以下に、本発明の実施の形態に係るセンサ連携設備システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態に係るセンサ連携設備システム10の構成例を示す図である。センサ連携設備システム10は、設定端末1と、設備機器4と、センサ5−1,5−2,5−3と、を備える。設備機器4は、コントローラ2と、空調機3と、を備える。センサ5−1〜5−3を区別しない場合、センサ5と称する場合がある。
コントローラ2は、空調機3の動作を制御するリモートコントローラである。また、コントローラ2は、センサ5と無線通信を行い、センサ5から計測値などの情報を受信し、センサ5から受信した計測値を用いて空調機3の動作を制御する。本実施の形態では、コントローラ2によって制御される機器を空調機3としているが、一例であり、コントローラ2の制御対象の機器は照明機器など他の機器であってもよい。また、設備機器4の構成は、コントローラ2が機器すなわち空調機3に含まれる構成であってもよい。コントローラ2は、センサ5と通信を行うための通信用の専用のアダプタであってもよい。コントローラ2は、センサ5と、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)、Wi−Fi(登録商標)などによる無線通信を行うことができるが、無線通信の方式はこれらに限定されない。コントローラ2は、空調機3と専用の通信方式で通信を行う。コントローラ2と空調機3との間の通信については、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。
設定端末1は、センサ5とコントローラ2との接続を制御し、コントローラ2に対して、センサ5の計測値を用いて空調機3の動作を制御させる。設定端末1は、コントローラ2との間で無線通信を行い、コントローラ2に対して、センサ5と無線通信によって接続するための手順を示す手続き設定データ、空調機3の動作を制御するために設定された制御方法設定データなどを送信する。設定端末1は、ユーザから制御方法設定データなど、各種の設定を受け付けることができる。また、設定端末1は、センサ5との間で無線通信を行うことができる。設定端末1は、コントローラ2およびセンサ5と、例えば、BLE、Wi−Fiなどによる無線通信を行うことができるが、無線通信の方式はこれらに限定されない。設定端末1は、専用の端末であってもよいし、設定端末1の機能を実現するためのアプリケーションがインストールされたスマートフォン、タブレット端末などであってもよい。
センサ5は、例えば、温度センサ、湿度センサ、照度センサ、人感センサ、CO2濃度を測定するセンサなどである。センサ5−1〜5−3は、各々が異なる種別のセンサであってもよいし、異なる位置に設置された同じ種別のセンサであってもよい。本実施の形態では、センサ5−1〜5−3が異なる位置に設置された温度センサの場合を例にして説明する。センサ連携設備システム10において、センサ5は3つに限定されず、2つ以下または4つ以上であってもよい。センサ連携設備システム10において、センサ5は1つ以上あればよい。
設定端末1の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る設定端末1の構成例を示すブロック図である。設定端末1は、表示部101と、無線通信部102と、制御部103と、操作部104と、記憶部105と、を備える。
表示部101は、ユーザに対して、制御方法設定データを設定する際の設定画面など、各種の情報を提示する。表示部101は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などによって実現される。表示部101は、後述する操作部104とともにタッチパネルによって実現されてもよい。
無線通信部102は、BLE、Wi−Fiなどの無線通信方式によって、コントローラ2およびセンサ5との間で無線通信を行う。無線通信部102は、コントローラ2およびセンサ5と双方向でデータの送受信を行う。無線通信部102は、例えば、BLEまたはWi−Fiの通信モジュール、ドライバなどによって実現される。なお、無線通信部102は、BLEで無線通信を行う場合、BLEのセントラルとして動作する。
