JPWO2020008894A1 - 液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

高いコントラストを有する画像の表示が可能な液晶表示素子、およびかかる液晶表示素子の製造方法を提供する。液晶表示素子(1)は、2つの基板AM、CF間に液晶分子を含有する液晶層(4)を挟持してなる。一方の基板AM、CFは、液晶層(4)に接触して存在し、活性エネルギー線の照射により重合可能な重合性基を有する重合性モノマーの重合物を備え、この重合物の存在により、液晶層(4)に接触する面の表面粗さ(Ra)が1〜30nmとなっている。重合性モノマーは、液晶分子を自発的に配向させる機能を有し、重合性基を備える配向助剤を含むことが好ましく、配向助剤は、極性基を備えることも好ましい。

Description

本発明は、液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法に関する。
従来、VA方式の液晶ディスプレイ(液晶表示素子)では、電圧無印加時に液晶分子の垂直配向を誘起し、電圧印加時に液晶分子の水平配向を実現するために、電極上に配向膜として機能するポリイミド(PI)配向膜が設けられている。しかしながら、PI配向膜の成膜には、多大なコストを要するため、近年では、PI配向膜を省略しつつも、液晶分子の配向を実現するための方法が検討されている。
ところで、液晶分子の配向には、基板表面の表面性状も重要である。PI配向膜を設ける液晶表示素子において、PI配向膜の表面粗さを規定した文献(例えば、特許文献1参照)が存在する。しかしながら、PI配向膜を省略した液晶表示素子において、基板の表面性状について検討された例は見当たらず、更なる特性の向上に向けた検討の余地がある。
WO2008/075419号公報
本発明は、高いコントラストを有する画像の表示が可能な液晶表示素子、およびかかる液晶表示素子の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記の(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 2つの基板間に液晶分子を含有する液晶層を挟持してなる液晶表示素子であって、
一方の前記基板は、前記液晶層に接触して存在し、活性エネルギー線の照射により重合可能な重合性モノマーの重合物を備え、該重合物の存在により、前記液晶層に接触する面の表面粗さ(Ra)が1〜30nmとなっていることを特徴とする液晶表示素子。
(2) 前記重合性モノマーは、前記液晶分子を自発的に配向させる機能を有し、前記配向助剤は、極性基を備える配向助剤を含む上記(1)に記載の液晶表示素子。
(3) 前記重合性モノマーは、前記液晶分子のプレチルト角を形成する機能を有するプレチルト角形成助剤を含む上記(1)または(2)に記載の液晶表示素子。
(4) 前記一方の基板は、配向膜を介さず、直接、前記液晶層に接触する基板である上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
(5) 前記一方の基板は、画素電極を備える基板である上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
(6) 他方の前記基板も、前記液晶層に接触して存在する前記重合物を備え、該重合物の存在により、前記液晶層に接触する面の表面粗さ(Ra)が1〜30nmとなっている上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
(7) 前記他方の基板は、配向膜を介さず、直接、前記液晶層に接触する基板である上記(6)に記載の液晶表示素子。
(8) 前記他方の基板は、カラーフィルタを備える基板である上記(6)または(7)に記載の液晶表示素子。
(9) 前記液晶分子は、その誘電率異方性が負である上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
(10) 前記液晶表示素子は、PSA型、PSVA型、VA型、IPS型、FFS型またはECB型である上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の液晶表示素子。
(11) 上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の液晶表示素子を製造する方法であって、
前記液晶分子と前記重合性モノマーとを含有する液晶組成物に接触するように、前記2つの基板を対向させて配置する工程と、
前記液晶組成物に対して電界を印加しつつ、前記活性エネルギー線を照射することにより前記重合性モノマーを重合させて、前記重合物を得る工程とを有することを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
(12) 前記重合性モノマーは、前記液晶分子を自発的に配向させる機能を有する配向助剤を含み、
前記液晶組成物中に含まれる前記配向助剤の量が0.1〜3質量%である上記(11)に記載の液晶表示素子の製造方法。
(13) 前記活性エネルギー線の照射時間は、10〜7200秒である上記(11)または(12)に記載の液晶表示素子の製造方法。
本発明によれば、高いコントラストを有する画像の表示が可能な液晶表示素子が得られる。
液晶表示素子の一実施形態に模式的に示す分解斜視図である。 図1におけるI線で囲まれた領域を拡大した平面図である。
以下、本発明の液晶表示素子の製造方法について、好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明で用いられる液晶組成物について説明する。
(液晶組成物)
液晶組成物は、液晶分子と、この液晶分子を自発的に配向させる機能を有し、極性基を備える配向助剤とを含有している。
((配向助剤))
配向助剤(自発配向性化合物)は、液晶組成物を含む液晶層と直接当接する部材(電極(例えば、ITO)、基板(例えば、ガラス基板、アクリル基板、透明基板、フレキシブル基板等)、樹脂層(例えば、カラーフィルタ、配向膜、オーバーコート層等)、絶縁膜(例えば、無機材料膜、SiNx等))に対して相互作用し、液晶層に含まれる液晶分子のホメオトロピック配列又はホモジニアス配向を誘起する機能を備えている。
配向助剤は、重合するための重合性基と、液晶分子と類似するメソゲン基と、液晶層と直接当接する部材と相互作用可能な吸着基(極性基)と、液晶分子の配向を誘起する配向誘導基を有することが好ましい。
メソゲン基に対し、吸着基及び配向誘導基が結合し、重合性基はメソゲン基、吸着基及び配向誘導基に直接又は必要に応じスペーサー基を介して置換していることが好ましい。重合性基は、吸着基中に組み込まれた状態で、メソゲン基に置換してもよい。
以下、化学式中の左端の*及び右端の*は結合手を表す。
「配向誘導基」
配向誘導基は、液晶分子の配向を誘導する機能を有しており、下記一般式(AK)で表される基であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RAK1は、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜20のアルキル基を表す。ただし、アルキル基中の1個又は2個以上の−CH−は、酸素原子が直接結合することなく、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよく、アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲノ基で置換されてもよい。
AK1は、直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜20のアルキル基を表すことが好ましく、直鎖状の炭素原子数1〜20のアルキル基を表すことがより好ましく、直鎖状の炭素原子数1〜8のアルキル基を表すことがさらに好ましい。
また、アルキル基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。
さらに、アルキル基中の水素原子は、フッ素原子又は塩素原子で置換されてもよく、フッ素原子で置換されてもよい。
液晶層に対していわゆる両親媒性を配向助剤に付与する観点から、上記配向誘導基は、メソゲン基に直接又は必要に応じスペーサー基を介して結合していることが好ましい。
「重合性基」
重合性基は、PAP1−SpAP1−で表されることが好ましい。
AP1は、下記一般式(AP−1)〜一般式(AP−9)で表される群より選ばれる基であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RAP1及びRAP2は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜10のハロゲン化アルキル基を表す。ただし、アルキル基中の1個又は2個以上の−CH−は、−O−又は−CO−で置換されてもよく、アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は水酸基で置換されてもよい。
AP1は、単結合、−O−、−COO−又は−CH−を表す。
AP1は、0、1又は2を表す。
AP1は、下記一般式(AP−1)〜一般式(AP−7)で表される基であることが好ましく、下記一般式(AP−1)又は一般式(AP−2)で表される基であることがより好ましく、一般式(AP−1)であることがさらに好ましい。
SpAP1は、単結合又は直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜20のアルキレン基を表すことが好ましく、単結合又は直鎖状の炭素原子数1〜20のアルキレン基を表すことがより好ましく、単結合又は直鎖状の炭素原子数2〜10のアルキレン基を表すことがさらに好ましい。
また、SpAP1において、アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。
配向助剤において、重合性基(PAP1−SpAP1−)の数は、1以上5以下であることが好ましく、1以上4以下であることがより好ましく、2以上4以下であることがさらに好ましく、2又は3であることが特に好ましく、2であることが最も好ましい。
AP1−SpAP1−中の水素原子は、重合性基、吸着基及び/又は配向誘導基で置換されてもよい。
重合性基(PAP1−SpAP1−)は、重合性基、メソゲン基、吸着基及び/又は配向誘導基に対して結合してもよい。
また、重合性基(PAP1−SpAP1−)は、メソゲン基、吸着基又は配向誘導基に対して結合することが好ましく、メソゲン基又は吸着基に対して結合することがより好ましい。
なお、分子内にPAP1及び/又はSpAP1−が複数存在する場合に、それぞれ互いに同一であっても異なってもよい。
「メソゲン基」
メソゲン基は、剛直な部分を備えた基、例えば環式基を1つ以上備えた基をいい、環式基を2〜4個を備えた基が好ましく、環式基を3〜4個を備えた基がより好ましい。なお、必要に応じて、環式基は、連結基で連結されてもよい。メソゲン基は、液晶層に使用される液晶分子(液晶化合物)と類似の骨格を有することが好ましい。
なお、本明細書中において、「環式基」は、構成する原子が環状に結合した原子団をいい、炭素環、複素環、飽和又は不飽和環式構造、単環、2環式構造、多環式構造、芳香族、非芳香族などを含む。
また、環式基は、少なくとも1つのヘテロ原子を含んでもよく、さらに、少なくとも1つの置換基(ハロゲノ基、重合性基、有機基(アルキル、アルコキシ、アリール等)で置換されてもよい。環式基が単環である場合には、メソゲン基は、2個以上の単環を含んでいることが好ましい。
上記メソゲン基は、例えば、一般式(AL)で表されることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、ZAL1は、単結合、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CFO−、−OCF−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH−CHCOO−、−OCOCH−CH−、−CH=C(CH)COO−、−OCOC(CH)=CH−、−CH−CH(CH)COO−、−OCOCH(CH)−CH−、−OCHCHO−又は炭素原子数1〜20のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。
AL1及びAAL2は、それぞれ独立して、2価の環式基を表す。
AL1、AAL1及びAAL2中の1個又は2個以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲノ基、吸着基、PAP1−SpAP1−又は1価の有機基で置換されてもよく、
なお、分子内にZAL1及びAAL1が複数存在する場合に、それぞれ互いに同一であっても異なってもよい。
AL1は、1〜5の整数を表す。
一般式(AL)中、ZAL1は、単結合又は炭素原子数2〜20のアルキレン基であることが好ましく、単結合又は炭素原子数2〜10のアルキレン基であることがより好ましく、単結合、−(CH−又は−(CH−であることがさらに好ましい。アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。
さらに、棒状分子の直線性を高めることを目的とする場合は、ZAL1は、環と環とが直接連結した形態である単結合や、環と環とを直接結ぶ原子の数が偶数個の形態が好ましい。例えば、−CH−CHCOO−の場合、環と環とを直接結ぶ原子の数は4つである。
一般式(AL)中、AAL1及びAAL2は、それぞれ独立して、2価の環式基を表す。2価の環式基としては、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基及びフルオレン−2,7−ジイル基からなる群から選択される1種であることが好ましく、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、2,6−ナフチレン基又はフェナントレン−2,7−ジイル基がより好ましく、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基であることがさらに好ましい。
なお、これらの基は、非置換又は置換基で置換されてもよい。この置換基としては、フッ素原子又は炭素原子数1〜8のアルキル基であることが好ましい。さらに、アルキル基は、フッ素原子又は水酸基で置換されてもよい。
また、環式基中の1個又は2個以上の水素原子は、ハロゲノ基、吸着基、PAP1−SpAP1−又は1価の有機基で置換されてもよい。
一般式(AL)中、1価の有機基とは、有機化合物が1価の基の形態になることによって、化学構造が構成された基であり、有機化合物から水素原子を1つ取り除いてなる原子団をいう。
かかる1価の有機基としては、例えば、炭素原子数1〜15のアルキル基、炭素原子数2〜15のアルケニル基、炭素原子数1〜14のアルコキシ基、炭素原子数2〜15のアルケニルオキシ基などが挙げられ、炭素原子数1〜15のアルキル基又は炭素原子数1〜14のアルコキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基であることがより好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基であることがさらに好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基又は炭素原子数1〜2のアルコキシ基であることが特に好ましく、炭素原子数1又は2のアルキル基又は炭素原子数1のアルコキシ基であることが最も好ましい。
また、上記アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、−O−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。さらには、上記1価の有機基は、後述の配向誘導基としての役割を有してもよい。
上記一般式(AL)中、mAL1は、1〜4の整数であることが好ましく、1〜3の整数であることがより好ましく、2又は3であることがさらに好ましい。
上記メソゲン基の好ましい形態としては、下記式(me−1)〜(me−45)が挙げられる。
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
一般式(AL)は、これらの化合物から2個の水素原子が脱離した構造である。
これらの式(me−1)〜(me−45)において、シクロヘキサン環、ベンゼン環又はナフタレン環中の1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲノ基、P AP1−SpAP1−、1価の有機基(例えば、炭素原子数1〜15のアルキル基、炭素原子数1〜14のアルコキシ基)、吸着基又は配向誘導基で置換されてもよい。
上記メソゲン基のうち、好ましい形態は、式(me−8)〜(me−45)であり、より好ましい形態は、式(me−8)〜(me−10)、式(me−12)〜(me−18)、式(me−22)〜(me−24)、式(me−26)〜(me−27)及び式(me−29)〜(me−45)であり、さらに好ましい形態は、式(me−12)、(me−15)〜(me−16)、(me−22)〜(me−24)、(me−29)、(me−34)、(me−36)〜(me−37)、(me−42)〜(me−45)である。
上記メソゲン基のうち、特に好ましい形態は、下記一般式(AL−1)又は(AL−2)であり、最も好ましい形態は、下記一般式(AL−1)である。
Figure 2020008894
式中、XAL101〜XAL118、XAL201〜XAL214は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲノ基、PAPl−SpAPl−、吸着基又は配向誘導基を表す。
環AAL11、環AAL12及び環AAL21は、それぞれ独立して、シクロヘキサン環又はベンゼン環を表す。
AL101〜XAL118、XAL201〜XAL214のいずれか1種又は2種以上が、吸着基で置換されている。
AL101〜XAL118、XAL201〜XAL214のいずれか1種又は2種以上が、配向誘導基で置換されている。
吸着基及び配向誘導基は、PAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
一般式(AL−1)又は一般式(AL−2)は、その分子内にPAP1−SpAPl−を1種又は2種以上有する。
一般式(AL−1)において、XAL101は、配向誘導基であることが好ましい。
一般式(AL−1)において、XAL109、XAL110及びXAL111の少なくとも1つが吸着基であることが好ましく、XAL109及びXAL110がともに吸着基であること又はXAL110が吸着基であることがより好ましく、XAL110が吸着基であることがさらに好ましい。
一般式(AL−1)において、XAL109、XAL110及びXAL111の少なくとも1つがPAP1−SpAP1−又は構造内に重合可能な部位を有する吸着基であることが好ましく、XAL109及びXAL111の両方又は一方がPAP1−SpAP1−であることがより好ましい。
一般式(AL−1)において、XAL104〜XAL108、XAL112〜XAL1 16の1つ又は2つがそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基又はハロゲノ基であることが好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基又はフッ素原子であることがより好ましい。特に、XAL105、XAL106又はX AL107がそれぞれ独立して、炭素原子数1〜3のアルキル基又はフッ素原子であることが好ましい。
一般式(AL−2)において、XAL201は、配向誘導基であることが好ましい。
