RGがそれぞれ所定の感度率へ近づくように、電極群Gごとに検出値Pを補正してもよい。
本願は、日本特許庁に2018年7月26日に出願された基礎出願2018−140580号の優先権を主張するものであり、その全内容を参照によりここに援用する。
1…物体、10…センサ部、12…静電容量検出部、120…検出部、121…チャージアンプ、122…復調部、123…駆動信号生成部、124…参照信号生成部、1201…演算増幅器、1202…A/D変換器、1203…乗算部、1204…ローパスフィルタ、20…処理部、21…制御部、22…検出値取得部、23…総和算出部、24…判定部、25…座標計算部、30…記憶部、31…プログラム、40…インターフェース部、Cx,Cf…キャパシタ、G1〜G4…電極群、E,E11〜E14,E21〜E23,E31〜E35,E41〜E45…電極、Eg1〜Eg4…部分電極、AR…検出領域、A1〜A12…区画

Claims (10)

  1. 電極が配置された検出領域への物体の近接を検出する静電容量センサであって、
    前記検出領域に配置され、それぞれ1以上の前記電極を含むN個の電極群(Nは2以上の自然数)と、
    前記物体と前記電極とにより形成されるキャパシタの静電容量を前記電極ごとに検出する静電容量検出部と、
    前記静電容量検出部の検出結果に基づいて前記電極ごとに得られる前記静電容量の検出値を前記電極群ごとに合算し、前記N個の電極群の各々について前記検出値の総和を算出する総和算出部と、
    前記N個の電極群について算出されたN個の前記総和に基づいて、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する判定部とを有し、
    任意の領域の内部において、前記N個の電極群が持つ前記静電容量の検出感度に対する、1つの前記電極群が持つ前記検出感度の割合を感度率と規定した場合に、
    前記検出領域を区分する所定の複数の区画の各々において、同一の前記電極群は同一の前記感度率を持っており、
    前記判定部は、前記N個の電極群について算出されたN個の前記総和のそれぞれの比と、前記N個の電極群に対応するN個の前記感度率のそれぞれの比によって設定された正常状態の判定基準とに基づいて、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定する、
    静電容量センサ。
  2. 前記複数の区画の各々には、それぞれ異なる前記電極の一部を構成するN個の部分電極が含まれており、
    同一の前記区画に含まれる前記N個の部分電極は、それぞれ異なる前記電極群に属しており、
    1つの前記区画において1つの前記電極群が持つ前記感度率は、当該1つの区画において、前記N個の部分電極が占有した面積に対する、当該1つの電極群に属する前記部分電極が占有した面積の割合を示す、
    請求項1に記載の静電容量センサ。
  3. 前記判定部は、前記電極群から選択された任意のペアについて算出された2つの前記総和の比を、前記N個の電極群における前記ペアの全ての組み合わせについて算出し、1組の前記ペアについて算出した前記比が当該1組のペアについて設定された正常範囲に含まれるか否かを、算出した全ての前記比について判定し、1以上の前記比が前記正常範囲から逸脱する場合、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定し、
    前記正常範囲は、前記ペアを構成する2つの前記電極群に対応した2つの前記感度率の比に基づいて設定される、
    請求項2に記載の静電容量センサ。
  4. 前記N個の電極群に対応する前記N個の感度率がそれぞれ等しく、
    前記判定部は、前記N個の電極群について算出された前記N個の総和における最小値と最大値との比を算出し、1に近似する所定の正常範囲から前記比が逸脱する場合、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する、
    請求項2に記載の静電容量センサ。
  5. 前記判定部は、1つの前記電極群について算出された前記総和と前記N個の電極群について算出された前記N個の総和の合計値との比である電極群検出率を、前記N個の電極群の各々について算出し、1つの前記電極群について算出した前記電極群検出率が当該1つの電極群の前記感度率に基づいて設定された正常範囲に含まれるか否かを、算出した全ての前記電極群検出率について判定し、1以上の前記電極群検出率が前記正常範囲から逸脱する場合、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けていると判定する、
    請求項2に記載の静電容量センサ。
  6. 前記N個の電極群は、第1電極群と第2電極群とを少なくとも含み、
    前記複数の区画は、前記第1電極群と前記第2電極群とによって行列状に配置されており、
    前記第1電極群は、同一の前記電極を構成する複数の前記部分電極が前記行列状の配置における行方向へ並ぶように配置され、
    前記第2電極群は、同一の前記電極を構成する複数の前記部分電極が前記行列状の配置における列方向へ並ぶように配置された、
    請求項2〜5の何れか一項に記載の静電容量センサ。
  7. 前記N個の電極群は、同一の前記電極を構成する複数の前記部分電極が前記行方向及び前記列方向とは異なる方向へ直線的に並んだ少なくとも1つの第3電極群を含む、
    請求項6に記載の静電容量センサ。
  8. 前記判定部の判定結果に応じて前記物体の近接状態を判定し、近接位置を計算する座標計算部を備えた、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の静電容量センサ。
  9. 電極が配置された検出領域への物体の近接を検出する静電容量センサの制御方法であって
    前記静電容量センサは、
    前記検出領域に配置され、それぞれ1以上の前記電極を含むN個の電極群(Nは2以上の自然数)と、
    前記物体と前記電極とにより形成されるキャパシタの静電容量を前記電極ごとに検出する静電容量検出部と
    を有し、
    任意の領域の内部において、前記N個の電極群が持つ前記静電容量の検出感度に対する、1つの前記電極群が持つ前記検出感度の割合を感度率と規定した場合に、
    前記検出領域を区分する所定の複数の区画の各々において、同一の前記電極群は同一の前記感度率を持っており、
    前記制御方法は、
    前記静電容量検出部の検出結果に基づいて前記電極ごとに得られる前記静電容量の検出値を前記電極群ごとに合算し、前記N個の電極群の各々について前記検出値の総和を算出することと、
    前記N個の電極群について算出されたN個の前記総和と、前記N個の電極群に対応するN個の前記感度率に基づいて設定された正常状態の判定基準とに基づいて、前記静電容量検出部の検出結果がノイズの影響を受けているか否かを判定することとを含む、
    静電容量センサの制御方法。
  10. 請求項9に記載の静電容量センサの制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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