記憶部105は、プログラム105A、設備機器情報105B、手続き設定データ105D、制御方法設定データ105Eなどのデータを保持している。プログラム105Aは、例えば、ユーザが各種の設定を行う際に、制御部103が実行するプログラムである。設備機器情報105Bは、設定端末1と接続している設備機器4に関する情報である。設備機器情報105Bには、コントローラ2から取得したコントローラ2のプロファイル情報、センサ5のプロファイル情報などが含まれる。コントローラ2のプロファイル情報には、コントローラ2を識別するための情報、コントローラ2が接続可能なセンサ5の種別の情報などが含まれる。センサ5のプロファイル情報には、センサ5を識別するための情報などが含まれる。センサ5のプロファイル情報は、センサ5から直接取得されたものであってもよい。手続き設定データ105Dは、コントローラ2がセンサ5と無線通信によって接続するための手順を示すデータであり、センサ5の種別によって異なる。制御方法設定データ105Eは、コントローラ2が空調機3の動作を制御するためにユーザによって設定されたデータである。制御方法設定データ105Eには、センサ5の計測値に対する閾値と、計測値が閾値を超えた場合、計測値が閾値を下回った場合、計測値が閾値で示される範囲内になった場合、および計測値が閾値で示される範囲外になった場合のうち少なくとも1つの場合に対応した空調機3に対する制御内容と、が含まれる。記憶部105は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などのメモリなどによって実現される。
制御部103は、記憶部105に保持されているプログラム105Aを実行し、ユーザからの操作を受け付けて各種の設定を行う。制御部103は、記憶部105に保持されている設備機器情報105B、手続き設定データ105D、制御方法設定データ105Eなどの書き込み、更新などを行う。制御部103は、コントローラ2に手続き設定データ105Dおよび制御方法設定データ105Eを送信し、コントローラ2に空調機3の動作を制御させる。以降の説明において設定端末1を主体とした動作は、実際には制御部103が主体となって実行する。制御部103は、例えば、マイクロコントローラ、CPU(Central Processing Unit)などによって実現される。
操作部104は、ユーザからの入力を受け付ける。操作部104は、例えば、キーボードなどの入力インタフェースによって実現される。操作部104は、前述の表示部101とともにタッチパネルによって実現されてもよい。
コントローラ2の構成について説明する。図3は、本実施の形態に係るコントローラ2の構成例を示すブロック図である。コントローラ2は、表示部201と、通信部202と、制御部203と、操作部204と、記憶部205と、を備える。通信部202は、機器通信部202Aと、無線通信部202Bと、を備える。
表示部201は、空調機3の動作状態、制御方法設定データ205E、センサ5から取得した情報などを表示する。表示部201は、例えば、LCDなどによって実現される。表示部201は、後述する操作部204とともにタッチパネルによって実現されてもよい。
機器通信部202Aは、空調機3と専用の通信方式で通信を行う。機器通信部202Aは、空調機3に制御指示などを送信し、空調機3から空調機3の動作状態などの情報を受信する。機器通信部202Aは、専用の通信方式の通信回路、ドライバなどによって実現される。
無線通信部202Bは、BLE、Wi−Fiなどの無線通信方式によって、設定端末1およびセンサ5と通信を行う。無線通信部202Bは、設定端末1およびセンサ5と双方向でデータの送受信を行う。無線通信部202Bは、例えば、BLEまたはWi−Fiの通信モジュール、ドライバなどによって実現される。無線通信部202BにおいてBLEの無線通信方式を用いる場合、コントローラ2は、設定端末1と通信を行う場合はペリフェラルとして動作し、センサ5と通信を行う場合はセントラルとして動作する。