一般式(AL−2)において、XAL207、XAL208及びXAL209の少なくとも1つが吸着基であることが好ましく、XAL207及びXAL208がともに吸着基であること又はXAL208が吸着基であることがより好ましく、XAL208が吸着基であることがさらに好ましい。
一般式(AL−2)において、XAL207、XAL208及びXAL209の少なくとも1つがPAP1−SpAP1−又は構造内に重合可能な部位を有する吸着基であることが好ましく、XAL207及びXAL209の両方又は一方がPAP1−SpAP1−であることがより好ましい。
一般式(AL−2)において、XAL202〜XAL206、XAL210〜XAL2 14の1つ又は2つがそれぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基又はハロゲノ基であることが好ましく、炭素原子数1〜3のアルキル基又はフッ素原子であることがより好ましい。特に、XAL204、XAL205又はX AL206がそれぞれ独立して、炭素原子数1〜3のアルキル基又はフッ素原子であることが好ましい。
「吸着基」
吸着基は、基板、膜、電極など液晶組成物と当接する層である吸着媒と吸着する役割を備えた基である。
吸着は、一般的に、化学結合(共有結合、イオン結合又は金属結合)をつくって吸着媒と吸着質との間で吸着する化学吸着と、化学吸着以外の物理吸着とに分別される。本明細書中において、吸着は、化学吸着又は物理吸着のいずれでもよいが、物理吸着であることが好ましい。そのため、吸着基は、吸着媒と物理吸着可能な基であることが好ましく、分子間力により吸着媒と結合可能な基であることがより好ましい。
分子間力により吸着媒と結合する形態としては、永久双極子、永久四重極子、分散力、電荷移動力又は水素結合などの相互作用による形態が挙げられる。
吸着基の好ましい形態としては、水素結合により吸着媒と結合可能な形態が挙げられる。この場合、吸着基が水素結合を介在するプロトンのドナーおよびアクセプターのいずれの役割を果たしてもよく、若しくは双方の役割を果たしてもよい。
吸着基は、炭素原子とヘテロ原子とが連結した原子団を有する極性要素を含む基(以下、「吸着基」を「極性基」とも記載する。)であることが好ましい。本明細書中において、極性要素とは、炭素原子とヘテロ原子とが直接連結した原子団をいう。
ヘテロ原子としては、N、O、S、P、B及びSiからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましく、N、O及びSからなる群から選択される少なくとも1種であることがより好ましく、N及びOからなる群から選択される少なくとも1種であることがさらに好ましく、Oであることが特に好ましい。
また、配向助剤において、極性要素の価数は、1価、2価、3価など特に制限されず、また吸着基中の極性要素の個数も特に制限されることはない。
配向助剤は、一分子中に1〜8個の吸着基を有することが好ましく、1〜4個の吸着基を有することがより好ましく、1〜3個の吸着基を有することがさらに好ましい。
なお、吸着基からは、重合性基及び配向誘導基を除くが、吸着基中の水素原子がPAP −SpAP1−で置換された構造及びPAP1−SpAP1−中の水素原子が−OHで置換された構造は吸着基に含む。
吸着基は、1又は2以上の極性要素を含み、環式基型と鎖式基型とに大別される。
環式基型は、その構造中に極性要素を含む環状構造を備えた環式基を含む形態であり、鎖式基型は、その構造中に極性要素を含む環状構造を備えた環式基を含まない形態である。
鎖式基型は、直鎖又は分岐した鎖状基中に極性要素を有する形態であり、その一部に極性要素を含まない環状構造を有していてもよい。
環式基型の吸着基とは、少なくとも1つの極性要素を環状の原子配列内に含む構造を有する形態を意味する。
なお、本明細書中において、環式基とは、上述した通りである。そのため、環式基型の吸着基は、極性要素を含む環式基さえ含んでいればよく、吸着基全体としては分岐しても直鎖状であってもよい。
一方、鎖式基型の吸着基とは、分子内に極性要素を含む環状の原子配列を含まず、かつ少なくとも1つの極性要素を線状の原子配列(枝分かれしてもよい)内に含む構造を有する形態を意味する。
なお、本明細書中において、鎖式基とは、構造式中に環状の原子配列を含まず、構成する原子が線状(分岐してもよい)に結合した原子団をいい、非環式基をいう。換言すると、鎖式基とは、直鎖状又は分枝状の脂肪族基を意味し、飽和結合又は不飽和結合のどちらを含んでもよい。
したがって、鎖式基には、例えば、アルキル、アルケニル、アルコキシ、エステル、エーテル又はケトンなどが含まれる。なお、これらの基中の水素原子は、少なくとも1つの置換基(反応性官能基(ビニル基、アクリル基、メタクリル基等)、鎖状有機基(アルキル、シアノ等))で置換されてもよい。また、鎖式基は、直鎖状又は分岐状のいずれでもよい。
環式基型の吸着基としては、炭素原子数3〜20の複素芳香族基(縮合環を含む)又は炭素原子数3〜20の複素脂環族基(縮合環を含む)であることが好ましく、炭素原子数3〜12の複素芳香族基(縮合環を含む)又は炭素原子数3〜12の複素脂環族基(縮合環を含む)であることがより好ましく、5員環の複素芳香族基、5員環の複素脂環族基、6員環の複素芳香族基又は6員環の複素脂環族基であることがさらに好ましい。なお、これらの環構造中の水素原子は、ハロゲノ基、炭素原子数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又はアルキルオキシ基で置換されてもよい。
鎖式基型の吸着基としては、構造内の水素原子や−CH−が極性要素で置換された直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜20のアルキル基であることが好ましい。なお、アルキル基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。また、鎖式基型の吸着基は、その端部に1個又は2個以上の極性要素を含むことが好ましい。
吸着基中の水素原子は、重合性基で置換されてもよい。
極性要素の具体例としては、酸素原子を含む極性要素(以下、含酸素極性要素)、窒素原子を含む極性要素(以下、含窒素極性要素)、リン原子を含む極性要素(以下、含リン極性要素)、ホウ素原子を含む極性要素(以下、含ホウ素極性要素)、ケイ素原子を含む極性要素(以下、含ケイ素極性要素)又は硫黄原子を含む極性要素(以下、含硫黄極性要素)が挙げられる。吸着能の観点から、極性要素としては、含窒素極性要素、含窒素極性要素又は含酸素極性要素であることが好ましく、含酸素極性要素であることがより好ましい。
含酸素極性要素としては、水酸基、アルキロール基、アルコキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、エーテル基、カルボニル基、カーボネート基及びエステル基からなる群から選択される少なくとも1種の基又は当該基が炭素原子に連結している基であることが好ましい。
含窒素極性要素としては、シアノ基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基、ピリジル基、カルバモイル基及びウレイド基からなる群から選択される少なくとも1種の基又は当該基が炭素原子に連結している基であることが好ましい。
含リン極性要素としては、ホスフィニル基及びリン酸基からなる群から選択される少なくとも1種の基又は当該基が炭素原子に連結している基であることが好ましい。
そのため、吸着基としては、含酸素極性要素を備えた環式基(以下、含酸素環式基)、含窒素極性要素を備えた環式基(以下、含窒素環式基)、含硫黄極性要素を備えた環式基(以下、含硫黄環式基)、含酸素極性要素を備えた鎖式基(以下、含酸素鎖式基)及び含窒素極性要素を備えた鎖式基(以下、含窒素鎖式基)からなる群から選択される1種又は2種以上の基自体または当該基を含むことが好ましく、吸着能の観点から含酸素環式基、含硫黄環式基、含酸素鎖式基及び含窒素鎖式基からなる群から選択される1種又は2種以上の基を含むことがより好ましい。
含酸素環式基としては、環構造内に酸素原子をエーテル基として有する下記の基のいずれかを含むことが好ましい。
Figure 2020008894
また、含酸素環式基としては、環構造内に酸素原子をカルボニル基、カーボネート基及びエステル基として有する下記の基のいずれかを含むことが好ましい。
Figure 2020008894
含窒素環式基としては、下記の基のいずれかを含むことが好ましい。
Figure 2020008894
含酸素鎖式基としては、下記の基のいずれかを含むことが好ましい。
Figure 2020008894
式中、Rat1は、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。
at1は、単結合、炭素原子数1〜15の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基又は炭素原子数2〜18の直鎖状若しくは分岐状のアルケニレン基を表す。ただし、アルキレン基又はアルケニレン基中の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−で置換されてもよい。
at1は、炭素原子数1〜15のアルキル基を表す。ただし、アルキル基中の−CH −は、酸素原子が直接隣接しないように−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−で置換されてもよい。
含窒素鎖式基としては、下記の基のいずれかを含むことが好ましい。
Figure 2020008894
式中、Rat、Rbt、Rct及びRdtは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜5のアルキル基を表す。
吸着基としては、下記一般式(AT)で表される基であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、SpAT1は、単結合、炭素原子数1〜25の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基中の水素原子は、−OH、−CN、−WAT1−Z T1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキレン基中の−CH−は、酸素原子が直接結合しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−、−CH=CH−で置換されてもよい。
AT1は、単結合又は下記一般式(WAT1)又は(WAT2)を表す。
AT1は、極性要素を含む1価の基を表す。ただし、ZAT1中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
Figure 2020008894
(式中、SpWAT1及びSpWAT2は、それぞれ独立して、単結合、炭素原子数1〜25の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表し、アルキレン基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキレン基中の−CH−は、酸素原子が直接結合しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。)
SpAT1、SpWAT1及びSpWAT2は、それぞれ独立して、単結合又は直鎖状若しくは分岐状の炭素原子数1〜20のアルキレン基を表すことが好ましく、単結合又は直鎖状の炭素原子数1〜20のアルキレン基を表すことがより好ましく、単結合又は直鎖状の炭素原子数2〜10のアルキレン基を表すことがさらに好ましい。
また、SpAT1、SpWAT1及びSpWAT2において、アルキレン基中の1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、それぞれ独立して、酸素原子が直接結合しないよういに、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。
また、SpAT1及びSpWAT1中の水素原子は、それぞれ独立して、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
AT1は、極性要素を含む1価の基を表すが、下記一般式(ZAT1−1)又は(ZAT1−2)で表される基であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、SpZAT11及びSpZAT12は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜25の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキレン基中の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
ZAT11は、極性要素を含む基を表す。
一般式(ZAT1−2)中のZZAT12を含む環で表した構造は、5〜7員環を表す。
ZAT11及びZZAT12中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−W T1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
ZAT11及びRZAT12は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を表す。ただし、アルキル基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキル基中の−CH−は、酸素原子が直接結合しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
一般式(ZAT1−1)で表される基としては、下記一般式(ZAT1−1−1)〜(ZAT1−1−30)で表される基であることが好ましい。
Figure 2020008894
Figure 2020008894
式中、炭素原子に結合する水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−Z AT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
SpZAT11は、炭素原子数1〜25の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−Z AT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキレン基中の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
ZAT11は、炭素原子数1〜8の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を表す。ただし、アルキル基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキル基中の−CH−は、酸素原子が直接結合しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
一般式(ZAT1−2)で表される基としては、下記一般式(ZAT1−2−1)〜(ZAT1−2−9)で表される基であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、炭素原子に結合する水素原子は、ハロゲン原子、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
SpZAT11は、炭素原子数1〜25の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基を表す。ただし、アルキレン基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−Z AT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキレン基中の−CH−は、酸素原子が直接隣接しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
一般式(ZAT1−1)で表される基としては、下記の基が挙げられる。
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
式中、Rtcは、水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基又はPAP1−SpAP −を表す。ただし、アルキル基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−W T1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキル基中の−CH −は、酸素原子が直接隣接しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
分子内の水素原子は、PAP1−SpAP1−で置換されてもよい。
*は、結合手を表す。
配向助剤は、吸着基に含まれる極性要素や重合性基に含まれる極性要素が局在化する形態であることが好ましい。吸着基は、液晶分子を垂直配向させるために重要な構造であり、吸着基と重合性基とが隣接していることで、より良好な配向性が得られ、また液晶組成物への良好な溶解性を示す。
具体的には、配向助剤は、メソゲン基の同一環上に重合性基及び吸着基を有する形態であることが好ましい。かかる形態には、1以上の重合性基及び1以上の吸着基がそれぞれ同一環上に結合している形態と、1以上の重合性基の少なくとも一つ又は1以上の吸着基の少なくとも一つのうち、一方が他方に結合して、同一環上に重合性基及び吸着基を有する形態とが含まれる。
また、この場合、重合性基が有するスペーサー基中の水素原子が、吸着基で置換されてもよく、さらには吸着基中の水素原子が、スペーサー基を介して重合性基で置換されてもよい。
配向助剤としては、下記一般式(SAL)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、炭素原子に結合する水素原子は、炭素原子数1〜25の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−Sp P1−で置換されてもよい。ただし、アルキル基中の水素原子は、−OH、−CN、−SpAT1−WAT1−ZAT1又はPAP1−SpAP1−で置換されてもよく、アルキル基中の−CH−は、酸素原子が直接結合しないように環式基、−O−、−COO−、−C(=O)−、−OCO−又は−CH=CH−で置換されてもよい。
AK1は、一般式(AK)におけるRAK1と同じ意味を表す。
AL1及びAAL2は、それぞれ独立して、一般式(AL)におけるAAL1及びA AL2と同じ意味を表す。
AL1は、一般式(AL)におけるZAL1と同じ意味を表す。
AL1は、一般式(AL)におけるmAL1と同じ意味を表す。
SpAT1は、一般式(AT)におけるSpAT1と同じ意味を表す。
AT1は、一般式(AT)におけるWAT1と同じ意味を表す。
AT1は、一般式(AT)におけるZAT1と同じ意味を表す。
一般式(SAL)で表される化合物としては、下記式(SAL−1.1)〜(SAL−2.9)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
液晶組成物中に含まれる配向助剤の量は、0.01〜50質量%程度であることが好ましい。そのより好ましい下限値は、液晶分子を更に好適に配向させる観点から、0.05質量%、0.1質量%である。一方、そのより好ましい上限値は、応答特性を改善する観点から、30質量%、10質量%、7質量%、5質量%、4質量%、3質量%である。
((液晶分子))