記憶部205は、制御部203が実行するプログラム205A、接続している空調機3に関する空調機情報205B、接続しているセンサ5に関するセンサ情報205C、設定端末1から取得された手続き設定データ205D、設定端末1から取得された制御方法設定データ205Eなどのデータを保持している。プログラム205Aは、例えば、空調機3の動作を制御する際に、制御部203が実行するプログラムである。空調機情報205Bは空調機3から取得された情報である。空調機情報205Bには、空調機3のプロファイル情報、空調機3の動作状態の情報などが含まれる。センサ情報205Cはセンサ5から取得された情報である。センサ情報205Cには、センサ5のプロファイル情報、センサ5で計測された計測値などが含まれる。記憶部205は、コントローラ2のプロファイル情報を保持していてもよい。記憶部205は、例えば、RAM、ROMなどのメモリなどによって実現される。
制御部203は、記憶部205に保持されているプログラム205Aを実行し、各種の制御を行う。具体的には、制御部203は、手続き設定データ205Dを用いて、制御方法設定データ205Eで指定されたセンサ5と接続する制御を行う。また、制御部203は、制御方法設定データ205Eに基づいて、記憶部205に保持されているセンサ情報205Cに含まれるセンサ5の計測値を用いて、空調機3の動作を制御する。制御部203は、記憶部205に保持されている空調機情報205B、センサ情報205C、手続き設定データ205D、制御方法設定データ205Eなどの書き込み、更新などを行う。以降の説明においてコントローラ2を主体とした動作は、実際には制御部203が主体となって実行する。制御部203は、例えば、マイクロコントローラ、CPUなどによって実現される。
操作部204は、ユーザから空調機3に対する温度設定などの操作を受け付ける。操作部204は、例えば、スイッチ、ボタンなどの入力インタフェースによって実現される。操作部204は、前述の表示部201とともにタッチパネルによって実現されてもよい。なお、操作部204は、無線通信部202BにおいてBLEの無線通信方式を用いる場合、コントローラ2がペリフェラルとして動作するか、セントラルとして動作するかの切り替え操作を受け付けられるようにしてもよい。
センサ5の構成について説明する。図4は、本実施の形態に係るセンサ5の構成例を示すブロック図である。センサ5は、表示部501と、無線通信部502と、制御部503と、操作部504と、記憶部505と、計測部506と、を備える。
計測部506は、センサ5の機能に応じて環境の状態を計測する。例えばセンサ5が温度センサの場合、計測部506は、センサ5周辺の温度を計測する。センサ5が温度センサの場合、計測部506は、温度センサ、ドライバなどによって実現される。
表示部501は、例えば、計測部506で計測された計測値、センサ5の稼動状態などを表示する。表示部501は、例えば、LCD、LED(Light Emitting Diode)などで実現される。なお、センサ5は、表示部501を備えない構成であってもよい。
無線通信部502は、BLE、Wi−Fiなどの無線通信方式によって、設定端末1およびコントローラ2との間で無線通信を行う。無線通信部502は、設定端末1およびコントローラ2と双方向でデータの送受信を行う。無線通信部502は、例えば、BLEまたはWi−Fiの通信モジュール、ドライバなどによって実現される。無線通信部502においてBLEの無線通信方式を用いる場合、センサ5は、ペリフェラルとして動作する。
記憶部505は、制御部503が計測部506を用いて環境の状態を計測する際に実行するプログラム505A、計測部506で計測された計測値505Bなどのデータを保持している。記憶部505は、例えば、RAM、ROMなどのメモリなどによって実現される。
制御部503は、記憶部505に保持されているプログラム505Aを実行し、計測部506における計測の制御、および計測値をコントローラ2に送信する制御を行う。制御部503は、計測部506の計測によって得られた計測値で記憶部505に保持されている計測値505Bを更新する。制御部503は、記憶部505に保持されている計測値505Bを、無線通信部502を介してコントローラ2に送信する。以降の説明においてセンサ5を主体とした動作は、実際には制御部503が主体となって実行する。制御部503は、例えば、マイクロコントローラ、CPUなどによって実現される。