液晶分子は、一般式(N−1)〜(N−3)で表される化合物のうちの少なくとも1種を含むことが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RN11、RN12、RN21、RN22、RN31およびRN32は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。ただし、アルキル基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH−は、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−または−OCO−で置換されてもよい。
N11、AN12、AN21、AN22、AN31およびAN32は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH−は、−O−で置換されてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH=は、−N=で置換されてもよい。)、
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(これらの基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH=は、−N=で置換されてもよい。)、および
(d) 1,4−シクロヘキセニレン基
からなる群より選ばれる基を表し、前記基(a)、基(b)、基(c)および基(d)は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子または塩素原子で置換されてもよい。
N11、ZN12、ZN21、ZN22、ZN31およびZN32は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−を表す。
N21は、水素原子またはフッ素原子を表す。
N31は、−CH−または酸素原子を表す。
N11、nN12、nN21、nN22、nN31およびnN32は、それぞれ独立して、0〜3の整数を表すが、nN11+nN12、nN21+nN22およびnN31+nN32は、それぞれ独立して、1、2または3である。
N11、nN12、nN21、nN22、nN31およびnN32がそれぞれ2以上の場合は、AN11〜AN32、ZN11〜ZN32は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(N−1)〜(N−3)のいずれかで表される化合物は、誘電率異方性(Δε)が負であり、その絶対値が3よりも大きいことが好ましい。
N11〜RN32は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、または炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基が好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシ基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、または炭素原子数2〜5のアルケニルオキシ基がより好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、または炭素原子数2〜5のアルケニル基がさらに好ましく、炭素原子数2〜5のアルキル基、または炭素原子数2〜3のアルケニル基が特に好ましく、炭素原子数3のアルケニル基(すなわち、プロペニル基)が最も好ましい。
また、それらが結合する環構造がベンゼン環(芳香族環)である場合は、RN11〜R N32は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましい。
それらが結合する環構造がシクロヘキサン環、ピラン環、ジオキサン環のような飽和した環構造の場合は、RN11〜RN32は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
ネマチック相を安定化させるためには、RN11〜RN32は、それぞれ独立して、炭素原子および酸素原子(存在する場合)の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることも好ましい。
アルケニル基としては、下記式(R1)〜(R5)で表される群から選ばれる基が好ましい。
Figure 2020008894
各式中、黒点は結合手を表す。
N11〜AN32は、それぞれ独立して、液晶分子の屈折率異方性(Δn)を大きくする場合は芳香族基が好ましく、液晶分子の応答速度を改善する場合は脂肪族基が好ましい。
かかる芳香族基または脂肪族基としては、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、2,3−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、または1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基が好ましく、下記化40で表される構造がより好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基または1,4−フェニレン基がさらに好ましい。
Figure 2020008894
N11〜ZN32は、それぞれ独立して、−CHO−、−CFO−、−CHCH−、−CFCF−または単結合が好ましく、−CHO−、−CHCH−または単結合がより好ましく、−CHO−または単結合が特に好ましい。
N21は、フッ素原子が好ましい。
N31は、酸素原子が好ましい。
N11+nN12、nN21+nN22およびnN31+nN32は、それぞれ独立して、1または2が好ましく、nN11が1かつnN12が0である組み合わせ、nN1 が2かつnN12が0である組み合わせ、nN11が1かつnN12が1である組み合わせ、nN11が2かつnN12が1である組み合わせ、nN21が1かつnN22が0である組み合わせ、nN21が2かつnN22が0である組み合わせ、nN31が1かつnN32が0である組み合わせ、nN31が2かつnN32が0である組み合わせがより好ましい。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1)〜(N−3)で表される化合物の量は、それぞれ次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、10質量%、20質量%、30質量%、40質量%、50質量%、55質量%、60質量%、65質量%、70質量%、75質量%、80質量%である。一方、その好ましい上限値は、95質量%、85質量%、75質量%、65質量%、55質量%、45質量%、35質量%、25質量%、20質量%である。
液晶組成物の粘度(η)を低く保ち、応答速度を高める場合は、一般式(N−1)〜(N−3)で表される化合物の量は、下限値が低くかつ上限値も低い方が好ましい。さらに、液晶組成物のネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni)を高く保ち、温度安定性を改善する場合は、その量は下限値が低くかつ上限値も低い方が好ましい。また、液晶表示素子の駆動電圧を低く保つため、液晶組成物の誘電率異方性(Δε)を大きくする場合は、その量は下限値が高くかつ上限値も高い方が好ましい。
一般式(N−1)で表される化合物としては、下記一般式(N−1a)〜(N−1g)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2020008894
式中、RN11およびRN12は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
Na11、nNb11、nNc11およびnNd11は、それぞれ独立して、0〜2を表す。
Ne11、nNf11およびnNg11は、それぞれ独立して、1または2を表す。
Ne11は、トランス−1,4−シクロへキシレン基または1,4−フェニレン基を表す。
Ng11は、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基または1,4−フェニレン基を表すが、少なくとも1つは1,4−シクロヘキセニレン基を表す。
Ne11は、単結合またはエチレン基を表すが、少なくとも1つはエチレン基を表す。
上記一般式(N−1a)〜(N−1g)中、nNa11は0又は1を表すことが好ましい。nNb11は1又は2を表すことが好ましい。nNc11は0又は1を表すことが好ましい。nNd11は1又は2を表すことが好ましい。nNe11は1又は2を表すことが好ましい。nNf12は1又は2を表すことが好ましい。nNg11は1又は2を表すことが好ましい。また、上記一般式(N−1e)、(N−1g)において、分子内に複数存在するANe11、ZNe11、及び/又はANg11は、同一であっても異なっていても良い。
より具体的には、一般式(N−1)で表される化合物は、下記一般式(N−1−1)〜(N−1−5)、一般式(N−1−10)〜(N−1−18)または一般式(N−1−20)〜(N−1−22)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN111およびRN112は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
N111は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基、ペンチル基またはビニル基がより好ましい。
N112は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−1)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%、23質量%、25質量%、27質量%、30質量%、33質量%、35質量%である。一方、その好ましい上限値は、50質量%、40質量%、38質量%、35質量%、33質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%、10質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、3質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−1)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−1)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−1)で表される化合物は、下記式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)、式(N−1−1.11)〜(N−1−1.14)または(N−1−1.20)〜(N−1−1.22)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−1.1)〜(N−1−1.4)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−1.1)または(N−1−1.3)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−2)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN121およびRN122は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
N121は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基またはペンチル基がより好ましい。
N122は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−2)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−2)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、7質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%、23質量%、25質量%、27質量%、30質量%、33質量%、35質量%、37質量%、40質量%、42質量%である。一方、その好ましい上限値は、50質量%、48質量%、45質量%、43質量%、40質量%、38質量%、35質量%、33質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%、10質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−2)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−2)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−2)で表される化合物は、下記式(N−1−2.1)〜(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)〜(N−1−2.13)または式(N−1−2.20)〜(N−1−2.22)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−2.3)〜(N−1−2.7)、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)、式(N−1−2.13)または式(N−1−2.20)で表される化合物であることがより好ましい。
Δεの改良を重視する場合は、式(N−1−2.3)〜(N−1−2.7)で表される化合物であることが好ましい。Tniの改良を重視する場合は、式(N−1−2.10)、式(N−1−2.11)または式(N−1−2.13)で表される化合物であることが好ましい。また、応答速度の改良を重視する場合は、式(N−1−2.20)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−3)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN131およびRN132は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
N131は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N132は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、1−プロペニル基、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−3)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−3)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−3)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−3)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−3)で表される化合物は、下記式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)、式(N−1−3.10)、式(N−1−3.11)、式(N−1−3.20)または式(N−1−3.21)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.7)または式(N−1−3.21)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−3.1)〜(N−1−3.4)または式(N−1−3.6)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 2020008894
式(N−1−3.1)〜(N−1−3.4)、式(N−1−3.6)または式(N−1−3.21)で表される化合物は、1種を単独で使用することも、2種以上を組み合わせて使用することも可能である。中でも、式(N−1−3.1)で表される化合物と式(N−1−3.2)で表される化合物との組み合わせ、式(N−1−3.3)で表される化合物、式(N−1−3.4)で表される化合物および式(N−1−3.6)で表される化合物から選ばれる2種または3種の組み合わせが好ましい。
一般式(N−1−4)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN141およびRN142は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
N141およびRN142は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メチル基、プロピル基、エトキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−4)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−4)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%、11質量%、10質量%、8質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−4)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−4)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−4)で表される化合物は、下記式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)または式(N−1−4.11)〜(N−1−4.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−4.1)〜(N−1−4.4)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−4.1)、式(N−1−4.2)または式(N−1−4.4)で表される化合物であることがさら好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−5)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN151およびRN152は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
N151およびRN152は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
一般式(N−1−5)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−5)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、8質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、33質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−5)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−5)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−5)で表される化合物は、下記式(N−1−5.1)〜(N−1−5.6)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−5.1)、式(N−1−5.2)または式(N−1−5.4)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−10)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1101およびRN1102は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1101は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基または1−プロペニル基がより好ましい。
N1102は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−10)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−10)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−10)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を高めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−10)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−10)で表される化合物は、下記式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)または式(N−1−10.11)〜(N−1−10.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−10.1)〜(N−1−10.5)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−10.1)または式(N−1−10.2)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−11)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1111およびRN1112は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1111は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基、ブチル基、ビニル基または1−プロペニル基がより好ましい。
N1112は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−11)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−11)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−11)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を低めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を高めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−11)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−11)で表される化合物は、下記式(N−1−11.1)〜(N−1−11.5)または式(N−1−11.11)〜(N−1−11.14)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−11.1)〜(N−1−11.5)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−11.2)または式(N−1−11.4)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−12)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1121およびRN1122は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1121は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1122は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−12)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−12)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−12)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−12)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−13)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1131およびRN1132は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1131は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1132は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−13)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−13)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−13)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−13)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−14)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1141およびRN1142は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1141は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1142は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−14)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−14)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−14)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−14)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−15)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1151およびRN1152は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1151は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1152は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−15)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−15)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−15)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−15)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−16)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1161およびRN1162は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1161は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1162は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−16)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−16)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−16)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−16)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−17)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1171およびRN1172は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1171は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1172は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−17)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−17)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−17)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−17)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−18)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1181およびRN1182は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1181は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
N1182は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基、プロポキシ基またはブトキシ基がより好ましい。
一般式(N−1−18)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−18)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−18)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−18)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−18)で表される化合物は、下記式(N−1−18.1)〜(N−1−18.5)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−18.1)〜(N−1−18.3)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−18.2)または式(N−1−18.3)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−1−20)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1201およびN1202は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN11およびRN12と同じ意味を表す。
N1201およびRN1202は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
一般式(N−1−20)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−20)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−20)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−20)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−21)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
N1211およびRN1212は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
一般式(N−1−21)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−21)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%である。
Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−21)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−21)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−22)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RN1221およびRN1222は、それぞれ一般式(N−1)におけるRN1 およびRN12と同じ意味を表す。
N1221およびRN1222は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、エチル基、プロピル基またはブチル基がより好ましい。
一般式(N−1−22)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−1−22)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、35質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%、10質量%、5質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−1−22)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−1−21)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−1−22)で表される化合物は、下記式(N−1−22.1)〜(N−1−22.6)、式(N−1−22.11)または(N−1−22.12)で表される化合物であることが好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.5)で表される化合物であることがより好ましく、式(N−1−22.1)〜(N−1−22.4)で表される化合物がさらに好ましい。
Figure 2020008894
一般式(N−3)で表される化合物は、下記一般式(N−3−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RN321およびRN322は、それぞれ一般式(N−3)におけるRN31およびRN32と同じ意味を表す。
N321およびRN322は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましく、プロピル基またはペンチル基がより好ましい。
一般式(N−3−2)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(N−3−2)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、3質量%、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%、23質量%、25質量%、27質量%、30質量%、33質量%、35質量%である。一方、その好ましい上限値は、50質量%、40質量%、38質量%、35質量%、33質量%、30質量%、28質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、13質量%、10質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%である。
なお、Δεの改善を重視する場合は、一般式(N−3−2)で表される化合物の量を高めに設定することが好ましく、低温での溶解性を重視する場合は、その量を多めに設定すると効果が高く、Tniを重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(N−3−2)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(N−3−2)で表される化合物は、下記式(N−3−2.1)〜(N−3−2.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
液晶分子は、さらに下記一般式(L)で表される化合物を含んでもよい。
Figure 2020008894
式中、RL1およびRL2は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基を表す。ただし、アルキル基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−または−OCO−で置換されてもよい。
L1は、0、1、2または3を表す。
L1、AL2およびAL3は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH−は、−O−で置換されてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH=は、−N=で置換されてもよい。)、および
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基またはデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(これらの基中に存在する任意の1個または隣接しない2個以上の−CH=は、−N=で置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、前記基(a)、基(b)および基(c)は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子または塩素原子で置換されてもよい。
L1およびZL2は、それぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−(CH −、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCF−、−CFO−、−CH=N−N=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−または−C≡C−を表す。
L1が2以上の場合は、AL2およびZL2は、それぞれ互いに同一であっても異なっていてもよいが、一般式(N−1)〜(N−3)で表される化合物を除く。