操作部504は、センサ5の電源オンまたは電源オフなどの操作を受け付ける。操作部504は、タクトスイッチなどによって実現される。なお、センサ5は、操作部504を備えない構成であってもよい。
つづいて、センサ連携設備システム10において、設定端末1が、コントローラ2とセンサ5とを接続させ、コントローラ2がセンサ5で計測された計測値を用いて空調機3の動作を制御させる場合に、設定端末1がコントローラ2と接続可能なセンサ5を表示する動作について説明する。図5は、本実施の形態に係るセンサ連携設備システム10において、設定端末1が、コントローラ2とセンサ5とを接続させ、コントローラ2がセンサ5で計測された計測値を用いて空調機3の動作を制御させる場合に、設定端末1がコントローラ2と接続可能なセンサ5を表示する動作を示すフローチャートである。
センサ連携設備システム10において、設定端末1は、コントローラ2およびセンサ5との接続設定を行う(ステップS101)。設定端末1は、ここではBLEの通信方式によって、コントローラ2およびセンサ5との接続処理を行う。設定端末1は、一般的なBLEの接続処理の手順に従って、コントローラ2およびセンサ5との接続処理を行う。
設定端末1は、ユーザに対して、接続したセンサ5のうち、コントローラ2と接続可能なセンサ5を表示部101に表示する(ステップS102)。具体的には、設定端末1は、ステップS101の処理において、接続しているコントローラ2およびセンサ5から、各々のプロファイル情報を取得している。設定端末1は、コントローラ2から取得したプロファイル情報に含まれるコントローラ2の種別の情報およびセンサ5から取得したプロファイル情報に含まれるセンサ5の種別の情報から、コントローラ2の種別ごとに設定されている接続可能なセンサ5の種別の情報に基づいて、コントローラ2と接続可能なセンサ5を判断し、表示部101に表示する。例えば、コントローラ2は空調機3の動作を制御するものであることから、コントローラ2には温度センサ、湿度センサなどが接続可能とする。
なお、設定端末1は、コントローラ2から接続可能なセンサ5の種別の情報を取得し、コントローラ2から取得した接続可能なセンサ5の種別の情報と、接続したセンサ5から取得したプロファイル情報に含まれるセンサ5の種別の情報とに基づいて、接続したセンサ5のうちコントローラ2と接続可能なセンサ5を判断し、表示部101に表示してもよい。
ユーザは、設定端末1に表示されたセンサ5から、コントローラ2に接続させるセンサ5を選択する。設定端末1は、ユーザから、コントローラ2に接続させるセンサ5の選択を受け付ける。ユーザは、選択したセンサ5の計測値を用いて空調機3を制御させるように、設定端末1に対して制御方法設定データを設定する。設定端末1は、ユーザから、制御方法設定データを受け付ける(ステップS103)。ここで、設定端末1は、接続可能なセンサの種別の情報に基づいて、コントローラ2と接続可能なセンサ5に対応する制御方法設定データを保持している場合、ユーザが選択できるように制御方法設定データを表示部101に表示してもよい。また、設定端末1は、接続可能なセンサの種別の情報に基づいて、コントローラ2と接続可能なセンサ5に対応する手続き設定データを、ユーザが選択できるように表示部101に表示する。設定端末1は、手続き設定データおよび制御方法設定データを、コントローラ2に送信する。
コントローラ2は、手続き設定データを用いて、制御方法設定データで指定されたセンサ5と接続設定を行う。コントローラ2は、センサ5との接続設定完了後、接続したセンサ5から計測値を収集し、制御方法設定データに従って、計測値に応じて空調機3の動作を制御する(ステップS104)。
つぎに、センサ連携設備システム10を構成する個々の装置の動作について説明する。図6は、本実施の形態に係る設定端末1の動作を示すフローチャートである。設定端末1は、設定端末1の周辺をスキャンする(ステップS201)。具体的には、設定端末1は、無線通信部102を介して、設定端末1の周辺にある接続待機中のコントローラ2の情報を収集する。設定端末1は、アドバタイズ信号を受信した場合(ステップS202:Yes)、アドバタイズ信号の送信元にプロファイル情報の要求を送信する(ステップS203)。
設定端末1は、アドバタイズ信号の送信元からプロファイル情報を受信した場合(ステップS204:Yes)、プロファイル情報に含まれる識別情報に基づいて、プロファイル情報の送信元がコントローラ2かセンサ5かを判別する(ステップS205)。なお、設定端末1は、複数のアドバタイズ信号の送信元からプロファイル情報を受信した場合、プロファイル情報の送信元ごとにコントローラ2かセンサ5かを判別する。設定端末1は、判別したコントローラ2およびセンサ5との接続設定を行う。接続設定の内容は、前述のステップS101の内容と同様である。
設定端末1は、ユーザに対して、接続したセンサ5のうち、コントローラ2と接続可能なセンサ5を表示部101に表示する(ステップS206)。接続設定の内容は、前述のステップS102の内容と同様である。設定端末1は、ユーザから制御方法設定データの設定操作があった場合(ステップS207:Yes)、コントローラ2に手続き設定データおよび制御方法設定データを送信する(ステップS208)。
なお、設定端末1は、アドバタイズ信号を受信せずにタイムアウトした場合(ステップS202:No)、プロファイル情報を受信しなかった場合(ステップS204:No)、またはユーザから設定操作がなかった場合(ステップS207:No)、処理を終了する。
つぎに、センサ5の動作について説明する。図7は、本実施の形態に係るセンサ5がアドバタイズ信号を送信する動作を示すフローチャートである。センサ5は、アドバタイズ信号を定期的に送信する。センサ5は、送信タイミングになるまで待機し(ステップS301:No)、送信タイミングになった場合(ステップS301:Yes)、ブロードキャストでアドバタイズ信号を送信する(ステップS302)。
図8は、本実施の形態に係るセンサ5が要求を受信した場合の応答の動作を示すフローチャートである。センサ5は、要求を受信した場合は要求の種類を確認する(ステップS401)。センサ5は、計測値要求を受信した場合(ステップS401:計測値要求)、要求元はコントローラ2であるとして、計測部506で得られた計測値を要求元のコントローラ2に送信する(ステップS402)。センサ5は、プロファイル要求を受信した場合(ステップS401:プロファイル要求)、要求元は設定端末1またはコントローラ2であるとして、プロファイル情報を要求元の設定端末1またはコントローラ2に送信する(ステップS403)。
つぎに、コントローラ2の動作について説明する。図9は、本実施の形態に係るコントローラ2がアドバタイズ信号を送信する動作を示すフローチャートである。コントローラ2は、ペリフェラルとして動作中、アドバタイズ信号を定期的に送信する。コントローラ2は、送信タイミングになるまで待機し(ステップS501:No)、送信タイミングになった場合(ステップS501:Yes)、ブロードキャストでアドバタイズ信号を送信する(ステップS502)。
図10は、本実施の形態に係るコントローラ2がプロファイル要求を受信した場合の応答の動作を示すフローチャートである。コントローラ2は、ペリフェラルとして動作中、プロファイル要求を受信するまで待機し(ステップS601:No)、プロファイル要求を受信した場合(ステップS601:Yes)、プロファイル情報を要求元の設定端末1に送信する(ステップS602)。
図11は、本実施の形態に係るコントローラ2がセントラルのときの動作を示すフローチャートである。コントローラ2は、設定端末1の制御によってセンサ5と接続済みの場合(ステップS701:Yes)、センサ5に計測値を要求する(ステップS702)。コントローラ2は、センサ5から計測値を取得した場合(ステップS703:Yes)、取得した計測値を記憶部205に保持する(ステップS704)。
コントローラ2は、設定端末1から制御方法設定データを取得済みの場合(ステップS705:Yes)、制御方法設定データに従って、空調機3に対して取得した計測値に応じた制御を実行するか否かを判定する(ステップS706)。コントローラ2は、制御を実行する場合(ステップS707:Yes)、空調機3に制御指示を出力し、空調機3の動作を制御する(ステップS708)。