一般式(L)で表される化合物は、誘電的にほぼ中性の化合物(Δεの値が−2〜2)に該当する。かかる化合物は、1種を単独で用いてもよいが、組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの所望の性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類であり、6種類であり、7種類であり、8種類であり、9種類であり、10種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L)で表される化合物の量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整される。
その好ましい下限値は、1質量%、10質量%、20質量%、30質量%、40質量%、50質量%、55質量%、60質量%、65質量%、70質量%、75質量%、80質量%である。一方、その好ましい上限値は、95質量%、85質量%、75質量%、65質量%、55質量%、45質量%、35質量%、25質量%である。
液晶組成物の粘度(η)を低く保ち、応答速度を高める場合は、一般式(L)で表される化合物の量は、下限値が高くかつ上限値も高いことが好ましい。さらに、液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性を改善する場合は、その量は下限値が高くかつ上限値も高いことが好ましい。また、液晶表示素子の駆動電圧を低く保つため、液晶組成物のΔεを大きくする場合は、その量は下限値が低くかつ上限値も低いことが好ましい。
信頼性を重視する場合は、RL1およびRL2は、それぞれ独立して、アルキル基が好ましく、化合物の揮発性を低減させることを重視する場合は、RL1およびRL2は、それぞれ独立して、アルコキシ基が好ましく、粘性の低下を重視する場合は、RL1およびRL2のうちの少なくとも一方は、アルケニル基が好ましい。
一般式(L)で表される化合物中に存在するハロゲン原子の数は、0、1、2または3個であることが好ましく、0または1個であることがより好ましい。また、他の液晶分子との相溶性を重視する場合は、ハロゲン原子の数は、1個であることが好ましい。
また、それらが結合する環構造がベンゼン環(芳香族環)である場合は、RL1およびRL2は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または炭素原子数4〜5のアルケニル基が好ましい。
それたが結合する環構造がシクロヘキサン環、ピラン環、ジオキサン環のような飽和した環構造の場合は、RL1およびRL2は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
ネマチック相を安定化させるためには、RL1およびRL2は、それぞれ独立して、炭素原子および酸素原子(存在する場合)の合計が5以下であることが好ましく、直鎖状であることも好ましい。
アルケニル基としては、下記式(R1)〜(R5)で表される群から選ばれる基が好ましい。
Figure 2020008894
各式中の黒点は結合手を表す。
L1は、液晶分子の応答速度を重視する場合は0が好ましく、液晶分子のネマチック相の上限温度を改善する場合は2または3が好ましく、これらのバランスをとる場合は1が好ましい。また、液晶組成物として求められる特性を満たすためには、nL1が異なる値の化合物を組み合わせることが好ましい。
L1、AL2およびAL3は、それぞれ独立して、液晶分子のΔnを大きくする場合は芳香族基が好ましく、液晶分子の応答速度を改善する場合は脂肪族基が好ましい。
かかる芳香族基または脂肪族基としては、トランス−1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、3−フルオロ−1,4−フェニレン基、3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン基、ピペリジン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、または1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基が好ましく、下記化72で表される構造がより好ましく、トランス−1,4−シクロへキシレン基または1,4−フェニレン基がさらに好ましい。
Figure 2020008894
L1およびZL2は、それぞれ独立して、液晶分子の応答速度を重視する場合は単結合が好ましい。
一般式(L)で表される化合物は、下記一般式(L−1)〜(L−7)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL11およびRL12は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L11およびRL12は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−1)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%、15質量%、20質量%、25質量%、30質量%、35質量%、40質量%、45質量%、50質量%、55質量%である。一方、その好ましい上限値は、95質量%、90質量%、85質量%、80質量%、75質量%、70質量%、65質量%、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、35質量%、30質量%、25質量%である。
液晶組成物の粘度(η)を低く保ち、応答速度を高める場合は、一般式(L−1)で表される化合物の量は、下限値が高くかつ上限値も高いことが好ましい。さらに、液晶組成物のTniを高く保ち、温度安定性を改善する場合は、その量は下限値が中庸かつ上限値も中庸であることが好ましい。また、液晶表示素子の駆動電圧を低く保つため、液晶組成物のΔεを大きくする場合は、その量は下限値が低くかつ上限値も低いことが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は、下記一般式(L−1−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RL12は、一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。
一般式(L−1−1)で表される化合物は、下記式(L−1−1.1)〜(L−1−1.3)で表される化合物であることが好ましく、式(L−1−1.2)または式(L−1−1.3)で表される化合物であることがより好ましく、式(L−1−1.3)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 2020008894
液晶組成物中に含まれる式(L−1−1.3)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%である。一方、その好ましい上限値は、20質量%、15質量%、13質量%、10質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、3質量%である。
一般式(L−1)で表される化合物は、下記一般式(L−1−2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RL12は、一般式(L−1)における意味と同じ意味を表す。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−1−2)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、5質量%、10質量%、15質量%、17質量%、20質量%、23質量%、25質量%、27質量%、30質量%、35質量%である。一方、その好ましい上限値は、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、42質量%、40質量%、38質量%、35質量%、33質量%、30質量%である。
一般式(L−1−2)で表される化合物は、下記式(L−1−2.1)〜(L−1−2.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−1−2.2)〜(L−1−2.4)で表される化合物であることがより好ましい。特に、式(L−1−2.2)で表される化合物は、液晶組成物の応答速度を改善する効果が高いため好ましい。
また、液晶組成物の応答速度よりもTniの向上を求める場合は、式(L−1−2.3)または式(L−1−2.4)で表される化合物を用いることが好ましい。液晶組成物中に含まれる式(L−1−2.3)または式(L−1−2.4)で表される化合物の量は、低温での溶解度を高くするために30質量%未満にすることが好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−1)で表される化合物は、下記一般式(L−1−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RL13およびRL14は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。
L13およびRL14は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−1−3)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%、23質量%、25質量%、30質量%である。一方、その好ましい上限値は、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、40質量%、37質量%、35質量%、33質量%、30質量%、27質量%、25質量%、23質量%、20質量%、17質量%、15質量%、13質量%、10質量%である。
一般式(L−1−3)で表される化合物は、下記式(L−1−3.1)〜(L−1−3.4)または式(L−1−3.11)〜(L−1−3.13)で表される化合物であることが好ましく、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)または式(L−1−3.4)で表される化合物であることがより好ましい。特に、式(L−1−3.1)で表される化合物は、液晶組成物の応答速度を改善する効果が高いため好ましい。
また、液晶組成物の応答速度よりも高いTniの向上を求める場合は、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)または式(L−1−3.12)で表される化合物を用いることが好ましい。液晶組成物中に含まれる式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)および式(L−1−3.12)で表される化合物の合計量は、低温での溶解度を高くするために20%未満にすることが好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−1)で表される化合物は、下記一般式(L−1−4)または(L−1−5)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
式中、RL15およびRL16は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基または炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表す。
L15およびRL16は、それぞれ独立して、直鎖状の炭素原子数1〜5のアルキル基、直鎖状の炭素原子数1〜4のアルコキシ基、または直鎖状の炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−1−4)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、25質量%、23質量%、20質量%、17質量%、15質量%、13質量%、10質量%である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−1−5)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、5質量%、10質量%、13質量%、15質量%、17質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、25質量%、23質量%、20質量%、17質量%、15質量%、13質量%、10質量%である。
一般式(L−1−4)または(L−1−5)で表される化合物は、下記式(L−1−4.1)〜(L−1−4.3)または式(L−1−5.1)〜(L−1−5.3)で表される化合物であることが好ましく、式(L−1−4.2)または式(L−1−5.2)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−1)で表される化合物は、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)、式(L−1−3.11)および式(L−1−3.12)で表される化合物から選ばれる2種以上を組み合わせることが好ましく、式(L−1−1.3)、式(L−1−2.2)、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)、式(L−1−3.4)および式(L−1−4.2)で表される化合物から選ばれる2種以上を組み合わせることがより好ましい。
液晶組成物の信頼性を重視する場合は、式(L−1−3.1)、式(L−1−3.3)および式(L−1−3.4)で表される化合物から選ばれる2種以上を組み合わせることが好ましく、液晶組成物の応答速度を重視する場合は、式(L−1−1.3)および式(L−1−2.2)で表される化合物から選ばれる2種以上を組み合わせることが好ましい。
一般式(L−1)で表される化合物は、下記一般式(L−1−6)で表される化合物であることも好ましい。
Figure 2020008894
式中、RL17およびRL18は、それぞれ独立して、メチル基または水素原子を表す。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−1−6)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、5質量%、10質量%、15質量%、17質量%、20質量%、23質量%、25質量%、27質量%、30質量%、35質量%である。一方、その好ましい上限値は、60質量%、55質量%、50質量%、45質量%、42質量%、40質量%、38質量%、35質量%、33質量%、30質量%である。
一般式(L−1−6)で表される化合物は、下記式(L−1−6.1)〜(L−1−6.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−2)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL21およびRL22は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L21は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
L22は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−2)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−2)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%である。一方、その好ましい上限値は、20質量%、15質量%、13質量%、10質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、3質量%である。
液晶分子の低温での溶解性を重視する場合は、一般式(L−2)で表される化合物の量を多めに設定すると効果が高く、液晶組成物の応答速度を重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(L−2)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(L−2)で表される化合物は、下記式(L−2.1)〜(L−2.6)で表される化合物であることが好ましく、式(L−2.1)、式(L−2.3)、式(L−2.4)または式(L−2.6)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−3)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL31およびRL32は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L31およびRL32は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基、または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−3)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−3)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%である。一方、その好ましい上限値は、20質量%、15質量%、13質量%、10質量%、8質量%、7質量%、6質量%、5質量%、3質量%である。
なお、高い複屈折率を得る場合は、一般式(L−3)で表される化合物の量を多めに設定すると効果が高く、高いTniを重視する場合は、その量を少なめに設定すると効果が高い。さらに、滴下痕や焼き付き特性を改良する場合は、一般式(L−3)で表される化合物の量を、前記範囲の中間に設定することが好ましい。
一般式(L−3)で表される化合物は、下記式(L−3.1)〜(L−3.4)、式(L−3.6)または式(L−3.7)で表される化合物であることが好ましく、式(L−3.2)〜(L−3.4)、式(L−3.6)または式(L−3.7)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−4)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL41およびRL42は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L41は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
L42は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−4)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−4)で表される化合物の量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整される。
その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%、14質量%、16質量%、20質量%、23質量%、26質量%、30質量%、35質量%、40質量%である。一方、その好ましい上限値は、50質量%、40質量%、35質量%、30質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%である。
一般式(L−4)で表される化合物は、下記式(L−4.1)〜(L−4.3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、液晶組成物は、式(L−4.1)で表される化合物のみを含んでも、式(L−4.2)で表される化合物のみを含んでも、式(L−4.1)で表される化合物および式(L−4.2)で表される化合物の双方を含んでもよく、式(L−4.1)〜(L−4.3)で表される化合物の全てを含んでもよい。