なお、コントローラ2は、センサ5と接続していない場合(ステップS701:No)、またはセンサ5から計測値を取得していない場合(ステップS703:No)、または設定端末1から制御方法設定データを取得していない場合(ステップS705:Mo)、または制御を実行しない場合(ステップS707:No)、処理を終了する。
図12は、本実施の形態に係るセンサ連携設備システム10において、設定端末1がユーザからの操作を受け付けてコントローラ2とセンサ5とを接続させるまでの動作の流れを示すシーケンス図である。図13は、本実施の形態に係るセンサ連携設備システム10において、コントローラ2がセンサ5と接続後、センサ5の計測値を用いて空調機3の制御を行うまでの動作の流れを示すシーケンス図である。
図12に示すシーケンス図において、設定端末1は、ユーザからの操作を受け付けて、BLEのスキャンを開始する(ステップS801)。設定端末1は、表示部101においてBLEのスキャン中であることを示す表示を行う(応答R801)。コントローラ2は、設定端末1にアドバタイズ信号を送信する(ステップS802)。センサ5は、設定端末1にアドバタイズ信号を送信する(ステップS803)。設定端末1は、コントローラ2にプロファイル情報を要求し(ステップS804)、コントローラ2からプロファイル情報を取得する(応答R804)。設定端末1は、センサ5にプロファイル情報を要求し(ステップS805)、センサ5からプロファイル情報を取得する(応答R805)。
設定端末1は、ユーザに対して、接続したセンサ5のうち、コントローラ2と接続可能なセンサ5を表示する(ステップS806)。設定端末1は、ユーザから、制御方法設定データを受け付ける(ステップS807)。設定端末1は、制御方法設定データの内容を表示する(応答R807)。設定端末1は、コントローラ2に手続き設定データおよび制御方法設定データを送信する(ステップS808)。コントローラ2は、設定端末1に手続き設定データおよび制御方法設定データを受信した旨を通知する(応答R808)。コントローラ2は、ユーザからの操作を受け付けて、動作モードをペリフェラルからセントラルに切り替える(ステップS809)。
図13に示すシーケンス図において、センサ5は、コントローラ2にアドバタイズ信号を送信する(ステップS901)。コントローラ2は、アドバタイズ信号を受信したセンサ5のうち、制御方法設定データで指定されたセンサ5に対してプロファイル情報を要求し(ステップS902)、センサ5からプロファイル情報を取得する(応答R902)。コントローラ2は、手続き設定データを用いて、制御方法設定データで指定されたセンサ5との接続処理を行う。コントローラ2は、センサ5との接続完了後、手続き設定データに従って、センサ5に計測値を要求し(ステップS903)、センサ5から計測値を取得する(応答R903)。コントローラ2は、制御方法設定データに従って、センサ5の計測値を用いて空調機3の制御を行う(ステップS904)。空調機3は、コントローラ2の制御によって動作し、動作状態の情報をコントローラ2に送信する(応答R904)。コントローラ2は、ステップS903,S904の処理を周期的に行う。
つぎに、設定端末1が、ユーザからの操作を受け付けて制御方法の設定、すなわち制御方法設定データの生成を行っている状態において、表示部101に表示される設定画面について説明する。図14は、本実施の形態に係る設定端末1において制御方法設定データの受け付けが行われているときの表示画面110の例を示す図である。図14に示す表示画面110は、設定端末1の表示部101に表示される画面である。設定端末1は、表示部101に表示画面110を表示し、手続き設定データを図示しない外部サーバから入手してコントローラ2に送信し、また、ユーザの操作によって制御方法設定データを編集してコントローラ2に送信することができる。設定端末1は、図14に示すような、センサ5および空調機3を示すコンポーネントを表示画面110に表示し、ユーザからの操作を受け付けて、制御方法設定データの編集を行う。また、設定端末1は、表示画面110において、ユーザから設定された、各コンポーネントに対する設定値を表示する。なお、設定端末1において、表示部101および操作部104がタッチパネルから構成されているものとする。
表示画面110において、手続き設定データの入手ボタン111は、ユーザからの手続き設定データの入手の要求を受け付ける。設定端末1は、ユーザによって手続き設定データの入手ボタン111がタッチされると、図示しない外部サーバから手続き設定データを入手し、記憶部105に保持させる。設定端末1は、BLEのアドバタイズ信号が届く範囲にあるセンサ5の手続き設定データについては、強調表示など行ってユーザの選択を補助してもよい。
表示画面110において、手続き設定データの送信ボタン112は、ユーザからの手続き設定データの送信の要求を受け付ける。設定端末1は、例えば、入手した手続き設定データが複数ある場合は表示部101の表示画面110上に手続き設定データを表示し、ユーザから所望の手続き設定データの選択を受け付ける。設定端末1は、ユーザによって手続き設定データの送信ボタン112がタッチされると、選択された手続き設定データをコントローラ2に送信する。
表示画面110において、制御方法設定データの送信ボタン113は、ユーザからの制御方法設定データの送信の要求を受け付ける。設定端末1は、図14に示す表示画面110においてユーザからの操作を受け付けて制御方法設定データを編集する。設定端末1は、ユーザによって制御方法設定データの送信ボタン113がタッチされると、編集された制御方法設定データをコントローラ2に送信する。
表示画面110において、コンポーネントの追加ボタン114は、図14に示す制御方法設定データの編集画面にセンサ5、空調機3などのコンポーネントを追加する場合に、ユーザからの追加の要求を受け付ける。設定端末1は、ユーザによってコンポーネントの追加ボタン114がタッチされると、表示画面110にセンサ5または空調機3を追加する。設定端末1は、ユーザによってコンポーネントの追加ボタン114がタッチされると、追加候補となるセンサ5または空調機3などを表示してもよい。
表示画面110において、コンポーネントの削除ボタン115は、図14に示す制御方法設定データの編集画面からセンサ5、空調機3などのコンポーネントを削除する場合に、ユーザからの削除の要求を受け付ける。設定端末1は、ユーザによってコンポーネントの削除ボタン115がタッチされると、表示画面110からセンサ5または空調機3を削除する。
表示画面110において、コンポーネント116a,116bは、ユーザによって設定された、空調機3の制御に使用するセンサ5の種別、および空調機3の動作を制御するためのセンサ5の計測値に対する閾値である。図14では、ユーザが、空調機3の制御に使用するセンサ5として2つの温度センサを選択し、各温度センサにおける閾値を28度に設定した例を示している。
表示画面110において、コンポーネント117は、ユーザによって設定された、コントローラ2の制御対象の機器、および動作内容である。図14では、ユーザが、コントローラ2の制御対象の機器として空調機3を選択し、コンポーネント116a,116bの条件が満たされた場合に空調機3を設定温度24度で冷房運転を開始するという設定の内容の例を示している。
このように、設定端末1では、図14に示すような表示画面110を表示部101に表示することで、ユーザからの各種設定を受け付けることが可能である。
なお、センサ連携設備システム10が備える設定端末1、コントローラ2、およびセンサ5の各制御部について、マイクロコントローラ、CPUなどによって実現されるとしているが、これに限定されない。各装置の制御部を、専用のハードウェアで実現してもよい。専用のハードウェアとは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものである。
以上説明したように、本実施の形態によれば、設定端末1は、センサ5とコントローラ2との接続を制御し、センサ5の計測値を用いてコントローラ2に空調機3を制御させる場合において、コントローラ2およびセンサ5と接続し、コントローラ2とセンサ5とを接続させる際に、ユーザに対して、コントローラ2と接続可能なセンサ5を表示することとした。これにより、設定端末1の表示を確認したユーザは、センサ連携設備システム10を構築後、後付けなどで新しいセンサ5を使用する場合において、センサ5の接続設定を容易に行うことができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。