一般式(L−4)で表される化合物は、下記式(L−4.4)〜(L−4.6)で表される化合物であることも好ましく、式(L−4.4)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて、液晶組成物は、式(L−4.4)で表される化合物のみを含んでも、式(L−4.5)で表される化合物のみを含んでもよく、式(L−4.4)で表される化合物および式(L−4.5)で表される化合物の双方を含んでもよい。
一般式(L−4)で表される化合物は、下記式(L−4.7)〜(L−4.10)で表される化合物であることも好ましく、式(L−4.9)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−5)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL51およびRL52は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L51は、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
L52は、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数4〜5のアルケニル基、または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
一般式(L−5)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−5)で表される化合物の量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整される。
その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%、14質量%、16質量%、20質量%、23質量%、26質量%、30質量%、35質量%、40質量%である。一方、その好ましい上限値は、50質量%、40質量%、35質量%、30質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%である。
一般式(L−5)で表される化合物は、下記式(L−5.1)または式(L−5.2)で表される化合物であることが好ましく、式(L−5.1)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−5)で表される化合物は、下記式(L−5.3)または式(L−5.4)で表される化合物であることも好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−5)で表される化合物は、下記式(L−5.5)〜(L−5.7)で表される化合物であることも好ましく、式(L−5.7)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−6)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL61およびRL62は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L61およびXL62は、それぞれ独立して、水素原子またはフッ素原子を表す。
L61およびRL62は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数2〜5のアルケニル基が好ましい。
L61およびXL62のうちの一方がフッ素原子、他方が水素原子であることが好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は、1種を単独で使用することもできるが、2種以上を組み合わせて使用することもできる。組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類であり、5種類以上である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−6)で表される化合物の量は、次の通りであることが好ましい。すなわち、その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%、14質量%、16質量%、20質量%、23質量%、26質量%、30質量%、35質量%、40質量%である。一方、その好ましい上限値は、50質量%、40質量%、35質量%、30質量%、20質量%、15質量%、10質量%、5質量%である。
なお、Δnを大きくすることに重点を置く場合は、一般式(L−6)で表される化合物の量を多くした方が好ましく、低温での析出に重点を置いた場合は、その量を少なくした方が好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は、下記式(L−6.1)〜(L−6.9)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2020008894
組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、1種〜3種を用いることが好ましく、1種〜4種を用いることがより好ましい。また、選択する化合物の分子量分布が広いことも溶解性に有効であるため、例えば、式(L−6.1)および式(L−6.2)で表される化合物から1種と、式(L−6.4)および式(L−6.5)で表される化合物から1種と、式(L−6.6)および式(L−6.7)で表される化合物から1種と、式(L−6.8)および式(L−6.9)で表される化合物から1種とを選択し、これらを適宜組み合わせることが好ましい。中でも、式(L−6.1)、式(L−6.3)、式(L−6.4)、式(L−6.6)および式(L−6.9)で表される化合物の組み合わせがより好ましい。
一般式(L−6)で表される化合物は、下記式(L−6.10)〜(L−6.17)で表される化合物であることも好ましく、式(L−6.11)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−7)で表される化合物は、下記の化合物である。
Figure 2020008894
式中、RL71およびRL72は、それぞれ一般式(L)におけるRL1およびRL2と同じ意味を表す。
L71およびAL72は、それぞれ一般式(L)におけるAL2およびAL3と同じ意味を表す。ただし、AL71およびAL72中に存在する任意の水素原子は、フッ素原子で置換されてもよい。
L71は、一般式(L)におけるZL2と同じ意味を表す。
L71およびXL72は、それぞれ独立して、フッ素原子または水素原子を表す。
式中、RL71およびRL72は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数2〜5のアルケニル基、または炭素原子数1〜4のアルコキシ基が好ましい。
L71およびAL72は、それぞれ独立して、1,4−シクロヘキシレン基または1,4−フェニレン基が好ましい。ただし、AL71およびAL72中に存在する任意の水素原子は、フッ素原子で置換されてもよい。
L71は、単結合またはCOO−が好ましく、単結合がより好ましい。
L71およびXL72は、それぞれ水素原子が好ましい。
組み合わせる化合物の種類は、特に限定されないが、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率などの求められる性能に応じて適宜選択される。使用する化合物の種類は、例えば、1種類であり、2種類であり、3種類であり、4種類である。
液晶組成物中に含まれる一般式(L−7)で表される化合物の量は、低温での溶解性、転移温度、電気的な信頼性、複屈折率、プロセス適合性、滴下痕、焼き付き、誘電率異方性などの求められる性能に応じて適宜調整される。
その好ましい下限値は、1質量%、2質量%、3質量%、5質量%、7質量%、10質量%、14質量%、16質量%、20質量%である。一方、その好ましい上限値は、30質量%、25質量%、23質量%、20質量%、18質量%、15質量%、10質量%、5質量%である。
液晶組成物の高いTniが要求される場合は、一般式(L−7)で表される化合物の量を多めにすることが好ましく、低粘度であることが望まれる場合は、その量を少なめにすることが好ましい。
一般式(L−7)で表される化合物は、下記式(L−7.1)〜(L−7.4)で表される化合物であることが好ましく、式(L−7.2)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−7)で表される化合物は、下記式(L−7.11)〜(L−7.13)で表される化合物であることも好ましく、式(L−7.11)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−7)で表される化合物は、下記式(L−7.21)〜(L−7.23)で表される化合物であることも好ましく、式(L−7.21)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
一般式(L−7)で表される化合物は、下記式(L−7.31)〜(L−7.34)で表される化合物であることも好ましく、式(L−7.31)または式(L−7.32)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
また、一般式(L−7)で表される化合物は、下記式(L−7.41)〜(L−7.44)で表される化合物であることも好ましく、式(L−7.41)または式(L−7.42)で表される化合物であることがより好ましい。
Figure 2020008894
さらに、一般式(L−7)で表される化合物は、下記式(L−7.51)〜(L−7.53)で表される化合物であることも好ましい。
Figure 2020008894
((重合性化合物))
液晶組成物は、活性エネルギー線の照射により重合可能な重合性化合物を更に含有してもよい。重合性化合物としては、下記一般式(P)で表される化合物であることが好ましい。また、液晶組成物は、かかる重合性化合物を1種又は2種以上含有することが好ましい。
Figure 2020008894
式(P)中、Rp1は、水素原子、フッ素原子、シアノ基、炭素原子数1〜15のアルキル基又は−Spp2−Pp2を表す。ただし、アルキル基中の1個又は非隣接の2個以上の−CH2−は、それぞれ独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されてもよい。また、アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子は、それぞれ独立して、シアノ基、フッ素原子又は塩素原子で置換されてもよい。
p1及びPp2は、それぞれ独立して、下記一般式(Pp1−1)〜式(Pp1−9)のいずれかを表す。
Figure 2020008894
(式中、Rp11及びRp12は、それぞれ独立して、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜5のハロゲン化アルキル基を表し、Wp11は、単結合、−O−、−COO−又はメチレン基を表し、tp11は、0、1又は2を表すが、分子内にRp11、Rp12、Wp11及び/又はtp11が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)
Spp1及びSpp2は、それぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表す。
p1及びZp2は、それぞれ独立して、単結合、−O−、−S−、−CH−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−OCHCHO−、−CO−NRZP1−、−NRZP1−CO−、−SCH−、−CHS−、−CH=CRZP1−COO−、−CH=CRZP1−OCO−、−COO−CRZP1=CH−、−OCO−CRZP1=CH−、−COO−CRZP1=CH−COO−、−COO−CRZP1=CH−OCO−、−OCO−CRZP1=CH−COO−、−OCO−CRZP1=CH−OCO−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−(C=O)−O−(CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−(式中、RZP1は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表すが、分子内にRZP1が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。)を表す。
p1、Ap2及びAp3は、それぞれ独立して、
(a) 1,4−シクロヘキシレン基(この基中に存在する1個又は隣接しない2個以上の−CH−は、−O−で置換されてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個又は隣接しない2個以上の−CH=は、−N=で置換されてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、フェナントレン−2,7−ジイル基又はアントラセン−2,6−ジイル基(これら基中に存在する1個又は隣接しない2個以上の−CH=は、−N=で置換されてもよく、この基中に存在する水素原子は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルケニル基で置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、前記基(a)、基(b)及び基(c)は、それぞれ独立して、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルケニル基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子又は−Spp2−Pp2で置換されてもよい。
p1は、0、1、2又は3を表す。
分子内にZp1、Ap2、Spp2及び/又はPp2が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていてもよい。ただし、Ap3は、mp1が0で、Ap1がフェナントレン−2,7−ジイル基又はアントラセン−2,6−ジイル基である場合には単結合を表す。
ただし、重合性化合物からは、配向助剤を除く。
p1は、−Spp2−Pp2であることが好ましい。
p1及びPp2は、それぞれ独立して、式(Pp1−1)〜式(Pp1−3)のいずれかであることが好ましく、(Pp1−1)であることがより好ましい。
p11及びRp12は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
p11は、0又は1であることが好ましい。
p11は、単結合、メチレン基又はエチレン基であることが好ましい。
p1は、0、1又は2であることが好ましく、0又は1であることが好ましい。
p1及びZp2は、それぞれ独立して、単結合、−OCH−、−CHO−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−CF−、−CFO−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH−、−OCF−又は−C≡C−であることが好ましく、単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH−又は−C≡C−であることがより好ましい。
なお、分子内に存在するZp1及びZp2の1つのみが−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−、−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−OCO−(CH−、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−OCOCH=CH−、−COO−(CH−又は−C≡C−であり、他がすべて単結合であることが好ましく、分子内に存在するZp1及びZp2の1つのみが、−OCH−、−CHO−、−C−、−COO−又は−OCO−であり、他がすべて単結合であることがより好ましく、分子内に存在するZp1及びZp2のすべてが単結合であることがさらに好ましい。
また、分子内に存在するZp1及びZp2の1つのみが、−CH=CH−COO−、−COO−CH=CH−、−(CH−COO−、−(CH−OCO−、−O−CO−(CH−、−COO−(CH−からなる群から選択される連結基であり、他がすべて単結合であることが好ましい。
Spp1及びSpp2は、それぞれ独立して、単結合又はスペーサー基を表すが、スペーサー基は、炭素原子数1〜30のアルキレン基であることが好ましい。ただし、アルキレン基中の−CH−は、酸素原子同士が直接連結しない限りにおいて−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−又は−C≡C−で置換されてもよく、アルキレン基中の水素原子は、ハロゲン原子で置換されてもよい。
中でも、Spp1及びSpp2は、それぞれ独立して、直鎖の炭素原子数1〜10のアルキレン基又は単結合であることが好ましい。
p1、Ap2及びAp3は、それぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基であることが好ましく、1,4−フェニレン基であることがより好ましい。
1,4−フェニレン基は、液晶分子(液晶化合物)との相溶性を改善するために、1個のフッ素原子、1個のメチル基又は1個のメトキシ基で置換されていることが好ましい。
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量は、液晶組成物に対して、0.05〜10質量%であることが好ましく、0.1〜8質量%であることがより好ましく、0.1〜5質量%であることがさらに好ましく、0.1〜3質量%であることがさらに好ましく、0.2〜2質量%であることがさらに好ましく、0.2〜1.3質量%であることがさらに好ましく、0.2〜1質量%であることが特に好ましく、0.2〜0.56質量%であることが最も好ましい。
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい下限値は、液晶組成物に対して、0.01質量%であり、0.03質量%であり、0.05質量%であり、0.08質量%であり、0.1質量%であり、0.15質量%であり、0.2質量%であり、0.25質量%であり、0.3質量%である。
一般式(P)で表される化合物の合計の含有量の好ましい上限値は、液晶組成物に対して、10質量%であり、8質量%であり、5質量%であり、3質量%であり、1.5質量%であり、1.2質量%であり、1質量%であり、0.8質量%であり、0.5質量%である。
一般式(P)で表される化合物の含有量が少ないと、この化合物を液晶組成物に加える効果が現れにくく、例えば液晶分子や配向助剤の種類等によっては、液晶分子の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまう等の問題が生じる場合がある。一方、一般式(P)で表される化合物の含有量が多すぎると、例えば活性エネルギー線の照度等によっては、かかる化合物が硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶組成物の信頼性が低下する等の問題や析出など溶液として保存安定性の問題が生じる場合がある。このため、これらのバランスを考慮して、その含有量を設定することが好ましい。
一般式(SAL)で表される化合物(すなわち、吸着基ZAT1を含む化合物である配向助剤)と一般式(P)で表される化合物との合計の含有量は、液晶組成物に対して、0.05〜10質量%であることが好ましく、0.1〜8質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.1〜3質量%であることが好ましく、0.2〜2質量%であることが好ましく、0.2〜1.3質量%であることが好ましく、0.2〜1質量%であることが好ましく、0.2〜0.56質量%であることが好ましい。
一般式(SAL)で表される化合物と一般式(P)で表される化合物との合計の含有量の好ましい下限値は、液晶組成物に対して、0.01質量%であり、0.03質量%であり、0.05質量%であり、0.08質量%であり、0.1質量%であり、0.15質量%であり、0.2質量%であり、0.25質量%であり、0.3質量%である。
一般式(SAL)で表される化合物と一般式(P)で表される化合物との合計の含有量の好ましい上限値は、液晶組成物に対して、10質量%であり、8質量%であり、5質量%であり、3質量%であり、1.5質量%であり、1.2質量%であり、1質量%であり、0.8質量%であり、0.5質量%である。
一般式(SAL)で表される化合物と一般式(P)で表される化合物との合計の含有量が少ないと、これらの化合物を液晶組成物に加える効果が現れにくく、例えば液晶分子の種類等によっては、液晶分子の配向規制力が弱い又は経時的に弱くなってしまう等の問題が生じる場合がある。一方、一般式(SAL)で表される化合物と一般式(P)で表される化合物との合計の含有量が多すぎると、例えば活性エネルギー線の照度等によっては、かかる化合物が硬化後に残存する量が多くなる、硬化に時間がかかる、液晶組成物の信頼性が低下する等の問題が生じる場合がある。このため、これらのバランスを考慮して、それらの含有量を設定することが好ましい。
一般式(P)で表される化合物の好ましい例としては、下記式(P−1−1)〜式(P−1−46)で表される重合性化合物が挙げられる。
Figure 2020008894
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Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
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式中、Pp11、Pp12、Spp11及びSpp12は、一般式(P)におけるP 、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。
また、一般式(P)で表される化合物の好ましい例としては、下記式(P−2−1)〜式(P−2−12)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2020008894
式中、Pp21、Pp22、Spp21及びSpp22は、一般式(P)におけるP 、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。
さらに、一般式(P)で表される化合物の好ましい例としては、下記式(P−3−1)〜式(P−3−15)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2020008894
Figure 2020008894
式中、Pp31、Pp32、Spp31及びSpp32は、一般式(P)におけるP 、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。
また、一般式(P)で表される化合物の好ましい例としては、下記式(P−4−1)〜式(P−4−15)で表される重合性化合物も挙げられる。
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
Figure 2020008894
式中、Pp41、Pp42、Spp41及びSpp42は、一般式(P)におけるP 、Pp2、Spp1及びSpp2と同じ意味を表す。
液晶組成物が配向助剤に加えて重合性化合物を更に含有する場合は、液晶分子のプレチルト角を好適に形成することができる。かかる重合性化合物は、液晶分子のプレチルト角を形成する機能を有するプレチルト角形成助剤である。
液晶組成物は、分子内に過酸(−CO−OO−)構造等の酸素原子同士が結合した構造を持つ化合物を含有しないことが好ましい。
液晶組成物の信頼性および長期安定性を重視する場合は、カルボニル基を有する化合物の液晶組成物中に含まれる量を、5質量%以下とすることが好ましく、3質量%以下とすることがより好ましく、1質量%以下とすることがさらに好ましく、実質的に0質量%とすることが特に好ましい。
また、UV照射による液晶組成物の安定性を重視する場合は、塩素原子が置換している化合物の液晶組成物中に含まれる量を、15質量%以下とすることが好ましく、10質量%以下とすることがより好ましく、8質量%以下とすることがより好ましく、5質量%以下とすることがより好ましく、3質量%以下とすることがさらに好ましく、実質的に0質量%とすることが特に好ましい。
分子内の環構造が全て6員環である化合物の液晶組成物中に含まれる量を、多くすることが好ましく、具体的には、80質量%以上とすることが好ましく、90質量%以上とすることがより好ましく、95質量%以上とすることがさらに好ましく、実質的に100質量%とすることが特に好ましい。
液晶組成物の酸化による劣化を抑制するためには、環構造としてシクロヘキセニレン基を有する化合物の液晶組成物中に含まれる量を、少なくすることが好ましく、具体的には、10質量%以下とすることが好ましく、8質量%以下とすることが好ましく、5質量%以下とすることがより好ましく、3質量%以下とすることがさらに好ましく、実質的に0質量%とすることが特に好ましい。
液晶組成物の粘度の改善およびTniの改善を重視する場合は、水素原子がハロゲンに置換されてもよい2−メチルベンゼン−1,4−ジイル基を分子内に持つ化合物の液晶組成物中に含まれる量を少なくすることが好ましく、具体的には、10質量%以下とすることが好ましく、8質量%以下とすることがより好ましく、5質量%以下とすることがさらに好ましく、3質量%以下とすることが特に好ましく、実質的に0質量%とすることが最も好ましい。
ここで、本明細書中において「化合物Xの液晶組成物中に含まれる量が実質的に0質量%」とは、液晶組成物中に意図せず(不可避的)に混入してしまう化合物Xの量を許容する意味である。
液晶組成物の平均弾性定数(KAVG)は、その好ましい下限値が10、10.5、11、11.5、12、12.3、12.5、12.8、13、13.3、13.5、13.8、14、14.3、14.5、14.8、15、15.3、15.5、15.8、16、16.3、16.5、16.8、17、17.3、17.5、17.8、18である。一方、その好ましい上限値が25、24.5、24、23.5、23、22.8、22.5、22.3、22、21.8、21.5、21.3、21、20.8、20.5、20.3、20、19.8、19.5、19.3、19、18.8、18.5、18.3、18、17.8、17.5、17.3、17である。
液晶表示素子の消費電力削減を重視する場合は、バックライトの光量を抑えることが有効であり、液晶表示素子の光の透過率を向上させることが好ましいため、KAVGの値を低めに設定することが好ましい。液晶表示素子(液晶組成物)の応答速度の改善を重視する場合は、KAVGの値を高めに設定することが好ましい。
なお、本実施形態では、重合性モノマーが、前述した配向助剤およびプレチルト角形成助剤(重合性化合物)の双方を含んでいるが、本発明では、重合性モノマーは、配向助剤およびプレチルト角形成助剤のうちのいずれか一方のみを含んでいてもよい。
(液晶表示素子)
次に、以上のような液晶組成物から形成される液晶層を備える液晶表示素子について説明する。
図1は、液晶表示素子の一実施形態に模式的に示す分解斜視図、図2は、図1におけるI線で囲まれた領域を拡大した平面図である。
なお、図1および図2では、便宜上、各部の寸法およびそれらの比率を誇張して示し、実際とは異なる場合がある。また、以下に示す材料、寸法等は一例であって、本発明は、それらに限定されず、その要旨を変更しない範囲で適宜変更することが可能である。
図1に示す液晶表示素子1は、対向するように配置されたアクティブマトリクス基板AMおよびカラーフィルタ基板CFと、アクティブマトリクス基板AMとカラーフィルタ基板CFとの間に挟持された液晶層4とを備えている。
アクティブマトリクス基板AMは、第1の基板2と、第1の基板2の液晶層4側の面に設けられた画素電極層5と、第1の基板2の液晶層4と反対側の面に設けられた第1の偏光板7とを有している。
一方、カラーフィルタ基板CFは、第2の基板3と、第2の基板3の液晶層4側に設けられた共通電極層6と、第2の基板3の液晶層4と反対側の面に設けられた第2の偏光板8と、第2の基板3と共通電極層6との間に設けられたカラーフィルタ9とを有している。
すなわち、本実施形態に係る液晶表示素子1は、第1の偏光板7と、第1の基板2と、画素電極層5と、液晶層4と、共通電極層6と、カラーフィルタ9と、第2の基板3と、第2の偏光板8と、がこの順で積層された構成を有している。
第1の基板2および第2の基板3は、それぞれ、例えばガラス材料、またはプラスチック材料のような柔軟性(可撓性)を有する材料で形成されている。
第1の基板2および第2の基板3は、双方が透光性を有していても、一方のみが透光性を有していてもよい。後者の場合は、他方の基板は、例えば金属材料、シリコン材料のような不透明な材料で構成することができる。
画素電極層5は、図2に示すように、走査信号を供給するための複数のゲートバスライン11と、表示信号を供給するための複数のデータバスライン12と、複数の画素電極13とを有している。なお、図2には、一対のゲートバスライン11、11および一対のデータバスライン12、12が示されている。
複数のゲートバスライン11と複数のデータバスライン12とは、互いに交差してマトリクス状に配置され、これらで囲まれた領域により、液晶表示素子1の単位画素が形成されている。各単位画素内には、1つの画素電極13が形成されている。
画素電極13は、互いに直交して十字形状をなす2つの幹部と、各幹部から分岐し、外方に向かって延在する複数の枝部とを備える構造(いわゆるフィッシュボーン構造)を有している。
一対のゲートバスライン11、11の間には、ゲートバスライン11とほぼ平行にCs電極14が設けられている。また、ゲートバスライン11とデータバスライン12とが互いに交差する交差部近傍には、ソース電極15およびドレイン電極16を含む薄膜トランジスタが設けられている。ドレイン電極16には、コンタクトホール17が設けられている。
ゲートバスライン11およびデータバスライン12は、それぞれ、例えばAl、Cu、Au、Ag、Cr、Ta、Ti、Mo、W、Niまたはこれらを含有する合金で形成することが好ましく、Mo、Alまたはこれらを含有する合金で形成することがより好ましい。
画素電極13は、例えば、光の透過率を向上させるために透明電極で構成されている。透明電極は、ZnO、InGaZnO、SiGe、GaAs、IZO(Indium Zinc Oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO、TiO、AZTO(AlZnSnO)のような化合物をスパッタリング等することにより形成される。
透明電極の平均厚さは、10〜200nm程度であることが好ましい。また、電気的抵抗を低減するために、アモルファスのITO膜を焼成することにより多結晶のITO膜として透明電極を形成することもできる。
一方、共通電極層6は、例えば、併設された複数のストライプ状の共通電極(透明電極)を有している。この共通電極も、画素電極13と同様に形成することができる。
カラーフィルタ9は、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法または染色法等によって作成することができる。
顔料分散法では、カラーフィルタ用の硬化性着色組成物を、第2の基板3上に所定のパターンとなるように供給した後、加熱または光照射することにより硬化させる。この操作を、赤、緑、青の3色について行うことにより、カラーフィルタ9を得ることができる。
なお、カラーフィルタ9は、第1の基板2側に配置してもよい。
また、液晶表示素子1は、光の漏れを防止する観点から、ブラックマトリクス(図示せず)を設けるようにしてもよい。このブラックマトリクスは、薄膜トランジスタに対応する部分に形成することが好ましい。
なお、ブラックマトリクスは、第2の基板3側にカラーフィルタ9とともに配置してもよく、第1の基板2側にカラーフィルタ9とともに配置してもよく、ブラックマトリクスを第1の基板2側にカラーフィルタ9を第2の基板3側にそれぞれ個別に配置してもよい。また、ブラックマトリクスは、カラーフィルタ9の各色を重ね合わせ、透過率を低下させた部分で構成することもできる。
アクティブマトリックス基板AMとカラーフィルタ基板CFとは、それらの周縁領域において、エポキシ系熱硬化性組成物等で構成されるシール材(封止材)によって互いに貼り合わされている。
なお、アクティブマトリックス基板AMとカラーフィルタ基板CFとの間には、それらの離間距離を保持するスペーサーを配置してもよい。スペーサーとしては、例えばガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子のような粒状スペーサー、フォトリソグラフィー法により形成された樹脂製のスペーサー柱等が挙げられる。
アクティブマトリックス基板AMとカラーフィルタ基板CFとの平均離間距離(すなわち、液晶層4の平均厚さ)は、1〜100μm程度であることが好ましい。
第1の偏光板7および第2の偏光板8は、それらの透過軸の位置関係を調整することにより、視野角やコントラストが良好になるように設計することができる。具体的には、第1の偏光板7および第2の偏光板8は、それらの透過軸がノーマリブラックモードで作動するように、互いに直行するように配置することが好ましい。特に、第1の偏光板7および第2の偏光板8のうちのいずれか一方は、その透過軸が電圧無印加時の液晶分子の配向方向と平行となるように配置されることが好ましい。
また、第1の偏光板7および第2の偏光板8を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶層4の屈折率異方性(Δn)と液晶層4の平均厚さとの積を調整することが好ましい。さらに、液晶表示素子1は、視野角を広げるための位相差フィルムを備えてもよい。
なお、アクティブマトリクス基板AMは、さらに画素電極層5(ゲートバスライン11、データバスライン12、画素電極13、Cs電極14および薄膜トランジスタ)の一部、または画素電極層5の全部を被覆する有機絶縁膜を備えてもよい。
また、カラーフィルタ基板CFも、さらに共通電極層6(共通電極)の一部、または共通電極層6の全部を被覆する有機絶縁膜を備えてもよい。
かかる有機絶縁膜の構成材料としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、またこれらの共重合体等が挙げられる。これらの樹脂は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本実施形態では、アクティブマトリクス基板AMおよびカラーフィルタ基板CFは、それぞれ重合性モノマーの重合物を備え、この重合物の存在により、それらの液晶層4に接触する面(以下、「基板AM、CFの接触面」とも言う。)の表面粗さ(Ra)が所定の値となっている。
重合性モノマーの重合物は、例えば、画素電極層5または共通電極層6の内側面上に膜を形成してもよく、複数の島状のスポットを形成してもよい。
前者の場合、基板AM、CFの接触面は、重合物による膜の表面(画素電極層5または共通電極層6と反対側の面)である。一方、後者の場合、基板AM、CFの接触面は、画素電極層5または共通電極層6のスポットから露出する内側面とスポットの表面とで構成される面である。
ここで、表面粗さ(Ra)は、液晶分子の垂直配向性に影響を及ぼす。表面粗さ(Ra)が小さ過ぎると、液晶分子の十分な垂直配向性が得られないため、表面粗さ(Ra)には下限値が存在する。一方で、液晶分子の垂直配向性を向上させるためには、ある程度表面粗さ(Ra)は大きいことが好ましい。
ところが、本発明者らの検討によれば、表面粗さ(Ra)が大き過ぎると、基板AM、CFの接触面に存在する凹凸により、液晶分子の配向が乱れ、これによる散乱により液晶表示素子1に表示される画像のコントラストの低下が生じることが判明した。したがって、表面粗さ(Ra)には上限値も存在する。
本発明者らは、更なる検討により、表面粗さ(Ra)を1〜30nmとすることにより、液晶分子を十分に垂直配向させつつ、高いコントラストを有する画像の表示が可能な液晶表示素子1を得ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
表面粗さ(Ra)は、1〜30nmであればよいが、1〜20nmであることが好ましく、1〜10nmであることがより好ましい。かかる範囲に表面粗さ(Ra)を設定することにより、前記効果をより向上させることができる。
なお、表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601:2003に規定される算術平均粗さである。
(液晶表示素子の製造方法)
次に、このような液晶表示素子1を製造する方法について説明する。
本実施形態の液晶表示素子の製造方法は、基板および液晶組成物を準備する準備工程[1]と、基板に親水化処理を施す親水化処理工程[2]と、液晶表示素子1を組み立てる組立工程[3]と、配向助剤および/または重合性化合物を重合させる重合工程[4]と、シール材を硬化させる硬化工程[5]とを有している。
[1] 準備工程
まず、アクティブマトリックス基板AMと、カラーフィルタ基板CFと、前述したような液晶組成物とを用意する。
[2] 親水化処理工程(第1の工程)
次に、アクティブマトリックス基板AMおよびカラーフィルタ基板CFの液晶層4に接触する面(基板AM、CFの接触面)のそれぞれに、親水化処理を施す。なお、本工程は、必要に応じて行うようにすればよく、省略することもできる。
親水化処理を施すことにより、基板AM、CFの接触面(以下、単に「接触面」とも言う。)の親水性を高めることができる。このため、内側面に対して、液晶組成物中に含まれる配向助剤の極性基を強固に固定することができる。また、接触面から、メソゲン基が離れるように配向助剤を配向させることができる。その結果、接触面の表面粗さ(Ra)を前記範囲に設定し易くなり、液晶層4中において液晶分子を垂直配向させた状態でより確実に保持することができる。
親水化処理(極性向上処理)としては、例えば、オゾン処理、コロナ処理、酸素プラズマ処理のような物理的処理、界面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等の付与、親水性を有する官能基の導入のような化学的処理等が挙げられる。これらの処理は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
中でも、親水化処理としては、物理的処理が好ましく、オゾン処理がより好ましい。オゾン処理によれば、接触面に水酸基を導入して親水性(極性)を高めることができる。また、オゾン処理(物理的処理)は、洗浄効果も高いため、内側面に付着した不純物(例えば、レジスト残渣等)を除去することができる。したがって、接触面には、配向助剤の極性基がより吸着し易くなる。
<オゾン処理>
オゾン処理は、紫外線(UV)照射により空気中の酸素をオゾンに変換し、オゾン含有雰囲気により表面改質を行う方法である。
UV光源としては、低圧水銀ランプが好ましい。低圧水銀ランプは、185nm付近と254nm付近との波長に発光スペクトルを有し、185nm付近の波長を有する光でオゾンを生成し、254nm付近の波長を有する光でオゾンを分解し、活性酸素を生成することが知られている。したがって、低圧水銀ランプを用いることにより、接触面に効率よく親水化処理を施すことができる。
オゾンの生成源となるガスは、酸素を含むガスであればよく、酸素ガス、乾燥空気等を用いることができる。
また、オゾン処理の雰囲気の圧力は、減圧および大気圧のいずれであってもよい。
オゾン処理の時間(UVの照射時間)は、特に限定されないが、10〜100秒間程度であることが好ましく、20〜60秒間程度であることがより好ましい。
<コロナ処理>
コロナ処理は、大気圧下に、一対の電極に高電圧の交流を印加することにより励起されるコロナ放電を利用して、表面改質を行う方法である。
<酸素プラズマ処理>
酸素プラズマ処理は、酸素ガスを含む処理ガスをアーク放電により電離させ、この際に発生する酸素プラズマを利用して表面改質を行う方法である。
処理ガスには、酸素ガスと、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスのような不活性ガスとの混合ガスを用いることができる。
酸素ガスの供給量は、0.5〜50sccm程度であることが好ましく、雰囲気の圧力は、0.1〜50Pa程度であることが好ましい。
アーク放電時において電源からの印加電力は、10〜500W程度であることが好ましく、電源の周波数は、1〜50kHz程度であることが好ましい。
親水化処理後の接触面の全領域において25℃における水の静的接触角が70°以下であることが好ましく、60°以下であることがより好ましい。
画素電極層5および共通電極層9が有機絶縁膜を含む場合は、有機絶縁膜の表面の25℃における水の静的接触角が70°以下であることが好ましく、40〜55°程度であることがより好ましい。ITO膜(金属酸化物膜)の表面の25℃における水の静的接触角が30°以下であることが好ましく、10〜20°程度であることがより好ましい。
また、親水化処理後の接触面の全領域において表面自由エネルギーが50mN/m以上であることが好ましく、60mN/m以上であることがより好ましい。
画素電極層5および共通電極層9が有機絶縁膜を含む場合は、有機絶縁膜の表面の表面自由エネルギーが50mN/m以上であることが好ましく、55〜65mN/m程度であることがより好ましい。ITO膜(金属酸化物膜)の表面の表面自由エネルギーが70mN/m以上であることが好ましく、75〜85mN/m程度であることがより好ましい。
静的接触角および表面自由エネルギーを前記範囲に設定することにより、配向助剤を接触面のほぼ全面にムラなく供給することができるとともに、配向助剤をより強固に接触面に吸着(固定)することができる。
[3] 組立工程(第2の工程)
次に、アクティブマトリクス基板AMおよびカラーフィルタ基板CFの少なくとも一方の縁部に沿って、ディスペンサーを用いてシール材を閉ループ土手状に描画する。
その後、減圧下に、所定量の液晶組成物をシール材の内側に滴下した後、液晶組成物に接触するように、アクティブマトリクス基板AMとカラーフィルタ基板CFとを対向させて配置する。
このような滴下注入(ODF:One Drop Fill)法では、液晶表示素子1のサイズに応じて最適な注入量を滴下する必要がある。前述したような液晶組成物は、例えば、滴下時に生じる滴下装置内の急激な圧力変化や衝撃に対する影響が少なく、長時間にわたって安定的に滴下し続けることが可能である。このため、液晶表示素子1の歩留まりを高く維持することができる。
特に、スマートフォンに多用される小型の液晶表示素子は、液晶組成物の最適な注入量が少ないため、そのズレ量を一定範囲内に制御すること自体が難しい。しかしながら、前述したような液晶組成物を用いることにより、小型の液晶表示素子においても安定かつ最適な注入量を正確に滴下することができる。
また、ODF法によれば、液晶組成物を基板に滴下した際の滴下痕の発生を抑えることができる。なお、滴下痕とは、黒表示した場合に液晶組成物を滴下した痕が白く浮かび上がる現象である。
[4] 重合工程(第3の工程)
配向助剤が重合性基を含む場合および/または液晶組成物が重合性化合物を含有する場合は、紫外線、電子線のような活性エネルギー線を液晶組成物に対して照射することにより、配向助剤および/または重合性化合物を重合させる。
これにより、液晶層4が形成され、液晶表示素子1が得られる。このとき、配向助剤は、2つの基板AM、CFに固定されているため、配向助剤および/または重合性化合物の重合物は、液晶層4中において基板AM、CF側に偏在する。
液晶分子の良好な配向性を得るためには、適度な重合速度が望ましい。このため、重合の際には、活性エネルギー線を単一、併用または順番に照射することが好ましい。紫外線を使用する場合は、偏光光源を用いてもよいし、非偏光光源を用いてもよい。
なお、本実施形態のように、液晶組成物に接触させるように、2つの基板を対向させた状態で重合を行う場合は、少なくとも照射面側に位置する基板は、活性エネルギー線に対して適当な透過性を有する必要がある。
また、重合は次のように複数段階で行ってもよい。具体的には、まず、マスクを用いて液晶組成物の特定の領域に存在する配向助剤および/または重合性化合物のみを重合させる。その後、電場、磁場または温度等の条件を調整し、未重合領域における液晶分子の配向状態を変化させる。この状態で、さらに活性エネルギー線を照射して、未重合領域に存在する配向助剤および/または重合性化合物を重合させる。
特に、紫外線を使用する場合は、液晶組成物に対して交流電界を印加しつつ、紫外線を照射することが好ましい。
印加する交流の周波数は、10Hz〜10kHz程度であることが好ましく、60Hz〜10kHz程度であることがより好ましい。
印加する交流の電圧は、液晶表示素子1の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する交流の電圧を調整することにより、液晶表示素子1のプレチルト角を制御することができる。
横電界型MVAモードの液晶表示素子においては、配向安定性およびコントラストの観点から、プレチルト角を80〜89.9°に制御することが好ましい。
なお、製造すべき液晶表示素子1の種類や、形成すべきプレチルト角の程度等によっては、印加する電圧(電界)は、直流であってもよい。
紫外線を照射する際の温度は、液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。具体的な温度は、室温に近い温度、すなわち、典型的には15〜35℃程度であることが好ましい。
紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。
また、照射する紫外線は、液晶組成物の吸収波長域でない波長を有する紫外線であることが好ましく、必要に応じて所定の波長をカットして使用することがより好ましい。
この際、例えば、照射する活性エネルギー線の照射時間、液晶組成物中に含まれる配向助剤の量等を適宜調整することにより、重合性モノマーの重合物に起因する表面粗さ(Ra)を前記範囲に設定することができる。
照射する活性エネルギー線(特に紫外線)の強度は、0.1mW/cm〜100W/cm程度であることが好ましく、2mW/cm〜50W/cm程度であることがより好ましい。なお、強度を変化させつつ、活性エネルギー線を照射するようにしてもよい。
照射する活性エネルギー線(特に紫外線)のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10mJ/cm〜500J/cm程度であることが好ましく、100mJ/cm〜200J/cm程度であることがより好ましい。
また、活性エネルギー線(特に紫外線)を照射する時間は、その強度により適宜選択されるが、10〜7200秒程度であることが好ましく、10〜3600秒程度であることがより好ましく、10〜600秒程度であることがさらに好ましい。
一方、液晶組成物中に含まれる配向助剤の量は、0.1〜3質量%程度が好ましく、0.2〜1.5質量%程度であることがより好ましく、0.3〜1質量%程度であることがさらに好ましい。
前述したような液晶組成物において、配向助剤は、重合性化合物の重合反応を阻害しないため、重合性化合物同士が好適に重合し、未反応の重合性化合物が液晶組成物中に残存することを抑制することができる。
なお、[3]組立工程では、滴下注入(ODF)法に代えて、真空注入法を用いるようにしてもよい。例えば、真空注入法では、まず、アクティブマトリクス基板AMおよびカラーフィルタ基板CFの少なくとも一方の縁部に沿って、注入口を残すようにしてシール材をスクリーン印刷する。その後、2つの基板AM、CFを貼り合わせ、加熱によりシール材を熱硬化させる。次に、注入口を封止した後、[4]重合工程に移行する。
このようにして得られた液晶表示素子1は、PSA型、PSVA型、VA型、IPS型、FFS型またはECB型の液晶表示素子であることが好ましく、PSA型の液晶表示素子であることがより好ましい。
以上、本発明の液晶表示素子および液晶表示素子の製造方法について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の液晶表示素子は、その一部の構成を同様の機能を発揮する他の構成と置換してもよく、任意の構成を追加してもよい。また、本発明の液晶表示素子の製造方法は、任意の目的を有する追加の工程を有してもよく、同様の作用・効果が得られる任意の工程と置換されてもよい。
また、前記実施形態の液晶表示素子では、アクティブマトリクス基板AMおよびカラーフィルタ基板CFの双方がポリイミド(PI)配向膜を介さず、直接、液晶層4に接触する構成であるが、いずれか一方にPI配向膜を設けるようにしてもよい。この場合、PI配向膜の表面には、親水化処理を施しても、施さなくてもよい。また、この場合、PI配向膜の表面の表面粗さ(Ra)は、前記範囲でなくともよい。
また、PI配向膜を形成する際の熱の影響を考慮すると、PI配向膜を設けるのであれば、カラーフィルタ基板CFの方が好ましい。換言すれば、親水化処理をいずれか一方の基板にのみ施す場合は、アクティブマトリクス基板AM(画素電極13を有する基板)の方が好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
前述したような液晶分子を10種類混合して、液晶混合物を調製した。なお、得られた液晶混合物の特性は、以下の通りであった。
ネマチック相−等方性液体相転移温度(Tni):75℃
293Kにおける屈折率異方性(Δn) :0.112
293Kにおける誘電率異方性(Δε) :−3.0
293Kにおける回転粘度(γ1) :122mPa・s
293Kにおける広がりの弾性定数(K11) :14.1pN
293Kにおける曲がりの弾性定数(K33) :13.9pN
1.サンプルの作製
(サンプルNo.1)
まず、ITO膜を備える第1の基板と、ITO膜と、このITO膜上に形成されたアクリル樹脂(JSR社製、「オプトマーSS」)製の有機絶縁膜とを備える第2の基板とを用意した。
次に、第1の基板の縁部に沿って、ディスペンサーを用いてシール材を閉ループ土手状に描画した。
その後、常圧下で所定量の液晶組成物をシール材で描画した枠内に滴下し、減圧状態にて、第1の基板と第2の基板とを液晶組成物に接触するように対向させた後、第1の基板と第2の基板との張り合わせを行なった。ここで、シール材を仮硬化するため、液晶組成物に対応する箇所にはマスクを行い、シール材の部分のみに、高圧水銀ランプを用いて、波長365nm、照度4.0mW/cmの紫外線を照射した。
なお、サンプルNo.1では、液晶混合物と、重合性モノマーとしてプレチルト角形成助剤(重合性化合物)とを含有する液晶組成物を用いた。なお、液晶組成物中に含まれるプレチルト角形成助剤の量を0.3質量%とした。
次いで、10V、100Hzの矩形交流波を印加しながら、高圧水銀ランプを用いて、波長365nm、照度100m/cmの紫外線を50秒間照射した。さらに、シール材を本硬化するため、120℃で1時間アニールし、室温に静置することより、評価用の液晶セルを得た。
次に、透過軸が直交するように配置された一対の偏光板で液晶セルを挟んで、サンプルとした。
(サンプルNo.2)
液晶組成物の種類を変更した以外は、前記サンプルNo.1と同様にして、サンプルを作製した。
なお、サンプルNo.2では、液晶混合物と、重合性モノマーとして配向助剤1およびプレチルト角形成助剤とを含有する液晶組成物を用いた。なお、液晶組成物中に含まれる配向助剤1の量を0.3質量%、重合性化合物の量を0.3質量%とした。
(サンプルNo.3)
液晶組成物中に含まれる配向助剤1の量を0.5質量%に変更した以外は、前記サンプルNo.2と同様にして、サンプルを作製した。
(サンプルNo.4)
液晶組成物中に含まれる配向助剤1の量を1.0質量%に変更した以外は、前記サンプルNo.2と同様にして、サンプルを作製した。
(サンプルNo.5)
液晶組成物の種類を変更した以外は、前記サンプルNo.1と同様にして、サンプルを作製した。
なお、サンプルNo.5では、液晶混合物と、重合性モノマーとして配向助剤1、配向助剤2およびプレチルト角形成助剤とを含有する液晶組成物を用いた。なお、液晶組成物中に含まれる配向助剤1の量を1.0質量%、配向助剤2の量を0.6質量%、プレチルト角形成助剤の量を0.3質量%とした。
(サンプルNo.6〜10)
紫外線の照射時間を100秒間に変更した以外は、前記サンプルNo.1〜5と同様にして、サンプルを作製した。
(サンプルNo.11〜15)
紫外線の照射時間を200秒間に変更した以外は、前記サンプルNo.1〜5と同様にして、サンプルを作製した。
なお、各サンプルは、2つずつ作製した。
2.測定および評価
2−1.表面粗さ(Ra)の測定
各サンプルを分解してITO膜の表面および有機絶縁膜の表面のそれぞれの表面粗さ(Ra)を測定した。
表面粗さ(Ra)は、原子間力顕微鏡(Pacific Nanotechnology社製、「Nano-DST」)により、クロースコンタクトモード(測定モード)、カンチレバー(Nanoworld社製、「NCH-W」)を用いて行った。
2−2.垂直配向性の評価
各サンプルに対して光を透過させ、光の透過度合い(輝度ムラ)について、以下の3段階の基準に従って評価した。
<評価基準>
○:サンプルのほぼ全面が黒く表示されている。
△:サンプルの液晶組成物を滴下した付近のみが黒く表示されている。
×:サンプルのほぼ全面が黒く表示されていない。
2−3.プレチルト角の測定
各サンプルについて、プレチルト角測定システム(東陽テクニカ社製、「PSA−301型」)を用いてプレチルト角を測定した。
2−4.応答特性の評価
各サンプルについて、20℃における応答速度を電気光学測定装置(オートロニック社製、「DMS703」)により測定し、応答特性を以下の基準に従って評価した。
<評価基準>
◎:9.0ms未満
〇:9.0ms以上、10.0ms未満
△:10.0ms以上、11.0ms未満
×:11.0ms以上
2−5.コントラストの評価
各サンプルについて、電気光学測定装置(オートロニック社製、「DMS703」)により電気光学特性を測定し、「最大輝度/最小輝度」を算出した。算出された値に基づいて、コントラストを以下の基準に従って評価した。
<評価基準>
◎:1600以上
〇:1400以上、1600未満
△:1200以上、1400未満
×:1200未満
これらの測定および評価結果を表1に示す。
Figure 2020008894
なお、配向助剤1および配向助剤2として種々の化合物を用いて、前記測定および評価を行ったところ、配向助剤1および配向助剤2の種類によらず、それらの液晶組成物中に含まれる量および/または紫外線の照射時間の違いにより、ITO膜および有機絶縁膜の表面粗さが変化することが確認された。また、配向助剤1および配向助剤2の種類の違いによる表面粗さの値の差異は、それほど大きくなかった。
(サンプルNo.H−1〜H−4)
各成分の使用の有無、使用量を表2に示すように変更した以外は、前記サンプルNo.1と同様にして、比較例としてのサンプルNo.H−1〜H−4のサンプルを作製した。
また、得られた各サンプルについて、前記と同様の測定および評価を行った。これらの測定および評価結果を表2に併せて示した。
Figure 2020008894
表1と表2との比較から、サンプルNo.1〜15(実施例)は、サンプルNo.H−1〜H−4(比較例)より優れた性能を示すことが確認された。
1 液晶表示素子
AM アクティブマトリクス基板
CF カラーフィルタ基板
2 第1の基板
3 第2の基板
4 液晶層
5 画素電極層
6 共通電極層
7 第1の偏光板
8 第2の偏光板
9 カラーフィルタ
11 ゲートバスライン
12 データバスライン
13 画素電極
14 Cs電極
15 ソース電極
16 ドレイン電極
17 コンタクトホール

Claims (13)

  1. 2つの基板間に液晶分子を含有する液晶層を挟持してなる液晶表示素子であって、
    一方の前記基板は、前記液晶層に接触して存在し、活性エネルギー線の照射により重合可能な重合性モノマーの重合物を備え、該重合物の存在により、前記液晶層に接触する面の表面粗さ(Ra)が1〜30nmとなっていることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記重合性モノマーは、前記液晶分子を自発的に配向させる機能を有し、極性基を備える配向助剤を含む請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 前記重合性モノマーは、前記液晶分子のプレチルト角を形成する機能を有するプレチルト角形成助剤を含む請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  4. 前記一方の基板は、配向膜を介さず、直接、前記液晶層に接触する基板である請求項1から3のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  5. 前記一方の基板は、画素電極を備える基板である請求項1から4のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  6. 他方の前記基板も、前記液晶層に接触して存在する前記重合物を備え、該重合物の存在により、前記液晶層に接触する面の表面粗さ(Ra)が1〜30nmとなっている請求項1から5のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  7. 前記他方の基板は、配向膜を介さず、直接、前記液晶層に接触する基板である請求項6に記載の液晶表示素子。
  8. 前記他方の基板は、カラーフィルタを備える基板である請求項6または7に記載の液晶表示素子。
  9. 前記液晶分子は、その誘電率異方性が負である請求項1から8のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  10. 前記液晶表示素子は、PSA型、PSVA型、VA型、IPS型、FFS型またはECB型である請求項1から9のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の液晶表示素子を製造する方法であって、
    前記液晶分子と前記重合性モノマーとを含有する液晶組成物に接触するように、前記2つの基板を対向させて配置する工程と、
    前記液晶組成物に対して電圧を印加しつつ、前記活性エネルギー線を照射することにより前記重合性モノマーを重合させて、前記重合物を得る工程とを有することを特徴とする液晶表示素子の製造方法。
  12. 前記重合性モノマーは、前記液晶分子を自発的に配向させる機能を有する配向助剤を含み、
    前記液晶組成物中に含まれる前記配向助剤の総量が0.1〜3質量%である請求項11に記載の液晶表示素子の製造方法。
  13. 前記活性エネルギー線の照射時間は、10〜7200秒である請求項11または12に記載の液晶表示素子の製造方法。
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